JPH11192296A - ゲル状芳香剤組成物 - Google Patents

ゲル状芳香剤組成物

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JPH11192296A
JPH11192296A JP9369176A JP36917697A JPH11192296A JP H11192296 A JPH11192296 A JP H11192296A JP 9369176 A JP9369176 A JP 9369176A JP 36917697 A JP36917697 A JP 36917697A JP H11192296 A JPH11192296 A JP H11192296A
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carrageenan
water
fragrance
surfactant
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JP9369176A
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Yasuo Iida
康雄 飯田
Takezo Tanaka
丈三 田中
Shiro Nakano
史郎 中野
Noriko Takei
紀子 武井
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カッパ−型カラギーナンを水性ゲル化基剤と
して用いた強固であると共に、離水現象の生起しない、
美麗なゲル状芳香剤組成物を提供する。 【解決手段】 2.5重量%の水ゲル強度が100〜1
000gのカッパー型カラギーナン、香料、界面活性剤
及び水を含有することを特徴とするゲル状芳香剤組成
物。 【効果】 室内、トイレ、車内等で安定したゲルとして
の物性を保ち、揮発終了後の残渣も見苦しいものではな
い。揮発性物質をマイクロカプセルに含ませて使用する
ことができ、除放作用と共に美麗な状態で使用すること
ができる。本発明のゲル状芳香剤組成物は透明なガラス
容器やプラスチック容器に収容して使用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、離水量の少ない
ゲル状芳香剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲル状芳香剤は、香放出性、持続性に優
れ、取扱いも簡単であるという利点を有している。従
来、ゲル状芳香剤としては、例えば溶剤として水を、ゲ
ル化剤として寒天やカラギーナンなどを用いた水性ゲル
タイプの芳香剤(特公昭55−1812号公報、特開昭
50−70532号公報、特開昭56−57451号公
報)、及び溶剤としてテルペン系炭化水素などを、ゲル
化剤としてセッケンなどを用いて形成された油性ゲルタ
イプの芳香剤(特開昭53−91149号公報、特開昭
56−89261号公報、特開昭60−53148号公
報、特開昭61−43107号公報)が知られている
が、市販されているものは水性ゲルタイプのものが主流
を占めている。
【0003】上記水性ゲルタイプの芳香剤にゲル化剤と
して用いられるカラギーナンは、水と混合して加熱する
と、容易に水和させることができ、これを放冷するとゲ
ル状とすることができる。ゲル状芳香剤組成物の分野で
は、カラギーナンを水性ゲル化基剤として用い、適量の
水の存在下にカラギーナンを加熱して水和状態とし、こ
れにゲル状組成物中に存在させようとする物を添加し
て、放冷すると、ゲル化が起こり、存在させようとする
物を含んだ安定なゲル組成物を得ている。カラギーナン
を水性ゲル化基材として用いる場合は、強度等の点か
ら、水ゲル(2.5重量%程度)の強度が1000gよ
り大きいものが用いられている。
【0004】これら水ゲル組成物はさらにこれにローカ
ストビーンガムや、一価又は二価の金属塩を添加するこ
とにより、より強固なゲルを得ることができる。このゲ
ル組成物中に芳香剤、消臭剤などを含有させ、空気にさ
らした状態におくと、芳香剤や消臭剤は長期にわたり徐
々に揮発する。このカラギーナンを水性ゲル化基剤とす
る場合にはゲル化基剤の使用量が少なくて済むので、芳
香剤や消臭剤を長期にわたり発散させるようなときに、
ゲルは全体に徐々に収縮し、最終的には残る残渣が少な
く、かつ、終点が視覚により確認でき、交換すべき時期
を判断しやすいなどの利点を有している。
【0005】しかしながら、カラギーナンは、一度凍結
させた後、再び室温に戻った場合や30℃以上の温度に
さらされた場合などの温度変化の際には、離水現象やゲ
ル強度の低下などの現象が起こり、多観の劣化や、手や
床を汚すなど使用上不具合となり、また水性ゲル状組成
物が本来有する物性値を保持することが困難となる。こ
の離水現象は、カラギーナンの中でもイオタ型カラギー
ナンよりも強度の強いゲルを形成しうるカッパー型カラ
ギーナンにおいて著しい。
【0006】このようなカラギーナンの欠点を改善させ
る方法として、前述のローカストビーンガムやヒドロキ
シメチルセルロースなどのゲル化基剤補助剤や、塩化カ
ルシウムや塩化カリウムなどの1価乃至2価金属塩を添
加するなどの方法を用いることが知られている。例え
ば、ローカストビーンガム及びノニオン性セルロース
誘導隊を配合したゲル状芳香剤(特開昭63−2609
56号)、高吸水性樹脂を配合したゲル状芳香剤(特
開昭57−14353号)、アガロースを主成分とす
る寒天及び無機塩を配合したゲル状芳香剤(特開昭54
−135229号)、ジプロピレングリコールアルキ
ルエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテルを
配合したゲル状芳香剤(特開昭63−43666号)等
が提案されている。しかしながら、これら〜のゲル
状芳香剤は、離水抑制が十分でないという問題を有して
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、カッ
パー型カラギーナンを水性ゲル化基剤として用いた、離
水量が極めて少ないゲル状芳香剤組成物を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく、鋭意検討を行なった結果、特定の物性を
有するカッパー型カラギーナンを水性ゲル化基剤として
用いることによって、上記課題を解決しうることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明によれば、(a)2.5重量
%濃度の水ゲルが、100〜1000gのゲル強度を有
するカッパー型カラギーナン、(b)香料、(c)界面
活性剤及び(d)水を含有することを特徴とするゲル状
芳香剤組成物が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のゲル状芳香剤組成物にお
いては、2.5重量%濃度の水ゲルが、100〜100
0gのゲル強度を有するカッパー型カラギーナンを用い
る。
【0011】従来、イオタ−型カラギーナンやラムダ−
型カラギーナンをカラギーナン中に添加すると、離水現
象は低下するように作用することが知られており、又、
塩類や糖類を添加しても、離水を抑制することができる
ことが知られている。しかしながら本発明では、あらた
にイオタ−型カラギーナンやラムダ−型カラギーナンを
加えることなく、また、塩類も添加することなく、上記
特定の物性を有するカッパー型カラギーナンを用いるこ
とにより、離水の抑制を達成できる。
【0012】本発明において用いる2.5重量%濃度の
水ゲルが100〜1000gのゲル強度を有するカッパ
ー型カラギーナンは、原藻、及びアルカリ処理条件、具
体的にはアルカリ剤の種類、濃度、処理時間を種々選定
することによって得ることができる。実際には、2.5
重量%濃度の水ゲルのゲル強度が数十グラム〜数千グラ
ムのオーダーのゲル強度を有する様々なカッパー型カラ
ギーナンが製造、市販されている。しかし、ゲル強度が
1000g未満のカッパー型カラギーナンを使用した芳
香剤は未だ知られていない。
【0013】本発明において用いるカッパー型カラギー
ナンは、前記したようにその2.5重量%濃度の水ゲル
が、100〜1000gであるが、400〜800gの
ものが好ましい。該ゲル強度が100g未満のものは、
ゲル状芳香剤としての保形性が劣る。また、該ゲル強度
が1000gを超えても、離水抑制効果が劣る。
【0014】カッパー型カラギーナンのゲル状芳香剤組
成物中の割合は、0.5〜5.0重量%、好ましくは
1.0〜3.0重量%である。この範囲を越えるとゲル
化が困難となり、またこの範囲未満ではゲル化強度が低
下するので好ましくない。
【0015】本発明のゲル状芳香剤組成物には界面活性
剤が用いられる。該界面活性剤は、ゲル状芳香剤組成物
のゲル強度を高め、離水を抑制する作用を有し、しかも
香料などの揮発性有機物質を乳化あるいは可溶化する作
用を有する。本発明に用いられる界面活性剤は、ノニオ
ン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤が好ましい。
【0016】本発明で用いられるノニオン性界面活性剤
としては、ソルビタン脂肪酸エステル、そのエチレンオ
キシド付加体、ノニルフェノールのようなアルキルフェ
ノールのエチレンオキシド付加体、第二級アルコールの
エチレンオキシド付加体等が用いられ、エチレンオキシ
ド付加体が好ましい。
【0017】具体的には、アルキル基の炭素数が8〜1
8のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、
ポリオキシエチレン2級アルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン2級アルキルエーテル
類、脂肪酸メチルエトキシレート類、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンソルビタン
誘導体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、イソステア
リン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、及びポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシ
ルエーテルなどを挙げることができる。
【0018】本発明で用いられるアニオン性界面活性剤
としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレ
フィンスルホン酸塩、アルキルエーテルエトキシ硫酸
塩、p−トルエンスルホン酸塩、スルホコハク酸アルキ
ルエーテル塩などを挙げることができる。
【0019】これらのアニオン性界面活性剤を、ノニオ
ン性界面活性剤と併用することにより、揮発性有機物を
効率よく配合することができる。
【0020】本発明で用いられる界面活性剤の含有量
は、揮発性有機物の含有量によって変動するが、ゲル状
芳香剤組成物の0.1〜20重量%、好ましく0.5〜
15重量%の範囲である。20重量%を越えると、ゲル
状芳香剤組成物の揮発時間経過後に残る残渣が多くな
り、0.1重量%未満では十分な界面活性剤の効果を期
待できない。
【0021】本発明のゲル状芳香剤組成物中には、揮発
性の有機物を配合する。揮発性の有機物は、ゲル状芳香
剤組成物中に保持された状態で保たれ、時間の経過と共
にゲル状芳香剤組成物の表面から徐々に揮発され、揮発
された有機物はその役割を果たす。一方、ゲル状芳香剤
組成物は揮発性有機物の揮発により、その体積は徐々に
小さくなる。揮発性有機物には、各種の香料、精油、及
びこれらの組成物を構成する各成分のほか、揮発して芳
香を発するもの、消臭作用のあるもの、抗菌・抗カビ作
用のあるもの、漂白作用のあるもの、森林浴などとして
有効な作用のあるもの、人を鎮静させる作用のあるも
の、眠気を覚ましたりする覚醒作用を有するものなどが
る。
【0022】具体的な揮発性有機物としては、α−ピネ
ン、β−ピネン、ミルセン、リモネン、1、8−シネオ
ールなどのテルペン系炭化水素、アミルアセテート、ア
ミルプロピオネート、プレニルアセテート、ヘキシルア
セテート、シス−3−ヘキシルアセテート、アリルカプ
ロエート、テトラヒドロリナリルアセテート、エチルカ
プロエート、エチルブチレート、エチルアセトアセテー
ト、アリルイソアミルオキシアセテートなどのエステル
類、炭素数6〜13の脂肪族アルデヒド、ベンズアルデ
ヒド、2、4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カ
ルボキシアルデヒドのようなアルデヒド類、レモン油、
オレンジ油、ライム油、ユーカリ油、ヒノキ油、ヒバ
油、パイン油、ベルガモット油、ペパーミント油、テレ
ピン油、ホー油、ラベンダー油、ジャスミン油、バニラ
などの精油を挙げることができる。また、ローズ、スイ
トピー、キンモクセイ、レモン、ライム、ジャスミン、
ハーブ、アップル、ミント、森の香り、こちょうらんな
どの香料を挙げることができる。また、感覚的な消臭効
果を求めようとするときには、ペパーミント白油、ベル
ガモット油、レモン油、ジャスミン油、オレンジ油など
の精油や香料とこれらの構成成分を挙げることができ
る。
【0023】揮発性有機物は、ゲル芳香剤状組成物の
0.1〜10重量%、好ましくは2.0〜6.0重量%
である。0.1重量%未満では、揮発性有機物の揮発が
十分に行われず、満足する結果を得ることができない。
また、10重量%を越えると、揮発性有機物の可溶化に
必要となる界面活性剤の添加量が多くなり、その結果、
揮発後の水性ゲル状組成物の残渣が多くなるので、好ま
しくない。
【0024】本発明では、香料や精油成分を単独又はさ
らに着色成分と共にマイクロカプセル化し、マイクロカ
プセルの状態で水性ゲル状組成物に配合・添加すること
ができる。マイクロカプセル化した状態で香料や精油を
配合すると、マイクロカプセルに含まれる香料や精油は
時間の経過にしたがって揮発されて、前述の香料や精油
が芳香を発し、その作用を果たす。
【0025】マイクロカプセルには、1種及び/又は2
種以上の物質を含ませることができる。芳香成分と、消
臭成分や防黴剤などを個別に内蔵させることも可能であ
るし、両者を有機物として混合して用いることもでき
る。又、着色剤は、芳香成分等は別に、又は共存させ
て、マイクロカプセルに含ませることにより、これらの
香りの機能に視認性の機能を付与できる。マイクロカプ
セルの形成にあたっては、公知の方法を用いることがで
きる。具体的には、界面重合法、イン・サイチュ(in
situ)重合法、液中硬化法、相分離法などを挙げ
ることができる。
【0026】マイクロカプセルに用いられ膜材料として
は、例えば、界面重合法ではポリアミド、ポリエステ
ル、ポリ尿素、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリスル
ホネートなど、イン・サイチュ重合法の場合では尿素−
ホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、
ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、スチレン−イソプレン
共重合体など、相分離法ではゼラチン、ゼラチンとアラ
ビアゴム又は多糖類誘導体との混合物、ポリビニルアル
コール、水溶性ナイロン、硫酸化セルロース、メチルセ
ルロースなど、液中硬化法ではアルギン酸、ペクチン、
ポリビニルアルコールなどを挙げることができる。な
お、相分離法又は液中硬化法で調製したカプセルは、必
要に応じてさらに硬化処理を施すことができる。
【0027】マイクロカプセルの粒径は、最長径が3m
m以下であることが必要である。最長径が3mmを越え
るものはゲル状芳香剤組成物中に配合した場合に均一分
散性が劣るので、好ましくない。マイクロカプセルの含
有量は、ゲル状芳香剤組成物中で0.1重量%〜5.0
重量%、好ましくは0.5重量%〜3.0重量%であ
る。
【0028】本発明では、ゲル状芳香剤組成物に必要に
応じて、アルコール類が添加される。このアルコール類
は凍結防止剤やゲル状芳香剤組成物のゲル強化剤として
作用する。具体的には、エチルアルコール、1,3−ブ
タンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ヘキシレングリコール、2−エチル1、3−ヘキ
サンジオール、グリセリンなどを挙げることができる。
このほかにも、酸化防止剤として2、6−ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール、防腐剤としてメチルパラベンゾー
ル、キレート剤としてEDTA、クエン酸など、消臭剤
としてリンゴ酸、植物抽出剤などを添加することができ
る。又、各種の増粘安定剤や着色剤も用いることができ
る。
【0029】本発明のゲル状芳香剤組成物を調製するに
は、例えば、次ず、天然の海草から分離・採取したカラ
ギーナンを用い、アルカリ処理条件を種々選定してその
2.5重量%の水性ゲル強度100〜1000gのカッ
パー型カラギーナンを得る。次いで、該カッパー型カラ
ギーナンを適当量の水に、溶解・分散させ、加熱する。
加熱温度は、好ましくは80℃程度の温度が採用され
る。この温度で撹拌すると、カッパー型カラギーナンを
含めてカラギーナンは完全に水に溶解させることができ
る。60℃程度に冷却後、非イオン界面活性剤と香料な
どの揮発性有機物を添加する。マイクロカプセルを配合
する場合には、この段階でマイクロカプセル分散液を添
加・撹拌する。この様にして調製された組成物を、例え
ば、55〜60℃の温度において成形用の容器に注入
し、放冷することによりゲル状芳香剤組成物を得ること
ができる。
【0030】本発明のゲル状芳香剤組成物は、容器内に
ゲル状芳香剤組成物を支持することができる支持物及び
ゲル状芳香剤組成物に含まれる揮発性有機物及び水分を
大気中に放出することができる放出部である開口部が設
けられている容器に充填されたゲル状芳香剤組成物包装
体として用いることができる。開口部は開く程度が調節
可能なようになっており、それにより揮発性有機物の揮
発の程度を調節することができるようになっている。例
えば円錐台形状のカバーと容器査部を組合わせ、カバー
を上にあげることにより開口したり、さらに開口部を大
きくすることができるようにすることなどが行われる。
開口部あるいは容器に設けられている窓を通じてあるい
は容器が透明の材料で構成することによりゲル状芳香剤
組成物を外部から見ることができるような状態で容器に
充填されたゲル状芳香剤組成物包装体として用いられ
る。この窓部を通して、揮発性有機物や水分が揮発して
残るゲル状芳香剤組成物の外形を観察することができ
る。そして、これらの揮発が終了した段階で、再びゲル
状芳香剤組成物を詰め換えて容器を再使用することがで
きる。
【0031】
【実施例】本発明の具体的な事例を以下に実施例として
示す。
【0032】実施例及び比較例で用いたカッパー型カラ
ギーナンの性状及び実施例及び比較例の芳香剤組成物の
性状の測定方法を以下に示す。 (1)カッパーカラギーナンの性状 〔ゲル強度の測定〕80〜85℃で溶解した2.5%濃
度のカッパー型カラギーナン水溶液を、ガラス瓶(口径
55mm)に100g注ぎ、蓋をして20℃下に24時
間放置した試料を、レオメーター(不動工業株式会社製
・NRM2020J型)により、下記条件で測定した。
試料台の上に試料を載せて、2cm/minの速度で試
料台を上昇させ、ゲルを上部の10Φ球形アダプターに
押し当て、その時に受ける応力を測定し、ゲル強度(単
位:g)とした。 (2)芳香剤組成物の性状 〔離水量の測定〕試料を、24時間ごとに−20℃と0
℃に変化する高温室で3サイクルさせ、更に25℃で2
4時間放置した後、容器のカバーを取り外し、ゲル表面
にしみ出した液体をティシュペーパーで拭き取り、拭き
取る前と拭き取った後の重量差を離水量とした。
【0033】実施例1〜6、比較例1〜3 表1に示す組成(重量%)に従い、各カラギーナンを水
に分散させ、加熱して80℃とし、完全に溶解した。放
冷して60℃とし、界面活性剤、香料を添加、酸により
pHを5〜6に調整した後、140gを容器に充填し、
20℃で24時間放置した。容器は、ゲル組成物を支持
することができる支持棒を備えた底部と、底部を除く外
表面を取り囲むカバーとからなるものを用いた。
【0034】表1中のカッパー型カラギーナンは下記に
示すものである。 カラギーナンA:2.5重量%水ゲルのゲル強度 430g 〔ハーキュリーズ・ジャパン(株) X−6424(Lot7180052 )〕 カラギーナンB:2.5重量%水ゲルのゲル強度 650g 〔ハーキュリーズ・ジャパン(株) X−6424(Lot7180120 )〕 カラギーナンC:2.5重量%水ゲルのゲル強度 710g 〔ハーキュリーズ・ジャパン(株) X−6424(Lot7380218 9)〕 カラギーナンD:2.5重量%水ゲルのゲル強度 1150g 〔ハーキュリーズ・ジャパン(株) X−6417〕 カラギーナンE:2.5重量%水ゲルのゲル強度 1170g 〔中央化成(株) KC−77B〕
【0035】
【表1−(1)】
【0036】
【表1−(2)】
【0037】表1から明らかなように2.5重量%の水
ゲルのゲル強度が100〜1000gのカッパー型カラ
ギーナンを用いた本発明の芳香剤組成物は、離水抑制効
果が極めて優れていることが判る。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、2.5重量%の水ゲル
強度が100〜1000gのカッパー型カラギーナンを
水性ゲル化基剤として用いたゲル状芳香剤組成物であっ
て、強固であると共に、離水現象の生起しない、美麗な
ゲル状芳香剤組成物を得ることができる。本発明のゲル
状芳香剤組成物は、美麗な外観を呈するものであり、し
かも離水現象が生起することなく、芳香剤などを揮発す
る際に、室内、トイレ、車内などで安定したゲルとして
の物性を保ち、揮発終了後の残渣も見苦しいものではな
い。揮発性有機物をマイクロカプセルに含ませて使用す
ることができ、除放作用と共に美麗な状態で使用するこ
とができる。本発明のゲル状芳香剤組成物は、透明なガ
ラス容器やプラスチック容器に収容して使用することも
できるが、支持棒などで支えて、外表面を大気に接触さ
せた状態で使用することができる。そして、使用の状態
を視認することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武井 紀子 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)2.5重量%濃度の水ゲルが、1
    00〜1000gのゲル強度を有するカッパー型カラギ
    ーナン、(b)香料、(c)界面活性剤及び(d)水を
    含有することを特徴とするゲル状芳香剤組成物。
JP9369176A 1997-12-27 1997-12-27 ゲル状芳香剤組成物 Pending JPH11192296A (ja)

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