JP2002138911A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給装置

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JP2002138911A JP2000337244A JP2000337244A JP2002138911A JP 2002138911 A JP2002138911 A JP 2002138911A JP 2000337244 A JP2000337244 A JP 2000337244A JP 2000337244 A JP2000337244 A JP 2000337244A JP 2002138911 A JP2002138911 A JP 2002138911A
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intake passage
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Yuzo Kadomukai
裕三 門向
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天羽  清
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】吸気通路に設けられるヒータの燃料気化を促進
し、燃焼改善を図ること、および気化燃料と空気の混合
を改善することを目的とする。 【解決手段】上記目的は、各気筒の吸気ポート近くに設
けられるポート燃料噴射弁と、主吸気通路内に設けられ
るスロットル弁と、スロットル弁の下流の吸気通路内に
設けられる隔壁により形成され主吸気通路の断面積に対
し通路断面積の小さいサブ通路と、前記サブ通路内に設
けられるヒータと、前記ヒータに噴射燃料の一部または
全てを付着させるように噴射を行う上流燃料噴射弁とを
設け、前記サブ通路の開口部を、低スロットル開度にお
いてスロットル弁と主吸気通路壁面の間の開口面積が最
も大きくなる位置に隣接させて配置するようにした燃料
供給装置によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料供
給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、吸気通路に燃料噴射
弁およびヒータを設け、燃料噴射弁により噴射される燃
料をヒータで加熱し、気化することによりシリンダに気
化燃料を供給し、冷機時の燃焼を改善するようにしたも
のとして、特開平5−302556 号がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、ヒ
ータの気化能力の限界から、サイズの小さいヒータでは
必要な気化燃料を十分に供給することができないという
問題が有った。サイズの大きいヒータでは、ヒータの消
費電力が増大したり、ヒータへの供給電流が増大するこ
とにより電源電圧の降下を招くという問題が有った。ま
た、サイズの大きいヒータは吸気通路への実装が困難で
あるという問題が有った。
【0004】また、上記従来技術では、平板ヒータを吸
気通路内壁面に沿って配置するので、ヒータから離れた
部分を通過する空気はヒータからの気化燃料と十分に混
合できず、燃焼の悪化や供給燃料量の気筒間差を生じる
などの問題が有った。
【0005】本発明は、ヒータの気化能力を改善し、ヒ
ータ消費電力,ヒータ電流の低減を図ること、および空
気と燃料の混合改善を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の第1の構成は、各気筒の吸気ポート近く
に設けられるポート燃料噴射弁と、主吸気通路内に設け
られるスロットル弁と、スロットル弁の下流の吸気通路
内に設けられる隔壁により形成され主吸気通路の断面積
に対し通路断面積の小さいサブ通路と、前記サブ通路内
に設けられるヒータと、前記ヒータに噴射燃料の一部ま
たは全てを付着させるように噴射を行う上流燃料噴射弁
とを設け、前記サブ通路の開口部を、低スロットル開度
においてスロットル弁と主吸気通路壁面の間の開口面積
が最も大きくなる位置に隣接させて配置するようにし
た。
【0007】本発明の第2の構成は、各気筒の吸気ポー
ト近くに設けられるポート燃料噴射弁と、主吸気通路内
に設けられるスロットル弁と、低スロットル開度におい
てスロットル弁と主吸気通路内壁面の間の開口面積が最
も大きくなる位置に隣接させて配置され、断面積が主吸
気通路断面積より小さいヒータと、前記ヒータに噴射燃
料の一部または全てを付着させるように噴射を行う上流
燃料噴射弁とを設けるようにした。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の第一の実施例につい
て説明する。
【0009】図1に本発明の燃料供給装置の構成を示
す。主吸気通路1にスロットル弁2が設けられ、各シリ
ンダの吸気ポートにはポート燃料噴射弁7が設けられ
る。
【0010】ここでスロットル弁2は、主にモータによ
り駆動されるタイプのものが用いられるが、アクセルに
機械的に接続されるものであっても良い。
【0011】スロットル弁の一端(図の下方)に接する
主吸気通路内には、低スロットル開度でスロットル通過
空気を遮断するテーパ部15が設けられ、よって低スロ
ットル開度では、空気はスロットル弁2の他方(図の上
方)の端と主吸気通路の間の開口部を通して流入するよ
うにしている。スロットル弁2の開口部を通して流入し
た空気が拡散しないよう、スロットル弁2の下流の主吸
気通路内に隔壁9を設けるようにして隔壁9で仕切られ
る一方の吸気通路のみに空気が集中的に流入するように
している。以下空気が集中的に流入する側の吸気通路6
をサブ通路と称する。ここで、スロットル弁2を通過し
た空気をなるべくヒータに集中できるようサブ通路の開
口部が、低スロットル開度でスロットル弁2と主吸気通
路の間の開口部が最も大きくなる位置(スロットルシャ
フト23から最も離れた位置)に隣接するよう、隔壁9
が配置される。
【0012】サブ通路6内にはヒータ4が設けられる。
ヒータ4はセラミクス製のPTC(positive temperatu
re coefficient)ヒータ等が用いられる。さらにヒータ
4に燃料が付着するよう、燃料を噴射する上流燃料噴射
弁5が設けられる。そしてエンジン冷機時において上流
燃料噴射弁5で噴射を実施、ヒータ4に通電することに
より燃料を気化する。本例ではヒータ4および上流燃料
噴射弁5をサージタンク8の上流に配置して、気化燃料
を各シリンダに分配するようにしている。本例で、上流
燃料噴射弁5はスロットル下流のサブ通路に設けられた
ヒータに向けて燃料を噴射するので、ヒータ部以外に付
着し気化されない燃料はほとんど無い。
【0013】次に、ヒータ表面の空気流速と燃料気化率
の関係について図2により説明する。ヒータ表面の空気
流速が小さいときには、ヒータが加熱状態であっても燃
料気化がほとんど促進されない。これは加熱によりヒー
タ表面に濃い燃料蒸気の層ができ、燃料蒸気圧の上昇に
より気化が抑制されることによるもので、さらにヒータ
への付着燃料が増えると燃料蒸気の層の上に燃料の液膜
が生じ、この液膜によりさらに燃料蒸気圧が上昇し燃料
気化能力が低下することによる。
【0014】これに対し空気流速を大きくすると、表面
の燃料蒸気が除去され(ヒータ付着燃料が多い場合は燃
料液膜と燃料蒸気が除去され)燃料気化率は大きくな
る。
【0015】また、空気流により燃料気化が促進される
と、気化熱の発散によりヒータ表面温度が低下するが、
PTCヒータでは図8に示すようにヒータ温度が設定温
度T0に対し低下するとヒータの電気抵抗が減少しヒー
タ電流が増加する。これによりヒータへの電力供給量が
増加し、ヒータ上の燃料への熱伝達量が増大することで
燃料気化が著しく促進されることが発明者らの実験によ
り確認された。
【0016】したがって、ヒータ表面の空気流速を大き
くすることによって燃料気化を促進でき、さらにヒータ
を小型化することが可能となる。
【0017】本発明では図1の構成により、燃焼状態の
悪化しやすい部分負荷状態(低スロットル開度状態)に
おいて、スロットル弁2の通過空気流をヒータの配置さ
れるサブ通路6に集中させることにより、ヒータ表面の
空気流速を速くしてヒータの燃料気化を促進させること
ができる。ここで、部分負荷状態ではスロットル弁2の
開度が小さいので、スロットル弁通過時に空気流速は高
速となり、スロットル弁を通過する高速空気流を拡散さ
せること無くヒータに集中できるので燃料気化を効果的
に促進できる。これにより燃焼状態を改善できる。また
燃料気化が促進されるのでヒータを小型化できる。ま
た、ヒータの配置されるサブ通路6の通路面積は小さい
ので、空気はヒータ4(燃料蒸発部)に近接して流れ、
よって狭い通路内で空気と気化燃料の混合を促進でき、
燃焼の改善や、燃料の気筒分配の均一化を図ることがで
きる。
【0018】さらに、燃料は、隔壁9で仕切られたサブ
通路6に向かって噴射され、サブ通路6の開口部は、空
気流が集中するスロットルの開口部に近接して設けられ
るため、下流に向かう空気流により、スロットル弁2に
向かって逆流する燃料はほとんど無く、よってスロット
ル弁2に付着する燃料が減少する。これによりスロット
ル弁2に塗布されるモリブデンなどの固着防止剤が燃料
によりはがれたり、スロットル弁2が燃料により汚損す
ることを防止でき、スロットル弁2が吸気通路に固着す
るなどの不具合を防止できる。
【0019】ここで、テーパ15は必ずしも設けられな
くとも良く、ヒータを通過しない洩れ空気が多少有って
も、スロットル通過時に高速となった空気流がヒータに
導入されるのでヒータの燃料気化を促進することが可能
である。またこのときヒータに導入される空気流が減少
した場合でもサブ通路6の通路面積を小さくして、ヒー
タ部の空気流速を上げるようにすれば、燃料気化を促進
できる。
【0020】さらに、ヒータ4に空気を導入するための
弁は、スロットル弁に限らず、絞りを有する空気量制御
弁であれば良い。
【0021】また、図1の構成以外に、ヒータに空気を
導入する方式として、図4に示すように主吸気通路1の
スロットル弁2の上流とスロットル弁2の下流をバイパ
スさせる補助空気通路17を設け、補助空気通路17内
にヒータ4と上流燃料噴射弁5を設けてヒータに空気を
導入する方式が考えられるが、近年では、アイドル回転
制御時を含め、モータによりスロットル弁開度を調節す
るものが一般的となっており、そのようなスロットル弁
ではスロットル弁をバイパスする補助空気通路を持たな
いので、ヒータを補助空気通路に配置する場合は、補助
空気通路を追加しなければならず構成が複雑となってし
まう。また、暖機終了後ではエンジン温度が上昇し吸気
ポートでの燃料気化が促進されるためヒータと上流燃料
噴射弁の動作は必要無いが、ヒータ動作停止後も補助空
気通路を通して空気が流れ続けると暖機後のアイドリン
グ状態において空気過剰となり、回転の吹け上がりや燃
費の悪化等の不具合を生じるので、暖機後にバイパス空
気を遮断する遮断弁18を設ける必要が有り、構成が複
雑となり、吸気装置のコスト上昇を招く。
【0022】これに対し、図1の構成では、スロットル
弁の通過空気を利用して燃料気化を促進するので、補助
空気通路が不要で、また遮断弁等を追加する必要が無い
ので構成をシンプルにすることができる。
【0023】次に本発明の構成を、排気低減を目的とし
て適用する場合の効果について説明する。
【0024】最初に、燃料気化と燃焼安定性の関係につ
いて説明する。ポート燃料噴射弁で噴射する場合(気化
燃料の供給が無い場合)は、冷機時に供給燃料の一部が
吸気通路やシリンダ壁に付着する。これにより、点火プ
ラグ周辺の燃料濃度が減少し燃焼が不安定となる。これ
に対し気化燃料を供給することにより付着燃料が減少す
るため、気化燃料の供給が無い場合に比べ、点火プラグ
周辺の燃料濃度が増加し燃焼安定性を向上させることが
できる。
【0025】次に、本発明の構成の特徴である燃料気化
の促進による未燃ガス(HC)の低減効果について図7
により説明する。(a)は気化燃料の供給が無い場合
(ポート燃料噴射弁で噴射した場合)と気化燃料の供給
が有る場合の、点火時期の遅角限界と排気温度の関係を
示したものである。一般的に点火時期を遅角するにした
がって燃焼安定性は低下するが、気化燃料の供給時には
燃焼安定性が向上することにより点火時期の遅角限界
(安定して燃焼できる限界点火時期)が拡大し、これに
より燃焼が排気行程まで持続することとなり排気温度が
上昇する(図(a)のΔTに相当)。よって冷機始動直
後にヒータに通電し気化燃料をシリンダに供給するとと
もに、エンジンの点火時期をより遅角側にセットさせて
排気温度を上昇させれば(b)に示すように始動から触
媒が活性化するまでの時間(触媒活性時間)が短縮さ
れ、その結果、始動から触媒活性までに排出されるHC
の量が減少し、(c)に示すようにHCの排出量を低減
することができる。よって本発明の構成によりヒータの
燃料気化を促進すれば、HCの排出量を大幅に低減する
ことができる。
【0026】次に本発明の第二の実施例について図3に
より説明する。本実施例はスロットル弁2の下流のスロ
ットル開口部付近に、サブ通路6を設ける点では第一実
施例と同様であるがヒータと噴射弁を一体化したヒータ
ボディ3は、スロットルボディ14、および吸気通路8
とは別体となっており、ヒータボディ3をスロットルボ
ディ14と吸気通路8の間に挿入することで既存の吸気
装置の形状を変更すること無く簡単に後付けできること
が利点である。
【0027】ここで、第一実施例と同様に、スロットル
ボディ14にテーパ部15が必ずしも設けられていなく
とも良く、テーパ部15を設けていないスロットルボデ
ィにも適用できる。
【0028】ヒータボディ3の構成について詳細に説明
する。サブ通路6は隔壁9により形成され、上流燃料噴
射弁5はエアアシストタイプのもので、噴射孔に導入さ
れた空気流との衝突により燃料を高微粒化することで噴
霧(噴射中心軸付近の噴霧)が空気流によりシリンダに
直接運ばれるように構成している。ここで、吸気通路に
付着する燃料が多少存在するため、噴霧の一部(外周部
付近の噴霧)のみをヒータ部に付着させて気化し、吸気
通路への付着燃料を減少させるようにしている。これに
より吸気通路への燃料付着量を、上流燃料噴射弁5およ
びヒータの無い既存のエンジンに対し減少させるととも
に、ヒータへの燃料付着量を減少させ消費電力を少なく
するようにしている。10は微粒化用空気の取り込みの
ための通路である。
【0029】ヒータ部についてはセラミック等により形
成される平板状のヒータチップ4が、筒状のアルミ板1
1(吸気通路と負側電極を兼ねる)に噴射弁5の噴霧を
囲むようにして固定される。ヒータチップ4は板バネ1
3(正側電極を兼ねる)によりアルミ板11に固定され
る。13は電源に接続される端子である。
【0030】ここで、本例ではサブ通路6を形成する隔
壁9,ヒータボディ3の外壁(ハウジング)、および噴
射弁5の支持部は、電気的な絶縁に適した材料である樹
脂等により一体形成される。平板ヒータチップ4,アル
ミ板11,板バネ13は生産時に、ヒータボディ3に前
面から挿入することにより取り付けることができる。ア
ルミ板11とヒータボディ3の間からヒータ内部に燃料
が侵入しないよう境界部にはOリングが設けられる。
【0031】ここで、図1の例と同様に燃料を噴射する
サブ通路6は隔壁9により仕切られており、サブ通路6
の開口部には下流に向かう空気が集中するのでスロット
ル弁2への燃料の逆流を防止でき、スロットル弁2が主
吸気通路1に固着する不具合を防止できる。
【0032】また、隔壁9を追加したことにより通気抵
抗が増大することを防ぐため、主吸気通路1の通路断面
積と、ヒータボディ3の通路断面積がほぼ一致するよう
にヒータボディ3の外径をやや大きくしている。
【0033】また、スロットル弁2を通過する空気流の
内、サブ通路の外側に洩れる空気を減少させるため、ガ
イド16を設けて空気をヒータに導入するようにしてい
る。さらにヒータの配置されない他方の通路に洩れる空
気と、ヒータからの気化燃料の混合を促進するため、サ
ブ通路6を主吸気通路の中心軸方向に傾けている。
【0034】また、本例ではヒータボディ3をスロット
ルボディ14とは別体としているが、ヒータボディ3を
スロットルボディ14とを一体化して、スロットル弁2
の上部に噴射弁5を配置するようにすればヒータをスロ
ットル弁2に近付けることができる。これによりスロッ
トル弁2とヒータボディ3を含む吸気装置の全長を短く
することができエンジン実装上有利となる。
【0035】次に本発明の第三の実施例について図5に
より説明する。本例では、ヒータ4を、スロットル弁2
の開口部近くに配置して空気流をヒータに集中させるよ
うにしたものである。ここでヒータ4は小さな通路面積
でヒータ表面積を大きくできるように格子状のものを使
用し、スロットル弁からの空気が流れる部分にヒータを
集中して配置するようにしている。ヒータ4はセラミク
ス製の格子形状に一体成形されたものを用いれば、ヒー
タの構成もシンプルで実装しやすい。ここでスロットル
弁2を通過した空気をなるべくヒータに集中できるよ
う、ヒータ4は、低スロットル開度でスロットル弁2と
主吸気通路の間の開口部が最も大きくなる位置(スロッ
トルシャフト23から最も離れた位置)に隣接するよう
に配置される。
【0036】噴射弁5は先の実施例と同様、微粒化用空
気通路10を設けたエアアシストタイプの高微粒化噴射
弁を用いているが、エアアシストタイプの噴射弁に限定
されるものではない。
【0037】ここで、スロットル弁2とヒータ4の距離
をなるべく短かくしヒータに空気を集中できるよう、ス
ロットル弁2,ヒータ4,噴射弁5はヒータボディ3に
一体配置されている。19はヒータ支持部で、ヒータボ
ディ3と一体形成される。また、ヒータ4にさらに空気
を集中させるためにヒータ4とスロットル弁2との間に
空気をヒータに導入するためのガイド部を設けても良
い。
【0038】ヒータは格子状のものに限らず、ハニカム
状のものや層状,平板上のものであっても良い。さらに
ヒータ4を、噴射弁5およびスロットル弁2とは別体と
し、ヒータ4のみを取り外し可能としてヒータが長時間
の使用で汚損した場合などに交換可能とするようにして
も良い。
【0039】また、本例では、スロットル弁2とヒータ
4の間を通過し、ヒータに導入されない空気流(洩れ空
気)と、気化燃料の混合を促進するためヒータを主吸気
通路の中心軸方向に傾けている。
【0040】また、ヒータによる通路抵抗の増大を防止
するためヒータボディ3の通路面積を主空気通路に対し
大きくしても良い。
【0041】さらに、本例ではヒータが配置されない側
の、スロットル弁の端面に接する吸気通路内にテーパ部
15を設けてヒータに流入する空気流を増加させている
が、第一,第二実施例と同様にテーパ付きのものに限定
されるものではない。
【0042】また、ヒータへの空気の集中により、吸気
通路に空気密度の高い部分と、低い部分の圧力差が生じ
ることによりヒータから気化する燃料の一部がスロット
ル弁2の方向に逆流して燃料溜りを生じる場合がある
が、この場合はテーパ部15とスロットル弁2の隙間を
調整して、空気をテーパ部15を通してヒータ部以外に
も少し流入させて燃料の逆流を防止するようにしても良
い。
【0043】本発明の第四の実施例について図6により
説明する、ヒータ4,噴射弁5の配置は図5の例と同一
であるが、ヒータに流入しない漏れ空気を減少させるた
めに、ヒータが配置される側の吸気通路のスロットル弁
2に接する位置に、低スロットル開度において空気流を
遮断するテーパ部21を設け、テーパ部21には、スロ
ットル弁上流とスロットル下流を連通させる溝部22が
設けられており、溝部22以外の部分からの空気の流入
を遮断し、溝部22のみに空気が流入するようにし、よ
り多くの空気をヒータに集中させるように構成してい
る。これによりヒータの燃料気化をさらに促進し、また
燃料と空気の混合を促進することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ヒータの燃料気化を促進することができ、燃焼の改善
や、ヒータの消費電力および供給電流の低減,ヒータの
小型化が可能となる。また燃料と空気の混合を促進でき
る。さらにスロットル弁を通過する空気流をヒータに導
入するので、ヒータに空気を導入するための補助空気通
路や、空気の遮断弁を追加する必要が無く吸気装置の構
成がシンプルになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料供給装置の構成1。
【図2】ヒータ部の空気流速と燃料気化の関係。
【図3】燃料供給装置の構成2。
【図4】ヒータを補助空気通路に設ける場合の構成。
【図5】燃料供給装置の構成3。
【図6】燃料供給装置の構成4。
【図7】気化燃料とHC排出量の関係。
【図8】PTCヒータの電気抵抗特性。
【符号の説明】
1…主吸気通路、2…スロットル弁、3…ヒータボデ
ィ、4…ヒータ、5…上流燃料噴射弁、6…サブ通路、
7…ポート燃料噴射弁、8…サージタンクを含む吸気通
路、9…吸気通路隔壁、10…微粒化用空気通路、14
…スロットルボディ、15…吸気通路テーパ部、21…
吸気通路テーパ部(ヒータ側)、22…空気導入用溝
部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 31/12 301N (72)発明者 永野 正美 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 佐伯 浩昭 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 門向 裕三 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 天羽 清 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各気筒の吸気ポート近くに設けられるポー
    ト燃料噴射弁と、主吸気通路内に設けられるスロットル
    弁と、スロットル弁の下流の吸気通路内に設けられる隔
    壁より形成され、主吸気通路の断面積に対し通路断面積
    の小さいサブ通路と、前記サブ通路内に設けられるヒー
    タと、前記ヒータに噴射燃料の一部または全てを付着さ
    せるように噴射を行う上流燃料噴射弁とを設け、前記サ
    ブ通路の開口部を、低スロットル開度においてスロット
    ル弁と主吸気通路壁面の間の開口面積が最も大きくなる
    位置に隣接させて配置したことを特徴とする内燃機関の
    燃料供給装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の燃料供給装置において、前
    記スロットル弁の、前記サブ通路の開口部に隣接する側
    と相対する側の端面に接する主吸気通路に低スロットル
    開度において空気流を遮断するテーパ部を設けたことを
    特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置
    において、前記サブ通路と、前記サブ通路内に設けられ
    るヒータと、前記ヒータに噴射燃料の一部または全てを
    付着させるように噴射を行う上流燃料噴射弁とを一体構
    成としたボディ構造を有することを特徴とする内燃機関
    の燃料供給装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置
    において、前記サブ通路と、前記サブ通路内に設けられ
    るヒータと、前記ヒータに噴射燃料の一部または全てを
    付着させるように噴射を行う上流燃料噴射弁と、スロッ
    トル弁を有するスロットルボディとを一体構成としたボ
    ディ構造を有することを特徴とする内燃機関の燃料供給
    装置。
  5. 【請求項5】各気筒の吸気ポート近くに設けられるポー
    ト燃料噴射弁と、主吸気通路内に設けられるスロットル
    弁と、低スロットル開度においてスロットル弁と主吸気
    通路内壁面の間の開口面積が最も大きくなる位置に隣接
    させて配置され、断面積が主吸気通路断面積より小さい
    ヒータと、前記ヒータに噴射燃料の一部または全てを付
    着させるように噴射を行う上流燃料噴射弁とを設けたこ
    とを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  6. 【請求項6】各気筒の吸気ポート近くに設けられるポー
    ト燃料噴射弁と、主吸気通路内に設けられるスロットル
    弁と、低スロットル開度においてスロットル弁と主吸気
    通路内壁面の間の開口面積が最も大きくなる位置に隣接
    させて配置され、断面積が主吸気通路断面積より小さい
    ヒータと、前記ヒータに噴射燃料の一部または全てを付
    着させるように噴射を行う上流燃料噴射弁と一体構成と
    したボディ構造を有することを特徴とする内燃機関の燃
    料供給装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれかに記載の燃料供
    給装置において、スロットル弁の、ヒータが配置される
    サブ通路の開口部に隣接する端面、もしくはヒータが配
    置される側の端面に沿った主吸気通路内に、低スロット
    ル開度において空気流を遮断するテーパ部を設け、前記
    テーパ部にスロットル弁上流とスロットル弁下流の吸気
    通路を連通させる溝部を設け、前記溝部の通過空気がヒ
    ータに向かうように構成したことを特徴とする内燃機関
    の燃料供給装置。
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