JP2009062885A - ディーゼルエンジンの予混合装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの予混合装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009062885A
JP2009062885A JP2007231677A JP2007231677A JP2009062885A JP 2009062885 A JP2009062885 A JP 2009062885A JP 2007231677 A JP2007231677 A JP 2007231677A JP 2007231677 A JP2007231677 A JP 2007231677A JP 2009062885 A JP2009062885 A JP 2009062885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
heater
vaporization
fuel vaporization
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007231677A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Marutani
洋一 丸谷
Taigi Ashikaga
泰宜 足利
Takayuki Hirose
孝行 廣瀬
Mamoru Kurashina
守 倉科
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2007231677A priority Critical patent/JP2009062885A/ja
Publication of JP2009062885A publication Critical patent/JP2009062885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】液体燃料を安定して蒸気化するディーエンジンの予混合装置を提供する。
【解決手段】充填材31を配して液体燃料を導入する燃料気化流路25と、燃料気化流路25内の液体燃料を加熱して蒸気化するヒータ27とを備える燃料気化部17を設け、燃料気化流路25の出口側に、液体燃料の蒸気化に伴って生じる振動を緩和するよう、蒸気化の流路空間よりも広い容積の内部空間26を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料を自着火させるために燃料を予混合するディーゼルエンジンの予混合装置に関するものである。
一般に、ディーゼルエンジン等では、燃焼時の酸素が不足する場合や温度が低い場合に、煤等を主成分とするパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)が生成するため、パティキュレートを抑制する種々の方法が考えられている(例えば、特許文献1〜4参照)。
この中でも、近年、ディーゼルエンジンの気筒内へ軽油等の燃料を投入する際に、燃料を予め予混合化して着火燃焼させ、パティキュレートを抑制するものがある。
具体的な例としては、図8,図9に示す如く、ディーゼルエンジンの吸気マニホールド1に予混合装置2を備えるものがあり、予混合装置2は、軽油等の液体燃料を導入し得る所定空間の燃料気化室3を形成するケース本体4と、燃料の供給元(図示せず)から供給配管5を介して燃料気化室3へ液体燃料を流入させる流入部6と、燃料気化室3の周囲に位置してケース本体4に備えられた複数(図9では6本)のヒータ7と、燃料気化室3から吸気マニホールド1内へ燃料蒸気を供給する供給部8と、燃料気化室3に充填される充填材9とを備えて構成されている。ここで、図8中、10は充填材の流失を防止する蓋状の止め部材、11は吸気管、12はディーゼルエンジンの吸気ポート、13はシリンダ、14はピストン、15は吸気弁を示している。
予混合装置2により燃料を予混合する際には、ディーゼルエンジンの駆動に伴って吸気マニホールド1から吸気すると同時に、燃料気化室3の充填材9の隙間に液体燃料を流してヒータ7により燃料蒸気にし、当該燃料蒸気を吸気マニホールド1内へ供給して予混合し、燃料を自着火可能な状態にしている。
一方、他の具体的な例としては、図10に如く、ディーゼルエンジンの吸気マニホールド1の上流側に位置する吸気管11に、図8、図9と略同様な構成を備えた予混合装置2を備えるものがあり、燃料を予混合する際には、ディーゼルエンジンの駆動に伴って吸気管11から吸気すると同時に、燃料気化室3の充填材9の隙間に液体燃料を流してヒータ7により燃料蒸気にし、当該燃料蒸気を吸気管11に供給し、更にミキサー11aにより燃料蒸気を吸気と予混合し、自着火可能な状態にするようにしている。
特開2004−346882号公報 特開平07−011983号公報 特開2002−030937号公報 特許第3310122号公報
しかしながら、液体燃料を充填材9の流路隙間で単純に蒸気化する際には、液体燃料の不均一な流れや気泡の発生によって圧力変化や気泡の移動を伴うため、燃料気化室3やその周囲に振動を生じ、液体燃料を安定して蒸気化することができないという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、液体燃料を安定して蒸気化するディーゼルエンジンの予混合装置を提供することを目的としている。
本発明は、充填材を配して液体燃料を導入する燃料気化流路と、該燃料気化流路内の液体燃料を加熱して蒸気化するヒータとを備える燃料気化部を設け、前記燃料気化流路の出口側に、液体燃料の蒸気化に伴って生じる振動を緩和するよう、蒸気化の流路空間よりも広い容積の内部空間を備えたことを特徴とするディーゼルエンジンの予混合装置、に係るものである。
本発明において、前記燃料気化流路の流路空間は、複数で構成されると共に、出口側の内部空間は、燃料気化流路の口径より大きい断面形状で構成されることが好ましい。
本発明において、前記内部空間は、第一空間室と、該第一空間室にオリフィスで連通する第二空間室とを備え、前記オリフィスは、圧力差を保つように構成されることが好ましい。
本発明において、前記ヒータは、燃料気化部の中央に配置される第一ヒータと、燃料気化流路より外側に配置される第二ヒータとを備えることが好ましい。
本発明において、前記ヒータは、燃料気化部の中央で燃料気化部の延在方向に沿って配置される第一ヒータと、第一ヒータと略平行に延在し且つ燃料気化部の周方向で所定の間隔を介して配置される複数の第二ヒータとを備え、第一ヒータと第二ヒータの間に燃料気化流路を配置することが好ましい。
本発明は、前記燃料気化部に接続され且つディーゼルエンジンの吸気流路へ突出するように配置される燃料蒸気輸送部を備えることが好ましい。
本発明において、前記燃料蒸気輸送部は、吸気流路内へ突出するケース部と、該ケース部内に配置されるヒータと、該ヒータにより燃料蒸気を加熱し得る燃料蒸気の輸送流路と、燃料蒸気を輸送流路から吸気流路へ供給する噴出口とを備えることが好ましい。
上記した本発明のディーゼルエンジンの予混合装置によれば、気化流路の出口側に、蒸気化の流路空間よりも広い容積の内部空間を備えるので、液体燃料の蒸気化により振動を生じる場合であっても、出口側の広い内部空間で振動を緩和し、振動による燃料気化部への影響を抑制し、液体燃料を安定して蒸気化することができるという種々の優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明のディーゼルエンジンの予混合装置を実施する形態の第1例であり、図8、図9と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
ディーゼルエンジンでは、吸気(吸入空気)が流通するよう、吸気管11から吸気マニホールド1を介して吸気ポート12まで形成される吸気流路16が備えられており、吸気管11の隣接位置には、固定部位(図示せず)に固定される燃料気化部17と、燃料気化部17に接続され且つ吸気マニホールド1内へ突出するように配置される燃料蒸気輸送部18とが備えられている。
燃料気化部17は、筒状の気化部本体19と、気化部本体19の両側でボルト20等により固定される蓋部21,22とによって円柱状の所定空間23を構成し、所定空間23は、気化部本体19と蓋部21の間で固定される流通可能な焼結金属の仕切板24により、蓋部21から仕切板24まで延在する燃料気化流路25と、燃料気化流路25の出口側(蓋部22側)に配置される内部空間26とに区画されている。
又、燃料気化部17は、燃料気化流路25の周囲に位置して気化部本体19に取り付けられる複数のヒータ27を備えている。更に、燃料気化部17の一方の蓋部21は、燃料が燃料気化流路25へ流通し得るよう、供給元(図示せず)から延在する流入管28を接続しており、燃料気化部17の他方の蓋部21は、内側に内部空間26から燃料蒸気輸送部18へ燃料が流通し得る内部流路29を備えると共に、外側に燃料蒸気輸送部18へ接続される凸状の導出部30を備えている。
又、燃料気化部17は、燃料気化流路25に、多孔性の素材、メッシュの素材、粒状体の素材等の充填材31を充填し、液体燃料の流路空間(流路隙間)の容積を小さくしている。又、流入管28から燃料気化流路25へ通じる蓋部21の入口部分には、入口部分の内径と略同じ大きさの形状を有し且つ焼結金属で構成される蓋状の止め部材32を配置し、入口部分から止め部材32で充填材31が流失しないようにすると共に、出口側の仕切板24で充填材31が流出しないようにしている。
ここで、燃料気化流路25の出口側に配置される内部空間26は、充填材31が配置された燃料気化流路25の流路空間(流路隙間)から燃料蒸気が解放されるよう、燃料気化流路25の流路空間(流路隙間)よりも容積が1倍を超え(1倍より大きく)且つ2倍以下の間の範囲内で広く構成されている。又、燃料気化流路25の充填材31は、特に制限されるものではないが、具体的な一例を示すと、充填材31は、粒状体の素材として、0.1〜5mmの径の鉄球、好ましくは0.5mmの径の鉄球であり、燃料気化流路25に充填された鉄球は、鉄球の間に無数の流路を形成して流路空間(流路隙間)を小さくしている。更に、充填材31の流失を防止する焼結金属の止め部材32及び仕切板24は、数十μm、好ましくは5〜30μmの多孔を備えている。
一方、燃料蒸気輸送部18は、燃料気化部17の導出部30から吸気マニホールド1内へ突出し且つ断熱層を構成するケース部33を備えている。ケース部33内には、上方の固定部材34により固定され且つケース部33の軸心に沿って導出部30の上方からケース部33の下端まで延在するロッド状のヒータ35が配置されている。ヒータ35の周囲には、ヒータ35を内嵌するようヒータ35の延在方向に沿って形成される筒状の内側流路部材37が配置されると共に、内側流路部材37の外径より大きな内径を有して内側流路部材37の外周で同心状に配置される筒状の外側流路部材38とが配置されている。内側流路部材37と外側流路部材38との間の隙間は、燃料気化部17の燃料気化流路25、内部空間26から内部流路29を介して連通し且つケース部33の延在方向に沿って下端まで設けられる輸送流路39となっている。内側流路部材37及び外側流路部材38の下端には、ヒータ35の配置空間を密閉するよう、内側流路部材37の下端開口を閉じる形状を有する板状の下端部40が配置されており、下端部40は、更に外側流路部材38の下端開口を閉じると共に所定位置に斜め方向の開口を形成して輸送流路39から下方外部へ流通する噴出口41を形成している。ここで、外側流路部材38とケース部33の間には、熱の伝達を抑制するようケース部33の延在方向に沿って形成される隙間42が備えられている。又、ケース部33の下端には、噴出口41の噴射方向に影響を与えることがないよう、開口43を備えて下端部40を支持する支持部材44を備えている。
又、燃料蒸気輸送部18は、ケース部33の上部中途位置に鍔状の内側取付部45と鍔状の外側取付部46とを備えており、内側取付部45と外側取付部46は、吸気マニホールド1の吸気流路16を構成する壁部16aを、内方及び外方からワッシャ47を介して挟み込むことによって、燃料蒸気輸送部18を最適位置に固定している。更に、ケース部33の先端は、吸気マニホールド1と吸気ポート12の境目近傍に配置し、噴出口41が、吸気ポート12の吸気流路16の径方向で中央に位置し且つ吸気ポート12の流路方向に向かい、燃料を最適な状態で予混合するようになっている。
以下本発明を実施する形態の第1例の作用を説明する。
軽油等の燃料を予混合する際には、ディーゼルエンジンの駆動に伴って吸気流路16から吸気すると同時に、液体燃料を供給元から燃料気化部17に供給する。
燃料気化部17では、燃料気化流路25に供給された液体燃料が、入口の止め部材32を介して燃料気化流路25内に流入し、充填材31の間に形成された流路空間(流路隙間)で、ヒータ27により蒸気化し、出口側の仕切板24を介して内部空間26へ解放され、内部流路より燃料蒸気輸送部18へ供給される。
この時、液体燃料を蒸気化する際に、液体燃料の不均一な流れや気泡の発生により燃料気化流路25に振動を生じる場合であっても、内部空間26では、液体燃料の流路空間(流路隙間)よりも広い体積を備えることにより、燃料空間(流路隙間)から燃料蒸気を解放すると共に気泡を放出して振動を緩和し、振動による燃料気化部17や燃料蒸気輸送部18への影響を抑制する。
次に、燃料蒸気輸送部18では、燃料蒸気が輸送流路39により噴出口41まで流下し、同時にヒータ35により燃料蒸気の冷却を防止するように加熱される。
そして、ケース部33の先端の噴出口41から吸気流路16へ噴射される燃料蒸気は、吸気ポート12の径方向中央に供給されて拡散し、吸気と十分に予混合して流下し、エンジン内で自着火してパティキュレートの発生を抑制する。
而して、このような第1例の構成とすれば、燃料蒸気流路の出口側に、蒸気化の流路空間(流路隙間)よりも広い容積の内部空間26を備えるので、液体燃料を蒸気化する際に、液体燃料の不均一な流れや気泡の発生により振動を生じる場合であっても、出口側の広い内部空間26で振動を緩和して燃料気化部17や燃料蒸気輸送部18等への影響を抑制し、液体燃料を安定して蒸気化することができる。ここで、内容空間26の容積は、燃料気化流路25の流路空間(流路隙間)よりも1倍を超えて(1倍より大きく)構成されていることが必要であり、特に、燃料気化流路25の流路空間(流路隙間)よりも2倍以下で広く構成されることが望ましい。容積が1倍以下の場合には、液体燃料の蒸気化に伴って、燃料気化流路25やその周囲に振動を生じ始める。更に、容積が2倍を超える(2倍より大きい)場合には、液体燃料の蒸気化に伴う温度分布に大きな偏りが生じる。
又、第1例の構成において、燃料気化部17に接続され且つディーゼルエンジンの吸気流路16へ突出するように配置される燃料蒸気輸送部18を備えると、燃料蒸気輸送部18により燃料蒸気を加熱して吸気流路16に供給するので、吸気流路16の影響を受けることなく、燃料気化部17で安定して蒸気化することができる。又、燃料蒸気の冷却を低減して燃料蒸気の液化を防止し、安定して燃料蒸気を吸気と十分に予混合させることができる。更に、吸気マニホールド1の吸気流路16へ突出して配置される燃料蒸気輸送部18により、吸気流路16の壁面から離間した内側の空間に燃料蒸気を供給するので、燃料蒸気が吸気流路16の壁面へ付着することを抑制し、燃料蒸気を吸気と十分に予混合させることができる。
ここで、燃料気化部17に燃料蒸気輸送部18を接続すると、従来例の如く燃料蒸気輸送部18がない場合に比べて、振動の逃げ場が制限されるが、燃料蒸気流路の出口側に位置する広い容積の内部空間26は、振動を十分緩和するようになっている。
又、第1例の構成において、燃料蒸気輸送部18は、吸気流路16内へ突出するケース部33と、ケース部33内に配置されるヒータ35と、ヒータ35により燃料蒸気を加熱し得る輸送流路39と、燃料蒸気を輸送流路39から吸気流路16へ供給する噴出口41とを備えると、ケース部33、ヒータ35、輸送流路39の構成により、吸気流路16の影響を受けることなく、燃料気化部17で安定して蒸気化することができる。
更に、燃料気化流路25に充填材31を備えると、液体燃料の不均一な流れを抑制すると共に、燃料気化流路25で気泡が大きくなるような気泡の成長を抑制し、気泡による振動の発生を低減し、液体燃料を安定して蒸気化することができる。
以下本発明の実施の形態の第2例を図面を参照しつつ説明する。
図4は本発明を実施する形態の第2例を示すものであって、第1例の燃料気化部17及び燃料蒸気輸送部18の配置を、ミキサー11aを備える吸気管11に変更したものであり、図中、図1〜図3と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
第2例は、第1例と略同様な燃料気化部17と、燃料蒸気輸送部18とを備えており、燃料気化部17は、吸気管11の隣接位置に固定部位(図示せず)に固定されると共に、燃料蒸気輸送部18は、燃料気化部17に接続され且つ吸気管11内へ突出するように配置されている。
燃料蒸気輸送部18は、ケース部33の先端を吸気管11の中央に配置し、噴出口41が、吸気管11の吸気流路16の径方向で中央に位置し且つミキサー11aの流入方向に向かうようになっている。
以下本発明を実施する形態の第2例の作用を説明する。
軽油等の燃料を予混合する際には、第1例と同様に、燃料気化部17の燃料気化流路25により燃料を蒸気化すると共に、蒸気化による振動を広い容積の内部空間26で緩和し、燃料蒸気輸送部18で燃料蒸気を加熱しつつ流下させる。
そして、ケース部33の先端の噴出口41から吸気流路16へ噴射される燃料蒸気は、吸気管11に供給されて拡散し、更にミキサー11aにより吸気と一層十分に予混合して流下し、エンジン内で自着火してパティキュレートの発生を抑制する。
而して、このような第2例の構成にすれば、第1例と同様な作用効果を得ることができる。
以下本発明の実施の形態の第3例を図面を参照しつつ説明する。
図5〜図7は本発明を実施する形態の第3例を示すものであって、第1例の燃料気化部17の構成を変更したものであり、図中、図1〜図3と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
第3例では、吸気管11の隣接位置で固定部位(図示せず)に固定される燃料気化部50と、燃料気化部50に接続されて第1例と略同じ構造及び配置を有する燃料蒸気輸送部18とが備えられている。
第3例の燃料気化部50は、円柱状の気化部本体51と、気化部本体51の両側でボルト52等により固定される蓋部53,54とを備え、一方の蓋部53は、外側に供給元(図示せず)から延在する流入管55を接続すると共に、内側に流入管55から液体燃料が流入し得る凹状の空間56を形成し、他方の蓋部54は、内側に燃料蒸気輸送部18へ燃料を供給する内部空間57を備えると共に、外側に燃料蒸気輸送部18へ接続される凸状の導出部58を備えている。
又、燃料気化部50は、気化部本体51と蓋部53との間に配置される第一支持プレート59と、気化部本体51と蓋部54の間に配置される第二支持プレート60と、一方の蓋部53の凹状の空間56から他方の蓋部54の内部空間57まで流通するよう気化部本体51の内部に形成される燃料気化流路61と、燃料気化流路61の液体燃料を加熱し得るヒータ62とを備えている。
ヒータ62は、一方の蓋部53及び第一支持プレート59を貫通するよう気化部本体51の中心で気化部本体51の延在方向(軸方向)に沿って配置される1本のロッド状の第一ヒータ63と、第一ヒータ63と略平行に延在し且つ気化部本体51の外周寄りで周方向に沿って一定間隔を介して配置される複数本の第二ヒータ64(図7では6本)とを備えている。ここで、第一ヒータ63は、流入管55から蓋部53及び第一支持プレート59を貫通し且つ気化部本体51の中途位置まで延在する後方スリーブ65に内嵌されると共に、図6に示す如く内部空間57内の段差部57aを介して、内部空間57から第二支持プレート60まで延在する前方スリーブ66に内嵌されている。
燃料気化流路61は、第一ヒータ63及び第二ヒータ64と略平行に延在し且つ気化部本体51の径方向で第一ヒータ63と第二ヒータ64の間に配置されるよう、第一支持プレート59及び第二支持プレート60で両端が支持された複数の燃料気化チューブ67により複数の流路で構成されている。又、燃料気化流路61は、複数の流路を、夫々流路内の径方向断面で温度分布を略均一に近づける大きさにしている。
更に、燃料気化流路61には、多孔性の素材、メッシュの素材、粒状体の素材等の充填材68を充填しており、充填材68によって、流路隙間の口径(断面径)を小さくすると共に流路隙間の容積を小さくしている。又、燃料気化流路61の入口部分には、第一支持プレート59に係止される第一スリーブ69を介して焼結金属の蓋状の止め部材70を配置すると共に、燃料気化流路61の出口部分には、同様に、第二支持プレート60に係止される第二スリーブ71を介して焼結金属の蓋状の止め部材72を配置し、入口部分及び出口部分から充填材68が流失しないようにしている。ここで、充填材68及び止め部材70,72の例は、特に制限されるものではないが、第1例と略同じものを適用することが好ましい。
又、燃料気化流路25の出口側で配置される内部空間57は、図6に示す如く、第二支持プレート60に隣接して前方スリーブ66を軸心に配置する第一空間室73と、前方スリーブ66と段差部57aにより第一空間室73と区画され且つ前方スリーブ66の外径と略同径で燃料蒸気輸送部18の寄りに形成される円柱状の第二空間室74と、第一空間室73と第二空間室74を連通するよう段差部57aに形成される小径のオリフィス75とを備えている。又、内部空間57の出口側に位置する第一空間室73は、全て燃料気化流路25の出口から蒸気燃料を全て合流させるよう、燃料気化流路61の口径より大きい径方向の断面形状で構成される大口径の空間部76と、大口径の空間部76からオリフィス75まで延在する連絡用の空間部77とを備えている。ここで、内部空間57は、充填材31が配置された全ての燃料気化流路61の流路空間から燃料蒸気が解放されるよう、全ての燃料気化流路61の流路空間(流路隙間)よりも容積が1倍を超え(1倍より大きく)且つ2倍以下の間の範囲内で広く構成されている。
以下本発明を実施する形態の第3例の作用を説明する。
軽油等の燃料を予混合する際には、図5〜図7に示す如く、ディーゼルエンジンの駆動に伴って吸気流路16から吸気すると同時に、液体燃料を供給元から燃料気化部50に供給する。
燃料気化部50では、凹状の空間56に流入した液体燃料が第一支持プレート59の孔により分岐して複数の燃料気化流路61に流入し、充填材68の間に形成された多数の流路隙間でヒータ62により蒸気化し、第二支持プレート60を介して他方の蓋部54の内部空間57へ燃料蒸気として流出し、導出部58より燃料蒸気輸送部18へ供給される。
この時、燃料気化流路61内では、口径の大きさにより、複数の流路を夫々流路内の径方向断面で温度分布を略均一に近づける温度条件にし、液体燃料をムラなく略均一に燃料蒸気にすると共に、熱流入量を増やして効率的に蒸気化している。
又、燃料気化流路61で、液体燃料を蒸気化する際に、液体燃料の不均一な流れや気泡の発生により振動を生じる場合であっても、内部空間57の第一空間室73では、液体燃料の流路隙間よりも広い体積を備えることにより、流路隙間から燃料蒸気を解放すると共に気泡を放出して振動を緩和し、振動による燃料気化部50や燃料蒸気輸送部18への影響を抑制する。更に、オリフィス75により第一空間室73と第二空間室74の圧力差を保ち、圧力の変動による振動を好適に緩和する。
次に、燃料蒸気輸送部18では、第1例と略同様に、燃料蒸気が輸送流路39により噴出口41まで流下し、同時にヒータ35により燃料蒸気の冷却を防止するように加熱される。
そして、ケース部33の先端の噴出口41から吸気流路16へ噴射される燃料蒸気は、吸気ポート12の径方向中央に供給されて拡散し、吸気と十分に予混合して流下し、エンジン内で自着火してパティキュレートの発生を抑制する。
而して、このような第3例の構成とすれば、第1例と略同様な作用効果を得ることができる。又、内容空間57の容積は、燃料気化流路61の流路空間(流路隙間)よりも1倍を超えて(1倍より大きく)構成されていることが必要であり、特に、燃料気化流路61の流路空間(流路隙間)よりも2倍以下で広く構成されることが望ましい。容積が1倍以下の場合には、液体燃料の蒸気化に伴って、燃料気化流路61やその周囲に振動を生じ始める。更に、容積が2倍を超える(2倍より大きい)場合には、液体燃料の蒸気化に伴う温度分布に偏りが生じる。
更に、第3例において、燃料気化流路61の流路空間は、複数で構成されると共に、出口側の内部空間57は、燃料気化流路61の口径より大きい径方向断面形状で構成されると、燃料蒸気流路の出口側に、蒸気化の流路空間よりも広い容積の内部空間57を容易且つ好適に構成するので、液体燃料を蒸気化する際に、液体燃料の不均一な流れや気泡の発生により振動を生じる場合であっても、出口側の広い内部空間57で振動を適切に緩和して燃料気化部50や燃料蒸気輸送部18等への影響を抑制し、液体燃料を一層安定して蒸気化することができる。
第3例において、内部空間57は、第一空間室73と、該第一空間室73にオリフィス75で連通する第二空間室74とを備え、オリフィス75は、圧力差を保つように構成されると、オリフィス75により第一空間室73と第二空間室74の圧力差を保つので、圧力の変動による振動を十分に緩和して燃料気化部50や燃料蒸気輸送部18等への影響を抑制し、液体燃料を一層安定して蒸気化することができる。
第3例において、ヒータ62は、燃料気化部50の中央に配置される第一ヒータ63と、燃料気化流路61より外側に配置される第二ヒータ64とを備えると、第一ヒータ63及び第二ヒータ64によりヒータ62を燃料気化流路61の周囲に配置するので、燃料気化流路61の複数の流路は、夫々径方向断面で温度分布を略均一に近づけるものになり、局所的な温度分布を抑制して気泡の発生等による振動の発生を防止し、液体燃料を安定して蒸気化することができる。又、燃料気化流路61の径の大きさ(口径)により液体燃料への熱流入量を増し、液体燃料を効率的に蒸気化することができる。
又、第3例において、ヒータ62は、燃料気化部50の中央で燃料気化部50の延在方向に沿って配置される第一ヒータ63と、第一ヒータ63と略平行に延在し且つ燃料気化部50の周方向で所定の間隔を介して配置される複数の第二ヒータ64とを備え、第一ヒータ63と第二ヒータ64の間に燃料気化流路61を配置すると、燃料気化流路61の周囲に第一ヒータ63及び第二ヒータ64を均等に配置するので、燃料気化流路61の複数の流路は、夫々径方向断面で温度分布を一層均一に近づけるものになり、局所的な温度分布を十分に抑制して気泡の発生等による振動の発生を防止し、液体燃料を一層安定して蒸気化することができる。
尚、本発明のディーゼルエンジンの予混合装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、ディーゼルエンジン以外の予混合装置にも適用し得ること、燃料は必ずしも軽油に限定するものではないこと、液体燃料を蒸気化する際に生じる振動を緩和するならば内部空間の形状等は特に制限されるものでなく、他の形状でも良いこと、第3例を、第2例の如くミキサーを備える吸気管に配置変更しても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の第1例を示す概念図である。 本発明の燃料蒸気輸送部を示す概略図である。 図2のIII−III方向の矢視図である。 本発明を実施する形態の第2例を示す概念図である。 本発明を実施する形態の第3例を示す概念図である。 本発明の第3例における燃料気化部の一部を拡大して示す断面図である。 図6のVII−VII方向の矢視図である。 従来の一例を示す概念図である。 図8のIX−IX方向の矢視図である。 従来の他例を示す概念図である。
符号の説明
16 吸気流路
17 燃料気化部
18 燃料蒸気輸送部
25 燃料気化流路
26 内部空間
27 ヒータ
31 充填材
33 ケース部
35 ヒータ
39 輸送流路
48 噴出口
50 燃料気化部
57 内部空間
61 燃料気化流路
62 ヒータ
63 第一ヒータ
64 第二ヒータ
68 充填材
73 第一空間室
74 第二空間室
75 オリフィス

Claims (7)

  1. 充填材を配して液体燃料を導入する燃料気化流路と、該燃料気化流路内の液体燃料を加熱して蒸気化するヒータとを備える燃料気化部を設け、前記燃料気化流路の出口側に、液体燃料の蒸気化に伴って生じる振動を緩和するよう、蒸気化の流路空間よりも広い容積の内部空間を備えたことを特徴とするディーゼルエンジンの予混合装置。
  2. 前記燃料気化流路の流路空間は、複数で構成されると共に、出口側の内部空間は、燃料気化流路の口径より大きい断面形状で構成されたことを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの予混合装置。
  3. 前記内部空間は、第一空間室と、該第一空間室にオリフィスで連通する第二空間室とを備え、前記オリフィスは、圧力差を保つように構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のディーゼルエンジンの予混合装置。
  4. 前記ヒータは、燃料気化部の中央に配置される第一ヒータと、燃料気化流路より外側に配置される第二ヒータとを備えたことを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの予混合装置。
  5. 前記ヒータは、燃料気化部の中央で燃料気化部の延在方向に沿って配置される第一ヒータと、第一ヒータと略平行に延在し且つ燃料気化部の周方向で所定の間隔を介して配置される複数の第二ヒータとを備え、第一ヒータと第二ヒータの間に燃料気化流路を配置したことを特徴とする請求項4に記載のディーゼルエンジンの予混合装置。
  6. 前記燃料気化部に接続され且つディーゼルエンジンの吸気流路へ突出するように配置される燃料蒸気輸送部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの予混合装置。
  7. 前記燃料蒸気輸送部は、吸気流路内へ突出するケース部と、該ケース部内に配置されるヒータと、該ヒータにより燃料蒸気を加熱し得る燃料蒸気の輸送流路と、燃料蒸気を輸送流路から吸気流路へ供給する噴出口とを備えたことを特徴とする請求項6に記載のディーゼルエンジンの予混合装置。
JP2007231677A 2007-09-06 2007-09-06 ディーゼルエンジンの予混合装置 Pending JP2009062885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007231677A JP2009062885A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 ディーゼルエンジンの予混合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007231677A JP2009062885A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 ディーゼルエンジンの予混合装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009062885A true JP2009062885A (ja) 2009-03-26

Family

ID=40557688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007231677A Pending JP2009062885A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 ディーゼルエンジンの予混合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009062885A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015059537A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 株式会社デンソー 燃料加熱システム、および、これを用いた燃料レール
JP7478791B2 (ja) 2022-09-30 2024-05-07 本田技研工業株式会社 燃料供給装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05195887A (ja) * 1992-01-16 1993-08-03 Hitachi Ltd エンジンの燃料供給装置、燃料噴射弁及び燃料気化装置
JP2002138911A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Hitachi Ltd 内燃機関の燃料供給装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05195887A (ja) * 1992-01-16 1993-08-03 Hitachi Ltd エンジンの燃料供給装置、燃料噴射弁及び燃料気化装置
JP2002138911A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Hitachi Ltd 内燃機関の燃料供給装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015059537A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 株式会社デンソー 燃料加熱システム、および、これを用いた燃料レール
JP7478791B2 (ja) 2022-09-30 2024-05-07 本田技研工業株式会社 燃料供給装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8033111B2 (en) Damping of vibration of a combustion chamber by resonators
JP5576582B1 (ja) バーナー
JP6881285B2 (ja) 内燃機関
US9556843B2 (en) Fuel injection nozzle
KR20150121123A (ko) 다층 액체 냉각 마운트
CN102062412A (zh) 旋流器叶片、旋流器和燃烧器组件
CN105593504B (zh) 用于在内燃机中供给燃料的热管理系统的换热器
JPH0384303A (ja) 液体燃料気化装置
JP2009062885A (ja) ディーゼルエンジンの予混合装置
JP6107521B2 (ja) 燃料レール
US8919126B2 (en) Cooled pilot fuel lance
JP4882922B2 (ja) ディーゼルエンジンの予混合装置
JP2006504523A (ja) 調量装置
JP4592577B2 (ja) 水冷式燃料噴射弁
JP4983493B2 (ja) ディーゼルエンジンの予混合装置
JP4877104B2 (ja) ディーゼルエンジンの予混合装置
JP4388897B2 (ja) 調量装置
JP2005180379A (ja) エンジンの排気還流装置
JP6385704B2 (ja) バーナー
JP6064827B2 (ja) 燃料レール
JP5581604B2 (ja) バーナ装置
JP6418220B2 (ja) 燃料レール
KR100821592B1 (ko) 차량 연료냉각장치의 마이크로 채널구조
JP5316868B2 (ja) ディーゼルエンジン
JP5417958B2 (ja) バーナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110825

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111020

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120626