JP2002138067A - モノカルボン酸3級−アルキルエステルの製造方法 - Google Patents
モノカルボン酸3級−アルキルエステルの製造方法Info
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Abstract
を高純度、高収率で得る方法の提供。 【解決手段】 モノカルボン酸と3級アルコールよりな
る混合液に、一価の酸基を有するエステル化剤を逐次添
加して一般式1のモノカルボン酸3級アルキルエステル
を得る。エステル化剤にハロゲン化芳香族スルホニル、
触媒にアミド類を使用する。一般式1の化合物の具体例
には式4の化合物がある。 (R1は炭化水素基を、R2は3級飽和炭化水素基を表
す。)
Description
級−アルキルエステル、例えばt−ブトキシカルボニル
置換ノルボルネン誘導体を工業的に容易に、収率よく製
造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、一般
に、製造が困難な、3級アルコールのモノカルボン酸エ
ステルを、モノカルボン酸と3級アルコールより、一段
の反応工程で、高収率で製造する方法に関する。
ル化反応は、酸触媒の存在下に、直接エステル化する方
法、カルボン酸をハロゲン化した後、アルコールと反応
させる方法、或いは、酸性または塩基性触媒の存在下
に、エステル交換する方法等により得られることが知ら
れている。しかしながら、これらのエステル化反応は、
1級ないし2級アルコールの場合は、容易に進むが、3
級アルコールの場合は、置換基による立体障害のためエ
ステル化反応が進みにくく、またそのカルボカチオンが
安定であるため、生成したエステルの解離反応が生じや
すい等のため、通常用いられエステル化方法において
は、反応が容易に進まず、極めて低収率で、困難であ
る。
ルエステルは、電子材料等の分野で注目されてきてい
る。例えばt−ブトキシカルボニル置換テトラシクロド
デセン類である、テトラシクロ[4.4.0.1.
2,5 1.7,10]ドデセ−8−エン−3−カルボ
ン酸t−ブチルエステルは、高集積回路用、特にArF
エキシマレーザー等の真空紫外領域の露光に好適なレジ
スト用樹脂の原料として、近年注目されてきている。従
来、t−ブトキシカルボニル置換テトラシクロドデセン
類の製造方法としては、t−ブチルアクリレートとジシ
クロペンタジエン類のデイールス・アルダー反応によ
り、得られることが知られている。(K.D.AhnJ.Photopo
lym.Sci.Technol.,Vol.11,No.3,499-503(1998))。
原料とする上記の製造方法では、t−ブトキシカルボニ
ル置換ノルボルネン類が、t−ブチルアクリレートとシ
クロペンタジエン類からデイールス・アルダー反応によ
り容易に高収率で得られるのと異なり、そのデイールス
・アルダー反応は、加圧下で、しかも180〜200℃
の高い反応温度での条件が必要であるという問題点があ
る。また、そのため、反応により生成したt−ブトキシ
カルボニル置換テトラシクロドデセン類からt−ブチル
基が離脱したカルボン酸置換テトラシクロドデセン類が
できやすく、またこれが副反応を起こす原因となること
もあり、各種のt−ブトキシカルボニル置換ノルボルネ
ン類の副生物が生成するために、収率が低く、また反応
生成物から高純度の目的物を得るためには精密蒸留も必
要であるという問題点もある。
ノカルボン酸3級−アルキルエステルの製造の困難性、
例えばt−ブトキシカルボニル置換テトラシクロドデセ
ン類の製造方法に於ける上述したような状況に鑑み、3
級アルコールとモノカルボン酸を原料として、工業的に
実施容易な製造条件で、しかも高収率、高純度のモノカ
ルボン酸3級−アルキルエステル、例えばt−ブトキシ
カルボニル置換テトラシクロドデセン類及びt−ブトキ
シカルボニル置換ビシクロヘプトエン類等のモノカルボ
ン酸3級−アルキルエステル等の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
ルボン酸と、3級アルコールよりなる混合液中に、触媒
の存在下、3級アルコールとエステル交換し得る一価の
酸基を有するエステル化剤を逐次添加することを特徴と
する下記一般式1で示されるモノカルボン酸3級−アル
キルエステルの製造方法が提供される。
水素基を表す。)
原料であるモノカルボン酸としては、炭化水素モノカル
ボン酸であり、テトラシクロドデセン環、ノルボルネン
環等の架橋環炭化水素モノカルボン酸、例えば、テトラ
シクロ[4.4.0.12, 5 .17,10]ドデセ
−8−エン−3−カルボン酸、テトラシクロ[4.4.
0.12,5 .17,10]ドデセ−8−エン−3−
メチル−3−カルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−5−エン−2−カルボン酸、ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2−カルボン酸等
が挙げられる。
タレン環、アントラセン環等の芳香環炭化水素モノカル
ボン酸、例えば安息香酸、P−イソプロピル安息香酸、
メチル安息香酸、3−ビフェニルカルボン酸、α―ナフ
トエ酸、β―ナフトエ酸、2−メチルー1−ナフトエ
酸、アントラセンー2−カルボン酸等が挙げられる。ま
た、シクロヘキサン環、ビシクロヘキサン環、シクロナ
フタレン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ
ン環、スピロ[4,5]デカン環、等の脂環炭化水素モ
ノカルボン酸、例えばシクロヘキサンカルボン酸、2−
メチルシクロヘキサンカルボン酸、スピロ[4,5]デ
カンー1−カルボン酸、ヒドロインダンー1−カルボン
酸、デカリンー1−カルボン酸等が挙げられる。さら
に、炭素数2〜12の脂肪族飽和炭化水素のモノカルボ
ン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ラウ
リル酸、ステアリン酸等が挙げられる。
アルコールとしては、脂肪族飽和炭化水素3級アルコー
ルであり、具体的には、t-ブチルアルコール、t-ペンチ
ルアルコール、t−ヘキシルアルコール、1,1,3,
3−テトラメチルブチルアルコール等の脂肪族3級アル
コール、1−メチルー1―シクロヘキシルアルコール、
1−エチルー1−シクロヘキシルアルコール、1−メチ
ルエチルー1−シクロヘキシルアルコール、1−メチル
エチルー1−(4−イソプロピルシクロヘキシル)アル
コール等の脂環3級アルコール、1−アダマンチルアル
コール、2−メチルー2−アダマンチルアルコール等の
架橋環3級アルコール等が挙げられる。
般式1で示されるモノカルボン酸3級−アルキルエステ
ルとしては、以下の化合物がある。
水素基を表す。)
2,5 .17,10]ドデセ−8−エン−3−カルボ
ン酸−t−ブチルエステル、テトラシクロ[4.4.
0.12, 5 .17,10]ドデセ−8−エン−3−
メチル−3−カルボン酸−t−ブチルエステル、ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸−
t−ブチルエステル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
5−エン−2−メチル−2−カルボン酸−t−ブチルエ
ステル、テトラシクロ[4.4.0.12,5 .1
7,10]ドデセ−8−エン−3−カルボン酸−t−ペ
ンチルエステル、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]ドデセ−8−エン−3−メチル
−3−カルボン酸−t−ペンチルエステル、ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸−t
−ペンチルエステル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
5−エン−2−メチル−2−カルボン酸−t−ペンチル
エステル、テトラシクロ[4.4.0.12,5 .1
7,10]ドデセ−8−エン−3−カルボン酸−t−1
−エチルシクロヘキシルエステル、テトラシクロ[4.
4.0.12 ,5 .17,10]ドデセ−8−エン−
3−メチル−3−カルボン酸−t−1−エチルシクロヘ
キシルエステル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−
エン−2−カルボン酸−t−1−エチルシクロヘキシル
エステル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2−メチル−2−カルボン酸−t−1−エチルシクロヘ
キシルエステル、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]ドデセ−8−エン−3−カルボ
ン酸−1−アダマンチルエステル、テトラシクロ[4.
4.0.12,5 .17,10]ドデセ−8−エン−
3−メチル−3−カルボン酸−1−アダマンチルエステ
ル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カ
ルボン酸−1−アダマンチルエステル、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2−カルボン
酸−1−アダマンチルエステル、安息香酸t−ブチルエ
ステル、ナフタレン2−カルボン酸t−ブチルエステ
ル、3−ビフェニルカルボン酸t−ブチルエステル、シ
クロヘキサンカルボン酸t−ブチルエステル、酢酸t−
ブチルエステル、プロピオン酸t−ブチルエステル、ラ
ウリル酸t−ブチルエステル等が挙げられる。
ン酸3級−アルキルエステルの製造方法においては、モ
ノカルボン酸と、3級アルコールの混合液中に、触媒の
存在下、3級アルコールとエステル交換し得る一価の酸
基を有するエステル化剤を逐次添加し反応させることに
より、本発明の目的物である一般式1で示されるモノカ
ルボン酸3級-アルキルエステルを収率良く得ることが
できる。
水素基を表す。)
ン酸と、3級アルコールの混合液中に、3級アルコール
とエステル交換し得る一価の酸基を有するエステル化剤
を逐次添加して反応を行う。逐次添加方法としては、例
えば、モノカルボン酸と、3級アルコールの混合液中
に、上記エステル化剤を、例えば0.5〜10時間程度
かけて、連続して又は分割して添加する。このことは、
下記反応式3に示すように、本発明の主たる反応と推測
される反応は、まず、原料のモノカルボン酸に、例えば
下記一般式2で示される3級アルコールとエステル交換
し得る一価の酸基を有するエステル化剤が反応し、3級
アルコールとエステル交換し得る一価の酸基を有するエ
ステル化物が生成する。
は炭素数1〜3のアルキル置換ベンゼン環を表す。)
は、上記一般式2で示されるエステル化剤は、混合液中
に共存する3級アルコールとは殆ど反応しない。次い
で、この生成した上記エステル化物と、もう一方の原料
である、混合液中に共存する3級アルコールとが、エス
テル交換反応し、2つの反応が選択的に同時に非平衡的
に進行するために、本発明の目的物である前記一般式1
で示されるモノカルボン酸3級-アルキルエステルが、
見かけ上、一工程で、高い収率で得られるものと推測さ
れる。
あり、X,Arは一般式2のそれと同じである。)
のモノカルボン酸は、精製品でも、粗製品でもよいが、
好ましくは純度95%程度のものが好ましい。本発明の
製造方法においては、反応に際し、特定の触媒の共存下
に反応を行う事が好ましい。
あり、例えば、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジ
メチルホルムアミド(DMF)、ジエチルアセトアミ
ド、ジエチルホルムアミド、N―メチルピロリドン等が
例示できる。これらの中では、ジメチルアセトアミド
(DMAC)、ジメチルホルムアミド(DMF)が好ま
しく、特にジメチルアセトアミドが好ましい。使用量
は、モノカルボン酸に対して0.01〜30重量部の範
囲程度、好ましくは0.1〜5重量部の範囲である。
ールとエステル交換し得る一価の酸基を有するエステル
化剤としては、例えばスルホニル基、アセチル基又はト
リフルオロアセチル基などの一価の酸基を有するエステ
ル化剤であり、具体的には、メタンスルホニルクロライ
ドなどの脂肪族スルホニルクロライド、P−トルエンス
ルホン酸クロライドで例示される芳香族スルホニルクロ
ライドなどの下記一般式2で示されるハロゲン化芳香族
スルホニル、無水酢酸又はトリフルオロ無水酢酸などが
挙げられる。これらの中では、下記一般式2で示される
ハロゲン化芳香族スルホニルか好ましく、P−トルエン
スルホン酸クロライドが特に好ましい。
素数1〜3のアルキル置換ベンゼン環を表す)
のモノカルボン酸に対して100〜500モル%、好ま
しくは100〜200モル%が用いられる。本発明の製
造方法においては、エステル化反応に際して、通常、3
級アルコールとエステル交換し得る一価の酸基を有する
エステル化剤から発生する酸を補足する為に、塩基が用
いられる。塩基としては、特に限定はされないが、例え
ばトリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム等が例示
でき、これらのうちではピリジンが好ましい。塩基の使
用量は、モノカルボン酸に対して2.0〜50モル倍の
範囲、中でも2.0〜30モル倍が好ましい。反応温度
は、30〜80℃の範囲、好ましくは40〜60℃の範
囲である。反応圧力は、特に制限はないが、通常100
〜1000kpaの範囲、好ましくは100〜300k
paである。このような反応条件のもとで、反応は、通
常1〜20時間程度で終了する。また、エステル化反応
の終点は液体クロマトグラフィー(HPLC)分析ある
いは、ガスクロマトグラフィー分析等により確認するこ
とができる。
カルボン酸と3級アルコールの混合液に、温度40〜6
0℃の加温下において、エステル化剤を、例えば滴下等
の方法により逐次添加し、その後さらに反応させること
により行われる。この場合、ジメチルアセトアミド等の
触媒は、モノカルボン酸と3級アルコールの混合液ない
しエステル化剤の、いずれか一方に全部又は両者に分割
添加してもよい。同様に、塩基についても、モノカルボ
ン酸と3級アルコールの混合液ないしエステル化剤の、
いずれか一方に全部又は両者に分割添加してもよい。本
発明の製造方法においては、原料モノカルボン酸に対す
る目的物の収率は、通常、40〜90モル%程度であ
る。本発明の製造方法においては、反応に際し、溶媒を
用いてもよい。溶媒としてはアルコール以外の有機溶媒
が好ましく、例えばトルエン等の芳香族溶媒、ケトン類
溶媒、エーテル類溶媒等を挙げることが出来る。また、
前記の、ジメチルアセトアミド等の触媒あるいはピリジ
ン等の塩基を溶媒として用いても良い。
の反応混合物は、例えば、苛性ソーダなどのアルカリ水
溶液により中和し、水層を分液除去した後、残った油層
中の溶媒を蒸留などで留去することにより、本発明の目
的物であるモノカルボン酸t-アルキルエステルの精製
物、例えば前記例示化合物のt−ブトキシカルボニル−
テトラシクロドデセンを得ることができる。
でさらに詳細に説明する。なお、実施例中の目的物の純
度及び収率は、ガスクロマトグラフィー分析乃至液体ク
ロマトグラフィー分析により算出した。また目的物は、
質量分析およびプロトンNMR分析により、同定確認を
行った。
ルの製造
デンサーを備えた1Lの四ツ口フラスコにビシクロ
(2,2,1)ヘプト−5−エン−2−カルボン酸69
g(0.5mol)とピリジン118.5g(1.5m
ol)及びt−ブタノール74g(1.0mol)を仕
込み、フラスコ内を窒素ガス置換した後、60℃に加温
し撹拌溶解させた。次いで、同温度を保ちながら、p−
トルエンスルホニルクロライド190g(1.0mo
l)をジメチルアセトアミド204gに溶解した溶液を
1.5Hrかけて滴下し、その後さらに同温度で2Hr
撹拌した。反応終了後、得られた反応混合物にトルエン
204g、水204gを加え、撹拌後水層を分液除去す
る。次に、残つた油層に16%NaOH水溶液102g
を加え、更に水を追加添加して撹拌した後、水層を分液
除去する。得られた油層中のトルエン等を減圧蒸留によ
って留去することにより、目的物のビシクロ(2,2,
1)ヘプト−5−エン−2−カルボン酸−t−ブチルエ
ステル78gを純度99.5%(ガスクロマトグラフィ
ー分析)の微黄色液体として得た。(原料カルボン酸に
対する収率80%)
ルエステルの製造
デンサーを備えた2Lの四ツ口フラスコに、テトラシク
ロ[4.4.0.12.5 .17,10]ドデセ−8
−エン−3−カルボン酸を102g(0.5mol)
と、ピリジン118.5g(1.5mol)及びt−ブ
タノール74g(1.0mol)を仕込み、フラスコ内
を窒素ガス置換した後、60℃に加温し、撹拌溶解させ
た。次いで、同温度を保ちながらp−トルエンスルホニ
ルクロライド190g(1.0mol)をジメチルアセ
トアミド204gに溶解した溶液を1.5Hrかけて滴
下し、その後、さらに同温度で2時間撹拌し、目的物を
含む反応混合物を得た。反応終了後、得られた反応混合
物にトルエン204g、水204gを加え、1時間撹拌
した後、水層を分液除去する。次に、残った油層に16
%NaOH水溶液102gを加え、更に水を追加添加し
て撹拌した後、水層を分液除去する。得られた油層中の
トルエン等を減圧蒸留で留去することにより、目的物の
テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17 ,10]
ドデセ−8−エン−3−カルボン酸t−ブチルエステル
111gを純度99.3%(ガスクロマトグラフィ分
析)の微黄色液体として得た。(原料カルボン酸に対す
る収率85%)
キシルエステルの製造
デンサーを備えた2Lの四ツ口フラスコにビシクロ
(2,2,1)ヘプト−5−エン−2−カルボン酸19
3.7g(1.4モル)と1−エチルシクロヘキサノー
ル215g(1.68モル)及びN、N―ジメチルアセ
トアミド58gを仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換し
た後、55℃に加温し撹拌溶解させた。次いで、同温度
を保ちながら、p−トルエンスルホニルクロライド32
0.4g(1.68モル)をピリジン320gに溶解し
た溶液を3時間かけて滴下し、その後さらに同温度で一
晩撹拌した。反応終了後、得られた反応混合物にトルエ
ン580g、水590gを加え、撹拌後水層を分液除去
し、次に、残った油層に16%NaOH水溶液420g
を加え、更に水を追加添加して撹拌した後、水層を分液
除去する。得られた油層中のトルエン等を減圧蒸留によ
って留去することにより目的物のビシクロ(2,2,
1)ヘプト−5−エン−2−カルボン酸−1−エチルシ
クロヘキシルエステル243gを純度98.8%(液体
クロマトグラフィー分析)の微黄色液体として得た。
(原料カルボン酸に対する収率68.1%)
ステルの製造
デンサーを備えた5Lの四ツ口フラスコにビシクロ
(2,2,1)ヘプト−5−エン−2−カルボン酸55
3g(4.0モル)とt−ペンチルアルコール425g
(4.82モル)及びN、N―ジメチルアセトアミド1
65.6gを仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換した
後、60℃に加温し撹拌溶解させた。次いで、同温度を
保ちながら、p−トルエンスルホニルクロライド91
5.4g(4.8モル)をピリジン915gに溶解した
溶液を4時間かけて滴下し、その後さらに同温度で一晩
撹拌した。反応終了後、得られた反応混合物に水166
0gを加え、撹拌後水層を分液除去し、次に、残った油
層に16%NaOH水溶液600gを加え、更に水を追
加添加して撹拌した後、水層を分液除去する。得られた
油層を減圧蒸留によって留去することにより目的物のビ
シクロ(2,2,1)ヘプト−5−エン−2−カルボン
酸−t−ペンチルエステル709gを純度99.1%
(ガスクロマトグラフィー分析)の無色透明液体として
得た。(原料カルボン酸に対する収率85.3%)
ステルの製造
デンサーを備えた1Lの四ツ口フラスコにビシクロ
(2,2,1)ヘプト−5−エン−2−カルボン酸3.
9g(0.028モル)と1−アダマンタノール4.5
g(0.0296モル)、N、N―ジメチルアセトアミ
ド1.2g及びピリジン6.6gを仕込み、フラスコ内
を窒素ガス置換した後、60℃に加温し撹拌溶解させ
た。次いで、同温度を保ちながら、p−トルエンスルホ
ニルクロライド5.6g(0.0294モル)をピリジ
ン6.6gに溶解した溶液を1.5時間かけて滴下し、
その後さらに同温度で一晩撹拌した。反応終了後、得ら
れた反応混合物にトルエン30g、水30gを加え、撹
拌後水層を分液除去し、次に、残った油層に16%Na
OH水溶液2.1gを加え、更に水を追加添加して撹拌
した後、水層を分液除去する。得られた油層中のトルエ
ン等を減圧蒸留によって留去し、その残留物をメタノー
ルで晶析することにより、目的物のビシクロ(2,2,
1)ヘプト−5−エン−2−カルボン酸−1−アダマン
チルエステル5.3gを純度92.3%(液体クロマト
グラフィー分析)の白色結晶として得た。(原料カルボ
ン酸に対する収率64.4%)
機、温度計、滴下ロート及び還流コンデンサーを備えた
1Lの四ツ口フラスコに安息香酸12.2g(0.1モ
ル)とt−ブチルアルコール8.9g(0.12モ
ル)、N、N―ジメチルアセトアミド3.7gを仕込
み、フラスコ内を窒素ガス置換した後、60℃に加温し
撹拌溶解させた。次いで、同温度を保ちながら、p−ト
ルエンスルホニルクロライド22.9g(0.12モ
ル)をピリジン22.2gに溶解した溶液を1時間かけ
て滴下し、その後さらに同温度で2時間撹拌した。反応
終了後、得られた反応混合物に水50gを加え、撹拌後
水層を分液除去し、次に、残った油層に16%NaOH
水溶液12gを加え、更に水を追加添加して撹拌した
後、水層を分液除去した。得られた油層を減圧蒸留し、
その残留物をメタノールで晶析することにより、目的物
の安息香酸t−ブチルエステル13.3gを純度98.
7%(ガスクロマトグラフィー分析)の白色結晶として
得た。(原料安息香酸に対する収率74.9%)
撹拌機、温度計、滴下ロート及び還流コンデンサーを備
えた1Lの四ツ口フラスコにプロピオン酸7.4g
(0.1モル)とt−ブチルアルコール8.9g(0.
12モル)、N、N―ジメチルアセトアミド2.2gを
仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換した後、60℃に加
温し撹拌溶解させた。次いで、同温度を保ちながら、p
−トルエンスルホニルクロライド22.9g(0.12
モル)をピリジン22.2gに溶解した溶液を1時間か
けて滴下し、その後さらに同温度で2時間撹拌した。反
応終了後、得られた反応混合物に水50gを加え、撹拌
後水層を分液除去し、次に、残った油層に16%NaO
H水溶液12gを加え、更に水と4.4%塩酸水を追加
添加して撹拌した後、水層を分液除去した。残った油層
を更に水洗し、水層を分液除去して、得られた油層を、
減圧蒸留し、目的物のプロピオン酸t−ブチルエステル
6.1gを純度99.9%(ガスクロマトグラフィー分
析)の透明液体として得た。(原料プロピオン酸に対す
る収率46.9%)
モノカルボン酸と3級アルコールより、工業的に実施容
易な反応条件で、1工程の反応で各種のモノカルボン酸
3級−アルキルエステルを製造することが出来る。ま
た、原料及び生成物共に熱的に安定な化合物であり、反
応条件も、熱分解を起こすことのない穏和な条件であ
り、工業的に容易に、高純度、高収率でモノカルボン酸
3級−アルキルエステルを製造することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】モノカルボン酸と、3級アルコールよりな
る混合液中に、触媒の存在下、3級アルコールとエステ
ル交換し得る一価の酸基を有するエステル化剤を逐次添
加することを特徴とする一般式1で示されるモノカルボ
ン酸3級-アルキルエステルの製造方法。 【化1】 一般式1 (式中、R1は炭化水素基を表し、R2は3級飽和炭化
水素基を表す。) - 【請求項2】3級アルコールとエステル交換し得る一価
の酸基を有するエステル化剤が、一般式2で示されるハ
ロゲン化芳香族スルホニルである、請求項1記載のモノ
カルボン酸3級−アルキルエステルの製造方法。 【化2】 一般式2 (式中、Xはハロゲン原子を表し、Arはベンゼン環又
は炭素数1〜3のアルキル置換ベンゼン環を表す。) - 【請求項3】触媒が3級アミド類である、請求項1記載
のモノカルボン酸3級−アルキルエステルの製造方法。 - 【請求項4】塩基を共存させてなる、請求項1記載のモ
ノカルボン酸3級−アルキルエステルの製造方法。
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