JP2002114739A - t−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体の製造方法 - Google Patents
t−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体の製造方法Info
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- JP2002114739A JP2002114739A JP2000308926A JP2000308926A JP2002114739A JP 2002114739 A JP2002114739 A JP 2002114739A JP 2000308926 A JP2000308926 A JP 2000308926A JP 2000308926 A JP2000308926 A JP 2000308926A JP 2002114739 A JP2002114739 A JP 2002114739A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ArFレーザー等の真空紫外領域の露光に好適
なレジスト用樹脂の原料として有用な一般式(2)で表
されるt−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体
を工業的に容易に、高収率しかも高純度で製造する方法
を提供する。 【解決手段】一般式(1)で表されるメトキシカルボニ
ル置換ノルボルネン誘導体と、t−ブトキシアルカリ塩
を、溶媒中、合成ゼオライトの存在下にエステル交換反
応する事により、一般式(2)で表されるt−ブトキシ
カルボニル置換ノルボルネン誘導体を製造する方法。 [式中、Rは水素又はメチル基を表し、nは0〜1の整
数を示す。]
なレジスト用樹脂の原料として有用な一般式(2)で表
されるt−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体
を工業的に容易に、高収率しかも高純度で製造する方法
を提供する。 【解決手段】一般式(1)で表されるメトキシカルボニ
ル置換ノルボルネン誘導体と、t−ブトキシアルカリ塩
を、溶媒中、合成ゼオライトの存在下にエステル交換反
応する事により、一般式(2)で表されるt−ブトキシ
カルボニル置換ノルボルネン誘導体を製造する方法。 [式中、Rは水素又はメチル基を表し、nは0〜1の整
数を示す。]
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、t−ブトキシカル
ボニル置換ノルボルネン誘導体を工業的に容易に、収率
よく製造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、t−ブトキシカルボニル置換テトラシクロドデセン
類及びt−ブトキシカルボニル置換ビシクロヘプトエン
類の製造方法に関する。
ボニル置換ノルボルネン誘導体を工業的に容易に、収率
よく製造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、t−ブトキシカルボニル置換テトラシクロドデセン
類及びt−ブトキシカルボニル置換ビシクロヘプトエン
類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】t−ブトキシカルボニル―テトラシクロ
ドデセン類、例えば、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 17,10]ドデセー8−エンー3−カルボン酸t−ブ
チルエステルは、高集積回路用、特にArFエキシマレ
ーザー等の真空紫外領域の露光に好適なレジスト用樹脂
の原料として、近年注目されてきてる。従来、t−ブト
キシカルボニル置換テトラシクロドデセン類の製造方法
としては、t−ブチルアクリレートとジシクロペンタジ
エンのデイールス・アルダー反応により得られることが
知られている(K.D.Ahn、J.Photopolym.Sci.Technol.,V
ol.11,No.3,499-503(1998))。
ドデセン類、例えば、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 17,10]ドデセー8−エンー3−カルボン酸t−ブ
チルエステルは、高集積回路用、特にArFエキシマレ
ーザー等の真空紫外領域の露光に好適なレジスト用樹脂
の原料として、近年注目されてきてる。従来、t−ブト
キシカルボニル置換テトラシクロドデセン類の製造方法
としては、t−ブチルアクリレートとジシクロペンタジ
エンのデイールス・アルダー反応により得られることが
知られている(K.D.Ahn、J.Photopolym.Sci.Technol.,V
ol.11,No.3,499-503(1998))。
【0003】しかしながら、上記の製造方法では、t−
ブトキシカルボニル置換ノルボルネン類がt−ブチルア
クリレートとシクロペンタジエン類からデイールス・ア
ルダー反応により容易に高収率で得られるのと異なり、
そのデイールス・アルダー反応は、加圧下で、しかも1
80〜200℃の高い反応温度での条件が必要であると
いう問題点がある。また、そのため、反応により生成し
たt−ブトキシカルボニル置換テトラシクロドデセン類
からt−ブチル基が離脱したカルボン酸ーテトラシクロ
ドデセンができやすく、またこれが副反応を起こす原因
となることもあり、各種のt−ブトキシカルボニル置換
ノルボルネン類の副生物が生成するために、収率が低
く、また反応生成物から高純度の目的物を得るためには
精密蒸留等が必要であるという問題点もある。
ブトキシカルボニル置換ノルボルネン類がt−ブチルア
クリレートとシクロペンタジエン類からデイールス・ア
ルダー反応により容易に高収率で得られるのと異なり、
そのデイールス・アルダー反応は、加圧下で、しかも1
80〜200℃の高い反応温度での条件が必要であると
いう問題点がある。また、そのため、反応により生成し
たt−ブトキシカルボニル置換テトラシクロドデセン類
からt−ブチル基が離脱したカルボン酸ーテトラシクロ
ドデセンができやすく、またこれが副反応を起こす原因
となることもあり、各種のt−ブトキシカルボニル置換
ノルボルネン類の副生物が生成するために、収率が低
く、また反応生成物から高純度の目的物を得るためには
精密蒸留等が必要であるという問題点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、t−ブトキ
シカルボニル置換テトラシクロドデセン類の製造方法に
おける上述したような状況に鑑み、工業的に実施容易な
製造条件で、しかも高収率、高純度のt−ブトキシカル
ボニル置換ノルボルネン誘導体、特にt−ブトキシカル
ボニル置換テトラシクロドデセン類及びt−ブトキシカ
ルボニル置換ビシクロヘプトエン類の製造方法を提供す
ることを目的とする。
シカルボニル置換テトラシクロドデセン類の製造方法に
おける上述したような状況に鑑み、工業的に実施容易な
製造条件で、しかも高収率、高純度のt−ブトキシカル
ボニル置換ノルボルネン誘導体、特にt−ブトキシカル
ボニル置換テトラシクロドデセン類及びt−ブトキシカ
ルボニル置換ビシクロヘプトエン類の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式1で示されるメトキシカルボニル置換ノルボルネン
誘導体とt−ブトキシアルカリ塩を、溶媒中、合成ゼオ
ライトの存在下に反応させてエステル交換することを特
徴とする下記一般式2で示されるt−ブトキシカルボニ
ル置換ノルボルネン誘導体の製造方法が提供される。
般式1で示されるメトキシカルボニル置換ノルボルネン
誘導体とt−ブトキシアルカリ塩を、溶媒中、合成ゼオ
ライトの存在下に反応させてエステル交換することを特
徴とする下記一般式2で示されるt−ブトキシカルボニ
ル置換ノルボルネン誘導体の製造方法が提供される。
【0006】
【化3】 一般式(1) (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、nは0又は
1の整数を示す。)
1の整数を示す。)
【0007】
【化4】 一般式(2)
【0008】本発明の目的物である上記一般式2で示さ
れるt−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体
は、具体的には、テトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデセー8−エンー3−カルボン酸ーt−ブチ
ルエステル、テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデセー8−エンー3−メチルー3−カルボン酸
ーt−ブチルエステル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト
ー5−エンー2−カルボン酸ーt−ブチルエステル、ビ
シクロ[2.2.1]ヘプトー5−エンー2−メチルー
2−カルボン酸ーt−ブチルエステルがある。
れるt−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体
は、具体的には、テトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデセー8−エンー3−カルボン酸ーt−ブチ
ルエステル、テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデセー8−エンー3−メチルー3−カルボン酸
ーt−ブチルエステル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト
ー5−エンー2−カルボン酸ーt−ブチルエステル、ビ
シクロ[2.2.1]ヘプトー5−エンー2−メチルー
2−カルボン酸ーt−ブチルエステルがある。
【0009】本発明の製造方法においては、下記一般式
1で示されるメトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導
体を出発原料とし、これを、溶媒中において、合成ゼオ
ライトの存在下にt−ブトキシアルカリ塩を反応させ
て、メトキシカルボニル基中のメトキシ基をt−ブトキ
シ基にエステル交換することにより下記一般式2で示さ
れるt−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体類
を得る。
1で示されるメトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導
体を出発原料とし、これを、溶媒中において、合成ゼオ
ライトの存在下にt−ブトキシアルカリ塩を反応させ
て、メトキシカルボニル基中のメトキシ基をt−ブトキ
シ基にエステル交換することにより下記一般式2で示さ
れるt−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体類
を得る。
【0010】
【化5】 一般式(1)
【0011】
【化6】 一般式(2)
【0012】本発明においては、原料として、メトキシ
カルボニル置換ノルボルネン誘導体を用いる。出発原料
のメトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体は、熱
的、化学的に安定であり、これらは公知の方法により容
易に製造することができる。例えば、シクロペンタジエ
ンとアクリル酸メチル類のディールス・アルダー反応に
よりメトキシカルボニル置換ノルボルネン類が、あるい
は、シクロペンタジエンとメトキシカルボニル置換ノル
ボルネン類のディールス・アルダー反応によりメトキシ
カルボニル置換テトラシクロドデセン類を製造すること
ができる。
カルボニル置換ノルボルネン誘導体を用いる。出発原料
のメトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体は、熱
的、化学的に安定であり、これらは公知の方法により容
易に製造することができる。例えば、シクロペンタジエ
ンとアクリル酸メチル類のディールス・アルダー反応に
よりメトキシカルボニル置換ノルボルネン類が、あるい
は、シクロペンタジエンとメトキシカルボニル置換ノル
ボルネン類のディールス・アルダー反応によりメトキシ
カルボニル置換テトラシクロドデセン類を製造すること
ができる。
【0013】本発明によれば、反応は溶媒中で行う。上
記溶媒としては、t−ブタノールなど脂肪族1級アルコ
ール、シクロヘキサン等の飽和脂肪族炭化水素、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素、メチルイソブチルケトンなど
の脂肪族ケトンないしこれらの混合物が好ましく用いら
れる。これらのうち、t−ブタノールが好ましく、特に
t−ブタノールとシクロヘキサンの混合物が好ましい。
溶媒の量は、原料の下記一般式1で示されるメトキシカ
ルボニル置換ノルボルネン誘導体に対し1〜10重量倍
程度、好ましくは3〜8重量倍である。また、脂肪族1
級アルコールと飽和脂肪族炭化水素の混合物を用いる場
合は、脂肪族1級アルコールと飽和脂肪族炭化水素の割
合は脂肪族アルコール:飽和脂肪族炭化水素=1:0.
1〜1:1(重量部)、好ましくは 1:0.2〜1:
0.5である。
記溶媒としては、t−ブタノールなど脂肪族1級アルコ
ール、シクロヘキサン等の飽和脂肪族炭化水素、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素、メチルイソブチルケトンなど
の脂肪族ケトンないしこれらの混合物が好ましく用いら
れる。これらのうち、t−ブタノールが好ましく、特に
t−ブタノールとシクロヘキサンの混合物が好ましい。
溶媒の量は、原料の下記一般式1で示されるメトキシカ
ルボニル置換ノルボルネン誘導体に対し1〜10重量倍
程度、好ましくは3〜8重量倍である。また、脂肪族1
級アルコールと飽和脂肪族炭化水素の混合物を用いる場
合は、脂肪族1級アルコールと飽和脂肪族炭化水素の割
合は脂肪族アルコール:飽和脂肪族炭化水素=1:0.
1〜1:1(重量部)、好ましくは 1:0.2〜1:
0.5である。
【0014】
【化7】 一般式(1)
【0015】本発明にいて用いられる、エステル交換剤
としてのt−ブトキシアルカリ塩としては、具体的に
は、t−ブトキシカリウム、t−ブトキシナトリウムな
どが好ましく、中でもt−ブトキシカリウムが好まし
い。これらのt−ブトキシアルカリ塩は、通常、原料の
一般式1で示されるメトキシカルボニル置換ノルボルネ
ン誘導体に対して、モル比で0.005〜0.5、好ま
しくは0.01〜0.2用いられる。本発明において用
いられる合成ゼオライトは、反応において生成するメタ
ノールを吸着しこれによりエステル化反応の平衡を生成
反応側にずらせるものであればよく、具体的には、例え
ば和光純薬工業株式会社などより入手可能なモレキュラ
ーシーブ3A、4A、5Aなどが例示される。これらの
うち、モレキュラーシーブ5Aが好ましい。上記合成ゼ
オライトの使用量としては、脱離メタノールを吸着する
量以上であれば、特に制限はないが、通常、原料の一般
式1で示されるメトキシカルボニル置換ノルボルネン誘
導体よりの離脱メタノール量に対して、5〜30重量
倍、好ましくは10〜20重量倍である。
としてのt−ブトキシアルカリ塩としては、具体的に
は、t−ブトキシカリウム、t−ブトキシナトリウムな
どが好ましく、中でもt−ブトキシカリウムが好まし
い。これらのt−ブトキシアルカリ塩は、通常、原料の
一般式1で示されるメトキシカルボニル置換ノルボルネ
ン誘導体に対して、モル比で0.005〜0.5、好ま
しくは0.01〜0.2用いられる。本発明において用
いられる合成ゼオライトは、反応において生成するメタ
ノールを吸着しこれによりエステル化反応の平衡を生成
反応側にずらせるものであればよく、具体的には、例え
ば和光純薬工業株式会社などより入手可能なモレキュラ
ーシーブ3A、4A、5Aなどが例示される。これらの
うち、モレキュラーシーブ5Aが好ましい。上記合成ゼ
オライトの使用量としては、脱離メタノールを吸着する
量以上であれば、特に制限はないが、通常、原料の一般
式1で示されるメトキシカルボニル置換ノルボルネン誘
導体よりの離脱メタノール量に対して、5〜30重量
倍、好ましくは10〜20重量倍である。
【0016】合成ゼオライトの形状としては、特に制限
はないが、通常、直径0.1〜10mm程度の粒状のも
のが好ましい。合成ゼオライトの反応における使用形態
は、特に限定されるものではないが、例えば反応容器に
溶媒凝縮還流装置を接続し、この装置中に適量を充填
し、溶媒蒸気を導入し、凝縮還流することにより、生成
メタノールを効率的に反応系より吸着除去し、反応を促
進することができる。本発明においては、エステル交換
反応の反応温度、圧力は、通常、常圧下、t−ブタノー
ルの還流温度である80〜90℃程度で行われるのが好
ましい。このような、反応条件の下では反応は通常20
〜40時間程度で終了する。また反応の終点は、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)分析などにより確認
することができる。
はないが、通常、直径0.1〜10mm程度の粒状のも
のが好ましい。合成ゼオライトの反応における使用形態
は、特に限定されるものではないが、例えば反応容器に
溶媒凝縮還流装置を接続し、この装置中に適量を充填
し、溶媒蒸気を導入し、凝縮還流することにより、生成
メタノールを効率的に反応系より吸着除去し、反応を促
進することができる。本発明においては、エステル交換
反応の反応温度、圧力は、通常、常圧下、t−ブタノー
ルの還流温度である80〜90℃程度で行われるのが好
ましい。このような、反応条件の下では反応は通常20
〜40時間程度で終了する。また反応の終点は、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)分析などにより確認
することができる。
【0017】本発明の製造方法におけるエステル交換反
応において、反応は、通常、溶媒に溶解した原料のメト
キシカルボニル―テトラシクロドデセンに、t−ブトキ
シアルカリ塩を添加し、加温下において、溶媒蒸気を合
成ゼオライトを充填した凝縮器に導入し、凝縮還流さ
せ、生成したメタノールを吸着除去することにより行な
う。反応収率は、通常、60〜90%程度である。反応
終了後の反応混合物は、例えば、反応混合物より溶媒を
溜去した後、必要に応じて、再結晶などの方法により精
製する。精製方法は、例えば、反応混合物より溶媒を溜
去した残液にトルエン等の芳香族炭化水素溶媒及び好ま
しくは水を加え、洗浄する。その後、水相を分液除去
し、残った油相中の溶媒を蒸留等により溜去することに
より目的物のt−ブトキシカルボニルテトラシクロドデ
センの精製品を得ることができる。
応において、反応は、通常、溶媒に溶解した原料のメト
キシカルボニル―テトラシクロドデセンに、t−ブトキ
シアルカリ塩を添加し、加温下において、溶媒蒸気を合
成ゼオライトを充填した凝縮器に導入し、凝縮還流さ
せ、生成したメタノールを吸着除去することにより行な
う。反応収率は、通常、60〜90%程度である。反応
終了後の反応混合物は、例えば、反応混合物より溶媒を
溜去した後、必要に応じて、再結晶などの方法により精
製する。精製方法は、例えば、反応混合物より溶媒を溜
去した残液にトルエン等の芳香族炭化水素溶媒及び好ま
しくは水を加え、洗浄する。その後、水相を分液除去
し、残った油相中の溶媒を蒸留等により溜去することに
より目的物のt−ブトキシカルボニルテトラシクロドデ
センの精製品を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳述
する。 実施例1 [t−ブトキシカルボニルテトラシクロドデセン(式
B)の製造]攪拌機、温度計、及びモレキュラーシーブ
5A、100gを充填した還流コンデンサ(ソックスレ
ー抽出器)を備えた0.5Lの四つ口フラスコに、メト
キシカルボニルテトラシクロドデセン(下記式A)50
g(0.23モル)とt−ブタノール250g、シクロ
ヘキサン50g及びt−ブトキシカリウム2g(0.0
18モル)を仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換した
後、撹拌下、約80℃に加温し、溶媒を還流させなが
ら、同温度で26時間反応を行った。反応を通じて、生
成したメタノールは還流コンデンサー中のモレキュラー
シーブに吸着され、溶媒は再度反応槽に戻される。反応
終了後、反応混合物から未反応のt−ブタノール及びシ
クロヘキサンを常圧下で、蒸留により溜去した。次い
で、蒸留残液にトルエン150gと水150gを添加
し、水洗する、その後、水相を分液した後、残った油層
からトルエンを減圧蒸留により溜去し、目的物の下記式
Bで示されるt−ブトキシカルボニルテトラシクロドデ
セン 54gを純度95.0%(液体クロマトグラフィ
ー分析による)の白色結晶として得た。(原料メトキシ
カルボニルテトラシクロドデセンに対する収率91.3
%)
する。 実施例1 [t−ブトキシカルボニルテトラシクロドデセン(式
B)の製造]攪拌機、温度計、及びモレキュラーシーブ
5A、100gを充填した還流コンデンサ(ソックスレ
ー抽出器)を備えた0.5Lの四つ口フラスコに、メト
キシカルボニルテトラシクロドデセン(下記式A)50
g(0.23モル)とt−ブタノール250g、シクロ
ヘキサン50g及びt−ブトキシカリウム2g(0.0
18モル)を仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換した
後、撹拌下、約80℃に加温し、溶媒を還流させなが
ら、同温度で26時間反応を行った。反応を通じて、生
成したメタノールは還流コンデンサー中のモレキュラー
シーブに吸着され、溶媒は再度反応槽に戻される。反応
終了後、反応混合物から未反応のt−ブタノール及びシ
クロヘキサンを常圧下で、蒸留により溜去した。次い
で、蒸留残液にトルエン150gと水150gを添加
し、水洗する、その後、水相を分液した後、残った油層
からトルエンを減圧蒸留により溜去し、目的物の下記式
Bで示されるt−ブトキシカルボニルテトラシクロドデ
セン 54gを純度95.0%(液体クロマトグラフィ
ー分析による)の白色結晶として得た。(原料メトキシ
カルボニルテトラシクロドデセンに対する収率91.3
%)
【0019】
【化8】 式A
【0020】
【化9】 式B
【0021】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、出発原料の
メトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体は、熱的に
安定な化合物であり、また反応条件も原料及び生成物共
に、熱分解を起こすことのない温度条件であり、反応は
1段で、高選択率で行われるので、t−ブトキシカルボ
ニル置換ノルボルネン誘導体を工業的に容易に、高純
度、高収率で製造することが出来る。
メトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体は、熱的に
安定な化合物であり、また反応条件も原料及び生成物共
に、熱分解を起こすことのない温度条件であり、反応は
1段で、高選択率で行われるので、t−ブトキシカルボ
ニル置換ノルボルネン誘導体を工業的に容易に、高純
度、高収率で製造することが出来る。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式1で示されるメトキシカルボニル置
換ノルボルネン誘導体とt−ブトキシアルカリ塩を、溶
媒中、合成ゼオライトの存在下にエステル交換反応する
ことを特徴とする一般式2で示されるt−ブトキシカル
ボニル置換ノルボルネン誘導体の製造方法 【化1】 一般式(1) (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、nは0又は
1の整数を示す。) 【化2】 一般式(2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000308926A JP2002114739A (ja) | 2000-10-10 | 2000-10-10 | t−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000308926A JP2002114739A (ja) | 2000-10-10 | 2000-10-10 | t−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002114739A true JP2002114739A (ja) | 2002-04-16 |
Family
ID=18789167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000308926A Pending JP2002114739A (ja) | 2000-10-10 | 2000-10-10 | t−ブトキシカルボニル置換ノルボルネン誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002114739A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007153839A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Honshu Chem Ind Co Ltd | テトラシクロドデセンカルボン酸t−ブチルエステル類の製造方法 |
JP2010222327A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 塩の製造方法 |
JP2012201618A (ja) * | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Mitsubishi Chemicals Corp | フラーレン誘導体の製造方法 |
-
2000
- 2000-10-10 JP JP2000308926A patent/JP2002114739A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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