JP2002080420A - アリールエステル残基を有する化合物の光変換方法 - Google Patents

アリールエステル残基を有する化合物の光変換方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】アリールエステル残基を有する化合物をカルボ
ン酸類又はカルボン酸エステル類に変換する方法を提供
する。 【解決手段】溶媒中において、酸又はアルカリの存在下
でアリールエステル残基を有する化合物を光照射するこ
とにより水又はアルコール類と反応させてカルボン酸類
又はカルボン酸エステルを得ることを特徴とするアリー
ルエステル残基を有する化合物の光変換方法に係る。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、アリールエステル
残基を有する化合物の光変換方法に関する。また、本発
明は、アリールエステル残基を有する化合物を含むレジ
スト材料及びそれを用いる光リソグラフィー方法に関す
る。
【従来技術】アリールエステル残基に置換基のないカル
ボン酸アリールエステルが光照射によってフリース転位
を起こすことはすでに知られている。例えば、カルボン
酸アリールエステルとして下記式に示す化合物(1)を
出発材料とし、これに光照射を行うとフリース転位によ
り化合物(2)及び/又は(3)に変換される。
【化1】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、アリール
エステル残基を有する化合物を光照射することによって
比較的容易にカルボン酸又はその誘導体に変換すること
ができれば、その反応をさまざまな分野で応用すること
が可能になる。例えば、アリールエステル残基を有する
化合物による上記反応をリソグラフィー技術等に適用す
ることが可能となるが、そのような技術は未だ開発され
るに至っていないというのが現状である。従って、本発
明の主な目的は、アリールエステル残基を有する化合物
をカルボン酸類又はカルボン酸エステルに変換する方法
を提供することにある。
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、特定の条件下でアリールエステル残基を有
する化合物に光照射を行うことにより上記目的を達成で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、溶媒中において、酸又はアルカリの存在
下でアリールエステル残基を有する化合物を光照射する
ことにより水又はアルコール類と反応させてカルボン酸
類又はカルボン酸エステルを得ることを特徴とするアリ
ールエステル残基を有する化合物の光変換方法に係る。
また、本発明は、アリールエステル残基を有する化合物
を含むレジスト材料に係る。さらに、本発明は、マスク
上に形成したパターンを光照射によりレジスト上に転写
する光リソグラフィー方法において、レジストとして上
記レジスト材料を用いることを特徴とする光リソグラフ
ィー方法に係る。
【発明の実施の形態】
1.アリールエステル残基を有する化合物の光変換方法 本発明の光変換方法は、溶媒中において、酸又はアルカ
リの存在下でアリールエステル残基を有する化合物を光
照射することにより水又はアルコール類と反応させてカ
ルボン酸類又はカルボン酸エステル類を得ることを特徴
とする。アリールエステル残基を有する化合物は、−C
OOAr(但し、Arは置換基を有していても良いアリ
ール基を示す。)で表されるアリールエステル残基を有
する化合物である(以下「本発明化合物」ともいう)。
本発明化合物中においては、上記アリールエステル残基
は1又は2以上有していても良い。また、2以上有する
場合、各残基は互いに同じものであっても良いし、異な
るものであっても良い。本発明化合物は、上記残基を有
する限り特に制限されず、例えばアルキルカルボン酸ア
リールエステル(R−COOAr(但し、Rは置換基を
有しても良いアルキル基を示す。))はもとより、アリ
ールエステル残基を有する高分子(樹脂、ゴム等)であ
っても良い。これらは最終製品の用途、使用目的等に応
じて適宜選択することができる。例えば、上記化合物を
レジスト材料として用いる場合は、アリールエステル残
基を有する樹脂類を用いることができる。本発明化合物
では、上記アリール基は1又は2以上の置換基を有する
ものが好ましい。2以上の置換基を有する場合、各置換
基は互いに同じものであっても良いし、異なるものであ
っても良い。本発明では、特に、オルト位又はオルト位
及びパラ位に置換基を有するアリール基、メタ位にバル
キーな置換基を有するアリール基が好ましい。この中で
も、2ヶ所のオルト位又は2ヶ所のオルト位及びパラ位
に置換基を有するアリール基が最も好ましい。アリール
基のオルト位に位置する上記置換基は限定的でなく、例
えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、
メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、ハロゲン基
等のほか、ニトロ基、アミノ基、スルホン基等であって
も良い。この中でも、特にアルキル基、アルコキシ基、
ハロゲン基等が好ましい。また、アリール基のメタ位に
位置するバルキーな上記置換基も本発明方法が実施でき
る限り限定されない。このような基としては、例えばte
rt-ブチル基、neo-ペンチル基等が挙げられる。これら
の本発明化合物は、公知の製法で得られるもの又は市販
品を使用することができる。例えば、アリールエステル
残基を有する樹脂類は、アリールエステル残基を有する
化合物の Diels-Alder反応、ラジカル又はカチオン重合
等によって得られる。また、公知の樹脂をエステル化す
ることによっても得ることができる。このような樹脂類
を使用した場合には、カルボキシル基(−COOH)又
はカルボン酸のエステル残基(−COOR(Rは置換基
を有していても良い炭化水素基))を有する樹脂類が得
られる。本発明では、このような樹脂類もカルボン酸類
又はカルボン酸エステル類に包含される。本発明化合物
は、溶媒に溶解させて溶液として使用するのが好まし
い。溶媒は、本発明化合物が溶解するものであれば特に
制限されず、使用する本発明化合物の種類、その他の反
応条件等に応じて適宜選択すれば良い。通常は有機溶媒
を使用すれば良い。有機溶媒としては、例えばアセトニ
トリル、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、エタノ
ール、メタノール、クロロホルム等が挙げられる。本発
明では特にアセトニトリル等の極性非プロトン有機溶媒
が好ましい。なお、エタノール等のアルコール類を用い
る場合、このアルコール類が本発明の出発材料としての
アルコール類にもなり得る。溶媒中における本発明化合
物の濃度は特に限定的ではないが、通常は0.01mM
〜1M程度、好ましくは1mM〜100mMとすれば良
い。本発明では、本発明化合物に水又はアルコール類を
反応させる。水又はアルコール類は、所望の反応生成物
(カルボン酸類又はカルボン酸エステル類)に応じて適
宜選択すれば良い。例えば、カルボン酸(RCOOH
(Rは置換基を有していても良い炭化水素基)で示され
る化合物)を得る場合は水と反応させれば良い。また、
カルボン酸エステル(RCOOR’(R及びR’は、同
一又は別異であって、置換基を有していても良い炭化水
素基)で示される化合物)を得る場合は対応するアルコ
ール類(R’−OH)と反応させれば良い。具体的に
は、メチルエステルを得る場合はメタノールを使用すれ
ば良い。このように、アルコール類(メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、ベン
ジルアルコール等)を用いる場合は、目的とするカルボ
ン酸エステルに応じて適宜選択することができる。な
お、本発明では、出発材料として水及びアルコール類の
混合物を使用することにより、本発明化合物が水又はア
ルコール類とそれぞれ反応した結果、カルボン酸類及び
カルボン酸エステル類の混合生成物が得られる場合があ
るが、かかる場合も本発明に包含される。水又はアルコ
ール類は、上記の溶液に存在させれば良い。水又はアル
コール類の使用量は、用いる本発明化合物の当量又はそ
れ以上とすることができるが、通常は過剰量の水又はア
ルコール類を使用すれば良い。本発明方法では、反応系
(溶媒中)に酸又はアルカリを存在させることを必須と
する。これら酸又はアルカリの種類は特に限定されず、
公知のものを使用できる。また、酸は、ブレンステッド
酸及びルイス酸のいずれでも良く、両者を併用すること
もできる。ブレンステッド酸としては、例えば酢酸、ト
リフルオロ酢酸、シュウ酸、メタンスルホン酸等の有機
酸、硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸を使用することができ
る。ルイス酸としては、塩化アルミニウム、フッ化ホウ
素・ジエチルエーテル錯体(BF3・OEt2)、スカン
ジウムトリフルオロメタンスルホナート(Sc(OT
f)3)等を使用することができる。一方、アルカリと
しては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
無機塩基、トリエチルアミン、ジブチルアミン等の有機
塩基等を挙げることができる。上記溶液中において酸を
用いる場合の酸濃度は、用いる酸の種類、上記化合物の
種類等に応じて適宜設定することができるが、通常0.
01mM以上とすれば良く、特に0.05〜100mM
程度、好ましくは0.1〜10mMとすれば良い。アル
カリを用いる場合のアルカリ濃度は、用いるアルカリの
種類等により適宜変更できるが、通常0.01mM以上
とすれば良く、特に0.05〜100mM程度、好まし
くは1〜10mMとすれば良い。本発明方法における光
照射方法自体は、公知の方法に従って行えば良い。例え
ば、水銀ランプ等による波長254nm程度の光をアル
ゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で1〜3時間程度照射
すれば良い。光照射装置自体は、公知又は市販の装置を
使用することができる。また、光照射する際における溶
液の温度は、用いる溶媒の種類等に応じて適宜選択する
ことができるが、通常は−78〜40℃程度の範囲内で
適宜設定すれば良い。本発明方法による反応生成物は、
公知のカルボン酸類又はカルボン酸エステル類に適用さ
れる方法に従って分離・精製し、回収することができ
る。例えば、分液、蒸留、カラムクロマトグラフィー等
の方法により分離し、回収することができる。 2.レジスト材料及び光リソグラフィー方法 本発明のレジスト材料(光レジスト材料)は、アリール
エステル残基を有する化合物を含むことを特徴とする。
この化合物としては本発明化合物を好適に使用すること
ができる。本発明化合物としては、上記アリールエステ
ル残基のアリール基に1又は2以上の置換基を有するも
のが好ましい。2以上の置換基を有する場合、各置換基
は互いに同じものであっても良いし、異なるものであっ
ても良い。本発明レジスト材料では、特に、オルト位又
はオルト位及びパラ位に置換基を有するアリール基、メ
タ位にバルキーな置換基を有するアリール基が好まし
い。なお、各置換基としては、前記の本発明方法で列挙
したものを採用することができる。この中でも、2ヶ所
のオルト位又は2ヶ所のオルト位及びパラ位に置換基を
有するアリール基が最も好ましい。本発明レジスト材料
の使用に際しては、公知のレジスト材料の使用方法と同
様にして用いることができる。従って、通常は適当な溶
媒(溶剤)に溶かして溶液として使用すれば良い。上記
溶媒としては、例えば本発明方法で使用できる前記溶媒
を用いることができる。レジスト材料の濃度も、本発明
化合物の種類等に応じて適宜設定すれば良い。また、上
記溶液中には、感光剤等の公知の添加剤が含まれていて
も良い。本発明の光リソグラフィー方法は、上記レジス
ト材料を用いる。すなわち、マスク上に形成したパター
ンを光照射によりレジスト上に転写する光リソグラフィ
ー方法において、レジストとして上記レジスト材料を用
いることを特徴とするものである。レジスト材料として
本発明材料を用いるほかは、公知の光リソグラフィー技
術をそのまま適用することができる。例えば、本発明材
料を適当な溶媒に溶かした溶液とし、これを形成された
基材(ウエハ等)の材料膜上にコーティングし、次いで
パターン化されたマスクを施した後、光照射(紫外線、
X線、エキシシマレーザー等)することにより上記パタ
ーンをレジスト上に転写することができる。その後、光
照射された部分(露光部)をアルカリ溶液等により取り
除けば良い。すなわち、本発明材料は、ポジ型レジスト
として好適に使用することができる。エッチング後、不
要になったレジストは、公知のレジスト材料と同様にプ
ラズマ等でアッシングして除去すれば良い。
【発明の効果】本発明の光変換方法によれば、酸又はア
ルカリを存在させながら特定のエステル化合物を光照射
により反応させるので、比較的容易かつ確実にカルボン
酸類及び/又はカルボン酸エステルを得ることができ
る。反応条件によっては、ほぼ100%の高効率でカル
ボン酸類及び/又はカルボン酸エステルに変換すること
ができる。本発明レジスト材料は、本発明化合物の使用
によって上記の光変換方法を適用できる。すなわち、本
発明材料は光照射によりカルボン酸類及び/又はカルボ
ン酸エステルに変換できるので、光照射された部分はア
ルカリ溶液により容易に溶解させることができる。これ
により、マスク上に形成したパターンを光照射によりレ
ジスト上に転写することが可能である。このように、本
発明方法及び材料は、光リソグラフィー技術をはじめと
するさまざまな分野への応用が期待される。
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより詳細に説明する。但し、本発明の範囲は、これ
ら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中に
おける各反応生成物の同定は、NMRスペクトル法、マ
ススペクトル法及び赤外線吸収スペクトル法により行っ
た。また、各反応生成物の定量は、ガスクロマトグラフ
ィー「GC−14B」(島津製作所製)(検出器として
はFIDディテクター及びクロマトパックCR−6A)
を使用し、カラム:fused silica SGE BPX5(2
5m×φ0.25μm)、インジェクション及びディテ
クションポート温度:325℃、カラム温度:50℃か
ら10℃/分の昇温速度で300℃まで加熱し、300
℃で15分保持)及び内部標準:シクロドデカンという
条件で実施した。また、光照射は、水銀ランプ(「PI
L−type」英光社製)を用い、石英フィルターを通
して行った。 実施例1 アルキルカルボン酸アリールエステルとしてメシチル
シクロヘキサンカルボキシレートを用い、エタノールと
反応させた。溶媒としてアセトニトリル(CH 3
N)、酸としてメタンスルホン酸(CH3SO3H(又は
MeSO3H))をそれぞれ用いた。まずメシチル シク
ロヘキサンカルボキシレート(2mM)及びエタノール
(0.34M)及びメタンスルホン酸(0.034m
M)をそれぞれ含むアセトニトリル溶液を調製した。次
いで、この溶液を石英管中でアルゴンガス雰囲気下にお
いて溶液温度0℃で波長λ=254nmの光照射を2時
間行った。反応後の生成物を分析した結果を表1に示
す。なお、表1には、比較のため、酸又はアルカリをま
ったく使用しない場合(「None」)の結果を併せて示
す。また、表1の記号bは、溶媒としてアセトニトリル
の代わりにペンタンを用いた結果を示す。
【表1】 本発明の光変換(転換)は下記式に従って進行する。な
お、表1中の反応生成物(2)(3)(4)は、下記の
反応式の化合物をそれぞれ示す。
【化2】 出発材料であるメシチルシクロヘキサンカルボキシレー
ト(1)は、酸の存在下でエチル シクロヘキサンカル
ボキシレート(2)に変換される。この場合、副生成物
としてメシトール(3)が生成する。一方、酸が存在し
ないときは、脱炭酸反応が起こり、2,4,6−トリメ
チル−1−シクロヘキシルベンゼン(4a)と、さらに
その光照射によりその異性体(4b)〜(4d)(図示
せず)を与える。 実施例2〜11 反応条件を表1に示す条件としたほかは実施例1と同様
にして溶液を調製し、さらに実施例1と同様にして光照
射による反応を行った。反応後の生成物を分析した結果
を表1に示す。なお、表1の記号aは、エタノールの代
わりに2−プロパノールを用いた結果を示す。記号c
は、イソプロピルエステルの収率を示す。 実施例12〜29 反応条件を表2〜表3に示す条件としたほかは実施例1
と同様にして溶液を調製し、さらに実施例1と同様にし
て光照射による反応を行った。反応後の生成物を分析し
た結果を表2〜表3に示す。なお、表2及び表3では、
光照射時間0.5時間、1時間、2時間及び3時間の各
時間(場合によっては1.5時間)ごとの結果を併せて
示す。
【表2】
【表3】 なお、表2及び表3中、記号aのものは、シクロヘキシ
ルシクロヘキサン及び他の副生成物が認められた。記号
bのものは、溶液温度−40℃で光照射した。記号cの
ものは、溶液温度25℃で光照射した。記号dのもの
は、酸素雰囲気下で光照射を行った。 実施例30〜43 カルボン酸アリールエステルとしてメシチルベンゾエー
トを用い、表4に示す酸を用い、実施例1と同様にして
エタノールと反応させた。溶媒としては、アセトニトリ
ル(CH3CN)を用いた。まずメシチルベンゾエー
ト、エタノール及び酸又はアルカリをそれぞれ含むアセ
トニトリル溶液を調製した。用いた酸又はアルカリ及び
これらの濃度は表4に示す。次いで、この溶液を石英管
中でアルゴンガス雰囲気下において表4に示す溶液温度
で波長λ=254nmの光照射を12時間行った。反応
後の生成物を分析した結果を表4に示す。
【表4】 この光変換(転換)反応は下記式に従って進行する。な
お、表4中の反応生成物(6)(7)(8)は、下記の
反応式の化合物をそれぞれ示す。
【化3】 出発材料であるメシチルベンゾエート(5)は、酸の存
在下でエチル ベンゼンカルボキシレート(6)に変換
される。この場合、副生成物としてメシトール(7)及
びビアリール(biaryl)(8)が生成する。 実施例44〜50 カルボン酸アリールエステルとしてメシチルベンゾエー
トを用い、表5に示す酸を用い、実施例1と同様にして
アルコール類(R−OH、基R−は表5に示す。)と反
応させた。溶媒としてアセトニトリル(CH3CN)、
酸としてメタンスルホン酸(CH3SO3H)をそれぞれ
用いた。まずメシチルベンゾエート、アルコール類及び
酸をそれぞれ含むアセトニトリル溶液を調製した。各濃
度は表5に示す。次いで、この溶液を石英管中でアルゴ
ンガス雰囲気下において溶液温度−50℃で波長λ=2
54nmの光照射を12時間行った。反応後の生成物を
分析した結果を表5に示す。なお、表5中の反応生成物
(6)(7)(8)は、表4と同様である。
【表5】 表1〜表5の結果から明らかなように、本発明方法によ
り高効率でアルキルカルボン酸アリールエステルからカ
ルボン酸類又はカルボン酸エステル類に変換することが
可能である。このことから、アリールエステル残基を有
する化合物がレジスト材料等の分野、ひいては各種の光
リソグラフィー技術に応用できることが期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 531 G03F 7/004 531 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 2H025 AC01 AC05 AC08 AD03 BG00 CB41 CC20 4H006 AA02 AC48 BA02 BA06 BA08 BA13 BA28 BA29 BA31 BA36 BA37 BA50 BA52 BA66 BA69 BA95 BB21 BB41 BB42 BC30 BE60 BJ20 BJ30 KA03 4H039 CA66 CD10 CD40 CE10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒中において、酸又はアルカリの存在下
    でアリールエステル残基を有する化合物を光照射するこ
    とにより水又はアルコール類と反応させてカルボン酸類
    又はカルボン酸エステル類を得ることを特徴とするアリ
    ールエステル残基を有する化合物の光変換方法。
  2. 【請求項2】アリールエステル残基におけるアリール基
    が、1又は2以上の置換基を有する請求項1記載の光変
    換方法。
  3. 【請求項3】アリールエステル残基におけるアリール基
    が、オルト位又はオルト位及びパラ位に置換基を有する
    請求項1又は2に記載の光変換方法。
  4. 【請求項4】アリールエステル残基におけるアリール基
    が、メタ位にバルキーな置換基を有する請求項1又は2
    に記載の光変換方法。
  5. 【請求項5】溶媒が、極性非プロトン有機溶媒である請
    求項1〜4のいずれかに記載の光変換方法。
  6. 【請求項6】酸又はアルカリの濃度が0.05mM以上
    である請求項1〜5のいずれかに記載の光変換方法。
  7. 【請求項7】アリールエステル残基を有する化合物を含
    むレジスト材料。
  8. 【請求項8】アリールエステル残基におけるアリール基
    が、1又は2以上の置換基を有する請求項7記載のレジ
    スト材料。
  9. 【請求項9】アリールエステル残基におけるアリール基
    が、オルト位又はオルト位及びパラ位に置換基を有する
    請求項7又は8に記載のレジスト材料。
  10. 【請求項10】アリールエステル残基におけるアリール
    基が、メタ位にバルキーな置換基を有する請求項7又は
    8に記載のレジスト材料。
  11. 【請求項11】マスク上に形成したパターンを光照射に
    よりレジスト上に転写する光リソグラフィー方法におい
    て、レジストとして請求項7〜10のいずれかに記載の
    レジスト材料を用いることを特徴とする光リソグラフィ
    ー方法。
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