JP3706967B2 - アリールエステル残基を有する化合物の光変換方法 - Google Patents

アリールエステル残基を有する化合物の光変換方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アリールエステル残基を有する化合物の光変換方法に関する。また、本発明は、アリールエステル残基を有する化合物を含むレジスト材料及びそれを用いる光リソグラフィー方法に関する。
【0002】
【従来技術】
アリールエステル残基に置換基のないカルボン酸アリールエステルが光照射によってフリース転位を起こすことはすでに知られている。例えば、カルボン酸アリールエステルとして下記式に示す化合物(1)を出発材料とし、これに光照射を行うとフリース転位により化合物(2)及び/又は(3)に変換される。
【0003】
【化1】
Figure 0003706967
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これに対し、アリールエステル残基を有する化合物を光照射することによって比較的容易にカルボン酸又はその誘導体に変換することができれば、その反応をさまざまな分野で応用することが可能になる。例えば、アリールエステル残基を有する化合物による上記反応をリソグラフィー技術等に適用することが可能となるが、そのような技術は未だ開発されるに至っていないというのが現状である。
【0005】
従って、本発明の主な目的は、アリールエステル残基を有する化合物をカルボン酸類又はカルボン酸エステルに変換する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の条件下でアリールエステル残基を有する化合物に光照射を行うことにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、溶媒中において、酸又はアルカリの存在下でアリールエステル残基を有する化合物を光照射することにより水又はアルコール類と反応させてカルボン酸類又はカルボン酸エステルを得ることを特徴とするアリールエステル残基を有する化合物の光変換方法に係る。
【0008】
また、本発明は、アリールエステル残基を有する化合物を含むレジスト材料に係る。さらに、本発明は、マスク上に形成したパターンを光照射によりレジスト上に転写する光リソグラフィー方法において、レジストとして上記レジスト材料を用いることを特徴とする光リソグラフィー方法に係る。
【0009】
【発明の実施の形態】
1.アリールエステル残基を有する化合物の光変換方法
本発明の光変換方法は、溶媒中において、酸又はアルカリの存在下でアリールエステル残基を有する化合物を光照射することにより水又はアルコール類と反応させてカルボン酸類又はカルボン酸エステル類を得ることを特徴とする。
【0010】
アリールエステル残基を有する化合物は、−COOAr(但し、Arは置換基を有していても良いアリール基を示す。)で表されるアリールエステル残基を有する化合物である(以下「本発明化合物」ともいう)。
【0011】
本発明化合物中においては、上記アリールエステル残基は1又は2以上有していても良い。また、2以上有する場合、各残基は互いに同じものであっても良いし、異なるものであっても良い。
【0012】
本発明化合物は、上記残基を有する限り特に制限されず、例えばアルキルカルボン酸アリールエステル(R−COOAr(但し、Rは置換基を有しても良いアルキル基を示す。))はもとより、アリールエステル残基を有する高分子(樹脂、ゴム等)であっても良い。これらは最終製品の用途、使用目的等に応じて適宜選択することができる。例えば、上記化合物をレジスト材料として用いる場合は、アリールエステル残基を有する樹脂類を用いることができる。
【0013】
本発明化合物では、上記アリール基は1又は2以上の置換基を有するものが好ましい。2以上の置換基を有する場合、各置換基は互いに同じものであっても良いし、異なるものであっても良い。
【0014】
本発明では、特に、オルト位又はオルト位及びパラ位に置換基を有するアリール基、メタ位にバルキーな置換基を有するアリール基が好ましい。この中でも、2ヶ所のオルト位又は2ヶ所のオルト位及びパラ位に置換基を有するアリール基が最も好ましい。アリール基のオルト位に位置する上記置換基は限定的でなく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、ハロゲン基等のほか、ニトロ基、アミノ基、スルホン基等であっても良い。この中でも、特にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等が好ましい。
【0015】
また、アリール基のメタ位に位置するバルキーな上記置換基も本発明方法が実施できる限り限定されない。このような基としては、例えばtert-ブチル基、neo-ペンチル基等が挙げられる。これらの本発明化合物は、公知の製法で得られるもの又は市販品を使用することができる。例えば、アリールエステル残基を有する樹脂類は、アリールエステル残基を有する化合物の Diels-Alder反応、ラジカル又はカチオン重合等によって得られる。また、公知の樹脂をエステル化することによっても得ることができる。このような樹脂類を使用した場合には、カルボキシル基(−COOH)又はカルボン酸のエステル残基(−COOR(Rは置換基を有していても良い炭化水素基))を有する樹脂類が得られる。本発明では、このような樹脂類もカルボン酸類又はカルボン酸エステル類に包含される。
【0016】
本発明化合物は、溶媒に溶解させて溶液として使用するのが好ましい。溶媒は、本発明化合物が溶解するものであれば特に制限されず、使用する本発明化合物の種類、その他の反応条件等に応じて適宜選択すれば良い。通常は有機溶媒を使用すれば良い。有機溶媒としては、例えばアセトニトリル、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、エタノール、メタノール、クロロホルム等が挙げられる。本発明では特にアセトニトリル等の極性非プロトン有機溶媒が好ましい。なお、エタノール等のアルコール類を用いる場合、このアルコール類が本発明の出発材料としてのアルコール類にもなり得る。
【0017】
溶媒中における本発明化合物の濃度は特に限定的ではないが、通常は0.01mM〜1M程度、好ましくは1mM〜100mMとすれば良い。
【0018】
本発明では、本発明化合物に水又はアルコール類を反応させる。水又はアルコール類は、所望の反応生成物(カルボン酸類又はカルボン酸エステル類)に応じて適宜選択すれば良い。例えば、カルボン酸(RCOOH(Rは置換基を有していても良い炭化水素基)で示される化合物)を得る場合は水と反応させれば良い。また、カルボン酸エステル(RCOOR'(R及びR'は、同一又は別異であって、置換基を有していても良い炭化水素基)で示される化合物)を得る場合は対応するアルコール類(R'−OH)と反応させれば良い。具体的には、メチルエステルを得る場合はメタノールを使用すれば良い。このように、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)を用いる場合は、目的とするカルボン酸エステルに応じて適宜選択することができる。
【0019】
なお、本発明では、出発材料として水及びアルコール類の混合物を使用することにより、本発明化合物が水又はアルコール類とそれぞれ反応した結果、カルボン酸類及びカルボン酸エステル類の混合生成物が得られる場合があるが、かかる場合も本発明に包含される。水又はアルコール類は、上記の溶液に存在させれば良い。水又はアルコール類の使用量は、用いる本発明化合物の当量又はそれ以上とすることができるが、通常は過剰量の水又はアルコール類を使用すれば良い。
【0020】
本発明方法では、反応系(溶媒中)に酸又はアルカリを存在させることを必須とする。これら酸又はアルカリの種類は特に限定されず、公知のものを使用できる。
【0021】
また、酸は、ブレンステッド酸及びルイス酸のいずれでも良く、両者を併用することもできる。ブレンステッド酸としては、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、メタンスルホン酸等の有機酸、硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸を使用することができる。ルイス酸としては、塩化アルミニウム、フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体(BF3・OEt2)、スカンジウムトリフルオロメタンスルホナート(Sc(OTf)3)等を使用することができる。
【0022】
一方、アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ジブチルアミン等の有機塩基等を挙げることができる。
【0023】
上記溶液中において酸を用いる場合の酸濃度は、用いる酸の種類、上記化合物の種類等に応じて適宜設定することができるが、通常0.01mM以上とすれば良く、特に0.05〜100mM程度、好ましくは0.1〜10mMとすれば良い。アルカリを用いる場合のアルカリ濃度は、用いるアルカリの種類等により適宜変更できるが、通常0.01mM以上とすれば良く、特に0.05〜100mM程度、好ましくは1〜10mMとすれば良い。
【0024】
本発明方法における光照射方法自体は、公知の方法に従って行えば良い。例えば、水銀ランプ等による波長254nm程度の光をアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で1〜3時間程度照射すれば良い。光照射装置自体は、公知又は市販の装置を使用することができる。また、光照射する際における溶液の温度は、用いる溶媒の種類等に応じて適宜選択することができるが、通常は−78〜40℃程度の範囲内で適宜設定すれば良い。
【0025】
本発明方法による反応生成物は、公知のカルボン酸類又はカルボン酸エステル類に適用される方法に従って分離・精製し、回収することができる。例えば、分液、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の方法により分離し、回収することができる。
【0026】
2.レジスト材料及び光リソグラフィー方法
本発明のレジスト材料(光レジスト材料)は、アリールエステル残基を有する化合物を含むことを特徴とする。この化合物としては本発明化合物を好適に使用することができる。
【0027】
本発明化合物としては、上記アリールエステル残基のアリール基に1又は2以上の置換基を有するものが好ましい。2以上の置換基を有する場合、各置換基は互いに同じものであっても良いし、異なるものであっても良い。本発明レジスト材料では、特に、オルト位又はオルト位及びパラ位に置換基を有するアリール基、メタ位にバルキーな置換基を有するアリール基が好ましい。なお、各置換基としては、前記の本発明方法で列挙したものを採用することができる。この中でも、2ヶ所のオルト位又は2ヶ所のオルト位及びパラ位に置換基を有するアリール基が最も好ましい。
【0028】
本発明レジスト材料の使用に際しては、公知のレジスト材料の使用方法と同様にして用いることができる。従って、通常は適当な溶媒(溶剤)に溶かして溶液として使用すれば良い。上記溶媒としては、例えば本発明方法で使用できる前記溶媒を用いることができる。レジスト材料の濃度も、本発明化合物の種類等に応じて適宜設定すれば良い。また、上記溶液中には、感光剤等の公知の添加剤が含まれていても良い。
【0029】
本発明の光リソグラフィー方法は、上記レジスト材料を用いる。すなわち、マスク上に形成したパターンを光照射によりレジスト上に転写する光リソグラフィー方法において、レジストとして上記レジスト材料を用いることを特徴とするものである。
【0030】
レジスト材料として本発明材料を用いるほかは、公知の光リソグラフィー技術をそのまま適用することができる。例えば、本発明材料を適当な溶媒に溶かした溶液とし、これを形成された基材(ウエハ等)の材料膜上にコーティングし、次いでパターン化されたマスクを施した後、光照射(紫外線、X線、エキシシマレーザー等)することにより上記パターンをレジスト上に転写することができる。その後、光照射された部分(露光部)をアルカリ溶液等により取り除けば良い。すなわち、本発明材料は、ポジ型レジストとして好適に使用することができる。エッチング後、不要になったレジストは、公知のレジスト材料と同様にプラズマ等でアッシングして除去すれば良い。
【0031】
【発明の効果】
本発明の光変換方法によれば、酸又はアルカリを存在させながら特定のエステル化合物を光照射により反応させるので、比較的容易かつ確実にカルボン酸類及び/又はカルボン酸エステルを得ることができる。反応条件によっては、ほぼ100%の高効率でカルボン酸類及び/又はカルボン酸エステルに変換することができる。
【0032】
本発明レジスト材料は、本発明化合物の使用によって上記の光変換方法を適用できる。すなわち、本発明材料は光照射によりカルボン酸類及び/又はカルボン酸エステルに変換できるので、光照射された部分はアルカリ溶液により容易に溶解させることができる。これにより、マスク上に形成したパターンを光照射によりレジスト上に転写することが可能である。このように、本発明方法及び材料は、光リソグラフィー技術をはじめとするさまざまな分野への応用が期待される。
【0033】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより詳細に説明する。但し、本発明の範囲は、これら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中における各反応生成物の同定は、NMRスペクトル法、マススペクトル法及び赤外線吸収スペクトル法により行った。また、各反応生成物の定量は、ガスクロマトグラフィー「GC−14B」(島津製作所製)(検出器としてはFIDディテクター及びクロマトパックCR−6A)を使用し、カラム:fused silica SGE BPX5(25m×φ0.25μm)、インジェクション及びディテクションポート温度:325℃、カラム温度:50℃から10℃/分の昇温速度で300℃まで加熱し、300℃で15分保持)及び内部標準:シクロドデカンという条件で実施した。また、光照射は、水銀ランプ(「PIL−type」英光社製)を用い、石英フィルターを通して行った。
【0034】
実施例1
アルキルカルボン酸アリールエステルとしてメシチル シクロヘキサンカルボキシレートを用い、エタノールと反応させた。溶媒としてアセトニトリル(CH3CN)、酸としてメタンスルホン酸(CH3SO3H(又はMeSO3H))をそれぞれ用いた。まずメシチル シクロヘキサンカルボキシレート(2mM)及びエタノール(0.34M)及びメタンスルホン酸(0.034mM)をそれぞれ含むアセトニトリル溶液を調製した。次いで、この溶液を石英管中でアルゴンガス雰囲気下において溶液温度0℃で波長λ=254nmの光照射を2時間行った。反応後の生成物を分析した結果を表1に示す。なお、表1には、比較のため、酸又はアルカリをまったく使用しない場合(「None」)の結果を併せて示す。また、表1の記号bは、溶媒としてアセトニトリルの代わりにペンタンを用いた結果を示す。
【0035】
【表1】
Figure 0003706967
【0036】
本発明の光変換(転換)は下記式に従って進行する。なお、表1中の反応生成物(2)(3)(4)は、下記の反応式の化合物をそれぞれ示す。
【0037】
【化2】
Figure 0003706967
【0038】
出発材料であるメシチルシクロヘキサンカルボキシレート(1)は、酸の存在下でエチル シクロヘキサンカルボキシレート(2)に変換される。この場合、副生成物としてメシトール(3)が生成する。一方、酸が存在しないときは、脱炭酸反応が起こり、2,4,6−トリメチル−1−シクロヘキシルベンゼン(4a)と、さらにその光照射によりその異性体(4b)〜(4d)(図示せず)を与える。
【0039】
実施例2〜11
反応条件を表1に示す条件としたほかは実施例1と同様にして溶液を調製し、さらに実施例1と同様にして光照射による反応を行った。反応後の生成物を分析した結果を表1に示す。なお、表1の記号aは、エタノールの代わりに2−プロパノールを用いた結果を示す。記号cは、イソプロピルエステルの収率を示す。
【0040】
実施例12〜29
反応条件を表2〜表3に示す条件としたほかは実施例1と同様にして溶液を調製し、さらに実施例1と同様にして光照射による反応を行った。反応後の生成物を分析した結果を表2〜表3に示す。なお、表2及び表3では、光照射時間0.5時間、1時間、2時間及び3時間の各時間(場合によっては1.5時間)ごとの結果を併せて示す。
【0041】
【表2】
Figure 0003706967
【0042】
【表3】
Figure 0003706967
【0043】
なお、表2及び表3中、記号aのものは、シクロヘキシルシクロヘキサン及び他の副生成物が認められた。記号bのものは、溶液温度−40℃で光照射した。記号cのものは、溶液温度25℃で光照射した。記号dのものは、酸素雰囲気下で光照射を行った。
【0044】
実施例30〜43
カルボン酸アリールエステルとしてメシチルベンゾエートを用い、表4に示す酸を用い、実施例1と同様にしてエタノールと反応させた。溶媒としては、アセトニトリル(CH3CN)を用いた。まずメシチルベンゾエート、エタノール及び酸又はアルカリをそれぞれ含むアセトニトリル溶液を調製した。用いた酸又はアルカリ及びこれらの濃度は表4に示す。次いで、この溶液を石英管中でアルゴンガス雰囲気下において表4に示す溶液温度で波長λ=254nmの光照射を12時間行った。反応後の生成物を分析した結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
Figure 0003706967
【0046】
この光変換(転換)反応は下記式に従って進行する。なお、表4中の反応生成物(6)(7)(8)は、下記の反応式の化合物をそれぞれ示す。
【0047】
【化3】
Figure 0003706967
【0048】
出発材料であるメシチルベンゾエート(5)は、酸の存在下でエチル ベンゼンカルボキシレート(6)に変換される。この場合、副生成物としてメシトール(7)及びビアリール(biaryl)(8)が生成する。
【0049】
実施例44〜50
カルボン酸アリールエステルとしてメシチルベンゾエートを用い、表5に示す酸を用い、実施例1と同様にしてアルコール類(R−OH、基R−は表5に示す。)と反応させた。溶媒としてアセトニトリル(CH3CN)、酸としてメタンスルホン酸(CH3SO3H)をそれぞれ用いた。まずメシチルベンゾエート、アルコール類及び酸をそれぞれ含むアセトニトリル溶液を調製した。各濃度は表5に示す。次いで、この溶液を石英管中でアルゴンガス雰囲気下において溶液温度−50℃で波長λ=254nmの光照射を12時間行った。反応後の生成物を分析した結果を表5に示す。なお、表5中の反応生成物(6)(7)(8)は、表4と同様である。
【0050】
【表5】
Figure 0003706967
【0051】
表1〜表5の結果から明らかなように、本発明方法により高効率でアルキルカルボン酸アリールエステルからカルボン酸類又はカルボン酸エステル類に変換することが可能である。このことから、アリールエステル残基を有する化合物がレジスト材料等の分野、ひいては各種の光リソグラフィー技術に応用できることが期待される。

Claims (6)

  1. 溶媒中において、0.01〜10mMの濃度の酸の存在下でアリールエステル残基を有する化合物を光照射することにより水又はアルコール類と反応させてカルボン酸類又はカルボン酸エステル類を得ることを特徴とするアリールエステル残基を有する化合物の光変換方法。
  2. アリールエステル残基におけるアリール基が、1又は2以上の置換基を有する請求項1記載の光変換方法。
  3. アリールエステル残基におけるアリール基が、オルト位又はオルト位及びパラ位に置換基を有する請求項1又は2に記載の光変換方法。
  4. アリールエステル残基におけるアリール基が、メタ位にtert-ブチル基又はneo-ペンチル基を有する請求項1又は2に記載の光変換方法。
  5. 溶媒が、極性非プロトン有機溶媒である請求項1〜4のいずれかに記載の光変換方法。
  6. の濃度が0.05mM以上である請求項1〜5のいずれかに記載の光変換方法。
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