JP2002130896A - 熱媒体流体用の温度調整装置 - Google Patents

熱媒体流体用の温度調整装置

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JP2002130896A
JP2002130896A JP2000349285A JP2000349285A JP2002130896A JP 2002130896 A JP2002130896 A JP 2002130896A JP 2000349285 A JP2000349285 A JP 2000349285A JP 2000349285 A JP2000349285 A JP 2000349285A JP 2002130896 A JP2002130896 A JP 2002130896A
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medium fluid
evaporator
temperature
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Kazuyoshi Shimoda
一喜 下田
Yasuji Sakamoto
保司 坂本
Hideo Ryu
秀雄 劉
Motoharu Sugiyama
元治 杉山
Ikuo Watanabe
郁夫 渡辺
Kazuyoshi Takigawa
一儀 滝川
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度調整範囲を拡大した熱媒体流体用の温度調
整装置を提供する。始動時の電力エネルギの低減を図
る。冷却モードと加温モードとに切り換え可能な自動販
売機の温度調整装置を提供する。 【解決手段】圧縮機から凝縮器に至る回路に熱交換器を
挿設し、その一次側回路を圧縮機から凝縮器に至る回路
とし、ポンプの下流側に熱交換器の二次側回路を通過し
て熱媒体流体循環回路に還流する第1のバイパス回路を
付設し、流量制御弁を用いて熱媒体流体の温度制御を行
う。さらに凝縮器の下流側から蒸発器の下流側へと接続
する第2のバイパス回路を付設し、この第2のバイパス
回路にキャピラリチューブと電磁弁を挿設し、冷却温度
を制御しかつ圧縮機のオーバーヒートを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置や
レーザー機器、あるいは各種理化学機器等に一定温度の
冷水などの熱媒体流体を循環供給するための定温チラー
用の温度調整装置、及び内部に収納した商品を季節その
他の条件に応じて冷却モードと加温モードとに切り換え
可能な自動販売機用の温度調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置やレーザー機器、あるい
は各種理化学機器等に用いられる定温チラーでは、圧縮
機・凝縮器・蒸発器から成る冷凍サイクルによって純水
やフロリナート(商品名)などの熱媒体流体を生成す
る。すなわち、冷凍サイクル系内で圧縮機により圧縮さ
れた高温のフロンガス(冷媒)は凝縮器によって液化さ
れ、液化されたフロンガスは蒸発器で気化する際に周囲
から熱を奪って低温の純水冷水やフロリナート(商品
名)などの熱媒体流体を生成する。この際、半導体製造
装置のように許容温度範囲が小さく(例えばプラスマイ
ナス1.0℃に)設定されている場合は、冷凍機(蒸発
器)によって最大限に冷却された状態では熱媒体流体の
温度が下がり過ぎることになるため、内容積が冷水の毎
分流量の3〜5倍の容量をバッファとして有する定温タ
ンクにヒーターを付設して温度制御を行っている。この
ため、無駄な電力を必要とし、装置が大型化すると共に
運転費用・装置費用の双方がコスト高となっている。
【0003】図8を参照しながら、従来のヒーター付き
定温タンクについて説明する。図8の定温タンク16
は、圧縮機12・凝縮器14・蒸発器20から成る冷凍
回路1によって冷水を生成し、生成された冷水はポンプ
22によって半導体製造装置等の二次側熱負荷24へと
供給され、さらに冷水循環回路3へと還流する。冷凍回
路1にはドライヤ15が配置され、冷水循環回路3には
圧力調整器17・レリーフ弁(逃し弁)19・圧力計G
などが配置されている。定温タンク16には過熱凍結を
検出するセンサとタンクの水位を検出するセンサとが内
蔵されており、これらはそれぞれモニターに接続されて
いる。定温タンク16の底部にはドレイン回路28が接
続されドレインバルブ29が配置されている。
【0004】かくして、冷凍サイクル系内で圧縮機12
により圧縮された高温のフロンガス(冷媒)は凝縮器1
4によって水冷されて液化され、液化されたフロンガス
は蒸発器20で気化する際に周囲から熱を奪って冷水を
生成する。一方、凝縮器14は高温になるため、クーリ
ングタワー水・工場内循環水・地下水などにより冷却さ
れる水冷クーラー26を包含する冷却回路2が付設さ
れ、フロースイッチ25と制水弁27を介して冷却水を
循環させることによって冷却される。
【0005】ところが、半導体製造装置のように許容温
度範囲が小さく設定されている場合は、蒸発器(冷凍
機)20によって最大限に冷却された状態では冷水の温
度が下がり過ぎることになるため、定温タンク16にヒ
ーター50を付設して温度制御を行っている。また、ヒ
ーター50は、始動準備期間中に熱媒体流体を所望の温
度まで高めるためにも用いられている。このため、無駄
な電力を必要とし、コスト高となっている。
【0006】他の温度制御方法として、ホットガスをバ
イパスさせる方法や、冷凍機をON−OFFさせる方法
などが用いられているが、前者の方法では冷却と加熱を
交互に切り替えて行うため温度制御の応答性が悪くバイ
パスバルブの信頼性が低く故障が多いという欠点があ
り、後者の方法では大容量のバッファタンクを用意しな
ければならず装置が大型化し温度制御の正確性が劣ると
いう欠点がある。また、夏期と冬期に応じて冷却モード
と加温モードとに切り換え可能な自動販売機も、強力な
ヒーターを必要とするため、無駄な電力を必要とし、コ
スト高となっている。
【0007】定温チラーとなる冷水供給装置の例とし
て、特開平9−72644号「理化学機器用の冷水循環
供給機」や特開平9−196512号「冷却液供給装
置」などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、定温タンクにヒーターを付設しないことで電力を節
約し、かつ温度制御の正確性と応答性に優れた熱媒体流
体用の温度調整装置を提供することにある。本発明の第
2の目的は、定温タンクを廃止することにより、小型化
した熱媒体流体用の温度調整装置を提供することにあ
る。本発明の第3の目的は、温度調整範囲を−40℃か
ら60℃程度にまで拡大した熱媒体流体用の温度調整装
置を提供することにある。本発明の第4の目的は、特に
始動準備期間の電力エネルギの低減を図った熱媒体流体
用の温度調整装置を提供することにある。本発明の第5
の目的は、内部に収納した商品を季節その他の条件に応
じて冷却モードと加温モードとに切り換え可能な自動販
売機用の電力を節約した温度調整装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の前述した第1の
目的は、圧縮機・凝縮器・蒸発器を包含する冷凍回路に
よって内部の熱媒体流体を冷却する定温タンクと、この
定温タンクからポンプによって一定温度の熱媒体流体を
二次側熱負荷に循環させる熱媒体流体循環回路とを備え
る熱媒体流体用の温度調整装置において、圧縮機から凝
縮器に至る回路に熱交換器を挿設し、この熱交換器の一
次側回路を圧縮機から凝縮器に至る回路とし、前記ポン
プの下流側に前記熱交換器の二次側回路を通過して熱媒
体流体循環回路に還流するバイパス回路を付設し、流量
制御弁を用いて前記バイパス回路を流れる流量を制御し
ながら前記熱交換器によって加熱された熱媒体流体を前
記ポンプの下流側の熱媒体流体循環回路に導入すること
により、二次側熱負荷に供給される熱媒体流体の温度制
御を行うようにした熱媒体流体用温度調整装置によって
達成される。
【0010】
【作用】かかる構成に基づき、本発明の第1の態様によ
る熱媒体流体用温度調整装置によれば、圧縮機で圧縮さ
れた高温のフロンガス(冷媒)の熱の一部を二次側熱負
荷に供給される熱媒体流体(冷水)に与えることによ
り、冷凍機によって過度に冷却された熱媒体流体(冷
水)の温度を上昇させて所定の温度範囲内に制御し、温
度制御の正確性と応答性を高めることができる。従来の
ようにヒーターを付設する必要がなくなるため、電力が
節約できてコストが削減できる。
【0011】本発明の前述した第2の目的は、蒸発器を
多管円筒式蒸発器で構成し、この多管円筒式蒸発器が前
記定温タンクを兼用することにより達成される。熱媒体
流体の内容積は熱媒体流体の毎分あたりの流量の1/1
0〜2倍、好適には1/4〜1.5倍、さらに好適には
1/2〜等倍とすることが望ましい。これにより、本発
明の第2の態様による熱媒体流体用温度調整装置によれ
ば、定温タンクを省いて装置を小型化することが可能に
なる。
【0012】本発明の前述した第3の目的は、圧縮機・
凝縮器・蒸発器等を包含する冷凍回路、凝縮器の冷却回
路、及びポンプを用いて熱媒体流体を外部二次負荷に循
環させる熱媒体流体循環回路とを備える熱媒体流体用の
温度調整装置であって、圧縮機から凝縮器に至る回路に
熱交換器を挿設し、この熱交換器の一次側回路を圧縮機
から凝縮器に至る回路とし、前記ポンプの下流側に前記
熱交換器の二次側回路を通過して熱媒体流体循環回路に
還流する第1のバイパス回路を付設し、流量制御弁を用
いて前記バイパス回路を流れる流量を制御しながら前記
熱交換器によって加熱された熱媒体流体を前記ポンプの
下流側の熱媒体流体循環回路に導入することにより、二
次側熱負荷に供給される熱媒体流体の温度制御を行い、
さらに前記凝縮器の下流側から前記蒸発器の下流側へと
接続する第2のバイパス回路を付設し、この第2バイパ
ス回路にキャピラリチューブと電磁弁を挿設し、第2の
バイパス回路を流れる流量を制御することにより、前記
蒸発器による冷却温度を制御しかつ圧縮機のオーバーヒ
ートを防止するようにした熱媒体流体用の温度調整装置
によって達成される。
【0013】かかる構成に基づき、本発明の第3の態様
による熱媒体流体用の温度調整装置によれば、第1のバ
イパス回路を用いて、圧縮機で圧縮された高温のフロン
ガス(冷媒)の熱の一部を二次側熱負荷に供給される熱
媒体流体(冷水)に与えることにより、冷凍機によって
過度に冷却された熱媒体流体(冷水)の温度を上昇させ
て所定の温度範囲内に制御し、温度制御の正確性と応答
性を高めることができる。従来のようにヒーターを付設
する必要がなくなるため、電力が節約できてコストが削
減できる。加えて、第2のバイパス回路により、蒸発器
による冷却温度の制御を行うことができるので、温度制
御の範囲を拡大することができる。
【0014】本発明の前述した第4の目的は、前記凝縮
器の冷却回路に絞り弁付きの電磁弁を挿設し、凝縮器の
温度制御を行うようにすることで達成され、温度制御範
囲を一層拡大することができる。特に、始動時に、凝縮
器の冷却を止めることにより、ヒーターを付設すること
なく急速に目的の温度まで昇温、到達させることができ
る利点がある。
【0015】本発明の前述した第5の目的は、内部に収
納した商品を季節その他の条件に応じて冷却モードと加
温モードとに切り換え可能な自動販売機用の温度調整装
置において、少なくとも1つの商品収納室と、圧縮機・
凝縮器・蒸発器等を包含する冷凍回路を備え、前記蒸発
器の入口側に第1の電磁弁を挿設し、圧縮機の出口側と
凝縮器の入口側の中間に第2の電磁弁を挿設し、さらに
圧縮機の出口側から第2の電磁弁を迂回して凝縮器の入
口側に至るバイパス回路を併設し、このバイパス回路に
熱交換器を挿設し、前記蒸発器及び前記熱交換器を商品
収納室内に設置して、前記第1及び第2の電磁弁の切り
換え操作により蒸発器による吸熱と熱交換器による放熱
を選択可能とした自動販売機用の温度調整装置によって
達成される。
【0016】かかる構成に基づき、本発明の第4の態様
による自動販売機用の温度調整装置によれば、従来の装
置のように加温するための強力なヒーターが不要とな
り、必要に応じて小電力の補助ヒーターを使えば良いか
ら、省電力・省エネルギが達成されることになる。
【0017】本発明はさらに好適な態様として、前記凝
縮器の下流側に前記蒸発器の下流側へと接続する第2の
バイパス回路を付設し、この第2バイパス回路にキャピ
ラリチューブと電磁弁を挿設し、第2のバイパス回路を
流れる流量を制御することにより、前記蒸発器による冷
却温度を制御しかつ圧縮機のオーバーヒートを防止する
ことができる。これにより、さらに温度制御範囲を拡大
することができて、その適用範囲が著しく広がるという
利点がある。本発明の他の特徴及び利点は、添付図面の
実施例を参照した以下の記載により明らかとなろう。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の態様による
熱媒体流体用の温度調整装置を表しており、この装置は
圧縮機12・凝縮器14・PI制御の膨張弁36・蒸発
器20等を包含する冷凍回路1と、凝縮器14の冷却回
路2と、ポンプ22を用いて熱媒体流体を外部二次負荷
24に循環させる熱媒体流体循環回路3とを備えてい
る。定温タンク16は、冷凍回路1によって冷水(熱媒
体流体)を生成し、生成された冷水は冷水供給ポンプ2
2によって半導体製造装置等の二次側熱負荷24へと供
給される。凝縮器14には、クーリングタワー水・工場
内循環水・地下水などにより冷却される水冷クーラー2
6が付設され、フロースイッチ25と制水弁27を介し
て冷却水を循環させることによって冷却される。
【0019】本発明に従い、圧縮機12から凝縮器14
に至る回路に、好ましくは流過抵抗の少ない多管式の熱
交換器30が挿設され、熱交換器30の一次側回路31
が圧縮機から凝縮器に至る回路となっている。さらに、
凝縮器14から蒸発器20に至る回路に膨張弁36が挿
設されている。一方、冷水供給ポンプ22の下流側に、
熱交換器30の二次側回路32を通過して還流するバイ
パス回路40が付設されている。
【0020】かくして、冷水供給ポンプ22から二次側
熱負荷24へと送られる冷水の一部は、電動式の流量制
御弁38の働きによってバイパス回路40側へと送ら
れ、熱交換器30によって加熱された冷水が冷水供給ポ
ンプ22の下流側の冷水循環回路3へと還流させられ
る。流量制御弁38を通過する流量を電気的に制御する
ことにより、二次側熱負荷24に供給される冷水に混合
される加熱された温水量を制御し、これにより冷水の温
度制御を行うことができる。また、切換弁41を設ける
ことにより、流量制御弁38での制御と相まって、2次
側へ送られる冷水の流量を最大その全量を熱交換器30
へと導くことができる。
【0021】この温度調整装置を用いた実験では、従来
の定温チラーユニットと比較して、ユニット本体の消費
電力が約50%削減され、温度の定温制御性が向上し
た。また、ヒーターが不要になったため、チラーユニッ
トが小型化され循環水量も少なくて済むことが判明し
た。
【0022】図2は本発明の第2の態様による熱媒体流
体用の温度調整装置を表しており、この実施例は、図1
の実施例における蒸発器20を含む定温タンク16を、
比較的冷水の内容積の大きい多管円筒式の蒸発器(熱交
換器)46として構成し、定温タンクを省いて装置を小
型化することを可能にした例である。熱媒体流体の内容
積は、熱媒体流体の毎分あたりの流量の1/10〜2
倍、好適には1/4〜1.5倍、さらに好適には1/2
〜等倍程度が望ましい。
【0023】図3〜図5は本発明の第3の態様による熱
媒体流体用の温度調整装置を表しており、この装置は、
圧縮機12・凝縮器14・PI制御の膨張弁36・蒸発
器20等を包含する冷凍回路1と、凝縮器の冷却回路2
と、ポンプ22を用いて熱媒体流体を外部二次負荷24
に循環させる熱媒体流体循環回路3とを備えている。図
3は昇温モード(−40℃〜−10℃から室温まで上
昇)、図4は加熱モード(室温から50℃〜60℃まで
上昇)、図5は冷却モードに対応している。
【0024】冷凍回路1によって冷水(熱媒体流体)を
生成し、生成された冷水は冷水供給ポンプ22によって
半導体製造装置等の二次側熱負荷24へと供給される。
凝縮器14には、クーリングタワー水・工場内循環水・
地下水などにより冷却される水冷クーラー26が付設さ
れ、絞り弁付き電磁弁(フロースイッチ)25と制水弁
27を介して冷却水を循環させることによって冷却され
る。熱媒体流体循環回路3には、切換弁19や液面計付
きのバッファタンク21が接続され、装置の各部には必
要に応じて各種の計器として、高圧用圧力センサ33、
低圧用圧力センサ35、温度センサ44,45、圧力セ
ンサ46、流量計47、温度計48、室温用温度計49
などが取り付けられる。凝縮器14の入口側にはフロン
ガスのストレージタンク34が付設され、圧縮されたフ
ロンガスの圧力が異常に高くなるのを防止する。
【0025】本発明の特徴に従い、圧縮機12から凝縮
器14に至る回路に、好ましくは流過抵抗の少ない多管
式の熱交換器30が挿設され、熱交換器30の一次側回
路31が圧縮機から凝縮器に至る回路となっている。一
方、冷水供給ポンプ22の下流側に、熱交換器30の二
次側回路32を通過して還流するバイパス回路40が付
設されている。
【0026】かくして、冷水供給ポンプ22から二次側
熱負荷24へと送られる冷水の一部は、電動式の三方弁
付き流量制御弁41の働きによってバイパス回路40側
へと送られ、熱交換器30によって加熱された温水が冷
水供給ポンプ22の下流側の冷水循環回路3へと還流さ
せられる。流量制御弁41を通過する流量を電気的に制
御(PID制御)することにより、二次側熱負荷24に
供給される冷水の量を制御し、これにより冷水の温度制
御を行うことができる。
【0027】さらに、本発明の他の特徴に従い、凝縮器
14の下流側から蒸発器20の下流側へと接続する第2
のバイパス回路42が付設され、この第2バイパス回路
42にキャピラリチューブ43と電磁弁37が挿設され
ている。かくして、電磁弁37をON−OFFして第2
のバイパス回路42を流れる流量を制御することによ
り、蒸発器20による冷却温度を制御しかつ圧縮機のオ
ーバーヒートを防止することができる。
【0028】すなわち、始動準備期間中の昇温モードで
は、電磁弁37がON、三方弁41のポンプ側がON、
水冷クーラー26の電磁弁25がONになっており、蒸
発器による吸熱が低下、熱交換器30が高温、凝縮器1
4が高温の状態になっている。この状態で−40℃〜−
10℃から室温まで昇温させる際に、途中で冷凍回路の
低圧側が真空に近づいて圧縮機が停止しないように、水
冷クーラー26から熱を導入している。一方、始動開始
期間中の加熱モードでは、電磁弁37がON、三方弁4
1のポンプ側がOFF、水冷クーラー26の電磁弁25
がOFFになっており、蒸発器による吸熱が低下、熱交
換器30が高温、凝縮器14が高温の状態になってい
る。これにより、圧縮機12をヒーターとして活用でき
ることになるが、圧縮機の異常加熱を防止(圧縮機を保
護)するため、フロンガスをキャピラリチューブ側にバ
イパスさせている。一方、安定状態における冷却モード
では、電磁弁37がOFF、三方弁41のポンプ側がO
Nで熱交換器側が流量制御されたON状態、水冷クーラ
ー26の電磁弁25がONになっており、蒸発器による
吸熱が上昇し、熱交換器30及び凝縮器14が昇温モー
ド・加熱モードに比べて低温の状態になっている。
【0029】この温度調整装置を用いた実験では、従来
の定温チラーユニットと比較して、ユニット本体の消費
電力が約50%削減され、温度の定温制御性が向上し
た。また、ヒーターが不要になったため、チラーユニッ
トの循環水量も少なくて済むことが判明した。
【0030】図6及び図7は本発明による自動販売機用
の温度調整装置を表しており、この自動販売機は、冷却
専用室61と、冷却加温切り換え室62,63の合計3
室にそれぞれ清涼飲料水などの商品が収納されている。
各室にはそれぞれ冷却用の蒸発器66,67,68が配
置され、圧縮機52・凝縮器54を包含する冷凍回路に
より、室内空気を熱媒体流体として冷却するようになっ
ている。図6は冬期に対応すべく、冷却加温切り換え室
62,63を加温モードにした状態、図7は夏期に対応
すべく、冷却加温切り換え室62,63も冷却モードに
した状態を表している。
【0031】本発明の特徴に従い、各蒸発器の入口側に
第1の電磁弁73,75,76が挿設され、圧縮機52
の出口側と凝縮器54の入口側の中間に第2の電磁弁7
1が挿設されている。さらに圧縮機52の出口側から第
2の電磁弁71を迂回して凝縮器54の入口側に至るバ
イパス回路77が併設されている。このバイパス回路7
7は、冷却加温切り換え室62,63の内部へと延伸
し、それぞれの室内に熱交換器56,58が配置されて
いる。かくして、第1及び第2の電磁弁を切り換えるこ
とにより、蒸発器67,68による吸熱(冷却)と熱交
換器56,58による放熱(加温)とが選択可能になっ
ている。
【0032】さらに本発明の他の特徴に従い、凝縮器5
4の下流側に蒸発器56,58の下流側へと接続する第
2のバイパス回路79が付設され、この第2バイパス回
路79にはキャピラリチューブ78と電磁弁74が挿設
されている。かくして、電磁弁74のON−OFF操作
により、第2バイパス回路79を流れる流量を制御する
ことにより、蒸発器67,68による冷却温度の制御
と、圧縮機のオーバーヒート防止を行うようになってい
る。
【0033】すなわち、図6に示す冬期には、電磁弁7
1,73,75をOFFにして蒸発器67,68による
冷却を停止させ、電磁弁72,74をONにして、バイ
パス回路中の熱交換器56,58を高温にして、切り換
え室62,63を加熱モードにする。なお、電磁弁76
は常時ONにして蒸発器66を作動させ、冷却室61は
常に冷却モードにしておく。この場合、熱エネルギの観
点からは、蒸発器66を作動させることによる発熱がバ
イパス回路77を通じて熱交換器56,58へと送られ
ることになるから、自動販売機のトータルエネルギが減
少し、省エネルギになる利点がある。
【0034】図7に示す夏期には、電磁弁71,73,
75をONにして蒸発器67,68を作動させ、電磁弁
72,74をOFFにして、バイパス回路中の熱交換器
56,58を停止させて、切り換え室62,63を冷却
モードにする。
【0035】なお、必要に応じて、加熱用の補助ヒータ
ー64を切り換え室62,63内に配置して電源スイッ
チ69でON−0FFさせることもできる。自動販売機
内で高温になる凝縮器54・熱交換器56,58・補助
ヒーター64には、送風用のファン80を設置すると有
利である。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明によれ
ば、圧縮機で圧縮された高温のフロンガス(冷媒)の熱
の一部を二次側熱負荷に供給される冷水に与えることに
より、冷凍機によって過度に冷却された冷水の温度を上
昇させて所定の温度範囲内に制御し、温度制御の正確性
と応答性を高めることができる。これにより、従来のよ
うにヒーターを付設する必要性がなくなり、電力が節約
できてコストが低減され、タンクユニットが小型化され
て循環水量が少なくて済む。さらに、温度調整範囲を−
40℃から60℃程度にまで拡大することができ、特に
始動時の電力エネルギの低減を図ることができ、さらに
冷却モードと加温モードとに切り換え可能な自動販売機
の電力を節約し、従来のような強力なヒーターを設置す
る必要性がなくなるなど、その技術的効果には極めて顕
著なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による装置の全体を表わす
回路図である。
【図2】本発明の第2実施例による装置の全体を表わす
回路図である。
【図3】本発明の第3実施例による装置の昇温モードを
表わす回路図である。
【図4】図3の装置の加熱モードを表わす回路図であ
る。
【図5】図3の装置の冷却モードを表わす回路図であ
る。
【図6】本発明の第4実施例による装置の冬期モードを
表わす回路図である。
【図7】図6の装置の夏期モードを表わす回路図であ
る。
【図8】従来の冷水循環供給装置の全体を表わす回路図
である。
【符号の説明】
1 冷凍回路 2 凝縮器冷却回路 3 冷水循環回路 12 圧縮機 14 凝縮器 16 定温タンク 20 蒸発器 22 冷水供給ポンプ 24 二次側熱負荷 25 電磁弁 26 水冷クーラー 30 熱交換器 31 一次側回路 32 二次側回路 36 膨張弁 37 電磁弁 40,42 バイパス回路 41 三方弁 43 キャピラリーチューブ 52 圧縮機 54 凝縮器 56,58 熱交換器 61,62,63 商品収納室 66,67,68 蒸発器 71〜76 電磁弁 77,79 バイパス回路 78 キャピラリーチューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 郁夫 静岡県裾野市佐野1228−7 (72)発明者 滝川 一儀 静岡県沼津市下香貫馬場482−1 Fターム(参考) 3E044 AA01 DB16 FB11 3L045 AA02 BA01 BA07 CA02 DA02 EA01 JA03 JA14 PA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機・凝縮器・蒸発器を包含する冷凍
    回路によって内部の熱媒体流体を冷却する定温タンク
    と、この定温タンクからポンプによって一定温度の熱媒
    体流体を二次側熱負荷に循環させる熱媒体流体循環回路
    とを備える熱媒体流体用の温度調整装置において、 圧縮機から凝縮器に至る回路に熱交換器を挿設し、この
    熱交換器の一次側回路を圧縮機から凝縮器に至る回路と
    し、 前記ポンプの下流側に前記熱交換器の二次側回路を通過
    して熱媒体流体循環回路に還流するバイパス回路を付設
    し、 流量制御弁を用いて前記バイパス回路を流れる流量を制
    御しながら前記熱交換器によって加熱された熱媒体流体
    を前記ポンプの下流側の熱媒体流体循環回路に導入する
    ことにより、二次側熱負荷に供給される熱媒体流体の温
    度制御を行うことを特徴とする熱媒体流体用の温度調整
    装置。
  2. 【請求項2】 前記蒸発器を多管円筒式蒸発器で構成
    し、この多管円筒式蒸発器が前記定温タンクを兼用する
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機・凝縮器・蒸発器等を包含する冷
    凍回路、凝縮器の冷却回路、及びポンプを用いて熱媒体
    流体を外部二次負荷に循環させる熱媒体流体循環回路と
    を備える熱媒体流体用の温度調整装置であって、 圧縮機から凝縮器に至る回路に熱交換器を挿設し、この
    熱交換器の一次側回路を圧縮機から凝縮器に至る回路と
    し、 前記ポンプの下流側に前記熱交換器の二次側回路を通過
    して熱媒体流体循環回路に還流する第1のバイパス回路
    を付設し、 流量制御弁を用いて前記バイパス回路を流れる流量を制
    御しながら前記熱交換器によって加熱された熱媒体流体
    を前記ポンプの下流側の熱媒体流体循環回路に導入する
    ことにより、二次側熱負荷に供給される熱媒体流体の温
    度制御を行い、 さらに前記凝縮器の下流側から前記蒸発器の下流側へと
    接続する第2のバイパス回路を付設し、この第2バイパ
    ス回路にキャピラリチューブと電磁弁を挿設し、 第2のバイパス回路を流れる流量を制御することによ
    り、前記蒸発器による冷却温度を制御しかつ圧縮機のオ
    ーバーヒートを防止するようにしたことを特徴とする熱
    媒体流体用の温度調整装置。
  4. 【請求項4】 前記凝縮器の冷却回路に絞り弁付きの電
    磁弁を挿設し、凝縮器の温度制御を行うことを特徴とす
    る請求項3記載の装置。
  5. 【請求項5】 内部に収納した商品を季節その他の条件
    に応じて冷却モードと加温モードとに切り換え可能な自
    動販売機用の温度調整装置において、 少なくとも1つの商品収納室と、圧縮機・凝縮器・蒸発
    器等を包含する冷凍回路を備え、 前記蒸発器の入口側に第1の電磁弁を挿設し、 圧縮機の出口側と凝縮器の入口側の中間に第2の電磁弁
    を挿設し、 さらに圧縮機の出口側から第2の電磁弁を迂回して凝縮
    器の入口側に至るバイパス回路を併設し、このバイパス
    回路に熱交換器を挿設し、 前記蒸発器及び前記熱交換器を商品収納室内に設置し
    て、前記第1及び第2の電磁弁の切り換え操作により蒸
    発器による吸熱と熱交換器による放熱を選択可能とした
    ことを特徴とする自動販売機用の温度調整装置。
  6. 【請求項6】 さらに前記凝縮器の下流側に前記蒸発器
    の下流側へと接続する第2のバイパス回路を付設し、こ
    の第2バイパス回路にキャピラリチューブと電磁弁を挿
    設し、第2のバイパス回路を流れる流量を制御すること
    により、前記蒸発器による冷却温度の制御を行うように
    したことを特徴とする請求項5記載の装置。
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