JP2002129435A - 紡機における昇降装置 - Google Patents

紡機における昇降装置

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JP2002129435A JP2000314973A JP2000314973A JP2002129435A JP 2002129435 A JP2002129435 A JP 2002129435A JP 2000314973 A JP2000314973 A JP 2000314973A JP 2000314973 A JP2000314973 A JP 2000314973A JP 2002129435 A JP2002129435 A JP 2002129435A
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基宏 河合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、バルーンコントロールリング
の適正位置への配置と、ストレッチを早期に短くするこ
ととを可能にする。 【解決手段】 リングレール1はポーカピラー2にブラ
ケット3を介して固定されている。バルーンコントロー
ルリング6はリングレール1と平行に配設された支持バ
ー7に支持片8を介して支持され、支持バー7はポーカ
ピラー9にブラケット10を介して固定されている。支持
バー7の後方には、ラペット11の昇降部材12のシャフト
12aが、機台フレームに取り付けられたブラケット13に
昇降可能に支承されている。シャフト12aの上端には、
支持バー7と平行に延びる支持ロッド16を支持する支持
部12bが、支持バー7と係合可能に形成されている。バ
ルーンコントロールリング6が初期位置から所定量以上
上昇されると、ラペット11が昇降部材12を介して、バル
ーンコントロールリング6と一体的に昇降される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトラベラがリング上
を周回(走行)してボビンに糸を巻き付けていく方式の
リング精紡機、リング撚糸機等の紡機における昇降装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の紡機においては、管糸
形成のために、機台運転中にリングレールの昇降運動を
繰返しながら次第にリングレールを上昇させ、それと同
期してスネルワイヤを備えたラペットアングルを昇降さ
せるリフティング装置(昇降装置)が採用されている。
また、巻き取り運転中、スネルワイヤとトラベラとの間
で糸はバルーニングを形成しながら巻き取られるが、バ
ルーニングがあまり大きくなると、糸が高張力を受けて
糸切れが増大する。そこで、バルーンの増大を規制する
バルーンコントロールリングがリングレールとラペット
との間に配置されている。
【0003】糸の巻取りを高速で良好に行うためには、
スネルワイヤとリング上のトラベラ間との距離(ストレ
ッチ)が短い方がよく、また、バルーンコントロールリ
ングの位置をスネルワイヤとリングとの間の適正な位置
に配置することが必要となる。そして、バルーンコント
ロールリングの適正位置は糸の太さ等の紡出条件によっ
て異なるが、スネルワイヤとバルーンコントロールリン
グ間の距離と、リングとバルーンコントロールリング間
の距離とが極端に違わないのが好ましい。
【0004】紡機の昇降装置として、特開平3−271
30号公報には、リングレール、バルーンコントロール
リングレール及びスレッドガイド用レール(ラペットア
ングル)をそれぞれ独立の駆動装置で昇降させる装置が
提案されている。この装置ではリングレール、バルーン
コントロールリング及びスレッドガイド(ラペット)の
昇降パターンを自由に変更でき、例えば図7(a)に示
すような、ラペット及びバルーンコントロールリングの
昇降量が巻始めから徐々に小さくなり、玉揚げ時点(満
管)に達するまでに昇降量がゼロになるパターンや、図
7(b)に示すような、巻き始めから途中まで昇降量が
次第に大きくなり、その後、昇降量が次第に小さくなっ
て終期には昇降量がゼロとなるパターンや、図7(c)
に示すような、巻き始めから途中まで昇降量が次第に大
きくなり、その後、昇降量が次第に小さくなり終期まで
昇降が行われるパターン等、紡出条件に応じて適宜昇降
パターンが設定される。従って、この装置では、ストレ
ッチを短くして、しかもバルーンコントロールリングを
スネルワイヤとリングとの間の適正な位置に配置した状
態で、巻取り開始から満管まで巻取りを継続できる。な
お、図7(a)〜(c)において、横軸xは巻取り量を
示し、縦軸yは昇降距離を示す。そして、m1がリング
レール、m2がバルーンコントロールリング、m3がラ
ペットの昇降変化を表す。
【0005】しかし、リングレール、バルーンコントロ
ールリングレール及びラペットアングルをそれぞれ独立
の駆動装置で駆動する構成では、昇降機構が複雑になる
とともに製造コストが高くなる。
【0006】特開昭63−303131号公報には、ラ
ペットアングルとリングレールとを独立して昇降駆動
し、巻取り初期にバルーンコントロールリング(アンチ
ノードリング)をラペット昇降部材の昇降を利用して昇
降させ、途中からバルーンコントロールリングをリング
レールの昇降を利用して昇降させる装置が開示されてい
る。この装置は、図8(a)に示すように、バルーンコ
ントロールリング51を支持するバルーンコントロール
リングバー52が、ラペットアングル53を支持するピ
ラー54にガイドブラケット55を介して摺動可能に支
承されている。バルーンコントロールリング51の下限
位置をきめるストッパ56がピラー54にねじ(図示せ
ず)により固定されている。リングレール57はピラー
58にブラケット59を介して支持されている。ブラケ
ット59には突出部59aが設けられ、ガイドブラケッ
ト55には突出部59aと対応する位置に係合部材60
が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63−3031
31号公報に開示された装置では、バルーンコントロー
ルリング専用の駆動手段を設ける必要が無く、特開平3
−27130号公報に開示された装置に比較して、構成
が簡単となる。しかし、ラペットが巻取り開始から一定
の昇降量(チェース長)で駆動されるため、ラペットと
リングとの距離(ストレッチ)が小さくなるまでに時間
がかかる。また、紡機においてはドラフトパート等との
関係で、ラペットの最上昇位置に制約があることと、リ
ングレールの一回の昇降量(チェース長)がラペットの
チェース長に比較して大きいこととから、図8(b)に
示すように、巻取り終期にバルーンコントロールリング
の昇降位置がラペットの昇降位置に接近した状態とな
る。その結果、巻取り終期においてバルーンコントロー
ルリングのバルーンコントロール機能が有効に作用し難
くなる。なお、図8(b)において、m1がリングレー
ル、m2がバルーンコントロールリング、m3がラペッ
トの昇降変化を表す。
【0008】また、特開昭63−303131号公報に
開示された装置の構成では、バルーンコントロールリン
グ51の昇降を、ラペットアングル53を支持するピラ
ー54に固定されたストッパ56と、リングレール57
を支持するピラー58に固定されたブラケット59の突
出部59aとの係合状態を変更することで行う。従っ
て、ボビンの長さを変更する場合の、初期位置調整が面
倒になるという問題がある。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は簡単な構成で、バルーンコント
ロールリングの適正位置への配置と、ストレッチを早期
に短くすることとを可能にし、高速運転時にも巻取り開
始から終了まで安定して巻取りを行うことができる紡機
の昇降装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、トラベラがリング上
を周回してボビンに糸を巻き付ける紡機において、バル
ーンコントロールリング支持する支持部材及びリングレ
ール支持部材を駆動手段によりそれぞれ独立して昇降可
能に設け、スネルワイヤを備えたラペットの昇降部材を
前記支持部材の上方において昇降可能に支承し、前記バ
ルーンコントロールリングが初期位置から所定量以上上
昇された後、前記昇降部材を介してラペットをバルーン
コントロールリングに追従してバルーンコントロールリ
ングの昇降量と同じ量、昇降移動させる追従機構を前記
昇降部材と前記支持部材との間に設けた。
【0011】この発明では、リングレールとバルーンコ
ントロールリングとはそれぞれ独立して駆動手段により
積極的に昇降される。スネルワイヤを備えたラペット
は、巻始めから巻取り途中までは昇降せずに所定位置で
停止した状態に保持されるか、昇降されてもバルーンコ
ントロールリングの昇降量より少ない量昇降される。一
方、リングレール及びバルーンコントロールリングはそ
れぞれ所定のチェース長で昇降される。従って、ラペッ
トが巻始めから一定の昇降量で昇降される場合に比較し
て、リングレールの昇降に伴い、ストレッチが早期に短
くなる。そして、巻取りが進んだ時点から、追従機構を
介してラペットがバルーンコントロールリングと一体的
に、即ちバルーンコントロールリングの昇降量と同じ
量、昇降される。その結果、巻始めから巻終わりまでバ
ルーンコントロールリングが適正位置に配置された状態
となり、高速運転時にもバルーンが安定し、糸切れ発生
が抑制されて安定した状態で巻取りが行われる。
【0012】請求項2に記載の発明では、前記追従機構
は巻取り開始から巻取り量が所定長になるまでは、ラペ
ットを停止状態に保持する。この発明では、スネルワイ
ヤを備えたラペットは、巻始めから巻取り途中までは昇
降せずに所定位置で停止した状態に保持される。従っ
て、リングレールの昇降に伴い、ストレッチがより早期
に短くなる。
【0013】請求項3に記載の発明では、前記追従機構
は巻取り開始後の1チェイス目からラペットをバルーン
コントロールリングの各チェイスの上昇途中から下降途
中まで追従して昇降させる。この発明では、ラペットは
巻取り初期から昇降されるが、その昇降量は小さい。
【0014】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記駆動
手段は前記支持部材及びリングレール支持部材を支持す
る支柱を昇降させる。この発明では、支持部材及びリン
グレール支持部材はそれぞれ支柱とともに昇降される。
従って、ラインシャフトを使用して複数の支柱を昇降さ
せる公知の駆動機構を使用できる。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記駆動
手段は前記支持部材及びリングレール支持部材を吊下す
る索の巻き上げ及び巻き戻しで前記支持部材及びリング
レール支持部材を昇降させる。この発明では、支持部材
及びリングレール支持部材はそれぞれベルト等の索で吊
下された状態で支持され、索の巻き上げ及び巻き戻しに
対応して昇降される。従って、支持部材及びリングレー
ル支持部材の下方に支柱を配設するスペースを確保しな
くてもよくなる。
【0016】請求項6に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記昇降
部材は機台フレームに取り付けられたブラケットに昇降
可能に支承されている。この発明では、ボビンの長さに
合わせてラペットの昇降開始時期を調整する際、ブラケ
ットの位置を調整することで簡単に対応できる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明をリング精紡機に具体化した第1の実施の形態を図1
〜図3に従って説明する。
【0018】図1及び図2に示すように、リングレール
1は支柱としてのポーカピラー2の上端に支持部材とし
てのブラケット3を介して固定されている。リングレー
ル1にはトラベラ4の走行を案内するリング(リングフ
ランジ)5が装備されている。バルーンコントロールリ
ング6はリングレール1と平行に配設された支持バー7
に支持片8を介して支持され、支持バー7は支柱として
のポーカピラー9の上端にブラケット10を介して固定
されている。支持片8、支持バー7及びブラケット10
がバルーンコントロールリング6を支持する支持部材を
構成する。
【0019】両ポーカピラー2,9はリングレール1の
長手方向(図1,2の紙面と垂直方向)に沿って延びる
ラインシャフトに一体回転可能に嵌着固定されたねじ歯
車と、ポーカピラー2,9の下部に形成されたスクリュ
ー部が螺合するナット体(いずれも図示せず)とを備え
た公知の装置(例えば、特開平2−277826号公
報)により、それぞれ独立して昇降駆動されるようにな
っている。両ポーカピラー2,9は駆動手段の一部を構
成する。
【0020】支持バー7の後方には、ラペット11の昇
降部材12のシャフト12aが、機台フレーム(図示せ
ず)に取り付けられたブラケット13に昇降可能に支承
されている。ブラケット13はシャフト12aが挿通さ
れる筒状部13aを備え、機台フレームに形成された長
孔(図示せず)に挿通されたボルト14と、ボルト14
に螺合するナット15とにより固定位置が上下方向に調
整可能となっている。昇降部材12はシャフト12aの
上端に、支持バー7と平行に延びる支持ロッド16を支
持する支持部12bが、支持バー7と係合可能に形成さ
れている。ラペット11は基端が支持ロッド16に支持
され、先端にスネルワイヤ17を備えている。
【0021】ブラケット13は使用されるボビンBの長
さに対応した、所定の位置に固定される。昇降部材12
の支持部12bは、バルーンコントロールリング6が巻
始めに適正位置に配置された状態で、初期位置から所定
量以上上昇された時点から、支持バー7が支持部12b
の下面と係合可能な高さに形成されている。昇降部材1
2のシャフト12a、ブラケット13、支持部12bの
下面及び支持バー7が、昇降部材12をバルーンコント
ロールリング6に追従して移動させる追従機構18を構
成する。
【0022】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。紡機機台が運転されると、スピンドル回転速
度、リフト長、チェイス長等の紡出条件に従って、ライ
ンシャフトが所定の周期で正逆回転駆動される。ライン
シャフトの正逆回転によりポーカピラー2,9が上昇あ
るいは下降移動され、リングレール1及びバルーンコン
トロールリング6が同期してそれぞれ所定のチェース長
で昇降される。そして、図示しないフロントローラから
送出された糸Yはスネルワイヤ17、バルーンコントロ
ールリング6及びトラベラ4を経てスピンドル19に装
着されたボビンBに巻き取られる。
【0023】巻始めから巻取り途中までは、支持バー7
が昇降部材12と係合せず、ラペット11は昇降せずに
所定位置で停止した状態に保持される。その後、1チェ
ースの上部で支持バー7が昇降部材12と係合し、例え
ば5分玉以降は巻取り終了時まで支持バー7が昇降部材
12と常に係合する状態となる。即ち、糸YがボビンB
に所定量巻き取られた後(この実施の形態では管糸が5
分玉に達した後)、支持バー7が昇降部材12と常に係
合する状態となり、その後はラペット11がバルーンコ
ントロールリング6と同期して昇降される。従って、図
3に示すように、ラペット11は巻始めから所定期間は
停止状態に保持され、その後、5分玉まではチェース長
が徐々に増大し、5分玉以降はバルーンコントロールリ
ング6のチェース長と同じチェース長で一体的に昇降さ
れる。また、バルーンコントロールリング6及びリング
レール1は、巻始めからそれぞれ所定チェース長で昇降
を繰り返しながら次第に上昇を続ける。
【0024】従って、スネルワイヤ17からトラベラ4
までの距離(ストレッチ)が早期に短くなり、スピンド
ル19の回転速度が高速になってもバルーンの異常な膨
張が抑制され、巻取りが円滑に行われる。また、巻取り
途中からバルーンコントロールリング6とラペット11
とが一体的に昇降するため、巻取り終了時までスネルワ
イヤ17からバルーンコントロールリング6間での距離
L1と、バルーンコントロールリング6からリングレー
ルまでの距離L2との比が、バルーンが安定して形成さ
れる範囲に保持される。
【0025】この実施の形態では以下の効果を有する。 (1) リングレール1とバルーンコントロールリング
6とはそれぞれ独立して駆動手段により昇降され、スネ
ルワイヤ17を備えたラペット11は、巻始めから巻取
り途中までは昇降せずに所定位置で停止した状態に保持
される。従って、ラペット11が巻始めから昇降される
場合に比較して、リングレール1の昇降に伴い、ストレ
ッチが早期に短くなる。その結果、高速運転時にもバル
ーンが安定し、糸切れ発生が抑制されて安定した状態で
巻取りが行われる。
【0026】(2) 巻取りが進んだ時点から追従機構
18を介してラペット11がバルーンコントロールリン
グ6と一体的に昇降される。その結果、巻始めから巻終
わりまでバルーンコントロールリング6が適正位置に配
置された状態となり、(1)の作用効果と相俟って高速
運転時にもより安定した状態で巻取りが行われる。
【0027】(3) 駆動手段は支持バー7及びリング
レール支持部材(ブラケット3)を支持するポーカピラ
ー2,9(支柱)を昇降させる構成のため、ラインシャ
フトを使用して複数の支柱を昇降させる公知の駆動機構
を使用できる。
【0028】(4) 昇降部材12は機台フレームに取
り付けられたブラケット13に昇降可能に支承されてい
る。従って、紡機の製造工場において、ラペット11の
昇降開始時期を調整する際、ブラケット13の位置を調
整することで簡単に対応できる。また、ユーザーがボビ
ンBの長さを変更して機台の運転を行う場合、ラペット
11の昇降開始時期を調整するのが容易になる。
【0029】(5) ブラケット13は機台フレームに
形成された長孔に挿通されたボルト14と、ボルト14
に螺合するナット15とにより固定位置が上下方向に調
整可能となっている。従って、ラペット11の昇降開始
時期の調整がより簡単になる。
【0030】(6) バルーンコントロールリングを巻
取り初期にはラペットと一体的に移動させ、途中からリ
ングレールと一体的に移動させる従来装置に比較して、
部品点数が少ないため、保全作業も簡単になる。
【0031】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図4及び図5に従って説明する。この実施の形態で
はリングレール1及びバルーンコントロールリング6の
支持部材の駆動手段の構成が前記実施の形態と異なって
いる。前記実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳
しい説明を省略する。
【0032】リングレール1を支持するリングレール支
持部材としてのブラケット20と、支持バー7を支持す
るブラケット21とは、駆動手段の一部を構成する索と
してのベルト22,23にそれぞれ吊下された状態で支
持されている。各ベルト22,23の端部はそれぞれ異
なるプーリ(図示せず)に固定され、駆動手段はプーリ
を正逆回転駆動させてベルト22,23の巻き上げ及び
巻き戻しを行う。そして、ベルト22,23の巻き上げ
及び巻き戻しにより各ブラケット20,21が昇降さ
れ、各ブラケット20,21と一体的にリングレール1
及びバルーンコントロールリング6が所定のチェース長
で昇降される。
【0033】この実施の形態においても、巻始めから所
定の巻取り量になるまでは、図4に示すように、ラペッ
ト11の昇降部材12は支持バー7と係合せず、ラペッ
ト11が停止した状態で巻取りが行われる。そして、5
分玉程度から後は、図5に示すように、支持バー7が常
に昇降部材12と係合し、ラペット11がバルーンコン
トロールリング6と一体的に昇降される。その結果、リ
ングレール1、バルーンコントロールリング6及びラペ
ット11の昇降変化は、前記実施の形態と同様に図3に
示すようになる。
【0034】従って、この実施の形態では前記実施の形
態の(1),(2),(4)〜(6)の効果の他に次の
効果を有する。 (7) 各ブラケット20,21がベルト22,23で
吊下された状態で支持され、ベルト22,23の巻き上
げ及び巻き戻しに対応して昇降される。従って、各ブラ
ケット20,21の下方にポーカピラー2,9を配設す
るスペースを確保しなくてもよくなる。
【0035】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ ラペット11が必ずしも巻始めに完全停止せず、巻
取り開始後の1チェイス目からラペット11をバルーン
コントロールリング6の各チェイスの上昇途中から下降
途中まで追従して昇降させる構成としてもよい。例え
ば、ラペット11を支持する昇降部材12の位置を支持
バー7との係合開始高さが低くなるように設定する。こ
の構成では、昇降部材12の支持バー7との係合開始高
さによって、図6(a)に示すように、ラペット11の
昇降量が巻始めは非常に小さく、その後、徐々に増加す
るパターンと、図6(b)に示すように、ラペット11
の昇降量が巻始めからある程度の大きさとなり、その
後、さらに徐々に増加するパターンとがある。ボビン長
が短いような場合は、このように、巻取り初期にラペッ
ト11が僅かに昇降しても支障はない。
【0036】○ ポーカピラー2,9でブラケット3,
10を支持する構成において、ポーカピラー2,9をラ
インシャフトとスクリューねじとの組合せで昇降させる
構成に代えて、従来技術のハートカムで昇降駆動される
バーにポーカピラー2,9を支持する構成としてもよ
い。
【0037】○ 昇降部材12のシャフト12aと支持
部12bとを別体に形成し、シャフト12aの上部に雄
ねじを形成し、支持部12bに雌ねじを形成する。そし
て、雄ねじの螺入量を変更して支持部12bが支持バー
7と係合を開始する時期、即ちラペット11がバルーン
コントロールリング6と一体的に昇降を開始する時期を
調整するようにしてもよい。この場合、ブラケット13
の位置を移動させるより、調整が容易となる。なお、雄
ねじに螺合するナットを共に使用し、ダブルナット構成
によりねじ部の弛みによる支持部12bの螺合位置のず
れを防止する構成とするのが好ましい。
【0038】○ ブラケット13に長孔を設けて、ブラ
ケットの固定位置を調整可能としてもよい。 ○ ブラケット13の筒状部13aに代えてロッド部を
設け、昇降部材12にシャフト12aに代えて筒状部を
設けてもよい。
【0039】○ 支持バー7と支持部12bとの当接箇
所に耐摩耗処理を施してもよい。例えば、昇降部材12
をプラスチックで形成し、支持バー7を金属製とした場
合、昇降部材12の支持バー7との当接部に金属片を埋
め込んでもよい。
【0040】○ 駆動手段を構成する索としてベルト2
2,23に代えて、チェーン、鎖、テープ、ロープ等自
由に屈曲可能なものを適宜使用してもよい。 ○ リング精紡機に限らず、リング撚糸機等に適用して
もよい。
【0041】前記各実施の形態から把握できる請求項記
載以外の技術的思想(発明)について以下に記載する。 (1) 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発
明において、前記追従機構は、前記昇降部材を昇降可能
に支承するように機台フレームに固定されたブラケット
と、該昇降部材と係合可能にかつリングレールと平行に
配設されるとともに、バルーンコントロールリングの支
持部が所定間隔で固定され、前記支持部材と一体に昇降
される支持バーとで構成されている。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
6に記載の発明によれば、簡単な構成で、バルーンコン
トロールリングの適正位置への配置と、ストレッチを早
期に短くすることとを可能にし、高速運転時にも巻取り
開始から終了まで安定して巻取りを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の昇降装置の一部破断要部
側面図。
【図2】 同じく作用を説明する昇降装置の一部破断要
部側面図。
【図3】 ラペット等の昇降運動を示す説明図。
【図4】 第2の実施の形態の昇降装置の一部破断要部
側面図。
【図5】 同じく作用を説明する昇降装置の一部破断要
部側面図。
【図6】 別の実施の形態のラペット等の昇降運動を示
す説明図。
【図7】 従来の昇降装置のラペット等の昇降運動を示
す説明図。
【図8】 (a)は別の従来装置の部分正面図、(b)
はラペット等の昇降運動を示す説明図。
【符号の説明】
2,9…駆動手段を構成する支柱としてのポーカピラ
ー、3…リングレール支持部材としてのブラケット、4
…トラベラ、5…リング、6…バルーンコントロールリ
ング、7…支持部材を構成する支持バー、8…同じく支
持片、11…ラペット、12…昇降部材、13…ブラケ
ット、17…スネルワイヤ、18…追従機構、22,2
3…駆動手段を構成する索としてのベルト、B…ボビ
ン、Y…糸。
フロントページの続き (72)発明者 丸山 直樹 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 4L056 AA02 BD01 BE06 DA32 DA42

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラベラがリング上を周回してボビンに
    糸を巻き付ける紡機において、 バルーンコントロールリング支持する支持部材及びリン
    グレール支持部材を駆動手段によりそれぞれ独立して昇
    降可能に設け、スネルワイヤを備えたラペットの昇降部
    材を前記支持部材の上方において昇降可能に支承し、前
    記バルーンコントロールリングが初期位置から所定量以
    上上昇された後、前記昇降部材を介してラペットをバル
    ーンコントロールリングに追従してバルーンコントロー
    ルリングの昇降量と同じ量、昇降移動させる追従機構を
    前記昇降部材と前記支持部材との間に設けた紡機におけ
    る昇降装置。
  2. 【請求項2】 前記追従機構は巻取り開始から巻取り量
    が所定長になるまでは、ラペットを停止状態に保持する
    請求項1に記載の紡機の昇降装置。
  3. 【請求項3】 前記追従機構は巻取り開始後の1チェイ
    ス目からラペットをバルーンコントロールリングの各チ
    ェイスの上昇途中から下降途中まで追従して昇降させる
    請求項1に記載の紡機の昇降装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段は前記支持部材及びリング
    レール支持部材を支持する支柱を昇降させる請求項1〜
    請求項3のいずれか一項に記載の紡機の昇降装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段は前記支持部材及びリング
    レール支持部材を吊下する索の巻き上げ及び巻き戻しで
    前記支持部材及びリングレール支持部材を昇降させる請
    求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の紡機における
    昇降装置。
  6. 【請求項6】 前記昇降部材は機台フレームに取り付け
    られたブラケットに昇降可能に支承されている請求項1
    〜請求項5のいずれか一項に記載の紡機における昇降装
    置。
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