JP2002128880A - アルキド樹脂の製造方法 - Google Patents

アルキド樹脂の製造方法

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JP2002128880A
JP2002128880A JP2000330723A JP2000330723A JP2002128880A JP 2002128880 A JP2002128880 A JP 2002128880A JP 2000330723 A JP2000330723 A JP 2000330723A JP 2000330723 A JP2000330723 A JP 2000330723A JP 2002128880 A JP2002128880 A JP 2002128880A
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polyester resin
alkyd resin
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JP2000330723A
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Kei Ito
圭 伊藤
Tsutomu Kawamura
力 川村
Reijiro Nishida
礼二郎 西田
Nobushige Numa
伸茂 奴間
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃物から回収し再生したポリエステル樹脂を
使用して透明で異物の発生やろ過残渣がほとんどないア
ルキド樹脂を短時間で製造する方法を提供する。 【解決手段】 4価以上のアルコールを含有するアルコ
ール成分中、又は該アルコール成分と脂質成分との混合
物又は反応物及び必要に応じて多塩基酸成分を含有する
混合物中に、再生ポリエステル樹脂を溶解、解重合触媒
の存在下で解重合し、ついで必要に応じて多塩基酸成分
を加えてエステル化反応させることによりアルキド樹脂
を製造する方法であって、該再生ポリエステル樹脂の溶
解、解重合及びエステル化反応を1〜20kg重/cm
2の加圧条件下にて行い、該再生ポリエステルを樹脂樹
脂原料中、5〜40重量%の量で使用する油長30〜7
0%のアルキド樹脂の製造方法、及び該製造方法によっ
て得られるアルキド樹脂を含有する塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄ペットボトル
などの廃物から回収し再生したポリエステル樹脂を用い
た新規なアルキド樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、アルキド樹脂の製造
原料の一つである二塩基酸成分としてテレフタル酸を使
用すると、フタル酸又は無水フタル酸を使用するよりも
コスト高となり、また、得られる樹脂が濁ったり、異物
が発生しやすくなるため、通常、アルキド樹脂の製造に
テレフタル酸は使用されていないか、使用されたとして
も少量であった。また、近年、廃棄物の処理が問題とな
っており、廃棄ペットボトルのリサイクルなどによる利
用についての研究が行われている。
【0003】廃棄ペットボトルなどの廃物から回収し再
生したポリエステル樹脂を使用してアルキド樹脂を製造
する方法が、例えば、特開平11−228733号公報
に記載されている。その方法は、回収したポリエステル
樹脂と分子量5000以下の水酸基を有するアルキド樹
脂オリゴマーとを解重合・エステル交換させる方法であ
る。しかしながら、この方法においては、アルキド樹脂
オリゴマーを予め合成する工程が必要であり、また、解
重合する際のアルコール成分量が少ないので、回収した
ポリエステル樹脂が十分に解重合され難く、解重合に長
時間を要し、また最終的に得られるアルキド樹脂をろ過
すると、ろ過残渣が多く発生する等の問題がある。
【0004】本発明の目的は、廃物から回収し再生した
ポリエステル樹脂を使用して、透明で異物の発生やろ過
残渣がほとんどないアルキド樹脂を短時間で安定に製造
する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、今回、4価以上の
アルコールを含有するアルコール成分及び必要に応じて
脂質成分、多塩基酸成分中に、加圧下にて、廃物から回
収し再生したポリエステル樹脂を溶解させて解重合し、
ついで、必要に応じて脂質成分、多塩基酸成分を加えて
エステル化反応することによって透明で異物の発生やろ
過残渣がほとんどないアルキド樹脂を短時間で安定に製
造することができ、上記目的を達成できることを見出し
本発明を完成させるに至った。
【0006】かくして、本発明の第1の態様によれば、
4価以上のアルコールと3価以下の多価アルコールとの
前者/後者の重量比が0.2〜50の範囲内にあるアル
コール混合物中に、廃物から回収し再生したテレフタル
酸を主原料とする再生ポリエステル樹脂を溶解させ、解
重合触媒の存在下で解重合し、ついで油脂及び脂肪酸か
ら選ばれる少なくとも1種の脂質成分と多塩基酸成分と
を加えてエステル化反応させることによりアルキド樹脂
を製造する方法であって、該再生ポリエステル樹脂の溶
解、解重合及び脂質成分と多塩基酸成分とを加えて行う
エステル化反応を1〜20kg重/cm2の加圧条件下
にて行い、かつ該再生ポリエステル樹脂と該アルコール
成分と該脂質成分と該多塩基酸成分との合計に基づい
て、該再生ポリエステル樹脂を5〜40重量%の量で使
用することを特徴とする油長30〜70%のアルキド樹
脂の製造方法(以下、「第1の方法」という)が提供さ
れる。
【0007】また、本発明の第2の態様によれば、3価
以下の多価アルコールと4価以上のアルコールとの前者
/後者の重量比が0〜20の範囲内にあるアルコール成
分と油脂及び脂肪酸から選ばれる少なくとも1種の脂質
成分との混合物もしくはそれらの反応物中に、廃物から
回収し再生したテレフタル酸を主原料とする再生ポリエ
ステル樹脂を溶解させ、解重合触媒の存在下で解重合
し、ついで多塩基酸成分を加えてエステル化反応させる
ことによりアルキド樹脂を製造する方法であって、該再
生ポリエステル樹脂の溶解、解重合及び多塩基酸成分を
加えて行うエステル化反応を1〜20kg重/cm2
加圧条件下にて行い、かつ該再生ポリエステル樹脂と該
アルコール成分と該脂質成分と該多塩基酸成分との合計
に基づいて、該再生ポリエステル樹脂を5〜40重量%
の量で使用することを特徴とする油長30〜70%のア
ルキド樹脂の製造方法(以下、「第2の方法」という)
が提供される。
【0008】さらに、本発明の第3の態様によれば、3
価以下の多価アルコールと4価以上のアルコールとの前
者/後者の重量比が0〜20の範囲内にあるアルコール
成分と、油脂及び脂肪酸から選ばれる少なくとも1種の
脂質成分と、多塩基酸成分との混合物中に、廃物から回
収し再生したテレフタル酸を主原料とする再生ポリエス
テル樹脂を溶解させ、解重合触媒の存在下で解重合する
とともに、エステル化反応させることによりアルキド樹
脂を製造する方法であって、該再生ポリエステル樹脂の
溶解、解重合及びエステル化反応を1〜20kg重/c
2の加圧条件下にて行い、かつ該再生ポリエステル樹
脂と該アルコール成分と該脂質成分と該多塩基酸成分と
の合計に基づいて、該再生ポリエステル樹脂を5〜40
重量%の量で使用することを特徴とする油長30〜70
%のアルキド樹脂の製造方法(以下、「第3の方法」と
いう)が提供される。
【0009】本発明によれば、また、上記の第1、第2
又は第3の方法によって製造されるアルキド樹脂を含有
する塗料組成物が提供される。以下に、本発明について
詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本発明の第1、第2及び第
3の方法についてさらに詳細に説明する。
【0011】本発明の第1、第2及び第3の方法におい
て使用される、廃物から回収し再生したテレフタル酸を
主原料とするポリエステル樹脂(以下、「再生PES」
と略称することがある)には、資源のリサイクルのため
に回収されたポリエチレンテレフタレート(例えば、P
ETボトル)、産業廃棄物ポリエチレンテレフタレー
ト、テレフタル酸を主原料とするポリエチレンテレフタ
レートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステ
ル製品(フィルム、繊維、自動車部品、電気・電子部品
など)の製造に際して発生する屑などを再生したポリエ
ステル樹脂が包含され、特にリサイクルポリエチレンテ
レフタレートが好適である。この再生PESは、通常、
チップ又は粉砕物の形態で使用に供される。
【0012】本発明第1の方法においては、まず、上記
再生PESを4価以上のアルコールと3価以下の多価ア
ルコールとのアルコール混合物中に溶解させ解重合触媒
の存在下に再生PESの解重合を行う。
【0013】上記アルコール混合物に使用しうる4価以
上のアルコールとしては、例えば、ジグリセリン、トリ
グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール、ソルビトールなどの4価以上のアルコールを挙
げることができ、なかでもペンタエリスリトールが、得
られるアルキド樹脂を塗料に使用した場合の塗膜の硬化
乾燥性の面から好ましい。上記3価以下の多価アルコー
ルとしては、例えば、トリメチロールプロパン、トリメ
チロールエタン、グリセリンなどの3価アルコール;例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6
−ヘキサンジオール、1,4−ジメチロールシクロヘキ
サンなどを挙げることができ、これらののうち、なかで
もグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコールが、前記4価以上のアル
コール(例えば、ペンタエリスリトールなど)と混合使
用した際の解重合性や、高融点の4価以上のアルコール
を低温で溶解することができる点などの観点から好適で
ある。
【0014】上記アルコール混合物において、4価以上
のアルコールと3価以下の多価アルコールとの配合割合
は、前者/後者の重量比で0.2〜50、好ましくは
0.5〜35、さらに好ましくは1〜20の範囲内にあ
るのが解重合性、エステル化反応のさせ易さなどの面か
ら適当である。
【0015】前記再生PESと上記アルコール混合物と
の配合割合は、前者/後者の重量比で、15/85〜8
0/20、特に20/80〜70/30の範囲内にある
ことが好適である。
【0016】本発明の第2の方法においては、まず、上
記した如き4価以上のアルコールを必須成分とし且つ場
合により上記の如き3価以下の多価アルコールを含有す
るアルコール成分と脂質成分との混合物又はこの混合物
のエステル化反応物中に、上記再生PESを溶解させ、
解重合触媒の存在下で解重合を行う。本明細書におい
て、「エステル化反応」なる語は、通常のエステル化反
応とエステル交換反応との両者を包含するものとする。
【0017】上記アルコール成分において、3価以下の
多価アルコールと4価以上のアルコールとの配合割合
は、前者/後者の重量比で0〜20、好ましくは0.0
2〜10、さらに好ましくは0.05〜5の範囲内にあ
ることが適当である。
【0018】上記アルコール成分と混合される脂質成分
は、油脂及び脂肪酸から選ばれる少なくとも1種であ
る。油脂は、脂肪酸のトリグリセリドであり、その具体
例としては、大豆油、サフラワー油、アマニ油、トール
油、やし油、パーム核油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、魚
油、桐油などを挙げることができる。油脂としては、な
かでもヨウ素価が100以上の乾性油又は半乾性油が好
ましく、特に大豆油、トール油などが好適である。ま
た、脂質成分のうち、脂肪酸としては、例えば、大豆油
脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、トール
油脂肪酸、やし油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、ヒマシ油
脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、魚油脂肪酸、桐油脂肪酸
などを挙げることができる。脂肪酸としては、なかでも
ヨウ素価が100以上の乾性油脂肪酸又は半乾性油脂肪
酸が好ましく、特に大豆油脂肪酸、トール油脂肪酸など
が好適である。
【0019】上記油脂及び/又は脂肪酸である脂質成分
の配合割合は、得られるアルキド樹脂の油長が30〜7
0%、好ましくは40〜60%の範囲内となる量的範囲
内となるような量であることが、乾燥塗膜とした場合の
塗膜の乾燥性、塗膜物性などの面から適当である。
【0020】本発明の第2の方法において、アルコール
成分と脂質成分とのエステル化反応物中に再生PESを
混合し溶解させる場合の該エステル化反応物は、アルコ
ール成分と脂質成分との混合物を予めエステル化反応さ
せたものである。このエステル化反応は、例えば、酢酸
亜鉛、リサージ、ジブチル錫オキサイドなどのエステル
交換反応触媒の存在下でそれ自体既知の方法により好適
に行うことができる。
【0021】なお。通常固体であるペンタエリスリトー
ル等の多価アルコールは、脂質成分とエステル化反応す
ることにより系に溶解し、次工程である再生PESの溶
解、解重合を容易に行うことができるようになる。ま
た、上記混合物中に液状の脂質成分を配合しておくこと
によって多価アルコールと脂肪酸とのエステル化反応を
安定に進行させることができる。
【0022】アルコール成分と脂質成分との混合物又は
該混合物のエステル化反応物に配合する再生PESの量
は、再生PESとアルコール成分と脂質成分との合計1
00重量部当り、一般に15〜80重量部、特に20〜
70重量部の範囲内であることが好適である。ここで、
「再生PESとアルコール成分と脂質成分との合計」と
は、再生PESをエステル化反応物中に配合する場合に
は、エステル化反応物の原料であるアルコール成分と脂
質成分との和に再生PESを加えた合計量を意味するも
のとする。
【0023】本発明の第3の方法においては、前記した
如き4価以上のアルコールを必須成分とし且つ場合によ
り上記の如き3価以下の多価アルコールを含有するアル
コール成分と脂質成分と多塩基酸成分との混合物中に前
記再生PESを混合し、が混合され、再生PESの溶
解、解重合を行うとともに多塩基酸成分を用いたエステ
ル化反応が行われる。
【0024】上記アルコール成分において、3価以下の
多価アルコールと4価以上のアルコールとの配合割合
は、前者/後者の重量比で0〜20、好ましくは0.0
2〜10、さらに好ましくは0.05〜5の範囲内にあ
ることが適当である。
【0025】上記脂質成分としては、前記本発明の第2
の方法において説明したと同様の脂質成分を使用するこ
とができる。脂質成分の配合割合は、得られるアルキド
樹脂の油長が30〜70%、好ましくは40〜60%の
範囲内となる量的範囲内となるような量であることが、
乾燥塗膜とした場合の塗膜の乾燥性、塗膜物性などの面
から適当である。
【0026】上記多塩基酸成分としては、アルキド樹脂
を構成する酸成分として通常使用される多塩基酸を使用
することができ、例えば、無水フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,
4’−ビフェニルジカルボン酸、ジフェニルメタン−
4,4’−ジカルボン酸、コハク酸、フマル酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、無水マレイン酸などの二塩基酸;無
水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、トリメシン
酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸などの3価以
上の多塩基酸;これらの二塩基酸又は3価以上の多塩基
酸のC1〜C6(特にC1〜C4)アルキルエステルなどを
挙げることができる。なかでも二塩基酸又はそのC1
6(特にC1〜C4)アルキルエステルが好適である。
【0027】多塩基酸成分の配合割合は、前記アルコー
ル成分の水酸基1当量に対して、多塩基酸成分のカルボ
キシル基の当量数が0.5〜1.0、特に0.6〜0.
99の範囲内となるようにすることが乾燥塗膜とした場
合の塗膜の耐水性、塗膜物性などの観点から好適であ
る。ここで「多塩基酸成分のカルボキシル基」は、多塩
基酸成分が多塩基酸のアルキルエステルである場合は、
そのエステルを加水分解して生成するカルボキシル基に
換算したものである。
【0028】アルコール成分と脂質成分と多塩基酸成分
との混合物に配合する再生PESの量は、生成するアル
キド樹脂の油長が30〜70%、好ましくは40〜60
%の範囲内となるような量で使用することが乾燥塗膜と
した場合の塗膜の乾燥性、塗膜物性のなどの面から適当
であり、そのためには、一般に、再生PESを再生PE
Sとアルコール成分と脂質成分と多塩基酸成分との合計
に基いて5〜40重量%、特に10〜35重量%の範囲
内の量で使用することが好ましい。
【0029】本発明の第1、第2及び第3の方法におい
て、再生PESの解重合を促進させるために使用される
解重合触媒としては、例えば、モノブチル錫ハイドロオ
キサイド、ジブチル錫オキサイド、モノブチル錫−2−
エチルヘキサノエート、ジブチル錫ジラウレート、酸化
第一錫、酢酸錫、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸コバル
ト、酢酸カルシウム、酢酸鉛、三酸化アンチモン、テト
ラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネートな
どを挙げることができる。また、これらの解重合触媒
は、通常、エステル化反応触媒にもなることができる。
【0030】これらの解重合触媒の使用量は、本発明の
第1の方法では、前記再生PESとアルコール混合物と
の合計量100重量部に対して、通常、0.005〜2
重量部、特に0.05〜2重量部の範囲内にあることが
好適であり、また、本発明の第2の方法では、前記再生
PESとアルコール成分と脂質成分との合計100重量
部に対して、通常、0.005〜5重量部、特に0.0
5〜5重量部の範囲内にあることが好適であり、また、
本発明の第3の方法では、前記再生PESとアルコール
成分と脂質成分と多塩基酸成分との合計100重量部に
対して、通常、0.005〜10重量部、特に0.05
〜10重量部の範囲内にあることが好適である。
【0031】本発明の第1、第2及び第3の方法のいず
れにおいても、再生PESの溶解、解重合及び多塩基酸
成分の存在下で行うエステル化反応は1〜20kg重/
cm 2、特に3〜10kg重/cm2の加圧条件下におい
て好適に行われる。加圧することによって比較的低沸点
の成分、例えば3価以下の多価アルコールの揮散を防
ぎ、それにより反応温度を高くすることができる。
【0032】本発明の第1の方法において、再生PES
をアルコール混合物中に溶解させ再生PESの解重合を
行う方法は、再生PESを加圧下にてアルコール混合物
中に溶解することができ、解重合を行うことができる方
法であれば特に限定されるものではなく、例えば、80
〜250℃、好ましくは100〜200℃の温度に加熱
したアルコール混合物中に解重合触媒を配合しておき、
その中に再生PESを添加し加熱して、加圧下にて、例
えば、140℃〜300℃、好ましくは150〜270
℃の温度で溶解、解重合させる方法を挙げることができ
る。
【0033】本発明の第1の方法によれば、上記再生P
ESの溶解、解重合を行った後、このものに多塩基酸成
分と脂質成分とを加えてエステル化反応させることによ
ってアルキド樹脂を得ることができる。
【0034】上記脂質成分としては、前記本発明の第2
の方法において説明した脂質成分を同様に使用すること
ができ、また上記多塩基酸成分としては、前記本発明の
第3の方法において説明した多塩基酸成分を同様に使用
できる。
【0035】上記脂質成分の配合量は、得られるアルキ
ド樹脂の油長が30〜70%、好ましくは40〜60%
の範囲内となる量的範囲内となるような量であること
が、乾燥塗膜とした場合の塗膜の乾燥性、塗膜物性など
の面から適当である。そのためには、一般に、再生PE
Sとアルコール混合物と脂質成分と多塩基酸成分との合
計に基いて、再生PESを5〜40重量%、特に10〜
35重量%の量で使用することが好ましい。さらに、前
記アルコール混合物の水酸基1当量に対して、多塩基酸
成分と脂質成分との合計中のカルボキシル基の当量数が
0.8〜1.0、好ましくは0.85〜0.99の範囲
内にあることが乾燥塗膜とした場合の塗膜の耐水性、塗
膜物性などの観点から好適である。上記「多塩基酸成分
と脂質成分との合計中のカルボキシル基」は、多塩基酸
成分が多塩基酸のアルキルエステルである場合は、その
エステルを加水分解して生成するカルボキシル基に換算
したものとする。
【0036】本発明の第1の方法に従いアルキド樹脂を
得るためのエステル化反応は、加圧条件下にて、それ自
体既知のエステル化反応条件下で行うことができ、例え
ば、前述の如くして得られる再生PESのアルコール混
合物による解重合生成物に、多塩基酸成分及び脂質成分
を加えてなる系を、エステル化反応触媒の存在下、加圧
下にて、150〜300℃、特に180〜240℃程度
の温度で3〜10時間程度保持し、脱水、縮合させるこ
とによって行うことができる。上記エステル化反応触媒
としては、前記解重合触媒として例示したものを挙げる
ことができる。エステル化反応触媒の配合量は上記系に
対して通常0.005〜2重量%の範囲内にあることが
好適である。
【0037】本発明の第2の方法において、解重合は、
加圧下において、例えば、(1)アルコール成分と脂質
成分との混合物と再生PESとを混合し溶解させて解重
合を行う、(2)アルコール成分と脂質成分とのエステ
ル化反応物と再生PESとを混合し溶解させて解重合を
行う等の方法で解重合を行うことができるが、(2)の
方法が再生PESの解重合性の点からより好適である。
【0038】再生PESの解重合を行う条件は、加圧下
において、解重合触媒を用いて解重合を行うことができ
る条件であれば特に限定されるものではなく、例えば、
80〜250℃、好ましくは100〜200℃に加熱し
たアルコール成分と脂質成分との混合物又はエステル化
反応物に、再生PESを添加し、解重合触媒の存在下に
加熱して、例えば、140℃〜300℃、好ましくは1
50〜270℃の温度で溶解、解重合させる方法を挙げ
ることができる。
【0039】本発明の第2の方法によれば、上記の如く
して再生PESの溶解、解重合を行なった後、この解重
合生成物に本発明の第3の方法で説明したと同様の多塩
基酸成分を加えてエステル化反応させることによりアル
キド樹脂を得ることができる。
【0040】その際、再生PESは、生成するアルキド
樹脂の油長が30〜70%、好ましくは40〜60%の
範囲内となるような量で使用することが乾燥塗膜とした
場合の塗膜の乾燥性、塗膜物性のなどの面から適当であ
り、そのためには、一般に、再生PESを再生PESと
アルコール成分と脂質成分と多塩基酸成分との合計に基
いて5〜40重量%、特に10〜35重量%の範囲内の
量で使用することが好ましい。
【0041】また、前記アルコール成分の水酸基1当量
に対して、多塩基酸成分のカルボキシル基の当量数が
0.5〜1.0、特に0.6〜0.99の範囲内となる
ようにすることが乾燥塗膜とした場合の塗膜の耐水性、
塗膜物性などの観点から好適である。ここで「多塩基酸
成分のカルボキシル基」は、多塩基酸成分が多塩基酸の
アルキルエステルである場合は、そのエステルを加水分
解して生成するカルボキシル基に換算したものである。
【0042】本発明の第2の方法に従いアルキド樹脂を
得るためのエステル化反応は、加圧下において、それ自
体既知のエステル化反応条件下で行うことができ、例え
ば、再生PESとアルコール成分と脂質成分との溶解、
解重合生成物に多塩基酸を配合してなる系を、エステル
化反応触媒の存在下にて150〜300℃、特に180
〜240℃程度の温度で3〜10時間程度保持し、脱
水、縮合させることによって行うことができる。上記エ
ステル化反応触媒としては、前記解重合触媒として例示
したものを挙げることができる。エステル化反応触媒の
配合量は上記系に対して通常0.005〜5重量%の範
囲内にあることが好適である。
【0043】本発明の第3の方法においては、アルコー
ル成分と脂質成分と多塩基酸成分との混合物と再生PE
Sとを混合し、加圧条件下にて、解重合触媒(エステル
化反応触媒としても働く)の存在下に、再生PESの溶
解、解重合反応とともに、多塩基酸成分とのエステル化
反応を行うことによってアルキド樹脂を得ることができ
る。この反応条件は、上記反応を行うことができる条件
であれば特に限定されるものではなく、例えば150〜
300℃、特に180〜280℃程度の温度で3〜10
時間程度保持し、脱水、縮合させることによって行うこ
とができる。上記解重合触媒(エステル化反応触媒とし
ても働く)の配合量は上記系に対して通常0.005〜
10重量%の範囲内にあることが好適である。
【0044】本発明の第1、第2及び第3の方法による
アルキド樹脂の製造において、少量のリン化合物を添加
してエステル化反応を行うことによって、得られるアル
キド樹脂の着色を抑制することができる。上記リン化合
物としては、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸;
及びこれらの酸のアルキルエステル又はフェニルエステ
ル(例えば、トリメチルホスファイト、トリメチルホス
フェート、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホ
スフェート等)などを挙げることができる。
【0045】本発明の第1、第2及び第3の方法におい
て、エステル化反応終了後、アルキド樹脂は、通常、冷
却され、そのまま取出すこともできるが、濾過性、取り
扱い作業性をよくするため、有機溶剤によって希釈して
取出すようにしてもよい。上記有機溶剤の種類は、アル
キド樹脂を溶解できるものである限り特に限定されるも
のでない。
【0046】本発明の第1、第2及び第3の方法によっ
て得られるアルキド樹脂は、有機溶剤に対する溶解性に
優れており、テレフタル酸成分を含有しているにもかか
わらずミネラルスピリッツのような弱溶剤にも溶解する
ことができ、塗料組成物における樹脂バインダーとして
有用である。近年、塗り重ね塗装性が重視され、弱溶剤
で溶解可能なアルキド樹脂が重用されているが、本発明
方法により得られるアルキド樹脂はこの目的に適合でき
るものである。
【0047】本発明方法によって得られるアルキド樹脂
は、油長が30〜70%、特に40〜60%;数平均分
子量が2,000〜12,000、特に2,500〜1
0,000;水酸基価が10〜150mgKOH/g、
特に15〜130mgKOH/g;酸価が1〜50mg
KOH/g、特に3〜20mgKOH/gの範囲内にあ
ることが好ましい。
【0048】本発明の方法によって得られるアルキド樹
脂は、脂質成分として乾性油又は半乾性油を使用したも
のは酸化乾燥性に優れており、常温硬化型塗料用樹脂と
して好適に使用することができる。常温硬化型塗料用樹
脂として使用する場合には、ナフテン酸コバルト、ナフ
テン酸ジルコニウム、ナフテン酸鉛などの金属化合物ド
ライヤを併用することにより乾燥性を向上させることが
できる。本発明方法によって得られるアルキド樹脂、な
かでも脂質成分として飽和脂肪酸を使用して得たアルキ
ド樹脂は、メラミン樹脂などのアミノ樹脂、ポリイソシ
アネート化合物、エポキシ化合物などの水酸基と反応性
を有する硬化剤と組み合せて熱硬化型用塗料用樹脂とし
て好適に使用することができる。本発明の方法により得
られるアルキド樹脂を含有する塗料組成物は、樹脂バイ
ンダの少なくとも一部として該アルキド樹脂を用いる以
外、それ自体既知の方法で製造することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。以下、「部」及び「%」は、それぞれ重量基
準によるものとする。
【0050】実施例1 温度計、攪拌機、加熱装置、加圧装置及び精留塔を具備
した反応装置に、ペンタエリスリトール149部、エチ
レングリコール30部を仕込み、攪拌しながら140℃
まで昇温した。この中にリサージ5.0部、酢酸亜鉛
5.0部及び再生ポリエチレンテレフタレート(再生P
ET)150部を仕込み、5kg/cm2の圧力下で2
50℃まで昇温し、同圧力、同温度で1時間保持して再
生PETの解重合を行った。次に温度180℃まで冷却
して常圧に戻した後、大豆油脂肪酸347部、大豆油1
84部及び無水フタル酸237部を仕込み、さらに還流
用にキシレン50部を加え、180℃に昇温後、脱水し
ながら3時間かけて240℃まで昇温し、同温度で脱水
縮合反応を行いアルキド樹脂を得た。ついで冷却及びミ
ネラルスピリッツ610部の添加による希釈を行い、不
揮発分約60%のアルキド樹脂溶液を得た。
【0051】実施例2〜6ならびに8及び9 実施例1において、配合組成を下記表1に示すとおりと
する以外は実施例1と同様に行い、不揮発分約60%の
各アルキド樹脂溶液を得た。実施例8においては、酢酸
亜鉛5.0部のかわりにジブチル錫オキサイド0.5部
を使用した。
【0052】実施例7 実施例1において、再生PETの解重合後にトリメチル
ホスフェート2.0部を添加する以外は実施例1と同様
に行い不揮発分約60%のアルキド樹脂溶液を得た。
【0053】実施例10 実施例1と同様の反応装置に、ペンタエリスリトール1
19部、エチレングリコール30部、大豆油脂肪酸34
7部、大豆油184部、リサージ5.0部、酢酸亜鉛
5.0部及び再生ポリエチレンテレフタレート(再生P
ET)150部を仕込み、5kg/cm2の圧力下で2
50℃まで昇温し、同圧力、同温度で1時間保持して再
生PETの解重合を行った。次に温度180℃まで冷却
して常圧に戻した後、無水フタル酸207部を仕込み、
還流用にキシレン50部を加え、180℃に昇温後、脱
水しながら3時間かけて240℃まで昇温し、同温度で
脱水縮合反応を行いアルキド樹脂を得た。ついで冷却及
びミネラルスピリッツ610部の添加による希釈を行
い、不揮発分約60%のアルキド樹脂溶液を得た。
【0054】実施例11及び12 実施例10において、配合組成を下記表1に示すとおり
とする以外は実施例10と同様に行い、不揮発分約60
%の各アルキド樹脂溶液を得た。
【0055】実施例13 実施例1と同様の反応装置に、ペンタエリスリトール1
19部、エチレングリコール30部、大豆油184部、
リサージ5.0部、酢酸亜鉛5.0部及び再生ポリエチ
レンテレフタレート(再生PET)150部を仕込み、
5kg/cm2の圧力下で250℃まで昇温し、同圧
力、同温度で1時間保持して再生PETの解重合を行っ
た。次に温度180℃まで冷却して常圧に戻した後、大
豆油脂肪酸347部、無水フタル酸207部を仕込み、
還流用にキシレン50部を加え、180℃に昇温後、脱
水しながら3時間かけて240℃まで昇温し、同温度で
脱水縮合反応を行いアルキド樹脂を得た。ついで冷却及
びミネラルスピリッツ610部の添加による希釈を行
い、不揮発分約60%のアルキド樹脂溶液を得た。
【0056】実施例14 実施例1と同様の反応装置に、ペンタエリスリトール1
19部、エチレングリコール30部、大豆油脂肪酸34
7部、大豆油184部、無水フタル酸207部、リサー
ジ5.0部、酢酸亜鉛5.0部、及び再生ポリエチレン
テレフタレート(再生PET)150部を仕込み、5k
g/cm2の圧力下で180℃まで昇温し、同圧力で脱
水しながら3時間かけて240℃まで昇温し、同圧力、
同温度で1時間保持した後、常圧に戻して還流用にキシ
レン50部を加え、さらに240℃で解重合と脱水縮合
反応を行いアルキド樹脂を得た。ついで冷却及びミネラ
ルスピリッツ610部の添加による希釈を行い、不揮発
分約60%のアルキド樹脂溶液を得た。
【0057】実施例15及び16 実施例14において、配合組成を下記表1に示すとおり
とする以外は実施例6と同様に行い、不揮発分約60%
の各アルキド樹脂溶液を得た。
【0058】比較例1 実施例1と同様の反応装置に、ペンタエリスリトール8
9部、エチレングリコール78部及び大豆油546部を
仕込み、攪拌しながら140℃まで昇温した。この中に
リサージ5.0部と酢酸亜鉛5.0部を仕込んだ後、5
kg/cm2の圧力下で250℃まで昇温し、同圧力、
同温度で1時間保持した。次に温度180℃まで冷却し
テレフタル酸130部及び無水フタル酸237部を仕込
み、180℃に昇温後、脱水しながら3時間かけて24
0℃まで昇温し、同温度で2時間保持した時点で還流用
のキシレン50部を加え、さらに240℃で脱水縮合反
応を行いアルキド樹脂を得た。ついで冷却及びミネラル
スピリッツ610部の添加による希釈を行い、不揮発分
約60%のアルキド樹脂溶液を得た。
【0059】比較例2 実施例1において、ペンタエリスリトール89部とエチ
レングリコール30部との合計のかわりにグリセリン1
36部を使用する以外は実施例1と同様に行い不揮発分
約60%のアルキド樹脂溶液を得た。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】試験例1〜16及び比較試験例1〜2 塗料組成物の製造及び試験塗板の作成 上記実施例及び比較例で得た不揮発分60%の各アルキ
ド樹脂溶液167部に、5%ナフテン酸コバルト溶液
0.6部及び12%ナフテン酸ジルコニウム溶液2.5
部を混合して各クリヤ塗料を得た。
【0063】得られた各クリヤ塗料を、ブリキ板に乾燥
膜厚が100μmとなるように塗装し、20℃、60%
RHの室内において静置したときの指触乾燥時間及び硬
化乾燥時間を測定した。また、この硬化乾燥した塗膜に
ついて、ケーニッヒ振り子硬度計での硬度を測定した。
試験結果を下記表2に示す。
【0064】
【表3】
【0065】
【発明の効果】本発明の製造方法によると、廃物から回
収したポリエステル樹脂を使用して、透明で異物の発生
やろ過残渣がほとんどないアルキド樹脂を短時間で製造
することができる。本発明方法は、廃物を利用するため
廃棄ペットボトルなどのリサイクルによる利用を行うこ
とができる。
【0066】また、本発明方法によって得られるアルキ
ド樹脂は、常温硬化型塗料用樹脂又は硬化剤と組合せて
熱硬化型塗料油用樹脂として好適に使用することができ
る。また、本発明方法によって得られるアルキド樹脂
は、テレフタル酸成分を含有しているにも拘わらず透明
で濁りのない樹脂であることができ、かつミネラルスッ
ピリッツのような弱溶剤にも溶解可能である。このた
め、塗り重ね塗装性が要求される用途の塗料樹脂として
も好適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奴間 伸茂 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4J029 AA01 AB04 AB07 AC02 AD01 AD02 AD03 AD04 AE11 BA02 BA03 BA04 BA05 BA08 BA10 BD07A BF09 BF18 CA02 CA04 CA06 CB04A CB05A CB06A CB10A CB12A CC05A CD03 FC03 FC04 FC05 FC07 FC08 FC35 FC36 FC41 GA72 GA74 HA01 HB01 JA091 JB171 JC751 JE161 JF141 JF181 JF321 JF371 JF471 JF541 JF571 JF581 KB02 KB03 KB22 KB23 KD06 KE03 KE13 KG01 KG02 KJ08 4J038 DD121 DD231 LA02 NA27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4価以上のアルコールと3価以下の多価
    アルコールとの前者/後者の重量比が0.2〜50の範
    囲内にあるアルコール混合物中に、廃物から回収し再生
    したテレフタル酸を主原料とする再生ポリエステル樹脂
    を溶解させ、解重合触媒の存在下で解重合し、ついで油
    脂及び脂肪酸から選ばれる少なくとも1種の脂質成分と
    多塩基酸成分とを加えてエステル化反応させることによ
    りアルキド樹脂を製造する方法であって、該再生ポリエ
    ステル樹脂の溶解、解重合及び脂質成分と多塩基酸成分
    とを加えて行うエステル化反応を1〜20kg重/cm
    2の加圧条件下にて行い、かつ該再生ポリエステル樹脂
    と該アルコール成分と該脂質成分と該多塩基酸成分との
    合計に基づいて、該再生ポリエステル樹脂を5〜40重
    量%の量で使用することを特徴とする油長30〜70%
    のアルキド樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 3価以下の多価アルコールと4価以上の
    アルコールとの前者/後者の重量比が0〜20の範囲内
    にあるアルコール成分と油脂及び脂肪酸から選ばれる少
    なくとも1種の脂質成分との混合物もしくはそれらの反
    応物中に、廃物から回収し再生したテレフタル酸を主原
    料とする再生ポリエステル樹脂を溶解させ、解重合触媒
    の存在下で解重合し、ついで多塩基酸成分を加えてエス
    テル化反応させることによりアルキド樹脂を製造する方
    法であって、該再生ポリエステル樹脂の溶解、解重合及
    び多塩基酸成分を加えて行うエステル化反応を1〜20
    kg重/cm2の加圧条件下にて行い、かつ該再生ポリ
    エステル樹脂と該アルコール成分と該脂質成分と該多塩
    基酸成分との合計に基づいて、該再生ポリエステル樹脂
    を5〜40重量%の量で使用することを特徴とする油長
    30〜70%のアルキド樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 3価以下の多価アルコールと4価以上の
    アルコールとの前者/後者の重量比が0〜20の範囲内
    にあるアルコール成分と、油脂及び脂肪酸から選ばれる
    少なくとも1種の脂質成分と、多塩基酸成分との混合物
    中に、廃物から回収し再生したテレフタル酸を主原料と
    する再生ポリエステル樹脂を溶解させ、解重合触媒の存
    在下で解重合するとともに、エステル化反応させること
    によりアルキド樹脂を製造する方法であって、該再生ポ
    リエステル樹脂の溶解、解重合及びエステル化反応を1
    〜20kg重/cm2の加圧条件下にて行い、かつ該再
    生ポリエステル樹脂と該アルコール成分と該脂質成分と
    該多塩基酸成分との合計に基づいて、該再生ポリエステ
    ル樹脂を5〜40重量%の量で使用することを特徴とす
    る油長30〜70%のアルキド樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルコール成分における3価以下の多価
    アルコールと4価以上のアルコールとの配合割合が、前
    者/後者の重量比で0〜10の範囲内にあることを特徴
    とする請求項2又は3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 再生ポリエステル樹脂を溶解させるに際
    して、再生ポリエステル樹脂とアルコール成分と脂質成
    分との合計100重量部中、再生ポリエステル樹脂を1
    5〜80重量部の量で使用することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 4価以上のアルコールがペンタエリスリ
    トールである請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 3価以下の多価アルコ−ルが、エチレン
    グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
    コール、プロピレングリコール及びグリセリンから選ば
    れる少なくとも1種のアルコールである請求項1〜6のい
    ずれか一項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 油脂が、半乾性油及び乾性油から選ばれ
    る少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜7
    のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 再生ポリエステル樹脂がリサイクルポリ
    エチレンテレフタレート又はリサイクルポリブチレンテ
    レフタレートであることを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれか一項に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    製造方法によって製造されるアルキド樹脂を含有する塗
    料組成物。
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