JP2002179782A - 改質ポリエステル樹脂 - Google Patents

改質ポリエステル樹脂

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JP2002179782A
JP2002179782A JP2001312313A JP2001312313A JP2002179782A JP 2002179782 A JP2002179782 A JP 2002179782A JP 2001312313 A JP2001312313 A JP 2001312313A JP 2001312313 A JP2001312313 A JP 2001312313A JP 2002179782 A JP2002179782 A JP 2002179782A
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polyester
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Hiroyuki Oguri
弘之 大栗
Masahiro Matsumoto
正博 松本
Hirotoshi Umemoto
弘俊 梅本
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/141Feedstock
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回収ポリエステルを再利用することによっ
て、塗料、接着剤やインク等のバインダーとしても適用
可能な改質ポリエステル樹脂を提供する。 【解決手段】 (1)脂肪酸10〜90重量部とポリオ
ール90〜10重量部を反応させるステップ(2)前記
第1ステップの反応物20〜95重量部にテレフタル酸
を主成分とするポリエステルチップ80〜5重量部を反
応させるステップ(3)前記第2ステップの反応物40
〜95重量部に多塩基酸60〜5重量部を反応させる第
3ステップからなるテレフタル酸を多塩基酸の主成分と
するポリエステルチップの再利用方法により得られ、数
平均分子量1000〜3000、酸価3〜100、OH
価30〜200であることを特徴とする改質ポリエステ
ル樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、資源リサイクルを
目的として回収された容器あるいは産業廃棄物のポリエ
ステルチップの利用方法から得られる改質ポリエステル
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ポリエステル樹脂、特にテレ
フタル酸とジオールとを共重合したポリエステル樹脂
は、繊維、フィルム、その他の成型用品用途として広範
にかつ多量に用いられている。通常、ポリエステル樹脂
の繊維、フィルム、その他の成型品等の物品を製造する
ための種々の工程では、不良品あるいは屑が多かれ少な
かれ発生する。資源の有効利用の見地から、そのような
不良品および屑並びに上記ポリエステル物品そのものを
再利用することが極めて重要となってきている。また、
近年、リサイクル運動が活発になるにつれて、家庭のゴ
ミから回収されるポリエチレンテレフタレート(PE
T)製品の量も大幅に増加してきていることから、それ
らの回収・再利用も現在取り組まなければならない重要
な課題の一つである。
【0003】上記不良品および屑、並びに廃棄および回
収されたポリエステル物品(以下、これらをまとめて
「回収ポリエステル」と呼ぶ。)の再利用方法は、既に
いくつか報告されており、例えば、特開平6−1667
47号公報には、PET解重合を利用した再生PETの
製造方法について開示されている。この方法によって再
生されたPETは、解重合時に高粘度状態で加熱するこ
とから着色し易く、得られたPETは通常の繊維やフィ
ルム用にしか利用することができない。
【0004】また、特公昭62−56893号公報に
は、医療用繊維として用いられるポリエチレンテレフタ
レートの難染性の欠点を改良するために、ポリエチレン
テレフタレートからなる繰り返し単位20モル以下を含
有する改質原料を用いて染色性を改良した改質ポリエス
テル樹脂繊維の製造方法が記載されている。しかしなが
ら、この改質ポリエステル樹脂は、繊維用であって、分
子量が大きく、溶剤溶解性がほとんど無く、また室温か
ら少なくとも190℃まで流動性が無いため、薄膜(2
0〜60μm)形成が不可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、回収ポリ
エステルを改質して得られた樹脂の用途は繊維やフィル
ムに限られており、塗料、接着剤やインクのバインダー
として利用できるものはほとんどなかった。従って、本
発明の目的は、回収ポリエステルを再利用することによ
って、塗料、接着剤やインク等のバインダーとしても適
用可能な改質ポリエステル樹脂を提供することにある。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するために鋭意検討した結果、良好な薄膜形成性
を有し、かつ室温〜140℃において優れた流動性を示
し、更に架橋剤と反応し得るに十分な官能基量を有する
改質ポリエステル樹脂を得る方法を見いだした。
【0007】本発明は、(1)脂肪酸10〜90重量部
とポリオール90〜10重量部を反応させるステップ
(2)上記第1ステップの反応物20〜95重量部にテ
レフタル酸を主成分とするポリエステルチップ80〜5
重量部を反応させるステップ(3)上記第2ステップの
反応物40〜95重量部に多塩基酸60〜5重量部を反
応させる第3ステップからなるテレフタル酸を多塩基酸
の主成分とするポリエステルチップの再利用方法により
得られ、数平均分子量1000〜3000、酸価3〜1
00、OH価30〜200であることを特徴とする改質
ポリエステル樹脂を提供する。
【0008】なお、本発明において「ポリエステルチッ
プ」、「回収ポリエチレンテレフタレート(回収PE
T)」及び「回収ポリブチレンテレフタレート」とは、
資源リサイクルを目的として回収された容器ポリエチレ
ン(ブチレン)テレフタレートあるいは産業廃棄物ポリ
エチレン(ブチレン)テレフタレートを意味し、ポリエ
ステル製品(例えば、繊維、フィルム、及びその他の成
型品等の物品)を製造するための種々の工程で発生する
不良品あるいは屑の粉砕物をも含むものとする。
【0009】本発明において「改質ポリエステル樹脂」
とは、上記「ポリエステルチップ」を再利用して合成さ
れたポリエステル樹脂を意味する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明は、資源リサイクルを目的とした、
(1)脂肪酸10〜90重量部とポリオール90〜10
重量部を反応させるステップ、(2)上記第1ステップ
の反応物20〜95重量部にテレフタル酸を主成分とす
るポリエステルチップ80〜5重量部を反応させるステ
ップ、(3)上記第2ステップの反応物40〜95重量
部に多塩基酸60〜5重量部を反応させる第3ステッ
プ、からなるテレフタル酸を多塩基酸の主成分とするポ
リエステルチップの再利用方法により得られ、数平均分
子量1000〜3000、酸価3〜100、OH価30
〜200であることを特徴とする改質ポリエステル樹脂
である。
【0012】本発明でリサイクルされる対象となるの
は、テレフタル酸を多塩基酸の主成分とするポリエステ
ルチップである。ポリエステルは一般的に多塩基酸とジ
オールとによって得られるが、上記ポリエステルチップ
は、例えばポリエチレンテレフタレートおよび/または
ポリブチレンテレフタレートからなる。
【0013】上記ポリエステルチップは、使用後の繊
維、フィルムおよびその他の成型品等の物品、並びにそ
れらの製造工程で発生する不良品や屑から得られるもの
であり、その大きさが20mm角以下のペレット、チッ
プまたは粉砕物の形態であることが望ましい。上記ポリ
エステルのチップの大きさが20mm以下であれば、工
程中における溶解時間を短縮することができ、また、上
記のようなペレット等とすることで、見掛けの比重を大
きくすることができる。
【0014】本発明の改質ポリエステル樹脂を得るポリ
エステルチップの再利用方法における第1のステップ
は、脂肪酸10〜90重量部とポリオール90〜10重
量部を反応させるステップである。上記反応において
は、脂肪酸とポリオールの合計量は常に100重量部で
ある。脂肪酸の量が10重量部より少なければ得られる
改質ポリエステル樹脂の溶解性が低下する傾向にあり好
ましくない。他方90重量部を越えると均一な改質ポリ
エステル樹脂が得られ難くなるため好ましくない。
【0015】上記脂肪酸としては、炭素数6〜24のも
のを用いることができる。これらは直鎖でも分枝でもよ
く、飽和でも不飽和であってもよい。好ましくは炭素数
12〜18のものが用いられる。これらの脂肪酸の例
は、ヒマシ油、アマニ油、桐油、サフラワー油、大豆
油、トール油、ヤシ油、パーム核油、ぬか油の脂肪酸を
挙げることができる。
【0016】一方、上記ポリオールとしては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジエチ
ル−1,3,−プロパンジオール、ネオペンチルオグリ
コール、1,9−ノナンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチル
グリコールエステル、2−ブチル−2−エチル−1,3
−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、2,2,4−トリメチルペンタンジオール、水
素化ビスフェノールA等のジオール類、トリメチロール
プロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタ
エリスリトール等の3価以上のポリオール類を使用して
もよい。さらに、ヒドロキシル基末端ポリアルカンジエ
ンジオール類を使用してもよく、それは、例えば、1,
4−ポリイソプレンジオール1,4−および1,2−ポ
リブタジエンジオール並びにそれらの水素添加物でもあ
り得る。
【0017】上記ヒドロキシル基末端ポリアルカンジエ
ンジオールの市販品の例としては、エポール(水素化ポ
リイソプレンジオール、分子量1,860、平均重合度
26、出光石油化学社製)、PIP(ポリイソプレンジ
オール、分子量2,200、平均重合度34、出光石油
化学社製)、ポリテールHA(水素化ポリブタジエンジ
オール、分子量2,200、平均重合度39、三菱化学
社製)、R−45HT(ポリブタンジオール、分子量
2,270、平均重合度42、出光石油化学社製)等が
挙げられる。なお、上記脂肪酸およびポリオールは、そ
れぞれ2種以上を混合して用いることができる。
【0018】上記脂肪酸とポリオールとの反応は、ポリ
エステル化反応としてよく知られているように、脂肪酸
とポリオールを混合し、これを加熱することにより脱水
し、縮重合させる。このステップではエステル化触媒を
添加したり、キシレン等の水と共沸する溶剤を数%加え
たりし、脱水を促進することができる。このステップの
終点は、理論脱水量の60〜100%が流出した時点と
することができる。このステップの所要時間は、例え
ば、加熱温度が230℃の場合、20分程度である。
【0019】上記エステル化触媒としては、例えば、ジ
ブチルスズオキサイド、モノブチルスズ−2−エチルヘ
キサノエート、モノブチルスズオキサイド等の有機スズ
化合物および三酸化アンチモン、酢酸亜鉛、酢酸マンガ
ン、酢酸コバルト、酢酸カルシウム、酢酸鉛、テトラブ
チルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の公
知の触媒を使用することができる。
【0020】本発明の改質ポリエステル樹脂を得るポリ
エステルチップの再利用方法における第2のステップ
は、先に得られた反応物20〜95重量部にテレフタル
酸を主成分とするポリエステルチップ80〜5重量部反
応させるステップである。上記反応において、第1ステ
ップの反応物とポリエステルチップの合計量は常に10
0重量部である。
【0021】ポリエステルチップの量が5重量部未満で
は再利用されるポリエステルの改質効果が期待できず、
また本発明の目的である資源リサイクルに効を奏しな
い。反対に80重量部を越えると、溶解性が極めて悪く
なるとともに140℃以下の温度における流動性が著し
く低下するために塗料用等のバインダーとして適さな
い。
【0022】このステップでは、上記第1のステップで
得られた反応物を冷却し、200℃以下になった時点
で、上記ポリエステルチップを所定量添加する。第1の
ステップにおいて、エステル交換触媒を使用していない
ときには、この段階で触媒を加えることができ、更に触
媒量を増加したい場合にもここで所定量を添加すること
ができる。このようにして得られた混合物を撹拌しなが
ら220〜250℃に加熱する。加えたポリエステルチ
ップの塊が目視で認められなくなり、反応物が均一にな
った時をこのステップの反応終点とする。このステップ
の所要時間は、例えば、加熱温度が235℃の場合、2
0〜40分程度である。
【0023】本発明の改質ポリエステル樹脂を得るポリ
エステルチップの再利用方法における第3のステップ
は、先のステップで得られた反応物40〜95重量部に
多塩基酸60〜5重量部を反応させるものである。上記
反応における第2ステップの反応物と多塩基酸の合計量
は常に100重量部である。
【0024】多塩基酸の量が5重量部より少なければ得
られる改質ポリエステル樹脂の分子量が低くなり好まし
くない。60重量部を越えると分子量が高くなり好まし
くない。
【0025】上記多塩基酸としては、一般的にポリエス
テルの製造に用いられるカルボン酸および/または酸無
水物を用いることができる。これら多塩基酸の例とし
は、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テト
ラブロム無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、等
の芳香族多価カルボン酸および酸無水物;ヘキサヒドロ
無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、1,4−お
よび1,3−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式カ
ルボン酸および酸無水物;無水マレイン酸、フマル酸、
無水コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸
等の脂肪族多価カルボン酸および酸無水物が挙げられ
る。また、少量であれば、無水トリメリット酸や無水ピ
ロメリット酸等の3官能以上のカルボン酸を使用しても
よい。
【0026】このステップでは上記多塩基酸の他に、ヒ
ドロキシ安息香酸、ヒドロキシピバリン酸、1,2−ヒ
ドロキシステアリン酸、2,2−ジメチロールプロピオ
ン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチ
ロールペンタン酸、2,2−ジメチロールヘキサン酸、
2,2−ジメチロールオクタン酸等の水酸基とカルボキ
シル基とを有する化合物、あるいは、安息香酸、t−ブ
チル安息香酸等のモノカルボン酸が少量含まれていても
よい。なお、上記多塩基酸およびその他の成分は、それ
ぞれ2種以上を混合して用いることができる。
【0027】このステップでは、上記第2ステップの反
応生成物を冷却し、200℃以下になった時点で所定量
の多塩基酸を加え、220〜240℃で所望の酸価、粘
度になるまで反応させることにより、改質ポリエステル
樹脂を得ることができる。
【0028】本発明の改質ポリエステル樹脂を得るポリ
エステルチップの再利用方法においては、先に述べた成
分以外に、例えば、カージュラーE(商品名:シェル化
学社製)等のモノエポキサイド化合物、およびラクトン
類をポリオールの一部に代えて用いることができる。ラ
クトン類は、多価カルボン酸およびポリオールのポリエ
ステル類へ開環付加してグラフト鎖を形成し得るもので
あり、例えば、β−プロピオラクトン、ジメチルプロピ
オラクトン、ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε
−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリラ
クトン、クロトラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カ
プロラクトン等が挙げられるが、中でもε−カプロラク
トンがもっとも好ましい。これらの成分を用いる場合に
は、最終樹脂中に5〜30重量%となるように用いるこ
とが好ましい。
【0029】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】実施例1 加熱装置、撹拌機、窒素導入管および分留管を装備した
反応容器に、大豆油脂肪酸37.92重量部、ペンタエ
リスリトール15.29重量部、ネオペンチルグリコー
ル8.84重量部、エステル交換触媒としてジブチルス
ズオキサイド0.012重量部、更に、反応で生成する
水を除くために仕込み量の3重量%のキシレンを加え乾
燥窒素下で230℃で反応させた。理論脱水量の90%
に該当する2.2重量部の水が反応系外に流出した時点
で第1ステップを終了し、ついで200℃以下に冷却
し、5mm角に粉砕した回収PET11.39重量部を
加え230℃で反応させた。反応を開始してから20分
で回収PETの塊が無くなり、反応物が透明になったた
め、第2ステップの反応を終了し、ついで200℃以下
に冷却し、無水フタル酸26.57部を加えた。これを
220℃で反応させ、樹脂酸価15となったところで反
応を終了し、冷却した。得られた樹脂にキシレン/n−
ブタノール=8/2(容積比)の混合溶剤を加え、樹脂
の不揮発分が60%となるように調整した。結果、粘度
Y、酸価14.6、OH価80、GPCでの重量平均分
子量55000、数平均分子量1900の改質ポリエス
テル樹脂溶液を得た。
【0031】得られた改質ポリエステル樹脂溶液は、透
明でガードナー色数3のほとんど無色の流動性液体であ
り、溶剤型塗料用ポリエステル樹脂としての用途に適し
ていた。
【0032】参考例1 実施例1で使用したものと同じ反応容器に、無水フタル
酸26.57重量部、大豆油脂肪酸37.92重量部、
ペンタエリスリトール15.29重量部、ネオペンチル
グリコール8.84重量部、更に、反応で生成する水を
除くために仕込み量の3重量%のキシレンを加え、23
0℃で反応させ、酸価15になるまで反応を行った後、
冷却した。得られた樹脂にキシレン/n−ブタノール=
8/2(容積比)の混合溶剤を加え、樹脂の不揮発分が
60%となるように調整した。結果、粘度X、酸価1
4.0、GPCでの重量平均分子量52000,数平均
分子量1950のポリエステル樹脂溶液を得た。得られ
たポリエステル樹脂溶液は、透明でガードナー色数3の
ほとんど無色の流動性液体であり、実施例1で得られ
た、本発明の改質ポリエステル樹脂の特性と同等の特性
を有することが分かった。
【0033】
【発明の効果】本発明の改質ポリエステル樹脂は、資源
のリサイクルを容易に行うことができる方法により得ら
れるものであって、容器や産業廃棄物としてのテレフタ
ル酸を多塩基酸の主成分とするポリエステルチップを、
特殊な設備を必要とせず再利用することにより得ること
ができるものである。これにより、これまで用途が限ら
れていた改質ポリエステル樹脂を塗料等のバインダーに
利用することができる。本発明の改質ポリエステル樹脂
を得るポリエステルチップの再利用方法では、小さな寸
法のポリエステルチップを使用するため、解重合前のポ
リエステル溶解時間を著しく短縮することができ、かつ
生産効率も高い。また、上記溶解時のオーバーヒートに
よる原料の焦げ付きおよび黄変等の不都合も生じない。
また、本発明の改質ポリエステル樹脂は、特定の樹脂特
数を有しており、塗料等のバインダーに適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅本 弘俊 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4F301 AA25 BF11 CA07 CA12 CA53 4J029 AA01 AB01 AB05 AD01 AD02 AD03 BA03 BA05 CB06A KB02 KB14 KB22 KB23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)脂肪酸10〜90重量部とポリオ
    ール90〜10重量部を反応させるステップ、(2)前
    記第1ステップの反応物20〜95重量部にテレフタル
    酸を主成分とするポリエステルチップ80〜5重量部を
    反応させるステップ、(3)前記第2ステップの反応物
    40〜95重量部に多塩基酸60〜5重量部を反応させ
    る第3ステップ、からなるテレフタル酸を多塩基酸の主
    成分とするポリエステルチップの再利用方法により得ら
    れ、数平均分子量1000〜3000、酸価3〜10
    0、OH価30〜200であることを特徴とする改質ポ
    リエステル樹脂。
  2. 【請求項2】 前記テレフタル酸を多塩基酸の主成分と
    するポリエステルチップが、ポリエチレンテレフタレー
    トおよび/またはポリブチレンテレフタレートからなる
    ものである請求項1記載の改質ポリエステル樹脂。
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