JP2002128331A - 印刷媒体支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻回部を有するロール紙を、その幅にかかわ
らず、煩雑で手間のかかる作業を要することなく容易に
位置決めできるようにする。 【解決手段】 ロール紙４の巻回部５および巻回部５以
外においてロール紙４の幅方向位置を規制する一対の幅
規制ガイド２０ａ、２０ｂ（一対の巻回部幅規制ガイド
２ａ、２ｂと一対のロール紙幅規制ガイド７ａ、７ｂが
アーム２１ａ、２１ｂを介して一体成形されたもの）
が、ガイド駆動機構８によって、同一直線上において連
動して逆方向に移動可能に支持されている。幅規制ガイ
ド２０ａ、２０ｂは収納容器の上部１７ａの開閉に連動
して移動する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ロール状に巻回さ
れて巻回部を有する印刷媒体を支持するための印刷媒体
支持装置に関し、特に印刷媒体を容易に位置決めするこ
とができる印刷媒体支持装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】プリンタ、複写機、写真処理装置等の印
刷用機器において、印刷媒体としてロール状に巻回され
た巻回部を有するロール紙が使用される場合には、ロー
ル紙をロール紙支持装置に支持させた後、そのロール紙
支持装置ごと印刷用機器に装着することがある。このと
き、ロール紙支持装置には、ロール紙を所望の位置に位
置決めすると共にロール紙が幅方向に移動しないよう
に、ロール紙の幅方向位置を規制するためのガイドが備
えられているのが一般的である。例えば、図４に示すロ
ール紙支持装置１２１は、ロール紙１２４の巻回部１２
５を幅方向に位置決めするための一対の巻回部幅規制ガ
イド１２２ａ、１２２ｂと、巻回部１２５から解かれた
部分でロール紙１２４を幅方向に位置決めするための一
対のロール紙幅規制ガイド１２７ａ、１２７ｂと、これ
らの部材をロール紙１２４と共に収納する収納容器１３
７（図４において、２点鎖線で描かれている）とを備え
ている。

【０００３】図４のロール紙支持装置１２１では、一対
の巻回部幅規制ガイド１２２ａ、１２２ｂの支持機構が
互いに独立しており、巻回部幅規制ガイド１２２ａを動
かしても巻回部幅規制ガイド１２２ｂの動きには直接的
には何の影響も与えられない。これは、一対のロール紙
幅規制ガイド１２７ａ、１２７ｂについても同様であ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】図４に示したロール紙
支持装置１２１に新しいロール紙１２４を装填するとき
には、ロール紙１２４に貫挿された回転軸１２６の両端
を巻回部幅規制ガイド１２２ａ、１２２ｂの上端に形成
された凹部１２３にそれぞれ嵌合させた後、幅方向にお
いて印刷領域（ロール紙の下流側にある図示しない印刷
ヘッドの位置により定まる）がロール紙１２４の所定範
囲内にずれなく収まるように、一対の巻回部幅規制ガイ
ド１２２ａ、１２２ｂおよび一対のロール紙幅規制ガイ
ド１２７ａ、１２７ｂを手動操作によりそれぞれ別々に
移動させて、ロール紙１２４を幅方向に位置決めする必
要がある。

【０００５】しかしながら、図４に示したロール紙支持
装置１２１の場合、一対の巻回部幅規制ガイド１２２
ａ、１２２ｂをそれぞれ独立に移動させることによっ
て、幅方向において印刷領域がロール紙１２４の所定範
囲内にずれなく収まるようにしつつロール紙１２４を幅
方向に位置決めするのは非常に手間のかかる煩雑な作業
であり、そのためにロール紙支持装置１２１へのロール
紙１２４の装填効率が大幅に低下している。また、一対
のロール紙幅規制ガイド１２７ａ、１２７ｂを移動させ
る場合にも同様に手間のかかる煩雑な作業を行わなけれ
ばならない。

【０００６】このような作業は、使用されるロール紙の
幅が数種類に限定されている場合には、巻回部幅規制ガ
イド１２２ａ、１２２ｂおよびロール紙幅規制ガイド１
２７ａ、１２７ｂの位置目印を、互いに幅が異なるロー
ル紙ごとに設けておけば軽減される。しかしながら、位
置目印が設けられていない幅を有するロール紙を初めて
使用する場合には、上述したような煩雑な調整作業を行
わなければならない。また、巻回部幅規制ガイド１２２
ａ、１２２ｂおよびロール紙幅規制ガイド１２７ａ、１
２７ｂの位置目印を、互いに幅が異なる多数種類のロー
ル紙について設けておくのは、ロール紙支持装置１２１
の製造工程を複雑にするという不利益がある。

【０００７】そこで、本発明の目的は、ロール状の巻回
部を有する印刷媒体を印刷媒体支持装置に装填する際
に、印刷媒体がどのような幅を有する場合であっても、
煩雑で手間のかかる作業を要することなく印刷媒体を容
易に位置決めすることができる印刷媒体支持装置を提供
することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の印刷媒体支持装置は、互いに対向して配
置されており、印刷媒体がロール状に巻回された巻回部
をその軸回りに回転可能に支持しつつ巻回部における印
刷媒体の幅方向位置を規制する第１の一対の位置規制部
と、同一直線上において連動して逆方向に移動可能に前
記第１の一対の位置規制部を支持する第１の規制部駆動
機構とを備えている。

【０００９】請求項１によると、第１の規制部駆動機構
によって第１の一対の位置規制部が同一直線上において
連動して逆方向に移動可能に支持されているので、どの
ような幅を有する印刷媒体であっても、第１の一対の位
置規制部により巻回部を挟み込むことによって、常に第
１の一対の位置規制部の中心位置と印刷媒体の幅方向の
中心位置とを一致させることができる。すなわち、第１
の一対の位置規制部の各々の位置を予め調節しておけ
ば、どのような幅を有する印刷媒体であっても、煩雑で
手間のかかる作業を要することなく印刷媒体を容易に所
定の位置に位置決めすることができるようになる。

【００１０】また、請求項２の印刷媒体支持装置は、互
いに対向して配置されており、巻回部以外において印刷
媒体の幅方向位置を規制する第２の一対の位置規制部
と、同一直線上において連動して逆方向に移動可能に前
記第２の一対の位置規制部を支持する第２の規制部駆動
機構とをさらに備えたものである。

【００１１】請求項２によると、第２の規制部駆動機構
によって第２の一対の位置規制部が同一直線上において
連動して逆方向に移動可能に支持されているので、どの
ような幅を有する印刷媒体であっても、第２の一対の位
置規制部で印刷媒体の巻回部以外の部分を挟み込むこと
によって、常に第２の一対の位置規制部の中心位置と印
刷媒体の幅方向の中心位置とを一致させることができ
る。従って、第２の一対の位置規制部の各々の位置を予
め調節しておけば、どのような幅を有する印刷媒体であ
っても、巻回部以外の部分において、煩雑で手間のかか
る作業を要することなく印刷媒体を容易に所定の位置に
位置決めすることができる。これにより、印刷媒体が巻
回部とそれ以外の部分の２個所で位置決めされることに
なって、印刷媒体の位置精度を高めることができる。

【００１２】請求項３の印刷媒体支持装置は、前記第１
の一対の位置規制部の各々と印刷媒体の幅方向に対して
同一側どうしが一体となるように互いに対向して配置さ
れており、巻回部以外において印刷媒体の幅方向位置を
規制する第２の一対の位置規制部をさらに備えたもので
ある。

【００１３】請求項３によると、巻回部以外において印
刷媒体の幅方向位置を規制する第２の一対の位置規制部
の各々が第１の一対の位置規制部の各々と一体となって
いるので、第１の一対の位置規制部の各々の位置を予め
調節しておけば、どのような幅を有する印刷媒体であっ
ても、第１の一対の位置規制部により巻回部を挟み込む
のと同時に、第２の一対の位置規制部によって、巻回部
以外の部分において、印刷媒体を煩雑で手間のかかる作
業を要することなく容易に所定の位置に位置決めするこ
とができる。これにより、印刷媒体が巻回部とそれ以外
の部分の２個所で位置決めされることになって、印刷媒
体の位置精度を高めることができる。

【００１４】また、第２の一対の位置規制部の各々が第
１の一対の位置規制部の各々と一体となっているので、
第２の一対の位置規制部を駆動するための規制部駆動機
構を別途設けなくとも、第２の一対の位置規制部が第１
の一対の位置規制部と連動する。そのため、請求項２の
場合と比較して、構造が簡略化されると共に、規制部駆
動機構の調整作業も削減される。

【００１５】なお、第２の一対の位置規制部の各々は、
第１の一対の位置規制部の各々と一体成形されていても
よいし、別々に成形された後に何らかの手段によって結
合されていてもよい。

【００１６】請求項４の印刷媒体支持装置は、印刷媒体
を収納する開閉可能な収納容器と、前記収納容器を閉じ
たときに前記第１の一対の位置規制部が互いに近づく方
向に移動するように前記第１の規制部駆動機構を動作さ
せる容器開閉連動駆動機構とをさらに備えている。

【００１７】請求項４によると、収納容器内に印刷媒体
が収納されることにより、塵埃などによる汚染から印刷
媒体を防護することができると共に、収納容器に装填さ
れた印刷媒体を収納容器ごと印刷装置に装着することが
できて印刷装置に対する印刷媒体の装着に伴う操作が簡
略化される。

【００１８】また、印刷媒体を収納する収納容器を閉じ
ると第１の一対の位置規制部が互いに近づく方向に移動
し、これによって、印刷媒体の巻回部が第１の一対の位
置規制部で挟み込まれて所定の位置に位置決めされるよ
うになる。従って、収納容器を閉じるという通常行われ
るべき動作だけによって、印刷媒体の位置決めが実行さ
れるようになる。

【００１９】請求項５の印刷媒体支持装置は、前記第１
の一対の位置規制部から印刷媒体の巻回部に加えられる
力を制限する制限機構をさらに備えている。

【００２０】請求項５によると、第１の一対の位置規制
部から印刷媒体の巻回部に過大な力が加えられないよう
にすることができるので、第１の一対の位置規制部に幅
の大きい印刷媒体が支持させられたときに第１の一対の
位置規制部から加えられる力で印刷媒体が損傷するのを
防止することができる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施の形
態について、図面を参照しつつ説明する。

【００２２】本実施の形態に係るロール紙支持装置の構
成について、図１〜図３に基づいて説明する。図１は、
本実施の形態に係るロール紙支持装置の概略構成を示す
斜視図である。図２は、図１に示したロール紙支持装置
の概略構成を示す正面図である。図３は、図１に示した
ロール紙支持装置の収納容器を開いた状態を示す側面図
である。

【００２３】図１に示すように、ロール紙支持装置１
は、巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂとロール紙幅規制ガ
イド７ａ、７ｂとこれらを連結するアーム２１ａ、２１
ｂとからなる幅規制ガイド２０ａ、２０ｂ、幅規制ガイ
ド２０ａ、２０ｂの下方にあってこれらを支持している
ガイド駆動機構８、および、巻回部５を有するロール紙
４と共に幅規制ガイド２０ａ、２０ｂとガイド駆動機構
８とを収納するほぼ直方体状の収納容器１７（図１およ
び図２において、２点鎖線で描かれている）とを備えて
いる。

【００２４】収納容器１７は、共にほぼ三角柱状の上部
１７ａと下部１７ｂとから構成されており、図３に示す
ように、上部１７ａが下部１７ｂとの接続個所にある水
平軸の回りを回動することによって開閉可能となってい
る。そして、収納容器１７が開いた状態となったとき
は、外部から容易に幅規制ガイド２０ａ、２０ｂにアク
セスすることが可能となって、ロール紙４の幅規制ガイ
ド２０ａ、２０ｂへの装填などの作業を行うことが可能
になる。一方、収納容器１７が閉じた状態となったとき
は、ロール紙４が外部から遮蔽されることになって、ロ
ール紙４が塵埃などによる汚染から防護される。

【００２５】それぞれほぼＬ字形をした左右一対の巻回
部幅規制ガイド２ａ、２ｂは、巻回部５におけるロール
紙４の幅方向位置を位置決めするための部材であって、
ロール紙４の巻回部５を幅方向について両端から挟み込
むように互いに対向して配置されている。巻回部幅規制
ガイド２ａ、２ｂは、ガイド駆動機構８の一部を構成す
るナット９ａ、９ｂにそれぞれ連結されており、これに
より、後述するように、ナット９ａ、９ｂと共にこれら
が支持されたねじ軸１０上において連動して互いに逆方
向に移動することができるようになっている。また、巻
回部幅規制ガイド２ａ、２ｂの上端部には、半円形状の
凹部３がそれぞれ形成されている。

【００２６】ロール紙４の巻回部５中央に設けられた貫
通孔には回転軸６が緩やかに貫挿されており、回転軸６
の両端は巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂの凹部３に締ま
りばめによって支持されている。これにより、巻回部５
は、回転軸６の回りを回転可能となっている。従って、
ロール紙４が下流側に引っ張られると、巻回部５の回転
に伴って、ロール紙４は巻回部５から滑らかに解かれて
いく。

【００２７】また、それぞれほぼＬ字形をした左右一対
のロール紙幅規制ガイド７ａ、７ｂは、巻回部幅規制ガ
イド２ａ、２ｂの斜め上方に配置されており、アーム２
１ａ、２１ｂと共に巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂ（ロ
ール紙４の幅方向に対して同一側にあるもの）とそれぞ
れ一体成形されている。ロール紙幅規制ガイド７ａ、７
ｂは、ロール紙４の巻回部５から解かれたロール紙４を
幅方向について両側から挟み込むように互いに対向して
配置されている。

【００２８】ガイド駆動機構８は、巻回部幅規制ガイド
２ａ、２ｂにそれぞれ連結された一対のナット９ａ、９
ｂと、ナット９ａ、９ｂ中央のねじ孔と螺合した送りね
じ部１１を有するねじ軸１０とを具備している。ねじ軸
１０は、その両端が収納容器の下部１７ｂによって支持
されている。ねじ軸１０の回転運動をねじ軸１０に沿っ
た直線運動に変換する送りねじ部１１には、ナット９ａ
が移動可能な領域とナット９ｂが移動可能な領域とで逆
方向にねじが形成されている。これにより、ねじ軸１０
が回転したとき、ナット９ａとナット９ｂとはねじ軸１
０上を連動して逆方向に移動することになる。

【００２９】ねじ軸１０の一端部には、伝達ギア１２が
配置されている。伝達ギア１２は、収納容器の下部１７
ｂから突設された支持軸１４に支持された伝達ギア１３
と噛合している。伝達ギア１３は、収納容器の上部１７
ａが下部１７ｂに対して所定の角度範囲にある間、上部
１７ａの回動に伴ってそこに固定された円弧状部材１５
の外周部に設けられたギアと噛合することによって回転
する。つまり、収納容器を開閉するためにその上部１７
ａを回動させると、伝達ギア１３、１２を介してねじ軸
１０が回動し、これによって送りねじ部１１に支持され
たナット９ａ、９ｂおよび巻回部幅規制ガイド２ａ、２
ｂがねじ軸１０上を連動して逆方向に移動する。具体的
には、収納容器１７を開くときに、ナット９ａ、９ｂお
よび巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂがねじ軸１０上を互
いに離隔する方向に移動し、収納容器１７を閉じるとき
に、ナット９ａ、９ｂおよび巻回部幅規制ガイド２ａ、
２ｂがねじ軸１０上を互いに近づく方向に移動する。こ
のように、本実施の形態では、伝達ギア１３、１２、支
持軸１４および円弧状部材１５が、容器開閉連動駆動機
構を構成している。

【００３０】また、本実施の形態では、伝達ギア１２に
隣接した位置に、伝達ギア１２に入力されたトルクを所
定の大きさに制限してねじ軸１０に伝えるトルクキーパ
１６が、制限機構として配置されている。

【００３１】次に、本実施の形態のロール紙支持装置１
にロール紙４を装填するときの動作について説明する。
本実施の形態のロール紙支持装置１にロール紙４を装填
するには、事前に、ナット９ａ、９ｂ（および幅規制ガ
イド２０ａ、２０ｂ）の位置を、両者の中心位置が印刷
領域（下流側に配置された印刷ユニットによる印刷幅）
の中心位置と重なるように調整しておく必要がある。ナ
ット９ａ、９ｂの位置調整は、ナット９ａ、９ｂの位置
を変えつつ印刷を繰り返すことによって手作業で行われ
る。

【００３２】このような調整を行った後に、ロール紙支
持装置１にロール紙４を装填する。それには、まず、図
３に示すように、収納容器の上部１７ａを回動させて収
納容器１７を開く。すると、上部１７ａが下部１７ｂに
対して所定の角度範囲にある間、上部１７ａの内側に取
り付けられた円弧状部材１５が伝達ギア１３と噛合し
て、伝達ギア１３が図３中反時計回りに回転する。する
と、伝達ギア１３と噛合する伝達ギア１２およびねじ軸
１０が回転して、ナット９ａ、９ｂが互いに離隔する方
向に移動する。これに伴って、巻回部幅規制ガイド２
ａ、２ｂおよびロール紙幅規制ガイド７ａ、７ｂを含む
幅規制ガイド２０ａ、２０ｂは、最も外側の位置（図２
に点線で示す位置）まで移動する。したがって、ロール
紙４の詰め換えを容易に行うことができる。

【００３３】それから、ロール紙４の巻回部５中央に回
転軸６を貫挿した後、ロール紙４を巻回部幅規制ガイド
２ａ、２ｂおよびロール紙幅規制ガイド７ａ、７ｂの各
々の間に配置すると共に、回転軸６を巻回部幅規制ガイ
ド２ａ、２ｂの凹部３に嵌合させる。

【００３４】その後、収納容器１７の上部１７ａを回動
させて収納容器１７を閉じる。すると、上部１７ａが下
部１７ｂに対して所定の角度範囲にある間、上部１７ａ
の内側に取り付けられた円弧状部材１５が伝達ギア１３
と噛合して、伝達ギア１３が図３中時計回りに回転す
る。すると、伝達ギア１３と噛合する伝達ギア１２およ
びねじ軸１０が収納容器１７を開くときとは逆方向にそ
れぞれ回転して、ナット９ａ、９ｂが互いに近づく方向
に移動する。

【００３５】ナット９ａ、９ｂが互いに近づく方向に移
動し始めると、最初に、巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂ
の一方が、巻回部５の対応する一方の端部と接触し、巻
回部５を押圧しつつ巻回部５を他方側へと移動させる。
そして、巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂがさらに移動し
てその両方が巻回部５の両端とそれぞれ接触して巻回部
５を挟み込むようになると、巻回部５はその位置で静止
する。このとき、巻回部５の幅方向中心位置は、巻回部
５の幅にかかわらず、予め調整された巻回部幅規制ガイ
ド２ａ、２ｂの中心位置と必ず一致している。従って、
本実施の形態によると、幅規制ガイド２０ａ、２０ｂの
各々の位置を予め調節しておけば、どのような幅を有す
るロール紙４であっても、収納容器１７を閉じるだけで
ロール紙４の巻回部５を容易に所定の位置に確実に位置
決めすることができる。なお、巻回部幅規制ガイド２
ａ、２ｂのいずれの一方が巻回部５と最初に接触するか
は、巻回部５が配置された幅方向位置に依存して定ま
る。

【００３６】一方、巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂが巻
回部５の両端とそれぞれ接触すると同時に、ロール紙幅
規制ガイド７ａ、７ｂが巻回部５以外の部分においてロ
ール紙４の両端とそれぞれ接触してこの部分でロール紙
４を挟み込む。このとき、ロール紙４の幅方向中心位置
は、ロール紙４の幅にかかわらず、予め調整されたロー
ル紙幅規制ガイド７ａ、７ｂの中心位置（すなわち、巻
回部幅規制ガイド２ａ、２ｂの中心位置）と必ず一致し
ている。このように、本実施の形態によると、巻回部幅
規制ガイド２ａ、２ｂとロール紙幅規制ガイド７ａ、７
ｂとが一体となっているために、どのような幅を有する
ロール紙４であっても、幅規制ガイド２０ａ、２０ｂの
各々の位置を予め調節しておくだけで、巻回部幅規制ガ
イド２ａ、２ｂで巻回部５を挟み込むのと同時に、ロー
ル紙幅規制ガイド７ａ、７ｂによって、巻回部５以外の
部分において、ロール紙４を容易に所定の位置に位置決
めすることができる。これにより、ロール紙４が巻回部
５とそれ以外の部分の２個所で位置決めされることにな
って、ロール紙４の位置精度を高めることができる。

【００３７】上述のようにして、ロール紙４が位置決め
された後も収納容器の上部１７ａが回転して伝達ギア１
２にトルクが加えられる。しかしながら、本実施の形態
では、伝達ギア１２に入力されたトルクがトルクキーパ
１６によって一定の値に制限されてねじ軸１０に与えら
れる。具体的には、一定の値よりも大きなトルクがトル
クキーパ１６に与えられると、これが空転することによ
り、送りねじ部１１に伝えられるトルクが一定の値に制
限される。そのため、本実施の形態では、巻回部幅規制
ガイド２ａ、２ｂおよびロール紙幅規制ガイド７ａ、７
ｂから巻回部５およびこれ以外の部分にあるロール紙４
に過大な力が加えられることがなくなり、巻回部幅規制
ガイド２ａ、２ｂおよびロール紙幅規制ガイド７ａ、７
ｂから加えられる力でロール紙４が損傷するのを防止す
ることができるとともに、どのような幅を有するロール
紙４であっても確実に幅規制ガイド２０ａ、２０ｂで挟
み込むことができると同時に、所定の位置に確実に位置
決めすることができる。

【００３８】また、本実施の形態では、収納容器の上部
１７ａの回動動作に伴ってロール紙４の巻回部５が幅規
制ガイド２０ａ、２０ｂで挟み込まれて所定の位置に位
置決めされる。従って、収納容器１７を閉じるという通
常行われるべき動作だけによって、ロール紙４の位置決
めを実行することができて、操作者が幅規制ガイド２０
ａ、２０ｂを移動させるのを忘れたまま印刷が開始され
るというミスを事前に防止することができる。

【００３９】また、本実施の形態のロール紙支持装置１
では、ロール紙幅規制ガイド７ａ、７ｂが巻回部幅規制
ガイド２ａ、２ｂと一体となっているので、ロール紙幅
規制ガイド７ａ、７ｂを駆動するための駆動機構をガイ
ド駆動機構８とは別に新たに設ける場合と比較して、構
造が簡略化されると共に、ロール紙幅規制ガイド７ａ、
７ｂの調整作業も削減される。

【００４０】また、本実施の形態によると、収納容器１
７に装填されたロール紙４を収納容器１７ごと印刷装置
に装着することができるので、ロール紙４を直に印刷装
置に装着する場合と比較して、印刷装置に対するロール
紙４の装着に伴う操作が簡略化される。

【００４１】以上、本発明の好適な一実施の形態につい
て説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるも
のではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、
様々な設計変更を行うことが可能なものである。例え
ば、上述の実施の形態は、以下のように変更することも
可能である。 （１）ロール紙幅規制ガイド７ａ、７ｂが設けられてお
らず、巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂのみでロール紙４
の幅方向位置が規制されてもよい。 （２）一対の巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂおよび一対
のロール紙幅規制ガイド７ａ、７ｂの各々が一体成形さ
れておらず別々の部材により形成されていてもよい。こ
の際、巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂおよびロール紙幅
規制ガイド７ａ、７ｂは、ロール紙４の幅方向に対して
同一側どうしが他の部材により連結されていてもよい
し、互いに連結されておらず全く独立したものであって
もよい。なお、巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂおよびロ
ール紙幅規制ガイド７ａ、７ｂが連結されておらず全く
独立したものである場合には、ロール紙幅規制ガイド７
ａ、７ｂに、ガイド駆動機構８と同様の駆動機構（ロー
ル紙幅規制ガイド７ａ、７ｂを同一直線上において連動
して逆方向に移動させるもの）を別に設ける必要があ
る。 （３）一対の巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂが収納容器
１７の開閉に連動して互いに逆方向に移動する必要は必
ずしもなく、ガイド駆動機構８に連結された別の部材を
操作することによって巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂが
逆方向に移動するように構成されていてもよい。 （４）ロール紙４の巻回部５中央に貫挿された回転軸６
が巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂの凹部３に支持されて
いる場合に限らず、ロール紙４の巻き芯の長さがロール
紙４の巻回部５の幅方向の長さより長く、その巻き芯が
巻回部幅規制ガイド２ａ、２ｂの凹部３に支持されてい
てもよい。 （５）印刷媒体としては、ロール紙以外に薄膜状のプラ
スティックを巻回したものなどを用いることもできる。

【００４２】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１による
と、第１の規制部駆動機構によって第１の一対の位置規
制部が同一直線上において連動して逆方向に移動可能に
支持されているので、どのような幅を有する印刷媒体で
あっても、第１の一対の位置規制部により巻回部を挟み
込むことによって、常に第１の一対の位置規制部の中心
位置と印刷媒体の幅方向の中心位置とを一致させること
ができる。従って、第１の一対の位置規制部の各々の位
置を予め調節しておけば、どのような幅を有する印刷媒
体であっても、煩雑で手間のかかる作業を要することな
く印刷媒体を容易に所定の位置に位置決めすることがで
きる。

【００４３】請求項２によると、どのような幅を有する
印刷媒体であっても、巻回部以外の部分において、煩雑
で手間のかかる作業を要することなく印刷媒体を容易に
所定の位置に位置決めすることができる。従って、印刷
媒体が巻回部とそれ以外の部分の２個所で位置決めされ
ることになって、印刷媒体の位置精度を高めることがで
きる。

【００４４】請求項３によると、どのような幅を有する
印刷媒体であっても、第１の一対の位置規制部により巻
回部を挟み込むのと同時に、第２の一対の位置規制部に
よって、巻回部以外の部分において、印刷媒体を煩雑で
手間のかかる作業を要することなく容易に所定の位置に
位置決めすることができる。従って、印刷媒体が巻回部
とそれ以外の部分の２個所で位置決めされることになっ
て、印刷媒体の位置精度を高めることができる。また、
第２の一対の位置規制部の各々が第１の一対の位置規制
部の各々と一体となっているので、第２の一対の位置規
制部を駆動するための規制部駆動機構を別途設けなくと
も、第２の一対の位置規制部が第１の一対の位置規制部
と連動する。そのため、請求項２の場合と比較して、構
造が簡略化されると共に、規制部駆動機構の調整作業も
削減される。

【００４５】請求項４によると、収納容器内に印刷媒体
が収納されることにより、塵埃などによる汚染から印刷
媒体を防護することができると共に、収納容器に装填さ
れた印刷媒体を収納容器ごと印刷装置に装着することが
できて印刷装置に対する印刷媒体の装着に伴う操作が簡
略化される。また、収納容器を閉じるという通常行われ
るべき動作だけによって、印刷媒体の位置決めを実行で
きる。

【００４６】請求項５によると、第１の一対の位置規制
部から印刷媒体の巻回部に過大な力が加えられないよう
にすることができるので、第１の一対の位置規制部に幅
の大きい印刷媒体が支持させられたときに第１の一対の
位置規制部から加えられる力で印刷媒体が損傷するのを
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態に係るロール紙支持装置
の概略構成を示す斜視図である。

【図２】図１に示したロール紙支持装置の概略構成を示
す正面図である。

【図３】図１に示したロール紙支持装置の収納容器を開
いた状態を示す側面図である。

【図４】従来のロール紙支持装置の概略構成を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ ロール紙支持装置 ２ａ、２ｂ 巻回部幅規制ガイド ３ 凹部 ４ ロール紙 ５ 巻回部 ６ 回転軸 ７ａ、７ｂ ロール紙幅規制ガイド ８ 駆動機構 ９ａ、９ｂ ナット １０ ねじ軸 １１ 送りねじ部 １２ 伝達ギア １３ 伝達ギア １５ 円弧状部材 １６ トルクキーパ １７ 収納容器 １７ａ 収納容器の上部 １７ｂ 収納容器の下部 ２０ａ、２０ｂ 幅規制ガイド ２１ａ、２１ｂ アーム

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに対向して配置されており、印刷媒
   体がロール状に巻回された巻回部をその軸回りに回転可
   能に支持しつつ巻回部における印刷媒体の幅方向位置を
   規制する第１の一対の位置規制部と、 同一直線上において連動して逆方向に移動可能に前記第
   １の一対の位置規制部を支持する第１の規制部駆動機構
   とを備えていることを特徴とする印刷媒体支持装置。
2. 【請求項２】 互いに対向して配置されており、巻回部
   以外において印刷媒体の幅方向位置を規制する第２の一
   対の位置規制部と、 同一直線上において連動して逆方向に移動可能に前記第
   ２の一対の位置規制部を支持する第２の規制部駆動機構
   とをさらに備えていることを特徴とする請求項１に記載
   の印刷媒体支持装置。
3. 【請求項３】 前記第１の一対の位置規制部の各々と印
   刷媒体の幅方向に対して同一側どうしが一体となるよう
   に互いに対向して配置されており、巻回部以外において
   印刷媒体の幅方向位置を規制する第２の一対の位置規制
   部をさらに備えていることを特徴とする請求項１に記載
   の印刷媒体支持装置。
4. 【請求項４】 印刷媒体を収納する開閉可能な収納容器
   と、 前記収納容器を閉じたときに前記第１の一対の位置規制
   部が互いに近づく方向に移動するように前記第１の規制
   部駆動機構を動作させる容器開閉連動駆動機構とをさら
   に備えていることを特徴とする請求項１〜３のいずれか
   １項に記載の印刷媒体支持装置。
5. 【請求項５】 前記第１の一対の位置規制部から印刷媒
   体の巻回部に加えられる力を制限する制限機構をさらに
   備えていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１
   項に記載の印刷媒体支持装置。