JP2002124109A - 車輌用灯具のランプハウジング用材料。 - Google Patents
車輌用灯具のランプハウジング用材料。Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルミニウム蒸着処理の準備工程でのアンダ
ーコート処理工程を省略しても、拡散反射率が低下する
ことなく、また耐衝撃性にも優れた車輌用灯具のランプ
ハウジング材料の提供。 【解決手段】 内面にアンダーコート層を設けることな
く直接にアルミニウム蒸着膜が成膜されてなる反射面を
形成させてなる合成樹脂製のランプハウジング用の材料
において、前記のランプハウジング用材料が、ポリカー
ボネート樹脂(A)10〜90重量%およびゴム強化ス
チレン系樹脂(B)90〜10重量%からなる組成物で
あり、かつ該組成物中に占めるゴム成分の割合が1〜7
重量%である樹脂組成物によって構成されている車輌用
灯具のランプハウジング用材料。
ーコート処理工程を省略しても、拡散反射率が低下する
ことなく、また耐衝撃性にも優れた車輌用灯具のランプ
ハウジング材料の提供。 【解決手段】 内面にアンダーコート層を設けることな
く直接にアルミニウム蒸着膜が成膜されてなる反射面を
形成させてなる合成樹脂製のランプハウジング用の材料
において、前記のランプハウジング用材料が、ポリカー
ボネート樹脂(A)10〜90重量%およびゴム強化ス
チレン系樹脂(B)90〜10重量%からなる組成物で
あり、かつ該組成物中に占めるゴム成分の割合が1〜7
重量%である樹脂組成物によって構成されている車輌用
灯具のランプハウジング用材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内側の面をリフレ
クターの反射面として作用させるようにアルミニウム被
膜を蒸着した合成樹脂製のランプハウジング用材料であ
り、アルミニウム蒸着処理の準備工程でのアンダーコー
ト処理を省略できるように改良された車輌用灯具のラン
プハウジング用材料に関する。
クターの反射面として作用させるようにアルミニウム被
膜を蒸着した合成樹脂製のランプハウジング用材料であ
り、アルミニウム蒸着処理の準備工程でのアンダーコー
ト処理を省略できるように改良された車輌用灯具のラン
プハウジング用材料に関する。
【0002】
【従来技術】車輌用灯具は一般に、ランプハウジングの
前面開口部を覆ってレンズが装着され、ランプハウジン
グとレンズにより囲まれた灯室の中に光源バルブが設置
された構造体である。そして、光源バルブを有効に利用
するため、ランプハウジングの内側の面をリフレクター
の反射面として作用させるようにアルミニウム被膜を蒸
着している。その場合、従来においては、ランプハウジ
ングの内側にアンダーコートとして有機溶剤系のアクリ
ル系塗料を塗布した後、アルミニウムを蒸着し、更に蒸
着面を保護するためにトップコートとして有機溶剤系の
アクリル系塗料を塗布するといったアルミニウム蒸着処
理を行い、ランプハウジングの内側の面をリフレクター
の反射面として拡散反射率が5%以下のものを得てい
る。しかしながら、近年、有機溶剤が環境に与える問題
や、製造工程での工程の簡略化などによる合理化のた
め、アンダーコート処理工程の省略が望まれている。し
かし、これまでの技術では、アンダーコート処理工程を
省略するとランプハウジングの内側の面をリフレクター
の反射面として拡散反射率が5%以上となり、光源バル
ブを有効に利用できなくなり車輌用灯具としては、満足
のいくものが得られなかった。
前面開口部を覆ってレンズが装着され、ランプハウジン
グとレンズにより囲まれた灯室の中に光源バルブが設置
された構造体である。そして、光源バルブを有効に利用
するため、ランプハウジングの内側の面をリフレクター
の反射面として作用させるようにアルミニウム被膜を蒸
着している。その場合、従来においては、ランプハウジ
ングの内側にアンダーコートとして有機溶剤系のアクリ
ル系塗料を塗布した後、アルミニウムを蒸着し、更に蒸
着面を保護するためにトップコートとして有機溶剤系の
アクリル系塗料を塗布するといったアルミニウム蒸着処
理を行い、ランプハウジングの内側の面をリフレクター
の反射面として拡散反射率が5%以下のものを得てい
る。しかしながら、近年、有機溶剤が環境に与える問題
や、製造工程での工程の簡略化などによる合理化のた
め、アンダーコート処理工程の省略が望まれている。し
かし、これまでの技術では、アンダーコート処理工程を
省略するとランプハウジングの内側の面をリフレクター
の反射面として拡散反射率が5%以上となり、光源バル
ブを有効に利用できなくなり車輌用灯具としては、満足
のいくものが得られなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点を解決し、内側の面をリフレクターの反射面として作
用させるようにアルミニウム被膜を蒸着した合成樹脂製
のランプハウジング用材料であり、アルミニウム蒸着処
理の準備工程でのアンダーコート処理を省略できるよう
に改良された車輌用灯具のランプハウジング用材料を提
供することを目的とする。
点を解決し、内側の面をリフレクターの反射面として作
用させるようにアルミニウム被膜を蒸着した合成樹脂製
のランプハウジング用材料であり、アルミニウム蒸着処
理の準備工程でのアンダーコート処理を省略できるよう
に改良された車輌用灯具のランプハウジング用材料を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、内
面にアンダーコート層を設けることなく直接にアルミニ
ウム蒸着膜が成膜されてなる反射面を形成させてなる合
成樹脂製のランプハウジング用の材料において、前記の
ランプハウジング用材料が、ポリカーボネート樹脂
(A)10〜90重量%およびゴム強化スチレン系樹脂
(B)90〜10重量%からなる組成物であり、かつ該
組成物中に占めるゴム成分の割合が1〜7重量%である
樹脂組成物によって構成されていることを特徴とする車
輌用灯具のランプハウジング用材料を提供するものであ
る。
面にアンダーコート層を設けることなく直接にアルミニ
ウム蒸着膜が成膜されてなる反射面を形成させてなる合
成樹脂製のランプハウジング用の材料において、前記の
ランプハウジング用材料が、ポリカーボネート樹脂
(A)10〜90重量%およびゴム強化スチレン系樹脂
(B)90〜10重量%からなる組成物であり、かつ該
組成物中に占めるゴム成分の割合が1〜7重量%である
樹脂組成物によって構成されていることを特徴とする車
輌用灯具のランプハウジング用材料を提供するものであ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明にて用いられるポリカーボネート樹脂
(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホ
スゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシ
ジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸
エステルとを反応させるエステル交換法によって得られ
る重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;”ビスフェノー
ルA“から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられ
る。
する。本発明にて用いられるポリカーボネート樹脂
(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホ
スゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシ
ジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸
エステルとを反応させるエステル交換法によって得られ
る重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;”ビスフェノー
ルA“から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられ
る。
【0006】上記ジヒドロキシジアリール化合物として
は、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチ
ルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロ
キシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒド
ロキシアリール)シクロアルカン類、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルジフェニルエーテル、のようなジヒ
ドロキシジアリールエーテル類、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルジフェニルスルフィドのようなジヒ
ドロキシジアリールスルフィド類、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ
−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシドのような
ジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキ
シ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホンのようなジ
ヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。これ
らは単独または2種類以上混合して使用されるが、これ
らの他に、ピペラジン、ジペリジルハイドロキノン、レ
ゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル等を混合
して使用してもよい。
は、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチ
ルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロ
キシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒド
ロキシアリール)シクロアルカン類、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルジフェニルエーテル、のようなジヒ
ドロキシジアリールエーテル類、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルジフェニルスルフィドのようなジヒ
ドロキシジアリールスルフィド類、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ
−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシドのような
ジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキ
シ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホンのようなジ
ヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。これ
らは単独または2種類以上混合して使用されるが、これ
らの他に、ピペラジン、ジペリジルハイドロキノン、レ
ゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル等を混合
して使用してもよい。
【0007】さらに、上記のヒドロキシジアリール化合
物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混
合使用してもよい。3価以上のフェノールとしてはフロ
ログリシン、4,6−ジマチル−2,4,6−トリ−
(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2,4,6−
ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシ
フェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−
〔4,4−(4,4’−ジヒドロキシジフェニル)−シ
クロヘキシル〕−プロパンなどがあげられる。
物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混
合使用してもよい。3価以上のフェノールとしてはフロ
ログリシン、4,6−ジマチル−2,4,6−トリ−
(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2,4,6−
ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシ
フェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−
〔4,4−(4,4’−ジヒドロキシジフェニル)−シ
クロヘキシル〕−プロパンなどがあげられる。
【0008】また、使用されるポリカーボネート樹脂
(A)の重量平均分子量は、通常10,000〜80,
000、好ましくは15,000〜60,000であ
る。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分
子量調整剤、触媒等を必要に応じて使用することができ
る。
(A)の重量平均分子量は、通常10,000〜80,
000、好ましくは15,000〜60,000であ
る。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分
子量調整剤、触媒等を必要に応じて使用することができ
る。
【0009】本発明にて用いられるゴム強化スチレン系
樹脂(B)とは、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル
化合物、不飽和ニトリル化合物および/または共重合可
能な他のビニル化合物を重合してなるグラフト重合体、
または該グラフト重合体と上記化合物を重合してなる共
重合体からなるものである。
樹脂(B)とは、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル
化合物、不飽和ニトリル化合物および/または共重合可
能な他のビニル化合物を重合してなるグラフト重合体、
または該グラフト重合体と上記化合物を重合してなる共
重合体からなるものである。
【0010】ゴム状重合体としては、ポリブタジエンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム(NBR)等のジエン系ゴム、
エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−非
共役ジエン(エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタ
ジエン等)ゴム等のエチレン−プロピレン系ゴム、ポリ
ブチルアクリレート等のアクリル系ゴム、シリコーン系
ゴム、更にはこれらのゴムから選ばれた一種以上の複合
ゴムなどが挙げられ、一種または二種以上用いることが
できる。
ム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム(NBR)等のジエン系ゴム、
エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−非
共役ジエン(エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタ
ジエン等)ゴム等のエチレン−プロピレン系ゴム、ポリ
ブチルアクリレート等のアクリル系ゴム、シリコーン系
ゴム、更にはこれらのゴムから選ばれた一種以上の複合
ゴムなどが挙げられ、一種または二種以上用いることが
できる。
【0011】芳香族ビニル化合物としては、スチレン、
α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロスチ
レン、ブロムスチレンなどが挙げられ、一種または二種
以上用いることができる。特にスチレン、α−メチルス
チレンが好ましい。不飽和ニトリル化合物としては、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、
一種または二種以上用いることができる。特にアクリロ
ニトリルが好ましい。上述の化合物と共にゴム強化スチ
レン系樹脂(B)を構成することのできる共重合可能な
他のビニル化合物としては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水
物などの不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸無水
物、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミ
ド、N−フェニルマレイミド、O−クロル−N−フェニ
ルマレイミドなどのマレミド化合物、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエス
テル等が挙げられ、一種又は二種以上用いることができ
る。特にマレイン酸無水物、メチルメタクリレート、N
−フェニルマレイミドが好ましい。上記芳香族ビニル化
合物(i)と不飽和ニトリル化合物(ii)および共重合
可能な他のビニル化合物(iii)の組成比率には特に制
限はないが、(i)50〜95重量%、(ii)5〜50
重量%および(iii)0〜45重量%であることが好ま
しく、(i)60〜90重量%、(ii)10〜40重量
%および(iii)0〜30重量%であることが特に好ま
しい。
α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロスチ
レン、ブロムスチレンなどが挙げられ、一種または二種
以上用いることができる。特にスチレン、α−メチルス
チレンが好ましい。不飽和ニトリル化合物としては、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、
一種または二種以上用いることができる。特にアクリロ
ニトリルが好ましい。上述の化合物と共にゴム強化スチ
レン系樹脂(B)を構成することのできる共重合可能な
他のビニル化合物としては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水
物などの不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸無水
物、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミ
ド、N−フェニルマレイミド、O−クロル−N−フェニ
ルマレイミドなどのマレミド化合物、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエス
テル等が挙げられ、一種又は二種以上用いることができ
る。特にマレイン酸無水物、メチルメタクリレート、N
−フェニルマレイミドが好ましい。上記芳香族ビニル化
合物(i)と不飽和ニトリル化合物(ii)および共重合
可能な他のビニル化合物(iii)の組成比率には特に制
限はないが、(i)50〜95重量%、(ii)5〜50
重量%および(iii)0〜45重量%であることが好ま
しく、(i)60〜90重量%、(ii)10〜40重量
%および(iii)0〜30重量%であることが特に好ま
しい。
【0012】ゴム強化スチレン系樹脂(B)中に占める
ゴム状重合体成分と単量体成分合計(芳香族ビニル化合
物、不飽和ニトリル化合物および共重合可能な他のビニ
ル化合物)との構成比率には特に制限はないが、好まし
くはゴム状重合体成分3〜70重量%および単量体成分
合計97〜30重量%である。
ゴム状重合体成分と単量体成分合計(芳香族ビニル化合
物、不飽和ニトリル化合物および共重合可能な他のビニ
ル化合物)との構成比率には特に制限はないが、好まし
くはゴム状重合体成分3〜70重量%および単量体成分
合計97〜30重量%である。
【0013】上記ゴム強化スチレン系樹脂(B)は、従
来より公知の重合方法、たとえば、乳化重合法、懸濁重
合法、塊状重合法、溶液重合法ならびにそれらの組合せ
によって製造することができる。本発明の樹脂組成物
は、ポリカーボネート樹脂(A)10〜90重量%およ
びゴム強化スチレン系樹脂(B)90〜10重量%から
なる組成物であり、かつ該組成物中に占めるゴム成分の
割合が1〜7重量%からなるものである。ポリカーボネ
ート樹脂(A)が10重量%未満では耐熱性に劣り、9
0重量%を超えると流動性に劣り好ましくない。ゴム強
化スチレン系樹脂(B)が10重量%未満では流動性に
劣り、90重量%を超えると耐熱性に劣り好ましくな
い。好ましくはポリカーボネート樹脂(A)30〜90
重量%およびゴム強化スチレン系樹脂(B)70〜10
重量%である。また組成物中に占めるゴム成分の割合が
1重量%未満では耐衝撃性に劣り、7重量%を超えると
本発明の目的であるアンダーコート処理工程を省略した
際の拡散反射率が低下するため好ましくない。
来より公知の重合方法、たとえば、乳化重合法、懸濁重
合法、塊状重合法、溶液重合法ならびにそれらの組合せ
によって製造することができる。本発明の樹脂組成物
は、ポリカーボネート樹脂(A)10〜90重量%およ
びゴム強化スチレン系樹脂(B)90〜10重量%から
なる組成物であり、かつ該組成物中に占めるゴム成分の
割合が1〜7重量%からなるものである。ポリカーボネ
ート樹脂(A)が10重量%未満では耐熱性に劣り、9
0重量%を超えると流動性に劣り好ましくない。ゴム強
化スチレン系樹脂(B)が10重量%未満では流動性に
劣り、90重量%を超えると耐熱性に劣り好ましくな
い。好ましくはポリカーボネート樹脂(A)30〜90
重量%およびゴム強化スチレン系樹脂(B)70〜10
重量%である。また組成物中に占めるゴム成分の割合が
1重量%未満では耐衝撃性に劣り、7重量%を超えると
本発明の目的であるアンダーコート処理工程を省略した
際の拡散反射率が低下するため好ましくない。
【0014】上記ポリカーボネート樹脂(A)およびゴ
ム強化スチレン系樹脂(B)成分の混合方法には何ら制
限はなく、これらの溶融混合に際しては各種公知の押出
機により、200〜300℃で溶融混合することにより
得ることができる。また、本発明の樹脂組成物には、必
要に応じて各種の添加剤を添加することができる。ここ
で添加剤としては、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、
滑剤、難然剤、帯電防止剤、着色剤や可塑剤を用いるこ
とができる。
ム強化スチレン系樹脂(B)成分の混合方法には何ら制
限はなく、これらの溶融混合に際しては各種公知の押出
機により、200〜300℃で溶融混合することにより
得ることができる。また、本発明の樹脂組成物には、必
要に応じて各種の添加剤を添加することができる。ここ
で添加剤としては、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、
滑剤、難然剤、帯電防止剤、着色剤や可塑剤を用いるこ
とができる。
【0015】本発明における車輌用灯具のランプハウジ
ング用材料は、上記の樹脂組成物によって構成されるも
のであり、公知の成形方法、例えば射出成形、ブロー成
形、プレス成形等により、車輌用灯具のランプハウジン
グとして成形することが可能である。
ング用材料は、上記の樹脂組成物によって構成されるも
のであり、公知の成形方法、例えば射出成形、ブロー成
形、プレス成形等により、車輌用灯具のランプハウジン
グとして成形することが可能である。
【0016】[実施例]以下に本発明について詳細に説
明する。尚、本発明はこれにより何ら制限を受けるもの
ではない。また、部および%は何れも重量基準で示し
た。
明する。尚、本発明はこれにより何ら制限を受けるもの
ではない。また、部および%は何れも重量基準で示し
た。
【0017】−ポリカーボネート樹脂(A)− PC:ホスゲンとビスフェノールAからなる粘度平均分
子量20,000のポリカーボネート樹脂。
子量20,000のポリカーボネート樹脂。
【0018】−ゴム強化スチレン系樹脂(B) B−1:ポリブタジエンゴムラテックス(粒子径0.3
5μm、ゲル85%)50部(固形分)、スチレン35
部、アクリルニトリル15部を公知の乳化重合法により
重合し、塩析として硫酸で塩析し、脱水、乾燥の処理を
行ない、グラフト重合体B−1を得た。 B−2:スチレン70部とアクリルニトリル30部とを
公知の懸濁重合法に基づき重合し、脱水、乾燥の処理を
行ない、共重合体B−2を得た。
5μm、ゲル85%)50部(固形分)、スチレン35
部、アクリルニトリル15部を公知の乳化重合法により
重合し、塩析として硫酸で塩析し、脱水、乾燥の処理を
行ない、グラフト重合体B−1を得た。 B−2:スチレン70部とアクリルニトリル30部とを
公知の懸濁重合法に基づき重合し、脱水、乾燥の処理を
行ない、共重合体B−2を得た。
【0019】上述のポリカーボネート樹脂(A)及びゴ
ム強化スチレン系樹脂(B)を表1に示す割合にて混合
した後、2軸押出機を用い、シリンダー温度250℃で
溶融混練し、ペレット化した。得られたペレットを射出
成形機を用い、シリンダー設定温度250℃、金型温度
50℃の条件で射出成形して各試験片を作成した。得ら
れた各試験片につき次の評価を行なった。評価結果を表
1に示す。
ム強化スチレン系樹脂(B)を表1に示す割合にて混合
した後、2軸押出機を用い、シリンダー温度250℃で
溶融混練し、ペレット化した。得られたペレットを射出
成形機を用い、シリンダー設定温度250℃、金型温度
50℃の条件で射出成形して各試験片を作成した。得ら
れた各試験片につき次の評価を行なった。評価結果を表
1に示す。
【0020】なお、実施例中、各種の物性評価は、次の
方法で測定した。 (1)耐衝撃性:ASTM D−256に準拠。23
℃、1/4インチ。 (2)外観(拡散反射率):9cm×15cm×3mm
の平板を成形し、得られた成形品に、アンダーコートと
して有機溶剤系アクリル系塗料をエアースプレーガンを
用いて塗装した後(参考例1〜4のみ)、アルミニウム
を蒸着し、更にトップコートとして有機溶剤系アクリル
系塗料をエアースプレーガンを用いて塗装した。塗装後
の成形品については、デジタル反射計(反射率の角度:
45°)で拡散反射率(全反射率−正反射率)を測定し
た。
方法で測定した。 (1)耐衝撃性:ASTM D−256に準拠。23
℃、1/4インチ。 (2)外観(拡散反射率):9cm×15cm×3mm
の平板を成形し、得られた成形品に、アンダーコートと
して有機溶剤系アクリル系塗料をエアースプレーガンを
用いて塗装した後(参考例1〜4のみ)、アルミニウム
を蒸着し、更にトップコートとして有機溶剤系アクリル
系塗料をエアースプレーガンを用いて塗装した。塗装後
の成形品については、デジタル反射計(反射率の角度:
45°)で拡散反射率(全反射率−正反射率)を測定し
た。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上のとおり本発明を採用することによ
り、車輌用灯具のランプハウジングを得る際のアルミニ
ウム蒸着処理の準備工程でのアンダーコート処理工程を
省略しても、拡散反射率が低下することなく、また耐衝
撃性にも優れた材料がえられるものであり、有機溶剤に
よる環境問題や製造コストの面からみて有用である。
り、車輌用灯具のランプハウジングを得る際のアルミニ
ウム蒸着処理の準備工程でのアンダーコート処理工程を
省略しても、拡散反射率が低下することなく、また耐衝
撃性にも優れた材料がえられるものであり、有機溶剤に
よる環境問題や製造コストの面からみて有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 内面にアンダーコート層を設けることな
く直接にアルミニウム蒸着膜が成膜されてなる反射面を
形成させてなる合成樹脂製のランプハウジング用の材料
において、前記のランプハウジング用材料が、ポリカー
ボネート樹脂(A)10〜90重量%およびゴム強化ス
チレン系樹脂(B)90〜10重量%からなる組成物で
あり、かつ該組成物中に占めるゴム成分の割合が1〜7
重量%である樹脂組成物によって構成されていることを
特徴とする車輌用灯具のランプハウジング用材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000317235A JP2002124109A (ja) | 2000-10-17 | 2000-10-17 | 車輌用灯具のランプハウジング用材料。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000317235A JP2002124109A (ja) | 2000-10-17 | 2000-10-17 | 車輌用灯具のランプハウジング用材料。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002124109A true JP2002124109A (ja) | 2002-04-26 |
Family
ID=18796056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000317235A Pending JP2002124109A (ja) | 2000-10-17 | 2000-10-17 | 車輌用灯具のランプハウジング用材料。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002124109A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102009015039A1 (de) | 2009-03-26 | 2010-09-30 | Bayer Materialscience Ag | Schlagzähmodifizierte Polycarbonat-Zusammensetzungen zur Herstellung metallisierter Formkörper mit homogenem Oberflächenglanz |
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JPH08134299A (ja) * | 1994-11-11 | 1996-05-28 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
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JP2001002869A (ja) * | 1999-06-21 | 2001-01-09 | Ube Cycon Ltd | ダイレクト蒸着性に優れた熱可塑性樹脂組成物 |
JP2001043706A (ja) * | 1999-07-28 | 2001-02-16 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 車両灯具ランプボディ用樹脂及びその製造法並びにそれを用いた車両用灯具 |
-
2000
- 2000-10-17 JP JP2000317235A patent/JP2002124109A/ja active Pending
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KR101760955B1 (ko) * | 2009-03-26 | 2017-07-24 | 코베스트로 도이칠란드 아게 | 균일한 표면 광택을 갖는 금속화 성형품의 제조를 위한 내충격 개질된 폴리카르보네이트 조성물 |
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