JP2002121101A - 被覆粒状農薬組成物およびその製造方法 - Google Patents

被覆粒状農薬組成物およびその製造方法

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JP2002121101A JP2000312193A JP2000312193A JP2002121101A JP 2002121101 A JP2002121101 A JP 2002121101A JP 2000312193 A JP2000312193 A JP 2000312193A JP 2000312193 A JP2000312193 A JP 2000312193A JP 2002121101 A JP2002121101 A JP 2002121101A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農薬活性成分の溶出速度を制御し、薬害の発
生するおそれが少なく、しかも薬効が長期間持続する被
覆粒状農薬組成物およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 農薬活性成分、結合剤および固体担体を
含有する粒状物と、該粒状物を被覆するアクリルシリコ
ーン樹脂とからなる被覆粒状農薬組成物。上記被覆粒状
農薬組成物は、農薬活性成分、結合剤および固体担体を
造粒し、得られた粒状物をアクリルシリコーン樹脂にて
被覆することにより得られる。上記アクリルシリコーン
樹脂が、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸、メタクリル酸エステルから選ばれる1種以上の単量
体と、重合性不飽和シリコーン単量体との共重合体であ
ることが好ましい。また、被覆粒状農薬組成物中のアク
リルシリコーン樹脂の含有量が0.1〜60重量%であ
ることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農薬活性成分の溶
出速度を制御し、薬害の発生するおそれが少なく、しか
も薬効が長期間持続する被覆粒状農薬組成物およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】農業では、特に農薬を使用する際には、
省力化・環境負荷の低減という面から、農薬の使用量お
よび使用回数の減少と施用時期の早期化が望まれてい
る。このような要望を受けて、水稲作では、本田で使用
していた農薬を播種・育苗期に施用して、移植後本田に
おいてその効果を発揮させる育苗箱処理が行われてい
る。また野菜等の栽培においては、育苗箱処理と類似し
たセル苗処理が行われている。しかしながら、これらの
処理に通常の粒状農薬を使用すると、農薬活性成分が短
期間で水中または土壌中に溶出あるいは放出されてしま
うため、薬害が発生しやすく、また効果の持続期間も短
くなるなどの欠点を有する。
【0003】これを解決するために、農薬活性成分の溶
出制御、溶出期間の長期化を目的として粒状農薬を非水
溶性または難水溶性の被膜材料で被覆した被覆粒状農薬
が開発されている。被膜材料としては、合成樹脂が多く
用いられており、そのなかでもアクリル樹脂は、耐水・
耐透水性に優れ、低温造膜性が良く、経時変化が少ない
などの特徴を有しているため、被膜材料に適している。
【0004】従来のアクリル樹脂としては、アクリル
酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸、メタ
クリル酸アルキルエステルの単独重合体、およびこれら
の2種以上の共重合体、またはこれら単量体とエチレ
ン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化
ビニリデン、ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル
などから選ばれる1種以上の単量体との共重合体が知ら
れている。
【0005】このようなアクリル樹脂にて粒状農薬を被
覆する方法としては、アクリル樹脂を有機溶剤に溶かし
た液を粒状農薬に噴霧してその表面に成膜する方法(特
開平6−9303号公報、特開平6−9304号公
報)、およびアクリル樹脂の水性エマルションを粒状農
薬に噴霧してその表面に成膜する方法(特開昭55−1
04201号公報、特開昭60−202801号公報、
特開平5−163091号公報)がある。しかしなが
ら、アクリル樹脂を有機溶剤に溶かした液を粒状農薬に
噴霧してその表面に成膜する方法では、被覆乾燥(溶剤
除去)工程での火災の危険性や、溶剤に起因する毒性・
環境汚染の問題を引き起こすおそれがある。
【0006】また、アクリル樹脂の水性エマルションを
粒状農薬に噴霧して成膜する方法では、成膜工程におい
て樹脂粒子同士が水の蒸発と共に接近して最密充填され
均一に融着して粒状農薬表面に膜を形成することを必要
とするが、融着が不均一であったり、不十分であるなど
の理由により、形成された膜の耐水性が劣る場合があ
る。
【0007】さらに、上記いずれの方法も、膜自体の水
・耐透湿性が不足しているため、高い溶出制御効果を得
るためには、樹脂量を増やして膜厚を厚くする必要があ
り、製造上、あるいはコスト面で問題がある。また、特
開平7−149606号公報には、農薬活性成分、また
は農薬活性成分と不活性な微粉体との混合物にて非吸油
性粒状担体表面を被覆するに当たり、その接着剤とし
て、水中に乳濁した状態にある水不溶性熱可塑性樹脂を
用いることによって得られるコーティング型農園芸用粒
剤が記載されている。また、該公報には、上記水不溶性
熱可塑性樹脂としてアクリル酸エステルとシリコーンと
の共重合体が示されているが、ここで使用される樹脂
は、農薬活性成分を上記担体に付着させるための接着剤
として機能しており、農薬活性成分はこの担体の外表面
を被覆する樹脂層に接着されているため、農薬活性成分
の溶出制御は困難であった。
【0008】このように、従来のアクリル樹脂で被覆さ
れた粒状農薬は、作業時の安全性、農薬活性成分の溶出
性、薬効、薬害等の観点からみて、必ずしも満足できる
ものとは言えず、さらなる技術改良が望まれていた。本
発明者らは、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
すべく鋭意研究したところ、農薬活性成分、結合剤およ
び固体担体を含有する粒状物と、該粒状物を被覆するア
クリルシリコーン樹脂とからなる被覆粒状農薬組成物
が、従来よりも少ない樹脂被覆量で農薬有効成分の溶出
を効率的に制御することができ、またこの組成物を施用
した場合、残効性が長くなり、かつ薬害の軽減効果が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術の問題
点を解決するもので、農薬活性成分の溶出速度を制御す
ることができ、薬効が長期間持続し、しかも薬害の軽減
化が可能な被覆粒状農薬組成物およびこの被覆粒状農薬
組成物を好適に製造できる方法を提供することを目的と
している。
【0010】
【発明の概要】本発明の被覆粒状農薬組成物は、農薬活
性成分、結合剤および固体担体を含有する粒状物と、該
粒状物を被覆するアクリルシリコーン樹脂とからなるこ
とを特徴としている。上記アクリルシリコーン樹脂は、
アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸および
メタクリル酸エステルから選ばれる1種以上の単量体と
重合性不飽和シリコーン単量体との共重合体であること
が好ましい。
【0011】また、上記被覆粒状農薬組成物中のアクリ
ルシリコーン樹脂の含有量が0.1〜60重量%である
ことが好ましい。さらに、上記アクリルシリコーン樹脂
が、水性エマルションの形態で粒状物に噴霧被覆されて
なることが好ましい。本発明の被覆粒状農薬組成物の製
造方法は、農薬活性成分、結合剤および固体担体を造粒
し、得られた粒状物をアクリルシリコーン樹脂にて被覆
することを特徴とする。
【0012】この製造方法におけるアクリルシリコーン
樹脂は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸およびメタクリル酸エステルから選ばれる1種以上の
単量体と、重合性不飽和シリコーン単量体との共重合体
であることが好ましい。また、被覆粒状農薬組成物中の
アクリルシリコーン樹脂の含有量が0.1〜60重量%
となるようにアクリルシリコーン樹脂を粒状物に被覆す
ることが好ましい。
【0013】さらに、上記製造方法におけるアクリルシ
リコーン樹脂は、水性エマルションの形態で粒状物に噴
霧被覆することが好ましい。
【0014】
【発明の具体的説明】次に本発明の被覆粒状農薬組成物
およびその製造方法について具体的に説明する。本発明
に係る被覆粒状農薬組成物は、農薬活性成分、結合剤お
よび固体担体を含有する粒状物と、該粒状物の表面を被
覆するアクリルシリコーン樹脂とからなることを特徴と
する。
【0015】農薬活性成分 本発明で用いる農薬活性成分は、殺虫剤、殺菌剤、除草
剤、植物成長調製剤など一般に農薬として使用されるも
のであればよく、また、これらの一種または二種以上を
併用してもかまわない。例えば、殺虫剤として、有機リ
ン系、カーバメート系、ピレスロイド系、クロロニコチ
ニル系、フェニルピラゾール系、ネライストキシン系、
およびベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤、天然殺虫
剤、殺ダニ剤および殺線虫剤などが挙げられる。
【0016】殺菌剤としては、例えば、無機銅剤、有機
銅剤、無機硫黄剤、有機硫黄剤や、有機リン系、ベンゾ
イミダゾール系、ジカルボキシイミド系、酸アミド系、
トリアゾール系、イミダゾール系、メトキシアクリレー
ト系、ストロビルリン系、アニリノピリミジン系、ジチ
オラン系、キノキサリン系、アミノピリミジン系、フェ
ニルピロール系、トリアジン系、シアノアセトアミド
系、グアニジン系の殺菌剤、抗生物質系殺菌剤および天
然物殺菌剤などが挙げられる。
【0017】除草剤としては、例えば、フェノキシ酸
系、カーバメート系、酸アミド系、アセトアニリド系、
尿素系、スルホニル尿素系、ピリミジルオキシ安息香酸
系、トリアジン系、ダイアジン系、ダイアゾール系、ビ
ピリジリウム系、ジニトロアニリン系、芳香族カルボン
酸系、イミダゾリノン系、脂肪酸系、有機リン系、アミ
ノ酸系、ジフェニルエーテル系、ニトリル系などの除草
剤が挙げられる。
【0018】植物生長調製剤としては、例えば、エチレ
ン、インドール酢酸、ジベレリンなどが挙げられる。こ
れらに含まれる個々の具体的な農薬活性成分は、例えば
「農薬ハンドブック1998年版」(財団法人 日本植
物防疫協会 平成10年12月15日発行)、「SHIBUY
A INDEX 8th Edition」(平成10年12月15日発
行)、「The Pesticide Manual Eleventh Edition」(B
ritish Crop Protection Council 発行)などに記載さ
れている。
【0019】本発明において使用される農薬活性成分と
しては、上記に限定されることはなく、農薬活性成分の
溶出を制御する必要のあるものなら上記以外の農薬活性
成分を適用することができる。これらの農薬活性成分の
添加量は、被覆粒状農薬組成物全量に対して、通常0.
01〜90重量%、好ましくは、0.1〜50重量%、
さらに好ましくは0.5〜30重量%である。
【0020】結合剤 本発明で使用できる結合剤は、天然系、半合成系および
合成系の高分子類などである。例えば、天然系のものと
しては、デンプン、アラビヤガム、トラガントガム、グ
アーガム、マンナン、ペクチン、アルギン酸ナトリウ
ム、ソルビトール、ローカストビーンガム、キサンタン
ガム、デキストラン、カードラン、プルラン、ゼラチ
ン、カゼイン等が挙げられる。
【0021】半合成系としては、デキストリン、可溶性
デンプン、酸化デンプン、α化デンプン、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチル
セルロースなどが挙げられる。
【0022】合成系のものとしては、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸ナトリウム、エチレン-アクリル酸共重合
体、無水マレイン酸共重合体、ポリエチレングリコール
などが挙げられる。本発明における結合剤は、上記に限
定されるものではなく、上記以外のものであってもよ
く、また、1種を用いても2種以上を併用してもよい。
【0023】結合剤の添加量は、被覆粒状農薬組成物組
成物全量に対して、通常0.1〜20重量%、好ましく
は0.3〜15重量%、さらに好ましくは0.3〜10
重量%である。固体担体 本発明で使用できる固体担体としては、非水溶性固体担
体と水溶性固体担体を挙げることができる。
【0024】非水溶性固体担体としては、クレー、ケイ
砂およびその粉砕物、ケイソウ土、ベントナイト、タル
ク、ジークライト、セリサイト、酸性白土、活性白土、
珪石、軽石、ゼオライト、バーミキュライト、ホワイト
カーボン、シラスバルーンなどを粉砕したガラス質粉末
などの無機担体、セルロース、パルプ、モミガラ、木
粉、デンプン、大豆粉などの有機担体が挙げられる。
【0025】水溶性担体としては、硫酸アンモニウム、
塩化ナトリウム、塩化カリウム、尿素、ブドウ糖、ショ
糖、果糖、乳糖などが挙げられる。固体担体は、これら
に限定されるものではなく、また、これらの1種を用い
ても2種以上を併用してもよい。この固体担体の添加量
は、被覆粒状農薬組成物全量に対して、通常、0.5〜
99.79重量%、好ましくは10〜99.1重量%、
さらに好ましくは20〜98重量%である。
【0026】粒状物中の他の含有物 本発明における農薬活性成分、結合剤、固体担体を含有
する粒状物には、農薬活性成分、結合剤、固体担体以外
に必要に応じて、界面活性剤、溶剤、補助剤等が含まれ
ていてもよい。これら他の含有物の含有量(合計)とし
ては、被覆粒状農薬組成物組成物全量に対して、通常、
0〜40重量%、好ましくは、0〜30重量%である。
【0027】界面活性剤としては、非イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤および両
性界面活性剤などが用いられる。例えば、非イオン界面
活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポ
リオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソル
ビタンアルキレート、ポリオキシエチレンフェニルエー
テルポリマー、ポリオキシエチレンアルキレンアリール
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレングリ
コール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンブ
ロックポリマーなどが挙げられる。
【0028】陰イオン界面活性剤としては、リグニンス
ルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテルサルフェート、アルキルナフタレンスル
ホン酸塩,ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテ
ルサルフェート、ラウリル硫酸塩などがある。陽イオン
界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム
塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキ
ルピリジニウム塩などが挙げられる。
【0029】両性界面活性剤としては、ジアルキルジア
ミノエチルベタイン、アルキルジメチルベンジルベタイ
ンなどが挙げられる。ただし、本発明で使用できる界面
活性剤としてはこれらの例示に限られるものではなく、
1種または2種以上を併用しても何ら問題はない。本発
明に使用できる溶剤としては、例えば、ソルベッソ15
0(エクソン化学株式会社製の商品名)、ハイゾール
E、ハイゾールF(日本石油化学株式会社製の商品
名)、カクタスソルベントP100、カクタスソルベン
トP150、カクタスソルベントP187、カクタスソ
ルベントP200(日本鉱業株式会社製の商品名)、ア
ルケン56N、アルケン60NH、アルケンL(日本石
油化学株式会社製の商品名)などのアルキルベンゼン系
溶剤、カクタスソルベント220、カクタスソルベント
P240(日本鉱業株式会社製の商品名)、ソルベッソ
200(エクソン化学株式会社製の商品名)、精製メチ
ルナフタレン(住金化工株式会社製)、ジイソプロピル
ナフタレン(商品名「KMC−113」呉羽化学工業株
式会社製)などのアルキルナフタレン系溶剤、イソパラ
フィン(商品名「アイソゾール300」日本石油化学株
式会社製)、流動パラフィン、n-パラフィンなどのパラ
フィン系溶剤、ナフテゾール(日本石油化学株式会社
製)、Exsso1(エクソン化学株式会社製の商品名)など
のナフテン系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルなどのエ
ーテル系溶剤、3-メチル-3-メトキシブタノール、3-メ
チル-3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-1,3-ブタ
ンジオールなどのアルコール系溶剤、N-メチルピロリド
ン、n-オクチルピロリドン、n-ドデシルピロリドンなど
のアルキルピロリドン系溶剤、デュポンDBE(デュポ
ン株式会社製の商品名)、フタル酸ジトリデジル、アジ
ピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソデシル、フタル
酸ジデシル、フタル酸ジアルキル(C10〜C12)、
トリメリット酸トリノルマルアルキル(C8〜C1
0)、トリメリット酸トリ-2-エチルヘキシル、トリメ
リット酸トリアルキル(C9)、トリメリット酸トリイ
ソデジル、アジピン酸ジオレイルなどの多塩基酸エステ
ル系溶剤、オレイン酸イソブチル、ヤシ脂肪酸メチル、
ラウリン酸メチル、パーム脂肪酸メチル、パルミチン酸
イソプロピル、ステアリン酸イソトリデジル、ステアリ
ン酸-2-エチルヘキシル、オレイン酸メチル、オレイン
酸オクチル、オレイン酸ラウリル、オレイン酸デシルな
どの脂肪酸エステル、ジアリルエタンを基本骨格とする
芳香族炭化水素系溶剤、ハイゾールSAS−296(日
本石油化学株式会社製の商品名)、トリアリルジエタン
を基本骨格とする芳香族炭化水素系溶剤、ハイゾールS
AS−LH(日本石油化学株式会社製の商品名)などの
溶剤、さらに、米ヌカ油脂肪酸メチルエステル、大豆油
脂肪酸メチルエステルなどの植物油脂肪酸エステル、ナ
タネ油、大豆油、ヒマシ油、綿実油、コーン油などの植
物油を挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではなく、また、これらの1種を用いても2種以上を併
用してもよい。
【0030】本発明で使用できる補助剤としては、酸化
防止剤、紫外線防止剤、結晶析出防止剤などの安定化
剤、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、p-クロロ-m-キ
シレノール、p-オキシ安息香酸ブチルなどの防腐防バイ
剤、クエン酸、リン酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウムなどのpH調整剤などを挙げることができる。本発明
において用いる農薬活性成分、結合剤および固体担体を
含有する粒状物は、例えば、農薬の製剤化において通常
用いられる造粒法によって得ることができる。
【0031】造粒法としては、押出し造粒法、転動造粒
法、転動流動層造粒法、流動層造粒法、圧縮造粒法、撹
拌混合造粒法、被覆造粒法および打錠法などを挙げるこ
とができる。円柱状の造粒物を得る場合は、押出し造粒
法が好ましく、また、球状の造粒物を得る場合は、転動
造粒法および撹拌混合造粒法が好ましい。押出し造粒法
においては、まず、農薬活性成分と固体担体を、結合剤
とともにまたは結合剤なしで、また、必要に応じて界面
活性剤、溶剤、補助剤を添加して、ジュースミキサー、
ハンマーミル、レディゲミキサーまたはリボンミキサー
等を用いて均一に混合する。この混合物に水および/ま
たは結合剤の水溶液または水分散液を添加して双腕ニー
ダーまたはリボンミキサー等を用いて混練する。
【0032】次に、この混練物をバスケット式造粒機、
スクリュー式造粒機等の押出し造粒機を用いて造粒す
る。造粒時の押出し穴径(スクリーン径)は通常0.3
〜5mm、好ましくは0.5〜2mmの範囲である。得
られた造粒物をマルメライザー等で整粒した後、流動層
乾燥機やベッド式乾燥機等を用いて乾燥させ、次いで、
篩別することにより本発明で用いられる上記粒状物が得
られる。
【0033】撹拌混合造粒法においては、まず、農薬活
性成分と固体担体を、結合剤とともにまたは結合剤なし
で、また、必要に応じて界面活性剤、溶剤、補助剤を添
加して、ジュースミキサー、ハンマーミル、レディゲミ
キサーまたはリボンミキサー等を用いて均一に混合す
る。この混合物を撹拌混合造粒機の造粒ベッセル内で撹
拌羽根を回転させて撹拌転動状態にする。転動状態の混
合物に水および/または結合剤の水溶液または水分散液
を滴下または噴霧して、適度な大きさまで粒子を成長さ
せて造粒する。この造粒物を取り出し、流動層乾燥機や
ベッド式乾燥機等を用いて乾燥させた後、篩別すること
により本発明で用いられる粒状物が得られる。
【0034】転動造粒法や転動流動層造粒法により得ら
れる粒状物は球状であり、本発明で用いられる粒状物と
しては直径または最大径が、通常0.1〜20mm、好
ましくは0.5〜10mmの範囲にあるものが好まし
い。打錠法においては、押出し造粒法により得られた粒
状物の所定量をそのまま打錠機を用いて加圧圧縮して整
形造粒してもよく、また、農薬活性成分、固体担体およ
び結合剤を、必要に応じて界面活性剤、溶剤、補助剤を
添加して混合し、混合された粉体をそのまま打錠機で加
圧圧縮することにより整形造粒して粒状物としてもよ
い。この場合の粒状物の形態は、打錠機の臼と杵の形に
よって決まるが、それらは、円形板状、長円形板状、角
形板状、楕円球状など種々の形状、大きさのものを得る
ことができ、いずれも本発明において使用できる。これ
ら打錠法により得られる粒状物のうち、本発明で用いら
れる粒状物としては、直径または最大径が、通常0.1
〜30mm、好ましくは0.5〜20mmの範囲にある
ものである。
【0035】アクリルシリコーン樹脂 本発明の上記粒状物を被覆するアクリルシリコーン樹脂
は、重合性アクリル系単量体と、重合性シリコーン単量
体、および必要に応じてそれ以外の重合性単量体とを共
重合させることにより得られる樹脂である。重合性アク
リル系単量体としては、アクリル酸およびアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸2-エチルヘキシル等のアクリル酸エステル、メタクリ
ル酸およびメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル等
のメタクリル酸エステルが挙げられる。
【0036】重合性不飽和シリコーン単量体としては、
下記式(1)〜(13)で表される単量体などが挙げら
れるが、これに限定されるものではなく、分子中に1個
以上のケイ素原子を含有して重合性不飽和結合を有する
単量体であれば使用することができる。
【0037】
【化1】
【0038】
【化2】
【0039】(式中、R1は次の式(14)〜(16)
のいずれかの基を表し、kは1〜15の整数である。
【0040】
【化3】
【0041】R2は水素またはメチル基、R3は炭素数1
〜8の一価有機基、R4、R5、R6は炭素数1〜8の一
価有機基または式-OSiR789(ただし、式中のR
7、R8、R9は炭素数1〜8の一価有機基)で表される
シロキシ基、nは1〜12の整数、aは0または1であ
る。) 上記一価有機基としては、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などが挙
げられる。その中でも、原料の入手、合成の容易さなど
からメチル基である場合が最も好ましい。
【0042】重合性アクリル系単量体、重合性シリコー
ン単量体以外に必要に応じて使用することができる単量
体としては、スチレン、2-メチルスチレン、アルキルビ
ニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸など
が挙げられる。これら単量体の共重合により得られるア
クリルシリコーン樹脂のうち、アクリル主鎖とアルコキ
シシリル基側鎖とを有するものが好ましく、側鎖のアル
コキシシリル基が室温で空気中の水分と反応してシロキ
サン結合を生成することにより架橋し、三次元構造が形
成され、強固で、耐水性の高い被膜が得られる。
【0043】本発明で使用されるアクリルシリコーン樹
脂は共重合反応を用いる公知の方法によって得ることが
できる。特公昭64−8033号公報、特開平3−47
81号公報には、溶液重合による方法が開示され、特開
平7−258309号公報には乳化重合法による方法が
開示されている。また、特開平11−293131号公
報には溶液重合し、得られた樹脂溶液に水を添加するこ
とにより転相させて水性エマルション化し、重合溶媒を
除去することにより水性エマルションを得る方法が開示
されている。
【0044】本発明ではいずれの方法により得られたア
クリルシリコーン樹脂でも使用することができるが、好
ましくは乳化重合法により得られたアクリルシリコーン
樹脂の水性エマルションや、溶液重合して得られた樹脂
溶液に水を添加することにより転相させて水性エマルシ
ョン化し、重合溶媒を除去することにより得られるアク
リルシリコーン樹脂の水性エマルションなど、アクリル
シリコーン樹脂の水性エマルションである。
【0045】本発明の好ましいアクリルシリコーン樹脂
の具体的な商品名を以下に挙げる。 (1)JSR SX-800A、 JSR SX-800B、
JSR SX-800T、JSR SX-808(以上、JSR
(株)製) (2)ロイシール 6202、 ロイシール 6260(以上、
昭和高分子(株)製) (3)アクアフ゛リット゛ AS-1053、 アクアフ゛リット゛ UM-7760、 アク
アフ゛リット゛ UM-7879、アクアフ゛リット゛ UM-7611、 アクアフ゛リット゛
4901、 アクアフ゛リット゛ MSi-04S、アクアフ゛リット゛ 903、 ア
クアフ゛リット゛ ASi-753、 アクアフ゛リット゛ ASi- 86、アクアフ゛リット゛ A
Si- 91(以上、ダイセル化学工業(株)製) 本発明では、農薬活性成分、結合剤および固体担体を造
粒し、得られた粒状物をアクリルシリコーン樹脂にて被
覆して、本発明に係る被覆粒状農薬組成物を製造してい
るが、その製造方法については特に限定はない。例え
ば、加熱気流下での流動層中あるいは回転パン、回転ド
ラムでの転動中の粒状物に、溶剤に溶かしたアクリルシ
リコーン樹脂溶液またはアクリルシリコーン樹脂の水性
エマルションを連続的にあるいは断続的に噴霧または滴
下し、乾燥することにより、上記粒状物がアクリルシリ
コーン樹脂で被覆された被覆粒状農薬組成物が得られ
る。
【0046】アクリルシリコーン樹脂の使用量は、被覆
粒状農薬組成物中の含有量として、通常0.1〜60重
量%、好ましくは0.5〜50重量%、さらに好ましく
は1〜35重量%の範囲である。アクリルシリコーン樹
脂が0.1重量%より少ない場合には、芯材となる粒状
物表面を十分に被覆することができずアクリルシリコー
ン樹脂で被覆されない部分が多くなり、あるいは被覆さ
れない部分は少ないとしても、十分な厚さの樹脂層を芯
材となる粒状物の表面に形成することができなくなっ
て、必要とされる溶出制御効果が達成されず、薬害が生
じやすくなる。
【0047】一方、樹脂量が60重量%より多い場合に
は、形成される樹脂層の厚さが厚くなりすぎて農薬活性
成分がほとんど溶出されなくなるため、所望の効果が得
られず、農薬活性成分が長期にわたって被覆粒状農薬組
成物中に残存し、後作物等に薬害などの影響を与えてし
まうことにもなる。また、このような量のアクリルシリ
コーン樹脂にて上記粒状物表面を被覆してなる被覆粒状
農薬組成物においては、アクリルシリコーン樹脂層の平
均厚さAは、芯材となる粒状物の表面形状、凝集状態等
にもより、一概に決定されないが、例えば、通常0.3
〜900μm厚、好ましくは1〜500μm厚、さらに
好ましくは3〜250μm厚である。
【0048】なお、上記アクリルシリコーン樹脂層の平
均厚さAとは、心材粒子が円柱状の場合は、下記式
(1)により求めた値であり、心材粒子が球状の場合
は、下記式(2)により求めた値である。心材粒子の形
状としては、前述のように、目的に応じて用いた造粒法
などによって、例えば、円柱状、球状の他に、円形板
状、長円形板状、角形板状、楕円球状など、種々のもの
を得ることができる。
【0049】このような円柱状、球状以外の心材粒子を
使用するときには、その使用する心材粒子の形状に応じ
て、円柱状または球状のうちの近似する方を選択して、
式(1)または(2)を用いることによりアクリルシリ
コーン樹脂層の平均厚さAを求めることができる。 (1)心材粒子が円柱状の場合
【0050】
【数1】
【0051】Ga:用いたアクリルシリコーン樹脂量
(g) SG:アクリルシリコーン樹脂の比重 Gb:心材粒子の重量(g) P :粒数(個/g) π :円周率 Ra:個数基準の平均粒径(mm) L :個数基準の粒長(mm) (2)心材粒子が球状の場合
【0052】
【数2】
【0053】Rb:個数基準の平均粒子径(mm) 本発明においては、その目的に応じて、上記範囲内で被
覆粒状農薬組成物中のアクリルシリコーン樹脂の含有量
を適宜変えることにより、被覆面積および樹脂層の厚さ
をコントロールして、農薬活性成分が所望の溶出速度を
示すように調整することができる。
【0054】本発明の被覆粒状農薬組成物は、通常の粒
状農薬物と同様な方法によって施用することができる。
例えば、手での直接散粒、人力式散粒機、電動式散粒
機、背負動力式散粒機、走行動力散粒機、トラクタ
ー搭載型散粒機、田植機搭載型散粒機、育苗箱散粒機、
側条施用用施薬機等による方法を挙げることができる。
本発明の被覆粒状農薬組成物は、育苗箱施用や田植同時
施用などのような薬害が起きやすい場面、また、長期的
な効果の持続性が要求される場面に好適である。
【0055】本発明の被覆粒状農薬組成物が、育苗箱に
おいて施用される場合の施用量は、育苗箱(通常、0.
16m2)一枚あたり10〜200g、好ましくは25
g〜100gである。水田や畑地に施用される場合の施
用量は、10アールあたり、0.1〜10kg、好まし
くは0.2kg〜5kgである。
【0056】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例、比較例において「部」は
「重量部」の意味である。
【0057】
【実施例1】ジフェニルエーテル系除草剤であるビフェ
ノックス7.0部、ポリビニルアルコール3.0部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム0.2部およびクレー89.3部
をハンマーミル(不二パウダル株式会社製)にて均一に
混合した後、この混合物に水7部を添加して双腕ニーダ
ー(不二パウダル株式会社製)で混練した。
【0058】次に、この加水混練物を孔径1.0mmの
バスケット型スクリーンを付けた押出し造粒機で造粒し
た。得られた造粒物を流動層乾燥機(不二パウダル株式
会社製)で乾燥した後、1.4mm〜850μmのフル
イで篩別して粒状物を得た。この粒状物99.5部を通
気式回転ドラム型コーティング装置「ハイコーターHC
T-MINI」(フロイント産業株式会社製)に入れ、
「アクアブリッド4901」(アクリルシリコーン樹脂
エマルション、アクリルシリコーン樹脂47%含有、ダ
イセル化学工業株式会社製の商品名)1.06部と水4
部を相溶させた液を噴霧して、この粒状物をアクリルシ
リコーン樹脂にて被覆した。
【0059】被覆処理された粒状物をコーテイング装置
より取り出した後、流動層乾燥機で最終乾燥を行い、上
記粒状物99.5部がアクリルシリコーン樹脂0.5部
にて被覆されている被覆粒状農薬組成物(式(1)によ
り算出したアクリルシリコーン樹脂層の平均厚;2μ
m)を得た。
【0060】
【実施例2】実施例1において、クレーを87.8部の
量で、「アクアブリッド4901」を4.25部の量で
用いた以外は、実施例1と同様にして、粒状物98部が
アクリルシリコーン樹脂2部にて被覆されている被覆粒
状農薬組成物(式(1)により算出したアクリルシリコ
ーン樹脂層の平均厚;7μm)を得た。
【0061】
【実施例3】トリアジン系除草剤であるシメトリン2.
5部、デキストリン5.0部、ジアルキルスルホサクシ
ネート0.5部、ベントナイト20部およびタルク70
部をハンマーミルにて均一に混合した後、この混合物に
水12部を添加して双腕ニーダーで混練した。次に、こ
の加水混練物を孔径1.0mmのバスケット型スクリー
ンを付けた押出し造粒機で造粒した。得られた造粒物を
流動層乾燥機で乾燥した後、1.4mm〜850μmの
フルイで篩別して粒状物を得た。
【0062】この粒状物98部を、転動流動層コーティ
ング装置「マルチプレックスMP−01」(株式会社パ
ウレック製)に入れ、「JSR SX-800(B)-0
6」(アクリルシリコーン樹脂エマルション、アクリル
シリコーン樹脂50%含有、JSR株式会社製)4部と
水4部とを相溶させた液を該粒状物に噴霧して、この粒
状物をアクリルシリコーン樹脂にて被覆した。
【0063】被覆処理された粒状物をコーティング装置
より取り出した後、流動層乾燥機で乾燥させて、上記粒
状物98部がアクリルシリコーン樹脂2部にて被覆され
ている被覆粒状農薬組成物(式(1)により算出したア
クリルシリコーン樹脂層の平均厚;7μm)を得た。
【0064】
【実施例4】実施例3において、タルクを68部の量
で、「JSR SX-800(B)-06」を8部の量で用
いた以外は、実施例3と同様にして、粒状物96部がア
クリルシリコーン樹脂4部にて被覆されている被覆粒状
農薬組成物(式(1)により算出したアクリルシリコー
ン樹脂層の平均厚;14μm)を得た。
【0065】
【実施例5】抗生物質系殺菌剤であるカスガマイシン
2.0部、ジアルキルスルホサクシネート0.2部、ケ
イ砂微粉88.1部をハンマーミルで均一に混合した。
この混合物90.3部を撹拌混合造粒機「NMC-10
L」(株式会社奈良機械製作所製)に入れ、撹拌羽根、
チョッパーを回転させて撹拌転動状態にした。ここに1
0%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液7部
を噴霧し、粒子の成長が終了するまで撹拌を続けた。撹
拌終了後、造粒物を取り出し、流動層乾燥機で乾燥し、
4.75mm〜2.0mmのフルイで篩別して粒状物を
得た。
【0066】この粒状物91部を通気式回転ドラム型コ
ーティング装置「ハイコーターHCT-MINI」に入
れ、「アクアブリッドASi-91」(アクリルシリコ
ーン樹脂エマルション、アクリルシリコーン樹脂30%
含有、ダイセル化学工業株式会社製の商品名)30部を
噴霧してこの粒状物をアクリルシリコーン樹脂にて被覆
した。
【0067】被覆処理された粒状物をコーティング装置
から取り出した後、流動層乾燥機で最終乾燥を行い、上
記粒状物91部がアクリルシリコーン樹脂9部にて被覆
されている被覆粒状農薬組成物(式(2)により算出し
たアクリルシリコーン樹脂層の平均厚;55μm)を得
た。
【0068】
【実施例6】実施例5において、ケイ砂微粉を67.1
部の量で、10%カルボキシメチルセルロ-スナトリウ
ム水溶液を5部の量で、さらに「アクアブリッドASi
-91」を100部の量で用いた以外は、実施例5と同
様にして、上記粒状物70部がアクリルシリコーン樹脂
30部にて被覆されている被覆粒状農薬組成物(式
(2)により算出したアクリルシリコーン樹脂層の平均
厚;240μm)を得た。
【0069】
【実施例7】実施例5において、ケイ砂微粉を52.1
部の量で、10%カルボキシメチルセルロ-スナトリウ
ム水溶液を3部の量で、さらに「アクアブリッドASi
-91」を150部の量で用いた以外は、実施例5と同
様にして、上記粒状物55部がアクリルシリコーン樹脂
45部にて被覆されている被覆粒状農薬組成物(式
(2)により算出したアクリルシリコーン樹脂層の平均
厚;450μm)を得た。
【0070】
【比較例1、2】実施例1および2において、「アクア
ブリッド4901」を「モビニール700」(アクリル
酸ブチルエステル-メタアクリル酸メチルエステル共重
合樹脂エマルション、濃度47%、ヘキスト合成株式会
社製)に代えた以外は、それぞれ実施例1および2と同
様にして粒状農薬組成物を得た。
【0071】
【比較例3、4】実施例3および4において、「JSR
SX-800(B)-06」に代えて、「ゼビアンA-4
6293」(アクリル酸エチルエステル-スチレン-アク
リル酸共重合樹脂エマルション、濃度50%、ダイセル
化学工業株式会社製)を用いた以外は、それぞれ実施例
3および4と同様にして粒状農薬組成物を得た。
【0072】
【比較例5、6】実施例5および6において、「アクア
ブリッドASi-91」に代えて、「セビアンA-461
32」(アクリル酸エチルエステル-メタクリル酸メチ
ルエステル-アクリル酸共重合樹脂エマルション、濃度
46%、ダイセル化学工業株式会社製)を19.6部
(比較例5)および65部(比較例6)の量で用いた以
外は、それぞれ実施例5および6と同様にして粒状農薬
組成物を得た。
【0073】実施例1〜7および比較例1〜6で調製し
た粒状農薬組成物について、次の方法にて試験を行っ
た。
【0074】
【試験例1】水中溶出率 1000ml容の大きさの共栓付き三角フラスコに、3
度硬水1000mlを入れ、これに上記実施例、比較例
で調製した粒状農薬組成物の所定量を投入し三角フラス
コを30回倒立後、密栓して25℃の恒温器中に静置し
た。それから所定期間後に三角フラスコを取り出し、3
0回倒立した後、直ちに試験液5mlを採取した。試験
液中の農薬活性成分濃度を高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)または、ガスクロマトグラフィー(GC)
により定量(分解物が生成した場合には、分解物も定量
し、農薬活性成分濃度に換算して合算する)し、溶出率
を次式により算出した。
【0075】
【数3】
【0076】その結果を表1〜3に示す。
【0077】
【表1】
【0078】表1より明らかなように、アクリルシリコ
ーン樹脂で粒状物を被覆して得られる本発明の被覆粒状
農薬組成物では、農薬活性成分であるビフェノックスの
水中溶出速度が制御されて長期間にわたって薬効が持続
していることが分かる。また、アクリルシリコーン樹脂
の使用量を調節することにより(実施例1、2のアクリ
ルシリコーン樹脂量は、それぞれ0.5部、2部)、好
適に農薬活性成分の水中溶出速度を制御できることが分
かる。
【0079】一方、比較例1に示すように、アクリル酸
アルキルエステル−メタクリル酸アルキルエステル共重
合樹脂で粒状物を被覆して得られる粒状農薬組成物で
は、農薬活性成分の水中溶出速度の制御ができず、短期
間で薬効が失われることが分かる。また、実施例1と比
較例2とを対比すると、実施例1の場合と同様な効果を
得るためには、アクリルシリコーン樹脂を用いない場合
には、樹脂量を多く必要とすることが分かる(比較例2
の樹脂量2部は、実施例1の場合の4倍)。
【0080】
【表2】
【0081】表2より明らかなように、アクリルシリコ
ーン樹脂で粒状物を被覆して得られる本発明の被覆粒状
農薬組成物では、農薬活性成分であるシメトリンの水中
溶出速度が制御されて長期間にわたって薬効が持続して
いることが分かる。また、本発明によれば、アクリルシ
リコーン樹脂の使用量を調節することにより(実施例
3、4のアクリルシリコーン樹脂量は、それぞれ2部、
4部)、好適に農薬活性成分の水中溶出速度を制御でき
ることが分かる。
【0082】一方、比較例3、4に示すように、アクリ
ル酸アルキルエステル−スチレン−アクリル酸共重合樹
脂で粒状物を被覆して得られる粒状農薬組成物の場合に
は、樹脂量2部(比較例3)、4部(比較例4)では、
農薬活性成分の溶出を制御することが難しく、薬効を長
期間にわたって持続させることができないことが分か
る。
【0083】
【表3】
【0084】表3より明らかなように、アクリルシリコ
ーン樹脂で粒状物を被覆して得られる本発明の被覆粒状
農薬組成物では、農薬活性成分であるカスガマイシンの
水中溶出速度が制御され、しかもアクリルシリコーン樹
脂量を9部(実施例5)、30部(実施例6)、45部
(実施例7)と高めるに従って、農薬活性成分の溶出速
度を低くすることができるので、薬害のない農作物に適
した薬効で、非常に長期間にわたって農薬活性成分の作
用を持続させることが可能となることが分かる。一方、
比較例5、6に明らかなように、アクリル酸アルキルエ
ステル−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共
重合樹脂で粒状物を被覆して得られる粒状農薬組成物に
おいては、上記のような樹脂量では、本発明の被覆粒状
農薬組成物のような薬効を長期間にわたって持続させる
ことはできないことが分かる。
【0085】
【試験例2】水稲薬害試験 5000分の1アールの大きさのポットに水田土壌(沖
漬土壌)を充填し、基肥として化成肥料(17:17:
17)をポット当たり3g施肥し、代かき後、湛水状態
とした。そして2葉期の水稲苗(品種:日本晴)をポッ
ト当たり3株移植し、移植後湛水深3cmに調製した
後、実施例1、2および比較例1、2の粒状農薬組成物
をポット当たり120mg(10アール当たりの通常使
用量の2倍量)施用した。また、対照例(慣行処理区)
として、市販のビフェノックス含有量7%の粒剤を、実
施例1、2と同様に120mg施用した。
【0086】水稲薬害の調査では、農薬組成物施用後2
1日目に、茎鞘部および第2葉位において褐色に変色し
た部位の長さである褐変長(cm)を測定して、水稲薬
害を評価した。なお、本試験は3連制で行い、平均褐変
長(cm)を求めた。
【0087】得られた試験結果を表4に示す。
【0088】
【表4】
【0089】表4より明らかなように、アクリルシリコ
ーン樹脂で粒状物を被覆して得られる本発明の被覆粒状
農薬組成物では、同量のアクリル酸アルキルエステル−
メタクリル酸アルキルエステル共重合樹脂で粒状物を被
覆して得られる粒状農薬組成物と比較して、平均褐変長
は小さく、薬害を良好に回避できることが分かる。ま
た、本発明の被覆粒状農薬組成物においては、樹脂量を
0.5部(実施例1)から2部(実施例2)のように少
し高めることにより、比較例2に比べて、その効果が著
しく増加することが分かる。
【0090】
【試験例3】除草効果(残効性試験) 通常の管理がなされた水田に水稲(品種:日本晴2葉
期)を機械移植した後、1区6m2(2m×3m)の大
きさに区切り、試験区を作った。移植3日後に湛水深3
cmに調整した後、実施例1、2および比較例1、2の
粒状農薬組成物、対照例として市販のビフェノックス含
有量7%の粒剤をそれぞれの区に18gずつ均一に施用
した。また、薬剤を施用しない無処理区を設けた。
【0091】薬剤施用後、20日後、30日後、45日
後に区内の任意の位置に30cm×30cmの範囲にタ
イヌビエの催芽種子を100粒ずつ播種した。除草効果
の調査では、タイヌビエの催芽種子14日後にそれぞれ
の残存タイヌビエを抜き取り、乾物重量を測定し、次式
により除草率を求めた。
【0092】
【数4】
【0093】なお、本試験は3連制で行い、平均除草率
を求めた。得られた試験結果を表5に示す。
【0094】
【表5】
【0095】表5から明らかなように、アクリルシリコ
ーン樹脂で粒状物を被覆して得られる本発明の被覆粒状
農薬組成物では、除草効果が長期間にわたり持続するこ
とが分かる。
【0096】
【発明の効果】アクリルシリコーン樹脂で、農薬活性成
分、結合剤および固体担体を含有する粒状物を被覆して
なる本発明の被覆粒状農薬組成物では、農薬活性成分の
溶出が従来よりも遅くなるように制御され、徐々に溶出
するので、植物への薬害を回避することができる。ま
た、残効性も長くなり、使用するアクリルシリコーン樹
脂の量を適宜選択することにより、残効期間を、例え
ば、1.5〜5倍程伸ばすこともできる。さらに、本発
明の被覆粒状農薬組成物は、溶出制御効果が高いので、
樹脂の使用量を低減でき、製造容易であり、また環境へ
の負荷も少ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 63/02 A01N 63/02 G

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農薬活性成分、結合剤および固体担体を
    含有する粒状物と、該粒状物を被覆するアクリルシリコ
    ーン樹脂とからなることを特徴とする被覆粒状農薬組成
    物。
  2. 【請求項2】 アクリルシリコーン樹脂が、アクリル
    酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸およびメタクリ
    ル酸エステルから選ばれる1種以上の単量体と、重合性
    不飽和シリコーン単量体との共重合体である請求項1に
    記載の被覆粒状農薬組成物。
  3. 【請求項3】 被覆粒状農薬組成物中のアクリルシリコ
    ーン樹脂の含有量が0.1〜60重量%である請求項1
    または2に記載の被覆粒状農薬組成物。
  4. 【請求項4】 アクリルシリコーン樹脂が、水性エマル
    ションの形態で粒状物に噴霧被覆されてなる請求項1〜
    3のいずれかに記載の被覆粒状農薬組成物。
  5. 【請求項5】 農薬活性成分、結合剤および固体担体を
    造粒し、得られた粒状物をアクリルシリコーン樹脂にて
    被覆することを特徴とする被覆粒状農薬組成物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 アクリルシリコーン樹脂が、アクリル
    酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸およびメタクリ
    ル酸エステルから選ばれる1種以上の単量体と、重合性
    不飽和シリコーン単量体との共重合体である請求項5に
    記載の被覆粒状農薬組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 被覆粒状農薬組成物中のアクリルシリコ
    ーン樹脂の含有量が0.1〜60重量%となるようにア
    クリルシリコーン樹脂を粒状物に被覆する請求項5また
    は6に記載の被覆粒状農薬組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 アクリルシリコーン樹脂を、水性エマル
    ションの形態で粒状物に噴霧被覆する請求項5〜7のい
    ずれかに記載の被覆粒状農薬組成物の製造方法。
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