JP2002120252A - 発泡成形品および製造方法 - Google Patents

発泡成形品および製造方法

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JP2002120252A JP2001046520A JP2001046520A JP2002120252A JP 2002120252 A JP2002120252 A JP 2002120252A JP 2001046520 A JP2001046520 A JP 2001046520A JP 2001046520 A JP2001046520 A JP 2001046520A JP 2002120252 A JP2002120252 A JP 2002120252A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表皮層と芯材とが同じ熱可塑性樹脂組成物、
特にポリオレフィン樹脂組成物からなり、表面特性に優
れ、かつ良好な発泡セルを有し、しかも発泡倍率が大き
く軽量で剛性および耐衝撃性に優れた発泡成形品を容易
に効率よく製造する。 【解決手段】 発泡性の熱可塑性樹脂組成物、好ましく
はポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して発泡
剤0.1〜6重量部の割合で含む原料樹脂組成物を、原
料樹脂組成物の全容積よりも小さい容積のキャビティ中
に、一部の原料樹脂組成物を可動型を固定した状態で射
出し、次に可動型を後退させながら、原料樹脂組成物の
他の一部を射出して拡大されたキャビティに充填し、次
に原料樹脂組成物の射出を停止して、可動型をさらに後
退させ発泡させる発泡成形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性樹脂製の発
泡成形品の製造方法およびこの製造方法から得られる発
泡成形品、特にポリプロピレン樹脂製等のポリオレフィ
ン樹脂製の発泡成形品の製造方法およびこの製造方法か
ら得られる発泡成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂発泡体は工業的に広く利用
され、特にポリオレフィン樹脂は塩素を含んでおらず、
焼却しても有害なガスは発生せず、またリサイクルも可
能であるため、環境に優しい材料として自動車や建築材
料用途を中心に使用範囲は急速に拡大している。特に、
自動車分野においては、軽量で剛性等に優れたポリオレ
フィン樹脂製の部品が要望されている。一般に発泡剤等
を含むポリオレフィン樹脂組成物、特にポリプロピレン
樹脂組成物を発泡射出成形した場合、発泡セルを安定に
するために、比較的高粘度の樹脂を使用する必要があ
る。しかし、この高粘度のポリオレフィン樹脂組成物を
射出成形すると、外観、特に光沢が悪くなり商品として
の価値が低下する。
【0003】このため、従来は別の工程で予め製造した
表皮層を成形型内に入れて発泡体と一体化する成形方
法、発泡体を射出成形した後表皮層と張り合せる方法な
どの製造方法が採用されている。しかし、このような従
来の方法は工程が複雑であり、また表皮層と芯材とが異
なる樹脂であるため廃棄物を再使用しにくいという問題
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は表皮層
(スキン層)と芯材とが同じ熱可塑性樹脂組成物、特に
ポリオレフィン樹脂組成物からなり、表面特性に優れ、
かつ良好な発泡セルを有し、しかも発泡倍率が大きく軽
量で剛性に優れた発泡成形品を容易に効率よく製造する
ことができる発泡成形品の製造方法、ならびにこの製造
方法から得られる発泡成形品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の発泡成形品
の製造方法および発泡成形品である。 (1) 発泡性の熱可塑性樹脂組成物をキャビティ中で
発泡させて発泡成形品を製造する方法において、成形に
使用する熱可塑性樹脂組成物の全容積よりも小さい容積
のキャビティ中に、一部の熱可塑性樹脂組成物を可動型
を固定した状態で射出して充填する一次射出工程と、一
次射出工程後の工程であって、可動型を後退させなが
ら、熱可塑性樹脂組成物の他の一部を射出して拡大され
たキャビティに充填する二次射出工程と、二次射出工程
後の工程であって、熱可塑性樹脂組成物の射出を停止し
て、可動型をさらに後退させ、発泡させる発泡工程とを
有することを特徴とする発泡成形品の製造方法(以下、
第一の製造方法という場合がある)。 (2) 一次射出工程および二次射出工程の成形型内圧
力が5〜20MPa、一次射出工程および二次射出工程
の合計の射出時間が0.1〜10秒、発泡工程における
可動型の後退開始時間が二次射出工程終了後0.1〜5
秒後である上記(1)記載の製造方法。 (3) 発泡工程終了後0.1〜60秒後に、可動型を
型締して発泡成形品を圧縮する上記(1)または(2)
記載の製造方法。 (4) 一次射出工程における射出開始時のキャビティ
の断面の長さ(L0)と、二次射出工程における熱可塑
性樹脂組成物の射出終了時のキャビティの断面の長さ
(L1)との比(L0/L1)が0.3〜0.7である上
記(1)ないし(3)のいずれかに記載の製造方法。 (5) 一次射出工程における射出開始時のキャビティ
の断面の長さ(L0)が1〜1.5mmである上記
(1)ないし(4)のいずれかに記載の製造方法。 (6) 発泡性の熱可塑性樹脂組成物をキャビティ中で
発泡させて発泡成形品を製造する方法において、成形に
使用する熱可塑性樹脂組成物の全容積よりも小さい容積
のキャビティ中に、可動型を後退させながら、熱可塑性
樹脂組成物を射出して充填する射出工程と、射出工程後
の工程であって、熱可塑性樹脂組成物の射出を停止し
て、可動型をさらに後退させ、発泡させる発泡工程とを
有することを特徴とする発泡成形品の製造方法(以下、
第二の製造方法という場合がある)。 (7) 一次射出工程における射出開始時のキャビティ
の断面の長さ(L0)と、二次射出工程における熱可塑
性樹脂組成物の射出終了時のキャビティの断面の長さ
(L1)との比(L0/L1)が0.3〜0.7である上
記(6)記載の製造方法。 (8) 一次射出工程における射出開始時のキャビティ
の断面の長さ(L0)が1.0〜1.5mmである上記
(6)または(7)記載の製造方法。 (9) 熱可塑性樹脂組成物がポリオレフィン樹脂組成
物である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の製
造方法。 (10) 熱可塑性樹脂組成物がポリプロピレン樹脂組
成物である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の
製造方法。 (11) 上記(1)ないし(10)のいずれかに記載
の製造方法により製造される発泡成形品。 (12) 上記(1)ないし(10)のいずれかに記載
の製造方法により製造される発泡成形品であって、スキ
ン層の厚さが0.25〜5mm、成形品の発泡倍率が
1.05〜5倍である発泡成形品。 (13) 上記(1)ないし(10)のいずれかに記載
の製造方法により製造される発泡成形品であって、スキ
ン層の厚さが0.27〜5mm、成形品の発泡倍率が
1.3〜2倍である発泡成形品。 (14) スキン層と芯材とが同一の熱可塑性樹脂組成
物からなる発泡成形品であって、スキン層の厚さが0.
25〜5mm、成形品の発泡倍率が1.05〜5倍であ
る発泡成形品。 (15) 熱可塑性樹脂組成物がポリオレフィン樹脂組
成物である上記(14)記載の発泡成形品。 (16) 熱可塑性樹脂組成物がポリプロピレン樹脂組
成物である上記(14)記載の発泡成形品。
【0006】本発明で発泡成形品の原料として用いる発
泡性の熱可塑性樹脂組成物は発泡性のものであれば特に
限定されない。当該樹脂組成物に用いる熱可塑性樹脂の
具体的なものとしては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリブテン−1、ポリメチルペンテン等のポ
リオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレン・2,6−ナフ
タレート、ポリカーボネート等のポリエステル樹脂;ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12
等のポリアミド;ポリオキシメチレン、ポリフェニレン
エーテル等のポリエーテル;ポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン、ABS、AES等のスチレン系樹脂;エチレン・
酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共
重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、ア
イオノマー共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸
(エステル)共重合体などがあげられる。
【0007】これらの中ではポリオレフィン樹脂が好ま
しく、コストパフォーマンス、機械的強度、成形性の観
点からポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹脂がさ
らに好ましく、ポリプロピレン樹脂が特に好ましい。ポ
リエチレン樹脂は高密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レンまたは低密度ポリエチレのいずれも好ましく使用で
きる。またポリプロピレン樹脂は単独重合体、ランダム
共重合体またはブロック共重合体のいずれも好ましく使
用できる。ポリプロピレン樹脂を原料として用いて、後
で詳しく説明する発泡成形方法により発泡成形すること
により、外観がより良好で、かつ良好な発泡セルを有
し、しかも軽量で剛性により優れたポリプロピレン樹脂
発泡成形品を容易に効率よく製造することができる。
【0008】熱可塑性樹脂の中でも特に好ましく使用さ
れるポリプロピレン樹脂はプロピレンの単独重合体であ
っても、あるいはプロピレン以外の炭素数2〜10のα
−オレフィンをコモノマーとするプロピレン共重合体で
あってもよい。共重合体の場合には、コモノマー含量が
10モル%以下、好ましくは5モル%以下であることが
望ましく、コモノマーとしてはエチレン、1−ブテン、
1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン、1−デセン等が好ましく、特にエチレンが好まし
い。そのような共重合体はランダム共重合体であって
も、ブロック共重合体であってもよい。
【0009】ポリプロピレン樹脂は1種単独で使用する
こともできるし、2種以上を組み合せて使用することも
でき、成形品の用途や厚さに応じて単独重合体、ランダ
ム共重合体、ブロック共重合体の中から適宜に組み合せ
た配合物とし、目的とする機械的強度を保持しつつ、発
泡成形時の結晶化速度を調節しながら発泡成形を行うこ
ともできる。特に、高結晶性ポリプロピレン樹脂を用い
た場合には、ランダム共重合体の配合によって結晶化速
度を調整することができる。
【0010】ポリプロピレン樹脂は、密度が0.890
〜0.920g/cm3、好ましくは0.900〜0.
910g/cm3であって、かつASTM D 123
8により230℃、2.16kg荷重下で測定されるメ
ルトフローレート(MFR)が0.5〜200g/10
min、好ましくは2〜120g/10minであるこ
とが望ましい。
【0011】ポリプロピレン樹脂の分子量分布は、特に
限定されないが、分子量分布の指標になっているGPC
法で測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)が3以上、好ましくは4
以上、さらに好ましくは8〜25であって、かつZ平均
分子量(Mz)とMwとの比(Mz/Mw)が3以上、
好ましくは3〜10であることが望ましい。これらの範
囲内にあるポリプロピレン樹脂は、その分子量分布が比
較的広く、かつ樹脂のメルトテンションが高いことか
ら、その射出成形において、発泡性ガスを吸収ないし溶
解したポリプロピレン樹脂が、そのガスを保持した状態
で、良好に射出充填され、キャビティを満たすことがで
きる。その結果、径の揃った気泡がほぼ均一に分散した
発泡体となるので、成形品の機械的強度が高く、円周方
向および垂直方向での強度の偏りが少ない。
【0012】ここで、Mw、MnおよびMzは、GPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を使用し
て測定された値である。例えば、Waters社製の150C
型機を用い、ポリマーラボラトリーズ社製のカラムPlmi
xedBを取り付け、測定温度を135℃とし、溶媒として
o−ジクロロベンゼンを使用し、ポリマー濃度0.15
重量%のサンプル量を400μl供給し、標準ポリスチ
レンを用いて作成した検量線からMw、MnおよびMz
を求めることができる。
【0013】また、ポリプロピレン樹脂は、13C−NM
R法で測定したアイソタクチックペンタッド分率(mm
mm分率)が95.0%以上、好ましくは97.5〜9
9.8%であることが望ましく、この高いアイソタクチ
ックペンタッド分率を有していると、樹脂の結晶性が高
く、剛性の高い発泡成形品を得ることができる。
【0014】アイソタクチックペンタッド分率(mmm
m分率)は、13C−NMRを使用して測定されるポリプ
ロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチッ
ク連鎖の存在割合を示しており、プロピレンモノマー単
位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピ
レンモノマー単位の分率である。具体的には、13C−N
MRスペクトルで観測されるメチル炭素領域の全吸収ピ
ーク中に占めるmmmmピークの分率として算出される
値である。
【0015】ポリプロピレン樹脂には、分岐状オレフィ
ン重合体が0.1重量%以下、好ましくは0.05重量
%以下含有されていてもよい。分岐状オレフィン重合体
はポリプロピレンの核剤として作用するので、前記のア
イソタクチックペンタッド分率を高め、成形性を向上さ
せることができる。分岐状オレフィン重合体としては、
3−メチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテ
ン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペン
テン、3−メチル−1−ペンテン等の単独重合体または
共重合体が使用できる。これらの中では3−メチル−1
−ブテン重合体が好ましい。
【0016】ポリプロピレン樹脂は、高立体規則性オレ
フィン重合触媒を使用し、プロピレンを、必要に応じて
コモノマーを共存させて重合することによって製造する
ことができる。その重合触媒としては、次の(a)〜
(c)成分からなる触媒系を例示することができる。 (a)マグネシウム、チタン、および電子供与体を含有
する固体状チタン触媒成分 (b)有機アルミニウム化合物 (c)電子供与体
【0017】上記固体状チタン触媒成分(a)は、テト
ラハロゲン化チタンやハロゲン化アルコキシチタンのよ
うな4価のチタン化合物、アルコール、フェノール、ケ
トン、アルデヒド、エステル、エーテル、アミン、ニト
リル酸の含酸素、含窒素化合物から選ばれる電子供与
体、およびハロゲン含有マグネシウム化合物を接触する
ことによって調製できる。
【0018】また、有機アルミニウム化合物(b)は、
トリアルキルアルミニウム、ハロゲン化アルキルアルミ
ニウム、アルキルアルコキシアルミニウム、ハロゲン化
アルコキシアルミニウム等の中から適宜選択して使用す
ることができる。電子供与体(c)としては、アルコキ
シシラン化合物、ポリエーテル化合物等を使用すること
ができる。
【0019】ポリプロピレン樹脂は、前記のオレフィン
重合触媒の存在下で、プロピレンを、必要に応じてコモ
ノマーを共存させて重合することによって製造される
が、プロピレンの本重合に先立って先に説明した分岐状
オレフィン重合体をまず予備重合し、その後プロピレン
の本重合に移行するプロセスを採用してもよい。重合形
態は、気相重合、溶液重合、スラリー重合などいずれの
方法で行ってもよい。
【0020】またプロピレンの重合は、1段階で行って
も、あるいは多段階を経て行ってもよく、それによって
分子量分布やモノマー組成を変化させた重合体を得るこ
とができる。前記した広い分子量分布を有するポリプロ
ピレン樹脂を製造するには、例えば1段目で高分子量体
を製造し、2段目で比較的に低分子量体を製造する手法
をとることもできる。
【0021】本発明で原料として使用する熱可塑性樹脂
には発泡剤を配合する。本発明で使用する発泡剤は公知
の発泡剤が制限なく使用でき、溶剤型発泡剤であって
も、分解型発泡剤のいずれであってもよい。溶剤型発泡
剤は、射出成形機のシリンダー部分から注入して溶融熱
可塑性樹脂に吸収ないし溶解させ、射出成形型中で蒸発
して発泡剤として機能する物質であって、プロパン、ブ
タン、ネオペンタン、ヘプタン、イソヘキサン、ヘキサ
ン、イソヘプタン、ヘプタン等の低沸点脂肪族炭化水素
や、フロンガスで代表される低沸点のフッ素含有炭化水
素等が使用される。
【0022】分解型発泡剤は、熱可塑性樹脂に予め配合
されて射出成形機へ供給され、射出成形機のシリンダー
温度条件下で発泡剤が分解して炭酸ガス、窒素ガス等の
気体を発生する化合物であって、無機系の発泡剤であっ
ても有機系の発泡剤であってもよく、また気体の発生を
促す有機酸等を併用添加してもよい。分解型発泡剤の具
体例として、次の化合物をあげることができる。
【0023】(a)無機系発泡剤:重炭酸ナトリウム、
炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウ
ム、亜硝酸アンモニウム、クエン酸、クエン酸ナトリウ
ム。
【0024】(b)有機系発泡剤:N,N′−ジニトロ
ソテレフタルアミド、N,N′−ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン等のN−ニトロソ化合物;アゾジカルボ
ンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘ
キシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾ
ジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルフォ
ニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、
p,p′−オキシビス(ベンゼンスルフェニルヒドラジ
ド)、ジフェニルスルフォン−3,3′−ジスルフォニ
ルヒドラジド等のスルフォニルヒドラジド化合物;カル
シウムアジド、4,4′−ジフェニルジスルフォニルア
ジド、p−トルエンスルフォニルアジド等のアジド化合
物。
【0025】発泡剤は熱可塑性樹脂に予め配合しておく
こともできるし、射出成形する際にシリンダーの途中か
ら注入することもできる。これらの発泡剤は、単独で使
用してもよく、また2種類以上を組み合せて使用しても
よい。
【0026】発泡剤の添加量は、熱可塑性樹脂100樹
脂重量部に対して0.1〜6重量部、好ましくは0.5
〜2重量部とするのが望ましい。発泡成形品の原料とし
てポリプロピレン樹脂を使用する場合は、ポリプロピレ
ン樹脂100樹脂重量部に対して0.1〜6重量部、好
ましくは0.5〜2重量部であるのが望ましい。この範
囲内にあると、気泡径のより揃った発泡成形品が得られ
る。なお、発泡剤の添加量は発泡成形品の物性に応じ
て、発泡剤からの発生ガス量、望ましい発泡倍率等を考
慮して選択される。
【0027】原料として用いる熱可塑性樹脂には、オレ
フィン系エラストマーおよび/または無機充填剤などを
さらに配合して使用することができる。本発明において
原料に配合することができるオレフィン系エラストマー
は炭素数2〜20、好ましくは2〜10のα−オレフィ
ンの共重合体からなるエラストマーが使用できる。α−
オレフィンの具体的なものとしては、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセンなどが
あげられる。これらのα−オレフィンは一種単独で使用
することもできるし、二種以上を併用することもでき
る。
【0028】オレフィン系エラストマーの具体的なもの
としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・
ブテン共重合体、エチレン・ヘキセン共重合体、エチレ
ン・オクテン共重合体、エチレン・デセン共重合体等の
エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・ブテ
ン共重合体、プロピレン・ブテン・エチレン共重合体な
どがあげられる。
【0029】オレフィン系エラストマーは1種単独で使
用することもできるし、2種以上を組み合せて使用する
こともできる。オレフィン系エラストマーは、公知の方
法で得ることができ、通常遷移金属触媒の存在下にエチ
レンおよび/またはα−オレフィンを気相または液相下
で共重合して得ることができる。製造のための触媒や重
合方法などには特に制約はなく、例えばチーグラー型触
媒、フィリップス型触媒、メタロセン型触媒などを使用
し、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合方法によ
り重合することができる。
【0030】本発明において原料に配合することができ
る無機充填剤としてはタルク、シリカ、マイカ、炭酸カ
ルシウム、ガラス繊維、ガラスビーズ、硫酸バリウム、
水酸化マグネシウム、ワラスナイト、ケイ酸カルシウム
繊維、炭素繊維、マグネシウムオキシサルフェート繊
維、チタン酸カリウム繊維、酸化チタン、亜硫酸カルシ
ウム、ホワイトカーボン、クレー、硫酸カルシウムなど
があげられる。これらの無機充填剤は1種単独で使用す
ることもできるし、2種以上を組み合せて使用すること
もできる。
【0031】本発明で使用する熱可塑性樹脂には、本発
明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて各種添加剤
を加えることもできる。添加剤としては、核剤、酸化防
止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、アンチブロッキング
剤、防曇剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、
分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防
止剤、架橋剤、過酸化物などの流れ性改良剤、ウェルド
強度改良剤、天然油、合成油、ワックスなどの公知の添
加剤が配合されていてもよい。発泡成形品の原料として
前記ポリプロピレン樹脂を使用する場合は、前記ポリプ
ロピレン樹脂およびオレフィン系エラストマー以外の樹
脂および共役ジエンゴム等のゴム状重合体を適宜配合す
ることができる。
【0032】上記各種の添加剤を添加したポリプロピレ
ン樹脂組成物は、ASTM D 1238により230
℃、2.16kg荷重下で測定されるMFRが20〜2
00g/10min、好ましくは40〜150g/10
minであるのが望ましい。MFRが上記範囲にある場
合、高速射出に有効であり、剛性と耐衝撃性とのバラン
スを調整しやすく、かつ発泡セルの形状が連続気泡にな
り難く、セル形状が均一となりやすい。
【0033】本発明の発泡成形品の製造方法は、発泡性
の熱可塑性樹脂組成物、好ましくはポリオレフィン樹脂
組成物、特に好ましくはポリプロピレン樹脂組成物を発
泡射出成形して熱可塑性樹脂製の発泡成形品、好ましく
はポリオレフィン樹脂製の発泡成形品、特に好ましくは
ポリプロピレン樹脂製の発泡成形品を製造する方法であ
る。以下の説明は原料としてポリプロピレン樹脂組成物
を用いた場合を例にして説明するが、ポリプロピレン樹
脂組成物の代わりに他のポリオレフィン系熱可塑性樹脂
組成物または他の熱可塑性樹脂組成物を用いることもで
きる。
【0034】本発明の製造方法で使用する成形型は、固
定型と可動型とから構成され、固定型と可動型とを最も
接近させた型締め状態にある場合、両者間には原料とし
て使用するポリプロピレン樹脂組成物全量の容積よりも
小さい容積の製品形状キャビティが形成される成形型を
使用する。このキャビティの容積はスキン層が形成され
る容積とすることができるが、これよりも大きくても小
さくてもよい。固定型と可動型とを最も接近させた型締
め状態にある場合、キャビティの断面の長さ、すなわち
可動型と固定型との距離(以下、クリアランスという場
合がある)は1.0〜1.5mm、好ましくは1.0m
mを超え1.5mm以下であるのが望ましい。なお、キ
ャビティ空間の形状により可動型と固定型との距離が成
形型の測定位置により異なる場合、上記可動型と固定型
との距離は発泡成形品の主要な面、または発泡成形品に
おいて最も外観を重視する面におけるクリアランスであ
る。
【0035】本発明の第一の製造方法では、まず一次射
出工程において、成形に使用するポリプロピレン樹脂組
成物の全容積よりも小さい容積のキャビティ中に、好ま
しくは成形に使用するポリプロピレン樹脂組成物の全容
積よりも小さい容積のキャビティであって、かつキャビ
ティの断面の長さ(クリアランス)が1.0〜1.5m
m、好ましくは1.0mmを超え1.5mm以下のキャ
ビティ中に、一部のポリプロピレン樹脂組成物を溶融状
態で、可動型が後退しないように固定した状態で、射出
して充填する。これにより樹脂組成物が成形型全体に短
時間で広がり、かつ成形型に直接接触する部分の樹脂組
成物が速く冷却されるので、均一な厚みを有し、かつ外
観良好なスキン層が形成される。特に、クリアランスが
1.0〜1.5mm、好ましくは1.0mmを超え1.
5mm以下である場合、ショートショットが起こりにく
く、しかもシルバーストリークも発生しにくいので、よ
り外観が良好な発泡成形品を容易に効率よく得ることが
できる。
【0036】射出するポリプロピレン樹脂組成物の樹脂
温度は170〜270℃、好ましくは180〜260℃
であるのが望ましい。また固定型および可動型の成形型
温度は10〜100℃、好ましくは40〜80℃である
のが望ましい。また成形型内圧力は5〜20MPa、好
ましくは10〜15MPaであるのが望ましい。射出は
固定型と可動型との型締圧力より高い射出圧力で射出す
るのが好ましい。通常、射出圧力は10〜200MP
a、好ましくは12〜150MPaであるのが望まし
い。通常型締圧力より高い射出圧力で射出するが、キャ
ビティ内の空気が排気されるため、可動型は固定状態に
維持される。二次射出時の型締力は上記型内圧力となる
様に選べばよい。一次射出時の型締力は二次射出時の型
締力と同じかそれより高くするのが好ましい。
【0037】次に二次射出工程において、可動型を後退
(以下、コアバックという場合がある)させながら、ポ
リプロピレン樹脂組成物の他の一部を射出して拡大され
たキャビティに充填する。樹脂組成物の射出は型締圧力
より高い射出圧力で行い、樹脂圧力によりキャビティ容
積を増加させることにより可動型を後退させるのが好ま
しい。可動型の後退速度は0.1〜10mm/sec、
好ましくは0.5〜3mm/secに制御するのが望ま
しい。樹脂温度、成形型温度、成形型内圧力および射出
圧力は一次射出工程の条件と同じであるのが好ましい。
【0038】一次射出工程におけるキャビティの容積
は、キャビティの断面の長さ、すなわちクリアランスを
指標として表した場合に、一次射出工程における樹脂組
成物の射出開始時のキャビティの断面の長さ(L0、以
下クリアランス(L0)という場合もある)と、二次射
出工程におけるの射出終了時のキャビティの断面の長さ
(L1、以下クリアランス(L1)という場合もある)と
の比(L0/L1、以下クリアランス比(L0/L1)とい
う場合もある)が0.1以上1未満、好ましくは0.3
〜0.7、さらに好ましくは0.4〜0.7であるのが
望ましい。クリアランス比(L0/L1)が上記範囲にあ
る場合、外観性に優れたスキン層を容易に効率よく形成
することができる。特に、クリアランス比(L0/L1
が0.3〜0.7、中でも0.4〜0.7である場合、
一次射出工程において均一な厚みを有するスキン層が早
期に形成されるとともに、このスキン層とコア層との温
度差は大きく、この状態が二次射出工程終了時まで維持
されて発泡工程に移行することができるので、発泡倍率
を大きくすることができ、かつ外観性に優れた発泡成形
品を容易に得ることができる。
【0039】一次射出工程における樹脂組成物の射出開
始から、二次射出工程における射出の終了までの時間
(以下、射出時間という)は0.1〜10秒、好ましく
は0.5〜3秒であるのが望ましい。二次射出工程は一
次射出工程に引き続いて連続して行うのが好ましい。す
なわち、樹脂組成物の射出は一次射出工程および二次射
出工程を通して連続的に行うのが好ましい。一次射出工
程および二次射出工程では射出圧力および充填圧力がか
かっているので、発泡は全くまたはほとんど生じない。
【0040】次に、発泡工程として、樹脂組成物の射出
を停止した状態で、可動型をさらに後退させ、ポリプロ
ピレン樹脂組成物を発泡させる。発泡工程では樹脂組成
物の射出が行われない状態で可動型を後退させるのでキ
ャビティ内が減圧となり、樹脂組成物の発泡成形が進行
する。この場合、成形型に接触している部分の樹脂組成
物は冷却されているので発泡は全くまたはほとんど進行
せず、スキン層の形成がさらに進行するとともに、中心
部(コア層)の樹脂組成物が発泡して発泡層が形成され
る。この成形方法は、いわゆるコアバック方式と呼ばれ
るものである。なお、発泡工程において可動型を最も後
退させた時点のキャビティの断面の長さ(L2)をクリ
アランス(L2)という場合もある。
【0041】可動型の後退速度は0.1〜10mm/s
ec、好ましくは0.5〜3mm/secとするのが望
ましい。成形型温度は二次射出工程の条件と同じである
のが好ましい。発泡工程における可動型の後退開始から
終了までの時間(以下、発泡時間という場合がある)は
0.1〜5秒、好ましくは0.5〜3秒とするのが望ま
しい。発泡工程においてこのような条件を採用すること
により、外観良好な発泡成形品を容易に効率よく得るこ
とができる。
【0042】発泡工程における可動型の後退は、二次射
出工程から連続して行うこともできるし、二次射出工程
終了時点(樹脂組成物の射出が終了した時点)において
0.1〜5秒、好ましくは0.5〜3秒間後退を停止
し、その後に後退を再開することもできる。停止時間に
よりスキン層の厚さを制御することができる。すなわ
ち、停止時間を長くとることにより、スキン層の厚さを
厚くすることができる。スキン層の厚さを厚くすると、
剛性等の機械的物性は向上する。
【0043】後退の終了時点は、発泡成形品の発泡倍率
により決定することができる。すなわち、高発泡倍率の
発泡成形品を製造する場合は、後退距離を長する。発泡
倍率は限定されないが、1.05〜5倍、好ましくは
1.3〜2倍とするのが望ましい。一般に発泡成形で
は、発泡体構造のコア層は冷却されにくく、スキン層は
早く冷却されることから、発泡倍率の調整が難しい。し
かし、前記ポリプロピレン樹脂組成物を原料とし、上記
のような方法および条件により射出発泡成形することに
より発泡倍率を高くすることができ、かつ外観が良好で
変形歪みのない発泡成形品を容易に効率よく得ることが
できる。
【0044】発泡終了後はそのまま冷却して発泡成形品
を得ることもできるし、0.1〜60秒、好ましくは1
〜10秒冷却した後、可動型を前進させて型締し、圧縮
して所定寸法に調整することもできる。圧縮することに
より、容積収縮により成形型と接触しない発泡成形品の
面を型の面と再接触させることができ、冷却効率が向上
する。また型内で形状を規制することにより、取出後の
変形を防止することもでき、さらに良好な外観を得るこ
とができる。
【0045】上記のように、クリアランス(L0)の状
態から可動型を固定した状態で射出して充填する本発明
の第一の製造方法の場合、キャビティの容積が小さく、
かつ固定された状態で樹脂組成物が射出充填されるた
め、キャビティ内での樹脂組成物の流動速度が速く、シ
ルバーストリークの原因となる流動中の発泡ガスの吹出
しが防止されるとともに、成形型と接するポリプロピレ
ン樹脂組成物は速く充填されかつ速く冷却されるので、
外観性に優れたスキン層が形成される。特に、クリアラ
ンス(L0)が1.0〜1.5mm、好ましくは1.0
mmを超え1.5mm以下、および/または前記クリア
ランス比(L0/L1)が0.3〜0.7である場合、発
泡倍率をより大きくでき、かつ外観性がより優れた発泡
成形品を効率よく得ることができる。また本発明の第一
の製造方法の場合、充填初期の段階で樹脂組成物が成形
型内に広がって早期に均一なスキン層が形成されるの
で、充填終了後に最終的なスキン層を形成するための時
間をあまり掛ける必要がなく、このため成形サイクルを
短くして高発泡倍率で外観性に優れた発泡成形品を効率
よく製造することができる。この点は後述する第二の製
造方法に比べても有利である。
【0046】本発明の第二の製造方法では、射出工程に
おいて、成形に使用するポリプロピレン樹脂組成物の全
容積よりも小さい容積のキャビティ中に、好ましくは成
形に使用するポリプロピレン樹脂組成物の全容積よりも
小さい容積のキャビティであって、かつクリアランスが
1.0〜1.5mm、好ましくは1.0mmを超え1.
5mm以下のキャビティ中に、ポリプロピレン樹脂組成
物を射出しながら成形型を後退させ、充填を完了させ
る。これにより、クリアランス(L1)の状態から射出
を開始する場合に比べて早期にスキン層が形成される。
特に、クリアランス(L0)が1.0〜1.5mm、好
ましくは1.0mmを超え1.5mm以下である場合、
ショートショットが起こりにくく、しかもシルバースト
リークも発生しにくいので、外観が良好な発泡成形品を
容易に効率よく得ることができる。
【0047】射出するポリプロピレン樹脂組成物の樹脂
温度は170〜270℃、好ましくは180〜260℃
であるのが望ましい。また固定型および可動型の成形型
温度は10〜100℃、好ましくは40〜80℃である
のが望ましい。また成形型内圧力は5〜20MPa、好
ましくは10〜15MPaであるのが望ましい。射出は
固定型と可動型との型締圧力より高い射出圧力で射出す
るのが好ましい。通常、射出圧力は10〜200MP
a、好ましくは12〜150MPaであるのが望まし
い。
【0048】通常型締圧力より高い射出圧力で射出し、
樹脂組成物の充填とともにキャビティの断面の長さ(ク
リアランス)が増加する。キャビティ断面の長さの制御
は、型締圧が射出圧に負けて受動的に開くようにしても
よいし、キャビティ断面長さの変化速度を能動的に制御
しても良い。可動型の後退速度は0.1〜10mm/s
ec、好ましくは0.5〜3mm/secに制御するの
が望ましい。
【0049】射出工程におけるキャビティの容積は、キ
ャビティの断面の長さ、すなわちクリアランスを指標と
して表した場合に、射出開始時のキャビティの断面の長
さ(クリアランス(L0))と、射出終了時のキャビテ
ィの断面の長さ(クリアランス(L1))との比(クリ
アランス(L0/L1)が0.1以上1未満、好ましくは
0.4〜0.7であるのが望ましい。クリアランス比
(L0/L1)が上記範囲にある場合、外観性に優れたス
キン層を容易に効率よく形成することができる。特に、
クリアランス比(L0/L1)が0.3〜0.7、中でも
0.4〜0.7である場合、この範囲外の場合に比べて
一次射出工程において均一な厚みを有するスキン層が早
期に形成されるとともに、このスキン層とコア層との温
度差は大きく、この状態が二次射出工程終了時まで維持
されて発泡工程に移行することができるので、発泡倍率
を大きくすることができ、かつ外観性に優れた発泡成形
品を容易に得ることができる。
【0050】射出開始から射出終了までの時間(以下、
射出時間という)は0.1〜10秒、好ましくは0.5
〜3秒であるのが好ましい。射出工程では射出圧力およ
び充填圧力がかかっているので発泡は全くまたはほとん
ど生じない。
【0051】次に、発泡工程として、樹脂組成物の射出
を停止した状態で、可動型をさらに後退させ、ポリプロ
ピレン樹脂組成物を発泡させる。本発明の第二の製造方
法の発泡工程は、前記第一の製造方法の発泡工程と同様
にして行うことができる。本発明の第二の製造方法の発
泡工程においても、成形型に接触している部分の樹脂組
成物は冷却されているので発泡は全くまたはほとんど進
行せず、スキン層が形成され、中心部の樹脂組成物が発
泡して発泡層が形成される。
【0052】可動型の後退速度、成形型温度および発泡
時間などは、前記第一の製造方法の発泡工程の条件と同
じであり、このような条件を採用することにより、外観
良好な発泡成形品を容易に効率よく得ることができる。
【0053】また発泡工程における可動型の後退、スキ
ン層の厚さの制御、発泡倍率、発泡終了後の型締など
も、前記第一の製造方法の発泡工程と同様にして行うこ
とができる。一般に発泡成形では、発泡体構造のコア層
は冷却されにくく、スキン層は早く冷却されることか
ら、発泡倍率の調整が難しい。しかし、前記ポリプロピ
レン樹脂組成物を原料とし、上記のような方法および条
件により射出発泡成形することにより発泡倍率を高くす
ることができ、かつ外観が良好で変形歪みのない発泡成
形品を得ることができる。
【0054】上記のように、クリアランス(L0)の状
態から可動型を後退させながら射出して充填する本発明
の第二の製造方法の場合、キャビティの容積が小さい状
態から樹脂組成物の射出充填が開始されるため、キャビ
ティ内での樹脂組成物の流動速度が速く、シルバースト
リークの原因となる流動中の発泡ガスの吹出しが防止さ
れるとともに、成形型と接するポリプロピレン樹脂組成
物は速く充填されかつ速く冷却されるので、外観性に優
れたスキン層が形成される。特に、クリアランス
(L0)が1.0〜1.5mm、好ましくは1.0mm
を超え1.5mm以下、および/または前記クリアラン
ス比(L0/L1)が0.3〜0.7である場合、発泡倍
率をより大きくでき、かつ外観性がより優れた発泡成形
品を効率よく得ることができる。
【0055】本発明の第一および第二の製造方法の射出
成形で使用する射出成形機は、単位時間当たりの最大射
出容量を示す射出率が5〜500cm3/sec、好ま
しくは10〜300cm3/secであることが望まし
い。成形機の射出率がこの範囲内にあると、発泡性ガス
の飛散を抑制でき、発泡成形品にバリやフラッシュの発
生を防止でき、外観良好な発泡成形品を得ることができ
る。
【0056】本発明において、発泡性の熱可塑性樹脂組
成物として前記ポリプロピレン樹脂組成物を用い、成形
条件として上記のような射出条件および発泡条件を採用
することにより、外観のより良好なスキン層を容易に形
成させることができるとともに、ポリプロピレン樹脂組
成物の結晶化を抑制して発泡倍率を高めることがより容
易となり、外観がより良好で、かつ良好な発泡セルを有
し、しかも軽量で剛性により優れた高発泡倍率の発泡成
形品を容易に効率よく得ることができる。
【0057】次に、本発明の製造方法を図面を用いて説
明する。図1は本発明の第一の製造方法における製造工
程の推移を示す成形型断面図であり、(a)はポリプロ
ピレン樹脂組成物の射出開始前、(b)は射出終了、
(c)は発泡終了の時点を示している。製造工程は
(a)、(b)、(c)の順に推移する。1は固定型、
2は可動型である。
【0058】図1(a)は、可動型2が固定型1に最も
接近した状態にあり、可動型2と固定型1とから形成さ
れるキャビティ3の容積は最も小さい状態にある。この
場合、キャビティ3の容積は射出に用いられるポリプロ
ピレン樹脂組成物の全容積より小さく、キャビティ3の
断面の長さはクリアランス(L0)の状態にある。クリ
アランス(L0)は1.0〜1.5mm、好ましくは
1.0mmを超え1.5mm以下であるのが望ましい。
【0059】このクリアランス(L0)の状態から、可
動型2を後退させないように固定した状態で、射出ノズ
ル(図示せず)からスプルー4を通してポリプロピレン
樹脂組成物5をキャビティ3内に射出し、キャビティ3
内にポリプロピレン樹脂組成物5を充填する(一次射出
工程)。ポリプロピレン樹脂組成物5の射出は、可動型
2と固定型1との型締圧力より高い射出圧力で射出する
のが好ましく、この場合でもキャビティ3内の空気が排
気されるため、可動型2は固定状態に維持される。一次
射出工程では容積の小さいキャビティ3全体にポリプロ
ピレン樹脂組成物5が速く充填され、かつ速く冷却され
て均一な厚みを有する外観良好なスキン層が形成され
る。
【0060】その後は、型締圧力より高い射出圧力で射
出を行い、樹脂圧力によりキャビティ3容積を増加させ
ることにより可動型2を後退させながらポリプロピレン
樹脂組成物5の射出を継続し、ポリプロピレン樹脂組成
物5の全量を射出し、射出を終了する(二次射出工
程)。この状態が図1(b)であり、キャビティ3の断
面の長さはクリアランス(L1)の状態にある。この時
点ではキャビティ3の容積は図1(a)に比べて増大し
ており、クリアランスはL0<L1の状態にある。クリア
ランス比(L0/L1)は0.1以上1未満、好ましくは
0.3〜0.7、さらに好ましくは0.4〜0.7であ
るのが望ましい。図1(a)および(b)の時点では、
ポリプロピレン樹脂組成物5は軟化状態を保っている
が、射出圧力および充填圧力がかかっているので、発泡
は全くまたはほとんど生じない。
【0061】次に発泡工程として、さらに可動型2を後
退させる。この場合、キャビティ3内が減圧となり、コ
ア層のポリプロピレン樹脂組成物5の発泡が進行し、芯
材(発泡体)が形成される。この状態が図1(c)であ
り、キャビティ3の断面の長さはクリアランス(L2
の状態にある。この時点ではキャビティ3の容積は図1
(b)に比べて増大しており、クリアランスはL1<L2
の状態にある。
【0062】発泡終了後はそのまま冷却して発泡成形品
6を得ることもできるし、可動型2を前進させて型締す
ることもできる。上記のような本発明の製造方法によれ
ば、スキン層と芯材とが同一のポリプロピレン樹脂組成
物(原料)からなり、表面特性に優れ、かつ良好な発泡
セルを有し、しかも発泡倍率が大きく軽量で剛性に優れ
た発泡成形品を容易に効率よく製造することができる。
【0063】図2は本発明の第二の製造方法における製
造工程の推移を示す成形型断面図であり、(a)はポリ
プロピレン樹脂組成物の射出前、(b)は射出途中、
(c)は射出終了、(d)は発泡終了の時点を示してい
る。製造工程は(a)、(b)、(c)、(d)の順に
推移する。
【0064】図2(a)は、可動型2が固定型1に最も
接近した状態にあり、可動型2と固定型1とから形成さ
れるキャビティ3の容積は最も小さい状態にある。この
場合、キャビティ3の容積は射出に用いられるポリプロ
ピレン樹脂組成物の全容積より小さく、キャビティ3の
断面の長さはクリアランス(L0)の状態にある。クリ
アランス(L0)は1.0〜1.5mm、好ましくは
1.0mmを超え1.5mm以下であるのが望ましい。
【0065】このクリアランス(L0)の状態から、射
出ノズル(図示せず)からスプルー4を通してポリプロ
ピレン樹脂組成物5を可動型2を後退させながらキャビ
ティ3内に射出し充填する。この充填途中の状態が図2
(b)であり、クリアランスはL0<L0+の状態にあ
る。図2(b)の過程では可動型2が後退している途上
であり、成形型に密着している部分からスキン層の形成
が始まる。ポリプロピレン樹脂組成物5の射出は可動型
2と固定型1との型締圧力より高い射出圧力で射出する
のが好ましい。
【0066】射出終了の状態が図2(c)であり、キャ
ビティ3の断面の長さはクリアランス(L1)の状態に
ある。この時点ではキャビティ3の容量は図2(a)お
よび(b)に比べて増大しており、クリアランスはL0+
<L1の状態にある。クリアランス比(L0/L1)は
0.1以上1未満、好ましくは0.3〜0.7、さらに
好ましくは0.4〜0.7であるのが望ましい。図2
(a)、(b)および(c)の時点では、ポリプロピレ
ン樹脂組成物5は軟化状態を保っているが、射出圧力お
よび充填圧力がかかっているので、発泡は全くまたはほ
とんど生じない。
【0067】次に発泡工程として、さらに可動型2を後
退させる。この場合、キャビティ3内が減圧となり、コ
ア層のポリプロピレン樹脂組成物5の発泡が進行し、芯
材(発泡体)が形成される。この状態が図2(d)であ
り、キャビティ3の断面の長さはクリアランス(L2
の状態にある。この時点ではキャビティ3の容積は図2
(c)に比べて増大しており、クリアランスはL1<L2
の状態にある。
【0068】発泡終了後はそのまま冷却して発泡成形品
6を得ることもできるし、可動型2前進させて型締する
こともできる。上記のような本発明の製造方法によれ
ば、スキン層と芯材とが同一のポリプロピレン樹脂組成
物(原料)からなり、表面特性に優れ、かつ良好な発泡
セルを有し、しかも発泡倍率が大きく軽量で剛性に優れ
た発泡成形品を容易に効率よく製造することができる。
【0069】本発明の発泡成形品は、上記の第一または
第二の製造方法により得られる発泡成形品である。すな
わち本発明の発泡成形品は、スキン層と芯材とが同一の
熱可塑性樹脂組成物(原料)からなる発泡成形品であ
る。スキン層の厚さは0.25〜5mm、好ましくは
0.27〜5mm、成形品の発泡倍率は1.05〜5
倍、好ましくは1.3〜2倍である。本発明の発泡成形
品は表面特性に優れ、しかも軽量で剛性にも優れてい
る。また原料の主体がオレフィンの重合体である場合、
塩素を含まないので焼却しても有害なガスは発生しな
い。またリサイクルも容易である。このため、本発明の
発泡成形品はドアトリム、インストルメントパネル等の
自動車内装部品;サイドプロテクトモール、バンパー、
ソフトフェイシア、マッドガード等の自動車外装部品;
家電用ハウジング、事務用品、日用雑貨、台所用品、建
材用品、スポーツ用品など、種々の分野において利用す
ることができる。
【0070】
【発明の実施の形態】次の本発明の実施例について説明
する。各実施例および比較例における評価方法は次の通
りである。
【0071】●発泡倍率 水中置換法により未発泡品の比重(dc0)および発泡
成形品の比重(dc1)を求め、dc0/dc1から発泡
倍率を求めた。その際、発泡成形品はスキン層を含む状
態で測定した。 ●外観性 発泡成形品の表面を目視で観察し、以下の基準で評価し
た。 〔シルバーストリーク〕 ○:ほとんど観察されず、未発泡品(参考例1)と同等
である △:発泡成形品表面の末端部のみシルバーストリークが
見られる ×:発泡成形品表面にシルバーストリークが見られる 〔ひけ〕 ○:ほとんど観察されず、未発泡品(参考例1)と全く
同等である △:ほとんど観察されず、未発泡品(参考例1)とほぼ
同等である ×:発泡成形品表面にくぼみが見られる ●弾性勾配 50×150mmの試験片をスパン100mmで両端を
支持し、中央部を50mm/minの速さで荷重を加
え、荷重・たわみ曲線の初期直線部分より1cm変形の
荷重より求めた。
【0072】実施例1 ポリプロピレン樹脂(プロピレン含量=94モル%、エ
チレン含量=6モル%、密度=0.902g/cm3
ASTM D 1238により230℃、2.16kg
荷重下で測定されるMFR=80g/10min、GP
C測定によりポリスチレン換算して求められたMw/M
n=4.1、Mz/Mw=3.3、13C−NMR法で測
定したアイソタクチックペンタッド分率=97.8%)
100重量部と、発泡剤マスターバッチ(炭酸水素ナト
リウム25重量%、クエン酸25重量%および低密度ポ
リエチレン50重量%)1.8重量部とをドライブレン
ドし、ポリプロピレン樹脂組成物ペレットを得た。な
お、このポリプロピレン樹脂組成物から炭酸水素ナトリ
ウムおよびクエン酸を除いた組成物のASTM D12
38により230℃、2.16kg荷重下で測定される
MFRは79g/10minであった。
【0073】上記ポリプロピレン樹脂組成物ペレットを
以下の条件で射出成形し、発泡成形品を得た。すなわ
ち、射出開始時の成形型クリアランスを1.0mmにし
て、ポリプロピレン樹脂組成物の一部を射出した後、引
き続いて成形型クリアランスを2.0mmまで後退させ
ながら残りのポリプロピレン樹脂組成物を射出し、さら
に成形型クリアランスを3.0mmまで後退させて発泡
させ、発泡成形品を得た。この発泡成形品の物性を前記
方法で評価した。結果を表1に示す。
【0074】 射出成形機:(株)東芝製、IS450GS(商標)を改造したもの 成形品サイズ:縦50cm、横30cm、厚さ3mmの平板 ゲート構造:バブルゲート、成形品中央1点ゲート 射出温度:200℃ 型締力:一次射出時;3000kN 二次射出時;1800kN 成形型内圧力:12MPa 射出圧力:100MPa 射出時間:2.0秒 発泡時間:1.0秒 成形型表面温度:50℃ 二次射出工程での可動型の後退速度:1.0mm/秒 二次射出工程終了後の後退停止時間:2.0秒 発泡工程での可動型の後退速度:1.0mm/秒 一次射出工程(初期)の成形型クリアランス(L0):1.0mm 二次射出工程終了後の成形型クリアランス(L1):2.0mm 発泡工程終了後の成形型クリアランス(L2):3.0mm 冷却時間:30秒
【0075】なお上記条件において、射出時間は射出開
始から原料の全量を射出し終わるまでの時間であり、冷
却時間は発泡工程における可動型の後退終了から発泡成
形品を成形型から取り出すまでの時間である。
【0076】実施例2 実施例1において、後退終了後の成形型クリアランス
(L2)を3.2mmとし、後退終了後8秒後にクリア
ランスを3.0mmまで圧縮して10秒冷却した以外は
実施例と同じ方法で行った。結果を表1に示す。
【0077】実施例3 ポリプロピレン樹脂(プロピレン含量=94モル%、エ
チレン含量=6モル%、密度=0.902g/cm3
ASTM D 1238により230℃、2.16kg
荷重下で測定されるMFR=80g/10min、GP
C測定によりポリスチレン換算して求められたMw/M
n=4.1、Mz/Mw=3.3、13C−NMR法で測
定したアイソタクチックペンタッド分率=97.8%)
100重量部と、発泡剤マスターバッチ(炭酸水素ナト
リウム25重量%、クエン酸25重量%および低密度ポ
リエチレン50重量%)1.8重量部とをドライブレン
ドし、ポリプロピレン樹脂組成物ペレットを得た。な
お、このポリプロピレン樹脂組成物から炭酸水素ナトリ
ウムおよびクエン酸を除いた組成物のASTM D12
38により230℃、2.16kg荷重下で測定される
MFRは79g/10minであった。
【0078】上記ポリプロピレン樹脂組成物ペレットを
以下の条件で射出成形し、発泡成形品を得た。すなわ
ち、射出開始時の成形型クリアランスを1.0mmに
し、成形型クリアランスを2.0mmまで後退させなが
ら連続してポリプロピレン樹脂組成物を射出し、さらに
成形型クリアランスを3.0mmまで後退させて発泡さ
せ、発泡成形品を得た。この発泡成形品の物性を前記方
法で評価した。結果を表1に示す。
【0079】 射出成形機:宇部興産機械(株)MD850S−III(商標) 成形品サイズ:縦50cm、横30cm、厚さ3mmの平板 ゲート構造:バブルゲート、成形品中央1点ゲート 射出温度:200℃ 射出時の型締力:1800kN 成形型内圧力:12MPa 射出圧力:100MPa 射出時間:2.0秒 発泡時間:1.0秒 成形型表面温度:50℃ 射出工程での可動型の後退速度:1.0mm/秒 射出工程終了後の後退停止時間:2.0秒 発泡工程での可動型の後退速度:1.0mm/秒 射出開始時点の成形型クリアランス(L0):1.0mm 射出終了後の成形型クリアランス(L1):2.0mm 発泡工程終了後の成形型クリアランス(L2):3.0mm 冷却時間:30秒
【0080】なお上記条件において、射出時間は射出開
始から原料の全量を射出し終わるまでの時間であり、冷
却時間は発泡工程における可動型の後退終了から発泡成
形品を成形型から取り出すまでの時間である。
【0081】実施例4 実施例3において、射出開始時点の成形型クリアランス
(L0)を1.2mm、射出終了後の成形型クリアラン
ス(L1)を2.0mm、発泡工程終了後の成形型クリ
アランス(L2)を3.6mmに変更した以外は実施例
3と同じ方法で行った。結果を表1に示す。
【0082】実施例5 実施例3において、射出開始時点の成形型クリアランス
(L0)を1.8mm、射出終了後の成形型クリアラン
ス(L1)を2.0mm、発泡工程終了後の成形型クリ
アランス(L2)を3.6mmに変更した以外は実施例
3と同じ方法で行った。結果を表1に示す。
【0083】実施例6 実施例3において、射出開始時点の成形型クリアランス
(L0)を1.8mm、射出終了後の成形型クリアラン
ス(L1)を3.0mm、発泡工程終了後の成形型クリ
アランス(L2)を5.4mmに変更した以外は実施例
3と同じ方法で行った。結果を表1に示す。
【0084】実施例7 実施例3において、射出開始時点の成形型クリアランス
(L0)を1.2mm、射出終了後の成形型クリアラン
ス(L1)を4.8mm、発泡工程終了後の成形型クリ
アランス(L2)を7.0mmに変更した以外は実施例
3と同じ方法で行った。結果を表1に示す。
【0085】参考例1 実施例1において、発泡剤マスターバッチを使用しなか
った。また二次射出工程後に30秒冷却して無発泡の成
形品を取り出した。
【0086】比較例1(射出コアバック) 射出成形条件を次のように変更した以外は実施例1と同
じ方法で行った。すなわち、初期の成形型クリアランス
(L0)を2.0mmとし、クリアランス2.0mmの
まま樹脂組成物全量の充填を行い、充填終了後に3.0
mmまでコアバックして発泡成形品を得た。冷却時間は
60秒とした。結果を表1に示す。
【0087】比較例2(射出プレス) 射出成形条件を次のように変更した以外は実施例1と同
じ方法で行った。すなわち、初期の成形型クリアランス
(L0)を5.0mmとし、射出終了後に成形型を2.
0mmまで閉じた後、3.0mmまでコアバックして発
泡成形品を得た。冷却時間は60秒とした。結果を表1
に示す。
【0088】
【表1】
【0089】
【発明の効果】本発明の第一の発泡成形品の製造方法
は、成形に使用する熱可塑性樹脂組成物の全容積よりも
小さい容積のキャビティ中に成形型を固定した状態で樹
脂組成物を射出して成形しているので、表皮層と芯材と
が同じ熱可塑性樹脂組成物からなり、表面特性に優れ、
かつ良好な発泡セルを有し、しかも発泡倍率が大きく軽
量で剛性に優れた発泡成形品をより短い成形サイクルで
容易に効率よく製造することができる。本発明の第二の
発泡成形品の製造方法は、成形に使用する熱可塑性樹脂
組成物の全容積よりも小さい容積のキャビティ中に可動
型を後退させながら樹脂組成物を射出して成形している
ので、表皮層と芯材とが同じ熱可塑性樹脂組成物からな
り、表面特性に優れ、かつ良好な発泡セルを有し、しか
も発泡倍率が大きく軽量で剛性に優れた発泡成形品を容
易に効率よく製造することができる。本発明の発泡成形
品は、上記製造方法から得られるので、表皮層と芯材と
が同じ熱可塑性樹脂組成物からなる発泡成形品であっ
て、表面特性に優れ、良好な発泡セルを有し、軽量で剛
性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の製造方法における製造工程の推
移を示す成形型断面図であり、(a)はポリプロピレン
樹脂組成物の射出開始前、(b)は射出終了、(c)は
発泡終了の時点を示している。
【図2】図2は本発明の製造方法における製造工程の推
移を示す成形型断面図であり、(a)はポリプロピレン
樹脂組成物の射出開始前、(b)は射出途中、(c)は
射出終了、(d)は発泡終了の時点を示している。
【符号の説明】 1 固定型 2 可動型 3 キャビティ 4 スプルー 5 ポリプロピレン樹脂組成物 6 発泡成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋元 英郎 千葉県袖ヶ浦市長浦580番30 株式会社グ ランドポリマー内 (72)発明者 河村 達次 千葉県袖ヶ浦市長浦580番30 株式会社グ ランドポリマー内 Fターム(参考) 4F206 AA11 AB02 AG20 AR025 AR075 AR11 JA04 JB30 JN12 JN33 JN35 JQ81

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡性の熱可塑性樹脂組成物をキャビテ
    ィ中で発泡させて発泡成形品を製造する方法において、 成形に使用する熱可塑性樹脂組成物の全容積よりも小さ
    い容積のキャビティ中に、一部の熱可塑性樹脂組成物を
    可動型を固定した状態で射出して充填する一次射出工程
    と、 一次射出工程後の工程であって、可動型を後退させなが
    ら、熱可塑性樹脂組成物の他の一部を射出して拡大され
    たキャビティに充填する二次射出工程と、 二次射出工程後の工程であって、熱可塑性樹脂組成物の
    射出を停止して、可動型をさらに後退させ、発泡させる
    発泡工程とを有することを特徴とする発泡成形品の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 一次射出工程および二次射出工程の成形
    型内圧力が5〜20MPa、一次射出工程および二次射
    出工程の合計の射出時間が0.1〜10秒、発泡工程に
    おける可動型の後退開始時間が二次射出工程終了後0.
    1〜5秒後である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 発泡工程終了後0.1〜60秒後に、可
    動型を型締して発泡成形品を圧縮する請求項1または2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 一次射出工程における射出開始時のキャ
    ビティの断面の長さ(L0)と、二次射出工程における
    熱可塑性樹脂組成物の射出終了時のキャビティの断面の
    長さ(L1)との比(L0/L1)が0.3〜0.7であ
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 一次射出工程における射出開始時のキャ
    ビティの断面の長さ(L0)が1〜1.5mmである請
    求項1ないし4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 発泡性の熱可塑性樹脂組成物をキャビテ
    ィ中で発泡させて発泡成形品を製造する方法において、 成形に使用する熱可塑性樹脂組成物の全容積よりも小さ
    い容積のキャビティ中に、可動型を後退させながら、熱
    可塑性樹脂組成物を射出して充填する射出工程と、 射出工程後の工程であって、熱可塑性樹脂組成物の射出
    を停止して、可動型をさらに後退させ、発泡させる発泡
    工程とを有することを特徴とする発泡成形品の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 一次射出工程における射出開始時のキャ
    ビティの断面の長さ(L0)と、二次射出工程における
    熱可塑性樹脂組成物の射出終了時のキャビティの断面の
    長さ(L1)との比(L0/L1)が0.3〜0.7であ
    る請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 一次射出工程における射出開始時のキャ
    ビティの断面の長さ(L0)が1.0〜1.5mmであ
    る請求項6または7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂組成物がポリオレフィン樹
    脂組成物である請求項1ないし8のいずれかに記載の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂組成物がポリプロピレン
    樹脂組成物である請求項1ないし8のいずれかに記載の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の製造方法により製造される発泡成形品。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の製造方法により製造される発泡成形品であって、スキ
    ン層の厚さが0.25〜5mm、成形品の発泡倍率が
    1.05〜5倍である発泡成形品。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の製造方法により製造される発泡成形品であって、スキ
    ン層の厚さが0.27〜5mm、成形品の発泡倍率が
    1.3〜2倍である発泡成形品。
  14. 【請求項14】 スキン層と芯材とが同一の熱可塑性樹
    脂組成物からなる発泡成形品であって、スキン層の厚さ
    が0.25〜5mm、成形品の発泡倍率が1.05〜5
    倍である発泡成形品。
  15. 【請求項15】 熱可塑性樹脂組成物がポリオレフィン
    樹脂組成物である請求項14記載の発泡成形品。
  16. 【請求項16】 熱可塑性樹脂組成物がポリプロピレン
    樹脂組成物である請求項14記載の発泡成形品。
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