JP2002115600A - エンジンのシリンダブロック構造 - Google Patents

エンジンのシリンダブロック構造

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JP2002115600A
JP2002115600A JP2000304056A JP2000304056A JP2002115600A JP 2002115600 A JP2002115600 A JP 2002115600A JP 2000304056 A JP2000304056 A JP 2000304056A JP 2000304056 A JP2000304056 A JP 2000304056A JP 2002115600 A JP2002115600 A JP 2002115600A
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昌子 篠原
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B2075/1804Number of cylinders
    • F02B2075/1816Number of cylinders four

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多気筒エンジン1のシリンダブロック3に、
前端部から後端側に向かいかつ吸気側及び排気側に分か
れるように、ウォータジャケットwを設ける場合に、シ
リンダブロック3の全長の短縮を図りつつ、前記両側の
ウォータジャケットwi,weに対する冷却水の良好な
導入性及び分配性を確保する。 【解決手段】 ウォータジャケットwの前端部に吸気側
側壁部3aから冷却水を導入する冷却水導入路71の下
流端を開口させ、この開口部に臨むように、内部にヘッ
ドボルト孔37を有する三角柱状のボス部73を配設す
る。ボス部73の気筒側側面73aを、平面視でシリン
ダ軸心zとヘッドボルト孔の軸心とを結んだ仮想線分L
に対し略直交するように形成し、該気筒側側面73aに
対応する稜線部73dを冷却水導入路71の下流端開口
部と重なるように位置付ける。稜線部73dを挟む2つ
の側面を、それぞれ、冷却水の流れを吸気側ウォータジ
ャケットwi又は排気側ウォータジャケットweのいず
れか一方に向かわせるガイド面73b,73cとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多気筒エンジンに
おける気筒列の左右両側にそれぞれウォータジャケット
を設けたシリンダブロックの構造に関し、特に、前記ウ
ォータジャケットへ外部から冷却水を導入する部分の構
造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の構造を有するシリン
ダブロックとして、例えば、特開平10−141154
号公報に開示されるように、直列4気筒エンジンの気筒
列の左右両側にそれぞれ前後方向に延びるようにウォー
タジャケットを形成したものが知られている。このもの
では、前記左右両側のウォータジャケットが互いに前端
部及び後端部でそれぞれ連通されるとともに、この連通
部分に外部から冷却水が導入されるようになっている。
【0003】また、前記ウォータジャケットに対して冷
却水を供給するウォータポンプは、シリンダブロックの
一側側壁部における前端縁部に配設され、Vベルト等を
介してエンジンのクランク軸により回転駆動されるよう
になっている。このような構造では、通常、ウォータポ
ンプから送り出される冷却水はウォータジャケットの前
端部に対して左右いずれか一側から流入することになる
ので、この冷却水を左右両側のウォータジャケットに対
して冷却水を適切に分配するのは、必ずしも容易ではな
い。
【0004】この点について、前記従来例のシリンダブ
ロックの場合、ウォータポンプから送り出される冷却水
の導入路を、ウォータジャケットの前端の連通部とは別
にシリンダブロックの前端壁部に追加形成し、この冷却
水導入路によって冷却水を一旦、シリンダブロックの前
端部に導いた上で、そこから左右両側の各ウォータジャ
ケットにそれぞれ流通させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来例の
ように、ウォータポンプからの冷却水導入路をウォータ
ジャケットよりも外側のシリンダブロック前端壁部に追
加した場合、そのことによって、シリンダブロックの全
長が相対的に長くなることは避けられない。
【0006】しかも、前記従来例の構造では、各ウォー
タジャケットへの分配性を確保するためとは言え、冷却
水の流れが導入路の先端側で一旦、滞留した後に大きく
曲げられることになるので、ウォータジャケットへの冷
却水の導入がスムーズに行われているとは言い難く、ポ
ンプ駆動に伴う機械損失の増大が懸念される。
【0007】本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、気筒列の左右両側
にそれぞれウォータジャケットを設けたシリンダブロッ
ク構造において、前記ウォータジャケットへ外部から冷
却水を導入する部分の構成に工夫を凝らし、シリンダブ
ロックの全長の短縮を図りつつ、左右両側のウォータジ
ャケットに対する冷却水の良好な導入性及び分配性を確
保することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、ウォータポンプからの冷却
水導入路の下流端を直接、ウォータジャケット前端の連
通部に開口させるとともに、そうした場合に必然的に該
開口部の近傍に位置することになるヘッドボルト孔のボ
ス部を利用して、冷却水の流れを左右両側のウォータジ
ャケットへスムーズに分流させるようにしたものであ
る。
【0009】具体的に、請求項1の発明では、エンジン
の気筒列方向である前後方向に長いシリンダブロック
に、該気筒の左右両側に分かれてそれぞれ前後方向に延
びるようにウォータジャケットが形成され、この左右両
側のウォータジャケットが互いに前端部で連通してい
て、かつこの連通部の近傍に、外部から冷却水を導入す
る冷却水導入路の下流端が開口されているエンジンのシ
リンダブロック構造を前提とする。そして、前記冷却水
導入路の下流端開口部の近傍に、ウォータジャケットの
底面から天井面に亘って、内部にヘッドボルト孔を有す
る三角柱状のボス部を立設し、このボス部の3つの側面
のうち、隣接する気筒の周壁部と対峙する気筒側側面
を、該気筒の軸心に沿って見て、この気筒軸心とヘッド
ボルト孔の軸心とを結んだ仮想線分に対し略直交するよ
うに形成するとともに、該気筒側側面に対応するボス部
の稜線部を、前記冷却水導入路における冷却水の流線に
沿って見て、該冷却水導入路の下流端開口部と重なるよ
うに位置付ける。そして、その稜線部を挟むボス部の2
つの側面のうちの一方の側面を、前記冷却水導入路から
の冷却水を前記一側のウォータジャケットに向かうよう
に案内する一側ガイド面とし、また、他方の側面を、前
記冷却水導入路からの冷却水をシリンダブロックの前端
壁部と共に他側のウォータジャケットに向かうように案
内する前端側ガイド面とする構成とする。
【0010】前記の構成により、冷却水導入路の下流端
開口部からウォータジャケット前端の連通部に流入した
冷却水は、その開口部の近傍に位置する三角柱状ボス部
の稜線部を境に2つに分けられ、そのうちの一方の流れ
が前記ボス部の一側ガイド面によって一側のウォータジ
ャケットに向かうように案内されるとともに、他方の流
れが前記ボス部の前端側ガイド面とシリンダブロックの
前端壁部とによって、他側のウォータジャケットに向か
うように案内される。これにより、ウォータジャケット
へ冷却水をスムーズに導入しながら、かつこの冷却水の
流れを左右両側のウォータジャケットに対して適切に分
配することができる。
【0011】また、例えば、前記従来例のシリンダブロ
ックのように、ウォータポンプをシリンダブロックの一
側側壁部に配設した場合、前記したボス部の稜線部と冷
却水導入路の下流端開口部との位置関係によれば、シリ
ンダブロックを左右方向から見て、該ボス部と冷却水導
入路とが互いに重なるように位置することになるから、
両者を重ならないように配置する場合に比べて、シリン
ダブロックの前後方向長さを相対的に短くすることがで
きる。
【0012】さらに、前記の如く三角柱状とされたボス
部の気筒側側面が、ウォータジャケット内で対峙する気
筒周壁部と概ね平行になっているので、この間の冷却水
の流れも阻害されず、気筒周辺の冷却性も良好なものに
なる。しかも、前記したボス部の配置により、このボス
部の断面形状は、気筒半径方向について相対的に長いも
のとなるので、このボス部の曲げ剛性を十分に確保する
ことができる。
【0013】請求項2の発明では、冷却水導入路を、シ
リンダブロックの吸気側側壁部に設けるとともに、気筒
軸心に沿って見たとき、ボス部の前端側ガイド面とこの
面に対峙するシリンダブロックの前端壁部との間の冷却
水通路幅を、該ボス部の一側ガイド面とこの面に対峙す
るシリンダブロックの吸気側側壁部との間の冷却水通路
幅よりも大きくした。
【0014】このことで、シリンダブロックの吸気側及
び排気側の量ウォータジャケットのうち、相対的に高温
になりやすい排気側ウォータジャケットへの冷却水の配
分が多くなり、これにより、該両側のウォータジャケッ
トによりシリンダブロックを全体として適切に冷却でき
る。
【0015】請求項3の発明では、シリンダブロックを
アルミニウム合金製とし、ボス部内のヘッドボルト孔を
このヘッドボルト孔の軸心に沿ってウォータジャケット
の底面よりも深い位置まで形成するとともに、冷却水導
入路の下流端をウォータジャケットの底面から天井面に
亘って開口させた。
【0016】このことで、シリンダブロックをアルミニ
ウム合金製とすることで、鋳鉄製のものに比べて軽量と
し、かつ放熱性に優れたものとすることができる。この
結果、シリンダブロックの温度状態を最適化しようとす
れば、ウォータジャケットは相対的に浅くなり、その底
面よりもヘッドボルト孔が深く形成されることになる。
そして、そのような浅いウォータジャケットの底面から
天井面に亘って、冷却水導入路の下流端を開口させるこ
とにより、浅いウォータジャケットに対しても、十分な
冷却水導入性を確保することができる。
【0017】請求項4の発明では、請求項3の発明にお
ける冷却水導入路の上流端が、ウォータポンプを収容す
るポンプ室に連通されており、該冷却水導入路をその上
流端から下流側に向かって流通断面積が徐々に拡大する
ように形成するとともに、その下流端開口部をウォータ
ジャケットの深さ方向に長い扁平形状とした。
【0018】このことで、ウォータポンプのポンプ室か
らウォータジャケットに向かって、冷却水導入路の流通
断面積が徐々に拡大されているので、この導入路におけ
る冷却水の流れを一層、スムーズなものとすることがで
きる。また、該冷却水導入路の下流端開口部をウォータ
ジャケットの深さ方向に長い扁平形状とすることで、こ
の開口部の面積をできるだけ大きくしつつ、シリンダブ
ロックの前後長の増大は抑制できる。
【0019】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
けるポンプ室を、シリンダブロックの一側側壁部の前端
側においてウォータジャケットに対応する位置から外方
に膨出するように形成したウォータポンプ収容部の内部
に設けるとともに、そのウォータポンプ収容部の後方に
隣接して、前記一側側壁部の外方に膨出するように、サ
ーモスタットハウジングを設ける構成とする。
【0020】この構成では、ウォータポンプがシリンダ
ブロック側壁部の前端側に配置されているので、このウ
ォータポンプを例えばVベルト等を介してクランク軸に
より回転駆動することができる。また、このウォータポ
ンプを収容するウォータポンプ収容部がシリンダブロッ
ク側壁部のウォータジャケットに対応する位置にあり、
かつその後方に隣接してサーモスタットハウジングが設
けられているので、サーモスタットからポンプ室を経て
ウォータジャケットに至る冷却水の経路が可及的に短く
なり、このことによっても冷却水の導入性の向上が図ら
れる。
【0021】一方、前記ウォータポンプ収容部やサーモ
スタットハウジングがシリンダブロック側壁部における
冷却水導入路の近傍に設けられているということは、そ
れらとの干渉を避けるために、冷却水導入路のレイアウ
トが制約を受けるということなので、斯かる構成におい
て、前記請求項1の発明により冷却水の導入性や分配性
を確保できることが、特に有効なものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。 (エンジン全体構成)図1及び図2は、本発明の実施形
態に係るエンジン1の外観を示し、このエンジン1は、
4つのシリンダs1〜s4(気筒:図8参照)がクラン
ク軸2の延びる方向に直線的に並ぶように設けられた直
列4気筒ガソリンエンジンである。このエンジン1は、
アルミニウム合金製のシリンダブロック3の上部に、同
じくアルミニウム合金製のシリンダヘッド4が組み付け
られて、エンジン本体が構成されており、該シリンダヘ
ッド4の上面にシリンダヘッドカバー5が組み付けられ
る一方、シリンダブロック3の下面にはオイルパン6が
組み付けられている。また、このエンジン1は、前記4
つのシリンダの並ぶシリンダ列方向、即ちクランク軸2
の延びる方向が、図示しない車両の幅方向に概略一致す
るよう、該車両のエンジンルームに横置きに搭載される
ものである。すなわち、前記図1における左側が車両の
前側に、また右側が車両の後側にそれぞれ対応し、図2
においては左側が車両の右側に、また図の右側が車両の
左側にそれぞれ対応している。
【0023】尚、この明細書では、前記シリンダブロッ
ク3及びシリンダヘッド4の長手方向、即ちクランク軸
2の延びる方向をエンジン前後方向とし、該クランク軸
2の出力端側(図2の右側、図1の紙面手前側)をエン
ジン1の後側と呼ぶ一方、その反対側(図2の左側、図
1の紙面奥側)をエンジン1の前側と呼ぶ。また、図1
に示すようにエンジン1の後側から前側を見て、右側を
エンジン1の右側と呼び、その反対側をエンジン1の左
側と呼ぶものとする。
【0024】前記エンジン1の本体左側面、即ち図2に
示すように車両前方から見たときに正面に見える側に
は、各シリンダs1,s2,…内の燃焼室に空気を供給
するための吸気マニホルド7が配設されている。また、
このエンジン左側面におけるエンジン前端側の部位に
は、図2にのみ示すが、それぞれVベルト8により駆動
されるパワステポンプ9、ウォータポンプ10、空調装
置用コンプレッサ11等の補機類が配置され、一方、エ
ンジン後側の部位にはスタータモータ12やオイルフィ
ルタ13が配置されている。
【0025】また、そのエンジン左側面におけるエンジ
ン前側の部位には、シリンダブロック3の上端部近傍に
おいてサーモスタットハウジング15が外方に膨出する
ように設けられており、このサーモスタットハウジング
15を覆う蓋部に一体的に設けられた冷却水導入管16
には、図示しないウォータホースが接続されていて、車
両のラジエータから供給される冷却水を後述するシリン
ダブロック3内のウォータジャケットw(図8等参照)
に導入するようになっている。
【0026】尚、図1及び図2に示す符号17は、シリ
ンダヘッド4の後端部に設けられた冷却水導出部であ
り、この冷却水導出部17の導出管17aには、図示し
ないウォータホースが接続されていて、シリンダヘッド
4のウォータジャケットから排出される冷却水をラジエ
ータに戻すようになっている。また、図2に示す符号1
8は、オイルパン6内に貯留されているエンジンオイル
の量を点検するためのレベルゲージである。
【0027】前記吸気マニホルド7は、軽量化や吸気温
度低減のために、例えばポリアミド樹脂を主材料として
射出成形により形成した複数の部材を互いに溶着して、
一体としたものである。詳しくは、この吸気マニホルド
7は、大きく湾曲する4本の分岐管20,20,…を有
し、これらの分岐管20,20,…の各下流端部に亘る
ように設けられた取付フランジ部(図示せず)がシリン
ダヘッド4の吸気側側壁部4aに取り付けられている。
一方、該4本の分岐管20,20,…の各上流端部はサ
ージタンク21に集合していて、そこからエンジン後方
の斜め上方に向かって、共通吸気管22が直線的に延び
ている。
【0028】前記共通吸気管22の上流端部には、図外
のエアフィルタを介して吸入される空気(吸気)の流通
量を調整するためのスロットル弁23が配設されている
とともに、該スロットル弁23の弁体23aをバイパス
する吸気のバイパス流通量を調節するために、電磁弁か
らなるアイドルスピードコントロール弁24(以下、I
SC弁という)が配設されている。また、この共通吸気
管22には、ISC弁24の取付けられている部位の裏
側でシリンダヘッド4の吸気側側壁部4aに支持される
支持部が設けられており、これにより、前記スロットル
弁23やISC弁24等が確実に支持されるようになっ
ている。
【0029】さらに、前記吸気マニホルド7の分岐管2
0,20,…の上方に近接して、図1にのみ示すが、各
分岐管20に略直交するようエンジン前後方向に延びる
フューエルディスパイプ26が配設されている。このフ
ューエルディスパイプ26のエンジン後側の端部には、
図示しない燃料供給ホースが接続されて、この燃料供給
ホースにより燃料ポンプから送られてくる高圧の燃料が
フューエルディスパイプ26を介して、各シリンダ毎の
インジェクタに分配供給されるようになっている。ま
た、このフューエルディスパイプ26内の燃料の圧力状
態を検出するための燃圧センサ27と、設定圧以上とな
った高圧の燃料を逃がして、燃料タンクに戻すためのリ
リーフ弁28とが配設されている。
【0030】一方、エンジン1の本体右側には、図3に
示すように、各シリンダ内の燃焼室から既燃ガスを排出
させる排気マニホルド30が取付けられるようになって
いる。この排気マニホルド30は、互いに長さの等しい
ステンレス製の薄肉丸パイプをそれぞれ曲げ加工してな
る4つの分岐管31,31,…と、プレス加工により形
成され、前記各分岐管31の排気上流側の端部がそれぞ
れ溶接された取付フランジ部32と、反対に該分岐管3
1,31,…の排気下流側の端部が軸線方向を揃えて束
ねられた状態で溶接された集合管33とからなる。
【0031】また、シリンダヘッド4の排気側側壁部4
bには、エンジン1の前後方向に長い台状の突出部が形
成され、この突出部の端面が、前記排気マニホルド30
の取付フランジ部32と接合される接合面34とされて
いる。そして、この接合面34には、エンジン前後方向
に直線的に並んで、各シリンダと個別に連通する4つの
排気ポート35,35,…の下流端がそれぞれ開口して
おり、これらの4つの開口部のうち、エンジン後端部に
最も近い第4シリンダの排気ポート35の開口部に隣接
して、該開口部に連通しかつ接合面34に開口する異形
の凹部36が形成されている。
【0032】さらに、シリンダヘッド4の後端部には、
前記第4シリンダの排気ポート35から排出される排気
の一部を吸気マニホルド7に還流させるように、排気ガ
ス還流通路37(以下、EGR通路という)が形成され
ている。このEGR通路37の上流端は、前記接合面3
4におけるエンジン後側の端部付近に開口しており、こ
の開口端も前記凹部36と連通している。つまり、前記
凹部36は、シリンダヘッド4の排気側側壁部4bにお
ける接合面34に開口するとともに、前記EGR通路3
7の開口端とこれに隣接する排気ポート35の下流端開
口部とを互いに連通させている。
【0033】そして、前記排気マニホルド30の取付フ
ランジ部32がガスケット38を介してシリンダヘッド
4の前記接合面34に重ね合わされて、スタッドボルト
39,39,…によりシリンダヘッド4の排気側側壁部
4bに締結固定される。このとき、前記取付フランジ部
32のエンジン後側の端部に形成された延出部32a
が、前記凹部36とEGR通路37の開口端とを覆う状
態になり、これにより、前記第4シリンダの排気ポート
35の開口部とEGR通路37の上流端とを連通する容
積室、即ちEGR導入空間が形成される。
【0034】一方、前記排気マニホルド30の集合管3
5の下端部には、図示しないが、鉄製パイプ部材からな
る排気管の上流端部が接続され、この排気管の下流端側
が車両のフロア下まで延びていて、そこに排気浄化用の
触媒が接続されるようになっている。
【0035】前記シリンダヘッド4ののエンジン後側の
端壁部4cには、前記EGR通路37を通って吸気マニ
ホルド7に還流される排気ガスの流通量を調節するため
の排気還流制御弁41(以下、EGR弁という)が配設
されている。このEGR弁41は、図示しないステッピ
ングモータにより弁体が作動されて、排気ガスの流通量
を調節するものであり、上述の如く、シリンダヘッド4
の後端壁部4cに設けられた冷却水導出部17に隣接
し、かつこの冷却水導出部17の導出管17aに取り付
けられるウォータホースに取り囲まれるように配置され
ている。また、前記冷却水導出部17の上方に近接する
ように、各シリンダ毎の点火プラグ42,42,…に高
圧電流を供給する点火コイルユニット43が配置されて
いる。このようにEGR弁41や点火コイルユニット4
3が冷却水導出部17に近接して配置されていることに
よって、該EGR弁41や点火コイルユニット43の過
熱が抑制されることになる。
【0036】尚、前記図1における符号44は、エンジ
ン1の動弁系における吸気側カム軸の回転位置を検出す
るためのカム角センサであり、また、符号45は、クラ
ンク軸2の出力端部に締結固定されるとともに、図外の
オートマチックトランスミッション(AT)のトルクコ
ンバータに締結固定されて、エンジン1の出力を該AT
に伝達するドライブプレートである。
【0037】(シリンダブロックの全体構成)次に、前
記シリンダブロック3の構造について、図4〜13に基
づいて詳細に説明する。ここで、図4〜7は、吸気マニ
ホルド7やウォータポンプ10等の補機類を全て取り除
いた状態で、エンジン左側から見たシリンダブロック3
の吸気側側壁部3a、エンジン右側から見たシリンダブ
ロック3の排気側側壁部3b、シリンダブロック3のエ
ンジン前端壁部3c及びエンジン後端壁部3dをそれぞ
れ示すものである。
【0038】また、図8は、シリンダヘッド4を取り外
した状態のシリンダブロック3のトップデッキ3eを示
し、図9は、オイルパン6を取り外した状態でシリンダ
ブロック3を下方のクランク室58側から見た状態を示
す。さらに、図10〜12は、いずれもシリンダブロッ
ク3の垂直断面構造を示すものであり、それぞれ、図4
及び図8におけるX-X断面、XI-XI断面及びXII-XII断面
を示す。さらにまた、図13は、シリンダブロック3の
水平断面構造を示す前記図4のXIII-XIII断面図であ
る。
【0039】前記図4に示すように、シリンダブロック
3の吸気側側壁部3aには、その前端側の上端部近傍に
おいてエンジン外方に向かって膨出するように、ウォー
タポンプ10を収容するウォータポンプ収容部47が設
けられ、さらに、このウォータポンプ収容部47の後方
に連続するようにサーモスタットハウジング15が設け
られている。言い換えると、前記ウォータポンプ収容部
47やサーモスタットハウジング15は、いずれも、吸
気側側壁部3aの前端側であってかつ後述するウォータ
ジャケットwに対応する位置において、外方に膨出する
ように形成されている。また、前記ウォータポンプ収容
部47やサーモスタットハウジング15の下方の側壁部
3aには、空調装置用コンプレッサ11の取付ボス部4
8,48,…が設けられている。
【0040】一方、前記吸気側側壁部3aの後端側の下
端部近傍には、オイルフィルタ13の取付台座部49が
設けられており、この取付台座部49の上方には、スタ
ータモータ12の取付ボス部50,50,…が設けられ
るとともに、該スタータモータ12のピニオンを収容す
るための凹陥部51が、シリンダブロック3の後端壁部
3dに亘るように設けられている。尚、図4及び図5に
示す符号52,52,…は、いずれも、シリンダブロッ
ク3の側壁部3a,3bを補強するためのリブである。
また、図5に示す符号53は、寒冷地仕様においてウォ
ータジャケットw内に電熱ヒータを挿入するために形成
されたヒータ孔であり、このエンジン1の場合は、該ヒ
ータ孔53はプラグ53aにより閉止されている。
【0041】図6に示すように、シリンダブロック3の
前端壁部3cには、左右両側においてそれぞれ上端部か
ら下端部に亘って突出する突出壁部54,54が設けら
れていて、この突出壁部54,54に対して図示しない
フロントカバーが取り付けられることで、このフロント
カバーと前端壁部3cとの間に動弁系駆動のタイミング
チェーンを収容する扁平の空間部が形成されるようにな
っている。また、その突出壁部54,54のうち、シリ
ンダブロック3の吸気側寄りのもの(図の右側の突出壁
部)には、前記したウォータポンプ収容部47内のポン
プ室55に連通する円形の開口部が形成されており、さ
らにその下方には該突出壁部54の内側にオイルポンプ
56を収容するオイルポンプ収容空間57が開口してい
る。
【0042】また、同図において明らかなように、この
シリンダブロック3は、左右両側の側壁部3a,3bが
それぞれクランク軸2の軸心Xよりも下方まで延びてい
るディープスカートタイプのものであり、それらの両ス
カート部に囲まれた部分が、クランク軸2(この図には
示さず)を収容するクランク室58とされている。この
クランク室58には、図9に示すようにエンジン前後方
向に並んで、合計5つの主軸受部59,59,…がシリ
ンダブロック3側に形成されていて、該各主軸受部59
にそれぞれ軸受キャップ60,60,…が配置され、さ
らに、該5つの軸受キャップ60,60,…同士がベア
リングビーム61により連結された状態で、ボルト6
2,62,…により前記主軸受部59,59,…に対し
て締結固定されるようになっている。
【0043】図7に示すように、シリンダブロック3の
後端壁部3dには、図外のATが取り付けられるAT取
付部63が設けられている。すなわち、図8,9に示す
ように、シリンダブロック3の左右両側壁部3a、3b
は後端側ほど広くなるようにコーン形状に拡大されてい
て、このコーン形状の部分の後端面が、オイルパン6
(この図には示さず)の後端面とともに略円環形状のフ
ランジ面からなるAT取付部63を構成している。そし
て、同図に仮想線で示すように、前記AT取付部63の
フランジ面にATのケーシングのフランジ面が重ね合わ
されて、図示しないボルトにより締結固定されるように
なっている。尚、前記ATのケーシング上端部、即ち締
結部63のフランジ面の上端部は、シリンダブロック3
のトップデッキ面3eよりも下方に位置している。
【0044】また、前記後端壁部3dには、スタータモ
ータ12のピニオンを収容する凹陥部51の形状に沿っ
て切欠きが形成されている。すなわち、凹陥部51は、
シリンダブロック3の吸気側側壁部3aから後端壁部3
dに亘るように設けられていることになり、この凹陥部
51を有効利用すれば、エンジン1のドライブプレート
45をATのトルクコンバータのタービンケースに締結
するときに、図12にも示すように、前記凹陥部51内
においてドライブプレート45を実際に確認しながら、
該凹陥部51内に位置づけた締結ボルト65をドライブ
プレート45に締結できるようになっている。このよう
な凹陥部51の構成により、エンジン1とATとの結合
作業の容易化が図られる。
【0045】前記シリンダブロック3には、図8,9に
それぞれ示すように、エンジン前端側の第1シリンダs
1から後端側の第4シリンダs4まで、4つのシリンダ
が一体成形されており、この各シリンダs1,s2,…
にはそれぞれ鋳鉄製ライナ66,66,…(図9にのみ
示す)が圧入されている。また、図8にのみ示すが、シ
リンダブロック3のトップデッキ3eには、該シリンダ
ブロック3にシリンダヘッド4を取り付けるための合計
10個のヘッドボルト孔67,67,…が形成されてお
り、このヘッドボルト孔67,67,…は、平面視で
(シリンダs1,s2,…の軸心に沿って見て)各シリ
ンダs1,s2,…の周囲を等間隔を空けて囲むように
4箇所に配置されている。
【0046】(ウォータジャケットの構成)図8及び図
10〜13に示すように、シリンダブロック3には、4
つのシリンダs1〜s4を囲むようにウォータジャケッ
トwが設けられている。このウォータジャケットwは、
シリンダブロック3の吸気側及び排気側側壁部3a,3
bにおいて、それぞれ、シリンダs1〜s4の外形に沿
って屈曲するように形成されるとともに、エンジン前端
部から後端部に亘って設けられており、その吸気側のウ
ォータジャケットwiと排気側のウォータジャケットw
eとが、シリンダブロック3の前後両端部においてそれ
ぞれ連通されている。また、シリンダブロック3のトッ
プデッキ3eには、前記ウォータジャケットwの形状に
沿うように、該トップデッキ3eを貫通して、前記ウォ
ータジャケットwからシリンダブロック3側のウォータ
ジャケットに冷却水を流通させる異形の孔部70,7
0,…が設けられている。
【0047】前記ウォータジャケットwは、図6、12
に示すように、各シリンダs1〜s4の上側約半分に対
応するくらいの深さまで形成されており、図10,11
にも示すように、ヘッドボルト孔67,67,…の方が
ウォータジャケットwの底面よりも深い位置まで形成さ
れている。このようにウォータジャケットwが浅く形成
されているのは、アルミニウム合金製のシリンダブロッ
ク3が鋳鉄製のものに比べて放熱性に優れることから、
深いウォータジャケットを形成すると、シリンダs1〜
s4内の燃焼室が冷え過ぎて、熱効率の悪化を招くこと
になるからである。
【0048】一方、そのようにウォータジャケットwが
浅く形成されていることから、該ウォータジャケットw
に対する冷却水の供給経路を短くしようとすれば、半ば
必然的に、この実施形態のエンジン1の如く、ウォータ
ポンプ収容部47やサーモスタットハウジング15がシ
リンダブロック3のトップデッキ3e近傍に配置される
ことになる。また、ウォータポンプ10がVベルト8に
より駆動される関係上、前記ウォータポンプ収容部47
はシリンダブロック3の前端側に配置される。
【0049】そして、前記ウォータポンプ10から吐出
される冷却水は、図6にも示すように、ウォータポンプ
収容部47の内部にポンプ室55の周囲を取り囲むよう
に形成された冷却水導入路71を流通して、ウォータジ
ャケットwの前端部、即ち吸気側及び排気側ウォータジ
ャケットwi,weの前端部が互いに連通される連通部
分に流入するようになっている。この冷却水導入路71
は、上流端がポンプ室55の周囲を囲みかつこのポンプ
室55に連通される一方、この上流端部から下流端側に
向かって流通断面積が徐々に拡大し、その下流端開口部
が、図4に示すように、ウォータジャケットwの深さ方
向に長い扁平形状とされて、ウォータジャケットwの底
面から天井面に亘って開口している。
【0050】このような冷却水導入路71及びその下流
端開口部の形状により、冷却水の流れがスムーズなもの
になり、かつ、浅いウォータジャケットwに対しても、
冷却水の導入性が良好なものとなる。しかも、前記冷却
水導入路71の下流端開口部がウォータジャケットの深
さ方向に長い扁平形状とされているので、この開口部の
面積をできるだけ大きくしながら、シリンダブロック3
の前後長が増大することは、抑制できる。
【0051】一方、前記ポンプ室55の後端側の部分
は、後方に隣接するサーモスタットハウジング15の内
部に向かって延びるように形成されて、図示しないサー
モスタットを収容するサーモスタット室72に連通して
いる。そして、ウォータポンプ10のインペラが回転さ
れると、ラジエータ側から供給される冷却水が前記サー
モスタット室72からポンプ室55に吸い込まれて、こ
のポンプ室55の径方向外方に向かって吐出され、その
後、冷却水導入路71を通って、ウォータジャケットw
の前端部に流入するようになる。
【0052】本発明の特徴部分は、前記の如く冷却水導
入路71を通って、ウォータジャケットwの前端部に流
入した冷却水を、吸気側及び排気側の両方のウォータジ
ャケットwi,weに対して適切に分配できるようにし
たウォータジャケットwの前端部の構造にある。すなわ
ち、図13に示すように、冷却水導入路71の下流端開
口部の近傍には、ウォータジャケットwの底面から天井
面に亘って、冷却水の流れを2つに分ける三角柱状のボ
ス部73が立設されている。
【0053】このボス部73は、内部にヘッドボルト孔
67が形成されているものであり、三角柱状をなす3つ
の側面73a、73b、73cのうち、隣接する第1気
筒s1の周壁部と対峙する気筒側側面73aが、平面視
で該第1気筒s1の軸心zとヘッドボルト孔の軸心(図
示せず)とを結んだ仮想線分Lに対し略直交するように
形成されている。
【0054】言い換えると、該気筒側側面73aは、ウ
ォータジャケットw内で対峙するシリンダ周壁部と概ね
平行になっていて、この間の冷却水の流れがスムーズな
ものとなることから、第1シリンダs1の周囲の冷却性
が良好なものになる。このことはまた、前記三角柱状ボ
ス部73の断面形状が、第1シリンダs1の半径方向に
ついて相対的に長いものとされているということでもあ
り、このことで、ボス部73の曲げ剛性が十分に高くな
る。
【0055】また、前記気筒側側面73aに対応するボ
ス部73の稜線部、即ち、概ね前記仮想線分Lの延長線
上に位置する稜線部73dは、冷却水導入路71におけ
る冷却水の流線(図に白い矢印で示す)に沿って見たと
き、言い換えると、冷却水導入路71の内部でシリンダ
ブロック3の左右方向から見たときに、その冷却水導入
路71の下流端開口部と重なるように位置付けられてい
る。そして、前記稜線部73dを挟むボス部73の2つ
の側面73b、73cのうちの一方は、冷却水導入路7
1からの冷却水の流れを吸気側のウォータジャケットw
iに向かうように案内する吸気側ガイド面73bとさ
れ、一方、他方の側面は、冷却水の流れをシリンダブロ
ック3の前端壁部3cと共に排気側のウォータジャケッ
トweに向かうように案内する前端側ガイド面73cと
されている。
【0056】このようなボス部73の配置構成により、
冷却水導入路71を通ってウォータジャケットwの前端
部に導かれた冷却水の流れは、該ボス部73の稜線部7
3dを境に2つに分けられて、一つの流れが前記ボス部
73の吸気側ガイド面73bにより吸気側ウォータジャ
ケットwiに向かうように案内されるとともに、もう一
つの流れはボス部73の前端側ガイド面73cとシリン
ダブロック3の前端壁部3cとによって、排気側ウォー
タジャケットweに向かうように案内されるようにな
る。
【0057】ここで、前記ボス部73の前端側ガイド面
73cとこの面に対峙するシリンダブロック3の前端壁
部3cとの間の冷却水の通路幅は、平面視で、該ボス部
73の吸気側ガイド面73bとこの面に対峙するシリン
ダブロック3の吸気側側壁部3aとの間の冷却水の通路
幅よりも大きくされており、このことで、相対的に高温
になりやすい排気側ウォータジャケットweへ向かう冷
却水の流量を十分に多くして、シリンダブロック3を全
体として適切に冷却することができる。
【0058】こうして、ウォータジャケットwに流入し
た冷却水は、吸気側及び排気側ウォータジャケットw
i,weに対してスムーズにかつ適切に分流され、該各
ウォータジャケットwi,we内をそれぞれエンジン後
端側に向かって流れるとともに、シリンダブロック3の
トップデッキ3eを貫通する孔部70,70,…を通っ
て、シリンダヘッド4側のウォータジャケットに流れ、
このシリンダヘッド4側のウォータジャケットにおいて
もエンジン前端側から後端側に向かって流れて、最後
に、該シリンダヘッド4の後端部に設けられた冷却水導
出部17から排出されるようになっている。
【0059】(ウォータジャケット中子の支持方法)と
ころで、前記シリンダブロック3は、アルミニウム合金
の溶湯を所定圧力下で鋳型に流し込む周知の低圧鋳造法
により製造されるものであり、前記ウォータジャケット
wに対応する中空部を形成するために、塩中子や砂中子
等の崩壊性中子部材を用いるようにしている。このよう
な中子部材を鋳型内に支持する場合、一般的に、該中子
部材に細い孔を空けて、この孔を鋳型に形成した突起部
に嵌合させたり、或いは、その孔にピンを貫通させて、
このピンの先端部を鋳型に形成した穴に差し込んだりす
る。
【0060】しかし、そのような支持方法は手間がかか
り過ぎるきらいがあり、より簡単な方法でかつ確実に中
子部材を支持できるようにしたいという要請があった。
これに対し、この実施形態に係るエンジン1では、シリ
ンダブロック3の前端壁部3cと排気側側壁部3bにそ
れぞれウォータジャケットwに連通する開口部があるこ
とに着目し、この開口部を形成するために中子の本体か
ら突出する突出部分を鋳型により直接、保持することに
よって、中子部材を支持するようにしている。
【0061】具体的に、シリンダブロック3の前端壁部
3cには、上述の如く、ウォータポンプ10を収容する
ポンプ室55に連通する開口部が形成されていて(図6
参照)、この開口部に対応する中子が、ポンプ室55や
冷却水導入路71に対応する中子とともに、ウォータジ
ャケットwの中子部材に一体に形成されている。また、
上述の如く、シリンダブロック3の排気側側壁部3bに
は、排気側ウォータジャケットweに連通されるヒータ
孔53が形成されていて(図5参照)、このヒータ孔5
3に対応する中子も、ウォータジャケットwの中子部材
に一体に形成されている。
【0062】そして、図14に模式的に示すように、前
記シリンダブロック3を形成するときには、まず、左右
両側の横型M1,M2と前型M3と後型及び下型(いず
れも図示せず)とを組付け、その下型の上に中子部材N
を配置した上で、その上方から上型M4を組み付ける。
ここで、前記したように、中子部材Nの前端側には、ポ
ンプ室55や冷却水導入路71に対応する形状の第1突
出部n1が一体形成され、また、中子部材Nの右側後方
の側面、即ちエンジン1の第4シリンダs4に対応する
部位には、前記したヒータ孔53に対応する形状の第2
突出部n2が一体形成されている。そして、鋳型M1〜
M4が互いに適正に組み付けられた状態では、前記中子
部材Nの第1突出部n1の先端側が、左側の横型M2と
前型M3と上型M4とにより挟持されるとともに、前記
第2突出部n2の先端側が、右側の横型M1と上型M4
とにより挟持されて、それぞれ保持されるようになって
いる。
【0063】より詳しくは、前記中子部材Nの第2突出
部n2の保持構造は、図15(a)(b)に示すようになって
いる。すなわち、横型M1の側壁部には下側が略円弧形
状をなす切欠部m1が形成され、一方、上型M4の下端
部には、該切欠部m1に対応する位置において型の割面
よりも下方に突出する押接部m2が形成されている。ま
た、中子部材Nの第2突出部n2は、該中子部材Nの本
体側面から略水平に突出する円柱状部と、この円柱状部
の先端側が径方向外方に広がった拡径部とからなり、こ
の拡径部が前記横型M1の切欠部m1内に嵌み合わされ
た状態で、この切欠部m1と前記上型M4の押接部m2
とにより上下方向から挟持され、さらに、該第2突出部
n2の先端側から巾木Pにより押止されて、確実に保持
されるようになっている。
【0064】そのように、中子部材Nが前記第1及び第
2突出部n1,n2において鋳型M1〜M4内に確実に
支持された状態で、図示しないが、溶湯、即ち溶融され
たアルミニウム合金が加圧エアにより鋳型M1〜M4の
下方の溶湯供給源から湯口部を介して供給され、その上
方に形成されているシリンダブロック3と略同じ形状の
キャビティCに充填されることで、シリンダブロック3
が鋳造されるようになっている。斯かる製造方法によれ
ば、図5に示すように、シリンダブロック3のヒータ孔
53のボス部の断面は円形にはならず、このボス部の断
面形状は、前記右側の横型M1に形成された切欠部m1
と上型M4に設けられた押接部m2とが組み合わされた
盾型のものとなる。
【0065】また、斯かる製造方法によれば、従来まで
のように中子部材Nを支持するための専用の部品等を必
要とせず、手間をかけずにかつ簡単な構成で、中子部材
Nを確実に保持することができるので、製造コストの低
減が図られる。
【0066】(オイル通路の構造)次に、シリンダブロ
ック3におけるオイル通路の構造について、まず、エン
ジン1の各摺動部にエンジンオイルを供給する供給側の
通路構造から説明する。
【0067】図4,6及び図10〜12に示すように、
シリンダブロック3の吸気側側壁部3aには、エンジン
前端部から後端部に亘って直線的に延びるようにメイン
ギャラリ80が形成されるとともに、オイルポンプ56
から吐出されるエンジンオイルをオイルフィルタ13に
導く第1供給路81と、このオイルフィルタ13により
濾過されたエンジンオイルを前記メインギャラリ80に
導く第2供給路82とが形成されている。
【0068】すなわち、前記第1供給路81の下流端
は、オイルフィルタ13の取付台座部49に開口して、
オイルフィルタ13のオイル取入口に連通している。ま
た、前記第2供給路82の上流端も前記取付台座部49
に開口して、オイルフィルタ13からのオイル吐出口に
連通している。一方、前記オイルギャラリ80は、前端
部及び後端部がそれぞれ図示しないプラグにより閉止さ
れる一方、図6に示すように、シリンダブロック3の前
端壁部3cにおいて左右方向に延びるように形成された
第3オイル通路83に連通している。この第3オイル通
路83は、図示しないが、タイミングチェーンの張力を
調節する油圧式テンショナに圧油を供給するためのもの
である。尚、前記第3オイル通路83はシリンダブロッ
ク3の吸気側からドリルにより穿孔されて、形成された
ものであり、吸気側側壁部3aに開口する部分が図示し
ないプラグにより閉止されている。
【0069】前記メインギャラリ80には、図9〜12
に示すように、クランク軸2を支持する主軸受部59,
59,…に対して個別にエンジンオイルを供給するよう
に、相対的に大径の分配通路84,84,…が分岐接続
されている。また、図示しないが、メインギャラリ80
には、エンジンオイルをシリンダヘッド4側に送るため
の専用のオイル通路が分岐接続されており、このオイル
通路の途中には絞りが形成されていて、前記の如くクラ
ンク軸2の主軸受部59,59,…に対する供給油圧を
確保しながら、シリンダヘッド4の動弁系等に十分な量
のエンジンオイルを供給できるようになっている。
【0070】続いて、エンジン1の各摺動部からオイル
パン6へエンジンオイルを戻すリターン側の通路構造を
説明すると、前記したようにメインギャラリ80からク
ランク軸2の主軸受部59,59,…等に供給されたエ
ンジンオイルは該各主軸受部59の摺動面からクランク
室58に漏れ出て、そこから直接的にオイルパンに落下
する。一方、シリンダヘッド4に供給されたエンジンオ
イルは、動弁系カム軸の軸受部等からシリンダヘッド4
のミドルデッキ上に漏れ出て、このミドルデッキからシ
リンダヘッド4の底面まで貫通するオイル落とし穴を通
って、シリンダブロック3上面に至り、このシリンダブ
ロック3に該オイル落とし穴に連通するように設けられ
たオイルリターン通路86、87等を通って、クランク
室58やオイルパン6に戻されるようになっている。
【0071】詳しくは、図4,5に示すように、シリン
ダブロック3の吸気側及び排気側側壁部3a,3bに
は、それぞれ、第1シリンダs1及び第2シリンダs2
の略中央に対応する位置において上下方向に略直線状に
延びる前側リターン通路86,86が設けられている。
また、第3シリンダs3及び第4シリンダs4の中間に
も同様に後側リターン通路87,87が設けられてい
る。この両リターン通路86,87は、図8〜11に示
すように、上流端がシリンダブロック3のトップデッキ
3e上面に開口される一方、下流端がシリンダブロック
3の底面においてオイルパン6の内部に臨むように開口
している。
【0072】このように各リターン通路86,87を隣
接する2つのシリンダの略中央に対応する位置において
上下方向に略直線状に延びるように設けたことで、該各
リターン通路86,87によるエンジンオイルの流れが
極めてスムーズなものとなり、基本的に良好なオイルリ
ターン性を得ることができる。しかも、該各リターン通
路86,87を通って落下したエンジンオイルは、シリ
ンダ間でオイルパン6内に落下するようになるので、ク
ランク軸2のカウンターウエイトによるエンジンオイル
の掻き上げも少ない。
【0073】さらに、前記各リターン通路86,87の
下流端側には、その途中でクランク室58に臨むように
開口する開口窓部88が設けられていて、エンジン1が
車体前後方向に揺動したり、或いは車両の前後加速度に
よる影響を受けて、オイルパン6内の油面が大きく偏っ
たときでも、オイルの良好なリターン性を確保できるよ
うになっている。また、前記各リターン通路86,87
は、いずれも、オイルパン6の内部に臨む下流端開口部
の大きさが吸気側側壁部3aのものの方が排気側側壁部
3bのものよりも大きくなるような形状とされており、
このことで、同図には示さないが、図の時計回り方向に
回転するクランク軸2からの風圧によって、オイルパン
6内の油面が偏ることがあっても、このことよるオイル
リターン性への悪影響を軽減できる。
【0074】また、前記図4,5に示すように、シリン
ダブロック3の吸気及び排気側側壁部3a、3bには、
それぞれ、前記後端側オイルリターン通路87,87の
途中から分岐して、シリンダブロック3後端側の斜め上
方に向かって延びる分岐通路90,90が形成されてい
る。この各分岐通路90の上流端は、図8にも示すよう
に、シリンダブロック3のトップデッキ3e上面におい
て、前記後端側オイルリターン通路87,87の上流端
開口部よりもさらに後側に離間して、該シリンダブロッ
ク3の後端縁部近傍に開口されており、図示しないが、
その上流端開口部に対応するようにシリンダヘッド4の
後端部に形成されたオイル落とし穴に連通されている。
一方、前記各分岐通路90の下流端部は、シリンダブロ
ック3を左右いずれか一方向から見て、ウォータジャケ
ットwの下端部近傍において該ウォータジャケットwの
下端部を含むような位置で後側リターン通路87,87
に接続されている。
【0075】このような分岐通路90の構成により、シ
リンダヘッド4の後端部のオイル落とし穴を落下してき
たエンジンオイルを、分岐通路90により前記後側リタ
ーン通路87の途中に合流させることができるので、こ
の実施形態のようにエンジン1を車両に横置きに搭載し
たときだけでなく、エンジン1を縦置きに搭載して、シ
リンダブロック3の後端部が前端側よりも相対的に低い
状態になっても、シリンダヘッド4の後端部にエンジン
オイルが滞留することはない。
【0076】ここで、前記した前側及び後側リターン通
路86,87や分岐通路90は、いずれも閉断面構造と
されており、しかも、その周囲のシリンダブロック3の
側壁部3a、3bには、図8に明らかなように、少なく
ともウォータジャケットwに対応する上側の部分におい
て外方に膨出する膨出部が設けられている。従って、該
リターン通路86,87や分岐通路90の周囲では、側
壁部3a、3bの剛性が高くなる。
【0077】一方、前記図4,8において明らかなよう
に、シリンダブロック3の吸気側側壁部3aにおいて、
前記前側リターン通路86の周囲の膨出部はサーモスタ
ットハウジング15と連続するように一体成形されてい
る。また、該前側リターン通路86と後側リターン通路
87との間には、それらの周囲の膨出部にそれぞれ連続
するように中間膨出部91(図8にのみ示す)が一体成
形されており、この中間膨出部91の内部に、図に仮想
線で示すように、オイルセパレータ室92が設けられて
いる。
【0078】要するに、前記シリンダブロック3の吸気
側側壁部3aは、トップデッキ3eからウォータジャケ
ットwの下端部よりも下側の所定位置、即ちシリンダs
1〜s4内での燃焼に伴う加振力を最も強く受ける部分
において前端縁部から後端側に向かって順に、ウォータ
ポンプ収容部47、サーモスタットハウジング15、前
側リターン通路86の膨出部、中間膨出部91、後側リ
ターン通路87の膨出部が互いに連続するように一体成
形され、さらに、該後側リターン通路87の膨出部から
シリンダヘブロック3の後端縁部までが分岐通路90の
膨出部によって繋がれている。このことで、シリンダブ
ロック3の吸気側側壁部3aにおいて加振力を最も強く
受ける上側の部分が前端部から後端部に亘って補強さ
れ、該吸気側側壁部3aの膜振動が抑制され、振動や騒
音の低減が図られる。
【0079】尚、前記オイルセパレータ室92は、図9
にも示すようにクランク室58からのブローバイガスを
導くブローバイ通路93,93に連通していて、このブ
ローバイ通路93,93により輸送されてくるブローバ
イガスからオイルミストを分離させて、図示しない通路
を介して吸気マニホルド7の共通吸気管22に供給する
とともに、分離させたオイルミストを再びブローバイ通
路92によりクランク室58に戻すためのものである。
【0080】したがって、この実施形態に係るエンジン
のシリンダブロック構造によれば、上述したウォータジ
ャケットwの構成により、ウォータポンプ10から送り
出される冷却水の流れを冷却水導入路71により直接、
ウォータジャケットwの前端部に導入するとともに、そ
の冷却水導入路71の下流端開口部の近傍に位置するヘ
ッドボルト孔67のボス部73を利用して、冷却水の流
れを吸気側及び排気側ウォータジャケットwi,weへ
適切に分流させることができ、これにより、シリンダブ
ロック3の冷却効率を高めることができる。
【0081】また、前記ボス部73の断面形状を考慮し
て、このボス部73を、その断面寸法が隣接する第1シ
リンダs1の半径方向について十分に長くなるように配
置しているので、該ボス部73の曲げ剛性を十分に高め
て、エンジン1の信頼性を確保することができる。
【0082】さらに、そのように、ヘッドボルト孔67
のボス部73を有効利用して、冷却水の流れをスムーズ
にかつ適切に分配できるため、このボス部73を、エン
ジン前後方向について冷却水導入路71と重なるように
配置することができ、このことにより、シリンダブロッ
ク3の前後方向長さの短縮が図られる。しかも、前記冷
却水導入路71の下流端開口部が、ウォータジャケット
wの底面から天井面に亘って形成され、かつその深さ方
向に長い扁平形状とされているので、このことによって
も、冷却水の導入性を高めながら、シリンダブロック3
の前後方向長さを短縮できる。
【0083】特に、この実施形態では、ウォータジャケ
ットwが相対的に浅いこともあって、ウォータポンプ収
容部47やサーモスタットハウジング15が冷却水導入
路71に対してかなり近接して配置されており、このこ
とによって、ウォータジャケットwに至る冷却水の経路
が可及的に短くなるので、冷却水の導入性はさらに向上
することになるが、反面、それらウォータポンプ収容部
47やサーモスタットハウジング15との干渉を避ける
ために、冷却水導入路71のレイアウトが制約を受ける
ことになり、このような構成において、前記の如くシリ
ンダブロック3の前後長の短縮を図りつつ、冷却水の導
入性や分配性を高めることができるという作用効果が、
極めて有効なものになる。
【0084】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明におけるエンジンのシリンダブロック構造による
と、ウォータジャケットに外部から冷却水を導入する冷
却水導入路の下流端を、該ウォータジャケット前端の連
通部に開口させるとともに、その開口部近傍に位置する
ヘッドボルト孔のボス部を三角柱状として、このボス部
により冷却水の流れを左右両側のウォータジャケットへ
それぞれ向かうように分流させることで、シリンダブロ
ックの前後方向長さを相対的に短くしつつ、ウォータジ
ャケットへの冷却水のスムーズな導入性を確保し、かつ
左右両側のウォータジャケットに対する冷却水の適切な
分配性を得ることができる。しかも、ボス部の断面形状
を、隣接する気筒の半径方向について十分な長さを有す
るものとして、このボス部の曲げ剛性を十分に確保でき
る。
【0085】請求項2の発明によると、排気側ウォータ
ジャケットへの冷却水の配分を吸気側よりも多くして、
シリンダブロックを適切に冷却することができる。
【0086】請求項3の発明によると、アルミニウム合
金製シリンダブロックに形成された浅いウォータジャケ
ットに対して、そのウォータジャケットの底面から天井
面に亘って冷却水導入路の下流端を開口させることによ
り、十分な冷却水導入性を確保できる。
【0087】請求項4の発明によると、冷却水導入路及
びその下流端開口部の形状により、ウォータジャケット
への冷却水の導入性をさらに高めながら、シリンダブロ
ックの前後方向長さの短縮が図られる。
【0088】請求項5の発明によると、ウォータポンプ
やサーモスタットを冷却水導入路に近接配置させること
で、ウォータジャケットに至る冷却水の経路を可及的に
短くして、冷却水の導入性をさらに高めることができる
とともに、結果として、該冷却水導入路のレイアウトが
制約を受けることから、前記請求項1の発明により冷却
水の導入性や分配性を確保できることが、極めて有効に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンの外観を示す
左側後方からの斜視図である。
【図2】エンジンの外観を示す左側(吸気側)側面図で
ある。
【図3】シリンダヘッドへの排気系の取付構造を示す右
側後方からの斜視図である。
【図4】シリンダブロックの吸気側側面図である。
【図5】シリンダブロックの排気側側面図である。
【図6】シリンダブロックのエンジン前側端面図であ
る。
【図7】シリンダブロックのエンジン後側端面図であ
る。
【図8】シリンダブロックの上面図である。
【図9】シリンダブロックの底面図である。
【図10】シリンダブロックの内部構造を示す、図4及
び図8のX-X線における断面図である。
【図11】図4及び図8のXI-XI線における断面図であ
る。
【図12】図4及び図8のXII-XII線における断面図で
ある。
【図13】ウォータジャケットの構成を示す、図4のXI
II-XIII線における断面図である。
【図14】シリンダブロックの鋳造時におけるウォータ
ジャケット中子の支持構成を模式的に示す図である。
【図15】ウォータジャケット中子の第2突出部を支持
する構成を示す部分拡大図(a)、及びそのb-b線における
断面図(b)である。
【符号の説明】 1 エンジン 3 シリンダブロック 3a 吸気側側壁部 3c 前端壁部 10 ウォータポンプ 15 サーモスタットハウジング 47 ウォータポンプ収容部 55 ポンプ室 67 ヘッドボルト孔 71 冷却水導入路 73 三角柱状ボス部 73a 気筒側側面 73b 吸気側ガイド面(一側ガイド面) 73c 前端側ガイド面 73d 稜線部 s1〜s4 シリンダ(気筒) w ウォータジャケット wi 吸気側ウォータジャケット we 排気側ウォータジャケット z シリンダ軸心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大鶴 孝 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 篠原 昌子 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 松江 新 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3G024 AA01 AA07 AA08 AA09 AA11 AA26 AA28 AA36 AA37 AA38 AA39 AA45 AA46 AA47 AA50 AA57 AA60 AA69 AA72 AA73 BA05 BA07 BA18 BA23 BA24 BA25 BA26 BA29 BA30 CA05 CA08 CA13 DA18 EA05 GA04 GA28 GA31 HA02 HA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの気筒列方向である前後方向に
    長いシリンダブロックに、該気筒の左右両側に分かれて
    それぞれ前後方向に延びるようにウォータジャケットが
    形成され、この左右両側のウォータジャケットが互いに
    前端部で連通していて、かつこの連通部の近傍に、外部
    から冷却水を導入する冷却水導入路の下流端が開口され
    ているエンジンのシリンダブロック構造において、 前記冷却水導入路の下流端開口部の近傍に、ウォータジ
    ャケットの底面から天井面に亘って、内部にヘッドボル
    ト孔を有する三角柱状のボス部が立設され、 前記ボス部の3つの側面のうち、隣接する気筒の周壁部
    と対峙する気筒側側面は、該気筒の軸心に沿って見て、
    この気筒軸心とヘッドボルト孔の軸心とを結んだ仮想線
    分に対し略直交するように形成され、 前記気筒側側面に対応するボス部の稜線部が、前記冷却
    水導入路における冷却水の流線に沿って見て、該冷却水
    導入路の下流端開口部と重なるように位置し、 前記稜線部を挟むボス部の2つの側面のうちの一方の側
    面が、前記冷却水導入路からの冷却水を前記一側のウォ
    ータジャケットに向かうように案内する一側ガイド面と
    され、 前記稜線部を挟むボス部の2つの側面のうちの他方の側
    面が、前記冷却水導入路からの冷却水をシリンダブロッ
    クの前端壁部と共に他側のウォータジャケットに向かう
    ように案内する前端側ガイド面とされていることを特徴
    とするエンジンのシリンダブロック構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 冷却水導入路は、シリンダブロックの吸気側側壁部に設
    けられており、 気筒軸心に沿って見たとき、ボス部の前端側ガイド面と
    この面に対峙するシリンダブロックの前端壁部との間の
    冷却水通路幅は、該ボス部の一側ガイド面とこの面に対
    峙するシリンダブロックの吸気側側壁部との間の冷却水
    通路幅よりも大きいことを特徴とするエンジンのシリン
    ダブロック構造。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 シリンダブロックは、アルミニウム合金製であり、 ボス部内のヘッドボルト孔は、このヘッドボルト孔の軸
    心に沿ってウォータジャケットの底面よりも深い位置ま
    で形成され、 冷却水導入路の下流端は、ウォータジャケットの底面か
    ら天井面に亘って開口されていることを特徴とするエン
    ジンのシリンダブロック構造。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 冷却水導入路の上流端は、ウォータポンプを収容するポ
    ンプ室に連通され、 前記冷却水導入路は、前記上流端から下流側に向かって
    流通断面積が徐々に拡大するように形成され、かつ該冷
    却水導入路の下流端開口部が、ウォータジャケットの深
    さ方向に長い扁平形状とされていることを特徴とするエ
    ンジンのシリンダブロック構造。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 ポンプ室は、シリンダブロックの一側側壁部の前端側に
    おいてウォータジャケットに対応する位置から外方に膨
    出するように形成されたウォータポンプ収容部の内部に
    設けられ、 前記ウォータポンプ収容部の後方に隣接して、前記一側
    側壁部の外方に膨出するようにサーモスタットハウジン
    グが設けられていることを特徴とするエンジンのシリン
    ダブロック構造。
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