JP2002114829A - 硬化性樹脂組成物及びこれを用いた成形材料など - Google Patents

硬化性樹脂組成物及びこれを用いた成形材料など

Info

Publication number
JP2002114829A
JP2002114829A JP2000304787A JP2000304787A JP2002114829A JP 2002114829 A JP2002114829 A JP 2002114829A JP 2000304787 A JP2000304787 A JP 2000304787A JP 2000304787 A JP2000304787 A JP 2000304787A JP 2002114829 A JP2002114829 A JP 2002114829A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
acid
resin composition
unsaturated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000304787A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidefumi Matsutani
英史 松谷
Shinichi Nonaka
眞一 野中
Takashi Tomiyama
隆史 冨山
Shigeru Motomiya
滋 本宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2000304787A priority Critical patent/JP2002114829A/ja
Publication of JP2002114829A publication Critical patent/JP2002114829A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、不飽和樹脂組成物中のスチ
レンモノマーやメタクリル酸メチルの臭気を抑制するこ
とにある。 【解決手段】 重合性不飽和結合基を有する樹脂(A)
と重合性不飽和単量体(B)とを含有してなる樹脂組成
物において、重合性不飽和単量体(B)がアルキル基の
炭素数が1〜8であるアルキルシクロヘキシル(メタ)
アクリレートを必須成分として含有することを特徴とす
る硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合性不飽和単量
体(B)としてアルキル(C1〜C8)シクロヘキシル
(メタ)アクリレートを必須成分として含有する、低臭
性に優れた硬化性樹脂組成物及びこれを用いた成形材
料、土木建築材料、被覆材等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、不飽和ポリエステル樹脂、エポ
キシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等の
樹脂は、重合性単量体としてスチレンモノマーやメタク
リル酸メチルを用いている。これらのモノマーは、上記
の樹脂組成物の重合性単量体として、成形性、成形品の
諸物性等を見る限り、極めて優秀な原材料である。しか
しながら、その臭気および有害性や、嫌気性のため、用
途によっては上記樹脂組成物の使用が制限されたり、使
用出来なかったりする等の問題点があった。
【0003】臭気に対しては、オリゴエチレングリコー
ルモノアルキル(メタ)アクリレートを使用する方法
(特開平7−216040号公報)や、炭素数3あるい
は4のジオールのオリゴ(n=2〜15)エーテルモノ
アルキル(C1〜C18)エーテル(メタ)アクリレー
トを使用する方法(特開平09−0151225号公
報)等の方法が提案されているが、十分満足できるもの
ではなかった。
【0004】さらに、アルキル基を持たないシクロヘキ
シル(メタ)アクリレートでは、大きな臭気を持ってい
るため、従来の問題に対応できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、不飽
和樹脂組成物のスチレンモノマーやメタクリル酸メチル
の臭気のため用途により使用が制限されたり使用出来な
かったりする点を改善することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題について鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0007】即ち、本発明は、重合性不飽和結合基を含
有する樹脂(A)好ましくは重合性不飽和結合基を含有
する樹脂(A)が、(a)エポキシ(メタ)アクリレー
ト、(b)ウレタン(メタ)アクリレート、(c)
(不)飽和ポリエステル(メタ)アクリレート、(d)
末端封止不飽和ポリエステル樹脂から選ばれたものと、
重合性不飽和単量体(B)とを含有してなる樹脂組成物
において、重合性不飽和単量体(B)がアルキル基の炭
素数が1〜8であるアルキルシクロヘキシル(メタ)ア
クリレートを必須成分として含有することを特徴とする
硬化性樹脂組成物、それからなる成形材料、土木建築材
料及び被覆材等を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の重合性不飽和結合基を有
する樹脂(A)とは、不飽和基を含有するエポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹
脂等の重合性不飽和結合基を有する樹脂であれば良い
が、好ましくは(a)エポキシ(メタ)アクリレート、
(b)ウレタン(メタ)アクリレート、(c)(不)飽
和ポリエステル(メタ)アクリレート、(d)末端封止
不飽和ポリエステル樹脂等から選ばれた少なくとも1種
以上の樹脂である。これらは単独で使用しても良いし、
必要に応じ2種以上を併用しても良い。
【0009】本発明で用いられるエポキシ(メタ)アク
リレート(a)とは、例えば、ビスフェノール・タイプ
のエポキシ樹脂の単独を、あるいは、ビスフェノール・
タイプのエポキシ樹脂とノボラック・タイプのエポキシ
樹脂との併用、1,6−ナフタレン型エポキシ樹脂のジ
(メタ)アクリレート等になるものを指称し、その平均
エポキシ当量が、好ましくは150〜450なる範囲内
にあるようなエポキシ樹脂と、不飽和一塩基酸とを、エ
ステル化触媒の存在下で、反応せしめて得られるもので
ある。
【0010】上記したビスフェノール・タイプのエポキ
シ樹脂として特に代表的なもののみを挙げるにとどめれ
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のジ(メタ)アク
リレート、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂のジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキ
シド付加型エポキシ樹脂のジ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールAプロピレンオキシド付加型エポキシ樹脂
のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂のジ(メタ)アクリレート、1,6−ナフタレン
型エポキシ樹脂のジ(メタ)アクリレート等を挙げるこ
とができる。
【0011】また、上記したノボラックタイプのエポキ
シ樹脂としては、特に代表的なもののみを挙げるにとど
めれば、フェノール・ノボラックまたはクレゾール・ノ
ボラックと、エピクロルヒドリンまたはメチルエピクロ
ルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂など
である。
【0012】さらに、上記した不飽和一塩基酸として特
に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、アクリル
酸、メタクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、ソルビン酸、
モノメチルマレート、モノプロピルマレート、モノブチ
ルマレート、またはモノ(2−エチルヘキシル)マレー
トなどがある。
【0013】なお、これらの不飽和一塩基酸は、単独使
用でも2種以上の併用でもよい。上記したエポキシ樹脂
と不飽和一塩基酸との反応は、好ましくは、60〜14
0℃、特に好ましくは、80〜120℃なる範囲内の温
度において、エステル化触媒を用いて行われる。
【0014】エステル化触媒としては、公知慣用の化合
物が、そのまま使用できるが、そのうちでも特に代表的
なもののみを挙げるにとどめれば、トリエチルアミン、
N,N−ジメチルベンジルアミン、2−メチルイミダゾ
ール、N,N−ジメチルアニリンもしくはジアザビシク
ロオクタンの如き、各種のアミン類;またはジエチルア
ミン塩酸塩などである。
【0015】かかるエポキシ(メタ)アクリレートの数
平均分子量としては、好ましくは、450〜2,50
0、特に好ましくは500〜2,200なる範囲内が適
切である。分子量が450よりも小さい場合には、得ら
れる硬化物に粘着性が生じたり、強度物性が低下したり
するようになるし、一方、2,500よりも大きい場合
には、硬化時間が長くなり、生産性が劣ってくるように
なる。
【0016】本発明のウレタン(メタ)アクリレート
(b)は、分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロ
イル基を含むものである。かかる樹脂は、例えばポリイ
ソシアネートとポリエーテルポリオール等のポリオール
及び水酸基含有(メタ)アクリル化合物とを反応させて
得られるものであるが、イソシアネート基と水酸基との
当量比がほぼ同じとなるように各化合物を反応せしめて
得られるものである。具体的には先ずポリエーテルポリ
オールとポリイソシアネートとを反応して、イソシアネ
ート基含有ウレタンプレポリマーを得、次いで該プレポ
リマーと、水酸基含有(メタ)アクリル化合物とを反応
せしめて得られるものが好ましい。
【0017】ウレタン(メタ)アクリレート(b)を調
製するにあたって使用されるポリオールとしては、ポリ
プロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリテト
ラメチレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキ
シド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加
物等のポリエーテルポリオール、ポリブタジエンジオー
ル、ポリイソプレンジオール、ポリエステルエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。
【0018】また、ポリオールにとどまらず、不飽和ポ
リエステルを調製するにあたって使用される上述多価ア
ルコール類も使用することができる。これらは、単独で
用いても2種以上併用しても良い。
【0019】ポリイソシアネートとしては、2,4−ト
リレンジイソシアネート及びその異性体または異性体の
混合物(以下TDIと略す)、ジフェニルメタンジイソ
シアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレ
ンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、トリジンジイソシアネート、ナフタリンジイ
ソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、バーノックDー750、クリスボンNX(大日本イ
ンキ化学工業(株)製品)、デスモジュールL(住友バ
イエル社製品)、コロネートL(日本ポリウレタン社製
品)、タケネートD102(武田薬品社製品)、イソネ
ート143L(三菱化学社製)、デユラネートTSA−
100、TPA−100、24A−100(旭化成工業
製)等を挙げることができ、それらの単独または2種以
上で使用することができる。上記ポリイソシアネートの
うちジイソシアネート、特にTDIが好ましく用いられ
る。
【0020】水酸基含有(メタ)アクリル化合物として
は、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好まし
く、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート;ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート等の様な水酸基
を2個有するアルコールのモノ(メタ)アクリレート
類;α−オレフィンエポキサイドと(メタ)アクリル酸
の付加物、カルボン酸グリシジルエステルと(メタ)ア
クリル酸の付加物;トリス(ヒドロキシエチル)イソシ
アヌル酸のジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート等の様な3個以上の水酸
基を有するアルコールの部分(メタ)アクリレート類が
挙げられる。
【0021】また、本発明のウレタン(メタ)アクリレ
ート(b)製造において、水酸基含有(メタ)アクリル
化合物の一部を、本発明の効果を損なわない程度の水酸
基含有アリールエーテルや、高級アルコール等の化合物
で置換しても良い。
【0022】水酸基含有アリールエーテル化合物として
は、公知慣用のものが使用できるが、うちでも代表的な
ものにはエチレングリコールモノアリールエーテル、ジ
エチレングリコールモノアリールエーテル、トリエチレ
ングリコールモノアリールエーテル、ポリエチレングリ
コールモノアリールエーテル、プロピレングリコールモ
ノアリールエーテル、ジプロピレングリコールモノアリ
ールエーテル、トリプロピレングリコールモノアリール
エーテル、ポリプロピレングリコールモノアリールエー
テル、1,2−ブチレングリコールモノアリールエーテ
ル、1,3−ブチレングリコールモノアリールエーテ
ル、ヘキシレングリコールモノアリールエーテル、オク
チレングリコールモノアリールエーテル、トリメチロー
ルプロパンジアリールエーテル、グリセリンジアリール
エーテル、ペンタエリスリトールトリアリールエーテル
等の多価アルコール類のアリールエーテル化合物等が挙
げられ、水酸基を1個有するアリールエーテル化合物が
好ましい。
【0023】高級アルコールとしては、公知慣用のもの
が使用できるが、中でも代表的なものは、デシルアルコ
ール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、ト
リデシルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げら
れる。
【0024】本発明のウレタン(メタ)アクリレート
(b)の製造方法の一例を挙げれば、先ずポリエーテル
ポリオールとポリイソシアネートとを、好ましくは数平
均分子量500〜30000、特に好ましくは700〜
5000になるようにNCO/OH=2〜1.5で反応
させ、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー
を生成し、次いでそれに水酸基含有アクリル化合物を該
プレポリマーのイソシアネート基に対して水酸基がほぼ
当量となるように反応する。
【0025】別の方法としては、まず水酸基含有アクリ
ル化合物とポリイソシアネートとを反応させ、次いで得
られたイソシアネート基含有化合物とポリエーテルポリ
オールとを反応させて、好ましくは数平均分子量500
〜30000、より好ましくは700〜5000のウレ
タン(メタ)アクリレートを製造することができる。
【0026】本発明で用いられる(不)飽和ポリエステ
ル(メタ)アクリレート(c)とは、分子末端に(メ
タ)アクリル基を有する飽和ポリエステル(メタ)アク
リレート及び/又は不飽和ポリエステル(メタ)アクリ
レートであって、更に好ましくは飽和ポリエステル及び
/又は不飽和ポリエステル末端のカルボキシル基と不飽
和グリシジル化合物(不飽和エポキシ化合物)を付加反
応せしめた飽和ポリエステル(メタ)アクリレート又は
不飽和ポリエステル(メタ)アクリレートと指称される
ものが挙げられる。
【0027】本発明の(c)成分としての、分子末端に
(メタ)アクリル基を有する飽和ポリエステル(メタ)
アクリレート及び/又は不飽和ポリエステル(メタ)ア
クリレートについて更に詳細に説明する。本発明の、分
子末端に(メタ)アクリル基を有する飽和ポリエステル
(メタ)アクリレート及び/又は不飽和ポリエステル
(メタ)アクリレートとは、1分子中に少なくとも1個
の(メタ)アクリル酸エステル基を含有する飽和ポリエ
ステル及び/又は不飽和ポリエステルである。
【0028】本発明の(c)成分としての、分子末端に
(メタ)アクリル基を有する飽和ポリエステル(メタ)
アクリレートは、グリコールと飽和二塩基酸との反応に
より生成する飽和ポリエステルの末端カルボキシル基に
不飽和グリシジル化合物(不飽和エポキシ化合物)、好
ましくはグリシジル(メタ)アクリレートの様なエポキ
シ(メタ)アクリレートモノマーを付加反応させたもの
があげられる。
【0029】上記飽和ポリエステル(メタ)アクリレー
ト中のグリコール単位としては、例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、2−メチル1,3−プロパンジオール、1,2−ブ
タンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ジクロヘキサンジメタノール、2,4,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等に代表され
るアルキレングリコール類;ジエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリブチレングリコール等に代
表されるポリアルキレングリコール類;ビスフェノール
A、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロ
モビスフェノールA等に代表される2価フェノールとエ
チレンオキサイドやプロピレンオキサイドに代表される
アルキレンオキサイドとの付加反応生成物などがある。
【0030】また飽和二塩基酸としては、例えば、オル
トフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒド
ロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチ
レンテトラヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸、テ
トラブロモフタル酸、ニトロフタル酸、マロン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、アゼライン酸、1,12−ドデカン
2酸、ハイミック酸、ヘット酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,
4’−ビフェニルジカルボン酸およびこれらの酸無水物
等があげられる。
【0031】本発明で用いられるエポキシ(メタ)アク
リレートモノマーとしては、アクリル酸、メタアクリル
酸等の不飽和一塩基酸のグリシジルエステル、例えばグ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が
ある。尚、かかる不飽和一塩基酸のグリシジルエステル
としてはグリシジルメタアクリレートが好ましい。
【0032】かかる飽和ポリエステル(メタ)アクリレ
ートの数平均分子量は、好ましくは500〜4000、
特に好ましくは1000〜3000である。分子量が5
00よりも小さいと得られる硬化物に粘着性が生じた
り、強度物性が低下したりする。また4000よりも大
きいと硬化時間が長くなったり生産性、作業性が劣って
くる。
【0033】本発明樹脂組成物の(c)成分としての分
子末端に(メタ)アクリル基を有する不飽和ポリエステ
ル(メタ)アクリレートの具体例としては、グリコール
と飽和、不飽和二塩基酸との反応により生成する不飽和
ポリエステルの末端カルボキシル基にグリシジル(メ
タ)アクリレートの様なエポキシ(メタ)アクリレート
モノマーを付加させたものがあげられる。
【0034】上記不飽和ポリエステル(メタ)アクリレ
ート中のグリコール単位としては、上記飽和ポリエステ
ル(メタ)アクリレートで用いるものと同様のものを用
いることができる。
【0035】上記不飽和ポリエステル(メタ)アクリレ
ート中の飽和二塩基酸単位としては、上記飽和ポリエス
テル(メタ)アクリレートで用いるものと同様のものを
用いることができる。
【0036】上記不飽和ポリエステル(メタ)アクリレ
ート中の不飽和二塩基酸単位としては、無水マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレ
イン酸等があげられる。
【0037】本発明で用いられるエポキシ(メタ)アク
リレートモノマーとしては、上記飽和ポリエステル(メ
タ)アクリレートで用いるものと同様のもの、例えばグ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が
好ましい。
【0038】かかる不飽和ポリエステル(メタ)アクリ
レートの数平均分子量は、好ましくは500〜400
0、特に好ましくは1000〜3000である。分子量
が500よりも小さいと得られる硬化物に粘着性が生じ
たり、強度物性が低下したりする。また4000よりも
大きいと硬化時間が長くなったり生産性、作業性が劣っ
てくる。
【0039】本発明の(不)飽和ポリエステル(メタ)
アクリレート樹脂の製造方法としては、2価アルコール
(前記グリコール単位)、飽和二塩基酸、(不飽和ポリ
エステル(メタ)アクリレート樹脂とする際には不飽和
二塩基酸をも添加)を添加して、窒素雰囲気下で、好ま
しくは190〜220゜Cの温度でエステル化反応を行
い、生成した(不)飽和ポリエステルの末端カルボキシ
ル基にグリシジルメタアクリレートの様な不飽和エポキ
シ化合物を、好ましくは120〜140℃の温度で付加
反応させることにより生成した(不)飽和ポリエステル
(メタ)アクリレートをエチレン性不飽和単量体(B)
に溶解させることにより得られる。
【0040】本発明の樹脂組成物(C)成分としての分
子末端に(メタ)アクリル基を有する飽和ポリエステル
(メタ)アクリレート及び/又は不飽和ポリエステル
(メタ)アクリレートを調整するにあたっては、樹脂の
性能を損なわない範囲でポリエチレンテレフタレート
(PETと略す)を使用することもできる。PETの導
入方法としては、例えば、PET1モル(テレフタル酸
/エチレングリコール1ユニットの分子量192として
計算)に対して等モル量以上の2価アルコールの存在下
かつ窒素雰囲気下でPETをアルコリシスさせ、テレフ
タル酸エステルオリゴマージオールを生成させ、他の2
価アルコール、飽和二塩基酸、必要により不飽和二塩基
酸を添加し、窒素雰囲気下でエステル化反応を行い、つ
いで、得られた(不)飽和ポリエステルの末端カルボキ
シル基に不飽和エポキシ化合物を付加反応させることに
よって合成することができる。
【0041】本発明で用いられる末端封止不飽和ポリエ
ステル樹脂(d)とは、α,β−不飽和二塩基酸を含む
二塩基酸類と多価アルコ−ル類、一塩基酸類、モノアル
コール類、必要によりジシクロペンタジエン系化合物と
の縮合反応で得られるものである。好ましくは分子量4
00〜5000の範囲のものである。
【0042】末端封止不飽和ポリエステル樹脂(d)を
調整するにあたって使用されるα,β−不飽和二塩基酸
としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。飽
和二塩基酸としては、代表的なものを挙げるにとどめれ
ば、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタ
ル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー
酸、1,12−ドデカン2酸,2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−
ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボ
ン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、また
これらのジアルキルエステル等を挙げることができる。
【0043】多価アルコ−ル類としては、例えばエチレ
ングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレング
リコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ
−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ
−ル、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3
−プロパンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、ネオペ
ンチルグリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、1,4−
ブタンジオ−ル、ビスフェノ−ルA、ビスフェノール
F、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA
等に代表される2価フェノールとプロピレンオキシドま
たはエチレンオキシドに代表されるアルキレンオキサイ
ドとの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタ
ン、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリ
スリトール、1,2−シクロヘキサングリコ−ル、1,
3−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサ
ングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、
パラキシレングリコ−ル、ビシクロヘキシル−4,4’
−ジオ−ル、2,6−デカリングリコ−ル、2,7−デ
カリングリコ−ル等を挙げることができる。
【0044】一塩基酸類としては、例えば安息香酸、ソ
ルビン酸、モノメチルマレート等が挙げられる。
【0045】アルコール類としては、例えば2−エチル
ヘキサノール、ベンジルアルコール、シクロヘキシルア
ルコール、ターシャリーブチルシクロヘキシルアルコー
ル、等が挙げられる。
【0046】ジシクロペンタジエン系化合物を導入する
方法としては種々あるが、代表的なものを挙げるにとど
めれば、不飽和ポリエステル製造方法として公知である
ジシクロペンタジエンとマレイン酸付加生成物(シデカ
ノールモノマレ−ト)を一塩基酸としてポリエステル骨
格に導入する方法がある。
【0047】本発明の樹脂組成物には、樹脂の性能を損
なわない範囲で、不飽和ポリエステル樹脂を添加するこ
ともできる。不飽和ポリエステル樹脂とは、特に制限は
なく、従来一般の不飽和ポリエステル樹脂成形品に慣用
されている公知の不飽和ポリエステル樹脂を使用するこ
とができる。この不飽和ポリエステル樹脂は、α,β−
不飽和カルボン酸又は場合により飽和カルボン酸を含む
α,β−不飽和カルボン酸とアルコール類とから得られ
るものである。さらには、ポリエチレンテレフタレート
(PET)を原料として用いて合成された不飽和ポリエ
ステルを使用することもできる。PETを用いる場合に
はエチレングリコール、プロピレングリコールなどの2
価アルコールによってPETをアルコリシスすることに
よって生成するテレフタル酸エステルオリゴマーを上記
α,β−不飽和カルボン酸やアルコール類と反応させる
ことによって合成することができる。
【0048】本発明に使用される重合性不飽和単量体
(B)は、アルキル基の炭素数が1〜8であるアルキル
シクロヘキシルアルコールのアクリル酸またはメタクリ
ル酸のエステルを必須成分とするものである。かかるア
ルキルシクロヘキシル(メタ)アクリレートとしては、
具体的には2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート、3−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、4−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、
4−ターシャリーブチルシクロヘキシル(メタ)クリレ
ート、ノニルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、4
−オクチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙
げられる。これらの単量体の1種又は2種以上を有効に
使用できる。特に好ましくは、ターシャリーブチルシク
ロヘキシルメタクリレートである。これらは、単独で使
用しても併用しても良く、重合性不飽和結合基を含有す
る樹脂(A)10〜80重量部に対して、好ましくは3
0〜70重量部を重合性不飽和単量体(B)90〜20
重量部、好ましくは70〜30重量部に溶解して使用さ
れる。
【0049】本発明に使用される重合性不飽和単量体
(B)には、本発明の効果を損なわない範囲で通常不飽
和ポリエステル樹脂組成物に使用される、例えば、スチ
レン、α-メチルスチレン、クロルスチレン、ジクロル
スチレン、ジビニルベンゼン、t-ブチルスチレン、ビニ
ルトルエン、酢酸ビニル、ジアリールフタレ-ト、トリ
アリールシアヌレ-ト、さらにアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル等;(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブ
チル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸トリデ
シル、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)
アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノブチル
エーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモ
ノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、エチレング
リコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエー
テル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト(分子量600以下)、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート(分子量600以下)、トリプロ
ピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
-ルジ(メタ)アクリレ-ト、PTMGのジメタアクリー
レート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ1,3ジメタクリロキシプロパン、
2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・
ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパ
ン、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビスフ
ェノールAEO変性(n=2)ジアクリレート、イソシ
アヌル酸EO変性(n=3)ジアクリレート、ペンタエ
リスリトールジアクリレートモノステアレート、等を併
用でき、樹脂と架橋可能な不飽和単量体或いは不飽和オ
リゴマー等が挙げられる。更に、硬化物表面の耐摩耗
性、耐さっ傷性、耐煽動性、耐薬品性等を向上する必要
がある場合には、多官能不飽和モノマー、好ましくは、
3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルモノマーが好
ましく併用される。具体的には、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタル
トリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ト
リメチロールプロパンPO変性(n=1)トリアクリレ
ート、イソシアヌール酸EO変性(n=3)トリアクリ
レート、イソシアヌール酸EO(n=3)・ε−カプロ
ラクトン変性トリアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルペンター及びヘキサーアクリレート、、ペンタエリス
リト-ルテトラ(メタ)アクリレ-ト等の重合性単量体を
併用することもできる。
【0050】本発明の樹脂組成物には、重合禁止剤が好
ましく使用され、例えばトリハイドロベンゼン、1,4
−ナフトキノン、パラベンゾキノン、トルハイドロキノ
ン、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノ
ン、トリメチルハイドロキノン、ベンゾキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、p−tert−ブチルカ
テコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチル
フェノール等を添加できる。好ましくは樹脂組成物に1
0〜1000ppm添加しうるものである。
【0051】本発明の樹脂組成物は、通常硬化剤を添加
して硬化し、その硬化剤としては、熱硬化剤が用いられ
る。熱硬化剤としては、有機過酸化物が挙げられ、具体
的にはジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル
系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサ
イド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール
系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等公
知のものが使用され、用途、混練条件、硬化温度等によ
り適宜選択される。
【0052】また、場合によって、紫外線硬化剤、光硬
化剤が用いられる。紫外線硬化剤の具体的なものとして
は、ベンゾインアルキルエーテルの如きベンゾインエー
テル系、ベンゾフェノン、ベンジル、メチルオルソベン
ゾイルベンゾエートなどのベンゾフェノン系、ベンジル
ジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4
−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
フェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなどのアセ
トフェノン系、2−クロロチオキサントン、2−メチル
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなど
のチオキサントン系などが挙げられる。
【0053】光硬化剤とは、ヒドロキシアルキルフェノ
ン系化合物、アルキルチオキサントン系化合物、スルホ
ニウム塩系化合物などが挙げられる。
【0054】硬化剤の添加量は、重合性樹脂と重合性単
量体の合計量100重量部に対して、0.01〜5重量
部である。上記硬化剤は2種以上組み合わせて使用して
も良い。
【0055】本発明の樹脂組成物には、硬化促進剤を含
有させることも好ましく、これには、金属石鹸類、例え
ばナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、オクテン
酸バナジル、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウムが挙げ
られ、金属キレート化合物としては、バナジルアセチル
アセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチル
アセトネートがある。またアミン類にはN,N−ジメチ
ルアミノ−p−ベンズアルデヒド、N,N−ジメチルア
ニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル
−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリ
エタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリア
ミン、ピリジン、フェニルモルホリン、ピペリジン、ジ
エタノールアニリン等がある。
【0056】硬化促進剤の添加量は、樹脂(A)と単量
体(B)の合計量100重量部に対して、好ましくは
0.001〜5重量部使用する。上記促進剤は2種以上
組み合わせて使用しても良い。なお、硬化促進剤は予め
樹脂(A)に添加しておいても良いし、使用時に添加し
ても良い。
【0057】本発明の樹脂組成物には、乾燥性を向上さ
せる目的でパラフィン及び/又はワックス類を併用して
もよい。
【0058】本発明で用いられるパラフィン及び/又は
ワックスとしては、パラフィンワックス、ポリエチレン
ワックスやステアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリ
ン酸等の高級脂肪酸等が挙げられるが、好ましくはパラ
フィンワックスが用いられる。このパラフィン及び/又
はワックスは、塗膜表面における硬化反応中の空気遮断
作用、耐汚れ性の向上を目的に添加される。添加量とし
ては成分(A)、(B)、合計100重量部に対して、
0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜2重量部であ
る。
【0059】本発明の樹脂組成物には、各種添加剤、例
えば、繊維強化材、充填材、紫外線吸収剤、顔料、染
料、増粘剤、低収縮剤、相溶化剤、老化防止剤、可塑
剤、骨材、難燃剤、安定剤、補強材等を使用してもよ
い。
【0060】繊維強化材としては、例えばガラス繊維、
アミド、アラミド、ビニロン、ポリエステル、フェノー
ル等の有機繊維、カーボン繊維、金属繊維、セラミック
繊維、或いはこれらを組み合わせて用いられる。品質、
経済性を考慮した場合、好ましいのはガラス繊維、有機
繊維である。また、繊維の形態は、平織り、不織布、マ
ット状等があり、また、ガラスロービングを20〜10
0mmにカットしてチョップドストランドにして使用す
ることも可能である。
【0061】繊維強化材の中のポリエステル繊維とし
て、PET(ポリエチレンテレフタレート)のリサイク
ル品から製造されたポリエステル繊維も使用可能で、P
ETボトル等廃棄物PETのケミカルリサイクル方法、
廃棄PETの有効利用方法として有用である。
【0062】充填材としては、例えば、水硬性ケイ酸塩
材料、炭酸カルシウム粉、クレー、アルミナ粉、硅石
粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダー、ガラス
粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニウム、セル
ロース糸、硅砂、川砂、寒水石、大理石屑、砕石等公知
のものが挙げられる。
【0063】本発明の樹脂組成物を用いることを特徴と
する成形材料としては、成形作業時作業環境改善が要求
される際に有用であり、具体的には、FRP成形材料、
パテ、注型品、接着剤、ゲルコート材、塗料等が挙げら
れる。
【0064】本発明の樹脂組成物を用いることを特徴と
する土木建築材料としては、施工時に臭いがしないこと
が要求される際に有用であり、具体的には、床材及び壁
面コーティング材、道路マーキング材、道路標示材、道
路舗装材、土壌固結材、防水材等が挙げられる。
【0065】本発明の樹脂組成物を用いることを特徴と
する被覆材としては、具体的には、塗料、及びコーティ
ング材、マーキング材、ライニング材等の特に塗布時に
臭いを問題とされるような被覆用途が挙げられる。更
に、本発明の樹脂組成物は、電子部品、家電部品、自動
車部品、医療器具、化粧品等多くの分野で成形品樹脂原
料として使用できる。
【0066】本発明の樹脂組成物を用いることを特徴と
する成形材料、土木建築材料では、必要に応じて、ガラ
ス繊維、有機繊維が好ましく用いられ、その含有量とし
ては、成形材料中、好ましくは5〜80%である。
【0067】本発明の樹脂組成物を用いることを特徴と
する成形材料、土木建築材料、被覆材では、必要に応じ
て各種添加剤を好適に用いることができる。例えば、炭
酸カルシウム粉、クレー、タルク、シリカパウダー、水
酸化アルミニウム、硅砂、川砂、砕石、顔料、紫外線吸
収剤、低収縮剤、相溶化剤等が適宜用いられる。これら
は、2種以上組み合わせて使用しても良い。また、その
含有量としては、各材料中、好ましくは0.01〜90
%である。
【0068】本発明の樹脂組成物を用いることを特徴と
する成形材料、土木建築材料、被覆材では、必要に応じ
てパラフィン及び/またはワックスを好適に用いること
ができ、その添加量としては、好ましくは、成分(A)
と(B)の合計100重量部に対して、0.2〜3重量
部である。
【0069】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また文中「部」とあるのは、重量部を示すもので
ある。
【0070】実施例1(エポキシメタアクリレートの合
成) ビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの反応により
得られたエポキシ当量174のエピクロン830(大日
本インキ化学工業(株)製エポキシ樹脂)458部、メタ
クリル酸215部、ハイドロキノン0.35部及びトリ
エチルアミン2.1部を加えて、110℃間で昇温し、
6時間反応後、p−ターシャリーブチルシクロヘキシル
メタアクリレート673部、トルハイドロキノン0.0
6部を加え不揮発分50.0%ガードナー粘度X−Yの
樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物について、実施
例1と同様に評価試験を行い、結果を表1に示した。
【0071】[臭気性]樹脂組成物の臭気を判定した。
その評価は「◎:鼻から15cmの位置で全く臭気を感
じない、○:鼻から15cmの位置でほとんど臭気を感
じない、×:鼻から15cmの位置でかなり臭気を感じ
る」で行った。
【0072】[引張り強さ及び弾性率]樹脂組成物10
0部に対し、6%Co−Naph0.2部、50%メチ
ルエチルケトンパーオキサイド1部を添加し、撹拌後脱
泡し、3mm厚の注型板を作製した。室温で15時間放
置後、120℃2時間のアフターキュアーを行い、引張
り試験テストピース(JIS K−7113)を作製
し、引張り強さ及び引張り弾性率の測定を行った。
【0073】実施例2(ウレタンメタアクリレートの合
成) 温度計、撹拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を
備えた1リットルの四つ口フラスコに、三井ポリオールジオ
ール700(三井東圧化学(株)製)を283部、TDI
を144部仕込み、窒素雰囲気中80℃に保持し、5時
間反応後理論NCO当量516を確認した。30℃まで
冷却し、2−ヒドロキシエチルメタアクリレートを10
9部仕込み、80℃で4時間反応し、NCO%が0.1
重量%以下になったところでp−ターシャリーブチルシ
クロヘキシルメタアクリレート358部、トルハイドロ
キノン0.08部、ターシャリブチルカテコール0.0
26部を加え、不揮発分60.0、ガードナー粘度Z4
−Z5の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物につい
て、実施例1と同様に評価試験を行い、結果を表1に示
した。
【0074】実施例3(不飽和ポリエステルアクリレー
トの合成) 温度計、撹拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を
備えた2リットルの四つ口フラスコに、ネオペンチルグリコ
ール208部、2−メチル−1,3−プロパンジオール
270部、アジピン酸292部、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸308部、無水マレイン酸196部、モノブチルチ
ンオキサイド0.255部を仕込み、窒素雰囲気中20
5℃まで昇温し、4時間反応し、70%スチレン溶液が
酸価60.8、ガードナー粘度Qになったところで、1
10℃まで冷却した。これに、トルハイドロキノン0.
178部、2−メチルイミダゾール0.295部、グリ
シジルメタアクリレート273部を加え、110℃で8
時間反応後、p−ターシャリーブチルシクロヘキシルメ
タアクリレート971部、トルハイドロキノン0.1部
を加え、不揮発分60.0%、酸価1.2、ガードナー
粘度X−Y3の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物
について、実施例1と同様に評価試験を行い、結果を表
1に示した。
【0075】[ 比較例1−3 ]実施例1〜3で得ら
れた樹脂ソリッドを各実施例と同等の不揮発分となるよ
うにスチレンモノマーで希釈し、樹脂組成物を得た。得
られた樹脂組成物について、実施例1と同様に評価試験
を行い、結果を表2に示した。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、重合性不飽和単
量体(B)としてアルキル(C1〜C8)シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレートを必須成分として含有すること
により低臭性に優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AB02 AB06 AB07 AB08 AB13 AB15 AB16 AB17 AB18 AB19 AB23 AB24 AB25 AB29 AB33 AE02 AE03 AE04 AG02 AG03 AG04 AG05 AG09 AG10 AG23 AG24 AJ01 BA07 CB03 CB10 CC02 CC04 CC05 CD08 4J038 FA131 FA132 FA251 FA252 FA261 FA262 FA281 FA282 NA27 PA17 PB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性不飽和結合基を有する樹脂(A)
    と重合性不飽和単量体(B)とを含有してなる樹脂組成
    物において、重合性不飽和単量体(B)がアルキル基の
    炭素数が1〜8であるアルキルシクロヘキシル(メタ)
    アクリレートを必須成分として含有することを特徴とす
    る硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 重合性不飽和結合基を有する樹脂(A)
    が、(a)エポキシ(メタ)アクリレート、(b)ウレ
    タン(メタ)アクリレート、(c)(不)飽和ポリエス
    テル(メタ)アクリレート、(d)末端封止不飽和ポリ
    エステル樹脂、から選ばれたものであることを特徴とす
    る請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2記載のいずれかの硬化性樹
    脂組成物を含んでいることを特徴とする成形材料。
  4. 【請求項4】 請求項1〜2記載のいずれかの硬化性樹
    脂組成物を含んでいることを特徴とする土木建築材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜2記載のいずれかの硬化性樹
    脂組成物を含んでいることを特徴とする被覆材。
JP2000304787A 2000-10-04 2000-10-04 硬化性樹脂組成物及びこれを用いた成形材料など Pending JP2002114829A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000304787A JP2002114829A (ja) 2000-10-04 2000-10-04 硬化性樹脂組成物及びこれを用いた成形材料など

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000304787A JP2002114829A (ja) 2000-10-04 2000-10-04 硬化性樹脂組成物及びこれを用いた成形材料など

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002114829A true JP2002114829A (ja) 2002-04-16

Family

ID=18785769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000304787A Pending JP2002114829A (ja) 2000-10-04 2000-10-04 硬化性樹脂組成物及びこれを用いた成形材料など

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002114829A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002234921A (ja) * 2001-02-13 2002-08-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 低臭性アクリル系シラップ組成物
JP2005154688A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物
JP2011016948A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状樹脂組成物及び液状樹脂組成物を使用して作製した半導体装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002234921A (ja) * 2001-02-13 2002-08-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 低臭性アクリル系シラップ組成物
JP2005154688A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物
JP2011016948A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状樹脂組成物及び液状樹脂組成物を使用して作製した半導体装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6512046B2 (en) Polymerizable unsaturated polyester resin composition
JP3994297B2 (ja) 樹脂組成物及び土木建築材料
JP6372922B2 (ja) 樹脂組成物、それを用いた被覆工法およびその方法により被覆された被覆構造体
JP2011231231A (ja) ラジカル硬化性不飽和樹脂組成物及び被覆材
JPH08283357A (ja) 樹脂組成物、土木建築材料及び被覆材
JP2007326934A (ja) 硬化性樹脂組成物及び防水材組成物
JP3677637B2 (ja) 樹脂組成物、土木建築材料及び被覆材
JP4147468B2 (ja) 樹脂組成物
KR100539062B1 (ko) 경화성 불포화 수지 조성물
JP4780369B2 (ja) シートモールディングコンパウンド及びバルクモールディングコンパウンド用樹脂組成物、及びその応用
JP2002114829A (ja) 硬化性樹脂組成物及びこれを用いた成形材料など
JPH09151225A (ja) 硬化性樹脂組成物、及び被覆材
JP4470792B2 (ja) 加熱硬化成形用不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、及びその成形品
JP5131156B2 (ja) ラジカル重合性樹脂組成物
JP2003268054A (ja) ラジカル硬化性樹脂組成物及びそれを用いた土木建築材料
JPH1087770A (ja) 硬化性樹脂組成物、土木建築材料及び被覆材
JPH07216050A (ja) 硬化性樹脂組成物
JP4861603B2 (ja) パテ組成物
JP4182458B2 (ja) ゲルコート用樹脂組成物を用いた成形品の製造方法
JP4370648B2 (ja) 繊維強化プラスチック成形品
JP4861601B2 (ja) 繊維強化プラスチック成形材料及び繊維強化プラスチック成形品
JP2000169532A (ja) ビニルエステル樹脂組成物
JPH10120736A (ja) 硬化性樹脂組成物、frp成形品及び被覆材
JP2005015642A (ja) ラジカル重合性樹脂組成物
JP2002003552A (ja) 重合性不飽和ポリエステル樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050805