JP2002114657A - 口腔用組成物用基剤及び口腔用組成物 - Google Patents
口腔用組成物用基剤及び口腔用組成物Info
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Abstract
は水を殆ど含まない口腔用組成物の製造に適した口腔用
組成物用基剤を提供する。通常水の存在下では不安定な
有効成分を安定に配合した口腔用組成物、特に、非水性
又は水を殆ど含まない口腔用組成物を提供する。 【解決手段】 ポリエチレン末及びポリエチレンワック
スからなる群から選ばれる少なくとも1種、並びに流動
パラフィン、スクワラン及びスクワレンからなる群から
選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする口
腔用組成物用基剤;上記口腔用組成物用基剤を含有する
口腔用組成物;上記口腔用組成物用基剤、及びα−第三
リン酸カルシウム(α−TCP)を含有することを特徴
とする口腔用組成物;上記口腔用組成物用基剤、及び少
なくとも1種のフッ化物を含有する口腔用組成物;上記
口腔用組成物用基剤、及び酵素類を含有する口腔用組成
物;上記口腔用組成物用基剤、並びにヒノキチオール及
びε−アミノカプロン酸からなる群から選ばれる少なく
とも1種を含有することを特徴とする口腔用組成物。
Description
剤に関し、より詳しくは、水を含まないか又は殆ど水を
含まない口腔用組成物を製造するのに適した口腔用組成
物基剤に関する。本発明はさらに、そのような口腔用組
成物用基剤を含有する口腔用組成物に関する。
カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン
或いはキサンタンガムといった粘着剤が配合されてお
り、これらの成分が水に溶けることで粘性を発現し、研
磨剤等の粉体成分と液体成分を結合させ、保型性を与え
たり、適度の粘性を与えている。従って水を含まない歯
磨剤等の口腔用組成物においては、粘度が発現しないた
め、保型性を保たせることが難しく、口腔用組成物は経
時的に粉体成分と液体成分の分離が起きてしまう。
効能の付与を目的として、製剤に種々の有効成分を配合
することがあり、有効成分としては再石灰化促進成分、
フッ化物、殺菌剤、抗炎症剤、止血剤、各種酵素等が挙
げられる。再石灰化促進成分として、ハイドロキシアパ
タイト等のリン酸カルシウム化合物が挙げられるが、そ
の中でもα−第三リン酸カルシウム(α−TCPと略称
する)は口腔内において極めて再石灰化促進効果が高
く、虫歯の予防・修復などに有効であることが知られて
いる。しかしα−TCPは、水存在下ではアパタイト化
合物へ転換する性質があり、その反応はフッ化物又はそ
の他水溶性のリン酸カルシウムの存在で加速され、自己
硬化反応を起こすため、通常の水を含有した歯磨剤等の
口腔用組成物には安定配合ができなかった。
ム、モノフルオロホスフェート、フッ化カリウム、モノ
フルオロリン酸ナトリウム、フッ化錫等が挙げられる
が、フッ化物の効能はフッ素イオンが歯のハイドロキシ
アパタイトをフッ素化して歯質を強化することにある。
通常の水を含有する歯磨剤等の口腔用組成物にフッ化物
を配合すると、口腔用組成物中でフッ素イオンは水に溶
けだし、研磨剤等の他の成分へ吸着し、フッ素イオン本
来の効果が発揮されないことがある。例えばフッ化ナト
リウム或いはフッ化錫等とリン酸カルシウム或いは炭酸
カルシウムといった研磨剤が配合された、水を含有する
口腔用組成物では、フッ素イオンが研磨剤に吸着しフッ
素イオンを不活性化してしまうことが知られている。
用を有するリゾチーム、ムタナーゼ、プロテアーゼ、ア
ミラーゼ、デキストラナーゼ等が挙げられるが、これら
の酵素の多くは水の含有する組成に配合すると加水分解
を起こし、酵素活性が低下するといった問題がある。そ
こで水を含有する組成に酵素を配合する場合は、加水分
解の起こりにくい酵素を選択するか、各酵素個別に安定
配合の方法を探索する必要がある。
ルや、止血剤としてε−アミノカプロン酸を歯磨剤等の
口腔用組成物に配合することもあるが、これらの有効成
分も水を含有する組成に配合すると、加水分解により定
量値が低下する傾向がある。これら有効成分の安定性に
関する問題点は、全て歯磨剤等の口腔用組成物に水が含
有していることに起因している。従って、α−TCP、
フッ化物、各種酵素、ヒノキチオール及びε−アミノカ
プロン酸の安定配合が可能となる、水を殆ど含有しない
歯磨剤等の口腔用組成物において、保型性が有り、経時
的に粉体成分と液体成分の分離が起こらない組成の口腔
用組成物が望まれている。
用組成物の製造に適した、特に水を含まないか又は水を
殆ど含まない口腔用組成物の製造に適した口腔用組成物
用基剤を提供することである。本発明の目的はまた、保
型性に優れ成分の分離などが起こらない経時的に安定
な、水を含まないか又は水を殆ど含まない口腔用組成物
を製造するのに有利である口腔用組成物用基剤を提供す
ることである。本発明の目的はさらに、通常水の存在下
では不安定な有効成分を安定に配合することのできる口
腔用組成物用基剤を提供することである。本発明のさら
なる目的は、通常水の存在下では不安定な有効成分を安
定に配合した口腔用組成物、特に、水を含まないか又は
水を殆ど含まない口腔用組成物を提供することである。
達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成の口
腔用組成物用基剤を使用することによって、安定性が高
い口腔用組成物を提供することが可能であることを見出
し、本発明を完成させるに至った。従って本発明は、ポ
リエチレン末及びポリエチレンワックスからなる群から
選ばれる少なくとも1種、並びに流動パラフィン、スク
ワラン及びスクワレンからなる群から選ばれる少なくと
も1種を含有することを特徴とする口腔用組成物用基剤
に関する。本発明の好ましい実施態様として、さらに濃
グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール及びポリエチレングリコー
ルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する口
腔用組成物用基剤がある。本発明はさらに、上記口腔用
組成物用基剤を含有する口腔用組成物に関する。
びα−第三リン酸カルシウム(α−TCP)を含有する
ことを特徴とする口腔用組成物に関する。本発明は、上
記口腔用組成物用基剤、及び少なくとも1種のフッ化物
を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。本
発明はまた、上記口腔用組成物用基剤、及び酵素類を含
有することを特徴とする口腔用組成物に関する。本発明
はさらに、上記口腔用組成物用基剤、並びにヒノキチオ
ール、及びε−アミノカプロン酸からなる群から選ばれ
る少なくとも1種を含有することを特徴とする口腔用組
成物に関する。更に本発明は、上記口腔用組成物用基
剤、並びにα−TCP、フッ化物、酵素類、ヒノキチオ
ール、及びε−アミノカプロン酸から選ばれる少なくと
も1種を含有する口腔用組成物も包含する。本発明の口
腔用組成物の好ましい実施態様として、上記口腔用組成
物用基剤にα−TCPとフッ化物とを組み合わせた口腔
用組成物がある。
は、練歯磨剤、液状歯磨剤及び潤製歯磨剤などの歯磨剤
類、クリーム剤、軟膏剤、添付剤、口中清涼剤、洗口
剤、チューインガム又はうがい薬などを包含する。ま
た、本発明の口腔用組成物は望ましくは、水を含まない
か又は水を殆ど含まない口腔用組成物に向けられてい
る。本明細書中ではこれらを総称して非水系口腔用組成
物ともいう。非水系口腔用組成物とは、口腔用組成物全
体に対する水の含有量が0〜2質量%、好ましくは0〜
1質量%、より好ましくは水を全く含有しない口腔用組
成物を意味する。さらに、このような非水系口腔用組成
物の製造に適した基剤を非水系口腔用組成物用基剤とも
称する。
エチレン末とは、エチレンを重合して得られるポリエチ
レンの粉末或いはフレーク状固形物のことである。ポリ
エチレンワックスとは、エチレンを重合して得られる低
融点のポリエチレンの塊、粉末或いはフレーク状の固形
物のことである。このようなポリエチレン末及びポリエ
チレンワックスは、医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑
貨品、塗料工業、建築材料、石油化学工業など広く一般
的に使用されるものである。本発明においては市販品を
用いることができる。市販品として例えば、サンワック
ス(三洋化成工業)、エポーレン(長瀬産業)などがあ
る。口腔用組成物におけるポリエチレン末及びポリエチ
レンワックスから選ばれる少なくとも1種以上の含有量
は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜30質量%
が適当であり、好ましくは1〜10質量%である。この
量が0.1質量%未満であると、期待される粘着剤とし
ての効果が発揮されず、一方30質量%を越えると、含
有量に見合った効果が得られす、使用性を損なう場合が
ある。
パラフィンとは、石油から得た液状炭化水素類の混合物
のことであり、石油の潤滑油留分を高度に精製して得た
ものである。このような流動パラフィンは医薬品や化粧
品をはじめ、雑貨品、塗料工業、建築材料、石油化学工
業など広く一般的に使用されるものである。本発明にお
いては市販品を用いることができる。市販品として例え
ば、流動パラフィン(中央化成)などがある。
ワランとは、アイザメ他、主として深海にすむサメ類の
肝油から得た炭化水素を還元して得られる飽和炭化水素
で、主成分はスクワラン(C30H62)である。このよう
なスクワランは医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨
品、石油化学工業など広く一般的に使用されるものであ
る。本発明においては市販品を用いることができる。市
販品として例えば、NIKKOLスクワラン(日光ケミ
カル)などがある。
ワレンとは、サメ類の肝油をけん化し、不けん化物を減
圧蒸留して得られる物質である。このようなスクワレン
は医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨品、石油化学工
業、塗料工業など広く一般的に使用されるものである。
本発明においては市販品を用いることができる。市販品
として例えば、NIKKOLスクワレンEX(日光ケミ
カル)などがある。口腔用組成物における流動パラフィ
ン、スクワラン及びスクワレンから選ばれる少なくとも
1種の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して1〜6
0質量%が適当であり、好ましくは10〜30質量%で
ある。この量が1質量%未満であると、期待される粘着
剤としての効果が発揮されず、一方60質量%を越える
と使用性を損なう場合がある。
ックスから選ばれる少なくとも1種と、流動パラフィ
ン、スクワラン及びスクワレンから選ばれる少なくとも
1種との組み合わせとして、ゲル化炭化水素を用いるこ
とができる。ゲル化炭化水素とは、流動パラフィンをポ
リエチレン末でゲル化したものである。このようなゲル
化炭化水素は市販されており、市販品として例えばプラ
スチベース(ブリストル・マイヤーズスクイブ)があ
る。本発明では市販品を使用することができる。
濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、
ポリエチレングリコール及び1,3−ブチレングリコー
ルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有させる
ことができる。特に好ましく用いられるのは濃グリセリ
ン、ジグリセリンである。濃グリセリン、ジグリセリ
ン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール及
び1,3−ブチレングリコールは、医薬品や化粧品をは
じめ、食品、雑貨品、石油化学工業、塗料工業など広く
一般的に使用されるものである。本発明においては市販
品を用いることができる。口腔用組成物における濃グリ
セリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ポリエ
チレングリコール及び1,3−ブチレングリコールの少
なくとも1種の含有量は、口腔用組成物の全質量に対し
て1〜70質量%が適当であり、好ましくは10〜50
質量%である。この量が1質量%未満或いは70質量%
を越えると使用性を損なう場合がある。
口腔用組成物に使用される添加剤、有効成分など種々の
成分を組み合わせて口腔用組成物とすることができる。
本発明の口腔用組成物用基剤は特に、通常水の存在下で
不安定な成分と組み合わせるのに有利である。そのよう
な成分として、α−TCP、フッ化物、酵素類、ヒノキ
チオール及びε−アミノカプロン酸などが挙げられる。
とは、α−第三リン酸カルシウム(3Ca3(PO4)2
・Ca(OH)2)のことであり、医薬品や化粧品をは
じめ、食品、雑貨品、石油化学工業など広く一般的に使
用されるものである。本発明においては市販品を用いる
ことができる。本発明の口腔用組成物におけるα−TC
Pの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜
50質量%が適当であり、好ましくは1〜30質量%で
ある。この量が0.1質量%未満であると、期待される
再石化効果が発揮されず、一方50質量%を越えると使
用性を損なう場合がある。α−TCPを配合した場合
に、更にフッ化物を併用すると、再石灰化作用にフッ素
イオンの供給が加味されるため、極めて優れた効果を発
揮する。そこでα−TCPと後述するフッ化物との組み
合わせが好ましく用いられる。
に、フッ化ナトリウム、モノフルオロホスフェート、フ
ッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化
錫等が挙げられ、これらのうち少なくとも1種を使用す
ることができる。これらのフッ化物は医薬品や化粧品な
ど広く一般的に使用されるものである。本発明において
は市販品を用いることができる。本発明の口腔用組成物
におけるフッ化物含有量は、口腔用組成物の全質量に対
して0.01〜3質量%が適当であり、好ましくは歯磨
剤等の口腔用組成物中にフッ素として1000ppm以
下の含有量である。フッ化物としては、フッ化ナトリウ
ム及びモノフルオロリン酸ナトリウムが好適である。
て具体的に、リゾチーム、ムタナーゼ、プロテアーゼ、
アミラーゼ、デキストラナーゼ等が挙げられ、これらの
うち1種又は2種以上を使用することができる。これら
の酵素は、医薬品や化粧品、食品など広く一般的に使用
されるものである。本発明においては市販品を用いるこ
とができる。本発明の口腔用組成物における酵素含有量
は、口腔用組成物の全質量に対して0.01〜5質量%
が適当であり、好ましくは0.1〜2質量%である。酵
素としては、リゾチーム及びアミラーゼが好適である。
ールとは、天然樹木である青森ヒバに含まれる特有成分
で、結晶性酸性化合物である。ヒノキチオールを含有す
る他の樹種としては、台湾ヒノキ、北米のウエスタンレ
ッドシダー等が挙げられる。ヒノキチオールは強い抗菌
活性と広い抗菌スペクトルを有しており、数少ない天然
系殺菌剤のひとつである。このようなヒノキチオールは
食品や化粧品をはじめ、医薬品、農芸用品、建築材料、
餌類など広く一般的に使用されるものであり、本発明に
おいてはこれらに使用されている市販品を用いることが
できる。本発明の口腔用組成物におけるヒノキチオール
の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.005
〜0.5質量%が適当であり、好ましくは0.01〜
0.2質量%である。
カプロン酸とは、抗プラスミン効果、止血効果、抗炎症
効果を有する成分であり、化粧品や医薬品をはじめ、食
品、農芸用品など広く一般的に使用されるものである。
本発明においては市販品を用いることができる。本発明
の口腔用組成物におけるε−アミノカプロン酸の含有量
は、口腔用組成物の全質量に対して0.001〜1質量
%が適当であり、好ましくは0.006〜0.2質量%
である。
剤に組み合わせるのに適した有効成分として、α−T
CP;フッ化物;酵素類;ヒノキチオール;及び
ε−アミノカプロン酸がある。これらの各〜群の
化合物を1種又は2種以上選んで含ませることができ、
また、1群に限らず、2群以上から化合物を選択し併用
することができる。中でもα−TCPとフッ化物の併用
が好ましい。
て、上記成分に加えて、必要により以下の成分を通常の
使用量の範囲内で配合することができる。 <研磨剤>シリカゲル、沈降性シリカ、火成性シリカ、
含水ケイ酸、無水ケイ酸、ゼオライト、アルミノシリケ
ート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第二リ
ン酸カルシウム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和
物、ピロリン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、
水酸化アルミニウム、アルミナ、軽質炭酸カルシウム、
重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコ
ニウム、合成樹脂系研磨剤などが挙げられ、これらのう
ち1種または2種以上を併用して用いることができる。
上記研磨剤の配合量は、組成物全体に対して3〜60質
量%が好ましく、より好ましくは10〜45質量%であ
る。
多価アルコール等の1種または2種以上を使用すること
ができる。 <発泡剤>ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコ
シンナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、
ヤシ油脂肪酸モノグリセリンスルホン酸ナトリウム、α
-オレフィンスルホン酸ナトリウム、、N-アシルグルタ
メート等のN-アシルアミノ酸塩、2-アルキル-N-カルボ
キシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタ
イン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エス
テル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノ
ールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステア
レート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち1
種または2種以上を併用して用いることができる。
ルテーム、トレハロース、ステビオサイド、ステビアエ
キス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘス
ペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等。 <防腐剤>メチルパラベン、エチルパラベン、プロピル
パラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナ
トリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミ
ノエチルグリシン等。
メントン、シネオール、リモネン、カルボン、メチルサ
リシレート、エチルブチレート、オイゲノール、チモー
ル、シンナミックアルデヒド、トランス-2-ヘキセナー
ルなどの中から1種または2種以上を併用して用いるこ
とができる。これらの成分は単品で配合してもよいが、
これらを含有する精油等を配合してもよい。また、上記
香料成分に加え、脂肪族アルコールやそのエステル、テ
ルペン系炭化水素、フェノールエーテル、アルデヒド、
ケトン、ラクトン等の香料成分、精油を本発明の効果を
妨げない範囲で配合してもよい。上記香料の配合量は、
組成物全体に対して0.02〜2質量%とすることが好
ましい。
ライト、アスコルビン酸、クロルヘキシジン塩類、塩化
セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベン
ゼトニウム、ビサボロール、トリクロサン、イソプロピ
ルメチルフェノール、酢酸トコフェロール、トラネキサ
ム酸、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グ
リチルリチン酸塩類、銅クロロフィリン塩、塩化ナトリ
ウム、グァイアズレンスルホン酸塩、塩酸ピリドキシン
などを1種または2種以上を配合することができる。
等の顔料、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止
剤、チャ乾留液、グルタミン酸ナトリウム等の矯味剤な
ど。本発明の口腔用組成物にはその種類に応じて、水を
2質量%以下の範囲で配合した場合、上記成分に加え
て、必要により以下の粘結剤を配合することもできる。 <粘結剤>カラギーナン(ι、λ、κ)、アルギン酸、
アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコー
ルエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、ア
ルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸
アンモニウム等のアルギン酸塩及びその誘導体、キサン
タンガム、グァーガム、ゼラチン、寒天、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられ、これら
のうち1種または2種以上を併用して用いることができ
る。
物は、常法に準じて製造できるものであり、特に限定さ
れるものではない。また、得られた練歯磨等の組成物
は、アルミニウムチューブ、ラミネートチューブ、ガラ
ス蒸着チューブ、プラスチックチューブ、プラスチック
ボトル、エアゾール容器等に充填されて使用することが
できる。
保型性があって且つ安定性の高い非水性又は水を殆ど含
有しない口腔用組成物を得ることができる。また、本発
明の口腔用組成物用基剤と、通常水の存在下で不安定な
有効成分であるα−TCP、フッ化物、各種酵素、ヒノ
キチオール、ε−アミノカプロン酸などとを組み合わせ
て、保型性があって且つ有効成分が安定に維持され、粉
体成分と液体成分の分離が起こらない経時的に安定な、
非水性又は水を殆ど含有しない口腔用組成物を得ること
ができる。
細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。表1〜3に示す組成(単位:質量%)にて
常法により各種練歯磨剤を調製し、以下の試験に供し
た。 <歯磨剤保存安定性試験>表1に示す歯磨剤を調製後、
下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存終了後、下記
評価基準に従って各歯磨剤の状態について目視にて官能
評価を行った。 「過酷保存条件」 1.60℃の恒温槽中に、1ヶ月間保存 2.50℃の恒温槽中に、2ヶ月間保存 「評価基準」 ○:状態は調製直後と変わらない ×:分離が確認された
剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存
終了後、各歯磨剤の一定量を量り取り、水で分散し直ち
に遠心分離し液層と固層とに分離した。これらの液層部
分について、フッ素イオンメーターを用いて、フッ素イ
オン濃度を測定した。ここで検出されたフッ素イオンに
ついては、歯磨剤中で他の成分に吸着していない、活性
のあるフッ素イオンと考えられる。尚、活性のあるフッ
素イオンの残存率は数式(1)より求めた。 「過酷保存条件」 1.60℃の恒温槽中に、1週間保存 2.60℃の恒温槽中に、2週間保存 「数式(1)」 残存率(%)=[(上記過酷保存後のフッ素イオンの
量)/(歯磨剤調整時のフッ素イオンの量)]×100 尚、歯磨剤過酷保存品において、フッ素イオン残存率、
即ち活性のあるフッ素イオンが80%以上であった場
合、フッ化物は安定であると判断した。
示す歯磨剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。
過酷保存終了後、各歯磨剤中のε−アミノカプロン酸に
ついて液体クロマトグラフ法にて定量試験を行った。
尚、ε−アミノカプロン酸の残存率は数式(2)より求
めた。 「過酷保存条件」 1.60℃の恒温槽中に、1ヶ月間保存 2.50℃の恒温槽中に、2ヶ月間保存 「数式(2)」 残存率(%)=[(上記過酷保存後のε−アミノカプロ
ン酸の量)/(歯磨剤調整時のε−アミノカプロン酸の
量)]×100 尚、歯磨剤過酷保存品において、ε−アミノカプロン酸
残存率が90%以上であった場合、ε−アミノカプロン
酸は安定であると判断した。また、実施例3〜6の歯磨
剤の過酷保存における状態安定性は保たれていた。
明の口腔用組成物用基剤を用いることで、練歯磨剤の状
態について分離がなく保存安定性が優れていることがわ
かる。さらに表2及び3から、本発明の口腔用組成物で
ある練歯磨剤において、フッ化物及びε−アミノカプロ
ン酸の保存安定性が優れていることがわかる。また下記
の実施例7〜11についても上記の実験を行ったとこ
ろ、全て上記と同様な結果が得られた。更に実施例12
〜15についてα−TCP、酵素及びヒノキチオールの
保存安定性について試験を行ったが、同様に保存安定性
に優れていることが分かった。以下、実施例を示す。組
成の単位は質量%である。
Claims (10)
- 【請求項1】 ポリエチレン末及びポリエチレンワック
スからなる群から選ばれる少なくとも1種、並びに流動
パラフィン、スクワラン及びスクワレンからなる群から
選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする口
腔用組成物用基剤。 - 【請求項2】 さらに濃グリセリン、ジグリセリン、プ
ロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及び
ポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なく
とも1種を含有する請求項1記載の口腔用組成物用基
剤。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の口腔用組成物用基
剤を含有する口腔用組成物。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の口腔用組成物用基
剤、及びα−第三リン酸カルシウム(α−TCP)を含
有することを特徴とする口腔用組成物。 - 【請求項5】 請求項1又は2記載の口腔用組成物用基
剤、及び少なくとも1種のフッ化物を含有する口腔用組
成物。 - 【請求項6】 さらに少なくとも1種のフッ化物を含有
する請求項4記載の口腔用組成物。 - 【請求項7】 請求項1又は2記載の口腔用組成物用基
剤、及び酵素類を含有する口腔用組成物。 - 【請求項8】 さらに酵素類を含有する請求項4〜6の
いずれか1項記載の口腔用組成物。 - 【請求項9】 請求項1又は2記載の口腔用組成物用基
剤、並びにヒノキチオール及びε−アミノカプロン酸か
らなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを
特徴とする口腔用組成物。 - 【請求項10】 さらにヒノキチオール及びε−アミノ
カプロン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を含
有する請求項4〜8のいずれか1項の口腔用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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