JP2002302429A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JP2002302429A JP2001104161A JP2001104161A JP2002302429A JP 2002302429 A JP2002302429 A JP 2002302429A JP 2001104161 A JP2001104161 A JP 2001104161A JP 2001104161 A JP2001104161 A JP 2001104161A JP 2002302429 A JP2002302429 A JP 2002302429A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時に苦みやえぐみが少なく且つ適度な発
泡性があって、薬用成分などを口腔内のすみずみに分散
させることのできる非水系口腔用組成物を提供する。 【解決手段】 非水系口腔用組成物用基剤及び重曹を含
有することを特徴とする口腔用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は口腔用組成物に関
し、より詳しくは非水系口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】歯磨剤等の口腔用組成物には、機能・効
能の付与を目的として、製剤に種々の有効成分を配合す
ることがあり、有効成分としてはフッ化物、殺菌成分、
抗炎症成分、歯石の沈着防止成分、止血剤等が挙げられ
る。しかし、これら有効成分には水存在下で不安定なも
のもあり、通常の水を含有した歯磨剤等の口腔用組成物
には安定配合が出来ないことがある。このようなことか
ら、非水系口腔用組成物用基剤の検討がなされている。
非水系口腔用組成物用基剤の例としては以下のような種
類がある。 ポリエチレン末やポリエチレンワックス等を、流動
パラフィンやスクワラン等に溶解して得られる基剤。 カルボキシビニルポリマー、寒天、ゼラチン、ポリ
ビニルピロリドン等を、濃グリセリン、1,3−ブチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレング
リコール等に溶解して得られる基剤。 平均分子量の異なるポリエチレングリコール2種類
以上からなる基剤。
【0003】非水系口腔用組成物は、水の代わりに他の
溶剤を多量に含有するため、苦味、渋味、えぐみなど味
に難がある場合が多い。また歯磨剤中に発泡剤の配合を
行っても、充分な泡立ちを示さないことも多い。これは
口腔用組成物中に水が存在しないため、発泡剤が口腔内
の僅かな水分のみにしか溶解できず、歯磨剤中に配合し
た発泡剤全量が溶解できないことによる。歯磨剤等の口
腔用組成物にとって、歯磨き中の適度な泡立ちは、研磨
剤や薬用成分、香味成分等をすばやく口腔内のすみずみ
まで分散させるための重要な因子である。よって、苦み
などがなく適度な発泡性があって薬用成分などを口腔内
に分散させることができる非水系口腔用組成物が求めら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、使用
時に苦みやえぐみが少なく且つ適度な発泡性があって、
薬用成分などを口腔内のすみずみに分散させることので
きる非水系口腔用組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、水を含まないか又
は殆ど含まない歯磨剤等の口腔用組成物において、重曹
を配合することで、苦味、渋味及びえぐみが改善され、
泡立ちの優れた口腔用組成物が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。従って本発明は、非水系口
腔用組成物用基剤及び重曹を含有することを特徴とする
口腔用組成物に関する。また、常温で固体の酸性成分を
更に配合することで、苦味、渋味及びえぐみがより改善
され、泡立ちもより向上した口腔用組成物が得られるこ
とを見出した。従って本発明はまた、常温で固体の酸性
成分をさらに含有する上記口腔用組成物に関する。本発
明の好ましい実施態様としては、薬用成分としてフッ化
物、殺菌成分、抗炎症成分、歯石の沈着防止成分及びε
−アミノカプロン酸から選ばれる少なくとも1種をさら
に含有する口腔用組成物が挙げられる。
【0006】
【発明の実施の形態】本明細書中でいう、非水系口腔用
組成物とは、口腔用組成物全体に対する水の含有量が0
〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは
水を全く含有しない口腔用組成物を意味する。非水系口
腔用組成物の製造に適した基剤を非水系口腔用組成物用
基剤と称する。本明細書中でいう口腔用組成物とは、練
歯磨剤、液状歯磨剤及び潤製歯磨剤などの歯磨剤類、ク
リーム剤、軟膏剤、添付剤、口中清涼剤、洗口剤、チュ
ーインガム又はうがい薬などを包含する。本発明の口腔
用組成物は望ましくは、非水系口腔用組成物に向けられ
ている。
【0007】本発明の口腔用組成物に使用する非水系口
腔用組成物用基剤の具体例としては、以下の〜があ
る。 ポリエチレン末及びポリエチレンワックスから選ば
れる少なくとも1種を、流動パラフィン、スクワラン及
びスクワレンから選ばれる少なくとも1種に溶解して得
られる基剤。ポリエチレン末とは、エチレンを重合して
得られるポリエチレンの粉末或いはフレーク状固形物の
ことである。ポリエチレンワックスとは、エチレンを重
合して得られる低融点のポリエチレンの塊、粉末或いは
フレーク状の固形物のことである。このようなポリエチ
レン末及びポリエチレンワックスは、医薬品や化粧品を
はじめ、食品、雑貨品、塗料工業、建築材料、石油化学
工業など広く一般的に使用されるものである。本発明に
おいては市販品を用いることができる。市販品として例
えば、サンワックス(三洋化成工業)、エポーレン(長
瀬産業)などがある。
【0008】流動パラフィンとは、石油から得た液状炭
化水素類の混合物のことであり、石油の潤滑油留分を高
度に精製して得たものである。このような流動パラフィ
ンは医薬品や化粧品をはじめ、雑貨品、塗料工業、建築
材料、石油化学工業など広く一般的に使用されるもので
ある。本発明においては市販品を用いることができる。
市販品として例えば、流動パラフィン(中央化成)など
がある。スクワランとは、アイザメ他、主として深海に
すむサメ類の肝油から得た炭化水素を還元して得られる
飽和炭化水素で、主成分はスクワラン(C3062)であ
る。このようなスクワランは医薬品や化粧品をはじめ、
食品、雑貨品、石油化学工業など広く一般的に使用され
るものである。本発明においては市販品を用いることが
できる。市販品として例えば、NIKKOLスクワラン
(日光ケミカル)などがある。スクワレンとは、サメ類
の肝油をけん化し、不けん化物を減圧蒸留して得られる
物質である。このようなスクワレンは医薬品や化粧品を
はじめ、食品、雑貨品、石油化学工業、塗料工業など広
く一般的に使用されるものである。本発明においては市
販品を用いることができる。市販品として例えば、NI
KKOLスクワレンEX(日光ケミカル)などがある。
【0009】ポリエチレン末及びポリエチレンワックス
の少なくとも1種の口腔用組成物における含有量は、口
腔用組成物の全質量に対して0.1〜30質量%が適当
であり、好ましくは1〜10質量%である。この量が
0.1質量%未満であると期待される粘着性が発揮され
ず、一方30質量%を超えると使用性を損なう場合があ
る。流動パラフィン、スクワラン及びスクワレンから選
ばれる少なくとも1種の口腔用組成物における含有量
は、口腔用組成物の全質量に対して1〜60質量%が適
当であり、好ましくは10〜30質量%である。この量
が1質量%未満であると期待される粘着性が発揮され
ず、一方60質量%を超えると使用性を損なう場合があ
る。
【0010】 カルボキシビニルポリマー、寒天、ゼ
ラチン及びポリビニルピロリドンから選ばれる少なくと
も1種を、濃グリセリン、1,3−ブチレングリコー
ル、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール
から選ばれる少なくとも1種に溶解して得られる基剤。
カルボキシビニルポリマーは酸性高分子化合物であり、
アクリル酸の重合体である。このようなカルボキシビニ
ルポリマーは医薬品や化粧品を始め、インキ工業、保護
塗料、飲料清澄剤、接着剤、農芸化学、プラスティック
工業などに広く一般的に使用されるものであり、本発明
においてはこれらに使用されている市販品を用いること
ができる。市販品としてはカーボポール(BF Goodrich
製)、ジェロン(日本純薬製)などがある。
【0011】寒天は、マクサ(テングサ)、その他同属
植物又は諸種紅そう類から得た粘液を凍結脱水したもの
である。寒天の形態としては、半透明な白色粉末、粒又
は細片で、四面柱体、綿状又はりん片状の細片などがあ
る。このような寒天は食品や化粧品をはじめ、医薬品、
雑貨品など広く一般的に使用されるものである。本発明
においては市販品を用いることができる。ゼラチンと
は、動物の骨、皮膚、じん帯又は腱を酸又はアルカリで
処理して得られる粗コラーゲンを水で加熱抽出して製し
たものである。ゼラチンの形態には粉末、薄片、細片及
び粒などがある。このようなゼラチンは食品や化粧品を
はじめ、医薬品、雑貨品など広く一般的に使用されるも
のである。本発明においては市販品を用いることができ
る。
【0012】ポリビニルピロリドンはアセチレンの高圧
合成法レッペ反応による合成化合物の一種であり、ビニ
ルピロリドンの直鎖重合体である。また、重合反応の触
媒量、温度、時間などにより本品の分子量は10,00
0〜700,000程度まで存在する。本発明では数平
均分子量10,000〜360,000のポリビニルピ
ロリドンを1種あるいは2種以上を使用することができ
る。すなわち平均分子量が異なるものを2種以上使用し
てもよい。平均分子量が10,000に満たないもの
は、期待される効果が発揮されず、一方平均分子量が3
60,000を超えるものは剤形上配合が困難となる。
このようなポリビニルピロリドンは、医薬品や化粧品を
始め、織物、紙業、印刷、インキ工業、保護塗料、飲料
清澄剤、接着剤、農芸化学、プラスティック工業などに
広く一般的に使用されるものであり、本発明においてこ
れらの市販品を用いることができる。
【0013】基剤に用いる濃グリセリン、1,3−ブチ
レングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコールは、医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨
品、石油化学工業、塗料工業など広く一般的に使用され
るものである。本発明においては市販品を用いることが
できる。特に好ましく使用できるのは、濃グリセリン、
ジグリセリンである。カルボキシビニルポリマー、寒
天、ゼラチン及びポリビニルピロリドンから選ばれる少
なくとも1種の口腔用組成物における含有量は、口腔用
組成物の全質量に対して0.1〜15質量%が適当であ
り、好ましくは1〜10質量%である。この量が0.1
質量%未満であると期待される粘着性が得られず、一方
15質量%を超えると使用性を損なう場合がある。濃グ
リセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレング
リコール及びポリエチレングリコールから選ばれる少な
くとも1種の口腔用組成物における含有量は、口腔用組
成物の全質量に対して10〜70質量%が適当であり、
好ましくは20〜60質量%である。この量が10質量
%未満あるいは70質量%を超えると、使用性を損なう
場合がある。
【0014】 平均分子量の異なるポリエチレングリ
コール2種類以上からなる基剤。ポリエチレングリコー
ルは、水又はエチレングリコールに酸化エチレンを付加
させた重合体で、H(OCH2CH2)nOHで表される。この重合
体は酸化エチレンの付加量によって液状の低分子量のも
のから固体の高分子量のものまで各種分子量の重合物が
でき、その生成物は種々の重合度のものが混合してい
る。ポリエチレングリコールはその平均分子量をもって
分類され、200〜20000程度まで存在する。平均
分子量が200〜600程度までは常温で液体であり、
600〜20000程度までは常温で固体である。常温
で液体のものと固体のものを混合するとペースト状とな
る。従って、ペースト状を形成するように、常温で液体
である平均分子量200〜600の範囲から少なくとも
1種と、常温で固体である平均分子量600〜2000
0の範囲から少なくとも1種とを使用することが望まし
い。口腔用組成物における、平均分子量の異なるポリエ
チレングリコールの少なくとも2種以上の含有量は、口
腔用組成物の全質量に対して10〜70質量%が適当で
あり、好ましくは20〜60質量%である。この量が1
0質量%未満又は70質量%を超えると適当な粘着性を
発揮しない。また、ポリエチレングリコールは医薬品や
化粧品をはじめ、繊維、ゴム、接着剤、金属、窯業、石
油、印刷、インキ工業などに広く一般的に使用されるも
のであり、本発明においてこれらに使用されている市販
品を用いることができる。
【0015】本発明の口腔用組成物に用いる重曹は、医
薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨品、農芸用品など広
く一般的に使用されるものであり、本発明においてはこ
れらに使用されている市販品を用いることができる。重
曹は炭酸水素ナトリウム、重炭酸ソーダとも言う。本発
明の口腔用組成物における重曹の含有量は、口腔用組成
物の全質量に対して1〜50質量%程度が適当であり、
好ましくは5〜30質量%であり、より好ましくは10
〜25質量%である。この量が1質量%未満であると、
期待される効果が発揮されず、一方50質量%を越える
と、含有量に見合った効果が得られず使用性を損ねる場
合がある。
【0016】本発明の口腔用組成物には更に、常温で固
体の酸性成分を含有させることができる。この常温で固
体の酸性成分は、重曹とともに口腔内の水分によって溶
解し反応して炭酸ガスを発生するものである。この炭酸
ガスによって発泡性がより向上する。なお、容器内にお
いて口腔用組成物には殆ど或いは全く水が存在しないた
め、上記反応は起こらない。常温で固体の酸性成分の具
体例にはクエン酸、コハク酸、乳酸アルミニウム、乳酸
カルシウム、アジピン酸及びリンゴ酸などがあり、これ
らの少なくとも1種を用いる。これらは、医薬品や化粧
品など広く一般的に使用されるものであり、本発明にお
いては市販品を用いることができる。また、固体の酸性
成分が粒状、ブロック状である場合は粉砕し粉末状にし
て使用することができる。固体の酸性成分としては、ク
エン酸及び乳酸アルミニウムが中でも好適である。本発
明の口腔用組成物における上記酸性成分の含有量は、口
腔用組成物の全質量に対して0.01〜10質量%が適
当であり、好ましくは0.1〜5質量%である。
【0017】また、本発明の口腔用組成物にはフッ化
物、殺菌成分、抗炎症成分、歯石の沈着防止成分及びε
−アミノカプロン酸から選ばれる少なくとも1種を含有
させることができる。フッ化物の具体例として、フッ化
ナトリウム、モノフルオロホスフェート、フッ化カリウ
ム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化錫等があ
り、これらから少なくとも1種を用いることができる。
これらのフッ化物は医薬品や化粧品など広く一般的に使
用されるものである。本発明においては市販品を用いる
ことができる。本発明の口腔用組成物におけるフッ化物
含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.01〜3
質量%が適当であり、好ましくは歯磨剤等の口腔用組成
物中にフッ素として100〜1000ppmの含有量で
ある。フッ化物としては、中でもフッ化ナトリウム、モ
ノフルオロリン酸ナトリウムが好適である。
【0018】殺菌成分としては、イソプロピルメチルフ
ェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウ
ム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸
クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、トリ
クロサン、ヒノキチオール、銅クロロフィリンナトリウ
ム、塩化リゾチームなどがあり、これらから少なくとも
1種を用いることができる。これらの殺菌成分は、医薬
品や化粧品など広く一般的に使用されるものである。本
発明においては市販品を用いることができる。本発明の
口腔用組成物における殺菌成分の含有量は、口腔用組成
物の全質量に対して0.001〜1質量%であり、より
好ましくは0.01〜0.5質量%である。この量が
0.001質量%未満であると、期待される効果が発揮
されず、一方1質量%を越えると、含有量に見合った効
果が得られず使用性を損ねる場合がある。殺菌成分の中
でも、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリ
ジニウム、ヒノキチオール及び塩化リゾチームが好適で
ある。
【0019】抗炎症成分として、アズレンスルホン酸ナ
トリウム、アラントイン、アラントインクロルヒドロキ
シアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウ
ム、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸塩類、β−グ
リチルレチン酸、塩酸ピリドキシン、酢酸トコフェロー
ルなどがあり、これらから少なくとも1種を用いること
ができる。これらは、医薬品や化粧品など広く一般的に
使用されるものである。本発明においては市販品を用い
ることができる。本発明の口腔用組成物における抗炎症
成分の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.0
01〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜3質
量%である。この量が0.001質量%未満であると、
期待される効果が発揮されず、一方5質量%を越える
と、含有量に見合った効果が得られず使用性を損ねる場
合がある。抗炎症成分の中でも、グリチルリチン酸、グ
リチルリチン酸塩類、β−グリチルレチン酸及び酢酸ト
コフェロールが好適である。
【0020】歯石の沈着防止成分の具体例として、ゼオ
ライト、ピロリン酸ナトリウム及びポリリン酸ナトリウ
ム等があり、これらから少なくとも1種を用いることが
できる。これらは医薬品や化粧品など広く一般的に使用
されるものである。本発明においては市販品を用いるこ
とができる。本発明の口腔用組成物における歯石の沈着
防止成分の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して
0.01〜20質量%であり、より好ましくは0.1〜
10質量%である。この量が0.01質量%未満である
と、期待される効果が発揮されず、一方20質量%を越
えると、含有量に見合った効果が得られず使用性を損ね
る場合がある。歯石の沈着除去成分の中でも、ゼオライ
トが好適である。
【0021】ε−アミノカプロン酸は、抗プラスミン効
果、止血効果、抗炎症効果を有し、化粧品や医薬品をは
じめ、食品、農芸用品など広く一般的に使用されるもの
である。本発明においては市販品を用いることができ
る。本発明の口腔用組成物におけるε−アミノカプロン
酸の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.00
1〜1質量%が適当であり、好ましくは0.006〜
0.2質量%である。この量が0.006質量%未満で
あると、期待される効果が発揮されず、一方0.2質量
%を越えると、含有量に見合った効果が得られず使用性
を損ねる場合がある。本発明の口腔用組成物には、これ
らフッ化物、殺菌成分、抗炎症成分、歯石の沈着防止成
分及びε−アミノカプロン酸から1種単独、又は2種以
上を用いることができる。
【0022】本発明の口腔用組成物にはその種類に応じ
て、上記成分に加えて、必要により以下の成分を通常の
使用量の範囲内で配合することができる。 <研磨剤>シリカゲル、沈降性シリカ、火成性シリカ、
含水ケイ酸、無水ケイ酸、アルミノシリケート、ジルコ
ノシリケート等のシリカ系研磨剤、第二リン酸カルシウ
ム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和物、ピロリン
酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、軽質炭酸カ
ルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケ
イ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤などが挙げられ、
これらのうち1種または2種以上を併用して用いること
ができる。上記研磨剤の配合量は、組成物全体に対して
3〜60質量%が好ましく、より好ましくは10〜45
質量%である。
【0023】<湿潤剤>グリセリン、濃グリセリン、ジ
グリセリン、ソルビット、マルチトール、ジプロピレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリ
コール、キシリトール等の多価アルコール等の1種また
は2種以上を使用することができる。 <発泡剤>ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコ
シンナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、
ヤシ油脂肪酸モノグリセリンスルホン酸ナトリウム、α
-オレフィンスルホン酸ナトリウム、N-アシルグルタメ
ート等のN-アシルアミノ酸塩、2-アルキル-N-カルボキ
シメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノー
ルアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち1種
または2種以上を併用して用いることができる。
【0024】<甘味剤>サッカリンナトリウム、アスパ
ルテーム、トレハロース、ステビオサイド、ステビアエ
キス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘス
ペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等。 <防腐剤>メチルパラベン、エチルパラベン、プロピル
パラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナ
トリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミ
ノエチルグリシン等。
【0025】<香料成分>l-メントール、アネトール、
メントン、シネオール、リモネン、カルボン、メチルサ
リシレート、エチルブチレート、オイゲノール、チモー
ル、シンナミックアルデヒド、トランス-2-ヘキセナー
ルなどの中から1種または2種以上を併用して用いるこ
とができる。これらの成分は単品で配合してもよいが、
これらを含有する精油等を配合してもよい。また、上記
香料成分に加え、脂肪族アルコールやそのエステル、テ
ルペン系炭化水素、フェノールエーテル、アルデヒド、
ケトン、ラクトン等の香料成分、精油を本発明の効果を
妨げない範囲で配合してもよい。上記香料の配合量は、
組成物全体に対して0.02〜2質量%とすることが好
ましい。
【0026】<その他>青色1号等の色素、酸化チタン
等の顔料、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止
剤、チャ乾留液、グルタミン酸ナトリウム等の矯味剤な
ど。本発明の口腔用組成物にはその種類に応じて、水を
2質量%未満の範囲で配合した場合、上記成分に加え
て、必要により以下の粘結剤を配合することもできる。 <粘結剤>カラギーナン(ι、λ、κ)、アルギン酸、
アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコー
ルエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、ア
ルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸
アンモニウム等のアルギン酸塩及びその誘導体、キサン
タンガム、グァーガム、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル
酸ナトリウムなどが挙げられ、これらのうち1種または
2種以上を併用して用いることができる。
【0027】上記成分を組み合わせた口腔用組成物は、
常法に準じて製造できるものであり、その製法は特に限
定されるものではない。また、得られた練歯磨剤等の口
腔用組成物は、アルミニウムチューブ、ラミネートチュ
ーブ、ガラス蒸着チューブ、プラスチックチューブ、プ
ラスチックボトル、エアゾール容器等に充填されて使用
することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の口腔用組成物は、非水系口腔用
組成物用基剤に特有の苦み、渋味、えぐみが緩和されて
いて、且つ発泡性が高く薬用成分の口腔内への分散性に
優れたものである。
【0029】
【実施例】以下、実験例及び比較例により、本発明を詳
細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。表1に示す組成(単位:質量%)にて常法
により各種練歯磨剤を調製し、以下の試験に供した。
【0030】<モニター試験>モニター10名により下記
の評価基準に基づいて、使用感についての官能評価を行
った。結果を表1にあわせて示す。 「評価基準」 (1)歯みがき中の苦味、渋味、えぐみについて:感覚
で評価。 4点・・・・・全く苦味、渋味、えぐみを感じない。 3点・・・・・少し苦味、渋味、えぐみを感じるが気に
ならない。 2点・・・・・苦味、渋味、えぐみを感じ、若干使用性
が悪い。 1点・・・・・苦味、渋味、えぐみを強く感じ、使用性
が非常に悪い。 (2):歯みがき後の苦味、渋味、えぐみについて:感
覚で評価。 4点・・・・・全く苦味、渋味、えぐみは残らない。 3点・・・・・少し苦味、渋味、えぐみが残るが気にな
らない。 2点・・・・・苦味、渋味、えぐみが残り、若干後味が
悪い。 1点・・・・・苦味、渋味、えぐみが残り、後味が非常
に悪い。
【0031】(3):発泡力について:感覚で評価。 4点・・・・・非常に泡立ちが良い。 3点・・・・・普通の泡立ちである。 2点・・・・・若干泡立ちが悪い。 1点・・・・・全く泡立ちが無い。 なお評価については、10名の平均値を求め、下記の3段
階で行った。 4≦○≦3 3<△≦2 2<×≦1
【0032】
【表1】
【0033】以上の実験結果から、本発明の口腔用組成
物が苦味、渋味、えぐみがなく、発泡性に優れているこ
とが分かった。また下記の実施例5〜8の口腔用組成物
についても上記の実験を行ったところ、上記と同様な結
果が得られた。以下、実施例5〜8を示す。
【0034】
【実施例5】 練歯磨剤の調製
【0035】
【実施例6】 練歯磨剤の調製
【0036】
【実施例7】 練歯磨剤の調製
【0037】
【実施例8】 練歯磨剤の調製
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA112 AB172 AB222 AB281 AB311 AB441 AB471 AB472 AC022 AC122 AC132 AC171 AC291 AC301 AC302 AC432 AC482 AC581 AC662 AC681 AC782 AC791 AC811 AC862 AD022 AD042 AD072 AD212 AD471 AD472 AD531 AD532 AD551 AD631 AD661 AD662 BB48 BB51 BB55 BB60 CC41 DD22 DD28 EE06 EE07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非水系口腔用組成物用基剤及び重曹を含
    有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 【請求項2】 常温で固体の酸性成分をさらに含有する
    請求項1記載の口腔用組成物。
  3. 【請求項3】 重曹を1〜50質量%含有する請求項1
    又は2記載の口腔用組成物。
  4. 【請求項4】 該酸性成分がクエン酸、コハク酸、乳酸
    アルミニウム、乳酸カルシウム、アジピン酸及びリンゴ
    酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項
    2又は3記載の口腔用組成物。
  5. 【請求項5】 フッ化物、殺菌成分、抗炎症成分、歯石
    の沈着防止成分、及びε−アミノカプロン酸から選ばれ
    る少なくとも1種をさらに含有する請求項1〜4のいず
    れか1項記載の口腔用組成物。
  6. 【請求項6】 フッ化物がフッ化ナトリウム、モノフル
    オロホスフェート、フッ化カリウム、モノフルオロリン
    酸ナトリウム及びフッ化錫から選ばれる少なくとも1種
    である請求項5記載の口腔用組成物。
  7. 【請求項7】 殺菌成分がイソプロピルメチルフェノー
    ル、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化
    ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘ
    キシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロサ
    ン、ヒノキチオール、銅クロロフィリンナトリウム及び
    塩化リゾチームから選ばれる少なくとも1種である請求
    項5記載の口腔用組成物。
  8. 【請求項8】 抗炎症成分がアズレンスルホン酸ナトリ
    ウム、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシア
    ルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、
    グリチルリチン酸、グリチルリチン酸塩類、β−グリチ
    ルレチン酸、塩酸ピリドキシン及び酢酸トコフェロール
    から選ばれる少なくとも1種である請求項5記載の口腔
    用組成物。
  9. 【請求項9】 歯石の沈着防止成分がゼオライト、ピロ
    リン酸ナトリウム及びポリリン酸ナトリウムから選ばれ
    る少なくとも1種である請求項5記載の口腔用組成物。
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