JP2002114529A - 光学素子の成形金型および光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子の成形金型および光学素子の製造方法

Info

Publication number
JP2002114529A
JP2002114529A JP2000303306A JP2000303306A JP2002114529A JP 2002114529 A JP2002114529 A JP 2002114529A JP 2000303306 A JP2000303306 A JP 2000303306A JP 2000303306 A JP2000303306 A JP 2000303306A JP 2002114529 A JP2002114529 A JP 2002114529A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
die
mold cavity
optical element
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000303306A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kashiwabara
隆司 柏原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000303306A priority Critical patent/JP2002114529A/ja
Publication of JP2002114529A publication Critical patent/JP2002114529A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/005Pressing under special atmospheres, e.g. inert, reactive, vacuum, clean
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/65Means for releasing gas trapped between glass and press die
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/66Means for providing special atmospheres, e.g. reduced pressure, inert gas, reducing gas, clean room
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/72Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気中で金型ユニットを組み立てた後、熱プ
レス成形機に載置したときに、キャビティ内の空気を成
形室内の雰囲気ガス(例えば窒素ガス)で容易かつ速や
かに置換することで、金型の酸化やガラス付着が生じな
い光学素子の成形金型及び光学素子の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 中空円筒形の胴型4と、胴型の上下方向
から嵌挿される上パンチ型3と下パンチ型2とを備え、
胴型と上下パンチ型とによってキャビティ6が形成され
る成形金型において、胴型に、外周面からキャビティに
向かって斜め上向きの複数個の第1の貫通孔4aと、キ
ャビティから外周面に向かって斜め上向きの複数個の第
2の貫通孔4bとを設ける。熱プレス成形機に載置した
ときの雰囲気ガスの対流を利用して、第1の貫通孔から
キャビティに雰囲気ガスを導入し、キャビティ内の空気
を第2の貫通孔より排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型内に成形レン
ズの材料である成形素材(例えばガラス材料あるいはプ
ラスチック材料)を収納し、金型を加熱することで金型
内の成形素材を昇温し軟化させた後プレス成形を行い光
学素子を製造する方法、及びその際に用いるレンズ成形
金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像生成素子としてマイクロミラーデバ
イスや液晶パネルなどを用いたビデオプロジェクターに
は、小形で高精度な投写レンズが使用されている。近年
パーソナルコンピュターの普及と共に、その映像を拡大
投写する装置としてこれらのプロジェクターが多用され
るようになり、この製品分野の市場は急速に拡大しつつ
ある。それに伴い製品の小型化,薄型化,高性能化も急
速に進展しており、またコストダウンの要求も強まって
いる。したがってレンズ単体の小型化,高精度化とコス
トダウンも一層求められている。
【0003】上記したような製品に用いられる光学レン
ズの一般的な製造方法を図8、図9を用いて説明する。
【0004】まず、レンズとなる材料(例えばガラス素
材又はプラスチック素材)を、球形,偏平円板形,又は
平凸(片面が平面、他面が凸面)若しくは両凸(両面と
も凸面)の円板形などの形状で定量体積(または重量)
に加工する。このレンズ材料27を図8に示す金型ユニ
ット(成形金型)21内に収納する。金型ユニット21
は、下パンチ型22,上パンチ型23,中空円筒状の胴
型24の3点で構成される。胴型24には金型キャビテ
ィ26内の空気抜き孔24aが略水平方向に放射状に複
数個形成されている。このように複数の金型部材によっ
て形成される金型キャビティ26に、レンズ材料27が
収納される。
【0005】このように組み合わされた金型ユニット2
1を、図9に示す熱プレス成形機30に載置し成形を行
う。図9は、熱プレス成形機30の概要を示したもので
ある。図9に示すように下ヒータ板31上に金型ユニッ
ト21を載置した後、上ヒータ板32を滑らかに降下さ
せ金型ユニット21を軽く挟み込んで、両ヒータ板3
1,32で加熱昇温を行う。金型ユニット21内のレン
ズ材料が所定の温度に達し、プレス成形可能な状態に軟
化したところで、適切な加圧スピードと圧力でプレスを
行い、レンズ材料を金型キャビティ内に充満させ、レン
ズ材料に金型成形面の形状を転写し成形する。
【0006】ガラスレンズを成形する場合は、金型およ
び金型内に収納されたガラス材料は、約600℃程度に
加熱される。空気中でこの様な高温環境下で成形を行う
と、高温のため金型の酸化が早く進み金型寿命が極端に
短くなる。特にレンズ光学面の形成に関わる金型成形面
は極めて高精度な鏡面に仕上げられており、この面が酸
化すると鏡面性が低下し、成形後のレンズ表面の透明性
が損なわれる。また空気中の酸素と、高温に熱せられた
金型表面あるいはガラス材料表面が反応し酸化物が形成
され、プレス成形の際これらの酸化物が反応しあって強
固に付着し、成形後レンズを離型する時に、金型に成形
レンズが付着し剥がれないという現象が生じる。また無
理に引き剥がすとガラスレンズの付着部分が破断され金
型表面に残留し、「ガラス付着」という問題が発生す
る。これを除去するには弗酸や弗化アンモニウムなどの
溶液でカラスを溶かし金型鏡面を傷付けないように慎重
に処理しなければならない。このようなガラス付着が発
生すると、所望する成形レンズが得られないばかりか、
金型の復旧に多大の時間を費やし生産性が著しく低下す
る。
【0007】上記したような事態を極力避けるため、ガ
ラスレンズの成形のように高温でレンズを成形する場合
は、酸素濃度を極めて希薄にした(100ppm以
下)、窒素やヘリウムなどのガス雰囲気中で成形が行わ
れる。そのため図9に示す熱プレス成形機30では成形
室33内は密閉構造になっており、成形室33内に窒素
ガス等を絶えず注入しオバーフローさせることで窒素ガ
ス等で充たし酸素濃度を希薄にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8に示す
ように金型ユニット21を組み立てるのは空気中で行わ
れる。したがってレンズ材料を収納した金型キャビティ
26内は、当然空気で充たされている。この様な状態の
金型ユニット21を成形室33内に送り込んだ場合、胴
型24の周囲に複数個の空気抜き孔24aが設けられて
はいるものの、金型キャビティ26と成形室33との間
で気体流動は起こりにくい。従って、単に金型ユニット
21の周囲を窒素ガス等で充たして酸素濃度を希薄にし
ただけでは、金型キャビティ26内の空気は滞留したま
まなかなか抜け出ない。そのため酸素濃度が高いままレ
ンズ成形が行われ、上記したような種々な問題が発生し
ていた。
【0009】本発明は、空気中で金型ユニットを組み立
てた後、熱プレス成形機に載置したときに、金型キャビ
ティ内の空気を成形室内の雰囲気ガスで容易かつ速やか
に置換することができ、その結果、上記の問題の発生を
大幅に低減することができる光学素子の成形金型及び光
学素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために以下の構成とする。
【0011】本発明の第1の光学素子の成形金型は、中
空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方向から嵌挿される
上パンチ型と下パンチ型とを備え、前記胴型と前記上パ
ンチ型と前記下パンチ型とによって金型キャビティが形
成される成形金型であって、前記胴型は、外周面から前
記金型キャビティに向かって斜め上向きに穿設された複
数個の第1の貫通孔と、前記金型キャビティから外周面
に向かって斜め上向きに穿設された複数個の第2の貫通
孔とを有することを特徴とする。
【0012】また、本発明の第1の光学素子の製造方法
は、中空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方向から嵌挿
される上パンチ型と下パンチ型とによって囲まれる金型
キャビティ内に成形素材を載置し、前記上パンチ型と前
記下パンチ型との間にプレス圧を付与して前記成形素材
を成形して光学素子を製造する方法であって、前記胴型
は、外周面から前記金型キャビティに向かって斜め上向
きに穿設された複数個の第1の貫通孔と、前記金型キャ
ビティから外周面に向かって斜め上向きに穿設された複
数個の第2の貫通孔とを有することを特徴とする。
【0013】即ち、上記の各構成によれば、金型キャビ
ティ内に未成形の成形素材を載置した状態において、第
1の貫通孔は金型キャビティ内に成形金型の周囲の雰囲
気ガスを流入させるために機能し、第2の貫通孔は金型
キャビティ内のガスを外部に排出するために機能する。
しかも、第1の貫通孔は胴型の外周面から金型キャビテ
ィに向かって斜め上向きに形成され、第2の貫通孔は金
型キャビティから胴型の外周面に向かって斜め上向きに
形成されているので、成形金型を熱プレス成形機に載置
して加熱したときに発生する雰囲気ガスの対流を利用し
て、雰囲気ガスを金型キャビティ内に導入させることが
できる。その結果、金型キャビティ内のガスを雰囲気ガ
スで容易かつ速やかに置換することができる。従って、
酸素ガスによって引き起こされる金型の酸化やガラス付
着等の問題の発生を防止できる。
【0014】また、本発明の第2の光学素子の成形金型
は、中空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方向から嵌挿
される上パンチ型と下パンチ型とを備え、前記胴型と前
記上パンチ型と前記下パンチ型とによって金型キャビテ
ィが形成される成形金型であって、前記胴型は、外周面
から前記金型キャビティに向かって斜め上向きに穿設さ
れた複数個の貫通孔と、前記胴型の内周面に前記金型キ
ャビティから前記胴型の上端面まで前記胴型の軸方向と
略平行に設けられた複数個の縦溝とを有することを特徴
とする。
【0015】また、本発明の第2の光学素子の製造方法
は、中空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方向から嵌挿
される上パンチ型と下パンチ型とによって囲まれる金型
キャビティ内に成形素材を載置し、前記上パンチ型と前
記下パンチ型との間にプレス圧を付与して前記成形素材
を成形して光学素子を製造する方法であって、前記胴型
は、外周面から前記金型キャビティに向かって斜め上向
きに穿設された複数個の貫通孔と、前記胴型の内周面に
前記金型キャビティから前記胴型の上端面まで前記胴型
の軸方向と略平行に設けられた複数個の縦溝とを有する
ことを特徴とする。
【0016】即ち、上記の各構成によれば、金型キャビ
ティ内に未成形の成形素材を載置した状態において、貫
通孔は金型キャビティ内に成形金型の周囲の雰囲気ガス
を流入させるために機能し、縦溝は金型キャビティ内の
ガスを外部に排出するために機能する。しかも、貫通孔
は胴型の外周面から金型キャビティに向かって斜め上向
きに形成され、縦穴は金型キャビティから胴型の上端面
まで胴型の軸方向に形成されているので、成形金型を熱
プレス成形機に載置して加熱したときに発生する雰囲気
ガスの対流を利用して、雰囲気ガスを金型キャビティ内
に導入させることができる。その結果、金型キャビティ
内のガスを雰囲気ガスで容易かつ速やかに置換すること
ができる。従って、酸素ガスによって引き起こされる金
型の酸化やガラス付着等の問題の発生を防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につい
て、図を用いて説明する。
【0018】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1のレンズ成形金型の構成を示した断面図である。
図1において、1は金型ユニット(成形金型)、2は下
パンチ型、3は上パンチ型、4は胴型である。胴型4は
中空円筒形状を有し、その両端から下パンチ型2及び上
パンチ型3が嵌挿される。下パンチ型2及び上パンチ型
3の各成形面と胴型4の内周面とで金型キャビティ6が
形成される。下パンチ型2及び上パンチ型3は、成形面
とは反対側の端部に径が太くなったフランジ部2a,3
aをそれぞれ有する。フランジ部2a,3aが胴型4の
両端面に当接するまで、下パンチ型2及び上パンチ型3
を胴型4内に押し込むことで、キャビティ6内に投入さ
れたレンズ材料(成形素材)7を所定形状に成形するこ
とができる。胴型4内に挿入される下パンチ型2の部分
のうち、挿入方向先端部(フランジ部2aとは反対側端
部)には、それ以外の部分より外径がやや小さな細径部
2bが形成されている。細径部2bは、胴型4への挿入
方向の先端から2〜5mmの長さにわたって形成されて
いる。
【0019】胴型4の円筒壁には、外周面から内周面に
向かって斜め上方向に傾斜した複数個の第1の貫通孔4
aが形成されており、これより高い位置に内周面から外
周面に向かって斜め上方向に傾斜した複数個の第2の貫
通孔4bが形成されている。胴型4は、外径が大きな大
径部と外径がこれより小さな小径部とを有し、大径部と
小径部とは段差部4cで階段状に接続され、小径部側に
下パンチ型2が、大径部側に上パンチ型3がそれぞれ挿
入される。上記第1の貫通孔4aの外周面側の開口は、
段差部4cの下向きの面内に形成されている。一方、第
1の貫通孔4aの内周面側の開口は、下パンチ型2のフ
ランジ部2aと胴型4の下端面とが当接するまで下パン
チ型2を胴型4に嵌入させたときに、下パンチ型2の先
端に形成された細径部2bに対向する位置に形成されて
いる。また、第2の貫通孔4bの内周面側の開口は、キ
ャビティ6内に未成形のレンズ材料7を投入したときに
形成されるキャビティ6内に露出するような位置に形成
されている。また、胴型4の小径部の外径と、小径部側
に貫入される下パンチ型2のフランジ部2aの外径とは
好ましくは略同一である。
【0020】上記のように構成された金型ユニット1の
働きについて説明する。
【0021】図1に示すように、下パンチ型2を胴型4
に嵌入させ、下パンチ型2の成形面上に所定の形状及び
所定の重さ(又は体積)のレンズ材料7を載置する。そ
の後、胴型4に上パンチ型3を嵌入させる。このような
作業は空気雰囲気中で行なわれる。
【0022】このようにして組み立てられた金型ユニッ
ト1を熱プレス成形機にセットする。即ち、図2に示し
たように、熱プレス成形機10の固定台に設置された下
ヒータ板11上に、上記のように組み立てた金型ユニッ
ト1を下パンチ型2側を下側にして載置し、可動部をゆ
っくり下降させてその下端に設置された上ヒータ板12
を金型ユニット1の上パンチ型3の上面に当接させる。
【0023】金型ユニット1及び上下ヒータ板11,1
2を含む成形室13は密閉構造にすることができるよう
になっている。成形室13を密閉した後、その内部に窒
素ガスを連続的に注入することで、空気中に含まれる酸
素を成形室13外に排出させ、成形室13内の酸素濃度
を希薄にし、窒素を充満させる。
【0024】温度、圧力等同一条件下では、空気より窒
素ガスの方が軽い。空気の比重を1とすると、窒素ガス
の比重は0.967である。したがって、成形室13内
の空気を窒素ガスに置換する場合、窒素ガスを下から流
し込んだ方が効果的である。上から流し込んだのでは、
窒素ガスより重い空気が下の方に滞留したままなかなか
入れ替わらない。
【0025】窒素ガスの導入と並行して、又はその後、
上下ヒータ板11,12に通電して発熱させる。上下ヒ
ータ板11,12の発熱により、成形室13内には図3
の矢印で示すような気体の対流が発生する。即ち、上下
ヒータ板11,12近傍の窒素ガスは加熱されて上昇す
るため、上下ヒータ板11,12の間に載置された金型
ユニット1の外周面近傍には上昇気流が発生する。図1
に示したように、胴型4の外周面には段差部4cが形成
されており、これが堰の働きをなし、そこに上昇気流が
トラップされ、気流の一部は段差部4cに開口した第1
の貫通孔4aに流れ込む。貫通孔4aの内周面側開口
は、下パンチ型2の先端の細径部2bに対向する位置に
形成されているので、貫通孔4aから流入した窒素ガス
は細径部2bと胴型4の内周面との間の隙間部分を通っ
てキャビティ6内に流入する。貫通孔4aから窒素ガス
がキャビティ6内に流れ込んで来るため、キャビティ6
内に内包されていた空気は、貫通孔4bを通って金型ユ
ニット1の外に押し出される。
【0026】以上のように、成形室13内を窒素ガスで
置換するとともに、上下ヒータ板11,12を加熱する
ことで、金型ユニット1を熱プレス成形機11に搬入後
間もなくして、キャビティ6内の空気を排出し窒素ガス
に置き換えることができる。
【0027】キャビティ6内に窒素ガスが導入されるの
と並行して、金型ユニット1内のレンズ材料7が加熱さ
れる。レンズ材料7が適度に軟化した頃合いでプレスを
開始し、レンズ材料7をキャビティ6内に圧延させ金型
成形面形状を転写成形する。
【0028】図4は、フランジ部2a,3aが胴型4の
両端面に当接するまで下パンチ型2及び上パンチ型3を
胴型4内に押し込んで、レンズ材料を成形した状態を示
した断面図ある。その後、プレス荷重を開放し、金型ユ
ニット1を分解して、図5に示すような成形レンズ8を
取り出す。次いで、所定の直径(φd)となるように外
周部を除去(芯取り加工)して、所望するレンズ形状に
仕上げる。
【0029】図4の状態のとき、第2の貫通孔4bの胴
型4の内周面側の開口は上パンチ型3で塞がれてしまう
が、第1の貫通孔4aの胴型4の内周面側の開口は下パ
ンチ型2の細径部2bに対向する位置に形成されている
ので、キャビティ6内の気体は成形時に第1の貫通孔4
aを通って外部に逃げることができる。従って、別途空
気抜き孔を設ける必要はない。なお、図4の状態におけ
るキャビティと連続するような位置に第2の貫通孔4b
の胴型4の内周面側の開口を設けることも可能である。
【0030】以上のように、本発明では、成形室13内
の窒素ガスの上昇流を利用して、下側の第1の貫通孔4
aから窒素ガスを流入させ、金型キャビティ6に導入
し、そこに内包されている空気を上側の第2の貫通孔4
bから押し出すというきわめて簡単かつ合理的な方法
で、金型キャビティ6の窒素ガス置換を行なうことがで
きる。
【0031】(実施の形態2)図6は、本発明の実施の
形態2のレンズ成形金型の構成を示した断面図である。
図6において、1’は金型ユニット、2は下パンチ型、
3は上パンチ型、4’は胴型である。本実施の形態の金
型ユニット1’は、胴型4’の構成が実施の形態1の胴
型4と相違し、その他は実施の形態1と同様である。実
施の形態1と同様の構成要素には共通する符号を付して
あり、それらの説明は省略する。
【0032】図7に胴型4’の構成を示す。図7では、
胴型4’の構成がよく分かるように、中心軸を含む面で
の断面斜視図で示している。胴型4’には、実施の形態
1の胴型4の第2の貫通孔4bの代わりに、胴型4’の
内壁面に中心軸と略平行な複数の縦溝4dが形成されて
いる。縦溝4dの上端は、胴型4’の上端面(上パンチ
型3のフランジ部3aと当接する面)まで達しており、
また、縦溝4dの下端は、図6に示すように、キャビテ
ィ6内に未成形のレンズ材料7を投入したときに形成さ
れるキャビティ6内に露出するような高さまで形成され
ている。縦溝4dの下側に、実施の形態1と同様に複数
の貫通孔4aが形成されている。
【0033】本実施の形態によれば、図6のように組み
立てた金型ユニット1’を実施の形態1と同様に熱プレ
ス成形機に搭載したとき、貫通孔4aを通ってキャビテ
ィ6内に流入した窒素ガスによって、キャビティ6内の
空気は縦溝4dを通って金型ユニット1’の外に押し出
される。即ち、縦溝4dが実施の形態1の第2の貫通孔
4bと同じ機能を果たし、実施の形態1と同様にキャビ
ティ6内が窒素ガスで置換される。
【0034】本実施の形態においても、フランジ部2
a,3aが胴型4’の両端面に当接するまで下パンチ型
2及び上パンチ型3を胴型4’内に押し込んだとき、縦
溝4dは上パンチ型3で塞がれてしまうが、貫通孔4a
の胴型4の内周面側の開口は下パンチ型2の細径部2b
に対向する位置に形成されているので、キャビティ6内
の気体は成形時に貫通孔4aを通って外部に逃げること
ができる。従って、別途空気抜き孔を設ける必要はな
い。
【0035】上記の実施の形態1における第1の貫通孔
4aと第2の貫通孔4b、実施の形態2における貫通孔
4aと縦溝4dは、いずれも周方向において同一位置に
上下に配置したが、本発明はこのような構成に限定され
ない。即ち、貫通孔4aの周方向位置と貫通孔4b(又
は縦溝4d)の周方向位置とをずらしてこれらを配置し
ても良い。また、貫通孔4aの個数と貫通孔4b(又は
縦溝4d)の個数とが一致していなくても良い。
【0036】また、上記の実施の形態1,2ではキャビ
ティ6内を置換するガスとして窒素ガスを用いた例を示
したが、これ以外のガス、例えばヘリウムガス等であっ
ても良い。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、金型キ
ャビティ内のガスを成形金型の周囲の雰囲気ガスで容易
かつ速やかに置換することができる。従って、酸素ガス
によって引き起こされる金型の酸化やガラス付着等の問
題の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のレンズ成形金型を組み
合わせ、中にレンズ材料を納入した状態を示した断面
図。
【図2】図1のレンズ成形金型を熱プレス成形機に搭載
し、上下のヒータ板で挟んだ状態を示した断面図。
【図3】図2の熱プレス成形機内のガスの対流を示した
図。
【図4】本発明の実施の形態1において、金型を押し切
り、レンズ材料が圧延された状態を示した断面図。
【図5】成形金型から取り出した成形レンズの形状を示
した断面図。
【図6】本発明の実施の形態2のレンズ成形金型を組み
合わせ、中にレンズ材料を納入した状態を示した断面
図。
【図7】実施の形態2のレンズ成形金型に用いられる胴
型の構成を示した切り欠き斜視図。
【図8】従来のレンズ成型金型を組み合わせ、中にレン
ズ材料を納入した状態を示した断面図。
【図9】図8のレンズ成形金型を熱プレス成形機に搭載
し、上下のヒータ板で挟んだ状態を示した断面図。
【符号の説明】
1,1’ 成形金型(金型ユニット) 2 下パンチ型 2a フランジ部 2b 細径部 3 上パンチ型 3a フランジ部 4,4’ 胴型 4a 下貫通孔(第1の貫通孔) 4b 上貫通孔(第2の貫通孔) 4c 段差部 4d 縦溝 6 金型キャビティ 7 レンズ材料(成形素材) 8 成形レンズ 10 熱プレス成形機 11 下ヒータ板 12 上ヒータ板 13 成形室 21 成形金型(金型ユニット) 22 下パンチ型 23 上パンチ型 24 胴型 24a 空気抜き孔 26 金型キャビティ 27 レンズ材料(成形素材) 30 熱プレス成形機 31 下ヒータ板 32 上ヒータ板 33 成形室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 11:00 B29L 11:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方
    向から嵌挿される上パンチ型と下パンチ型とを備え、前
    記胴型と前記上パンチ型と前記下パンチ型とによって金
    型キャビティが形成される成形金型であって、 前記胴型は、外周面から前記金型キャビティに向かって
    斜め上向きに穿設された複数個の第1の貫通孔と、前記
    金型キャビティから外周面に向かって斜め上向きに穿設
    された複数個の第2の貫通孔とを有することを特徴とす
    る光学素子の成形金型。
  2. 【請求項2】 前記胴型は、外径が異なる大径部と小径
    部とを有し、前記大径部と小径部とが段差部で接続さ
    れ、前記段差部に前記第1の貫通孔の外周面側の開口が
    位置している請求項1に記載の光学素子の成形金型。
  3. 【請求項3】 中空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方
    向から嵌挿される上パンチ型と下パンチ型とによって囲
    まれる金型キャビティ内に成形素材を載置し、前記上パ
    ンチ型と前記下パンチ型との間にプレス圧を付与して前
    記成形素材を成形して光学素子を製造する方法であっ
    て、 前記胴型は、外周面から前記金型キャビティに向かって
    斜め上向きに穿設された複数個の第1の貫通孔と、前記
    金型キャビティから外周面に向かって斜め上向きに穿設
    された複数個の第2の貫通孔とを有することを特徴とす
    る光学素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記金型キャビティ内に成形素材を載置
    したとき、前記第1の貫通孔から前記金型キャビティを
    通って前記第2の貫通孔に通ずる通気路が形成される請
    求項3に記載の光学素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 中空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方
    向から嵌挿される上パンチ型と下パンチ型とを備え、前
    記胴型と前記上パンチ型と前記下パンチ型とによって金
    型キャビティが形成される成形金型であって、 前記胴型は、外周面から前記金型キャビティに向かって
    斜め上向きに穿設された複数個の貫通孔と、前記胴型の
    内周面に前記金型キャビティから前記胴型の上端面まで
    前記胴型の軸方向と略平行に設けられた複数個の縦溝と
    を有することを特徴とする光学素子の成形金型。
  6. 【請求項6】 前記胴型は、外径が異なる大径部と小径
    部とを有し、前記大径部と小径部とが段差部で接続さ
    れ、前記段差部に前記貫通孔の外周面側の開口が位置し
    ている請求項5に記載の光学素子の成形金型。
  7. 【請求項7】 中空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方
    向から嵌挿される上パンチ型と下パンチ型とによって囲
    まれる金型キャビティ内に成形素材を載置し、前記上パ
    ンチ型と前記下パンチ型との間にプレス圧を付与して前
    記成形素材を成形して光学素子を製造する方法であっ
    て、 前記胴型は、外周面から前記金型キャビティに向かって
    斜め上向きに穿設された複数個の貫通孔と、前記胴型の
    内周面に前記金型キャビティから前記胴型の上端面まで
    前記胴型の軸方向と略平行に設けられた複数個の縦溝と
    を有することを特徴とする光学素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記金型キャビティ内に成形素材を載置
    したとき、前記貫通孔から前記金型キャビティを通って
    前記縦溝に通ずる通気路が形成される請求項7に記載の
    光学素子の製造方法。
JP2000303306A 2000-10-03 2000-10-03 光学素子の成形金型および光学素子の製造方法 Pending JP2002114529A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000303306A JP2002114529A (ja) 2000-10-03 2000-10-03 光学素子の成形金型および光学素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000303306A JP2002114529A (ja) 2000-10-03 2000-10-03 光学素子の成形金型および光学素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002114529A true JP2002114529A (ja) 2002-04-16

Family

ID=18784522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000303306A Pending JP2002114529A (ja) 2000-10-03 2000-10-03 光学素子の成形金型および光学素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002114529A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006117514A (ja) * 2004-09-21 2006-05-11 Hoya Corp モールドプレス成形装置及び成形体の製造方法
JP2006224658A (ja) * 2005-01-19 2006-08-31 Hoya Corp モールドプレス成形型及び光学素子の製造方法
JP2008055904A (ja) * 2006-07-24 2008-03-13 Coopervision Internatl Holding Co Lp ガス抜き型光屈折力インサート用ブッシュ、オフサルミックレンズモールド及び成形オフサルミックレンズを製造する関連方法及びシステム
JP2008120645A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Olympus Corp 光学素子の製造装置及び製造方法
WO2010055763A1 (ja) * 2008-11-13 2010-05-20 住友電気工業株式会社 素子成形用部材、素子の製造方法、および素子
CN1824617B (zh) * 2005-01-19 2011-04-06 Hoya株式会社 模压成形模以及光学元件的制造方法
CN102134898A (zh) * 2010-12-13 2011-07-27 德州振华装饰玻璃有限公司 空心玻璃砖圆柱弧形砖制造工艺
WO2012002008A1 (ja) * 2010-06-29 2012-01-05 オリンパス株式会社 光学素子の製造方法および光学素子の製造装置
CN104216088A (zh) * 2013-05-31 2014-12-17 阿尔卑斯电气株式会社 带镜筒的光学元件及其制造方法
WO2018123825A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 オリンパス株式会社 光学素子の成形装置および光学素子の成形方法
CN108863032A (zh) * 2018-09-14 2018-11-23 秦皇岛博硕光电设备股份有限公司 用于热成型工艺的装置及方法
US20200339463A1 (en) * 2018-04-17 2020-10-29 Okamoto Glass Co., Ltd. Mold for molding glass-made optical component and method for manufucturing glass-made optical component using mold

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4732096B2 (ja) * 2004-09-21 2011-07-27 Hoya株式会社 モールドプレス成形装置及び成形体の製造方法
JP2006117514A (ja) * 2004-09-21 2006-05-11 Hoya Corp モールドプレス成形装置及び成形体の製造方法
JP2006224658A (ja) * 2005-01-19 2006-08-31 Hoya Corp モールドプレス成形型及び光学素子の製造方法
CN1824617B (zh) * 2005-01-19 2011-04-06 Hoya株式会社 模压成形模以及光学元件的制造方法
JP2008055904A (ja) * 2006-07-24 2008-03-13 Coopervision Internatl Holding Co Lp ガス抜き型光屈折力インサート用ブッシュ、オフサルミックレンズモールド及び成形オフサルミックレンズを製造する関連方法及びシステム
JP2008120645A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Olympus Corp 光学素子の製造装置及び製造方法
WO2010055763A1 (ja) * 2008-11-13 2010-05-20 住友電気工業株式会社 素子成形用部材、素子の製造方法、および素子
CN102958853A (zh) * 2010-06-29 2013-03-06 奥林巴斯株式会社 光学元件制造方法以及光学元件制造装置
WO2012002008A1 (ja) * 2010-06-29 2012-01-05 オリンパス株式会社 光学素子の製造方法および光学素子の製造装置
US9481596B2 (en) 2010-06-29 2016-11-01 Olympus Corporation Optical element manufacturing method and optical element manufacturing apparatus
CN102134898A (zh) * 2010-12-13 2011-07-27 德州振华装饰玻璃有限公司 空心玻璃砖圆柱弧形砖制造工艺
CN104216088A (zh) * 2013-05-31 2014-12-17 阿尔卑斯电气株式会社 带镜筒的光学元件及其制造方法
WO2018123825A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 オリンパス株式会社 光学素子の成形装置および光学素子の成形方法
US20200339463A1 (en) * 2018-04-17 2020-10-29 Okamoto Glass Co., Ltd. Mold for molding glass-made optical component and method for manufucturing glass-made optical component using mold
CN108863032A (zh) * 2018-09-14 2018-11-23 秦皇岛博硕光电设备股份有限公司 用于热成型工艺的装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002114529A (ja) 光学素子の成形金型および光学素子の製造方法
JP4944162B2 (ja) 真空素子の密封方法
JP2007290903A (ja) 光学素子の成形装置および成形方法
TW201740217A (zh) 複製品原盤、複製品原盤的製造方法、物品及被成形體的製造方法
JP2007302502A (ja) 光学レンズの製造方法、及びそれに使用されるレンズ用のレンズ素材、並びにそのレンズ素材の製造方法
JP6374809B2 (ja) 光学素子の製造装置、及び、光学素子の製造方法
JP2002284535A (ja) 光学素子の成形金型および光学素子の製造方法
JP2645096B2 (ja) 光学素子の成形装置
JP2723139B2 (ja) 光学素子の成形方法及び成形装置
JP3153827B2 (ja) 光学素子成形用型
JP2007246338A (ja) 光学素子成形用成形型組、それを備えた製造装置、及びそれを用いた光学素子の製造方法
JP3164410B2 (ja) 光学素子の成形用胴型
JPH05139769A (ja) 光学部品の組立方法
JP2558415Y2 (ja) 光学素子の成形装置
JPH06340432A (ja) 光学素子の成形方法及び同方法で使用する光学素材
JPH08245224A (ja) ガラス成形品の製造方法および装置
JPH11339646A (ja) 平面表示装置用ガラス基板の製造方法
JP2003104742A (ja) 光学素子の成形方法及び成形装置
JPS6071532A (ja) 中空ガラス製品の成形方法
JP2650975B2 (ja) ガラス光学素子の成形方法
JP3164394B2 (ja) 光学素子成形装置と光学素子成形方法およびガラスレンズ
JPS6259539A (ja) 光学素子の加圧成形における加熱方法
JPH06328178A (ja) 押出し成形方法およびその装置
JPH08208246A (ja) ガラスプレス成形型
JPH0659437U (ja) 光学素子成形用ガラス素材