JP2002105025A - アリル化合物の製造方法 - Google Patents

アリル化合物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3,4−ジアセトキシブテン−1又は1,4
−ジアセトキシブテン−2等のアリル化合物の異性化に
より、高転化率、高選択率、又、金属の析出を起すこと
なく、対応する異性体を製造する方法をの提供する。 【解決手段】 アリル位にアシルオキシ基及び/又は水
酸基を有するアリル化合物を異性化して対応するアリル
異性体生成物を製造する方法において、周期表の第8〜
10族の金属の化合物を含む触媒及びカルボン酸の存在
下に異性化反応を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アリル位にアシル
オキシ基又は水酸基を有する化合物をアリル転位により
異性化する方法に関し、詳しくは、3,4−二置換ブテ
ン−1及び/又は1,4−二置換ブテン−2を特定の触
媒を用いて異性化してそれぞれ対応する異性体である
1,4−二置換ブテン−2及び/又は3,4−二置換ブ
テン−1を製造する方法に関する。本発明の方法により
得られる1,4−ジアセトキシブテン−2は、1,4−
ブタンジオール又はテトラヒドロフラン等を製造するた
めの重要な中間体である。一方、3,4−ジアセトキシ
ブテン−1はビタミンAアセテート等のテルペンテン化
合物をはじめ、医薬、農薬、各種香料等を製造するため
の重要な中間体である。
【0002】
【従来の技術】1,4−ジアセトキシブテン−2及び
3,4−ジアセトキシブテン−1は、酢酸溶媒中ブタジ
エンを分子状酸素で酸化することにより得られることは
公知である(例えば特開昭48-72090号公報、特開昭48-9
6513号公報等)。しかしながら、この方法では、1,4
−ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブテ
ン−1の生成比率は主に触媒の性能に左右されることか
ら、任意の比率で製造することは極めて困難であった。
また、1,2−エポキシブテン−3をアセトキシ化する
ことにより容易に3,4−ジアセトキシブテン−1を得
ることはできるが、この方法では1,4−ジアセトキシ
ブテン−2を得るのは極めて困難であった。一方、1,
4−ジアセトキシブテン−2のみを選択的に製造するた
めには、3,6−ジヒドロ−1,2−ジオキシイン等の
極めて特殊な原料を必要とすることから、工業的規模で
の製造は事実上不可能であった。
【0003】そこで、3,4−ジアセトキシブテン−1
及び/又は1,4−ジアセトキシブテン−2を特定の触
媒を用いて異性化して、それぞれ対応する異性体である
1,4−ジアセトキシブテン−2及び/又は3,4−ジ
アセトキシブテン−1を製造する方法については、従来
からいろいろな方法が提案されている。例えば、触媒と
して塩化白金化合物を用いる方法(ドイツ特許第273
6695号明細書、同第2134115号明細書)、パ
ラジウム化合物を塩化水素又は臭化水素の共存下に用い
る方法(特開昭57−140744号公報)、PdCl
2 (PhCN)2 化合物を用いる方法(米国特許第4,
095,030号明細書)等が知られている。しかしな
がら、これらの方法は、触媒の安定性に問題があり、こ
のため腐食性の高いハロゲン化合物を多量に使わざるを
得ないという問題点を抱えている。
【0004】また、ハロゲン化合物を使用しない方法と
して、パラジウム化合物と有機ホスフィンからなる触媒
を用いる方法(特開昭55−11555号公報)やアル
ミナ、ゼオライト等の酸触媒を用いて気相で異性化する
方法(ドイツ特許第3326668号明細書、特開昭5
0−126611号公報)も提案されているが、活性が
満足できるレベルにはない。一方、異性化反応系中に酢
酸を存在させることにより、活性を向上させる方法が提
案されているが(特開昭55−167253号公報)、
その効果の確認は、触媒としてイオン交換樹脂を用いた
場合に限定されている。しかも活性は低く、満足できる
レベルにはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとく1,4−
ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブテン
−1は、全く異なる製品群の中間体であることから、そ
の需要比は地域や時代、或いはそれを実施する企業の事
業背景などにより異なっている。従って、3,4−ジア
セトキシブテン−1及び/又は1,4−ジアセトキシブ
テン−2を特定の触媒を用いて異性化して、それぞれ対
応する異性体である1,4−ジアセトキシブテン−2及
び/又は3,4−ジアセトキシブテン−1を工業的に製
造することの意義は極めて大きいが、前記従来法におい
ては、触媒の活性が満足すべきレベルにはない、或いは
選択性が十分ではない等という問題があり、工業的観点
からは決して満足できるものではなかった。
【0006】また、一般に、金属触媒、例えばPdCl2
を用いた場合には、アリル原料化合物がPdにπ配位し
た際に、アリル位にある官能基(例えばアセトキシ基)
がPdに配位し、それがアリル原料化合物と共に脱離する
際に異性化が進行すると考えられている。従って、金属
化合物を触媒として用いた場合には、陽イオン交換樹脂
を触媒とした場合とは異なり、一般に反応液中のカルボ
ン酸の存在は、反応を促進するとは考えられていなかっ
た。しかしながら、本発明者らが鋭利検討をした結果、
周期律表の第8〜10族の金属化合物を含む触媒を用い
て異性化反応を実施する場合には、驚くべきことに、反
応系中にカルボン酸を存在させると反応が著しく促進さ
れることを見出した。従って、本発明の目的は、周期表
の第8〜10族の金属の化合物を触媒として用い、3,
4−ジアセトキシブテン−1及び/又は1,4−ジアセ
トキシブテン−2等のアリル化合物を異性化させること
により、高転化率、高選択率であり、且つ金属の析出を
起こすことなく、目的とする1,4−ジアセトキシブテ
ン−2及び/又は3,4−ジアセトキシブテン−1等の
アリル化合物を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる事
情に鑑み鋭意検討した結果、周期表第8〜10族の金属
化合物を含む触媒の存在下にて、アリル原料化合物をア
リル転位により異性化させる場合には、カルボン酸を共
存させることにより、高転化率、高選択率であり、且つ
金属の析出を起こすことなく、目的とする異性体生成物
が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の要旨は、アリル位にアシル
オキシ基及び/又は水酸基を有するアリル原料化合物を
異性化して対応するアリル異性化生成物を製造する方法
において、周期表の第8〜10族の金属の化合物を含む
触媒及びカルボン酸の存在下に異性化反応を行うことを
特徴とするアリル化合物の製造方法、に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の異性化反応に用いられる
原料は、アリル位にアシルオキシ基及び/又は水酸基を
有するアリル化合物であれば、どのような化合物であっ
てもよく、本発明では、この原料がアリル転位を起こし
て対応する異性体であるアリル生成物を製造する方法で
ある。ここで、アシルオキシ基とは、一般式RA
(O)O−で表わされ、RAとしては、炭素数1〜10
のアルキル基又は炭素数6〜15のアリール基が挙げら
れ、中でも炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に
はR Aとしてはメチル基が好ましい。具体的には、本発
明では、下記式(a)、式(b)及びそれらの混合物か
ら選ばれるアリル原料化合物を異性化反応させて、それ
ぞれ対応する異性体である式(b)、式(a)およびそ
れらの混合物から選ばれるアリル異性体生成物を製造す
ることができる。
【0010】
【化2】
【0011】上記式(a)及び(b)において、Rはア
セトキシル基又は水酸基であり、R 1〜R5は、それぞれ
独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭
素数1〜20のアルコキシ基、炭素数3〜20のシクロ
アルキル基、炭素数2〜40のジアルキルアミノ基、炭
素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリーロ
キシ基、炭素数6〜20のアルキルアリール基、炭素数
6〜20のアルキルアリーロキシ基、炭素数6〜20の
アリールアルコキシ基、シアノ基、炭素数2〜20のエ
ステル基、ヒドロキシ基、又はハロゲン原子を表し、置
換基を有していてもよい基である。R1〜R5が有してい
てもよい置換基としては、炭素数1〜10のアルコシキ
基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、炭素数6〜10
のアリール基等が挙げられる。
【0012】上述した式(a)の中では、式(a’):
CH2=CH-CHR6-CH27で表される3,4-二置換ブ
テン-1(但し、R6及びR7はアセトキシル基又は水酸基
である。)が好ましく、また、上述した式(b)の中で
は、式(b’):CH28-CH=CH-CH29で表さ
れる1,4-二置換ブテン-2(但し、R8及びR9はアセトキ
シル基又は水酸基である。)が好ましい。式(a’)の
3,4−二置換ブテン−1としては、具体的には3,4-ジ
アセトキシブテン-1、3-ブテン-1,2-ジオールモノアセ
トキシレート、3,4-ジヒドロキシブテン-1が挙げられ、
また、式(b’)の1,4−ジ置換ブテン−2として
は、1,4-ジアセトキシブテン-2、1-アセトキシ-4-ヒド
ロキシ-2-ブテン、1,4-ジヒドロキシブテン-2が挙げら
れる。
【0013】また、原料の1例である3,4−ジアセト
キシブテン−1は、公知の方法、例えばブタジエンをパ
ラジウム等の触媒の存在下、酢酸及び酸素と反応させて
1,4−ジアセトキシブテン−2を製造する際の副生物
として得られるものであり、例えば(特公昭51−23
008号公報又は同59−28553号公報)に準拠し
て製造することができる。原料は純品でもよいが、複数
のアリル化合物の混合物であってもよく、原料のアリル
化合物以外に、後述するようなこの異性化反応を妨げな
い他の成分、例えば、酢酸、水等を含む混合物であって
もよい。
【0014】本発明の反応に用いられる異性化触媒は、
周期表の第8〜10族(IUPAC 無機化学命名法改訂版
(1989))の金属の化合物を含むものである。金属化合
物としては、例えば鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウ
ム、ロジウム、白金、イリジウム、オスミウム及びパラ
ジウムの化合物から選ばれる1種以上の化合物が挙げら
れるが、これらの中では、ニッケル、パラジウム、白金
化合物がより好ましく、更にはパラジウム化合物が特に
好ましい。前記金属化合物は、例えば、酢酸塩、アセチ
ルアセトナート、ハライド、硫酸塩、硝酸塩、有機塩、
無機塩、アルケン化合物、アミン化合物、ピリジン化合
物、ホスフィン配位化合物、ホスファイト配位化合物等
が挙げられる。
【0015】ルテニウム化合物としては、RuCl3
Ru(OAc)3、Ru(acac) 3、RuCl2(P
Ph33等が挙げられ、オスミウム化合物としては、O
sCl 3、Os(OAc)3等が挙げられ、ロジウム化合
物としては、RhCl3、Rh(OAc)3、ロジウムジ
アセテート二量体、Rh(acac)(CO)2、[Rh(OA
c)(COD)]2、[RhCl(COD)]2、Rh
(COD)OAcなどが挙げられる。また、イリジウム
化合物としては、IrCl3、Ir(OAc)3等が挙げ
られ、ニッケル化合物としては、NiCl2、NiB
2、Ni(NO32、NiSO 4、Ni(COD)2
NiCl2(PPh32等が挙げられる。
【0016】パラジウム化合物としては、例えば、Pd
(0)やPdCl2 、PdBr2 、PdCl2 (CO
D)、PdCl2 (PPh32 、Pd(PPh34
Pd2(dba)3・CHCl3、K2PdCl4、K2Pd
Cl6(potassium hexachloropalladate(IV))、PdC
2(PhCN)2、PdCl2(CH3CN)2、、Pd
(dba)2、Pd2(dba)3、Pd(NO32
Pd(OAc)2 、Pd(CF3COO)2、PdS
4、Pd(acac)2 、カルボキシレート化合物、
オレフィン含有化合物、Pd(PPh34等の有機ホス
フィン含有化合物、アリルパラジウムクロライド二量体
等を挙げることができ、これらの中、Pd(OAc)
2 、PdCl2 等のパラジウムのカルボキシレート化合
物又はハロゲン化物が好ましい。白金化合物としては、
Pt(acac)2、PtCl2(COD)、PtCl2
(CH3CN)2、PtCl2(PhCN)2、Pt(PP
34、K2PtCl4、Na2PtCl6、H2PtCl6
等が挙げられる。(ここで、COD:シクロペンタジエ
ン、dba:ジベンジリデンアセトン、acac:アセチル
アセトナートを表す。)本発明においては、上述した金
属化合物の形態には特に制限されず、活性な金属錯体種
は単量体、二量体及び/又は多量体であってもかまわな
い。
【0017】これらの金属化合物の使用量については特
に制限はないが、触媒活性と経済性の観点から、反応原
料であるアリル化合物に対して1×10-8(0.01モ
ルppm)〜1モル当量、好ましくは1×10-7(0.
1モルppm)〜0.001モル当量の範囲、特に好ま
しくは10-6〜0.0001モル等量の範囲で使用され
る。
【0018】本発明においては、上述した特定の金属化
合物を含む触媒を用いる異性化反応系中に、カルボン
酸、例えば炭素数2〜8の脂肪酸や炭素数6〜12の芳
香族カルボン酸を存在させることにより、異性化反応を
促進するという利点を有する。中でも、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸等の炭素数2〜6の脂肪酸が好ましく、酢酸
が最も好ましい。カルボン酸の存在量は、触媒活性、触
媒の安定性及び経済性の観点から、酢酸:原料であるア
リル原料化合物の合計量(重量比)で、通常10:1〜
1:1000であり、好ましくは、4:1〜1:10
0、更に好ましくは2:1〜1:20の範囲内である。
本発明では、異性化反応のアリール原料化合物が、置換
基としてカルボキシル基を有する場合であっても、別
途、カルボン酸を存在させる必要がある。
【0019】本発明においては、上述した金属化合物と
共に有機リン化合物を触媒成分として用いることが好ま
しい。有機リン化合物としては、単座又は多座のホスフ
ィン類、ホスファイト類、ホスホナイト類、ホスフィナ
イト類等が挙げられるが、中でもホスファイト化合物が
好ましい。ホスファイト化合物については、特に限定は
されないが、好ましいホスファイト化合物は、下記一般
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)
で示される化合物の中の少なくとも一種である。
【0020】
【化3】
【0021】式(I)〜(VI)において、R10〜R
21は、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、
シクロアルキル基、アリーロキシ基、アルキルアリーロ
キシ基、アリールアルコキシ基、又はアリール基を表
し、更に置換基を有していてもよい。
【0022】R10〜R21としてアルキル基を用いる場
合、又は、アルキル骨格を有する置換基(アルキルアリ
ーロキシ基中のアルキル基等)を用いる場合には、その
炭素数は通常1〜20であり、好ましくは1〜14であ
る。その具体例としては、例えばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基等である。また、アルキル基
又はアルキル骨格部分は更に置換基を有していてもよ
く、置換基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基、
炭素数6〜10のアリール基、アミノ基、シアノ基、炭
素数2〜10のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン
原子が挙げられる。
【0023】また、R10〜R21としてアリール基を用い
る場合又はアリール骨格を有する置換基を用いる場合に
は、その炭素数は通常6〜20であり、好ましくは6〜
14である。具体例としては、フェニル基、トリル基、
キシリル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ナフチル基、
ジ−t−ブチルナフチル基等が挙げられる。アリール基
又はアリール骨格部分は更に置換基を有していてもよ
く、置換基としては、水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜2
0のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、
炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数6〜20のア
ルキルアリール基、炭素数6〜20のアルキルアリーロ
キシ基、炭素数6〜20のアリールアルキル基、炭素数
6〜20のアリールアルコキシ基、シアノ基、炭素数2
〜20のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子が
挙げられる。
【0024】R10〜R21の具体例としては、フェニル
基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチ
ルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチル
フェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフ
ェニル基、2-エチルフェニル基、2-イソプロピルフェニ
ル基、2-t-ブチルフェニル基、2,4-ジ-t-ブチルフェニ
ル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-ク
ロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロ
ロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロ
フェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、4-トリフルオロ
メチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシ
フェニル基、4-メトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフ
ェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、
トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペン
タフルオロフェニル基、及び下記の(C-1)〜(C-8)が
挙げられる。
【0025】
【化4】
【0026】Z1〜Z4及びA1〜A3は、それぞれ独立し
て、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
レン基、置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリー
レン基、又は−Ar1 −(Q1n −Ar2−なる真中に
二価の連結基を有してもよいジアリーレン基(但し、A
1 及びAr2 は、それぞれ独立して、置換基を有して
もよい炭素数6〜18のアリーレン基を表す。)を表
す。Tは、炭素原子、アルカンテトライル基、ベンゼン
テトライル基、又はT2-(Q2n-T2で表される置換基
を有していてもよい四価の基であり、T1及びT2は、そ
れぞれ独立して、炭素数1〜10のアルカントリイル基
及び炭素数6〜15のベンゼントリイル基から選ばれる
置換基を有していてもよい三価の有機基を表す。Q1
びQ2は、それぞれ独立して、−CR2223−、−O
−、−S−又は−CO−を表し、nは0又は1であり、
22及びR23は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1
〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で
あり、置換基を有していてもよい。
【0027】また、Z1〜Z4又はA1〜A3がアルキレン
基の場合、その具体例としては、例えばテトラメチルエ
チレン基、ジメチルプロピレン基等が挙げられ、Zが置
換基を有してもよいアルキレン基の場合には、置換基と
しては炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10
のアリール基、アミノ基、シアノ基、アミド基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基、トリメチルシリル基、炭素
数3〜10のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原
子が挙げられる。また、Z1〜Z4又はA1〜A3が置換基
を有していてもよいアリーレン基の場合には、その具体
例としては、例えばフェニレン基やナフチレン基等が挙
げられ、置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、
炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリ
ール基、アミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステ
ル基、アミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ト
リメチルシリル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子等が
挙げられる。更に、Z1〜Z4又はA1〜A3が−Ar1
(Q)n −Ar2 −なる真中に二価の連結基を有しても
よいジアリーレン基の場合、Ar1 及びAr2 は置換基
を有してもよいアリーレン基であり、その炭素数は6〜
24、更には6〜16が好ましく、置換基の好ましい具
体例としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ア
ミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒド
ロキシ基及びハロゲン原子等が挙げられる。また、A1
〜A3及びZ1〜Z4の具体例としては、−(CH22
−、−(CH 23 −、−(CH24 −、−(C
2 5 −、−(CH26 −、−CH(CH3 )−C
H(CH3 )−、−CH(CH3 )CH2 CH(CH
3 )−、−C(CH32 −C(CH32 −、−C
(CH32 −CH2−C(CH32−、及び下記の
(A−1)〜(A−46)が挙げられる。また、A1〜
A3の具体例としては(A−47)も挙げられる。
【0028】
【化5】
【0029】
【化6】
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】そして、式(I)〜(VI)の化合物の好ま
しい具体例として、下記の(1)〜(12)及び(P
1)〜(P21)を例示することができる。
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】ホスフィン類の具体例としては、トリフェ
ニルホスフィン、トリ(ノルマルブチル)ホスフィン、
トリ(t−ブチル)ホスフィン、ジフェニルホスフィノ
エタン、ジフェニルホスフィノメタン、ジフェニルホス
フィノプロパン、ジフェニルホスフィノブタンや下記の
(13)〜(20)を例示することができる。
【0042】
【化17】
【0043】また、ホスホナイト類、ホスフィナイト類
としては、下記の(21)〜(35)を例示することが
できる。
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】異性化反応系内における、これらの有機リ
ン化合物の上記金属化合物に対する比率(モル比)は、
通常0.1〜10000であり、好ましくは0.5〜5
00、特に好ましくは1.0〜100の範囲で使用され
る。上記金属化合物と有機リン化合物はそれぞれ単独に
反応系に添加してもよいし、或いは予め錯化した状態で
使用しても良い。
【0048】異性化反応は、通常は液相で行い、溶媒の
存在下或いは非存在下の何れでも実施しうるが、通常は
異性化反応に溶媒を使用して均一系で実施するのが好ま
しい。溶媒としては、触媒及び原料化合物を溶解するも
のであれば使用可能であり特に限定はない。
【0049】溶媒の具体例としては、例えば、酢酸等の
カルボン酸類、メタノール等のアルコール類、ジグライ
ム、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、テトラ
ヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類、N−
メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド等のアミド類、シクロヘキサ
ノン等のケトン類、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン、
ジ(n-オクチル)フタレート等のエステル類、トルエ
ン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素
類、異性化反応系内で副生物として生成する高沸物、原
料であるアリル化合物自体等が挙げられる。これらの中
でも本発明で規定する酢酸等のカルボン酸を溶媒として
用いるのが異性化反応を促進するという点で好ましい。
これらの溶媒の使用量は特に限定されるものではない
が、通常、原料であるアリル化合物の合計量に対して
0.1〜20重量倍、好ましくは0.5〜10重量倍で
ある。
【0050】本発明においては、3,4−ジアセトキシ
ブテン−1の異性化により1,4−ジアセトキシブテン
−2を得る反応は平衡反応であり、120℃での平衡混
合物は、約60〜65モル%の1,4−ジアセトキシブ
テン−2と35〜40モル%の3,4−ジアセトキシブ
テン−1を含有する。このことは、即ち、1,4−ジア
セトキシブテン−2を主成分として含む反応混合物は、
異性化反応させることにより、3,4−ジアセトキシブ
テン−1を主成分として含む生成物が得られることを意
味している。
【0051】異性化反応により得られる生成物中の1,
4−ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブ
テン−1のモル比の範囲は通常、90:10〜10:9
0であるが、その範囲内では80:20、70:30、
60:40、50:50、40:60、30:70、2
0:80等のいずれの比率の生成物でも製造することが
できる。この比率は、特に限定されないが、反応条件や
プロセスの経済性により調節することが可能となる。
【0052】本発明の異性化反応系中には、原料や基質
以外の反応副生物や触媒の分解物等を含んでいてもよ
い。具体的には、異性化反応系中に、ブタンジオールモ
ノアセトキシレート、1-アセトキシブタン-2-オン、4-
アセトキシブタナール、4-アセトキシクロトンアルデヒ
ド、ジアセトキシブタン、アセトキシヒドロキシブタ
ン、ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、1,2
−ブテンジオール、1-アセトキシ-1,3-ブタジエン、ジ
アセトキシオクタジエンから選ばれる1種以上の化合物
(C)が存在していてもよい。これらの化合物(C)
は、異性化反応系内において、原料であるアリル化合物
の合計量に対して(化合物(C):アリル化合物)、重
量比で、通常1:1〜1:10000、好ましくは5:
1〜1:1000、更に好ましくは2:1〜1:50
0、特に好ましくは0.1:1〜1:100の範囲存在
していてもよい。
【0053】本発明においては、異性化反応系中に水が
多量に存在すると、異性化反応が著しく阻害されるため
水の存在量は少ない方が転化率が高くなるという点で好
ましいが、溶媒又は反応原料から完全に水を除外するた
めには、極めて大きなエネルギーを必要とする。従っ
て、工業的には、異性化反応混合液中の水の存在量は、
好ましくは0.1〜5wt%であり、更に好ましくは0.
5〜2wt%である。水は反応系に様々なルートから混入
しうるが、中でも溶媒又は異性化反応の促進剤として用
いられるカルボン酸は、しばしば水を同伴する。このよ
うな場合、カルボン酸に対する水の重量比は、好ましく
は1以下である。
【0054】本発明は、上述したようにブタジエンを、
酢酸及び酸素の存在下にジアセトキシ化反応させて得ら
れた1,4-ジアセトキシ-2-ブテンと3,4-ジアセトキシ-1-
ブテンを含む反応生成物から、3,4-ジアセトキシ-1-ブ
テンを主成分とする反応液を分離して、次いで本発明の
方法により異性化させることにより1,4-ジアセトキシ-2
-ブテンを得るプロセスとして採用する場合にも有効で
ある。
【0055】このようなブタジエンのジアセトキシ化反
応により得られた反応生成物を原料として用いる場合に
は、反応生成物中に、1,4-ジアセトキシ-2-ブテンや3,4
-ジアセトキシ-1-ブテン等のジアセトキシ体以外にも、
上述した化合物(C)と同様の化合物が存在するため、
更に、蒸留等の方法により、3,4-二置換-1-ブテン体又
は1,4-二置換-2-ブテン体のいずれか一方の成分を主体
として含有する混合物を分離し、次いでこの混合物の異
性化反応を行うのが好ましい。
【0056】このように蒸留等の操作により分離された
3,4-二置換-1-ブテン体及び/又は1,4-二置換-2-ブテン
体を含有する混合物中には、ジアセトキシ体とモノアセ
トキシ体が含有されているが、モノアセトキシ体はジア
セトキシ体に比べて異性化反応速度が非常に低い。従っ
て、このようなジアセトキシ体とモノアセトキシ体の混
合物の異性化反応を行う場合には、1)異性化反応を行
う前に予めモノアセトキシ体のアセトキシ化反応(エス
テル化反応)を行い、次いで得られたジアセトキシ体を
含む混合物の異性化反応を行う方法か、或いは2)異性
化反応系中でモノアセトキシ体のアセトキシ化反応(エ
ステル化反応)を同時に行う方法を採用するのがよい。
【0057】上述したモノアセトキシ体、例えば3-ブテ
ン-1,2-ジオールモノアセトキシレート及び/又は1-ア
セトキシ-4-ヒドロキシ-2-ブテン等のアセトキシ化反応
(エステル化反応)は、無水酢酸を存在させることによ
り進行する。無水酢酸の量は、特に制限されないが、モ
ノアセトキシ体に対して等モル付近であればよい。無水
酢酸を使用する場合の、エステル化反応の反応温度は、
通常40〜200℃であり、好ましくは100〜160
℃である。
【0058】上述したモノアセトキシ体のアセトキシ化
反応は、イオン交換樹脂及び酢酸を存在させることによ
っても進行する。イオン交換樹脂を用いることにより、
高価な無水酢酸を使用することなくアセトキシ化反応を
実施できるという利点を有する。酢酸の量は特に制限さ
れないが、反応が平衡反応であるので、酢酸の量が多く
なるほどアセトキシ化反応の転化率は向上する。採用で
きるイオン交換樹脂の種類としては、スチレン系、メタ
クリル酸系、アクリル酸系等の陽イオン交換樹脂が挙げ
られ、中でもスチレン系陽イオン交換樹脂が好ましい。
イオン交換樹脂の使用量としては、特に制限されない
が、触媒活性と経済性の観点から、回分法の場合にはア
リル原料化合物1kgに対して、好ましくは0.01〜
5kgであり、更に好ましくは0.05〜1kgであ
り、連続法の場合には、空間速度(space vol
ume)は、アリル化合物1リットル、1時間当たり、
好ましくは0.05〜10リットル、更に好ましくは
0.2〜2リットルである。イオン交換樹脂を使用する
場合の、エステル化反応温度としては、通常20〜20
0℃であり、好ましくは30〜120℃、更に好ましく
は40〜100℃である。
【0059】上述したような、異性化反応系中でモノア
セトキシ体のアセトキシ化反応(エステル化反応)を同
時に行う方法2)を採用する場合には、上記の無水酢酸
やイオン交換樹脂及び酢酸を用いることにより、異性化
反応とエステル化反応を同一の反応条件、即ち上述した
異性化反応条件下で実施することが可能である。
【0060】本発明の異性化方法は、回分式、連続式の
何れでも実施できる。回分式で異性化反応を行う場合を
より具体的に説明すると、触媒構成成分を溶媒に溶解
し、この中に例えば3,4−ジアセトキシブテン−1を
主体とする原料を導入し、攪拌下十分転化する時間触媒
と接触させる。反応終了後は、蒸留等の手段により、反
応液から目的の1,4−ジアセトキシブテン−2等を主
体とする成分を分離、回収することができる。1,4−
ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブテン
−1の分離は通常蒸留や抽出等の方法により行うことが
できる。
【0061】連続式で行う場合には、例えば3,4−ジ
アセトキシブテン−1を主体とする原料と触媒成分を連
続的に反応槽に供給し、目的生成物である異性化物を含
む反応液を連続的に抜き出した後蒸留し、触媒成分を含
む残留液を連続的に反応系に循環して再利用する方式が
考えられる。異性化の反応温度は、通常50〜200
℃、好ましくは80〜160℃である。反応温度が低す
ぎると活性が低く、また、高すぎると触媒の安定性が低
下し好ましくない副反応が起こる。反応圧力について
は、特に制限はなく、常圧〜3MPaの範囲、好ましく
は常圧〜2MPaの範囲から適宜選択される。また、反
応時間も特に制限がなく触媒の量、反応温度等の因子か
ら反応速度を考慮して適宜選択する。
【0062】なお、3,4-ジ置換体の異性化により、対応
する1,4-ジ置換体を得る反応は平衡反応であり、触媒は
反応原料組成から平衡組成へより近づける役割をなす。
つまり、出発原料が3,4-ジ置換体と1,4-ジ置換体のいず
れを主体とする混合物の場合であってもその効果は同じ
である。従って、1,4−ジアセトキシブテン−2を主
体とする成分の異性化反応については、原料として1,
4−ジアセトキシブテン−2又はこれを含む混合物を用
いる他は、上述した3,4−ジアセトキシブテン−1を
主体とする原料の異性化反応に準じて行うことができ
る。
【0063】本発明によれば、3,4-ジ置換ブテン-1及び
/又は1,4-ジ置換ブテン-2を、周期表の第8〜10族の
元素の金属化合物を含む触媒の存在下で異性化させる
際、該金属化合物の析出を抑制しつつ、且つ、異性化生
成物を10モル%以上の収率で得ることが可能となる。
【0064】
【実施例】以下に本発明をより更に具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
制約されるものではない。尚、以下の例における反応結
果はガスクロマトグラフィーにより反応液組成を分析し
た結果より算出した。3,4−ジアセトキシブテン−1
(以下、3,4−DABEと略記することがある)を原
料にした場合、生成物として1,4−ジアセトキシブテ
ン−2(以下、1,4−DABEと略記することがあ
る)以外検出できないので、1,4−ジアセトキシブテ
ン−2の収率をもって反応成績とした。また、ホスファ
イト化合物としては、前記の(P1)〜(P21)を用
い、ホスファイトを使用する全ての反応は窒素雰囲気下
において実施した。
【0065】実施例1〜8 窒素置換した10mlのフラスコに3,4−ジアセトキ
シブテン−1(3,4−DABE:0.633mmo
l)、Pd(OAc)2 (0.0221mmol)、前
記ホスファイト化合物(0.041mmol)及び酢酸
(1ml:原料3,4−DABEに対する重量比は9.
64を加えて80℃で1時間反応させた。1,4−ジア
セトキシブテン−2(1,4−DABE)の収率を表1
に示した。尚、いずれの系でもPd金属の析出は認めら
れなかった。
【0066】
【表1】
【0067】比較例1 実施例3で使用した酢酸の代わりにジグライム1mlを
使用し、反応温度を120℃に変更した以外実施例3と
同様の反応を行った所、1,4−DABEの収率は5
6.5%であった。この場合もパラジウム金属の析出は
観測できなかった。実施例3と比較例1とを比べると、
酢酸を存在させることにより、1,4−DABEの収率
が向上することが分かる。
【0068】実施例9 Pd(OAc)2 (0.633mmol)、ホスファイ
ト化合物として(P3)(0.041mmol)、酢酸
(0.037ml;原料DABEに対する重量比は3.
56)、ジグライム1ml及び3,4−ジアセトキシブ
テン−1(3,4−DABE)又は1,4−ジアセトキ
シブテン−2(1,4−DABE)を0.633mmo
l仕込み、68℃で反応を行った結果を図1に示した。
どちらの原料でもほぼ100分程度で異性化反応が終了
し、平衡濃度に達することが判明した。この場合もホス
ファイト化合物が存在する限りパラジウムの析出は認め
られなかった。
【0069】実施例10〜12(Pd系、P19〜21
使用例) 3,4−ジアセトキシブテン−1 1ml(6.3mm
ol)中に、Pd(OAc)2 21μmol(5mg)
と前記ホスファイト化合物(P19)〜(P21)各々
12mgを溶解させ、次いで酢酸(10μl;原料DA
BEに対する重量比は0.0968)を加えて120℃
で30分反応させた。結果を下記表2に示した。尚、い
ずれの系でもPd金属の析出は認められなかった。
【0070】
【表2】
【0071】実施例13(Pd系、P13使用) Pd(dba)2 3.7mg(6.4μmol)と前記
ホスファイト化合物(P13)40mg(51μmo
l)を、3,4−ジアセトキシブテン−11ml(6.
3mmol)に120℃で溶解させ、ついでこの溶液1
0μlを、酢酸(1ml;原料DABEに対する重量比
は9.59)と3,4−ジアセトキシブテン−1 1m
l(6.3mmol)を含む別のSchlenk tubeに加え
て、120℃で3時間反応させた。モルバランスは99
%以上であり、反応生成液を分析したところ、1,4−
DABEが62%と3,4−DABEが38%含まれて
いた。また、この反応においてPd金属の析出は認めら
れなかった。
【0072】実施例14(酢酸量の影響) 下記表3に示した濃度のPd(OAc)2とPdに対し
て4モル当量のビスホスファイト(P4)を、表3に示
した量の酢酸と3,4−DABE 1ml(6.3mm
ol)を含むフラスコに加えて120℃で1時間反応さ
せた。結果を表3に示した。また、この反応においてP
d金属の析出は認められなかった。
【0073】
【表3】 *:反応時間を15分間とした。** :[ ]内の数値は原料DABEに対する酢酸の重量比を表
す。 表3の結果より、酢酸の濃度が高い領域、即ちPd化合
物濃度が低い領域では、モルバランスが98%以上と高
くなることが分かる。
【0074】実施例15(Pt系、ホスファイトP13
使用) 3,4−ジアセトキシブテン−1 1ml(6.3mm
ol)中に、Pt(acac)2 2.5mg(6.21μm
ol)と前記ホスファイト化合物(P13)10mg
(13μmol)を溶解させ、次いで、酢酸(1ml;
原料DABEに対する重量比は9.68)を加えて12
0℃で1時間反応させた。反応生成液をGC分析したと
ころ、1,4−DABEが17mol%(tranc/cis=4.5)
と3,4−DABEが83mol%含まれていた。また、
この反応においてPt金属の析出は認められなかった。
【0075】実施例16(Rh系、ホスファイトP13
使用) 3,4−ジアセトキシブテン−1 1ml(6.3mm
ol)中に、[Rh(COD)OAc]2 1.8mg
(3.5μmol)と前記ホスファイト化合物(P1
3)10mg(13μmol)を溶解させ、次いで酢酸
(1ml;原料DABEに対する重量比は9.68)を
加えて120℃で1時間反応させた。反応生成液をGC
分析したところ、1,4−DABEが6.3%(tranc/
cis=4.3)と3,4−DABEが92%含まれていた。
また、この反応においてRh金属の析出は認められなか
った。
【0076】比較例2 窒素置換した10mlのフラスコに3,4−ジアセトキ
シブテン−1(0.633mmol)、Pd(OAc)
2 (0.06mmol)及びジグライム1mlを使用
し、反応温度120℃で1時間反応を行った所、1,4
−DABEの収率は1.3%であった。しかしながら、
反応終了後のフラスコ表面にパラジウムの金属ミラーが
観測された。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、3,4−二置換ブテン
−1及び/又は1,4−二置換ブテン−2等のアリル原
料化合物を第8〜10族の金属化合物を含む触媒及びカ
ルボン酸の存在下で異性化させることにより、高転化
率、高選択率で、且つ、金属の析出を抑制しつつ、対応
する異性体である1,4−二置換ブテン−2及び/又は
3,4−二置換ブテン−1等を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例9における3,4−ジアセトキシブテン
−1及び1,4−ジアセトキシブテン−2の異性化反応
速度を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 43/11 C07C 43/11 69/16 69/16 C07D 307/08 C07D 307/08 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4C037 BA04 4G069 AA06 BA21A BA21B BA27A BA27B BC65A BC68A BC69A BC70A BC71A BC71B BC72A BC72B BC75A BC75B BE04A BE04B BE08A BE08B BE11A BE11B BE29A BE29B CB41 CB70 4H006 AA02 AC27 AC29 AC41 AC43 AC48 BA21 BA23 BA24 BA25 BA26 BA50 BA53 BC34 FE11 FG28 GN08 GP01 KA30 4H039 CA66 CJ10

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アリル位にアシルオキシ基及び/又は水
    酸基を有するアリル原料化合物を異性化して対応するア
    リル異性体生成物を製造する方法において、周期表の第
    8〜10族の金属の化合物を含む触媒及びカルボン酸の
    存在下に異性化反応を行うことを特徴とするアリル化合
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】 異性化反応系中において、カルボン酸と
    アリル原料化合物の合計量との存在比(重量比)が、1
    0:1〜1:1000の範囲である請求項1に記載のア
    リル化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 カルボン酸が、炭素数2〜8の脂肪酸で
    ある請求項1又は2に記載のアリル化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 アリル原料化合物が、式(a’):CH
    2=CH-CHR6-CH27で表される3,4−二置換ブ
    テン−1、式(b’):CH28-CH=CH-CH29
    で表される1,4−二置換ブテン−2及びそれらの混合
    物から選ばれるものである請求項1〜3のいずれかに記
    載のアリル化合物の製造方法。(但し、式(a’)及び
    (b’)において、R6〜R9はアセトキシル基及び水酸
    基から選ばれる基であり、同一でも異なっていてもよ
    い。)
  5. 【請求項5】 アリル異性体生成物が、式(b’):C
    28-CH=CH-CH29で表される1,4−二置換
    ブテン−2、式(a’):CH2=CH-CHR6-CH2
    7で表される3,4−二置換ブテン−1及びそれらの混
    合物から選ばれるものである請求項1〜4のいずれかに
    記載のアリル化合物の製造方法。(但し、式(a’)及
    び(b’)において、R6〜R9はアセトキシル基及び水
    酸基から選ばれる基であり、同一でも異なっていてもよ
    い。)
  6. 【請求項6】 式(a’)のアリル原料化合物を式
    (b’)のアリル異性体生成物に異性化する請求項1〜
    5のいずれかに記載のアリル化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 式(b’)のアリル原料化合物を式
    (a’)のアリル異性体生成物に異性化する請求項1〜
    5のいずれかに記載のアリル化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 3,4−ジアセトキシブテン−1及び3-
    ブテン-1,2-ジオールモノカルボキシレートを主成分と
    する混合物を異性化して1,4−ジアセトキシブテン−
    2及び1-アセトキシ-4-ヒドロキシ-2-ブテンを含む反応
    生成物を得る請求項1〜6のいずれかに記載のアリル化
    合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 該金属化合物がロジウム化合物、ルテニ
    ウム化合物、ニッケル化合物、白金化合物及びパラジウ
    ム化合物からなる群から選ばれる1種以上である請求項
    1〜8のいずれかに記載のアリル化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 異性化反応を、有機リン化合物を含む
    触媒の存在下に行う請求項1〜9のいずれかに記載のア
    リル化合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 有機リン化合物が、下記一般式(I)
    〜(VI)で示されるホスファイト化合物からなる群から
    選ばれる少なくとも一種である請求項10に記載のアリ
    ル化合物の製造方法。 【化1】 (式(I)〜(VI)において、R10〜R21は、それぞれ
    独立して、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル
    基、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基、アリー
    ルアルコキシ基、又はアリール基を表し、更に置換基を
    有していてもよい基であり、Z1 〜Z4 及びA1 〜A3
    は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアル
    キレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、又は−
    Ar1 −(Q1n −Ar2−なる真中に二価の連結基
    を有してもよいジアリーレン基(但し、Ar1 及びAr
    2 は、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数
    6〜18のアリーレン基を表す)を表す。Tは、炭素原
    子、アルカンテトライル基、ベンゼンテトライル基、又
    は、T1-(Q2n-T2で表される置換基を有していて
    もよい四価の基であり、T1及びT2は、それぞれ独立し
    て、アルカントリイル基及びベンゼントリイル基から選
    ばれる置換基を有していてもよい三価の有機基を表す。
    1 及びQ2 は、それぞれ独立して、−CR2223−、
    −O−、−S−又は−CO−を表し、nは0又は1であ
    り、R22及びR23は、それぞれ独立して、水素原子、ア
    ルキル基又はアリール基であり、置換基を有していても
    よい。)
  12. 【請求項12】 ホスファイト化合物が一般式(IV)で
    示される化合物である請求項11に記載のアリル化合物
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 ホスファイト化合物が一般式(V)で
    示される化合物である請求項11に記載のアリル化合物
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 ホスファイト化合物が一般式(VI)で
    示される化合物である請求項11に記載のアリル化合物
    の製造方法。
  15. 【請求項15】 一般式(IV)〜(VI)のいずれかにお
    いて、R16〜R21は置換基を有していてもよい炭素数6
    〜20のアリール基を表し、Z1 〜Z4 はそれぞれ独立
    して−Ar1 −(Q1n −Ar2 なる真中に二価の連
    結基を有してもよいジアリーレン基(但し、Ar1 及び
    Ar2 は、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭
    素数6〜18のアリーレン基を表し、Q1 は、それぞれ
    独立して、−CR2223−、−O−、−S−又は−CO
    −を表し、nは0又は1であり、R22及びR23は、それ
    ぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はアリール基を
    表す。)を表し、A1 〜A3 は置換基を有してもよい炭
    素数12〜20のビスアリーレン基を表す請求項12〜
    14にのいずれかに記載のアリル化合物の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかの方法によ
    り得られた1,4-ジアセトキシブテン-2を、更に水素化及
    び加水分解させて1,4-ブタンジオール及び/又はテトラ
    ヒドロフランを製造する方法。
  17. 【請求項17】 請求項16の方法により得られた1,4-
    ブタンジオールを原料として製造されたポリエステル及
    び/又はポリウレタン。
  18. 【請求項18】 請求項15の方法により得られたテト
    ラヒドロフランを原料として製造されたポリアルキレン
    エーテルグリコール。
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