JP2002105027A - 1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン又は3,4−ジアシルオキシ−1−ブテンの製造方法 - Google Patents

1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン又は3,4−ジアシルオキシ−1−ブテンの製造方法

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JP2002105027A
JP2002105027A JP2000298702A JP2000298702A JP2002105027A JP 2002105027 A JP2002105027 A JP 2002105027A JP 2000298702 A JP2000298702 A JP 2000298702A JP 2000298702 A JP2000298702 A JP 2000298702A JP 2002105027 A JP2002105027 A JP 2002105027A
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Hironobu Ono
博信 大野
Michael Rettoboru
マイケル レットボル
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 3,4−ジアシルオキシブテン−1又は1,
4−ジアシルオキシブテン−2を工業的に有利に製造す
るプロセスを提供する。 【解決手段】 3,4−ジアシルオキシブテンの場合に
は(1)カルボン酸及び酸素の存在下に、ブタジエンをア
シルオキシ化反応させる。(2)得られた反応混合物か
ら、蒸留分離により、3,4−二置換ブテン−1を主成
分とする混合物を分離する。(3)分離した3,4−二置
換ブテン−1を主成分とする混合物中の3−ブテン−
1,2−ジオールモノアシルオキシレートを更にアシル
オキシ化して、3,4−ジアシルオキシ−1−ブテンを
主成分とする混合物を得る。(4)得られた3,4−ジア
シルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)を主
成分とする混合物を、周期表の第8〜10族の金属化合
物を含む触媒の存在下に異性化して、1,4−ジアシル
オキシ−2−ブテンを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,4−ジアシル
オキシ−2−ブテン又は3,4−ジアシルオキシ−1−
ブテンを製造する方法に関し、詳しくは、ブタジエンの
アシルオキシ化反応により得られた生成物から、工業的
有利に1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン又は3,4
−ジアシルオキシ−1−ブテンを製造する一連のプロセ
スに関する。
【0002】本発明の方法により得られる1,4−ジア
セトキシブテン−2は、1,4−ブタンジオール又はテ
トラヒドロフラン等を製造するための重要な中間体であ
る。一方、3,4−ジアセトキシブテン−1はビタミン
Aアセテート等のテルペンテン化合物をはじめ、医薬、
農薬、各種香料等を製造するための重要な中間体であ
る。
【0003】
【従来の技術】1,4−ジアセトキシブテン−2及び
3,4−ジアセトキシブテン−1は、酢酸溶媒中ブタジ
エンを分子状酸素で酸化することにより得られることは
公知である(例えば特開昭48-72090号公報、特開昭48-9
6513号公報等)。しかしながら、この方法では、1,4
−ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブテ
ン−1の生成比率は主に触媒の性能に左右されることか
ら、任意の比率で製造することは極めて困難であった。
【0004】また、1,2−エポキシブテン−3をアセ
トキシ化することにより容易に3,4−ジアセトキシブ
テン−1を得ることはできるが、この方法では1,4−
ジアセトキシブテン−2を得るのは極めて困難であっ
た。一方、1,4−ジアセトキシブテン−2のみを選択
的に製造するためには、3,6−ジヒドロ−1,2−ジ
オキシイン等の極めて特殊な原料を必要とすることか
ら、工業的規模での製造は事実上不可能であった。
【0005】そこで、3,4−ジアセトキシブテン−1
及び/又は1,4−ジアセトキシブテン−2を特定の触
媒を用いて異性化して、それぞれ対応する異性体である
1,4−ジアセトキシブテン−2及び/又は3,4−ジ
アセトキシブテン−1を製造する方法については、従来
からいろいろな方法が提案されている。例えば、触媒と
して塩化白金化合物を用いる方法(ドイツ特許第273
6695号明細書、同第2134115号明細書)、パ
ラジウム化合物を塩化水素又は臭化水素の共存下に用い
る方法(特開昭57−140744号公報)、PdCl
2 (PhCN)2 炭素数6〜20の化合物を用いる方法
(米国特許第4,095,030号明細書)等が知られ
ている。しかしながら、これらの方法は、触媒の安定性
に問題があり、このため腐食性の高いハロゲン化合物を
多量に使わざるを得ないという問題点を抱えている。
【0006】一方、ハロゲン化合物を使用しない方法と
して、パラジウム化合物と有機ホスフィンからなる触媒
を用いる方法(特開昭55−11555号公報)やアル
ミナ、ゼオライト等の酸触媒を用いて気相で異性化する
方法(ドイツ特許第3326668号明細書、特開昭5
0−126611号公報)も提案されているが、活性や
触媒寿命の点で満足できるものではない。また従来よ
り、安価な触媒として硫酸触媒が知られていたが、副反
応により目的生成物の収率が著しく低下する問題があっ
た。この問題を改善する為に特開昭47−30616号
公報においては、ブタジエンのアセトキシ化反応により
得られたジアセトキシ体とモノアセトキシ体を含む混合
物中のモノアセトキシ体を原料として、硫酸触媒を用い
て異性化反応させる場合において、高沸点生成物副生等
の副反応を抑制する為に、予めモノアセトキシ体及び水
を除去した後に、異性化反応させる方法が開示されてい
る。しかし、この方法を用いると反応中の副反応は抑制
されるが、硫酸を分離する蒸留塔の塔底で高温にさらさ
れることにより副反応が起こり、目的生成物の収率が低
下する問題がある。また、硫酸を使用すると反応後の触
媒の処理(リサイクルする場合には精製設備が、またリ
サイクルしない場合には中和処理設備と副生する硫酸塩
の処理)にコストがかかる等の問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した異性化反応、
例えば3,4−ジアセトキシブテン−1の異性化により
1,4−ジアセトキシブテン−2を得る反応は平衡濃度
に達した時点で反応が終了となる。このことは即ち、
1,4−ジアセトキシブテン−2を原料に用いた場合に
は、同様な平衡反応により3,4−ジアセトキシブテン
−1が製造できることを意味する。
【0008】この異性化反応により、3,4−ジアセト
キシブテン−1または1,4−ジアセトキシブテン−2
のみを優先的に得たい場合には、反応後の混合液から目
的物である異性体生成物を分離し、他方は反応系へリサ
イクルすることにより、その収率は向上する。しかし、
通常ブタジエンのアセトキシ化反応により得られる生成
物中には、水酸基を有するモノアセトキシ体、例えば3-
ブテン-1,2-ジオールモノアセトキシレートと、水酸基
を有さないジアセトキシ体、例えば3,4-ジアセトキシ-1
-ブテンが含まれている。モノアセトキシ体は、硫酸や
ベンゼンスルホン酸等の酸存在下では、副反応により高
沸点生成物等を生成するが、Pd等の金属を含有触媒を
用いると副反応は抑制される。これは、金属含有触媒を
用いた異性化反応においては、比較的安定なπアリル中
間体を経由する為と考えられる。しかしながら、金属含
有触媒を用いた異性化反応では、モノアセトキシ体はジ
アセトキシ体に比べ、異性化反応速度は一般的に著しく
遅く、条件によってはモノアセトキシ体が反応系へ溜ま
り込み、リサイクルプロセスを構築できない、つまり、
高い収率を得ることが困難となる。このことは、目的物
である異性化化合物を工業的に製造する為には、極めて
問題となる。
【0009】従って、工業的には水酸基を有するモノア
セトキシ体を除去してから異性化反応をする必要がある
が、モノアセトキシ体とジアセトキシ体とは主骨格構造
が同一であるため、その官能基(例えば水酸基、アセト
キシ基等)によらず沸点が近く、蒸留分離が困難であ
る。更には、分離によりモノアセトキシ体を除去した場
合には、モノアセトキシ体は異性化反応系に関与しない
為、その分だけ収率が低下してしまう。
【0010】従って、本発明の目的は、金属含有触媒を
用いた異性化反応により目的生成物の収率を高め、1,
4−ジアシルオキシブテン−2又は3,4−ジアシルオ
キシブテン−1を工業的に有利に製造するプロセスを提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らが鋭意
検討を重ねた結果、反応性の低いモノアセトキシ体をを
エステル化(ジアセトキシ化)させることにより異性化
反応性の高いジアセトキシ体へ変換させ、次いで異性化
することにより、工業的に有利なプロセスを構築できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明の第1の要旨は、下記の(1)
〜(4)の一連の工程により1,4−ジアシルオキシ−2
−ブテンを製造する方法。 (1)カルボン酸及び酸素の存在下に、ブタジエンをアシ
ルオキシ化反応させて、3,4−ジアシルオキシ−1−
ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン−1,
2−ジオールモノアシルオキシレート(3,4-モノアシル
オキシ体)からなる3,4−二置換ブテン−1、並び
に、1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシ
ルオキシ体)及び1−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−
2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ体)からなる1,4
−ニ置換ブテン−2を含む反応混合物を得るアシルオキ
シ化反応工程と、(2)上記アシルオキシ化反応工程によ
り得られた反応混合物から、蒸留分離により、3,4−
二置換ブテン−1を主成分とする混合物を分離する分離
工程と、(3)上記分離工程で分離した3,4−二置換ブ
テン−1を主成分とする混合物中の3−ブテン−1,2
−ジオールモノアシルオキシレート(3,4-モノアシルオ
キシ体)を更にアシルオキシ化して、3,4−ジアシル
オキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)を主成分
とする混合物を得るジアシルオキシ化反応工程と、(4)
上記ジアシルオキシ化反応工程により得られた3,4−
ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)
を主成分とする混合物を、同期表の第8〜第10族の金
属化合物を含む触媒の存在下、異性化して、対応する異
性化反応生成物である1,4−ジアシルオキシ−2−ブ
テン(1,4-ジアシルオキシ体)を含む異性化反応生成液
を得る異性化反応工程、に存する。
【0013】また、本発明の第2の要旨は、下記の(1)
〜(4)の一連の工程により3,4−ジアシルオキシ−1
−ブテンを製造する方法。 (1)カルボン酸及び酸素の存在下に、ブタジエンをアシ
ルオキシ化反応させて、3,4−ジアシルオキシ−1−
ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン−1,
2−ジオールモノアシルオキシレート(3,4-モノアシル
オキシ体)からなる3,4−二置換ブテン−1、並び
に、1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシ
ルオキシ体)及び1−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−
2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ体)からなる1,4
−ニ置換ブテン−2を含む反応混合物を得るアシルオキ
シ化反応工程と、(2)上記アシルオキシ化反応工程によ
り得られた反応混合物を、蒸留分離により、1,4−ニ
置換ブテン−2を主成分とする混合物とに分離する分離
工程と、(3)上記分離工程で分離した1,4−ニ置換ブ
テン−2を主成分とする混合物中の1−アシルオキシ−
4−ヒドロキシ−2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ
体)を更にアシルオキシ化して、1,4−ジアシルオキ
シ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)を主成分とす
る混合物を得るジアシルオキシ化反応工程と、(4)上記
ジアシルオキシ化反応工程により得られた1,4−ジア
シルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)を主成
分とする混合物を、同期表の第8〜第10族の金属化合
物を含む触媒の存在下に異性化して、対応する異性化反
応生成物である3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン
(3,4-ジアシルオキシ体)を得る異性化反応工程、に存
する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、ブタジエンのアシルオ
キシ化反応工程(工程(1))により得られた混合物(モ
ノアシルオキシ体とジアシルオキシ体を含む)から、
3,4−置換体又は1,4−置換体を主成分として含む
混合物を蒸留分離し(工程(2))、次いで、分離した置
換体中の反応性の低いモノアセトキシ体を更にアセトキ
シ化(工程(3))させてジアセトキシ体を含む混合物を
得、次いで、異性化(工程(4))することにより、対応
する異性化生成物である1,4−置換体又は3,4−置
換体を製造する方法である。
【0015】本発明の工程(1)であるアシルオキシ化反
応工程においては、カルボン酸及び酸素の存在下に、ブ
タジエンをアシルオキシ化反応させて、3,4−ジアシ
ルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及び3
−ブテン−1,2−ジオールモノアシルオキシレート
(3,4-モノアシルオキシ体)からなる3,4−二置換ブ
テン−1、並びに、1,4−ジアシルオキシ−2−ブテ
ン(1,4-ジアシルオキシ体)及び1−アシルオキシ−4
−ヒドロキシ−2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ体)
からなる1,4−ニ置換ブテン−2を含む反応混合物を
得る工程である。
【0016】ここで、カルボン酸とは、炭素数2〜11
の脂肪酸や炭素数7〜16の芳香族カルボン酸が挙げら
れ、中でも酢酸、プロピオン酸、酪酸等の炭素数2〜8
の脂肪酸が好ましい。このカルボン酸をRACOOHで
表した場合、ブタジエンにRAC(O)O−基に相当す
るアシルオキシ基が置換することにより反応が進行す
る。RAとしては、炭素数1〜10のアルキル基又は炭
素数6〜15のアリール基が挙げられ、中でも炭素数1
〜3のアルキル基が好ましく、特にはRAとしてはメチ
ル基が好ましい。
【0017】アシルオキシ化反応工程は、公知の方法、
例えばブタジエンをパラジウム等の触媒の存在下、通常
温度は40〜120℃、好ましくは50〜100℃、圧
力は常圧〜20MPa、好ましくは常圧〜10MPaの
条件下で行う。次に、上述したアシルオキシ化反応工程
(1)により得られた反応混合物は、分離工程(工程
(2))に供給し、蒸留分離により、3,4−二置換ブテ
ン−1を主成分とする混合物又は1,4−二置換ブテン
−2を主成分とする混合物を分離する。目的物として
1,4−ジアシルオキシ−2−ブテンを得る場合には、
この分離工程(2)において、3,4−二置換ブテン−1
を主成分とする混合物を分離し、これを次のジアシルオ
キシ化工程(3)に供給する。一方、目的物として3,
4−ジアシルオキシ−1−ブテンを得る場合には、この
分離工程(2)において、1,4−二置換ブテン−2を主
成分とする混合物を分離し、これを次のジアシルオキシ
化工程(3)に供給する。
【0018】この蒸留分離工程の蒸留条件としては、一
般的には理論段数が5〜100の蒸留塔を用い、塔底温
度を100〜240℃として蒸留分離する。また、この
蒸留操作は、例えば目的生成物よりも低沸点生成物を蒸
留分離した後に高沸点生成物を蒸留分離するといった、
複数の蒸留塔を組み合わせても良い。更には、分離工程
(2)の前に、未反応のブタジエンを分離する設備を設
けても良い。上記の分離工程(2)により得られた3,4
−二置換ブテン−1を主成分とする混合物又は1,4−
二置換ブテン−2を主成分とする混合物中には、それぞ
れモノアシルオキシ体とジアシルオキシ体が含まれてい
る。例えば、3,4−二置換ブテン−1の場合には、
3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオ
キシ体)及び3−ブテン−1,2−ジオールモノアシル
オキシレート(3,4-モノアシルオキシ体)が含まれ、ま
た、1,4−二置換ブテン−2の場合には、1,4−ジ
アシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)及
び1−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン(1,
4-モノアシルオキシ体)が含まれる。
【0019】上述したように、モノアシルオキシ体はジ
アシルオキシ体に比べて異性化反応速度が著しく遅い。
従って、本発明においては、目的物として1,4−ジア
シルオキシ−2−ブテンを得る場合には、上記分離工程
(2)で分離した3,4−二置換ブテン−1を主成分とす
る混合物中の3−ブテン−1,2−ジオールモノアシル
オキシレート(3,4-モノアシルオキシ体)を更にアシル
オキシ化して、3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン
(3,4-ジアシルオキシ体)を主成分とする混合物を得
る。
【0020】また、同様に目的物として目的物として
3,4−ジアシルオキシ−1−ブテンを得る場合には、
1,4−ニ置換ブテン−2を主成分とする混合物中の1
−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン(1,4-モ
ノアシルオキシ体)を更にアシルオキシ化して、1,4
−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ
体)を主成分とする混合物を得る。
【0021】このような本発明のジアシルオキシ化反応
工程(工程(3))の条件は、通常無水酢酸を存在させる
ことにより進行する。無水酢酸の量は、特に制限されな
いが、モノアセトキシ体に対して等モル付近以上であれ
ばよい。無水酢酸を使用する場合の、ジアセトキシ化反
応の反応温度は、通常40〜200℃であり、好ましく
は100〜160℃である。
【0022】また、本発明のジアシルオキシ化反応は、
イオン交換樹脂及び酢酸を存在させることによっても進
行する。イオン交換樹脂を用いることにより、高価な無
水酢酸を使用することなくジアセトキシ化反応を実施で
きるという利点を有する。酢酸の量は特に制限されない
が、反応が平衡反応であるので、酢酸の量が多くなるほ
どジアセトキシ化反応の転化率は向上する。
【0023】採用できるイオン交換樹脂の種類として
は、スチレン系、メタクリル酸系、アクリル酸系等の陽
イオン交換樹脂が挙げられ、中でもスチレン系陽イオン
交換樹脂が好ましい。イオン交換樹脂の使用量として
は、特に制限されないが、触媒活性と経済性の観点か
ら、回分法の場合にはアリル原料化合物1kgに対し
て、好ましくは0.01〜5kgであり、更に好ましく
は0.05〜1kgであり、連続法の場合には、空間速
度(space volume)は、アリル化合物1リ
ットル、1時間当たり、好ましくは0.05〜10リッ
トル、更に好ましくは0.2〜2リットルである。イオ
ン交換樹脂を使用する場合の、ジアシルオキシ化反応温
度としては、通常20〜200℃であり、好ましくは3
0〜120℃、更に好ましくは40〜100℃である。
【0024】ジアシルオキシ化反応工程(工程(3))に
おいて得られた混合物は、次いで異性化反応工程(工程
(4))に供され、3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン
(3,4-ジアシルオキシ体)は1,4−ジアシルオキシ−
2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)に異性化され、ま
た、逆に、1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-
ジアシルオキシ体)は3,4−ジアシルオキシ−1−ブ
テン(3,4-ジアシルオキシ体)に異性化される。
【0025】本発明の異性化反応に用いられる金属含有
異性化触媒は、特に制限はないが、好ましくは周期表の
第8〜10族(IUPAC 無機化学命名法改訂版(1989))
の金属の化合物及び有機リン化合物を含むものである。
金属化合物としては、例えば鉄、コバルト、ニッケル、
ルテニウム、ロジウム、白金、イリジウム、オスミウム
及びパラジウムの化合物から選ばれる1種以上の化合物
が挙げられるが、これらの中では、ニッケル、パラジウ
ム、白金化合物がより好ましく、更にはパラジウム化合
物が特に好ましい。
【0026】前記金属化合物は、例えば、酢酸塩、アセ
チルアセトナート、ハライド、硫酸塩、硝酸塩、有機
塩、無機塩、アルケン化合物、アミン化合物、ピリジン
化合物、ホスフィン配位化合物、ホスファイト配位化合
物等が挙げられる。ルテニウム化合物としては、RuC
3、Ru(OAc)3、Ru(acac) 3、RuCl2
(PPh33等が挙げられ、オスミウム化合物として
は、OsCl 3、Os(OAc)3等が挙げられ、ロジウ
ム化合物としては、RhCl3、Rh(OAc)3、ロジ
ウムジアセテート二量体、Rh(acac)(CO)2、[Rh
(OAc)(COD)]2、[RhCl(COD)]2
Rh(COD)OAcなどが挙げられる。
【0027】また、イリジウム化合物としては、IrC
3、Ir(OAc)3等が挙げられ、ニッケル化合物と
しては、NiCl2、NiBr2、Ni(NO32、Ni
SO 4、Ni(COD)2、NiCl2(PPh32等が
挙げられる。パラジウム化合物としては、例えば、Pd
(0)やPdCl2 、PdBr2 、PdCl2 (CO
D)、PdCl2 (PPh32 、Pd(PPh34
Pd2(dba)3・CHCl3、K2PdCl4、K2Pd
Cl6(potassium hexachloropalladate(IV))、PdC
2(PhCN)2、PdCl2(CH3CN)2、Pd
(dba)2、Pd2(dba)3、Pd(NO32
Pd(OAc)2 、Pd(CF3COO)2、PdS
4、Pd(acac)2 、カルボキシレート化合物、
オレフィン含有化合物、Pd(PPh34等の有機ホス
フィン含有化合物、アリルパラジウムクロライド二量体
等を挙げることができ、これらの中、Pd(OAc)
2 、PdCl2 等のパラジウムのカルボキシレート化合
物又はハロゲン化物が好ましい。白金化合物としては、
Pt(acac)2、PtCl2(COD)、PtCl2
(CH3CN)2、PtCl2(PhCN)2、Pt(PP
34、K2PtCl4、Na2PtCl6、H2PtCl6
等が挙げられる。(ここで、COD:シクロペンタジエ
ン、dba:ジベンジリデンアセトン、acac:アセチル
アセトナートを表す。)本発明においては、上述した金
属化合物の形態には特に制限されず、活性な金属錯体種
は単量体、二量体及び/又は多量体であってもかまわな
い。
【0028】これらの金属化合物の使用量については特
に制限はないが、触媒活性と経済性の観点から、反応原
料であるアリル化合物に対して1×10-8(0.01モ
ルppm)〜1モル当量、好ましくは1×10-7(0.
1モルppm)〜0.001モル当量の範囲、特に好ま
しくは10-6〜0.0001モル等量の範囲で使用され
る。
【0029】本発明の異性化反応に用いられる有機リン
化合物については、特に限定はされないが、ホスフィン
類、ホスファイト類、ホスホナイト類、ホスフィナイト
類等が挙げられ、これらは単座でも多座せあってもよい
が、中でもホスファイト類が好ましい。好ましいホスフ
ァイト化合物は、下記一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)、(V)及び(VI)で示される化合物の中の少な
くとも一種である。
【0030】
【化1】
【0031】式(I)〜(VI)において、R10〜R
21は、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、
シクロアルキル基、アリーロキシ基、アルキルアリーロ
キシ基、アリールアルコキシ基、又はアリール基を表
し、更に置換基を有していてもよい。R10〜R21として
アルキル基を用いる場合、又は、アルキル骨格を有する
置換基(アルキルアリーロキシ基中のアルキル基等)を
用いる場合には、その炭素数は通常1〜20であり、好
ましくは1〜14である。その具体例としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等で
ある。また、アルキル基又はアルキル骨格部分は更に置
換基を有していてもよく、置換基としては、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ア
ミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒド
ロキシ基及びハロゲン原子が挙げられる。
【0032】また、R10〜R21としてアリール基を用い
る場合又はアリール骨格を有する置換基を用いる場合に
は、その炭素数は通常6〜20であり、好ましくは6〜
14である。具体例としては、フェニル基、トリル基、
キシリル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ナフチル基、
ジ−t−ブチルナフチル基等が挙げられる。アリール基
又はアリール骨格部分は更に置換基を有していてもよ
く、置換基としては、水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜2
0のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、
炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数6〜20のア
ルキルアリール基、炭素数6〜20のアルキルアリーロ
キシ基、炭素数6〜20のアリールアルキル基、炭素数
6〜20のアリールアルコキシ基、シアノ基、炭素数2
〜20のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子が
挙げられる。
【0033】R10〜R21の具体例としては、フェニル
基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチ
ルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチル
フェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフ
ェニル基、2-エチルフェニル基、2-イソプロピルフェニ
ル基、2-t-ブチルフェニル基、2,4-ジ-t-ブチルフェニ
ル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-ク
ロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロ
ロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロ
フェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、4-トリフルオロ
メチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシ
フェニル基、4-メトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフ
ェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、
トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペン
タフルオロフェニル基、及び下記の(C-1)〜(C-8)が
挙げられる。
【0034】
【化2】
【0035】Z1〜Z4及びA1〜A3は、それぞれ独立し
て、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
レン基、置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリー
レン基、又は−Ar1 −(Q1)n −Ar2−なる真中に
二価の連結基を有してもよいジアリーレン基(但し、A
1 及びAr2 は、それぞれ独立して、置換基を有して
もよい炭素数6〜18のアリーレン基を表す。)を表
す。Tは、炭素原子、アルカンテトライル基、ベンゼン
テトライル基、又はT2-(Q2)n-T2で表される置換
基を有していてもよい四価の基であり、T1及びT2は、
それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルカントリイル
基及び炭素数6〜15のベンゼントリイル基から選ばれ
る置換基を有していてもよい三価の有機基を表す。Q1
及びQ2は、それぞれ独立して、−CR2223−、−O
−、−S−又は−CO−を表し、nは0又は1であり、
22及びR23は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1
〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で
あり、置換基を有していてもよい。
【0036】また、Z1〜Z4又はA1〜A3がアルキレン
基の場合、その具体例としては、例えばテトラメチルエ
チレン基、ジメチルプロピレン基等が挙げられ、Zが置
換基を有してもよいアルキレン基の場合には、置換基と
しては炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10
のアリール基、アミノ基、シアノ基、アミド基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基、トリメチルシリル基、炭素
数3〜10のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原
子が挙げられる。
【0037】また、Z1〜Z4又はA1〜A3が置換基を有
していてもよいアリーレン基の場合には、その具体例と
しては、例えばフェニレン基やナフチレン基等が挙げら
れ、置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール
基、アミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル
基、アミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、トリ
メチルシリル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子等が挙
げられる。
【0038】更に、Z1〜Z4又はA1〜A3が−Ar1
(Q)n −Ar2 −なる真中に二価の連結基を有しても
よいジアリーレン基の場合、Ar1 及びAr2 は置換基
を有してもよいアリーレン基であり、その炭素数は6〜
24、更には6〜16が好ましく、置換基の好ましい具
体例としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ア
ミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒド
ロキシ基及びハロゲン原子等が挙げられる。
【0039】また、A1〜A3及びZ1〜Z4の具体例とし
ては、−(CH22 −、−(CH 23 −、−(CH
2 4 −、−(CH25 −、−(CH2 6 −、−C
H(CH3 )−CH(CH3 )−、−CH(CH3 )C
2 CH(CH3 )−、−C(CH3 2 −C(C
3 2 −、−C(CH3 2 −CH2−C(CH32
−、及び下記の(A−1)〜(A−46)が挙げられ
る。また、A1〜A3の具体例としては(A−47)も挙
げられる。
【0040】
【化3】
【0041】
【化4】
【0042】
【化5】
【0043】
【化6】
【0044】
【化7】
【0045】
【化8】
【0046】そして、式(I)〜(VI)の化合物の好ま
しい具体例として、下記の(1)〜(11)及び(P
1)〜(P21)を例示することができる。
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】また、下記の様な化合物(12)を使用す
ることもできる。
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】 ホスフィン類の具体例としては、トリフェニルホスフィ
ン、トリ(ノルマルブチル)ホスフィン、トリ(t−ブ
チル)ホスフィン、ジフェニルホスフィノエタン、ジフ
ェニルホスフィノメタン、ジフェニルホスフィノプロパ
ン、ジフェニルホスフィノブタンや、下記の(13)〜
(20)を例示することができる。
【化15】 また、ホスホナイト類、ホスフィナイト類としては、下
記の(21)〜(35)を例示することができる。
【化16】
【化17】
【化18】
【0053】異性化反応系内における、これらの有機リ
ン化合物の上記金属化合物に対する比率(モル比)は、
通常0.1〜10000であり、好ましくは0.5〜5
00、特に好ましくは1.0〜100の範囲で使用され
る。上記金属化合物と有機リン化合物はそれぞれ単独に
反応系に添加してもよいし、或いは予め錯化した状態で
使用しても良い。
【0054】本発明においては、特定の金属化合物と有
機リンを含む触媒を用いる異性化反応系中に、脂肪酸や
芳香族カルボン酸等の炭素数2〜16のカルボン酸を存
在させることにより、異性化反応を促進するという利点
を有する。中でも、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の炭素
数2〜6の脂肪酸が好ましく、酢酸が最も好ましい。酢
酸の存在量は、触媒活性、触媒の安定性及び経済性の観
点から、酢酸:原料であるアリル原料化合物の合計量
(重量比)で、通常5:1〜1:1000であり、好ま
しくは、4:1〜1:100、更に好ましくは2:1〜
1:10の範囲内である。
【0055】異性化反応は、通常は液相で行い、溶媒の
存在下或いは非存在下の何れでも実施しうるが、通常は
異性化反応に溶媒を使用して均一系で実施するのが好ま
しい。溶媒としては、触媒及び原料化合物を溶解するも
のであれば使用可能であり特に限定はない。異性化反応
で用いる溶媒の具体例としては、例えば、酢酸等のカル
ボン酸類、メタノール等のアルコール類、ジグライム、
ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類、N−メチ
ルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジ
メチルアセトアミド等のアミド類、シクロヘキサノン等
のケトン類、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン、ジ(n-
オクチル)フタレート等のエステル類、トルエン、キシ
レン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類、異性化
反応系内で副生物として生成する高沸物、原料であるア
リル化合物自体等が挙げられる。これらの中でも、酢酸
が異性化反応を促進するという点で好ましい。
【0056】これらの溶媒の使用量は特に限定されるも
のではないが、通常、原料であるアリル化合物の合計量
に対して0.1〜20重量倍、好ましくは0.5〜10
重量倍である。本発明においては、3,4−ジアセトキ
シブテン−1の異性化により1,4−ジアセトキシブテ
ン−2を得る反応は平衡反応であり、120℃での平衡
混合物は、約60〜65モル%の1,4−ジアセトキシ
ブテン−2と35〜40モル%の3,4−ジアセトキシ
ブテン−1を含有する。このことは、即ち、1,4−ジ
アセトキシブテン−2を主成分として含む反応混合物
は、異性化反応させることにより、3,4−ジアセトキ
シブテン−1を主成分として含む生成物が得られること
を意味している。
【0057】異性化反応により得られる生成物中の1,
4−ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブ
テン−1のモル比の範囲は通常、90:10〜10:9
0であるが、その範囲内では80:20、70:30、
60:40、50:50、40:60、30:70、2
0:80等のいずれの比率の生成物でも製造することが
できる。この比率は、特に限定されないが、反応条件や
プロセスの経済性により調節することが可能となる。
【0058】本発明の異性化反応系中には、原料や基質
以外の反応副生物や触媒の分解物等を含んでいてもよ
い。具体的には、異性化反応系中に、ブタンジオールモ
ノアセトキシレート、1-アセトキシブタン-2-オン、4-
アセトキシブタナール、4-アセトキシクロトンアルデヒ
ド、ジアセトキシブタン、アセトキシヒドロキシブタ
ン、ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、1,2
−ブテンジオール、1-アセトキシ-1,3-ブタジエン、ジ
アセトキシオクタジエンから選ばれる1種以上の化合物
(C)が存在していてもよい。
【0059】これらの化合物(C)は、異性化反応系内
において、原料であるアリル化合物の合計量に対して
(化合物(C):アリル化合物)、重量比で、通常1:
1〜1:10000、好ましくは5:1〜1:100
0、更に好ましくは2:1〜1:500、特に好ましく
は0.1:1〜1:100の範囲存在していてもよい。
本発明においては、異性化反応系中に水が多量に存在す
ると、異性化反応が著しく阻害されるため水の存在量は
少ない方が転化率が高くなるという点で好ましいが、溶
媒又は反応原料から完全に水を除外するためには、極め
て大きなエネルギーを必要とする。従って、工業的に
は、異性化反応混合液中の水の存在量は、好ましくは
0.1〜5wt%であり、更に好ましくは0.5〜2wt%
である。水は反応系に様々なルートから混入しうるが、
中でも溶媒又は異性化反応の促進剤として用いられるカ
ルボン酸は、しばしば水を同伴する。このような場合、
カルボン酸に対する水の重量比は、好ましくは1以下で
ある。
【0060】本発明の異性化方法は、回分式、連続式の
何れでも実施できる。回分式で異性化反応を行う場合を
より具体的に説明すると、触媒構成成分を溶媒に溶解
し、この中に例えば3,4−ジアセトキシブテン−1を
主体とする原料を導入し、攪拌下十分転化する時間触媒
と接触させる。連続式で行う場合には、例えば3,4−
ジアセトキシブテン−1を主体とする原料と触媒成分を
連続的に反応槽に供給し、目的生成物である異性化物を
含む反応液を連続的に抜き出した後蒸留し、触媒成分を
含む残留液を連続的に反応系に循環して再利用する方式
が考えられる。
【0061】異性化の反応温度は、通常50〜200
℃、好ましくは80〜160℃である。反応温度が低す
ぎると活性が低く、また、高すぎると触媒の安定性が低
下し好ましくない副反応が起こる。反応圧力について
は、特に制限はなく、常圧〜3MPaの範囲、好ましく
は常圧〜2MPaの範囲から適宜選択される。また、反
応時間も特に制限がなく触媒の量、反応温度等の因子か
ら反応速度を考慮して適宜選択する。
【0062】本発明においては、上述したジアシルオキ
シ化反応工程(工程(3))と異性化反応工程(工程(4))
とを同一の反応工程内で行うことも可能であり、その場
合、反応器の建設費が低減できるというメリットがあ
る。このように同一の反応工程内で行う場合には、上記
の無水酢酸やイオン交換樹脂及び酢酸を用いることによ
り、異性化反応とジアセトキシ化反応を同一の反応条
件、即ち上述した異性化反応条件下で実施することが可
能である。
【0063】上述した異性化反応工程(工程(4))にお
いて得られた反応生成物は、必要に応じて酢酸又は酢酸
と水を蒸留分離した後、目的物である1,4−ジアシル
オキシブテン−2又は3,4−ジアシルオキシブテン−
1を主体とする成分を蒸留や抽出等の方法により分離、
回収することができる。また、異性化反応工程(工程
(4))において得られた反応生成物は、必要に応じて酢
酸又は酢酸と水を蒸留分離した後、上述した分離工程
(工程(2))、ジアシルオキシ化反応工程(工程(3))又
は異性化反応工程(工程(4))にリサイクルすることに
より目的物の収率を向上させることができる。中でも、
異性化反応生成物を、分離工程(工程(2))にリサイク
ルする方法を採用するのが、蒸留塔の数を少なく出来、
かつ異性化反応器内での異性体存在比率を有利に出来る
という点で好ましい。図1は、ブタジエンのアセトキシ
化反応に続く、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン及び
1−ブテン−3,4−ジオールモノアセテートを異性化
するプロセスにおいて、モノアセトキシ体を無水酢酸を
用いてジアセトキシ体へ変換する場合を例にとり、本発
明の一連のプロセスを示す図である。図中の記号は、以
下の物質を表す。尚、各フローに記載されている物質は
主成分を表し、その他の物質が混在していても良い。
【0064】尚、図1は代表例であって、以下に記載の
プロセスでも良い。 1)D1及びD2は一つの蒸留塔であっても良く、複数
の分離塔の組み合わせでも良い。 2)R2及びR3は一つの反応器であっても良い。 3)D2において、(7)と(8)は同一フローとして抜き出
し、1,4−二置換−2−ブテンと高沸点成分を別途分
離しても良い。 4)D3において、反応液を(15)に続く(17)から抜き出
した後に二置換ブテン類と高沸点成分及び触媒を別途分
離しても良く、D3で分離して二置換ブテン類を(16)か
ら、高沸点成分及び触媒を(15)以降のフローへ流しても
良い。この場合、(16)を後段のプロセスへ流しても良
く、全量または任意の量を(17)〜(20)の任意のフローへ
流しても良い。 5)フロー(15)の全量又は任意の量を(17)〜(20)の任意
のフローへ流しても良い。
【0065】
【実施例】以下に本発明をより更に具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
制約されるものではない。尚、以下の例における反応結
果はガスクロマトグラフィーにより反応液組成を分析し
た結果より算出した。また、以下の実施例において使用
した略記を下記に示す。 3,4−DABE:3,4−ジアセトキシブテン−1 3,4−HABE:3−ブテン−1,2−ジオールモノ
アセトキシレート 1,4−DABE:1,4−ジアセトキシブテン−2 1,4−HABE:1−アシルオキシ−4−ヒドロキシ
−2−ブテン また、異性化反応工程(4)で使用したホスファイト化
合物としては、前記の(P1)〜(P21)を用い、ホ
スファイトを使用する全ての反応は窒素雰囲気下におい
て実施した。
【0066】実施例 図1に示したプロセスを用いて、ブタジエンから1,4-ジ
アセトキシ-2-ブテン及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテンの
製造を行った。 (アセトキシ化反応工程(1)及び分離工程(2))Pd−T
e触媒の存在下に、ブタジエン、酢酸、6%酸素/94
%窒素混合ガスを流通させ、80℃、6MPaの条件で
アセトキシ化反応させて、1,4-DABE 80mol%、3,4-DABE
9mol%、3,4-HABE 3mol%及び酢酸 7mol%を含む混合物を
得、この混合物5.0kgを30段の蒸留カラムを用いて蒸
留した。圧力を80mmHgに維持し、塔底の最高温度は170
℃であった。還流比を15とし、塔頂温度が130〜140℃℃
の温度範囲において450〜500gの留出物が得られた。こ
の留出物中には3,4-DABE73mol%、3,4-HABE 22mol%、そ
の他の成分5mol%が含まれていた。 (ジアセトキシ化反応工程(3))3,4-DABE 75mol%及び3,
4-HABE 25mol% を含む溶液1mlに酢酸180μl(DABEに対
して0.3mol倍)を添加して、120℃で5時間反応させた。
その結果、反応生成液中には、3,4-DABE 98mol%と3,4-H
ABE 2mol%が含まれていた。 (異性化反応工程(4))3,4-DABE1ml(6.3mmol)中にP
d(OAc)2 1.5mg(6.7μmol)及び下記表1に示
したホスファイト化合物26.8μmolを120℃で溶解させ
た。次いでこの溶液3μlを、酢酸(1ml)と3,4-DAB
E1ml(6.3mmol)を含む別のフラスコに加えて120℃で
1時間又は140℃で3時間反応させた。結果を下記表4
に示した。モルバランスは98%以上であり、反応生成
液中には1,4-DABEと未反応の3,4-DABEのみが存在した。
尚、いずれの系でもPd金属の析出は認めらなかった。
【0067】
【表1】
【0068】120℃での平衡点においては、反応混合
液中に1,4−DABEが63%,3,4−DABEG
A37%含まれていた。 (リサイクル工程)異性化反応工程により得られた反応
生成物から、理論段数5段、還流比2、塔頂圧力100
mmHg、塔底温度150〜160℃の条件で水及び酢
酸を蒸留により塔頂から留去した後、3,4-DABE及び1,4-
DABEを含む缶出液を、上述したアセトキシ化反応の生成
液の一部に添加し、得られた混合液を上述した分離工程
(2)と同様の条件により蒸留分離を行った。その結果、
上記分離工程(2)と同様に3,4-DABEを主成分とする留出
物を得ることができた。
【0069】
【発明の効果】本発明の一連の工程を採用することによ
り、ブタジエンのアシルオキシ化反応により得られた生
成液中のモノアシルオキシ体を有効に利用して、3,4
−ジアシルオキシブテン−1又は1,4−ジアシルオキ
シブテン−2を高転化率、高選択率で、且つ、金属の析
出を抑制しつつ、工業的に有利に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一連のプロセスの1例を示す図であ
る。
【符号の説明】
3,4−DABE 3,4−ジアセトキシ−1−ブテ
ン 3,4−HABE 1−ブテン−3,4−ジオールモ
ノアセテート 1,4−DABE 1,4−ジアセトキシ−2−ブテ
ン 1,4−HABE 1−アセトキシ−4−ヒドロキシ
−2−ブテン BD 1,3−ブタジエン O2 酸素 AcOH 酢酸 (AcO)2 O 無水酢酸 Cat 触媒 L.B. 低沸点成分混合物 H.B. 高沸点成分混合物 (1)〜(20) 各フローの番号 R1 ブタジエンのアセトキシ化反応器
(アシルオキシ化反応工程(1)) R2 モノアセトキシ体をジアセトキシ
体へエステル化する反応器(ジアシルオキシ化反応工程
(3)) R3 異性化反応器(異性化反応工程
(4)) D1 アセトキシ化反応液から低沸及び
高沸成分を分離する蒸留塔 D2 3,4−二置換−1−ブテンと
1,4−二置換−2−ブテンを分離する蒸留塔(分離工
程(2)) D3 異性化反応液から酢酸及び水を分
離する蒸留塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 43/11 C07C 43/11 69/16 69/16 C07D 307/08 C07D 307/08 C08G 65/20 C08G 65/20 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4C037 BA03 4H006 AA02 AC27 AC29 AC41 AC43 AC48 AD11 BA21 BA23 BA24 BA25 BA26 BA50 BA53 BD70 BE30 FE11 FG28 GP01 KA12 KA30 4H039 CA66 CJ10 4J005 AA08 BB01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(1)〜(4)の一連の工程により1,
    4−ジアシルオキシ−2−ブテンを製造する方法。 (1)カルボン酸及び酸素の存在下に、ブタジエンをアシ
    ルオキシ化反応させて、3,4−ジアシルオキシ−1−
    ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン−1,
    2−ジオールモノアシルオキシレート(3,4-モノアシル
    オキシ体)からなる3,4−二置換ブテン−1、並び
    に、1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシ
    ルオキシ体)及び1−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−
    2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ体)からなる1,4
    −ニ置換ブテン−2を含む反応混合物を得るアシルオキ
    シ化反応工程と、(2)上記アシルオキシ化反応工程によ
    り得られた反応混合物から、蒸留分離により、3,4−
    二置換ブテン−1を主成分とする混合物を分離する分離
    工程と、(3)上記分離工程で分離した3,4−二置換ブ
    テン−1を主成分とする混合物中の3−ブテン−1,2
    −ジオールモノアシルオキシレート(3,4-モノアシルオ
    キシ体)を更にアシルオキシ化して、3,4−ジアシル
    オキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)を主成分
    とする混合物を得るジアシルオキシ化反応工程と、(4)
    上記ジアシルオキシ化反応工程により得られた3,4−
    ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)
    を主成分とする混合物を、同期表の第8〜10族の金属
    化合物を含む触媒の存在下に異性化して、対応する異性
    化反応生成物である1,4−ジアシルオキシ−2−ブテ
    ン(1,4-ジアシルオキシ体)を含む異性化反応生成液を
    得る異性化反応工程。
  2. 【請求項2】 下記の(1)〜(4)の一連の工程により3,
    4−ジアシルオキシ−1−ブテンを製造する方法。 (1)カルボン酸及び酸素の存在下に、ブタジエンをアシ
    ルオキシ化反応させて、3,4−ジアシルオキシ−1−
    ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン−1,
    2−ジオールモノアシルオキシレート(3,4-モノアシル
    オキシ体)からなる3,4−二置換ブテン−1、並び
    に、1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシ
    ルオキシ体)及び1−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−
    2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ体)からなる1,4
    −ニ置換ブテン−2を含む反応混合物を得るアシルオキ
    シ化反応工程と、(2)上記アシルオキシ化反応工程によ
    り得られた反応混合物を、蒸留分離により、1,4−ニ
    置換ブテン−2を主成分とする混合物とに分離する分離
    工程と、(3)上記分離工程で分離した1,4−ニ置換ブ
    テン−2を主成分とする混合物中の1−アシルオキシ−
    4−ヒドロキシ−2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ
    体)を更にアシルオキシ化して、1,4−ジアシルオキ
    シ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)を主成分とす
    る混合物を得るジアシルオキシ化反応工程と、(4)上記
    ジアシルオキシ化反応工程により得られた1,4−ジア
    シルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)を主成
    分とする混合物を、同期表の第8〜10族の金属化合物
    を含む触媒の存在下に異性化して、対応する異性化反応
    生成物である3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,
    4-ジアシルオキシ体)を得る異性化反応工程。
  3. 【請求項3】 異性化反応工程において得られた異性化
    反応生成物を、分離工程(工程(2))、ジアシルオキシ
    化反応工程(工程(3))又は異性化反応工程(工程(4))
    にリサイクルする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 異性化反応工程において得られた異性化
    反応生成物から、酢酸又は酢酸と水を分離した後に得ら
    れた混合物を、分離工程(工程(2))にリサイクルする
    請求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 カルボン酸がRACOOHで表され、ア
    シルオキシ基がRAC(O)O−で表され、RAが炭素数
    1〜10のアルキル基又は炭素数6〜15のアリール基
    である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 カルボン酸が酢酸であり、アシルオキシ
    基がアセトキシ基である請求項5に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 ジアシルオキシ化反応工程と異性化反応
    工程とを同一反応器内で行う請求項1〜6のいずれかに
    記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 ジアシルオキシ化反応を無水酢酸の存在
    下に行う請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 異性化反応を、周期表の第8〜10族の
    金属の化合物及び有機リン化合物を含む触媒の存在下に
    行う請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1の方法により得られた1,4
    −ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ
    体)が1,4−ジアセトキシブテン−2であって、この
    1,4−ジアセトキシブテン−2を更に水素化及び加水
    分解させて1,4-ブタンジオール及び/又はテトラヒドロ
    フランを製造する方法。
  11. 【請求項11】 請求項10の方法により得られた1,4-
    ブタンジオールを原料として製造されたポリエステル及
    び/又はポリウレタン。
  12. 【請求項12】 請求項11の方法により得られたテト
    ラヒドロフランを原料として製造されたポリアルキレン
    エーテルグリコール。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005200323A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Mitsubishi Chemicals Corp 3,4−ジアセトキシ−1−ブテン及びそれを用いた誘導体の製造方法
JP2006111551A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Mitsubishi Chemicals Corp 3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン及びそれを用いた誘導体の製造方法
JP2007302597A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Mitsubishi Chemicals Corp アリル化合物の製造方法
JP2008062120A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Mitsubishi Chemicals Corp 遷移金属触媒の調製方法及び触媒組成液

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