JP2002105028A - アリル化合物の製造方法 - Google Patents
アリル化合物の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 3,4−ジアシルオキシブテン−1又は1,
4−ジアシルオキシブテン−2を工業的に有利に製造す
る方法を提供する。 【解決手段】 3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン
(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン−1,2−ジ
オールモノカルボキシレート(3,4-モノアシルオキシ
体)を含むアリル原料化合物を、固体酸触媒の存在下に
予めアシルオキシ化反応させて、アリル原料化合物中に
含まれる該3−ブテン−1,2−ジオールモノカルボキ
シレート(3,4-モノアシルオキシ体)を3,4−ジアシ
ルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)に変換
させた後に、得られた混合物の異性化反応を行い、1,
4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ
体)を含むアリル異性体生成物を得ることを特徴とする
アリル化合物の製造方法。
4−ジアシルオキシブテン−2を工業的に有利に製造す
る方法を提供する。 【解決手段】 3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン
(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン−1,2−ジ
オールモノカルボキシレート(3,4-モノアシルオキシ
体)を含むアリル原料化合物を、固体酸触媒の存在下に
予めアシルオキシ化反応させて、アリル原料化合物中に
含まれる該3−ブテン−1,2−ジオールモノカルボキ
シレート(3,4-モノアシルオキシ体)を3,4−ジアシ
ルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)に変換
させた後に、得られた混合物の異性化反応を行い、1,
4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ
体)を含むアリル異性体生成物を得ることを特徴とする
アリル化合物の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,4−ジアシル
オキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)又は3,
4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ
体)等のアリル化合物を製造する方法に関し、詳しく
は、ジアシルオキシ体とモノアシルオキシ体とを含むア
リル原料化合物から、工業的有利に1,4−ジアシルオ
キシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)又は3,4
−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ
体)を製造する方法に関する。
オキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)又は3,
4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ
体)等のアリル化合物を製造する方法に関し、詳しく
は、ジアシルオキシ体とモノアシルオキシ体とを含むア
リル原料化合物から、工業的有利に1,4−ジアシルオ
キシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)又は3,4
−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ
体)を製造する方法に関する。
【0002】本発明の方法により得られる1,4−ジア
セトキシブテン−2(1,4-ジアセトキシ体)は、1,4
−ブタンジオール又はテトラヒドロフラン等を製造する
ための重要な中間体である。一方、3,4−ジアセトキ
シブテン−1(3,4-ジアセトキシ体)はビタミンAアセ
テート等のテルペンテン化合物をはじめ、医薬、農薬、
各種香料等を製造するための重要な中間体である。
セトキシブテン−2(1,4-ジアセトキシ体)は、1,4
−ブタンジオール又はテトラヒドロフラン等を製造する
ための重要な中間体である。一方、3,4−ジアセトキ
シブテン−1(3,4-ジアセトキシ体)はビタミンAアセ
テート等のテルペンテン化合物をはじめ、医薬、農薬、
各種香料等を製造するための重要な中間体である。
【0003】
【従来の技術】1,4−ジアセトキシブテン−2及び
3,4−ジアセトキシブテン−1は、酢酸溶媒中ブタジ
エンを分子状酸素で酸化することにより得られることは
公知である(例えば特開昭48-72090号公報、特開昭48-9
6513号公報等)。しかしながら、この方法では、1,4
−ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブテ
ン−1の生成比率は主に触媒の性能に左右されることか
ら、任意の比率で製造することは極めて困難であった。
3,4−ジアセトキシブテン−1は、酢酸溶媒中ブタジ
エンを分子状酸素で酸化することにより得られることは
公知である(例えば特開昭48-72090号公報、特開昭48-9
6513号公報等)。しかしながら、この方法では、1,4
−ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブテ
ン−1の生成比率は主に触媒の性能に左右されることか
ら、任意の比率で製造することは極めて困難であった。
【0004】また、1,2−エポキシブテン−3をアセ
トキシ化することにより容易に3,4−ジアセトキシブ
テン−1を得ることはできるが、この方法では1,4−
ジアセトキシブテン−2を得るのは極めて困難であっ
た。一方、1,4−ジアセトキシブテン−2のみを選択
的に製造するためには、3,6−ジヒドロ−1,2−ジ
オキシイン等の極めて特殊な原料を必要とすることか
ら、工業的規模での製造は事実上不可能であった。
トキシ化することにより容易に3,4−ジアセトキシブ
テン−1を得ることはできるが、この方法では1,4−
ジアセトキシブテン−2を得るのは極めて困難であっ
た。一方、1,4−ジアセトキシブテン−2のみを選択
的に製造するためには、3,6−ジヒドロ−1,2−ジ
オキシイン等の極めて特殊な原料を必要とすることか
ら、工業的規模での製造は事実上不可能であった。
【0005】そこで、3,4−ジアセトキシブテン−1
及び/又は1,4−ジアセトキシブテン−2を特定の触
媒を用いて異性化して、それぞれ対応する異性体である
1,4−ジアセトキシブテン−2及び/又は3,4−ジ
アセトキシブテン−1を製造する方法については、従来
からいろいろな方法が提案されている。例えば、触媒と
して塩化白金化合物を用いる方法(ドイツ特許第273
6695号明細書、同第2134115号明細書)、パ
ラジウム化合物を塩化水素又は臭化水素の共存下に用い
る方法(特開昭57−140744号公報)、PdCl
2 (PhCN)2 炭素数6〜20の化合物を用いる方法
(米国特許第4,095,030号明細書)等が知られ
ている。しかしながら、これらの方法は、触媒の安定性
に問題があり、このため腐食性の高いハロゲン化合物を
多量に使わざるを得ないという問題点を抱えている。
及び/又は1,4−ジアセトキシブテン−2を特定の触
媒を用いて異性化して、それぞれ対応する異性体である
1,4−ジアセトキシブテン−2及び/又は3,4−ジ
アセトキシブテン−1を製造する方法については、従来
からいろいろな方法が提案されている。例えば、触媒と
して塩化白金化合物を用いる方法(ドイツ特許第273
6695号明細書、同第2134115号明細書)、パ
ラジウム化合物を塩化水素又は臭化水素の共存下に用い
る方法(特開昭57−140744号公報)、PdCl
2 (PhCN)2 炭素数6〜20の化合物を用いる方法
(米国特許第4,095,030号明細書)等が知られ
ている。しかしながら、これらの方法は、触媒の安定性
に問題があり、このため腐食性の高いハロゲン化合物を
多量に使わざるを得ないという問題点を抱えている。
【0006】一方、ハロゲン化合物を使用しない方法と
して、パラジウム化合物と有機ホスフィンからなる触媒
を用いる方法(特開昭55−11555号公報)やアル
ミナ、ゼオライト等の酸触媒を用いて気相で異性化する
方法(ドイツ特許第3326668号明細書、特開昭5
0−126611号公報)も提案されているが、活性や
触媒寿命の点で満足できるものではない。。また従来よ
り、安価な触媒として硫酸触媒が知られていたが、副反
応により目的生成物の収率が著しく低下する問題があっ
た。この問題を改善する為に特開昭47−30616号
公報においては、ブタジエンのアセトキシ化反応により
得られたジアセトキシ体とモノアセトキシ体を含む混合
物中のモノアセトキシ体を原料として、硫酸触媒を用い
て異性化反応させる場合において、高沸点生成物副生等
の副反応を抑制する為に、予めモノアセトキシ体及び水
を除去した後に、異性化反応させる方法が開示されてい
る。しかし、この方法を用いると反応中の副反応は抑制
されるが、硫酸を分離する蒸留塔の塔底で高温にさらさ
れることにより副反応が起こり、目的生成物の収率が低
下する問題がある。また、硫酸を使用すると反応後の触
媒の処理(リサイクルする場合には精製設備が、またリ
サイクルしない場合には中和処理設備と副生する硫酸塩
の処理)にコストがかかる等の問題もある。
して、パラジウム化合物と有機ホスフィンからなる触媒
を用いる方法(特開昭55−11555号公報)やアル
ミナ、ゼオライト等の酸触媒を用いて気相で異性化する
方法(ドイツ特許第3326668号明細書、特開昭5
0−126611号公報)も提案されているが、活性や
触媒寿命の点で満足できるものではない。。また従来よ
り、安価な触媒として硫酸触媒が知られていたが、副反
応により目的生成物の収率が著しく低下する問題があっ
た。この問題を改善する為に特開昭47−30616号
公報においては、ブタジエンのアセトキシ化反応により
得られたジアセトキシ体とモノアセトキシ体を含む混合
物中のモノアセトキシ体を原料として、硫酸触媒を用い
て異性化反応させる場合において、高沸点生成物副生等
の副反応を抑制する為に、予めモノアセトキシ体及び水
を除去した後に、異性化反応させる方法が開示されてい
る。しかし、この方法を用いると反応中の副反応は抑制
されるが、硫酸を分離する蒸留塔の塔底で高温にさらさ
れることにより副反応が起こり、目的生成物の収率が低
下する問題がある。また、硫酸を使用すると反応後の触
媒の処理(リサイクルする場合には精製設備が、またリ
サイクルしない場合には中和処理設備と副生する硫酸塩
の処理)にコストがかかる等の問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した異性化反応、
例えば3,4−ジアセトキシブテン−1の異性化により
1,4−ジアセトキシブテン−2を得る反応は平衡濃度
に達した時点で反応が終了となる。このことは即ち、
1,4−ジアセトキシブテン−2を原料に用いた場合に
は、同様な平衡反応により3,4−ジアセトキシブテン
−1が製造できることを意味する。
例えば3,4−ジアセトキシブテン−1の異性化により
1,4−ジアセトキシブテン−2を得る反応は平衡濃度
に達した時点で反応が終了となる。このことは即ち、
1,4−ジアセトキシブテン−2を原料に用いた場合に
は、同様な平衡反応により3,4−ジアセトキシブテン
−1が製造できることを意味する。
【0008】この異性化反応により、3,4−ジアセト
キシブテン−1または1,4−ジアセトキシブテン−2
のみを優先的に得たい場合には、反応後の混合液から目
的物である異性体生成物を分離し、他方は反応系へリサ
イクルすることにより、その収率は向上する。しかし、
通常ブタジエンのアセトキシ化反応により得られる生成
物中には、水酸基を有するモノアセトキシ体、例えば3-
ブテン-1,2-ジオールモノアセトキシレートと、水酸基
を有さないジアセトキシ体、例えば3,4-ジアセトキシ-1
-ブテンが含まれている。モノアセトキシ体は、副反応
による高沸点生成物等の生成を促進することにより、目
的生成物の収率を低下させる問題がある。また、モノア
セトキシ体はジアセトキシ体に比べ、その異性化反応速
度は一般的に著しく遅く、条件によってはモノアセトキ
シ体が反応系へ溜まり込み、リサイクルプロセスを構築
できない、つまり、高い収率を得ることが困難となる。
このことは、目的物である異性化化合物を工業的に製造
する為には、極めて問題となる。
キシブテン−1または1,4−ジアセトキシブテン−2
のみを優先的に得たい場合には、反応後の混合液から目
的物である異性体生成物を分離し、他方は反応系へリサ
イクルすることにより、その収率は向上する。しかし、
通常ブタジエンのアセトキシ化反応により得られる生成
物中には、水酸基を有するモノアセトキシ体、例えば3-
ブテン-1,2-ジオールモノアセトキシレートと、水酸基
を有さないジアセトキシ体、例えば3,4-ジアセトキシ-1
-ブテンが含まれている。モノアセトキシ体は、副反応
による高沸点生成物等の生成を促進することにより、目
的生成物の収率を低下させる問題がある。また、モノア
セトキシ体はジアセトキシ体に比べ、その異性化反応速
度は一般的に著しく遅く、条件によってはモノアセトキ
シ体が反応系へ溜まり込み、リサイクルプロセスを構築
できない、つまり、高い収率を得ることが困難となる。
このことは、目的物である異性化化合物を工業的に製造
する為には、極めて問題となる。
【0009】従って、工業的には水酸基を有するモノア
セトキシ体を除去してから異性化反応をする必要がある
が、モノアセトキシ体とジアセトキシ体とは沸点が近
く、蒸留分離が困難である。更には、分離によりモノア
セトキシ体を除去した場合には、モノアセトキシ体は異
性化反応系に関与しない為、その分だけ収率が低下して
しまう。
セトキシ体を除去してから異性化反応をする必要がある
が、モノアセトキシ体とジアセトキシ体とは沸点が近
く、蒸留分離が困難である。更には、分離によりモノア
セトキシ体を除去した場合には、モノアセトキシ体は異
性化反応系に関与しない為、その分だけ収率が低下して
しまう。
【0010】そこで、反応性の低いモノアセトキシ体を
エステル化(アセトキシ化)により反応性の高いアリル
原料化合物へ変換し、異性化する方法が開発できれば容
易にリサイクルプロセスを構築できる。モノアセトキシ
体をエステル化(アセトキシ化)する手法としては、前
記特開昭47−30616号公報において、無水酢酸等
のカルボン酸無水物を使用する方法が開示されている
が、このカルボン酸無水物は極めて高価であり、経済的
な理由で工業化は困難である。
エステル化(アセトキシ化)により反応性の高いアリル
原料化合物へ変換し、異性化する方法が開発できれば容
易にリサイクルプロセスを構築できる。モノアセトキシ
体をエステル化(アセトキシ化)する手法としては、前
記特開昭47−30616号公報において、無水酢酸等
のカルボン酸無水物を使用する方法が開示されている
が、このカルボン酸無水物は極めて高価であり、経済的
な理由で工業化は困難である。
【0011】従って、本発明の目的は、1,4−ジアシ
ルオキシブテン−2又は3,4−ジアシルオキシブテン
−1を工業的に有利に製造するプロセスを提供すること
にある。
ルオキシブテン−2又は3,4−ジアシルオキシブテン
−1を工業的に有利に製造するプロセスを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らが鋭意
検討を重ねた結果、極めて安価で入手が容易である固体
酸触媒、特には陽イオン交換樹脂の存在下で、反応性の
低いモノアセトキシ体をエステル化(ジアセトキシ化)
させ、次いで得られた混合物を異性化することにより、
所望のアリル異性体生成物を高い収率で製造することが
可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
検討を重ねた結果、極めて安価で入手が容易である固体
酸触媒、特には陽イオン交換樹脂の存在下で、反応性の
低いモノアセトキシ体をエステル化(ジアセトキシ化)
させ、次いで得られた混合物を異性化することにより、
所望のアリル異性体生成物を高い収率で製造することが
可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】即ち、本発明の第1の要旨は、3,4−ジ
アシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及
び3−ブテン−1,2−ジオールモノカルボキシレート
(3,4-モノアシルオキシ体)を含むアリル原料化合物
を、固体酸触媒の存在下に予めアシルオキシ化反応させ
て、アリル原料化合物中に含まれる該3−ブテン−1,
2−ジオールモノカルボキシレート(3,4-モノアシルオ
キシ体)を3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-
ジアシルオキシ体)に変換させた後に、得られた混合物
の異性化反応を行い、1,4−ジアシルオキシ−2−ブ
テン(1,4-ジアシルオキシ体)を含むアリル異性体生成
物を得ることを特徴とするアリル化合物の製造方法、に
存する。
アシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及
び3−ブテン−1,2−ジオールモノカルボキシレート
(3,4-モノアシルオキシ体)を含むアリル原料化合物
を、固体酸触媒の存在下に予めアシルオキシ化反応させ
て、アリル原料化合物中に含まれる該3−ブテン−1,
2−ジオールモノカルボキシレート(3,4-モノアシルオ
キシ体)を3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-
ジアシルオキシ体)に変換させた後に、得られた混合物
の異性化反応を行い、1,4−ジアシルオキシ−2−ブ
テン(1,4-ジアシルオキシ体)を含むアリル異性体生成
物を得ることを特徴とするアリル化合物の製造方法、に
存する。
【0014】また、本発明の第2の要旨は、1,4−ジ
アシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)及
び2−ブテン−1,4−ジオールモノカルボキシレート
(1,4-モノアシルオキシ体)を含むアリル原料化合物
を、固体酸触媒の存在下に予めアシルオキシ化反応させ
て、アリル原料化合物中に含まれる該ア2−ブテン−
1,4−ジオールモノカルボキシレート(1,4-モノアシ
ルオキシ体)を1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン
(1,4-ジアシルオキシ体)に変換させた後に、得られた
混合物の異性化反応を行い、3,4−ジアシルオキシ−
1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)を含むアリル異性
体生成物を得ることを特徴とするアリル化合物の製造方
法、に存する。
アシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)及
び2−ブテン−1,4−ジオールモノカルボキシレート
(1,4-モノアシルオキシ体)を含むアリル原料化合物
を、固体酸触媒の存在下に予めアシルオキシ化反応させ
て、アリル原料化合物中に含まれる該ア2−ブテン−
1,4−ジオールモノカルボキシレート(1,4-モノアシ
ルオキシ体)を1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン
(1,4-ジアシルオキシ体)に変換させた後に、得られた
混合物の異性化反応を行い、3,4−ジアシルオキシ−
1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)を含むアリル異性
体生成物を得ることを特徴とするアリル化合物の製造方
法、に存する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、モノアシルオキシ体と
ジアシルオキシ体を含む混合物中の、反応性の低いモノ
アセトキシ体を予めアセトキシ化させてジアセトキシ体
を含む混合物を得た後に、異性化反応することにより、
対応する異性化生成物である1,4−ジアシルオキシ−
2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)又は3,4−ジア
シルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)を製
造する方法である。
ジアシルオキシ体を含む混合物中の、反応性の低いモノ
アセトキシ体を予めアセトキシ化させてジアセトキシ体
を含む混合物を得た後に、異性化反応することにより、
対応する異性化生成物である1,4−ジアシルオキシ−
2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)又は3,4−ジア
シルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)を製
造する方法である。
【0016】本発明で使用するアリル原料化合物は、通
常、カルボン酸及び酸素の存在下に、ブタジエンをアシ
ルオキシ化反応させ得られた、3,4−ジアシルオキシ
−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン
−1,2−ジオールモノアシルオキシレート(3,4-モノ
アシルオキシ体)からなる3,4−二置換ブテン−1、
並びに、1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジ
アシルオキシ体)及び1−アシルオキシ−4−ヒドロキ
シ−2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ体)からなる
1,4−ニ置換ブテン−2を含む反応混合物を使用する
ことが可能である。なお、ここで3−ブテン−1,2−
ジオールモノアシルオキシレートとしては、4−アシル
オキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテンと3−アセトキシ
−4−ヒドロキシ−1−ブテンの2種類の化合物が存在
する。
常、カルボン酸及び酸素の存在下に、ブタジエンをアシ
ルオキシ化反応させ得られた、3,4−ジアシルオキシ
−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン
−1,2−ジオールモノアシルオキシレート(3,4-モノ
アシルオキシ体)からなる3,4−二置換ブテン−1、
並びに、1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジ
アシルオキシ体)及び1−アシルオキシ−4−ヒドロキ
シ−2−ブテン(1,4-モノアシルオキシ体)からなる
1,4−ニ置換ブテン−2を含む反応混合物を使用する
ことが可能である。なお、ここで3−ブテン−1,2−
ジオールモノアシルオキシレートとしては、4−アシル
オキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテンと3−アセトキシ
−4−ヒドロキシ−1−ブテンの2種類の化合物が存在
する。
【0017】ここで、カルボン酸とは、炭素数2〜11
の脂肪酸や炭素数7〜16の芳香族カルボン酸が挙げら
れ、中でも酢酸、プロピオン酸、酪酸等の炭素数2〜8
の脂肪酸が好ましい。このカルボン酸をRACOOHで
表した場合、ブタジエンにRAC(O)O−基に相当す
るアシルオキシ基が置換することにより反応が進行す
る。RAとしては、炭素数1〜10のアルキル基又は炭
素数6〜15のアリール基が挙げられ、中でも炭素数1
〜3のアルキル基が好ましく、特にはRAとしてはメチ
ル基が好ましい。
の脂肪酸や炭素数7〜16の芳香族カルボン酸が挙げら
れ、中でも酢酸、プロピオン酸、酪酸等の炭素数2〜8
の脂肪酸が好ましい。このカルボン酸をRACOOHで
表した場合、ブタジエンにRAC(O)O−基に相当す
るアシルオキシ基が置換することにより反応が進行す
る。RAとしては、炭素数1〜10のアルキル基又は炭
素数6〜15のアリール基が挙げられ、中でも炭素数1
〜3のアルキル基が好ましく、特にはRAとしてはメチ
ル基が好ましい。
【0018】アシルオキシ化反応工程は、公知の方法、
例えばブタジエンをパラジウム等の触媒の存在下、通常
温度は40〜120℃、好ましくは50〜100℃、圧
力は常圧〜20MPa、好ましくは常圧〜10MPaの
条件下で行う。上述したアシルオキシ化反応工程により
得られた反応混合物は、分離工程に供給し、蒸留分離に
より、3,4−二置換ブテン−1を主成分とする混合物
又は1,4−二置換ブテン−2を主成分とする混合物を
分離する。目的物として1,4−ジアシルオキシ−2−
ブテンを得る場合には、この分離工程において、3,4
−二置換ブテン−1を主成分とする混合物を分離し、こ
れを本発明のアシルオキシ化反応に供給することができ
る。一方、目的物として3,4−ジアシルオキシ−1−
ブテンを得る場合には、この分離工程において、1,4
−二置換ブテン−2を主成分とする混合物を分離し、こ
れを本発明のアシルオキシ化反応に供給することができ
る。
例えばブタジエンをパラジウム等の触媒の存在下、通常
温度は40〜120℃、好ましくは50〜100℃、圧
力は常圧〜20MPa、好ましくは常圧〜10MPaの
条件下で行う。上述したアシルオキシ化反応工程により
得られた反応混合物は、分離工程に供給し、蒸留分離に
より、3,4−二置換ブテン−1を主成分とする混合物
又は1,4−二置換ブテン−2を主成分とする混合物を
分離する。目的物として1,4−ジアシルオキシ−2−
ブテンを得る場合には、この分離工程において、3,4
−二置換ブテン−1を主成分とする混合物を分離し、こ
れを本発明のアシルオキシ化反応に供給することができ
る。一方、目的物として3,4−ジアシルオキシ−1−
ブテンを得る場合には、この分離工程において、1,4
−二置換ブテン−2を主成分とする混合物を分離し、こ
れを本発明のアシルオキシ化反応に供給することができ
る。
【0019】この蒸留分離工程の蒸留条件としては、一
般的には理論段数が5〜100の蒸留塔を用い、塔底温
度を100〜240℃として蒸留分離する。また、この
蒸留操作は、例えば目的生成物よりも低沸点生成物を蒸
留分離した後に高沸点生成物を蒸留分離するといった、
複数の蒸留塔を組み合わせても良い。更には、分離工程
(2)の前に、未反応のブタジエンを分離する設備を設
けても良い。上記の分離工程により得られた3,4−二
置換ブテン−1を主成分とする混合物又は1,4−二置
換ブテン−2を主成分とする混合物中には、それぞれモ
ノアシルオキシ体とジアシルオキシ体が含まれている。
例えば、3,4−二置換ブテン−1の場合には、3,4
−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ
体)及び3−ブテン−1,2−ジオールモノアシルオキ
シレート(3,4-モノアシルオキシ体)が含まれ、また、
1,4−二置換ブテン−2の場合には、1,4−ジアシ
ルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)及び1
−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン(1,4-モ
ノアシルオキシ体)が含まれる。
般的には理論段数が5〜100の蒸留塔を用い、塔底温
度を100〜240℃として蒸留分離する。また、この
蒸留操作は、例えば目的生成物よりも低沸点生成物を蒸
留分離した後に高沸点生成物を蒸留分離するといった、
複数の蒸留塔を組み合わせても良い。更には、分離工程
(2)の前に、未反応のブタジエンを分離する設備を設
けても良い。上記の分離工程により得られた3,4−二
置換ブテン−1を主成分とする混合物又は1,4−二置
換ブテン−2を主成分とする混合物中には、それぞれモ
ノアシルオキシ体とジアシルオキシ体が含まれている。
例えば、3,4−二置換ブテン−1の場合には、3,4
−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ
体)及び3−ブテン−1,2−ジオールモノアシルオキ
シレート(3,4-モノアシルオキシ体)が含まれ、また、
1,4−二置換ブテン−2の場合には、1,4−ジアシ
ルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)及び1
−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン(1,4-モ
ノアシルオキシ体)が含まれる。
【0020】上述したように、モノアシルオキシ体はジ
アシルオキシ体に比べて異性化反応速度が著しく遅い。
従って、本発明においては、目的物として1,4−ジア
シルオキシ−2−ブテンを得る場合には、上記分離工程
で分離した3,4−二置換ブテン−1を主成分とする混
合物中の3−ブテン−1,2−ジオールモノアシルオキ
シレート(3,4-モノアシルオキシ体)を、固体酸触媒、
特には陽イオン交換樹脂の存在下において予めアシルオ
キシ化して、3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,
4-ジアシルオキシ体)を主成分とする混合物を得る。
アシルオキシ体に比べて異性化反応速度が著しく遅い。
従って、本発明においては、目的物として1,4−ジア
シルオキシ−2−ブテンを得る場合には、上記分離工程
で分離した3,4−二置換ブテン−1を主成分とする混
合物中の3−ブテン−1,2−ジオールモノアシルオキ
シレート(3,4-モノアシルオキシ体)を、固体酸触媒、
特には陽イオン交換樹脂の存在下において予めアシルオ
キシ化して、3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,
4-ジアシルオキシ体)を主成分とする混合物を得る。
【0021】また、同様に目的物として目的物として
3,4−ジアシルオキシ−1−ブテンを得る場合には、
1,4−ニ置換ブテン−2を主成分とする混合物中の1
−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン(1,4-モ
ノアシルオキシ体)を、陽イオン交換樹脂の存在下にお
いて予めアシルオキシ化して、1,4−ジアシルオキシ
−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)を主成分とする
混合物を得る。
3,4−ジアシルオキシ−1−ブテンを得る場合には、
1,4−ニ置換ブテン−2を主成分とする混合物中の1
−アシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン(1,4-モ
ノアシルオキシ体)を、陽イオン交換樹脂の存在下にお
いて予めアシルオキシ化して、1,4−ジアシルオキシ
−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)を主成分とする
混合物を得る。
【0022】このような本発明のアシルオキシ化反応の
条件は、固体酸触媒、中でも陽イオン交換樹脂を存在さ
せることを特徴とするが、従来使用されていた無水酢酸
は高価であるばかりではなく、モノアセトキシ体と水の
両方に対して量論量で消費されてしまうが、固体酸触
媒、中でも陽イオン交換樹脂は再生により繰り返し再使
用することができるので、工業的な意義は極めて大き
い。
条件は、固体酸触媒、中でも陽イオン交換樹脂を存在さ
せることを特徴とするが、従来使用されていた無水酢酸
は高価であるばかりではなく、モノアセトキシ体と水の
両方に対して量論量で消費されてしまうが、固体酸触
媒、中でも陽イオン交換樹脂は再生により繰り返し再使
用することができるので、工業的な意義は極めて大き
い。
【0023】採用できるイオン交換樹脂の種類として
は、スチレン系、メタクリル酸系、アクリル酸系等の陽
イオン交換樹脂が挙げられ、ゲル型、ポーラス型、ハイ
ポーラス型や、スルホン酸型、アクリル酸型のものも使
用できる。中でもスチレン系陽イオン交換樹脂が好まし
い。イオン交換樹脂の使用量としては、特に制限されな
いが、触媒活性と経済性の観点から、回分法の場合には
アリル原料化合物1kgに対して、好ましくは0.01
〜5kgであり、更に好ましくは0.05〜1kgであ
り、連続法の場合には、空間速度(space vol
ume)は、アリル化合物1リットル、1時間当たり、
好ましくは0.05〜10リットル、更に好ましくは
0.2〜2リットルである。アシルオキシ化反応温度と
しては、通常20〜200℃であり、好ましくは30〜
120℃、更に好ましくは40〜100℃である。アシ
ルオキシ化反応は、回分法で連続法でも実施できる。圧
力は常圧、加圧の何れでも良いが、一般的には常圧〜2
MPa、好ましくは常圧〜0.5MPaの範囲で行われ
る。
は、スチレン系、メタクリル酸系、アクリル酸系等の陽
イオン交換樹脂が挙げられ、ゲル型、ポーラス型、ハイ
ポーラス型や、スルホン酸型、アクリル酸型のものも使
用できる。中でもスチレン系陽イオン交換樹脂が好まし
い。イオン交換樹脂の使用量としては、特に制限されな
いが、触媒活性と経済性の観点から、回分法の場合には
アリル原料化合物1kgに対して、好ましくは0.01
〜5kgであり、更に好ましくは0.05〜1kgであ
り、連続法の場合には、空間速度(space vol
ume)は、アリル化合物1リットル、1時間当たり、
好ましくは0.05〜10リットル、更に好ましくは
0.2〜2リットルである。アシルオキシ化反応温度と
しては、通常20〜200℃であり、好ましくは30〜
120℃、更に好ましくは40〜100℃である。アシ
ルオキシ化反応は、回分法で連続法でも実施できる。圧
力は常圧、加圧の何れでも良いが、一般的には常圧〜2
MPa、好ましくは常圧〜0.5MPaの範囲で行われ
る。
【0024】アシルオキシ化反応により得られた混合物
は、次いで異性化反応工程に供され、3,4−ジアシル
オキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)は1,4
−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ
体)に異性化され、また、逆に、1,4−ジアシルオキ
シ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)は3,4−ジ
アシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)に
異性化される。
は、次いで異性化反応工程に供され、3,4−ジアシル
オキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)は1,4
−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ
体)に異性化され、また、逆に、1,4−ジアシルオキ
シ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)は3,4−ジ
アシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)に
異性化される。
【0025】本発明の異性化反応に用いられる異性化触
媒は、特に制限はないが、好ましくは周期表の第8〜1
0族(IUPAC 無機化学命名法改訂版(1989))の金属の
化合物及び有機リン化合物を含むものである。金属化合
物としては、例えば鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウ
ム、ロジウム、白金、イリジウム、オスミウム及びパラ
ジウムの化合物から選ばれる1種以上の化合物が挙げら
れるが、これらの中では、ニッケル、パラジウム、白金
化合物がより好ましく、更にはパラジウム化合物が特に
好ましい。
媒は、特に制限はないが、好ましくは周期表の第8〜1
0族(IUPAC 無機化学命名法改訂版(1989))の金属の
化合物及び有機リン化合物を含むものである。金属化合
物としては、例えば鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウ
ム、ロジウム、白金、イリジウム、オスミウム及びパラ
ジウムの化合物から選ばれる1種以上の化合物が挙げら
れるが、これらの中では、ニッケル、パラジウム、白金
化合物がより好ましく、更にはパラジウム化合物が特に
好ましい。
【0026】前記金属化合物は、例えば、酢酸塩、アセ
チルアセトナート、ハライド、硫酸塩、硝酸塩、有機
塩、無機塩、アルケン化合物、アミン化合物、ピリジン
化合物、ホスフィン配位化合物、ホスファイト配位化合
物等が挙げられる。ルテニウム化合物としては、RuC
l3、Ru(OAc)3、Ru(acac) 3、RuCl2
(PPh3)3等が挙げられ、オスミウム化合物として
は、OsCl 3、Os(OAc)3等が挙げられ、ロジウ
ム化合物としては、RhCl3、Rh(OAc)3、ロジ
ウムジアセテート二量体、Rh(acac)(CO)2、[Rh
(OAc)(COD)]2、[RhCl(COD)]2、
Rh(COD)OAcなどが挙げられる。
チルアセトナート、ハライド、硫酸塩、硝酸塩、有機
塩、無機塩、アルケン化合物、アミン化合物、ピリジン
化合物、ホスフィン配位化合物、ホスファイト配位化合
物等が挙げられる。ルテニウム化合物としては、RuC
l3、Ru(OAc)3、Ru(acac) 3、RuCl2
(PPh3)3等が挙げられ、オスミウム化合物として
は、OsCl 3、Os(OAc)3等が挙げられ、ロジウ
ム化合物としては、RhCl3、Rh(OAc)3、ロジ
ウムジアセテート二量体、Rh(acac)(CO)2、[Rh
(OAc)(COD)]2、[RhCl(COD)]2、
Rh(COD)OAcなどが挙げられる。
【0027】また、イリジウム化合物としては、IrC
l3、Ir(OAc)3等が挙げられ、ニッケル化合物と
しては、NiCl2、NiBr2、Ni(NO3)2、Ni
SO 4、Ni(COD)2、NiCl2(PPh3)2等が
挙げられる。パラジウム化合物としては、例えば、Pd
(0)やPdCl2 、PdBr2 、PdCl2 (CO
D)、PdCl2 (PPh3 )2 、Pd(PPh3)4、
Pd2(dba)3・CHCl3、K2PdCl4、K2Pd
Cl6(potassium hexachloropalladate(IV))、PdC
l2(PhCN)2、PdCl2(CH3CN)2、Pd
(dba)2、Pd2(dba)3、Pd(NO3 )2 、
Pd(OAc)2 、Pd(CF3COO)2、PdS
O4、Pd(acac)2 、カルボキシレート化合物、
オレフィン含有化合物、Pd(PPh3)4等の有機ホス
フィン含有化合物、アリルパラジウムクロライド二量体
等を挙げることができ、これらの中、Pd(OAc)
2 、PdCl2 等のパラジウムのカルボキシレート化合
物又はハロゲン化物が好ましい。白金化合物としては、
Pt(acac)2、PtCl2(COD)、PtCl2
(CH3CN)2、PtCl2(PhCN)2、Pt(PP
h3)4、K2PtCl4、Na2PtCl6、H2PtCl6
等が挙げられる。(ここで、COD:シクロペンタジエ
ン、dba:ジベンジリデンアセトン、acac:アセチル
アセトナートを表す。)本発明においては、上述した金
属化合物の形態には特に制限されず、活性な金属錯体種
は単量体、二量体及び/又は多量体であってもかまわな
い。
l3、Ir(OAc)3等が挙げられ、ニッケル化合物と
しては、NiCl2、NiBr2、Ni(NO3)2、Ni
SO 4、Ni(COD)2、NiCl2(PPh3)2等が
挙げられる。パラジウム化合物としては、例えば、Pd
(0)やPdCl2 、PdBr2 、PdCl2 (CO
D)、PdCl2 (PPh3 )2 、Pd(PPh3)4、
Pd2(dba)3・CHCl3、K2PdCl4、K2Pd
Cl6(potassium hexachloropalladate(IV))、PdC
l2(PhCN)2、PdCl2(CH3CN)2、Pd
(dba)2、Pd2(dba)3、Pd(NO3 )2 、
Pd(OAc)2 、Pd(CF3COO)2、PdS
O4、Pd(acac)2 、カルボキシレート化合物、
オレフィン含有化合物、Pd(PPh3)4等の有機ホス
フィン含有化合物、アリルパラジウムクロライド二量体
等を挙げることができ、これらの中、Pd(OAc)
2 、PdCl2 等のパラジウムのカルボキシレート化合
物又はハロゲン化物が好ましい。白金化合物としては、
Pt(acac)2、PtCl2(COD)、PtCl2
(CH3CN)2、PtCl2(PhCN)2、Pt(PP
h3)4、K2PtCl4、Na2PtCl6、H2PtCl6
等が挙げられる。(ここで、COD:シクロペンタジエ
ン、dba:ジベンジリデンアセトン、acac:アセチル
アセトナートを表す。)本発明においては、上述した金
属化合物の形態には特に制限されず、活性な金属錯体種
は単量体、二量体及び/又は多量体であってもかまわな
い。
【0028】これらの金属化合物の使用量については特
に制限はないが、触媒活性と経済性の観点から、反応原
料であるアリル化合物に対して1×10-8(0.01モ
ルppm)〜1モル当量、好ましくは1×10-7(0.
1モルppm)〜0.001モル当量の範囲、特に好ま
しくは10-6〜0.0001モル等量の範囲で使用され
る。
に制限はないが、触媒活性と経済性の観点から、反応原
料であるアリル化合物に対して1×10-8(0.01モ
ルppm)〜1モル当量、好ましくは1×10-7(0.
1モルppm)〜0.001モル当量の範囲、特に好ま
しくは10-6〜0.0001モル等量の範囲で使用され
る。
【0029】本発明の異性化反応に用いられる有機リン
化合物については、特に限定はされないが、ホスフィン
類、ホスファイト類、ホスホナイト類、ホスフィナイト
類等が挙げられ、これらは単座でも多座せあってもよい
が、中でもホスファイト類が好ましい。好ましいホスフ
ァイト化合物は、下記一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)、(V)及び(VI)で示される化合物の中の少な
くとも一種である。
化合物については、特に限定はされないが、ホスフィン
類、ホスファイト類、ホスホナイト類、ホスフィナイト
類等が挙げられ、これらは単座でも多座せあってもよい
が、中でもホスファイト類が好ましい。好ましいホスフ
ァイト化合物は、下記一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)、(V)及び(VI)で示される化合物の中の少な
くとも一種である。
【0030】
【化1】
【0031】式(I)〜(VI)において、R10〜R
21は、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、
シクロアルキル基、アリーロキシ基、アルキルアリーロ
キシ基、アリールアルコキシ基、又はアリール基を表
し、更に置換基を有していてもよい。R10〜R21として
アルキル基を用いる場合、又は、アルキル骨格を有する
置換基(アルキルアリーロキシ基中のアルキル基等)を
用いる場合には、その炭素数は通常1〜20であり、好
ましくは1〜14である。その具体例としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等で
ある。また、アルキル基又はアルキル骨格部分は更に置
換基を有していてもよく、置換基としては、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ア
ミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒド
ロキシ基及びハロゲン原子が挙げられる。
21は、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、
シクロアルキル基、アリーロキシ基、アルキルアリーロ
キシ基、アリールアルコキシ基、又はアリール基を表
し、更に置換基を有していてもよい。R10〜R21として
アルキル基を用いる場合、又は、アルキル骨格を有する
置換基(アルキルアリーロキシ基中のアルキル基等)を
用いる場合には、その炭素数は通常1〜20であり、好
ましくは1〜14である。その具体例としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等で
ある。また、アルキル基又はアルキル骨格部分は更に置
換基を有していてもよく、置換基としては、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ア
ミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒド
ロキシ基及びハロゲン原子が挙げられる。
【0032】また、R10〜R21としてアリール基を用い
る場合又はアリール骨格を有する置換基を用いる場合に
は、その炭素数は通常6〜20であり、好ましくは6〜
14である。具体例としては、フェニル基、トリル基、
キシリル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ナフチル基、
ジ−t−ブチルナフチル基等が挙げられる。アリール基
又はアリール骨格部分は更に置換基を有していてもよ
く、置換基としては、水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜2
0のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、
炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数6〜20のア
ルキルアリール基、炭素数6〜20のアルキルアリーロ
キシ基、炭素数6〜20のアリールアルキル基、炭素数
6〜20のアリールアルコキシ基、シアノ基、炭素数2
〜20のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子が
挙げられる。
る場合又はアリール骨格を有する置換基を用いる場合に
は、その炭素数は通常6〜20であり、好ましくは6〜
14である。具体例としては、フェニル基、トリル基、
キシリル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ナフチル基、
ジ−t−ブチルナフチル基等が挙げられる。アリール基
又はアリール骨格部分は更に置換基を有していてもよ
く、置換基としては、水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜2
0のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、
炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数6〜20のア
ルキルアリール基、炭素数6〜20のアルキルアリーロ
キシ基、炭素数6〜20のアリールアルキル基、炭素数
6〜20のアリールアルコキシ基、シアノ基、炭素数2
〜20のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子が
挙げられる。
【0033】R10〜R21の具体例としては、フェニル
基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチ
ルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチル
フェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフ
ェニル基、2-エチルフェニル基、2-イソプロピルフェニ
ル基、2-t-ブチルフェニル基、2,4-ジ-t-ブチルフェニ
ル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-ク
ロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロ
ロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロ
フェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、4-トリフルオロ
メチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシ
フェニル基、4-メトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフ
ェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、
トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペン
タフルオロフェニル基、及び下記の(C-1)〜(C-8)が
挙げられる。
基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチ
ルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチル
フェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフ
ェニル基、2-エチルフェニル基、2-イソプロピルフェニ
ル基、2-t-ブチルフェニル基、2,4-ジ-t-ブチルフェニ
ル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-ク
ロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロ
ロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロ
フェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、4-トリフルオロ
メチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシ
フェニル基、4-メトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフ
ェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、
トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペン
タフルオロフェニル基、及び下記の(C-1)〜(C-8)が
挙げられる。
【0034】
【化2】
【0035】Z1〜Z4及びA1〜A3は、それぞれ独立し
て、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
レン基、置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリー
レン基、又は−Ar1 −(Q1)n −Ar2−なる真中に
二価の連結基を有してもよいジアリーレン基(但し、A
r1 及びAr2 は、それぞれ独立して、置換基を有して
もよい炭素数6〜18のアリーレン基を表す。)を表
す。Tは、炭素原子、アルカンテトライル基、ベンゼン
テトライル基、又はT2-(Q2)n-T2で表される置換
基を有していてもよい四価の基であり、T1及びT2は、
それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルカントリイル
基及び炭素数6〜15のベンゼントリイル基から選ばれ
る置換基を有していてもよい三価の有機基を表す。Q1
及びQ2は、それぞれ独立して、−CR22R23−、−O
−、−S−又は−CO−を表し、nは0又は1であり、
R22及びR23は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1
〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で
あり、置換基を有していてもよい。
て、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
レン基、置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリー
レン基、又は−Ar1 −(Q1)n −Ar2−なる真中に
二価の連結基を有してもよいジアリーレン基(但し、A
r1 及びAr2 は、それぞれ独立して、置換基を有して
もよい炭素数6〜18のアリーレン基を表す。)を表
す。Tは、炭素原子、アルカンテトライル基、ベンゼン
テトライル基、又はT2-(Q2)n-T2で表される置換
基を有していてもよい四価の基であり、T1及びT2は、
それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルカントリイル
基及び炭素数6〜15のベンゼントリイル基から選ばれ
る置換基を有していてもよい三価の有機基を表す。Q1
及びQ2は、それぞれ独立して、−CR22R23−、−O
−、−S−又は−CO−を表し、nは0又は1であり、
R22及びR23は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1
〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で
あり、置換基を有していてもよい。
【0036】また、Z1〜Z4又はA1〜A3がアルキレン
基の場合、その具体例としては、例えばテトラメチルエ
チレン基、ジメチルプロピレン基等が挙げられ、Zが置
換基を有してもよいアルキレン基の場合には、置換基と
しては炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10
のアリール基、アミノ基、シアノ基、アミド基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基、トリメチルシリル基、炭素
数3〜10のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原
子が挙げられる。
基の場合、その具体例としては、例えばテトラメチルエ
チレン基、ジメチルプロピレン基等が挙げられ、Zが置
換基を有してもよいアルキレン基の場合には、置換基と
しては炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10
のアリール基、アミノ基、シアノ基、アミド基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基、トリメチルシリル基、炭素
数3〜10のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原
子が挙げられる。
【0037】また、Z1〜Z4又はA1〜A3が置換基を有
していてもよいアリーレン基の場合には、その具体例と
しては、例えばフェニレン基やナフチレン基等が挙げら
れ、置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール
基、アミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル
基、アミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、トリ
メチルシリル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子等が挙
げられる。
していてもよいアリーレン基の場合には、その具体例と
しては、例えばフェニレン基やナフチレン基等が挙げら
れ、置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール
基、アミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル
基、アミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、トリ
メチルシリル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子等が挙
げられる。
【0038】更に、Z1〜Z4又はA1〜A3が−Ar1 −
(Q)n −Ar2 −なる真中に二価の連結基を有しても
よいジアリーレン基の場合、Ar1 及びAr2 は置換基
を有してもよいアリーレン基であり、その炭素数は6〜
24、更には6〜16が好ましく、置換基の好ましい具
体例としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ア
ミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒド
ロキシ基及びハロゲン原子等が挙げられる。
(Q)n −Ar2 −なる真中に二価の連結基を有しても
よいジアリーレン基の場合、Ar1 及びAr2 は置換基
を有してもよいアリーレン基であり、その炭素数は6〜
24、更には6〜16が好ましく、置換基の好ましい具
体例としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ア
ミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒド
ロキシ基及びハロゲン原子等が挙げられる。
【0039】また、A1〜A3及びZ1〜Z4の具体例とし
ては、−(CH2 )2 −、−(CH 2 )3 −、−(CH
2 )4 −、−(CH2 )5 −、−(CH2 )6 −、−C
H(CH3 )−CH(CH3 )−、−CH(CH3 )C
H2 CH(CH3 )−、−C(CH3 )2 −C(CH
3 )2 −、−C(CH3 )2 −CH2−C(CH3 )
2−、及び下記の(A−1)〜(A−46)が挙げられ
る。また、A1〜A3の具体例としては(A−47)も挙
げられる。
ては、−(CH2 )2 −、−(CH 2 )3 −、−(CH
2 )4 −、−(CH2 )5 −、−(CH2 )6 −、−C
H(CH3 )−CH(CH3 )−、−CH(CH3 )C
H2 CH(CH3 )−、−C(CH3 )2 −C(CH
3 )2 −、−C(CH3 )2 −CH2−C(CH3 )
2−、及び下記の(A−1)〜(A−46)が挙げられ
る。また、A1〜A3の具体例としては(A−47)も挙
げられる。
【0040】
【化3】
【0041】
【化4】
【0042】
【化5】
【0043】
【化6】
【0044】
【化7】
【0045】
【化8】
【0046】そして、式(I)〜(VI)の化合物の好ま
しい具体例として、下記の(1)〜(11)及び(P
1)〜(P21)を例示することができる。
しい具体例として、下記の(1)〜(11)及び(P
1)〜(P21)を例示することができる。
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】また、下記の様な化合物(12)を使用す
ることもできる。
ることもできる。
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】 ホスフィン類の具体例としては、トリフェニルホスフィ
ン、トリ(ノルマルブチル)ホスフィン、トリ(t−ブ
チル)ホスフィン、ジフェニルホスフィノエタン、ジフ
ェニルホスフィノメタン、ジフェニルホスフィノプロパ
ン、ジフェニルホスフィノブタンや、下記の(13)〜
(20)を例示することができる。
ン、トリ(ノルマルブチル)ホスフィン、トリ(t−ブ
チル)ホスフィン、ジフェニルホスフィノエタン、ジフ
ェニルホスフィノメタン、ジフェニルホスフィノプロパ
ン、ジフェニルホスフィノブタンや、下記の(13)〜
(20)を例示することができる。
【0053】
【化15】
【0054】また、ホスホナイト類、ホスフィナイト類
としては、下記の(21)〜(35)を例示することが
できる。
としては、下記の(21)〜(35)を例示することが
できる。
【0055】
【化16】
【0056】
【化17】
【0057】
【化18】 異性化反応系内における、これらの有機リン化合物の上
記金属化合物に対する比率(モル比)は、通常0.1〜
10000であり、好ましくは0.5〜500、特に好
ましくは1.0〜100の範囲で使用される。上記金属
化合物と有機リン化合物はそれぞれ単独に反応系に添加
してもよいし、或いは予め錯化した状態で使用しても良
い。
記金属化合物に対する比率(モル比)は、通常0.1〜
10000であり、好ましくは0.5〜500、特に好
ましくは1.0〜100の範囲で使用される。上記金属
化合物と有機リン化合物はそれぞれ単独に反応系に添加
してもよいし、或いは予め錯化した状態で使用しても良
い。
【0058】本発明においては、特定の金属化合物と有
機リンを含む触媒を用いる異性化反応系中に、脂肪酸や
芳香族カルボン酸等の炭素数2〜8のカルボン酸を存在
させることにより、異性化反応を促進するという利点を
有する。中でも、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の脂肪酸
が好ましく、酢酸が最も好ましい。酢酸の存在量は、触
媒活性、触媒の安定性及び経済性の観点から、酢酸:原
料であるアリル原料化合物の合計量(重量比)で、通常
5:1〜1:1000であり、好ましくは、4:1〜
1:100、更に好ましくは2:1〜1:10の範囲内
である。
機リンを含む触媒を用いる異性化反応系中に、脂肪酸や
芳香族カルボン酸等の炭素数2〜8のカルボン酸を存在
させることにより、異性化反応を促進するという利点を
有する。中でも、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の脂肪酸
が好ましく、酢酸が最も好ましい。酢酸の存在量は、触
媒活性、触媒の安定性及び経済性の観点から、酢酸:原
料であるアリル原料化合物の合計量(重量比)で、通常
5:1〜1:1000であり、好ましくは、4:1〜
1:100、更に好ましくは2:1〜1:10の範囲内
である。
【0059】異性化反応は、通常は液相で行い、溶媒の
存在下或いは非存在下の何れでも実施しうるが、通常は
異性化反応に溶媒を使用して均一系で実施するのが好ま
しい。溶媒としては、触媒及び原料化合物を溶解するも
のであれば使用可能であり特に限定はない。溶媒の具体
例としては、例えば、酢酸等のカルボン酸類、メタノー
ル等のアルコール類、ジグライム、ジフェニルエーテ
ル、ジベンジルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、
ジオキサン等のエーテル類、N−メチルピロリドン(NM
P)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
ブチル、γ−ブチロラクトン、ジ(n-オクチル)フタレ
ート等のエステル類、トルエン、キシレン、ドデシルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類、異性化反応系内で副生物
として生成する高沸物、原料であるアリル化合物自体等
が挙げられる。これらの中でも、酢酸が異性化反応を促
進するという点で好ましい。
存在下或いは非存在下の何れでも実施しうるが、通常は
異性化反応に溶媒を使用して均一系で実施するのが好ま
しい。溶媒としては、触媒及び原料化合物を溶解するも
のであれば使用可能であり特に限定はない。溶媒の具体
例としては、例えば、酢酸等のカルボン酸類、メタノー
ル等のアルコール類、ジグライム、ジフェニルエーテ
ル、ジベンジルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、
ジオキサン等のエーテル類、N−メチルピロリドン(NM
P)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
ブチル、γ−ブチロラクトン、ジ(n-オクチル)フタレ
ート等のエステル類、トルエン、キシレン、ドデシルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類、異性化反応系内で副生物
として生成する高沸物、原料であるアリル化合物自体等
が挙げられる。これらの中でも、酢酸が異性化反応を促
進するという点で好ましい。
【0060】これらの溶媒の使用量は特に限定されるも
のではないが、通常、原料であるアリル化合物の合計量
に対して0.1〜20重量倍、好ましくは0.5〜10
重量倍である。本発明においては、3,4−ジアセトキ
シブテン−1の異性化により1,4−ジアセトキシブテ
ン−2を得る反応は平衡反応であり、120℃での平衡
混合物は、約60〜65モル%の1,4−ジアセトキシ
ブテン−2と35〜40モル%の3,4−ジアセトキシ
ブテン−1を含有する。このことは、即ち、1,4−ジ
アセトキシブテン−2を主成分として含む反応混合物
は、異性化反応させることにより、3,4−ジアセトキ
シブテン−1を主成分として含む生成物が得られること
を意味している。
のではないが、通常、原料であるアリル化合物の合計量
に対して0.1〜20重量倍、好ましくは0.5〜10
重量倍である。本発明においては、3,4−ジアセトキ
シブテン−1の異性化により1,4−ジアセトキシブテ
ン−2を得る反応は平衡反応であり、120℃での平衡
混合物は、約60〜65モル%の1,4−ジアセトキシ
ブテン−2と35〜40モル%の3,4−ジアセトキシ
ブテン−1を含有する。このことは、即ち、1,4−ジ
アセトキシブテン−2を主成分として含む反応混合物
は、異性化反応させることにより、3,4−ジアセトキ
シブテン−1を主成分として含む生成物が得られること
を意味している。
【0061】異性化反応により得られる生成物中の1,
4−ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブ
テン−1のモル比の範囲は通常、90:10〜10:9
0であるが、その範囲内では80:20、70:30、
60:40、50:50、40:60、30:70、2
0:80等のいずれの比率の生成物でも製造することが
できる。この比率は、特に限定されないが、反応条件や
プロセスの経済性により調節することが可能となる。
4−ジアセトキシブテン−2と3,4−ジアセトキシブ
テン−1のモル比の範囲は通常、90:10〜10:9
0であるが、その範囲内では80:20、70:30、
60:40、50:50、40:60、30:70、2
0:80等のいずれの比率の生成物でも製造することが
できる。この比率は、特に限定されないが、反応条件や
プロセスの経済性により調節することが可能となる。
【0062】本発明の異性化反応系中には、原料や基質
以外の反応副生物や触媒の分解物等を含んでいてもよ
い。具体的には、異性化反応系中に、ブタンジオールモ
ノアセトキシレート、1-アセトキシブタン-2-オン、4-
アセトキシブタナール、4-アセトキシクロトンアルデヒ
ド、ジアセトキシブタン、アセトキシヒドロキシブタ
ン、ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、1,2
−ブテンジオール、1-アセトキシ-1,3-ブタジエン、ジ
アセトキシオクタジエンから選ばれる1種以上の化合物
(C)が存在していてもよい。
以外の反応副生物や触媒の分解物等を含んでいてもよ
い。具体的には、異性化反応系中に、ブタンジオールモ
ノアセトキシレート、1-アセトキシブタン-2-オン、4-
アセトキシブタナール、4-アセトキシクロトンアルデヒ
ド、ジアセトキシブタン、アセトキシヒドロキシブタ
ン、ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、1,2
−ブテンジオール、1-アセトキシ-1,3-ブタジエン、ジ
アセトキシオクタジエンから選ばれる1種以上の化合物
(C)が存在していてもよい。
【0063】これらの化合物(C)は、異性化反応系内
において、原料であるアリル化合物の合計量に対して
(化合物(C):アリル化合物)、重量比で、通常1:
1〜1:10000、好ましくは5:1〜1:100
0、更に好ましくは2:1〜1:500、特に好ましく
は0.1:1〜1:100の範囲存在していてもよい。
本発明においては、異性化反応系中に水が多量に存在す
ると、異性化反応が著しく阻害されるため水の存在量は
少ない方が転化率が高くなるという点で好ましいが、溶
媒又は反応原料から完全に水を除外するためには、極め
て大きなエネルギーを必要とする。従って、工業的に
は、異性化反応混合液中の水の存在量は、好ましくは
0.1〜5wt%であり、更に好ましくは0.5〜2wt%
である。水は反応系に様々なルートから混入しうるが、
中でも溶媒又は異性化反応の促進剤として用いられるカ
ルボン酸は、しばしば水を同伴する。このような場合、
カルボン酸に対する水の重量比は、好ましくは1以下で
ある。
において、原料であるアリル化合物の合計量に対して
(化合物(C):アリル化合物)、重量比で、通常1:
1〜1:10000、好ましくは5:1〜1:100
0、更に好ましくは2:1〜1:500、特に好ましく
は0.1:1〜1:100の範囲存在していてもよい。
本発明においては、異性化反応系中に水が多量に存在す
ると、異性化反応が著しく阻害されるため水の存在量は
少ない方が転化率が高くなるという点で好ましいが、溶
媒又は反応原料から完全に水を除外するためには、極め
て大きなエネルギーを必要とする。従って、工業的に
は、異性化反応混合液中の水の存在量は、好ましくは
0.1〜5wt%であり、更に好ましくは0.5〜2wt%
である。水は反応系に様々なルートから混入しうるが、
中でも溶媒又は異性化反応の促進剤として用いられるカ
ルボン酸は、しばしば水を同伴する。このような場合、
カルボン酸に対する水の重量比は、好ましくは1以下で
ある。
【0064】本発明の異性化方法は、回分式、連続式の
何れでも実施できる。回分式で異性化反応を行う場合を
より具体的に説明すると、触媒構成成分を溶媒に溶解
し、この中に例えば3,4−ジアセトキシブテン−1を
主体とする原料を導入し、攪拌下十分転化する時間触媒
と接触させる。連続式で行う場合には、例えば3,4−
ジアセトキシブテン−1を主体とする原料と触媒成分を
連続的に反応槽に供給し、目的生成物である異性化物を
含む反応液を連続的に抜き出した後蒸留し、触媒成分を
含む残留液を連続的に反応系に循環して再利用する方式
が考えられる。
何れでも実施できる。回分式で異性化反応を行う場合を
より具体的に説明すると、触媒構成成分を溶媒に溶解
し、この中に例えば3,4−ジアセトキシブテン−1を
主体とする原料を導入し、攪拌下十分転化する時間触媒
と接触させる。連続式で行う場合には、例えば3,4−
ジアセトキシブテン−1を主体とする原料と触媒成分を
連続的に反応槽に供給し、目的生成物である異性化物を
含む反応液を連続的に抜き出した後蒸留し、触媒成分を
含む残留液を連続的に反応系に循環して再利用する方式
が考えられる。
【0065】異性化の反応温度は、通常50〜200
℃、好ましくは80〜160℃である。反応温度が低す
ぎると活性が低く、また、高すぎると触媒の安定性が低
下し好ましくない副反応が起こる。反応圧力について
は、特に制限はなく、常圧〜3MPaの範囲、好ましく
は常圧〜2MPaの範囲から適宜選択される。また、反
応時間も特に制限がなく触媒の量、反応温度等の因子か
ら反応速度を考慮して適宜選択する。
℃、好ましくは80〜160℃である。反応温度が低す
ぎると活性が低く、また、高すぎると触媒の安定性が低
下し好ましくない副反応が起こる。反応圧力について
は、特に制限はなく、常圧〜3MPaの範囲、好ましく
は常圧〜2MPaの範囲から適宜選択される。また、反
応時間も特に制限がなく触媒の量、反応温度等の因子か
ら反応速度を考慮して適宜選択する。
【0066】本発明においては、上述した陽イオン交換
樹脂を用いたアシルオキシ化反応と異性化反応とを同一
の反応器内で行うことも可能であり、その場合、反応器
の建設費が低減できるというメリットがある。このよう
に同一の反応器内で行う場合には、異性化反応とジアセ
トキシ化反応を同一の反応条件、即ち上述した異性化反
応条件下で実施することが可能である。
樹脂を用いたアシルオキシ化反応と異性化反応とを同一
の反応器内で行うことも可能であり、その場合、反応器
の建設費が低減できるというメリットがある。このよう
に同一の反応器内で行う場合には、異性化反応とジアセ
トキシ化反応を同一の反応条件、即ち上述した異性化反
応条件下で実施することが可能である。
【0067】上述した異性化反応において得られた反応
生成物は、必要に応じて酢酸又は酢酸と水を蒸留分離し
た後、目的物である1,4−ジアシルオキシブテン−2
又は3,4−ジアシルオキシブテン−1を主体とする成
分を蒸留や抽出等の方法により分離、回収することがで
きる。また、異性化反応により得られた反応生成物は、
必要に応じて酢酸又は酢酸と水を蒸留分離した後、上述
した分離工程、モノアシルオキシ体のアシルオキシ化反
応工程又は異性化反応工程にリサイクルすることにより
目的物の収率を向上させることができる。中でも、異性
化反応生成物を、分離工程(工程(2))にリサイクル
する方法を採用するのが、蒸留塔の数を少なく出来、か
つ異性化反応器内での異性体存在比率を有利に出来ると
いう点で好ましい。
生成物は、必要に応じて酢酸又は酢酸と水を蒸留分離し
た後、目的物である1,4−ジアシルオキシブテン−2
又は3,4−ジアシルオキシブテン−1を主体とする成
分を蒸留や抽出等の方法により分離、回収することがで
きる。また、異性化反応により得られた反応生成物は、
必要に応じて酢酸又は酢酸と水を蒸留分離した後、上述
した分離工程、モノアシルオキシ体のアシルオキシ化反
応工程又は異性化反応工程にリサイクルすることにより
目的物の収率を向上させることができる。中でも、異性
化反応生成物を、分離工程(工程(2))にリサイクル
する方法を採用するのが、蒸留塔の数を少なく出来、か
つ異性化反応器内での異性体存在比率を有利に出来ると
いう点で好ましい。
【0068】図1は、ブタジエンのアセトキシ化反応に
続く、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン及び1−ブテ
ン−3,4−ジオールモノアセテートを異性化するプロ
セスにおいて、モノアセトキシ体を陽イオン交換樹脂を
用いてジアセトキシ体へ変換する場合を例にとり、本発
明の一連のプロセスを示す図である。尚、各フローに記
載されている物質は主成分を表し、その他の物質が混在
していても良い。
続く、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン及び1−ブテ
ン−3,4−ジオールモノアセテートを異性化するプロ
セスにおいて、モノアセトキシ体を陽イオン交換樹脂を
用いてジアセトキシ体へ変換する場合を例にとり、本発
明の一連のプロセスを示す図である。尚、各フローに記
載されている物質は主成分を表し、その他の物質が混在
していても良い。
【0069】尚、図1は代表例であって、以下に記載の
プロセスでも良い。 1)D1及びD2は一つの蒸留塔であっても良く、複数
の分離塔の組み合わせでも良い。 2)R2及びR3は一つの反応器であっても良い。 3)D2において、(7)と(8)は同一フローとして抜き出
し、1,4−二置換−2−ブテンと高沸点成分を別途分
離しても良い。 4)D3において、反応液を(15)に続く(17)から抜き出
した後に二置換ブテン類と高沸点成分及び触媒を別途分
離しても良く、D3で分離して二置換ブテン類を(16)か
ら、高沸点成分及び触媒を(15)以降のフローへ流しても
良い。この場合、(16)を後段のプロセスへ流しても良
く、全量または任意の量を(18)〜(20)の任意のフローへ
流しても良い。 5)フロー(15)の全量又は任意の量を(17)〜(20)の任意
のフローへ流しても良い。
プロセスでも良い。 1)D1及びD2は一つの蒸留塔であっても良く、複数
の分離塔の組み合わせでも良い。 2)R2及びR3は一つの反応器であっても良い。 3)D2において、(7)と(8)は同一フローとして抜き出
し、1,4−二置換−2−ブテンと高沸点成分を別途分
離しても良い。 4)D3において、反応液を(15)に続く(17)から抜き出
した後に二置換ブテン類と高沸点成分及び触媒を別途分
離しても良く、D3で分離して二置換ブテン類を(16)か
ら、高沸点成分及び触媒を(15)以降のフローへ流しても
良い。この場合、(16)を後段のプロセスへ流しても良
く、全量または任意の量を(18)〜(20)の任意のフローへ
流しても良い。 5)フロー(15)の全量又は任意の量を(17)〜(20)の任意
のフローへ流しても良い。
【0070】
【実施例】以下に本発明をより更に具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
制約されるものではない。尚、以下の例における反応結
果はガスクロマトグラフィーにより反応液組成を分析し
た結果より算出した。また、以下の実施例において使用
した略記を下記に示す。 3,4−DABE:3,4−ジアセトキシブテン−1 3,4−HABE:3−ブテン−1,2−ジオールモノ
アセトキシレート 1,4−DABE:1,4−ジアセトキシブテン−2 1,4−HABE:1−アシルオキシ−4−ヒドロキシ
−2−ブテン
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
制約されるものではない。尚、以下の例における反応結
果はガスクロマトグラフィーにより反応液組成を分析し
た結果より算出した。また、以下の実施例において使用
した略記を下記に示す。 3,4−DABE:3,4−ジアセトキシブテン−1 3,4−HABE:3−ブテン−1,2−ジオールモノ
アセトキシレート 1,4−DABE:1,4−ジアセトキシブテン−2 1,4−HABE:1−アシルオキシ−4−ヒドロキシ
−2−ブテン
【0071】実施例 (ブタジエンのアセトキシ化反応工程及び分離工程)P
d−Te触媒の存在下に、ブタジエン、酢酸、6%酸素
/94%窒素混合ガスを流通させ、80℃、6MPaの
条件でアセトキシ化反応させて、1,4-DABE 80mol%、3,4
-DABE 9mol%、3,4-HABE 3mol%及び酢酸 7mol%を含む混
合物を得、この混合物5.0kgを30段の蒸留カラムを用
いて蒸留した。圧力を80mmHgに維持し、塔底の最高温度
は170℃であった。還流比を15とし、塔頂温度が130〜14
0℃℃の温度範囲において450〜500gの留出物が得られ
た。この留出物中には3,4-DABE73mol%、3,4-HABE 22mol
%、その他の成分5mol%が含まれていた。 (モノアセトキシ体(HABE)のアセトキシ化反応工程)
反応器内に、 と、酢酸 10ml(73mmol)、及び4-アセトキシ-
3-ヒト゛ロキシ-1-フ゛テン(3,4-HABE) 44mol%,3-アセトキシ-4-ヒト゛ロキシ-
1-フ゛テン(3,4-HABE) 40mol%、3,4-DABE 16mol%、1,4-DABE
1mol%を含む混合溶液 10ml と酢酸 10ml(73mmol)及
び、酢酸で洗浄したスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹
脂(三菱化学(株 商品名:タ゛イヤオンSK1BH)7.9gを入
れ、65℃で9時間反応を行った。その結果、反応生成液
中には、4-アセトキシ-3-ヒト゛ロキシ-1-フ゛テン(3,4-HABE) 26mol%,3
-アセトキシ-4-ヒト゛ロキシ-1-フ゛テン(3,4-HABE) 14mol%、3,4-DABE
52mol%、1,4-DABE 8mol%が含まれていた。反応時間によ
るシ゛アセトキシフ゛テン類の生成量(3,4-DABE及び1,4-DABEの合
計量)を下記表に示した。
d−Te触媒の存在下に、ブタジエン、酢酸、6%酸素
/94%窒素混合ガスを流通させ、80℃、6MPaの
条件でアセトキシ化反応させて、1,4-DABE 80mol%、3,4
-DABE 9mol%、3,4-HABE 3mol%及び酢酸 7mol%を含む混
合物を得、この混合物5.0kgを30段の蒸留カラムを用
いて蒸留した。圧力を80mmHgに維持し、塔底の最高温度
は170℃であった。還流比を15とし、塔頂温度が130〜14
0℃℃の温度範囲において450〜500gの留出物が得られ
た。この留出物中には3,4-DABE73mol%、3,4-HABE 22mol
%、その他の成分5mol%が含まれていた。 (モノアセトキシ体(HABE)のアセトキシ化反応工程)
反応器内に、 と、酢酸 10ml(73mmol)、及び4-アセトキシ-
3-ヒト゛ロキシ-1-フ゛テン(3,4-HABE) 44mol%,3-アセトキシ-4-ヒト゛ロキシ-
1-フ゛テン(3,4-HABE) 40mol%、3,4-DABE 16mol%、1,4-DABE
1mol%を含む混合溶液 10ml と酢酸 10ml(73mmol)及
び、酢酸で洗浄したスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹
脂(三菱化学(株 商品名:タ゛イヤオンSK1BH)7.9gを入
れ、65℃で9時間反応を行った。その結果、反応生成液
中には、4-アセトキシ-3-ヒト゛ロキシ-1-フ゛テン(3,4-HABE) 26mol%,3
-アセトキシ-4-ヒト゛ロキシ-1-フ゛テン(3,4-HABE) 14mol%、3,4-DABE
52mol%、1,4-DABE 8mol%が含まれていた。反応時間によ
るシ゛アセトキシフ゛テン類の生成量(3,4-DABE及び1,4-DABEの合
計量)を下記表に示した。
【0072】
【表1】
【0073】(異性化反応工程) [反応例1](3,4-DABE 100mol%の異性化反応) 3,4-DABE1ml(6.3mmol)中にPd(dba)2 3.7mg
(6.4μmol)及びホスファイト化合物P9 28mg(26.1
μmol)を120℃で溶解させた。次いでこの溶液5μl
を、酢酸(1ml)と3,4-DABE1ml(6.3mmol)を含む
別のフラスコに加えて120℃で1時間反応させた。反応
生成液中には1,4-DABE 41mol%と未反応の3,4-DABE 59mo
l%が存在した。尚、反応系中においてPd金属の析出は
認めらなかった。
(6.4μmol)及びホスファイト化合物P9 28mg(26.1
μmol)を120℃で溶解させた。次いでこの溶液5μl
を、酢酸(1ml)と3,4-DABE1ml(6.3mmol)を含む
別のフラスコに加えて120℃で1時間反応させた。反応
生成液中には1,4-DABE 41mol%と未反応の3,4-DABE 59mo
l%が存在した。尚、反応系中においてPd金属の析出は
認めらなかった。
【0074】[反応例2](3,4-DABE 89mol%及び3,4-H
ABE 11mol%の異性化反応) 3,4-DABE1ml(6.3mmol)中にPd(dba)2 3.7mg(6.
4μmol)及びホスファイト化合物(P9) 28mg(26.1
μmol)を120℃で溶解させた。次いでこの溶液5μl
を、3,4-DABE 89mol% と3,4-HABE 11mol%からなる溶液
1ml(6.3mmol)と酢酸(1ml)を含む別のフラスコ
に加えて120℃で1時間反応させた。反応生成液中には
1,4-異性体 28mol%(1,4-DABE及び1,4-HABE)と3,4-異
性体 72mol%(3,4-DABE及び3,4-HABE)が存在した。
尚、反応系中においてPd金属の析出は認めらなかっ
た。
ABE 11mol%の異性化反応) 3,4-DABE1ml(6.3mmol)中にPd(dba)2 3.7mg(6.
4μmol)及びホスファイト化合物(P9) 28mg(26.1
μmol)を120℃で溶解させた。次いでこの溶液5μl
を、3,4-DABE 89mol% と3,4-HABE 11mol%からなる溶液
1ml(6.3mmol)と酢酸(1ml)を含む別のフラスコ
に加えて120℃で1時間反応させた。反応生成液中には
1,4-異性体 28mol%(1,4-DABE及び1,4-HABE)と3,4-異
性体 72mol%(3,4-DABE及び3,4-HABE)が存在した。
尚、反応系中においてPd金属の析出は認めらなかっ
た。
【0075】[反応例3](3,4-DABE 78mol%及び3,4-H
ABE 22mol%の異性化反応) 3,4-DABE1ml(6.3mmol)中にPd(dba)2 3.7mg(6.
4μmol)及びホスファイト化合物(P9) 28mg(26.1
μmol)を120℃で溶解させた。次いでこの溶液5μl
を、3,4-DABE 78mol% と3,4-HABE 22mol%からなる溶液
1ml(6.5mmol)と酢酸(1ml)を含む別のフラスコ
に加えて120℃で1時間反応させた。反応生成液中には
1,4-異性体 21mol%(1,4-DABE及び1,4-HABE)と3,4-異
性体 79mol%(3,4-DABE及び3,4-HABE)が存在した。
尚、反応系中においてPd金属の析出は認めらなかっ
た。 (リサイクル工程)異性化反応工程により得られた反応
生成物から、理論段数5段、還流比2、塔頂圧力100
mmHg、塔底温度150〜160℃の条件で水及び酢
酸を蒸留により塔頂から留去した後(ここで蒸留条件の
記載要)、3,4-DABE及び1,4-DABEを含む缶出液を、上述
したブタジエンのアセトキシ化反応の生成液の一部に添
加し、得られた混合液を上述した分離工程と同様の条件
により蒸留分離を行った。その結果、上記分離工程と同
様に3,4-異性体を主成分とする留出物を得ることができ
た。
ABE 22mol%の異性化反応) 3,4-DABE1ml(6.3mmol)中にPd(dba)2 3.7mg(6.
4μmol)及びホスファイト化合物(P9) 28mg(26.1
μmol)を120℃で溶解させた。次いでこの溶液5μl
を、3,4-DABE 78mol% と3,4-HABE 22mol%からなる溶液
1ml(6.5mmol)と酢酸(1ml)を含む別のフラスコ
に加えて120℃で1時間反応させた。反応生成液中には
1,4-異性体 21mol%(1,4-DABE及び1,4-HABE)と3,4-異
性体 79mol%(3,4-DABE及び3,4-HABE)が存在した。
尚、反応系中においてPd金属の析出は認めらなかっ
た。 (リサイクル工程)異性化反応工程により得られた反応
生成物から、理論段数5段、還流比2、塔頂圧力100
mmHg、塔底温度150〜160℃の条件で水及び酢
酸を蒸留により塔頂から留去した後(ここで蒸留条件の
記載要)、3,4-DABE及び1,4-DABEを含む缶出液を、上述
したブタジエンのアセトキシ化反応の生成液の一部に添
加し、得られた混合液を上述した分離工程と同様の条件
により蒸留分離を行った。その結果、上記分離工程と同
様に3,4-異性体を主成分とする留出物を得ることができ
た。
【0076】
【発明の効果】本発明の方法を採用することにより、ブ
タジエンのアシルオキシ化反応により得られた生成液中
のモノアシルオキシ体を有効に利用して、3,4−ジア
シルオキシブテン−1又は1,4−ジアシルオキシブテ
ン−2を高転化率、高選択率で、且つ、金属の析出を抑
制しつつ、工業的に有利に製造することができる。
タジエンのアシルオキシ化反応により得られた生成液中
のモノアシルオキシ体を有効に利用して、3,4−ジア
シルオキシブテン−1又は1,4−ジアシルオキシブテ
ン−2を高転化率、高選択率で、且つ、金属の析出を抑
制しつつ、工業的に有利に製造することができる。
【図1】本発明の一連のプロセスの1例を示す図であ
る。
る。
3,4−DABE 3,4−ジアセトキシ−1−ブテ
ン 3,4−HABE 1−ブテン−3,4−ジオールモ
ノアセテート 1,4−DABE 1,4−ジアセトキシ−2−ブテ
ン 1,4−HABE 1−アセトキシ−4−ヒドロキシ
−2−ブテン BD 1,3−ブタジエン O2 酸素 AcOH 酢酸 Cat 触媒 L.B. 低沸点成分混合物 H.B. 高沸点成分混合物 (1)〜(20) 各フローの番号 R1 ブタジエンのアセトキシ化反応器
(アシルオキシ化反応工程(1)) R2 モノアセトキシ体をジアセトキシ
体へエステル化する反応器(ジアシルオキシ化反応工程
(3)) R3 異性化反応器(異性化反応工程
(4)) D1 アセトキシ化反応液から低沸及び
高沸成分を分離する蒸留塔 D2 3,4−二置換−1−ブテンと
1,4−二置換−2−ブテンを分離する蒸留塔(分離工
程(2)) D3 異性化反応液から酢酸及び水を分
離する蒸留塔
ン 3,4−HABE 1−ブテン−3,4−ジオールモ
ノアセテート 1,4−DABE 1,4−ジアセトキシ−2−ブテ
ン 1,4−HABE 1−アセトキシ−4−ヒドロキシ
−2−ブテン BD 1,3−ブタジエン O2 酸素 AcOH 酢酸 Cat 触媒 L.B. 低沸点成分混合物 H.B. 高沸点成分混合物 (1)〜(20) 各フローの番号 R1 ブタジエンのアセトキシ化反応器
(アシルオキシ化反応工程(1)) R2 モノアセトキシ体をジアセトキシ
体へエステル化する反応器(ジアシルオキシ化反応工程
(3)) R3 異性化反応器(異性化反応工程
(4)) D1 アセトキシ化反応液から低沸及び
高沸成分を分離する蒸留塔 D2 3,4−二置換−1−ブテンと
1,4−二置換−2−ブテンを分離する蒸留塔(分離工
程(2)) D3 異性化反応液から酢酸及び水を分
離する蒸留塔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4C037 BA03 4H006 AA02 AC11 AC14 AC41 AC48 BA72 BE20 4H039 CA29 CA66 CJ10 CJ90
Claims (10)
- 【請求項1】 3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン
(3,4-ジアシルオキシ体)及び3−ブテン−1,2−ジ
オールモノカルボキシレート(3,4-モノアシルオキシ
体)を含むアリル原料化合物を、固体酸触媒の存在下に
予めアシルオキシ化反応させて、アリル原料化合物中に
含まれる該3−ブテン−1,2−ジオールモノカルボキ
シレート(3,4-モノアシルオキシ体)を3,4−ジアシ
ルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオキシ体)に変換
させた後に、得られた混合物の異性化反応を行い、1,
4−ジアシルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ
体)を含むアリル異性体生成物を得ることを特徴とする
アリル化合物の製造方法。 - 【請求項2】 1,4−ジアシルオキシ−2−ブテン
(1,4-ジアシルオキシ体)及び2−ブテン−1,4−ジ
オールモノカルボキシレート(1,4-モノアシルオキシ
体)を含むアリル原料化合物を、固体酸触媒の存在下に
予めアシルオキシ化反応させて、アリル原料化合物中に
含まれる該ア2−ブテン−1,4−ジオールモノカルボ
キシレート(1,4-モノアシルオキシ体)を1,4−ジア
シルオキシ−2−ブテン(1,4-ジアシルオキシ体)に変
換させた後に、得られた混合物の異性化反応を行い、
3,4−ジアシルオキシ−1−ブテン(3,4-ジアシルオ
キシ体)を含むアリル異性体生成物を得ることを特徴と
するアリル化合物の製造方法。 - 【請求項3】 固体酸触媒が陽イオン交換樹脂である請
求項1又は2に記載のアリル化合物の製造方法。 - 【請求項4】 異性化反応系内に陽イオン交換樹脂を存
在させることにより、アリル原料化合物中の3−ブテン
−1,2−ジオールモノカルボキシレート(3,4-モノア
シルオキシ体)又は2−ブテン−1,4−ジオールモノ
カルボキシレート(1,4-モノアシルオキシ体)をアシル
オキシ化反応させて対応するアシルオキシ化合物に変換
させる反応と、アリル原料化合物の異性化反応とを、異
性化反応系内において行う請求項3に記載のアリル化合
物の製造方法。 - 【請求項5】 カルボン酸及び酸素の存在下に、ブタジ
エンをアシルオキシ化反応させて得られた反応生成物を
アリル原料化合物とする請求項1〜4のいずれかに記載
のアリル化合物の製造方法。 - 【請求項6】 ブタジエンをジアセトキシ化反応させて
得られた反応生成物から、3,4-ジアセトキシ-1-ブテン
(3,4-ジアセトキシ体)を50〜99mol%、3-ブテ
ン-1,2-ジオールモノアセトキシレート(3,4-モノアセ
トキシ体)を0.1〜50mol%含有する混合物を分
離し、次いで分離した混合物中の3-ブテン-1,2-ジオー
ルモノアセトキシレート(3,4-モノアセトキシ体)をア
セトキシ化反応させた後、異性化反応を行う請求項5に
記載のアリル化合物の製造方法。 - 【請求項7】 ブタジエンをジアセトキシ化反応させて
得られた反応生成物から、1,4-ジアセトキシ-2-ブテン
(1,4-ジアセトキシ体)を50〜99mol%、1-アセ
トキシ-4-ヒドロキシ-2-ブテン(1,4-モノアセトキシ
体)を0.1〜50mol%含有する混合物を分離し、
次いで分離した混合物中の1-アセトキシ-4-ヒドロキシ-
2-ブテン(1,4-モノアセトキシ体)をアセトキシ化反応
させた後、異性化反応を行う請求項6に記載のアリル化
合物の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7の方法により得られたアリ
ル異性体生成物が1,4−ジアセトキシブテン−2(1,
4-ジアセトキシ体)であって、この1,4−ジアセトキ
シブテン−2を更に水素化及び加水分解させて1,4-ブタ
ンジオール及び/又はテトラヒドロフランを製造する方
法。 - 【請求項9】 請求項8の方法により得られた1,4-ブタ
ンジオールを原料として製造されたポリエステル及び/
又はポリウレタン。 - 【請求項10】 請求項8の方法により得られたテトラ
ヒドロフランを原料として製造されたポリアルキレンエ
ーテルグリコール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000298704A JP2002105028A (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | アリル化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000298704A JP2002105028A (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | アリル化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002105028A true JP2002105028A (ja) | 2002-04-10 |
Family
ID=18780632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000298704A Pending JP2002105028A (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | アリル化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002105028A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005200323A (ja) * | 2004-01-14 | 2005-07-28 | Mitsubishi Chemicals Corp | 3,4−ジアセトキシ−1−ブテン及びそれを用いた誘導体の製造方法 |
JP2006282564A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Mitsubishi Chemicals Corp | ジアセトキシアリル化合物の異性化方法 |
JP2007326852A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-12-20 | Mitsubishi Chemicals Corp | ジアセトキシアリル化合物の異性化方法 |
JP2009019009A (ja) * | 2007-07-12 | 2009-01-29 | Mitsubishi Chemicals Corp | アリル化合物誘導体の製造方法 |
-
2000
- 2000-09-29 JP JP2000298704A patent/JP2002105028A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005200323A (ja) * | 2004-01-14 | 2005-07-28 | Mitsubishi Chemicals Corp | 3,4−ジアセトキシ−1−ブテン及びそれを用いた誘導体の製造方法 |
JP2006282564A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Mitsubishi Chemicals Corp | ジアセトキシアリル化合物の異性化方法 |
JP2007326852A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-12-20 | Mitsubishi Chemicals Corp | ジアセトキシアリル化合物の異性化方法 |
JP2009019009A (ja) * | 2007-07-12 | 2009-01-29 | Mitsubishi Chemicals Corp | アリル化合物誘導体の製造方法 |
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