JP4234307B2 - 酸触媒組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、混合媒体を含むルイス酸触媒組成物さらには該ルイス酸触媒組成物を用いる反応方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ルイス酸は有機化合物の合成の分野において、各種の酸触媒反応に使用されている。しかしながら、ルイス酸触媒の使用には、反応系からの分離、回収、再利用に困難が伴い、工業的実用性の面で問題がある。このような問題を解決するために、反応に用いた後の、ルイス酸触媒の分離、回収方法が検討されてきた。その1つに、触媒の固定化方法が挙げられる。例えば、触媒を無機担体や、高分子に固定化する固定化触媒法による触媒の回収方法が検討されている。
しかし、上記固定化触媒法は、触媒活性の低下などの問題が伴い、液相で行われている通常の有機合成反応の全てに適用できるわけではない。そこで、液相での反応効率が向上し、反応混合物の後処理が簡略化され、触媒の回収及び再利用を容易にする技術の開発が望まれていた。
【0003】
最近、パーフルオルメチルシクロヘキサン等のフッ素化炭化水素とトルエン等の非フッ素化炭化水素の反応媒体、及びパーフルオロアルキル基又はフッ素多置換アルキル基含有の第VIII族金属錯体等の触媒からなる反応方法が、米国特許第5,463,082号明細書に開示されている。この反応方法における反応系は、生成物が非フッ素化炭化水素相に、触媒がフッ素化炭化水素相に溶解して、生成物と触媒が相分離することから、触媒のリサイクル使用が可能である。しかしながら、該反応方法において、フッ素化炭化水素に溶解する触媒を用いることが必要であることから、使用可能な触媒が限定され、かつ例示されている反応種が分子状酸素による酸化反応及びヒドロホルミル化反応と極めて限られている。
以上のように、ルイス酸を触媒とする液相での反応効率が向上すると共に、反応生成物の回収が簡便であり、かつ触媒の回収及び再利用を容易におこなうことができる反応系の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ルイス酸触媒を用いて液相反応を行うに際し、反応効率の向上と触媒の回収、再使用を容易にすることを可能にする混合媒体を含むルイス酸触媒組成物、及び該ルイス酸触媒組成物を用いる反応方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、反応系を構成する原料化合物、ルイス酸触媒、反応媒体及び反応生成物相互の溶解性について鋭意検討を重ねてきた。その結果、ルイス酸触媒として活性の高いパーフルオロアルキルスルホン酸の希土類塩、ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドの希土類塩、トリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドの希土類塩を用い、それにパーフルオロ脂肪族炭化水素と、酸触媒反応に慣用の原料化合物及びその反応生成物を一般に溶解する炭化水素及び/又はフッ素を除くハロゲン元素で置換された炭化水素とを組み合わせた混合媒体からなるルイス酸触媒組成物は、それに反応原料化合物を加えて反応系を形成した時、驚くべきことに、液相中での触媒活性が高く、反応終了後には反応混合物が触媒相と反応生成物相に分離することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、
1.全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と、脂肪族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びフッ素を除くハロゲン化芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非フッ素化炭化水素(B)とを有する混合媒体、並びに 下記(1)、(2)、(3)式で示されるルイス酸触媒から選ばれる少なくとも1種の化合物からなるルイス酸触媒組成物、
(Rf1SO 3 ) n1 M1 (1)
[(Rf2SO 2 ) 2 N] n2 M2 (2)
[(Rf3SO 2 ) 3 C] n3 M3 (3)
(式中、Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフルオロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類元素を示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M3の原子価に等しい整数値を示す。)
2.更に、少なくとも1種の求核性試薬を包含することを特徴とする上記1のルイス酸触媒組成物、
3.下記(1)、(2)、(3)式で示される少なくとも1種の化合物のルイス酸触媒を用いる反応において、全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と、脂肪族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びフッ素を除くハロゲン化芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非フッ素化炭化水素(B)とを有する混合媒体を用いることを特徴とする反応方法、
(Rf1SO 3 ) n1 M1 (1)
[(Rf2SO 2 ) 2 N] n2 M2 (2)
[(Rf3SO 2 ) 3 C] n3 M3 (3)
(Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフルオロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類元素を示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M3の原子価に等しい整数値を示す。)
である。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で触媒として用いられるパーフルオロアルキルスルホン酸の希土類塩、ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドの希土類塩、トリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドの希土類塩は、それぞれ下記(1)、(2)、(3)式で示されるものである。
(Rf1SO 3 ) n1 M1 (1)
[(Rf2SO 2 ) 2 N] n2 M2 (2)
[(Rf3SO 2 ) 3 C] n3 M3 (3)
(Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフルオロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類元素を示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M3の原子価に等しい整数値を示す。)
式中、Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフルオロアルキル基を示すが、好ましくは炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数8〜20のパーフルオロアルキル基である。炭素数2以上のパーフルオロアルキル基としては、例えばパーフルオロエチル基、パーフルオロプルピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロノニル基、パーフルオロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロウンデシル基、パーフルオロヘキサデシル基、パーフルオロオクタデシル基等が挙げられる。
【0008】
また、M1、M2、M3は希土類元素を示し、ランタン系列元素、スカンジウムおよびイットリウム等が挙げられる。
本発明のルイス酸触媒組成物に包含されるルイス酸触媒は、塩化アルミニウム、四塩化チタン及び三フッ化ホウ素などの従来のルイス酸に比べて水に安定であり、且つ高活性である。本発明においては、反応活性の点から式(2)、(3)で表される化合物が好ましい。
【0009】
次に本発明で用いられる混合媒体は、全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と、脂肪族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びフッ素を除くハロゲン化芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非フッ素化炭化水素(B)とを用いる。
本発明で使用するルイス酸触媒は、極性部を有する特異な金属錯体であるため、触媒単独では全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)には溶解しない。しかしながら全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と共に非フッ素化炭化水素(B)と、少なくとも1種の求核性試薬を原料化合物として存在下させると、ルイス酸触媒は、全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)に溶解する。このようなルイス酸触媒組成物を用いて反応をおこなうと、触媒は溶解しているため、従来の液相と同様の反応効率が達成される。更に、本発明の触媒組成物を用いて反応をおこなうと、反応混合物を反応後に室温で静置しておくだけで触媒と生成物とが異なる相、即ち、触媒が全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)からなる下相に、生成物は非フッ素化炭化水素(B)からなる上相に分離するため、触媒の分離、回収および再利用が容易である。
【0010】
成分(A)である全フッ素置換型脂肪族炭化水素としては、室温で液状であれば特に限定は無い。好ましくは、炭素数6〜10の直鎖化合物、分岐状化合物もしくは環式化合物が用いられる。例えば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロメチルシクロヘキサン等をあげることができる。これらの化合物は、単独で用いても、混合して用いてもよい。
【0011】
成分(B)である非フッ素化炭化水素は室温で液状であり、且つ、使用する全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と相分離する非フッ素化炭化水素であれば、特に限定されるものではない。
非フッ素化炭化水素(B)として用いる脂肪族炭化水素としては、炭素数5〜20、一般に5〜16の脂肪族炭化水素が用いられるが、好ましくは炭素数7以上、更に好ましくは炭素数8〜16の直鎖状化合物もしくは分岐状化合物、又は炭素数5〜16の環式化合物が用いられる。例えば、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、nヘキサデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等を挙げることができる。
【0012】
非フッ素化炭化水素(B)として用いるハロゲン化脂肪族炭化水素としては、室温で液状であれば、炭素数およびハロゲンの置換数には特に限定はないが、好ましくは炭素数1〜10のハロゲン化脂肪族炭化水素が用いられる。例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジブロムエタン等が挙げられる。
非フッ素化炭化水素(B)として用いる芳香族炭化水素としては、好ましくは炭素数6〜15の芳香族炭化水素が用いられる。例えば、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼンのアルキル基置換ベンゼン等を挙げることができる。
【0013】
非フッ素化炭化水素(B)として用いるハロゲン化芳香族炭化水素としては、ハロゲンの置換数に特に限定はないが、好ましくは炭素数6〜10のハロゲン化芳香族炭化水素が用いられる。例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、クロロトルエン等を挙げることができる。
非フッ素化炭化水素(B)としては、上記のような化合物を単独、又は混合して用いることができる。
【0014】
使用する混合媒体の成分の種類により異なるが、全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と非フッ素化炭化水素(B)は各々少なくとも混合媒体全体積に対し、5体積%以上、好ましくは10体積%以上、更に好ましくは30体積%以上を含有することが望ましい。混合媒体において、一方の成分が極端に少ない場合には相分離が困難となり、さらに全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)が5体積%未満の場合には、触媒の溶解性が悪くなり、非フッ化炭化水素(B)が5体積%未満の場合には、原料化合物の溶解性が悪くなる。
全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と非フッ化炭化水素(B)からなる混合媒体、及び上記(1)、(2)、(3)式で示されるルイス酸触媒の少なくとも1種の化合物からなるルイス酸触媒組成物は、下記で説明するルイス酸を触媒として利用する通常の有機反応に適用できる。
【0015】
全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と非フッ化炭化水素(B)は互いに非相溶性であることから相分離し、80℃程度まで加熱しても反応系は不均一である。反応後に反応混合物を室温で静置すると、一般に、非フッ化炭化水素(B)が上相を形成し、全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)が下相を形成する。反応生成物は上相から回収することができ、また、ルイス酸触媒はほぼ完全に下相に含まれるので、下相を回収して触媒を再利用することが可能となる。原料化合物が、過酸化水素水やホルマリン水溶液などのように水を含む場合には全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と非フッ化炭化水素(B)及び水相の3相からなることになり、一般には触媒を含む全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)が最下相であり、その上に水溶性の原料化合物を含む水相と非水溶性の原料化合物を含む非フッ化炭化水素(B)相とが存在する。水相と非フッ化炭化水素(B)相の位置は使用する混合媒体、原料化合物や反応種などにより、異なる。このような反応系においても、反応生成物は、上相から回収することができ、また、ルイス酸触媒はほぼ完全に下相に含まれるので、下相を回収して触媒を再利用することが可能となる。
【0016】
ルイス酸触媒反応の原料化合物として用いられる求核性試薬とは、ルイス酸の陽イオン元素と親和性を有し、配位を形成する化合物をいう。このような求核性試薬として、例えば、酸素、窒素等の元素を有する化合物が挙げられる。具体的にはケトン、アルデヒド、ニトリル、ケテン、酸無水物、酸ハロゲン化物、エステル、チオエステル、ラクトン、エーテル、アルコール、フェノール、カルボン酸、ニトロ化合物等の化合物群である。その他、ルイス酸の陽イオン元素と親和性があり、配位できる求核性のオレフィン等の不飽和炭化水素類を挙げることもできる。
【0017】
ルイス酸を触媒とする反応は広範にわたり、本発明のルイス酸触媒組成物は、例えば、ディールス−アルダー反応、マイケル反応、フリーデル−クラフト反応、シッフ塩基の合成、フリース転位、ベンゼン核のメチロール化反応、Meerwein−Ponndorf−Verley還元、アルドール反応、エステル化反応、エステル交換反応、マンニッヒ反応、過酸化水素、有機過酸化物又は分子状酸素による酸化反応、さらにはアルコールの脱水反応、O−グリコシル化反応等が挙げら、オレフィン類の重合反応等への応用も可能である。従来のルイス酸触媒と比較して、過酸化水素やホルムアルデヒドのように水溶液の反応原料でも使用でき、緩和な反応条件下、例えばより少量の触媒でかつより低温で反応が進行し、反応の選択率および収率が向上するという利点がある。
【0018】
本発明のルイス酸触媒組成物を反応に用いる際には、希土類塩のルイス酸触媒の量が、反応基質に対して 0.0001倍モルから10倍モルを使用することができる。好ましくは0.001倍モルから1倍モルとなるように使用することができる。
また、本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応をおこなう際の反応温度は、通常、200℃以下が多用される。好ましくは−10℃〜170℃である。さらに好ましくは0℃〜150℃である。
【0019】
本発明のルイス酸触媒組成物において、混合媒体の量は、ルイス酸触媒添加重量以上、好ましくは2〜100,000倍であり、さらに好ましくは2〜10,000倍である。
反応時間は、使用するルイス酸の反応基質に対する添加量および反応温度により異なるが、数分間から72時間が好ましい。
本発明で用いられる上記ルイス酸触媒は、次ぎのようにして製造することができる。式(1)で表されるパーフルオロアルキルスルホン酸の希土類塩は、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸と該当する希土類金属の炭酸塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩から選ばれる化合物とを、水溶液中、有機溶媒中または水と有機溶媒との混合系中で室温〜100℃の温度範囲で反応させる。その後、水及び/又は有機溶媒を加熱あるいは減圧下留去し、合成することができる。
【0020】
式(2)で表されるビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドの希土類塩は、例えば、ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドと該当する希土類金属の炭酸塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩から選ばれる化合物とを、水溶液中、有機溶媒中または水と有機溶媒との混合系中で室温〜100℃の温度範囲で反応させる。その後、水及び/又は有機溶媒を加熱あるいは減圧下留去し、合成することができる。
【0021】
式(3)で表されるトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドの希土類塩は、先に出願した特願平11−21603号に記載の方法で製造することができる。一般的にはトリス(パーフルオロアキルスルホニル)メチドと、該当する希土類金属の炭酸塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩から選ばれる化合物とを、水溶液中、有機溶媒中または水と有機溶媒との混合系中で室温〜100℃の温度範囲で反応させ、その後、水及び/又は有機溶媒を加熱あるいは減圧下留去し、合成することができる。トリス(パーフルオロアキルスルホニル)メチドの合成は米国特許第5554664号明細書に記載の方法に従って行うことができ、例えば、メチルマグネシウムクロライドのテトラヒドロフラン溶液にパーフルオロアルキルスルホニルフルオライドを添加し、反応させる。その後、硫酸で処理し、次に炭酸セシウムでセシウム塩として単離する。このセシウム塩を硫酸で処理し、プロトン酸とすることにより得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0023】
【合成例1】
<パーフルオロオクタンスルホン酸のイッテリビウム塩の合成>
パーフルオロオクタンスルホン酸5gを、水10mlとアセトニトリル10mlの混合溶媒に溶解させた溶液に、炭酸イッテリビウム1.1gを添加し、20℃で5時間反応させた。さらに50℃で1時間反応させ、室温下、沈殿物を濾別した。濾液を50℃、1〜10mmHgで減圧濃縮乾燥した後、さらに90℃、0.01mmHgで24時間乾燥した。白色固体のパーフルオロオクタンスルホン酸のイッテリビウム塩5.2gを得た。
【0024】
【合成例2】
<ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミドの希土類塩の合成>
ビストリメチルシリルアミドナトリウム塩とパーフルオロオクタンスルホニルフルオライドより合成したビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド5gを水10mlとアセトニトリル15mlの混合溶媒に溶解させた溶液に、炭酸イッテリビウム0.55gを添加し、20℃で5時間反応させた。さらに50℃で1時間反応させ、室温下、沈殿物を濾別した。濾液を50℃、1〜10mmHgで減圧濃縮乾燥した後、さらに90℃、0.01mmHgで24時間乾燥した。白色固体のビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミドのイッテリビウム塩4.8gを得た。ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミドのスカンジウム塩の場合は酢酸スカンジウムを、ランタン塩、イットリウム塩の場合は各々炭酸ランタン、炭酸イットリウムを使用し、イッテリビウム塩と同様に合成した。
【0025】
【合成例3】
<トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチドの希土類塩の合成>
トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド5.0gを水10mlとアセトニトリル10mlの溶液に加え、撹拌しながら酢酸スカンジウム0.25gを添加した。20℃で5時間反応させた後、50℃で1時間さらに反応させた。この溶液を50℃、1〜10mmHgで減圧濃縮乾燥した後、さらに90℃、0.01mmHgで24時間乾燥した。白色固体のトリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチドのスカンジウム塩4.7gを得た。トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチドのイッテリビウム塩は炭酸イッテリビウムを使用して、スカンジウム塩と同様に合成した。
【0026】
【実施例1】
パーフルオロメチルシクロヘキサン4ml、ジクロロエタン4mlからなる混合媒体に、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに対して5mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。ルイス酸触媒組成物に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビニルケトン248μlを加え、25℃で撹拌しながら10時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は86%であった。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相に98%、下相に2% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0027】
【実施例2】
パーフルオロメチルシクロヘキサン4ml、ジクロロエタン4mlの混合媒体に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビニルケトン248μlを加えた。得られた混合物に、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに対して5mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を25℃で撹拌しながら10時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は86%であった。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相に98%、下相に2% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0028】
【実施例3】
パーフルオロメチルシクロヘキサン3ml、ジクロロメタン5mlの混合媒体に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビニルケトン248μlを加えた。得られた混合物に、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]スカンジウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに対して3mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を25℃で撹拌しながら8時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は88%であった。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相に99%、下相に1% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]スカンジウム塩のスカンジウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0029】
【実施例4】
パーフルオロヘキサン4ml、トルエン5mlの混合媒体に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビニルケトン248μlを加えた。得られた混合物に、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]ランタン塩を2,3−ジメチルブタジエンに対して6mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を25℃で撹拌しながら11時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は86%であった。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相に99%、下相に1% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]ランタン塩のランタンの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0030】
【実施例5】
パーフロロメチルシクロヘキサン4ml、クロロベンゼン8mlの混合媒体にアニソール216mg、無水酢酸410mgを加えた。得られた混合物に、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩をアニソールに対して10mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を70℃で撹拌しながら7時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせたp−メトキシアセトフェノンの収率は78%であった。p−メトキシアセトフェノンは上相に98%、下相に2% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0031】
【実施例6】
パーフロロメチルシクロヘキサン5ml、クロルベンゼン8mlの混合媒体にアニソール216mg、無水酢酸410mgを加えた。得られた混合物に、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]スカンジウム塩をアニソールに対して7mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を70℃で撹拌しながら5時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせたp−メトキシアセトフェノンの収率は77%であった。p−メトキシアセトフェノンは上相に98%、下相に2% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]スカンジウム塩のスカンジウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0032】
【実施例7】
パーフロロメチルシクロヘキサン4ml、トルエン6mlの混合媒体にシクロヘキサノール204mg、無水酢酸232mgを加えた。得られた混合物にルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イットリウム塩をシクロヘキサノールに対して1mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を25℃で撹拌しながら30分反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた酢酸シクロヘキシルエステルの収率は98%であった。酢酸シクロヘキシルエステルは上相に99%、下相に1% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イットリウム塩のイットリウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0033】
【実施例8】
パーフロロヘキサン6ml、トルエン6mlの混合媒体にシクロヘキサノール204mg、無水酢酸232mgを加えた。得られた混合物に、ルイス酸触媒としてトリス(パーフルオロオクタンスルホン酸)イッテリビウム塩をシクロヘキサノールに対して3mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を25℃で撹拌しながら30分反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた酢酸シクロヘキシルエステルの収率は97%であった。酢酸シクロヘキシルエステルは上相に99%、下相に1%存在していた。さらにトリス(パーフルオロオクタンスルホン酸)イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0034】
【実施例9】
パーフロロオクタン3ml、トルエン4mlの混合媒体にベンズアルデヒド81mg、メチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール165mgを加えた。得られた混合物に、ルイス酸触媒としてトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]イッテリビウム塩をベンズアルデヒドに対して1mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を40℃で撹拌しながら15分間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は83%であった。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に99%、下相に1%存在していた。さらにトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0035】
【実施例10】
パーフルオロヘキサン2ml、トルエン4mlの混合媒体にベンズアルデヒド81mg、メチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール165mgを加えた。さらにこの溶液中にトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩をベンズアルデヒドに対して0.5mol%を添加し、40℃で撹拌しながら10分間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は86%であった。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に99%、下相に1%存在していた。さらにトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩のスカンジウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0036】
【実施例11】
パーフルオロヘキサン4ml、ジクロロメタン4mlの混合媒体にベンズアルデヒド81mg、メチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール165mgを加えた。得られた混合物にルイス酸触媒としてトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]ランタン塩をベンズアルデヒドに対して1mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を40℃で撹拌しながら10分間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は82%であった。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に99%、下相に1% 存在していた。さらにトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]ランタン塩のランタンの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0037】
【実施例12】
パーフルオロヘキサン4ml、ジクロロメタン4mlの混合媒体に、ルイス酸触媒としてトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]ランタン塩をベンズアルデヒドに対して1mol%を添加してルイス酸触媒組成物を得た。ルイス酸触媒組成物に、ベンズアルデヒド81mg、メチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール165mgを加え、40℃で撹拌しながら10分間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は82%であった。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に99%、下相に1% 存在していた。さらにトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]ランタン塩のランタンの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0038】
【実施例13】
パーフルオロヘキサン3ml、ジクロロメタン4mlの混合媒体にベンズアルデヒド81mg、メチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール165mgを加えた。得られた混合物にルイス酸触媒としてトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]イットリム塩をベンズアルデヒドに対して3mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を40℃で撹拌しながら10分間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は78%であった。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に98%、下相に2%存在していた。さらにトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]イットリウム塩のイットリウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0039】
【実施例14】
パーフロロメチルシクロヘキサン4ml、クロロベンゼン7mlの混合媒体にアニソール216mg、無水酢酸410mgを加えた。得られた混合物にルイス酸としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩をアニソールに対して10mol%を添加しルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を70℃で撹拌しながら7時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせたp−メトキシアセトフェノンの収率は77%であった。反応終了後、上相を抜き取り、クロロベンゼン7ml、アニソール216mg、無水酢酸410mgを加えて、70℃で撹拌しながら7時間反応を行った。上相と下相を合わせたp−メトキシアセトフェノンの収率は81%であった。同様の操作を2回繰り返しおこなった。各々のp−メトキシアセトフェノンの収率は83%と83%、であった。
【0040】
【実施例15】
パーフロロメチルシクロヘキサン6ml、ジクロロエタン6mlの混合媒体にアニソール216mg、無水酢酸480mgを加えた。得られた混合物にルイス酸としてトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩をアニソールに対して10mol%を添加しルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を70℃で撹拌しながら6時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせたp−メトキシアセトフェノンの収率は95%であった。反応終了後、上相を抜き取り、ジクロロエタン6ml、アニソール216mg、無水酢酸480mgを加えて、70℃で撹拌しながら7時間反応を行った。上相と下相を合わせたp−メトキシアセトフェノンの収率は95%であった。
【0041】
【実施例15】
パーフロロメチルシクロヘキサン4ml、トルエン4mlの混合媒体にシクロヘキサノール204mg、無水酢酸232mgを加えた。得られた混合物にルイス酸としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩をシクロヘキサノールに対して1mol%を添加しルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を、25℃で撹拌しながら15分反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた酢酸シクロヘキシルエステルの収率は98%であった。反応終了後、上相を抜き取り、トルエン4ml、シクロヘキサノール204mg、無水酢酸232mgを加えて、25℃で撹拌しながら15反応を行った。上相と下相を合わせた酢酸シクロヘキシルエステルの収率は99%であった。同様の操作を更に4回繰り返しおこなった。それぞれの反応によって得られた酢酸シクロヘキシルエステルの収率は99%、100%、99%、及び100%であった。
【0042】
【実施例16】
パーフルオロメチルシクロヘキサン4ml、シクロヘキサン4mlの混合媒体に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビニルケトン248μlを加えた。得られた混合物にルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに対して5mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物は25℃で撹拌しながら13時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は87%であった。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相に98%、下相に2% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容易であることがわかった。
【0043】
【実施例17】
パーフルオロメチルシクロヘキサン3ml、n−デカン3mlの混合媒体に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビニルケトン248μlを加えた。得られた混合物に、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]スカンジウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに対して3mol%を添加し、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を25℃で撹拌しながら10時間反応を行った。静置すると反応液は2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は88%であった。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相に99%、下相に1% 存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]スカンジウム塩のスカンジウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上が下相に存在していた。以上のことから反応後、生成物と触媒が2相に分離され、触媒の回収が極めて容易となることが明らかになった。
【0044】
【実施例18】
パーフルオロメチルシクロヘキサン3ml、ジクロロエタン3mlからなる混合媒体に、2−アダマンタノン150mg、過酸化水素30%水溶液690mgを添加した。得られた混合物にルイス酸触媒としてトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩を2−アダマンタノンに対して3mol%を加え、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を25℃で20時間撹拌反応させた。反応終了後、静置し、ジクロロエタン相の反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分析した。2−アダマンタノンのバイヤービリガー反応によるラクトン体の収率は58%であった。さらに、トリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩はパーフルオロメチルシクロヘキサン相に99%以上存在していることが明らかになった。
【0045】
【実施例19】
パーフルオロメチルシクロヘキサン2ml、ジクロロエタン2mlからなる混合媒体に、2−アダマンタノン150mg、過酸化水素10%水溶液2mlを中に添加した。得られた混合物にルイス酸触媒としてトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩を2−アダマンタノンに対して3mol%を加え、ルイス酸触媒組成物を得た。得られたルイス酸触媒組成物を25℃で25時間撹拌反応させた。
【0046】
反応終了後、静置し、ジクロロエタン相の反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分析した。2−アダマンタノンのバイヤービリガー反応によるラクトン体の収率は60%であった。さらに、トリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩を含有するパーフルオロメチルシクロヘキサン相を抜き取った溶液に、2−アダマンタノン150mg、過酸化水素10%水溶液2mlを添加し、さらにはジクロロエタン2mlを加えて、上記と同じ条件下で反応をおこない、2−アダマンタノンのバイヤーピリガー反応によるラクトン体の収率は58%であった。同様の操作を3回繰り返しおこなった。それぞれのラクトン体の収率は60%、61%、及び59%であった。
【0047】
【参考例1】
全フッ素置換型脂肪族炭化水素であるパーフルオロメチルシクロヘキサン8mlにルイス酸であるトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩620mgを添加し、25℃で2時間撹拌した。トリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩はパーフルオロメチルシクロヘキサンには溶解しなかった。
【0048】
【参考例2】
全フッ素置換型脂肪族炭化水素であるパーフルオロメチルシクロヘキサン8mlにルイス酸であるトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩620mgと求核性試薬としてメチルビニルケトン496μlを添加し、25℃で2時間撹拌した。トリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩はパーフルオロメチルシクロヘキサンに溶解しなかった。
【0049】
【参考例3】
全フッ素置換型脂肪族炭化水素であるパーフルオロメチルシクロヘキサン8mlにルイス酸であるトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩620mgと求核性試薬としてメチルビニルケトン496μlを添加し、更に非フッ化炭化水素であるジクロロエタン8mlを加え、25℃で2時間撹拌した。撹拌後の混合物を室温で静置したところ、ジクロロエタンからなる上相とパーフルオロメチルシクロヘキサンからなる下相の2相に分離した。上相と下相のプラズマ発光分析を行ったところ、トリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩はパーフルオロメチルシクロヘキサンに溶解していた。
【0050】
【参考例4】
全フッ素置換型脂肪族炭化水素であるパーフルオロメチルシクロヘキサン8mlにルイス酸であるトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩620mgと求核性試薬としてメチルビニルケトン496μlを添加し、更に2,3−ジメチルブタジエン448μlと非フッ化炭化水素であるジクロロエタン8mlを加え、25℃で2時間撹拌した。撹拌後の混合物を室温で静置したところ、ジクロロエタンからなる上相とパーフルオロメチルシクロヘキサンからなる下相の2相に分離した。上相と下相のプラズマ発光分析を行ったところ、トリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩はパーフルオロメチルシクロヘキサンに溶解していた。
【0051】
【参考例5〜8】
トリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩のかわりにトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]イッテルビウム塩を用いて参考例1〜4と同様にルイス酸の溶解性を調べたところ、ルイス酸は、全フッ素置換型脂肪族炭化水素、求核性試薬及び非フッ化炭化水素の存在下で初めて全フッ素置換型脂肪族炭化水素に溶解した。
【0052】
【参考例9〜12】
トリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩のかわりにトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩を用いて参考例1〜4と同様にルイス酸の溶解性を調べたところ、ルイス酸は、全フッ素置換型脂肪族炭化水素、求核性試薬及び非フッ化炭化水素の存在下で初めて全フッ素置換型脂肪族炭化水素に溶解した。
【0053】
【参考例13〜16】
ジクロロエタンのかわりにトルエンを用いて参考例1〜4と同様にルイス酸の溶解性を調べたところ、ルイス酸は、全フッ素置換型脂肪族炭化水素、求核性試薬及び非フッ化炭化水素の存在下で初めて全フッ素置換型脂肪族炭化水素に溶解した。
【0054】
【参考例17〜20】
ジクロロエタンのかわりにクロロベンゼンを用いて参考例1〜4と同様にルイス酸の溶解性を調べたところ、ルイス酸は、全フッ素置換型脂肪族炭化水素、求核性試薬及び非フッ化炭化水素の存在下で初めて全フッ素置換型脂肪族炭化水素に溶解した。
【0055】
【参考例21〜24】
求核性試薬としてメチルビニルケトンのかわりに無水酢酸を用いて参考例1〜4と同様にルイス酸の溶解性を調べたところ、ルイス酸は、全フッ素置換型脂肪族炭化水素、求核性試薬及び非フッ化炭化水素の存在下で初めて全フッ素置換型脂肪族炭化水素に溶解した。
【0056】
【発明の効果】
本発明によって、高活性であるパーフルオロアルキルスルホン酸の希土類塩、ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドの希土類塩、トリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドの希土類塩を触媒として用いる反応において、反応効率の向上が図れると共に、触媒相と生成物相とに分離することから触媒の回収、再使用を容易にすることが可能となった。
Claims (3)
- 全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と、脂肪族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びフッ素を除くハロゲン化芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非フッ素化炭化水素(B)とを有する混合媒体、並びに 下記(1)、(2)、(3)式で示されるルイス酸触媒から選ばれる少なくとも1種の化合物からなるルイス酸触媒組成物。
(Rf1SO 3 ) n1 M1 (1)
[(Rf2SO 2 ) 2 N] n2 M2 (2)
[(Rf3SO 2 ) 3 C] n3 M3 (3)
(式中、Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフルオロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類元素を示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M3の原子価に等しい整数値を示す。) - 更に、少なくとも1種の求核性試薬を包含することを特徴とする請求項1のルイス酸触媒組成物。
- 下記(1)、(2)、(3)式で示される少なくとも1種の化合物のルイス酸触媒を用いる反応において、全フッ素置換型脂肪族炭化水素(A)と、脂肪族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びフッ素を除くハロゲン化芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非フッ素化炭化水素(B)とを有する混合媒体を用いることを特徴とする反応方法。
(Rf1SO 3 ) n1 M1 (1)
[(Rf2SO 2 ) 2 N] n2 M2 (2)
[(Rf3SO 2 ) 3 C] n3 M3 (3)
(Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフルオロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類元素を示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M3の原子価に等しい整数値を示す。)
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