JP2002121156A - ジエン化合物の製造方法 - Google Patents

ジエン化合物の製造方法

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JP2002121156A
JP2002121156A JP2000314830A JP2000314830A JP2002121156A JP 2002121156 A JP2002121156 A JP 2002121156A JP 2000314830 A JP2000314830 A JP 2000314830A JP 2000314830 A JP2000314830 A JP 2000314830A JP 2002121156 A JP2002121156 A JP 2002121156A
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Michael Rettoboru
マイケル レットボル
Yuji Okago
祐二 大篭
Masaki Takai
正樹 高井
Hironobu Ono
博信 大野
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 3,4−ジアセトキシブテン−1又は1,4
−ジアセトキシブテン−2等のアリル化合物の脱離反応
により、高転化率、高選択率、又、金属の析出を起すこ
となく、ジエン化合物を製造する方法を提供する。 【解決手段】 アリル位に、アシルオキシ基、水酸基、
ハロゲン、OCO2R′基、OSO2R′基、及びOPO2OR′基(こ
こで、R′はアルキル基又はアリール基を表し、置換基
を有していても良い。)から選ばれる置換基を少なくと
も1つ有するアリル原料化合物を、周期表の第8〜10
族の金属化合物及び少なくとも1つのリン−酸素結合を
有する有機リン化合物を含む触媒の存在下に脱離反応さ
せることによりジエン化合物を製造することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アリル位に、アシ
ルオキシ基、水酸基、ハロゲン、OCO2R′ 基、OS
2R′ 基、及びOPO2OR′ 基(ここで、R′
アルキル基又はアリール基を表し、置換基を有していて
もよい。)から選ばれる置換基を少なくとも1つ有する
アリル原料化合物の脱離反応によりジエン化合物を製造
する方法に関し、詳しくは、3,4−二置換ブテン−1
及び/又は1,4−二置換ブテン−2等のアリル原料化
合物を特定の触媒を用いて脱離反応させてジエン化合物
を製造する方法に関する。
【0002】本発明の方法により得られる1−アセトキ
シ−1,3−ブタジエンは、重合またはブタジエン等の
共役ジエン、エチレン、アクリル酸、メタクリル酸、ス
チレン、アクリロニトリル等の不飽和二重結合を持つ化
合物と共重合することにより、エラストマーとして使用
可能なポリマーを製造するための中間体として有効であ
る。また、これらのポリマーは極性の置換基を持つ重合
体であるため、接着剤、塗料等の各種の用途が考えられ
る。
【0003】
【従来の技術】このように工業的に有用な1−アセトキ
シ−1,3−ブタジエン等のジエン化合物は、クロトン
アルデヒドと無水酢酸を原料とする方法(Can.J.
Chem.,38,1070(1960))やブタジエ
ンの選択的モノアセトキシ化反応により製造する方法が
知られている(特開昭53−90210他)。しかし、
前者は工業的規模での原料の入手が困難であるという欠
点がある。また、後者は反応性、選択性の面で問題があ
る。
【0004】一方、1,4−ジアセトキシブテン−2及
び3,4−ジアセトキシブテン−1等のアリル化合物
は、酢酸溶媒中ブタジエンを分子状酸素で酸化すること
により容易の得られることは公知である(例えば特開昭
48-72090号公報、特開昭48-96513公報等)。酢酸アリル
や安息香酸アリル等のアリル化合物を、酢酸パラジウム
とトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン又は
ジフェニルホスフィンエタン(dppe)からなる触媒の存
在下に脱アセトキシ化反応させて末端ジエン類を製造す
る方法が、Tetrahedoron Lett.1978,19,2075、Tetrahed
oron Lett.1979,2301、Organometallics 1995,14,1、J.
Am.Chem.Soc.1997,119,5956に開示されている。
【0005】また、β-allylic carbonates を、Pd(PPh
3)4又はPd(OAc)2又はPd2(dba)3・CHCl3及びPBu3の組み
合わせからなる触媒の存在下に脱アセトキシ化反応させ
てジエン類を製造する方法が、Tetrahedoron Lett.199
2,33,2549、Chem.Eur.J.1999,5,2300、Tetrahedoron Le
tt.1993,34,2513、Tetrahedoron Lett.1990,31,4333に
開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来法においては、触媒の活性が満足すべきレベルに
はない、或いは選択性が十分ではない等という問題があ
り、工業的観点からは決して満足できるものではなかっ
た。従って、本発明の目的は、3,4−ジアセトキシブ
テン−1及び/又は1,4−ジアセトキシブテン−2等
のアリル原料化合物から、高転化率、高選択率であり、
且つ金属の析出を起こすことなく、目的とする1−アセ
トキ−1,3−ブタジエン等のジエン化合物を製造する
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる事
情に鑑み鋭意検討した結果、特定の触媒の存在下にて、
3,4−ジアセトキシブテン−1及び/又は1,4−ジ
アセトキシブテン−2等のアリル原料化合物を脱離反応
させることにより、高転化率、高選択率であり、且つ金
属の析出を起こすことなく、目的とするジエン化合物が
得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の要旨は、下記一般式
(a)、(b)で表される化合物、及びそれらの混合物
から選ばれるアリル原料化合物の脱離反応によりジエン
化合物を製造する方法において、周期表の第8〜10族
の金属の化合物及び少なくとも1つのリン−酸素結合を
有する有機リン化合物を含む触媒の存在下に脱離反応を
行うことを特徴とするジエン化合物の製造方法、に存す
る。
【0009】
【化4】
【0010】(式(a)及び(b)中、Rは、アシルオ
キシ基、水酸基、ハロゲン、OCO2R′ 基、OSO2
R′ 基、及びOPO2OR′ 基(ここで、R′ はアル
キル基又はアリール基を表し、置換基を有していてもよ
い。)から選ばれる基を表し、R1〜R6は、それぞれ独
立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数1〜20のアルコキシ基、アシルオキシ基、OCO2
R′ 基、OSO2R′ 基、及びOPO2OR′ 基(こ
こで、R′ はアルキル基又はアリール基を表し、置換
基を有していてもよい。)炭素数3〜20のシクロアル
キル基、炭素数2〜40のジアルキルアミノ基、炭素数
6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリーロキシ
基、炭素数6〜20のアルキルアリール基、炭素数6〜
20のアルキルアリーロキシ基、炭素数6〜20のアリ
ールアルコキシ基、シアノ基、炭素数2〜20のエステ
ル基、ヒドロキシ基、又はハロゲン原子を表し、置換基
を有していてもよい基であり、R1〜R6は結合して環状
構造を形成していてもよい。)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の異性化反応に用いられる
アリル原料化合物は、下記一般式(a)、(b)で表さ
れる化合物、及びそれらの混合物から選ばれる化合物で
あれば、どのような化合物であってもよく、本発明で
は、このアリル原料化合物中の置換基Rと、置換基Rの
α位又はγ位の水素原子とが脱離してジエン化合物が生
成する。
【0012】
【化5】
【0013】上記式(a)及び(b)において、Rはア
シルオキシ基、水酸基、ハロゲン、OCO2R′ 基、O
SO2R′ 基、及びOPO2OR′ 基(ここで、R′
はアルキル基又はアリール基を表し、置換基を有してい
てもよい。)から選ばれる基を表し、R1〜R6は、それ
ぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アシルオキシ基、
OCO2R′ 基、OSO 2R′ 基、及びOPO2OR′
基(ここで、R′ はアルキル基又はアリール基を表
し、置換基を有していてもよい。)炭素数3〜20のシ
クロアルキル基、炭素数2〜40のジアルキルアミノ
基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のア
リーロキシ基、炭素数6〜20のアルキルアリール基、
炭素数6〜20のアルキルアリーロキシ基、炭素数6〜
20のアリールアルコキシ基、シアノ基、炭素数2〜2
0のエステル基、ヒドロキシ基、又はハロゲン原子を表
し、置換基を有していてもよい基である。R1〜R6が有
していてもよい置換基としては、炭素数1〜10のアル
コシキ基、炭素数1〜10のカルボキシル基、ヒドロキ
シル基、炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。
またR1〜R6は結合して環状構造を形成していてもよ
い。
【0014】ここで、式中Rで表されるアシルオキシ基
とは、一般式RAC(O)O−で表わされ、RAとして
は、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜15の
アリール基が挙げられ、中でも炭素数1〜3のアルキル
基が好ましく、特にはRAとしてはメチル基が好まし
い。また、一般式(b)で表されるアリル原料化合物
は、シス体とトランス体の両異性体が存在するが、本発
明ではどちらの異性体でも使用できる。上述したR又は
1 〜R6 の例として挙げられるOCO2R′ 基、OS
2R′ 基、OPO2OR′ 基中のR′ は、置換基を
有していてもよいアルキル基又は置換基を有していても
よいアリール基であり、炭素数1〜10、好ましくは炭
素数1〜5、特には炭素数1〜3のアルキル基、又は、
炭素数6〜15、好ましくは炭素数6〜10のアリール
基が挙げられる。R′が置換基を有する場合には、置換
基としては、炭素数1〜10のアルキル基(R′がアリ
ール基の場合)、炭素数1〜10のアルコキシ基、シア
ノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒドロキシ基又
は、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子等の
ハロゲン原子が挙げられ、中でもハロゲン原子が好まし
い。R′としては、上述した中でも、メチル基、トリフ
ルオロメチル基、フェニル基、トリル基が更に好まし
く、メチル基が最も好ましい。
【0015】本発明のアリル原料化合物の具体例(原料
−1〜原料−24)を以下に示す。
【化6】
【化7】
【化8】 本発明の脱離反応により生成するジエン化合物として
は、下記一般式(c)で表される化合物が挙げられる。
【0016】
【化9】
【0017】(式(c)中、R1〜R6は、式(a)及び
(b)中のR1〜R6と同じ基を表す。) 上述したアリル原料化合物である式(a)の中では、式
(a’):CH2=CH-CHR7-CH28で表される3,
4-二置換ブテン-1が好ましく、また、上述した式(b)
の中では、式(b’):CH29-CH=CH-CH2
10で表される1,4-二置換ブテン-2(但し、R7〜R10
アセトキシル基、水酸基、ハロゲン、OCO2R′ 基、
OSO2R′ 基、OPO2OR′ 基(ここで、R′
上述したR′基と同じ基を表す)から選ばれる基であ
り、同一でも異っていてもよい。)
【0018】式(a’)の3,4−二置換ブテン−1と
しては、具体的には3,4-ジアセトキシブテン-1、3-ブテ
ン-1,2-ジオールモノアセトキシレート、3,4-ジヒドロ
キシブテン-1が挙げられ、また、式(b’)の1,4−
ジ置換ブテン−2としては、1,4-ジアセトキシブテン-
2、1-アセトキシ-4-ヒドロキシ-2-ブテン、1,4-ジヒド
ロキシブテン-2が挙げられる。
【0019】上述した式(a’)と式(b’)の中で
は、式(a’)のアリル原料化合物の方が脱離反応によ
る生成物の収率が高いという点で好ましい。また、原料
の1例である3,4−ジアセトキシブテン−1及び/又
は1,4−ジアセトキシブテン−2は、公知の方法、例
えばブタジエンをパラジウム等の触媒の存在下、酢酸及
び酸素と反応させることにより得られるものであり、例
えば(特公昭51−23008号公報又は同59−28
553号公報)に準拠して製造することができる。
【0020】原料は純品でもよいが、複数のアリル化合
物の混合物であってもよく、原料のアリル化合物以外
に、後述するようなこの異性化反応を妨げない他の成
分、例えば、酢酸、水等を含む混合物であってもよい。
本発明の反応に用いられる触媒は、周期表の第8〜10
族(IUPAC 無機化学命名法改訂版(1989))の金属の化
合物、及び少なくとも1つのリン−酸素結合を有する有
機リン化合物を含むものである。金属化合物としては、
例えば鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウ
ム、白金、イリジウム、オスミウム及びパラジウムの化
合物から選ばれる1種以上の化合物が挙げられるが、こ
れらの中では、ニッケル、パラジウム、白金化合物がよ
り好ましく、更にはパラジウム化合物が特に好ましい。
【0021】前記金属化合物は、例えば、酢酸塩、アセ
チルアセトナート、ハライド、硫酸塩、硝酸塩、有機
塩、無機塩、アルケン化合物、アミン化合物、ピリジン
化合物、ホスフィン配位化合物、ホスファイト配位化合
物等が挙げられる。ルテニウム化合物としては、RuC
3、Ru(OAc)3、Ru(acac) 3、RuCl2
(PPh33等が挙げられ、オスミウム化合物として
は、OsCl 3、Os(OAc)3等が挙げられ、ロジウ
ム化合物としては、RhCl3、Rh(OAc)3、ロジ
ウムジアセテート二量体、Rh(acac)(CO)2、[Rh
(OAc)(COD)]2、[RhCl(COD)]2
Rh(COD)OAcなどが挙げられる。
【0022】また、イリジウム化合物としては、IrC
3、Ir(OAc)3等が挙げられ、ニッケル化合物と
しては、NiCl2、NiBr2、Ni(NO32、Ni
SO 4、Ni(COD)2、NiCl2(PPh32等が
挙げられる。パラジウム化合物としては、例えば、Pd
(0)やPdCl2 、PdBr2 、PdCl2 (CO
D)、PdCl2 (PPh32 、Pd(PPh34
Pd2(dba)3・CHCl3、K2PdCl4、K2Pd
Cl6(potassium hexachloropalladate(IV))、PdC
2(PhCN)2、PdCl2(CH3CN)2、Pd
(dba)2、Pd2(dba)3、Pd(NO32
Pd(OAc)2 、Pd(CF3COO)2、PdS
4、Pd(acac)2 、カルボキシレート化合物、
オレフィン含有化合物、Pd(PPh3)4等の有機ホス
フィン含有化合物、アリルパラジウムクロライド二量体
等を挙げることができ、これらの中、Pd(OAc)
2 、PdCl2 等のパラジウムのカルボキシレート化合
物又はハロゲン化物が好ましい。
【0023】白金化合物としては、Pt(aca
c)2、PtCl2(COD)、PtCl2(CH3CN)
2、PtCl2(PhCN)2、Pt(PPh34、K2
tCl4、Na2PtCl6、H2PtCl6等が挙げられ
る。(ここで、COD:シクロペンタジエン、dba:
ジベンジリデンアセトン、acac:アセチルアセトナート
を表す。)本発明においては、上述した金属化合物の形
態には特に制限されず、活性な金属錯体種は単量体、二
量体及び/又は多量体であってもかまわない。
【0024】これらの金属化合物の使用量については特
に制限はないが、触媒活性と経済性の観点から、反応原
料であるアリル化合物に対して通常0.0001〜5モ
ル%、好ましくは0.001〜1モル%の範囲で使用さ
れる。本発明に触媒として用いられる有機リン化合物と
しては、少くとも1つのリン−酸素結合を有するもので
あればよく、ホスファイト類、ホスホナイト類、ホスフ
ィナイト類等が挙げられ、下記一般式(I)〜(VI)が
挙げられる。
【化10】 これらの式(I)〜(VI)において、各mは0又は1を
示すが、同一でも異っていてもよく、各式において、全
てのmが同時に0となることはない。これらは単座でも
多座でもよく、それらの混合物でもよく、中でもホスフ
ァイト化合物が好ましい。ホスファイト化合物について
は、特に限定はされないが、好ましいホスファイト化合
物は、下記一般式(I′)、(II′)、(III′)、(I
V′)、(V′)及び(VI′)で示される化合物の中の
少なくとも一種である。
【0025】
【化11】
【0026】式(I)〜(VI)又は式(I′)〜(V
I′)において、R11〜R22は、それぞれ独立して、ア
ルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリーロ
キシ基、アルキルアリーロキシ基、アリールアルコキシ
基、又はアリール基を表し、更に置換基を有していても
よい。R11〜R22としてアルキル基を用いる場合、又
は、アルキル骨格を有する置換基(アルキルアリーロキ
シ基中のアルキル基等)を用いる場合には、その炭素数
は通常1〜20であり、好ましくは1〜14である。そ
の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オ
クチル基、デシル基等である。また、アルキル基又はア
ルキル骨格部分は更に置換基を有していてもよく、置換
基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6
〜10のアリール基、アミノ基、シアノ基、炭素数2〜
10のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子が挙
げられる。
【0027】また、R11〜R22としてアリール基を用い
る場合又はアリール骨格を有する置換基を用いる場合に
は、その炭素数は通常6〜20であり、好ましくは6〜
14である。具体例としては、フェニル基、トリル基、
キシリル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ナフチル基、
ジ−t−ブチルナフチル基等が挙げられる。アリール基
又はアリール骨格部分は更に置換基を有していてもよ
く、置換基としては、水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜2
0のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、
炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数6〜20のア
ルキルアリール基、炭素数6〜20のアルキルアリーロ
キシ基、炭素数6〜20のアリールアルキル基、炭素数
6〜20のアリールアルコキシ基、シアノ基、炭素数2
〜20のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子が
挙げられる。
【0028】R11〜R22の具体例としては、フェニル
基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチ
ルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチル
フェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフ
ェニル基、2-エチルフェニル基、2-イソプロピルフェニ
ル基、2-t-ブチルフェニル基、2,4-ジ-t-ブチルフェニ
ル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-ク
ロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロ
ロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロ
フェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、4-トリフルオロ
メチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシ
フェニル基、4-メトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフ
ェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、
トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペン
タフルオロフェニル基、及び下記の(C-1)〜(C-8)が
挙げられる。
【0029】
【化12】
【0030】式(I)〜(VI)又は式(I′)〜(V
I′)中のZ1〜Z4及びA1〜A3は、それぞれ独立し
て、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
レン基、置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリー
レン基、又は−Ar1 −(Q1)n−Ar2−なる真中に
二価の連結基を有してもよいジアリーレン基(但し、A
1及びAr2 は、それぞれ独立して、置換基を有して
もよい炭素数6〜18のアリーレン基を表す。)を表
す。Tは、炭素原子、アルカンテトライル基、ベンゼン
テトライル基、又はT2-(Q2)n-T2で表される置換
基を有していてもよい四価の基であり、T1及びT2は、
それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルカントリイル
基及び炭素数6〜15のベンゼントリイル基から選ばれ
る置換基を有していてもよい三価の有機基を表す。Q1
及びQ2は、それぞれ独立して、−CR2324−、−O
−、−S−又は−CO−を表し、nは0又は1であり、
23及びR 24は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1
〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で
あり、置換基を有していてもよい。
【0031】また、Z1〜Z4又はA1〜A3がアルキレン
基の場合、その具体例としては、例えばテトラメチルエ
チレン基、ジメチルプロピレン基等が挙げられ、Zが置
換基を有してもよいアルキレン基の場合には、置換基と
しては炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10
のアリール基、アミノ基、シアノ基、アミド基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基、トリメチルシリル基、炭素
数3〜10のエステル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原
子が挙げられる。
【0032】また、Z1〜Z4又はA1〜A3が置換基を有
していてもよいアリーレン基の場合には、その具体例と
しては、例えばフェニレン基やナフチレン基等が挙げら
れ、置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール
基、アミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル
基、アミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、トリ
メチルシリル基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子等が挙
げられる。
【0033】更に、Z1〜Z4又はA1〜A3が−Ar1
(Q)n −Ar2 −なる真中に二価の連結基を有しても
よいジアリーレン基の場合、Ar1 及びAr2 は置換基
を有してもよいアリーレン基であり、その炭素数は6〜
24、更には6〜16が好ましく、置換基の好ましい具
体例としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ア
ミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のエステル基、ヒド
ロキシ基及びハロゲン原子等が挙げられる。
【0034】また、A1〜A3及びZ1〜Z4の具体例とし
ては、−(CH22 −、−(CH 2 3 −、−(CH
2 4 −、−(CH25 −、−(CH26 −、−C
H(CH3 )−CH(CH3 )−、−CH(CH3 )C
2 CH(CH3 )−、−C(CH32 −C(C
3 2 −、−C(CH32 −CH2−C(CH3 2
−、及び下記の(A−1)〜(A−46)が挙げられ
る。また、A1〜A3の具体例としては(A−47)も挙
げられる。
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】
【化18】
【0041】そして、式(I′)〜(VI′)の化合物の
好ましい具体例として、下記の(1)〜(11)及び
(P1)〜(P21)を例示することができる。
【0042】
【化19】
【0043】
【化20】
【0044】
【化21】
【0045】また、下記の様な化合物(12)を使用す
ることもできる。
【化22】
【化23】
【0046】
【化24】
【化25】
【化26】
【0047】ホスフィン類の具体例としては、トリフェ
ニルホスフィン、トリ(ノルマルブチル)ホスフィン、
トリ(t−ブチル)ホスフィン、ジフェニルホスフィノ
エタン、ジフェニルホスフィノメタン、ジフェニルホス
フィノプロパン、ジフェニルホスフィノブタンや、下記
の(13)〜(20)を例示することができる。
【化27】 また、ホスホナイト類、ホスフィナイト類としては、下
記の(21)〜(35)を例示することができる。
【化28】
【化29】
【化30】
【0048】反応系内における、これらの有機リン化合
物の上記金属化合物に対する比率(モル比)は、通常1
〜1000であり、好ましくは1〜100、特に好まし
くは1〜10の範囲で使用される。上記金属化合物と有
機リン化合物はそれぞれ単独に反応系に添加してもよい
し、或いは予め錯化した状態で使用しても良い。本発明
においては、特定の金属化合物と特定の有機リン化合物
を含む触媒を用いる反応系内に、塩基性の化合物を存在
させることにより、反応を促進するという利点を有す
る。塩基性の化合物としては、3級アミン等の有機塩基
および金属水酸化物、金属酸化物、炭酸塩等の無機塩基
が使用可能である。中でも、炭素数3から60のトリア
ルキルアミン、トリアリールアミン、ピリジン等の複素
芳香環を持つ有機塩基、および炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化
カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の無
機塩基が好ましい。塩基性の化合物の存在量は、触媒活
性、触媒の安定性及び経済性の観点から、塩基性化合
物:原料であるアリル原料化合物の合計量(モル比)
で、通常0.01:1〜100:1であり、好ましく
は、0.1:1〜10:1の範囲内である。反応は、通
常は液相で行い、溶媒の存在下或いは非存在下の何れで
も実施しうるが、通常は溶媒を使用して均一系で実施す
るのが好ましい。溶媒としては、触媒及び原料化合物を
溶解するものであれば使用可能であり特に限定はない。
【0049】溶媒の具体例としては、例えば、酢酸等の
カルボン酸類、メタノール等のアルコール類、ジグライ
ム、トリグライム、ジフェニルエーテル、ジベンジルエ
ーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエ
ーテル類、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド等のアミド
類、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸ブチル、γ−
ブチロラクトン、ジ(n-オクチル)フタレート等のエス
テル類、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳
香族炭化水素類、反応系内で副生物として生成する高沸
物、原料であるアリル化合物自体等が挙げられる。
【0050】これらの溶媒の使用量は特に限定されるも
のではないが、通常、原料であるアリル化合物の合計量
に対して0.1〜20重量倍、好ましくは0.5〜10
重量倍である。本発明の反応系中には、原料や基質以外
の反応副生物や触媒の分解物等を含んでいてもよい。
【0051】具体的には、反応系中に、ブタンジオール
モノアセトキシレート、1-アセトキシブタン-2-オン、4
-アセトキシブタナール、4-アセトキシクロトンアルデ
ヒド、ジアセトキシブタン、アセトキシヒドロキシブタ
ン、ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、1,2
−ブテンジオール、ジアセトキシオクタジエンから選ば
れる1種以上の化合物(D)が存在していてもよい。
【0052】これらの化合物(D)は、反応系内におい
て、原料であるアリル化合物の合計量に対して(化合物
(D):アリル化合物)、重量比で、通常1:1〜1:
10000、好ましくは5:1〜1:1000、更に好
ましくは2:1〜1:500、特に好ましくは0.1:
1〜1:100の範囲存在していてもよい。本発明は、
上述したようにブタジエンを、酢酸及び酸素の存在下に
ジアセトキシ化反応させて、1,4-ジアセトキシ-2-ブテ
ンと3,4-ジアセトキシ-1-ブテンを含む反応生成物を
得、次いで本発明の方法により脱離反応させることによ
り1-アセトキシ-1,3-ブタジエンを得るプロセスとして
採用する場合にも有効である。
【0053】本発明の異性化方法は、回分式、連続式の
何れでも実施できる。回分式で反応を行う場合をより具
体的に説明すると、触媒構成成分を溶媒に溶解し、この
中に例えば3,4−ジアセトキシブテン−1を主体とす
る原料を導入し、攪拌下十分転化する時間触媒と接触さ
せる。反応終了後は、蒸留等の手段により、反応液から
目的の1−アセトキシ−1,3−ブタジエンを主体とす
る成分を分離、回収することができる。
【0054】原料である1,4−ジアセトキシブテン−
2と3,4−ジアセトキシブテン−1の分離は通常蒸留
や抽出等の方法により行うことができる。連続式で行う
場合には、例えば3,4−ジアセトキシブテン−1を主
体とする原料と触媒成分を連続的に反応槽に供給し、目
的生成物である異性化物を含む反応液を連続的に抜き出
した後蒸留し、触媒成分を含む残留液を連続的に反応系
に循環して再利用する方式が考えられる。
【0055】反応温度は、通常0〜200℃、好ましく
は50〜160℃、特に好ましくは80〜120℃であ
る。反応温度が低すぎると活性が低く、また、高すぎる
と触媒の安定性が低下し好ましくない副反応が起こる。
反応圧力については、特に制限はなく、常圧〜3MPa
の範囲、好ましくは常圧〜2MPaの範囲から適宜選択
される。また、反応時間も特に制限がなく触媒の量、反
応温度等の因子から反応速度を考慮して適宜選択する。
【0056】なお、本反応条件ではアリル原料化合物
(a′)と(b′)の間の異性化反応が併発する。しか
し、この異性化反応は平衡反応であり、出発原料が3,
4−ジ置換体と1,4−ジ置換体のいずれを主体とする
混合物の場合であってもその効果は同じである。従って
目的とする脱離反応を、1,4−ジアセトキシブテン−
2又はこれを含む混合物を用いる場合であっても、上述
した3,4−ジアセトキシブテン−1を主体とする原料
の反応に準じて行うことができる。
【0057】
【実施例】以下に本発明をより更に具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
制約されるものではない。尚、以下の例における反応結
果はガスクロマトグラフィーにより反応液組成を分析し
た結果より算出した。また、ホスファイト化合物として
は、前記の(P1)〜(P21)を用い、ホスファイト
を使用する全ての反応は窒素雰囲気下において実施し
た。以下の実施例、比較例において、3,4−ジアセト
キシブテン−1は3,4−DABEと表し、1,4−ジ
アセトキシブテン−2は1,4−DABEと表す。 実施例1 窒素置換した10mlのフラスコに3,4−DABE
1ml(6.3mmol)、Pd(dba)2 3.7mg
(6.4μmol)及びホスファイト化合物(P13
10mg(12.7μmol)を加えて、撹拌下120℃
で1時間反応させた。反応生成液をGCにより分析した
結果、1−アセトキシ−1,3−ブタジエン 33mo
l%(この時、1-アセトキシ-1,3-フ゛タシ゛エンと同モル量の酢酸
も生成した)、1,4−DABE及び3,4−DABE
67mol%であった。尚、反応系中ではPd金属の析
出は認められなかった。 実施例2 反応液中に1mlのNMP(N-メチル-2-ヒ゜ロリト゛ン)を添加
したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。
反応生成液中には、1−アセトキシ−1,3−ブタジエ
ン 33mol%(この時、1-アセトキシ-1,3-フ゛タシ゛エンと同
モル量の酢酸も生成した)、1,4−DABE及び3,
4−DABE 67mol%が含まれていた。尚、反応系
中ではPd金属の析出は認められなかった。 実施例3 Pd化合物としてPd2(dba)3 3.0mg(3.
2μmol)を使用し、3,4−DABEの代わりに
1,4−DABEを使用したこと以外は、実施例1と同
様にして反応を行った。反応生成液中には、1−アセト
キシ−1,3−ブタジエン 11mol%(この時、1-
アセトキシ-1,3-フ゛タシ゛エンと同モル量の酢酸も生成した)、
1,4−DABE及び3,4−DABE 88mol%が
含まれていた。尚、反応系中ではPd金属の析出は認め
られなかった。 実施例4 1,4−DABEの代わりにtrans-2-ヘキシルアセテー
トをアリル原料化合物として用いたこと以外は、実施例
3と同様にして反応を行った。反応生成液中には、1、
3−ヘキサジエン 77mol%(この時、1-アセトキシ-1,
3-フ゛タシ゛エンと同モル量の酢酸も生成した)、trans-2-ヘ
キシルアセテート、cis-2-ヘキシルアセテート及び3-ア
セトキシ-1-ヘキセンが23mol%含まれていた。
尚、反応系中ではPd金属の析出は認められなかった。 比較例1 ホスファイト化合物(P13)の代わりに、トリフェニ
ルホスフィン17mg(65μmol)を使用したこと
以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応生成
液中には、1−アセトキシ−1,3−ブタジエン 1.
2mol%(この時、1-アセトキシ-1,3-フ゛タシ゛エンと同モル量
の酢酸も生成した)、1,4−DABE及び3,4−D
ABE 99mol%が含まれていた。尚、反応系中で
はPd金属の析出は認められなかった。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、3,4−二置換ブテン
−1及び/又は1,4−二置換ブテン−2等のアリル原
料化合物を第8〜10族の金属化合物及び少なくとも1
つのリン−酸素結合を有する有機リン化合物を含む触媒
を用いて反応させることにより、高転化率、高選択率
で、且つ、金属の析出を抑制しつつ、対応するジエン化
合物を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 高井 正樹 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 大野 博信 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC13 BA21 BA24 BA25 BA26 BA37 BA45 BA53 KA30 4H039 CA21 CG90 4J100 AS06P BA15P CA01 CA04 DA49

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(a)、(b)で表される化
    合物、及びそれらの混合物から選ばれるアリル原料化合
    物の脱離反応によりジエン化合物を製造する方法におい
    て、周期表の第8〜10族の金属の化合物及び少なくと
    も1つのリン−酸素結合を有する有機リン化合物を含む
    触媒の存在下に脱離反応を行うことを特徴とするジエン
    化合物の製造方法。 【化1】 (式(a)及び(b)中、Rは、アシルオキシ基、水酸
    基、ハロゲン、OCO2R′ 基、OSO2R′ 基、及び
    OPO2OR′ 基(ここで、R′ はアルキル基又はア
    リール基を表し、置換基を有していてもよい。)から選
    ばれる基を表し、R1〜R6は、それぞれ独立して、水素
    原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20の
    アルコキシ基、アシルオキシ基、OCO2R′ 基、OS
    2R′ 基、及びOPO2OR′ 基(ここで、R′
    アルキル基又はアリール基を表し、置換基を有していて
    もよい。)炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数
    2〜40のジアルキルアミノ基、炭素数6〜20のアリ
    ール基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数6〜
    20のアルキルアリール基、炭素数6〜20のアルキル
    アリーロキシ基、炭素数6〜20のアリールアルコキシ
    基、シアノ基、炭素数2〜20のエステル基、ヒドロキ
    シ基、又はハロゲン原子を表し、置換基を有していても
    よい基であり、R1〜R6は結合して環状構造を形成して
    いてもよい。)
  2. 【請求項2】 ジエン化合物が、下記一般式(c)で表
    される化合物である請求項1に記載のジエン化合物の製
    造方法。 【化2】 (式(c)中、R1〜R6は、式(a)及び(b)中のR
    1〜R6と同じ基を表す。)
  3. 【請求項3】 アリル原料化合物が、式(a’):CH
    2=CH-CHR7-CH28で表される3,4−二置換ブ
    テン−1、式(b’):CH29-CH=CH-CH210
    で表される1,4−二置換ブテン−2及びそれらの混合
    物から選ばれるものである請求項1又は2に記載のジエ
    ン化合物の製造方法。(但し、式(a’)及び(b’)
    において、R7〜R10はアセトキシル基、水酸基、ハロ
    ゲン、OCO2R′ 基、OSO2R′ 基、及びOPO2
    OR′ 基(ここで、R′ はアルキル基又はアリール基
    を表し、置換基を有していてもよい。)から選ばれる基
    であり、同一でも異なっていてもよい。)
  4. 【請求項4】 3,4−ジアセトキシブテン−1及び3-
    ブテン-1,2-ジオールモノカルボキシレートを主成分と
    する混合物を反応させて1−アセトキシ−1,3−ブタ
    ジエンを含む反応生成物を得る請求項1〜3のいずれか
    に記載のジエン化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 該金属化合物がロジウム化合物、ニッケ
    ル化合物、白金化合物及びパラジウム化合物からなる群
    から選ばれる1種以上である請求項1〜4のいずれかに
    記載のジエン化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つのリン−酸素結合を有す
    る有機リン化合物が、ホスファイト化合物である請求項
    1〜5のいずれかに記載のジエン化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 ホスファイト化合物が下記一般式
    (I′)〜(VI′)で示される化合物からなる群から選
    ばれる少なくとも一種である請求項6に記載のジエン化
    合物の製造方法。 【化3】 (式(I′)〜(VI′)において、R11〜R22は、それ
    ぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、シクロアル
    キル基、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基、ア
    リールアルコキシ基、又はアリール基を表し、更に置換
    基を有していてもよい基であり、Z1 〜Z4 及びA1
    3 は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい
    アルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、又
    は−Ar1−(Q1 )n −Ar2−なる真中に二価の連結
    基を有してもよいジアリーレン基(但し、Ar1 及びA
    2 は、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素
    数6〜18のアリーレン基を表す)を表す。Tは、炭素
    原子、アルカンテトライル基、ベンゼンテトライル基、
    又は、T1-(Q2 )n-T2で表される置換基を有してい
    てもよい四価の基であり、T1及びT2は、それぞれ独立
    して、アルカントリイル基及びベンゼントリイル基から
    選ばれる置換基を有していてもよい三価の有機基を表
    す。Q1 及びQ2 は、それぞれ独立して、−CR2324
    −、−O−、−S−又は−CO−を表し、nは0又は1
    であり、R23及びR24は、それぞれ独立して、水素原
    子、アルキル基又はアリール基であり、置換基を有して
    いてもよい。)
  8. 【請求項8】 ホスファイト化合物が一般式(IV′)で
    示される化合物である請求項7に記載のジエン化合物の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 ホスファイト化合物が一般式(V′)で
    示される化合物である請求項7に記載のジエン化合物の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 ホスファイト化合物が一般式(VI′)
    で示される化合物である請求項7に記載のジエン化合物
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 一般式(VI′)〜(VI′)のいずれか
    において、R17〜R 22は置換基を有していてもよい炭素
    数6〜20のアリール基を表し、Z1 〜Z4はそれぞれ
    独立して−Ar1 −(Q1 )n −Ar2 なる真中に二価
    の連結基を有してもよいジアリーレン基(但し、Ar1
    及びAr2 は、それぞれ独立して、置換基を有してもよ
    い炭素数6〜18のアリーレン基を表し、Q1 は、それ
    ぞれ独立して、−CR2324−、−O−、−S−又は−
    CO−を表し、nは0又は1であり、R23及びR24は、
    それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はアリール
    基を表す。)を表し、A1 〜A3 は置換基を有してもよ
    い炭素数12〜20のビスアリーレン基を表す請求項8
    〜10にのいずれかに記載のジエン化合物の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項4の方法により得られた1-アセ
    トキシ-1,3-ブタジエンを、更に重合反応又は共重合反
    応させてエラストマー組成物を製造する方法。
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