JP4092863B2 - アリル化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニルオキシラン化合物とカルボン酸とを反応させて、アリル位にこのカルボン酸のアシルオキシ基及び/又は水酸基が導入されたアリル化合物を製造する方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
3,4−エポキシ−ブテン−1に触媒の存在下にカルボン酸を反応させると、1,4−ジヒドロキシブテン−2及び1,2−ジヒドロキシブテン−3のモノエステル混合物が生成することは公知である。この反応では、反応温度を高めると1,4−ジヒドロキシブテン−2及び1,2−ジヒドロキシブテン−3のジエステル混合物が生成する。触媒としては、周期律表の第8〜10族の金属と有機リン化合物を含む均一系触媒が代表的なものとして知られている。
【0003】
例えばWO89/02883には、0価パラジウムとホスフィン配位子とから成る錯体触媒の存在下に、3,4−エポキシ−ブテン−1に酢酸を反応させて、1−アセトキシ−4−ヒドロキシ−ブテン−2と3−アセトキシ−4−ヒドロキシ−ブテン−1の混合物を得たことが記載されている。酢酸に代えてテレフタルを反応させた例も記載されている。ドイツ特許94−4429690にも、パラジウム化合物とトリフェニルホスフィンとを組合せた触媒を用いて、3,4−エポキシ−ブテン−1と酢酸を反応させたことが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
3,4−エポキシ−ブテン−1にカルボン酸を反応させる従来法の問題点の一つは、触媒の活性が低いことである。従って本発明は高活性の触媒を用いてこの反応を行う方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ビニルオキシラン化合物とカルボン酸とを反応させて、アリル位にこのカルボン酸のアシルオキシ基及び/又は水酸基が導入されたアリル化合物を製造するに際し、(a)周期律表の第8〜10族の金属としてのパラジウム、及び(b)複数のリン原子を含み、かつその少なくとも一つが少なくとも1つのP−O−有機基結合を形成している多座配位の有機リン化合物であって、後述の式(4)〜(7)のいずれかで示される化合物、を含む触媒の存在下に反応を行うことにより、高反応率でアリル化合物を製造することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で反応原料として用いるビニルオキシラン化合物は、炭素−炭素二重結合構造とエポキシ構造とが、炭素−炭素結合で直接結合している化合物である。その代表的なものは式(1)で示される。
【0007】
【化4】
【0008】
式(1)において、R1 ないしR6 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ジアルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルキルアリールオキシ基、アリールアルコキシ基、シアノ基、水酸基、アシルオキシ基又はアルコキシカルボニル基を示す。但しR4 〜R6 が水酸基であることはない。これらの置換基には更に反応を阻害しない置換基が結合していてもよい。またR1 とR5 とが結合して環を形成していてもよい。式(1)で示されるビニルオキシラン化合物のいくつかを例示すると、3,4−エポキシ−ブテン−1、3−メチル−3,4−エポキシブテン−1、3,4−エポキシ−シクロヘキセン−1、1,2−エポキシ−ヘプテン−3、3,4−エポキシ−8−メトキシ−オクテン−1、3,4−エポキシ−1−(パラクロロフェニル)ブテン−1、4,5−エポキシビシクロ[4.4.0]デカ−2−エン、3,4−エポキシ−1,3−メチルトリシクロ[8.4.0.02.7 ]テトラデカ−5−エンなどが挙げられる。
【0009】
ビニルオキシラン化合物としては、通常はブタジエン類やピペリレン類などの鎖状ジエン化合物のエポキシ化物を用いるが、入手の容易なブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのエポキシ化物、なかでもブタジエンのエポキシ化物である3,4−エポキシ−ブテン−1を用いるのが好ましい。
ビニルオキシラン化合物と反応させるカルボン酸としては、前述のWO89/02883に記載されているものを含めて任意のものを用いることができる。通常は炭素数2〜16の脂肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族モノカルボン酸を用いる。例えば炭化水素鎖にアリール基やシクロアルキル基が結合していてもよい炭素数2〜16の脂肪族モノカルボン酸、環にアルキル基が結合していてもよい炭素数7〜16の芳香族カルボン酸、環にアルキル基が結合していてもよい炭素数4〜16の脂環式カルボン酸などが用いられる。好ましくは炭素数2〜4の脂肪族カルボン酸又は安息香酸が用いられる。なかでも酢酸を用いるのが好ましい。
【0010】
触媒として用いる周期律表第8〜10族の金属は、パラジウムである。パラジウムは、酢酸塩などのカルボン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などの無機酸塩、アセチルアセトナート、アルケン化合物、アミン化合物、ピリジン化合物、ホスフィン配位化合物、ホスファイト配位化合物など、任意の化合物として用いることができる。通常用いられる化合物のいくつかを例示すると、
【0011】
例えば、PdCl2 、PdBr2 、PdCl2 (COD)、PdCl2 (PPh3 )2 、Pd(PPh3 )4 、Pd2 (dba)3 ・CHCl3 、K2 PdCl4 、K2 PdCl6 (potassium hexachloropalladate(IV))、PdCl2 (PhCN)2 、PdCl2 (CH3 CN)2 、Pd(dba)2 、Pd2 (dba)3 、Pd(NO3 )2 、Pd(OAc)2 、Pd(CF3 COO)2 、PdSO4 、Pd(acac)2 、アリルパラジウムクロライド二量体等が挙げられる。なかでもPd(OAc)2 、PdCl2 等のパラジウムのカルボン酸塩又はハロゲン化物を用いるのが好ましい。
【0012】
なお、上記において、CODは1,5−シクロペンタジエン、dbaはジベンジリデンアセトン、acacはアセチルアセトナートをそれぞれ表す。
【0013】
多座配位の有機リン化合物としては、下記の式(4)〜(7)のいずれかで示されるものが用いられる。なかでもホスファイト構造を形成しているリン原子を含むものを用いるのが好ましい。多座配位のリン化合物として最も好ましいのは、リン原子の全てがホスファイト構造を形成しているポリホスファイト化合物である。
【0014】
【化5】
【0015】
これらの式(4)〜(7)において、R11〜R18は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を示し、これらには更に置換基が結合していてもよい。nは0又は1を示すが全てのnが同時に0となることはない。
R11〜R18がアルキル基である場合には、その炭素数は通常1〜20であり、好ましくは1〜14である。例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。また、これらのアルキル基に結合する置換基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、アミノ基、シアノ基、炭素数2〜10のアシルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子などが挙げられる。
【0016】
R11〜R18がシクロアルキル基である場合には、その炭素数は環に結合するアルキル基も含めて通常は3〜20である。シクロアルキル基の代表的なものはシクロペンチル基又はシクロヘキシル基であり、環に結合するアルキル基は通常はメチル基又はエチル基である。
R11〜R18がアリール基である場合には、その炭素数は環に結合する置換基も含めて通常は6〜20であり、好ましくは6〜14である。置換基としてはアルキル基が代表的なものであるが、ハロゲン原子、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、シアノ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、水酸基その他の置換基が結合することもある。またこれらの置換基に更にこれらの置換基が結合していることもある。R11〜R18が示すアリール基のいくつかを例示すると、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、2−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、4−ニトロフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、2−メチル−α−ナフチル基、3−t−ブチル−β−ナフチル基、3−メトキシカルボニル−β−ナフチル基、3,6−ジ−t−ブチル−β−ナフチル基、7−テトラリニル基、8−テトラリニル基などが挙げられる。
【0017】
Tは炭素原子又は脂肪族もしくは芳香族の4価の基である。なおTは脂肪族又は芳香族の3価の基が、直接又は連結基を介して結合した式(8)で示されるものであってもよい。
【0018】
【化6】
T2 −Qn −T3 …(8)
ここに、T2 及びT3 は、それぞれ独立して、3価の脂肪族又は芳香族の基を示し、Qはアルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−CO−などの連結基を示し、nは0又は1を示す。T2 及びT3 が脂肪族基である場合には、その炭素数は通常10以下であり、またT2 及びT3 が芳香族基である場合には、その炭素数は通常6〜15である。Qがアルキレン基又はアリーレン基である場合には、その炭素数は通常10以下である。なお、これらの基には更に置換基が結合していてもよい。
【0019】
Z1 〜Z3 及びA1 〜A3 は、それぞれ独立して、アルキレン基、アリーレン基又はアルキレン基やアリーレン基が直接又は連結基を介して結合した基を示す。Z1 〜Z3 及びA1 〜A3 がアルキレン基を示す場合には、その炭素数は通常20以下である。そのいくつかを例示するとジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1,3−ジメチルプロピレン基、テトラメチルエチレン基、1,3−テトラメチルプロピレン基、2,2−ジメチルプロピレン基などが挙げられる。またこれらの基には更に置換基が結合していてもよく、置換基としては例えばアルコキシ基、アリール基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、トリメチルシリル基、アシルオキシ基、アミド基、トリフルオロメチル基、水酸基などが挙げられる。これらの置換基の炭素数は通常は10以下である。
【0020】
Z1 〜Z3 及びA1 〜A3 がアリーレン基を示す場合には、通常はフェニレン基又はナフチレン基である。これらの基には更に置換基が結合していてもよく、置換基としては例えばアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、シアノ基、アシルオキシ基、アミド基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、トリメチルシリル基、水酸基、ハロゲン原子などが挙げられる。これらの置換基の炭素数は通常は10以下である。Z1 〜Z3 及びA1 〜A3 が示すアリーレン基のいくつかを例示すると、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、3,5−ジ−t−ブチル−1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、1,3−ナフチレン基などが挙げられる。
【0021】
Z1 〜Z3 及びA1 〜A3 が、アルキレン基やアリーレン基が直接又は連結基を介して結合した基である場合には、連結基としては置換されていてもよいメチレン基、−O−、−S−、−CO−などが挙げられる。またアリーレン基には更に置換基が結合していてもよく、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、シアノ基、アシルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子などが挙げられる。これらの置換基の炭素数は通常は10以下である。このような直接又は連結基を介してアルキレン基やアリーレン基が結合した基としては、例えば下記の表−1に示すものが挙げられる。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
式(4)〜(7)で示される有機リン化合物のいくつかを下記の表−2に示す。
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】
【表9】
【0032】
【表10】
【0033】
【表11】
【0034】
【表12】
【0035】
【表13】
【0036】
【表14】
【0037】
【表15】
【0038】
【表16】
【0039】
本発明によるビニルオキシラン化合物とカルボン酸とからのアリル化合物の生成反応は原料のビニルオキシラン化合物とカルボン酸との混合物に、触媒成分である周期律表の第8〜10族の金属の化合物と多座配位のリン化合物を加えて、反応温度、通常は−20℃〜100℃に保持することにより容易に進行する。反応温度は好ましくは−10℃〜80℃、特に0〜60℃である。周期律表の第8〜10族の金属の化合物は、原料のビニルオキシラン化合物に対して、金属として通常0.0001〜5モル%となるように用いればよい。0.001〜1モル%、特に0.01〜0.1モル%となるように用いるのが好ましい。多座配位のリン化合物は第8〜10族の金属1モルに対して通常1〜1000モル用いる。金属1モルに対して2〜100モル、特に2〜10モルとなるように用いるのが好ましい。また原料のビニルオキシラン化合物に対するカルボン酸のモル比は通常0.1〜10である。好ましくはこのモル比が0.5〜5、特に1〜3となるようにビニルオキシラン化合物とカルボン酸とを混合するのが好ましい。
【0040】
反応は無溶媒でも行ない得るが、非プロトン性極性溶媒を用いると反応が大きく促進される。好ましい溶媒としては、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジベンジルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラハイドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ジ−n−オクチルフタレートなどのエステル類などが挙げられる。また、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼンなどの炭化水素類や、クロロベンゼン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素を用いることもできる。更に反応により副生する高沸点物を溶媒とすることもできる。
【0041】
反応は下記のように進行し、穏和な条件下では3,4−エポキシブテン−1の3位又は4位の一方にカルボン酸のアシルオキシ基、他方に水酸基が結合した化合物と、1位又は4位の一方にカルボン酸のアシルオキシ基、他方に水酸基が結合した化合物が併産するが、高温で反応させると3位及び4位、又は1位及び4位のいずれにもアシルオキシ基が結合した化合物が生成する。
【0042】
【化7】
【0043】
(式中、RA 及びRB の一方は反応に用いたカルボン酸のアシルオキシ基であり、他方は水酸基又は反応に用いたカルボン酸のアシルオキシ基である)
反応は回分方式でも連続方式でも行うことができる。反応終了後は反応生成液から蒸留等により生成物を回収し、第8〜10族の金属と多座配位のリン化合物を含む残留液は、触媒として次回の反応に用いることができる。なお、多座配位のリン化合物は反応及びそれに引続く蒸留工程で徐々に分解するので、蒸留工程で得られた残留液を触媒として循環使用していると、多座配位のリン化合物の分解生成物が残留液中に蓄積していく。また反応では高沸点物も生成するので、残留液を循環使用する場合には、その一部を系外に排出し、排出量に見合う量の新たな第8〜10族の金属化合物及び多座配位のリン化合物を供給して、残留液の組成が一定となるようにするのが好ましい。
【0044】
本発明で得られるアリル化合物は、公知の方法によりブタンジオール類やテトラヒドロフラン類に転換することができる。特に3,4−エポキシ−ブテン−1から生成する1−ヒドロキシ−4−アシルオキシブテン−2は、大きな需要のある1,4−ブタンジオールやテトラヒドロフランの原料として用いることができる。
【0045】
【実施例】
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜5及び比較例1〜3
内容積10mLのフラスコに、窒素雰囲気下でパラジウム化合物、有機リン化合物、3,4−エポキシ−1−ブテン及び酢酸を仕込み、所定温度で1時間撹拌して反応させた。反応生成液をガスクロマトグラフィーで分析した。反応条件を表−3に、分析結果を表−4に示す。
【0046】
【表17】
【0047】
*1 溶媒として-N−メチル−2−ピロリドン 1mLを仕込んだ
*2 溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミド 3mLを仕込んだ
*3 溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミド 300μLを仕込んだ
*4 番号は表−2の有機リン化合物の番号である。
*5 トリス(2,4−ジ−ターシャリブチルフェニル)ホスファイト
【0048】
【表18】
【0049】
*1 生成物の1−アセトキシ−4−ヒドロキシ−ブテン−2のトランス体とシス体との比
*2 生成物の3−ブテン−1,2−ジオールモノアセテートに対する1−アセトキシ−4−ヒドロキシ−ブテン−2の比
*3 パラジウム1モル当りの反応した3,4−エポキシブテン−1のモル数
Claims (6)
- ビニルオキシラン化合物とカルボン酸とを反応させて、アリル位にこのカルボン酸のアシルオキシ基及び/又は水酸基が導入されたアリル化合物を製造するに際し、
(a)周期律表の第8〜10族の金属としてのパラジウム、及び
(b)複数のリン原子を含み、かつその少なくとも一つが少なくとも1つのP−O−有機基結合を形成している多座配位の有機リン化合物であって、下記式(4)〜(7)のいずれかで示される化合物、
を含む触媒の存在下に反応を行うことを特徴とするアリル化合物の製造方法。
- ビニルオキシラン化合物が下記式(1)で示され、アリル化合物が式(2)及び/又は式(3)で示されることを特徴とする請求項1記載のアリル化合物の製造方法。
- R1 〜R6 が全て水素原子であり、RA 及びRB の一方がアシルオキシ基、他方が水酸基であることを特徴とする請求項2記載のアリル化合物の製造方法。
- 反応系中における周期律表の第8〜10族の金属に対する多座配位の有機リン化合物のモル比が1〜1000であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアリル化合物の製造方法。
- カルボン酸が炭素数2〜16の脂肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族モノカルボン酸であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のアリル化合物の製造方法。
- 多座配位の有機リン化合物が、リン原子の全てがホスファイト構造を形成しているポリフォスファイト化合物であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のアリル化合物の製造方法。
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JP2002105028A (ja) | アリル化合物の製造方法 |
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