JP2002100952A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP2002100952A JP2000290661A JP2000290661A JP2002100952A JP 2002100952 A JP2002100952 A JP 2002100952A JP 2000290661 A JP2000290661 A JP 2000290661A JP 2000290661 A JP2000290661 A JP 2000290661A JP 2002100952 A JP2002100952 A JP 2002100952A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面波のエネルギーを効果的に閉じ込めるこ
とができ、かつ損失の低減及びフィルタ特性の改善を果
たし得る弾性表面波装置を得る。 【解決手段】 伝搬方向の異方性指数γ<−1である弾
性表面波が励振される圧電基板上に、複数本の電極指1
4a,14bと、第1,第2のバスバー電極14c,1
4dと有する少なくとも1つの櫛形電極14が形成され
ており、表面波の波長をλとしたときに、電極指14
a,14bの膜厚が0.04λ以上であり、第1,第2
のバスバー電極14c,14dの少なくとも一部17,
18の厚みが電極指14a,14bの厚みよりも厚くさ
れており、表面波伝搬方向に対して垂直な方向に表面波
のエネルギーが閉じ込められる弾性表面波装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば移動体通信
機において帯域フィルタとして用いられる弾性表面波フ
ィルタなどの弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波フィルタは、他の誘電体フィ
ルタなどに比べて小型化を図り得るので、移動体通信機
の帯域フィルタとして広く用いられている。もっとも、
移動体通信機用の帯域フィルタでは、通過帯域において
低損失であることが要求される。従って、上記弾性表面
波フィルタにおいて、低損失化を図るために様々な工夫
がなされている。
【0003】例えば、図15(a)に示す一端子対弾性
表面波共振子を用いた弾性表面波フィルタが提案されて
いる。ここでは、櫛形電極201の表面波伝搬方向両側
に、複数本の電極指を有するグレーティング反射器20
2,203が配置されており、該反射器202,203
により低損失化が図られている。
【0004】また、図15(b)に示すように、1つの
櫛形電極205のみからなる弾性表面波共振子も提案さ
れている。ここでは、櫛形電極205における電極指の
対数が、例えば200対と多くされており、それによっ
て反射器を設けずとも表面波エネルギーが櫛形電極20
5が設けられている領域にほぼ閉じ込められる。すなわ
ち、多対型のエネルギー閉じ込め型の弾性表面波共振子
が構成されている。
【0005】また、図16に示す共振子型弾性表面波フ
ィルタでは、表面波伝搬方向に複数の櫛形電極206,
207が配置されている。櫛形電極206,207が配
置されている領域の表面波伝搬方向両側には、グレーテ
ィング反射器208,209が配置されている。
【0006】さらに、上述した図15(a)及び(b)
に示したように弾性表面波共振子が複数組み合わされて
いる、梯子型回路を有する弾性表面波フィルタや、ラチ
ス型回路構成を有する弾性表面波フィルタも提案されて
いる。
【0007】上記のように、反射器を用いたり、あるい
は櫛形電極の電極指の対数を増加させることにより、励
振された表面波に基づくエネルギーが閉じ込められ、そ
れによって共振特性のQを高めたり、損失の低減を図っ
たりすることができる。
【0008】しかしながら、弾性表面波装置の設計に際
しては、櫛形電極における電極指の対数や反射器の電極
指の本数のような基本的なパラメーターだけでなく、図
17に示す櫛形電極における電極指211の幅L1と櫛
形電極における表面波伝搬方向において隣り合う電極指
211,211間のギャップ長L2との比率、すなわち
L1/(L1+L2)[以下、dutyと略す]や、櫛
形電極の電極膜厚h/λ(但し、λは表面波の波長を示
し、h/λはλにより規格化された膜厚を示す)も、電
極抵抗、弾性表面波の導波モード及び電極容量などに関
わってくる。従って、これらのパラメータも最適化する
ことが重要である。
【0009】なお、上記ギャップ長L2とは、ギャップ
の表面波伝搬方向に沿う距離をいうものとする。上記の
ように、従来、弾性表面波フィルタのフィルタ特性を高
めるために、様々な工夫がなされている。例えば、特開
平7−283682号公報には、36°YcutX方向
伝搬LiTaO3 圧電基板を用いており、かつ表面波伝
搬路に対して水平方向のモード結合を利用した縦結合共
振子型弾性表面波フィルタが開示されている。ここで
は、櫛形電極の電極膜厚を0.06λ〜0.10λの範
囲とし、かつ櫛形電極のdutyを0.6よりも大きく
することにより、オーミック抵抗損が小さくなり、フィ
ルタ特性の急峻性が高められるとされている。
【0010】他方、特開平6−188673号公報に
は、36°YcutX方向伝搬LiTaO3 基板上に複
数の1端子対弾性表面波共振子を形成してなるラダー型
弾性表面波フィルタが開示されている。図18に、この
ラダー型回路を示す。図18において、S1,S2は直
列腕共振子を、P1〜P3は並列腕共振子を示す。この
先行技術に記載の弾性表面波フィルタでは、櫛形電極の
電極膜厚h/λが、0.04λ〜0.10λの範囲とさ
れており、それによって不要スプリアスが通過帯域内か
ら除去され、フィルタ特性が改善されるとされている。
【0011】上記のように、36°YcutX方向伝搬
LiTaO3 基板を使用する場合には、櫛形電極の膜厚
を、0.04λ以上、かつdutyを0.5よりも大き
くすることにより抵抗損失の低減やスプリアス抑制効果
が得られるとされている。
【0012】他方、移動体通信システムの高周波化に伴
い、用いられる弾性表面波フィルタの周波数は800M
Hz〜2.5GHzと高周波化している。弾性表面波の
音速は数千m/秒程度であるため、800MHz〜2.
5GHzで動作するように弾性表面波装置を構成した場
合、表面波の波長は数μm程度と短くなる。従って、櫛
形電極や反射器における電極パターンを微細化しなけれ
ばならない。
【0013】そのため、電極膜厚の絶対値が薄く、電極
指の幅が細くなり、電極抵抗による損失(オーミック損
失)が無視できなくなってきている。また、電極の厚み
が薄くなると、電極の強度が低下する。従って、ワイヤ
ーボンディングに耐え得る電極を構成することができな
くなる。
【0014】そこで、実際に弾性表面波が励振する電極
部分以外の電極部分、例えばバスバー電極、引き回し電
極、あるいはワイヤーボンディングパッドの膜厚を厚く
することにより、オーミック損失をできるだけ小さくす
ることにより、損失を低減したり、ワイヤーボンディン
グに際しての強度を確保する試みがなされている。
【0015】例えば、特開昭62−47206号公報に
は、弾性表面波が進行する方向に対して垂直方向の成分
により音響結合が生じる弾性表面波フィルタにおいて、
表面波伝搬方向において隣り合う櫛形電極が共有してい
るバスバー電極の厚みが、櫛形電極の電極指の厚みに対
して厚くされている。その結果、抵抗の低減を図りつ
つ、音速を制御することにより、良好なフィルタ特性が
得られると記載されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図15(a)及び
(b)に示した弾性表面波共振子や図16に示した共振
子型弾性表面波フィルタでは、表面波が伝搬する方向で
あるX軸方向においては、反射器の電極指の数を増やし
たり、櫛形電極の電極指の対数を増やしたりすることに
より、ほぼ完全に弾性表面波を反射させてエネルギーを
閉じ込めることができる。ところが、弾性表面波は、X
方向成分だけでなく、X方向に対して垂直な方向、すな
わち圧電板の主面に対して垂直な方向であるY方向の成
分も有しており、該Y方向成分がビーム状に広がりなが
ら表面波が伝搬する。このため、Y軸方向においても表
面波のエネルギーを十分に閉じ込めることが必要であ
り、さもなければ、回折損が増大し、Qが劣化する。
【0017】他方、音響学会講演論文集3−1−1(1
979/6)、第77頁〜第78頁には、36°Ycu
tX伝搬LiTaO3 基板では、伝搬方向がX軸から角
度θずれた際の音速V(θ)を下記の式で表したときの
定数である、異方性指数γが−1よりも小さいことが記
載されている。なお、下記の式において、V0はθが0
°の時の音速である。
【0018】V(θ)=V0×(1+γ/2×θ2 ) 上記異方性指数γが−1より小さい場合には、導波路に
おける速度に対して外側の速度が遅い場合にエネルギー
が閉じ込められる。すなわち、櫛形電極の電極指が設け
られている部分における弾性表面波の速度をVs、バス
バー電極を伝搬する弾性表面波の速度をVmとした場
合、Vs/Vm>1であることが、エネルギー閉じ込め
のための条件である。
【0019】ところが、電極指交差領域を伝搬する弾性
表面波の速度Vsと、バスバー電極部を伝搬する弾性表
面波の速度Vmの比Vs/Vmは、電極指の膜厚とバス
バー電極の膜厚を同一とした場合には、dutyや電極
膜厚により大きく変わることが見出された。
【0020】すなわち、電極膜厚が薄く、dutyが小
さい場合には、Vs/Vm>1を満たすが、電極膜厚を
厚くし、dutyを大きくしていった場合には、Vs/
Vmは小さくなる。さらに、ある条件下においては、V
s=Vmとなり、それ以上dutyが大きくなったり、
あるいは電極膜厚が厚くなったりすると、Vs/Vm<
1となり、実質的にY軸方向にはエネルギーが閉じこも
らないことになる。
【0021】図19に、36°YcutX伝搬LiTa
3 基板において櫛形電極をAlにより形成し、上記d
utyを0.5とした場合の、電極膜厚(h/λ)と、
Vs/Vmとの関係を示す。図19から明らかなよう
に、Vs/Vmは、電極膜厚h/λが3〜4%、すなわ
ち0.03〜0.04程度で最大値をとり、それ以上厚
くなると、Vs/Vmの値が放物線を描きつつ小さくな
ることがわかる。特に、電極膜厚が0.06λを超えた
所から急激にVs/Vmが小さくなることがわかる。
【0022】仮に、バスバー電極のY軸方向の長さが無
限であれば、Vs/Vm>1を満たしさえすれば、エネ
ルギーは閉じ込められる。しかしながら、バスバー電極
のY軸方向の長さが有限である場合には、Vs/Vmが
十分に大きくなければ、エネルギー閉じ込め効果は小さ
くなり、フィルタ特性において損失が増大する。
【0023】図20は、36°YcutX伝搬LiTa
3 基板において、櫛形電極をAlにより構成し、電極
膜厚を0.06λとして固定した場合の、上記duty
と、Vs/Vmとの関係を示す。
【0024】図20から明らかなように、dutyが小
さい場合には、Vs/Vmが大きくなるものの、dut
yが大きくなると、Vs/Vmが小さくなることがわか
る。特に、dutyが0.8を超えると、Vs/Vm<
1となり、エネルギー閉じ込め条件が満たされなくな
る。
【0025】さらに、下記の表1に示すように、dut
yと電極膜厚とを様々に変化させた場合のVs/Vmの
変化を示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、膜厚が厚くな
り、かつdutyが大きくなるにつれて、Vs/Vmの
値が小さくなることがわかる。特に、下記の式(1)〜
(6)を満たす関係、すなわち表1において、太線より
も右側の条件では、Vs/Vm<1となり、実質的にY
軸方向における導波モードを満たさなくなることがわか
る。
【0028】
【数13】
【0029】
【数14】
【0030】
【数15】
【0031】
【数16】
【0032】
【数17】
【0033】
【数18】
【0034】以上のように、図15(a)及び(b)に
示した弾性表面波共振子あるいは図16に示した共振子
型弾性表面波フィルタでは、電極膜厚を厚くしたり、上
記dutyを大きくすることにより、電極抵抗損失の低
減及び不要スプリアスの除去を行うことができ、好まし
いと考えられていた。
【0035】しかしながら、弾性表面波のY軸方向のエ
ネルギー閉じ込め効果に着目すると、電極膜厚が0.0
4λで閉じ込め効果が最大となり、0.04λ以上の電
極膜厚ではエネルギー閉じ込め効果が弱くなる。
【0036】また、dutyが大きくなる場合にも同様
の現象が現れ、dutyが0.5以上となると、エネル
ギー閉じ込め効果が弱くなる。特に、電極膜厚とdut
yとの関係がある条件を満たす領域においては、エネル
ギー閉じ込め条件を満たさなくなり、フィルタ特性にお
ける損失が増大することになる。
【0037】従って、最大限のエネルギー閉じ込め効果
を得ようとするには、電極膜厚は0.04λ以下、du
tyは0.5以下であることが好ましいと考えられる。
しかしながら、電極膜厚を薄く、dutyを0.5より
小さくすると、別の原因によりフィルタ特性が悪化する
ことが、上述した特開平7−283682号公報や特開
平6−188673号公報の記載から明らかである。
【0038】すなわち、弾性表面波フィルタにおける良
好なフィルタ特性を得るための最適な電極構造と、上記
Y軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果に着目した場
合の最適な電極構造は異なっており、両者はトレードオ
フの関係となっている。
【0039】また、特開昭62−47206号公報によ
れば、表面波伝搬方向において隣り合う櫛形電極が共有
するバスバー電極の厚みを、電極指の厚みより厚くし、
特に電極指を伝搬する際の表面波の音速Vsと、バスバ
ー電極を伝搬する表面波の音速Vbと等しくすることに
より、櫛形電極同士の音響結合度が高められ、広帯域化
を図り得るとされている。
【0040】しかしながら、これは、櫛形電極同士が表
面波伝搬方向に対して直交する方向に音響結合されるよ
うな構成における現象であり、Vs=Vbとした場合、
上記Y軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果は逆に低
下することになる。
【0041】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、励振された表面波のエネルギーを効果的に閉
じ込めることができ、かつ損失の低減及びフィルタ特性
の改善を果たし得る弾性表面波装置を提供することにあ
る。
【0042】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
達成するためになされたものであり、第1の発明は、伝
搬方向の異方性指数γが、γ<−1である弾性表面波が
励振される圧電基板と、前記圧電基板上に形成されてお
り、Alを主成分とする複数本の電極指と、第1,第2
のバスバー電極とを有する少なくとも1つの櫛形電極と
を備え、前記弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方向
に表面波のエネルギーが閉じ込められる弾性表面波装置
であって、前記弾性表面波の波長をλとしたときに、前
記電極指の膜厚が0.04λ以上であり、かつ、前記第
1,第2のバスバー電極の少なくとも一部の厚みが、前
記電極指の厚みよりも厚くされていることを特徴とす
る。
【0043】また、第2の発明は、伝搬方向の異方性指
数γが、γ<−1である弾性表面波が励振される圧電基
板と、前記圧電基板上に形成されており、Alを主成分
とする複数本の電極指と、第1,第2のバスバー電極と
を有する少なくとも1つの櫛形電極とを備え、前記弾性
表面波の伝搬方向に対して垂直な方向に表面波のエネル
ギーが閉じ込められる弾性表面波装置であって、前記櫛
形電極の電極指幅をL1、表面波伝搬方向において隣り
合う電極指間のギャップの長さをL2としたときに、L
1/(L1+L2)≧0.5であり、かつ前記第1,第
2のバスバー電極の少なくとも一部の厚みが、前記電極
指の厚みよりも厚くされていることを特徴とする。
【0044】第3の発明は、伝搬方向の異方性指数γ
が、γ<−1である弾性表面波が励振される圧電基板
と、前記圧電基板上に形成されており、Alを主成分と
する複数本の電極指と、第1,第2のバスバー電極とを
有する少なくとも1つの櫛形電極とを備え、前記弾性表
面波の伝搬方向に対して垂直な方向に表面波のエネルギ
ーが閉じ込められる弾性表面波装置であって、前記電極
指の膜厚をh1、前記電極指幅をL1、表面波伝搬方向
において隣り合う電極指間のギャップの長さをL2、表
面波の波長をλとしたときに、下記の式(1)〜(6)
のいずれかが満たされており、かつ前記第1,第2のバ
スバー電極の少なくとも一部の厚みが、前記電極指の厚
みよりも厚くされていることを特徴とする。
【0045】
【数19】
【0046】
【数20】
【0047】
【数21】
【0048】
【数22】
【0049】
【数23】
【0050】
【数24】
【0051】第1〜第3の発明のさらに他の特定の局面
では、前記第1,第2のバスバー電極の少なくとも一部
が複数の電極膜を積層した多層構造を有し、それによっ
てバスバー電極の少なくとも一部が前記電極指の厚みよ
りも厚くされている。
【0052】本発明のより特定の局面では、多層構造を
有する前記バスバー電極において、最下層の電極膜が、
前記電極指と連ねられて形成されており、2層目以降の
電極膜が、最下層の電極膜と異なる金属により構成され
ている。
【0053】本発明に係る弾性表面波装置のさらに限定
的な局面では、前記多層構造を有する前記バスバー電極
において、該多層構造を構成している最下層の電極膜に
比べて、2層目以降の電極膜のうち少なくとも1層が、
相対的に高密度の金属により構成されている。
【0054】本発明に係る弾性表面波装置の他の特定の
局面では、前記多層構造を有する前記バスバー電極にお
いて、該多層構造を構成している最下層の電極膜に比べ
て、2層目以降の金属膜のうち少なくとも1層が、比抵
抗が小さく、かつ前記最下層の電極膜よりも厚くされて
いる。
【0055】また、本発明に係る弾性表面波装置の他の
特定の局面では、前記多層構造を有する前記バスバー電
極において、該多層構造を構成している電極膜間に上下
の電極膜の導通を確保するようにして絶縁膜が形成され
ている。
【0056】本発明に係る弾性表面波装置の別の特定の
局面では、前記多層構造を有する前記バスバー電極にお
いて、最下層の電極膜におけるバスバー電極と電極指と
の境界部分と、Alからなる2層目の電極膜の電極指側
の端縁との間隔をg、該2層目の電極膜の膜厚をM、さ
らに、g及びMを弾性表面波の波長λの整数倍で表した
ときに、M≧0.159g−0.094の範囲に入るよ
うに構成されている。
【0057】本発明に係る弾性表面波装置のさらに他の
特定の局面では、前記多層構造を有する前記バスバー電
極において、最下層の電極膜におけるバスバー電極と電
極指との境界部分と、2層目の電極膜の電極指側の端縁
との間隔をg、該2層目の電極膜厚をMa、さらに、g
及びMaを弾性表面波の波長λの整数倍で表し、2層目
をAlとは異なる金属で形成し、2層目の金属の密度を
da、Alの密度をd0とした時、2層目の膜厚Ma
が、Ma×(d0/da)≧0.159g−0.094
の範囲に入るように構成されている。
【0058】本願の第4の発明は、表面波伝搬方向の異
方性指数γが、γ<−1である弾性表面波が励振される
圧電基板と、前記圧電基板上に形成されており、複数本
の電極指と、第1,第2のバスバー電極とを有する少な
くとも1つの櫛形電極とを備え、前記弾性表面波の伝搬
方向に対して垂直な方向に表面波のエネルギーが閉じ込
められる弾性表面波装置であって、前記弾性表面波の波
長をλとしたときに、前記櫛形電極の電極指の膜厚が
0.04λ以上であり、前記バスバー電極部の厚みが前
記電極指の厚みよりも厚くなるように、前記バスバー電
極上に形成された絶縁膜をさらに備えることを特徴とす
る。
【0059】第5の発明は、表面波伝搬方向の異方性指
数γが、γ<−1である弾性表面波が励振される圧電基
板と、前記圧電基板上に形成されており、複数本の電極
指と、第1,第2のバスバー電極とを有する少なくとも
1つの櫛形電極とを備え、前記弾性表面波の伝搬方向に
対して垂直な方向に表面波のエネルギーが閉じ込められ
る弾性表面波装置であって、前記電極指の幅をL1、表
面波伝搬方向において隣り合う電極指間のギャップ長を
L2としたときに、L1/(L1+L2)≧0.5であ
り、前記バスバー電極部の厚みが前記電極指の厚みより
も厚くなくように、前記バスバー電極上に形成された絶
縁膜をさらに備えることを特徴とする。
【0060】第6の発明は、伝搬方向の異方性指数γ
が、γ<−1である弾性表面波が励振される圧電基板
と、前記圧電基板上に形成されており、複数本の電極指
と、第1,第2のバスバー電極とを有する少なくとも1
つの櫛形電極とを備え、前記弾性表面波の伝搬方向に対
して垂直な方向に表面波のエネルギーが閉じ込められる
弾性表面波装置であって、前記電極指の膜厚をh1、前
記電極指幅をL1、表面波伝搬方向において隣り合う電
極指間のギャップの長さをL2、表面波の波長をλとし
たときに、前述した式(1)〜(6)のいずれかが満た
されており、前記バスバー電極上に形成された絶縁膜を
さらに備えることを特徴とする。
【0061】第4〜第6の発明の特定の局面では、前記
電極指上に形成された絶縁膜がさらに備えられており、
それによって、該絶縁膜を含む前記バスバー電極部分の
厚みが、絶縁膜を含む前記電極指部分の厚みに比べて厚
くされている。
【0062】また、上記異方性指数γが、γ<−1であ
る弾性表面波が励振される圧電基板としては、疑似弾性
表面波が励振されるLiTaO3 基板、例えば36°Y
cutX方向伝搬LiTaO3 基板が用いられる。
【0063】本発明の別の局面では、本発明に係る弾性
表面波装置を用いたアンテナ共用器が提供される。ま
た、本発明のさらに別の局面では、上記アンテナ共用器
を備えた通信機が提供される。
【0064】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の弾性表面波装置の具体的な実施例を説明することによ
り、本発明を明らかにする。
【0065】(第1の実施例)図3は、本発明の第1の
実施例に係る弾性表面波装置を示す略図的平面図であ
る。弾性表面波装置1は、矩形の圧電基板2を用いて構
成されている。圧電基板2は36°YcutX伝搬Li
TaO3 基板により構成されている。
【0066】上記圧電基板2上に複数の一端子対弾性表
面波共振子が梯子型回路構成を有するように形成されて
いる。すなわち、直列腕共振子3,4、並列腕共振子5
〜7及び電極パッド8〜12並びにこれらを接続する配
線電極が、フォトリソグラフィー及びエッチング工程に
より形成されている。
【0067】本実施例の弾性表面波装置1では、電極パ
ッド8が入力端子、電極パッド9が出力端子として用い
られる。入力端子と出力端子との間の直列腕に、上記直
列腕共振子3,4が直列に接続されている。また、電極
パッド10〜12はアース電位に接続される。上記直列
腕とアース電位との間に並列腕共振子5〜7がそれぞれ
接続され、ラダー型フィルタが構成される。
【0068】直列腕共振子3,4及び並列腕共振子5〜
7は、いずれも一端子対弾性表面波共振子であり、それ
ぞれ、表面波伝搬方向中央に配置された櫛形電極と、櫛
形電極の表面波伝搬方向両側に配置されたグレーティン
グ反射器とを有する。
【0069】本実施例では、直列腕共振子3,4の櫛形
電極における電極指交差幅は50μm、電極指の対数は
100対、反射器の電極指の本数は100本である。ま
た、直列腕共振子3,4における電極指間ピッチは2.
31μmとされており、従って、弾性表面波の波長は
4.63μmとされている。直列腕共振子3と直列腕共
振子4は、上記のように同じ構造を有する。
【0070】並列腕共振子5と並列腕共振子7とは同じ
構造を有する。すなわち、櫛形電極における電極指交差
幅が55μm、電極指の対数が85対であり、各反射器
の電極指の本数は100本であり、電極指間ピッチが
2.41μm、すなわち弾性表面波の波長は4.81μ
mである。
【0071】並列腕共振子6では、櫛形電極の電極指交
差幅が110μm、電極指の対数は85対、反射器の電
極指の本数は100本であり、電極指間ピッチは2.1
5μm、(弾性表面波の波長は4.30μm)である。
【0072】なお、図3において、各共振子3〜7は、
略図的に示されており、実際の電極指の対数や交差幅の
比率とは異なっていることを指摘しておく。上記直列腕
共振子3,4及び並列腕共振子5〜7、電極パッド8〜
12並びにこれらを電気的に接続している配線電極は、
Alにより形成されている。また、後述のバスバー電極
を除いて、これらの電極の膜厚は420nmとされてい
る。従って、直列腕共振子3,4の弾性表面波の波長が
4.63μmであるため、直列腕共振子3,4における
櫛形電極の電極指の膜厚の対波長比[h/λ(%)]
は、9.1%である。
【0073】また、並列腕共振子5,7における弾性表
面波の波長は4.81μmであるため、並列腕共振子
5,7における櫛形電極の電極指の膜厚の対波長比[h
/λ(%)]は8.7%である。
【0074】さらに、上記直列腕共振子3,4及び並列
腕共振子5〜7のいずれにおいても、櫛形電極の電極指
のdutyは、0.5である。図3では省略されている
が、直列腕共振子3,4及び並列腕共振子5〜7の櫛形
電極のバスバー電極において、420nmのAlからな
る電極膜上に840nmの厚みの2層目の電極膜が積層
されている。これを、図1を参照して説明する。
【0075】図1は、直列腕共振子3,4及び並列腕共
振子5〜7として用いられている一端子対弾性表面波共
振子の電極構造を模式的に示す平面図である。この一端
子対弾性表面波共振子13では、中央に櫛形電極14が
配置されており、櫛形電極14の表面波伝搬方向両側に
グレーティング反射器15,16が配置されている。櫛
形電極14は、複数本の電極指14a,14bを有す
る。複数本の電極指14aと、複数の電極指14bと
は、互いに間挿し合うように配置されている。複数本の
電極指14aは、一端側でバスバー電極14cに接続さ
れている。また、複数本の電極指14bは、バスバー電
極14cとは反対側に配置されたバスバー電極14dに
電気的に接続されている。
【0076】また、反射器15,16は、それぞれ、複
数本の電極指15a,16aの両端を短絡することによ
り構成されている。本実施例では、上記直列腕共振子
3,4及び並列腕共振子5〜7を構成する一端子対弾性
表面波共振子13において、バスバー電極14c,14
dの少なくとも一部において、斜線のハッチングで示す
2層目の電極膜17,18が積層されている。すなわ
ち、バスバー電極14c,14dは多層構造を有する。
この第2の電極膜17,18は、Alからなり、厚さが
840nmであり、従って、弾性表面波の対波長比に対
して、約17%程度の膜厚を有することになる。
【0077】また、2層目の電極膜17,18は、バス
バー電極14c,14d上において、バスバー電極14
c,14dに接続されている電極指14a,14bとバ
スバー電極14c,14dとの境界よりも表面波伝搬方
向と直交する方向において遠ざけられた位置に設けられ
ている。すなわち、バスバー電極14c,14dと電極
指14a,14bとの境界Aよりも、2層目の電極膜1
7,18の電極指14a,14b側の端縁Bの方が、表
面波伝搬方向と直交する方向において外側に配置されて
いる。この境界Aと端縁Bとの間隔gは、4μmとされ
ており、すなわちg=0.8〜0.9λ程度とされてい
る。
【0078】本実施例の弾性表面波装置1では、直列腕
共振子3,4及び並列腕共振子5〜7が、図1に示した
一端子対弾性表面波共振子13により構成されている。
本実施例の弾性表面波装置1は、上記のように電極パッ
ド8を入力端子、電極パッド9を出力端子とし、電極パ
ッド10〜12をアース電位に接続することにより、ラ
ダー型フィルタとして動作させることができる。直列腕
共振子3,4及び並列腕共振子5,7の電極指の膜厚
が、対波長比として9.1%及び8.7%程度であり、
かつ櫛形電極における上記dutyが0.5程度であ
る。
【0079】従って、櫛形電極14における電極指14
a,14bの膜厚と、バスバー電極14c,14dの膜
厚が単に同一であれば、Y軸方向のエネルギー閉じ込め
効果は小さくなる。
【0080】ところが、本実施例では、バスバー電極1
4c,14d上に2層目の電極膜17,18が積層され
ている。従って、バスバー電極14c、14dにおける
表面波の音速は140m/秒程度遅くなる。
【0081】その結果、電極指交差領域を伝搬する表面
波の音速Vsのバスバー電極を伝搬する表面波の伝搬速
度Vmに対する比Vs/Vmが大きくなり、Y軸方向に
おけるエネルギー閉じ込め効果が大きくされている。
【0082】図2は、上記一端子対弾性表面波共振子1
3において、2層目の電極膜17,18を形成する代わ
りに、バスバー電極14c,14dの全体の厚みを変化
させた場合のバスバー電極14c,14dを伝搬する表
面波の音速の変化を示す図である。なお、上記バスバー
電極の厚みを変化させたことを除いては、上記直列腕共
振子3と同様にして櫛形電極及び反射器を構成した。
【0083】図2から明らかなように、弾性表面波の波
長をλとした場合に、バスバー電極の厚みが0.01λ
厚くなると、表面波の音速Vmが8.4m/秒遅くなる
ことがわかる。
【0084】本実施例では、図2の結果からも明らかな
ように、上述したバスバー電極14c,14dに2層目
の電極膜17,18が積層され、バスバー電極14c、
14dを伝搬する表面波の音速Vmが遅くされ、それに
よってVs/Vm>1とされて、Y軸方向のエネルギー
の閉じ込めが効果的に行われ、フィルタ特性の損失を低
減することが可能とされている。
【0085】図4に、本実施例の弾性表面波装置1のフ
ィルタ特性を実線で示す。また、図4において、比較の
ために、2層目の電極膜を有しないことを除いては実施
例と同様にして構成された弾性表面波装置のフィルタ特
性を破線で示す。なお、図4において、下方に示されて
いるフィルタ特性は、挿入損失が縦軸の右側のスケール
に基づいて拡大されている特性である。
【0086】図4から明らかなように、実施例の弾性表
面波装置では、挿入損失の最小値がほとんど変化してい
ないにもかかわらず、通過帯域のフィルタ特性が大幅に
改善されていることがわかる。これは、バスバー電極1
4c,14dが多層構造を有するため、電極抵抗が小さ
くなるだけでなく、上記表面波のエネルギーの閉じ込め
効果が大幅に良化していることによると考えられる。
【0087】なお、本実施例では、圧電基板として、3
6°YcutX伝搬LiTaO3 基板を用いたが、その
他のcut角、例えば33〜46°YcutX伝搬Li
TaO3 基板を用いても同様の効果が得られ、さらに他
の圧電単結晶基板を用いてもよい。
【0088】また、本実施例では、2層目の電極膜1
7,18もAlで構成されたが、2層目の電極膜につい
ては、1層目の電極膜と異なる金属材料からなるものを
用いてもよい。また、Alだけでなく、Al含有合金も
電極材料として好適に用いることができる。
【0089】さらに、1層目の電極膜及び2層目の電極
膜のいずれについても、AlあるいはAl含有合金以外
の金属で構成してもよい。さらに、1層目の電極膜自体
が、複数の金属膜を積層してなる多層膜であってもよ
い。
【0090】本実施例においては、上記バスバー電極1
4c,14dと電極指との境界Aと、2層目の電極膜1
7,18の電極指14a,14b側の端縁Bとの間隔g
が4μm、すなわち0.8λ〜0.9λ程度とされてい
た。これは、十分なエネルギー閉じ込め効果を得るに
は、上記ギャップ長gにも気を払わねばならないことに
よる。
【0091】本実施例の弾性表面波装置1では、各直列
腕共振子及び並列腕共振子におけるギャップ長gが変化
した場合、フィルタ特性が変化する。本願発明者は、上
記ギャップ長gと、2層目の電極膜17,18の膜厚M
とを変化させた場合、エネルギー閉じ込め効果が変化す
ることを見出した。基本的には、反射器の電極膜厚より
もバスバーにおける電極膜厚が厚くなった場合に閉じ込
め効果を得ることができる。しかしながら、上記ギャッ
プ長gが大きい場合には、十分な閉じ込め効果を得られ
ない場合も生じる。
【0092】そこで、上記ギャップ長gと、2層目の電
極膜17,18の膜厚Mとを変化させ、弾性表面波装置
の帯域幅を調べた。結果を図5(a),(b)及び図6
並びに下記の表2に示す。
【0093】図5(a)では、2層目の電極膜17,1
8の膜厚Mが840nm(0.188λ)、図5(b)
は、膜厚Mが560nm(0.126λ)、図6は、膜
厚Mが280nm(0.063λ)の場合の結果を示
す。図5(a),(b)及び図6から明らかなように、
ギャップ長gが大きくなると、帯域幅が減少する傾向が
あり、特に膜厚Mが薄い場合に顕著に現れている。
【0094】図5(a),(b)及び図6の破線は、そ
れぞれ、2層構造を有しない電極の場合の帯域幅を比較
のために示す。図5(a),(b)及び図6から明らか
なように、2層構造の電極を構成した場合、2層目の電
極膜17,18の膜厚Mが、840nmの場合には、ギ
ャップ長g=8μm付近で、Mが560nmの場合に
は、ギャップ長g=6μm付近で、Mが280nmの場
合には、ギャップ長g=4.5μm付近で、それぞれ、
帯域幅が、2層構造を有しない場合の帯域幅と同等レベ
ルまで低下していることがわかる。
【0095】これらの結果を一次近似で表すと、図7に
示す通りとなり、近似式で表すと、M≧0.159g−
0.094である。但し、M及びgの単位は、いずれも
λの整数倍として表されているものである。
【0096】従って、M≧0.159g−0.094を
満たすように構成することにより、良好な閉じ込め効果
を得ることができ、広帯域化を図り得ることがわかる。
なお、2層目の金属膜をAl以外の金属で構成した場合
には、2層目の金属の膜厚をMa、該金属の密度をd
a、Alの密度をd0として、Ma×(d0/da)が
0.159g−0.094以上であればよい。
【0097】(第2の実施例)図8は、本発明の第2の
実施例で用いられる一端子対弾性表面波共振子を説明す
るための略図的平面図である。
【0098】第2の実施例では、図8に示す一端子対弾
性表面波共振子21が用いられる。この一端子対弾性表
面波共振子21が、第1の実施例の直列腕共振子3,4
及び並列腕共振子5〜7として用いられることを除いて
は、第2の実施例の弾性表面波装置は、第1の実施例と
同様に構成されている。すなわち、第2の実施例の弾性
表面波装置もまた、2個の直列腕共振子及び3個の並列
腕共振子を有するラダー型フィルタである。
【0099】図8に示すように、弾性表面波共振子21
は、圧電基板22上において、表面波伝搬方向に配置さ
れた3個の櫛形電極23〜25を有する。なお、本実施
例においても、圧電基板22は、36°YcutX伝搬
LiTaO3 基板により構成されている。
【0100】上記櫛形電極23〜25が設けられている
領域の表面波伝搬方向両側には、グレーティング反射器
26,27が配置されている。櫛形電極23〜25にお
ける電極指交差幅は122μmである。また、中央に配
置された櫛形電極24の電極指の対数は18であり、両
側に配置された櫛形電極23,25の電極指の対数は1
1である。反射器26,27の電極指の本数は120本
である。なお、各櫛形電極23〜25における電極指間
ピッチは2.1μmであり、弾性表面波の波長は4.2
μmである。
【0101】また、櫛形電極23〜25及び反射器2
6,27は、Alにより形成されており、後述の2層目
の電極膜の下方に形成される電極膜としての膜厚は32
0nmである。すなわち、電極指の膜厚は、弾性表面波
の波長に対して7.4%である。また、各櫛形電極23
〜25のdutyは0.72である。
【0102】櫛形電極23〜25は、それぞれ、複数本
の電極指23a,23b,24a,24b、25a、2
5bと、第1,第2のバスバー電極23c,23d,2
4c,24d、25c、25dとを有する。本実施例に
おいても、バスバー電極23c,23d,24c,24
d、25c、25d上に、2層目の電極膜17,18が
積層されている。この2層目の電極膜17,18が積層
されている部分を斜線のハッチングを付して示す。
【0103】上記2層目の電極膜17,18が、第1の
実施例と同様に、Alからなり、その膜厚は840nm
とされている。また、1層目のバスバー電極と電極指と
の境界と、2層目の電極膜17,18の電極指側の端縁
との間隔のギャップ長gは、2μmであり、0.5λ程
度とされている。
【0104】本実施例に従って構成された弾性表面波装
置のフィルタ特性を図9に実線で示す。また、比較のた
めに、バスバー部に第2の電極膜を積層しなかったこと
を除いては同様に構成された弾性表面波装置のフィルタ
特性を破線で示す。なお、図9の下方に示す特性は、挿
入損失を縦軸の右側のスケールに基づいて拡大した特性
である。
【0105】図9から明らかなように、2層目の電極膜
を形成しなかった弾性表面波装置に比べて、本実施例に
従って2層目の電極膜を積層することにより、最小挿入
損失は変わらないものの、帯域幅におけるフィルタ特性
が大幅に改善されていることがわかる。
【0106】すなわち、本実施例では、櫛形電極23〜
25の電極指の膜厚が、弾性表面波の波長に対して7.
4%、櫛形電極23〜25のdutyが0.72とされ
ているので、前述したように、1層目の電極膜のみで
は、Y軸方向に表面波のエネルギーは閉じ込められな
い。もっとも、櫛形電極の電極指交差幅が30λ程度と
大きいため、1層目の電極膜のみでも、図9に破線で示
したようなフィルタ特性を得ることができる。
【0107】しかしながら、上記のように、2層目の電
極膜17,18を積層することにより、フィルタ特性は
飛躍的に高められる。すなわち、前述したように、実質
的にY軸方向における導波モードが存在する条件を満た
さなくなる条件であっても、すなわち、電極指の膜厚h
1、電極指幅L1、表面波伝搬方向において隣り合う電
極指間のギャップの長さL2が、前述した式(1)〜
(6)のいずれかを満たしている場合であっても、バス
バー電極の少なくとも一部の厚みが、電極指の厚みより
厚くされてVs/Vm>1とされれば、低損失のフィル
タ特性を得ることができる。
【0108】(第3の実施例)図10は、本発明の第3
の実施例の弾性表面波装置の略図的平面図である。第3
の実施例の弾性表面波装置31は、第1の実施例の弾性
表面波装置1とほぼ同様に構成されている。従って、同
一部分については同一の参照番号を付することにより、
第1の実施例の説明を援用することにより省略する。
【0109】本実施例が第1の実施例と異なる点は、図
10に示す電極構造を形成した後に、圧電基板2の上面
全面に、SiO2 膜(図示せず)が、厚み500nmと
なるようにスパッタリングにより形成される。しかる
後、各直列腕共振子3,4及び並列腕共振子5〜7の電
極指上、及び電極パッド8〜12上を除いて、レジスト
を被覆する。その状態で、電極指上及び電極パッド上の
SiO2 膜をエッチングにより除去する。これによっ
て、電極パッド8〜12上のSiO2 膜を除去すること
により、ボンデヤィングワイヤーと電極パッド8〜12
との電気的接続の信頼性が確保される。
【0110】また、電極指上のSiO2 膜の除去によ
り、電極指交差領域における表面波伝搬速度Vsが、S
iO2 膜が積層されているバスバー電極を伝搬する弾性
表面波の音速Vmに比べて速められている。言い換えれ
ば、Vs/Vmが1より大きくされている。
【0111】すなわち、本実施例では、図11に断面図
で示すように、バスバー電極32上の全面に、絶縁膜と
してのSiO2 膜33が積層され、それによってバスバ
ー電極が多層構造とされている。このように、本発明で
は、バスバー電極の少なくとも一部の厚みを電極指に比
べて厚くするに際しては、金属膜以外の絶縁膜を積層し
てもよい。その場合であっても、上記のようにバスバー
電極を伝搬する表面波の音速Vmが遅くなるため、第1
の実施例と同様の効果が得られる。
【0112】本実施例では、上記絶縁膜としてSiO2
膜33が形成されており、該絶縁膜の厚みは500nm
であり、弾性表面波の対波長比で11%程度である。ま
た、SiO2 膜の密度は、スパッタリングにより形成さ
れているので、2.21g/cm3 であり、電極を構成
しているAl膜の密度2.69g/cm3 に比べてわず
かに小さいが、前述したギャップ長gが0.1λ程度と
小さいので、第1の実施例と同様にY軸方向の表面波の
エネルギー閉じ込め効果は第1の実施例と同等である。
【0113】上記のようにして構成された第3の実施例
の弾性表面波装置のフィルタ特性を図12に実線で示
す。なお、比較のために、SiO2 膜を形成しなかった
ことを除いては同様にして構成された弾性表面波装置の
フィルタ特性を破線で示す。なお、図12における下方
のフィルタ特性は、縦軸の挿入損失を縦軸の右側に示し
た拡大スケールに沿って表した特性を示す。
【0114】図12から明らかなように、第3の実施例
の弾性表面波装置においても、SiO2 膜の形成により
エネルギー閉じ込め効果が高められているため、良好な
フィルタ特性の得られることがわかる。
【0115】なお、第3の実施例では、電極指上の絶縁
膜を除去し、バスバー電極上にのみ絶縁膜としてのSi
2 膜を形成したが、電極指上にも絶縁膜を形成し、但
し電極指上の絶縁膜の厚みをバスバー電極上の絶縁膜の
厚みよりも薄くしてもよい。その場合であっても、絶縁
膜の厚みの差により、バスバー電極を伝搬する表面波の
音速Vmを、電極指を伝搬する弾性表面波の伝搬速度V
sよりも遅くすることができ、上記第3の実施例と同様
にフィルタ特性を改善することができる。
【0116】また、絶縁膜としては、SiO2 膜以外の
適宜の絶縁性材料からなる膜を用い得る。成膜方法も、
蒸着法、CVD法等が可能である。さらに、2層目の電
極膜17,18が形成されていないことを除いては、圧
電基板上に第2の実施例と同様の電極構造が形成されて
いる圧電基板上に、第3の実施例に従って絶縁膜をバス
バー電極上に形成してもよい。この場合にも、第3の実
施例と同様に、絶縁膜の形成によりVmを遅くし、表面
波のエネルギーを閉じ込めることができる。
【0117】第1〜第3の実施例では、梯子型回路構成
を有する弾性表面波装置につい説明したが、本発明は、
上記のように一端子対弾性表面波共振子におけるY軸方
向の表面波エネルギー閉じ込め効果を高め、それによっ
て、例えばフィルタを構成した場合のフィルタ特性の改
善等を図り得るものであるため、梯子型回路構成を有す
る弾性表面波フィルタだけでなく、様々な弾性表面波フ
ィルタや弾性表面波共振子にも適用することができる。
【0118】次に、本発明に係る弾性表面波フィルタを
用いて構成されたアンテナ共用器の実施例を、図13を
参照して説明する。図13は、本実施例のアンテナ共用
器を説明するための回路図である。本実施例のアンテナ
共用器70は、図3に示したラダー型弾性表面波フィル
タと段数は異なるが同様のラダー型フィルタ61を一対
用いている。すなわち、各ラダー型フィルタ61の入力
端子62,62が共通接続されて、第1のポート71が
構成されている。他方、各ラダー型フィルタ61,61
の出力端子63,63はそのまま用いられ、それぞれ、
本実施例のアンテナ共用器の第2,第3のポートを構成
している。
【0119】このように、一対のラダー型フィルタ6
1,61を用いることにより、アンテナ共用器を構成す
ることができる。また、上記アンテナ共用器を用いて、
通信機を構成することができ、このような通信機の一例
を図14に示す。
【0120】本実施例の通信機81では、アンテナ共用
器70と、送信もしくは受信回路82,83とが備えら
れている。アンテナ共用器70の第1のポート71がア
ンテナ84に接続されており、第2,第3のポートを構
成している出力端子63,63が、それぞれ、送信もし
くは受信回路82,83に接続されている。
【0121】このアンテナ共用器70においては、一対
のラダー型フィルタ61,61は、通過帯域が異なるよ
うに構成されており、それによってアンテナ84は、送
信アンテナ及び受信アンテナとして用いられ得る。
【0122】
【発明の効果】第1の発明に係る弾性表面波装置では、
櫛形電極の電極指の膜厚が0.04λ以上であり、Y軸
方向のエネルギー閉じ込め効果が弱まる条件であって
も、第1,第2のバスバー電極の少なくとも一部の厚み
が、電極指の厚みよりも厚くされて、バスバー電極を伝
搬する表面波の音速Vmが、電極指を伝搬する表面波の
音速Vsに比べて遅くされているので、エネルギー閉じ
込め効果が高められる。従って、例えば梯子型回路構成
を有する弾性表面波フィルタなどに用いた場合、低損失
のフィルタ特性を得ることができる。
【0123】第2の発明に係る弾性表面波装置では、L
1/(L1+L2)、すなわちdutyが0.5以上で
あり、Y軸方向のエネルギー閉じ込め効果が弱まる条件
であっても、第1の発明と同様に第1,第2のバスバー
電極の少なくとも一部の厚みが、電極指の厚みよりも厚
くされており、それによってバスバー電極を伝搬する表
面波の音速Vmが電極指を伝搬する表面波の音速Vsに
対して遅くされている。従って、エネルギー閉じ込め効
果が高められ、例えばフィルタに適用した場合、低損失
のフィルタ特性を得ることができる。
【0124】また、第3の発明では、前述した式(1)
〜(6)のいずれかが満たされており、実質的には、Y
軸方向における導波モードが存在する条件を満たしてい
ない。しかしながら、この場合であっても、本発明に従
って第1,第2のバスバー電極の少なくとも一部の厚み
が電極指の厚みよりも厚くされているので、バスバー電
極を伝搬する表面波の音速Vmが、電極指を伝搬する表
面波の音速Vsよりも遅くされる。従って、Vs/Vm
>1となり、Y軸方向におけるエネルギーの閉じ込めを
果たすことができ、例えばフィルタに利用した場合、低
損失のフィルタ特性を得ることができる。
【0125】本発明において、バスバー電極の少なくと
も一部を電極指の膜厚よりも厚くするには、様々な方法
を採用することができるが、バスバー電極の少なくとも
一部が複数の膜を積層した多層構造を有するように構成
することにより容易に実現することができる。
【0126】バスバー電極の少なくとも一部が、多層構
造を有する場合、この多層構造としては、電極膜上に1
以上の電極膜を積層した多層構造だけでなく、電極膜上
に絶縁膜を積層した多層構造であってもよい。この場
合、複数の電極膜を積層して上記多層構造を実現する場
合、最下層の電極膜が電極指と連ねられて形成されてお
り、2層目以上の電極膜が最下層の電極膜と異なる金属
により構成されている場合には、最下層の電極膜を電極
指と同一工程で形成することができ、かつ2層目以上の
電極膜が最下層の電極膜と異なる金属により構成されて
いるので、該金属の種類を選択することにより、より大
きなエネルギー閉じ込め効果を得ることができる。
【0127】とくに、最下層の電極膜に比べて、2層目
以降の電極膜のうち少なくとも1層が、相対的に高密度
の金属により構成されている場合には、大きな質量付加
効果が得られ、バスバー電極を伝搬する表面波の音速を
より遅くすることができる。例えば、1層目の電極をA
lまたはAl含有合金で構成した場合、2層目以降の電
極膜の少なくとも1層を、例えばAu、Ag、W、T
i、Niなどの密度の相対的に大きな金属で構成するこ
とにより、より大きな閉じ込め効果を得ることができ
る。
【0128】さらに、最下層の電極膜に比べて、比抵抗
が小さく、かつ最下層の電極膜より厚みの厚い電極膜を
2層目以降の電極膜の少なくとも1層に用いた場合にお
いても、同様にバスバー電極を伝搬する表面波の音速を
より効果的に遅くすることができ、表面波エネルギーの
閉じ込め効果を高めることができる。例えば、最下層の
電極膜をAlで構成し、2層目以降の電極膜の少なくと
も1層を、Au、Ag、Cuなどにより構成することに
より、上記のようにしてエネルギー閉じ込め効果を高め
ることができる。
【0129】多層構造を有するバスバー電極において、
多層構造を構成している金属膜上に、上下の金属膜の導
通を確保するようにして絶縁膜が形成されていてもよ
く、この場合には、絶縁膜の質量付加作用によっても、
バスバー電極を伝搬する表面波の音速を遅くすることが
でき、良好なエネルギー閉じ込め効果を得ることができ
る。
【0130】第1〜第3の発明において、M≧0.15
9g−0.094の範囲とした場合には、あるいはMa
(d0/da)≧0.159g−0.094の範囲とし
たときには、表面波の閉じ込め効果を高めることがで
き、かつ広帯域化を図ることができる。
【0131】第4の発明に係る弾性表面波装置では、電
極指の膜厚が0.04λ以上であり、Y軸方向の表面波
のエネルギー閉じ込めが十分に行われない条件である
が、バスバー電極上に絶縁膜が形成されているので、該
絶縁膜の質量付加作用により、バスバー電極を伝搬する
表面波の伝搬速度Vmが遅くなり、やはり十分な表面波
エネルギー閉じ込め効果を得ることができる。従って、
例えば表面波フィルタに適用した場合、低損失のフィル
タ特性を得ることができる。
【0132】同様に、第5の発明に係る弾性表面波装置
においても、上記dutyが0.5以上であり、Y軸方
向における表面波の閉じ込めが十分に行われない条件で
あっても、バスバー電極上に絶縁膜が形成されているの
で、バスバー電極を伝搬する表面波の音速が遅くされ、
Vs/Vm>1となる。従って、第4の発明と同様に、
Y軸方向における表面波のエネルギー閉じ込めを果たす
ことができ、例えばフィルタに応用した場合、低損失の
フィルタ特性を得ることができる。
【0133】第6の発明に係る弾性表面波装置において
も、前述した式(1)〜(6)のいずれかが満たされて
おり、実質的に、Y軸方向における導波モードが存在す
る条件を満たしていないが、この場合においても、本発
明に従って、バスバー電極上に絶縁膜が形成されている
ので、バスバー電極を伝搬する表面波の音速が遅くさ
れ、Vs/Vm>1となる。従って、第4,第5の発明
と同様に、Y軸方向における表面波のエネルギー閉じ込
めを果たすことができ、例えばフィルタに応用した場
合、低損失のフィルタ特性を得ることができる。
【0134】第4〜第6の発明に係る弾性表面波装置に
おいて、電極指及びバスバー電極上に絶縁膜が形成され
ており、バスバー電極上に形成された絶縁膜の厚みが電
極指上に形成された絶縁膜の厚みに比べて厚くされてい
る場合には、バスバー電極を伝搬する表面波の音速Vm
が遅くなり、Vs/Vm>1となり、Y軸方向において
表面波を効果的に閉じ込めることができる。よって、例
えばフィルタ装置に応用した場合、低損失の良好なフィ
ルタ特性を得ることかできる。
【0135】本発明に係る弾性表面波装置を用いて構成
されたアンテナ共用器では、弾性表面波損失が低損失で
あるため、アンテナ共用器における損失を低減すること
ができる。
【0136】また、本発明に係るアンテナ共用器を備え
た通信機では、上記のように低損失のアンテナ共用器を
有するため、通信機全体の損失を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例において用いられる一端
子対弾性表面波共振子の電極構造を説明するための略図
的平面図。
【図2】バスバー電極の膜厚と、バスバー部を伝搬する
表面波のVmとの関係を示す図。
【図3】本発明の第1の実施例に係る弾性表面波装置の
略図的平面図。
【図4】第1の実施例及び比較のために用意した各弾性
表面波装置のフィルタ特性を示す図。
【図5】(a),(b)は、それぞれ、M=840nm
及び560nmの場合のギャップ長gと帯域幅との関係
を示す図。
【図6】M=280nmの場合のギャップ長gと帯域幅
との関係を示す図。
【図7】エネルギー閉じ込め効果のあるギャップ長gと
膜厚Mとの関係を示す図。
【図8】第2の実施例で用いられる弾性表面波共振子を
説明するための平面図。
【図9】第2の実施例の弾性表面波装置及び比較のため
に用いした弾性表面波装置のフィルタ特性を示す図。
【図10】第3の実施例の弾性表面波装置を説明するた
めの略図的平面図。
【図11】第3の実施例におけるバスバー電極と、その
上に形成される絶縁膜を説明するための断面図。
【図12】第3の実施例及び比較のために用意した各弾
性表面波装置のフィルタ特性を示す図。
【図13】本発明に係る弾性表面波装置を用いて構成さ
れる共用器を説明するための回路図。
【図14】本発明に係る共用器を用いた通信システムの
概略ブロック図。
【図15】(a)及び(b)は、従来の一端子対弾性表
面波共振子を説明するための略図的平面図。
【図16】従来の共振子型弾性表面波フィルタを示す平
面図。
【図17】従来の弾性表面波装置の要部の断面図。
【図18】ラダー型回路を示す図。
【図19】従来の弾性表面波装置における電極の膜厚の
Vs/Vmとの関係を示す図。
【図20】従来の弾性表面波装置における電極のdut
yとVs/Vmとの関係を示す図。
【符号の説明】
1…弾性表面波装置 2…圧電基板 3,4…直列腕共振子 5〜7…並列腕共振子 8〜12…電極パッド 13…弾性表面波共振子 14…櫛形電極 14a,14b…電極指 14c,14d…バスバー電極 15,16…反射器 17,18…電極膜 21…弾性表面波共振子 22…圧電基板 23〜25…櫛形電極 23a,23b〜25a,25b…電極指 23c,23d〜25c,25d…バスバー電極 26,27…反射器 31…弾性表面波装置 32…バスバー電極 33…SiO2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長井 達朗 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 大和 秀司 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5J097 AA01 AA23 BB15 BB17 CC02 DD04 DD22 DD28 DD29 FF03 GG03 GG05 HA02 KK04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝搬方向の異方性指数γが、γ<−1で
    ある弾性表面波が励振される圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、Alを主成分とする
    複数本の電極指と、第1,第2のバスバー電極とを有す
    る少なくとも1つの櫛形電極とを備え、 前記弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方向に表面波
    のエネルギーが閉じ込められる弾性表面波装置であっ
    て、 前記弾性表面波の波長をλとしたときに、前記電極指の
    膜厚が0.04λ以上であり、かつ、 前記第1,第2のバスバー電極の少なくとも一部の厚み
    が、前記電極指の厚みよりも厚くされていることを特徴
    とする、弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 伝搬方向の異方性指数γが、γ<−1で
    ある弾性表面波が励振される圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、Alを主成分とする
    複数本の電極指と、第1,第2のバスバー電極とを有す
    る少なくとも1つの櫛形電極とを備え、 前記弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方向に表面波
    のエネルギーが閉じ込められる弾性表面波装置であっ
    て、 前記櫛形電極の電極指幅をL1、表面波伝搬方向におい
    て隣り合う電極指間のギャップの長さをL2としたとき
    に、L1/(L1+L2)≧0.5であり、かつ前記第
    1,第2のバスバー電極の少なくとも一部の厚みが、前
    記電極指の厚みよりも厚くされていることを特徴とす
    る、弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 伝搬方向の異方性指数γが、γ<−1で
    ある弾性表面波が励振される圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、Alを主成分とする
    複数本の電極指と、第1,第2のバスバー電極とを有す
    る少なくとも1つの櫛形電極とを備え、 前記弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方向に表面波
    のエネルギーが閉じ込められる弾性表面波装置であっ
    て、 前記電極指の膜厚をh1、前記電極指幅をL1、表面波
    伝搬方向において隣り合う電極指間のギャップの長さを
    L2、表面波の波長をλとしたときに、下記の式(1)
    〜(6)のいずれかが満たされており、かつ前記第1,
    第2のバスバー電極の少なくとも一部の厚みが、前記電
    極指の厚みよりも厚くされていることを特徴とする、弾
    性表面波装置。 【数1】 【数2】 【数3】 【数4】 【数5】 【数6】
  4. 【請求項4】 前記第1,第2のバスバー電極の少なく
    とも一部が複数の電極膜を積層した多層構造を有し、そ
    れによってバスバー電極の少なくとも一部が前記電極指
    の厚みよりも厚くされている、請求項1〜3のいずれか
    に記載の弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 多層構造を有する前記バスバー電極にお
    いて、最下層の電極膜が、前記電極指と連ねられて形成
    されており、2層目以降の電極膜が、最下層の電極膜と
    異なる金属により構成されている、請求項4に記載の弾
    性表面波装置。
  6. 【請求項6】 前記多層構造を有する前記バスバー電極
    において、該多層構造を構成している最下層の電極膜に
    比べて、2層目以降の電極膜のうち少なくとも1層が、
    相対的に高密度の金属により構成されている、請求項5
    に記載の弾性表面波装置。
  7. 【請求項7】 前記多層構造を有する前記バスバー電極
    において、該多層構造を構成している最下層の電極膜に
    比べて、2層目以降の金属膜のうち少なくとも1層が、
    比抵抗が小さく、かつ前記最下層の電極膜よりも厚みが
    厚い、請求項5または6に記載の弾性表面波装置。
  8. 【請求項8】 前記多層構造を有する前記バスバー電極
    において、該多層構造を構成している電極膜間に上下の
    電極膜の導通を確保するようにして絶縁膜が形成されて
    いる、請求項5〜7のいずれかに記載の弾性表面波装
    置。
  9. 【請求項9】 前記多層構造を有する前記バスバー電極
    において、最下層の電極膜におけるバスバー電極と電極
    指との境界部分と、Alからなる2層目の電極膜の電極
    指側の端縁との間隔をg、該2層目の電極膜の膜厚を
    M、さらに、g及びMを弾性表面波の波長λの整数倍で
    表したときに、M≧0.159g−0.094の範囲に
    あることを特徴とする、請求項5〜8のいずれかに記載
    の弾性表面波装置。
  10. 【請求項10】 前記多層構造を有する前記バスバー電
    極において、 最下層の電極膜におけるバスバー電極と電極指との境界
    部分と、2層目の電極膜の電極指側の端縁との間隔を
    g、該2層目の電極膜厚をMa、さらに、g及びMaを
    弾性表面波の波長λの整数倍で表し、 2層目をAlとは異なる金属で形成し、 2層目の金属の密度をda、Alの密度をd0とした
    時、 2層目の膜厚Maが、 Ma×(d0/da)≧0.159g−0.094 の範囲であることを特徴とする、請求項5〜8のいずれ
    かに記載の弾性表面波装置。
  11. 【請求項11】 表面波伝搬方向の異方性指数γが、γ
    <−1である弾性表面波が励振される圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、複数本の電極指と、
    第1,第2のバスバー電極とを有する少なくとも1つの
    櫛形電極とを備え、 前記弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方向に表面波
    のエネルギーが閉じ込められる弾性表面波装置であっ
    て、 前記弾性表面波の波長をλとしたときに、前記櫛形電極
    の電極指の膜厚が0.04λ以上であり、 前記バスバー電極部の厚みが前記電極指の厚みよりも厚
    くなるように、前記バスバー電極上に形成された絶縁膜
    をさらに備えることを特徴とする、弾性表面波装置。
  12. 【請求項12】 表面波伝搬方向の異方性指数γが、γ
    <−1である弾性表面波が励振される圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、複数本の電極指と、
    第1,第2のバスバー電極とを有する少なくとも1つの
    櫛形電極とを備え、 前記弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方向に表面波
    のエネルギーが閉じ込められる弾性表面波装置であっ
    て、 前記電極指の幅をL1、表面波伝搬方向において隣り合
    う電極指間のギャップ長をL2としたときに、L1/
    (L1+L2)≧0.5であり、 前記バスバー電極部の厚みが前記電極指の厚みよりも厚
    くなるように、前記バスバー電極上に形成された絶縁膜
    をさらに備えることを特徴とする、弾性表面波装置。
  13. 【請求項13】 伝搬方向の異方性指数γが、γ<−1
    である弾性表面波が励振される圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、複数本の電極指と、
    第1,第2のバスバー電極とを有する少なくとも1つの
    櫛形電極とを備え、 前記弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方向に表面波
    のエネルギーが閉じ込められる弾性表面波装置であっ
    て、 前記電極指の膜厚をh1、前記電極指幅をL1、表面波
    伝搬方向において隣り合う電極指間のギャップの長さを
    L2、表面波の波長をλとしたときに、下記の式(1)
    〜(6)のいずれかが満たされており、 前記バスバー電極上に形成された絶縁膜をさらに備える
    ことを特徴とする、弾性表面波装置。 【数7】 【数8】 【数9】 【数10】 【数11】 【数12】
  14. 【請求項14】 前記電極指上に形成された絶縁膜をさ
    らに備え、 前記バスバー電極上に形成された絶縁膜の厚みが、前記
    電極指上に形成された絶縁膜の厚みに比べて厚くされて
    いる、請求項11〜13のいずれかに記載の弾性表面波
    装置。
  15. 【請求項15】 異方性指数γが、γ<−1である弾性
    表面波が励振される圧電基板が、疑似弾性表面波が励振
    されるLiTaO3 基板である、請求項1〜14のいず
    れかに記載の弾性表面波装置。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載の弾
    性表面波装置を用いたことを特徴とする、アンテナ共用
    器。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のアンテナ共用器を
    備えることを特徴とする、通信機。
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