JP4100249B2 - 弾性表面波装置、通信機 - Google Patents
弾性表面波装置、通信機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4100249B2 JP4100249B2 JP2003139741A JP2003139741A JP4100249B2 JP 4100249 B2 JP4100249 B2 JP 4100249B2 JP 2003139741 A JP2003139741 A JP 2003139741A JP 2003139741 A JP2003139741 A JP 2003139741A JP 4100249 B2 JP4100249 B2 JP 4100249B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acoustic wave
- surface acoustic
- wave filter
- bus bar
- comb
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/0023—Balance-unbalance or balance-balance networks
- H03H9/0028—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices
- H03H9/008—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having three acoustic tracks
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/0023—Balance-unbalance or balance-balance networks
- H03H9/0028—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices
- H03H9/0033—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having one acoustic track only
- H03H9/0038—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having one acoustic track only the balanced terminals being on the same side of the track
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/0023—Balance-unbalance or balance-balance networks
- H03H9/0028—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices
- H03H9/0047—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having two acoustic tracks
- H03H9/0052—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having two acoustic tracks being electrically cascaded
- H03H9/0057—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having two acoustic tracks being electrically cascaded the balanced terminals being on the same side of the tracks
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/0023—Balance-unbalance or balance-balance networks
- H03H9/0028—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices
- H03H9/0047—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having two acoustic tracks
- H03H9/0066—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having two acoustic tracks being electrically parallel
- H03H9/0071—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having two acoustic tracks being electrically parallel the balanced terminals being on the same side of the tracks
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/0023—Balance-unbalance or balance-balance networks
- H03H9/0028—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices
- H03H9/0085—Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices having four acoustic tracks
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/02—Details
- H03H9/125—Driving means, e.g. electrodes, coils
- H03H9/145—Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
- H03H9/14544—Transducers of particular shape or position
- H03H9/14576—Transducers whereby only the last fingers have different characteristics with respect to the other fingers, e.g. different shape, thickness or material, split finger
- H03H9/14582—Transducers whereby only the last fingers have different characteristics with respect to the other fingers, e.g. different shape, thickness or material, split finger the last fingers having a different pitch
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/02—Details
- H03H9/125—Driving means, e.g. electrodes, coils
- H03H9/145—Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
- H03H9/14544—Transducers of particular shape or position
- H03H9/14588—Horizontally-split transducers
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/02—Details
- H03H9/125—Driving means, e.g. electrodes, coils
- H03H9/145—Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
- H03H9/14544—Transducers of particular shape or position
- H03H9/14591—Vertically-split transducers
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話などの小型通信機に好適な弾性表面波装置、特に平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置およびそれを有する通信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機といった通信機の小型化、軽量化に対する技術的進歩は目覚しいものがある。これを実現するための手段として、各構成部品の削減、小型化はもとより、複数の機能を複合した部品の開発も進んできた。このような状況を背景に、携帯電話機などの通信機のRF(Radio Frequency)段に使用する弾性表面波装置に平衡−不平衡変換機能、いわゆるバランの機能を持たせたものも近年盛んに研究され、GSMなどを中心に使用されるようになってきた。
【0003】
入力インピーダンスと出力インピーダンスとを互いに異ならせ、平衡−不平衡変換機能を持たせた弾性表面波装置としては、例えば図2に示すような構成が知られている。図2に示す弾性表面波装置では、圧電基板は図示が省略されており、第1の弾性表面波フィルタ素子108と、第1の弾性表面波フィルタ素子108とは出力信号の位相が180度異なるように設定された第2の弾性表面波フィルタ素子119と、1端子対弾性表面波共振子112と、1端子対弾性表面波共振子116とが圧電基板上に設けられている。
【0004】
第1の弾性表面波フィルタ素子108は、3つのくし型電極部(インターディジタルトランスデューサともいい、以下、IDTと記す)を有しており、IDT103の左右にそれぞれ各IDT104、105を配置し、これらの各IDT104、103、105を挟み込むように、各リフレクタ106、107が配置された3IDTを有する縦結合共振子型のものである。
【0005】
1端子対弾性表面波共振子112は、IDT109を挟み込むように各リフレクタ110、111が配置されたものである。1端子対弾性表面波共振子116は、IDT113を挟み込むように各リフレクタ114、115が配置されたものである。IDT103とIDT109とが互いに直列に接続されている。また、各IDT104、105とIDT113とが互いに直列に接続されている。
【0006】
縦結合共振子型の第1の弾性表面波フィルタ素子108において、IDT103とIDT104との間、およびIDT103とIDT105との間数本の電極指のピッチ(図2の117と118の箇所)をIDTの他の部分より狭くして(以後、狭ピッチ電極指)おり、さらにIDT−IDT間隔をその周りのIDTの波長の約0.5倍とすることで、バルク波として放出する成分による損失を低減している。ちなみに図2では図を簡潔にするために電極指の本数を少なく示している。
【0007】
第2の弾性表面波フィルタ素子119は、3IDTタイプの縦結合共振子型の第1の弾性表面波フィルタ素子108で中央IDTの向きを反転させたものである。第2の弾性表面波フィルタ素子119には、1端子対弾性表面波共振子112と同一構造の1端子対弾性表面波共振子120と1端子対弾性表面波共振子116と同一構造の1端子対弾性表面波共振子121とが接続されている。
【0008】
第1、第2の弾性表面波フィルタ素子108、119における、それぞれ一方の各端子122、123を電気的に並列に接続し、もう一方の各端子124、125を電気的に直列に接続して、並列に接続した端子で不平衡端子、直列に接続した各端子で平衡端子を構成している。
【0009】
上記の平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置においては、不平衡信号端子と平衡信号端子のそれぞれの端子との間の通過帯域内での伝送特性において、振幅特性が等しく、かつ位相が180度反転していることが要求され、それぞれ振幅差および位相差と呼んでいる。
【0010】
振幅差および位相差とは、前記平衡−不平衡変換機能を有するフィルタとしての弾性表面波装置を3ポートのデバイスと考え、例えば不平衡入力端子をポート1、平衡出力端子のそれぞれをポート2、ポート3としたときの、振幅差=|A|、A=|20logS21|−|20logS31|位相差=|B−180|、B=|∠s21−∠s31|で定義されるものである。このような振幅差、位相差は、理想的にはフィルタの通過帯域内で振幅差が0dB、位相差は0度とされている。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−117123号公報(公開日:1998年5月6日)
【0012】
【特許文献2】
特開2001−308672号公報(公開日:2001年11月2日)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、図2の構成において振幅差、位相差のズレが存在し、その値は実際に使用する上で問題となるレベルであった。その理由は、図2における、各IDT104、105にそれぞれ隣り合うIDT103の各電極指は、それぞれアース電極であるのに対し、各IDT126、128にそれぞれ隣り合うIDT127の各電極指は、それぞれシグナル電極となる構成のためである。
【0014】
このように.IDT−IDT間隔部でシグナル電極とアース電極とが互いに隣り合っている場合は、IDT−IDT間隔部に強度のピークを持つ共振モードの電流への変換効率が良くなるため、通過帯域内、特に高周波数側の挿入損失が、アース電極、またはシグナル電極同士が隣り合っている場合に比べて小さくなり、また、通過帯域幅が広くなると同時に、位相関係にずれが生じてくる。
【0015】
この差が、第1の弾性表面波フィルタ素子108と、第2の弾性表面波フィルタ素子119とを使って平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置を形成するときの振幅差、位相差の悪化につながるという問題を生じている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の弾性表面波装置は、上記問題を解決するため、少なくとも2つのIDTを有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、一方の平衡信号端子が第一の弾性表面波フィルタ素子に、他方の平衡信号端子が第二の弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子は、それらにてそれぞれ励振される各SSBWの強度が互いに異なるように設定されていることを特徴としている。
【0017】
上記構成によれば、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にてそれぞれ励振される各SSBWの強度が互いに異なるように設定したから、各平衡信号端子間での振幅差や位相差を互いに異なる各SSBWにより調整できて、上記振幅差や位相差を改善できる。
【0018】
上記弾性表面波装置では、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、電極指の先端とバスバーとの間隔を異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0019】
上記弾性表面波装置においては、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、電極指の先端とバスバーに接続されたダミー電極指との間隔を異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0020】
上記弾性表面波装置においては、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、IDTにおける電極指とバスバーとの間に、バスバーと接続されて設けられたダミー電極指の長さを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0021】
上記弾性表面波装置では、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0022】
上記弾性表面波装置においては、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0023】
上記弾性表面波装置では、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、全てのIDTが第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子で互いに異なる構造を有していてもよい。上記弾性表面波装置においては、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子で、何れか1つのIDTのみが他のIDTと異なる構造を有していてもよい。
【0024】
本発明の他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも3つのIDTを有する、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子を有し、一方の平衡信号端子が接続されているIDTと、他方の平衡信号端子が接続されているIDTとでそれぞれ励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴としている。
【0025】
上記構成によれば、各平衡信号端子にそれぞれ接続された各IDTにてそれぞれ励振される各SSBWの強度が互いに異なるように設定したから、各平衡信号端子間での振幅差や位相差を互いに異なる各SSBWにより調整できて、上記振幅差や位相差を改善できる。
【0026】
上記弾性表面波装置では、さらに、弾性表面波フィルタ素子が、複数、互いに縦続接続されていてもよい。
【0027】
上記弾性表面波装置においては、各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各IDTにて、電極指の先端とバスバーとの間隔を異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0028】
上記弾性表面波装置では、各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各IDTにて、電極指の先端とバスバーに接続されたダミー電極指との間隔を異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0029】
上記弾性表面波装置では、各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各IDTにて、電極指とバスバーとの間に、バスバーと接続されて設けられたダミー電極指の長さを互いに異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0030】
上記弾性表面波装置においては、各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各IDTにて、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0031】
上記弾性表面波装置では、各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各IDTにて、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせてもよい。
【0032】
上記弾性表面波装置においては、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子のそれぞれに弾性表面波共振子を直列接続してもよい。上記構成によれば、弾性表面波共振子を直列に接続したことにより、通過帯域外の減衰量を調整できて、上記減衰量を大きくできる。
【0033】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、電極指の先端とバスバーとの間隔が互いに異なっていることを特徴としている。
【0034】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、電極指の先端とバスバーに接続されたダミー電極指との間隔が互いに異なっていることを特徴としている。
【0035】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、IDTにおける電極指とバスバーとの間に、バスバーと接続されて設けられたダミー電極指の長さが互いに異なっていることを特徴としている。
【0036】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つが互いに異なっていることを特徴としている。
【0037】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つが互いに異なっていることを特徴としている。
【0038】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、電極指の先端とバスバーとの間隔が互いに異なっていてもよい。
【0039】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、電極指の先端とバスバーに接続されたダミー電極指との間隔が互いに異なっていてもよい。
【0040】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、IDTにおける電極指とバスバーとの間に、バスバーと接続されて設けられたダミー電極指の長さが互いに異なっていてもよい
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、バスバー部分の膜厚および膜構成の少なくとも一つが互いに異なっていてもよい。
【0041】
本発明のさらに他の弾性表面波装置は、前記問題を解決するために、少なくとも2つのIDTを有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、バスバー上に塗布した吸音材の材料および厚みの少なくとも一つが互いに異なっていてもよい。
【0042】
上記構成によれば、各平衡信号端子にそれぞれ直列接続されている各弾性表面波共振子にて、上記の各互いに異なる設定によって、それぞれ励振される各SSBWの強度が互いに異なるように設定できるから、各平衡信号端子間での振幅差や位相差を互いに異なる各SSBWにより調整できて、上記振幅差や位相差を改善できる。
【0043】
上記弾性表面波装置では、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、少なくとも2つのIDTを有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、一方の平衡信号端子が第一の弾性表面波フィルタ素子に、他方の平衡信号端子が第二の弾性表面波フィルタ素子に接続されており、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、電極指の先端とバスバーとの間隔、電極指の先端とバスバーに接続されたダミー電極指との間隔、バスバーに接続されたダミー電極指の長さ、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つ、および、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つ、からなる群より選ばれた少なくとも1つを互いに異ならせてもよい。
【0044】
上記弾性表面波装置においては、少なくとも3つのIDTを有する、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、一方の平衡信号端子が接続されているIDTと、他方の平衡信号端子が接続されているIDTとで、電極指の先端とバスバーとの間隔、電極指の先端とバスバーに接続されたダミー電極指との間隔、バスバーに接続されたダミー電極指の長さ、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つ、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つ、からなる群から選ばれた少なくとも1つを互いに異ならせてもよい。
【0045】
上記弾性表面波装置では、各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各IDTにて、一方の平衡信号端子が接続されているIDTと該IDTに隣り合うIDTとの対面部分の各電極指と、他方の平衡信号端子が接続されているIDTと該IDTに隣り合うIDTとの対面部分の各電極指とで、隣り合う電極指の極性が互いに異なっていてもよい。
【0046】
上記弾性表面波装置においては、電極指の先端とバスバーとの間隔を、弾性表面波の伝搬する波長(λ)の0.55倍以下とし、かつ、電極指の先端とバスバーとの間隔が最も狭い箇所の、電極指の先端とバスバーとの間隔を0.1μm以上とすることが望ましい。
【0047】
本発明に係る通信機は、前記の問題を解決するために、上記の何れかに記載の弾性表面波装置を有することを特徴としている。上記構成によれば、平衡信号端子間の振幅差、位相差を改善できて、通信機における伝送特性を向上できる。
【0048】
【発明の実施の形態】
本発明に係る弾性表面波装置の実施の各形態について図1ないし図44に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0049】
(実施の第一形態)
図1に、本発明の実施の第一形態を示す。本発明に係る実施の第一形態の説明については、PCS用の受信用フィルタを例にとって説明する。実施の第一形態では、図示しないが40±5°YcutX伝搬LiTaO3基板(圧電基板)上に、IDTやリフレクタや弾性表面波共振子といった各弾性表面波素子がアルミニウム(Al)電極により形成されている。
【0050】
IDTは、帯状のバスバー(基端部)と、そのバスバーの一方の長手方向側部から上記バスバーの長手方向に対して直交する方向に延びる複数の、互いに平行な帯状の電極指とを備えた電極指部を、2つ、圧電基板上に備えており、上記各電極指部の電極指の側部を互いに対面するように互いの電極指間に入り組んだ状態にて上記各電極指部を有するものである。
【0051】
よって、IDTでは、2つの電極指部に対し各バスバーを介して入力電気信号に基づく電位差が生じると、その部分の圧電基板の表面上に弾性表面波が発生し、その弾性表面波は各電極指の幅方向(各電極指の長手方向に対し直交する方向)の双方向に圧電基板の表面上を伝搬する。一方、電気信号が入力されていないIDTでは、伝搬してきた弾性表面波により圧電基板の表面上に発生した電位差を各電極指によって検出し、出力電気信号に変換して出力できる。
【0052】
このようなIDTでは、各電極指の長さや幅、隣り合う各電極指の間隔、互いの電極指間での入り組んだ状態の対面長さを示す交叉幅を、それぞれ設定することにより信号変換特性や、通過帯域の設定が可能となっている。
【0053】
前記リフレクタは、伝搬してきた弾性表面波をその伝搬方向に反射するためのものであり、帯状の一対の基端部(バスバー)と、それら基端部の一方の側部から直交する方向にそれぞれ延びて、上記各基端部を電気的に接続する、複数の、互いに平行な帯状の電極指とを備えたものである。
【0054】
本実施の第一形態の構成は、図2に示す従来例の構成と、下記の本発明の特徴部分を除いて基本的には同じである。本実施の第一形態は、第1の弾性表面波フィルタ素子208と、第1の弾性表面波フィルタ素子208に対し出力信号の位相が180度異なるように設定された第2の弾性表面波フィルタ素子219とを有している。第1の弾性表面波フィルタ素子208は、3IDTタイプの縦結合共振子型のものである。第1の弾性表面波フィルタ素子208には、1端子対弾性表面波共振子212と、1端子対弾性表面波共振子216とがそれぞれ接続されていることが好ましい。
【0055】
縦結合共振子型の第1の弾性表面波フィルタ素子208では、中央のIDT203の左右に(弾性表面波の伝搬方向に沿って)各IDT204、205を上記IDT203を挟むようにそれぞれ配置し、さらに、これらIDT204、203、205を左右からそれぞれ挟み込むように、各リフレクタ206、207が配置されている。
【0056】
1端子対弾性表面波共振子212においては、中央のIDT209を左右からそれぞれ挟み込むように各リフレクタ210、211が配置されている。1端子対弾性表面波共振子216では、中央のIDT213を左右からそれぞれ挟み込むように各リフレクタ214、215が配置されている。IDT203とIDT209とが互いに直列に接続されている。また、各IDT204、205とIDT213とが互いに直列に接続されている。
【0057】
このような縦結合共振子型の第1の弾性表面波フィルタ素子208において、IDT203とIDT204の間、およびIDT203とIDT205の間に近い数本の電極指のピッチ(図1の217と218の箇所)をIDTの他の部分のピッチより狭くして(以後、狭ピッチ電極指)おり、さらにIDT−IDT間隔をその周りのIDTの波長の約0.5倍とすることで、バルク波として放出する成分による損失を低減している。ちなみに図1では図を簡潔にするために電極指の本数を少なく示している。
【0058】
第2の弾性表面波フィルタ素子219は、3IDTタイプの縦結合共振子型の第1の弾性表面波フィルタ素子208で中央のIDT203の向きを反転させた、中央のIDT229を有する縦結合共振子型のものである。第2の弾性表面波フィルタ素子219にも、1端子対弾性表面波共振子212と同一構造の1端子対弾性表面波共振子220と、1端子対弾性表面波共振子216と同一構造の1端子対弾性表面波共振子221とが接続されていることが好ましい。
【0059】
第1および第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219におけるそれぞれ一方の各端子222、223を電気的に並列に接続し、もう一方の各端子224、225を電気的に直列に接続し、並列に接続した端子で不平衡端子、直列に接続した端子で平衡端子を構成している。
【0060】
第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219の詳細な設計は、通常のピッチで決まる波長をそれぞれλ1、狭ピッチ電極指の電極指のピッチで決まる波長をそれぞれλ2、リフレクタの波長をそれぞれλRとすると、
交叉幅:29.2λ1
IDT本数(204、203、205の順):25(4)/(4)47(4)/(4)25本(カッコ内はピッチを狭くした電極指の本数、228、229、230も同じ)
IDT波長λ1:2.049μm、λ2:1.860μm(λ1はピッチを狭くしていない部分、λ2はピッチを狭くした部分)
リフレクタ波長λR:2.056μm
リフレクタ本数:150本
IDT−IDT間隔:波長λ1とλ2の電極指に挟まれた箇所:0.25λ1+0.25λ2
波長λ2の電極指に挟まれた箇所:0.50λ2
IDT−リフレクタ間隔:0.50λR
IDTduty:0.70
リフレクタduty:0.57
電極膜厚:8.03λ1
電極指先端−バスバー間距離
第1の弾性表面波フィルタ素子208:0.9μm
第2の弾性表面波フィルタ素子219:0.3μm
である。
【0061】
各1端子対弾性表面波共振子212、220の詳細な設計は,
交叉幅:49.1λ1
IDT本数:281
IDT波長およびリフレクタ波長:2.035μm
リフレクタ本数:29本
IDT−リフレクタ間隔:0.50λR
である。
【0062】
1端子対弾性表面波共振子216、221の詳細な設計は,
交叉幅:17.7λ1
IDT本数:281
IDT波長およびリフレクタ波長:1.980μm
リフレクタ本数:29本
IDT−リフレクタ間隔:0.50λR
である。
【0063】
本実施の第一形態の特徴は、第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219において、電極指先端からバスバーまでの距離を第1の弾性表面波フィルタ素子208では0.9μm、第2の弾性表面波フィルタ素子219では0.3μmと互いに異ならせている点である。
【0064】
以下に、本実施の第一形態の効果について説明する、図3に、実施の第一形態の構成での各周波数に対する振幅差のグラフを示す。比較として、図2に示す従来例での振幅差の特性も図3に合わせて示す。PCS受信用フィルタにおける通過帯域の周波数範囲は1930MHz〜1990MHzである。この範囲で最大の振幅差は、従来例では1.50dBであるのに対し、実施の第一形態では1.23dBと、振幅差が0.27dB改善されている。
【0065】
まず、従来技術の説明にも記載したが、図2に示す従来例の構成において振幅差を悪くしている原因は、各IDT104、105にそれぞれ隣り合うIDT103の各電極指はアース電極であるのに対し、各IDT126、128にそれぞれ隣り合うIDT127の各電極指はシグナル電極であるためである。
【0066】
これにより、従来例では、第1の弾性表面波フィルタ素子108と第2の弾性表面波フィルタ素子119との間にて周波数特性が互いにずれ、その影響で第1の弾性表面波フィルタ素子108と第2の弾性表面波フィルタ素子119との間の周波数特性および位相特性が互いにずれ、その結果、振幅差が悪くなる。
【0067】
共振子型の弾性表面波フィルタ素子および弾性表面波共振子においては、IDT電極指先端とバスバーとの間のギャップ部分にてSSBW(Surface Skimming Bulk Wave)が発生し、共振モードのレベルが変化する。
【0068】
実施の第一形態では、弾性表面波が励振される電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離(ギャップ)を、第2の弾性表面波フィルタ素子219において、第1の弾性表面波フィルタ素子208よりも短く設定している。
【0069】
これにより、本実施の第一形態では、第1の弾性表面波フィルタ素子208と第2の弾性表面波フィルタ素子219とにおいて発生するSSBWの強度をそれぞれ調整して、第1の弾性表面波フィルタ素子208と第2の弾性表面波フィルタ素子219との間の周波数特性のずれを補正できる。
【0070】
その結果、本実施の第一形態は、第1の弾性表面波フィルタ素子208と第2の弾性表面波フィルタ素子219との間の周波数特性のずれが補正されて、振幅差が改善されたものとなる。
【0071】
次に、本発明の原理について説明する。まず、図1の構成において、電極指の先端とバスバーの間隔の大きさを順次異ならせた上で、その振幅特性をそれぞれ測定した。それらの結果を図4(a)および図4(b)にそれぞれ示した。
【0072】
一方の平衡信号端子224に接続された第1の弾性表面波フィルタ素子208のように、平衡信号端子224に接続された各IDT204、205と該各IDT204、205と隣接するIDT203との互いに隣り合う部分の各電極指の極性がアース:アースである側の挿入損失を図4(a)に示した。他方の平衡信号端子225に接続された第2の弾性表面波フィルタ素子219のように、平衡信号端子225に接続された各IDT228、230と該IDT228、230と隣り合うIDT229との互いに隣り合う部分の各電極指の極性がアース:シグナルである側の挿入損失を図4(b)に示した。
【0073】
図4(a)および図4(b)より、電極指の先端とバスバーの間隔の大きさによって、励振されるSSBWの大きさが変化し、挿入損失が変化していることが分かる。
【0074】
SSBWと周波数特性との関係は、図5に示すように、SSBWの励振によるリップル(約1948MHz)が、縦0次モードと縦2次モードが縮退したモードによる共振点と、IDT−IDTモードの共振点との、ほぼ中央に位置しているために、リップルが大きくなり、そのリップルが発生した周波数域で挿入損失を増加させるものである。このように、SSBWの励振は、通常、リップルの発生として影響するので、SSBWの発生を抑制するのが一般的であるが、本発明では、このSSBWを平衡度改善のためにうまく利用することを技術的な思想としている。
【0075】
続いて、電極指の先端とバスバーとの間隔を、弾性表面波の伝搬する波長(λ)の0.55倍以下とし、かつ、電極指の先端とバスバーとの間隔が最も狭い箇所の、電極指の先端とバスバーとの間隔を0.1μm以上とすることが好ましいことの根拠を以下に説明する。
【0076】
まず、電極指の先端とバスバーとの間の距離のみを変化させたときの、伝送特性の変化を図6に示す。図6によると、電極指の先端とバスバーとの間の距離を1.0μmから0.3μmに変化させた場合、1945MHz付近の挿入損失が約0.2dB減少し、改善されていることがわかる。つまり、電極指の先端とバスバーとの距離を減少させることによって、バルク波(SSBW)の励振によるリップルが小さくなるとともに、リップルの周波数(fSSBW)が低域側に移動し、縦0次モードと縦2次モードが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)と、IDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)との中心((f1+f2)/2)付近よりも低域側に移動したことによって、挿入損失が改善したものと考えられる。この挿入損失の改善は、SSBWのリップルが存在する1945MHz付近だけではなく、全体的に挿入損失が小さくなっている。このことは、SSBWによる励振は1945MHz付近だけでなく、通過帯域内に広く影響し、SSBWの励振を小さくすることは、全体的な挿入損失の改善に適している事を示している。
【0077】
続いて、図7に電極指の先端とバスバーとの間の距離を、0.5μm、1.0μm、2.0μmとしたときの伝送特性をそれぞれ示す。図7に示すように、電極指の先端とバスバーとの間の距離を広げるにしたがって、先の図6とは逆に、SSBWの励振によるリップルは大きくなり、さらに高域側に移動していることがわかる。
【0078】
次に、図8は、実施の第一形態において、電極指の先端とバスバーとの間の距離と、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)と、縦0次モードと縦2次モードが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)とIDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)の中心((f1+f2)/2)との関係を示したものである。
【0079】
図8の横軸は、電極指の先端とバスバーとの間の間隔を伝搬する表面波の波長で規格化し、図8の縦軸は、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)を、縦0次モードとIDT−IDTモードのそれぞれの共振周波数(f1、f2)の中心((f1+f2)/2)で規格化した値、つまり、2*fSSBW/(f1+f2)である。
【0080】
図8より、特に電極指の先端とバスバーとの間の距離を、弾性表面波の波長の0.55倍(図8の破線にて図示)以下にすることによって、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)が、縦0次モードと縦2次モードとが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)、およびIDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)の中心((f1+f2)/2)よりも低くなることがわかる。
【0081】
以上より、周波数軸上で隣り合った2つの共振モードの共振周波数をそれぞれf1、f2としたときの、2つの共振周波数の中心((f1+f2)/2)と、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)とを互いに異ならせることによって、弾性表面波装置における通過帯域内の挿入損失を改善することができることがわかる。
【0082】
そのように互いに異ならせる方法の一つとして、1つのIDTにおいて、一方のIDT電極における電極指の先端と、他方のIDT電極のバスバーとの間の距離を変化させることが有効である。
【0083】
特に、本実施の第一形態で示したように、1つのIDTにおいて、一方のIDT電極における電極指の先端と、他方のIDT電極のバスバーとの間の距離を小さくすることで、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)が、縦0次モードと縦2次モードとが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)およびIDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)の中心((f1+f2)/2)よりも低くした場合、つまり、fSSBW<(f1+f2)/2の場合には、リップルのレベルも小さくなることから、挿入損失の改善に有効であることがわかる。
【0084】
しかしながら、逆にfSSBW>(f1+f2)/2の場合には、リップルのレベルそのものが大きくなることから、両者の周波数がほぼ同じ場合よりも挿入損失が悪化することがわかる。
【0085】
ここで、さらに、電極指の先端とバスバーとの間の距離と、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)での挿入損失との関係を図9に示す。この図9により、電極指の先端とバスバーとの間の距離を狭くすることにより、SSBWの励振によるリップルが挿入損失の改善に有効であることがわかる。
【0086】
しかし、電極指の先端とバスバーとの間の距離を狭くすることにより、電極指の先端とバスバーとの間に入る寄生容量が大きくなる可能性がある。この寄生容量により挿入損失が悪化する可能性がある。そこで、図10に、電極指の先端とバスバーとの間の距離を変化させることによる容量変化を有限要素法で求め、その容量変化による挿入損失の変化を示す。この図10より、電極指の先端とバスバーとの間の距離が0.1μm未満となると、急激に電極指の先端とバスバーとの間の部分での寄生容量が増加し、結果として挿入損失が悪化することが明らかである。
【0087】
また、図11には、図9で示したSSBWの励振によるリップルによる挿入損失の変化と、図10で示した寄生容量による挿入損失の両方を考慮したときの、挿入損失の変化を示す。電極指の先端とバスバーとの間の距離を狭く、特に伝搬する弾性表面波の波長の0.55倍以下とすることで、SSBWの励振によるリップルが小さくなるが、この図11から明らかなように、電極指の先端とバスバーとの間の距離が0.1μm未満となると、SSBWのリップルが小さくなることによる挿入損失の低下の効果よりも、寄生容量の増加による挿入損失の悪化の方が大きくなる。結果として、全体の挿入損失が悪化してしまう。
【0088】
よって、電極指の先端とバスバーとの間の距離は、伝搬する弾性表面波の波長の0.55倍以下であり、かつ、0.1μm以上に設定することがより好ましいことがわかる。これら設定は、後述する実施の各形態においても有効である。
【0089】
このように、電極指の先端とバスバーとの間の距離が変化すると、SSBWの励振や、寄生容量が変化する。このことから、実際に圧電基板上に金属薄膜からなるIDTを形成する場合には、従来のように、IDTの膜厚や電極指の線幅を高精度に制御するだけでは弾性表面波装置における安定した電気特性が得られずに、電極指の先端とバスバーとの間の距離も、同様に高精度に制御する必要がある。
【0090】
ここで、IDTの形成には、一般にフォトリソグラフィ法が用いられ、露光光源の波長は0.2μmから0.4μm程度である。そのため、IDT電極のギャップ部分の寸法が0.5μm程度以下となると、光の回折効果のために、IDT電極のギャップ幅を高精度に制御することは難しくなる。
【0091】
しかしながら、特性面でのメリットから、IDT電極の微細化が進んでおり、本発明においても、電極指の先端とバスバーとの間の距離、電極指同士の最小ギャップ、いずれとも、露光光源の波長と同程度にすることで効果が得られている。よって、電極指の先端とバスバーとの間の距離と、電極指同士の最小ギャップとをほぼ等しくしておくことにより、電極指の先端とバスバーとの間の距離も、電極指同士の最小ギャップも、どちらも、高精度に制御することが可能となり、弾性表面波装置においてより安定した電気的特性が得られる。
【0092】
また、電極指の先端と、バスバーとの間の距離も、電極指同士の最小ギャップもどちらも同一寸法となることから、ギャップの狭い部分が局在せず、結果的に耐サージ性や耐電力性が向上するという、さらなる効果も得られる。
【0093】
また、本発明では、平衡信号端子が接続される弾性表面波フィルタおよびIDTの一方はSSBWが強く励振される構造、他方は弱く励振される構造にすることが望ましい。また、IDTの隣り合う部分の極性により、特性面では、各IDTの互いに隣り合う部分の電極指の極性がアース:アースにおいては低周波側が盛り上がった特性、各IDTの互いに隣り合う部分の電極指の極性がアース:シグナルにおいては、高周波側が盛り上がった特性という特徴がある。
【0094】
一方で、SSBWによるレスポンスは通過帯域の低域側にくぼみとしてあらわれ、フィルタ部分のバスバーと電極指先端のギャップを小さくしていくと、このレスポンスが小さくなり、低周波側にシフトする(図6参照)。
【0095】
弾性表面波フィルタ素子の弾性表面波素子部分にダミー電極を付加すると、このレスポンスが小さくなり、低周波側にシフトする。(図6参照)という傾向がある。そのため、下記のように設定することが望ましい。下記の各設定は、後述する実施の各形態においても有効である。
【0096】
IDT−IDTの互いに隣り合う部分の電極指の極性がアース:アース、アース:シグナルの場合において、
(1) IDT−IDTの隣り合う部分の電極指の極性がアース:アースの弾性表面波フィルタにおいて、SSBWの励振が強くなるように弾性表面波フィルタ素子部分のバスバーと電極指先端のギャップを広くする(もしくは、IDT−IDTの隣り合う部分の電極指の極性がアース:シグナルのフィルタにおいて、SSBWの励振が弱くなるようにバスバーと電極指先端のギャップを狭くする)
(2) IDT−IDTの隣り合う部分の電極指の極性がアース:アースの弾性表面波フィルタにおいて、SSBWの励振が強くなるようにダミー電極を小さくする(もしくは、IDT−IDTの隣り合う部分の電極指の極性がアース:シグナルのフィルタにおいて、SSBWの励振が弱くなるようにダミー電極を大きくする)。このときに、振幅バランス性のうねりが改善される。
【0097】
なお、SSBWは横モードと結合しやすいため、横モードを変化させることで、SSBWとの結合も変化し、SSBWの励振が変化する。つまり、横モードを変化させることでも、本願発明の効果が得られる。
【0098】
なお、実施の第一形態では、3IDT型の縦結合共振子型である第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219の入出力側にそれぞれ1つずつの1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成において説明したが、本発明は、上記構成に限らず、平衡信号端子を有するどのような構成の弾性表面波装置においても、同様な効果が得られる。例えば、図12に示すような3IDT型の縦結合共振子型の第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219の入力(不平衡信号端子)側のみに1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成や、図13に示すような3IDT型の第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219の出力(平衡信号端子)側のみに1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成においても、同様の効果が得られる。
【0099】
また、実施の第一形態では、3IDT型の第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219の中央のIDTを入力(不平衡信号)端子、両端のIDTを出力(平衡信号)端子とした構成において説明したが、例えば、図14に示すような3IDT型の第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219の両側のIDTを入力(不平衡)端子、中央のIDTを出力(平衡)端子とした構成においても、同様の効果が得られる。
【0100】
さらに、実施の第一形態では、2つの第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219を3IDT縦結合共振子型で構成する場合について説明したが、例えば、図15に示すように2IDT型の縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子208a、219aで構成する場合や、図16に示すように5IDT型の縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子208b、219bで構成する場合においても、同様の効果が得られる。
【0101】
その上、実施の第一形態においては、図17に示すように、2つ以上のIDTを有する3つの各弾性表面波フィルタ素子91、92、93を備え、1つの弾性表面波フィルタ素子91を不平衡信号端子94に接続し、残りの2つの各弾性表面波フィルタ素子92、93をそれぞれ1つの弾性表面波フィルタ素子に対して並列に接続すると共に各平衡信号端子95、96に接続した構成の場合においても、同様の効果が得られる。
【0102】
さらに、実施の第一形態では、2つの弾性表面波フィルタ素子を3IDT型の縦結合共振子型で構成する場合において説明したが、例えば、図18に示すように3IDT縦結合共振子型の第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子208、219を互いに縦続接続したような構成においても、同様の効果が得られる。
【0103】
また、図19に示すように、図18と同様の構成において、IDTの電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離を、各弾性表面波フィルタ素子231、232では互いに等しくして、各弾性表面波フィルタ素子233、234においては互いに異ならせた場合にも、同様の効果が得られる。
【0104】
さらに、図20に示すように、少なくとも3つのIDTを有する平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置1200で、各平衡信号端子124、125はそれぞれ異なる各IDT1202、1203に接続され、各IDT1202、1203にて、それぞれ、電極指の先端とバスバーとの距離を相違させた構成でも、同様の効果が得られる。
【0105】
図21に示すように、3つのIDTを有する平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置1300で、中央のIDT1301の両端の各IDT1302、1303が不平衡信号端子にそれぞれ接続されていると共に、中央のIDT1301のうち、一つのくし歯状電極が弾性表面波の伝搬方向に沿って二分割されていると共に、二分割された各くし歯状電極がそれぞれ各平衡信号端子124、125にそれぞれ接続され、上記の二分割された各くし歯状電極にて、それぞれ、電極指の先端とバスバーとの距離を相違させた構成でも、同様の効果が得られる。
【0106】
図22に示すように、3つのIDTを有する平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置1400で、両端の各IDT1402、1403が不平衡信号端子に接続されていると共に、中央のIDT1401のうち、一つのくし歯状電極が交叉幅方向に二分割され、上記の二分割された各くし歯状電極にてそれぞれ電極指の先端とバスバーとの距離を相違させた構成でも、同様の効果が得られる。
【0107】
図23に示すように、2つ以上のIDTを有する2つの弾性表面波フィルタ素子1511、1512を互いに縦続接続し、一方の弾性表面波フィルタ素子1511の両端の各IDT1502、1503を不平衡信号端子に接続し、他方の弾性表面波フィルタ素子1512の両端の各IDT1507、1508をそれぞれ各平衡信号端子124、125に接続した弾性表面波装置1500において、上記各IDT1507、1508にて、それぞれ、電極指の先端とバスバーとの距離を相違させた構成でも、本発明と同様の効果が得られる。
【0108】
図24に示すように、2つ以上のIDTを有する2つの弾性表面波フィルタ素子1611、1612を互いに縦続接続し、一方の弾性表面波フィルタ素子1611の中央のIDT1601を不平衡信号端子に接続し、他方の弾性表面波フィルタ素子1612の中央のIDT1606が弾性表面波の伝搬方向に沿って二分割されていると共に、二分割された各くし歯状電極がそれぞれ各平衡信号端子124、125に接続された弾性表面波装置1600において、上記二分割された各くし歯状電極にて、それぞれ、電極指の先端とバスバーとの距離を相違させた構成でも、本発明と同様の効果が得られる。
【0109】
なお、図23および図24に示した構成は、2つの弾性表面波フィルタ素子を互いに縦続接続し、1つの弾性表面波フィルタ素子に各平衡信号端子124、125の両方とも接続されているので、図20や図21に示した構造と同様なものである。
【0110】
以上説明したように実施の第一形態では、2つ以上の各弾性表面波フィルタ素子を用いて平衡−不平衡変換を行う弾性表面波装置において、第1の縦結合弾性表面波フィルタ素子と、第2の縦結合弾性表面波フィルタ素子とにて、IDTの電極指先端からバスバーまでの距離をそれぞれ異ならせることで、各平衡信号端子間の振幅差を改善した弾性表面波装置が得られる。
【0111】
(実施の第二形態)
本発明に係る実施の第二形態では、PCS用の受信用フィルタを例にとって説明を行っていく。実施の第二形態では、図示しないが40±5°YcutX伝搬LiTaO3基板上に弾性表面波素子がAl電極により形成されている。実施の第二形態の構成は以下の特徴点を除いて図2に示す従来例の構成と基本的に同じである。従来例の構成と実施の第二形態の構成において、異なる部分について図25に基づいて以下に示す。
【0112】
本実施の第二形態では、電極指の先端とバスバーとの距離(ギャップ)をダミー電極の設定により調整している。まず、IDTの電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さが、従来例において0μm(第1、第2の各弾性表面波フィルタ素子108、119ともにダミー電極なし)であり、実施の第二形態に係る、縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子302においては、0.3μm(303で示す箇所)である。縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子301はダミー電極なしである。
【0113】
実施の第二形態の特徴は、各弾性表面波フィルタ素子301、302において、IDTの電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さを互いに異ならせて、上記距離(ギャップ)を相違させている点である。
【0114】
続いて、本実施の第二形態の効果について説明する。図26に、実施の第二形態の構成での周波数に対する振幅差のグラフを示す。比較として、図2に示す従来例での振幅差の特性も図26に合わせて示す。PCS受信用フィルタにおける通過帯域の周波数範囲は1930MHz〜1990MHzである。この範囲で最大の振幅差は、従来例では1.50dBであるのに対し、実施の第二形態では1.29dBと、振幅差が0.21dB改善されている。
【0115】
実施の第二形態の効果が得られた理由を以下に説明する。実施の第二形態では、IDTの電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さを、弾性表面波フィルタ素子302において、弾性表面波フィルタ素子301よりも長く設定している。これにより、本実施の第二形態においては、弾性表面波フィルタ素子301と弾性表面波フィルタ素子302とにおいて発生するSSBWの強度をそれぞれ調整することによって、弾性表面波フィルタ素子301と弾性表面波フィルタ素子302との間の周波数特性および位相特性のずれが補正される。
【0116】
その結果、本実施の第二形態では、弾性表面波フィルタ素子301と、1端子対弾性表面波共振子304と1端子対弾性表面波共振子305とからなる弾性表面波装置、および、弾性表面波フィルタ素子と1端子対弾性表面波共振子307と1端子対弾性表面波共振子308とからなる弾性表面波装置の間の周波数特性および位相特性のずれを補正して、振幅差が改善されている。
【0117】
実施の第二形態では、3IDT型の縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子301、302の入出力側にそれぞれ1つずつの1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成において説明したが、本発明はこの構成に限らず、平衡信号端子を有するどのような構成の弾性表面波装置においても、同様な効果が得られる。例えば、図27に示すような各弾性表面波フィルタ素子301、302の入力側のみに1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成や、図28に示すような各弾性表面波フィルタ素子301、302の出力側のみに1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成においても、同様の効果が得られる。
【0118】
また、実施の第二形態では、2つの各弾性表面波フィルタ素子301、302を3IDT型で構成する場合について説明したが、例えば、図29に示すように、2IDT縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子301a、302aで構成する場合や、図30に示すように、5IDT縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子301b、302bにて構成する場合においても、同様の効果が得られる。
【0119】
さらに、実施の第二形態では、2つの3IDT型の各縦結合共振子型弾性表面波フィルタ素子301、302を並列接続した場合について説明したが、例えば、図31に示すように3IDT型の各縦結合共振子型弾性表面波フィルタ素子301、302を互いに縦続接続したような構成においても、同様の効果が得られる。
【0120】
その上、図32に示すように、図31と同様の構成において、IDTの電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離を、縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子310、311では互いに等しくして、縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子312、313においては互いに異ならせた場合にも、同様の効果が得られる。
【0121】
以上説明したように実施の第二形態では、2つの弾性表面波フィルタ素子を用いて平衡−不平衡変換を行う弾性表面波装置において、第1の縦結合弾性表面波フィルタ素子と第2の縦結合弾性表面波フィルタ素子にて、IDTの電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さをそれぞれ異ならせることで、各平衡信号端子間の振幅差を改善した弾性表面波装置が得られる。
【0122】
(実施の第三形態)
本発明に係る実施の第三形態では、PCS用の受信用フィルタを例にとって説明し、図示しないが40±5°YcutX伝搬LiTaO3基板上に弾性表面波素子がAl電極により形成されている。実施の第三形態の構成は図2に示す従来例の構成と以下の特徴点を除いて基本的に同じである。従来例の構成と実施の第三形態の構成において、異なる部分について以下に示す。
【0123】
図33に示すように、1端子対弾性表面波共振子のIDTの電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離は、従来例では、0.9μm(1端子対弾性表面波共振子112、116、120、121)に設定されており、実施の第三形態では、0.9μm(各1端子対弾性表面波共振子401、402)と、0.3μm(各1端子対弾性表面波共振子403、404)とにそれぞれ設定されている。
【0124】
本実施の第三形態の特徴は、各1端子対弾性表面波共振子401、402と、各1端子対弾性表面波共振子403、404とにおいて、IDTの電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離を互いに異ならせている点である。
【0125】
続いて、本実施の第三形態の効果について説明する。図34に実施の第三形態の構成での周波数に対する振幅差のグラフを、図35に実施の第三形態の構成での周波数に対する位相差のグラフを示す。比較として、図2に示す従来例での振幅差と位相差の特性をそれぞれ図34および図35に合わせて示す。
【0126】
PCS受信用フィルタにおける通過帯域の周波数範囲は1930MHz〜1990MHzである。この範囲で最大の振幅差は、従来例では1.50dBであるのに対し、実施の第三形態では1.35dBと、振幅差が0.15dB改善されている。
【0127】
また、この範囲で最大の位相差は、従来例では4.8°であるのに対し、実施の第三形態では4.4°と、位相差が0.4°改善されている。
【0128】
実施の第三形態の効果が得られた理由を説明する。実施の第三形態では、IDTの電極指の先端とその電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの距離を、各1端子対弾性表面波共振子403、404において、各1端子対弾性表面波共振子401、402よりも短く設定している。これにより、各1端子対弾性表面波共振子403、404と、各1端子対弾性表面波共振子401、402において発生するSSBWの強度をそれぞれ調整している。
【0129】
この結果、本実施の第三形態においては、縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子405と各1端子対弾性表面波共振子401、402とを有する弾性表面波装置、および、縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子406と各1端子対弾性表面波共振子403、404とを有する弾性表面波装置の間の周波数特性および位相特性のずれを補正でき、各平衡信号端子間での振幅差、位相差が改善される。
【0130】
実施の第三形態では、3IDT縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子405、406の入出力側にそれぞれ1つずつの1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成について説明したが、本発明はこの構成に限らず、平衡信号端子を有するどのような構成の弾性表面波装置においても、同様な効果が得られる。
【0131】
例えば、図36に示すような3IDT縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子405、406の入力側のみに1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成や、図37に示すような3IDT縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子405、406の出力側のみに弾性表面波共振子を直列接続した構成においても、同様の効果が得られる。
【0132】
また、図38に示すように、図33と同様の構成において、IDTの電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離を、一方の1端子対弾性表面波共振子におけるIDT501とIDT503とでは互いに等しくして、他方の1端子対弾性表面波共振子におけるIDT502とIDT504とでは互いに異ならせた場合にも、同様の効果が得られる。
【0133】
(実施の第四形態)
図39に、本発明に係る実施の第四形態を、図40に本実施の第四形態に対する比較例を示す。実施の第四形態の説明では、DCS用の受信用フィルタを例にとって説明を行っていく。実施の第四形態では、図示しないが40±5°YcutX伝搬LiTaO3基板上に弾性表面波素子がAl電極により形成されている。
【0134】
実施の第四形態の構成は、下記の特徴点を除けば比較例の構成と基本的に同じである。縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子601、602において、IDT603とIDT611の間、IDT611とIDT604の間、IDT605とIDT612の間およびIDT612とIDT606の間に近い数本の電極指のピッチ(図39の607、608、609および610の箇所)をIDTの他の部分より狭くして(以後、狭ピッチ電極指)おり、さらにIDT−IDT間隔をその周りのIDTの波長の約0.5倍とすることで、バルク波として放出する成分による損失を低減している。ちなみに図39および図40では図を簡潔にするために電極指の本数を少なく示している。
【0135】
各弾性表面波フィルタ素子601、602の詳細な設計は、狭ピッチ電極指のピッチで決まる波長をそれぞれλ2、その他の電極指のピッチで決まる波長をそれぞれλ1、リフレクタの波長をそれぞれλRとすると、
交叉幅:50.9λ1
IDT本数(603、611、604の順):17(4)/(4)37(4)/(4)17本(カッコ内はピッチを狭くした電極指の本数、605、612、606も同じ)
IDT波長λ1:2.162μm、λ2:1.958μm(λ1はピッチを狭くしていない部分、λ2はピッチを狭くした部分)
リフレクタ波長λR:2.174μm
リフレクタ本数:150本
IDT−IDT間隔:波長λ1とλ2の電極指に挟まれた箇所:0.25λ1+0.25λ2
波長λ2の電極指に挟まれた箇所:0.50λ2
IDT−リフレクタ間隔:0.50λR
IDTduty:0.63
リフレクタduty:0.57
電極膜厚:9.48λ1
電極指先端−バスバー間距離:0.9μmである。
【0136】
各1端子対弾性表面波共振子613、614の詳細な設計は、
交叉幅:21.5λ1
IDT本数:241
IDT波長およびリフレクタ波長:2.098μm
リフレクタ本数:30本
IDT−リフレクタ間隔:0,50λR
IDTの電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さ
1端子対弾性表面波共振子613:0μm(ダミー電極なし)
1端子対弾性表面波共振子614(615で示す箇所):2μmである。
【0137】
各1端子対弾性表面波共振子616、617の詳細な設計は、
交叉幅:36.8λ1
IDT本数:241
IDT波長およびリフレクタ波長:2.040μm
リフレクタ本数:30本
IDT−リフレクタ間隔:0.50λR
IDT部の電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さ
1端子対弾性表面波共振子616:0μm(ダミー電極なし)
1端子対弾性表面波共振子617(618で示す箇所):2μmである。
【0138】
実施の第四形態の特徴は、各1端子対弾性表面波共振子613、616と各1端子対弾性表面波共振子614、617とにおいて、IDTの電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さを各1端子対弾性表面波共振子613、616では0μm(ダミー電極なし)、各1端子対弾性表面波共振子614、617では2μmと互いに異ならせて、前記距離(ギャップ)を相違させている点である。
【0139】
続いて、本実施の第四形態の効果について説明する。図41に、実施の第四形態の構成での周波数に対する位相差のグラフを示す。比較として、図40に示す比較例での位相差の特性も図41に合わせて示す。DCS受信用フィルタにおける通過帯域の周波数範囲は1805MHz〜1880MHzである。この範囲で最大の位相差は、比較例では8°であるのに対し、実施の第四形態では5°と、位相差が3°改善されている。
【0140】
実施の第四形態の効果が得られた理由を説明する。実施の第四形態では、IDTの電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さを、各1端子対弾性表面波共振子614、617において、各1端子対弾性表面波共振子613、616よりも長く設定している。これにより、各1端子対弾性表面波共振子613、616と各1端子対弾性表面波共振子614、617において発生するSSBWの強度をそれぞれ調整できる。
【0141】
この結果、本実施の第四形態においては、縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子601と各1端子対弾性表面波共振子613、616とを有する弾性表面波装置、および、縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子602と各1端子対弾性表面波共振子614、617とを有する弾性表面波装置の間の位相特性のずれを補正して、位相差が改善されている。
【0142】
実施の第四形態では、3IDT縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子601、602の入出力側にそれぞれ1つずつの1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成において説明したが、本発明はこの構成に限らず、平衡信号端子を有するどのような構成の弾性表面波装置においても同様な効果が得られる。
【0143】
例えば、図42に示すような各弾性表面波フィルタ素子601、602の入力側のみに1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成や、図43に示すような各弾性表面波フィルタ素子601、602の出力側のみに1端子対弾性表面波共振子を直列接続した構成においても、同様の効果が得られる。
【0144】
また、図44に示すように、図39と同様の構成において、IDTの電極指とバスバーの間に設けたダミー電極の長さを、一方の各1端子対弾性表面波共振子の各IDT701、703では互いに異ならせ、他方に各1端子対弾性表面波共振子の各IDT702、704では互いに等しくした場合にも、同様の効果が得られる。
【0145】
以上の様に本発明では、2つ以上のIDTからなる縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子と1端子対弾性表面波共振子とを備え、前記弾性表面波フィルタ素子を2つ以上用いて平衡−不平衡変換可能な弾性表面波装置において、表面波が励振する電極指の先端とその電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離を2つの弾性表面波フィルタ素子で、もしくは2つの1端子対弾性表面波共振子で異ならせる、もしくはIDT部の電極指とバスバーの間に設けるダミー電極の長さを2つの弾性表面波フィルタ素子で、もしくは2つの1端子対弾性表面波共振子で異ならせることにより、平衡端子間の位相差を改善した弾性表面波装置が得られる。
【0146】
なお、上記実施の各形態では40±5°YcutX伝搬LiTaO3基板を圧電基板として用いたが、効果が得られる原理からもわかるとおり、本発明はこの圧電基板に限らず、64°YcutX伝搬LiNbO3、47°YcutX伝搬LiNbO3などの圧電基板でも同様な効果が得られる。
【0147】
また、上記の実施の各形態では、各平衡信号端子にそれぞれ接続されている各IDTの電極指の先端と、それに対向するバスバーとの距離(ギャップ)をそれぞれ異ならせて、各SSBWを互いに異なるように設定しているが、各SSBWを互いに異なれば、上記構成に限定されない。
【0148】
例えば、上記各IDTの各バスバー部分の膜厚を互いに異ならせたり、上記バスバー部分の各膜構成を互いに異ならせたり、各平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタで、それらのIDTのバスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つを異ならせたりしてもよい。上記吸音材としては、バスバーと接着できる弾性部材であればよいが、例えばシリコンゴムなどが挙げられる。
【0149】
上記のように膜厚や膜構成や吸音材の付加の場合に、変わるのはSSBWの励振強度ではなく、横モードである。ただし、SSBWは横モードと結合しやすいため、横モードを変化させることで、SSBWとの結合も変化し、SSBWの励振を変化させることができる。よって、横モードを変化させることでも、本願発明の効果が得られる。
【0150】
続いて、本発明の対象となる各弾性表面波フィルタ素子について以下にまとめて説明する。
【0151】
▲1▼2つ以上のIDTを有する2つの弾性表面波フィルタ素子を、一方の端子を共通化して不平衡信号端子に接続し、他方の端子をそれぞれ平衡信号端子に接続した構造(図1、図12、図13、図14、図15、図16)。
【0152】
▲2▼2つ以上のIDTを有する3つの弾性表面波フィルタ素子を、1つの弾性表面波フィルタ素子を不平衡信号端子に接続し、残りの2つの各弾性表面波フィルタ素子をそれぞれ1つの弾性表面波フィルタ素子に対して並列に接続すると共に平衡信号端子に接続した構造(図17)。
【0153】
▲3▼2つ以上のIDTを有する4つの弾性表面波フィルタ素子(A、B、C、D)からなり、2つの弾性表面波フィルタ素子(A、B)を一方の端子を共通化して不平衡信号端子に接続し、上記各弾性表面波フィルタ素子のそれぞれに弾性表面波フィルタ素子を縦続接続する(A−C、B−D)と共に、縦続接続された弾性表面波フィルタ素子(C、D)のそれぞれを平衡信号端子に接続した構造(図18、図19、図31、図32)。
【0154】
▲4▼少なくとも3つのIDTを有する平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子で、平衡信号端子はそれぞれ異なるIDTに接続されている構造(図20)。
【0155】
▲5▼3つのIDTを有する平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子で、両端のIDTが平衡信号端子に接続されていると共に、中央のIDTのうち、ひとつのくし歯状電極が弾性表面波の伝搬方向に二分割されていると共に、二分割された、各くし歯状電極のそれぞれが平衡信号端子に接続されている構造(図21)。
【0156】
▲6▼3つのIDTを有する平衡一不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子で、両端のIDTが平衡信号端子に接続されていると共に、中央のIDTのうち、ひとつのくし歯状電極が交叉幅方向に二分割されている構造(図22)。
【0157】
▲7▼2つ以上のIDTを有する2つの各弾性表面波フィルタ素子を互いに縦続接続し、一方の弾性表面波フィルタを不平衡信号端子に接続し、他方の弾性表面波フィルタ素子を不平衡信号端子に接続した構造(図23、図24)。
【0158】
上記の▲1▼ないし▲3▼は、平衡信号端子が接続された2つの弾性表面波フィルタ素子で、SSBWの大きさを互いに異ならせる一方、上記の▲4▼ないし▲7▼においては、平衡信号端子が接続された弾性表面波フィルタ素子のIDTでSSBWの大きさを互いに異ならせている。
【0159】
次に、上記実施の各形態の何れかに記載の弾性表面波装置を用いた通信装置について図45に基づき説明する。上記通信装置800は、受信を行うレシーバ側(Rx側)として、アンテナ801、アンテナ共用部/RFTopフィルタ802、アンプ803、Rx段間フィルタ804、ミキサ805、1stIFフィルタ806、ミキサ807、2ndIFフィルタ808、1st+2ndローカルシンセサイザ811、TCXO(temperature compensated crystal oscillator(温度補償型水晶発振器))812、デバイダ813、ローカルフィルタ814を備えて構成されている。
【0160】
Rx段間フィルタ804からミキサ805へは、図45に二本線で示したように、バランス性を確保するために各平衡信号にて送信することが好ましい。
【0161】
また、上記通信装置800は、送信を行うトランシーバ側(Tx側)として、上記アンテナ801および上記アンテナ共用部/RFTopフィルタ802を共用するとともに、TxIFフィルタ821、ミキサ822、Tx段間フィルタ823、アンプ824、カプラ825、アイソレータ826、APC(automatic power control(自動出力制御))827を備えて構成されている。
【0162】
そして、上記のRx段間フィルタ804、1stIFフィルタ806、TxIFフィルタ821、Tx段間フィルタ823には、上述した本実施の形態に記載の弾性表面波装置が好適に利用できる。
【0163】
本発明にかかる弾性表面波装置は、振幅差や位相差が改善されているという優れた特性を有するものである。よって、上記弾性表面波装置を有する本発明の通信装置は、伝送特性を向上できるものとなっている。
【0164】
本発明は、上述した実施の各形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0165】
【発明の効果】
本発明は、以上にように、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、各平衡信号端子にそれぞれ接続されている各弾性表面波励振部分にてそれぞれ励振される各SSBWの強度が互いに異なるように設定されている構成である。
【0166】
それゆえ、上記構成は、それぞれ励振される各SSBWの強度が互いに異なるように設定したから、各平衡信号端子間での振幅差や位相差を上記各SSBWの違いにより調整できて、上記振幅差や位相差を改善できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波装置に係る実施の第一形態を示す構成図である。
【図2】従来例の弾性表面波装置を示す構成図である。
【図3】上記実施の第一形態と従来例とにおける、周波数と振幅差との関係をそれぞれ示すグラフである。
【図4】上記実施の第一形態における、電極指の先端とバスバーとの間隔(ギャップ)をそれぞれ変えたときの、周波数と挿入損失との関係をそれぞれ示すグラフであり、(a)は、アース−アースの関係のとき、(b)は、アース−シグナルの関係のときを示す。
【図5】弾性表面波装置に生じるSSBWを説明するためのグラフである。
【図6】上記実施の第一形態における、電極指の先端とバスバーとの間隔(ギャップ)をそれぞれ変えたときの、周波数と挿入損失との関係をそれぞれ示すグラフである。
【図7】上記実施の第一形態における、電極指の先端とバスバーとの間隔(ギャップ)をそれぞれさらに変えたときの、周波数と挿入損失との関係をそれぞれ示すグラフである。
【図8】上記間隔(ギャップ)と、SSBWの励振によるリップルと周波数との関係を示すグラフである。
【図9】上記実施の第一形態における、電極指の先端とバスバーとの距離を変えたときのSSBWのリップルによる挿入損失の変化を示すグラフである。
【図10】上記実施の第一形態における、電極指の先端とバスバーとの距離を変えたときの挿入損失の変化を示すグラフである。
【図11】上記実施の第一形態における、電極指の先端とバスバーとの距離を変えたときの挿入損失の変化を示す他のグラフである。
【図12】上記実施の第一形態の一変形例を示す構成図である。
【図13】上記実施の第一形態における他の変形例を示す構成図である。
【図14】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図15】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図16】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図17】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図18】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図19】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図20】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図21】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図22】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図23】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図24】上記実施の第一形態におけるさらに他の変形例を示す構成図である。
【図25】本発明の弾性表面波装置に係る実施の第二形態を示す構成図である。
【図26】上記実施の第二形態と従来例とにおける、周波数と振幅差との関係をそれぞれ示すグラフである。
【図27】上記実施の第二形態の一変形例を示す構成図である。
【図28】上記実施の第二形態における他の変形例を示す構成図である。
【図29】上記実施の第二形態における、さらに他の変形例を示す構成図である。
【図30】上記実施の第二形態における、さらに他の変形例を示す構成図である。
【図31】上記実施の第二形態における、さらに他の変形例を示す構成図である。
【図32】上記実施の第二形態における、さらに他の変形例を示す構成図である。
【図33】本発明の弾性表面波装置に係る実施の第三形態を示す構成図である。
【図34】上記実施の第三形態と従来例とにおける、周波数と振幅差との関係をそれぞれ示すグラフである。
【図35】上記実施の第三形態と従来例とにおける、周波数と位相差との関係をそれぞれ示すグラフである。
【図36】上記実施の第三形態の一変形例を示す構成図である。
【図37】上記実施の第三形態における他の変形例を示す構成図である。
【図38】上記実施の第三形態における、さらに他の変形例を示す構成図である。
【図39】本発明の弾性表面波装置に係る実施の第四形態を示す構成図である。
【図40】上記実施の第四形態の効果を示すための、比較例の弾性表面波装置の構成図である。
【図41】上記実施の第四形態と比較例とにおける、周波数と位相差との関係をそれぞれ示すグラフである。
【図42】上記実施の第四形態の一変形例を示す構成図である。
【図43】上記実施の第四形態における、他の変形例を示す構成図である。
【図44】上記実施の第四形態における、さらに他の変形例を示す構成図である。
【図45】上記実施の各形態に記載の弾性表面波装置の何れかを用いた通信装置の要部ブロック図である。
【符号の説明】
201、202 弾性表面波フィルタ素子
203、204、205、228、229、230 IDT(くし型電極部)
Claims (28)
- 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、一方の平衡信号端子が第一の弾性表面波フィルタ素子に、他方の平衡信号端子が第二の弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
第一の弾性表面波フィルタ素子と第二の弾性表面波フィルタ素子にて、交叉幅は等しく、電極指の先端と対向するバスバーとの間隔とを異ならせて、第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子において励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、一方の平衡信号端子が第一の弾性表面波フィルタ素子に、他方の平衡信号端子が第二の弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、交叉幅は等しく、電極指の先端と対向するバスバーから電極指の先端に向けて延設されたダミー電極指との間隔を異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、一方の平衡信号端子が第一の弾性表面波フィルタ素子に、他方の平衡信号端子が第二の弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、くし型電極部における電極指とバスバーとの間、対向するバスバーから電極指の先端に向けてダミー電極指が延設され、該ダミー電極指の長さを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、一方の平衡信号端子が第一の弾性表面波フィルタ素子に、他方の平衡信号端子が第二の弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、一方の平衡信号端子が第一の弾性表面波フィルタ素子に、他方の平衡信号端子が第二の弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、全てのくし型電極部が第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子で異なる構造を有することを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の弾性表面波装置。
- 第一および第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、何れか1つのくし型電極部のみが他のくし型電極部と異なる構造を有することを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の弾性表面波装置。
- 少なくとも3つのくし型電極部を有する、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子を有し、一方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部と、他方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部とで、交叉幅は等しく、電極指の先端と対向するバスバーとの間隔を異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも3つのくし型電極部を有する、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子を有し、一方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部と、他方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部とで、交叉幅は等しく、電極指の先端と対向するバスバーから電極指の先端に向けて延設されたダミー電極指との間隔を異ならせることで、それぞれ励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも3つのくし型電極部を有する、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子を有し、一方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部と、他方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部とで、交叉幅は等しく、くし型電極部における電極指とバスバーとの間に、対向するバスバーから電極指の先端に向けてダミー電極指が延設され、該ダミー電極指の長さを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも3つのくし型電極部を有する、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子を有し、一方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部と、他方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部とで、各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各くし型電極部にて、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも3つのくし型電極部を有する、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ素子を有し、一方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部と、他方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部とで、各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各くし型電極部にて、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つを異ならせることで、励振される各SSBWの強度を互いに異ならせることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 第一、第二の各弾性表面波フィルタ素子のそれぞれに弾性表面波共振子を直列接続したことを特徴とする、請求項1〜12の何れかに記載の弾性表面波装置。
- 少なくとも2つのくし型電極部を備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、交叉幅は等しく、電極指の先端とバスバーとの間隔が互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも2つのくし型電極部を備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、交叉幅は等しく、電極指の先端と対向するバスバーから電極指の先端に向けて延設されたダミー電極指との間隔が互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも2つのくし型電極部を備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、くし型電極部における電極指とバスバーとの間、対向するバスバーから電極指の先端に向けてダミー電極指が延設され、該ダミー電極指の長さが互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも2つのくし型電極部を備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つが互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも2つのくし型電極部を備え、平衡−不平衡変換機能を有する少なくとも1つの弾性表面波フィルタ素子と、平衡信号端子のそれぞれに直列接続されている弾性表面波共振子とを有し、2つの各弾性表面波共振子にて、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つが互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。
- 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、交叉幅は等しく、電極指の先端とバスバーとの間隔が互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、交叉幅は等しく、電極指の先端と対向するバスバーから該電極指の先端に向けて延設されたダミー電極指との間隔が互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、くし型電極部における電極指とバスバーとの間に、対向するバスバーから該電極指の先端に向けてダミー電極指が延設され、該ダミー電極指の長さが互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、バスバー部分の膜厚および膜構成の少なくとも一つが互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、不平衡信号端子が異なる2つの弾性表面波フィルタ素子に接続されていると共に、2つの平衡信号端子がそれぞれ異なる弾性表面波フィルタ素子に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、
不平衡信号端子と該不平衡信号端子が接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子との間にはそれぞれ弾性表面波共振子が直列接続されており、該2つの各弾性表面波共振子にて、バスバー上に塗布した吸音材の材料および厚みの少なくとも一つが互いに異なっていることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、少なくとも2つのくし型電極部を有する弾性表面波フィルタ素子を少なくとも2つ備え、一方の平衡信号端子が第一の弾性表面波フィルタ素子に、他方の平衡信号端子が第二の弾性表面波フィルタ素子に接続されており、第一、第二の各弾性表面波フィルタ素子にて、電極指の先端とバスバーとの間隔、電極指の先端とバスバーに接続されたダミー電極指との間隔、バスバーに接続されたダミー電極指の長さ、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つ、および、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つ、からなる群より選ばれた少なくとも1つを互いに異ならせることを特徴とする、請求項14〜23の何れかに記載の弾性表面波装置。
- 少なくとも3つのくし型電極部を有する、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置であって、一方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部と、他方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部とで、電極指の先端とバスバーとの間隔、電極指の先端と対向するバスバーから該電極指の先端に向けて延設されたダミー電極指との間隔、前記ダミー電極指の長さ、バスバーに接続されたダミー電極指の長さ、バスバー部分の膜厚と膜構成の少なくとも一つ、バスバー上に塗布した吸音材の材料と厚みの少なくとも一つ、からなる群から選ばれた少なくとも1つを互いに異ならせることを特徴とする、請求項14〜23の何れかに記載の弾性表面波装置。
- 各平衡信号端子がそれぞれ接続されている各くし型電極部にて、一方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部と該くし型電極部に隣り合うくし型電極部との対面部分の各電極指と、他方の平衡信号端子が接続されているくし型電極部と該くし型電極部に隣り合うくし型電極部との対面部分の各電極指とで、隣り合う電極指の極性が互いに異なっていることを特徴とする、請求項1〜25の何れかに記載の弾性表面波装置。
- 電極指の先端とバスバーとの間隔を、弾性表面波の伝搬する波長(λ)の0.55倍以下とし、かつ、電極指の先端とバスバーとの間隔が最も狭い箇所の、電極指の先端とバスバーとの間隔を0.1μm以上とすることを特徴とする、請求項1〜26の何れかに記載の弾性表面波装置。
- 請求項1〜27の何れかに記載の弾性表面波装置を有することを特徴とする、通信機。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003139741A JP4100249B2 (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | 弾性表面波装置、通信機 |
US10/820,339 US6989724B2 (en) | 2003-05-19 | 2004-04-08 | Surface acoustic wave device and communication device |
CN200410043552.7A CN1551498B (zh) | 2003-05-19 | 2004-05-17 | 声表面波装置和通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003139741A JP4100249B2 (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | 弾性表面波装置、通信機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004343573A JP2004343573A (ja) | 2004-12-02 |
JP4100249B2 true JP4100249B2 (ja) | 2008-06-11 |
Family
ID=33447355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003139741A Expired - Lifetime JP4100249B2 (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | 弾性表面波装置、通信機 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6989724B2 (ja) |
JP (1) | JP4100249B2 (ja) |
CN (1) | CN1551498B (ja) |
Families Citing this family (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3929415B2 (ja) * | 2003-04-23 | 2007-06-13 | 富士通メディアデバイス株式会社 | 弾性表面波デバイス |
DE102004048715B4 (de) * | 2004-10-06 | 2014-05-22 | Epcos Ag | SAW-Filter mit Impedanz-Transformation |
EP1830466B1 (en) | 2004-12-24 | 2013-07-31 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Balance type saw filter |
JPWO2006087875A1 (ja) * | 2005-02-16 | 2008-07-03 | 株式会社村田製作所 | バランス型弾性波フィルタ装置 |
US7683735B2 (en) * | 2005-02-16 | 2010-03-23 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Balanced acoustic wave filter |
KR100898703B1 (ko) * | 2005-07-13 | 2009-05-20 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 탄성파 필터장치 |
JP4534990B2 (ja) * | 2006-01-12 | 2010-09-01 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波フィルタ装置及び分波器 |
JP4735717B2 (ja) * | 2006-06-21 | 2011-07-27 | 株式会社村田製作所 | 弾性波フィルタ装置及びデュプレクサ |
JP2008035007A (ja) * | 2006-07-27 | 2008-02-14 | Fujitsu Media Device Kk | フィルタ |
JP4465625B2 (ja) * | 2006-09-29 | 2010-05-19 | Tdk株式会社 | 弾性表面波フィルタおよび弾性表面波共振器 |
DE102007010040B4 (de) | 2007-03-01 | 2014-08-07 | Epcos Ag | Mit Oberflächenwellen arbeitendes DMS-Filter |
CN101682311A (zh) * | 2007-06-06 | 2010-03-24 | 株式会社村田制作所 | 弹性波滤波装置 |
CN102017406B (zh) * | 2008-04-25 | 2014-02-26 | 京瓷株式会社 | 声表面波装置和使用该装置的通信装置 |
JP5115649B2 (ja) * | 2009-02-25 | 2013-01-09 | パナソニック株式会社 | 弾性波素子および弾性波フィルタ |
JP5855639B2 (ja) * | 2011-02-28 | 2016-02-09 | 京セラ株式会社 | 弾性波フィルタ |
WO2017131170A1 (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 京セラ株式会社 | 弾性波共振子、弾性波フィルタ、分波器および通信装置 |
JP6477973B2 (ja) * | 2016-06-24 | 2019-03-06 | 株式会社村田製作所 | 弾性波素子および弾性波フィルタ装置 |
JP7188406B2 (ja) * | 2020-03-06 | 2022-12-13 | 株式会社村田製作所 | 弾性波フィルタ装置およびそれを用いたマルチプレクサ |
JP2023003114A (ja) * | 2021-06-23 | 2023-01-11 | 株式会社村田製作所 | 表面弾性波共振子、弾性波フィルタおよびマルチプレクサ |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09205342A (ja) * | 1996-01-26 | 1997-08-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 弾性表面波フィルタ |
JP3186604B2 (ja) | 1996-10-09 | 2001-07-11 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波フィルタ装置 |
JPH11191720A (ja) | 1997-12-25 | 1999-07-13 | Kyocera Corp | 弾性表面波装置及び弾性表面波フィルタ |
JP3520413B2 (ja) | 2000-02-14 | 2004-04-19 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波フィルタ装置 |
JP3412611B2 (ja) * | 2000-09-25 | 2003-06-03 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波装置 |
JP3534080B2 (ja) * | 2001-03-23 | 2004-06-07 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波フィルタ装置 |
JP3498215B2 (ja) | 2001-04-09 | 2004-02-16 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波フィルタ、弾性表面波装置および通信装置 |
JP3826816B2 (ja) * | 2001-08-29 | 2006-09-27 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波装置 |
JP3846409B2 (ja) * | 2002-02-15 | 2006-11-15 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波装置、通信装置 |
JP3928534B2 (ja) * | 2002-02-28 | 2007-06-13 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波フィルタ |
-
2003
- 2003-05-19 JP JP2003139741A patent/JP4100249B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2004
- 2004-04-08 US US10/820,339 patent/US6989724B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2004-05-17 CN CN200410043552.7A patent/CN1551498B/zh not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1551498B (zh) | 2011-03-09 |
JP2004343573A (ja) | 2004-12-02 |
CN1551498A (zh) | 2004-12-01 |
US6989724B2 (en) | 2006-01-24 |
US20040233018A1 (en) | 2004-11-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6595659B2 (ja) | 弾性波素子、分波器および通信装置 | |
JP4100249B2 (ja) | 弾性表面波装置、通信機 | |
US6815868B2 (en) | Surface acoustic wave apparatus and communication unit | |
EP1152529B1 (en) | Longitudinally coupled resonator-type surface acoustic wave filter | |
KR100609966B1 (ko) | 탄성표면파 필터 장치 및 통신 장치 | |
WO2016017730A1 (ja) | 弾性波素子、フィルタ素子および通信装置 | |
JP3826816B2 (ja) | 弾性表面波装置 | |
JP2015109574A (ja) | 縦結合共振子型弾性表面波フィルタおよび通信機 | |
JP3419339B2 (ja) | 弾性表面波フィルタ、デュプレクサ、通信機装置 | |
JP2002314366A (ja) | 弾性表面波フィルタ、弾性表面波装置および通信装置 | |
US7042313B2 (en) | Surface acoustic wave device and communication device using the same | |
WO2000070758A1 (fr) | Dispositif d'onde acoustique de surface | |
JP4285052B2 (ja) | 縦結合共振子型弾性表面波フィルタ | |
JP4821079B2 (ja) | 弾性表面波用のくし型電極部、弾性表面波装置、通信装置 | |
JP2004260402A (ja) | 弾性表面波装置およびそれを有する通信装置 | |
JP3969347B2 (ja) | 弾性表面波装置、通信装置 | |
JP3478280B2 (ja) | 弾性表面波フィルタ、通信装置 | |
JP4548305B2 (ja) | 二重モード弾性表面波フィルタ | |
JP3454260B2 (ja) | 弾性表面波フィルタ、通信装置 | |
JP4200629B2 (ja) | 縦結合多重モードsawフィルタ | |
JP2007124440A (ja) | 弾性表面波素子片および弾性表面波デバイス | |
JP2015119450A (ja) | 弾性表面波装置、通信装置 | |
JP2004112591A (ja) | 弾性表面波フィルタ、通信装置 | |
JP2003289237A (ja) | 縦多重モード結合型弾性表面波フィルタ | |
JP2008017249A (ja) | 弾性表面波素子片および弾性表面波デバイス |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050510 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070913 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070925 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071115 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20071115 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080226 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080310 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110328 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4100249 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110328 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120328 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120328 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130328 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130328 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140328 Year of fee payment: 6 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |