JP3454260B2 - 弾性表面波フィルタ、通信装置 - Google Patents
弾性表面波フィルタ、通信装置Info
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Description
タ、特に平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィ
ルタおよびそれを有する通信装置に関する。
型化、軽量化に対する技術的進歩は目覚しいものがあ
る。これを実現するための手段として、各構成部品の削
減、小型化はもとより、複数の機能を複合した部品の開
発も進んできた。このような状況を背景に、携帯電話機
のRF段に使用する弾性表面波フィルタに平衡−不平衡
変換機能、いわゆるバラン(balun)の機能を有するもの
も近年盛んに研究され、GSM方式(Global System fo
r Mobile communications)などを中心に使用されるよう
になってきた。
平衡線路と同軸ケーブルのような不平衡線路とを直接接
続すると、不平衡電流が流れ給電線(フィーダ)自体が
アンテナとして動作してしまい望ましくないので、不平
衡電流を阻止し、平衡線路と不平衡線路とを整合する回
路をいう。
弾性表面波フィルタに関する特許も、幾つか出願されて
いる。入力インピーダンスと出力インピーダンスがほぼ
等しい、平衡−不平衡変換機能を備えた弾性表面波フィ
ルタとしては、図23に示すような構成が広く知られて
いる。
電基板100上に、くし型電極部(すだれ状電極部とも
いう、Inter-Digital Transducer、以下、IDTとい
う)101が設けられ、そのIDT101の左右(弾性
表面波の伝搬方向に沿った位置)に各IDT102、1
03が配置されている。
は、これらの各IDT101、102、103を左右か
ら挟み込むように、弾性表面波を反射して変換効率を向
上させるための各リフレクタ104、105がそれぞれ
配置されている。また、IDT101にそれぞれ接続さ
れた各平衡信号端子106、107、および、各IDT
102、103に接続された不平衡信号端子108が設
けられている。
Tタイプの縦結合共振子型弾性表面波フィルタと呼ば
れ、各IDT101、102、103間での弾性表面波
を用いた変換により平衡−不平衡変換機能を有するもの
である。
来の弾性表面波フィルタでは、平衡信号端子間の平衡度
が悪化するという問題を生じている。つまり、平衡−不
平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタでは、不平衡
信号端子と平衡信号端子のそれぞれの端子との間の通過
帯域内での伝送特性において、振幅特性が等しく、かつ
位相が180度反転していることが要求され、それぞれ
平衡信号端子間の振幅平衡度及び位相平衡度と呼んでい
る。
不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタを3ポート
のデバイスと考え、例えば不平衡入力端子を第一ポー
ト、平衡出力端子のそれぞれを第二ポート、第三ポート
としたとき、振幅平衡度=〔A〕、A=〔20log
(S21)〕−〔20log(S31)〕、位相平衡度
=〔B−180〕、B=〔∠S21−∠S31〕にてそ
れぞれ定義される。なお、S21は第一ポートから第二
ポートへの伝達係数を、S31は第一ポートから第三ポ
ートへの伝達係数を示しており、また、上記各式中
の〔〕は絶対値を示すためのものである。
ては、理想的には弾性表面波フィルタの通過帯域内で振
幅平衡度が0dB、位相平衡度が0度とされている。
ては、平衡信号端子間の平衡度が劣化しているという問
題があった。その理由は幾つか考えられるが、その一つ
として、平衡信号端子106に接続されている電極指と
IDT102のシグナル電極指との距離(図23の10
9)と、平衡信号端子107に接続されている電極指と
IDT103のシグナル電極指との距離(図23の11
0)が、電極指のピッチで決まる波長の0.5倍異なる
ことが挙げられる。
7のそれぞれに接続されている電極指の総容量が異な
る、電気信号と弾性表面波の変換効率が異なるといった
弊害が発生し、結果、平衡度の悪化につながっていた。
端子107をアースに接続して平衡信号端子106から
出力される周波数に対する振幅特性と、図25のように
図23の平衡信号端子106をアースに接続して平衡信
号端子107から出力される振幅特性とを測定し、それ
らの結果としての上記振幅特性の差を図26に示す。2
つの振幅特性は互いに大きく異なっており、この差が平
衡度の悪化につながっている。
悪化の一因である上記の平衡信号端子間の差を是正する
ことで、平衡信号端子間の平衡度が良好な、平衡−不平
衡変換機能を有する弾性表面波フィルタを提供すること
にある。
ルタは、上記課題を解決するために、圧電基板上に、電
極指を備えた互いに対向する複数のくし歯状電極を含
む、IDTを弾性表面波の伝搬方向に沿って複数有し、
上記IDTに接続される平衡信号入力端子または平衡信
号出力端子を有する弾性表面波フィルタにおいて、前記
各IDTにおける、他のIDTと隣り合う電極指のデュ
ーティー(以下、dutyと記す)が、他の電極指に比
べて電極指幅を細くすることによって、他の電極指のd
utyに対し異なっていることを特徴とする。本発明の
他の弾性表面波フィルタは、上記課題を解決するため
に、圧電基板上に、電極指を備えた互いに対向する複数
のくし歯状電極を含む、IDTを弾性表面波の伝搬方向
に沿って複数有し、上記IDTに接続される平衡信号入
力端子または平衡信号出力端子を有する弾性表面波フィ
ルタにおいて、前記各IDTにおける、他のIDTと隣
り合う電極指のdutyが、他の電極指のdutyに対
し小さくなるように異なっていることを特徴とする。
を備えた互いに対向する複数のくし歯状電極を含むID
Tを弾性表面波の伝搬方向に沿って複数有し、上記ID
Tに接続される平衡信号入力端子または平衡信号出力端
子を有することにより、フィルタ機能と共に、平衡信号
−不平衡信号間の変換機能を発揮できる。
くし型電極部と隣り合う電極指のdutyが、例えば他
の電極指に比べて電極指幅を細くするなどして小さくな
るように、他の電極指のdutyに対し異なっているの
で、各平衡信号端子のそれぞれに接続されている電極指
の総容量や、電気信号と弾性表面波の変換効率を調整で
きて、平衡信号入力端子間または平衡信号出力端子間で
の平衡度を改善できる。
2つのIDTが互いに隣り合う箇所の近傍に位置する電
極指のdutyを、他の電極指のdutyに対し異なら
せてもよい。上記構成によれば、平衡度の調整に対する
効果を大きくできる。
1つのIDTの一方のくし歯状電極の内、多くとも数本
の電極指のdutyを、他の電極指のdutyに対し異
ならせてもよい。上記構成によれば、平衡度の調整に対
する効果を大きくできる。
に、2つのIDTが隣り合う箇所の電極指を間引き重み
付けしてもよい。上記構成によれば、2つのIDTが隣
り合う箇所の電極指を間引き重み付けすることにより、
平衡度の調整自由度を向上できる。
が、縦結合共振子型に設定されていてもよい。上記構成
によれば、平衡信号−不平衡信号間の変換機能をより確
実に発揮できる。
列、もしくは並列、あるいはその両方に、弾性表面波共
振子が少なくとも1つ以上接続されていることが望まし
い。上記構成によれば、弾性表面波共振子を少なくとも
1つ以上、直列および並列の少なくとも一方にて接続し
たことによって、接続通過帯域外の減衰量を大きくでき
る。
の弾性表面波フィルタを有することを特徴としている。
上記構成によれば、フィルタ機能と、優れた平衡信号−
不平衡信号間の変換機能とを備えた弾性表面波フィルタ
を有することにより、機能の複合化により小型化を図れ
ると共に、優れた変換機能により伝送特性を向上でき
る。
1ないし図22に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
示す。なお、以後の実施の各形態では、PCS受信用フ
ィルタを例にとって説明する。実施の第一形態では40
±5°YcutX伝搬LiTaO3 からなる圧電基板2
00上に縦結合共振子型弾性表面波フィルタ201と縦
結合共振子型弾性表面波フィルタ201に直列接続され
た弾性表面波共振子202と弾性表面波共振子203と
がフォトリソグラフィー法等により形成されたアルミニ
ウム(Al)電極により形成されている。
1、弾性表面波共振子202および弾性表面波共振子2
03は、それぞれ、IDTおよびリフレクタから構成さ
れている。
その基端部の一方の側部から直交する方向に延びる複数
の、互いに平行な電極指とを備えた、くし歯状電極を2
つ備えており、上記各くし歯状電極の電極指の側部を互
いに対面するように互いの電極指間に入り組んだ状態に
て上記各くし歯状電極を有するものである。
幅、隣り合う各電極指の間隔、互いの電極指間での入り
組んだ状態の対面長さを示す交差幅を、それぞれ設定す
ることにより信号変換特性や、通過帯域の設定が可能と
なっている。
面波を反射して、伝搬してきた方向に戻す機能を有して
いる。つまり、リフレクタは、一対の帯状の基端部(バ
スバー)と、それらの基端部の一方の側部から、上記基
端部の長手方向に対し直交する方向に延びて、上記各基
端部を連結する、複数の、互いに平行な電極指とを圧電
基板上に備えている。
弾性表面波により励起され、その励起電気信号により発
生した弾性表面波により、進行してくる弾性表面波を相
殺すると共に、上記弾性表面波の伝搬方向と逆方向の新
たな弾性表面波を発生するように設定されている。よっ
て、リフレクタは、伝搬してくる弾性表面波を疑似的に
反射するようになっている。
の構成は、IDT205を左右から挟み込むように各I
DT204、206が形成され、その両側に各リフレク
タ207、208が形成されている。図1を見るとわか
るように、IDT204とIDT205との間、および
IDT205とIDT206との間の数本の電極指(狭
ピッチ電極指)のピッチを、IDTの他の部分よりも小
さくしている(図1の213と214の箇所)。
子、端子209が不平衡信号端子である。弾性表面波共
振子202、弾性表面波共振子203はシグナルライン
212を介して、不平衡信号端子209と各IDT20
4、206との間にて直列接続されている。ちなみに図
1では図を簡潔にするために電極指の本数を少なく示し
ている。アースライン221は、シグナルライン212
と平衡信号端子210の間に橋絡的に入る容量を低減す
るためのシールドパターンである。
202aと、それを両側(弾性表面波の伝搬方向に沿っ
て)から挟むように配置された各リフレクタ202b、
202cとを有している。前記の弾性表面波共振子20
3は、IDT203aと、それを両側から挟むように配
置された各リフレクタ203b、203cとを有してい
る。
205における、各IDT204、206と隣り合って
いる箇所の各電極指219、220のdutyが、他の
電極指のdutyより小さく設定されていることであ
る。
の詳細な設計は、狭ピッチ電極指のピッチで決まる波長
をλI2 (図1では、213、214の箇所)、その他
の電極指のピッチで決まる波長をλI1 とすると、 交差幅W:60.6λI1 IDT本数(204、205、206の順):29
(4)/(4)45(4)/(4)29本(カッコ内は
ピッチを小さくした電極指の本数) IDT波長λI1 :2.06μm、 λI2 :1.88μm リフレクタ波長λR:2.07μm リフレクタ本数:100本 IDT−IDT間隔:0.50λI2 波長λI1 とλI2 の電極指に挟まれた箇所の間隔(図
1の215、216、217、218):0.25λI
1 +0.25λI2 IDT−リフレクタ間隔:0.47λR duty:0.60(IDT、リフレクタ共) 電極膜厚:0.080λI1 弾性表面波共振子202の詳細な設計を、以下に示す。 交差幅W:49.1λ IDT本数:401本 波長λ(IDT、リフレクタ共):2.04μm リフレクタ本数:30本 IDT−リフレクタ間隔:0.50λ duty:0.60(IDT、リフレクタ共) 電極膜厚:0.080λ 弾性表面波共振子203の詳細な設計を、以下に示す。 交差幅W:40.6λ IDT本数:241本 波長λ(IDT、リフレクタ共):1.97μm リフレクタ本数:30本 IDT−リフレクタ間隔:0.50λ duty:0.60(IDT、リフレクタ共) 電極膜厚:0.084λ 上記の「間隔」とは、互いに隣り合う2本の電極指の、
幅方向での中心間距離のことである。また、本実施の第
一形態における特徴点である各電極指219、220の
dutyは、それぞれ0.40とされている。
用・効果について以下に説明すると、まず、図2に、実
施の第一形態の構成での、周波数に対する平衡信号端子
間の振幅平衡度、図3に位相平衡度のグラフを示す。比
較として、図4に示す、IDT205における、各ID
T204、206に隣り合っている電極指のdutyを
変えていないIDT205aを有する、従来例の構成で
の振幅平衡度、位相平衡度も図2および図3に合わせて
それぞれ示す。PCS受信用フィルタにおける通過帯域
の周波数範囲は1930MHz〜1990MHzであ
る。
して、IDT205における、各IDT204、206
に隣り合っている電極指のdutyを変えていない以外
は、全く同じ構成である。なお、図4では、各弾性表面
波共振子202、203の記載を簡素化するために各リ
フレクタ202b、202c、203b、203cの記
載を省略している。また、以下の各図面においても同様
である。
では2.3dBであるのに対し、実施の第一形態では
2.0dBと、約0.3dB振幅平衡度が改善してい
る。次に位相平衡度は、従来例では、最大7.0度であ
るに対し、実施の第一形態では、最大6.0度と、約
1.0度位相平衡度が改善している。
04、206に隣り合っている電極指のdutyを、他
の電極指のdutyより小さくすることで、平衡信号端
子210と平衡信号端子211とにつながっている電極
指の総容量や、電気信号と弾性表面波の変換効率を是正
したことによる効果である。
つのIDTが互いに隣り合っている箇所(対面領域)の
近傍の各電極指で大きいことから、実施の第一形態のよ
うに、上記箇所の近傍に位置する(好ましくは上記箇所
に隣接する)各電極指における少なくとも一つのdut
yを調整することで、最も大きな効果が得られる。
に、2つのIDTが互いに隣り合っている箇所に近い、
多くとも数本の(複数、IDT本数の10%以下、より
好ましくは5%以下(小数点以下は切り上げ))電極指
のdutyを、例えば小さく(IDT205bの様に)
調整すればよい。
例として、図6のように、図1に示すIDT204とI
DT206とにおける、IDT205と隣り合っている
電極指(図6の電極指301と302)のdutyを、
他の電極指のdutyよりも小さくしたIDT204a
とIDT206aを設けた場合の、周波数に対する平衡
信号端子間の振幅平衡度のグラフを図7に、位相平衡度
のグラフを図8に示す。この場合では、IDT205
は、前述のIDT205aとなっているが、IDT20
5のままでも可能である。
のdutyは、0.40としている。比較として、図4
の従来の構成での振幅平衡度、位相平衡度も図7および
図8に示す。図7、図8を見るとPCS受信用フィルタ
における通過帯域の周波数範囲において、図6の構成で
は従来例に対して振幅平衡度が約0.3dB、位相平衡
度が約1.5度改善している。
に接続されているIDT204a、206aの少なくと
も一方の電極指のdutyを調整することでも、本発明
の効果は得られる。もちろん、これに加えて、IDT2
05aに対しdutyの調整を加えても、本発明の効果
は得られる。
は、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ
において、2つのIDTが隣り合う箇所の電極指のdu
tyを調整することで、従来の弾性表面波フィルタより
も平衡信号端子間の平衡度が改善された弾性表面波フィ
ルタが得られる。
性表面波フィルタの3つのIDT204、205、20
6のうち中央のIDT205の総本数を奇数本とした
が、これが、図9のように偶数本のIDT205cであ
っても、本発明の効果は得られる。
る縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1つに2つの弾性
表面波共振子を直列接続した構成で縦結合共振子型弾性
表面波フィルタの中央部のIDTから平衡信号を得る構
成で説明したが、本発明はこの構成に限らず、どのよう
な構成の平衡信号端子を有する弾性表面波フィルタにお
いても、同様な効果が得られる。
が接続されていない構成や、2つや3つ以上のIDTを
有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタの場合や弾性
表面波共振子を並列接続した場合、図10のように不平
衡信号を、縦結合共振子型弾性表面波フィルタのIDT
のそれぞれ逆側から入力(出力)した場合や、図11の
ように縦結合共振子型弾性表面波フィルタを2段縦続接
続した場合でも、同様な効果が得られる。図10の場合
では、図1に示すIDT206に代えて、例えば、電極
指の長手方向にて逆向きにて配置されたIDT206b
が設けられている。
フィルタについて、図12に基づいて以下に説明する。
上記実施の第一形態ではIDT205における、各ID
T204、206と隣り合っている電極指のみのdut
yを0.40としたが、本実施の第二形態では、図12
に示すように、平衡信号端子210に接続されている、
図1に示すIDT205の電極指のdutyをすべて
0.40としたIDT205dをIDT205に代えて
有している。その他の構成は、すべて実施の第一形態の
構成と同じである。
波数に対する平衡信号端子間の振幅平衡度、図14に位
相平衡度のグラフを示す。比較として、図4に示す従来
例の構成での、振幅平衡度、位相平衡度も合わせて示
す。
範囲での最大の振幅平衡度は、従来例では2.3dBで
あるのに対し、実施の第二形態では1.6dBと、約
0.7dB振幅平衡度が改善している。しかし位相平衡
度は、従来例では7.0度であるに対し、実施の第二形
態では7.5度と、約0.5度位相平衡度が悪化してい
る。
続されているIDT205dの各電極指のdutyをす
べて調整すると、振幅平衡度を更に改善することができ
るが、位相平衡度は逆に悪化してしまう。しかし、図1
2のようにすべての電極指を調整せずに必要な本数だけ
調整したり、あるいは電極指毎にdutyの調整量を互
いに異ならせることで、位相平衡度を悪化させずに、振
幅平衡度を改善することは可能である。
表面波フィルタの3つのIDTのうち中央のIDTの総
本数を奇数本としたが、これが図15のように偶数本の
IDT205eを用いた場合であっても、本発明の効果
は同様に得られる。
に基づいて以下に説明する。本実施の第三形態は、図1
6に示すように、図1に示すIDT204とIDT20
5が隣り合う箇所においてIDT205の電極指401
のdutyを小さくしたIDT205fをIDT205
に代えて有している。
206とが隣り合う箇所において、IDT206の電極
指402を間引き重み付けして形成した、IDT206
cをIDT206に代えて備えている。
御する方法であり、例えば上記IDT206cでは、一
方のくし型電極指を一本省く(つまり間引いて、交差幅
がゼロ)ことである。
と、2つのIDTが隣り合っている箇所において間引き
重み付けを施すと、dutyを調整することと同様に平
衡信号端子210と平衡信号端子211の電極指の総容
量等を是正できる。すなわち本発明であるdutyの調
整にさらに間引き重み付けを施すことで、平衡度の調整
自由度をさらに向上させることができる。
記載の弾性表面波フィルタでは40±5°YcutX伝
搬LiTaO3 からなる圧電基板200を用いたが、効
果が得られる原理からも判る通り、本発明はこの圧電基
板200に限らず、64°〜72°YcutX伝搬Li
NbO3 、41°YcutX伝搬LiNbO3 などの圧
電基板でも同様な効果が得られる。
は、入力インピーダンスと出力インピーダンスとがほぼ
等しい構成で本発明を説明したが、本発明の原理から判
るように、入力インピーダンスと出力インピーダンスと
が互いに異なる構成においても本発明の効果が得られ
る。
相異なる2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタ41
1、412を並列接続した構成、図18のように、中央
のIDT502に不平衡信号端子209を接続すると共
に、上記IDT502を左右からそれぞれ挟む、位相が
互いに180度異なるIDT501、503のそれぞれ
に平衡信号端子210、211を接続した構成において
も本発明の効果は得られる。
09にそれぞれ接続されたIDT631、633により
左右から挟まれた、中央のIDT632を弾性表面波の
伝搬方向に2分割し、それぞれに平衡信号端子210、
211を接続した構成、図20のように、5つのIDT
701、702、703、704、705を弾性表面波
の伝搬方向に沿って有し、IDT701、703、70
5に不平衡信号端子209を接続し、IDT702、7
04のそれぞれに平衡信号端子210、211を接続し
た構成でも本発明の効果は得られる。
01、802、803を弾性表面波の伝搬方向に沿って
有し、IDT801、803に不平衡信号端子209を
接続し、IDT802を交差幅方向に2分割し、それぞ
れに平衡信号端子210、211を接続した構成におい
ても本発明の効果は得られる。
装置を図22に基づき説明する。図22に示すように、
上記通信装置600は、受信を行うレシーバ側(Rx
側)として、アンテナ601、アンテナ共用部/RFT
opフィルタ602、アンプ603、Rx段間フィルタ
604、ミキサ605、1stIFフィルタ606、ミ
キサ607、2ndIFフィルタ608、1st+2n
dローカルシンセサイザ611、TCXO(temperatur
e compensated crystal oscillator(温度補償型水晶発
振器))612、デバイダ613、ローカルフィルタ6
14を備えて構成されている。
へは、図22に二本線で示したように、バランス性を確
保するために各平衡信号にて送信することが好ましい。
トランシーバ側(Tx側)として、上記アンテナ601
および上記アンテナ共用部/RFTopフィルタ602
を共用するとともに、TxIFフィルタ621、ミキサ
622、Tx段間フィルタ623、アンプ624、カプ
ラ625、アイソレータ626、APC(automaticpow
er control (自動出力制御))627を備えて構成さ
れている。
は、上述した本実施の第一ないし第三形態に記載の弾性
表面波フィルタが好適に利用できる。
ルタ機能と共に不平衡−平衡変換機能を備え、その上、
各平衡信号間の振幅特性や位相特性が理想により近いと
いう優れた特性を有するものである。
本発明の通信装置は、機能の複合化された上記弾性表面
波フィルタを用いたことにより、構成部品数を低減でき
て小型化できると共に、平衡信号−不平衡信号間の優れ
た変換機能により伝送特性を向上できるものとなってい
る。
ように、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って複
数のIDTを有し、平衡信号入力端子または平衡信号入
力出力端子を有する弾性表面波フィルタにおいて、各I
DTにおける、他のIDTと隣り合う電極指のduty
が、他の電極指に比べて電極指幅を細くすることによっ
て、他の電極指のdutyに対し異なっている構成であ
る。また、本発明の他の弾性表面波フィルタは、圧電基
板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って複数のIDTを有
し、平衡信号入力端子または平衡信号入力出力端子を有
する弾性表面波フィルタにおいて、各IDTにおける前
記各くし型電極部における、他のIDTと隣り合う電極
指のdutyが、他の電極指のdutyに対し小さくな
るように異なっている構成である。
る、他のIDTと隣り合う電極指のdutyを、他の電
極指のdutyに対し異ならせることで、平衡信号端子
間の平衡度を改善できるという効果を奏する。
弾性表面波フィルタを有する構成である。
優れた平衡信号−不平衡信号間の変換機能とを備えた弾
性表面波フィルタを有するので、機能の複合化によって
小型化を図れると共に、優れた変換機能により伝送特性
を向上できるという効果を奏する。
ルタの概略構成図である。
衡度の差を示すグラフである。
衡度の差を示すグラフである。
タと比較するための、従来例としての弾性表面波フィル
タを示す概略構成図である。
図である。
成図である。
ける振幅平衡度の差を示すグラフである。
ける位相平衡度の差を示すグラフである。
概略構成図である。
す概略構成図である。
す概略構成図である。
ィルタの概略構成図である。
平衡度の差を示すグラフである。
平衡度の差を示すグラフである。
成図である。
ィルタの概略構成図である。
ンピーダンスとが相違する弾性表面波フィルタの概略構
成図である。
概略構成図である。
の概略構成図である。
変形例の概略構成図である。
変形例の概略構成図である。
部ブロック図である。
面波フィルタを示す概略構成図である。
スに接続した弾性表面波フィルタの概略構成図である。
スに接続した弾性表面波フィルタの概略構成図である。
における、周波数−振幅特性の差を示すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 圧電基板上に、電極指を備えた互いに対
向する複数のくし歯状電極を含む、くし型電極部を弾性
表面波の伝搬方向に沿って複数有し、 上記くし型電極部に接続される平衡信号入力端子または
平衡信号出力端子を有する弾性表面波フィルタにおい
て、 前記各くし型電極部における、他のくし型電極部と隣り
合う電極指のデューティーが、他の電極指に比べて電極
指幅を細くすることによって、他の電極指のデューティ
ーに対し異なっていることを特徴とする弾性表面波フィ
ルタ。 - 【請求項2】 圧電基板上に、電極指を備えた互いに対
向する複数のくし歯状電極を含む、くし型電極部を弾性
表面波の伝搬方向に沿って複数有し、 上記くし型電極部に接続される平衡信号入力端子または
平衡信号出力端子を有する弾性表面波フィルタにおい
て、 前記各くし型電極部における、他のくし型電極部と隣り
合う電極指のデューティーが、他の電極指のデューティ
ーに対し小さくなるように異なっていることを特徴とす
る弾性表面波フィルタ。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の弾性表面波フィ
ルタにおいて、2つのくし型電極部が隣り合う箇所の近
傍に位置する電極指のデューティーを、他の電極指のデ
ューティーに対して異ならせたことを特徴とする弾性表
面波フィルタ。 - 【請求項4】 請求項1又は2に記載の弾性表面波フィ
ルタにおいて、少なくとも1つのくし型電極部の一方の
くし歯状電極の内、多くとも数本の電極指のデューティ
ーを、他の電極指のデューティーに対して異ならせたこ
とを特徴とする弾性表面波フィルタ。 - 【請求項5】 請求項1ないし4の何れかに記載の弾性
表面波フィルタにおいて、2つのくし型電極部が隣り合
う箇所の電極指を間引き重み付けしたことを特徴とする
弾性表面波フィルタ。 - 【請求項6】 請求項1ないし5の何れかに記載の弾性
表面波フィルタにおいて、各くし型電極部が、縦結合共
振子型に設定されることを特徴とする弾性表面波フィル
タ。 - 【請求項7】 請求項1ないし6の何れかに記載の弾性
表面波フィルタにおいて、直列、もしくは並列、あるい
はその両方に、弾性表面波共振子を少なくとも1つ以上
接続したことを特徴とする弾性表面波フィルタ。 - 【請求項8】 請求項1ないし7の何れかに記載の弾性
表面波フィルタを有することを特徴とする通信装置。
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JP2001-110290 | 2001-04-09 | ||
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JP2015119450A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-06-25 | 株式会社村田製作所 | 弾性表面波装置、通信装置 |
-
2001
- 2001-10-22 JP JP2001323950A patent/JP3454260B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
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M.Koshino,K.Kanasaki,N.Akahori,M.Kawase,R.Chujyo and Y.Ebata,A wide−b and Balanced SAW Filter with Longitudinal Multi−mode Resonatpr,Proceedings of 2000 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM,2000年,Vol.1,p.387−390 |
P.J.Edmonson,C K Campbell,Effect of Stray Coupling on Balance of a Differential LSAW Front−End Resonator−Filter for Wirelwess/,Proceedings of 1999 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM,1999年,Vol.1,p.361−364 |
Also Published As
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JP2002374142A (ja) | 2002-12-26 |
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