JP4003511B2 - 縦結合共振子型表面波装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦結合共振子型の表面波装置に関し、より詳細には、隣接するIDT(インターデジタルトランスデューサ)の電極指の構造が改良された縦結合共振子型表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、共振子型弾性表面波装置では、リップルとなる不要モードを抑圧することが強く求められている。
【0003】
縦結合共振子型弾性表面波装置では、横モードがリップルとなるため、従来、横モードを抑圧するために、IDTに交叉幅重み付けなどの重み付けを施す方法が用いられていた。しかしながら、IDTに重み付けを施すことにより横モードを抑圧した場合、主伝搬モードへの影響が大きく、所望とするフィルタ特性を得ることが困難であった。
【0004】
他方、特公平6−85492号公報に記載の弾性表面波共振子においては、横モードリップルを抑圧するために、IDTの電極指交叉幅を開口長の65〜75%とされている。また、特開平9−260996号公報に記載の共振器型弾性表面波フィルタでは、IDTの電極指交叉幅の開口長に対する比率が75〜85%とされており、それによって、横2次モードのリップルが抑圧されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特公平6−85492号公報や特開平9−260996号公報に記載のように、電極指交叉幅の開口長に対する比率を低減した構成では、表面波が励振される領域が限定される。従って、やはり、主伝搬モードへの影響を避けることができなかった。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、主伝搬モードにさほど影響を与えることなく、横モードを効果的に抑圧することができる縦結合共振子型弾性表面波装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の発明によれば、表面波基板と、前記表面波基板上において表面波伝搬方向に沿って配置されており、かつそれぞれが複数本の電極指を有する複数のIDTとを備え、表面波伝搬方向において隣り合うIDTの各最外側に位置しておりかつ前記隣り合うIDT同士の間で交叉幅方向において隣接し合っている電極指において、該IDTの交叉幅方向中央付近に電気的不連続部が設けられており、該電気的不連続部において、少なくとも1つの浮き電極が交叉幅方向に配置されている、縦結合共振子型表面波装置が提供される。
【0008】
第1の発明の特定の局面では、上記電気的不連続部の交叉幅方向の長さをa、浮き電極の長さをbとしたときに、b/aが0.575以上とされており、それによって横モードリップルを効果的に抑圧し得るだけでなく、通過帯域高域側における挿入損失の低下を防止することができる。
【0010】
第1の発明のある特定の局面では、電気的不連続部の交叉幅方向両側の各電極指部分が、隣り合うIDTの一方または他方にそれぞれ接続されている。従って、電気的不連続部が設けられた電極指において、交叉幅方向において、励振に関与する部分、励振に関与しない部分及び励振に関与する部分が順に配置され、本発明に従って横モードを効果的に抑圧することができる。
【0011】
本発明の別の特定の局面では、上記電気的不連続部の交叉幅方向の長さは0.6λ以上とされ、それによって横モードをより一層効果的に抑圧することができる。
【0012】
本発明の他の特定の局面では、上記電気的不連続部の交叉幅方向の長さが交叉幅に対して7.5〜87.5%の範囲とされており、それによって横モードをより一層効果的に抑圧することができる。
【0013】
本発明のさらに他の特定の局面では、上記表面波基板が表面波を反射する対向二端面を有し、端面反射型表面波装置が構成される。従って、本発明に従って、主伝搬モードへの影響をさほど与えることなく、横モードが効果的に抑圧される端面反射型の表面波装置を提供することができる。
【0014】
本発明に係る縦結合共振子型表面波装置では、縦結合共振子型表面波装置が複数段縦続接続されていてもよく、その場合、少なくとも1つの縦結合共振子型表面波装置が本発明に従って横モードを抑圧し得るように構成されればよい。
【0015】
また、本発明のさらに他の特定の局面では、本発明に係る縦結合共振子型表面波装置を帯域フィルタとして備える通信機が提供される。主伝搬モードにさほど影響を与えることなく、横モードが効果的に抑圧される縦結合共振子型表面波装置を帯域フィルタとして備えるため、通信性能に優れた通信機を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施例に係る縦結合共振子型弾性表面波フィルタを示す模式的平面図である。
縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1は、矩形の表面波基板2を有する。表面波基板2は、圧電基板、圧電基板上に圧電薄膜を形成してなる基板、あるいは絶縁性基板上に圧電薄膜を積層してなる基板により構成され得る。圧電基板を構成する圧電材料としては、LiTaO3、LiNbO3または水晶などの圧電単結晶、あるいはチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスのような圧電セラミックスを用いることができる。圧電薄膜としては、Ta2O5またはZnO薄膜などを用いることができる。
【0018】
表面波基板2は、矩形の平面形状を有し、対向二端面2a,2bを有する。端面2a,2bは、表面波を反射させる反射端面として機能する。すなわち、本実施例の縦結合共振子型表面波装置は、端面反射型の表面波装置である。
【0019】
表面波基板2上には、IDT3,4が形成されている。IDT3,4は、Alなどの金属膜により構成されており、本実施例では、圧電基板からなる表面波基板2上にIDT3,4が形成されている。もっとも、表面波基板2が、絶縁基板または圧電基板上に圧電薄膜を積層した構造を有する場合には、圧電薄膜の上面及び下面のいずれに接するようにIDT3,4が形成されていてもよい。
【0020】
IDT3,4は、複数本の電極指3a〜3e,4a〜4dを有する。表面波は電極指と直交する方向、すなわち端面2a,2bを結ぶ方向に伝搬する。表面波伝搬方向最外側の電極指3a,4aは、それぞれ、端面2a,2bと上面とのなす端縁に沿うように形成されている。また、電極指3a,4aは、表面波の波長をλとしたときに、λ/8の幅とされている。残りの電極指3b〜3e,4b〜4dは、λ/4の幅を有するように構成されている。また、電極指間の領域の表面波伝搬方向の距離はλ/4とされている。従って、IDT3,4メタライゼーション比は0.5とされている。
【0021】
また、IDT3,4間の距離、すなわちIDT3,4の最も隣接する電極指3e,4dの中心間距離は0.20λとされている。従って、IDT3のIDT4側の端部の電極指3eと、IDT4のIDT3側の端部の電極指4dとは図示のように重なり合っている。
【0022】
IDT3が入力側のIDTであり、電極指の対数は3.5対、IDT4が出力側のIDTであり、電極指の対数は2.5対とされている。また、IDT3,4では、いずれも電極指交叉幅は8λとされている。
【0023】
本実施例の特徴は、IDT3,4が隣接する部分において、交叉幅方向、すなわち表面波伝搬方向と直交する方向において、電極指3e,4dに電気的不連続部Aが形成されており、かつ該電気的不連続部Aにおいて浮き電極5が形成されていることにある。
【0024】
すなわち、図3に拡大して示すように、電極指3e,4dが設けられている部分においては、電極指交叉幅方向において、励振に関与する電極指部分B、励振に関与しない部分である不連続部A及び励振に関与する電極指部分Dが形成されている。電気的不連続部Aは、浮き電極5と、浮き電極5の交叉幅方向両側のギャップ6a,6bとからなる。
【0025】
本実施例の縦結合共振子型弾性表面波装置1では、上記電気的不連続部A及び浮き電極5を有するため、主伝搬モードにさほど影響を与えることなく横モードを効果的に抑圧することができる。これを具体的な実験例に基づき説明する。
【0026】
比較のために、電気的不連続部A及び浮き電極5が設けられていないことを除いては、上記実施例と同様にして構成された、図2に示す縦結合共振子型弾性表面波装置51を用意した。
【0027】
また、上記実施例の構造において、図3に示す、長さcを0.35λと一定として、不連続部Aの交叉幅方向の長さaを1λ、2λ、3λ、4λ、7λ及び8λ+2cとした各弾性表面波装置を作製した。なお、a=8λ+2cにおけるcは、図3示すように交叉幅領域の外側端と、バスバーとの間隔を示す。従って、a=8λ+2cとは、IDT3,4のバスバー間において、交叉幅に等しい長さの浮き電極指と、該浮き電極指の両側に長さcのギャップ6a,6bを形成した構造に相当する。
【0028】
上記のようにして得られた各弾性表面波装置の伝送特性を図4及び図5に示す。
図4及び図5から明らかなように、比較例、すなわちa=0の場合には、37.7MHzの応答の近くである38.0MHz付近に横モードに起因するリップルが現れている。他方、長さaを大きくしていくと、37.7MHz付近のモードの周波数が高周波数側にシフトしていき、38.0MHz付近のリップルが現れ難くなっていることがわかる。すなわち、a=3λ付近で両者が重なり、リップルが目立たなくなっていることがわかる。また、aが3λを越えると、上記リップルが上記応答の低周波数側に現れている。
【0029】
図4及び図5の曲線は、モードの状態を分かりやすくするために、インピーダンスマッチングを取らずに測定された結果である。図6は、インピーダンス整合を取った状態における長さaと上記リップルの大きさとの関係を示す図であり、図7は長さaと群遅延時間特性上に現れるリップルの大きさとの関係を示す図である。
【0030】
なお、図6におけるリップルの大きさとは、図8に示すように、伝送特性曲線Xにおいて、リップルが現れている部分と、リップルが現れている部分の両側に現れている山の部分を結ぶ仮想線Yとの間の挿入損失量を言うものとする。
【0031】
図6及び図7から明らかなように、長さaを0.6λ〜7.0λ、すなわち交叉幅に対して7.5〜87.5%とすることにより、横モードと思われるリップルを効果的に抑圧し得ることがわかる。同様に、群遅延時間特性上に現れるリップルも抑圧され得ることもわかる。
【0032】
図9は、第2の実施例に係る共振子型弾性表面波装置の電極構造を示す模式的平面図である。
第2の実施例の縦結合共振子型弾性表面波装置11では、IDT3,4からなる縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部12の前段に、電気的不連続部を有しない縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部13が接続されている。すなわち、2個の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部が縦続接続されている。
【0033】
縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部13は、電気的不連続部を有しないことを除いては、また入力側のIDT13Aの電極指対数が2.5対であり、IDT13Bの電極指の対数3.5対であることを除いては、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部12と同様に構成されている。縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部12は、第1の実施例の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1と同様に構成されている。
【0034】
第2の実施例の縦結合共振子型弾性表面波装置11のように、本発明に係る縦結合共振子型弾性表面波装置では、複数の縦結合共振子型弾性表面波装置を複数縦続接続した構成を有していてもよく、その場合、少なくとも1つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部において、本発明に従って電気的不連続部が構成されておればよく、それによって横モードに起因するリップルを効果的に抑圧することができる。
【0035】
図10は、図9に示した縦結合共振子型弾性表面波装置の伝送特性を示す図である。図10において実線が、第2の実施例の結果を示し、破線が従来例の結果を示す。ここで従来例とは、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部12が電気的不連続部及び浮き電極を有しないことを除いては、上記と同様に構成された構造を有するものである。
【0036】
図10から明らかなように、第2の実施例においても、電気的不連続部及び浮き電極を有しない従来に比べて、横モードと思われるリップルを効果的に抑圧し得ることがわかる。
【0037】
図11は、第2の実施例の縦結合共振子型弾性表面波装置11において、電気的不連続部の長さaを種々変更した場合の横モードと思われるリップルの大きさの変化を示す。なお、リップルの大きさは、第1の実施例の場合と同様に、図8に示すように伝送特性曲線上のリップルの大きさを評価したものである。
【0038】
図11から明らかなように、長さaが0.6λ以上となれば、横モードと思われるリップルを効果的に抑圧することができ、より好ましくは、1.0λ以上とすることにより、不要リップルをより一層効果的に抑圧し得ることがわかる。
【0039】
図12は、第2の実施例の縦結合共振子型弾性表面波装置において、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部13の入力側IDT13A及び縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部12の出力側IDT4の電極指対数を3対とし、他のIDT13B,3の電極指の対数を4対、電極指交叉幅を4.5λとした場合の、長さaの変化と伝送特性上に現れるリップルとの関係を示す図である。
【0040】
図12から明らかなように、電極指の対数及び電極指交叉幅を異ならせた場合でも、図11と同様に、a=0.6λ以上、より好ましくは1.0λ以上とすることにより伝送特性上に現れる横モードと思われる不要リップルを効果的に抑圧し得ることがわかる。
【0041】
すなわち、図11及び図12の比較から明らかなように、IDTの電極指の対数や交叉幅を変化させた場合であっても、長さaを0.6λ以上、好ましくは1.0λ以上とすることにより、より一層リップルを効果的に抑圧し得ることがわかる。
【0042】
図13は、第3の実施例の縦結合共振子型弾性表面波装置の電極構造を示す模式的平面図である。第3の実施例の縦結合共振子型弾性表面波装置21では、第2の実施例の縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおける浮き電極5が省略されている。その他の構造は、第2の実施例と同様である。
【0043】
第3の実施例から明らかなように、本発明においては、電気的不連続部において浮き電極指は必ずしも設けられずともよい。すなわち、電気的不連続部Aは、電極指部分が存在しない部分であってもよい。
【0044】
上記のように、第1〜第3の実施例では、電気的不連続部を隣り合うIDTの隣接し合っている電極指において設けることにより、また、電気的不連続部に浮き電極を設けることにより、横モードと思われるリップルを効果的に抑圧することが可能とされている。
【0045】
図14及び図15は、不連続部が設けられていない従来の縦結合共振子型弾性表面波装置と、本発明に従って不連続部が設けられており、かつ浮き電極の交叉幅方向の長さbの不連続部の長さaに対する比b/aを種々変化させた場合、並びに第3の実施例のように不連続部が設けられているものの、浮き電極が設けられていない縦結合共振子型弾性表面波装置の伝送特性を図14に示す。
【0046】
図15は、図14に示した結果を書き直した図であり、各縦結合共振子型弾性表面波装置における、浮き電極の長さb/不連続部の長さaが変化した場合の減衰量周波数特性上に現れるリップルの大きさ(dB)、群遅延時間特性上に現れるリップルの大きさ(n秒)及び中心周波数=40MHzにおける挿入損失の変化を示す図である。
【0047】
図14及び図15から明らかなように、浮き電極が設けられていない第3の実施例に相当するb/a=0の場合、横モードと思われるリップルを浮き電極が設けられている場合と同様に効果的に抑圧し得ることがわかる。もっとも、浮き電極が設けられていない場合には、通過帯域高域側における挿入損失が大きくなる。従って、好ましくは、電気的不連続部に浮き電極を設けることが望ましいことがわかる。
【0048】
また、浮き電極を設ける場合、図14及び図15の結果から、浮き電極の長さbの不連続部の長さaに対する比b/aが0.575以上、すなわち57.5%以上である場合には、40MHzにおける損失が小さくなることがわかる。すなわち、リップルを改善しつつ、リップルよりも高域側における通過帯域内の挿入損失を小さくすることができる。従って、b/aは57.5%以上であることが望ましい。
【0049】
本発明は、第1〜第3の実施例に限定されるものではない。
例えば、図16に示すように、本発明においては、隣り合うIDT3,4が第1〜第3の実施例に比べて隔てられていてもよい。すなわち、第1の実施例では、IDT3,4間隔が0.2λであるため、IDT3,4の隣り合う電極指3e,4dが重なっていたが図16に示すように、IDT3の電極指3eと、IDT4の電極指4dが重なり合わないように隔てられていてもよい。この場合には、隣り合う電極指3e,4dに、それぞれ、上記実施例と同様に、電気的不連続部A及び浮き電極5,5を設ければよい。なお、図16に示した変形例においても、浮き電極は必ずしも設けられずともよい。
【0050】
また、第1,第2の実施例及び上記変形例では、電気的不連続部Aに1つの浮き電極5が設けられていたが、浮き電極5は、電気的不連続部Aにおいて、交叉幅方向に複数設けられていてもよい。
【0051】
さらに、本発明は、第1〜第3の実施例のような端面反射型の表面波装置に限らず、IDTが設けられている領域の外側に反射器が設けられた縦結合共振子型表面波装置にも適用することができる。
【0052】
また、IDTの数についても、表面波伝搬方向に複数配置されていればよく、2個に限らず、3個以上配置されていてもよい。さらに、3個以上のIDTが表面波伝搬方向に配置されている場合、隣り合うIDTの電極指に電気的不連続部を設けた構成は、全てのIDT間に配置される必要はなく、少なくとも1つのIDT間の部分に配置されておればよい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、第1の発明に係る縦結合共振子型表面波装置では、表面波伝搬方向において隣り合うIDTの各最外側に位置しておりかつ前記隣り合うIDT同士の間で交叉幅方向において隣接し合っている電極指において、交叉幅方向中央付近に電気的不連続部が設けられており、該電気的不連続部において、少なくとも1つの浮き電極が交叉幅方向に配置されているため、横モードに起因するリップルを効果的に抑圧することができる。しかも、隣り合う電極指に電気的不連続部及び浮き電極を設けた構成を有するだけであるため、すなわちIDT全体に渡り特殊な構造を配置する必要がないため、主伝搬モードにさほど影響を与えることなく、横モードに起因するリップルを抑圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る縦結合共振子型表面波装置の模式的平面図。
【図2】比較のために用意した従来例の縦結合共振子型弾性表面波装置を示す模式的平面図。
【図3】本発明の第1の実施例の縦結合共振子型表面波装置の電気的不連続部を説明するための部分切欠拡大図。
【図4】電気的不連続部の長さaを変化させた場合の伝送特性の変化を説明するための図。
【図5】図4の結果を拡大して示す図であり、電気的不連続部の長さaを変化させたときの伝送特性の変化を示す図。
【図6】電気的不連続部の長さaと、減衰量−周波数特性上に現れるリップルの大きさとの関係を示す図。
【図7】電気的不連続部の長さaと、群遅延時間特性上に現れるリップルの大きさとの関係を示す図。
【図8】図6に示したリップルの大きさの評価方法を説明するための模式図。
【図9】第2の実施例に係る縦結合共振子型弾性表面波装置の電極構造を示す模式的平面図。
【図10】従来例及び第2の実施例の縦結合共振子型弾性表面波装置の伝送特性を示す図。
【図11】第2の実施例において、電気的不連続部の長さaを変化させた場合のリップルの大きさの変化を示す図。
【図12】第2の実施例の構造において、IDTの電極指の対数及び交叉幅を変化させた場合の電気的不連続部の長さaと伝送特性上に現れるリップルの大きさとの関係を示す図。
【図13】第3の実施例に係る縦結合共振子型弾性表面波装置の電極構造を示す模式的平面図。
【図14】電気的不連続部を設けなかった従来の縦結合共振子型弾性表面波装置並びに電気的不連続部を設けた縦結合共振子型弾性表面波装置及び電気的不連続部に種々の長さで浮き電極を配置した各縦結合共振子型弾性表面波装置の減衰量周波数特性及び群遅延時間周波数特性を示す図。
【図15】図14に示した結果を書き直した図であり、横軸が浮き電極の長さbの電気的不連続部aの長さに対する割合であり、比b/aが変化した場合の減衰量周波数特性上に現れる横モードリップルの大きさ、群遅延時間周波数特性上に現れる横モードリップルの大きさ及び40MHzにおける損失の変化を示す図。
【図16】本発明の縦結合共振子型弾性表面波装置の変形例を示すための部分切欠平面図。
【符号の説明】
1…縦結合共振子型表面波装置
2…表面波基板
2a,2b…端面
3,4…IDT
3a〜3e,4a〜4d…電極指
5…浮き電極
6a,6b…浮き電極両端のギャップ
11…縦結合共振子型弾性表面波装置
12…縦結合共振子型表面波フィルタ部
13…縦結合共振子型表面波フィルタ部
13A,13B…IDT
21…縦結合共振子型弾性表面波装置
51…縦結合共振子型弾性表面波装置
A…電気的不連続部
a…電気的不連続部長さ
B,D…励振に関与する電極指部
b…浮き電極長さ
c…交叉幅領域の外側端とバスバーとの間隔
Claims (7)
- 表面波基板と、前記表面波基板上において表面波伝搬方向に沿って配置されており、かつそれぞれが複数本の電極指を有する複数のIDTとを備え、
表面波伝搬方向において隣り合うIDTの各最外側に位置しておりかつ前記隣り合うIDT同士の間で交叉幅方向において隣接し合っている電極指において、該IDTの交叉幅方向中央付近に電気的不連続部が設けられており、該電気的不連続部において、少なくとも1つの浮き電極が交叉幅方向に配置されている、縦結合共振子型表面波装置。 - 前記電気的不連続部の交叉幅方向の長さをa、前記浮き電極の交叉幅方向の長さをbとしたときに、b/aが0.575以上である、請求項1に記載の縦結合共振子型表面波装置。
- 前記電気的不連続部の交叉幅方向の長さが、0.6λ以上である、請求項1または2に記載の縦結合共振子型表面波装置。
- 前記電気的不連続部の交叉幅方向の長さが、交叉幅に対して7.5〜87.5%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の縦結合共振子型表面波装置。
- 前記表面波基板が、表面波を反射させる対向二端面を有し、端面反射型表面波装置である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の縦結合共振子型表面波装置。
- 複数の縦結合共振子型表面波装置が縦続接続されており、該複数の縦結合共振子型表面波装置の内少なくとも1つが、請求項1〜5のいずれか1項に記載の縦結合共振子型表面波装置である、縦結合共振子型表面波装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の縦結合共振子型表面波装置を帯域フィルタとして備える通信機。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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