JP2002095882A - 上糸カセット及び上糸交換装置 - Google Patents

上糸カセット及び上糸交換装置

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JP2002095882A JP2000291850A JP2000291850A JP2002095882A JP 2002095882 A JP2002095882 A JP 2002095882A JP 2000291850 A JP2000291850 A JP 2000291850A JP 2000291850 A JP2000291850 A JP 2000291850A JP 2002095882 A JP2002095882 A JP 2002095882A
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cassette
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Masayuki Hori
正幸 堀
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05CEMBROIDERING; TUFTING
    • D05C11/00Devices for guiding, feeding, handling, or treating the threads in embroidering machines; Machine needles; Operating or control mechanisms therefor
    • D05C11/16Arrangements for repeating thread patterns or for changing threads
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B43/00Spool-pin assemblies incorporated in sewing machines

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 縫製作業中の上糸の色替え作業あるいは糸交
換作業を簡単化し、糸交換装置の構造を簡単化し小型化
を図ることができる上糸カセット及び糸交換装置を提供
する。 【解決手段】 合成樹脂製のカセット本体14とカセッ
ト本体14に対して開閉可能なカセット蓋15とを含む
カセット体5と、カセット体5の内部に設けられ、上糸
2が巻き付けられた上糸ボビン6を装着可能な糸巻装着
部材7と、上糸ボビン6から引出される上糸2を切断す
る切断機構9と、切断機構9により切断された上糸2の
糸端部を保持する糸端保持部材10とを備えたことで、
カセット装着毎に糸端部を引き出してセットする必要が
なく、縫製作業中の上糸2の糸交換作業が簡単化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、上糸カセット及
び上糸交換装置に関し、特に、縫製作業中の上糸の色替
え作業時等の糸交換作業を簡単化した上糸カセット及び
上糸交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、ミシンによる縫製作業を行う場
合には、縫製開始前の準備作業として、所望の色糸が巻
回された糸駒をミシンに装着し、この糸駒から上糸を引
き出し、糸案内、糸調子器、天秤等の所定の機構に対し
て糸掛け作業を行い、針穴に上糸を通す必要がある。縫
製作業のうち時に刺繍縫製を行う際には、縫製を行う刺
繍模様が複数の色糸よりなる模様である場合には、作業
者は、所望の色糸による縫製が終了し、続いて次の縫製
を行う色糸の糸駒の装着及び上述した各機構や針穴に対
する糸掛け・糸通し動作を行うといった煩雑な作業を糸
色を変える度に繰り返すことを必要としていた。
【0003】近年、複数の糸駒を装着し、その内の1つ
の糸駒を選択し、ミシン側の糸端と接続する装置が実用
に供されている(特公平3−36557号公報、特開平
9−302571号公報参照)。前記特公平3−365
57号公報の装置では、上糸を切断後、切断されたミシ
ン側の糸端と所望の色糸の糸端とを糸接続手段の定位置
に保持し、接続糸を媒介として加熱により接続する。
【0004】特開平9−302571号公報の装置で
は、チューブからのバキュームを開始し、糸クランプと
ワイパとを針に引き付けるように移動する。上糸の糸端
が糸クランプの内壁とバキュームボールとでクランプさ
れた後、シリンダによりフック、糸クランプがインデッ
クス側へ移動する。バキュームを停止し、シリンダによ
り糸クランプとワイパを元の位置に退避させる。
【0005】クランプされた糸端はギヤ側に移動し、上
糸が引き出される。その後、糸を補足したフックが後退
し、シリンダにより1対のギヤ間が閉鎖し、糸切り装置
の電熱線の通電が開始されて上糸が切断される。その
後、シリンダによりノッタを糸結び位置へ移動させ、シ
リンダにより糸調子皿を閉鎖した後、シリンダにより糸
結び作業を行う。
【0006】また、前記従来の糸駒を使用するもので
は、糸駒から上糸が引き出される際に、糸駒に巻回され
た糸の反力(糸駒から外れようとする力)により上糸が
必要以上に糸駒より引き出され、糸駒から糸案内に至る
経路上で上糸に弛みが生じることが多い。この上糸の弛
みが生じた場合には、前記経路上の上糸に糸より(弛ん
だ糸が絡まったり、重なりができること)が生じ、この
糸よりに起因して、上糸の張力が変動して下糸との調和
が崩れ縫い上がりの見栄えが悪くなったり、ひどい場合
には糸切れが生じたり針が折れることもある。
【0007】そこで、引出される上糸に一定の張力を付
与し且つ糸の絡まりを防止すべく上糸を収容した上糸カ
セットが提案され実用化されている(特許第26502
61号)。この公報の上糸カセットは、カセット本体
と、糸収容穴と、この糸収容穴に収容され上糸ボビンに
巻かれた上糸と、L字状板バネと、ピンと、複数のノッ
チ等から構成されている。上糸は、板バネとピンとの間
に挟持されて張力が付与されて、引き出し穴から引き出
される。そして板バネの突起とノッチとの係合位置を変
更することにより、前記張力を調整する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 前記特公平3−36
557号公報、特開平9−302571号公報に記載の
従来の装置では、構造が複雑となり高価になるうえ、装
置自体が大型化する。前記特許第2650261号に記
載の従来の上糸カセットでは、縫製作業中の上糸の色替
え作業時、糸切り後その上糸カセットをミシンから取外
し、別の色の上糸カセットを装着した後、糸案内、糸調
子、天秤を介して針穴に通し直さなければならず、煩雑
な作業を強いられる。
【0009】また、上糸カセットの非装着時には、再使
用(上糸カセットの再装着)に備えて切断後の上糸をカ
セットから適当な長さ分突出した状態で保持しておく必
要があるため、板バネとピン間に作用する押圧力を強く
設定しておき、カセット内の上糸が余分に引き出されな
いようにしておく必要がある。一方、上糸カセットの装
着時においては、ミシンによる縫製作業に必要な上糸が
カセットより引き出されるようにしておく必要があるた
め、前記板バネとピン間の押圧力が弱くなるように設定
しなければならない。本発明の目的は、縫製作業中の上
糸の色替え時などの糸交換作業を簡単化すること、糸交
換装置の構造を簡単化し小型化を図ること等である。
【0010】
【課題を解決するための手段】 請求項1の上糸カセッ
トは、縫製に供する上糸を収容可能な上糸カセットであ
って、合成樹脂製のカセット本体とこのカセット本体に
対して開閉可能なカセット蓋とを含むカセット体と、前
記カセット体の内部に設けられ、上糸が巻き付けられた
糸巻部材を装着可能な糸巻装着部材と、前記糸巻装着部
材に装着された糸巻部材から引き出される上糸を切断す
る切断機構と、前記切断機構により切断された上糸の糸
端部を保持する糸端保持部材とを備えたことを特徴とす
るものである。
【0011】請求項1に記載の上糸カセットによれば、
上糸を巻き付けた糸巻き部材をカセット体の内部の糸巻
装着部材に装着し、上糸の糸端部を上糸カセットから引
き出しておく。次にカセット蓋を閉じ、糸巻装着部材に
装着された糸巻き部材から引き出される上糸を切断機構
で切断する。切断された上糸の糸端部は糸端保持部材で
保持される。その後、上糸カセットを所定位置に装着し
た後、縫製作業を行う。上糸の糸端部が糸端保持部材で
保持されているから、カセット装着毎に糸端部を引き出
してセットする必要がなく、縫製作業中の上糸の色替え
作業あるいは糸交換作業が簡単化する。
【0012】請求項2の上糸カセットは、請求項1の発
明において、前記切断機構は、切断後の上糸の糸端部が
所定長さ前記糸端保持部材より突出するように上糸を切
断するように構成されたことを特徴とするものである。
この請求項2に記載の上糸カセットによれば、前記上糸
の糸端部が所定長さ突出した状態で糸端保持部材により
保持されているので、装置側の機構を用いて上糸の色替
え作業あるいは糸交換作業の自動化を図ることができる
と共に、上糸が糸端保持部材から不意に解けたり絡まっ
たり或いは糸端部が上糸カセット内に引き込まれたりす
るのを防止することができる。
【0013】請求項3の上糸カセットは、請求項1また
は2の発明において、前記カセット体は、前記糸巻装着
部材に装着された前記糸巻部材から引き出される上糸の
糸端部をカセット体の外部に導出する為の導出口を備
え、この導出口の近傍に前記糸端保持部材と前記切断機
構とが設けられたことを特徴とするものである。この請
求項3に記載の上糸カセットによれば、導出口の近傍に
糸端保持部材と切断機構とを設けたので、糸弛みや糸絡
まりを防止しつつ上糸の糸端部をカセット体の外部に突
出させた状態で上糸を切断することができる。
【0014】請求項4の上糸カセットは、請求項1〜3
の何れかの発明において、前記糸巻装着部材に装着され
た前記糸巻部材から引き出される上糸に張力を付与する
糸張力付与手段を備えたことを特徴とするものである。
この請求項4に記載の上糸カセットによれば、糸張力付
与手段により糸巻部材から引き出される上糸に張力を付
与することができる。
【0015】請求項5の上糸カセットは、請求項4の発
明において、前記糸張力付与手段を外部から操作して張
力を付与しないように開放する開放操作部を備えたこと
を特徴とするものである。この請求項5に記載の上糸カ
セットによれば、開放操作部により上糸に張力を付与し
ないように開放し、上糸をこの上糸カセットの外部へ簡
単に繰り出すことができる。
【0016】請求項6の上糸カセットは、請求項4また
は5の発明において、前記糸端保持部材が前記糸張力付
与手段を兼ねることを特徴とするものである。つまり、
糸巻部材から引き出される上糸に張力を付与すること
で、上糸の糸端部を保持することができる。
【0017】請求項7の上糸カセットは、請求項1〜6
の何れかの発明において、前記糸巻装着部材に装着され
る前記糸巻部材が、その直径に比較して軸方向幅の小さ
な上糸ボビンであり、前記糸巻装着部材はその上糸ボビ
ンを回転可能に装着することを特徴とするものである。
それ故、上糸カセットの幅寸法を小さくすることがで
き、上糸カセット自体の小型化を図ることができる。
【0018】請求項8の上糸カセットは、請求項7の発
明において、前記糸巻装着部材に装着される前記上糸ボ
ビンに制動力を作用させるブレーキ機構を備えたことを
特徴とするものである。この請求項8に記載の上糸カセ
ットによれば、ブレーキ機構により上糸ボビンに制動力
を作用させて上糸ボビンの空回りを防止することができ
る。
【0019】請求項9の上糸カセットは、請求項8の発
明において、前記ブレーキ機構による制動力を、前記カ
セット体の外部より操作されることにより開放させるブ
レーキ開放部材を備えたことを特徴とするものであり、
カセット体の外部からブレーキ開放部材を操作してブレ
ーキ機構による制動力を開放する。
【0020】請求項10の上糸カセットは、請求項1〜
6の何れかの発明において、前記糸巻装着部材に装着さ
れる前記糸巻部材は、糸駒であることを特徴とするもの
である。この請求項10に記載の上糸カセットによれ
ば、既存の糸駒を適用することができ、上糸が巻付けら
れた糸駒を糸巻装着部材に装着する。
【0021】請求項11の上糸カセットは、請求項10
の発明において、前記カセット体の内部に前記糸駒を枢
支する枢支軸とこの枢支軸が片持状に固定される軸支持
部材が設けられ、前記軸支持部材と枢支軸とを、前記糸
駒をカセット体の内部に収容する収容位置と、前記カセ
ット蓋を開放し糸駒を交換可能に枢支軸を前記収容位置
から傾けた交換位置とにわたって回動可能にカセット体
に連結する連結機構を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0022】この請求項11に記載の上糸カセットによ
れば、カセット蓋を開けて、枢支軸と軸支持部材とを連
結機構により交換位置に回動させる。この交換位置で糸
駒を枢支軸に枢支し、次に、枢支軸と軸支持部材とを糸
駒と共に連結機構により収容位置に回動させてカセット
蓋を閉じ、その後縫製に供する。
【0023】請求項12の上糸カセットは、請求項11
の発明において、前記枢支軸に枢支された糸駒を押える
糸駒押えを装着可能に設け、この糸駒押えの外周縁部
に、上糸を案内する複数の案内溝を形成したことを特徴
とするものである。この請求項12に記載の上糸カセッ
トによれば、交換位置で糸駒を枢支軸に枢支した後、糸
駒押えを枢支軸に装着して糸駒を押え、この糸駒押えの
案内溝に糸駒から引き出された上糸を案内するので、糸
の弛みや糸よりの発生を防止することができる。
【0024】請求項13の上糸カセットは、請求項12
の発明において、前記糸駒押えは、前記枢支軸に固定す
る固定部とその固定部に対して回動可能に支持された回
動部とより成り、該回動部の周縁に前記複数の案内溝を
設けたことを特徴とするものである。この請求項13に
記載の上糸カセットによれば、上糸が糸駒から引き出さ
れるのに伴って、複数の案内溝のうちの1つに上糸が案
内された状態で回動部が回動するため、より確実に糸弛
みや糸よりの発生を防止できる。
【0025】請求項14の上糸カセットは、請求項1〜
13の何れかの発明において、前記カセット体は、その
一部若しくは全部が、カセット内部の糸巻部材に巻き付
けられた上糸を視認可能な透明材料にて構成されたこと
を特徴とするものであり、上糸の色糸と糸残量を外部か
ら確認することができる。
【0026】請求項15の上糸カセットは、請求項7〜
9の何れかの発明において、前記カセット体と前記上糸
ボビンとは、その一部若しくは全部が、カセット内部の
上糸ボビンに巻き付けられた上糸を視認可能な透明材料
にて構成されたことを特徴とするものであり、上糸ボビ
ンに巻き付けられた上糸の色糸と糸残量を外部から確認
することができる。
【0027】請求項16の上糸カセットは、請求項1〜
15の何れかの発明において、前記上糸カセットは、刺
繍縫製用の複数色の上糸を択一的に供給する為の上糸交
換装置に装着される上糸カセットであることを特徴とす
るものである。この請求項16に記載の上糸カセットに
よれば、上糸交換装置に複数色分の上糸カセットを装着
し、これらのうちの何れか1つの上糸カセットから所望
の色糸の上糸を択一的に供給して刺繍を施す。
【0028】請求項17の上糸カセットは、請求項1〜
16の何れかの発明において、前記上糸カセットは、ミ
シンのアーム部の適所に装着される上糸カセットである
ことを特徴とするものであり、所望の色糸の上糸カセッ
トをミシンのアーム部の適所に装着し、縫製作業を行
う。
【0029】請求項18の上糸交換装置は、刺繍縫製用
の複数色の上糸を択一的に縫製装置に供給する為の上糸
交換装置において、複数色の上糸を夫々収容した複数の
上糸カセットと、これら複数の上糸カセットを着脱自在
に装着可能なカセット装着部と、前記カセット装着部に
装着された複数の上糸カセットの任意の1つを前記縫製
装置に対する上糸供給位置に位置させるようにカセット
装着部の位置を切換える切換機構とを備えたことを特徴
とするものである。
【0030】本請求項18に記載の発明によれば、カセ
ット装着部に複数の上糸カセットを装着し、切換機構に
より、複数の上糸カセットの任意の1つを縫製装置に対
する上糸供給位置に位置させるようにカセット装着部の
位置を切換える。そして前記上糸カセットの色糸の上糸
を縫製装置に供給する。
【0031】請求項19の上糸交換装置は、請求項18
の発明において、前記上糸カセットが、合成樹脂製のカ
セット本体とこのカセット本体に対して開閉可能なカセ
ット蓋とを含むカセット体と、前記カセット体の内部に
設けられ、上糸が巻付けられた糸巻部材を装着可能な糸
巻装着部材と、前記糸巻装着部材に装着された糸巻部材
から引き出される上糸を切断する切断機構と、前記切断
機構により切断された上糸の糸端部を保持する糸端保持
部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0032】本請求項19に記載の発明によれば、上糸
を巻き付けた糸巻き部材をカセット体の内部の糸巻装着
部材に装着し、上糸の糸端部を上糸カセットから引き出
しておく。次にカセット蓋を閉じ、切断機構で糸巻き部
材から引き出される上糸を切断する。切断された上糸の
糸端部は糸端保持部材で保持される。その後、この上糸
カセットを上糸交換装置に装着した後縫製作業を行う。
【0033】請求項20の上糸カセットは、縫製装置ま
たは縫製用の複数色の上糸を択一的に縫製装置に供給す
る為の上糸交換装置に着脱可能に構成された上糸カセッ
トにおいて、カセット本体とこのカセット本体に対して
開閉可能なカセット蓋とを含むカセット体と、前記カセ
ット本体の内部に設けられ、上糸が巻き付けられた糸巻
部材を回転可能に装着する糸巻装着部材と、前記糸巻部
材の回転を規制する回転規制部材とを備えたことを特徴
とするものである。回転規制部材により、糸巻装着部材
に回転可能に装着された糸巻部材の回転を規制し、糸巻
部材の空回りを防止する。
【0034】請求項21の上糸カセットは、請求項20
の発明において、前記縫製装置又は前記上糸交換装置に
設けられた係合部に係合する被係合部材を備え、前記縫
製装置又は前記上糸交換装置へのカセット体の装着状態
では、前記被係合部材が前記係合部に係合することによ
り前記回転規制部材による規制を開放し、非装着状態で
は前記回転規制部材による規制が前記糸巻部材に作用す
ることを特徴とするものである。本請求項21に記載の
発明によれば、カセット体の非装着状態では、回転規制
部材により糸巻部材の回転を規制する。カセット体の装
着状態では、上糸カセット側の被係合部材が装置側の係
合部に係合し、回転規制部材による規制を開放する。
【0035】請求項22の上糸カセットは、請求項20
又は21の発明において、前記カセット体に、前記縫製
装置又は前記上糸交換装置への装着操作を案内する係合
部を設けたことを特徴とするものである。本請求項22
に記載の発明によれば、カセット体の係合部により、縫
製装置又は上糸交換装置への装着操作が案内されるか
ら、装着操作が簡単化する。
【0036】請求項23の上糸カセットは、縫製装置又
は縫製用の複数色の上糸を択一的に縫製装置に供給する
為の上糸交換装置に着脱可能に構成された上糸カセット
において、カセット本体とこのカセット本体に対して開
閉可能なカセット蓋とを含むカセット体と、前記カセッ
ト本体の内部に設けられ、上糸が巻き付けられた糸巻部
材を装着する糸巻装着部材と、前記カセット体に設けら
れ、前記糸巻装着部材に装着された前記糸巻部材から引
き出される上糸の糸端部をカセット体の外部に導出する
為の導出口と、前記糸巻部材から引出される上糸を切断
する切断機構であって、切断後の上糸の糸端部が前記導
出口より所定長さ突出するように上糸を切断する切断機
構と、前記切断機構により切断された上糸の糸端部を保
持する糸端保持部材とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0037】この請求項23に記載の発明においては、
上糸カセットの非装着状態において、糸巻装着部材に装
着された糸巻部材から上糸の糸端部を引き出し、導出口
より所定長さ突出するように切断機構でもって上糸を切
断する。この切断された上糸の糸端部は糸端保持部材で
保持される。その後、この上糸カセットを上糸交換装置
に装着する。
【0038】請求項24の上糸カセットは、請求項23
の発明において、前記カセット体が前記縫製装置又は前
記上糸交換装置に装着された状態の装着位置と、非装着
時の非装着位置とにわたって移動可能な保護カバーを備
え、前記保護カバーが、前記非装着位置において前記突
出する上糸の糸端部を覆い、前記装着位置において糸端
部から退避することを特徴とするものである。
【0039】この請求項24に記載の発明においては、
カセット体の非装着位置では、導出口より所定長さ突出
する上糸の糸端部が保護カバーで覆われ、その突出する
糸端部が露出するのを防止する。カセット体の装置への
装着位置では、上糸交換装置による上糸交換動作の妨げ
とならないように、保護カバーが糸端部から退避して糸
端部が露出する。
【0040】請求項25の上糸カセットは、請求項24
の発明において、前記切断機構は、切断刃とその切断刃
を保持する保持部材とより成り、この保持部材が前記保
護カバーを構成することを特徴とするものである。従っ
て、カセット体の非装着位置において、切断刃で上糸を
切断し且つ切断機構の保持部材でもって突出する上糸の
糸端部を覆う。
【0041】請求項26の上糸カセットは、縫製装置又
は縫製用の複数色の上糸を択一的に縫製装置に供給する
為の上糸交換装置に着脱可能に構成された上糸カセット
において、カセット本体とこのカセット本体に対して開
閉可能なカセット蓋とを含むカセット体と、前記カセッ
ト本体の内部に設けられ、上糸が巻き付けられた糸巻部
材を装着する糸巻装着部材と、前記糸巻部材より引き出
される上糸を、前記縫製装置又は前記上糸交換装置に供
給すべく前記カセット体の外部に導出する為の導出口
と、前記糸巻部材から引き出される上糸に対して張力を
付与する糸張力付与手段とを備えたことを特徴とするも
のである。
【0042】この請求項26に記載の発明においては、
糸張力付与手段により、カセット体の外部に引き出され
る上糸に張力を付与することができるので、縫製装置や
上糸交換装置に必要以上の上糸が引き出されることがな
く、糸の弛みや糸よりの発生を防止することができる。
【0043】請求項27の上糸カセットは、請求項26
の発明において、前記糸張力付与手段は、前記導出口の
近傍に設けられその導出口より引き出される上糸を挟持
する糸挟持部材であることを特徴とするものである。そ
れ故、導出口の近傍において糸挟持部材により上糸を挟
持して、外部に引き出される上糸に対して張力を付与す
ることができる。
【0044】請求項28の上糸カセットは、請求項27
の発明において、前記糸挟持部材が、前記導出口より引
き出される上糸の糸端部を保持する糸端保持部材を兼ね
ることを特徴とするものである。つまり、糸挟持部材に
より上糸を挟持することで、導出口より引き出される上
糸の糸端部を確実に保持することができる。
【0045】請求項29の上糸カセットは、請求項26
又は27の発明において、前記糸張力付与手段を外部か
ら操作して張力を付与しないように開放する開放操作部
を備えたことを特徴とするものである。この請求項29
に記載の上糸カセットによれば、開放操作部により上糸
に張力を付与しないように開放し、上糸をこの上糸カセ
ットの外部へ簡単に繰り出すことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。本実施形態は、刺繍縫製
用の複数色の上糸を夫々収容した複数の上糸カセットの
上糸を択一的に縫製装置に供給する為の上糸交換装置に
本発明を適用した場合のものである。
【0047】上糸交換装置1は、図1〜4に示すよう
に、縫製に供する複数色の上糸2を夫々収容可能な複数
の上糸カセット3と、これら複数の上糸カセット3を着
脱自在に装着可能なカセット装着部4と、カセット装着
部4に装着された複数の上糸カセット3の任意の1つを
縫製装置に対する上糸供給位置に位置させるようにカセ
ット装着部4の位置を切換える切換機構50とを有す
る。
【0048】尚、上糸交換装置1における具体的な上糸
交換機構に関しては、本発明の主題ではないため説明を
省略するが、縫製装置に対して上糸供給位置に位置され
た上糸カセット3から引き出された上糸2を該上糸交換
装置内で切断する上糸切断機構(図示せず)や、この上
糸切断機構により切断された上糸2の糸端と、新たに上
糸供給位置に位置される他の上糸カセット3から該上糸
交換装置内に引き出される上糸2の糸端を接続する糸端
接続機構(図示せず)等が更に備えられており、これら
の機構により、異なる上糸カセット3に収容された上糸
2を接続することによって、それまで縫製装置に供給さ
れていた上糸2を当該異なる上糸カセット3に収容され
た異なる上糸2に交換して縫製装置に供給することがで
きるようになっている。
【0049】先ず、上糸カセット3について説明する。
図4〜図8に示すように、上糸カセット3は、カセット
体5と、糸巻部材としての上糸ボビン6と、糸巻装着部
材7と、導出口8と、切断機構9と、糸端保持部材10
と、開放操作部11と、ブレーキ機構12と、ブレーキ
開放部材13とを有する。カセット体5は、カセット本
体14と、このカセット本体14に対して開閉可能なカ
セット蓋15などを有する。これらカセット本体14と
カセット蓋15は、それらの全部が合成樹脂製の透明材
料にて構成され、カセット内部の上糸ボビン6に巻き付
けられた上糸2を視認可能となっている。
【0050】カセット本体14は側面視略矩形状に形成
されているが、但し、カセット装着部4への装着側下隅
部には段部16が形成されている。このカセット本体1
4に上糸供給部17を含むボビン収容穴18が形成さ
れ、上糸ボビン6がこのボビン収容穴18に収容されて
いる。上糸ボビン6は、合成樹脂製の透明材料にて構成
され、カセット内部の上糸ボビン6に巻き付けられた上
糸2を外部から視認可能となっている。
【0051】この上糸ボビン6は、ボビン収容穴18よ
りも若干小径の直径と、その直径に比較して小さい軸方
向幅とを有し、カセット本体14のボビン収容穴18の
中心部に一体形成された糸巻装着部材7に回転可能に装
着されている。従って、カセット体5を比較的薄く形成
することができ、小型化、軽量化を図ることができる。
尚、軽量化の為の複数の抜き穴6aも形成されている。
カセット蓋15は、カセット本体14の一端部に開閉可
能に枢支され、カセット本体14側の図示外の被係合部
に係合部材19を介して係合可能に構成されている。
【0052】次に、切断機構9について説明する。切断
機構9は、図4に示すように、糸巻装着部材7に装着さ
れた上糸ボビン6から引き出される上糸2を切断する機
構で、切断後の上糸2の糸端部が所定長さ糸端保持部材
10より突出するように上糸2を切断するように構成さ
れている。この切断機構9は、切断刃20と、その切断
刃20を保持する保持部材21と、この保持部材21を
移動させる為のリンク部材22と、保持部材21を下方
向きに付勢する引張コイルバネ23等からなる。
【0053】保持部材21は直方体状に形成されて保護
カバー24を構成し、この保護カバー24は、カセット
体5が上糸交換装置1に装着された状態の装着位置と、
図4に示す非装着時の非装着位置とにわたって移動可能
となっている。即ち、図4におけるカセット本体14の
右端部分には、保護カバー24の為のカバー摺動穴25
が形成されている。保護カバー24は、カバー摺動穴2
5に上下移動可能に装着され、前記非装着位置におい
て、突出する上糸2の糸端部を覆い、前記装着位置にお
いて糸端部から退避する。
【0054】保持部材21の下半部に切断刃20が保持
され、切断刃20は非装着位置のとき、切断刃20の下
端部(刃部)がスリット21aを通して部分的に露出す
る。カセット本体14には、糸巻装着部材7に装着され
た上糸ボビン6から引き出される上糸2の糸端部をカセ
ット体5の外部に導出する為の導出口8が設けられ、こ
の導出口8の近傍に切断機構9が設けられている。上糸
ボビン6から引き出される上糸2の糸端部を、導出口8
からスリット21aを経てカセット体5の外部に導出す
る。そして切断刃20に対し上糸2の自由端部分を手動
で移動させて切断するようになっている。
【0055】リンク部材22は、カセット本体14のカ
バー摺動穴25付近に枢支部22aを中心として揺動可
能に支持されている。リンク部材22の頂部がカセット
本体14に支持され、一端部に設けられたピン26が保
持部材21の上部側面に形成された長穴21bに回動可
能に連結されている。カセット本体14の右上隅部には
スリット27が形成され、カセット装着部4への装着時
に上糸交換装置1側の図示外のリブが、スリット27を
通りリンク部材22の他端部28に当接して押圧する。
【0056】保持部材21の背部には、ブラケット29
を介して引張りコイルバネ23の一端が連結され、引張
りコイルバネ23の他端がカセット本体14に連結され
ている。上糸カセット3の非装着時には、引張コイルバ
ネ23の付勢力により、保持部材21が図4に示す突出
位置に常時保持される。
【0057】上糸カセット3の装着時には、前記リブが
リンク部材22の他端部28を図4において左方へ押圧
し、リンク部材22を引張コイルバネ23の付勢力に抗
して図4の反時計回りに揺動させ、保持部材21を上方
に移動させてカバー摺動穴25内に退入させるようにな
っている。この保護カバー24の装着位置のとき、切断
刃20もカバー摺動穴25内に退避し、この切断刃20
による上糸2の切断は不可能となる。
【0058】次に、糸端保持部材10について説明す
る。図4に示すように、糸端保持部材10は、切断機構
9により切断された上糸2の糸端部を保持するものであ
り、導出口8の近傍に設けられている。糸端保持部材1
0は糸張力付与機構30を兼ね、この糸張力付与機構3
0は、上糸ボビン6から引き出される上糸2に張力を付
与する機構で、軸部材31と、この軸部材31に一体に
形成された後述の押圧ピン36と、圧縮コイルバネ32
及び可動板体34と、可動板体33及び34とを有す
る。
【0059】カセット本体14の保持部材21付近部に
は、支持部材35がカセット本体14に一体成形され、
この支持部材35に上下方向向きの軸部材31が貫通状
に固着されている。軸部材31の下端部には押圧ピン3
6が設けられ、その押圧ピン36の上方には圧縮コイル
バネ37を介して可動板体34が設けられるとともに、
更にその上方には可動板体33と圧縮コイルバネ32が
設けられており、圧縮コイルバネの付勢力で可動板体3
3を下方向きに押圧するとともに、圧縮コイルバネ37
の付勢力により可動板体34を上方に押圧することによ
り、上糸ボビン6から引き出される上糸2を、これら可
動板体33及び34の間に挟持するようになっている。
尚、軸部材31に設けられた可動板体33と圧縮コイル
バネ32との間には、図示しない止め輪部材が設けられ
ており、押圧ピン36が押圧され軸部材31が上方に上
昇した状態では、この止め輪部材により圧縮コイルバネ
32の付勢力が可動板体34に伝わらないように構成さ
れている。
【0060】次に、開放操作部11について説明する。
図4、図5、図7に示すように、開放操作部11は、糸
張力付与機構30を外部から操作して張力を付与しない
ように開放するものであり、軸部材31に一体に設けら
れた押圧ピン36と、圧縮コイルバネ37とを有する。
押圧ピン36は、上半部に形成された小径部36aと、
下半部に形成された大径部36bとからなり、上下摺動
可能に構成されている。小径部は、カセット本体14内
で可動板体34に形成された貫通穴を通り可動板体33
の下面を押圧可能に構成されている。
【0061】大径部36bの上部にはフランジが形成さ
れ、カセット本体14の段部16に上方から係合可能に
構成され、このフランジと可動板体34との間には、糸
張力付与機構30の圧縮コイルバネ32よりも付勢力の
小さい圧縮コイルバネ37が介装されている。上糸カセ
ット3の非装着時には、この圧縮コイルバネ37の付勢
力により可動板体33を下方に押圧し、可動板体34に
押し当てることにより糸張力付与機構30による張力を
維持するようになっている。大径部36bの大部分は、
カセット本体14から下方に突出し、上糸カセット3の
装着時には、上糸交換装置1側の図示外のカムに当接し
圧縮コイルバネ32,37の付勢力に抗して押圧ピン3
6を上方移動させ可動板体33を可動板体34に対して
上方向きに押圧するようになっている。尚、可動板体3
3が上方に押圧され上昇位置に位置した場合には、前述
の図示しない止め輪部材により圧縮コイルバネ32の下
方向きの押圧力が可動板体33に伝わらないようになっ
ている。
【0062】次に、糸巻装着部材7に装着される上糸ボ
ビン6に制動力を作用させるブレーキ機構12について
説明する。図4に示すように、ブレーキ機構12は、ブ
レーキ本体38と捩りバネ39とから構成されている。
カセット本体14の左下隅部には、枢支軸40にブレー
キ本体38が枢支されている。ブレーキ本体38は略三
角形状に形成されて、その三角形の頂部が枢支されてい
る。一方の角部には、上糸ボビン6の回転を規制する回
転規制部材41が形成され、他方の角部には、上糸交換
装置1に設けられた図示外の係合部に係合する被係合部
材42(つまりブレーキ開放部材13)が設けられてい
る。
【0063】捩りバネ39は、枢支軸40に保持されて
一端がブレーキ本体38に連結され、他端がカセット本
体14の内側壁部に当接した状態でセットされている。
上糸カセット3の非装着時には、捩りバネ39によりブ
レーキ本体38が図4における時計回り方向に付勢さ
れ、回転規制部材41がボビン収容穴18の切欠部43
を通り上糸ボビン6の外周縁に当接して制動力が作用す
る。カセット本体14の下壁部にはスリット44が形成
され、上糸交換装置1側の係合部がこのスリット44を
通り被係合部材42に係合する。このとき、捩りバネ3
9の付勢力に抗して被係合部材42が係合部に下方から
押圧され、回転規制部材41が上糸ボビン6から離隔す
ることで、回転規制部材41による規制を開放するよう
になっている。
【0064】次に、上糸交換装置1のカセット装着部4
に着脱可能な係合部45について説明する。図2、図
4、図5、図7に示すように、カセット本体14の図4
における右側下端部には、上糸交換装置1への装着操作
を案内する係合部45が設けられている。係合部45
は、1対の長方形状の係合片46を有し、これら係合片
46は幅方向に一定間隔空けて平行に配設されている。
ところで、カセット装着部4は、1対の断面L字形状の
被係合部47と、断面I形の被係合部48とを有し、こ
れら1対の被係合部47に1対の係合片46が夫々係合
し、被係合部48が1対の係合片46間の隙間に挿入可
能に構成されている。
【0065】次に、切換機構50について説明する。図
1〜図3に示すように、上糸交換装置1には、複数のカ
セット装着部4を備えた可動部材70が可動に載置支持
され、この可動部材70を切換機構50により図1の左
右方向に移動駆動するように構成されている。つまり、
上糸交換装置1の内部には、図示外の直線案内機構、駆
動モータ又はアクチュエータ等が収容されている。図示
しない駆動制御部により駆動モータ又はアクチュエータ
を駆動し、所望の色糸の上糸カセット3(X)を縫製装
置に対する上糸供給位置に位置させるようにカセット装
着部4の位置を切換えるようになっている。
【0066】次に、以上説明した上糸カセット3の作用
について説明する。上糸カセット3の非装着時におい
て、先ず、上糸2を巻き付けた上糸ボビン6をカセット
体14のボビン収容穴18に挿入し糸巻装着部材7に装
着する。上糸ボビン6から引き出される上糸2の糸端部
を、上糸供給部17から可動板体34、可動板体33間
を通し、導出口8からスリット21aを経てカセット体
5の外部に導出する。次に、カセット蓋15を閉じ、切
断刃20に対し上糸2を手動で移動させて切断する。
【0067】このとき、上糸2の糸端部が導出口8から
所定長さ突出した状態で糸端保持部材10により保持さ
れているとともに、保護カバー24が図4に示す非装着
位置に保持されて糸端部を覆っている。これにより突出
した糸端部が例えば人の手等に触れるのを防止し、その
糸端部が曲がったりするのを防止することができる。ま
た、ブレーキ機構12の制動力が作用して上糸ボビン6
の空回りを防止している。
【0068】上糸カセット3の装着時には、上糸交換装
置1側のリブがリンク部材22の他端部28を押圧し、
リンク部材22を引張コイルバネ23の付勢力に抗して
図4の反時計回りに揺動させ、保護カバー24を上方に
移動させてカバー摺動穴25内に退避させる。このよう
に、上糸カセット3の装着時に保護カバー24を退避さ
せることで、上糸交換装置1による上糸交換動作の妨げ
となるのを防止することができる。この保護カバー24
の装着位置のとき、切断刃20もカバー摺動穴25内に
退避し、この切断刃20による上糸2の切断は不可能と
なる。
【0069】また、開放操作部11の押圧ピン36が上
糸交換装置1側のカムに当接し、圧縮コイルバネ32,
37の付勢力に抗して押圧ピン36を上方移動させ可動
板体33を可動板体34に対して上方向きに押圧する。
この時、前述したように、コイルバネ32の付勢力が可
動板体33に伝わらないことにより、可動板体34との
間の挟持力が弱まり、これにより糸張力付与機構30に
よる張力を開放する。
【0070】更に、捩りバネ39の付勢力に抗して被係
合部材42が係合部に下方から押圧され、回転規制部材
41が上糸ボビン6から離隔することで、回転規制部材
41による規制を開放する。このように、ブレーキ機構
12による制動力を、カセット体5の外部からの操作で
開放することができる。
【0071】以下同様に、図1、図2に示すように、異
なる色糸の上糸2を夫々収容した複数の上糸カセット3
をカセット装着部4に装着し、切換機構50で複数の上
糸カセット3の任意の1つを縫製装置に対する上糸供給
位置(イ)に位置させるようにカセット装着部4の位置
を切換える。その後、選択した上糸カセット3の上糸交
換動作を行ったのち縫製作業を行う。
【0072】以上説明した上糸カセット3によれば、糸
巻装着部材7に装着された上糸ボビン6から引き出され
る上糸2が切断機構9で切断され、その切断された上糸
2の糸端部が糸端保持部材10で保持されるから、カセ
ット装着毎に糸端部を引き出してセットする必要がな
く、縫製作業中の上糸2の色替え作業あるいは糸交換作
業が簡単化する。上糸2の糸端部が所定長さ突出した状
態で糸端保持部材10により保持されているので、上糸
交換装置1側の切換機構50を用いて上糸2の色替え作
業あるいは糸交換作業の自動化を図ることができると共
に、上糸2が糸端保持部材10から不意に解けたり絡ま
ったり或いは糸端部が上糸カセット内に引き込まれたり
するのを防止することができる。
【0073】導出口8の近傍に糸端保持部材10と切断
機構9とを設けたので、糸弛みや糸絡まりを防止しつつ
上糸2の糸端部をカセット体5の外部に突出させた状態
で上糸2を切断することができる。上糸ボビン6は、そ
の直径に比較して小さい軸方向幅とを有するので、カセ
ット体5を比較的薄く形成することができ、カセット体
5の小型化、軽量化を図ることができる。
【0074】ブレーキ機構12により上糸ボビン6に制
動力を作用させて上糸ボビン6の空回りを防止すること
ができ、カセット内部の糸弛みや糸絡まりを防止するこ
とができる。また、カセット体5の外部からブレーキ開
放部材13を操作してブレーキ機構12による制動力を
簡単に開放することができる。
【0075】カセット体5と上糸ボビン6の全部が、カ
セット内部の上糸ボビン6に巻き付けられた上糸2を視
認可能な透明材料にて構成されたので、上糸2の色糸と
糸残量を外部から確認することができ、種々便利であ
る。
【0076】以上説明した上糸交換装置1によれば、カ
セット装着部4に複数の上糸カセット3を装着し、切換
機構50により、複数の上糸カセット3の任意の1つを
縫製装置に対する上糸供給位置に位置させるようにカセ
ット装着部4の位置を切換え、前記上糸カセット3
(X)の色糸の上糸2を縫製装置に簡単に供給すること
ができる。上糸カセット3の小型化を図ることができる
ので、上糸交換装置1自体の小型化を図ることができ
る。
【0077】次に、本実施形態の上糸カセットを部分的
に変更した変更形態について説明する。但し、前期実施
形態と同じ部材には同一符号を付して説明を適宜省略す
る。上糸カセット3Aは、図9〜図11に示すように、
カセット体51と、糸巻き部材としての糸駒52と、糸
駒押え53と、枢支軸54と、軸支持部材55と、連結
機構56と、導出口8と、前記実施形態と同一構造の切
断機構9、糸張力付与機構30、開放操作部11とを有
する。但し、前記実施形態のブレーキ機構、ブレーキ開
放部材は省略されている。
【0078】カセット体51は、カセット本体57とカ
セット蓋58とを有し、それらの全部が合成樹脂製の透
明材料にて構成され、カセット内部の糸駒52に巻き付
けられた上糸2を視認可能となっている。カセット本体
57には、後方上り傾斜状の糸駒収容部59が形成さ
れ、糸駒52がこの糸駒収容部59に収容されている。
このカセット本体57は、前記実施形態のカセット本体
14の幅寸法の約2倍の幅寸法に形成されている。糸駒
収容部59は、図9における右端部から順次、上糸供給
部60、テーパ部61、ストレート部62、後端側壁部
63、フランジ部64からなる。
【0079】図9に示すように、フランジ部64には、
連結機構56を介して軸支持部材55と枢支軸54が一
体的に回動可能に連結されている。即ち、軸支持部材5
5は、ブラケット55aによりカセット本体57のフラ
ンジ部64に連結され、枢支軸54を片持状に固定す
る。これら軸支持部材55と枢支軸54が糸巻装着部材
に相当する。連結機構56は、フランジ部64と、ブラ
ケット55aと、これらフランジ部64とブラケット5
5aとを連結するピン65を含み、軸支持部材55と枢
支軸54とを、収容位置と交換位置とにわたって回動可
能にカセット体51に連結する。前記収容位置は図9、
図11に示すように、糸駒52をカセット体51の内部
に収容する位置で、交換位置は図10に示すように、カ
セット蓋58を開放し糸駒52を交換可能に枢支軸54
を収容位置から傾けた位置である。
【0080】図9、図10、図12、図13に示すよう
に、枢支軸54に枢支された糸駒52を押える糸駒押え
53が装着可能に設けられている。この糸駒押え53
は、枢支軸54に固定する固定部66と、その固定部6
6に対して回動可能に支持された回動部67とから成
る。回動部67の外周縁部には、上糸2を案内する複数
の案内溝67aが形成されている。尚、カセット本体5
7には、糸駒収容部59より下方位置において板バネ6
8が設けられている。上糸カセット3Aの装着時に、上
糸交換装置側の図示外のリブがスリット69を通り、こ
の板バネ68に係合する。
【0081】以上説明した上糸カセット3Aの作用につ
いて説明する。カセット蓋58を開けて、枢支軸54と
軸支持部材55とを連結機構56により交換位置に回動
させる。この交換位置で糸駒52を枢支軸54に枢支
し、糸駒押え53を枢支軸54に装着して糸駒52を押
え、糸駒52に巻回された上糸2の糸端を糸張力付与機
構30を介して導出口8より引き出し。この時、糸駒5
2より引き出された上糸2は、糸駒押え53に形成され
た案内溝67aの適宜の溝67aに案内されることにな
る。次に、枢支軸54と軸支持部材55とを糸駒52と
共に連結機構56により収容位置に回動させてカセット
蓋58を閉じ、その後前記実施形態と同様に縫製に供す
ることができる。
【0082】前記上糸カセット3Aによれば、糸巻部材
として、一般に家庭用ミシンに用いる糸駒として市販さ
れている糸駒52を適用することができる。枢支軸54
と軸支持部材55とを、連結機構56により交換位置に
回動させて糸駒52を枢支軸54に枢支し、連結機構5
6により収容位置に回動させることができる。それ故、
糸駒52の交換作業が簡単化する。この糸駒押え53の
案内溝67aに、糸駒52から引き出された上糸2を案
内するので、糸駒52から上糸2が安定して引き出され
だけでなく、カセット内での上糸2の弛みによる糸より
(糸の絡みや重なり等)の発生を防止することができ
る。その他、前記実施形態と同様の効果を奏する。
【0083】上記実施形態では、上糸カセットを上糸交
換装置に装着するものであるが、上糸カセットをミシン
のアーム部の適所に装着する構成にしてもよい。上糸交
換装置1への装着操作を案内する係合部を、縫製装置へ
の装着操作を案内する為のものとしてもよい。糸駒を枢
支軸に回転可能に装着してもよい。その他、本願発明の
趣旨を逸脱しない範囲において前記実施形態に種々の変
更を付加した形態で実施可能である。
【0084】
【発明の効果】 請求項1の発明によれば、糸巻装着部
材に装着された糸巻部材から引き出される上糸が切断機
構で切断され、その切断された上糸の糸端部が糸端保持
部材で保持されるから、カセット装着毎に糸端部を引き
出してセットする必要がなく、縫製作業中の上糸の色替
え作業あるいは糸交換作業が簡単化する。
【0085】請求項2の発明によれば、上糸の糸端部が
所定長さ突出した状態で糸端保持部材により保持されて
いるので、装置側の機構を用いて上糸の色替え作業ある
いは糸交換作業の自動化を図ることができると共に、上
糸が糸端保持部材から不意に解けたり絡まったり或いは
糸端部が上糸カセット内に引き込まれたりするのを防止
することができる。その他請求項1と同様の効果を奏す
る。
【0086】請求項3の発明によれば、導出口の近傍に
糸端保持部材と切断機構とを設けたので、糸弛みや糸絡
まりを防止しつつ上糸の糸端部をカセット体の外部に突
出させた状態で上糸を切断することができる。その他請
求項1又は2と同様の効果を奏する。請求項4の発明に
よれば、糸張力付与手段により糸巻部材から引き出され
る上糸に張力を付与することができる。その他請求項1
〜3と同様の効果を奏する。
【0087】請求項5の発明によれば、開放操作部によ
り、糸張力付与手段を外部から操作して上糸に張力を付
与しないように開放し、上糸をこの上糸カセットの外部
へ簡単に繰り出すことができる。その他請求項4と同様
の効果を奏する。請求項6の発明によれば、糸端保持部
材が前記糸張力付与手段を兼ねるので、糸巻部材から引
き出される上糸に張力を付与することで、上糸の糸端部
を保持することができる。その他請求項4又は5と同様
の効果を奏する。
【0088】請求項7の発明によれば、上糸カセットの
幅寸法を小さくすることができ、上糸カセット自体の小
型化を図ることができる。その他請求項1〜6のと同様
の効果を奏する。請求項8の発明によれば、ブレーキ機
構により上糸ボビンに制動力を作用させて上糸ボビンの
空回りを防止することができ、カセット内部の糸弛みや
糸絡まりを防止することができる。その他請求項7と同
様の効果を奏する。
【0089】請求項9の発明によれば、カセット体の外
部からブレーキ開放部材を操作してブレーキ機構による
制動力を簡単に開放することができる。その他請求項8
と同様の効果を奏する。請求項10の発明によれば、糸
巻装着部材に装着される糸巻部材は、糸駒であることか
ら、既存の糸駒を適用することができる。その他請求項
1〜6と同様の効果を奏する。
【0090】請求項11の発明によれば、カセット蓋を
開けて、枢支軸と軸支持部材とを連結機構により交換位
置に回動させて、糸駒を枢支軸に枢支し、その後枢支軸
と軸支持部材とを糸駒と共に連結機構により収容位置に
回動させることができる。その他請求項10と同様の効
果を奏する。
【0091】請求項12の発明によれば、糸駒押えを枢
支軸に装着して糸駒を押え、この糸駒押えの案内溝に、
糸駒から引き出された上糸を案内するので、糸駒から上
糸が安定して引き出される。その他請求項11と同様の
効果を奏する。請求項13の発明によれば、上糸が糸駒
から引き出されるのに伴って、複数の案内溝のうちの1
つに上糸が案内された状態で回動部を回動するから、糸
駒から引き出される上糸に過大な張力が作用するのを防
止することができる。その他請求項12と同様の効果を
奏する。
【0092】請求項14の発明によれば、カセット体の
一部若しくは全部が、カセット内部の糸巻部材に巻き付
けられた上糸を視認可能な透明材料にて構成されたの
で、上糸の色糸と糸残量を外部から確認することがで
き、種々便利である。その他請求項1〜13の何れかと
同様の効果を奏する。
【0093】請求項15の発明によれば、カセット体と
上糸ボビンの一部若しくは全部が、カセット内部の上糸
ボビンに巻き付けられた上糸を視認可能な透明材料にて
構成されたので、上糸の色糸と糸残量を外部から確認す
ることができ、種々便利である。その他請求項7〜9の
何れかと同様の効果を奏する。
【0094】請求項16の発明によれば、上糸交換装置
に複数色分の上糸カセットを装着し、これらのうちの何
れか1つの上糸カセットから所望の色糸の上糸を択一的
に供給して刺繍を施すことができる。その他請求項1〜
15の何れかと同様の効果を奏する。請求項17の発明
によれば、所望の色糸の上糸カセットをミシンのアーム
部の適所に装着し、縫製作業を行うことができる。その
他請求項1〜16の何れかと同様の効果を奏する。
【0095】請求項18の発明によれば、カセット装着
部に複数の上糸カセットを装着し、切換機構により、複
数の上糸カセットの任意の1つを縫製装置に対する上糸
供給位置に位置させるようにカセット装着部の位置を切
換え、前記上糸カセットの色糸の上糸を縫製装置に供給
することができる。請求項19の発明によれば、切断機
構で糸巻き部材から引き出される上糸を切断し、切断さ
れた上糸の糸端部は糸端保持部材で保持され、その後、
この上糸カセットを上糸交換装置に装着した後縫製作業
を行うことができる。
【0096】請求項20の発明によれば、糸巻装着部材
に回転可能に装着された糸巻部材の回転を回転規制部材
で規制し、糸巻部材の空回りを防止することができる。
請求項21の発明によれば、カセット体の非装着状態で
は、回転規制部材により糸巻部材の回転を規制し、カセ
ット体の装着状態では、上糸カセット側の被係合部材が
装置側の係合部に係合し、回転規制部材による規制を開
放して、糸巻部材に巻き付けられた上糸を繰り出すこと
ができる。その他請求項20と同様の効果を奏する。
【0097】請求項22の発明によれば、カセット体の
係合部により、縫製装置又は上糸交換装置への装着操作
が案内されるから、装着操作が簡単化する。それ故、複
数の上糸カセットを縫製装置又は上糸交換装置へ迅速に
装着することができる。その他請求項20又は21と同
様の効果を奏する。
【0098】請求項23の発明によれば、上糸カセット
の非装着状態において、糸巻装着部材に装着された糸巻
部材から上糸の糸端部を引き出し、導出口より所定長さ
突出するように切断機構でもって上糸を切断し、この切
断された上糸の糸端部は糸端保持部材で保持され、その
後、この上糸カセットを上糸交換装置に装着することが
できる。
【0099】請求項24の発明によれば、カセット体の
非装着位置では、導出口より所定長さ突出する上糸の糸
端部が保護カバーで覆われ、その突出する糸端部が露出
するのを防止することができる。それ故、人の手が触れ
ること等により糸端部が曲がったりするのを防止するこ
とができる。カセット体の装置への装着位置では、上糸
交換装置による上糸交換動作の妨げとならないように、
保護カバーを糸端部から退避させて糸端部を露出するこ
とができる。その他請求項23と同様の効果を奏する。
【0100】請求項25の発明によれば、カセット体の
非装着位置において、切断刃で上糸を切断し且つ切断機
構の保持部材でもって突出する上糸の糸端部を覆うこと
ができる。その他請求項24と同様の効果を奏する。
【0101】請求項26の発明によれば、糸張力付与手
段により、カセット体の外部に引き出される上糸に張力
を付与することができるので、縫製装置や上糸交換装置
に必要以上の上糸が引き出されることがなく、糸の弛み
や糸よりの発生を防止することができる。
【0102】請求項27の発明によれば、糸張力付与手
段は、前記導出口の近傍に設けられその導出口より引き
出される上糸を挟持する糸挟持部材であるから、導出口
の近傍において糸挟持部材により上糸を挟持して、外部
に引き出される上糸に対して張力を付与することができ
る。その他請求項26と同様の効果を奏する。
【0103】請求項28の発明によれば、糸挟持部材に
より上糸を挟持することで、導出口より引き出される上
糸の糸端部を確実に保持することができる。その他請求
項27と同様の効果を奏する。
【0104】請求項29の発明によれば、開放操作部に
より上糸に張力を付与しないように開放し、上糸をこの
上糸カセットの外部へ簡単に繰り出すことができる。そ
の他請求項27又は28と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る上糸交換装置の平面図
である。
【図2】上糸交換装置の正面図である。
【図3】上糸交換装置の側面図である。
【図4】内部構造を示すカセット体の正面図である。
【図5】カセット蓋を閉じた状態のカセット体の正面図
である。
【図6】カセット体の平面図である。
【図7】カセット体の右側面図である。
【図8】カセット体の左側面図である。
【図9】変更形態のカセット体の内部構造を示す正面図
である。
【図10】カセット蓋を開いた状態のカセット体の平面
図である。
【図11】糸駒収容状態のカセット体の平面図である。
【図12】糸駒押えの縦断面図である。
【図13】糸駒押えの正面図である。
【符号の説明】
1 上糸交換装置 2 上糸 3,3A 上糸カセット 4 カセット装着部 5,51 カセット体 6 上糸ボビン 7 糸巻装着部材 8 導出口 9 切断機構 10 糸端保持部材 11 開放操作部 12 ブレーキ機構 13 ブレーキ開放部材 14,57 カセット本体 15,58 カセット蓋 20 切断刃 21 保持部材 24 保護カバー 30 糸張力付与機構 41 回転規制部材 42 被係合部材 45 係合部 50 切換機構 52 糸駒 53 糸駒押え 54 枢支軸 55 軸支持部材 56 連結機構 66 固定部 67 回動部 67a 案内溝

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫製に供する上糸を収容可能な上糸カセ
    ットであって、 合成樹脂製のカセット本体とこのカセット本体に対して
    開閉可能なカセット蓋とを含むカセット体と、 前記カセット体の内部に設けられ、上糸が巻き付けられ
    た糸巻部材を装着可能な糸巻装着部材と、 前記糸巻装着部材に装着された糸巻部材から引き出され
    る上糸を切断する切断機構と、 前記切断機構により切断された上糸の糸端部を保持する
    糸端保持部材と、 を備えたことを特徴とする上糸カセット。
  2. 【請求項2】 前記切断機構は、切断後の上糸の糸端部
    が所定長さ前記糸端保持部材より突出するように上糸を
    切断するように構成されたことを特徴とする請求項1に
    記載の上糸カセット。
  3. 【請求項3】 前記カセット体は、前記糸巻装着部材に
    装着された前記糸巻部材から引き出される上糸の糸端部
    をカセット体の外部に導出する為の導出口を備え、この
    導出口の近傍に前記糸端保持部材と前記切断機構とが設
    けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の上
    糸カセット。
  4. 【請求項4】 前記糸巻装着部材に装着された前記糸巻
    部材から引き出される上糸に張力を付与する糸張力付与
    手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載の上糸カセット。
  5. 【請求項5】 前記糸張力付与手段を外部から操作して
    張力を付与しないように開放する開放操作部を備えたこ
    とを特徴とする請求項4に記載の上糸カセット。
  6. 【請求項6】 前記糸端保持部材が前記糸張力付与手段
    を兼ねることを特徴とする請求項4または5に記載の上
    糸カセット。
  7. 【請求項7】 前記糸巻装着部材に装着される前記糸巻
    部材が、その直径に比較して軸方向幅の小さな上糸ボビ
    ンであり、前記糸巻装着部材はその上糸ボビンを回転可
    能に装着することを特徴とする請求項1〜6の何れかに
    記載の上糸カセット。
  8. 【請求項8】 前記糸巻装着部材に装着される前記上糸
    ボビンに制動力を作用させるブレーキ機構を備えたこと
    を特徴とする請求項7に記載の上糸カセット。
  9. 【請求項9】 前記ブレーキ機構による制動力を、前記
    カセット体の外部より操作されることにより開放させる
    ブレーキ開放部材を備えたことを特徴とする請求項8に
    記載の上糸カセット。
  10. 【請求項10】 前記糸巻装着部材に装着される前記糸
    巻部材は、糸駒であることを特徴とする請求項1〜6の
    何れかに記載の上糸カセット。
  11. 【請求項11】 前記カセット体の内部に前記糸駒を枢
    支する枢支軸とこの枢支軸が片持状に固定される軸支持
    部材が設けられ、 前記軸支持部材と枢支軸とを、前記糸駒をカセット体の
    内部に収容する収容位置と、前記カセット蓋を開放し糸
    駒を交換可能に枢支軸を前記収容位置から傾けた交換位
    置とにわたって回動可能にカセット体に連結する連結機
    構を設けたことを特徴とする請求項10に記載の上糸カ
    セット。
  12. 【請求項12】 前記枢支軸に枢支された糸駒を押える
    糸駒押えを装着可能に設け、この糸駒押えの外周縁部
    に、上糸を案内する複数の案内溝を形成したことを特徴
    とする請求項11に記載の上糸カセット。
  13. 【請求項13】 前記糸駒押えは、前記枢支軸に固定す
    る固定部とその固定部に対して回動可能に支持された回
    動部とより成り、該回動部の周縁に前記複数の案内溝を
    設けたことを特徴とする請求項12に記載の上糸カセッ
    ト。
  14. 【請求項14】 前記カセット体は、その一部若しくは
    全部が、カセット内部の糸巻部材に巻き付けられた上糸
    を視認可能な透明材料にて構成されたことを特徴とする
    請求項1〜13の何れかに記載の上糸カセット。
  15. 【請求項15】 前記カセット体と前記上糸ボビンと
    は、その一部若しくは全部が、カセット内部の上糸ボビ
    ンに巻き付けられた上糸を視認可能な透明材料にて構成
    されたことを特徴とする請求項7〜9の何れかに記載の
    上糸カセット。
  16. 【請求項16】 前記上糸カセットは、刺繍縫製用の複
    数色の上糸を択一的に供給する為の上糸交換装置に装着
    される上糸カセットであることを特徴とする請求項1〜
    15の何れかに記載の上糸カセット。
  17. 【請求項17】 前記上糸カセットは、ミシンのアーム
    部の適所に装着される上糸カセットであることを特徴と
    する請求項1〜16の何れかに記載の上糸カセット。
  18. 【請求項18】 刺繍縫製用の複数色の上糸を択一的に
    縫製装置に供給する為の上糸交換装置において、 複数色の上糸を夫々収容した複数の上糸カセットと、 これら複数の上糸カセットを着脱自在に装着可能なカセ
    ット装着部と、 前記カセット装着部に装着された複数の上糸カセットの
    任意の1つを前記縫製装置に対する上糸供給位置に位置
    させるようにカセット装着部の位置を切換える切換機構
    と、 を備えたことを特徴とする上糸交換装置。
  19. 【請求項19】 前記上糸カセットが、 合成樹脂製のカセット本体とこのカセット本体に対して
    開閉可能なカセット蓋とを含むカセット体と、 前記カセット体の内部に設けられ、上糸が巻き付けられ
    た糸巻部材を装着可能な糸巻装着部材と、 前記糸巻装着部材に装着された糸巻部材から引き出され
    る上糸を切断する切断機構と、 前記切断機構により切断された上糸の糸端部を保持する
    糸端保持部材と、 を備えたことを特徴とする請求項18に記載の上糸交換
    装置。
  20. 【請求項20】 縫製装置または縫製用の複数色の上糸
    を択一的に縫製装置に供給する為の上糸交換装置に着脱
    可能に構成された上糸カセットにおいて、 カセット本体とこのカセット本体に対して開閉可能なカ
    セット蓋とを含むカセット体と、 前記カセット本体の内部に設けられ、上糸が巻き付けら
    れた糸巻部材を回転可能に装着する糸巻装着部材と、 前記糸巻部材の回転を規制する回転規制部材と、 を備えたことを特徴とする上糸カセット。
  21. 【請求項21】 前記縫製装置又は前記上糸交換装置に
    設けられた係合部に係合する被係合部材を備え、 前記縫製装置又は前記上糸交換装置へのカセット体の装
    着状態では、前記被係合部材が前記係合部に係合するこ
    とにより前記回転規制部材による規制を開放し、非装着
    状態では前記回転規制部材による規制が前記糸巻部材に
    作用することを特徴とする請求項20に記載の上糸カセ
    ット。
  22. 【請求項22】 前記カセット体に、前記縫製装置又は
    前記上糸交換装置への装着操作を案内する係合部を設け
    たことを特徴とする請求項20又は21に記載の上糸カ
    セット。
  23. 【請求項23】 縫製装置又は縫製用の複数色の上糸を
    択一的に縫製装置に供給する為の上糸交換装置に着脱可
    能に構成された上糸カセットにおいて、 カセット本体とこのカセット本体に対して開閉可能なカ
    セット蓋とを含むカセット体と、 前記カセット本体の内部に設けられ、上糸が巻き付けら
    れた糸巻部材を装着する糸巻装着部材と、 前記カセット体に設けられ、前記糸巻装着部材に装着さ
    れた前記糸巻部材から引き出される上糸の糸端部をカセ
    ット体の外部に導出する為の導出口と、 前記糸巻部材から引出される上糸を切断する切断機構で
    あって、切断後の上糸の糸端部が前記導出口より所定長
    さ突出するように上糸を切断する切断機構と、 前記切断機構により切断された上糸の糸端部を保持する
    糸端保持部材と、 を備えたことを特徴とする上糸カセット。
  24. 【請求項24】 前記カセット体が前記縫製装置又は前
    記上糸交換装置に装着された状態の装着位置と、非装着
    時の非装着位置とにわたって移動可能な保護カバーを備
    え、 前記保護カバーが、前記非装着位置において前記突出す
    る上糸の糸端部を覆い、前記装着位置において糸端部か
    ら退避することを特徴とする請求項23に記載の上糸カ
    セット。
  25. 【請求項25】 前記切断機構は、切断刃とその切断刃
    を保持する保持部材とより成り、この保持部材が前記保
    護カバーを構成することを特徴とする請求項24に記載
    の上糸カセット。
  26. 【請求項26】 縫製装置又は縫製用の複数色の上糸を
    択一的に縫製装置に供給する為の上糸交換装置に着脱可
    能に構成された上糸カセットにおいて、 カセット本体とこのカセット本体に対して開閉可能なカ
    セット蓋とを含むカセット体と、 前記カセット本体の内部に設けられ、上糸が巻き付けら
    れた糸巻部材を装着する糸巻装着部材と、 前記糸巻部材より引き出される上糸を、前記縫製装置又
    は前記上糸交換装置に供給すべく前記カセット体の外部
    に導出する為の導出口と、 前記糸巻部材から引き出される上糸に対して張力を付与
    する糸張力付与手段とを備えたことを特徴とする上糸カ
    セット。
  27. 【請求項27】 前記糸張力付与手段は、前記導出口の
    近傍に設けられその導出口より引き出される上糸を挟持
    する糸挟持部材であることを特徴とする請求項26に記
    載の上糸カセット。
  28. 【請求項28】 前記糸挟持部材が、前記導出口より引
    き出される上糸の糸端部を保持する糸端保持部材を兼ね
    ることを特徴とする請求項27に記載の上糸カセット。
  29. 【請求項29】 前記糸張力付与手段を外部から操作し
    て張力を付与しないように開放する開放操作部を備えた
    ことを特徴とする請求項26又は27に記載の上糸カセ
    ット。
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