JP2002094143A - 磁気抵抗効果型素子ならびにこれを用いた磁気記憶素子および磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型素子ならびにこれを用いた磁気記憶素子および磁気ヘッド

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JP2002094143A
JP2002094143A JP2001156018A JP2001156018A JP2002094143A JP 2002094143 A JP2002094143 A JP 2002094143A JP 2001156018 A JP2001156018 A JP 2001156018A JP 2001156018 A JP2001156018 A JP 2001156018A JP 2002094143 A JP2002094143 A JP 2002094143A
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明弘 小田川
Hideaki Adachi
秀明 足立
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雅祥 平本
Nozomi Matsukawa
望 松川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペロブスカイト型酸化物を用いて良好なトン
ネル接合を実現し、低磁場でも大きな磁気抵抗効果を発
現する磁気抵抗効果型素子を提供する。 【解決手段】 式L2(A1-zRz)2An-1MnO3n+3+xにより表さ
れる組成を有し、結晶構造内に(L-O)2層を有する層状ペ
ロブスカイト型酸化物と、この酸化物を挟むようにこれ
に接して形成された一対の強磁性体と、を含む磁気抵抗
効果型素子とする。ただし、AはCa、SrおよびBaから選
ばれる少なくとも1種の元素を、LはBi、TlおよびPbか
ら選ばれる少なくとも1種の元素を、MはTi、V、Cu、R
u、Ni、Mn、Co、FeおよびCrから選ばれる少なくとも1
種の元素を、Rは希土類元素をそれぞれ示し、nは1、2
または3であり、x、zは、それぞれ、−1≦x≦1、0
≦z<1により示される範囲内の数値である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低磁場でも高磁場
感度を有することが期待されている磁気デバイスの要素
部品となる、トンネル効果を有する磁気抵抗効果型素
子、ならびにこの素子を用いた磁気記憶素子および磁気
ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】MR膜を用いた固体デバイスとしては、
磁気センサー、記憶素子、磁気ヘッドなどが提案されて
いる。これまでの研究から、GMR(巨大磁気抵抗効
果)膜では、膜面に垂直に電流を流した場合のMR効果
(CPPMR)の方が膜面内に電流を流した場合のMR
効果(CIPMR)より大きいことが知られている。ま
た、インピーダンスが高いTMR(トンネル型GMR)
膜からは、より大きな出力が期待できる。
【0003】最近、磁気分極率の高い材料として、ペロ
ブスカイト構造を有するMn酸化物が報告されている(Y.
Lu et al.: Phys. Rev. Lett. 54 (1996) R8357.)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような酸化物を用
いてTMRを形成する際には、積層する材料間の相性が
特に重要となる。バリア層界面での急峻性がTMRの特
性を大きく左右するからである。特に、ペロブスカイト
Mn酸化物のような複雑な酸化物を用いる場合には、バリ
ア層界面での急峻性を確保することが困難となる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、ペロブ
スカイト型酸化物を用いて良好なトンネル接合を実現
し、低磁場でも大きな磁気抵抗効果を発現しうる実用的
な磁気抵抗効果型素子を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、この素子を用いたデバイスを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気抵抗効果型
素子は、式L2(A1-zRz)2An-1MnO3n+3+xにより表される組
成を有し、結晶構造内に(L-O)2層を有する層状ペロブス
カイト型酸化物と、層状ペロブスカイト型酸化物を挟む
ようにこの酸化物に接して形成された一対の強磁性体と
を含むことを特徴とする。この素子では、上記(L-O)2
を介してバイアス印加を行うことにより、磁気抵抗トン
ネル効果が発現する。
【0007】ここで、AはCa(カルシウム)、Sr(スト
ロンチウム)およびBa(バリウム)から選ばれる少なく
とも1種のアルカリ土類元素を、LはBi(ビスマス)、T
l(タリウム)およびPb(鉛)から選ばれる少なくとも
1種の元素を、MはTi(チタン)、V(バナジウム)、Cu
(銅)、Ru(ルテニウム)、Ni(ニッケル)、Mn(マン
ガン)、Co(コバルト)、Fe(鉄)およびCr(クロム)
から選ばれる少なくとも1種の元素を、Rは希土類元素
(好ましくはLa(ランタン)、Pr(プロセオジウム)、
Nd(ネオジム)およびSm(サマリウム)から選ばれる少
なくとも1種)をそれぞれ示している。また、nは1、
2または3であり、x、zは、それぞれ、−1≦x≦1、
0≦z<1により示される範囲内の数値である。
【0008】上記層状ペロブスカイト酸化物は、(L-O)2
バリア層を含み、それ自体が磁気抵抗トンネル接合アレ
イを内包している。本発明では、この酸化物に接して、
さらに強磁性体を配置し、各デバイスへの応用を考慮し
た実用的な素子とした。
【0009】後述するように、本発明の一形態では、強
磁性体の少なくとも一方をペロブスカイト型酸化物と
し、さらにこの複合酸化物強磁性体に酸化物電極体を接
合することにより、全体として良質な接触を実現でき
る。また、本発明の別の一形態では、強磁性体の一方を
ペロブスカイト型酸化物、他方を金属磁性体とする。さ
らに、本発明のまた別の一形態では、強磁性体の一方に
接して反強磁性体が配置される。
【0010】このように、本発明は、上記層状ペロブス
カイト酸化物を用いてバリア層界面における急峻性を実
現すると共に、この酸化物に適合するように、必要に応
じてさらに、強磁性体、反強磁性体、酸化物電極体など
を配置し、各種デバイス(例えば、磁気ヘッド、磁気記
憶素子)への応用に適した高感度の磁気抵抗効果型素子
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について説明する。
【0012】強磁性体は、層状ペロブスカイト型酸化物
との膜厚方向の良質な接触を達成し、優れた導電性を有
していることが望まれる。また、材料的に両者の相性が
良く、しかも作製が容易であることが望ましい。したが
って、強磁性体の少なくとも一方は、ペロブスカイト型
酸化物であることが好ましく、具体的には、式((R
1-pLp)1-yAy)mMOm+2-dにより表される複合酸化物とする
とよい。
【0013】ここで、A、R、M、Lは、それぞれ上記と同
様の元素を示し、mは1または2であり、d、p、yは、そ
れぞれ、0≦d≦1、0≦p≦1、0≦y≦1により示さ
れる範囲内の数値である。
【0014】このペロブスカイト型酸化物強磁性体は、
層状ペロブスカイト酸化物の上下の少なくとも一方に接
して、特に両方に接して形成すると接合面での適合性が
高まる。いずれか一方の強磁性体をペロブスカイト型酸
化物とする形態では、下部側(基板側)の強磁性体をペ
ロブスカイト型酸化物とするとよい。
【0015】一対の強磁性体の好ましい組み合わせの一
つは、ペロブスカイト型酸化物からなる強磁性体と、金
属強磁性体との組み合わせである。この組み合わせによ
ると、両方の強磁性体をペロブスカイト型複合酸化物と
した場合よりは接合面での適合性に劣るが、金属強磁性
体には良質の軟磁性材料が多く、素子の特性に応じて軟
質、硬質の磁性材を使い分けやすくもなる。
【0016】本発明の素子の好ましい一形態では、基板
上に形成された多層膜が、上記層状ペロブスカイト型酸
化物と、この層状ペロブスカイト型酸化物を挟むように
この酸化物に接して形成された一対の強磁性体とを含
み、一対の強磁性体の基板側の強磁性体がペロブスカイ
ト型酸化物からなり、他方の強磁性体(基板と反対側の
強磁性体)が金属強磁性体である。
【0017】一対の強磁性体は、互いにその保磁力が異
なるように形成してもよく、またその厚さが互いに相違
するように形成してもよい。いずれか一方に接して反強
磁性体を形成しても構わない。ペロブスカイト型酸化物
強磁性体に接して反強磁性体を形成する場合は、この反
強磁性体も、ペロブスカイト型酸化物とするとよい。
【0018】本発明の素子の好ましい別の一形態では、
基板上に形成された多層膜が、上記層状ペロブスカイト
型酸化物と、この層状ペロブスカイト型酸化物を挟むよ
うにこの酸化物に接して形成された一対の強磁性体とを
含み、一対の強磁性体の一方(好ましくは基板側の強磁
性体)がペロブスカイト型酸化物からなり、このペロブ
スカイト型酸化物強磁性体に接して反強磁性体が形成さ
れ、さらにこの反強磁性体に接して、後述する酸化物電
極体が形成される。
【0019】上記強磁性体に元素Lが含まれていると
(0<p≦1)、層状ペロブスカイト酸化物からの元素L
の蒸発を抑制できる。pは、具体的には、0<p≦0.3の
範囲が好適である。同様の観点から、強磁性体の少なく
とも一方と、層状ペロブスカイト型酸化物とが、元素L
として、同一種類の元素を含有しているとさらによい。
【0020】MR効果の発現を考慮すると、ペロブスカ
イト型強磁性酸化物と層状ペロブスカイト酸化物とは、
それぞれ上記式において、0.05≦y≦0.55、0.05≦1-z≦
0.55であることが好ましい。また、両酸化物の相性をさ
らに良好に保つためには、0.8(1-z)≦y≦1.2(1-z)の関
係が成立することが好ましい。
【0021】上記一連の材料と電極材料との相性を良好
に保つことも、良好なMR特性を得る上では望ましいこ
とである。具体的には、ペロブスカイト型酸化物からな
る強磁性体には、これに接して酸化物電極体を配置する
ことが好ましい。この酸化物電極体をペロブスカイト型
酸化物とするとさらによい。
【0022】この場合、酸化物電極体は、ペロブスカイ
ト型酸化物からなる強磁性体よりも高い電気伝導率を有
するペロブスカイト型酸化物とすることが好ましい。
【0023】ペロブスカイト型酸化物からなる酸化物電
極体は、具体的には、式(A1-vRv)j(X1-rTr)Oj+2-qによ
り表される組成とするとよい。
【0024】ここで、A、Rは上記と同様の元素を示し、
T は当該電極体が接する強磁性体に含まれる上記元素M
と同種の(共通する)元素であり、XはTi(チタン)、V
(バナジウム)、Cu(銅)、Ru(ルテニウム)、Ni(ニ
ッケル)およびCr(クロム)から選ばれる少なくとも1
種の元素(ただし、Tを除く元素)を示す。また、jは1
または2であり、q、r、vは、それぞれ、0≦q≦1、0
≦r≦1、0≦v≦1により示される範囲内の数値であ
る。
【0025】強磁性体と電極体とに共通の元素が含まれ
ていると(0<r≦1)、両者の接合を良好に保ちやす
い。同様の観点から、0.8y≦1-v≦1.2yとすることがさ
らに好ましい。
【0026】なお、強磁性体に含まれる元素Mとして
は、Mn、Co、Feが適しているが、酸化物電極に元素Tお
よびXとして含まれる元素は、導電性を考慮すると、R
u、Ti、V、Cuが好適である。
【0027】以下、図面を参照して、本発明の実施形態
についてさらに詳しく説明する。
【0028】(実施の形態1)ターゲット材料として、
Bi2.4(La0.65Sr0.35)2Mn1.2O6.9、 La0.65Sr0.35Mn1. 1O
3.1、(La0.65Sr0.35)RuO3を用い、同一真空槽内でスパ
ッタリング法により磁気抵抗効果型素子を作製した。ス
パッタリングは、酸素を20%混合した0.5Paアルゴン雰囲
気中で50Wの放電電力で行い、約600℃に加熱した基板上
に成膜を実施した。
【0029】図1(a)〜図1(c)に素子形成の工程
図を示す。SrTiO3(100)面基板11上に、(La0.65Sr0.35)M
nO3のバッファ層12を20nm、下部酸化物電極(La0.65Sr
0.35)RuO3薄膜13を50nm順次堆積し、(La0.65Sr0.35)MnO
3薄膜20、22でBi2(La0.65Sr0. 35)2MnO6薄膜21を上下か
ら挟み込んだ磁気抵抗トンネル接合層14を堆積し、さら
に上部酸化物電極(La0.65Sr0.35)RuO3薄膜15を20nm堆積
させた(図1(a))。なお、Bi2(La0.65Sr0.35)2MnO6
21の膜厚は、堆積速度換算で0.4nm〜100nmの範囲で変化
させた。これらの薄膜は全てc軸方位が基板面に垂直に
配向して成長していることがX線回折および断面構造解
析により確認されている。引き続き、酸素、窒素混合雰
囲気中で焼鈍(アニール)を約500℃〜約800℃で行っ
た。
【0030】次に、素子を形状比1:2.5にて素子幅0.2
μmから10μmに描画したフォトレジスト16を形成した
後、アルゴンイオンでエッチングを行い、接合部17の切
り出しを行った(図1(b))。その後、絶縁分離層18
(Al2O3、SiO2またはCaF2)を形成し、引き出し電極19
として金(Au)を酸化物電極体に接触するように配線し
て素子を完成させた(図1(c))。図2に作製した接
合の部分切り取り斜視図を示す。
【0031】この素子の4.2Kにおける磁気抵抗(MR)
特性を測定し、素子内のトンネル接合層の厚みとの関係
を調べた。図3(a)に、接合層の各厚みが(La0.65Sr
0.35)MnO3(20nm) /Bi2(La0.65Sr0.35)2MnO6(1.5nm)/
(La0.65Sr0.35)MnO3(15nm)の場合のMR特性を示す。こ
のようなMR特性は、接合層におけるBi2(La0.65S
r0.35)2MnO6層の厚みが1nm〜10nmの範囲で再現性良く得
ることができた。
【0032】MR材料である(La0.65Sr0.35)MnO3のバル
ク結晶としての明瞭なMR効果はおよそ10000Gオーダー
で認められているが、作製した素子のMR効果は数10G
の低磁場で得られた。このMR効果は、低減するもの
の、室温においても確認された。これは、(La1-ySry)Mn
O3のバルク結晶としてのキュリー温度がほぼ0.18≦ y≦
0.6において室温以上になる特性を反映したものと考え
られる。
【0033】また、4.2Kにおける測定では、強磁性層が
(La1-ySry)MnO3(ただし0.1≦y≦0.55)の場合にMR効
果を確認できた。この際には、Bi2(LazSr1-z)2MnO6にお
いても、0.1≦1-z≦0.55の範囲に制御するとMR効果を
発現する上でより効果的であった。また、0.8(1-z)≦y
≦1.2zの範囲でMR効果が安定して得られた。
【0034】以上は、A(アルカリ土類元素)=Srの場
合であるが、A=Baの場合には同じく4.2Kでの測定下で
強磁性層におけるyが0.05≦y≦0.5の範囲で、A=Caの場
合には0.18≦y≦0.5の範囲で、それぞれ明確なMR効果
を確認できた。
【0035】また、上記のように、用いる強磁性層にMn
が含まれている場合には(M=Mn)、電極層酸化物(La,S
r)RuO3のRu(X)サイトを一部Mn(M)で置換して、この
酸化物の組成式を(La,Sr)(Ru,Mn)O3とすると、成膜後の
焼鈍工程を経ても特性劣化が抑制されることが確認でき
た。Ruに対するMn置換率は0.01〜5%程度が好適であっ
た。
【0036】この素子では、(La,Sr)(Ru,Mn)O3に、(La,
Sr)(Ru,Mn)O3/(La,Sr)MnO3/Bi2(La0.65Sr0.35)2MnO6
/(La,Sr)MnO3/(La,Sr)(Ru,Mn)O3が堆積されている。
電極層酸化物では、アルカリ土類元素(A)、希土類元
素(R)も強磁性層の元素A,Rと同種である。これらの
元素は、バッファ層にも含まれている。
【0037】上記と同様にして、接合部として、 (La,S
r)(Mn,M’)O3/Bi2(La0.65Sr0.35)2(Mn,M’)O6/(La,S
r)(Mn,M’)O3を作製した場合も(M’は、Mnを除く元素
M)、接合界面が急峻に保たれることが透過型電子顕微
鏡などによる接合部の断面観察からわかった。ここで
は、強磁性層である(La,Sr)(Mn,M’)O3におけるMnに対
するM'の置換率は0.01〜5%程度が適当であった。一方、
層状ペロブスカイト型酸化物Bi2(La0.65Sr0.35)2(Mn,
M’)O6ではM’の置換率が0〜100%の範囲で良好な接合
界面が得られた。
【0038】強磁性層を(La,Bi,Sr)MnO3とした、(La,S
r)(Ru,Mn)O3/(La,Bi,Sr)MnO3/Bi2(La,Sr)2MnO6/(La,
Bi,Sr)MnO3/(La,Sr)(Ru,Mn)O3の構成では、より効果的
な抑制効果が確認された。これは、熱処理により誘起さ
れる層界面での元素L(ここではBi)の相互拡散が抑制
されたためと考えられる。元素Lは他の構成元素に比べ
て蒸発しやすく、拡散しやすい。なお、強磁性層におけ
るLa(R)サイトへのLの置換率は、0.1〜30%程度、特
に20%までが好適であった。
【0039】上記素子において高感度特性が得られるの
は、結晶自体にバリア層が存在すること、マンガン酸化
物とバリア層との相性が良いこと、さらには磁気抵抗ト
ンネル接合層と酸化物電極層との相性が良いこと、によ
ると考えられる。特に上記素子では、基板上に、バッフ
ァ層および酸化物電極層を介して磁気抵抗トンネル接合
層を配置して構成されているため、これらの層を用いな
い素子に比べて、より高い感度を有するMR特性が得ら
れた。
【0040】図4に、上記素子における、磁気抵抗トン
ネル接合層に対する酸化物電極層の接合界面付近の結晶
構造の模式図を示す。図5には別の一例として、Bi2(L
a,Sr) 2MnO6薄膜(バリア層:21)、 (La,Sr)2MnO4薄膜
(強磁性層:20、22)、(La,Sr)2RuO4薄膜(酸化物電
極:13、15)の組み合わせによる接合界面付近の結晶構
造の模式図を示す。図示したように、磁気抵抗トンネル
接合層と酸化物電極層および強磁性層とバリア層との界
面結晶構造は良く適合しており、この良質な接合が、高
感度の磁気抵抗トンネル接合素子の実現を可能にしたと
思われる。
【0041】さらに本実施形態では、Y.Luらの示した(L
a0.67Sr0.33)MnO3 / SrTiO3 (6nm)/ (La0.67Sr0.33)M
nO3の接合の特性結果(上記Y.Lu et al.: Phys. Rev. L
ett. 54 (1996) R8357.)に比べ、より低磁界でのMR
特性が実現されている。これは、図4、図5で示したよ
うなスムーズな構造の連続性により、急峻な接合界面を
実現できたことに起因していると考えられる。
【0042】なお、上記では、酸化物電極として(La,S
r) RuO3を用いたが、(La,Sr)2RuO4、(La,Sr)2CuO4
(La,Sr)VO3など、上記式(R1-vAv)jXOj+2-qで表されるペ
ブスカイト型複合酸化物を用いた場合でも磁気抵抗素
子を構成・動作できることも併せて確認した。Sr2RuO4
やSrVO3を酸化物電極とした場合でも(v=1)、素子動
作が確認されたが、上記のようにSr(A)の一部を希土
類元素で置換したほうが(0<v<1)、素子構造の安
定性から好ましい。また、バッファー層を用いる場合に
も、強磁性層を含む接合層との相性を鑑みて、基板の上
に直接、酸化物電極層を配置してもよい。
【0043】(実施の形態2)ターゲット材料として、
(La0.65Sr0.35)Mn1.2O3.1、Bi2.4(La0.65Sr0.35)2CaCu
2.4O8 、(La0.85Sr0.15)2CuO4を用い、同一真空槽内で
スパッタリング法により磁気抵抗効果型素子を作製し
た。スパッタリングは、酸素を20%混合した0.5Paアルゴ
ン雰囲気中で50Wの放電電力で行い、約600℃に加熱した
基板上に成膜を実施した。
【0044】具体的には、SrTiO3(100)面基板上に、 (L
a0.85Sr0.15)2CuO4薄膜を50nm堆積した後、(La0.65Sr
0.35)MnO3薄膜50nm、Bi2(La0.65Sr0.35)2CaCu2O8薄膜、
La0.6 5Sr0.35MnO3薄膜50nm、(La0.85Sr0.15)2CuO4薄膜2
0nmをこの順に堆積させた。Bi 2(La0.65Sr0.35)2CaCu2O8
薄膜の膜厚は、堆積速度換算で0.4nm〜50nmの範囲で変
化させた。これらの薄膜は全てc軸方位が基板面に垂直
に配向して成長していることが確認されている。
【0045】引き続き、素子の形状比1:2.5にて素子
幅0.2μmから10μmに描画したフォトレジストを形成し
た後、アルゴンイオンでエッチングを行い、接合部の切
り出しを行った。その後、Al2O3薄膜の層間絶縁分離層
を形成し、CuおよびPtを用いて引き出し用電極を形成し
て素子を完成させた。作製した接合は、図1〜図2と同
様の形状とした。
【0046】この素子について4.2Kにおける磁気抵抗
(MR)特性を測定したところ、明確なMR効果が認め
られた。図3(b)に、Bi2(La0.65Sr0.35)2CaCu2O8
膜の厚みが3nmの場合のMR特性を示す。このようなM
R特性は、Bi2(La0.65Sr0.35)2CaCu2O8薄膜の厚みが1.5
nm〜10nmの範囲で再現性良く得ることができた。
【0047】Bi2(La0.65Sr0.35)2CaCu2O8は、バルク体
として約70K以下において超伝導性を発現する材料であ
る。また、バッファー層としても機能する酸化物電極体
(La0.8 5Sr0.15)2CuO4も、バルク体として約30K以下にお
いて超伝導性を示す。このため、4.2K以下で4端子構成
にて評価を行ったTMR特性には電極抵抗が現れず、接
合自身の特性を評価することができた。超伝導性を得る
ためには、酸化物電極体を(La1-xSrx)2CuO4において、
0.05≦x≦0.3とすることが好ましい。また、層状ペロ
ブスカイト型複合酸化物において超伝導性を得るために
は、Bi2(Sr,Ca)3-xLaxCu2O8において、0≦x≦0.5とす
ることが好ましい。
【0048】(実施の形態3)ターゲット材料として、
(La0.85Sr0.15)2Cu1.2O4.2、Tl2Ba2Ca2Mn3O12、Tl2Mn 3O
7を用い、同一真空槽内でレーザーアブレーション法に
より磁気抵抗効果型素子を作製した。ターゲットアブレ
ーションは5〜70Paの酸素雰囲気中で約1〜5J/cm2のレー
ザーパワーで行い、約600〜700℃に加熱した基板上に成
膜を実施した。
【0049】SrTiO3(100)面基板上に、LaCuO3のバッフ
ァ層を20nm、下部酸化物電極(La0.85Sr0.15)2CuO4薄膜
を50nm順次堆積し、(La0.8Sr0.2)MnO3薄膜、Tl2Ba2Ca2M
n3O12薄膜、Tl2Mn3O7薄膜からなる接合層を堆積し、再
び上部酸化物電極(La0.85Sr0.1 5)2CuO4薄膜を20nm堆積
させた。接合層の膜厚は、(La0.8Sr0.2)MnO3(20nm)/ T
l 2Ba2Ca2Mn3O12(4.5nm)/Tl2Mn3O7(25nm)とした。これ
らの薄膜は全てc軸方位が基板面に垂直に配向して成長
していることが確認されている。なお、Tl2Mn3O7は、パ
イロクロア型酸化物である。
【0050】素子の形状比1:2.5にて素子幅0.2μmか
ら10μmに描画したフォトレジストを形成した後、アル
ゴンイオンでエッチングを行い、接合部の切り出しを行
った。その後CaF2薄膜の絶縁分離層を形成し、金を用い
て引き出し電極を配線して素子を完成させた。作製した
接合は、図1〜図2と同様の形状とした。
【0051】この素子について135Kにおける磁気抵抗
(MR)特性を測定したところ、明確なMR効果が認め
られた。なお、Tl2Ba2Ca2Mn3O12に代えてBi1.4Tl0.6Sr2
Ca2Mn3O12を用いた場合にもMR特性が確認された。
【0052】上記各形態では、他の希土類元素(R)を
用いた場合にも同様のMR特性が認められたが、特にL
a、Pr、Nd、Smを使用した場合に優れた再現性が得られ
た。
【0053】(実施の形態4)上記と同様のスパッタリ
ング法により、SrTiO3(100)面基板上に、SrRuO3薄膜を5
0nm、LaFeO3薄膜を50nm順次堆積し、次いで(La0.6Bi
0.05Sr0.35)MnO3薄膜5nm、Bi2(La0.65Sr0.35)2MnO6薄膜
3nm、 (La0.6Bi0.05Sr0.35)MnO3薄膜10nmからなる接合
層を堆積した。ここでも、スパッタリングは酸素20%混
合した0.5Paアルゴン雰囲気中で50Wの放電電力で行った
が、基板温度は約650℃とした。
【0054】Bi2(La0.65Sr0.35)2MnO6薄膜の膜厚は堆積
速度換算で0.4nm〜10nmの範囲で変化させた。これらの
薄膜はc軸方位が基板面に垂直に配向して成長している
ことが確認されている。引き続き、酸素、窒素混合雰囲
気中で焼鈍を約500℃〜約800℃で行った。
【0055】この後、基板温度を室温として、Ni-Co-Fe
薄膜を約50nm、Ni0.8Fe0.2薄膜を約10nm、Ta薄膜を約10
nm堆積した。
【0056】次に、素子面積0.35μm×7μmに描画した
フォトレジストを形成した後、アルゴンイオンでエッチ
ングを行い、接合部の切り出しを行った。その後、SiO2
薄膜の絶縁分離層を形成し、引き出し電極を形成して素
子を完成させた。
【0057】この素子では、SrRuO3薄膜がバッファ層と
しても機能する下部酸化物電極であり、LaFeO3薄膜は反
強磁性体であり、この反強磁性体によってこれに接する
(La0 .6Bi0.05Sr0.35)MnO3薄膜は固定強磁性層となる。L
aFeO3薄膜はペロブスカイト型酸化物でもある。一方、N
i-Co-Fe薄膜は、これに接する(La0.6Bi0.05Sr0.35)MnO3
薄膜とともに自由強磁性層となり、Ni0.81Fe0.19薄膜は
上部電極となる。Ta薄膜は配線電極材(ここでは主とし
てCu)を形成するための下地膜である。
【0058】このときのNi-Fe-Co薄膜の組成は、NixCoy
Fezで表して、0.6≦x≦0.9、0≦y≦0.4、0≦z≦0.3のNi
リッチの磁性膜、もしくは0≦x≦0.4、0.2≦y≦0.95、0
≦z≦0.5のCoリッチの磁性膜(ただし、x+y+z=1)
とするとよい。
【0059】この素子の4.2Kにおける磁気抵抗(MR)
特性を測定したところ、Bi2(La0.65Sr0.35)2MnO6薄膜の
膜厚が1.2nm〜10nmで、再現性良くかつ明瞭なMR効果
が認められた。また、このMR効果は、数Gの低磁場で
得られた。
【0060】LaFeO3は、バルク体として測定温度で反強
磁性を示す。LaFeO3に代えてR’FeO 3(R’=Y、Sm、Eu、G
d、Dy、Ho、Er)を用いても、上記と同様の特性が観測で
きた。
【0061】なお、上記各形態では、基板として立方晶
体であるSrTiO3(100)を用いたが、LaSrGaO4(001)などの
正方晶体、LaAlO3(001)、YAlO3(001)、Nd:YAlO3(00
1)、LaGaO3(001)などの斜方晶体、その他の立方晶体
(例えばMgO)を用いても構わない。また、例えばNd:S
rTiO3(100)を用い、電極体を基板として用いてもよい。
【0062】(実施の形態5)本形態では、図6に示す
ような傾斜型基板を利用して面内型の磁気抵抗素子を作
製した。
【0063】基板43として、[100]方向に約1度の傾斜
を有するSrTiO3(001)面基板を用いた。この基板表面に
はテラス面が存在する。基板上に、(La0.65Sr0.35)MnO3
薄膜を1nm〜20nm、Bi2(La0.6Sr0.4)CaMnO6薄膜を1.5nm
〜10nm、(La0.65Sr0.35)MnO3 薄膜を1nm〜20nm、SrRuO3
薄膜を5nm〜100nm、順次成膜して接合層を含む積層体41
とした。成膜は、スパッタリング法により、酸素を20%
混合した0.5Paアルゴン雰囲気中で50Wの放電電力の下、
基板を約650℃に加熱して行った。
【0064】ステッパーまたは電子ビームを用いた露光
技術によるサブミクロン加工により、図6(a)、図6
(b)に示したような素子構造を実現した。基板の傾斜
基板面47に堆積した積層体41は、ステップを形成しなが
ら成長している。これは、下地材料の結晶成長性を反映
したものである。ステップに対する不整合部分44には異
相物質が形成されている。
【0065】この際、図6(a)では、基板の有するス
テップ47に対して積層体41のステップは3倍周期となっ
ているが、これに限るわけではなく、典型的には3〜10
倍周期のステップが見られるところで素子が形成されて
いることを確認した。
【0066】金(Au)で形成した引き出し電極42間に形成
されるバイアス経路46は、矢印によって示すように、ス
テップ部分では積層体41を膜厚方向に通過する。両引き
出し電極42は、積層体上部の酸化物電極体SrRuO3に接し
ている。素子の劣化を抑えるため、素子上に覆うように
カバー層45としてAl2O3薄膜を成膜した。素子加工部分
は約50nm(W)×約100nm(L)にて形成した(図6
(b))。作製した素子のMR効果は数10Gの低磁場で
得られることが確認できた。
【0067】なお、ここでは約1度の傾斜基板を用いた
が、0.1〜10度の傾斜基板を用いても同様の素子を実現
できる。基板材料もSrTiO3(001)面基板に限定されるわ
けではない。
【0068】上記素子においてMR効果が確認された材
料を表1にまとめて示す。表1では、膜Aは上記の例で
はSrRuO3薄膜に、膜Bは上記の例では(La0.65Sr0.35)2M
nO3薄膜にそれぞれ相当する。その他の薄膜は上記と同
様とした。接合部のサイズは、図6(b)に表した(L
×W)による。
【0069】 (表1) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 膜A 膜B MR値 接合部(nm) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― Bi2(La0.65Sr0.35)2CuO6 (La0.65Sr0.35)2MnO4 68%(20K) 50×30 Bi2(La0.65Sr0.35)2RuO6 (La0.65Sr0.35)2MnO4 34%(室温) 80×40 Bi2(La0.65Sr0.35)2RuO6 NiMnSb 28%(室温) 70×40 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― また、基板として図6(c)に示したような段差形状を
設けた加工基板を用いてもよい。この段差基板を用いて
上記と同様に作製した素子においても(接合部サイズは
50nm×50nmとした)、同様のMR効果が確認できた。傾
斜基板を用いる場合に比べて、段差加工基板を用いる場
合には、素子の抵抗が高くなる傾向が認められた。必要
とする素子特性に応じて両者を使い分けるとよい。
【0070】(実施の形態6)次に、磁気抵抗素子を用
いて、磁気ヘッドを作製した。
【0071】作製した磁気抵抗効果型ヘッドの構成を図
7(a)、図7(b)に示す。なお、各層の成膜にはス
パッタリング法を用いた。
【0072】この磁気ヘッドでは、基板81としてSrTiO3
単結晶を用い、下部シールド層82として(La0.65Sr0.35)
RuO3薄膜を、上部シールド層83と、コイル87の上下に配
置した記録磁極85、86とにはNiFe合金薄膜を用いた。両
シールド層の膜厚はそれぞれ100nm、両記録磁極の膜厚
はそれぞれ3μmとした。各層間のギャップ層にはSrTiO
3薄膜を用いた。ギャップ層の膜厚はシールド層と磁気
抵抗素子84との間では0.1μm、記録磁極の間では0.2μm
とした。再生ヘッドと記録ヘッドとの間隔は約4μmと
し、このギャップ層にはAl2O3薄膜を用いて形成した。
磁気抵抗素子84は、ヘッド表面88とは絶縁部95を介して
隔てられており、この表面に直接露出していない。引き
出し電極89はCuを主たる材料として、引き出し電極91は
(La0.65Sr0.3 5)2RuO3を用いて構成した。コイルには
膜厚3μmのCu薄膜を用いた。絶縁部95にはSrTiO3を用
いた。
【0073】磁気抵抗素子84は、下部強磁性層として(L
a0.65Sr0.35)2MnO4薄膜または(La0. 65Sr0.35)MnO3薄膜2
0nmを、接合層としてBi2(La0.65Sr0.35)2MnO6薄膜3nm
を、上部強磁性層としてNi-Fe-Co薄膜50nmを、この順に
積層して構成した。Ni-Fe-Co薄膜の組成は、上記で説明
したように、NiリッチまたはCoリッチとすることが好ま
しい。また、上部強磁性層と接する磁性層90には、Ni
0.81Fe0.19または上部強磁性体と同じ組成の薄膜(50n
m)を用いた。
【0074】この磁気抵抗素子84における2つの強磁性
層は、磁化方向が互いに直交するように形成されてい
る。そして、電極89、91の間にバイアス電流が流され、
磁性層90を介して導入される磁界による上部強磁性層の
磁化方向の変位を磁気抵抗変化として読み取って、信号
を再生する。
【0075】図8(a)および図8(b)に磁気ヘッド
を用いた磁気ディスク装置の一例を示す。磁気ヘッド96
は、磁気ヘッド支持部98の先端に取り付けられ、支持部
の他端の磁気ヘッド駆動部99により駆動される。図8
(b)に示すように、磁気ヘッド96および磁気ディスク
97は、ディスク厚さ方向に複数が積層して用いられる。
トラック幅は、例えば5μmとすればよい。また、磁気
ディスク97としては、例えばCo-Ni-Pt-Ta系合金を用い
ることができる。
【0076】磁気抵抗素子84は、従来のCIPMR素子であ
るGMR型の磁気抵抗素子よりも抵抗変化率が高いため、
再生出力が高く、再生用磁気ヘッドとして優れている。
上記で作製した素子84を用いて磁気ディスク装置を作製
したところ、磁気記録媒体に記録された信号に応じた電
圧変化を感度よく検出できた。
【0077】本形態で説明した磁気ヘッドでは、上記層
状ペロブスカイト型酸化物を挟むように一対の強磁性体
が配置され、一方の強磁性層が自由強磁性層、他方の強
磁性層が反強磁性層と接触して固定強磁性層となってお
り、電流バイアスの印加時に、磁気抵抗トンネル電流が
流れる構造を有している。固定強磁性層と自由強磁性層
とは、予め互いに垂直方向に磁化されている。そして、
磁気記録媒体からの外部磁界による自由強磁性層の磁化
方向の回転に伴う、両強磁性層の磁化方向の相対的な変
化に応じて変化する電気抵抗によって、外部磁界が検出
される。こうして、相応する磁気記録データが読みとら
れる。
【0078】(実施の形態7)次に、磁気抵抗素子を用
いて、素子を記憶セルとして行列状に配し、磁気記憶素
子であるMRAMデバイスを作製した。ここでもスパッ
タリング法を適用した。
【0079】磁気記憶素子における情報の記録・読出に
は、保磁力差を利用する方法と、自由層と固定層との組
み合わせを利用する方法がある。前者では、保磁力が相
対的に大きい層に磁化方向を記憶させ、最初に印加した
磁界より小さい外部磁界を印加して保磁力が相対的に小
さい層の磁化を反転させ、両層における磁化方向の平行
・反平行による素子の抵抗変化により、記憶情報が読み
出される。後者では、一方の強磁性層を反強磁性体と隣
接させてその磁化方向を固定し、他方の強磁性層を外部
磁界により磁化が反転しやすい自由層とすることによ
り、固定層および自由層の磁化方向の平行・反平行によ
る素子の抵抗変化により、記憶情報が記録され、読み出
される。
【0080】本発明の磁気抵抗効果型素子は、固定層お
よび自由層を用いる記憶素子にも適用できるが、ここで
は保磁力差型の構成を用いて実証を行った。
【0081】図9に示すように、基板181としたSrTiO3
単結晶に、バッファー層兼下部酸化物電極182として(La
0.65Sr0.35)RuO3薄膜を50nm堆積し、さらに、非対称電
気特性層183として、(La0.85Sr0.15)MnO3 (50nm)/ SrT
iO3(100nm)/(La0.95Sr0.05)TiO3 (50nm)多層膜、また
は(Li0.01Ni0.99)O (50nm)/ SrTiO3(100nm)/(La0.95S
r0.05)TiO3 (50nm)多層膜を堆積させた。これらの多層
膜は、電気特性について強い非対称性を有し、ダイオー
ド的な特性を示す。
【0082】次いで、磁気抵抗効果素子184として、下
部強磁性層La1.4Ca1.6Mn2O7薄膜を20nm、(Bi0.95P
b0.05)2(Sr0.75Ca0.25)2Ca Mn2O9薄膜を2nm、上部強磁
性層(La0.7Ca0.3)MnO3薄膜を20nm、順次積層した。さら
に、酸化物電極体として(La0.65Sr0. 35)RuO3薄膜を20nm
堆積させ、Auを用いて引き出し電極185を形成した。こ
こで、La1.4Ca1.6Mn2O7は、(La,Ca)3Mn2O7と表され、
(La,Ca)MnO3と(La,Ca)2MnO4とが周期的に積層した構
造を有する類縁化合物である。なお、層間絶縁膜186に
は、Al2O3、CaF2、SiO2を用いた。
【0083】引き出し電極185は、ビット線188を構成す
る電極体に接続され、バッファー層182は、センス線189
を構成する電極体に接続されている。こうして作製した
保磁力差型の磁気抵抗素子単体の電流電圧特性を調べた
ところ、強い非対称性と良好な磁気抵抗効果特性を示す
ことが確認できた。
【0084】また、上記と同様の磁気抵抗素子を用い、
図10(a)に示すように行列状のアレイ構造に磁気抵
抗素子を配列し、層間絶縁膜によって各素子を分離し、
下部電極と直交する方向に上部電極部を配置した。上下
の電極は、MRAMのビット線188、センス線189として用い
られる。図10(b)に示したように、下部電極(セン
ス線189)上に磁気抵抗素子184を作製すれば、センス線
を磁界発生用の配線として共用できる。
【0085】さらに、センス線と直交するようにワード
線187を配して、MRAMの基本構造を構成した。なお、セ
ンス線用導電膜にはAuCrまたはCuを、ワード線用導電膜
にはAuまたはCuを、記憶素子とワード線との絶縁にはAl
2O3を用いた。こうして、256×256の行列型メモリを構
成した。
【0086】この行列型メモリは、図11(a)に示す
ように、センス線111、ビット線112およびワード線113,
114が配置されている。センス線とビット線との間に、
記憶セルを構成する磁気抵抗素子116が配置されてい
る。ここでは、書き込み選択性を向上するためにワード
線を2本用いている。各配線の接続点を、便宜的にドッ
ト115により示す。
【0087】図11(b)に示すように、MRAMデバイス
には、さらに、番地指定用のスイッチ部(118:センス
線用、119:ビット線用、117、120:ワード線用)、番
地指定を受けて書き込み・読み出しの可/不可をそのon
/offで行う信号パストランジスタ部123、信号抵抗検出
部121、ワード線用信号検出部122が配置されて、情報の
記録・再生が行われる。記憶は、電流パルスを行要素と
列要素とのワード線にそれぞれ流し、発生する磁界によ
って、特定の素子に対してのみ磁化状態を変化させて行
われる。
【0088】こうして作製したある記憶状態にあるMRAM
デバイスの動作を以下のように確認した。まず、第1の
番地指定用スイッチ部を通じて選択される、ある特定の
番地の記憶素子に対して、センス線にて選択した記憶素
子の抵抗をモニターしながら、同時に第2の番地指定用
スイッチ部を通じて選択される、同じく特定の番地の記
憶素子に対してのみ、その素子の一方の保磁力が低い強
磁性膜の磁化方向を反転させうる磁場を発生する電流パ
ルスを、行要素あるいは列要素のワード線を用いて流
す。このとき、もう一方の保磁力が高い強磁性層に蓄え
られた記憶情報である"0"、"1"に応じた変化がパルスと
して、信号抵抗検出部を通じて検出できた。このときに
は、保磁力が高い強磁性層に磁化方向が保持されてい
る、すなわち記憶状態は保存されていることから、記憶
情報の非破壊読み出し動作であることが確認された。こ
のようにMRAMの基本動作が確認された。上記磁気記憶素
子を用いれば、より高集積密度のMRAMも実現できる。
【0089】本形態で説明した磁気記録素子は、バイア
ス印加時に磁気抵抗トンネル効果を発現する上記層状ペ
ロブスカイト型酸化物を挟むように一対の強磁性体と、
この強磁性体と電気的に接していない少なくとも1つの
外部磁界発生用の非磁性導電層とを配置し、強磁性体の
一方を自由強磁性層、他方を固定磁性層としている。そ
して、 強磁性層の配向方向に沿って磁化方向を設定すること
により、磁化方向の平行、反平行に近い状態を実現し、
この2つの磁化状態の変化をもって、"0"または"1"と
して記憶し、1ビット信号を設定する過程と、 非磁性導電層に電流パルスを流し、強磁性層の、上記
2つの配向方向に沿って磁化方向を変化させる1ビット
信号書き込みの過程と、 2つの磁化状態の違いによって生じる抵抗変化値を読
みとる過程とを経て、動作する。
【0090】(実施の形態8)スパッタリング法により
薄膜の作製を行い、下記多層膜を同一真空槽内で積層し
た。約600〜800℃に基板を加熱し、SrTiO3(100)面基
板上にSrVO3をバッファー層兼酸化物電極層として50nm
形成し、さらに、(Sr1-xCax)2FeMO6(x=0、0.25、0.
5、0.75、1;M=Mo、Re)を20nm、Bi2Sr2CaMn2O9-δを
3nm、酸化物強磁性層としてLa1.4(Sr1-yCay)1.6Mn2O
7(y=0、0.25、0.5、0.75、1)を20nm、上部電極とし
てSr2RuO4を堆積した。これらの薄膜は、すべてc軸方
位が基板面に垂直に配向して成長していることが確認さ
れている。
【0091】ここで用いた(Sr,Ca)2FeMO6はダブルペロ
ブスカイトと呼ばれ、AB1O3、AB2O3の2種類のペロブス
カイト型酸化物で構成される材料である。ここで、A=S
r, Ca、B1=Fe、B2=Mo, Reである。また、La1.4(Sr1-y
Cay)1.6Mn2O7は、(La, Sr, Ca)2MnO4、(La, Sr, Ca)MnO
3の2種類のペロブスカイト類縁化合物で構成された材
料である。素子の形状比1:2.5にて素子幅0.2μm〜10
μmに描画したフォトレジストを形成した後、アルゴン
イオンでエッチングを行い、接合部の切り出しを行っ
た。その後CaF2薄膜の絶縁分離層を形成し、引き出し金
電極を配線して素子を完成させた。約20Kにおける測定
の結果、いずれの組成においてもMR特性を観測できた。
ただし、Ca2FeMO6では、電気伝導性が半導体に近づくた
めに、強磁性電極体としての抵抗が大きくなり過ぎるの
で、(Sr1-xCax)2FeMO6ではxが1未満が好ましい。
【0092】さらに、上記と同様にして下記多層膜をSr
TiO3(100)面基板上に形成した。まず、SrVO3をバッフ
ァー層兼酸化物電極層として50nm形成し、さらに、(Sr
1-xCax)2FeMO6(x=0、0.25、0.5、0.75;M=Mo、R
e)を20nm、Bi2Sr2CaMn29-δを3nm、酸化物強磁性層
として(Sr1-xCax)2FeMO6(x=0、0.25、0.5、0.75;M
=Mo、Re)を20nm、上部電極としてSr2RuO4を堆積し
た。これらの薄膜は、すべてc軸方位が基板面に垂直に
配向して成長していることが確認されている。
【0093】素子の形状比1:2.5にて素子幅0.2μm〜
10μmに描画したフォトレジストを形成した後、アルゴ
ンイオンでエッチングを行い、接合部の切り出しを行っ
た。その後CaF2薄膜の絶縁分離層を形成し、引き出し金
電極を配線して素子を完成させた。約20Kにおける測定
の結果、いずれの組成においてもMR特性を観測できた。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低磁場で、しかも低温だけでなく室温で動作可能な層状
ペロブスカイト酸化物に内包する絶縁層を用い、高感度
の磁気抵抗トンネル接合特性を有する素子を実現でき
る。本発明は、磁気デバイスの基本要素部品を提供する
ものであり、その発展を大いに促すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気抵抗効果型素子の作製工程の一
例を説明するための図である。
【図2】 本発明の磁気抵抗効果型素子の一形態を示す
部分切り取り斜視図である。
【図3】 本発明の一形態において作製された磁気抵抗
効果型素子のMR特性を示すグラフである。
【図4】 本発明の磁気抵抗効果型素子の一形態におけ
る接合部近傍の結晶構造を示す図である。
【図5】 本発明の磁気抵抗効果型素子の別の一形態に
おける接合部近傍の結晶構造を示す図である。
【図6】 (a)は本発明の磁気抵抗効果型素子の一形
態の断面図であり、(b)は同素子の部分平面図であ
り、(c)は同素子の別の一形態の断面図である。
【図7】 (a)は本発明の素子を用いて作製した磁気
ヘッドの構成の概略を示す斜視図であり、(b)は同ヘ
ッドの断面図である。
【図8】 (a)は図7(a)および(b)に示した磁
気ヘッドを用いて作製した磁気ディスク装置の一形態を
示す平面図であり、(b)は同装置の断面図である。
【図9】 本発明の磁気抵抗効果型素子を用いて作製し
た磁気記憶素子の断面図である。
【図10】 本発明の磁気抵抗効果型素子を用いて作製
した磁気記憶素子の配線を示す平面図である。
【図11】 (a)は本発明の磁気記憶素子における配
線を示すための図であり、(b)は同素子を用いた磁気
記憶装置の構成の一例を示す図である。
【符合の説明】 11 基板 12 バッファ層 13 下部酸化物電極 14 磁気抵抗トンネル接合層 15 上部酸化物電極 16 フォトレジスト 17 接合部 18 絶縁分離層 19 引き出し電極 20,22 (La0.65Sr0.35)MnO3薄膜 21 Bi2(La0.65Sr0.35)2MnO6薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11C 11/15 H01F 10/20 H01F 10/20 H01L 27/10 447 H01L 27/105 G01R 33/06 R (72)発明者 平本 雅祥 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松川 望 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 榊間 博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AD55 AD56 AD62 AD63 AD65 5D034 BA02 BA03 CA06 5E049 AA07 AA09 AB03 BA12 BA16 5F083 FZ10 GA11 GA30 JA37 JA38 JA42 JA43 JA56 JA60 PR03 PR22 PR33

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式L2(A1-zRz)2An-1MnO3n+3+xにより表さ
    れる組成を有し、結晶構造内に(L-O)2層を有する層状ペ
    ロブスカイト型酸化物と、 前記酸化物を挟むように前記酸化物に接して形成された
    一対の強磁性体と、を含むことを特徴とする磁気抵抗効
    果型素子。ただし、AはCa、SrおよびBaから選ばれる少
    なくとも1種の元素を、LはBi、TlおよびPbから選ばれ
    る少なくとも1種の元素を、MはTi、V、Cu、Ru、Ni、M
    n、Co、FeおよびCrから選ばれる少なくとも1種の元素
    を、Rは希土類元素をそれぞれ示し、nは1、2または3
    であり、x、zは、それぞれ、−1≦x≦1、0≦z<1に
    より示される範囲内の数値である。
  2. 【請求項2】 一対の強磁性体の少なくとも一方がペロ
    ブスカイト型酸化物からなり、 前記ペロブスカイト型酸化物からなる強磁性体に接して
    形成された酸化物電極体をさらに含む請求項1に記載の
    磁気抵抗効果型素子。
  3. 【請求項3】 ペロブスカイト型酸化物からなる強磁性
    体が、式((R1-pLp)1-yAy)mMOm+2-dにより表される組成
    を有する請求項2に記載の磁気抵抗効果型素子。ただ
    し、A、L、M、Rは、それぞれ上記と同様の元素を示し、
    mは1または2であり、d、p、yは、それぞれ、0≦d≦
    1、0≦p≦1、0≦y≦1により示される範囲内の数値
    である。
  4. 【請求項4】 pが0<p≦1により示される範囲内の数
    値である請求項3に記載の磁気抵抗効果型素子。
  5. 【請求項5】 ペロブスカイト型酸化物からなる強磁性
    体と、層状ペロブスカイト型酸化物とが、元素Lとし
    て、同一種類の元素を含有する請求項4に記載の磁気抵
    抗効果型素子。
  6. 【請求項6】 0.05≦y≦0.55であり、かつ0.05≦1-z≦
    0.55である請求項3に記載の磁気抵抗効果型素子。
  7. 【請求項7】 0.8(1-z)≦y≦1.2(1-z)の関係が成立す
    る請求項3に記載の磁気抵抗効果型素子。
  8. 【請求項8】 酸化物電極体がペロブスカイト型酸化物
    からなる請求項2に記載の磁気抵抗効果型素子。
  9. 【請求項9】 ペロブスカイト型酸化物からなる酸化物
    電極体が、式(A1-vRv)j(X1-rTr)Oj+2-qにより表される
    組成を有する請求項8に記載の磁気抵抗効果型素子。た
    だし、A、Rは上記と同様の元素を示し、Tは前記酸化物
    電極体が接する強磁性体に含まれる元素Mと同種の元素
    であり、XはTi、V、Cu、Ru、NiおよびCrから選ばれる少
    なくとも1種の元素(ただし、前記Tを除く)を示し、j
    は1または2であり、q、r、vは、それぞれ、0≦q≦1、
    0≦r≦1、0≦v≦1により示される範囲内の数値であ
    る。
  10. 【請求項10】 0<r≦1である請求項9に記載の磁
    気抵抗効果型素子。
  11. 【請求項11】 一対の強磁性体の一方がペロブスカイ
    ト型酸化物からなり、他方が金属強磁性体である請求項
    1に記載の磁気抵抗効果型素子。
  12. 【請求項12】 金属強磁性体が、式NixCoyFezにより
    表される強磁性体を含む請求項11に記載の磁気抵抗効
    果型素子。ただし、x、y、zは、以下のおよびのい
    ずれか一方と、x+y+z=1とを満たすように定めた数
    値である。 0.6≦x≦0.9、0≦y≦0.4、0≦z≦0.3 0≦x≦0.4、0.2≦y≦0.95、0≦z≦0.5
  13. 【請求項13】 金属強磁性体が、ZMnSb合金強磁性体
    を含む請求項11に記載の磁気抵抗効果型素子。ただ
    し、Zは、Ni、PtおよびPdから選ばれる少なくとも1種
    の元素である。
  14. 【請求項14】 一対の強磁性体の保磁力の大きさが互
    いに相違する請求項1に記載の磁気抵抗効果型素子。
  15. 【請求項15】 一対の強磁性体の厚さが互いに相違す
    る請求項1に記載の磁気抵抗効果型素子。
  16. 【請求項16】 一対の強磁性体のいずれか一方に接し
    て形成した反強磁性体をさらに含む請求項1に記載の磁
    気抵抗効果型素子。
  17. 【請求項17】 反強磁性体およびこの反強磁性体に接
    する強磁性体がともにペロブスカイト型酸化物からなる
    請求項16に記載の磁気抵抗効果型素子。
  18. 【請求項18】 希土類元素Rが、La、Pr、NdおよびSm
    から選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載の磁
    気抵抗効果型素子。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の磁気抵抗効果型素子
    を含むことを特徴とする磁気記憶素子。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の磁気抵抗効果型素子
    を含むことを特徴とする磁気ヘッド。
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