JP2002092541A - 指数変換回路及びこれを用いた可変利得回路 - Google Patents

指数変換回路及びこれを用いた可変利得回路

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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
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    • H03G7/00Volume compression or expansion in amplifiers
    • H03G7/06Volume compression or expansion in amplifiers having semiconductor devices

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  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 素子特性の変動によらず、安定した指数関数
的利得制御を実現する。 【解決手段】 マスターブロック(第1の指数変換回
路)302では、同相基準電圧Vcom1と基準電圧V
com2に基づいて指数変換特性を決定する。スレーブ
ブロック(第2の指数変換回路)303では、マスター
ブロック302により決定された指数変換特性を利用
し、かつ、同相基準電圧Vcom1と基準電圧Vcom
3に基づいて、制御電圧Vcを利得制御信号ln(Ic
ont)を生成する。この利得制御信号ln(Icon
t)を用いて、例えば、可変利得アンプの利得を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、利得制御信号に基
づいて可変利得アンプの利得(ゲイン)を指数関数的に
変化させる機能を有する指数変換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話機に代表される移動体通
信機器の開発が盛んに行われている。これらの移動体通
信機器は、移動時に、ユーザに持ち運ばれることが前提
となるため、小型、かつ、軽量であることが重要とな
る。
【0003】従って、現在では、移動体通信機器は、複
数の個別部品(機能)の組み合せから構成されることは
ほとんどなく、これら複数の機能を混載したASICに
より構成され、その結果、移動体通信機器の小型化及び
軽量化が実現されている。
【0004】ところで、このような移動体通信機器は、
無線(電波)により情報のやりとりを行うため、当然
に、電波を送受信するための送受信回路を有している。
送受信回路のIF(中間周波数)部には、可変利得アン
プ( Variable Gain Amplifier)が配置され、この可変
利得アンプは、IF信号を適正なレベルに調整する機能
を有している。
【0005】例えば、移動体通信方式の一つに、符号分
割多元接続(CDMA)方式がある。CDMA方式で
は、移動局における送信電力の制御が必須となるため、
IF部に使用される可変利得アンプには、70dB以上
の広範囲な利得(ゲイン)制御が要求される。
【0006】一般に、可変利得アンプにより、このよう
な広範囲の利得制御を行うには、利得制御信号( Gain
Control Signal )に対して、指数関数的に信号レベル
を調整することが必要とされる。また、利得制御を容易
にするため、制御入力信号とデシベル表示出力信号との
関係が広範囲で線形であることが重要となる。
【0007】また、携帯電話機は、移動時に、ユーザに
持ち運ばれることが前提であるため、それに使用される
可変利得アンプの利得は、使用環境の変化に起因する温
度変化に対する依存性が小さいことが望まれる。また、
集積回路の製造プロセスに起因するMOSトランジスタ
の閾値のばらつきによって引き起こされる利得誤差も抑
えなければならない。
【0008】しかしながら、例えば、可変利得アンプの
利得(ゲイン)を利得制御信号に対して指数関数的に変
化させる特性を常に維持すること、及び、制御入力信号
に対してデシベル表示出力信号を線形に変化させること
は、以下に説明する理由により非常に難しくなってい
る。
【0009】まず、可変利得アンプについて説明する。
図16に示すように、可変利得アンプ及びその利得制御
回路は、MOSトランジスタ(CMOS回路)から構成
される。
【0010】ここで、MOSトランジスタは、一般的に
は、2乗特性領域(強反転領域)内で用いられるが、サブ
スレシホールド領域(弱反転領域)内でも用いることがで
きる。この場合、MOSトランジスタは、指数関数的な
動作を行い、その伝達特性は、近似的に、以下のように
記述できる。
【0011】
【数1】
【0012】なお、式(1)において、Iは、MOSト
ランジスタのドレイン電流、Wは、MOSトランジスタ
のチャネル幅、Lは、MOSトランジスタのチャネル
長、V GSは、MOSトランジスタのゲートとソースの
間の電圧、Vは、熱電圧、nは、定数である。また、
は、MOSトランジスタのコンダクタンスに関わる
値を有し、定数nと共に、集積回路の製造プロセスに依
存する。
【0013】ところで、図16において、可変利得アン
プ702は、バイアス電流Ibiasによってその利得
を可変できる。また、バイアス電流Ibiasは、利得
制御回路( Gain Control Circuit )701内のカレン
トミラー回路M702,M703により、MOSトラン
ジスタM701のドレイン電流Iに等しくなる。
【0014】一方、利得制御回路701内のMOSトラ
ンジスタM701を弱反転領域で動作させ、MOSトラ
ンジスタM701のゲートに利得制御信号Vcを与えれ
ば、MOSトランジスタM701のドレイン電流I
は、利得制御信号Vcの変化に応じて指数関数的に変
化する。
【0015】つまり、結果として、可変利得アンプ70
2の利得は、利得制御信号Vcの変化に応じて指数関数
的に変化することになる。
【0016】しかしながら、図16の回路では、式
(1)の特性を直接的に使用するために、以下に述べる
問題が発生する。
【0017】即ち、式(1)の両辺の対数をとると、
【数2】 となる。
【0018】ここで、上述したように、式(2)におい
て、kは、集積回路の製造プロセスの影響を受けるた
め、MOSトランジスタの伝達特性(式(2))、即
ち、指数変換特性が集積回路の製造プロセス、具体的に
は、その製造プロセス時に生じる膜厚や加工のばらつき
などにより変動することになる。
【0019】また、式(2)の右辺第3項は、指数変換特
性(指数関数の特性)を決定する。しかし、熱電圧V
は、温度依存性を持つために、利得制御回路701内の
MOSトランジスタM701,M702,M703に温
度変化が生じた場合には、この温度変化に依存して、指
数変換特性も変動する。結果として、可変利得アンプ7
02の利得の可変範囲(利得特性)が変動する。
【0020】なお、図16の利得制御回路701におい
て、仮に、MOSトランジスタ701の代わりに、バイ
ポーラトランジスタを使用したとしても、上記と同様の
理由により、指数変換特性(指数関数の特性)が温度依
存性を持ってしまう。
【0021】従って、能動素子の指数変換特性を直接的
に可変利得アンプ702に使用した場合には、環境条件
の変化(温度変化)や集積回路の製造プロセスなどに起
因して、指数変換特性に誤差が生じ、所望の指数変換特
性を得ることができない。
【0022】また、無線受信機に使用される可変利得ア
ンプ702に関しては、制御入力信号に対してデシベル
表示出力信号を線形に変化させることが重要となる。ま
た、指数変換特性の温度依存性が小さいこと、及び、指
数変換特性が集積回路の製造プロセスに起因する能動素
子の特性変動の影響を受けないことも必要となる。
【0023】このように、能動素子(MOSトランジス
タ)の指数関数的な動作(特性)を直接的に可変利得ア
ンプ702の制御に用いる場合には、可変利得アンプ7
02は、その能動素子の温度環境の変化や、集積回路の
製造プロセスに起因する能動素子の特性変化などが原因
となり、利得制御信号Vcの可変範囲に対する可変利得
アンプ702の利得の可変範囲(利得特性)を一定に保
つことができなくなる。
【0024】このようなことから、無線通信機器におい
て利得制御を行う場合には、制御の容易化の観点から、
利得制御信号に対して利得を指数関数的に変化させるこ
と、即ち、利得制御信号の変化とデシベル表示である利
得の変化との関係が線形であることが要求される。ま
た、かかる場合においては、温度に対する利得特性の変
化率が一定であること、利得特性が集積回路の製造プロ
セスに起因する能動素子の特性変動によって変化しない
ことなどが要求され、これらの要求を実現する利得制御
回路の実現が望まれている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の可変利得アンプ及びその利得を制御する利得制御回路
においては、能動素子の特性変動や温度変動などに起因
して可変利得アンプの利得特性が変化するため、利得制
御信号の可変範囲に対する可変利得アンプの利得の可変
範囲(利得特性)を一定に保つことができないという問
題があった。
【0026】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、制御入力信号を指数変換して
利得制御信号を生成する際に、集積回路の製造プロセス
に起因する能動素子の特性変動や、温度変動などの影響
を受け難い指数変換回路を実現すること、及び、この指
数変換回路を用いた可変利得回路(可変利得アンプ)を
提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の指数変換回路
は、第1の利得制御信号に基づいて、第1及び第2の基
準入力電圧を第1及び第2の差動出力電圧に変換する第
1の電圧変換回路と、前記第1の差動出力電圧に対して
指数関数的に変化する第1の出力電流を生成する第1の
指数変換素子と、前記第2の差動出力電圧に対して指数
関数的に変化する第2の出力電流を生成する第2の指数
変換素子と、前記第1及び第2の出力電流の比に応じて
前記第1の利得制御信号を変化させる電流比較回路と、
前記第1の利得制御信号に基づいて、制御入力電圧及び
前記第1の基準入力電圧を第3及び第4の差動出力電圧
に変換する第2の電圧変換回路と、前記第3又は第4の
差動出力電圧に対して指数関数的に変化する第3の出力
電流を生成する第3の指数変換素子とを備える。
【0028】前記第1及び第2の電圧変換回路は、それ
ぞれ、同相モード検出回路及び同相モードフィードバッ
ク回路を有し、前記同相モードフィードバック回路には
基準電圧が入力され、前記基準電圧は、温度特性を有す
る基準入力電流の対数となるように、対数変換素子から
構成される。
【0029】前記第1及び第2の指数変換素子は、それ
ぞれ弱反転領域で動作する電界効果トランジスタから構
成される。また、前記第1及び第2の指数変換素子は、
それぞれバイポーラトランジスタから構成されていても
よい。
【0030】本発明の可変利得回路は、上述の指数変換
回路と、この指数変換回路の前記第3の出力電流により
利得が制御される複数の可変利得アンプとを備え、前記
複数の可変利得アンプは、互いに直列接続されている。
【0031】本発明の指数変換回路は、第1の利得制御
信号に基づいて、第1及び第2の基準入力電圧を第1及
び第2の差動出力電圧に変換する第1の電圧変換回路
と、前記第1の差動出力電圧に対して指数関数的に変化
する第1の出力電流を生成する第1の指数変換素子と、
前記第2の差動出力電圧に対して指数関数的に変化する
第2の出力電流を生成する第2の指数変換素子と、前記
第1及び第2の出力電流の比に応じて前記第1の利得制
御信号を変化させる第1の電流比較回路と、第2の利得
制御信号に基づいて、第3の基準入力電圧及び前記第1
の基準入力電圧を第3及び第4の差動出力電圧に変換す
る第2の電圧変換回路と、前記第3の差動出力電圧に対
して指数関数的に変化する第3の出力電流を生成する第
3の指数変換素子と、前記第4の差動出力電圧に対して
指数関数的に変化する第4の出力電流を生成する第4の
指数変換素子と、前記第3及び第4の出力電流の比に応
じて前記第2の利得制御信号を変化させる第2の電流比
較回路と、第3の利得制御信号に基づいて、前記第2の
基準入力電圧及び前記第3の基準入力電圧を第5及び第
6の差動出力電圧に変換する第3の電圧変換回路と、前
記第5又は第6の差動出力電圧と前記第2の利得制御信
号との比に応じて前記第3の利得制御信号を生成する電
圧比較回路と、前記第3の利得制御信号に基づいて、制
御入力電圧及び前記第1の基準入力電圧を第7及び第8
の差動出力電圧に変換する第4の電圧変換回路と、第4
の利得制御信号に基づいて、前記制御入力電圧及び前記
第1の基準入力電圧を第9の差動出力電圧に変換する第
5の電圧変換回路と、前記第9の差動出力電圧に対して
指数関数的に変化する第5の出力電流を生成する第5の
指数変換素子とを備え、前記第7又は第8の差動出力電
圧のうちの1つが前記第4の利得制御信号となり、前記
第5の出力電流を前記制御入力電圧に対して線形かつ指
数関数的に変化させる。
【0032】前記第1、第2、第3及び第4の電圧変換
回路は、それぞれ、同相モード検出回路及び同相モード
フィードバック回路を有し、前記第3及び第4の電圧変
換回路内の前記同相モードフィードバック回路には、前
記第1の利得制御信号が入力される。
【0033】前記第1、第2、第3、第4及び第5の指
数変換素子は、それぞれ弱反転領域で動作する電界効果
トランジスタから構成される。また、前記第1、第2、
第3、第4及び第5の指数変換素子は、それぞれバイポ
ーラトランジスタから構成されていてもよい。
【0034】本発明の可変利得回路は、上述の指数変換
回路と、前記指数変換回路の前記第5の出力電流により
利得が制御される複数の可変利得アンプとを備え、前記
複数の可変利得アンプは、互いに直列接続されている。
【0035】本発明の指数変換回路は、複数のマスター
指数変換回路と、前記複数のマスター指数変換回路の出
力信号、複数の基準入力電圧及び制御入力電圧が入力さ
れ、所定の関数に従って前記制御入力電圧を変換する多
項式回路と、前記多項式回路の出力電圧が入力されるス
レーブ指数変換回路とを備える。前記複数のマスター指
数変換回路の各々は、利得制御信号に基づいて、2つの
基準入力電圧を第1及び第2の差動出力電圧に変換する
第1の電圧変換回路と、前記第1の差動出力電圧に対し
て指数関数的に変化する第1の出力電流を生成する第1
の指数変換素子と、前記第2の差動出力電圧に対して指
数関数的に変化する第2の出力電流を生成する第2の指
数変換素子と、前記第1及び第2の出力電流の比に応じ
て前記利得制御信号を変化させる電流比較回路とから構
成される。前記スレーブ指数変換回路は、前記多項式回
路の出力電圧に基づいて、基準電圧及び前記制御入力電
圧を第3の差動出力電圧に変換する第2の電圧変換回路
と、前記第3の差動出力電圧に対して指数関数的に変化
する第3の出力電流を生成する第3の指数変換素子とか
ら構成される。
【0036】前記第1、第2及び第3の指数変換素子
は、弱反転領域で動作する電界効果トランジスタ(MO
SFET)から構成される。但し、前記第1、第2及び
第3の指数変換素子は、バイポーラトランジスタから構
成されていてもよい。
【0037】本発明の可変利得回路は、上述の指数変換
回路と、前記指数変換回路の前記第3の出力電流により
利得が制御される複数の可変利得アンプとを備え、前記
複数の可変利得アンプは、互いに直列接続されている。
【0038】以上の指数変換回路及び可変利得回路は、
電圧変換回路が理想的な線形回路であることを前提にし
ている。しかし、通常のMOSトランジスタ又はバイポ
ーラトランジスタを用いて可変倍率の電圧変換回路を構
成すると、入出力特性が弱い非線形性を示すようにな
る。回路構成や用途によっては、この非線形性を無視し
て、電圧変換回路が線形動作を行っているものと仮定す
ることも可能であるが、システムにおいては線形性の要
求が非常に厳しい場合があり、かかる場合には、非線形
性の補正が必要となる。
【0039】ここで、指数変換回路の入出力特性におい
て、デシベル表示の出力信号をY、同相モードフィード
バック量をY0、電圧変換回路の倍率をG、入力信号を
Xとすると、出力信号Yと入力信号Xが線形の関係にあ
る場合、 Y = Y0 + G・X と表すことができる。
但し、Y0とGは、回路形式と回路を構成する素子の素
子値によって決定される定数である。
【0040】また、バイポーラトランジスタやMOSト
ランジスタの弱反転領域を用いることにより、上述のよ
うな入出力関係式を得ることができるが、Y0やGは、
温度によって変化したり、また、製造プロセスの変動に
よって、設計時の値と異なる値になったりする。
【0041】本発明の指数変換回路では、Y0及びGの
温度依存性を小さくでき、かつ、Y0及びGの製造プロ
セスによる影響を軽減できる。特に、本発明の指数変換
回路は、電圧変換回路の倍率Gを制御信号Zによって可
変とし、フィードバック回路を含むマスター指数変換回
路と実際に指数変換を行うスレーブ指数変換回路から構
成される。
【0042】このような構成において、電圧変換回路
は、その利得(倍率)を可変することができるが、その
可変範囲を広く保ちつつ、かつ、広い入力信号レンジを
確保することは、非常に困難である。その結果、倍率G
は、制御信号Zのみならず、入力信号Xに対しても依存
し、変化する。この場合は、 Y = Y0 + G(X,
Z)・X なる関係式を得ることができる。ここで、G
(X,Z)は、倍率GがX及びZの関数で表されること
を意味している。
【0043】ところで、入力信号Xの変化に対する倍率
Gの変化を打ち消すように制御信号Zを与えれば、みか
け上、倍率Gが一定になる指数変換回路を実現すること
ができる。ここで、倍率Gを一定にするためのZが一次
式で表されると仮定すると、Z = A + B・X なる
式を得ることができる。そして、目的の指数変換動作
(定数A,Bの算出)は、2つのマスター指数変換回
路、入力信号Xが入力され、出力信号Z( = A + B
・X )を出力する一次式回路、及び、Xの指数変換を
実際に行うスレーブ指数変換回路により実行される。
【0044】さらに、倍率Gを一定にするためのZが二
次式で表されると仮定すると、Z= A + B・X +
CX なる式を得ることができる。そして、目的の指
数変換動作(定数A,B,Cの算出)は、3つのマスタ
ー指数変換回路、入力信号Xが入力され、出力信号Z
( = A + B・X + C・X )を出力する二次式
回路、及び、Xの指数変換を実際に行うスレーブ指数変
換回路により実行される。
【0045】このように、G(X,Z)を一定にするた
めに、ZをXの多項式とする必要がある場合には、マス
ター指数変換回路を、多項式の次数よりも1つ多い数だ
け設ける。その結果、指数変換動作は、マスター指数変
換回路の出力信号に基づいて多項式が決定される多項式
回路と、この多項式回路により変換された信号によって
制御されたスレーブ指数変換回路とにより実現される。
【0046】本発明の可変利得回路は、ゲート及びドレ
インが互いに接続され、ソースが接地点に接続され、前
記指数変換回路の前記第2の利得制御信号がバイアス信
号として前記ゲートに与えられる第1の電界効果トラン
ジスタと、差動増幅回路を構成し、第1及び第2の入力
信号に基づいて第1及び第2の出力信号を出力する第2
及び第3の電界効果トランジスタと、前記第1の電界効
果トランジスタのゲートと前記第2の電界効果トランジ
スタのゲートの間に接続される第1の抵抗素子と、前記
第1の電界効果トランジスタのゲートと前記第3の電界
効果トランジスタのゲートの間に接続される第2の抵抗
素子とを備え、前記第1の電界効果トランジスタは、強
反転領域で動作を行い、その利得は、前記第2の利得制
御信号により制御される。
【0047】本発明の可変利得回路は、ゲート及びドレ
インが互いに接続され、ソースが接地点に接続され、前
記指数変換回路の前記第2の利得制御信号がバイアス信
号として前記ゲートに与えられる第1の電界効果トラン
ジスタと、差動増幅回路を構成し、第1及び第2の入力
信号に基づいて第1及び第2の出力信号を出力する第2
及び第3の電界効果トランジスタと、前記第1の電界効
果トランジスタのゲートと前記第2の電界効果トランジ
スタのゲートの間に接続される第1の抵抗素子と、前記
第1の電界効果トランジスタのゲートと前記第3の電界
効果トランジスタのゲートの間に接続される第2の抵抗
素子とを備え、前記第1の電界効果トランジスタは、弱
反転領域で動作を行い、その利得は、前記第2の利得制
御信号により制御される。
【0048】本発明の可変利得回路は、上述の2つの可
変利得回路を互いに直列接続して使用するようにしても
よい。
【0049】このように、本発明の指数変換回路によれ
ば、前記第1の指数変換回路が、前記第2の指数変換回
路の前記第2の指数変換特性を決定する。つまり、前記
第2の指数変換特性に基づいて、前記制御入力信号を前
記第2の利得制御信号に指数変換すれば、前記第2の利
得制御信号は、前記制御入力信号に対して能動素子の特
性変動や、温度変動などの影響を受け難くなる。
【0050】従って、本発明の指数変換回路から出力さ
れる前記第2の利得制御信号を、例えば、可変利得回路
(可変利得アンプ)の制御信号として利用すれば、能動
素子の特性変動や、温度変動などに依存しない利得制御
を実現できる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の指数変換回路とそれを用いた可変利得回路について
詳細に説明する。
【0052】図1は、本発明の第1の実施の形態に関わ
る指数変換回路を示している。電圧変換回路1Aには、
2つの基準入力電圧Vref1,Vref2が入力され
る。電圧変換回路1Aは、利得制御信号Vgmcont
により決定される倍率に基づいて、基準入力電圧Vre
f1,Vref2を差動出力電圧Vd1,Vd2に変換
する。
【0053】指数変換素子2Aは、差動出力電圧Vd1
に対して指数関数的に変化する出力電流を生成し、指数
変換素子2Bは、差動出力電圧Vd2に対して指数関数
的に変化する出力電流を生成する。これら出力電流は、
電流比較回路3に入力される。電流比較回路3は、指数
変換素子2A,2Bの出力電流の比に応じて利得制御信
号Vgmcontの値を変化させる。
【0054】また、電圧変換回路1Bには、基準入力電
圧Vref1及び制御入力電圧Vcが入力される。電圧
変換回路1Bは、利得制御信号Vgmcontにより決
定される倍率に基づいて、基準入力電圧Vref1及び
制御入力電圧Vcを差動出力電圧Vd3,Vd4に変換
する。
【0055】指数変換素子2Cは、電圧変換回路1Bの
2つの出力電圧のうちの一方、本例では、差動出力電圧
Vd1に対して指数関数的に変化する出力電流Iout
を生成する。出力電流Ioutは、制御入力電圧Vcの
変化に対して指数関数的に変化する。
【0056】図2は、本発明の第2の実施の形態に関わ
る指数変換回路を示している。本例の指数変換回路は、
電圧変換回路1A,1Bが同相モード検出回路(CM
D)21及び同相モードフィードバック回路(CMF)
20を有している点に特徴を有する。
【0057】電圧変換回路1Aには、2つの基準入力電
圧Vref1,Vref2が入力される。電圧変換回路
1Aは、同相モード検出回路21及び同相モードフィー
ドバック回路20を有している。また、対数変換素子5
は、温度特性を有する基準入力電流Irefの対数とな
る基準電圧Vcom1を生成する。この基準電圧Vco
m1は、同相モードフィードバック回路20に与えられ
る。そして、電圧変換回路1Aは、利得制御信号Vgm
contにより決定される倍率に基づいて、基準入力電
圧Vref1,Vref2を差動出力電圧Vd1,Vd
2に変換する。
【0058】指数変換素子2Aは、差動出力電圧Vd1
に対して指数関数的に変化する出力電流を生成し、指数
変換素子2Bは、差動出力電圧Vd2に対して指数関数
的に変化する出力電流を生成する。これら出力電流は、
電流比較回路3に入力される。電流比較回路3は、指数
変換素子2A,2Bの出力電流の比に応じて利得制御信
号Vgmcontの値を変化させる。
【0059】また、電圧変換回路1Bには、基準入力電
圧Vref1及び制御入力電圧Vcが入力される。電圧
変換回路1Bは、同相モード検出回路21及び同相モー
ドフィードバック回路20を有している。また、対数変
換素子5は、温度特性を有する基準入力電流Irefの
対数となる基準電圧Vcom1を生成する。この基準電
圧Vcom1は、同相モードフィードバック回路20に
与えられる。そして、電圧変換回路1Bは、利得制御信
号Vgmcontにより決定される倍率に基づいて、基
準入力電圧Vref1及び制御入力電圧Vcを差動出力
電圧Vd3,Vd4に変換する。
【0060】指数変換素子2Cは、電圧変換回路1Bの
2つの出力電圧のうちの一方、本例では、差動出力電圧
Vd1に対して指数関数的に変化する出力電流Iout
を生成する。出力電流Ioutは、制御入力電圧Vcの
変化に対して指数関数的に変化する。
【0061】なお、指数変換素子2A,2B,2Cは、
例えば、弱反転領域で動作する電界効果トランジスタ
(MOSFET)から構成できる。また、指数変換素子
2A,2B,2Cは、電界効果トランジスタに代えて、
バイポーラトランジスタから構成することもできる。
【0062】図3は、本発明の第3の実施の形態に関わ
る指数変換回路を示している。電圧変換回路1Aには、
2つの基準入力電圧Vref1,Vref2が入力され
る。電圧変換回路1Aは、図2の例と同様に、同相モー
ド検出回路及び同相モードフィードバック回路を有して
いる。電圧変換回路1Aは、利得制御信号Vgmcon
t1により決定される倍率に基づいて、基準入力電圧V
ref1,Vref2を差動出力電圧Vd1,Vd2に
変換する。
【0063】指数変換素子2Aは、差動出力電圧Vd1
に対して指数関数的に変化する出力電流を生成し、指数
変換素子2Bは、差動出力電圧Vd2に対して指数関数
的に変化する出力電流を生成する。これら出力電流は、
電流比較回路3Aに入力される。電流比較回路3Aは、
指数変換素子2A,2Bの出力電流の比に応じて利得制
御信号Vgmcont1の値を変化させる。
【0064】電圧変換回路1Bには、2つの基準入力電
圧Vref1,Vref3が入力される。電圧変換回路
1Bは、図2の例と同様に、同相モード検出回路及び同
相モードフィードバック回路を有している。電圧変換回
路1Bは、利得制御信号Vgmcont2により決定さ
れる倍率に基づいて、基準入力電圧Vref1,Vre
f3を差動出力電圧Vd3,Vd4に変換する。
【0065】指数変換素子2Cは、差動出力電圧Vd3
に対して指数関数的に変化する出力電流を生成し、指数
変換素子2Dは、差動出力電圧Vd4に対して指数関数
的に変化する出力電流を生成する。これら出力電流は、
電流比較回路3Bに入力される。電流比較回路3Bは、
指数変換素子2C,2Dの出力電流の比に応じて利得制
御信号Vgmcont2の値を変化させる。
【0066】電圧変換回路1Cには、2つの基準入力電
圧Vref2,Vref3が入力される。電圧変換回路
1Cは、同相モード検出回路(CMD)21及び同相モ
ードフィードバック回路(CMF)20を有している。
同相モードフィードバック回路20には、利得制御信号
Vgmcont1が入力される。電圧変換回路1Cは、
利得制御信号Vgmcont3により決定される倍率に
基づいて、基準入力電圧Vref2,Vref3を差動
出力電圧Vd5,Vd6に変換する。
【0067】電圧比較回路4は、差動出力電圧Vd5,
Vd6のうちのいずれか一方(本例では、差動出力電圧
Vd6)と利得制御信号Vgmcont2との比に応じ
て利得制御信号Vgmcont3を生成する。
【0068】電圧変換回路1Dには、基準入力電圧Vr
ef1と制御入力電圧Vcが入力される。電圧変換回路
1Dは、同相モード検出回路(CMD)21及び同相モ
ードフィードバック回路(CMF)20を有している。
同相モードフィードバック回路20には、利得制御信号
Vgmcont1が入力される。電圧変換回路1Dは、
利得制御信号Vgmcont3により決定される倍率に
基づいて、基準入力電圧Vref1及び制御入力電圧V
cを差動出力電圧Vd7,Vd8に変換する。
【0069】なお、2つの差動出力電圧のうちの一つ
(本例では、Vd8)は、電圧変換回路1Eの利得(倍
率)を決定する利得制御信号Vgmcont4となる。
【0070】電圧変換回路1Eは、利得制御信号Vgm
cont4により決定される倍率に基づいて、基準入力
電圧Vref1及び制御入力電圧Vcを差動出力電圧に
変換する。指数変換素子2Eは、この差動出力電圧に対
して指数関数的に変化する出力電流Ioutを生成す
る。
【0071】なお、指数変換素子2A,2B,2C,2
D,2Eは、例えば、弱反転領域で動作する電界効果ト
ランジスタ(MOSFET)から構成できる。また、指
数変換素子2A,2B,2C,2D,2Eは、電界効果
トランジスタに代えて、バイポーラトランジスタから構
成することもできる。
【0072】図4は、本発明の第4の実施の形態に関わ
る指数変換回路を示している。複数個(本例では、n−
1個。但し、nは、3以上の自然数。)のマスター指数
変換回路6−1,6−2,6−3,・・・6−(n−
1)の各々は、電圧変換回路1、指数変換素子2A,2
B及び電流比較回路3を有している。
【0073】マスター指数変換回路6−i(iは、1〜
n−1)内の電圧変換回路1Aは、利得制御信号Vgm
cont iに基づいて、2つの基準入力電圧Vref
1,Vref(i+2)を第1及び第2の差動出力電圧
に変換する。指数変換素子2Aは、第1の差動出力電圧
に対して指数関数的に変化する第1の出力電流を生成
し、指数変換素子2Bは、第2の差動出力電圧に対して
指数関数的に変化する第2の出力電流を生成する。そし
て、電流比較回路3は、第1及び第2の出力電流の比に
基づいて、利得制御信号Vgmcont iを生成す
る。
【0074】複数個のマスター指数変換回路6−1,6
−2,6−3,・・・6−(n−1)の出力信号Vgm
cont1,Vgmcont2,Vgmcont3,・
・・Vgmcont(n−1)は、多項式回路( polyn
omial circuit )7に入力される。また、多項式回路7
には、複数個(n個)の基準入力電圧Vref1,Vr
ef2、Vref3,・・・Vrefn及び制御入力電
圧Vcが入力され、所定の関数に従って制御入力電圧V
cが変換される。
【0075】スレーブ指数変換回路8は、電圧変換回路
1B及び指数変換素子2Cを有している。電圧変換回路
1Bは、多項式回路7の出力電圧に基づいて、基準電圧
及び制御入力電圧Vcを差動出力電圧に変換する。指数
変換素子2Cは、この差動出力電圧に対して指数関数的
に変化する出力電流Ioutを生成する。
【0076】なお、指数変換素子2A,2B,2Cは、
例えば、弱反転領域で動作する電界効果トランジスタ
(MOSFET)から構成できる。また、指数変換素子
2A,2B,2Cは、電界効果トランジスタに代えて、
バイポーラトランジスタから構成することもできる。
【0077】図5は、本発明の第5実施の形態に関わる
指数変換回路を示している。図6は、図5の電圧変換回
路1A,1Bの例を示している。この指数変換回路で
は、1つのマスターブロック(マスター指数変換回路)
302によってスレーブブロック(スレーブ指数変換回
路)303の利得を制御している。
【0078】マスターブロック302には、2つの基準
入力電圧X0,X1が入力され、これら基準入力電圧X
0,X1の差に基づいて利得制御信号(出力電圧)Zの
値が決定される。
【0079】図5及び図6の電圧変換回路において、ス
レーブブロック303のデシベル表示の出力電流Yは、 Y = Y0 + G(Z)・(X−X0) となる。
【0080】この式は、マスターブロック302内の電
圧変換回路1A及び指数変換素子2A,2Bにより、以
下のように変換される。 Y1 = Y0 + G(Z)・(X1−X0) Y2 = Y0 + G(Z)・(X1−X0) マスターブロック302内の電流比較回路3は、指数変
換素子2A,2Bから出力される出力電流Y1,Y2を
比較し、利得制御信号Zを出力する。そして、この利得
制御信号Zは、電圧変換回路1A,1Bの利得(倍率)
を決定する。
【0081】マスターブロック302においては、この
ようなフィードバック制御の結果、指数変換素子2A,
2Bの出力電流Y1,Y2の比が予め設定された値とな
るように、利得制御信号Z及び倍率G(Z)が決定され
る。
【0082】例えば、図7に示すように、電流比較回路
3が、MOSトランジスタM1,M2の面積比を1:4
に設定したカレントミラー回路から構成される場合(W
/Lの“W”は、チャネル幅、“L”は、チャネル長で
ある。)、2つの指数変換素子2A,2Bの出力電流I
DM1,IDM2の比も、1:4になる。
【0083】Y1とY2は、デシベル表示であるため、 Y1 − Y2 = 2G(Z)・(X1−X0) = 12
[dB] となる。
【0084】ここで、X1−X0を0.5[V]に設定
しておけば、1[V]当たり、G(Z) = 12[d
B] の変化となる。また、利得制御信号Zにより、ス
レーブブロック303内の電圧変換回路1Bの利得(倍
率)が決定されるため、スレーブブロック303におけ
る入出力関係は、以下のようになる。 Y = Y0 + 12・(X1−X0) このように、図5及び図6に示す指数変換回路では、マ
スターブロック302内の電流比較回路3は、MOSト
ランジスタの面積比によって出力電流IDM1,I
DM2の比を決定するため、単位電圧(1V)当たりの
出力の変化分(12dB)は、環境条件(温度)の変化
や製造プロセスのばらつきの影響をほとんど受けなくな
る。
【0085】図8は、本発明の第6の実施の形態に関わ
る指数変換回路を示している。本例の指数変換回路の特
徴は、スレーブブロック(スレーブ指数変換回路)30
3のデシベル表示の出力電流Yが制御入力電圧Xに対し
て線形に変化する、とみなせない場合に、スレーブブロ
ック303の非線形性を補正する機能を有する導関数回
路( Derived function circuit )9を設けた点にあ
る。
【0086】マスターブロック302及びスレーブブロ
ック303の変化率Gが制御入力電圧Xによって変動し
た場合、 Y = Y0 + G(X,Z)・(X−X0) と表現できる。
【0087】この非線形性は、指数変換回路にとって不
都合な性質である。そこで、本例では、G(X,Z)
が、みかけ上、X に依存しない(X に対して一定とな
る)ようにするため、X によって Z を制御する。こ
れにより、Y は、X に対して線形に変化する関数で表
されるようになる。
【0088】G(X,Z)の非線形性が弱い場合には、
Zは、Xの一次式で表されるものと仮定し、 Z = Z0 + a・(X−X0) とする。
【0089】本例では、未知の変数は、Z0 と a の
2つであるため、マスターブロック302は、2つ必要
になる。この場合、各マスターブロックにおけるデシベ
ル表示の出力電流は、 Y1 = Y0 + G(X1,Z0)・(X1−X0) Y2 = Y0 − G(X1,Z0)・(X1−X0) Y3 = Y0 + G(X2,Z1)・(X2−X0) Y4 = Y0 − G(X2,Z1)・(X2−X0) となる。
【0090】マスターブロック302内の2つの電流比
較回路3A,3Bは、それぞれ、2つの入力電流の比に
よりその値が増減する利得制御信号Z0,Z1を出力す
る。電圧変換回路1A,1Bの利得(倍率)は、この利
得制御信号Z0,Z1により制御される。
【0091】このようなフィードバック制御において
は、指数変換素子2A,2Bの出力電流の比が予め設定
された値になるように、Z0及びG(X0,Z0)の値
が決定され、指数変換素子2C,2Dの出力電流の比が
予め設定された値になるように、Z1及びG(X1,Z
1)の値が決定される。
【0092】例えば、 Y1 − Y2 = 2G(X1,Z0)・(X1−X0) = 6dB Y3 − Y4 = 2G(X1,Z0)・(X2−X0) = 12dB となる。
【0093】ここで、X1−X0 = 0.5[V]、X
2−X0 = 1.0[V]とすると、G(X1,Z0)
= G(X2,Z1) = 6[dB]となる。そして、
この利得制御信号Z0,Z1を、導関数回路(一次の多
項式回路)9に基準電圧として入力させる。
【0094】この導関数回路9においては、以下のアナ
ログ信号処理が行われる。導関数回路9内のマスター電
圧変換回路1Cに基準入力電圧X2−X1を与えたとき
の出力信号U1は、 U1 = U0 + a・(X2−X1) となる。
【0095】同相モードフィードバックにより U0 =
Z0 とし、差動モードのフィードバックにより U1
= Z1 となるように、aを決定する。 a = (Z1−Z0)/(X2−X1) この時、 U = U0 + a・(X−X1) = Z0 + (Z1−Z0)・(X−X1)/(X2−X1) となる。
【0096】Uを、スレーブブロック303の利得制御
信号Zとして用いると、 Z = Z0 + a・(X−X1) となる。
【0097】X = X1 のとき、Z = Z0 、また、
X = X2 のとき、Z = Z1 となる。このZを用い
て、スレーブブロック303内の電圧変換回路1Eの利
得(倍率)が決定されるため、回路の誤差が少ないと仮
定すると、少なくとも X =X1 と X = X2 の2
点においては、G(X,Z)は、所望の値、即ち、6
[dB]/[V]となる。
【0098】G(X,Z)の非線形性が弱い場合には、
X0とX1の近傍で、6[dB]/[V]となり、図5
の指数変換回路に比べて、回路誤差が少なく、広い範囲
で6[dB]/[V]を確保できる。
【0099】図9は、本発明の第7の実施の形態に関わ
る指数変換回路を示している。本例では、スレーブブロ
ック(スレーブ指数変換回路)のデシベル表示の出力電
流Yが、制御入力電圧Xに対して非線形の関係を有して
おり、 Y = Y0 + G(X,Z)・(X−X0) となる。
【0100】よって、G(X,Z)を、みかけ上、Xに
依存しない(Xに対して一定となる)ように、Z を X
によって制御する。これにより、デシベル表示の出力
電流Yが、制御入力電圧Xに対して線形の関係を有する
ようにする。
【0101】図9の指数変換回路では、Z が X の二
次関数で表されると仮定しているため、入出力関係は、 Z = Z0 + a・(X−X1)+ b・(X−X1) で表される。
【0102】本例では、未知の変数は、Z0 と a と
b の3つであるため、マスターブロック302は、3
つ必要になる。この場合、各マスターブロックにおける
デシベル表示の出力電流は、 Y1 = Y0 + G(X1,Z0)・(X1−X0) Y2 = Y0 − G(X1,Z0)・(X1−X0) Y3 = Y0 + G(X2,Z1)・(X2−X0) Y4 = Y0 − G(X2,Z1)・(X2−X0) Y5 = Y0 + G(X3,Z2)・(X3−X0) Y6 = Y0 − G(X3,Z2)・(X3−X0)と
なる。
【0103】マスターブロック302内の3つの電流比
較回路3A,3B,3Cは、それぞれ、2つの入力電流
の比によりその値が増減する利得制御信号Z0,Z1,
Z2を出力する。電圧変換回路1A,1B,1Cの利得
(倍率)は、この利得制御信号Z0,Z1,Z2により
制御される。
【0104】このようなフィードバック制御において
は、指数変換素子2A,2Bの出力電流の比が予め設定
された値になるように、Z0及びG(X1,Z0)の値
が決定され、指数変換素子2C,2Dの出力電流の比が
予め設定された値になるように、Z1及びG(X2,Z
1)の値が決定され、指数変換素子2E,2Fの出力電
流の比が予め設定された値になるように、Z2及びG
(X3,Z2)の値が決定される。
【0105】例えば、 Y1 − Y2 = 2G(X1,Z0)・(X1−X0) = 6dB Y3 − Y4 = 2G(X2,Z1)・(X2−X0) = 12dB Y5 − Y6 = 2G(X3,Z2)・(X1−X0) = −6dB となる。
【0106】ここで、X1−X0 = 0.5[V]、X
2−X0 = 1.0[V]、X3−X0 = −0.5
[V]とすると、G(X1,Z0) = G(X2,Z
1) =G(X3,Z2) = 6[dB]となる。そし
て、この利得制御信号Z0,Z1,Z2を、二次の多項
式回路7に基準電圧として入力させる。
【0107】二次の多項式回路7は、2つのマスター電
圧変換回路1D,1Eと、導関数回路(一次の多項式回
路)9と、スレーブ電圧変換回路1Hとを含んでいる。
【0108】二次の多項式回路7においては、以下のア
ナログ信号処理が行われる。多項式回路7内の電圧変換
回路1D,1Eに基準入力電圧X2−X1,X3−X1
を与えたときの出力信号U1,U2は、 U1 = U0 + a(K0)・(X2−X1) U2 = U0 + a(K1)・(X3−X1) となる。
【0109】同相モードフィードバックにより U0 =
Z とし、差動モードのフィードバックにより U1 =
Z1 ,U2 = Z2 となるように、a(K0),a
(K1)を決定する。 a(K0) = (Z1−Z0)/(X2−X1) a(K1) = (Z2−Z0)/(X3−X1) 導関数回路(一次の多項式回路)9においては、以下の
アナログ処理が行われる。一次の多項式回路9は、マス
ター電圧変換回路1Fとスレーブ電圧変換回路1Gとか
ら構成される。マスター電圧変換回路1Fに基準入力電
圧X3−X2を与えたとき、 K1 = K0 + a・(X3−X2) となる。
【0110】同相モードフィードバックにより K0が
決定され、差動モードのフィードバックによりK0がK
1となるように、a が決定される。 a = (K1−K0)/(X3−X2) この時、スレーブ電圧変換回路1Gでは、 K = K0 + a・(X−X2) = K0 + (K1−K0)・{(X−X2)/(X3−X2)} となる。
【0111】一次の多項式回路9の出力信号は、二次の
多項式回路7内のスレーブ電圧変換回路1Hに入力され
る。スレーブ電圧変換回路1Hの出力信号Uは、 U = U0 + a(K)・(X−X1) となる。
【0112】ここで、a(K)がKの一次式で表される
と仮定すると、 a(K0) =a(K0)+{a(K1)−a(K0)}・(K−K0)/(K1−K0) =a(K0)+{a(K1)−a(K0)}・(X−X2)/(X3−X2) となる。
【0113】U0 = Z0 となるように、同相フィー
ドバック制御を行うと、X = X1のときは、U = Z
0 となり、X = X2 のときは、a(K)=a(K
0)となるため、 U = U0 + a(K0)・(X2−X1) = Z0 + Z1 −Z0 = Z1 となる。
【0114】また、X = X3 のとき、a(K)=a
(K0)であるため、 U = U0 + a(K1)・(X3−X1) = Z0 + Z2 −Z0 = Z2 となり、目的の二次関数が得られる。
【0115】そして、この導関数回路(一次の多項式回
路)9の出力信号Uを、多項式回路(二次の多項式回
路)7内のスレーブ電圧変換回路1Hの利得制御信号Z
として用いれば、少なくとも X = X1 と X = X
2 と X = X3 の3点においては、G(X,Z)
は、所望の値、即ち、6[dB]/[V]となる。
【0116】G(X,Z)の非線形性が弱い場合には、
3点(X0,X1,X2)の近傍で、6[dB]/
[V]となり、さらに、図5の指数変換回路に比べて、
回路誤差が少なく、広い範囲で6[dB]/[V]を確
保できる。
【0117】なお、上述の例では、二次の多項式回路7
を用いたが、本発明は、それ以上の次数を有する多項式
回路にも適用可能である。
【0118】図10は、本発明の第8の実施の形態に関
わる指数変換回路を示している。本発明の指数変換回路
は、基準電圧Vcom1を発生する基準ブロック( Ref
erence Block )301、指数変換特性を決定するマス
ターブロック( Master Block )302、及び、マスタ
ーブロック302により決定された指数変換特性を用い
て実際に指数変換を行うスレーブブロック( Slave Blo
ck )303から構成される。
【0119】基準ブロック301は、MOSトランジス
タM300から構成される。MOSトランジスタのソー
スは、接地点Vssに接続され、ゲートとドレインは互
いに接続される。MOSトランジスタM300には、電
流Irefが流れ、そのドレインからは基準電圧(同相
基準電圧)Vcom1が出力される。
【0120】マスターブロック(第1の指数変換回路)
302は、可変トランスコンダクタンスアンプ305、
演算増幅器(オペアンプ)304、カレントミラー回路
M304,M305、MOSトランジスタM301,M
302、及び、抵抗素子R301,R302から構成さ
れる。
【0121】演算増幅器304は、基準電圧Vcom
1,Vcom2を受け、出力信号を可変トランスコンダ
クタンスアンプ305に出力する。基準電圧Vcom2
は、抵抗素子R301,R302により生成される。可
変トランスコンダクタンスアンプ(Gm1)305に
は、基準入力電圧Vref、コンダクタンス制御信号V
gmcont及び演算増幅器304の出力信号が入力さ
れる。
【0122】MOSトランジスタM301,M302の
ゲートには、可変トランスコンダクタンスアンプ305
の出力信号が入力される。MOSトランジスタM301
のゲートとソースとの間の電圧は、Vgs301であ
り、MOSトランジスタM302のゲートとソースとの
間の電圧は、Vgs302である。また、MOSトラン
ジスタM304に流れる電流IDM1をmとすると、カ
レントミラー回路により、MOSトランジスタM305
に流れる電流IDM2は、1/mとなる。
【0123】そして、MOSトランジスタM302,M
305の接続点(ドレイン)からは、指数変換特性を決
定する制御電圧(コンダクタンス制御信号)Vslop
eが出力される。
【0124】ここで、マスターブロック302には、同
相基準電圧Vcom1の入力端子、基準入力電圧Vre
fの入力端子、コンダクタンス制御信号Vgmcont
の入力端子、及び、指数変換特性を決定する制御電圧V
slopeの出力端子がそれぞれ設けられる。
【0125】スレーブブロック(第2の指数変換回路)
303は、可変トランスコンダクタンスアンプ307、
演算増幅器(オペアンプ)306、カレントミラー回路
M306,M307、MOSトランジスタM303、及
び、抵抗素子R303,R304から構成される。
【0126】演算増幅器306は、基準電圧Vcom
1,Vcom3を受け、出力信号を可変トランスコンダ
クタンスアンプ307に出力する。基準電圧Vcom3
は、抵抗素子R303,R304により生成される。可
変トランスコンダクタンスアンプ(Gm2)307に
は、制御電圧(制御入力信号)Vc、コンダクタンス制
御信号Vgmcont及び演算増幅器306の出力信号
が入力される。
【0127】MOSトランジスタM303のゲートに
は、可変トランスコンダクタンスアンプ307の出力信
号が入力される。MOSトランジスタM303のゲート
とソースとの間の電圧は、Vgs303である。また、
MOSトランジスタM306に流れる電流IDM3をn
とすると、カレントミラー回路により、MOSトランジ
スタM307に流れる電流In(Icont)は、1/
nとなる。
【0128】そして、MOSトランジスタM307のド
レインからは、この指数変換出力電流(利得制御信号)
ln(Icont)が出力される。なお、lnは、対数
を表している。
【0129】なお、スレーブブロック303には、同相
基準電圧Vcom1の入力端子、制御電圧(制御入力信
号)Vcの入力端子、コンダクタンス制御信号(指数変
換特性を決定する制御電圧)Vgmcontの入力端
子、及び、指数変換出力電流(利得制御信号)ln(I
cont)の出力端子がそれぞれ設けられる。
【0130】ところで、指数変換回路において、温度変
動の影響を受けることなく、制御入力信号の変化に対す
る利得の変化を一定範囲内に収めることは、例えば、図
10において、指数変換回路に入力される制御入力信号
Vcに対して、線形に変化する出力信号ln(Icon
t)の変化率を、常に一定に保つことによって実現可能
となる。
【0131】ここで、この指数変換特性を、制御入力信
号Vcに対する指数変換出力電流ln(Icont)の
1次関数と捉えれば、指数変換回路は,主に,以下の二
つの回路動作を実現することになる。
【0132】一つは、指数変換特性の切片を決定する動
作であり、もう一つは、指数変換特性の傾きを一定にす
る動作である。なお、このような動作特性は、図11に
示すような指数変換回路の動作特性図の第1象限によっ
て表される。
【0133】図10の指数変換回路の動作は、具体的に
は、以下のようになる。まず、マスターブロック302
に基準入力電圧Vrefが入力されると、可変トランス
コンダクタンスアンプ305の出力電流が、抵抗素子R
301,R302に流れるため、出力電圧Voの値が決
定される。出力電圧Voは、MOSトランジスタM30
1,M302のゲート電圧を決定する。
【0134】同時に、基準ブロック301に流れる基準
電流Irefが、同相基準電圧Vcom1を生成するた
め、この同相基準電圧Vcom1は、マスターブロック
302内の演算増幅器304及びスレーブブロック30
3内の演算増幅器306にそれぞれ入力される。
【0135】マスターブロック302では、可変トラン
スコンダクタンスアンプ305の出力電圧Voに基づい
て出力電圧(制御電圧)Vslopeが決定される。ま
た、出力電圧Vslopeは、制御電圧(フィードバッ
ク信号)Vgmcontとして、可変トランスコンダク
タンスアンプ305にフィードバックされる。基準電圧
(中間電圧)Vcom2は、可変トランスコンダクタン
スアンプ305の出力電圧Vo及び抵抗素子R301,
R302により決定される。
【0136】このようなマスターブロック302内のフ
ィードバックループに関する回路が図11の切片 ln
(Iref) を決定する動作を実現する。
【0137】なお、基準ブロック301内のMOSトラ
ンジスタM300は、弱反転領域で動作させており、以
下のような関係を示す。
【0138】
【数3】
【0139】なお、式(3)において、Irefは、MO
SトランジスタM300のドレイン電流、Wは、MOS
トランジスタM300のチャネル幅、Lは、MOSトラ
ンジスタM300のチャネル長、Vcom1は、基準ブ
ロック301の出力電圧(同相基準電圧)、Vは、熱
電圧、nは、定数である。また、kは、MOSトランジ
スタM300のコンダクタンスに関わる値を有し、定数
nと共に、集積回路の製造プロセスに依存する。
【0140】マスターブロック302において、可変ト
ランスコンダクタンスアンプ305の出力信号を受ける
MOSトランジスタM301,M302は、弱反転領域
で動作しており、MOSトランジスタM301,M30
2に流れるドレイン電流I M1,IDM2は、それぞ
れ、以下の式(4),(5)によって表される。
【0141】
【数4】
【0142】
【数5】
【0143】このとき、Vgs301,Vgs302の
値は、以下の式(5),(6)によって表される。
【0144】
【数6】
【0145】
【数7】
【0146】なお、式(6)及び式(7)において、R
は、抵抗素子R301,R302の抵抗値(R301と
R302は同じ抵抗値を有するものとする)であり、G
m1は、可変トランスコンダクタンスアンプ305のコ
ンダクタンスである。Vrefは、可変トランスコンダ
クタンスアンプ305の入力電圧、Vgs301及びV
gs302は、それぞれMOSトランジスタM301,
M302のゲートとソースの間の電圧である。
【0147】また、MOSトランジスタM304,M3
05からなるカレントミラー回路により、MOSトラン
ジスタM301のドレイン電流IDM1とMOSトラン
ジスタM302のドレイン電流IDM2の比は、 m:
1/m となる。これを関係式で表すと、以下のように
なる。
【0148】
【数8】
【0149】
【数9】
【0150】ここで、式(9)において、両辺の対数
(ln)をとると、
【数10】 という関係式が得られる。
【0151】このとき、基準入力電圧Vrefに対し
て、MOSトランジスタM301,M302が生成する
指数関数的電流は、カレントミラー回路を構成するMO
SトランジスタM304,M305のサイズ比により決
定され、マスターブロック302からは、Vslope
が出力される。
【0152】このVslopeは、Vgmcontとし
て、再び、マスターブロック302内の可変トランスコ
ンダクタンスアンプ305に入力される(差動モードフ
ィードバック)。つまり、可変トランスコンダクタンス
アンプ305のコンダクタンスGm1の値は、Vslo
pe(又はVgmcont)により制御される。
【0153】結果的に、基準入力電圧Vrefに対し
て、指数変換特性の傾きが決定される。また、マスター
ブロック302から出力されるVslopeは、Vgm
contとして、スレーブブロック303内の可変トラ
ンスコンダクタンスアンプ307にも入力される(差動
モードフィードバック)。つまり、可変トランスコンダ
クタンスアンプ307のコンダクタンスGm2の値も、
Vslope(又はVgmcont)により制御され
る。
【0154】このように、スレーブブロック303内の
可変トランスコンダクタンスアンプ307のコンダクタ
ンスGm2の制御は、可変トランスコンダクタンスアン
プ305のコンダクタンスGm1の制御と実質的に同一
となる。
【0155】コンダクタンスGm1,Gm2を式で表す
と、以下のようになる。
【0156】
【数11】
【0157】なお、上記一連の動作は、図11における
第4象現に表される。
【0158】即ち、コンダクタンスGm1,Gm2は、
共に、マスターブロック301によって決定される。そ
して、制御電圧Vcが可変トランスコンダクタンスアン
プ307に入力されると、可変トランスコンダクタンス
アンプ307の出力電圧Vc2が決定される。MOSト
ランジスタM303は、Vc2を受け、MOSトランジ
スタM301,M302と同様に、弱反転領域で動作す
る。
【0159】そして、MOSトランジスタM303のド
レイン電流IDM3は、以下のようになる。
【0160】
【数12】
【0161】ここで、Vgs303は、以下のように変
形できる。
【0162】
【数13】
【0163】なお、式(13)において、Rは、抵抗素
子R301,R302の抵抗値(R301とR302は
同じ抵抗値を有するものとする)であり、Gm2は、可
変トランスコンダクタンスアンプ307のコンダクタン
スである。Vcom1は、基準ブロック301から出力
される基準電圧、Vgs303は、それぞれMOSトラ
ンジスタM303のゲートとソースの間の電圧である。
【0164】また、MOSトランジスタM306,M3
07からなるカレントミラー回路により、MOSトラン
ジスタM303のドレイン電流IDM3とスレーブブロ
ック303の出力電流(指数変換特性電流)Icont
の比は、 n:1/n となる。
【0165】ここで、nが1であると仮定すると、Ic
ontは、以下のようになる。
【0166】
【数14】
【0167】このとき、基準ブロック301により生成
された同相基準電圧Vcom1は、マスターブロック3
02内の演算増幅器304に入力されると共に、スレー
ブブロック303内の演算増幅器306にも入力され
る。Vcom3は、同相モードフィードバックにより決
定される抵抗素子R303,R304の接続点の電圧
(中間電圧)である。
【0168】ここで、式(14)において、両辺の対数
(ln)をとると、
【数15】 という関係式が得られる。なお、mは、マスターブロッ
ク302内のMOSトランジスタのサイズ比(m:1/
m)におけるのmを意味している。
【0169】以上の結果から、コンダクタンスGm1
(=Gm2)は、マスターブロック302により決定さ
れ、また、指数変換特性の傾きは、スレーブブロック3
03内においてコンダクタンスGm2を使用することに
より決定される。さらに、同相基準電圧Vcom1は、
マスターブロック302及びスレーブブロック303の
双方に入力され、指数変換特性の切片を決定する。
【0170】このような動作は、図11の第3及び第4
象現により表される。つまり、指数変換回路の可変範囲
を決定する指数変換特性の傾きは、マスターブロック3
02内のMOSトランジスタのサイズ比(m:1/m)
と基準入力電圧Vrefにより決定されるため、能動素
子の特性変動や温度変動などに依存しないことになる。
【0171】
【実施例】以下、図10の指数変換回路を用いた可変利
得アンプ(可変利得回路)の実施例について説明する。
【0172】[第1の実施例]図12は、本発明に関わ
る可変利得アンプを用いたシステムの基本構成を示して
いる。図13は、図12の可変利得アンプ10の具体例
を示している。
【0173】利得制御回路11としては、図10に示す
指数変換回路がそのまま使用される。また、本例では、
可変利得アンプ10は、MOSトランジスタM401,
M402,M403、抵抗素子Ri401,Ri40
2,r401,r402及びキャパシタCから構成され
る。
【0174】このシステムでは、まず、制御電圧Vcが
利得制御回路(指数変換回路)11に入力され、また、
利得制御回路11により利得制御信号ln Vc(又
は、ln(Icont))が生成される。一方、可変利
得アンプ10では、入力信号INp,INmに基づい
て、出力信号Outp,Outmが生成される。
【0175】ここで、可変利得アンプ10には、利得制
御回路11から出力される利得制御信号ln Vc(又
は、ln(Icont))が入力されるため、可変利得
アンプ10の利得は、利得制御信号ln Vc(又は、
ln(Icont))に基づいて変化する。即ち、利得
制御信号ln Vc(又は、ln(Icont))によ
り、MOSトランジスタM402,M403のゲート電
圧であるバイアス電圧Vbiasを変化させれば、可変
利得アンプ10の利得を自由に変化させることができ
る。
【0176】[第2の実施例]図14は、本発明に関わ
る可変利得アンプを用いたシステムの基本構成を示して
いる。
【0177】利得制御回路11としては、図10に示す
指数変換回路がそのまま使用される。また、本例では、
説明を簡略化するため、可変利得アンプ502は、シン
グル入力で動作するものとし、MOSトランジスタM5
03,M504、抵抗素子Rin,RL及びキャパシタ
Cから構成される。Vinは、可変利得アンプ502の
入力信号、Voutは、可変利得アンプの出力信号であ
り、可変利得アンプ502の利得は、利得制御信号Ib
ias(=ln Vc)により制御される。
【0178】基準ブロック301は、バイアス回路50
1及びMOSトランジスタM507,M300から構成
される。MOSトランジスタM300には、電流Ire
fが流れ、MOSトランジスタM300のドレイン電圧
は、基準電圧Vcom1として出力される。
【0179】バイアス回路501は、MOSトランジス
タM501,M502,M505,M506及び抵抗素
子Rsから構成される。MOSトランジスタM501と
MOSトランジスタM502のサイズ比(駆動力比)
は、1:4に設定される。ここで、図中、W/Lは、チ
ャネル幅/チャネル長を示している。
【0180】ところで、かかる場合において、可変利得
アンプ502内のMOSトランジスタM504のサイズ
(駆動力)が、4NW/Lに設定されていると、バイア
ス回路501と可変利得アンプ502の関係は、以下の
式(16)に示すようになる。
【0181】
【数16】
【0182】ここで、Rsは、バイアス回路501内の
抵抗素子Rsの抵抗値、RLは、可変利得アンプ502
内の抵抗素子RLの抵抗値である。また、Nは、MOS
トランジスタのサイズ比により決定される値である。
【0183】このように、本発明の指数変換回路を用い
て、可変利得アンプ502の利得制御を行えば、可変利
得アンプ502の利得の可変範囲及びその利得特性が、
MOSトランジスタの特性変化や温度変化に対して変動
し難くなる。
【0184】なお、図14の可変利得アンプ502にお
いて、バイアス回路501内のMOSトランジスタM5
01,M502及び可変利得アンプ502内のMOSト
ランジスタM503,M504を、それぞれ強反転領域
内で動作させ、さらに、可変利得アンプ502のバイア
ス電流Ibiasを利得制御回路(指数変換回路)11
により1〜10倍の範囲で変化させた場合には、可変利
得アンプ502は、10dB分の利得変化を実現でき
る。
【0185】これに対して、図14の可変利得アンプ5
02において、バイアス回路501内のMOSトランジ
スタM501,M502及び可変利得アンプ502内の
MOSトランジスタM503,M504を、それぞれ弱
反転領域で動作させ、さらに、可変利得アンプ502の
バイアス電流Ibiasを利得制御回路(指数変換回
路)11により1〜10倍の範囲で変化させた場合に
は、可変利得アンプ502は、20dB分の利得変化を
実現できる。
【0186】[第3の実施例]MOSトランジスタの動
作特性は、バイアス電圧により変化(弱反転領域←→強
反転領域)するため、1つの可変利得アンプ502のみ
でシステムを構成した場合、広範囲の利得変化を実現す
ることが困難になる。
【0187】この問題を解決する実施例について説明す
る。
【0188】図15は、本発明に関わる可変利得アンプ
を用いたシステムの基本構成を示している。
【0189】このシステムの特徴は、複数個の可変利得
アンプ( Variable Gain Amplifier= VGA )を直列接続
し、広範囲の利得変化を実現した点にある。利得制御回
路11A,11Bとしては、図10に示す指数変換回路
がそのまま使用される。
【0190】前半の複数個(本例では、2個)の可変利
得アンプVGAの利得は、利得制御回路11A及び基準
ブロック301Aにより生成される利得制御信号Ibi
as(squ.)により制御される。即ち、破線601
で囲んだ部分においては、2個の可変利得アンプVGA
は、利得制御回路11A及び基準ブロック(バイアス回
路)301Aによって強反転領域内で動作する。
【0191】これに対して、後半の複数個(本例では、
3個)の可変利得アンプVGAの利得は、利得制御回路
11B及び基準ブロック301Bにより生成される利得
制御信号Ibias(exp.)により制御される。即
ち、破線602で囲んだ部分においては、3個の可変利
得アンプVGAは、利得制御回路11B及び基準ブロッ
ク(バイアス回路)301Bによって弱反転領域で動作
する。
【0192】結果として、図15に示される利得制御回
路(指数変換回路)及び可変利得アンプから構成される
システムにおいては、80dB分の利得変化を実現する
ことが可能となり、例えば、このシステムをCDMA方
式の受信器のIF段の可変利得増幅器などに適用するこ
とができる。また、増幅器の組み合せを変えることによ
り、様々な利得の増幅器が構成できる。
【0193】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の指数変
換回路によれば、集積回路の製造過程や、温度変動など
によって、指数変換回路を構成する能動素子の特性に変
動が生じた場合であっても、これにより制御入力信号に
対する指数変換特性が影響を受けることがない。また、
この指数変換回路を可変利得回路(可変利得アンプ)に
適用することにより、集積回路としてチップ内に実現さ
れた可変利得回路であっても、利得の可変範囲を所望の
範囲に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に関わる指数変換回
路を示す図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に関わる指数変換回
路を示す図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に関わる指数変換回
路を示す図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に関わる指数変換回
路を示す図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に関わる指数変換回
路を示す図。
【図6】電圧変換回路の具体例を示す図。
【図7】電流比較回路の具体例を示す図。
【図8】本発明の第6の実施の形態に関わる指数変換回
路を示す図。
【図9】本発明の第7の実施の形態に関わる指数変換回
路を示す図。
【図10】本発明の第8の実施の形態に関わる指数変換
回路を示す図。
【図11】本発明に関わる指数変換回路の動作の様子を
示す図。
【図12】本発明に関わる指数変換回路と可変利得アン
プのシステムの第1例を示す図。
【図13】本発明に関わる可変利得アンプの具体例を示
す図。
【図14】本発明に関わる指数変換回路と可変利得アン
プのシステムの第2例を示す図。
【図15】本発明に関わる指数変換回路と可変利得アン
プのシステムの第3例を示す図。
【図16】従来の指数変換回路と可変利得アンプのシス
テムの一例を示す図。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1
I :電圧変換回路、 2A,2B,2C、2D,2E,2F,2G :指数変
換素子、 3,3A,3B,3C :電流比較回路、 4,4A,4B :電圧比較回路、 5 :対数変換素子、 6−1,6−2,・・・6−(n−1) :マスター指
数変換回路、 7 :多項式回路、 8 :スレーブ指数変換回
路、 9 :導関数回路(一次の
多項式回路)、 10,502,702 :可変利得アンプ、 11,11A,11B,701 :利得制御回路(指数
変換回路)、 301,301A,301B :基準ブロック、 302 :マスターブロック、 303 :スレーブブロック、 304,306 :演算増幅器、 305,307 :可変トランスコンダ
クタンスアンプ、 501 :バイアス回路、 601 :線形領域動作の可変
利得アンプ、 602 :弱反転領域動作の可
変利得アンプ、 M301,・・・M307, M401,・・・M403: :MOSトランジス
タ、 M501,・・・M506, M701,・・・M705: :MOSトランジス
タ、 r401, r402 :負荷抵抗、 Ri401, Ri402 :入力抵抗、 RL : :負荷抵抗、 Rin: :入力抵抗、 Vc : :制御電圧。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板倉 哲朗 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5J100 AA02 AA03 BA03 BB01 BB02 BB07 BB11 BC02 CA00 CA02 CA05 CA19 CA23 DA06 EA02 FA01 FA02

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の利得制御信号に基づいて、第1及
    び第2の基準入力電圧を第1及び第2の差動出力電圧に
    変換する第1の電圧変換回路と、前記第1の差動出力電
    圧に対して指数関数的に変化する第1の出力電流を生成
    する第1の指数変換素子と、前記第2の差動出力電圧に
    対して指数関数的に変化する第2の出力電流を生成する
    第2の指数変換素子と、前記第1及び第2の出力電流の
    比に応じて前記第1の利得制御信号を変化させる電流比
    較回路と、前記第1の利得制御信号に基づいて、制御入
    力電圧及び前記第1の基準入力電圧を第3及び第4の差
    動出力電圧に変換する第2の電圧変換回路と、前記第3
    又は第4の差動出力電圧に対して指数関数的に変化する
    第3の出力電流を生成する第3の指数変換素子とを具備
    することを特徴とする指数変換回路。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の電圧変換回路は、そ
    れぞれ、同相モード検出回路及び同相モードフィードバ
    ック回路を有し、前記同相モードフィードバック回路に
    は基準電圧が入力され、前記基準電圧は、温度特性を有
    する基準入力電流の対数となるように、対数変換素子か
    ら構成されることを特徴とする請求項1記載の指数変換
    回路。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の指数変換素子は、そ
    れぞれ弱反転領域で動作する電界効果トランジスタから
    構成されることを特徴とする請求項1記載の指数変換回
    路。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の指数変換素子は、そ
    れぞれバイポーラトランジスタから構成されることを特
    徴とする請求項1記載の指数変換回路。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の指数変換回路と、前記指
    数変換回路の前記第3の出力電流により利得が制御され
    る複数の可変利得アンプとを具備し、前記複数の可変利
    得アンプは、互いに直列接続されていることを特徴とす
    る可変利得回路。
  6. 【請求項6】 第1の利得制御信号に基づいて、第1及
    び第2の基準入力電圧を第1及び第2の差動出力電圧に
    変換する第1の電圧変換回路と、前記第1の差動出力電
    圧に対して指数関数的に変化する第1の出力電流を生成
    する第1の指数変換素子と、前記第2の差動出力電圧に
    対して指数関数的に変化する第2の出力電流を生成する
    第2の指数変換素子と、前記第1及び第2の出力電流の
    比に応じて前記第1の利得制御信号を変化させる第1の
    電流比較回路と、第2の利得制御信号に基づいて、第3
    の基準入力電圧及び前記第1の基準入力電圧を第3及び
    第4の差動出力電圧に変換する第2の電圧変換回路と、
    前記第3の差動出力電圧に対して指数関数的に変化する
    第3の出力電流を生成する第3の指数変換素子と、前記
    第4の差動出力電圧に対して指数関数的に変化する第4
    の出力電流を生成する第4の指数変換素子と、前記第3
    及び第4の出力電流の比に応じて前記第2の利得制御信
    号を変化させる第2の電流比較回路と、第3の利得制御
    信号に基づいて、前記第2の基準入力電圧及び前記第3
    の基準入力電圧を第5及び第6の差動出力電圧に変換す
    る第3の電圧変換回路と、前記第5又は第6の差動出力
    電圧と前記第2の利得制御信号との比に応じて前記第3
    の利得制御信号を生成する電圧比較回路と、前記第3の
    利得制御信号に基づいて、制御入力電圧及び前記第1の
    基準入力電圧を第7及び第8の差動出力電圧に変換する
    第4の電圧変換回路と、第4の利得制御信号に基づい
    て、前記制御入力電圧及び前記第1の基準入力電圧を第
    9の差動出力電圧に変換する第5の電圧変換回路と、前
    記第9の差動出力電圧に対して指数関数的に変化する第
    5の出力電流を生成する第5の指数変換素子とを具備
    し、前記第7又は第8の差動出力電圧のうちの1つが前
    記第4の利得制御信号となり、前記第5の出力電流を前
    記制御入力電圧に対して線形かつ指数関数的に変化させ
    ることを特徴とする指数変換回路。
  7. 【請求項7】 前記第1、第2、第3及び第4の電圧変
    換回路は、それぞれ、同相モード検出回路及び同相モー
    ドフィードバック回路を有し、前記第3及び第4の電圧
    変換回路内の前記同相モードフィードバック回路には、
    前記第1の利得制御信号が入力されることを特徴とする
    請求項6記載の指数変換回路。
  8. 【請求項8】 前記第1、第2、第3、第4及び第5の
    指数変換素子は、それぞれ弱反転領域で動作する電界効
    果トランジスタから構成されることを特徴とする請求項
    6記載の指数変換回路。
  9. 【請求項9】 前記第1、第2、第3、第4及び第5の
    指数変換素子は、それぞれバイポーラトランジスタから
    構成されることを特徴とする請求項6記載の指数変換回
    路。
  10. 【請求項10】 請求項6記載の指数変換回路と、前記
    指数変換回路の前記第5の出力電流により利得が制御さ
    れる複数の可変利得アンプとを具備し、前記複数の可変
    利得アンプは、互いに直列接続されていることを特徴と
    する可変利得回路。
  11. 【請求項11】 複数のマスター指数変換回路と、前記
    複数のマスター指数変換回路の出力信号、複数の基準入
    力電圧及び制御入力電圧が入力され、所定の関数に従っ
    て前記制御入力電圧を変換する多項式回路と、前記多項
    式回路の出力電圧が入力されるスレーブ指数変換回路と
    を具備し、前記複数のマスター指数変換回路の各々は、
    利得制御信号に基づいて、2つの基準入力電圧を第1及
    び第2の差動出力電圧に変換する第1の電圧変換回路
    と、前記第1の差動出力電圧に対して指数関数的に変化
    する第1の出力電流を生成する第1の指数変換素子と、
    前記第2の差動出力電圧に対して指数関数的に変化する
    第2の出力電流を生成する第2の指数変換素子と、前記
    第1及び第2の出力電流の比に応じて前記利得制御信号
    を変化させる電流比較回路とから構成され、前記スレー
    ブ指数変換回路は、前記多項式回路の出力電圧に基づい
    て、基準電圧及び前記制御入力電圧を第3の差動出力電
    圧に変換する第2の電圧変換回路と、前記第3の差動出
    力電圧に対して指数関数的に変化する第3の出力電流を
    生成する第3の指数変換素子とから構成されることを特
    徴とする指数変換回路。
  12. 【請求項12】 前記第1、第2及び第3の指数変換素
    子は、弱反転領域で動作する電界効果トランジスタから
    構成されることを特徴とする請求項11記載の指数変換
    回路。
  13. 【請求項13】 前記第1、第2及び第3の指数変換素
    子は、バイポーラトランジスタから構成されることを特
    徴とする請求項11記載の指数変換回路。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の指数変換回路と、前
    記指数変換回路の前記第3の出力電流により利得が制御
    される複数の可変利得アンプとを具備し、前記複数の可
    変利得アンプは、互いに直列接続されていることを特徴
    とする可変利得回路。
  15. 【請求項15】 ゲート及びドレインが互いに接続さ
    れ、ソースが接地点に接続され、請求項1記載の指数変
    換回路の第2の利得制御信号がバイアス信号として前記
    ゲートに与えられる第1の電界効果トランジスタと、差
    動増幅回路を構成し、第1及び第2の入力信号に基づい
    て第1及び第2の出力信号を出力する第2及び第3の電
    界効果トランジスタと、前記第1の電界効果トランジス
    タのゲートと前記第2の電界効果トランジスタのゲート
    の間に接続される第1の抵抗素子と、前記第1の電界効
    果トランジスタのゲートと前記第3の電界効果トランジ
    スタのゲートの間に接続される第2の抵抗素子とを具備
    し、前記第1の電界効果トランジスタは、強反転領域で
    動作を行い、その利得は、前記第2の利得制御信号によ
    り制御されることを特徴とする可変利得回路。
  16. 【請求項16】 ゲート及びドレインが互いに接続さ
    れ、ソースが接地点に接続され、請求項1記載の指数変
    換回路の第2の利得制御信号がバイアス信号として前記
    ゲートに与えられる第1の電界効果トランジスタと、差
    動増幅回路を構成し、第1及び第2の入力信号に基づい
    て第1及び第2の出力信号を出力する第2及び第3の電
    界効果トランジスタと、前記第1の電界効果トランジス
    タのゲートと前記第2の電界効果トランジスタのゲート
    の間に接続される第1の抵抗素子と、前記第1の電界効
    果トランジスタのゲートと前記第3の電界効果トランジ
    スタのゲートの間に接続される第2の抵抗素子とを具備
    し、前記第1の電界効果トランジスタは、弱反転領域で
    動作を行い、その利得は、前記第2の利得制御信号によ
    り制御されることを特徴とする可変利得回路。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の可変利得回路と請求
    項16記載の可変利得回路とを直列接続したことを特徴
    とする可変利得回路。
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