JP2002086335A - 光学素子の研削・研磨加工装置 - Google Patents

光学素子の研削・研磨加工装置

Info

Publication number
JP2002086335A
JP2002086335A JP2000273684A JP2000273684A JP2002086335A JP 2002086335 A JP2002086335 A JP 2002086335A JP 2000273684 A JP2000273684 A JP 2000273684A JP 2000273684 A JP2000273684 A JP 2000273684A JP 2002086335 A JP2002086335 A JP 2002086335A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
grinding
rotation speed
impeller
support shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000273684A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4285894B2 (ja
Inventor
Shinya Iida
慎弥 飯田
Toshiya Akita
俊哉 秋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2000273684A priority Critical patent/JP4285894B2/ja
Publication of JP2002086335A publication Critical patent/JP2002086335A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4285894B2 publication Critical patent/JP4285894B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学素子が砥石との摺動抵抗によって回転す
る加工において、光学素子の回転を常にある値以上の回
転速度に保ち、光学素子を良好に加工する。 【解決手段】 砥石に光学素子1を当接させ、砥石を駆
動回転させて光学素子1を加工する光学素子の研削・研
磨加工装置において、光学素子1を回転自在に保持する
ワーク支持軸2と、ワーク支持軸2に設置された羽根車
23と、羽根車23に圧縮流体を噴出するエアノズル2
5に連通する圧縮空気供給装置26と、ワーク支持軸2
の回転数を測定する回転数計測器27と、ワーク支持軸
2の回転数に基づいて圧縮空気供給装置を作動させる制
御装置28と、を具備し、砥石の回転に従属して回転す
る光学素子1の回転数が低下した際に、エアノズル25
から圧縮流体を噴出して羽根車に回転力を付与し、ワー
ク支持軸2と光学素子1の回転数を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子の研削・
研磨加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学素子の研削・研磨加工装置に関する
従来技術としては、例えば、特公平7−112667号
公報に記載されているものがある。
【0003】図13はこの光学素子の研削・研磨加工装
置を示す斜視概念図である。研削・研磨加工装置の上軸
(図示省略)には、ステー部材101が固設されてい
る。ステー部材101の下端部には、コ字状の第1揺動
部材102が、その中心軸線を揺動中心として揺動自在
に取り付けられている。第1揺動部材102の両先端部
には、コ字状の第2揺動部材103の両先端部が揺動自
在に取り付けられている。第2揺動部材103は、第1
揺動部材102の両先端部を結ぶ軸線まわりに揺動でき
る。そして、加工される光学素子であるワーク104を
軸先端部にて支持するワーク支持軸105は、第2揺動
部材103の中心部に、回転自在に支承されている。
【0004】ここで、第1揺動部材102の揺動中心で
ある軸線Xと、第2揺動部材103の揺動中心である軸
線Yと、ワーク支持軸105の回転中心である軸線Zと
は、O点で交わっており、O点はワーク104の下方に
位置している。
【0005】図14は、加工時のワーク104と砥石1
08の正面略断面図である。ワーク104の研削・研磨
加工を行う砥石108は、ワーク104の被加工面10
4aを転写した形状の砥石面108aを有する。ワーク
104の研削・研磨加工を行う際は、砥石面108aと
被加工面104aとを当接させ、この当接部に加工液
(図示省略)を供給し、砥石108を砥石軸108bま
わりに回転させつつ、砥石108を被加工面104aに
ならって揺動させる。このとき、ワーク104は、砥石
108との摺動抵抗によって軸線Zまわりに回転させら
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成では、ワーク
104は、駆動回転する砥石108と当接することで、
摺動抵抗によって従属的に回転させられる。ワーク10
4の直径が3mm以下になる場合、砥石108の直径の
減少によりワーク104に付与される回転モーメントが
減少し、また、ワーク104と砥石108との接触面積
が減少する。このため、ワーク104と砥石108との
摺動抵抗が減少し、ワーク104の回転が極めて低速に
なる、または停止することがある。
【0007】さらに、回転する砥石108の砥石面10
8aの周速度は、中心付近では小さく、外縁付近では大
きい。したがって、砥石108に当接したワーク104
の被加工面104aでは、当接場所によって加工の取り
代が異なる。すなわち、ワーク104の被加工面104
aのうち、主に砥石108の中心付近に当接する部分の
取り代は小さく、主に外周付近に当接する部分の取り代
は大きくなる。加工中にワーク104の回転が減速また
は停止する場合、被加工面104aの部分によって取り
代の差が大きくなり、球面形状精度が悪化する。逆に、
加工中にワーク104が適度に回転すると、被加工面1
04aは砥石108の中心付近にも外縁付近にも当接
し、被加工面104a全面の取り代がほぼ均一になり、
良好な球面形状精度、表面精度が得られる。
【0008】また、ワーク104の回転が減速または停
止した場合、加工液が被加工面104aと砥石面108
aとの隙間全体に供給されず、加工液の効果が充分に得
られないので、球面形状精度、表面精度が悪化する。し
かし、加工中にワーク104が適度に回転すると、被加
工面104aと砥石面108aとの隙間に介在する加工
液が隙間全体へと流動させられ、被加工面104a全体
で潤滑や冷却といった加工液の効果が得られる。
【0009】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、光学素子が砥石との摺動抵抗に
よって回転する加工において、光学素子の回転を常にあ
る値以上の回転速度に保ち、光学素子を良好に加工する
ことができる光学素子の研削・研磨加工装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る研削・研磨加工装置は、砥
石に光学素子を当接させ、砥石を駆動回転させる、光学
素子の研削・研磨加工装置において、光学素子を回転自
在に保持するワーク支持軸と、上記ワーク支持軸に設置
された羽根車と、上記羽根車に圧縮流体を噴出する圧縮
流体噴出手段と、上記ワーク支持軸の回転数を測定する
回転数測定手段と、上記ワーク支持軸の回転数に基づい
て上記圧縮流体噴出手段を作動させる制御装置と、を具
備することとした。
【0011】また、本発明の請求項2に係る研削・研磨
加工装置は、請求項1にあって、光学素子はレンズであ
ることとした。
【0012】さらに、本発明の請求項3に係る研削・研
磨加工装置は、請求項1または2にあって、圧縮流体は
圧縮空気であることとした。
【0013】また、本発明の請求項4に係る研削・研磨
加工装置は、請求項1、2または3のいずれかにあっ
て、回転数測定手段は、回転体に取り付けた反射板から
の反射光を検出し、検出の時間間隔から回転体の回転数
を割り出す装置であることとした。
【0014】本発明の請求項1に係る光学素子の研削・
研磨加工装置によれば、加工中にワーク支持軸の回転数
を回転数測定手段により検出し、この回転数が設定下限
値以下となった場合、ワーク支持軸に設置された羽根車
に、圧縮流体供給手段から圧縮流体が供給され、ワーク
支持軸に回転力が付与される。また、ワーク支持軸の回
転数が設定上限値以上となった場合、羽根車に圧縮流体
供給手段から圧縮流体を供給し、ワーク支持軸の回転を
減少させる力を付与する。そして、ワーク支持軸すなわ
ち砥石に当接している光学素子の回転数を設定値範囲内
に維持し、光学素子の球面形状、表面精度を良好な状態
に加工する。
【0015】本発明の請求項2に係る光学素子の研削・
研磨加工装置によれば、光学素子としてのレンズを良好
に加工する。
【0016】本発明の請求項3に係る光学素子の研削・
研磨加工装置によれば、圧縮空気を羽根車に噴射して羽
根車の回転数を維持する付勢力を確実に作用させる。
【0017】本発明の請求項4に係る光学素子の研削・
研磨加工装置によれば、回転数測定手段は、光学素子と
一体的に回転する回転体に光を照射し、回転体の一部分
に取り付けた反射板からの反射光を検出する。このと
き、反射板は回転体と同じ回転数で回転し、反射板から
の反射光は間欠的に検出される。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)発明の実施の形
態1は、請求項1,2,3または4記載の発明に対する
実施の形態である。発明の実施の形態1を図1、図2、
図3、図4に基づいて説明する。図1は実施の形態1に
おける光学素子の研削・研磨加工装置の斜視概念図、図
2は同装置の要部を示す正面略断面図、図3は同要部を
示す側面図、図4は同要部を示す斜視図である。
【0019】各図において、光学素子はレンズ1とす
る。研削・研磨加工装置の上軸11は、上下方向に移動
可能で、かつ、加圧可能である。この上軸11にはネジ
孔12が形成され、ステー部材14の上部に形成された
貫通孔14aに貫通させたボルト13をネジ孔12に螺
着することによって、ステー部材14が上軸11に固設
されている。
【0020】ステー部材14の下端部には、コ字状の第
1揺動部材15に固定された支軸17が、ステー部材1
4に設けた軸受16を介して揺動可能に設置され、ナッ
ト18で締め付け固定されている。第1揺動部材15
は、その中心軸線(支軸17、軸線X)まわりで(a)
方向に揺動可能である。
【0021】第1揺動部材15の両先端部には、それぞ
れ支軸21が固定され、コ字状の第2揺動部材19の両
先端部がその両端部に設けた軸受20を介して支軸21
に支持されている。第2揺動部材19は支軸21(軸線
Y)まわりで(b)方向に揺動可能である。
【0022】支軸17,21の各中心軸線はO点で交差
する構成であり、第1揺動部材15および第2揺動部材
19はそれぞれ、O点を中心に(a)および(b)方向
に揺動するようになっている。
【0023】第2揺動部材19の中央下部には、第2揺
動部材19に設けた軸受22を介してワーク支持軸2が
その下端部をO点に向けて回転可能に支持されている。
ワーク支持軸2は、軸受22に支持される軸部2aの下
端に略円柱状の皿保持部2bを有し、皿保持部2b内に
磁石2cが設置されている。
【0024】レンズ保持皿3は、磁性ステンレス材から
なり、円柱状の本体の一端にレンズ1の裏面(被加工面
1aとは反対側の面)と接着するレンズ接着面3aを有
する凹状のレンズ保持部と、本体の他端に皿保持部2b
を密に内挿する内挿孔3bとを有する。ワーク支持軸2
は、皿保持部2bを内挿孔3bに内挿した状態で、磁石
2cでレンズ保持皿3を磁力吸引することによって、接
着してあるレンズ1の被加工面1aを下方向に向けた状
態でレンズ保持皿3をワーク支持軸2に対して相対的に
回転しないように保持することができる。
【0025】第2揺動部材19の中央上部の貫通孔19
aには、ワーク支持軸2の軸部2aの上端が突出してお
り、側面に羽根部を有する羽根車23が軸部2aの上部
に同軸に固設されて第2揺動部材19の上方に配設され
ている。また、軸部2aの上部側面には、軸部2aの側
面の一部を被うように反射板24が貼り付けられてい
る。
【0026】羽根車23の横位置には、エアノズル25
が配設されている。エアノズル25は、その根元部25
aが上軸11に固設され、その先端部25bは羽根車2
3に向いている。さらに、根元部25aは圧縮空気供給
装置26に連通しており、圧縮空気供給装置26から圧
縮空気を供給し、エアノズル25の先端部25bから羽
根車23の羽根部へと圧縮空気を噴出することができ
る。エアノズル25と圧縮空気供給装置26により圧縮
流体供給手段を構成し、エアノズル25は流体噴出部と
して機能する。
【0027】また、ワーク支持軸2の軸部2a上部の横
位置には、回転数測定手段としての回転数計測器27が
配設されている。回転数計測器27は、その発光部27
aおよび受光部27bが反射板24を貼り付けたワーク
支持軸2の軸部2a上部に対向しており、支柱27cに
よって上軸11に固設されている。発光部27aからは
光線が照射されており、その照射光線が反射板24に当
たった場合に、反射板24で反射した反射光線を受光部
27bが感知する。ワーク支持軸2が回転していると
き、反射板24からの反射光線は間欠的に感知され、回
転数計測器27は、受光部27bが反射光線を感知する
時間的間隔から、ワーク支持軸2の回転数を算出する。
【0028】圧縮空気供給装置26と回転数計測器27
とは、制御装置28に接続している。制御装置28は、
回転数計測器27からワーク支持軸2の回転数の測定結
果を得ており、この測定結果がある設定値以下となった
場合に、圧縮空気供給装置26を作動させて圧縮空気を
エアノズル25に供給する。
【0029】レンズ保持皿3を介してワーク支持軸2に
保持したレンズ1の被加工面1aを加工する砥石4は、
レンズ1の被加工面1aを転写した形状の砥石面4aを
上端に有し、下端で研削・研磨加工装置本体の下軸(図
示省略)に螺着されている。下軸は、砥石4の中心軸ま
わりに駆動回転し、また、レンズ1の被加工面1aに沿
って揺動することができる。
【0030】上記構成の光学素子の研削・研磨加工装置
によるレンズの研削・研磨加工を説明する。まず、レン
ズ1を接着保持したレンズ保持皿3をワーク支持軸2で
磁力吸引によって保持する。次に、研削・研磨加工装置
の上軸11を下降させ、レンズ1の被加工面1aを砥石
4の砥石面4aに当接させる。
【0031】そして、上軸11の荷重機構(図示省略)
によってレンズ1の被加工面1aに加わる荷重の大きさ
を調節し、加工液をレンズ1と砥石4との間に供給し、
下軸(図示省略)により砥石4を駆動回転させつつ揺動
運動させることによって、被加工面1aが砥石4の砥石
面4aにより加工される。このとき、レンズ1は、駆動
回転する砥石4の砥石面4aからの摺動抵抗を受け、従
属的に回転させられ、ワーク支持軸2も同じ回転数で回
転する。また、レンズ1と砥石4とが当接することによ
ってレンズ1に伝達される荷重や振動を分散するよう
に、第1揺動部材15および第2揺動部材19は、O点
まわりで自在に揺動する。
【0032】加工中、制御装置28は、回転数測定器2
7によって測定されるワーク支持軸2の回転数(すなわ
ちレンズ1の回転数)を常に監視している。そして、ワ
ーク支持軸2の回転数が設定下限値以下となった場合、
圧縮空気供給装置26を作動させ、エアノズル25から
羽根車23へと圧縮空気を噴出させる。これによって、
ワーク支持軸2は、その回転数を増加させる力を得る。
【0033】発明の実施の形態1における光学素子の研
削・研磨加工装置では、加工中、光学素子(レンズ)1
と砥石4との摺動抵抗が低下し、レンズ1およびワーク
支持軸2の従属的回転の回転数が低下した場合、ワーク
支持軸2に固設された羽根車23にエアノズル25から
圧縮空気が噴射され、羽根車23に回転する力が付与さ
れることで、レンズ1およびワーク支持軸2の回転数は
増加する。したがって、加工中にレンズ1の回転数が低
下することに起因する悪影響を防止することができる。
すなわち、レンズ1の被加工面1aの局所に過大な荷重
が加わることによって球面形状精度が悪化するのを防止
できるとともに、加工液がレンズ1と砥石4との隙間全
体に行き渡らないことによって表面精度が悪化するのを
防止することができる。
【0034】(実施の形態2)発明の実施の形態2は、
請求項1,2,3または4記載の発明に対する実施の形
態である。発明の実施の形態2を図5、図6に基づいて
説明する。図5は発明の実施の形態2における光学素子
の研削・研磨加工装置の要部を示す斜視図、図6は同要
部を示す上面断面図である。
【0035】発明の実施の形態2における光学素子の研
削・研磨加工装置には、エアノズル25が羽根車23に
付与する回転力とは反対方向の回転力を付与する圧縮空
気を噴出する第2エアノズル31が配設されている。第
2エアノズル31は、エアノズル25の反対側からその
先端部31aが羽根車23を向くように、エアノズル2
5と同様に上軸11に固設されている。第2エアノズル
31の根元部(図示省略)は第2圧縮空気供給装置32
が連通しており、第2圧縮空気供給装置32から第2エ
アノズル31に圧縮空気を供給し、第2エアノズル31
の先端部31aから羽根車23に対して圧縮空気を噴出
することができる。第2エアノズル31からの圧縮空気
は、羽根車23の回転を減速する力を付与する。第2エ
アノズル31と第2圧縮空気供給装置32により圧縮流
体供給装置を構成している。
【0036】制御装置28は、第2圧縮空気供給装置3
2にも接続しており、回転数計測器27によって測定し
たワーク支持軸2の回転数が設定上限値以上となった場
合、第2圧縮空気供給装置32を作動させる。その他の
構成は発明の実施の形態1と同様とする。
【0037】上記構成の光学素子の研削・研磨加工装置
によるレンズの研削・研磨加工では、加工中、制御装置
28は、回転数測定器27によって測定されるワーク支
持軸2の回転数(すなわちレンズ1の回転数)を常に監
視している。そして、ワーク支持軸2の回転数が設定上
限値以上となった場合、第2圧縮空気供給装置32を作
動させ、第2エアノズル31から羽根車23へと圧縮空
気を噴出させる。これによって、ワーク支持軸2は、そ
の回転数を減少させる力を得る。その他の作用は発明の
実施の形態1と同様である。
【0038】発明の実施の形態2における光学素子の研
削・研磨加工装置では、ワーク支持軸2の回転数が設定
値以下あるいは設定値以上となった場合においても、ワ
ーク支持軸2の回転数を設定値範囲内に維持することが
できる。
【0039】すなわち、加工中、光学素子(レンズ)1
と砥石4との摺動抵抗が上昇し、レンズ1およびワーク
支持軸2の従属的回転の回転数が上昇した場合、ワーク
支持軸2に固設された羽根車23に第2エアノズル31
から圧縮空気が噴射され、羽根車23の回転数を減少す
る力が付与されることで、レンズ1およびワーク支持軸
2の回転数は減少する。したがって、加工中にレンズ1
の回転数が増加することに起因する悪影響を防止するが
できる。すなわち、レンズ1の被加工面1aと砥石4の
砥石面4aとの相対的な速度差が小さくなり、光学素子
の取り代が減少するのを防止できるとともに、局所的に
レンズ1の被加工面1aと砥石4の砥石面4aとの相対
速度差がゼロとなり、レンズ1のその位置における球面
形状精度が著しく悪化するのを防止することができる。
また、加工中、光学素子(レンズ)1と砥石4との摺動
抵抗が低下してレンズ1およびワーク支持軸2の従属的
回転の回転数が低下した場合、実施の形態1と同様にし
てエアノズル25からの圧縮空気によりレンズ1および
ワーク支持軸の回転数を増加させることができる。その
他の効果は発明の実施の形態1と同様である。
【0040】(実施の形態3)発明の実施の形態3は、
請求項1または2記載の発明に対する実施の形態であ
る。発明の実施の形態3を図7、図8に基づいて説明す
る。図7は発明の実施の形態3における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す正面略断面図、図8は同要
部を示す上面断面図である。
【0041】第2揺動部材19の中央上部の貫通孔19
aに、ワーク支持軸2の軸部2aの上端が突出してお
り、羽根車23が軸部2aの上部に同軸に固設され第2
揺動部材19の上方に配設されている。羽根車23は、
カバー41により羽根車23を非接触で内包するよう
に、その上面と羽根部が内包部材としてのカバー41に
囲まれている。カバー41は、第2揺動部材19の中央
上部に固設されており、羽根車23は、カバー41と第
2揺動部材19の上面により全体が囲まれている。
【0042】カバー41上部に回転数測定手段としての
回転数計測器42が固設されており、回転数計測器42
の測定軸42aはワーク支持軸2の軸部2a上端と結合
している。回転数計測器42は、測定軸42aが発電機
(図示省略)の一部となっていて、測定軸42aの回転
数に応じ起電力が生じることによって、回転数を計測す
る器械であり、制御装置28に接続している。
【0043】羽根車23の羽根部に対向するカバー41
の側面には、ノズル取り付け口41aが開設されてエア
ノズル25が固定されており、エアノズル25から噴出
する圧縮空気を羽根車23に当てて羽根車23を加速さ
せる構造となっている。また、カバー41の側面のノズ
ル取り付け口41aと対向するカバー41の側面には排
出口41bが貫通されており、エアノズル25から噴出
した圧縮空気は排出口41bからカバー41の外側へ排
出される。また、カバー41内に噴出された圧縮空気の
一部は、第2揺動部材19の貫通孔19aと、ワーク支
持軸2および軸受22の隙間を通り、カバー41の外側
へ排出される。その他の構成は発明の実施の形態1と同
様とする。なお、ワーク支持軸2の軸部2aへの反射板
24の配設は不要である。
【0044】上記構成の光学素子の研削・研磨加工装置
によるレンズの研削・研磨加工では、エアノズル25か
らカバー41内に噴出した圧縮空気が拡散されず、少な
い圧力損失で羽根車23に当たる。また、カバー41の
内部、軸受22とワーク支持軸2の隙間などの気圧が外
部の大気より高くなる。また、回転数計測器42はワー
ク支持軸2の回転数を直結で検出する。その他の作用は
発明の実施の形態1と同様である。
【0045】発明の実施の形態3における光学素子の研
削・研磨加工装置では、圧縮空気はエアノズル25から
カバー41内に噴出されて少ない圧力損失で羽根車23
に当たるので、より大きい回転力をワーク支持軸2に付
与することができる。また、カバー41内部、軸受22
とワーク支持軸2の隙間は、大気圧より高い気圧とな
り、加工液が侵入しないので、加工液の付着によってこ
れらの部品が損耗するのを低減することができる。ま
た、回転数計測器42が直結でワーク支持軸2の回転数
を測定するので、非接触で測定する際のように、噴霧状
の加工液で測定を妨げられるようなことがない。その他
の効果は発明の実施の形態1と同様である。
【0046】(実施の形態4)発明の実施の形態4は、
請求項1,2または3記載の発明に対する実施の形態で
ある。発明の実施の形態4を図9、図10に基づいて説
明する。図9は発明の実施の形態4における光学素子の
研削・研磨加工装置の要部を示す正面略断面図、図10
は光学素子の研削・研磨加工装置の要部を示す斜視図で
ある。
【0047】第2揺動部材19には、側面から上面へと
貫通するL字状のエア孔19bが開設されており、第2
揺動部材19の側面側に開口したエア孔19bの開口部
にはエアチューブ51が固設され、第2揺動部材19の
上面側に開口したエア孔19bの開口部にはエアノズル
52の根元部52aが固設されている。エアチューブ5
1の他端側は圧縮空気供給装置26に連通し、エアノズ
ル52は略L字状に曲げられて先端部52bを羽根車2
3に向けてあり、第2揺動部材19が揺動する場合にあ
っても、エアノズル52の先端部52bと羽根車23の
位置関係が相対的に移動しないようになっている。そし
て、圧縮空気供給装置26から供給される圧縮空気は、
エアチューブ51、エア孔19b、エアノズル52を通
じて羽根車23に噴射される。
【0048】第2揺動部材19の中央上部に回転数測定
手段としての回転数計測器53が固設されており、回転
数計測器53の測定軸53aは上下に貫通して回転自在
に支承されている。測定軸53aの下端はワーク支持軸
2の軸部2aと、上端は羽根車23とそれぞれ結合して
おり、これらは一体として回転自在である。回転数計測
器53は、測定軸53aが発電機(図示省略)の一部と
なっていて、測定軸53aの回転数に応じ起電力が生じ
ることによって、回転数を計測する器械である。
【0049】エアチューブ51に連通する圧縮空気供給
装置26と、回転数計測器53は、制御装置28に接続
している。制御装置28は、回転数計測器53からワー
ク支持軸2の回転数の測定結果を得ており、この測定結
果がある設定値以下となった場合に、圧縮空気供給装置
26を作動させる。その他の構成は実施の形態1と同様
である。なお、ワーク支持軸2への反射板24の配設は
不要である。
【0050】上記構成の光学素子の研削・研磨加工装置
では、加工中、制御装置28は、回転数計測器53によ
って測定されるワーク支持軸2の回転数(すなわちレン
ズ1の回転数)を常に監視している。そして、ワーク支
持軸2の回転数が設定下限値以下となった場合、圧縮空
気供給装置26を作動させ、エアノズル52から羽根車
23へと圧縮空気を噴出させる。これによって、ワーク
支持軸2は、その回転数を増加させる力を得る。その他
の作用は、発明の実施の形態1と同様である。
【0051】発明の実施の形態4における光学素子の研
削・研磨加工装置では、エアノズル52が第2揺動部材
19に固設してあるので、第2揺動部材19の揺動が大
きい場合でも、エアノズル52は羽根車23に確実に向
いており、エアノズル52の先端部52bから噴出され
る圧縮空気によって羽根車23を確実に回転させること
ができる。また、回転数計測器53が第2揺動部材19
に固設してあるので、第2揺動部材19の揺動によって
回転数の計測に失敗する恐れをなくすることができる。
その他の効果は、発明の実施の形態1と同様である。
【0052】(実施の形態5)発明の実施の形態5は、
請求項1または4記載の発明に対する実施の形態であ
る。発明の実施の形態5を図11に基づいて説明する。
図11は発明の実施の形態5における光学素子の研削・
研磨加工装置の要部を示す斜視図である。
【0053】発明の実施の形態5における光学素子の研
削・研磨加工装置には、図11に示すように、発明の実
施の形態1において設けた羽根車23、エアノズル2
5、圧縮空気供給装置26の代わりに、それぞれ羽根車
61、流体ノズル62、圧縮流体供給装置63が配設さ
れている。
【0054】羽根車61はワーク支持軸2の軸部2a上
端に同軸に固設されている。流体ノズル62は、その先
端部が羽根車61を向くように、研削・研磨加工装置本
体(図示省略)に固設されている。流体ノズル62には
圧縮流体供給装置63が連通されており、圧縮流体供給
装置63から圧縮水を流体ノズル62に供給し、流体ノ
ズル62から羽根車61へ圧縮水を噴出することができ
る。圧縮流体供給装置63は制御装置28に接続してい
る。流体ノズル62と圧縮流体供給装置63により圧縮
流体噴出手段を構成している。その他の構成は発明の実
施の形態1と同様とする。
【0055】上記構成の光学素子の研削・研磨加工装置
では、加工中、制御装置28は、回転数計測器27によ
って測定されるワーク支持軸2の回転数(すなわちレン
ズ1の回転数)を常に監視している。そして、ワーク支
持軸2の回転数が設定下限値以下となった場合、圧縮流
体供給装置63を作動させ、流体ノズル62から羽根車
61へと圧縮水を噴出させる。これによって、ワーク支
持軸2は、その回転数を増加させる力を得る。その他の
作用は発明の実施の形態1と同様である。
【0056】発明の実施の形態5における光学素子の研
削・研磨加工装置では、圧縮空気を羽根車23に当てる
代わりに、比重が大きい圧縮水を羽根車61に当てるの
で、より大きい回転力をワーク支持軸2に付与すること
ができる。その他の効果は発明の実施の形態1と同様で
ある。
【0057】(実施の形態6)発明の実施の形態6は、
請求項1、2、3または4記載の発明に対する実施の形
態である。発明の実施の形態6を図12に基づいて説明
する。図12は実施の形態6における光学素子の研削・
研磨加工装置の要部を示す正面略断面図である。
【0058】砥石4は、レンズ1の被加工面1aを転写
した形状の砥石面4aを上端に有し、下端で研削・研磨
加工装置本体の下軸(図示省略)に螺着されている。下
軸は、砥石4の中心軸まわりに駆動回転し、砥石面4a
に沿って揺動することができる。
【0059】ワーク支持軸71は、上側が開口した略カ
ップ状であり、下端でレンズ1を接着剤による貼り付け
で保持し、上側の開口部の底面に球面状のへこみである
カンザシ受け部71aを有する。ワーク支持軸71の外
周面には、羽根車23が同軸で固設されており、また回
転数計測器27の発光部27aからの照射光線を反射す
る反射板24が貼り付けられている。
【0060】エアノズル25は、その先端部25bがワ
ーク支持軸71に固設した羽根車23に向かうように、
研削・研磨加工装置本体(図示省略)に固設されてい
る。ワーク支持軸71がある程度、揺動した場合でも、
エアノズル25から噴出する圧縮空気が羽根車23に当
たるように、羽根車23の幅の広さ、エアノズル25の
大きさは設定されている。
【0061】回転数計測器27は、その発光部27aお
よび受光部27bがワーク支持軸71側面の反射板24
に向く高さ位置で、研削・研磨加工装置本体に固設され
ている。ワーク支持軸71がある程度、揺動した場合で
も、回転数計測器27の発光部27aおよび受光部27
bが反射板24と同じ高さ位置となるように、回転数計
測器27の位置、反射板24の大きさが設定されてい
る。
【0062】カンザシ72は、下端に略球状の押さえ部
72aを有し、他端で水平方向および上下方向に移動自
在な研削・研磨加工装置本体の上軸(図示省略)に固設
されている。カンザシ72は、押さえ部72aでワーク
支持軸71のカンザシ受け部71aに当接し、その自重
によってワーク支持軸71を下方向へ押さえつける。
【0063】レンズ1の研削・研磨加工するときは、ワ
ーク支持軸71は砥石4の砥石面4a上にレンズ1の被
加工面1aが当接するように載置され、カンザシ受け部
71aをカンザシ72の押さえ部72aで押さえつけ
る。砥石4を回転させながら、砥石4を揺動かつ回転さ
せると、ワーク支持軸71のカンザシ受け部71aとカ
ンザシ72の押さえ部72aとが滑らかに接触している
ので、レンズ1の被加工面1aと砥石4の砥石面4aと
の摺動抵抗によってワーク支持軸71はその中心軸まわ
りで従属的に回転する。この動作をさせながら、レンズ
1と砥石4との間に加工液を供給することによって、レ
ンズ1の被加工面1aは加工される。
【0064】エアノズル25に連通する圧縮空気供給装
置26と、回転数計測器27は、制御装置28に接続し
ている。制御装置28は、回転数計測器27からワーク
支持軸71の回転数の測定結果を得ており、この測定結
果がある設定値以下となった場合に、圧縮空気供給装置
26を作動させる。
【0065】本実施の形態では、上軸に固設したカンザ
シ72と下軸に螺着した砥石4との間にワーク支持軸7
1とレンズ1を保持し、カンザシ72を介してワーク支
持軸71を回転かつ揺動自在としており、その他、第1
揺動部材、第2揺動部材に関すること以外の構成は、発
明の実施の形態1と同様とする。
【0066】上記構成の光学素子の研削・研磨加工装置
では、加工中、制御装置28は、回転数測定器27によ
って測定されるワーク支持軸71の回転数(すなわちレ
ンズ1の回転数)を常に監視している。そして、ワーク
支持軸71の回転数が設定下限値以下となった場合、圧
縮空気供給装置26を作動させ、エアノズル25から羽
根車23へと圧縮空気を噴出させる。これによって、ワ
ーク支持軸71は、その回転数を増加させる力を得る。
その他、第1揺動部材、第2揺動部材に関すること以外
の作用は、発明の実施の形態1と同様である。
【0067】発明の実施の形態6における光学素子の研
削・研磨加工装置では、加工中、光学素子(レンズ)1
と砥石4との摺動抵抗が低下し、レンズ1およびワーク
支持軸71の従属的回転の回転数が低下した場合、ワー
ク支持軸71に固設された羽根車23に圧縮空気が噴射
され、回転する力が付与されることで、レンズ1および
ワーク支持軸71の回転数は増加する。したがって、ワ
ーク支持軸71をカンザシ72によって支持する加工方
法においても、加工中にレンズ1の回転数が低下するこ
とに起因する悪影響を防止することができる。すなわ
ち、レンズ1の被加工面1aの局所に過大な荷重が加わ
ることによって球面形状精度が悪化するのを防止するこ
とができるとともに、加工液がレンズ1と砥石4との隙
間全体に行き渡らないことによって表面精度が悪化する
のを防止することができる。
【0068】各発明の実施の形態において、レンズ1の
被加工面1aは凸面、砥石4の砥石面4aは凹面とした
が、被加工面1aを凹面、砥石面4aを凸面としても構
わない。
【0069】また、各発明の実施の形態において、加工
される光学素子は単体のレンズ1としたが、多数貼りの
レンズ、プリズム、シリコンウェハなど他のワークとし
ても構わない。
【0070】さらに、各発明の実施の形態において、ワ
ーク支持軸2,71の回転数を検出する機構として、ワ
ーク支持軸2,71に貼り付けた反射板24からの反射
光を感知し、その時間的間隔から回転数を算出する回転
数計測器27、または、ワーク支持軸2に固設された発
電機が回転によって起電力を発生し、その起電力から回
転数を算出する回転数計測器42,53を用いたが、ワ
ーク支持軸2,71の回転数を検出する他の手段を用い
ても構わない。
【0071】また、発明の実施の形態5において、羽根
車23への作動流体として水(液体)を用いたが、加工
液など他の液体を用いても構わない。
【0072】さらに、各発明の実施の形態において、他
の実施の形態で用いた構成を複数採り入れても構わな
い。
【0073】なお、上記した具体的実施の形態から次の
ような構成の技術的思想が導き出される。 (付記) (1)砥石に光学素子を当接させ、砥石を駆動回転させ
て光学素子を加工する光学素子の研削・研磨加工装置に
おいて、光学素子を一体的に保持し、研削・研磨加工装
置の上軸に揺動部材を介して回転自在に保持されるワー
ク支持軸と、上記ワーク支持軸に設置された羽根車と、
上記羽根車に圧縮流体を噴出する圧縮流体噴出手段と、
上記ワーク支持軸の回転数を測定する回転数測定手段
と、上記ワーク支持軸の回転数に基づいて上記圧縮流体
噴出手段を作動させる制御装置と、を具備することを特
徴とする光学素子の研削・研磨加工装置。
【0074】(2)上記圧縮流体噴出手段は、上記羽根
車の回転数を増加させることを特徴とする付記(1)に
記載の光学素子の研削・研磨加工装置。
【0075】(3)上記圧縮流体噴出手段は、上記羽根
車の回転数を増加させる圧縮流体噴出手段と、上記羽根
車の回転数を減少させる第2圧縮流体噴手段からなるこ
とを特徴とする付記(1)に記載の光学素子の研削・研
磨加工装置。
【0076】(4)上記圧縮流体噴出手段は、流体噴出
部を上記上軸または上記揺動部材に取り付けたことを特
徴とする付記(1)〜(3)のいずれかに記載の光学素
子の研削・研磨加工装置。
【0077】(5)上記羽根車は、上記揺動部材に取り
付けた内包部材で囲み、上記内包部材に上記圧縮流体噴
出手段の流体噴出部を取り付けたことを特徴とする付記
(2)に記載の光学素子の研削・研磨加工装置。
【0078】(6)上記回転数測定手段は、上記ワーク
支持軸の回転数に応じて生じる起電力により、上記ワー
ク支持軸の回転数を計測することを特徴とする付記
(1)〜(5)に記載の光学素子の研削・研磨加工装
置。
【0079】付記(1)の光学素子の研削・研磨加工装
置によれば、光学素子の研削・研磨加工中、砥石の回転
に従属して回転する光学素子の回転数が設定下限値以下
に低下するのを防ぐことができる。これにより、光学素
子の回転数が低下することに起因する悪影響、例えば、
光学素子の被加工面の局所に砥石からの過大な荷重が加
わり、その局所の取り代が過大となり、球面形状精度が
悪化するのを防止できるとともに、また、加工液が光学
素子と砥石との隙間全体に供給されず、加工液の効果が
充分に得られず、球面形状精度、表面精度が悪化するこ
とを防止することができる。
【0080】付記(2)の光学素子の研削・研磨加工装
置によれば、羽根車に回転する力を付与し、砥石の回転
に従属して回転する光学素子の回転数を増加して光学素
子の回転数が設定下限値以下に低下するのを防止するこ
とができる。その他の効果は付記(1)と同様である。
【0081】付記(3)の光学素子の研削・研磨加工装
置によれば、砥石の回転に従属して回転する光学素子の
回転数の低下あるいは上昇に対応して、羽根車に回転す
る力を付与あるいは回転を抑える力を付与し、加工中の
光学素子の回転数を設定値範囲内に保持することができ
る。その他の効果は付記(1)と同様である。
【0082】付記(4)の光学素子の研削・研磨加工装
置によれば、羽根車に圧縮流体を確実に噴出することが
できる。さらに、揺動部材に流体噴出部を取り付けた場
合には、光学素子の移動(例えば揺動)に応じて移動す
る羽根車と流体噴出部との位置関係を一定に保つことが
できる。
【0083】付記(5)の光学素子の研削・研磨加工装
置によれば、圧縮流体噴出手段から噴出する圧縮流体の
圧力損失を少ない状態で羽根車に当て、より大きい回転
力をワーク支持軸に付与することができる。
【0084】付記(6)の光学素子の研削・研磨加工装
置によれば、ワーク支持軸の回転数を直結で検出するこ
とができる。これにより、噴霧状の加工液などが介在す
るワーク支持軸周りの雰囲気やワーク支持軸の移動(例
えば揺動)によってワーク支持軸の回転数の計測ができ
なくなる恐れが無くなり、確実に加工に適した光学素子
の回転数を保持することができる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る光学素子の研削・研磨加工装置によれば、光学素
子の研削・研磨加工中、光学素子の回転数が設定下限値
以下に低下することがなく、光学素子の回転数が低下す
ることに起因する悪影響、例えば、光学素子の被加工面
の局所に砥石からの過大な荷重が加わり、その局所の取
り代が過大となり、球面形状精度が悪化することや、ま
た、加工液が光学素子と砥石との隙間全体に供給され
ず、加工液の効果が充分に得られず、球面形状精度、表
面精度が悪化することを防止することができる。
【0086】本発明の請求項2に係る光学素子の研削・
研磨加工装置によれば、レンズの球面形状精度や表面精
度を悪化させることなく加工することができる。
【0087】本発明の請求項3に係る光学素子の研削・
研磨加工装置によれば、圧縮空気を羽根車に噴射し、ワ
ーク支持軸の回転数を制御する付勢力を与え、砥石に当
接している光学素子の回転を加工に適した回転数にする
ことができる。
【0088】本発明の請求項4に係る光学素子の研削・
研磨加工装置によれば、砥石の回転に従属回転する光学
素子の回転数を正確に計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光学素子の研削
・研磨加工装置を示す斜視概念図である。
【図2】本発明の実施の形態1における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す正面略断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す側面略断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態2における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態2における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す上面断面図である。
【図7】本発明の実施の形態3における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す正面略断面図である。
【図8】本発明の実施の形態3における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す上面断面図である。
【図9】本発明の実施の形態4における光学素子の研削
・研磨加工装置の要部を示す正面略断面図である。
【図10】本発明の実施の形態4における光学素子の研
削・研磨加工装置の要部を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態5における光学素子の研
削・研磨加工装置の要部を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態6における光学素子の研
削・研磨加工装置の要部を示す正面略断面図である。
【図13】従来技術の光学素子の研削・研磨加工装置を
示す斜視概念図である。
【図14】従来技術における加工中のレンズと砥石とを
示す正面略断面図である。
【符号の説明】
1 レンズ 2,71 ワーク支持軸 3 レンズ保持皿 4 砥石 23,61 羽根車 24 反射板 25,52 エアノズル 26 圧縮空気供給装置 27,42,53 回転数計測器 28 制御装置 31 第2エアノズル 32 第2圧縮空気供給装置 41 カバー 62 流体ノズル 63 圧縮流体供給装置 72 カンザシ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥石に光学素子を当接させ、砥石を駆動
    回転させる、光学素子の研削・研磨加工装置において、 光学素子を回転自在に保持するワーク支持軸と、 上記ワーク支持軸に設置された羽根車と、 上記羽根車に圧縮流体を噴出する圧縮流体噴出手段と、 上記ワーク支持軸の回転数を測定する回転数測定手段
    と、 上記ワーク支持軸の回転数に基づいて上記圧縮流体噴出
    手段を作動させる制御装置と、を具備することを特徴と
    する光学素子の研削・研磨加工装置。
  2. 【請求項2】 光学素子はレンズであることを特徴とす
    る請求項1記載の光学素子の研削・研磨加工装置。
  3. 【請求項3】 圧縮流体は圧縮空気であることを特徴と
    する請求項1または2記載の光学素子の研削・研磨加工
    装置。
  4. 【請求項4】 回転数測定手段は、回転体に取り付けた
    反射板からの反射光を検出し、検出の時間間隔から回転
    体の回転数を割り出す装置であることを特徴とする請求
    項1、2または3のいずれかに記載の光学素子の研削・
    研磨加工装置。
JP2000273684A 2000-09-08 2000-09-08 光学素子の研削・研磨加工装置 Expired - Fee Related JP4285894B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000273684A JP4285894B2 (ja) 2000-09-08 2000-09-08 光学素子の研削・研磨加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000273684A JP4285894B2 (ja) 2000-09-08 2000-09-08 光学素子の研削・研磨加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002086335A true JP2002086335A (ja) 2002-03-26
JP4285894B2 JP4285894B2 (ja) 2009-06-24

Family

ID=18759584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000273684A Expired - Fee Related JP4285894B2 (ja) 2000-09-08 2000-09-08 光学素子の研削・研磨加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4285894B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5700604B1 (ja) * 2014-03-20 2015-04-15 西部自動機器株式会社 加工ヘッド移動装置
CN108818277A (zh) * 2018-05-31 2018-11-16 安徽扬子职业技术学院 一种用于多型号汽车齿轮的抛光打磨设备
CN111872794A (zh) * 2020-08-06 2020-11-03 牛双龙 一种绿色电池外壳打磨装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101341670B1 (ko) * 2012-03-29 2013-12-13 광동하이텍 주식회사 냉장고용 도어 핸들의 표면연마장치

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5700604B1 (ja) * 2014-03-20 2015-04-15 西部自動機器株式会社 加工ヘッド移動装置
US9676074B2 (en) 2014-03-20 2017-06-13 Seibu Jido Kiki Co., Ltd. Working head moving device
CN108818277A (zh) * 2018-05-31 2018-11-16 安徽扬子职业技术学院 一种用于多型号汽车齿轮的抛光打磨设备
CN108818277B (zh) * 2018-05-31 2020-06-30 安徽扬子职业技术学院 一种用于多型号汽车齿轮的抛光打磨设备
CN111872794A (zh) * 2020-08-06 2020-11-03 牛双龙 一种绿色电池外壳打磨装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4285894B2 (ja) 2009-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7486407B2 (en) Polishing pad surface shape measuring instrument, method of using polishing pad surface shape measuring instrument, method of measuring apex angle of cone of polishing pad, method of measuring depth of groove of polishing pad, CMP polisher, and method of manufacturing semiconductor device
JP3902724B2 (ja) 研磨装置
KR20180097136A (ko) 기판의 연마 장치 및 연마 방법
JP2018083266A (ja) 研削装置及び粗さ測定方法
KR20190120075A (ko) 연마 장치
JP4201329B2 (ja) レンズ球面研磨装置
JP2008023674A (ja) ドレッシング装置の調整方法およびドレッシング装置、並びに研磨装置
JP6751301B2 (ja) 研削装置
JP2002086335A (ja) 光学素子の研削・研磨加工装置
KR20200014193A (ko) 연삭 장치의 원점 위치 설정 기구, 및 원점 위치 설정 방법
KR20200011355A (ko) 크리프 피드 연삭 방법
US4173848A (en) Polishing device
KR20230059720A (ko) 셋업 방법
CN113211299B (zh) 基板处理装置及基板处理方法
JPH11198009A (ja) 薄板円板状ワークの両面研削装置および断面形状測定装置
JP7165064B2 (ja) リニアゲージ
JP4009376B2 (ja) 超音波球面創成装置及び超音波球面創成方法
JP2022043505A (ja) 研削装置
JP3834521B2 (ja) 研磨方法および研磨装置
JP4397011B2 (ja) 被研削物の固定装置
JP2005279782A (ja) 加工方法及びその装置
JP2000091283A (ja) 研磨装置
JP2001252868A (ja) レンズの加工方法および加工装置
JP2010172988A (ja) 研磨装置の押圧力検出装置
JP2000042900A (ja) Cmp研磨装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070717

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090303

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090324

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4285894

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140403

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees