JP4201329B2 - レンズ球面研磨装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ研磨装置に関するが、詳しくは光学球面レンズの加工方法に使用するレンズ球面研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のレンズ研磨装置としては、例えば実公昭43−13439号のようなレンズ研磨機がある。この従来公知のレンズ研磨装置は、横軸によって支えた揺動枠にその横軸と直交関係に下皿支持軸を昇降調節自在に設け、揺動駆動源に連結されたクランク板に配設された調整ネジとネジ対隅をもって係合する滑子又はその止めネジと、前記横軸に弧状溝と止めネジにより取付位置が調節可能に付設された案内溝を有する揺動アームとの摺動的連結により、前記横軸の軸心を中心とする揺動枠の揺動の角度振幅及びその中心位置を調節可能となし、下皿の上方に上皿支持軸を降下自由状態に緊設して上皿下皿両支持軸に揺掛伝動機構を介して強制回転を与えるように構成したものである。具体的には、図5と図6に示すように横軸40に支えられた揺動枠41と、その横軸40と直交関係に有る下皿支持軸42と、その下皿支持軸42の上部に上皿44と、その上皿44を支持する上皿支持軸より構成されている。また、横軸40には揺動角の中心を調整する止めネジ51が配設されており、その押さえネジ51に弧状案内溝を設けた揺動アーム49が連結されている。更に、その揺動アーム49はクランク板46に配設された止めナット47で連結されている。
【0003】
また、従来のレンズ研磨装置に使用されてる自動研磨測定装置としては、本願出願人が開発し開示されている特開昭59−93262号の発明がある。この従来公知の発明は、レンズ研削機に関するものであるが、特に小・中径の精密球芯レンズの研摩機構に関するものであり、その構成はボックスの中央部に内設した研摩皿を回転せしめるとともにボックス全体を振子状に揺動せしめた研摩皿回転揺動機構(A)と、前記研摩皿上に研摩ホルダーを連着しかつスプリングを介してホルダーシャフトを加圧する研摩ホルダー固定加圧機構(B)とから成るレンズ研摩機構において、該研摩ホルダー固定加圧機構(B)に電気接点付ダイヤルゲージに接地せしめた測定端子を取付け、該測定端子を調整ボルトに連着せしめた検出板を介してホルダーシャフトに固定するとともに前記電気接点付ダイヤルゲージを取付板を介してホルダーアームに固定した自動研摩測定装置にある。具体的には、図7に示すように従来装置の研摩ホルダー固定加圧機構に取付けたものであり、62はその本体である電気接点付のダイヤルゲージである。このダイヤルゲージ62は、信号取出し用のリード線を介して電気接点を作動するよう構成されており、上方部に取付けてある測定端子と接地されている。このように構成することによって、研摩測定装置をダイヤルゲージ62の目盛に合わせてセットしておけば、測定端子の押圧作動によって調節された目盛のところに針が移動して停止信号が発することになる。
【0004】
更に、従来の球面加工装置としては本願出願人が開発し開示した特開昭59−93262号の発明がある。この従来公知の装置は、レンズ等の被加工物を高精度かつスムーズに加工することを目的とするものであり、その機構は被加工物Lをホルダーを介して加圧する加圧軸を工具皿の球面の球心Oを通る軸線上に設けるとともに、工具皿を回転自在に支承して揺動する揺動体に工具皿の球面の球心Oを球心とする球面部を形成し、球面部を案内にして揺動体を揺動自在にい支承する支承部材を設け揺動モーターにより揺動体を揺動させて工具皿を球心揺動するものである。具体的には、図8に示すように球面を有する工具皿71は揺動体72に回転自在に支承されるとともに回転モーター75により回転可能になっている。揺動体72は、その下面に工具皿の球面の球心Oを球心とした球面部が形成されて支承部材73に支承されており、この支承部材には揺動体72の球面部と同一の曲率半径の球面に形成された揺動体の支承面が形成されている。また、この揺動体支承面には空気孔が設けられており、圧縮空気の発生手段と繋がっている。この空気孔より圧縮空気を噴出することにより揺動体72を揺動体の支承面から浮上させ非接触の状態で支承することを可能にしている。更に、揺動体72の下部は揺動モーター75により回転される揺動アーム72に係合しており、揺動体72が支承部材73に支承されるとともに案内されて揺動することを可能にしている。
【0005】
なお、工具皿71の上方には被加工物70をホルダーを介して加圧する加工軸が工具皿71の球面の球心Oを通る軸線上に位置するように上下に移動可能に設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のレンズ研磨装置(実公昭43−13439号)では、揺動中心角の調整を止めネジを緩めたり締めたりしながら行わなければならず、迅速な調整は困難であった。また、従来の自動研磨測定装置(特開昭59−93262号)では構造上工具皿が深い場合には、揺動角の深い側でのレンズの着脱は不可能となるばかりか揺動角の浅い側では揺動を停止してレンズの着脱を行わなければならず、そのため切削の完了信号が入力されてもすぐに切削を停止できなかった。その結果、揺動角の浅い側まで移動する間に切削が進み、特に揺動の速度が遅い場合には切削したレンズの中肉が変動することが生じていた。
【0007】
更に、球面加工装置(特開平7−205008号)では、揺動1周期の内に特異点(揺動が停止する点)が無いため、工具皿の偏磨耗が無く加工精度は持続するとは可能であるが、精度の悪い工具皿の場合には加工精度の悪い状態で持続するので工具皿の修正を揺動1周期内の偏磨耗を利用して行う修正は困難であった。このように、本発明は上記のような課題を解決するために開発した装置であり、段取り時間の短縮と工具皿の修正の容易さとの加工精度の安定性を合わせ持たせることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の如き課題を解決するために従来装置を更に改良したものであって、球面を有する工具皿に被加工レンズを前記工具皿の球心を通る軸線上より加圧可能な機能を有しかつ前記軸線と平行移動が可能な送り機能を有し、前記工具皿を回転自在に支承しかつ工具皿の球心と同一点を中心にして球面の揺動自在となる揺動体を有し、更に前記揺動体が球面形状の空気軸受けを介して揺動体受板に支持されかつ前記球面形状の空気軸受けの中心が前記工具皿の球心と同一点となるレンズ研磨装置において、
工具皿9を揺動体11に回転自在に支持し、該工具皿9の球心Oを球面空気軸受11a、13aの中心と合致されるように配設され、かつ回転モータ14により駆動されるスピンドル12と、該スピンドル12の回転面に平行かつ揺動体11の球面空気軸受11a、13aの中心を通る軸線上に配設され、揺動体受板13に係止されている揺動体11の回り止め22と、揺動幅調整ノブ16を介してリンク継手17を移動させて揺動体11の揺動幅を調整し、揺動角調整ユニット19に連結されるクランクユニット15と、前記揺動体11の揺動軌跡面が被加工用のレンズ1の加圧方向と平行かつ揺動軌跡の中心が被加工用のレンズ1の加圧方向と直角に交差する軸線上となるように配設される弓形カム21と、揺動角調整ナット26により該弓形カム21に沿って揺動自在に案内される揺動角調整ユニット19とから構成され、
前記揺動体11の揺動を一時停止させかつ被加工用のレンズ1をレンズホルダー2に真空吸着させ多少上昇させて工具皿9から離脱させ、更に揺動体11の揺動角度を最小角の方向へ移動させた後に被加工用のレンズ1を脱着可能な位置まで移動させるコントローラ28とから構成されることを特徴とするレンズ球面研磨装置の提供にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態は、球面を有する工具皿に被加工レンズを前記工具皿の球心を通る軸線上より加圧可能な機能を有しかつ前記軸線と平行移動が可能な送り機能を有し、前記工具皿を回転自在に支承しかつ工具皿の球心と同一点を中心にして球面の揺動自在となる揺動体を有し、更に前記揺動体が球面形状の空気軸受けを介して揺動体受板に支持されかつ前記球面形状の空気軸受けの中心が前記工具皿の球心と同一点となるレンズ研磨装置において、
工具皿9を揺動体11に回転自在に支持し、該工具皿9の球心Oを球面空気軸受11a、13aの中心と合致されるように配設され、かつ回転モータ14により駆動されるスピンドル12と、該スピンドル12の回転面に平行かつ揺動体11の球面空気軸受11a、13aの中心を通る軸線上に配設され、揺動体受板13に係止されている揺動体11の回り止め22と、揺動幅調整ノブ16を介してリンク継手17を移動させて揺動体11の揺動幅を調整し、揺動角調整ユニット19に連結されるクランクユニット15と、前記揺動体11の揺動軌跡面が被加工用のレンズ1の加圧方向と平行かつ揺動軌跡の中心が被加工用のレンズ1の加圧方向と直角に交差する軸線上となるように配設される弓形カム21と、揺動角調整ナット26により該弓形カム21に沿って揺動自在に案内される揺動角調整ユニット19とから構成され、
前記揺動体11の揺動を一時停止させかつ被加工用のレンズ1をレンズホルダー2に真空吸着させ多少上昇させて工具皿9から離脱させ、更に揺動体11の揺動角度を最小角の方向へ移動させた後に被加工用のレンズ1を脱着可能な位置まで移動させるコントローラ28とから構成されることを特徴とするレンズ球面研磨装置であるから、揺動振角の中心整備機構に設置されている送りネジのハンドルを回すことにより揺動振角の中心を迅速かつ微妙に設定できるとともに加工完了信号と同時に切削を完了させることができるので、被加工レンズの中肉の変動をなくすことができる。また、一周期の特定位置で揺動速度を変更することができるので、皿の偏磨耗を促進し工具皿の調整をすることもできる。また、工具皿にメッシュの大きなダイヤを使用すれば荒研削も可能であり素材から最終研磨まで同一の装置で行うことができるので、従来のような工程ごとに異なった装置を使う必要が無く作業が簡素化できる。更に、本発明装置にすることによって、段取り時間の短縮と加工精度の安定性や精度調整の容易さを合わせ持った研磨装置を提供できるので、高精度レンズ研磨加工方法を容易にすることが可能となる。
【0010】
【実施例】
以下、図面に従って本発明の実施例について説明する。
図1と図2は、本発明のレンズ球面研磨装置を示したものであり、図1は側面の断面図で図2は揺動部の正面図をそれぞれ示したものである。
【0011】
図中1は被加工用のレンズ、2は被加工用のレンズ1を保持するレンズホルダー、3はレンズホルダー2を支持するシャフト、4はシャフト3に連結された測定アームである。シャフト3は、加圧バネ5により工具皿9に球面の球心Oを通る軸線上より被加工用のレンズ1を加圧し、一方測定アーム4はシャフト3と連結されているので被加工用のレンズ1の切削量に応じてダイヤルゲージ10の測定子を押圧する。ダイヤルゲージ10は、予め設定したダイヤルゲージ10の値で信号が出力する構造となっており、被加工用のレンズ1が測定の切削量に到達した時に信号が出力するように設定されている。7は、レンズホルダー2、シャフト3、測定アーム4、ダイヤルゲージ10を保持するアームであって、サーボモーター8により上下に移動されるよう構成されている。また、工具皿9は回転自在にかつ工具皿9の球面の中心Oがスピンドル12の回転中心と合致するようにスピンドル12が支持されており、このスピンドル12は工具皿9の球面Oを中心とした球面空気軸受11aを持つ揺動体11にスピンドル12の回転中心が球面空気軸受11aの中心と合致するように配設されている。そして、スピンドル12は工具皿9の回転モータ14により駆動される。また、駆動体11は球面空気軸受13aを持つ揺動体受板13からの空気圧により浮上し揺動体受板13は被加工用のレンズ1の加工面の球面中心Oと揺動体11の球面空気軸受11aの中心が合致するように配設されている。
【0012】
更に、22は回り止めでありスピンドル12の回転面と平行でかつ揺動体11の球面空気軸受11aの中心を通る軸線上に配設されている。また、23は回止め受けで回り止めの案内溝22があり、揺動体受板13に連結されている。また、15はクランクユニットであり、ハンドル25でリンク継手17を移動させることにより揺動体11の揺動幅を調整するように構成されている。また、18は揺動モータで揺動角調整ユニット19に取り付けられており、その回転軸にはクランクユニット15が連結されている。また、揺動角調整ユニット19にはカムローラー20が有り弓形カム21に連結されており、この弓形21は揺動軌跡面が被加工用のレンズ1を加圧する方向と平行かつ揺動軌跡の中心が被加工用のレンズ1の加圧方向と直角に交差する軸線上となるように配設されている。また、揺動角調整ユニット19には揺動角調整ナット26が揺動角調整ユニット19と平行方向に回転自在に連結されており、ハンドル25を回すと自在継手24を介したネジによって角度が調整される。そして、揺動モータ18には回転位置センサー27が連結されており、コントローラー28へ回転位置信号が送られ、更にコントローラ28はサーボモーター8を制御して被加工用のレンズ1の移動を行うように構成されている。
【0013】
図3は、本発明装置のコントローラーに関するフローチャートを示したものである。このコントローラー28は、ダイヤルゲージ10を予め被加工用のレンズ1の中肉の目標値で信号が出力されるように設定し、運転開始の指令により被加工用のレンズ1を工具皿9まで移送する。また、コントローラー28は工具皿9の回転モータ14とインバーター29を介して揺動モータ18を回転させる。そして、レンズ加工が開始されて被加工用のレンズ1の切削が進むにつれてシャフト3が被加工用のレンズ1の切削方向に移動されると、測定アーム4はシャフト3に連結されているので被加工用のレンズ1の切削に同期してダイヤルゲージ10の測定子を押し込むことになる。その際、被加工用のレンズ1の中肉の目標値となった時点で切削完了信号がコントローラー28へ入力される一方、コントローラー28は工具皿9の回転モータ14とインバーター29を介して揺動モータ18を停止する。
【0014】
また、被加工用のレンズ1をレンズホルダー2に真空吸着させて工具皿9から数mm程度引き離した後に、インバーター29を介して揺動モータ18を再び回転させ回転位置センサー27の揺動角度の小側位置信号によりインバーター29を介して揺動モータ18を再び停止させる。その後、被加工用のレンズ1を脱着位置まで移動すればすべて作業は完了する。なお、コントローラー28はインバーター29への回転速度を指令して揺動モータ18の揺動速度は自動制御される。
【0015】
図4は制御例を示したものであり、1つは工具皿の外側を偏磨耗させる例を、他の1つは工具皿の内側を偏磨耗させる例をそれぞれ示したものである。このように、部分的に揺動速度を可変することにより工具皿の偏磨耗が発生し工具皿のRが変更されることになる。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、球面を有する工具皿に被加工レンズを前記工具皿の球心を通る軸線上より加圧可能な機能を有しかつ前記軸線と平行移動が可能な送り機能を有し、前記工具皿を回転自在に支承しかつ工具皿の球心と同一点を中心にして球面の揺動自在となる揺動体を有し、更に前記揺動体が球面形状の空気軸受けを介して揺動体受板に支持されかつ前記球面形状の空気軸受けの中心が前記工具皿の球心と同一点となるレンズ研磨装置において、
工具皿9を揺動体11に回転自在に支持し、該工具皿9の球心Oを球面空気軸受11a、13aの中心と合致されるように配設され、かつ回転モータ14により駆動されるスピンドル12と、該スピンドル12の回転面に平行かつ揺動体11の球面空気軸受11a、13aの中心を通る軸線上に配設され、揺動体受板13に係止されている揺動体11の回り止め22と、揺動幅調整ノブ16を介してリンク継手17を移動させて揺動体11の揺動幅を調整し、揺動角調整ユニット19に連結されるクランクユニット15と、前記揺動体11の揺動軌跡面が被加工用のレンズ1の加圧方向と平行かつ揺動軌跡の中心が被加工用のレンズ1の加圧方向と直角に交差する軸線上となるように配設される弓形カム21と、揺動角調整ナット26により該弓形カム21に沿って揺動自在に案内される揺動角調整ユニット19とから構成され、
前記揺動体11の揺動を一時停止させかつ被加工用のレンズ1をレンズホルダー2に真空吸着させ多少上昇させて工具皿9から離脱させ、更に揺動体11の揺動角度を最小角の方向へ移動させた後に被加工用のレンズ1を脱着可能な位置まで移動させるコントローラ28とから構成されることを特徴とするレンズ球面研磨装置であるから、次のような従来方式よりも優れた多くの効果を有する。
a、本発明装置は球面を有する工具皿に被加工レンズを工具皿の球面の球心を通る軸線上より加圧可能な構造で有しかつ前記軸線と平行移動可能な送り装置を持ち、前記工具皿を回転自在に支承してかつ前記工具皿の球面の中心と同一点を中心として球面の揺動自在な揺動体を有し、更に前記揺動体は球面計形状の空気軸受に支持されかつ前記球面形状の空気軸受の中心が前記工具皿の球面の中心と同一点となる研磨装置において、前記揺動体に工具皿の回転面と平行かつ工具皿の球面の球心を通る線上に揺動体の回り止めを設置して揺動振角の中心調整機構に弓形カムを用いており、その弓形カムの揺動軌跡面を被加工レンズの加圧方向と平行かつ前記弓形カムの揺動軌跡の中心は、球面形状の空気軸受の中心を通り被加工レンズの加圧方向と直角に交差する線分上とし揺動振角の中心を設定する構造で有るから、前記揺動振角の中心調整機構に設置された送りネジのハンドルを回すことにより、揺動振角の中心を迅速かつ微妙に設定することが可能となる。
b、また本発明装置は、被加工レンズの中肉が予め設定した値となる時点で工具皿の回転と揺動体の揺動を一旦停止し、被加工レンズを被加工レンズのホルダーに真空吸着させて数ミリ上昇させて前記工具皿より引き外し、更に前記揺動体を揺動角の最小角側へ移動させた後に被加工レンズを脱着可能な位置まで移動させてレンズを脱着させるので、加工完了信号とともに切削を完了させることにより被加工レンズの中肉変動がなくなる。
c、また本発明装置は、本来加工精度の持続が特長の遊星運動型の研磨装置に揺動の1周期の位置を検出するセンサーを加え、その1周期の特定の位置で揺動の速度を変更する制御により皿の偏磨耗を促進し工具皿の調整ができる。その際、1周期の揺動速度を一定とすることも可能である。
d、また本発明装置は、工具皿にメッシュの大きなダイヤを使用すれば荒研削も可能であり、また素材から最終研磨まで同一の装置で行うことができるので、従来方式のように工程ごとに異なった装置を使う必要が全く無く作業が簡素化できる。
e、更に本発明装置によれば、段取り時間の短縮と加工精度の安定性や精度調整の容易さを合わせ持った研磨装置を提供できるので、高精度のレンズ研磨加工方法を容易にすることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を示した側面断面図。
【図2】本発明装置の揺動部を示した正面図。
【図3】本発明装置の動作を示したフローチャート。
【図4】本発明装置の揺動動作を示したグラフ。
【図5】従来公知の装置を示した説明概略図。
【図6】図5に示した従来装置の説明概要図。
【図7】従来公知の装置を示した説明概略図。
【図8】従来公知の装置を示した説明概略図。
【符号の説明】
1 レンズ 2 レンズホルダー
3 シャフト 4 測定アーム
5 加圧バネ 6 加圧ノブ
7 アーム 8 サーボモータ
9 工具皿 10 ダイヤルゲージ
11 揺動体 12 スピンドル
11a、13a 球面空気軸受 13 揺動体受板
14 回転モータ 15 クランクユニット
16 揺動幅調整ノブ 17 リンク継手
18 揺動モータ 19 揺動角調整ユニット
20 カムローラー 21 弓形カム
22 回り止め 23 回り止め受け
24 自在継手 25 ハンドル
26 揺動角調整ナット 27 回転位置センサー
28 コントローラー 29 インバーター
40 横軸 41 揺動枠
42 下皿支持軸 43 下皿
44 上皿 46 クランク板
49 揺動アーム 50 孤状溝
51 止めネジ 60 レンズ
61 研磨皿 62 ダイヤルゲージ
70 被加工物 71 工具皿
72 揺動体 74 揺動モータ
75 回転モータ
Claims (1)
- 球面を有する工具皿に被加工レンズを前記工具皿の球心を通る軸線上より加圧可能な機能を有しかつ前記軸線と平行移動が可能な送り機能を有し、前記工具皿を回転自在に支承しかつ工具皿の球心と同一点を中心にして球面の揺動自在となる揺動体を有し、更に前記揺動体が球面形状の空気軸受けを介して揺動体受板に支持されかつ前記球面形状の空気軸受けの中心が前記工具皿の球心と同一点となるレンズ研磨装置において、
工具皿9を揺動体11に回転自在に支持し、該工具皿9の球心Oを球面空気軸受11a、13aの中心と合致されるように配設され、かつ回転モータ14により駆動されるスピンドル12と、該スピンドル12の回転面に平行かつ揺動体11の球面空気軸受11a、13aの中心を通る軸線上に配設され、揺動体受板13に係止されている揺動体11の回り止め22と、揺動幅調整ノブ16を介してリンク継手17を移動させて揺動体11の揺動幅を調整し、揺動角調整ユニット19に連結されるクランクユニット15と、前記揺動体11の揺動軌跡面が被加工用のレンズ1の加圧方向と平行かつ揺動軌跡の中心が被加工用のレンズ1の加圧方向と直角に交差する軸線上となるように配設される弓形カム21と、揺動角調整ナット26により該弓形カム21に沿って揺動自在に案内される揺動角調整ユニット19とから構成され、
前記揺動体11の揺動を一時停止させかつ被加工用のレンズ1をレンズホルダー2に真空吸着させ多少上昇させて工具皿9から離脱させ、更に揺動体11の揺動角度を最小角の方向へ移動させた後に被加工用のレンズ1を脱着可能な位置まで移動させるコントローラ28とから構成されることを特徴とするレンズ球面研磨装置。
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