JP2005279782A - 加工方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工の途中で工具を廃棄したり、工具の修正を行わずに、所定の凹球面形状を創成可能な工具を選択することによって工作物に創成される凹球面形状を良好に安定化すること。
【解決手段】工作物1に創成された凹球面形状の曲率半径を測定し、この測定結果を所定の凹球面形状と対比し、この対比結果に基づく曲率半径を持つ球体工具46の選択指令に基づいて凹球面創成において用いる球体工具46を交換する。
【選択図】図1
【解決手段】工作物1に創成された凹球面形状の曲率半径を測定し、この測定結果を所定の凹球面形状と対比し、この対比結果に基づく曲率半径を持つ球体工具46の選択指令に基づいて凹球面創成において用いる球体工具46を交換する。
【選択図】図1
Description
本発明は、工作物に対して例えば凹球面を創成する球面創成工程を有する加工方法及びその装置に関する。
例えば光学的なレンズの作成では、例えば樹脂やガラスにより成る工作物に対して凹球面を創成し球面創成加工を行い、この後、レンズ等のように光を透過させる性能を持たせるために凹球面の表面粗さを極めて小さな光沢面に仕上げるために研磨加工を行う。
このうち工作物に凹球面を創成する球面創成加工の技術としては、例えば特許文献1に開示されている。図10はかかる特許文献1に開示されている超音波凹球面創成装置の全体構成図である。この超音波凹球面創成装置は、大きく分けて、工作物1に対して凹球面形状を創成するための球体工具2と、この球体工具2を取り付ける超音波発振器3と、工作物1に形成された凹球面形状の深さを測定する測定器4と、工作物1の凹球面創成部位にスラリー5を吐出するスラリー供給手段6と、超音波発振器3及びスラリー供給手段6をそれぞれ動作制御すると共に、測定器4により測定された工作物1の凹球面形状の深さを監視して工作物1に凹球面形状を創成させる演算制御手段7とを有する。
具体的に工作物1は、工作物台8の上部の工作物保持部材9に着脱自在に保持されることによって工作物台8上に固定される。この工作物台8は、超音波発振器3の昇降方向と同一方向に伸縮する加圧手段10によって上下動する。
超音波発振器3は、昇降機構(図示省略)に取り付けられ、この昇降機構の駆動によって昇降可能である。この超音波発振器3の先端には、ホーン11が取り付けられ、このホーン11の先端に球体工具2が保持される。このホーン11は、超音波発振器3から発生する超音波を増幅する。球体工具2は、例えば真球度が高い鋼球である。ホーン11の先端には、球体工具2と同等の曲率を有する凹球面が形成されている。このホーン11は、着磁されているので、球体工具2を凹球面に磁力により吸着し、回転可能に保持する。
超音波発振器3は、超音波制御器12に接続され、この超音波制御器12から供給される電力によって振動して超音波を発生する。この超音波制御器12は、演算制御手段7に接続され、超音波発振器3に供給する電力を制御する。
測定器4は、上方に伸びる測定子13を有し、この測定子13を工作物台8のフランジ部14に接触させている。これによって、測定器4は、工作物台8の昇降量を測定し、間接的に工作物1に形成される凹球面形状の深さを測定する。この測定器4は、アンプ15を介して演算制御手段7に接続されている。測定器4から出力される測定値を示す信号は、アンプ15により増幅されて演算制御手段7に送られる。
スラリー供給手段6は、スラリー5を工作物1の球面創成部位に吐出するノズル16を備えている。このスラリー5は、非磁性で、一定以上の硬度を有し、かつ一定以下の粒径である砥粒を、非磁性の流体中に分散させて形成されている。砥粒の例としては、例えばダイヤモンド、c−BN、SiC、酸化セリウム、アルミナ、ジルコニア、GCなどである。又、流体の例としては、例えば水やシリコンオイルなどである。
このスラリー供給手段6は、移動手段(図示省略)によって攪拌容器(図示省略)側と工作物1側との間に移動可能である。スラリー5は、攪拌容器内で攪拌される。これにより、砥粒は、流体中で均一に分散した状態になっている。このスラリー供給手段6は、攪拌容器側にあるときに内蔵するシリンジ(図示省略)によりスラリー5を吸入する。又、スラリー供給手段6は、工作物1側にあるときにスラリー制御部17によってシリンジを動作させ、一定量のスラリー5をノズル16から工作物1の凹球面創成部位に吐出する。
加工を行う際は、先ず、ホーン11の凹球面に球体工具2を保持した状態で、超音波振動子3を下降させる。この下降により球体工具2と工作物台8上に固定された工作物1の上面1aとが接触する位置で超音波振動子3の下降を停止する。このとき、加圧手段10によって工作物台8は、上方に所定の荷重を与えられるので、工作物1と球体工具とは、荷重が付加されながら接触する。
この状態で、超音波制御器12の制御によって、超音波振動子3から超音波が発振されると、この超音波は、ホーン11で増幅されて球体工具2に伝達する。これにより、球体工具2は、微視的、瞬間的に工作物1から離脱し、転動する。さらに、スラリー供給手段6は、スラリー5を工作物1と球体工具2との接触部位に供給するので、微視的、瞬間的に生じた工作物1と球体工具2との隙間にスラリー5に含まれる砥粒が介在する。そして、超音波振動によって球体工具2は、砥粒を工作物1に微視的に叩きつける。これによって、工作物1の上面の接触部位の微細な破片が除去されていき、球体工具2を転写した凹球面が工作物1に創成されていく。
工作物台8は、加圧手段10によって上方に所定の荷重が付加されているので、凹球面の創成が進行するのに従って上方に変位する。この工作物台8の変位量は、測定器4により測定される。この工作物台8の変位量は、工作物1の凹球面の深さと介在する砥粒の直径との和に準ずる値となるので、工作物1に創成される凹球面の深さが目標の深さに達したことを読み取った時点で、演算制御手段7は、超音波振動子3からの超音波の発振を停止し、加工を終了する。
このように創成された工作物1の凹球面は、表面粗さが比較的大きいつや消し面となっている。工作物1が例えばレンズなど光を透過させる性能を要する場合、その凹球面を表面粗さが極めて小さい光沢面とする必要がある。この場合、工作物1に対して研磨加工を行う。
レンズ等の工作物1の凹球面に研磨加工を行う技術は、数々あり、例えば特許文献2に開示されている。図11はかかる特許文献2に開示されている研磨装置の全体概略構成図である。この研磨装置は、例えばレンズ等の工作物1を保持する工作物ホルダ20と、この工作物ホルダ20を下端に有し、かつ上下方向に移動可能な上軸21と、工作物1の加工時に上軸21に対し加圧する加圧手段22と、上軸21の上方に同軸的に設けられ、上軸21を回転させる回転駆動手段23と、この回転駆動手段23と上軸21との間に設けられ、上軸21の上下方向への移動を拘束することなく回転駆動手段23の回転力を伝達する継手部24と、これら上軸21、加圧手段22、回転駆動手段23及び継手部24等からなる上軸機構全体を揺動させる揺動手段25と、工作物1と同程度の曲率で反対の形状である凸面を有する砥石26と、この砥石26を上方に保持し、駆動モータによって回転自在なスピンドル27とを有する。
このような構成であれば、工作物1を保持した工作物ホルダ20を、上軸21の下端部にあるユニバーサル・ジョイント28の先端に取り付ける。次に、加圧手段22において、通気口29から空圧装置(図示省略)によって圧縮空気を空隙30に送り込む。これにより、上軸21が下方向に押され、工作物1の凹球面が砥石26の加工面に接触する。このとき、工作物1は、所定の圧力で下方向(砥石26の方向)に加圧された状態にある。又、揺動手段25の揺動軸31の軸心上に工作物1の凹球面の曲率中心が位置するように設定される。
次に、駆動モータ(図示省略)の駆動によってスピンドル27が回転し、これに伴なってスピンドル27に保持された砥石26が回転する。これと同時に、揺動手段25は、揺動軸31を中心にハウジング32を揺動動作させる。さらに、モータ23の回転駆動により、その回転力が継手部24を介して上軸21に伝達し、この上軸21を回転させる。又、加工液供給装置(図示省略)によって工作物1と砥石26との接触部位に加工液が供給される。これらの動作によって、工作物1の凹球面上で微細な凹凸形状が除去されていき、工作物1の凹球面は、表面粗さの極めて小さい光沢面になる。
以上のような球面創成加工と研磨加工とによって光沢面である凹球面を有する工作物が作成される。
特開2000−153434公報
特開2000−94287号公報
上記一連の球面創成加工、研磨加工では、工作物1に作成される凹球面の曲率を常用ニュートンゲージで測定した本数(NR本数)で示すと、球面創成加工後においてマイナス2本程度であり、研磨加工後において0本程度とするのが望ましい。ここで、NR0本は、曲率半径が所望の仕上げ曲率半径と同一であることを示し、NRマイナスは、曲率半径が所望の仕上げ曲率半径より小さいことを示す。
研磨加工では、工作物1を研磨加工する際、砥石26の凸面も徐々に除去される。この砥石26の凸面の曲率半径は、最初、所望の仕上げ曲率半径となっているが、研磨加工の進行と共に変化してずれることがある。この場合、砥石26の回転動作や上軸21に取り付けられた工作物1の回転動作の回転速度、揺動手段25の揺動動作の揺動速度や揺動角度などの加工条件を変更することによって、砥石26の凸面における工作物1と接触位置を修正し、砥石26の凸面の曲率半径を所望の仕上げ曲率半径に作成する。
ところが、砥石26の凸面の曲率半径は、所望の仕上げ曲率半径から大きくずれると、加工条件の変更のみでは、修正しきれなくなる。これに対する第1の対処方法として、使用している砥石26を破棄し、所望の仕上げ曲率半径の凸面を有する新たな砥石26に交換する方法がある。この方法では、砥石26に研磨する充分な量だけ残っていても、砥石26を破棄するので、砥石26の材料代が無駄になり、砥石26の廃棄量が増加し、環境へ大きな負荷を与えるおそれがある。
第2の対処方法として、砥石26の凸面を研削し直し、所望の仕上げ曲率半径に修正する方法がある。この方法では、工作物1の加工を中断して、砥石26の研削作業を行う。このため、加工装置の稼働率が低下したり、作業者に手間がかかるため、生産コストの上昇につながる。又、砥石26の研削作業を行っても、曲率半径や砥粒の突き出し状態などを理想的な状態に復元できず、当該砥石26によって加工した工作物1の品質が良好にならないおそれがある。さらに、砥石26の研削作業を行うことは、かかる作業中に砥石26を破損する危険性を有する。
本発明は、工具を用いて工作物に対して研削・研磨する研削・研磨工程により作成された工作物の形状を測定する測定工程と、測定工程の測定結果と所定の形状と対比する対比工程と、対比工程の対比結果に基づいて研削・研磨工程において工作物に所定の形状を形成可能な工具を選択する選択工程とを有する加工方法である。
本発明は、工具を用いて工作物に対して凹球面を創成する球面創成工程により作成された工作物の凹球面形状を測定する測定工程と、測定工程の測定結果を所定の凹球面形状と対比する対比工程と、対比工程の対比結果に基づいて球面創成工程において所定の凹球面形状を形成可能な工具を選択する選択工程とを有する加工方法である。
本発明は、工具を用いて工作物に対して研削・研磨された工作物の形状を測定する測定手段と、測定手段の測定結果と所定の形状と対比する対比手段と、対比手段による対比結果に基づいて工作物に対して研削・研磨して所定の形状を形成可能な工具を選択する選択手段とを具備した加工装置である。
本発明は、工具を用いて工作物に対して凹球面を創成された工作物の凹球面形状を測定する測定手段と、測定手段の測定結果と所定の凹球面形状と対比する対比手段と、対比手段の対比結果に基づいて工作物に対して凹球面を創成可能な工具を選択する選択手段とを具備した加工装置である。
本発明は、加工の途中で工具を廃棄したり、工具の修正を行わずに、所定の凹球面形状を創成可能な工具を選択することによって工作物に創成される凹球面形状を良好に安定できる加工方法及びその装置を提供できる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は凹球面の加工装置における球面創成装置40の分解斜視図を示す。この球面創成装置40は、球面創成工具軸部41を備える。この球面創成工具軸部41は、超音波発振器42と、装置架台(図示省略)に対し昇降動作を行う昇降機構43と、これら超音波発振器42や昇降機構43、その他の各種制御を行う制御装置44とを有する。
超音波発振器42は、超音波振動子(図示省略)を内蔵する。この超音波振動子は、電力の供給により振動し、超音波を発生する。この超音波発振器42は、発生した超音波を下方に向って放出する。
この超音波発振器42の下端部には、磁性金属からなる軸体42aが一体的に固定されている。この軸体42aの下部には、磁性金属からなるホーン42bが着脱可能に連結されている。このホーン42bは、下部になるに従って直径が小さくなる円錐台状に形成されている。このホーン42bの下端には、図2に示すように凹球面状の球体工具保持部45が形成されている。この球体工具保持部45は、鋼球からなる球体工具46を装填、取り外し可能とする。軸体42aの外周には、コイル47が巻回されている。このコイル47には、制御装置44の制御によって任意の電力が通電できるように配線が施されている。
昇降機構43は、超音波発振器42を上下方向(Z方向)に昇降する。この昇降機構43は、制御装置44の制御により駆動するモータ48を有する。このモータ48には、ボールネジ49が連結されている。このボールネジ49は、装置架台の垂直方向を軸心として回転可能に設けられている。このボールネジ49に対して直動ガイド50が平行に設けられている。この直動ガイド50には、当該直動ガイド50に沿って上下方向(Z方向)に直動するブラケット51が設けられている。このブラケット51は、ボールネジ49に螺合する上部支持板52と、超音波発振器42を固定支持し、かつボールネジ49に螺合する下部支持板53と、これら上部支持板52及び下部支持板53を支持して直動ガイド50に沿って直動する直動本体54とを有する。このブラケット51は、ボールネジ49の回転によって直動ガイド50に沿って上下方向に直動する。しかるに、超音波発振器42は、モータ48に対して制御装置44により駆動制御されることにより上下方向(Z方向)への昇降する。
次に、球面創成ワーク軸部60について説明する。この球面創成ワーク軸部60は、超音波発振器42の下端側に設けられたホーン42bの下端に装着された球体工具46の下方に設けられている。この球面創成ワーク軸部60は、レンズ等を作成するための工作物1を保持する。
具体的に球面創成ワーク軸部60は、装置架台に固定された加圧シリンダ61と、この加圧シリンダ61の稼動部62に支持された載置台63とを有する。加圧シリンダ61は、油圧によって稼動部62を上下方向(Z方向)に昇降可能である。この加圧シリンダ61の油圧は、制御装置44により制御される。
図2は超音波発振器42及びワーク保持部64を示す略断面図である。載置台63の上面には、ワーク保持部64が設けられている。このワーク保持部64は、レンズ等を作成するための工作物1を貼り付けたレンズ貼付皿65の下軸部66を保持する。このワーク保持部64は、載置台63の上面中央に形成された円形の孔67と、この孔67の周囲の3方向に放射状に形成された各ガイド溝68とを有する。これらガイド溝68には、それぞれ各把持爪69がそれぞれ摺動可能に設けられている。これら把持爪69は、それぞれシリンダ(図示省略)に連結され、このシリンダの進退動作の駆動力が与えられてそれぞれレンズ貼付皿65の下軸部66に対して矢印f1、f2方向に進退する。
レンズ貼付皿65は、下軸部66と、大径のフランジ部70と、レンズ貼付部71とを同軸上に一体的に形成している。このレンズ貼付皿65をワーク保持部64で保持する際は、下軸部66を孔67に挿入し、フランジ部70を載置台63の上面に当接させて係止した後、各把持爪69を前進させて下軸部66を把持する。
測定器としての電気マイクロメータ72が装置架台(図示省略)に固定されている。この電気マイクロメータ72は、載置台63のZ方向の昇降移動量を測定するもので、測定子73を載置台63の下面に当接させている。
次に、球体工具供給部80について説明する。図3は球体工具供給部80の要部を示す略断面図を示す。球体工具供給部80は、球体工具移動台81上に工具容器82を設けている。この工具容器82は、例えば3つの容器部82a、82b、82cを有する。これら容器部82a、82b、82cは、それぞれ上面に各開口部83を形成し、かつ底面を例えば円錐状に径を次第に細くして傾斜面を形成し、最底面の中心部に例えば球体工具46を1個だけ通過させる垂直方向の各縦穴85を形成している。これら容器部82a、82b、82cには、それぞれ曲率半径が異なる複数の球体工具46が各容器部82a、82b、82c別に充填されている。これら球体工具46の各曲率半径は、例えば、工作物1のレンズ面1bの曲率半径と同一の曲率半径と、それよりやや大きい曲率半径と、それよりやや小さい曲率半径とを有する。
工具容器82には、工具装填用部材86が一体的に設けられている。この工具装填用部材86には、各容器部82a、82b、82cの各位置に対応して各装填用開口部87a、87b、87cが設けられている。これら装填用開口部87a、87b、87cは、それぞれ例えば円柱状に形成され、その各底部に例えば円錐状に径を次第に細くして傾斜面を形成した各工具装填部位88a、88b、88cが設けられている。
これら装填用開口部87a、87b、87cと各縦穴85との間には、それぞれ水平方向の各横穴89が設けられ、各装填用開口部87a、87b、87cと各縦穴85との間を連通している。これら横穴89内には、それぞれ例えば圧縮空気で動作する各ピストンの各ロッド90が矢印f3方向に進退移動可能になっている。このロッド90の進退移動により各容器部82a、82b、82cから横穴89内に落下した1個の球体工具46が各工具装填部位88a、88b、88cに押し出される。
曲率半径指示器91は、工作物1に所望の曲率半径の凹球面を創成するための球体工具46の曲率半径を指示するもので、例えば「標準」「マイナス」「プラス」の3個のボタンが設けられている。この曲率半径指示器91は、「標準」のボタンを押し操作された場合、所定のレンズ面1bと同一の曲率半径を有する球体工具16の選択指示を発する。又、曲率半径指示器91は、「マイナス」のボタンを押し操作された場合、所定のレンズ面1bよりやや小さい曲率半径を有する球体工具16の選択指示を発する。又、曲率半径指示器91は、「プラス」のボタンを押し操作された場合、所定のレンズ面1bよりやや大きい曲率半径を有する球体工具16の選択指示を発する。
球体工具移動台81は、水平方向(XY方向)に移動可能に設けられている。この球体工具移動台81は、例えば所望の曲率半径の凹球面を創成するための球体工具46を保持する工具装填部位88a、88b又は88cを球面創成工具軸部41のホーン42bの直下に位置させる状態と、球面創成工具軸部41と球面創成ワーク軸部60とが干渉しない状態との間に移動可能である。
なお、工具装填部位88a、88b又は88cが球面創成工具軸部41のホーン42bの直下に位置する状態にあるとき、球面創成工具軸部41を下降させ、ホーン42bの球体工具保持部45を球体工具46に当接させ、コイル47に電力を供給すると、球体工具46はホーン42bに対して磁力によって吸引される。
又、球体工具移動台81上には、工具容器82及び工具装填用部材86に隣接して球面創成工具排出部92が設けられている。この球面創成工具排出部92は、上部に開口部を形成し、その内部に水、洗浄液などの液体を満たした工具排出容器93と、この工具排出容器93の上方に設けられ、例えば空気を吹き付けるエアブロー機構94とを有する。
この球面創成工具排出部92は、球体工具移動台81の移動により、工具排出容器93を球面創成工具軸部41のホーン42bの直下に位置させることも可能である。この状態で、球面創成工具軸部41を下降させ、球体工具46を磁力により保持するホーン42bを工具排出容器93内の液体に浸漬させ、超音波発振器42から超音波を発振させることにより、球体工具46がホーン42bから離脱し、工具排出容器93内に落下する。
次に、球面創成加工液供給部100について説明する。この球面創成加工液供給部100は、スラリ101等の加工液をレンズ等の工作物1に供給する。具体的に球面創成加工液供給部100は、流体中にダイヤモンド砥粒を分散したスラリ101を収容する加工液容器102と、この加工液容器102内から工作物1に向けてスラリ101を供給するディスペンサ103とを有する。
加工液容器102内には、例えばマグネットスターラ(図示省略)が入れられており、このマグネットスターラを磁力によって回転させることによってスラリ101を攪拌する。ディスペンサ103は、内部にスラリ101を収容可能な円筒状に形成され、制御装置44の制御によって任意の量、速度でスラリ101を吸入・吐出することが可能である。このディスペンサ103は、例えば移動手段(図示省略)によって、加工液容器102からスラリ101を吸入する位置と、工作物1に向ってスラリ101を吐出する位置との間に移動可能である。
次に、球面創成ワーク供給部110について説明する。この球面創成ワーク供給部110は、工作物1を球面創成ワーク軸部60に供給する。具体的に球面創成ワーク供給部110は、レンズ等の工作物1を貼り付けたレンズ貼付皿65を収納するワーク準備台111と、このワーク準備台111からレンズ貼付皿65を球面創成ワーク軸部60に搬送するワーク搬送ハンド122とを有する。ワーク搬送ハンド112は、基台113と、この基台113に対して上下方向(Z方向)に昇降可能でかつ基台113を軸として矢印f4方向に回転可能に設けられたアーム部114と、このアーム部114の先端部に設けられた吸着筒115とを有する。
吸着筒115は、内部の気圧を低くすることでレンズ貼付皿65を吸着する。このワーク搬送ハンド112は、ワーク準備台111上に載置されたレンズ貼付皿65を吸着筒113で吸着保持しながら、球面創成ワーク軸部60のワーク保持部64に移動可能である。
次に、凹球面の加工装置における研磨装置120について説明する。図4はかかる研磨装置120の分解斜視図である。この研磨装置120は、球面創成装置40により凹球面が創成された工作物1に対して研磨を行う。具体的に研磨装置120は、研磨ワーク軸部121と、この研磨ワーク軸部121の全体を矢印f5の方向に揺動させる揺動機構122とを備える。
研磨ワーク軸部121は、揺動機構122の上端部に支持体123を介して設けられた例えばモータ等を有する回転駆動機構124を備える。揺動機構122は、揺動用モータ122aと、この揺動用モータ122aの回転軸に連結されて揺動軸122bとを有する。この揺動軸122bの先端部には、上記支持体123を介して回転駆動機構124が設けられている。
この回転駆動機構124の回転軸には、継手部125を介して加圧機構126が設けられている。この加圧機構126には、主軸部127を介してワークホルダ128が設けられている。このワークホルダ128は、レンズ等の工作物1を貼り付けたレンズ貼付皿65を保持する。主軸部127は、上下方向(Z方向)に移動可能で、その下端に設けたワークホルダ128を上下方向(Z方向)に昇降させる。加圧機構126は、工作物1の加工時に主軸部127に対して加圧する。継手部125は、主軸部127の上下方向への移動を拘束することなく、かつ回転駆動機構124による回転方向f6の回転力を主軸部127に伝達する。なお、回転駆動機構124の回転軸は、主軸部127と同軸に設けられる。
次に、研磨工具軸部130について説明する。この研磨工具軸部130は、研磨工具131を任意の高さに上下方向(Z方向)に昇降移動させる。研磨工具131は、工作物1に形成するレンズ面1bと同程度の曲率で、かつレンズ面1bと反対の凸面形状に形成された加工面131aを有する。この研磨工具軸部130は、研磨工具131と、この研磨工具131を上方に保持し、図示しない駆動モータによって回転可能なスピンドル132と、当該研磨工具軸部130の全体をモータ(図示省略)によって任意の高さに上下方向(Z方向)に昇降移動させる昇降機構133とを有する。
研磨工具131の加工面131aは、例えば酸化セリウムやジルコニアなどの砥粒を、フェノールやポリイミドなどの樹脂に分散させて固めた固定砥粒砥石である。研磨工具131が固定砥粒砥石の場合、その砥粒は、レンズ等の工作物1のレンズ面1bを微細に除去することが可能な硬度と大きさを有する。又、上記フェノールやポリイミドなどの樹脂は、砥粒を保持するが、レンズ等の工作物1の除去加工が進行すると砥粒を脱落させるような材料である。
加工液供給機構134は、加工液135を貯蔵する容器(図示省略)と、加工液135を工作物1に吐出するノズルと、これら容器とノズルとを結ぶ配管(図示省略)と、この配管内で加工液135に配送する圧力を付与するポンプ(図示省略)とを有し、加工中の工作物1に供給する加工液135の有無や量を自在に設定可能である。又、研磨工具131が固定砥粒砥石である場合、加工液135は例えば水である。
研磨ワーク軸部121の加圧機構126において、図示しない通気口から空圧装置(図示省略)によって圧縮空気を空隙に送り込むと、主軸部127が下方向に押され、工作物1のレンズ面1bに接触させることが可能になる。このとき、工作物1は、所定の圧力で下方向(研磨工具131を配置側の方向)に加圧された状態となる。又、工作物1のレンズ面(被加工面)1bは、当該レンズ面1bの曲率中心を揺動機構122の軸心上に位置するように配置設定される。
次に、研磨装置搬送機構140について説明する。この研磨装置搬送機構140は、ワーク準備台111上に保持されているレンズ貼付皿65を吸着保持し、このレンズ貼付皿65を研磨ワーク軸部121のワークホルダ128に搬送し、かつワークホルダ128に装着されているレンズ貼付皿65を吸着保持し、ワーク準備台111上の所定位置に搬送する。
具体的に研磨装置搬送機構140は、基台141と、この基台141で上下方向(Z方向)に昇降可能な昇降軸142と、この昇降軸142の上部に矢印f6方向に回転可能でかつ水平方向に設けられたアーム143と、このアーム143の先端部に矢印f7方向に回転可能に設けられた反転機構144と、この反転機構144に設けられ、工作物1を貼り付けたレンズ貼付皿65を真空吸引する容器状の吸着筒145とを有する。反転機構144は、矢印f7方向に回転することにより吸着筒145に真空吸引された工作物1の姿勢の上下方向を反転する。
次に、制御装置44について説明する。図5は凹球面の加工装置の制御系統を示すブロック構成図である。制御装置44は、超音波発振器42、コイル47、モータ48、加圧シリンダ61、ロッド90、エアーブロー機構94、球体工具移動台81、ワーク準備台111、ワーク搬送ハンド112、加圧機構126、回転駆動機構124、スピンドル132、昇降機構133、加工液供給機構134、研磨装置搬送機構140、アーム143、反転機構144及び吸着筒145に対して各駆動制御信号を送出し、かつ電気マイクロメータ72から出力された測定信号及び曲率半径指示器91から発せられる選択指令を取り込む。
この制御装置44は、工作物1に対して凹球面の創成作業を実行し、この後に、凹球面が創成された工作物1に対して研磨作業を実行するための凹球面創成・研磨作業プログラムを予め格納し、この凹球面創成・研磨作業プログラムを実行することにより本発明装置の特徴とする動作、すなわち工作物1に創成された凹球面形状を電気マイクロメータ72から出力された測定信号を取り込んで測定し、この測定結果を所定の凹球面形状と対比し、この対比結果又は曲率半径指示器91から発せられた当該対比結果に基づく球体工具46の選択指令に基づいて、球面創成作業において用いる曲率半径を有する球体工具46に交換するための各駆動制御信号を球面創成装置40及び球体工具供給部80などに送出する。
次に、上記の如く構成された凹球面の加工装置によりレンズ等の工作物1に対する球面創成加工及び研磨加工の加工動作について説明する。
先ず、円筒形状の素材状態である工作物1がレンズ貼付皿65上に熱可塑性接着剤等により貼り付けられる。このレンズ貼付皿65は、球面創成ワーク供給部110のワーク準備台111上に載置される。
次に、制御装置44は、凹球面創成・研磨作業プログラムを実行して以下の動作を制御する。球面創成装置40が動作開始すると、球面創成ワーク供給部110は、ワーク搬送ハンド112を移動させ、吸着筒115の動作によりワーク準備台111上に載置されたレンズ貼付皿65を1個吸着保持する。この球面創成ワーク供給部110は、レンズ貼付皿65を吸着保持した状態で、ワーク搬送ハンド112を移動させ、レンズ貼付皿65を図2に示すように球面創成装置40のワーク保持部64上に装填する。このとき、レンズ貼付皿65は、下軸部66を孔67に挿入される。フランジ部70は、ワーク保持部64の上面に当接した状態で係止している。ここで、各把持爪69を前進させることによりレンズ貼付皿65の下軸部66が把持される。
一方、球面創成球体工具供給部80は、工具容器82の各容器部82a、82b、82c内にそれぞれ充填された各球体工具46のうち1個が図3に示すように縦穴85を通り、横穴89に入り込む。ここで、ロッド90を前進させ、球体工具46を押し出し、各工具装填部位88a、88b、88cに装填する。
次に、球体工具移動台81がXY方向に移動し、所望の曲率半径を持つ球体工具46を充填した例えば工具装填部位88aが球面創成工具軸部41のホーン42bの直下に移動する。この位置で球面創成工具軸部41が下降し、ホーン42bの球体工具保持部45aを球体工具46に当接させる。次に、コイル47に電力を供給すると、このコイル47から磁力が発生する。これにより、球体工具46は、磁力によってホーン42bに吸引される。この後、球面創成工具軸部41は、待機位置まで上昇する。これと共に、球体工具移動台81は、移動し、当該球体工具移動台81上に設置された球体工具供給部80を球面創成工具軸部41から離れた待機位置まで後退させる。
次に、球面創成工具軸部41を下降させ、ホーン42bで保持している球体工具46を工作物1の上面1aに当接させる。これと共に球面創成加工液供給部100を前進させ、ディスペンサ103からスラリ101を工作物1と球体工具46との当接部に吐出する。ここで、超音波発振器42を動作させて超音波を発振させると、この超音波振動は、ホーン42bにより増幅されて球体工具46に伝達する。これにより、球体工具46は、微視的、瞬間的に工作物1から離脱し、転動する。そして、球体工具46と工作物1との隙間にスラリ101の砥粒が介在し、かつ砥粒が工作物1を叩きつけることで、工作物1における球体工具46との接触部位で微細な破片が除去されていく。そうして工作物1の上面1aには、球体工具46を転写した凹球面状のレンズ面1bが創成される。
このような工作物1の凹球面創成加工の進行中、球面創成工具軸部41は、上下方向(Z方向)の移動を停止しているので、工作物1を載置している載置台63は、球面創成ワーク軸部60の加圧シリンダ61の動作によりZ方向に上昇する。この載置台63の上昇量は、電気マイクロメータ72により常時計測される。
この電気マイクロメータ72は、載置台63の上昇量の測定信号を制御装置44に送出する。この制御装置44は、電気マイクロメータ72から出力された測定信号を取り込み、載置台63が所定量だけ上昇したか否かを判定し、所定量だけ上昇したと判定すると、超音波発振器42から発せられる超音波発振を停止させ、かつコイル47に電力を供給して球体工具46をホーン42bに磁力吸着させる。
次に、昇降機構43は、球面創成工具軸部41を上昇させる。これと共に球体工具移動台81は、移動動作し、球面創成工具排出部92の工具排出容器93を球面創成工具軸部41のホーン42bの直下に位置させる。この状態で、球面創成工具軸部41は、下降する。これにより、球体工具46を磁力保持するホーン42bは、工具排出容器93内の液体に浸漬される。そして、超音波発振器42から超音波が発振されると、球体工具46は、ホーン42bから離脱し、工具排出容器93内に落下する。
このように使い終わった球体工具46は、工具排出容器93内に落下して回収され、この回収作業が終了したところで、球体工具移動台81は再び移動動作し、球面創成工具排出部92を待機位置に移動させる。
次に、ワーク搬送ハンド112は、移動動作して吸着筒115を球面創成ワーク軸部60上にあるレンズ貼付皿65上に配置し、さらに吸着筒115によりレンズ貼付皿65を覆う。次に、吸着筒115は、その内部の気圧を低めることによってレンズ貼付皿65を吸着保持する。
次に、ワーク搬送ハンド112は、移動動作して吸着筒115により吸着保持するレンズ貼付皿65をワーク準備台111の所定位置に搬送する。その後、吸着筒115は、吸着動作を停止してレンズ貼付皿65の吸着を解除し、ワーク搬送ハンド112を待避させる。これによって、球面創成加工を終えた工作物1を貼り付けたレンズ貼付皿65は、ワーク準備台65上に載置される。
次に、工作物1の研磨加工に移る。研磨装置搬送装置140の反転機構144は、吸着筒145の開口部を下向きとする。この状態で、研磨装置搬送装置140は、アーム143を移動させ、吸着筒145の開口部をワーク準備台111に載置されたレンズ貼付皿65に当接させ、吸着筒145内部の気圧を低下させてレンズ貼付皿65を吸着保持する。
次に、研磨装置搬送装置140は、アーム143を移動させながら反転機構144によって吸着筒145を回転させて開口部を上向きに設定し、かつ吸着筒145に吸着保持しているレンズ貼付皿65を研磨ワーク軸部1210のワークホルダ128に挿入する。そして、吸着筒145の吸着動作を解除すると、レンズ貼付皿65は、ワークホルダ128に対して磁力によって保持される。その後、研磨装置搬送装置140は、アーム143を移動させて研磨搬送機構140全体を研磨加工部位から待避させる。
次に、研磨ワーク軸部121の加圧機構126は、主軸部127を下方向(Z方向)に加圧する。これと共に研磨工具軸部130の昇降機構133は、研磨工具131の工具面131aの高さ位置を所定の位置に設定する。これにより、研磨ワーク軸部121により保持されているレンズ貼付皿65に貼り付けられた工作物1のレンズ面1bと研磨工具軸部130の研磨工具131の工具面131aとが当接する。
この当接部に加工液供給機構134は、加工液135を供給する。これと共に、回転駆動機構124は、研磨ワーク軸部121により保持されている工作物1を回転させ、かつ揺動機構122は、研磨ワーク軸部121の全体を揺動させる。これらの動作によって、工作物1のレンズ面1b上で微細な凹凸形状が除去され、レンズ面1bは表面粗さが極めて小さくなっていき、やがて光沢面となる。
工作物1に対する研磨加工が終了すると、研磨ワーク軸部121は、回転駆動機構124による工作物1の回転と、揺動機構122による研磨ワーク軸部121の揺動とを停止する。これと共に加圧機構126は、主軸部127に対する加圧を解除し、昇降機構133は、研磨工具131を下方向へ待避させる。そして、研磨装置搬送手段140は、レンズ貼付皿65を研磨ワーク軸部121に装着するのと反対の動作で、レンズ貼付皿65をワーク準備台111の所定位置に搬送する。
これにより、工作物1に対する凹球面創成加工と凹球面研磨加工との一連の流れが終了し、光学のレンズである工作物1が作成される。
次に、レンズ貼付皿65に貼り付けられた工作物1のレンズ面1bの曲率半径が例えば常用ニュートンゲージなどを用いて測定される。なお、他の工作物1についても所定の曲率半径である場合、当該他の工作物1についても同じ加工を継続する。
今回加工した工作物1のレンズ面1bの曲率半径の測定の結果、当該レンズ面1bの曲率半径が所定の曲率半径よりも小さければ、すなわち常用ニュートンゲージによる測定結果がマイナスであれば、曲率半径指示器91における「プラス」ボタンが作業者によって押し操作される。制御装置44は、曲率半径指示器91から発せられた「プラス」ボタンの選択指令を受けると、球体工具供給部80に対して3つの容器部82a,82b,83cのうち曲率半径がやや大きい球体工具46を充填する容器部、例えば容器部82bをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。
従って、次の工作物1に対する凹球面創成加工では、先ず、球体工具移動台81がXY方向に移動し、制御装置44から発せられた指令に基づき、例えば曲率半径がやや大きい球体工具46を充填する例えば容器部82bの工具装填部位88bが球面創成工具軸部41のホーン42bの直下に移動する。この位置で球面創成工具軸部41が下降し、ホーン42bの球体工具保持部45aを球体工具46に当接させる。次に、コイル47に電力を供給することにより、コイル47から磁力が発生し、例えば曲率半径がやや大きい球体工具46が磁力によってホーン42bに吸引される。
これ以降、工作物1に加工されるレンズ面1bは、球面創成加工を施された曲率半径がやや大きい凹球面に形成される。次に、当該凹球面に倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ面1bの曲率半径は、ほぼ予定どおりに修正される。
これとは反対に、レンズ面1bの曲率半径の測定の結果、当該レンズ面1bの曲率半径が所定の曲率半径よりも大きければ、すなわち常用ニュートンゲージによる測定結果がプラスであれば、曲率半径指示器91における「マイナス」ボタンが作業者によって押し操作される。制御装置44は、曲率半径指示器91から発せられた「マイナス」ボタンの選択指令を受けると、球体工具供給部80に対して3つの容器部82a,82b,82cのうち曲率半径がやや小さい球体工具46を充填する容器部、例えば容器部82cをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。
これにより、曲率半径のやや小さい球体工具46を充填する例えば容器部82cの工具装填部位88cが球面創成工具軸部41のホーン42bの直下に移動されることにより、上記同様に曲率半径のやや小さい球体工具46がホーン42bに吸引される。
これ以降、工作物1に加工されるレンズ面1bは、球面創成加工を施された曲率半径がやや小さい凹球面に形成され、当該凹球面に倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ1の曲率半径は、ほぼ予定どおりに修正される。
又、レンズ面1bの曲率半径の測定の結果、当該レンズ面1bの曲率半径が所定の曲率半径と略同一であれば、曲率半径指示器91における「標準」ボタンが作業者によって押し操作される。制御装置44は、曲率半径指示器91から発せられた「標準」ボタンの選択指令を受けると、前回と同一の球体工具46を充填する容器部、例えば容器部82aをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。
このように曲率半径が前回と同一の球体工具46を装着する場合は、当該球体工具46を充填する例えば容器部82aの工具装填部位88aを球面創成工具軸部41のホーン42bの直下に移動することにより、上記同様に球体工具46がホーン42bに吸引される。
これにより、これ以降、工作物1に加工されるレンズ面1bは、球面創成加工を施された曲率半径が前回と同一の曲率半径を有する凹球面に形成され、当該凹球面に倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ1の曲率半径は、ほぼ予定どおりに修正される。
このように上記第1の実施の形態によれば、工作物1に創成された凹球面形状の曲率半径を測定し、この測定結果を所定の凹球面形状と対比し、この対比結果に基づく曲率半径を持つ球体工具46の選択指令に基づいて凹球面創成において用いる球体工具46を交換するので、研磨加工の条件変更のみでは変化しにくいレンズ1の曲率半径が容易かつ短時間に所望の曲率半径に変化させることができる。レンズ凹球面の曲率半径を修正する場合も、真球度が高い球体工具46を用いるので、レンズ凹球面の真球度も常に高く保てる効果がある。又、レンズ凹球面の曲率半径を容易に変更できるので、球面創成加工と研磨加工とを一連のラインとすることができる。
レンズ凹球面が微小である場合、旧来、極細径のカップホイールを用いていたが、レンズ凹球面の曲率半径を修正する際、カップホイールの微妙な位置調整が必要であり、また、折損しやすいという問題があったが、本発明装置では、これらの問題から開放される効果がある。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1乃至図3と同一部分については同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
本実施の形態における凹球面の加工装置は、上記図1に示す球面創成装置40及び上記図4に示す研磨装置120に加えて、図6に示す研削装置150を追加している。
同図は当該研削装置150の分解斜視図であり、この研削装置150は、図4に示す研磨装置120と略同一構成であり、同一部分に付いては符号を援用し、相違するところについて説明する。すなわち、研削装置150は、研削ワーク軸部151、揺動機構152、支持体153、回転駆動機構154、継手部155、加圧機構156、主軸部157、ワークホルダ158、研削工具軸部159、研削工具160、スピンドル161、昇降機構162、加工液供給機構163、加工液164、研削装置搬送機構165、基台166、昇降軸167、アーム168、反転機構169、吸着筒170を有する。
研削工具160は、例えばダイヤモンドからなる砥粒を樹脂からなる結合材で固めた砥石である。加工液164は、例えばエチレングルコール系の研削液である。
図7は凹球面の加工装置の制御系統を示すブロック構成図である。なお、図5と同一部分は、煩雑さを避けるために省略してある。制御装置44は、上記第1の実施の形態と同様に、超音波発振器42、コイル47、モータ48、加圧シリンダ61、ロッド90、エアーブロー機構94、球体工具移動台81、ワーク準備台111、ワーク搬送ハンド112、加圧機構126、回転駆動機構124、スピンドル132、昇降機構133、加工液供給機構134、研磨装置搬送機構140、アーム143、反転機構144及び吸着筒145に対して各駆動制御信号を送出し、かつ電気マイクロメータ72から出力された測定信号及び曲率半径指示器91から発せられる選択指令を取り込む。
これに加えて制御装置44は、研削装置150における加圧機構156、回転駆動機構154、スピンドル161、昇降機構162、加工液供給機構163、研削装置搬送機構165、アーム168、反転機構169及び吸着筒170に対して各駆動制御信号を送出する。
この制御装置44は、上記第1の実施の形態における凹球面創成・研磨作業プログラムにおいて、凹球面の創成作業の後に、凹球面が創成された工作物1に対して研削作業を実行し、この後に研磨作業を実行させる凹球面創成・研削・研磨作業プログラムを予め格納する。
次に、上記の如く構成された凹球面の加工装置によりレンズ等の工作物1に対する球面創成加工、研削作業及び研磨加工の加工動作について説明する。
先ず、工作物1に対する球面創成加工が図1に示す球面創成装置40により行なわれる。この球面創成加工は、上記第1の実施の形態と同様なのでその説明は省略する。
次に、球面創成加工終了後の工作物1に対して研削加工が行なわれる。図6に示すように研削装置搬送装置165の反転機構169は、吸着筒170の開口部を下向きとする。この状態で、研削装置搬送機構165は、アーム168を移動させ、吸着筒170の開口部をワーク準備台111に載置されたレンズ貼付皿65に当接させ、吸着筒170内部の気圧を低下させてレンズ貼付皿65を吸着保持する。
次に、研削装置搬送機構165は、アーム168を移動させながら反転機構169によって吸着筒170を回転させて開口部を上向きに設定し、かつ吸着筒170に吸着保持しているレンズ貼付皿65を研削ワーク軸部151のワークホルダ158に挿入する。そして、吸着筒170の吸着動作を解除すると、レンズ貼付皿65は、ワークホルダ158に対して磁力によって保持される。その後、研削装置搬送機構165は、アーム168を移動させて研削装置搬送機構165の全体を研削加工部位から待避させる。
次に、研削ワーク軸部151の加圧機構156は、主軸部157を下方向(Z方向)に加圧する。これと共に研削工具軸部159の昇降機構162は、研削工具160の工具面160aの高さ位置を所定の位置に設定する。これにより、研削ワーク軸部151により保持されているレンズ貼付皿65に貼り付けられた工作物1のレンズ面1bと研削工具軸部159の研削工具160の工具面160aとが当接する。
加工液供給機構163は、工作物1のレンズ面1bと研削工具160の工具面160aとの当接部に加工液164を供給する。これと共に、回転駆動機構154は、研削ワーク軸部151により保持されている工作物1を矢印f6方向に回転させ、かつ揺動機構152は、研削ワーク軸部151の全体を矢印f5方向に揺動させる。これらの動作によって、工作物1のレンズ面1b上で微細な凹凸形状が除去され、レンズ面1bは表面粗さが極めて小さくなっていき、やがて光沢面に準じた面となる。
工作物1に対する研削加工が終了すると、研削ワーク軸部151は、回転駆動機構154による工作物1の回転と、揺動機構152による研削ワーク軸部151の揺動とを停止する。これと共に加圧機構156は、主軸部157に対する加圧を解除し、昇降機構162は、研削工具160を下方向へ待避させる。そして、研削装置搬送機構165は、レンズ貼付皿65を研削ワーク軸部151に装着するのと反対の動作で、レンズ貼付皿65をワーク準備台111の所定位置に搬送する。
次に、研磨加工終了後の工作物1に対して研磨加工が図4に示す研磨装置120により行なわれる。この研磨加工は、上記第1の実施の形態と同様なのでその説明は省略する。
以上のような工作物1に対する凹球面創成加工、凹球面研削加工及び凹球面研磨加工の一連の流れによって、レンズである工作物1が作成される。
上記加工工程のうち球面創成加工後又は研削加工後の工作物1のレンズ面1bについて、当該レンズ面1bの曲率半径が球面径などを用いて測定される。この測定結果からレンズ面1bの曲率半径が所定の値であれば、他の工作物1の素材についても上記同様の凹球面創成、研削加工、研磨加工を継続する。
一方、今回測定した工作物1のレンズ面1bの曲率半径が所定より小さい場合、すなわち球面計で測定したΔh値がマイナスの場合であれば、曲率半径指示器91における「プラス」ボタンが作業者によって押し操作される。制御装置44は、曲率半径指示器91から発せられた「プラス」ボタンの選択指令を受けると、球体工具供給部80に対して3つの容器部82a,82b,82cのうち曲率半径がやや大きい球体工具46を充填する容器部、例えば容器部82bをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。この指令により上記第1の実施の形態と同様に、球面創成工具軸部41におけるホーン42bの球体工具保持部45aに例えば曲率半径がやや大きい球体工具46が磁力によって吸引される。
これ以降、工作物1に加工されるレンズ面1bは、球面創成加工を施された曲率半径がやや大きい凹球面に形成される。次に、当該凹球面に倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ面1bの曲率半径は、ほぼ予定どおりに修正される。
これとは反対に、今回測定した工作物1のレンズ面1bの曲率半径が所定より大きい場合、すなわち球面計で測定したΔh値がプラスの場合であれば、曲率半径指示器91における「マイナス」ボタンが作業者によって押し操作される。制御装置44は、曲率半径指示器91から発せられた「マイナス」ボタンの選択指令を受けると、球体工具供給部80に対して3つの容器部82a,82b,82cのうち曲率半径がやや小さい球体工具46を充填する容器部、例えば容器部82cをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。この指令により上記第1の実施の形態と同様に、球面創成工具軸部41におけるホーン42bの球体工具保持部45に例えば曲率半径がやや小さい球体工具46が磁力によって吸引される。
これ以降、工作物1に加工されるレンズ面1bは、球面創成加工を施された曲率半径がやや小さい凹球面に形成される。次に、当該凹球面に倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ1の曲率半径は、ほぼ予定どおりに修正される。
又、レンズ面1bの曲率半径の測定の結果、当該レンズ面1bの曲率半径が所定の曲率半径と略同一であれば、曲率半径指示器91における「標準」ボタンが作業者によって押し操作される。制御装置44は、曲率半径指示器91から発せられた「標準」ボタンの選択指令を受けると、前回と同一の球体工具46を充填する容器部、例えば容器部82aをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。この指令により球面創成工具軸部41におけるホーン42bの球体工具保持部45には、前回と同一の曲率半径を持つ球体工具46が磁力によって吸引される。
これにより、これ以降、工作物1に加工されるレンズ面1bは、球面創成加工を施された曲率半径が前回と同一の曲率半径を有する凹球面に形成され、当該凹球面に倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ面1bの曲率半径は、ほぼ予定どおりに修正される。
このように上記第2の実施の形態によれば、凹球面研削加工後の工作物1のレンズ面1bの曲率半径を測定し、この測定結果に基づいて凹球面創成加工で用いる球体工具46の曲率半径を変更することができるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる上、さらに研削加工の条件変更のみでは変化しにくいレンズ面1bの曲率半径を、容易かつ短時間に所望の曲率を有する凹球面形状に修正することができる。
研磨加工前の工作物1に形成された凹球面の曲率半径を一定に保つことができるので、研磨加工で工具の形状が不安定に変化することがなく、研磨加工後のレンズ面1bの品質を安定化できる。
又、工作物1から作成されたレンズの凹球面の曲率半径を容易に変更できるので、球面創成加工、研削加工、研磨加工とを一連のラインとすることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。
図8は上記第1及び第2の実施の形態において、球面創成加工、研削加工又は研磨加工のうち例えば研磨加工後に工作物1のレンズ面1bの曲率半径を測定する干渉計180と、球面精度を解析する形状解析装置181とを示す。干渉計180は、レーザ光を工作物1のレンズ面1bに照射し、このレンズ面1bからの反射光と内蔵する参照レンズからの参照光とにより発生する干渉縞に基づいてレンズ面1bの形状を測定する。
形状解析装置181は、干渉計180から出力されるレンズ面1bの測定結果を受け取り、この測定結果を解析することにより工作物1のレンズ面1bの曲率半径を算出する。又、形状解析装置181は、算出したレンズ面1bの曲率半径を制御装置44に送出する。
この制御装置44は、形状解析装置181により算出された工作物1のレンズ面1bの曲率半径に基づいて球面創成作業において用いる曲率半径を有する球体工具46に交換するための各駆動制御信号を球面創成装置40及び球体工具供給部80などに送出する。
このような構成であれば、上記研磨装置120により研磨加工を終了して工作物1は、そのレンズ面1bが清浄されて干渉計180の測定部に取り付けられる。この干渉計180及び形状解析装置181が作動すると、干渉計180は、レンズ面1bの形状を測定してその測定結果を形状解析装置181に送出する。
この形状解析装置181は、干渉計180から出力されるレンズ面1bの測定結果を受け取り、この測定結果を解析してレンズ面1bの曲率半径を算出し、この算出結果を制御装置44に送出する。
ここで、レンズ面1bの曲率半径の算出の結果、工作物1のレンズ面1bの曲率半径測定値がほぼ目標どおり、例えば目標値±1μm以内である場合、制御装置44は、他の工作物1の素材についても同じ加工を継続する各駆動制御信号を球面創成装置40及び球体工具供給部80などに送出する。
これに対して工作物1のレンズ面1bの曲率半径測定値が目標値に対しやや小さく、例えば目標値−5μm以上−1μm未満である場合、制御装置44は、球体工具供給部80に対して3つの容器部82a,82b,82cのうち曲率半径がやや大きい球体工具46、例えば曲率半径が所定値+3μmである球体工具46を充填する容器部、例えば容器部82bをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。この後、工作物1のレンズ面1bは、球面創成加工が行われた曲率半径がやや大きい凹球面に形成され、それに倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ面1bの曲率半径はほぼ所定どおりに修正される。
これとは反対に、工作物1のレンズ面1bの曲率半径測定値が目標値に対しやや大きい、例えば目標値+1μm超過+5μm以下である場合、制御装置44は、球体工具供給部80に対して3つの容器部82a,82b,82cのうち曲率半径がやや大きい球体工具46、例えば曲率半径が所定値−3μmである球体工具16を充填する容器部、例えば容器部82cをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。この後、工作物1のレンズ面1bは、球面創成加工が行われた曲率半径がやや小さい凹球面に形成され、それに倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ面1bの曲率半径は、ほぼ所定どおりに修正される。
さらに、工作物1のレンズ面1bの曲率半径測定値が目標値から大きく離れる、例えば目標値−5μm未満又は目標値+5μm超過である場合、制御装置44は、異常と判断して、以降の球面創成加工を中断し、作業者に向け警告を発する。
このように上記第3の実施の形態によれば、例えば研磨加工後に工作物1のレンズ面1bの曲率半径を干渉計180により測定し、球面精度を形状解析装置181により自動的に解析するので、作業者が常用ニュートンゲージによって測定する熟練度を持たなくても、的確にレンズ面1bの曲率半径を判定し、凹球面創成加工への修正指令を行うことができる。
干渉計180によってレンズ面1bの曲率半径を数値として算出するので、客観的に、球面創成加工への修正指令を行うことができる。又、研磨加工後のレンズ面1bの曲率半径が目標から異常に外れた場合、直ちに球面創成加工を中断し、不良品の発生を最小限に抑えることができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。
図9は上記第2の実施の形態において凹球面創成加工後又は研削加工後に工作物1のレンズ面1bの曲率半径を測定する曲率半径測定機構190を示す略断面図である。
この曲率半径測定機構190は、移動可能なアーム191を有する。このアーム191の先端部には、リング192と測長器193とを備える。このアーム191は、リング192及び測長器193を、球面創成ワーク供給部110のワーク準備台111上にある工作物1のレンズ1b上に当接する位置と、この位置から待避した位置との間で移動させる。
リング192は、工作物1のレンズ面1bの外径よりやや小さい径の環状形状に形成されている。
測長器193は、リング192の中心部で突出する突出端子194を備える。この測長器193の出力端は、表示器195に接続されている。従って、測長器193により測定された突出端子194の進退量は、表示器195に表示される。すなわち、リング192を工作物1のレンズ面1bに当接させると、突出端子194がレンズ面1bの面長に当接し、当該突出端子194が測長器193の内部に引っ込む。この測長器193は、突出端子194の引っ込む量からレンズ面1bの曲率半径を換算するΔh値(曲率半径の換算値)を計算する。このΔh値は、表示器195に表示される。
制御装置44は、アーム191と表示器195に接続され、アーム191の移動を制御し、かつ表示器195に表示される情報、すなわちレンズ面1bの曲率半径を換算するΔh値に基づいて、球面創成作業において用いる曲率半径を有する球体工具46に交換するための各駆動制御信号を球面創成装置40及び球体工具供給部80などに送出する。
このような構成であれば、凹球面創成加工又は研削加工を終えた工作物1を貼り付けたレンズ貼付皿65は、球面創成ワーク供給部110のワーク準備台111に載置されている。
この状態で、曲率半径測定機構190は、アーム191を動作させて、工作物1のレンズ面1bにに対してリング192と測長器193の突出端子194とを当接させる。これにより、突出端子194が測長器193の内部に引っ込んだ量から、測長器193は、レンズ面1bの曲率半径を換算するΔh値、すなわち測定対象のレンズ面1bを測定したときの突出端子194の引っ込み量から基準レンズを測定したときの突出端子194の引っ込み量を引いた差であるΔh値を算出し、このΔh値を表示器195に表示する。
この結果、Δh値がほぼ目標どおり、例えば、±1μm以内である場合、制御装置44は、他の工作物1の素材についても同じ加工を継続する。
Δh値がややマイナス、例えば−3μm以上−1μm未満である場合、制御装置44は、球体工具供給部80に対して3つの容器部82a,82b,82cのうち曲率半径がやや大きい球体工具46、例えば曲率半径が所定値+3μmである球体工具16を充填する容器部、例えば容器部82cをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。この後加工される工作物1のレンズ面1bは、球面創成加工が行われた曲率半径がやや大きい凹球面に形成され、それに倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ面1bの曲率半径がほぼ所定どおりに修正される。
これとは反対に、Δh値がややプラス、例えば+1μm超過+3μm以下である場合、制御装置44は、球体工具供給部80に対して3つの容器部82a,82b,82cのうち曲率半径がやや小さい球体工具46、例えば曲率半径が所定値−3μmである球体工具16を充填する容器部、例えば容器部82cをこれ以降の球面創成加工に用いる指令を発する。この後加工される工作物1のレンズ面1bは、球面創成加工が行われた曲率半径がやや小さい凹球面に形成され、それに倣った研磨加工が行われるので、研磨加工後のレンズ面1bの曲率半径がほぼ所定どおりに修正される。
さらに、Δh値が、目標値から大きく離れる、例えば−5μm未満又は+5μm超過である場合、制御装置44は、異常と判断して、以降の球面創成加工を中断し、作業者に向け警告を発する。
このように上記第4の実施の形態によれば、曲率半径測定機構190によってレンズ面1bのΔh値を自動的に算出するので、作業者が手動により球面計等を用いて測定する熟練度を持たなくても、的確にレンズ面1bの曲率半径を判定し、球面創成加工への修正指令を行うことができる。
レンズ面1bのΔh値を数値として算出するので、客観的に、球面創成加工への修正指令を行うことができる。
球面創成加工後又は研削加工後のレンズ面1bの曲率半径が目標値から異常に外れた場合には、直ちに球面創成加工を中断し、不良品の発生を最小限に抑えることができる。
球面創成加工後又は研削加工後のレンズ面1bのΔh値が一連の加工工程の途中で自動的に測定され、球面創成加工でのレンズ面1bの曲率半径が自動的に修正できるので、加工、測定に関する作業を大幅に削減できる。
なお、本発明は、上記第1乃至第4の実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、球体工具46は、鋼球としたが、セラミック球など必要な硬度と真球度を有する他の材料を用いてもよい。
工作物1は、ガラスからなるレンズとしたが、凹球面を形成させるものであれば、例えば金属、セラミック、結晶材、非晶材などの材料を用いてもよい。
球面創成装置40は、工作物1に接触した球体工具46に超音波を付与し、この球体工具46を転写した凹球面を工作物1に創成するものであれば、他の構成としてもよい。
球面創成加工、研削加工、研磨加工との一連のラインは、これら工程を個々に実行し、作業者が手扱いで各工程間に工作物1を移動させる構成としてもよい。又、これら工程間では、工作物1を例えばベルトコンベアを用いて搬送する構成としてもよい。
レンズ面1bの凹球面の曲率半径は、常用ニュートンゲージを用いて測定したが、他の方法によって測定してもよい。
球面創成工程と研磨工程との2工程の実施に限らず、球面創成工程以後に適宜、研削工程や研磨工程を挿入した複数工程としてもよい。
研磨工程は、凸球面状の加工面を有する工具を工作物1の凹球面に接触させながら相対運動を行い、これにより凹球面の表面粗さを低減し、光沢面に仕上げしてもよく、他の構成としてもよい。
研磨工具131は、砥粒である酸化セリウムを、結合材である樹脂中に分散させ固めた固定砥粒砥石としたが、砥粒や結合材の材質を制限するものではない。又、研磨工具131は、固定砥粒砥石ではなく、フェルトなどの弾性を有する材料からなるポリシャを用いてもよい。
研磨の加工液135は水としたが、これに限らず、例えば冷却や潤滑などの作用を有する他の液体としてもよい。又、研磨工具131でポリシャを用いる場合、研磨の加工液135は、例えば酸化セリウムやジルコニアなどの砥粒を分散させた液体としてもよい。
レンズ面1bの凹球面の曲率半径の測定は、球面計を用いているが、他の方法によって当該凹球面の曲率半径を測定してもよい。
研削工程は、凸球面状の加工面を有する工具を工作物1の凹球面に接触させながら相対運動を行い、これにより凹球面の表面粗さを削減するようにしてもよく、他の構成としてもよい。
研削工具160の砥粒は、ダイヤモンドとしたが、c−BN、SiC、アルミナなどの研削加工に有効な硬度と大きさを有する他の材料を用いてもよい。又、研削工具160の結合材は、樹脂としたが、金属など、砥粒を保持できる他の材料を用いてもよい。
研削の加工液164は、エチレングリコール系の研削液としたが、冷却や潤滑などの作用を有する他の液体を用いてもよい。
干渉計190及び形状解析装置195と制御装置44との間は接続せず、干渉計190及び形状解析装置195による測定・解析結果に基づき、作業者が、球面創成工程にて使用する球体工具46を選択し、加工装置に指示してもよい。
工作物1の凹球面の曲率半径の測定は、干渉計190及び形状解析装置195に限らず、他の測定装置を用いて測定してもよい。
工作物1の凹球面の曲率半径の測定は、リング192と測長器193とを有する曲率半径測定機構190を用いているが、これに限らず、工作物1の凹球面の曲率半径を測定できる他の装置を用いてよい。
以下、本発明の他の特徴のところについて説明する。
第1の本発明は、工作物に接触した球体工具に超音波を付与し、球体工具を転写した凹球面を工作物に創成する球面創成工程を有する、凹球面の加工方法において、球面創成工程で、曲率半径の異なる複数種類の球体工具を使い分けることを特徴とする凹球面の加工方法である。
第2の本発明は、工作物に接触した球体工具に超音波を付与し、球体工具を転写した凹球面を工作物に創成する球面創成工程と、凸球面状の加工面を有する工具を工作物の凹球面に接触させながら、相対運動を行い、凹球面の表面粗さを低減する研削工程とを有する、凹球面の加工方法において、球面創成工程で、曲率半径の異なる複数種類がある球体工具を使い分けることを特徴とする凹球面の加工方法である。
第3の本発明は、工作物に接触した球体工具に超音波を付与し、球体工具を転写した凹球面を工作物に創成する球面創成工程と、凸球面状の加工面を有する工具を工作物の凹球面に接触させながら、相対運動を行い、凹球面の表面粗さを低減し、光沢面に仕上げる研磨工程とを有する、凹球面の加工方法において、球面創成工程で、曲率半径の異なる複数種類がある球体工具を使い分けることを特徴とする凹球面の加工方法である。
第4の本発明は、球面創成工程後の工作物凹球面の曲率半径を測定することと、その結果に基づき、以降の球面創成工程で用いる球体工具の曲率半径を変更することを特徴とする、第1〜3の本発明のいずれかに記載の凹球面の加工方法である。
第5の本発明は、研削工程後の工作物凹球面の曲率半径を測定することと、その結果に基づき、以降の球面創成工程で用いる球体工具の曲率半径を変更することを特徴とする第2の本発明に記載の凹球面の加工方法である。
第6の本発明は、研磨工程後の工作物凹球面の曲率半径を測定することと、その結果に基づき、球面創成工程で用いる球体工具の曲率半径を変更することを特徴とする第3の本発明に記載の凹球面の加工方法である。
第7の本発明は、工作物に接触した球体工具に超音波を付与し、球体工具を転写した凹球面を工作物に創成する球面創成工程を少なくとも行う、凹球面加工装置において、曲率半径が異なる複数種類の球体工具と、複数種類の球体工具の中から選択して、球面創成工程に供給する工具供給手段とを具備することを特徴とする凹球面加工装置である。
第8の本発明は、工作物に接触した球体工具に超音波を付与し、球体工具を転写した凹球面を工作物に創成する球面創成工程と、凸球面状の加工面を有する工具を工作物の凹球面に接触させながら、相対運動を行い、凹球面の表面粗さを低減していく研削工程とを行う、凹球面加工装置において、曲率半径が異なる複数種類の球体工具と、研削工程後の工作物凹球面の曲率半径を測定した結果に基づいて、複数種類の球体工具の中から選択して、球面創成工程に供給する工具供給手段とを具備することを特徴とする凹球面加工装置である。
第9の本発明は、工作物に接触した球体工具に超音波を付与し、球体工具を転写した凹球面を工作物に創成する球面創成工程と、凸球面状の加工面を有する工具を工作物の凹球面に接触させながら、相対運動を行い、凹球面の表面粗さを低減し、光沢面に仕上げる研磨工程とを行う、凹球面加工装置において、曲率半径が異なる複数種類の球体工具と、研磨工程後の工作物凹球面の曲率半径を測定した結果に基づいて、複数種類の球体工具の中から選択して、球面創成工程に供給する工具供給手段とを具備することを特徴とする凹球面加工装置である。
第10の本発明は、第1乃至第9の本発明において、工作物はガラスや樹脂からなるレンズであることを特徴とする。
1:工作物、40:球面創成装置、41:球面創成工具軸部、42:超音波発振器、43:昇降機構、44:制御装置、42a:軸体、42b:ホーン、45:球体工具保持部、46:球体工具、47:コイル、48:モータ、49:ボールネジ、50:直動ガイド、51:ブラケット、52:上部支持板、53:下部支持板、54:直動本体、60:球面創成ワーク軸部、61:加圧シリンダ、62:稼動部、63:載置台、64:ワーク保持部、65:レンズ貼付皿、66:下軸部、67:孔、68:ガイド溝、69:把持爪、70:フランジ部、71:レンズ貼付部、72:電気マイクロメータ、73:測定子、80:球体工具供給部、81:球体工具移動台、82:工具容器、82a,82b,82c:容器部、83:開口部、85:縦穴、86:工具装填用部材、87a,87b,87c:装填用開口部、88a,88b,88c:工具装填部位、89:横穴、90:ロッド、91:曲率半径指示器、92:球面創成工具排出部、93:工具排出容器、94:エアブロー機構、100:球面創成加工液供給部、101:スラリ、102:加工液容器、103:ディスペンサ、110:球面創成ワーク供給部、111:ワーク準備台、112:ワーク搬送ハンド、113:基台、114:アーム部、115:吸着筒、120:研磨装置、121:研磨ワーク軸部、122:揺動機構、122a:揺動用モータ、122b:揺動軸、123:支持体、124:回転駆動機構、125:継手部、126:加圧機構、127:主軸部、128:ワークホルダ、130:研磨工具軸部、131:研磨工具、131a:加工面、132:スピンドル、133:昇降機構、134:加工液供給機構、135:加工液、140:研磨装置搬送機構、141:基台、142:昇降軸、143:アーム、144:反転機構、145:吸着筒、150:研削装置、151:研削ワーク軸部、152:揺動機構、153:支持体、154:回転駆動機構、155:継手部、156:加圧機構、157:主軸部、158:ワークホルダ、159:研削工具軸部、160:研削工具、161:スピンドル、162:昇降機構、163:加工液供給機構、164:加工液、165:研削装置搬送機構、166:基台、167:昇降軸、168:アーム、169:反転機構、170:吸着筒、180:干渉計、181:形状解析装置、190:曲率半径測定機構、191:アーム、192:リング、193:測長器、194:突出端子、195:表示器。
Claims (11)
- 工具を用いて工作物に対して研削・研磨する研削・研磨工程により作成された工作物の形状を測定する測定工程と、
前記測定工程の測定結果と所定の形状と対比する対比工程と、
前記対比工程の対比結果に基づいて前記研削・研磨工程において前記工作物に前記所定の形状を形成可能な前記工具を選択する選択工程と、
を有することを特徴とする加工方法。 - 工具を用いて工作物に対して凹球面を創成する球面創成工程により作成された工作物の凹球面形状を測定する測定工程と、
前記測定工程の測定結果を所定の凹球面形状と対比する対比工程と、
前記対比工程の対比結果に基づいて前記球面創成工程において前記所定の凹球面形状を形成可能な前記工具を選択する選択工程と、
を有することを特徴とする加工方法。 - 工具を用いて工作物に対して凹球面を創成する球面創成工程と、この球面創成工程の後に前記凹球面が創成された前記工作物に対して研削又は研磨のうちいずれか一方又は両方を行う研削・研磨工程とを有する加工方法において、
前記工作物に創成された前記凹球面形状を測定する測定工程と、
前記測定工程の測定結果を所定の凹球面形状と対比する対比工程と、
前記対比工程の対比結果に基づいて前記球面創成工程において前記所定の凹球面形状を形成可能な前記工具を選択する選択工程と、
を有することを特徴とする加工方法。 - 前記球面創成工程は、球体工具を用いてレンズ凹球面を創生することを特徴とする請求項2又は3記載の加工方法。
- 工具を用いて工作物に対して研削・研磨された工作物の形状を測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果と所定の形状と対比する対比手段と、
前記対比手段による対比結果に基づいて前記工作物に対して前記研削・研磨して前記所定の形状を形成可能な前記工具を選択する選択手段と、
を具備したことを特徴とする加工装置。 - 工具を用いて工作物に対して凹球面を創成された工作物の凹球面形状を測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果と所定の凹球面形状と対比する対比手段と、
前記対比手段の対比結果に基づいて前記工作物に対して凹球面を創成可能な前記工具を選択する選択手段と、
を具備したことを特徴とする加工装置。 - 工具を用いて工作物に対して凹球面を創成し、この後に前記凹球面が創成された前記工作物に対して研削又は研磨のうちいずれか一方又は両方を行う加工装置において、
前記工具を用いて前記工作物に対して前記凹球面を創成された工作物の凹球面形状を測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果と所定の凹球面形状と対比する対比手段と、
前記対比手段の対比結果に基づいて前記工作物に対して前記所定の凹球面形状を創成可能な前記工具を選択する選択手段と、
を具備したことを特徴とする加工装置。 - 前記選択手段は、それぞれ形状の異なる複数の前記工具を有し、これら工具の中から前記所定の凹球面形状を創成可能な前記工具を選択することを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか1項記載の加工装置。
- 前記工具を用いて前記工作物に対して前記凹球面を創成する球面創成装置を備え、当該球面創成装置は、前記工具を球面創成工具軸部に対して装填、取り外し可能であり、
前記選択手段は、それぞれ形状の異なる複数の前記工具をそれぞれ収納する複数の工具容器を有し、前記球面創成工具軸部に装着されている前記工具を取り外し、この後、前記複数の工具の中から前記所定の凹球面形状を創成可能な前記工具を前記球面創成工具軸部に装填することを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか1項記載の加工装置。 - 前記球体工具を用いて前記工作物に対して前記凹球面を創成する球面創成装置を備え、当該球面創成装置は、前記球体工具を球面創成工具軸部に対して着脱可能であり、
前記選択手段は、それぞれ形状の異なる複数の前記球体工具をそれぞれ収納する複数の工具容器と、
これら工具容器からそれぞれ取り出された各1つの前記球体工具をそれぞれ保持する複数の工具装填部と、
これら工具装填部の中から前記所定の凹球面形状を創成可能な前記球体工具を保持する前記工具装填部を装填位置に移動させる装填位置移動制御部と、
前記球面創成工具軸部に装填着されている前記球体工具を取り外して排出する工具排出部とを有し、
前記球面創成工具軸部は、前記装填位置に移動して前記工具装填部に保持されている前記球体工具を装填する、
ことを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか1項記載の加工装置。 - 前記測定手段は、前記工作物の形状を自動測定してその測定結果を前記対比手段に送出し、
前記対比手段は、前記測定結果と所定の凹球面形状とを自動的に対比し、
前記選択手段は、前記対比手段の対比結果を受けて前記工作物に対して前記所定の凹球面形状を創成可能な前記工具を自動的に選択する、
ことを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか1項記載の加工装置。
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