JP2002085655A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002085655A
JP2002085655A JP2000275717A JP2000275717A JP2002085655A JP 2002085655 A JP2002085655 A JP 2002085655A JP 2000275717 A JP2000275717 A JP 2000275717A JP 2000275717 A JP2000275717 A JP 2000275717A JP 2002085655 A JP2002085655 A JP 2002085655A
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詔八 鵜川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源の瞬断等によって制御に支障を来すこと
がなく、電源供給が不安定な状況下においてもバックア
ップ記憶の内容の安全を保証することができる遊技機を
提供する。 【解決手段】 電源基板には、各電気部品制御基板にリ
セット信号および復帰信号を供給するリセット管理回路
が搭載される。主基板では、電源断が発生すると、RA
Mアクセス禁止処理を含む電力供給停止時処理を行った
後に待機状態となる。リセット管理回路は、電力供給停
止時処理を行った後の待機状態が所定期間継続すると、
待機状態から復帰させるための復帰信号を払出制御基板
に向けて出力する。従って、電源の瞬断によって制御に
支障を来すことを防止することが可能となるとともに、
バックアップ記憶の内容の安全を保証することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者の操作に応
じて遊技が行われるパチンコ遊技機、コイン遊技機、ス
ロット機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機の一例として、遊技球などの遊技
媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に
設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞
すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがあ
る。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けら
れ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定
の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与
えるように構成されたものがある。
【0003】遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けら
れた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者
にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利
な状態となるための権利を発生させたりすることや、景
品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になるこ
とである。
【0004】特別図柄を表示する可変表示部を備えた第
1種パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する可変表示
部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の
組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当り
が発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打
球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、
各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞
口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入
賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に
固定されている。なお、各開放について開放時間(例え
ば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなく
ても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、
大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞
口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立してい
ない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、「大当り」の組合せ以外の表示態様
の組合せのうち、複数の可変表示部の表示結果のうちの
一部が未だに導出表示されていない段階において、既に
確定的な、または一時的な表示結果が導出表示されてい
る可変表示部の表示態様が特定の表示態様の組合せとな
る表示条件を満たしている状態を「リーチ」という。そ
して、可変表示部に可変表示される識別情報の表示結果
が「大当り」となる条件を満たさない場合には「はず
れ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当
りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】そして、遊技球が遊技盤に設けられている
入賞口に遊技球が入賞すると、あらかじめ決められてい
る個数の賞球払出が行われる。遊技の進行は主基板に搭
載された遊技制御手段によって制御されるので、入賞に
もとづく賞球個数は、遊技制御手段によって決定され、
払出制御基板に送信される。なお、以下、遊技制御手段
およびその他の制御手段は、遊技機に設けられている各
種電気部品を制御するので、それらを電気部品制御手段
と呼ぶことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、遊技機
には、遊技制御手段を初めとする種々の電気部品制御手
段が搭載されている。一般に、各電気部品制御手段はマ
イクロコンピュータを含んだ構成とされる。そのような
電気部品制御手段は、一般に、電源電圧が立ち上がると
初期化処理を行い初期状態から制御を開始する。する
と、停電等の不測の電源断生じ、その後、電源復旧する
と初期状態に戻ってしまうので、遊技者が得た遊技価値
等が消滅してしまう等の問題が生ずることがある。その
ような問題が生じないようにするには、電源電圧値の低
下に伴なって発生される所定の信号に応じて遊技制御を
中断し、そのときの制御状態を、遊技機に対する電力供
給停止中でも電源バックアップされている記憶手段(バ
ックアップ記憶手段)に保存し、電力供給が完全に停止
するのを待つように制御すればよい。そのような遊技機
は、記憶手段に遊技状態が保存されている状態で電力供
給が再開されたら、保存されている制御状態にもとづい
て遊技を再開するので、遊技者に不利益が与えられるこ
とが防止される。
【0008】しかし、電源の瞬断等によって極めて短い
期間電源電圧が低下したような場合には、電源電圧は直
ちに復旧する。そのような場合、マイクロコンピュータ
の制御が、電力供給が完全に停止するのを待つ状態から
抜けきらないことも考えられる。すなわち、遊技機への
電力供給は平常時の状態になっているにもかかわらず、
遊技機制御が平常時の状態に戻らないことも考えられ
る。
【0009】また、電力供給が完全に停止するのを待つ
状態であるときには、電源供給が不安定な状態となって
いることから、バックアップ記憶の記憶内容が破壊され
てしまうおそれがある。
【0010】そこで、本発明は、不測の電源断時等にそ
のときの制御状態を保存するように構成されている遊技
機において、ごく短時間で復旧する電源の瞬断等が生じ
ても制御に支障を来すことのないようにすることができ
るとともに、電源供給が不安定な状況下においてもバッ
クアップ記憶の内容の安全を保証することができる遊技
機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であっ
て、遊技機に設けられる電気部品を制御するための電気
部品制御手段と、電気部品制御手段が制御を行う際に発
生する変動データを記憶する変動データ記憶手段と、遊
技機への電力供給が停止していても電力供給停止直前の
変動データ記憶手段の最終記憶内容(電力供給が停止さ
れたことによって遊技が中断された場合に記憶される、
電力供給停止直前の最終的な制御状態の内容を意味す
る)を保持させることが可能な記憶内容保持手段と、遊
技機で使用される所定の電源の状態を監視する電源監視
手段(電源基板910に設けられていても、主基板31
などの他の基板に設けられていてもよい。)と、電源監
視手段によって所定の電源の状態が所定の状態になった
ことが検出された後の所定期間経過後に電力供給が停止
していない場合に、復帰信号を電気部品制御手段に向け
て出力可能な復帰信号出力手段とを備え、電気部品制御
手段は、電源監視手段によって所定の状態になったこと
が検出されたことを条件に変動データ記憶手段へのアク
セスを禁止する処理を含む電力供給停止時処理を行った
後に待機状態となり、待機状態中に復帰信号が入力され
た場合に、記憶内容保持手段により保持された最終記憶
内容にもとづいて制御状態を復帰させる状態復帰制御を
実行することを特徴とする。
【0012】復帰信号は、例えば電気部品制御手段のリ
セット信号入力部(例えば、リセット端子)に入力され
る。
【0013】電源監視手段は、所定の電源の状態が所定
の状態になったことを電気部品制御手段に通知するため
の電源断信号を出力したあとの段階で成立する所定のリ
セット条件の成立(リセット条件が成立したか否かの監
視は、電源監視手段が行うようにしてもよく、他の監視
手段によって行うようにしてもよい。前者については、
例えば、主基板31で電源監視およびリセット条件の成
否の監視を行う場合が該当する。後者については、例え
ば、電源基板910で電源を監視し、主基板31でリセ
ット条件の成否を監視する場合が該当する。)に応じ
て、電気部品制御手段をシステムリセットするためのリ
セット信号を出力するように構成されていてもよい。
【0014】電源断信号が出力されたときからリセット
信号が出力されるまでの間で電源供給停止時処理を実行
するように構成されていてもよい。
【0015】電源供給停止時処理が、記憶内容保持手段
により保持された最終記憶内容が正常か否かの判定に用
いるチェックデータの作成処理を含むように構成されて
いてもよい。
【0016】復帰信号出力手段は、電源基板に設けられ
るように構成されることが好ましい。
【0017】電気部品制御手段は遊技媒体の払出に関わ
る制御を行う払出制御手段であり、払出制御手段によっ
て制御され、遊技媒体の払出を行う払出手段(例えば球
払出装置97。なお、貸出要求に応じて払出す払出手段
と入賞などに応じて払出す払出手段とが一体に構成され
ていても別体に構成されていてもよい。また、貸出要求
に応じて払出す払出手段と入賞などに応じて払出す払出
手段とが同一のケース内に収納されていても別のケース
に収納されていてもよい。)と、遊技媒体を検出するた
めの遊技媒体検出手段を備え、払出制御手段は、電源監
視手段によって所定の状態になったことが検出された場
合に、払出手段から払い出された遊技媒体を検出する払
出検出処理を所定の検出期間実行した後、制御状態の保
存に関わる電力供給停止時処理を行うように構成されて
いてもよい。
【0018】払出制御手段が、電源監視手段により電源
の状態があらかじめ定められた所定の状態となったこと
が検出された場合に、払出手段の駆動を停止した後、遊
技媒体検出手段からの検出信号の入力処理を実行するよ
うに構成されていてもよい。
【0019】電源監視手段により電源の状態があらかじ
め定められた所定の状態となったことが検出された後
の、遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理の実行
中に、払出制御手段および遊技媒体検出手段を駆動可能
な電源を供給可能な補助駆動電源供給手段を備えたこと
を特徴とするように構成されていてもよい。
【0020】遊技媒体検出手段として、賞遊技媒体検出
手段と、貸出遊技媒体検出手段とを別個に設けた構成と
されていてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここで
は、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発
明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機や
スロット機等であってもよい。
【0022】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の
下部には、打球供給皿3からあふれた遊技球を貯留する
余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作
ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技
盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0023】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部(特別図柄表示装
置)9と7セグメントLEDによる普通図柄表示器(普
通図柄表示装置)10とを含む可変表示装置8が設けら
れている。可変表示部9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの図柄表示エリアがある。可変表示装置8
の側部には、打球を導く通過ゲート11が設けられてい
る。通過ゲート11を通過した打球は、玉出口13を経
て始動入賞口14の方に導かれる。通過ゲート11と玉
出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した
打球を検出するゲートスイッチ12がある。また、始動
入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導か
れ、始動口スイッチ17によって検出される。また、始
動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置
15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノ
イド16によって開状態とされる。
【0024】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。この実施の
形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手段とな
る。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球の
うち一方(Vゾーン)に入った入賞球はV入賞スイッチ
22で検出される。また、開閉板20からの入賞球はカ
ウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8の下
部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示する4
個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設けられ
ている。この例では、4個を上限として、始動入賞があ
る毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表示部
を1つずつ増やす。そして、可変表示部9の可変表示が
開始される毎に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0025】遊技盤6には、複数の入賞口19,24が
設けられ、遊技球のそれぞれの入賞口19,24への入
賞は、対応して設けられている入賞口スイッチ19a,
19b,24a,24bによって検出される。遊技領域
7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ
25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収
するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左
右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設け
られている。遊技領域7の外周には、遊技効果LED2
8aおよび遊技効果ランプ28b,28cが設けられて
いる。
【0026】そして、この例では、一方のスピーカ27
の近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ5
1が設けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給球が
切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられてい
る。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設
置され、プリペイドカードが挿入されることによって球
貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0027】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0028】打球発射装置から発射された打球は、打球
レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7
を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートス
イッチ12で検出されると、普通図柄表示器10の表示
数字が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動
入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、
図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9内
の図柄が回転を始める。図柄の変動を開始できる状態で
なければ、始動入賞記憶を1増やす。
【0029】可変表示部9内の画像の回転は、一定時間
が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせ
が大当り図柄の組み合わせであると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
が特定入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出され
ると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われ
る。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)
許容される。
【0030】停止時の可変表示部9内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定
の図柄(当り図柄=小当り図柄)である場合に、可変入
賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、高
確率状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が
当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球
装置15の開放時間と開放回数が高められる。
【0031】次に、パチンコ遊技機1の裏面に配置され
ている各基板について説明する。図2に示すように、パ
チンコ遊技機1の裏面では、枠体2A内の機構板の上部
に玉貯留タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊
技機設置島に設置された状態でその上方から遊技球が球
貯留タンク38に供給される。球貯留タンク38内の遊
技球は、誘導樋39を通って賞球ケース40Aで覆われ
る球払出装置に至る。
【0032】遊技機裏面側では、可変表示部9を制御す
る可変表示制御ユニット29、遊技制御用マイクロコン
ピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が
設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マ
イクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37、
およびモータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発
射する打球発射装置が設置されている。さらに、装飾ラ
ンプ25、遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28
b,28c、賞球ランプ51および球切れランプ52に
信号を送るためのランプ制御基板35、スピーカ27か
らの音声発生を制御するための音声制御基板70および
打球発射装置を制御するための発射制御基板91も設け
られている。
【0033】さらに、DC30V、DC21V、DC1
2VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電
源基板910が設けられ、上方には、各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板1
60が設置されている。ターミナル基板160には、少
なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出
力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外部出力す
るための賞球用端子および球貸し個数信号を外部出力す
るための球貸し用端子が設けられている。また、中央付
近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力
するための各端子を備えた情報端子盤34が設置されて
いる。なお、図2には、ランプ制御基板35および音声
制御基板70からの信号を、枠側に設けられている遊技
効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28c、賞
球ランプ51および球切れランプ52に供給するための
電飾中継基板A77が示されているが、信号中継の必要
に応じて他の中継基板も設けられる。
【0034】図3はパチンコ遊技機1の機構板を背面か
らみた背面図である。球貯留タンク38に貯留された玉
は誘導樋39を通り、図3に示されるように、球切れ検
出器(球切れスイッチ)187a,187bを通過して
球供給樋186a,186bを経て球払出装置97に至
る。球切れスイッチ187a,187bは遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、球タンク
38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ1
67も設けられている。以下、球切れスイッチ187
a,187bを、球切れスイッチ187と表現すること
がある。
【0035】球払出装置97から払い出された遊技球
は、連絡口45を通ってパチンコ遊技機1の前面に設け
られている打球供給皿3に供給される。連絡口45の側
方には、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰
玉受皿4に連通する余剰玉通路46が形成されている。
【0036】入賞にもとづく景品球が多数払い出されて
打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口4
5に到達した後さらに遊技球が払い出されると遊技球
は、余剰玉通路46を経て余剰玉受皿4に導かれる。さ
らに遊技球が払い出されると、感知レバー47が満タン
スイッチ48を押圧して満タンスイッチ48がオンす
る。その状態では、球払出装置97内のステッピングモ
ータの回転が停止して球払出装置97の動作が停止する
とともに打球発射装置の駆動も停止する。
【0037】次に、機構板36に設置されている中間ベ
ースユニットの構成について説明する。中間ベースユニ
ットには、球供給樋186a,186bや球払出装置9
7が設置される。図4に示すように、中間ベースユニッ
トの上下には連結凹突部182が形成されている。連結
凹突部182は、中間ベースユニットと機構板36の上
部ベースユニットおよび下部ベースユニットを連結固定
するものである。
【0038】中間ベースユニットの上部には通路体18
4が固定されている。そして、通路体184の下部に球
払出装置97が固定されている。通路体184は、カー
ブ樋174(図3参照)によって流下方向を左右方向に
変換された2列の遊技球を流下させる払出球通路186
a,186bを有する。払出球通路186a,186b
の上流側には、球切れスイッチ187a,187bが設
置されている。球切れスイッチ187a,187bは、
払出球通路186a,186b内の遊技球の有無を検出
するものであって、球切れスイッチ187a,187b
が遊技球を検出しなくなると球払出装置97における払
出モータ(図4において図示せず)の回転を停止して球
払出が不動化される。
【0039】なお、球切れスイッチ187a,187b
は、払出球通路186a,186bに27〜28個程度
の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止
片188によって係止されている。すなわち、球切れス
イッチ187a,187bは、賞球の一単位の最大払出
量(この実施の形態では15個)および球貸しの一単位
の最大払出量(この実施の形態では100円:25個)
以上が確保されていることが確認できるような位置に設
置されている。
【0040】通路体184の中央部は、内部を流下する
遊技球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に形
成されている。そして、払出球通路186a,186b
の間に止め穴189が形成されている。止め穴189の
裏面は中間ベースユニットに設けられている取付ボスが
はめ込まれる。その状態で止めねじがねじ止めされて、
通路体184は中間ベースユニットに固定される。な
お、ねじ止めされる前に、中間ベースユニットに設けら
れている係止突片185によって通路体184の位置合
わせを行えるようになっている。
【0041】通路体184の下方には、球払出装置97
に遊技球を供給するとともに故障時等には球払出装置9
7への遊技球の供給を停止する球止め装置190が設け
られている。球止め装置190の下方に設置される球払
出装置97は、直方体状のケース198の内部に収納さ
れている。ケース198の左右4箇所には突部が設けら
れている。各突部が中間ベースユニットに設けられてい
る位置決め突片に係った状態で、中間ベースユニットの
下部に設けられている弾性係合片にケース198の下端
がはめ込まれる。
【0042】図5は球払出装置97の分解斜視図であ
る。球払出装置97の構成および作用について図5を参
照して説明する。この実施形態における球払出装置97
は、ステッピングモータ(払出モータ)289がスクリ
ュー288を回転させることによりパチンコ玉を1個ず
つ払い出す。なお、球払出装置97は、入賞にもとづく
景品球だけでなく、貸し出すべき遊技球も払い出す。
【0043】図5に示すように、球払出装置97は、2
つのケース198a,198bを有する。それぞれのケ
ース198a,198bの左右2箇所に、球払出装置9
7の設置位置上部に設けられた位置決め突片に当接され
る係合突部280が設けられている。また、それぞれの
ケース198a,198bには、球供給路281a,2
81bが形成されている。球供給路281a,281b
は湾曲面282a,282bを有し、湾曲面282a,
282bの終端の下方には、球送り水平路284a,2
84bが形成されている。さらに、球送り水平路284
a,284bの終端に球排出路283a,283bが形
成されている。
【0044】球供給路281a,281b、球送り水平
路284a,284b、球排出路283a,283b
は、ケース198a,198bをそれぞれ前後に区画す
る区画壁295a,295bの前方に形成されている。
また、区画壁295a,295bの前方において、玉圧
緩衝部材285がケース198a,198b間に挟み込
まれる。玉圧緩衝部材285は、球払出装置97に供給
される玉を左右側方に振り分けて球供給路281a,2
81bに誘導する。
【0045】また、玉圧緩衝部材285の下部には、発
光素子(LED)286と受光素子(図示せず)とによ
る払出モータ位置センサが設けられている。発光素子2
86と受光素子とは、所定の間隔をあけて設けられてい
る。そして、この間隔内に、スクリュー288の先端が
挿入されるようになっている。なお、玉圧緩衝部材28
5は、ケース198a,198bが張り合わされたとき
に、完全にその内部に収納固定される。
【0046】球送り水平路284a,284bには、払
出モータ289によって回転させられるスクリュー28
8が配置されている。払出モータ289はモータ固定板
290に固定され、モータ固定板290は、区画壁29
5a,295bの後方に形成される固定溝291a,2
91bにはめ込まれる。その状態で払出モータ289の
モータ軸が区画壁295a,295bの前方に突出する
ので、その突出の前方にスクリュー288が固定され
る。スクリュー288の外周には、払出モータ289の
回転によって球送り水平路284a,284bに載置さ
れた遊技球を前方に移動させるための螺旋突起288a
が設けられている。
【0047】そして、スクリュー288の先端には、発
光素子286を収納するように凹部が形成され、その凹
部の外周には、2つの切欠部292が互いに180度離
れて形成されている。従って、スクリュー288が1回
転する間に、発光素子286からの光は、切欠部292
を介して受光素子で2回検出される。
【0048】つまり、発光素子286と受光素子とによ
る払出モータ位置センサは、スクリュー288を定位置
で停止するためのものであり、かつ、払出動作が行われ
た旨を検出するものである。なお、発光素子286、受
光素子および払出モータ289からの配線は、まとめら
れてケース198a,198bの後部下方に形成された
引出穴から外部に引き出されコネクタに結線される。
【0049】遊技球が球送り水平路284a,284b
に載置された状態において、払出モータ289が回転す
ると、スクリュー288の螺旋突起288aによって、
遊技球は、球送り水平路284a,284b上を前方に
向かって移動する。そして、遂には、球送り水平路28
4a,284bの終端から球排出路283a,283b
に落下する。このとき、左右の球送り水平路284a,
284bからの落下は交互に行われる。すなわち、スク
リュー288が半回転する毎に一方から1個の遊技球が
落下する。従って、1個の遊技球が落下する毎に、発光
素子286からの光が受光素子によって検出される。
【0050】図4に示すように、球払出装置97の下方
には、球振分部材311が設けられている。球振分部材
311は、振分ソレノイド310によって駆動される。
例えば、ソレノイド310のオン時には、球振分部材3
11は右側に倒れ、オフ時には左側に倒れる。振分ソレ
ノイド310の下方には、近接スイッチによる賞球カウ
ントスイッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ3
01Bが設けられている。入賞にもとづく賞球時には、
球振分部材311は右側に倒れ、球排出路283a,2
83bからの玉はともに賞球カウントスイッチ301A
を通過する。また、球貸し時には、球振分部材311は
左側に倒れ、球排出路283a,283bからの玉はと
もに球貸しカウントスイッチ301Bを通過する。従っ
て、球払出装置97は、賞球時と球貸し時とで払出流下
路を切り替えて、所定数の遊技媒体の払出を行うことが
できる。
【0051】このように、球振分部材311を設けるこ
とによって、2条の玉流路を落下してきた玉は、賞球カ
ウントスイッチ301Aと球貸しカウントスイッチ30
1Bとのうちのいずれか一方しか通過しない。従って、
賞球であるのか球貸しであるのかの判断をすることな
く、賞球カウントスイッチ301Aと球貸しカウントス
イッチ301Bの検出出力から、直ちに賞球数または球
貸し数を把握することができる。
【0052】なお、この実施の形態では、電気的駆動源
の駆動によって遊技球を払い出す球払出装置として、ス
テッピングモータの回転によって遊技球が払い出される
球払出装置97を用いることにするが、その他の駆動源
によって遊技球を送り出す構造の球払出装置を用いても
よいし、電気的駆動源の駆動によってストッパを外し遊
技球の自重によって払い出しがなされる構造の球払出装
置を用いてもよい。また、この実施の形態では、球払出
装置97は賞球にもとづく景品球と貸出要求にもとづく
貸し球の双方を払い出すが、それぞれについて払出装置
が設けられていてもよい。
【0053】図6は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図6には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発
射制御基板91および図柄制御基板80も示されてい
る。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技
機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ12、
始動口スイッチ17、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ19a,19b,24a,
24b、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187お
よび賞球カウントスイッチ301Aからの信号を基本回
路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置1
5を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソ
レノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるため
のソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って
駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0054】なお、図6には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。
【0055】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部
9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す
有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等
の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部機器に対
して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0056】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段の一例であるRAM55、プログラムに従
って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部5
7を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM5
5はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU5
6は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1
チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55
が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポー
ト部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。
【0057】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0058】この実施の形態では、電源基板910から
主基板31に対して、ローレベルがリセット状態を示す
リセット信号、ローアクティブの復帰信号およびローア
クティブの電源断信号も入力される。リセット信号と復
帰信号とはAND回路161に入力され、AND回路1
61の出力がCPU56のリセット端子に入力される。
また、電源断信号は、CPU56のマスク不能割込(N
MI)端子に入力される。さらに、図6には明示されて
いないが、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい)
55の少なくとも一部は、電源基板910において作成
されるバックアップ電源よって、バックアップされてい
る。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、
所定期間は、RAM55の少なくとも一部の内容は保存
される。
【0059】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、ゲート通過記憶表示
器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている遊技効果ランプ・LED28
a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れラン
プ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可変表示す
る可変表示部9および普通図柄を可変表示する普通図柄
表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載され
ている表示制御手段によって行われる。
【0060】図7は、払出制御基板37および球払出装
置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図7に示すように、満タンスイッチ
48からの検出信号は、中継基板71を介して主基板3
1のI/Oポート部57に入力される。満タンスイッチ
48は、余剰球受皿4の満タンを検出するスイッチであ
る。また、球切れスイッチ187(187a,187
b)からの検出信号も、中継基板72および中継基板7
1を介して主基板31のI/Oポート部57に入力され
る。
【0061】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出禁止を指示する払出制御コマン
ドを送出する。払出禁止を指示する払出制御コマンドを
受信すると、払出制御基板37の払出制御用CPU37
1は球払出処理を停止する。
【0062】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に払い出された賞球払出球を検出する。
【0063】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのストローブ信号
(INT信号)を出力する。賞球個数を示す払出制御コ
マンドは、入力バッファ回路373Aを介してI/Oポ
ート372aに入力される。INT信号は、入力バッフ
ァ回路373Bを介して払出制御用CPU371の割込
端子に入力されている。払出制御用CPU371は、I
/Oポート372aを介して払出制御コマンドを入力
し、払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動し
て賞球払出を行う。なお、この実施の形態では、払出制
御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータで
あり、少なくともRAMが内蔵されている。
【0064】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0065】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0066】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して球貸しカウントスイ
ッチ301Bからの検出信号が入力される。球貸しカウ
ントスイッチ301Bは、球払出装置97の払出機構部
分に設けられ、実際に払い出された貸し球を検出する。
払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号
はあ、出力ポート372cおよび中継基板72を介して
球払出装置97の払出機構部分における払出モータ28
9に伝えられ、振分ソレノイド310への駆動信号は、
出力ポート372eおよび中継基板72を介して球払出
装置97の払出機構部分における振分ソレノイド310
に伝えられる。
【0067】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0068】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0069】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0070】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0071】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0072】この実施の形態では、電源基板910から
払出制御基板37に対して、リセット信号、復帰信号お
よび電源断信号も入力される。リセット信号と復帰信号
とはAND回路385に入力され、AND回路385の
出力が払出制御用CPU371のリセット端子に入力さ
れる。また、電源断信号は、払出制御用CPU371の
マスク不能割込(NMI)端子に入力される。さらに、
払出制御基板37に存在するRAM(CPU内蔵RAM
であってもよい。)の少なくとも一部は、電源基板91
0において作成されるバックアップ電源によって、バッ
クアップされている。すなわち、遊技機に対する電力供
給が停止しても、所定期間は、RAMの少なくとも一部
の内容は保存される。
【0073】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0074】図8は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示部9の一実現例であるLCD(液晶表示装
置)82、可変表示器10、主基板31の出力ポート
(ポート0,2)570,572および出力バッファ回
路620,62Aとともに示すブロック図である。出力
ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータ
が出力され、出力ポート570からは1ビットのストロ
ーブ信号(INT信号)が出力される。
【0075】図8に示すように、表示制御用CPU10
1には、電源基板910からリセット信号が供給されて
いる。リセット信号がローレベルであると表示制御用C
PU101はリセット状態となり、リセット信号がハイ
レベルになると表示制御用CPU101は動作可能状態
になる。
【0076】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0077】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD8
2に表示するための画像データを生成し、R,G,B信
号および同期信号をLCD82に出力する。
【0078】なお、図8には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0079】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、図柄制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御
基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造
によって出力される信号が主基板31側に伝わることは
ない。
【0080】なお、出力ポート570,572の出力を
そのまま図柄制御基板80に出力してもよいが、単方向
にのみ信号伝達可能な出力バッファ回路620,62A
を設けることによって、主基板31から図柄制御基板8
0への一方向性の信号伝達をより確実にすることができ
る。すなわち、出力バッファ回路620,62Aは、出
力ポートとともに不可逆性情報出力手段を構成する。
【0081】また、高周波信号を遮断するノイズフィル
タ107として、例えば3端子コンデンサやフェライト
ビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在に
よって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったと
しても、その影響は除去される。なお、主基板31のバ
ッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタ
を設けてもよい。
【0082】図9は、主基板31およびランプ制御基板
35における信号送受信部分を示すブロック図である。
この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられてい
る遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28
cと遊技盤に設けられている装飾ランプ25の点灯/消
灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯/
消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31からラン
プ制御基板35に出力される。また、始動記憶表示器1
8およびゲート通過記憶表示器41の点灯個数を示すラ
ンプ制御コマンドも主基板31からランプ制御基板35
に出力される。
【0083】ランプ制御用CPU351には、電源基板
910からリセット信号が供給されている。リセット信
号がローレベルであるとランプ制御用CPU351はリ
セット状態となり、リセット信号がハイレベルになると
ランプ制御用CPU351は動作可能状態になる。
【0084】図9に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポー
ト部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,5
73から出力される。出力ポート(出力ポート3)57
3は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は1
ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35に
おいて、主基板31からの制御コマンドは、入力バッフ
ァ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU
351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路355A,355Bとランプ制御用CPU351と
の間に、I/Oポートが設けられる。
【0085】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,2
8c、装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従って、
遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28
c、装飾ランプ25に対して点灯/消灯信号を出力す
る。点灯/消灯信号は、遊技効果LED28a、遊技効
果ランプ28b,28c、装飾ランプ25に出力され
る。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU
351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されてい
る。
【0086】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、前
述した遊技盤裏面の払出球通路186a,186bの上
流に設置されている球切れスイッチ187a,187b
(図3参照)が遊技球を検出しなくなると球切れランプ
52の点灯を指示する制御コマンドを出力する。ランプ
制御基板35において、各制御コマンドは、入力バッフ
ァ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU
351に入力する。ランプ制御用CPU351は、それ
らの制御コマンドに応じて、賞球ランプ51および球切
れランプ52を点灯/消灯する。なお、点灯/消灯パタ
ーンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは
外付けROMに記憶されている。
【0087】さらに、ランプ制御用CPU351は、制
御コマンドに応じて始動記憶表示器18およびゲート通
過記憶表示器41に対して点灯/消灯信号を出力する。
【0088】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従
って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が
伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回
路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力さ
れる信号がメイン基板31側に伝わることはない。な
お、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノ
イズフィルタを設けてもよい。
【0089】また、主基板31において、出力ポート5
70,573の外側にバッファ回路620,63Aが設
けられている。バッファ回路620,63Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、ランプ制御基板70から主基板31に信号が与え
られる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこ
とができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力
側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0090】図10は、主基板31における音声制御コ
マンドの信号送信部分および音声制御基板70の構成例
を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進
行に応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピー
カ27の音声出力を指示するための音声制御コマンド
が、主基板31から音声制御基板70に出力される。
【0091】音声制御用CPU701には、電源基板9
10からリセット信号が供給されている。リセット信号
がローレベルであると音声制御用CPU701はリセッ
ト状態となり、リセット信号がハイレベルになると音声
制御用CPU701は動作可能状態になる。
【0092】図10に示すように、音声制御コマンド
は、基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポ
ート(出力ポート0,4)570,574から出力され
る。出力ポート(出力ポート4)574からは8ビット
のデータが出力され、出力ポート570からは1ビット
のINT信号が出力される。音声制御基板70におい
て、主基板31からの各信号は、入力バッファ回路70
5A,705Bを介して音声制御用CPU701に入力
する。なお、音声制御用CPU701がI/Oポートを
内蔵していない場合には、入力バッファ回路705A,
705Bと音声制御用CPU701との間に、I/Oポ
ートが設けられる。
【0093】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音声制御用CPU7
01の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路
703に出力する。音量切替回路703は、音声制御用
CPU701の出力レベルを、設定されている音量に応
じたレベルにして音量増幅回路704に出力する。音量
増幅回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に
出力する。
【0094】入力バッファ回路705A,705Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路70
5A,705Bは、主基板31から音声制御基板70へ
向かう方向にのみ信号を通過させることができる。よっ
て、音声制御基板70側から主基板31側に信号が伝わ
る余地はない。従って、音声制御基板70内の回路に不
正改造が加えられても、不正改造によって出力される信
号が主基板31側に伝わることはない。なお、入力バッ
ファ回路705A,705Bの入力側にノイズフィルタ
を設けてもよい。
【0095】また、主基板31において、出力ポート5
70,574の外側にバッファ回路620,67Aが設
けられている。バッファ回路620,67Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、音声制御基板70から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,67Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0096】図11は、払出制御基板37および打球発
射を制御する制御手段が搭載されている発射制御基板9
1を示すブロック図である。図11に示すように、発射
制御信号が、払出制御基板37における出力ポート37
2dから発射制御基板91に出力される。発射制御基板
91において、払出制御基板37からの発射制御信号
は、バッファ回路815を介してモータ駆動回路813
に入力する。
【0097】モータ駆動回路813は、例えば、遊技球
を発射する球打ち動作および次の遊技球を発射する準備
である復旧・球補給動作の各期間における駆動モータ9
4の回転速度を制御する電圧を発生する。球打ち動作期
間では、操作ノブ5に対する回転操作角に対応して徐々
に増加する電圧を発生し、復旧・球補給動作期間では、
あらかじめ定められた所定の電圧を発生する。
【0098】タッチセンサ回路93は、操作ノブ5に取
り付けられた人体検出用の電極に人体が接触している
間、発射許可信号をモータ駆動回路813に出力する。
また、モータ駆動回路813には、払出制御基板37か
らの発射制御信号が与えられる。モータ駆動回路813
は、発射制御信号および発射許可信号がオンすると、球
打ち動作期間および復旧・球補給動作期間のシーケンス
動作の切り替えを制御するとともに、駆動モータ94の
駆動に必要な駆動パターン信号および駆動電圧切替信号
を発生する。
【0099】図12は、電源基板910から各基板に供
給される直流電圧等を示すブロック図である。図12に
示すように、電源基板910には各種直流電圧を生成す
る電源回路が搭載される。また、必要に応じて、AC2
4Vも各基板に供給される。
【0100】この実施の形態では、主基板31には、D
C30V、DC12V、DC5Vおよびバックアップ電
源電圧(VBB)が供給される。ランプ制御基板35に
は、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5
Vが供給される。払出制御基板37には、AC24V、
DC30V、DC12V、DC5Vおよびバックアップ
電源電圧(VBB)が供給される。そして、発射制御基板
91には、DC30V、DC12VおよびDC5Vが供
給される。また、音声制御基板70には、DC12およ
びDC5Vが供給される。図柄制御基板80には、DC
12VおよびDC5Vが供給される。さらに、各基板に
は、電源基板910からリセット信号が供給される。
【0101】図12に示すように、各基板に供給される
電圧のグラウンド側は電源基板910において共通にと
られている。従って、各基板におけるグラウンドレベル
は共通である。すると、ある基板から他の基板に伝達さ
れる信号として、電圧レベルをそのまま使用することが
できる。グラウンドレベルが共通化されていない基板が
あると、そのような基板に対する信号伝達を行う場合に
は、フォトカプラ等の非接触式の情報伝達手段を用いる
必要がありコストアップの要因となる。しかし、この実
施の形態のように、全ての基板のグラウンドレベルが共
通化されている場合には、フォトカプラ等を用いる必要
はない。
【0102】図13は、遊技機の電源基板910の一構
成例を示すブロック図である。電源基板910は、主基
板31、図柄制御基板80、音声制御基板70、ランプ
制御基板35および払出制御基板37等の電気部品制御
基板と独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基
板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例で
は、AC24V、VSL(DC+30V)、DC+21
V、DC+12VおよびDC+5Vを生成する。また、
バックアップ電源となるコンデンサ916は、DC+5
Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインか
ら充電される。
【0103】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C922(図13では1つのみを示す)を有し、VSLに
もとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成して
コネクタ915に出力する。コンバータIC922の入
力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続され
ている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が
停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直流
電圧は、比較的緩やかに低下する。この結果、コンデン
サ923は、後述する補助駆動電源の役割を果たす。コ
ネクタ915は例えば中継基板に接続され、中継基板か
ら各電気部品制御基板および機構部品に必要な電圧の電
力が供給される。
【0104】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図13には1つのコネクタ
915が代表して示されているが、コネクタは、各電気
部品制御基板対応に設けられている。
【0105】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が遮断され
たときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源
バックアップされているRAMすなわち電力供給停止時
にも記憶内容保持状態となりうる記憶手段)に対して記
憶状態を保持できるように電力を供給するバックアップ
電源となる。また、+5Vラインとバックアップ+5V
ラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入
される。
【0106】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。
【0107】また、電源基板910には、電源監視用I
C902が搭載されている。電源監視用IC902は、
VSL電源電圧を導入し、VSL電源電圧を監視することに
よって電源断の発生を検出する。具体的には、VSL電源
電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、
電源断が生ずるとして電源断信号を出力する。なお、監
視対象の電源電圧は、各電気部品制御基板に搭載されて
いる回路素子の電源電圧(この例では+5V)よりも高
い電圧であることが好ましい。この例では、交流から直
流に変換された直後の電圧であるVSLが用いられてい
る。電源監視用IC902からの電源断信号は、主基板
31や払出制御基板37等に供給される。
【0108】電源監視用IC902が電源断を検知する
ための所定値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品
制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、電源監視用IC902が、CPU等の回路
素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも
高く、また、交流から直流に変換された直後の電圧を監
視するように構成されているので、CPUが必要とする
電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、
より精密な監視を行うことができる。
【0109】さらに、監視電圧としてVSL(+30V)
を用いる場合には、遊技機の各種スイッチに供給される
電圧が+12Vであることから、電源瞬断時のスイッチ
オン誤検出の防止も期待できる。すなわち、+30V電
源の電圧を監視すると、+30V作成の以降に作られる
+12Vが落ち始める以前の段階でそれの低下を検出で
きる。よって、+12V電源の電圧が低下するとスイッ
チ出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより
早く低下する+30V電源電圧を監視して電源断を認識
すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電源復旧
待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状態とな
ることができる。
【0110】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復帰制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0111】なお、図13に示された構成では、電源監
視用IC902の検出出力(電源断信号)は、バッファ
回路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基
板(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達され
るが、例えば、1つの検出出力を中継基板に伝達し、中
継基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構
成でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応
じたバッファ回路を設けてもよい。
【0112】さらに、電源基板910には、各基板にリ
セット信号および復帰信号を供給するリセット管理回路
940が搭載されている。リセット管理回路940は、
起動順序制御手段の一実現例である。
【0113】図14は、リセット管理回路940の構成
例を示すブロック図である。リセット管理回路940に
おいて、リセット回路65におけるリセットIC651
は、電源投入時に、外付けのコンデンサの容量で決まる
所定時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が経過す
ると出力をハイレベルにする。リセットIC651の出
力は、各回路941〜949を介して、バッファ回路9
61〜964および遅延回路960に供給される。遅延
回路960の出力はバッファ回路965に入力する。そ
して、バッファ回路961〜965が各電気部品制御基
板にリセット信号として供給される。従って、リセット
IC651の出力がハイレベルになると、各電気部品制
御基板におけるCPUが動作可能状態になる。
【0114】また、リセットIC651は、電源監視用
IC902が監視する電源電圧と等しい電源電圧である
VSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(電源監視用
IC902が電源断信号を出力する電源電圧値よりも低
い値)以下になるとローレベルになる。従って、CPU
56および払出制御用CPU371は、電源監視用IC
902からの電源断信号に応じて所定の電力供給停止準
備処理を行った後、システムリセットされることにな
る。
【0115】図14に示すように、リセットIC651
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。
【0116】また、カウンタIC941のQ6出力は、
フリップフロップ(FF)942のクロック端子に入力
される。フリップフロップ942のD入力はハイレベル
に固定され、Q出力は論理和回路(OR回路)949に
入力される。OR回路949の他方の入力には、NAN
D回路947の出力がNOT回路948を介して導入さ
れる。そして、OR回路949の出力が、バッファ回路
961〜965を介して各CPUに供給されている。こ
のような構成によれば、電源投入時に、各CPUのリセ
ット端子に2回のリセット信号(ローレベル信号)が与
えられるので、各CPUは、確実に動作を開始する。
【0117】そして、例えば、電源監視手段である電源
監視用IC902の検出電圧(電源断信号を出力するこ
とになる電圧)を+22Vとし、リセットIC651の
検出電圧を+9Vとする。そのように構成した場合に
は、電源監視手段とリセットIC651とは、同一の電
源VSLの電圧を監視するので、電源監視手段が電源断信
号を出力するタイミングとリセットIC651がリセッ
トレベルであるローレベルを出力するタイミングとの差
を所望の所定期間に確実に設定することができる。所望
の所定期間とは、電源監視手段からの電源断信号に応じ
て電力供給停止準備処理(電力供給停止時処理)を開始
してから、その処理が確実に完了するまでの期間であ
る。
【0118】この例では、電源監視手段が検出信号を出
力することになる検出条件は+30V電源電圧が+22
Vにまで低下したことであり、リセットIC651がリ
セットレベルであるローレベルを出力することになる条
件は+30V電源電圧が+9Vにまで低下したことにな
る。ただし、ここで用いられている電圧値は一例であっ
て、他の値を用いてもよい。
【0119】ただし、監視範囲が狭まるが、電源監視手
段およびリセットIC651の監視電圧として+5V電
源電圧を用いることも可能である。その場合にも、電源
監視回路の検出電圧は、リセットIC651の検出電圧
よりも高く設定される。
【0120】主基板31および払出制御基板37のCP
U56および払出制御用CPU371の駆動電源である
+5V電源から電力が供給されていない間、RAMの少
なくとも一部は、電源基板910から供給されるバック
アップ電源によってバックアップされ、遊技機に対する
電源が断しても内容は保存される。そして、電源が復旧
すると、リセット管理回路940からのリセット信号が
ハイレベルになるので、CPU56および払出制御用C
PU371は、通常の動作状態に復帰する。そのとき、
必要なデータがバックアップRAMに保存されているの
で、停電等からの復旧時に停電発生時(電力供給停止時
直前を意味することもある)の遊技状態に復帰すること
ができる。
【0121】なお、図14には、電源投入時に各電気部
品制御基板のCPUのリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられる構成が示されたが、
リセット信号の立ち上がりタイミングが1回しかなくて
も確実にリセット解除されるCPUを使用する場合に
は、符号941〜949で示された回路素子は不要であ
る。その場合、リセットIC651の出力がそのままバ
ッファ回路961〜964および遅延回路960に接続
される。
【0122】また、この実施の形態では、電源基板91
0から各電気部品制御基板のCPUにリセット信号が供
給されるときに、遅延回路960が、主基板31のCP
U56に対するリセット信号を遅延させる。従って、電
源投入時に、主基板31のCPU56に対するリセット
信号は、他の電気部品制御基板のCPUに対するリセッ
ト信号よりも遅く立ち上がる。
【0123】例えば、主基板31のCPU56が他の電
気部品制御基板に対して制御コマンドを出力する際に、
他の電気部品制御基板におけるCPUは既に立ち上がっ
ているので、制御コマンドは確実に受信側の電気部品制
御基板のCPUで受信される。
【0124】さらに、電源基板910には、タイマ手段
の一例であるカウンタ971が搭載されている。カウン
タ971は、電源断信号がローレベルになってクリアが
解けると、発振器943からのクロック信号をカウント
する。そして、カウントアップすると、Q出力として、
ハイレベルの1パルスを発生する。そのパルス信号は反
転回路972で論理反転され、バッファ回路973およ
び遅延回路974に入力する。遅延回路974は、入力
信号を所定期間遅延させてバッファ回路975に入力さ
せる。
【0125】バッファ回路973の出力は、払出制御基
板37への復帰信号となる。また、バッファ回路975
の出力は、主基板31への復帰信号となる。なお、バッ
ファ回路973,975は、払出制御基板37、主基板
31に設けられていてもよい。
【0126】図15は、カウンタ971の作用を説明す
るためのタイミング図である。図15(A)に示すよう
に、電源電圧が低下し、VSLの電圧値が電源断信号出力
レベル(この例では+22V)まで低下すると電源断信
号が発生する。具体的には、電源断信号がローレベルに
なる。すると、後述するように、主基板31のCPU3
1および払出制御用CPU371は、電力供給停止時処
理の実行を開始し、その処理が終了すると、何の制御も
しないループ状態(待機状態)に入る。
【0127】カウンタ971は、電源断信号がローレベ
ルになるとカウントを開始するのであるが、カウントア
ップ値は、電源断信号がローレベルになってから、VSL
の電圧値がVcc生成可能電圧にまで低下する時間以上に
設定される。すなわち、少なくとも、電源電圧が、制御
動作が不能になる電圧にまで低下する時間以上に設定さ
れる。カウンタ971はVccを電源として動作するの
で、カウントアップ値は、カウンタ971の動作可能期
間に相当する値以上に設定される。従って、一般には、
カウンタ971がカウントアップして復帰信号が出力さ
れる前に、カウンタ971およびその他の回路部品は動
作しなくなる。
【0128】電源の瞬断等が生ずると、図15(B)に
示すように、VSLの電圧レベルが短期間低下した後に復
旧する。VSLの電圧レベルが電源断信号出力レベル以下
になると、電源断信号がローレベルになって、電力供給
停止時処理が開始される。そして、CPU56および払
出制御用CPU371は電力供給停止時処理終了後にル
ープ状態に入る。何らの制御も行わないと、ループ処理
から抜けられないのであるが、この場合には、カウンタ
971がカウントアップして復帰信号が発生する。
【0129】図6および図7に示されたように、主基板
31および払出制御基板371において、復帰信号は、
AND回路161,385を介して、CPU56および
払出制御用CPU371のリセット端子に入力される。
従って、CPU56および払出制御用CPU371には
システムリセットがかかる。その結果、CPU56およ
び払出制御用CPU371はループ状態から抜け出すこ
とができる。
【0130】なお、図15(B)には、カウンタ971
のカウントアップ後に、直ちに復帰信号が出力される場
合が示されているが、図14に示されたように電源基板
910には遅延回路974があるので、主基板31のC
PU56に対する復帰信号の供給タイミングは、払出制
御用CPU371に対する復帰信号の供給タイミングよ
りも遅れる。すなわち、通常の電力供給開始時にリセッ
ト信号が与えられる場合と同様に、遊技制御手段のリセ
ット解除タイミングは、払出制御手段のリセット解除タ
イミングに対して遅れる。よって、復帰信号によって制
御動作が復旧する場合も、遊技制御手段は、他の電気部
品制御手段に対して、遅れて起動されることになる。
【0131】図16は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図16に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ24a、入賞口スイッチ24b、入
賞口スイッチ19a、入賞口スイッチ19b、始動口ス
イッチ17、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ
(特定領域スイッチ)22、ゲートスイッチ12の検出
信号が入力される。また、入力ポート1のビット0〜4
には、それぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タ
ンスイッチ48、球切れスイッチ187の検出信号、カ
ウントスイッチ短絡信号が入力される。
【0132】次に遊技機の動作について説明する。図1
7は、主基板31におけるCPU56が実行するメイン
処理を示すフローチャートである。遊技機に対する電源
が投入されると、メイン処理において、CPU56は、
まず、必要な初期設定を行う。
【0133】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0134】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込(INT)のモードとして以
下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可
能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁
止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容
をスタックにセーブする。
【0135】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0136】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0137】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0138】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0139】次いで、CPU56は、電源断時にバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の停電発生NMI処理)が行われたか否か
確認する(ステップS7)。この実施の形態では、不測
の電源断が生じた場合には、バックアップRAM領域の
データを保護するための処理が行われている。そのよう
な保護処理が行われていた場合をバックアップありとす
る。バックアップなしを確認したら、CPU56は初期
化処理を実行する。
【0140】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。この例では、図18に示
すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定
されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、
「55H」以外の値が設定されていればバックアップな
し(オフ状態)を意味する。
【0141】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う。
【0142】図19は、ステップS8のパリティチェッ
ク処理の一例を示すフローチャートである。パリティチ
ェック処理では、CPU56は、まず、RAM55にお
けるバックアップパリティデータ領域に設定されている
データが「00」であるか否か確認する(ステップS8
a)。バックアップパリティデータ領域については後で
詳しく説明する。バックアップパリティデータ領域に設
定されているデータが「00」でなければ、パリティ診
断(チェックサム確認)を行う(ステップS8b)。そ
して、チェックサム確認の結果が正当であれば(ステッ
プS8c)、CPU56は、後述する停電復旧処理を実
行する(ステップS9)。また、チェックサム確認の結
果が正当でなければ、または、バックアップパリティデ
ータ領域に設定されているデータが「00」であった場
合には、通常の初期化処理を実行する(ステップS11
〜S15)。
【0143】不測の電源断が生じた後に復旧した場合に
は、バックアップRAM領域のデータは保存されていた
はずであるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でない場合には、内部状態を電源断時の状態
に戻すことができないので、停電復旧時でない電源投入
時に実行される初期化処理を実行する。
【0144】チェック結果が正常であれば(ステップS
8)、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制
御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の状
態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS
9)。そして、バックアップRAM領域に保存されてい
たPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定さ
れ、そのアドレスに復帰する。
【0145】なお、この実施の形態では、ステップS7
でバックアップデータの有無が確認された後、バックア
ップデータが存在する場合にステップS8でバックアッ
プ領域のチェックが行われたが、逆に、バックアップ領
域のチェック結果が正常であったことが確認された後、
バックアップデータの有無の確認を行うようにしてもよ
い。また、バックアップデータの有無の確認、またはバ
ックアップ領域のチェックの何れか一方の確認を行うこ
とによって、停電復旧処理を実行するか否かを判定して
もよい。
【0146】また、例えば停電復旧処理を実行するか否
か判断する場合のパリティチェック(ステップS8)の
際に、すなわち、遊技状態を復旧するか否か判断する際
に、保存されていたRAMデータにおける特別プロセス
フラグ等や始動入賞記憶数データによって、遊技機が遊
技待機状態(図柄変動中でなく、大当り遊技中でなく、
確変中でなく、また、始動入賞記憶がない状態)である
ことが確認されたら、遊技状態復旧処理を行わずに初期
化処理を実行するようにしてもよい。
【0147】以上のように、この実施の形態では、電力
供給開始時に、電力供給停止時にバックアップRAM領
域に記憶されたチェックデータ(チェックサムデータ)
にもとづいて、初期化処理を行うか遊技状態復旧処理を
行うかを決定するように構成したので、停電等の不測の
電源断が発生したときに必要なデータを確実に保存する
ことができ、さらに、保存されていたデータを電源復帰
後に確実に活用することができる。
【0148】なお、上述した実施の形態では、チェック
サム確認の結果が正当でなかった場合には通常の初期化
処理を実行するようにしていたが、チェックサム確認の
結果が正当でなかった場合であっても初期化処理を行わ
ないようにしてもよい。
【0149】例えば、チェックサム確認の結果が正当で
なかった場合に、初期化処理を実行することなく、バッ
クアップRAMの記憶内容を修復したあと、遊技状態復
旧処理を行うようにすればよい。この場合、データの修
復は、例えば、誤り訂正符号(例えば、ランダム誤り対
策に用いられるハミング符号、バースト誤り対策に用い
られるFire符号など、誤り特性に合わせて選択する
ようにすればよい)を用いて、変化したビットを検出し
て訂正するようにすればよい。
【0150】また、例えば、チェックサム確認の結果が
正当でなかった場合に、初期化処理を実行することな
く、バックアップRAMの記憶内容に異常が発生してい
ることを報知するようにしてもよい。この場合、異常の
報知は、所定の制御によって、例えば、異常が発生した
ことを可変表示装置9に表示し、スピーカ27から異常
が発生したことを示す音声を出力し、ランプ制御基板3
5が制御する異常を報知するためのランプを点灯し、あ
るいはエラー表示用LED374に異常を示す所定の表
示を行うようにすればよい。また、バックアップRAM
の記憶内容に異常が発生していることを示す所定の信号
を、情報出力回路64などを介して管理コンピュータに
出力するようにしてもよい。
【0151】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定する初
期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(ランプ制
御基板35、払出制御基板37、音声制御基板70、図
柄制御基板80)を初期化するための処理を実行する
(ステップS13)。サブ基板を初期化する処理とは、
例えば初期設定コマンドを送出する処理である。
【0152】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理
のステップS1において割込禁止とされているので、初
期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS1
5)。
【0153】この実施の形態では、CPU56の内蔵C
TCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定され
る。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定
される。そして、タイマ割込が発生すると、図20に示
すように、CPU56は、例えばタイマ割込が発生した
ことを示すタイマ割込フラグをセットする(ステップS
12)。
【0154】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生し
たか否かの監視(ステップS17)の確認が行われるル
ープ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数
更新処理(ステップS16)も実行される。
【0155】CPU56は、ステップS17において、
タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップS2
1〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理に
おいて、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介し
て、ゲートセンサ12、始動口センサ17、カウントセ
ンサ23および入賞口スイッチ19a,19b,24
a,24b等のスイッチの状態を入力し、それらの状態
判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0156】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0157】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、
停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新す
る処理を行う(ステップS24)。
【0158】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS26)。普通図柄プロセス処理では、7セグメント
LEDによる可変表示器10を所定の順序で制御するた
めの普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選
び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラ
グの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0159】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS28)。
【0160】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS29)。
【0161】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS30)。ソレノイド回路59は、駆動指令に応じて
ソレノイド16,21を駆動し、可変入賞球装置15ま
たは開閉板20を開状態または閉状態とする。
【0162】そして、CPU56は、各入賞口への入賞
を検出するためのスイッチ17,23,19a,19
b,24a,24bの検出出力にもとづく賞球数の設定
などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具
体的には、入賞検出に応じて払出制御基板37に払出制
御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されて
いる払出制御用CPU371は、払出制御コマンドに応
じて球払出装置97を駆動する。
【0163】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば
割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなさ
れ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、
タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0164】また、メイン処理には遊技制御処理に移行
すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU56の内
部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタイ
マ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定す
るためのフラグのセット等がなされるので、遊技制御処
理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理の
全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行す
べきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中の
全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0165】以上に説明したように、この実施の形態で
は、CTCやPIOを内蔵するCPU56に対して、初
期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内蔵
CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現で
きる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の位
置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ検
出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、プ
ログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低減
する等の効果を得ることができる。
【0166】なお、CTCおよびPIOの設定(ステッ
プS5)が完了した後に、IEO/SCLK0端子から
出力されるクロック信号の周波数を決めるための内部レ
ジスタの設定を行ってもよい。その際、クロック信号の
周波数は、遊技制御処理の起動周期である2msに応じ
た周波数とされる。そのような設定を行うと、IEO/
SCLK0端子から、遊技制御処理の起動周期に応じた
周波数のクロック信号がCPU56から外部出力され
る。すると、CPU56の外部において遊技制御処理の
起動周期に対応した信号を観測することができる。よっ
て、そのような信号を用いて、遊技機外部においてCP
U56による遊技制御処理をシミュレーションしたり、
CPU56の動作状況を試験したりすることが容易にな
る。
【0167】次に、メイン処理におけるスイッチ処理
(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形
態では、検出信号のオン状態が所定時間継続すると、確
かにスイッチがオンしたと判定されスイッチオンに対応
した処理が開始される。所定時間を計測するために、ス
イッチタイマが用いられる。スイッチタイマは、バック
アップRAM領域に形成された1バイトのカウンタであ
り、検出信号がオン状態を示している場合に2ms毎に
+1される。図21に示すように、スイッチタイマは検
出信号の数Nだけ設けられている。この実施の形態では
N=12である。また、RAMにおいて、各スイッチタ
イマのアドレスは、入力ポートのビット配列順(図16
に示された上から下への順)と同じ順序で並んでいる。
【0168】図22は、遊技制御処理におけるステップ
S21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートで
ある。なお、スイッチ処理は、図17に示すように遊技
制御処理において最初に実行される。スイッチ処理にお
いて、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されて
いるデータを入力する(ステップS71)。次いで、処
理数として「8」を設定し(ステップS72)、入賞口
スイッチ24aのためのスイッチタイマのアドレスをポ
インタにセットする(ステップS73)。そして、スイ
ッチチェック処理サブルーチンをコールする(ステップ
S74)。
【0169】図23は、スイッチチェック処理サブルー
チンを示すフローチャートである。スイッチチェック処
理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート入力デ
ータ、この場合には入力ポート0からの入力データを
「比較値」として設定する(ステップS81)。また、
クリアデータ(00)をセットする(ステップS8
2)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレスが
設定されている)が指すスイッチタイマをロードすると
ともに(ステップS83)、比較値を右(上位ビットか
ら下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS8
4)。比較値には入力ポート0のデータ設定がされてい
る。そして、この場合には、入賞口スイッチ24aの検
出信号がキャリーフラグに押し出される。
【0170】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS85)、すなわち入賞口スイッチ24aの検出
信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加算
する(ステップS87)。加算後の値が0でなければ加
算値をスイッチタイマに戻す(ステップS88,S8
9)。加算後の値が0になった場合には加算値をスイッ
チタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマの値が
既に最大値(255)に達している場合には、それより
も値を増やさない。
【0171】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ24aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS86)。すなわち、スイッチがオフ状態であれ
ば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0172】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S90)、処理数を1減算する(ステップS91)。処
理数が0になっていなければステップS82に戻る。そ
して、ステップS82〜S92の処理が繰り返される。
【0173】ステップS82〜S92の処理は、処理数
分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート0の
8ビットに入力されるスイッチの検出信号について、順
次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が行わ
れ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの値が
1増やされる。
【0174】CPU56は、スイッチ処理のステップS
75において、入力ポート1に入力されているデータを
入力する。次いで、処理数として「4」を設定し(ステ
ップS76)、賞球カウントスイッチ301Aのための
スイッチタイマのアドレスをポインタにセットする(ス
テップS77)。そして、スイッチチェック処理サブル
ーチンをコールする(ステップS78)。
【0175】スイッチチェック処理サブルーチンでは、
上述した処理が実行されるので、ステップS82〜S9
2の処理が、処理数分すなわち4回繰り返され、その間
に、入力ポート1の4ビットに入力されるスイッチの検
出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否かのチ
ェック処理が行われ、オン状態であれば、対応するスイ
ッチタイマの値が1増やされる。
【0176】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎
に+1される。
【0177】図24〜図26は、遊技制御処理における
ステップS31の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。この実施の形態では、賞球処理では、入賞口ス
イッチ19a,19b,24a,24b、カウントスイ
ッチ23および始動口スイッチ17が確実にオンしたか
否か判定されるとともに、オンしたら所定の払出制御コ
マンドが払出制御基板37に送出されるように制御し、
また、満タンスイッチ48および球切れスイッチ187
が確実にオンしたか否か判定されるとともに、オンした
ら所定の払出制御コマンドが払出制御基板37に送出さ
れるように制御する等の処理が行われる。
【0178】賞球処理において、CPU56は、入力判
定値テーブルのオフセットとして「0」を設定し(ステ
ップS121)、スイッチタイマのアドレスのオフセッ
トとして「0」を設定する(ステップS122)。入力
判定値テーブルのオフセット「0」は、入力判定値テー
ブルの最初のデータを使用することを意味する。また、
各スイッチタイマは、図16に示された入力ポートのビ
ット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマのアド
レスのオフセット「0」は入賞口スイッチ24aに対応
したスイッチタイマが指定されることを意味する。ま
た、繰り返し数として「4」をセットする(ステップS
123)。そして、スイッチオンチェックルーチンがコ
ールされる(ステップS124)。
【0179】入力判定値テーブルとは、各スイッチにつ
いて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチが
オンしたと判定するための判定値が設定されているRO
M領域である。入力判定値テーブルの構成例は図29に
示されている。図29に示すように、入力判定値テーブ
ルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域
から順に、「2」、「50」、「250」、「30」、
「250」、「1」の判定値が設定されている。また、
スイッチオンチェックルーチンでは、入力判定値テーブ
ルの先頭アドレスとオフセット値とで決まるアドレスに
設定されている判定値と、スイッチタイマの先頭アドレ
スとオフセット値とで決まるスイッチタイマの値とが比
較され、一致した場合には、例えばスイッチオンフラグ
がセットされる。
【0180】スイッチオンチェックルーチンの一例が図
27に示されている。スイッチオンチェックルーチンに
おいて、CPU56は、入力判定値テーブル(図29参
照)の先頭アドレスを設定する(ステップS101)。
そして、そのアドレスにオフセットを加算し(ステップ
S102)、加算後のアドレスからスイッチオン判定値
をロードする(ステップS103)。
【0181】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS104)、そのアド
レスにオフセットを加算し(ステップS105)、加算
後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ス
テップS106)。各スイッチタイマは、図16に示さ
れた入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、ス
イッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
【0182】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステ
ップS107)。それらが一致すれば、スイッチオンフ
ラグをセットする(ステップS108)。
【0183】この場合には、スイッチオンチェックルー
チンにおいて、入賞口スイッチ24aに対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS1
25)。スイッチオンフラグがセットされたら、10個
カウンタが1加算される(ステップS126)。スイッ
チチェックオンルーチンは、スイッチタイマのアドレス
のオフセットが更新されつつ(ステップS129)、最
初に設定された繰り返し数分だけ実行されるので(ステ
ップS127,S128)、結局、入賞口スイッチ19
a,19b,24a,24bについて、対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」と比較される
ことになる。なお、10個カウンタとは、景品としての
10個の遊技球払出の回数を示すカウンタである。
【0184】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS13
0)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「4」を設定する(ステップS131)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図16に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「4」は始動口スイッチ17に対応したスイッ
チタイマが指定されることを意味する。そして、スイッ
チオンチェックルーチンがコールされる(ステップS1
32)。
【0185】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
始動口スイッチ17に対応するスイッチタイマの値がス
イッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオン
フラグがセットされるので(ステップS133)、6個
カウンタが1加算される(ステップS134)。なお、
6個カウンタとは、景品としての6個の遊技球払出の回
数を示すカウンタである。
【0186】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS13
5)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS136)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図16に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「5」はカウントスイッチ23に対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
137)。
【0187】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされるので(ステップS138)、1
5個カウンタが1加算される(ステップS134)。な
お、15個カウンタとは、景品としての15個の遊技球
払出の回数を示すカウンタである。
【0188】さらに、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「1」を設定し(ステップS15
0)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「9」を設定する(ステップS151)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「1」は、入力判定値テーブルの2
番目のデータ「50」を使用することを意味する。ま
た、各スイッチタイマは、図16に示された入力ポート
のビット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマの
アドレスのオフセット「9」は満タンスイッチ48に対
応したスイッチタイマが指定されることを意味する。そ
して、スイッチオンチェックルーチンがコールされる
(ステップS152)。
【0189】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
満タンスイッチ48に対応するスイッチタイマの値が満
タンスイッチオン判定値「50」に一致していればスイ
ッチオンフラグがセットされるので(ステップS15
3)、満タンフラグがセットされる(ステップS15
4)。なお、図25には明示されていないが、満タンス
イッチ48に対応したスイッチタイマの値が0になる
と、満タンフラグはリセットされる。
【0190】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「2」を設定し(ステップS15
6)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0A(H)」を設定する(ステップS157)。入力
判定値テーブルのオフセット「2」は、入力判定値テー
ブルの3番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは、図16に示された入
力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチ
タイマのアドレスのオフセット「0A(H)」は球切れ
スイッチ187に対応したスイッチタイマが指定される
ことを意味する。そして、スイッチオンチェックルーチ
ンがコールされる(ステップS158)。
【0191】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187に対応するスイッチタイマの値が
球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれば
スイッチオンフラグがセットされるので(ステップS1
59)、球切れフラグがセットされる(ステップS16
0)。なお、図25には明示されていないが、球切れス
イッチ187に対応したスイッチオフタイマが用意さ
れ、その値が50になると、球切れフラグはリセットさ
れる。
【0192】そして、CPU56は、払出停止状態であ
るか否か確認する(ステップS201)。払出停止状態
は、払出制御基板37に対して払出停止状態指定のコマ
ンドを送出した後の状態である。払出停止状態でなけれ
ば、上述した球切れ状態フラグまたは満タンフラグがオ
ンになったか否かを確認する(ステップS202)。
【0193】いずれかがオン状態に変化したときには、
払出停止状態指定に関するコマンド送信制御処理を行う
(ステップS203)。コマンド送信制御処理では、払
出制御コマンド用のコマンド送信テーブルに所定のデー
タが設定された後、払出制御コマンドの送出処理が実行
される。なお、ステップS202において、いずれか一
方のフラグが既にオン状態であったときに他方のフラグ
がオン状態になったときには、コマンド送信制御処理
(ステップS203)は行われない。
【0194】また、払出停止状態であれば、球切れ状態
フラグおよび満タンフラグがともにオフ状態になったか
否かを確認する(ステップS204)。ともにオフ状態
となったときには、払出停止解除指定に関するコマンド
送信制御処理を行う(ステップS205)。
【0195】次いで、CPU56は、入賞に応じた賞球
個数に関する払出制御コマンドをコマンド送信テーブル
に設定し、設定内容に応じた払出制御コマンドを送出す
る制御を行う。まず、15個カウンタの値をチェックす
る(ステップS221)。上述したように、15個カウ
ンタは、遊技球が大入賞口に入賞してカウントスイッチ
23がオンするとカウントアップされる。15個カウン
タの値が0でない場合には、15個の賞球個数指示に関
するコマンド送信制御処理を行う(ステップS22
2)。コマンド送信制御処理では、払出制御コマンド用
のコマンド送信テーブルに所定のデータが設定された
後、払出制御コマンドの送出処理が実行される。また、
15個カウンタの値を−1する(ステップS223)。
さらに、総賞球数格納バッファの格納値に15を加算す
る(ステップS224)。
【0196】総賞球数格納バッファは、払出制御手段に
対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しが
なされると減算される)が格納されるバッファであり、
バックアップRAMに形成されている。
【0197】15個カウンタの値が0であれば、10個
カウンタの値をチェックする(ステップS225)。上
述したように、10個カウンタは、遊技球が入賞口に入
賞して入賞口スイッチ19a,19b,24a,24b
がオンするとカウントアップされる。10個カウンタの
値が0でない場合には、10個の賞球個数指示に関する
コマンド送信制御処理を行う(ステップS226)。ま
た、10個カウンタの値を−1する(ステップS22
7)。さらに、総賞球数格納バッファの格納値に10を
加算する(ステップS228)。
【0198】10個カウンタの値が0であれば、6個カ
ウンタの値をチェックする(ステップS231)。上述
したように、6個カウンタは、遊技球が始動入賞口に入
賞して始動口スイッチ17がオンするとカウントアップ
される。6個カウンタの値が0でない場合には、6個の
賞球個数指示に関するコマンド送信制御処理を行う(ス
テップS232)。また、6個カウンタの値を−1する
(ステップS233)。さらに、総賞球数格納バッファ
の格納値に6を加算する(ステップS234)。
【0199】以上にようにして、遊技制御手段から払出
制御基板37に賞球個数を指示する払出制御コマンドを
出力しようとするときに、コマンド送信テーブルの設定
が行われた後、コマンド送信テーブルに設定された払出
制御コマンドが払出制御基板37に送出される。そし
て、賞球個数を指示する払出制御コマンドの送出が行わ
れたときには、賞球払出中フラグをオンする(ステップ
S235)。また、賞球払出中フラグをオンしていると
きには(ステップS236)、球払出装置97から実際
に払い出された賞球数を監視して総賞球数格納バッファ
の格納値を減算する賞球個数減算処理が行われる(ステ
ップS237)。なお、賞球払出中フラグがオンからオ
フに変化したときには、ランプ制御基板35に対して、
賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制御コマンドが
送出される。
【0200】図28は、賞球個数減算処理の一例を示す
フローチャートである。賞球個数減算処理において、C
PU56は、まず、総賞球数格納バッファの格納値をロ
ードする(ステップS241)。そして、格納値が0で
あるか否か確認する(ステップS242)。0であれば
処理を終了する。
【0201】0でなければ、賞球カウントスイッチ用の
スイッチタイマをロードし(ステップS243)、ロー
ド値とオン判定値(この場合は「2」)とを比較する
(ステップS244)。一致したら(ステップS24
5)、賞球カウントスイッチ301Aが確かにオンした
として、すなわち、確かに1個の遊技球が球払出装置9
7から払い出されたとして、総賞球数格納バッファの格
納値を1減算する(ステップS246)。
【0202】また、賞球情報カウンタの値を+1する
(ステップS247)。そして、賞球情報カウンタの値
が10以上であれば(ステップS248)、賞球情報出
力カウンタの値を+1するとともに(ステップS24
9)、賞球情報カウンタの値を−10する(ステップS
250)。なお、賞球情報出力カウンタの値は、図17
に示されたメイン処理における情報出力処理(ステップ
S29)で参照され、その値が1以上であれば、賞球信
号として1パルスが出力される。よって、この実施の形
態では、10個の遊技球が賞球として払い出される度
に、1つの賞球信号が遊技機外部に出力される。
【0203】そして、総賞球数格納バッファの格納値が
0になったら(ステップS251)、賞球払出中フラグ
をクリアし(ステップS252)、賞球残数がないこと
を報知するために、ランプ制御コマンド用のコマンド送
信テーブルに賞球ランプ51の消灯を示すコマンドデー
タを設定した後(ステップS253)、ランプ制御コマ
ンドの送出処理を実行する(ステップS254)。
【0204】図30〜図32は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電
力供給停止時処理)の処理例を示すフローチャートであ
る。
【0205】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)を所定のバックアップRAM領域に退避する(ステ
ップS451)。また、割込フラグをパリティフラグに
コピーする(ステップS452)。パリティフラグはバ
ックアップRAM領域に形成されている。また、BCレ
ジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタお
よびスタックポインタをバックアップRAM領域に退避
する(ステップS454〜S458)。なお、電源復旧
時には、退避された内容にもとづいてレジスタ内容が復
元され、パリティフラグの内容に応じて、割込許可状態
/禁止状態の内部設定がなされる。
【0206】次いで、この実施の形態では、所定期間、
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号をチェックす
る。そして、賞球カウントスイッチ301Aがオンした
ら総賞球数バッファの内容を1減らす。
【0207】なお、この実施の形態では、所定期間を計
測するために、所定期間計測用カウンタが用いられる。
所定期間計測用カウンタの値は、初期値mから、以下に
説明するスイッチ検出処理のループ(S461から始ま
ってS461に戻るループ)が1回実行される毎に−1
され、その値が0になると、所定期間が終了したとす
る。検出処理のループでは、例外はあるがほぼ一定の処
理が行われるので、ループの1周に要する時間のm倍の
時間が、ほぼ所定期間に相当する。
【0208】所定期間を計測するために、CPU56の
内蔵タイマを用いてもよい。すなわち、スイッチ検出処
理開始時に、内蔵タイマに所定値(所定期間に相当)を
設定しておく。そして、スイッチ検出処理のループが1
回実行される毎に、内蔵タイマのカウント値をチェック
する。そして、カウント値が0になったら、所定期間が
終了したとする。内蔵タイマの値が0になったことを検
出するために内蔵タイマによる割込を用いることもでき
るが、この段階では制御内容(RAMに格納されている
各値など)を変化させないように、割込を用いず、内蔵
タイマのカウント値を読み出してチェックするようなプ
ログラム構成の方が好ましい。
【0209】また、所定期間は、遊技球が、球払出装置
97から落下した時点から、賞球カウントスイッチ30
1Aに到達するまでの時間以上に設定される。球払出装
置97から賞球カウントスイッチ301Aまでの距離を
Lとすると、その間の落下時間tは、t=√(2L/
g)(g:重力加速度)になるので、所定期間は、それ
以上に設定される。
【0210】少なくとも、スイッチ検出処理が実行され
る所定期間では、賞球カウントスイッチ301Aが遊技
球を検出できる状態でなければならない。そこで、この
実施の形態では、図13に示されたように、電源基板9
10におけるコンバータIC922の入力側に比較的大
容量の補助駆動電源としてのコンデンサ923が接続さ
れている。よって、遊技機に対する電力供給停止時に
も、ある程度の期間は+12V電源電圧がスイッチ駆動
可能な範囲に維持され、賞球カウントスイッチ301A
が動作可能になる。その期間が、上記の所定期間以上に
なるように、コンデンサの容量が決定される。
【0211】なお、入力ポートおよびCPU56も、コ
ンバータIC922で作成される+5V電源で駆動され
るので、電力供給停止時にも、比較的長い期間動作可能
になっている。
【0212】ステップS461において、2ms計測用
カウンタに2msの時間に相当する初期値nが設定され
る。そして、2ms計測用カウンタの値が0になるまで
(ステップS462)、2ms計測用カウンタの値が−
1される(ステップS463)。
【0213】2ms計測用カウンタの値が0になると、
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号の入力チェッ
クが行われる。すなわち、図22および図23に示され
たスイッチ処理およびスイッチチェック処理に類似した
処理が行われる。具体的には、入力ポート1に入力され
ているデータを入力する(ステップS464)。次い
で、クリアデータ(00)をセットする(ステップS4
65)。また、ポート入力データ、この場合には入力ポ
ート1からの入力データを「比較値」として設定する
(ステップS466)。さらに、賞球カウントスイッチ
301Aのためのスイッチタイマのアドレスをポインタ
にセットする(ステップS467)。
【0214】そして、ポインタ(スイッチタイマのアド
レスが設定されている)が指すスイッチタイマをロード
するとともに(ステップS468)、比較値を右(上位
ビットから下位ビットへの方向)にシフトする(ステッ
プS469)。比較値には入力ポート1のデータ設定さ
れている。そして、この場合には、賞球カウントスイッ
チ301Aの検出信号がキャリーフラグに押し出され
る。
【0215】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS470)、すなわち賞球カウントスイッチ30
1Aの検出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの
値を1加算する(ステップS471)。キャリーフラグ
の値が「0」であれば、すなわち賞球カウントスイッチ
301Aの検出信号がオフ状態であれば、スイッチタイ
マにクリアデータをセットする(ステップS472)。
すなわち、スイッチがオフ状態であれば、スイッチタイ
マの値が0に戻る。
【0216】そして、スイッチタイマの値が2になった
ときに(ステップS473)、総賞球数格納バッファの
格納値を1減算するとともに(ステップS474)、賞
球情報カウンタの値を+1する(ステップS475)。
そして、賞球情報カウンタの値が10以上であれば(ス
テップS476)、賞球情報出力カウンタの値を+1す
るとともに(ステップS477)、賞球情報カウンタの
値を−10する(ステップS478)。
【0217】次いで、所定期間計測用カウンタの値を−
1し(ステップS479)、その値が0になっていなけ
ればステップS461に戻る。
【0218】以上の処理によって、所定期間内に賞球カ
ウントスイッチ301Aがオンしたら、総賞球数格納バ
ッファの値が−1される。バックアップRAMの内容を
保存するための処理は、このようなスイッチ検出処理の
後で行われるので、払出が完了した賞球について、必ず
総賞球数格納バッファが−1される。従って、遊技球の
払出に関して、保存される制御状態に矛盾が生じてしま
うことが防止される。また、上記のスイッチ検出処理で
は、検出期間用カウンタを用いたタイマ処理が施されて
いる。すなわち、2ms毎に賞球カウントスイッチ30
1Aの検出出力のチェックが行われ、2回連続してオン
検出した場合に、賞球カウントスイッチ301Aが確実
にオンしたと見なされる。従って、誤ってスイッチオン
検出がなされてしまうことは防止される。また、スイッ
チ検出処理において、遊技機外部への賞球情報出力のた
めの賞球情報出力回数カウンタの演算も行われるので、
外部に出力される賞球情報と実際の払出賞球数とが食い
違ってしまうようなこともない。
【0219】なお、この実施の形態では、賞球カウント
スイッチ301Aのみのスイッチ検出処理が行われた
が、始動入賞口のスイッチや大入賞口に関連するV入賞
スイッチ22やカウントスイッチについても同様のスイ
ッチ検出処理を行ってもよい。また、他の入賞について
も同様のスイッチ検出処理を行ってもよい。そのような
オンチェックも行う場合には、入賞口に遊技球が入賞し
た直後に停電が発生したような場合でも、その入賞が確
実に検出され、保存される遊技状態に反映される。
【0220】所定期間が経過すると(ステップS48
0)、すなわち、所定期間計測用カウンタの値が0にな
ると、バックアップあり指定値(この例では「55
H」)をバックアップフラグにストアする(ステップS
481)。バックアップフラグはバックアップRAM領
域に形成されている。次いで、パリティデータを作成す
る(ステップS482〜S491)。すなわち、まず、
クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセ
ットし(ステップS482)、チェックサム算出開始ア
ドレスをポインタにセットする(ステップS483)。
また、チェックサム算出回数をセットする(ステップS
484)。
【0221】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS485)。演算結果をチェックサ
ムデータエリアにストアするとともに(ステップS48
6)、ポインタの値を1増やし(ステップS487)、
チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS4
88)。ステップS485〜S488の処理が、チェッ
クサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステ
ップS489)。
【0222】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS490)。そし
て、反転後のデータをチェックサムデータエリアにスト
アする(ステップS491)。このデータが、電源投入
時にチェックされるパリティデータとなる。
【0223】図33は、バックアップパリティデータ作
成方法を説明するための説明図である。ただし、図33
に示す例では、簡単のために、バックアップデータRA
M領域のデータのサイズを3バイトとする。また、図3
3に示す例では、ステップS484でチェックサム算出
回数として3がセットされるものとする。電源電圧低下
にもとづく停電発生処理において、図33(A)に示す
ように、バックアップチェックデータ領域に、初期デー
タ(この例では00H)が設定される。次に、「00
H」とチェックサム算出開始アドレス(この例では「F
0H」)の排他的論理和がとられ、その結果と次のポイ
ンタが指すRAM領域の内容(本例では「16H」)の
排他的論理和がとられる。さらに、その結果と次のポイ
ンタが指すRAM領域の内容(本例では「DFH」)の
排他的論理和がとられる。そして、その結果(この例で
は「39H」)を反転したデータ(この例では「C6
H」)がバックアップパリティデータ領域に設定され
る。
【0224】電源が再投入されたときには、チェックサ
ム確認処理(ステップS8b)においてパリティ診断が
行われるが、図33(B)はパリティ診断の例を示す説
明図である。バックアップ領域の全データがそのまま保
存されていれば、電源再投入時に、図33(A)に示す
ようなデータがバックアップ領域に設定されている。
【0225】ステップS51の処理において、CPU5
6は、バックアップRAM領域のバックアップパリティ
データ領域に設定されていたデータ(この例では「C6
H」)を初期データとし、初期データを反転したデータ
(この例では「39H」)を用いて、バックアップデー
タ領域の各データについて順次排他的論理和をとる処理
を行う。バックアップ領域の全データがそのまま保存さ
れていれば、最終的な演算結果は、「00H」、すなわ
ちバックアップチェックデータ領域に設定されているデ
ータと一致する。バックアップRAM領域内のデータに
ビット誤りが生じていた場合には、最終的な演算結果は
「00H」にならない。
【0226】よって、CPU56は、パリティチェック
処理(チェックサム確認処理)において、最終的な演算
結果とバックアップチェックデータ領域に設定されてい
るデータとを比較して、一致すればパリティ診断正常と
する。一致しなければ、パリティ診断異常とする。
【0227】このように、この実施の形態では、図19
に示されたパリティチェック処理において、バックアッ
プパリティデータ領域に設定されていたデータが「0
0」でないときにチェックサム確認処理が行われ(ステ
ップS9a,S9b)、バックアップパリティデータ領
域に設定されていたデータが「00」である場合には停
電復旧処理を行う。
【0228】なお、この実施の形態では、チェックサム
確認処理(ステップS8b)におけるパリティ診断にお
いて図33(B)に示すようにパリティ診断を行うよう
にしていたが、パリティ診断において、図33(A)と
同様の処理を行うようにしてもよい。すなわち、パリテ
ィ診断において、パリティデータ作成のための演算処理
と同じ演算処理を行うようにしてもよい。この場合、C
PU56は、パリティチェック処理(チェックサム確認
処理)において、最終的な演算結果とバックアップチェ
ックデータ領域に設定されているデータ(この場合、
「00」)とを比較して、一致すればパリティ診断正常
とする。一致しなければ、パリティ診断異常とする。な
お、パリティ診断においてもパリティデータ作成のとき
と同じ演算をおこなうので、初期データを設定する必要
はない。
【0229】次いで、CPU56は、RAMアクセスレ
ジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップS49
2)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなくな
る。電源電圧が低下していくときには、各種信号線のレ
ベルが不安定になってRAM内容が化ける可能性がある
が、このようにRAMアクセス禁止状態にしておけば、
バックアップRAM内のデータが化けることはない。
【0230】RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値
を設定すると、CPU56は、待機状態(ループ状態)
に入る。従って、システムリセットされるまで、何もし
ない状態になる。
【0231】何の処理もしない状態となるため、リセッ
ト管理回路940からのリセット信号によって外部から
動作禁止状態にされる前に、内部的に動作停止状態にな
る。よって、電源断時に確実にCPU56は動作停止す
る。その結果、上述したRAMアクセス禁止の制御およ
び動作停止制御によって、電源電圧が低下していくこと
に伴って生ずる可能性がある異常動作に起因するRAM
の内容破壊等を確実に防止することができる。
【0232】待機状態において、電源基板910から復
帰信号が主基板31に供給されると、CPU56にリセ
ットがかかるので、CPU56は、図17に示されたメ
イン処理の実行を開始することができる。その際、電源
断信号が出力されたときに遊技状態が保存されているの
で、ステップS9の処理で遊技状態復旧処理が実行さ
れ、遊技制御は、電源断信号発生時の状態に戻り、その
状態から遊技制御が続行される。
【0233】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0234】また、この実施の形態では、電源断信号に
応じて起動される処理の最初にレジスタの保存処理が行
われたが、スイッチ検出処理においてレジスタを使用し
ない場合には、スイッチ検出処理の実行後に、すなわ
ち、バックアップフラグの設定とチェックサムの算出の
処理の前にレジスタ保存処理を行うことができる。その
場合には、レジスタ保存処理、バックアップフラグ設定
処理およびチェックサム算出処理を電力供給停止時処理
と見なすことができる。さらに、スイッチ検出処理にお
いて幾つかのレジスタを使用する場合であっても、使用
しないレジスタについては、バックアップフラグの設定
とチェックサムの算出の処理の前にレジスタ保存処理を
行うことができる。
【0235】図34は、払出検出手段からの検出信号の
入力処理が実行される様子の一例を示すタイミング図で
ある。この実施の形態では、電源断信号は、主基板31
および払出制御基板37に入力され、主基板31のCP
U56および払出制御用CPU371のNMI端子に入
力される。主基板31のCPU56は、マスク不能割込
処理によって、上述した電力供給停止時処理を実行す
る。
【0236】図34に示すように、電源断信号がオン
(この例ではハイレベルからローレベルに変化)するあ
たりで賞球払出が実行された場合、払出検出手段からの
検出信号の入力処理が実行される所定期間内で賞球カウ
ントスイッチ301Aがオンする。従って、電源断信号
がオンするあたりで実行された球払出についても、電力
供給停止時処理が実行される際に、総賞球数バッファに
反映することができる。
【0237】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、図14に示された
ように電源基板710に搭載されているリセットIC6
51の出力がローレベルになり、CPU56がシステム
リセット状態になる。なお、CPU56は、システムリ
セット状態とされる前に、電力供給停止時処理を完了し
ている。
【0238】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、主基板31では、電力供給停止時
処理が実行され、CPU56がシステムリセット状態と
されている。
【0239】なお、後述するように、払出制御基板37
における払出制御用CPU371も、同様に電力供給停
止時処理を行った後にシステムリセット状態になる。
【0240】上記の実施の形態のパチンコ遊技機1は、
始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示される特
別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所
定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ
遊技機であったが、始動入賞にもとづいて可変表示され
る図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開
放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発
生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本
発明を適用できる。
【0241】以下、遊技状態復旧処理について説明す
る。図35は、図17のステップS9に示された遊技状
態復旧処理の一例を示すフローチャートである。この例
では、CPU56は、バックアップRAMに保存されて
いた値を各レジスタに復元する(ステップS91)。そ
して、バックアップRAMに保存されていたデータにも
とづいて停電時の遊技状態を確認して復帰させる。すな
わち、バックアップRAMに保存されていたデータにも
とづいて、ソレノイド回路59を介してソレノイド16
やソレノイド21を駆動し、始動入賞口14や開閉板2
0の開閉状態の復旧を行う(ステップS92,S9
3)。また、電源断中でも保存されていた特別図柄プロ
セスフラグおよび普通図柄プロセスフラグの値に応じ
て、電源断時の特別図柄プロセス処理の進行状況および
普通図柄プロセス処理の進行状況に対応した制御コマン
ドを、図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音
声制御基板70に送出する(ステップS94)。
【0242】以上のように、遊技状態復旧処理では、復
元された内部状態に応じて、各種電気部品の状態復元が
行われるとともに、図柄制御基板80、ランプ制御基板
35および音声制御基板70に対して、制御状態を電源
断時の状態に戻すための制御コマンド(電源断時の制御
状態を生じさせるための制御コマンド)が送出される。
そのような制御コマンドは、一般に、電源断前に最後に
送出された1つまたは複数の制御コマンドである。
【0243】遊技状態を電源断時の状態に復帰させる
と、この実施の形態では、CPU56は、前回の電源断
時の割込許可/禁止状態を復帰させるため、バックアッ
プRAMに保存されていたパリティフラグの値を確認す
る(ステップS95)。パリティフラグがオフ状態であ
れば、割込許可設定を行う(ステップS96)。しか
し、パリティフラグがオン状態であれば、そのまま(ス
テップS1で設定された割込禁止状態のまま)遊技状態
復旧処理を終了する。パリティフラグがオン状態である
ということは、図30におけるステップS452に示さ
れたように、前回の電源断時に割込禁止状態であったこ
とを意味する。従って、パリティフラグがオン状態であ
る場合には、割込許可はなされない。
【0244】この実施の形態では、上述した遊技状態復
旧処理によって、以下のような状態復旧が可能である。
【0245】始動入賞口14および大入賞口(開閉板2
0)の状態が復元される。表示制御手段によって制御さ
れる普通図柄の表示状態(可変表示器10の表示状態)
は、電源断時に変動中であった場合を除いて復元され
る。表示制御手段によって制御される特別図柄の表示状
態(可変表示部9の表示状態)は、電源断時に変動中で
あった場合を除いて復元される。さらに、可変表示部9
に表示される背景やキャラクタは、特別図柄変動中およ
び大当り遊技中であった場合を除いて復元される。
【0246】特別図柄の変動中に電源断となった場合に
は、可変表示パターンの変動時間(例えば10秒)およ
び既に実行した時間(例えば4秒)の情報がバックアッ
プされる。そして、主基板31は、復旧時に、表示パタ
ーンを示す表示制御コマンドおよび停止図柄を示す表示
制御コマンドを表示制御基板80に出力し、残り時間
(上述の例では6秒)経過後に、図柄を停止させるため
表示制御コマンドを出力する。従って、特別図柄の表示
状態は、電源断時に特別図柄の変動中であった場合に
は、復旧時に、表示されていない残りの時間(上述の例
では6秒)につき可変表示が実行される。なお、復旧時
に表示制御基板80に対して出力される表示パターンを
示す表示制御コマンドは、電源断前に出力された表示パ
ターンを示す表示制御コマンドと同じものであってもよ
いが、「停電復旧中です」のような画像を表示させるた
めのコマンドとしてもよい。この場合、「停電復旧中で
す」の表示は、残りの時間(上述の例では6秒)表示さ
れる。なお、特別図柄の変動中に電源断となった場合
の、普通図柄の表示状態にについても、上述と同様の制
御が行われる。
【0247】なお、大当り遊技中に電源断となった場合
にも、上述した特別図柄の変動中に電源断となった場合
と同様に、ラウンド中あるいはラウンド間のインターバ
ルの残り時間について、復旧時に、表示、音、ランプ、
ソレノイド21などを制御するが、主基板31は、表示
制御基板80に対して電源断前に出力した確定時の図柄
(停止図柄)を指定する表示制御コマンドを出力する。
これにより、ラウンド中あるいはラウンド間の大当り図
柄による演出が可能となり(大当り図柄で大当り演出す
る機種について)、また、大当り終了後の変動開始時に
表示する図柄も表示制御基板80が認識することができ
る。
【0248】ランプ制御手段が制御する装飾ランプ2
5、始動記憶表示器18、ゲート通過記憶表示器41、
賞球ランプ51および球切れランプ52の表示状態が復
元される。遊技効果ランプ・LED28a,28b,2
8cの表示状態は、特別図柄変動中および大当り遊技中
であった場合を除いて復元される。ただし、電源断時に
大当り遊技中であった場合には、各制御区間の最初の状
態に復元可能である。各制御区間とは、例えば、大当り
開始報知状態、大入賞口開放前状態、大入賞口開放中状
態、大当り終了報知状態である。なお、特別図柄変動中
に電源断となったあと復旧した場合には、上述した可変
表示部9や可変表示装置10の表示制御と同様に、残り
時間分だけ遊技効果ランプ・LED28a,28b,2
8cの表示状態を制御するようにしてもよいが、消灯ま
たは停電復旧時特有のパターンで点灯/点滅させるよう
にしてもよい。
【0249】音声制御手段が制御する音発生状態は、特
別図柄変動中および大当り遊技中であった場合を除いて
復元される。ただし、電源断時に大当り遊技中であった
場合には、各制御区間の最初の状態に復元可能である。
なお、特別図柄変動中に電源断となったあと復旧した場
合には、上述した可変表示部9や可変表示装置10の表
示制御と同様に、残り時間分だけ音発生状態を制御する
ようにしてもよいが、無音または停電復旧時特有の音声
パターン(例えば「停電復旧中です」との音声)を出力
するようにしてもよい。
【0250】なお、この実施の形態では、電源断からの
復旧時に、主基板31の遊技制御手段から表示制御手
段、ランプ制御手段および音声制御手段に対して状態復
元のための制御コマンドが送出されるが、表示制御手
段、ランプ制御手段および音声制御手段が電源バックア
ップされる場合には、主基板31からの制御コマンドを
用いることなく、表示制御手段、ランプ制御手段および
音声制御手段が独自に制御状態を復元するように構成し
てもよい。
【0251】また、後述するように、払出制御基板37
に搭載されている払出制御手段は、電源バックアップさ
れているので、電源断からの復旧時に、賞球払出状態お
よび球貸し制御状態は、電源断時の状態(電圧低下を検
出したときから所定時間が経過したあとの状態)に復旧
する。この実施の形態では、発射制御基板は払出制御手
段に接続されているので、発射制御基板91における制
御状態も同様に復元される。
【0252】なお、上記の実施の形態では、遊技制御手
段において、データ保存処理および復旧処理が行われる
場合について説明したが、払出制御手段、音声制御手
段、ランプ制御手段および表示制御手段におけるRAM
の一部も電源バックアップされ、払出制御手段、表示制
御手段、音制御手段およびランプ制御手段も、上述した
ような処理を行ってもよい。ただし、払出制御手段、表
示制御手段、音制御手段およびランプ制御手段は、復旧
時にコマンド送出処理を行う必要はない。
【0253】次に、遊技制御手段以外の電気部品制御手
段においてデータ保存処理および復旧処理が行われる場
合の例として、払出制御手段においてデータ保存や復旧
が行われる場合について説明する。
【0254】図36は、この実施の形態における出力ポ
ートの割り当てを示す説明図である。図36に示すよう
に、出力ポートC(アドレス00H)は、払出モータ2
89に出力される駆動信号の出力ポートである。また、
出力ポートD(アドレス01H)は、7セグメントLE
Dであるエラー表示LED374に出力される表示制御
信号の出力ポートである。そして、出力ポートE(アド
レス02H)は、振分ソレノイド310に出力される駆
動信号、およびカードユニット50に対するEXS信号
とPRDY信号とを出力するための出力ポートである。
【0255】図37は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図37に示
すように、入力ポートA(アドレス06H)は、主基板
31から送出された払出制御コマンドの8ビットの払出
制御信号を取り込むための入力ポートである。また、入
力ポートB(アドレス07H)のビット0〜2には、そ
れぞれ、賞球カウントスイッチ301A、球貸しカウン
トスイッチ301B、モータ位置センサの検出信号が入
力される。ビット3〜5には、カードユニット50から
のBRDY信号、BRQ信号およびVL信号が入力され
る。
【0256】図38は、払出制御用CPU371のメイ
ン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、
払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込
禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モー
ドを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS703)。また、払出制御用CPU37
1は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップ
S704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS
705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設
定する(ステップS706)。
【0257】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0258】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭番地に相当するものであ
る。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタ
とでタイマ割込処理の先頭番地が特定される。タイマ割
込処理ではタイマ割込フラグがセットされ、メイン処理
でタイマ割込フラグがセットされていることが検知され
ると、払出制御処理が実行される。すなわち、タイマ割
込処理では、電気部品制御処理の一例である払出制御処
理を実行するための設定がなされる。
【0259】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0260】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭番地に相当するものである。具体
的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでコマ
ンド受信割込処理の先頭番地が特定される。
【0261】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントダウンにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始番地を設定することができる。
【0262】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
ダウンにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。また、C
TCのチャネル3(CH3)のカウントダウンにもとづ
く割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)
をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発
生する割込であり、後述する2msタイマ割込として用
いられる。具体的には、CH3のレジスタ値はシステム
クロックの1/256周期で減算される。ステップS7
05において、CH3のレジスタには、初期値として2
msに相当する値が設定される。
【0263】CTCのCH2のカウントダウンにもとづ
く割込は、CH3のカウントダウンにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントダウンが生
じた場合に、CH2のカウントダウンにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0264】次いで、払出制御用CPU371は、払出
制御用のバックアップRAM領域にバックアップデータ
が存在しているか否かの確認を行う(ステップS70
7)。すなわち、例えば、主基板31のCPU56の処
理と同様に、電源断時にセットされるバックアップフラ
グがセット状態になっているか否かによって、バックア
ップデータが存在しているか否か確認する。バックアッ
プフラグがセット状態になっている場合には、バックア
ップデータありと判断する。
【0265】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。
【0266】図39は、ステップS708のパリティチ
ェック処理の一例を示すフローチャートである。パリテ
ィチェックでは、CPU56は、まず、RAM55にお
けるバックアップパリティデータ領域に設定されている
データが「00」であるか否か確認する(ステップS7
08a)。バックアップパリティデータ領域については
後で詳しく説明する。バックアップパリティデータ領域
に設定されているデータが「00」でなければ、パリテ
ィ診断(チェックサム確認)を行う(ステップS708
b)。そして、チェックサム確認の結果が正当であれば
(ステップS708c)、CPU56は、後述する停電
復旧処理を実行する(ステップS709)。また、チェ
ックサム確認の結果が正当でなければ、または、バック
アップパリティデータ領域に設定されているデータが
「00」であった場合には、通常の初期化処理を実行す
る(ステップS711〜S713)。
【0267】不測の電源断が生じた後に復旧した場合に
は、バックアップRAM領域のデータは保存されていた
はずであるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でない場合には、内部状態を電源断時の状態
に戻すことができないので、停電復旧時でない電源投入
時に実行される初期化処理を実行する。
【0268】チェック結果が正常であれば(ステップS
708)、払出制御用CPU371は、内部状態を電源
断時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う(ステ
ップS709)。そして、バックアップRAM領域に保
存されていたPC(プログラムカウンタ)の指すアドレ
スに復帰する。
【0269】以上のように、この実施の形態では、電力
供給開始時に、電力供給停止時にバックアップRAM領
域に記憶されたチェックデータ(チェックサムデータ)
にもとづいて、初期化処理を行うか遊技状態復旧処理を
行うかを決定するように構成したので、停電等の不測の
電源断が発生したときに必要なデータを確実に保存する
ことができ、さらに、保存されていたデータを電源復帰
後に確実に活用することができる。
【0270】なお、電源投入時に、変動データ記憶手段
にバックアップデータが記憶されていない場合に実行さ
れる初期化処理と、パリティチェックの結果が不当なも
のであった場合に実行される初期化処理とは、プログラ
ム上兼用されている。従って、停電等の不測の電源断が
発生したときに必要なデータを確実に保存することがで
き、さらに保存されていたデータを電源復帰後に確実に
活用することができるようにしても、プログラム容量は
さほど増えない。
【0271】また、上述した実施の形態では、チェック
サム確認の結果が正当でなかった場合には通常の初期化
処理を実行するようにしていたが、チェックサム確認の
結果が正当でなかった場合であっても初期化処理を行わ
ないようにしてもよい。
【0272】例えば、チェックサム確認の結果が正当で
なかった場合に、初期化処理を実行することなく、バッ
クアップRAMの記憶内容を修復したあと、遊技状態復
旧処理を行うようにすればよい。この場合、データの修
復は、例えば、誤り訂正符号(例えば、ランダム誤り対
策に用いられるハミング符号、バースト誤り対策に用い
られるFire符号など、誤り特性に合わせて選択する
ようにすればよい)を用いて、変化したビットを検出し
て訂正するようにすればよい。
【0273】また、例えば、チェックサム確認の結果が
正当でなかった場合に、初期化処理を実行することな
く、バックアップRAMの記憶内容に異常が発生してい
ることを報知するようにしてもよい。この場合、異常の
報知は、所定の制御によって、例えば、エラー表示用L
ED374に異常を示す所定の表示を行うようにすれば
よい。また、バックアップRAMの記憶内容に異常が発
生していることを示す所定の信号を、情報出力回路64
などを介して管理コンピュータに出力するようにしても
よい。
【0274】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS713)。
【0275】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図40に示すように、払出制御用CPU371は、例え
ばタイマ割込が発生したことを示すタイマ割込フラグを
セットする(ステップS721)。なお、図40には割
込を許可することも明示されているが(ステップS72
0)、2msタイマ割込処理では、最初に割込許可状態
に設定される。すなわち、2msタイマ割込処理中には
割込許可状態になってので、INT信号の入力にもとづ
く払出制御コマンド受信処理を優先して実行することが
できる。
【0276】払出制御用CPU371は、ステップS7
24において、タイマ割込フラグがセットされたことを
検出するとステップS751以降の払出制御処理を実行
する。以上の制御によって、この実施の形態では、払出
制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、こ
の実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットの
みがなされ、払出制御処理はメイン処理において実行さ
れるが、タイマ割込処理で払出制御処理を実行してもよ
い。
【0277】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、中継基板72を介して入力ポート37
2bに入力される賞球カウントスイッチ301A、球貸
しカウントスイッチ301Bがオンしたか否かを判定す
る(スイッチ処理:ステップS751)。
【0278】次に、払出制御用CPU371は、センサ
(例えば、払出モータ289の回転数を検出するモータ
位置センサ)からの信号入力状態を確認してセンサの状
態を判定する等の処理を行う(入力判定処理:ステップ
S752)。払出制御用CPU371は、さらに、受信
した払出制御コマンドを解析し、解析結果に応じた処理
を実行する(コマンド解析実行処理:ステップS75
3)。
【0279】次いで、払出制御用CPU371は、主基
板31から払出停止指示コマンドを受信していたら払出
停止状態に設定し、払出開始指示コマンドを受信してい
たら払出停止状態の解除を行う(ステップS754)。
また、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステ
ップS755)。
【0280】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0281】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0282】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0283】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。
【0284】なお、出力ポートCは、払出制御処理にお
ける払出モータ制御処理(ステップS758)でアクセ
スされる。また、出力ポートDは、払出制御処理におけ
るエラー処理(ステップS759)でアクセスされる。
そして、出力ポートEは、払出制御処理における球貸し
制御処理(ステップS756)および賞球制御処理(ス
テップS757)でアクセスされる。
【0285】図41は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。
【0286】このように、未払出の賞球個数と貸し球個
数とが、所定期間はその内容を保持可能なバックアップ
RAM領域に記憶されるので、停電等の不測の電源断が
生じても、所定期間内に電源復旧すれば、バックアップ
RAM領域に記憶される賞球処理および球貸し処理を続
行できる。従って、遊技者に与えられる不利益を低減す
ることができる。
【0287】図42〜図44は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理の処
理例を示すフローチャートである。この例では、NMI
に応じて電力供給停止時処理が実行されるが、電源断信
号を払出制御用CPU371のマスク可能端子に接続
し、マスク可能割込処理によって電力供給停止時処理を
実行してもよい。また、電源断信号を入力ポートに入力
し、入力ポートのチェック結果に応じて電力供給停止時
処理を実行してもよい。
【0288】マスク不能割込処理において、払出制御用
CPU371は、AFレジスタを所定のバックアップR
AM領域に退避する(ステップS801)。また、割込
フラグをパリティフラグにコピーする(ステップS80
2)。パリティフラグはバックアップRAM領域に形成
されている。また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバッ
クアップRAM領域に退避する(ステップS804〜8
08)。なお、電源復旧時には、退避された内容にもと
づいてレジスタ内容が復元され、パリティフラグの内容
に応じて、割込許可状態/禁止状態の内部設定がなされ
る。
【0289】次いで、払出モータ289に出力される駆
動信号をオフ状態にする(ステップS761)。よっ
て、球払出装置97の駆動は停止する。その後、この実
施の形態では、所定期間、払出検出手段としての賞球カ
ウントスイッチ301A(賞遊技媒体検出手段に相当)
および球貸しカウントスイッチ301B(貸出遊技媒体
検出手段に相当)の検出信号をチェックする。そして、
賞球カウントスイッチ301Aがオンしたら総合個数記
憶の内容を1減らす。また、球貸しカウントスイッチ3
01Bがオンしたら貸し球個数記憶の内容を1減らす。
【0290】なお、この実施の形態では、所定期間を計
測するために、所定期間計測用カウンタが用いられる。
所定期間計測用カウンタの値は、初期値mから、以下に
説明するスイッチ検出処理のループ(S763から始ま
ってS763に戻るループ)が1回実行される毎に−1
され、その値が0になると、所定期間が終了したとす
る。検出処理のループでは、例外はあるがほぼ一定の処
理が行われるので、ループの1周に要する時間のm倍の
時間が、ほぼ所定期間に相当する。
【0291】所定期間を計測するために、払出制御用C
PU371の内蔵タイマを用いてもよい。すなわち、ス
イッチ検出処理開始時に、内蔵タイマに所定値(所定期
間に相当)を設定しておく。そして、スイッチ検出処理
のループが1回実行される毎に、内蔵タイマのカウント
値をチェックする。そして、カウント値が0になった
ら、所定期間が終了したとする。内蔵タイマの値が0に
なったことを検出するために内蔵タイマによる割込を用
いることもできるが、この段階では制御内容(RAMに
格納されている各値など)を変化させないように、割込
を用いず、内蔵タイマのカウント値を読み出してチェッ
クするようなプログラム構成の方が好ましい。また、所
定期間は、遊技球が、球払出装置97から落下した時点
から、賞球カウントスイッチ301Aまたは球貸しカウ
ントスイッチ301Bに到達するまでの時間以上に設定
される。
【0292】少なくとも、スイッチ検出処理が実行され
る所定期間では、賞球カウントスイッチ301Aおよび
球貸しカウントスイッチ301Bが遊技球を検出できる
状態でなければならない。そこで、この実施の形態で
は、図13に示されたように、電源基板910における
コンバータIC922の入力側に比較的大容量の補助駆
動電源としてのコンデンサ923が接続されている。よ
って、遊技機に対する電力供給停止時にも、ある程度の
期間は+12V電源電圧がスイッチ駆動可能な範囲に維
持され、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカ
ウントスイッチ301Bが動作可能になる。その期間
が、上記の所定期間以上になるように、コンデンサの容
量が決定される。
【0293】なお、入力ポートおよび払出制御用CPU
371も、コンバータIC922で作成される+5V電
源で駆動されるので、電力供給停止時にも、比較的長い
期間動作可能になっている。
【0294】さらに、この実施の形態では、賞球路と貸
し球路とを切り換えるために振分ソレノイド310が用
いられている。よって、図13に示されたコンデンサ9
23の容量は、少なくとも上記の所定期間の間、振分ソ
レノイド310も駆動できるような容量になっている。
なお、コンデンサ923は、VSLの電源ラインと並列接
続されているが、電源断信号に応じて遊技制御手段が他
のソレノイド(大入賞口開閉用等)の駆動信号をオフ状
態にしているので、電源断信号発生後では、コンデンサ
923は、各ソレノイドのうちでは振分ソレノイド31
0のみを駆動できればよい。
【0295】なお、この実施の形態で用いられているコ
ンデンサ923は補助駆動電源の一つの例であるが、補
助駆動電源として他のものを用いてもよい。少なくと
も、上記の所定期間の間は、賞球カウントスイッチ30
1A、球貸しカウントスイッチ301B、振分ソレノイ
ド310および払出制御用CPU371等の払出制御手
段を駆動できるものであれば、他の態様の補助駆動電源
を用いることができる。
【0296】払出検出手段からの検出信号の入力処理
(スイッチ検出処理)では、払出制御用CPU371
は、まず、所定期間計測用カウンタに、所定期間に対応
した値mを設定する(ステップS762)。そして、払
出制御用CPU371は、所定期間計測用カウンタの値
を−1し(ステップS763)、所定期間計測用カウン
タの値を確認する(ステップS764)。その値が0で
あれば、スイッチ検出処理を終了し、制御状態を保存す
るための処理である電力供給停止時処理に移行する。
【0297】所定期間計測用カウンタの値が0になって
いなければ、賞球カウントスイッチオン中であるか否か
確認する(ステップS765)。オン中であれば、検出
期間用カウンタの値を1減らした後(ステップS76
6)、検出期間用カウンタの値が0になったか否か確認
する(ステップS767)。0になっていれば、入力ポ
ートを介して賞球カウントスイッチ301Aの検出信号
を確認し(ステップS768)、オン状態を示していれ
ば、賞球カウントスイッチ301Aが確実にオンしたと
して、総合個数記憶の値を1減らす(ステップS76
9)。
【0298】ステップS765で、賞球カウントスイッ
チオン中でないことを確認したら、入力ポートを介して
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号を確認し(ス
テップS770)、オン状態を示していれば、賞球カウ
ントスイッチON中フラグをセットするとともに(ステ
ップS771)、検出期間用カウンタに初期値nをセッ
トする(ステップS772)。
【0299】以上の処理によって、所定期間内に賞球カ
ウントスイッチ301Aがオンしたら、総合個数記憶の
値が−1される。バックアップRAMの内容を保存する
ための処理は、このようなスイッチ検出処理の後で行わ
れるので、払出が完了した賞球について、必ず総合個数
記憶が−1される。従って、遊技球の払出に関して、保
存される制御状態に矛盾が生じてしまうことが防止され
る。また、上記のスイッチ検出処理では、検出期間用カ
ウンタを用いたタイマ処理が施されている。すなわち、
一度賞球カウントスイッチ301Aのオンが検出された
後、所定時間(S763からS767に至りS763に
戻るループにおける処理時間のn倍)の経過後にもオン
が検出されないとスイッチオンと見なされない。従っ
て、誤ってスイッチオン検出がなされてしまうことは防
止される。
【0300】なお、通常時のスイッチ処理(図38にお
けるステップS751)でも、誤検出防止用のタイマ処
理が施されている。よって、そのような通常時のスイッ
チ処理をコールするようにしてもよい。また、ここで
は、検出期間用カウンタを用いたタイマ処理が行われた
が、所定期間の計測の場合にCPU内蔵タイマを用いて
もよいのと同様、CPU内蔵タイマを用いてスイッチ検
出処理におけるタイマ処理を実現してもよい。
【0301】賞球カウントスイッチオン中でなく、か
つ、賞球カウントスイッチ301Aのオン状態が検出で
きない場合には、球貸しカウントスイッチ301Bにつ
いてスイッチ検出処理を行う。すなわち、払出制御用C
PU371は、球貸しカウントスイッチオン中であるか
否か確認する(ステップS775)。オン中であれば、
検出期間用カウンタの値を1減らした後(ステップS7
76)、検出期間用カウンタの値が0になったか否か確
認する(ステップS777)。0になっていれば、入力
ポートを介して球貸しカウントスイッチ301Bの検出
信号を確認し(ステップS778)、オン状態を示して
いれば、球貸しカウントスイッチ301Bが確実にオン
したとして、貸し球個数記憶の値を1減らす(ステップ
S779)。
【0302】ステップS775で、球貸しカウントスイ
ッチオン中でないことを確認したら、入力ポートを介し
て球貸しカウントスイッチ301Bの検出信号を確認し
(ステップS780)、オン状態を示していれば、球貸
しカウントスイッチON中フラグをセットするとともに
(ステップS781)、検出期間用カウンタに初期値n
をセットする(ステップS782)。
【0303】以上の処理によって、所定期間内に球貸し
カウントスイッチ301Bがオンしたら、貸し球個数記
憶の値が−1される。バックアップRAMの内容を保存
するための処理は、このようなスイッチ検出処理の後で
行われるので、払出が完了した貸し球について、必ず貸
し球個数記憶が−1される。従って、遊技球の払出に関
して、保存される制御状態に矛盾が生じてしまうことが
防止される。また、上記のスイッチ検出処理では、検出
期間用カウンタを用いたタイマ処理が施されている。す
なわち、球貸しカウントスイッチ301Bのオンが所定
時間以上継続しないとスイッチオンと見なされない。従
って、誤ってスイッチオン検出がなされてしまうことは
防止される。
【0304】所定期間が経過すると(ステップS76
4)、払出制御用CPU371は、バックアップあり指
定値(この例では「55H」)をバックアップフラグに
ストアする(ステップS809)。バックアップフラグ
はバックアップRAM領域に形成されている。
【0305】次いで、主基板31のCPU56の処理と
同様の処理を行ってパリティデータを作成しバックアッ
プRAM領域に保存する(ステップS810〜S81
9)。
【0306】図45は、バックアップパリティデータ作
成方法を説明するための説明図である。ただし、図45
に示す例では、簡単のために、バックアップデータRA
M領域のデータのサイズを3バイトとする。また、図4
5に示す例では、ステップS812でチェックサム算出
回数として3がセットされるものとする。電源電圧低下
にもとづく停電発生処理において、図45(A)に示す
ように、バックアップチェックデータ領域に、初期デー
タ(この例では00H)が設定される。次に、「00
H」とチェックサム算出開始アドレス(この例では「F
0H」)の排他的論理和がとられ、その結果と次のポイ
ンタが指すRAM領域の内容(本例では「16H」)の
排他的論理和がとられる。さらに、その結果と次のポイ
ンタが指すRAM領域の内容(本例では「DFH」)の
排他的論理和がとられる。そして、その結果(この例で
は「39H」)を反転したデータ(この例では「C6
H」)がバックアップパリティデータ領域に設定され
る。
【0307】電源が再投入されたときには、チェックサ
ム確認処理(ステップS708b)においてパリティ診
断が行われるが、図45(B)はパリティ診断の例を示
す説明図である。バックアップ領域の全データがそのま
ま保存されていれば、電源再投入時に、図45(A)に
示すようなデータがバックアップ領域に設定されてい
る。
【0308】ステップS708の処理において、払出制
御用CPU371は、バックアップRAM領域のバック
アップパリティデータ領域に設定されていたデータ(こ
の例では「C6H」)を初期データとし、初期データを
反転したデータ(この例では「39H」)を用いて、バ
ックアップデータ領域の各データについて順次排他的論
理和をとる処理を行う。バックアップ領域の全データが
そのまま保存されていれば、最終的な演算結果は、「0
0H」、すなわちバックアップチェックデータ領域に設
定されているデータと一致する。バックアップRAM領
域内のデータにビット誤りが生じていた場合には、最終
的な演算結果は「00H」にならない。
【0309】よって、CPU56は、パリティチェック
処理(チェックサム確認処理)において、最終的な演算
結果とバックアップチェックデータ領域に設定されてい
るデータとを比較して、一致すればパリティ診断正常と
する。一致しなければ、パリティ診断異常とする。
【0310】このように、この実施の形態では、図45
に示されたパリティチェック処理において、バックアッ
プパリティデータ領域に設定されていたデータが「0
0」でないときにチェックサム確認処理が行われ(ステ
ップS708a,S708b)、バックアップパリティ
データ領域に設定されていたデータが「00」である場
合には停電復旧処理を行う。
【0311】なお、この実施の形態では、チェックサム
確認処理(ステップS708b)におけるパリティ診断
において図45(B)に示すようにパリティ診断を行う
ようにしていたが、パリティ診断において、図45
(A)と同様の処理を行うようにしてもよい。すなわ
ち、パリティ診断において、パリティデータ作成のため
の演算処理と同じ演算処理を行うようにしてもよい。こ
の場合、払出制御用CPU371は、パリティチェック
処理(チェックサム確認処理)において、最終的な演算
結果とバックアップチェックデータ領域に設定されてい
るデータ(この場合、「00」)とを比較して、一致す
ればパリティ診断正常とする。一致しなければ、パリテ
ィ診断異常とする。なお、パリティ診断においてもパリ
ティデータ作成のときと同じ演算をおこなうので、初期
データを設定する必要はない。
【0312】パリティデータを作成してバックアップR
AM領域に保存すると、払出制御用CPU371は、R
AMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ス
テップS820)。以後、内蔵RAMのアクセスができ
なくなる。電源電圧が低下していくときには、各種信号
線のレベルが不安定になってRAM内容が化ける可能性
があるが、このようにRAMアクセス禁止状態にしてお
けば、バックアップRAM内のデータが化けることはな
い。
【0313】以上のように、この実施の形態では、停電
等の発生に応じて電源断信号が出力されたら、まず、球
払出装置97の駆動を停止した後、所定期間、払出検出
手段からの検出信号の入力処理が実行され、その後、払
出制御状態を保存するための処理が行われる。従って、
停電発生時に払出途中であった遊技球も、バックアップ
RAMの保存内容に反映される。
【0314】すなわち、この実施の形態では、遊技機へ
の電力供給停止時に制御状態をバックアップ記憶手段に
保存するように構成した場合に、制御の矛盾等を生じさ
せないようにすることができる。
【0315】RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値
を設定する処理が完了すると、払出制御用CPU371
は、待機状態(ループ状態)に入る。従って、システム
リセットされるまで、何もしない状態になる。
【0316】何らの処理もしない状態になるので、リセ
ット管理回路940からのリセット信号によって外部か
ら動作禁止状態にされる前に、内部的に動作停止状態に
なる。よって、電源断時に確実に払出制御用CPU37
1は動作停止する。その結果、上述したRAMアクセス
禁止の制御および動作停止制御によって、電源電圧が低
下していくことに伴って生ずる可能性がある異常動作に
起因するRAMの内容破壊等を確実に防止することがで
きる。
【0317】上述したように、電源の瞬断等に起因して
電源断信号が発生した場合には、電源電圧は平常時の値
に復旧し遊技機は制御可能な状態に戻る。そのような状
況が発生したときには、電源基板910から復帰信号が
払出基板37に供給される。復帰信号が入力されると、
払出制御用CPU371にリセットがかかる。従って、
払出制御用CPU371は、図38に示されたメイン処
理の実行を開始することができる。その際、電源断信号
が出力されたときに遊技状態が保存されているので、ス
テップS708の処理で払出状態復旧処理が実行され、
払出制御は、電源断信号発生時の状態に戻り、その状態
から払出制御が続行される。
【0318】なお、ここでは、賞球カウントスイッチ3
01Aまたは球貸しカウントスイッチ301Bの検出信
号がオン状態を示したらタイマ(検出期間用カウンタ)
をセットし、タイマがタイムアップしたときにも検出信
号がオン状態を示していたら、スイッチが確実にオンし
たと判定したが、主基板31のCPU56と同様に、2
msのタイマ(2ms計測用カウンタ)がタイムアップ
する毎に検出信号の判定を行うように構成してもよい。
【0319】また、この実施の形態でも、電源断信号に
応じて起動される処理の最初にレジスタの保存処理が行
われたが、スイッチ検出処理においてレジスタを使用し
ない場合には、スイッチ検出処理の実行後に、すなわ
ち、バックアップフラグの設定とチェックサムの算出の
処理の前にレジスタ保存処理を行うことができる。その
場合には、レジスタ保存処理、バックアップフラグ設定
処理およびチェックサム算出処理を電力供給停止時処理
と見なすことができる。さらに、スイッチ検出処理にお
いて幾つかのレジスタを使用する場合であっても、使用
しないレジスタについては、バックアップフラグの設定
とチェックサムの算出の処理の前にレジスタ保存処理を
行うことができる。
【0320】この実施の形態では、未払出の賞球および
貸し球の総数が保存されるが、払出回数(例えば1回に
ついて25個)を記憶するというような他の保存方式を
用いている場合であっても、電源断信号に応じて、所定
期間は払出検出手段からの検出信号の入力処理が実行さ
れるように構成されている場合には、保存される制御状
態に矛盾が生じてしまうことが防止される。
【0321】上述したように、上記の各実施の形態で
は、停電等の発生に応じて電源断信号が出力されたら、
まず、払出装置の駆動を停止した後、所定期間、払出検
出手段からの検出信号の入力処理が実行され、その後、
払出制御状態を保存するための処理が行われる。従っ
て、停電発生時に払出途中であった遊技球も、バックア
ップRAMの保存内容に反映される。よって、遊技機へ
の電力供給停止時に制御状態をバックアップ記憶手段に
保存するように構成した場合に、保存される制御状態と
実際の制御状態との間に矛盾等を生じさせないようにす
ることができる。
【0322】上述した実施の形態では、電源断信号に応
じて発生する割込による割込処理(上述した例ではマス
ク不能割込処理)の開始時に球払出装置の動作を止める
とともに、所定期間、払出検出手段からの検出信号の入
力処理を行った。しかし、遊技機への電力供給停止時
に、まず、そのことを示す第1の信号を発生し、さらに
電圧が低下すると第2の信号を発生するようにしてもよ
い。そして、第1の信号に応じて球払出装置の動作を止
めるとともに払出検出手段からの検出信号の入力処理を
行い、第2の信号に応じて、制御状態をバックアップR
AMに保存するための処理を行ってもよい。
【0323】上記の実施の形態では、電源基板910か
らの復帰信号は、主基板31においてCPU56のリセ
ット端子に入力されたが、I/Oポート部57の入力ポ
ートに入力されてもよい。図46は、そのような形態を
示すブロック図である。
【0324】図47は、このように構成された場合の遊
技制御手段のマスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)の一部を示すフローチャートである。図47に示す
フローチャートは、図30〜図32に示されたステップ
S451〜S491の処理に続いて実行される。すなわ
ち、この実施の形態では、RAMアクセスレジスタにア
クセス禁止値を設定(ステップS492)した後のシス
テムリセットを待つ待機状態において、入力ポートを介
して復帰信号のオンの検出が実行される(ステップS5
00)。そして、復帰信号がオンになったら、図17に
示されたメイン処理のステップS1にジャンプする。メ
イン処理の実行が開始されると、電源断信号が出力され
たときに遊技状態が保存されているので、ステップS8
の処理で遊技状態復旧処理が実行され、遊技制御は、電
源断信号発生時の状態に戻り、その状態から遊技制御が
続行される。
【0325】なお、復帰信号は、例えば入力ポート1の
ビット4(図16参照)に入力される。また、この実施
の形態では、復帰信号のオンが検出されると直ちにステ
ップS1にジャンプしたが、ノイズ除去等のために、複
数回連続したオンを検出したらステップS1にジャンプ
するようにしたり、オン検出後所定期間経過後にも再度
オンが検出されたらステップS1にジャンプするように
してもよい。
【0326】さらに、払出制御手段のマスク不能割込処
理においても、入力ポートに入力される復帰信号を検出
するようにしてもよい。
【0327】上記の各実施の形態では、復帰信号は電源
基板910で作成されたが、復帰信号を必要とする電気
部品制御基板において作成されてもよい。図48は、復
帰信号が電気部品制御基板において作成される場合の電
源基板910Aの構成例を示すブロック図である。図4
8に示す電源基板910Aは、図13に示された電源基
板910とは異なり、復帰信号を出力しない。
【0328】リセット管理回路940Aは、図14に示
された回路構成から復帰信号生成部分を除いた構成を用
いてもよいが、例えば、図49に示すように構成しても
よい。図49に示す構成では、リセット管理回路940
Aにおいて、それぞれ、VSLを導入して、VSLの電圧値
が上昇して所定値以上になると出力をローレベルからハ
イレベルに変化させるリセットICを有するリセット回
路65,65B,65Cが設けられている。リセット回
路65の出力は、リセット信号回路950およびバッフ
ァ回路965を介して主基板31に対してリセット信号
として供給される。なお、各リセットICは、VSLの電
圧が低下して所定値を下回ると、出力をハイレベルから
ローレベルに変化させる。
【0329】リセット回路65Bの出力は、リセット信
号回路950Bおよびバッファ回路961を介して払出
制御基板37に対してリセット信号として供給される。
なお、リセット信号回路950,950Bの構成は、そ
れぞれ、図14に示されたリセット信号回路950の構
成と同じである。そして、リセット回路65Cの出力
は、バッファ回路962,963,964を介して、図
柄制御基板80、ランプ制御基板35および音声制御基
板70に対してリセット信号として供給される。
【0330】リセット回路65,65B,65Cにおけ
る各リセットICが出力レベルを変化させるための所定
値はそれぞれ異なっている。具体的には、リセット回路
65のリセットICにおける所定値は、他のリセットI
Cにおける所定値よりも大きい。また、リセット回路6
5B,65CのリセットICにおける各所定値は、等し
いか、または、リセット回路65BのリセットICにお
ける所定値の方が大きい値である。
【0331】よって、電源が投入されVSLが上昇してい
くときには、リセット回路65の出力が最も遅くハイレ
ベルになる。すなわち、主基板31のCPU56が最も
遅く立ち上がる。また、電源断時においてVSLが低下し
ていくときには、リセット回路65の出力が最も早くロ
ーレベルになる。すなわち、主基板31のCPUが最も
早くリセット状態になる。
【0332】リセット管理回路940Aを図50に示す
ように構成することもできる。図50に示す構成では、
電源が投入されVSLが上昇していくときには、主基板3
1に対するリセット信号は、AND回路951によっ
て、他の基板へのリセット信号がハイレベルになったこ
とを条件に、ハイレベルになる。従って、主基板31の
CPU56が、他の基板におけるCPUよりも遅く立ち
上がる。従って、このように構成する場合には、リセッ
ト回路65,65B,65Cにおける各リセットICに
おける所定値を、図49に示された構成に比べて、さほ
ど厳密に差を付けた値にしなくてもよい。
【0333】図51は、電源基板910Aにおいて復帰
信号が生成されない場合の遊技制御手段のマスク不能割
込処理(電力供給停止時処理)の一例を示すフローチャ
ートである。図51に示すフローチャートは、図30〜
図32に示されたステップS451〜S491の処理に
続いて実行される。すなわち、この実施の形態では、R
AMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定(ステッ
プS492)した後のシステムリセットを待つ待機状態
において、まず、カウンタの初期値Mが設定される(ス
テップS111)。そして、カウンタの値を1減算しつ
つ(ステップS112)、カウンタの値が0になったか
否か確認する(ステップS113)。
【0334】そして、カウンタの値が0になったら、図
17に示されたメイン処理のステップS1にジャンプす
る。メイン処理の実行が開始されると、電源断信号が出
力されたときに遊技状態が保存されているので、ステッ
プS8の処理で遊技状態復旧処理が実行され、遊技制御
は、電源断信号発生時の状態に戻り、その状態から遊技
制御が続行される。
【0335】カウンタに初期値Mが設定されてからカウ
ントアップ(=0になる)するまでの時間は、[ステッ
プS112およびS113の処理に要する時間]×Mで
あるが、Mの値は、電源断信号が発生してから、Vcc電
源で動作するCPU56が動作不能になるまでに時間よ
りも長い時間をカウントするように設定される。従っ
て、一般には、一般には、カウンタがカウントアップし
てステップS1にジャンプする前に、CPU56は動作
しなくなる。すなわち、ステップS1にジャンプするこ
とはない。
【0336】しかし、電源の瞬断等が生ずると、電源電
圧レベルが短期間低下した後に復旧する。その場合に
も、VSLの電圧レベルが電源断信号出力レベル以下にな
ると、電源断信号がローレベルになって、電力供給停止
時処理が開始される。そして、CPU56は電力供給停
止時処理終了後ループ状態に入る。何らの制御も行わな
いと、ループ処理から抜けられないのであるが、この場
合には、カウンタがカウントアップしてメイン処理に復
帰することができる。
【0337】すなわち、この実施の形態におけるカウン
タは、電源断信号に応じた処理における待機状態におい
て実行されるタイマ処理を行うためのソフトウェアタイ
マに相当する。そして、カウンタがカウントアップする
と、すなわち、タイマ処理によって所定期間の経過が計
測されると、復帰手段としてのCPU56が、待機状態
から遊技制御状態に復帰させる制御を行う。
【0338】このような構成でも、電源の瞬断等に起因
して電源断信号が発生したにもかかわらず電源電圧が平
常時の値に復旧したときに、CPU56は、図17に示
されたメイン処理の実行を再開することができる。その
際、電源断信号が出力されたときに遊技状態が保存され
ているので、ステップS8の処理で遊技状態復旧処理が
実行され、遊技制御は、電源断信号発生時の状態に戻
り、その状態から遊技制御が続行される。
【0339】このような制御は、払出制御手段が実行す
ることも可能である。図52は、電源基板910Aにお
いて復帰信号が生成されない場合の払出制御手段のマス
ク不能割込処理(電力供給停止時処理)の一例を示すフ
ローチャートである。図52に示すフローチャートは、
図42〜図44に示されたステップS801〜S819
の処理に続いて実行される。すなわち、この実施の形態
では、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定
(ステップS820)した後のシステムリセットを待つ
待機状態において、まず、カウンタの初期値Mが設定さ
れる(ステップS851)。そして、カウンタの値を1
減算しつつ(ステップS852)、カウンタの値が0に
なったか否か確認する(ステップS853)。
【0340】そして、カウンタの値が0になったら、図
38に示されたメイン処理のステップS701にジャン
プする。メイン処理の実行が開始されると、電源断信号
が出力されたときに制御状態が保存されているので、ス
テップS708の処理で払出状態復旧処理が実行され、
制御は電源断信号発生時の状態に戻り、その状態から払
出制御が続行される。
【0341】なお、主基板31のCPU56が扱うカウ
ントアップ値(図51におけるS111で設定される
M)は、払出制御用CPU371が扱うカウントアップ
値よりも大きい値であることが好ましい。CPU56が
扱うカウントアップ値の方が大きい値である場合には、
遊技制御手段よりも前に払出制御手段が再起動すること
になる。従って、払出制御手段が先に立ち上がって、遊
技制御手段からの払出制御コマンドを取りこぼすような
ことはない。
【0342】上記のように、電源基板910Aにおいて
復帰信号が生成されない場合にソフトウェアによってタ
イマ処理を行うことによって待機状態から制御状態に戻
ることができるが、タイマ処理は、ハードウェアによっ
て実行されてもよい。
【0343】図53は、電源基板910Aにおいて復帰
信号が生成されない場合にハードウェアによってタイマ
処理を行うような構成の一例を示すブロック図である。
この例では、主基板31に、ウォッチドッグタイマとし
て機能するカウンタ(ウォッチドッグタイマ回路)16
2が設けられる。ウォッチドッグタイマ回路162は、
発振回路164の出力パルスをカウントし、カウントア
ップすると、Q出力としてハイレベルの1パルスを発生
する。そのパルス信号は、反転回路163で論理反転さ
れ、復帰信号としてAND回路161に入力される。A
ND回路161は、リセット信号と復帰信号の論理積を
とってCPU56のリセット端子に供給する。なお、C
PU56からシステムクロックまたはその分周クロック
を出力するように設定し、そのクロックを、ウォッチド
ッグタイマ回路162の入力クロック信号としてもよ
い。
【0344】カウントアップ値は、電源断信号がローレ
ベルになってから、VSLの電圧値がVcc生成可能電圧に
まで低下する時間以上に設定される。ウォッチドッグタ
イマ回路162はVccを電源として動作するので、カウ
ントアップ値は、ウォッチドッグタイマ回路162の動
作可能期間に相当する値以上に設定される。従って、遊
技機への電力供給停止時には、一般には、ウォッチドッ
グタイマ回路162がカウントアップして復帰信号が出
力される前に、ウォッチドッグタイマ回路162および
その他の回路部品は動作しなくなる。
【0345】なお、CPU56が遊技制御を行っている
ときには、定期的にクリアパルスがウォッチドッグタイ
マ回路162に与えられる。クリアパルスの出力周期
は、ウォッチドッグタイマ回路162がカウントアップ
するまでの時間よりも短い。従って、CPU56が、通
常の遊技制御を行っているときにウォッチドッグタイマ
回路162のQ出力にパルスが現れることはない。
【0346】図54は、ウォッチドッグタイマ回路16
2が設けられた場合の遊技制御手段のメイン処理の一部
を示すフローチャートである。図54に示す処理は、図
17に示されたステップS1〜S15の処理に続いて実
行される。この場合には、遊技制御処理のループ(ステ
ップS16〜S32)内において、ウォッチドッグタイ
マクリア処理(ステップS32)が実行される。従っ
て、ウォッチドッグタイマクリア処理は、2ms毎に実
行される。
【0347】ウォッチドッグタイマクリア処理(ステッ
プS32)では、ウォッチドッグタイマ回路162のク
リア端子に至る出力ポートに1パルスを出力する処理が
行われる。よって、遊技制御処理の実行中では、ウォッ
チドッグタイマ回路162に定期的にクリアパルスが与
えられるので、カウントアップすることはない。
【0348】遊技機に対する供給電圧が低下して電源断
信号が出力されると、図30〜図32に示されたような
マスク不能割込処理が開始される。その処理中ではウォ
ッチドッグタイマ回路162に対してクリアパルスは出
力されない。従って、電源電圧が復旧して、ウォッチド
ッグタイマ回路162がカウントアップするまで動作し
ているような場合には復帰信号が出力される。
【0349】図55は、上述したソフトウェアタイマ処
理またはウォッチドッグタイマ回路162によって復帰
信号が作成される場合の復帰信号の出力タイミング等を
示すタイミング図である。図55(A)は、遊技機に対
する電力供給が停止された場合の例である。ソフトウェ
アタイマ処理は電力供給停止時処理が終了して待機状態
になってから開始される。また、マスク不能割込処理で
はウォッチドッグタイマ回路162に対してクリアパル
スは出力されないので、ウォッチドッグタイマ回路16
は、実質的に、電力供給停止時処理の開始時から起動さ
れる。いずれの場合でも、タイムアップ値(カウントア
ップ値)は、電源電圧がVcc生成可能電圧値よりも小さ
くなるまでタイムアップしないように設定されているの
で、復帰信号が発生することはない。
【0350】電源の瞬断等が生ずると、図55(B)に
示すように、VSLの電圧レベルが短期間低下した後に復
旧する。その場合にも、VSLの電圧レベルが電源断信号
出力レベル以下になると、電源断信号がローレベルにな
って、電力供給停止時処理が開始される。そして、CP
U56は電力供給停止時処理終了後ループ状態に入る。
何らの制御も行わないと、ループ処理から抜けられない
のであるが、この場合には、ウォッチドッグタイマ回路
16がカウントアップして復帰信号が発生する。
【0351】図53に示されたように、主基板31にお
いて、復帰信号は、AND回路161を介して、CPU
56のリセット端子に入力される。従って、CPU56
にはシステムリセットがかかる。その結果、CPU56
は待機状態から抜け出すことができる。
【0352】図56は、電源基板910Aにおいて復帰
信号が生成されない場合に払出制御基板37におけるハ
ードウェアによってタイマ処理を行うような構成の一例
を示すブロック図である。この例では、払出制御基板3
7に、ウォッチドッグタイマとして機能するカウンタ
(ウォッチドッグタイマ回路)386が設けられる。ウ
ォッチドッグタイマ回路386は、発振回路388の出
力パルスをカウントし、カウントアップすると、Q出力
としてハイレベルの1パルスを発生する。そのパルス信
号は、反転回路387で論理反転され、復帰信号として
AND回路385に入力される。AND回路385は、
リセット信号と復帰信号の論理積をとってCPU56の
リセット端子に供給する。
【0353】カウントアップ値は、電源断信号がローレ
ベルになってから、VSLの電圧値がVcc生成可能電圧に
まで低下する時間以上に設定される。ウォッチドッグタ
イマ回路386はVccを電源として動作するので、カウ
ントアップ値は、ウォッチドッグタイマ回路386の動
作可能期間に相当する値以上に設定される。従って、一
般には、ウォッチドッグタイマ回路386がカウントア
ップして復帰信号が出力される前に、ウォッチドッグタ
イマ回路386およびその他の回路部品は動作しなくな
る。なお、払出制御用CPU371が払出制御を行って
いるときには、定期的にクリアパルスがウォッチドッグ
タイマ回路386に与えられる。クリアパルスの出力周
期は、ウォッチドッグタイマ回路386がカウントアッ
プするまでの時間よりも短い。従って、払出制御用CP
U371が、通常の遊技制御を行っているときにウォッ
チドッグタイマ回路3876のQ出力にパルスが現れる
ことはない。
【0354】図57は、ウォッチドッグタイマ回路38
6が設けられた場合の払出制御手段のメイン処理の一部
を示すフローチャートである。図57に示す処理は、図
38に示されたステップS701〜S713の処理に続
いて実行される。この場合には、払出制御処理のループ
(ステップS724〜S760)内において、ウォッチ
ドッグタイマクリア処理(ステップS760)が実行さ
れる。従って、ウォッチドッグタイマクリア処理は、2
ms毎に実行される。
【0355】ウォッチドッグタイマクリア処理(ステッ
プS760)では、ウォッチドッグタイマ回路386の
クリア端子に至る出力ポートに1パルスを出力する処理
が行われる。よって、払出制御処理の実行中では、ウォ
ッチドッグタイマ回路386に定期的にクリアパルスが
与えられるので、カウントアップすることはない。
【0356】遊技機に対する供給電圧が低下して電源断
信号が出力されると、図42〜図44に示されたような
マスク不能割込処理が開始される。その処理中ではウォ
ッチドッグタイマ回路386に対してクリアパルスは出
力されない。従って、電源電圧が復旧して、ウォッチド
ッグタイマ回路386がカウントアップするまで動作し
ているような場合には復帰信号が出力される。
【0357】図56に示されたように、払出制御基板3
7において、復帰信号は、AND回路385を介して、
払出制御用CPU371のリセット端子に入力される。
従って、払出制御用CPU371にはシステムリセット
がかかる。その結果、払出制御用CPU371は待機状
態から抜け出すことができる。
【0358】以上のように、主基板31および払出制御
基板37においてウォッチドッグタイマ回路162,3
86が設けられている場合には、ハードウェアによって
復帰信号を発生させることができる。しかも、電源電圧
が低下したときのみならず、何らかの理由で、CPU5
6または払出制御用CPU371の制御が無限ループに
入ってしまったような場合にも、ループ状態から抜け出
すことができる。
【0359】なお、主基板31のウォッチドッグタイマ
回路162のカウントアップ値は、払出制御基板37の
ウォッチドッグタイマ回路386のカウントアップ値よ
りも大きい値であることが好ましい。ウォッチドッグタ
イマ回路162のカウントアップ値の方が大きい値であ
る場合には、復帰信号は、遊技制御手段よりも前に払出
制御手段に対して供給される。従って、払出制御手段が
先に立ち上がって、遊技制御手段からの払出制御コマン
ドを取りこぼすようなことはない。
【0360】また、例えば主基板31のみにウォッチド
ッグタイマ回路162を設置し、ウォッチドッグタイマ
回路162による復帰信号をCPU56に供給するとと
もに、払出制御基板37に供給してもよい。そのように
構成した場合には、全体的な回路構成規模を小さくする
ことができる。また、そのように構成した場合には、払
出制御手段が先に立ち上がるように、ウォッチドッグタ
イマ回路162とCPU56のリセット端子との間に遅
延回路を置くことが好ましい。
【0361】さらに、ウォッチドッグタイマ回路16
2,386による復帰信号をCPUのリセット端子に接
続するのではなく、入力ポートの入力するようにしても
よい。その場合には、電力供給停止時処理における待機
状態で入力ポートの監視が行われ、復帰信号がオンした
ことが検出されると、メイン処理の最初にジャンプす
る。さらに、ウォッチドッグタイマ回路162,386
による復帰信号をCPUのCTC端子に入力してもよ
い。その場合には、あらかじめ、復帰信号の入力に応じ
てCTC割込がかかるように設定される。また、待機状
態で割込許可に設定される。そして、CTC割込がかか
ると、メイン処理の最初にジャンプする。
【0362】なお、上記の各実施の形態では、払出制御
基板37において、NMIに応じて電力供給停止時処理
が実行されたが、電源断信号を払出制御用CPU371
のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処理によっ
て電力供給停止時処理を実行してもよい。また、電源断
信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチェック結果
に応じて電力供給停止時処理を実行してもよい。
【0363】以上説明したように、上記の各実施の形態
では、記憶保持手段(例えばバックアップRAM)を有
する遊技制御手段および払出制御手段が電源断信号に応
じて電力供給停止時処理を行った後にシステムリセット
を待つ待機状態にあるときに、電源復旧に応じて復帰信
号が出力されると、遊技制御手段および払出制御手段
は、プログラムの最初部分から動作を再開する。また
は、ソフトウェアによるタイマ処理でタイムアウトが生
ずると、遊技制御手段および払出制御手段は、プログラ
ムの最初部分から動作を再開する。その際、電力供給停
止時処理において保存された制御状態が復旧されるの
で、遊技者から見ると、何事もなかったかのように遊技
が続行される。
【0364】また、電源基板に設けられている起動順序
制御手段が、記憶保持手段を有していない電気部品制御
手段と記憶保持手段を有している電気部品制御手段とを
含む全ての電気部品制御手段を対象に、リセット信号の
供給順序を制御することによって起動順序を制御するの
で、全ての電気部品制御手段の起動順序制御を、簡単な
構成で実現できる。なお、上記の各実施の形態では、記
憶保持手段を有していない電気部品制御手段は、表示制
御手段、ランプ制御手段および音声制御手段であり、記
憶保持手段を有している電気部品制御手段遊技制御手段
および払出制御手段である。
【0365】さらに、起動順序制御手段は、遊技制御手
段を最後に起動するので、各電気部品制御手段が、遊技
制御手段からの制御コマンドを取りこぼしてしまうとい
う不都合は生じない。
【0366】また、各種制御データをバックアップRA
M領域に保存したあとに、RAMアクセスレジスタにア
クセス禁止値を設定して、内蔵RAMのアクセスができ
なくなるようにしたことで、電源電圧が低下していくと
きには、各種信号線のレベルが不安定になってRAM内
容が化ける可能性があるが、バックアップRAM内のデ
ータが化けることはない。従って、電源電圧が低下して
いくことに伴って生ずる可能性がある異常動作に起因す
るRAMの内容破壊等を確実に防止することができる。
【0367】また、バックアップデータが正常に保持さ
れていなかった場合には、バックアップデータにもとづ
いて復旧させると不当な制御が実行されてしまうおそれ
があるため、そのまま制御状態を復旧させることは好ま
しくない。上述した各実施の形態では、電力供給開始時
に、電力供給停止時にバックアップRAM領域に記憶さ
れたチェックデータ(チェックサムデータ)にもとづい
て、初期化処理を行うか遊技状態復旧処理を行うかを決
定するように構成したので、停電等の不測の電源断が発
生したときに必要なデータを確実に保存することがで
き、さらに、保存されていたデータを瞬断からの復旧後
を含む電源復帰後に確実に活用することができる。
【0368】なお、上記の各実施の形態では、遊技制御
手段および払出制御手段が電源断信号に応じてスイッチ
検出処理を行う場合を例示したが、表示制御手段、音制
御手段およびランプ制御手段についても、制御状態保存
処理が行われる場合に、電源断信号に応じて、所定の電
気部品の駆動を停止し、その電気部品に関連するスイッ
チ手段の検出信号を所定期間に渡って確認した後に、制
御状態保存処理を行うように構成してもよい。
【0369】また、上記の各実施の形態では、復帰信号
の入力に応じて、メイン処理(図17、図38)にジャ
ンプするようにしていたが、例えば電源スイッチを備え
る構成として、復帰信号の入力に応じて、その電源スイ
ッチをオフして、その後ただちにオンするようにしても
よい。
【0370】また、上記の各実施の形態において、電力
供給停止時処理を実行する際に、例えば主基板31であ
れば表示制御コマンドを送信するなどして、例えば可変
表示装置9に「停電処理中です。復帰操作を行って下さ
い。」の様な表示をするようにしてもよい。このように
すれば、電源の瞬断に起因して待機状態が継続してしま
っていても、そのことを報知することができるため、遊
技者などが遊技が中断していることを認識することがで
きるようになり、その後の対処をとることが可能とな
る。
【0371】また、上記の各実施の形態では、パリティ
チェックの結果が正当であるときに、初期化処理を実行
する構成としていたが、例えば初期化処理を実行するこ
となく、チェック結果に応じた特有の処理を実行するよ
うにしてもよい。この場合、例えば、ROM54の所定
の記憶領域に、パリティチェックの結果が不当であると
きに実行される制御プログラムを格納しておく。そし
て、例えばパリティチェックの結果が不当であった場合
には、ROM54に記憶されている制御プログラムにも
どづく処理が実行され、例えば可変表示装置9に「デー
タが正常に保存されていませんでした」などの表示がさ
れるようにする。また、例えば、初期化処理が実行され
たあとに可変表示装置9に表示される特別図柄の初期表
示が例えば「1、1、7」である場合に、パリティチェ
ック結果が不当であった場合に可変表示装置9に表示さ
れる特別図柄の初期表示を例えば「3、3、7」とし
て、実行された処理が識別可能となるようにする。な
お、ランプの点灯パターンや音などによって、実行され
た処理(あるいは、実行されている処理)が初期化処理
であるのか、パリティチェック結果が不当であることに
応じた特有の処理であるのかを識別可能とするようにし
てもよい。
【0372】また、上述した各実施の形態では、遊技状
態復旧処理においてRAMに記憶されている変動データ
の全てにもとづいて復旧する構成(ステップS9)とし
ていたが、RAMに記憶されている変動データのうちの
一部をクリアして他の一部の変動データにもとづいて復
旧するようにしてもよい。この場合、例えば価値付与の
数量にかかわる変動データ(例えば、入賞にもとづき払
い出される遊技球の数量などを示すデータ)をRAMに
記憶されている変動データの一部としてクリアしたり、
遊技状態にかかわる変動データ(例えば、大当りか否
か、大当り状態、当りか否か、確変か否か、確変状態
(確変残り回数など)、時短中か否か、普通図柄や特別
図柄の変動時間短縮状態(残り回数)、始動入賞記憶数
などを示すデータ)をRAMに記憶されている変動デー
タの一部としてクリアするようにすればよい。すなわ
ち、パリティチェックの結果が正当である場合には、例
えば確変フラグや時短フラグをクリアして、クリアされ
なかった変動データにもとづく遊技状態復旧処理(例え
ばステップS9)が実行されるようにしてもよい。
【0373】このように、変動データの一部をクリアす
ることができる構成とすれば、復旧させることが好まし
くないデータ(不当に利益や不利益を与えてしまうおそ
れのあるデータ)を除く変動データにもとづいて遊技状
態を復旧させることができる。なお、変動データの一部
として価値付与の数量にかかわる変動データをクリアす
る構成とすれば、電源断前に得られていた遊技球を、電
源投入後に不当に得ることを防止することができる。ま
た、変動データの一部として遊技状態にかかわる変動デ
ータをクリアする構成とすれば、電源断前に得られてい
た例えば確変などの有利な遊技状態を、電源投入後に不
当に得ることを防止することができ、あるいは不利な遊
技状態を不当に与えてしまうことを防止することができ
る。
【0374】また、上記の各実施の形態では、復帰信号
を各電気部品制御基板のリセット端子に入力する構成と
していたが、例えば電源供給ラインに電源スイッチを設
け、復帰信号を電源スイッチに入力する構成としてもよ
い。この場合、復帰信号が入力すると、電源スイッチ
は、オフとしたあと直ちにオンとする処理を行うように
すればよい。このように構成すれば、復帰信号の発生に
応じて、電源を再投入したときと同じ処理を実行するこ
とができ、遊技状態を復帰させることができるようにな
る。
【0375】また、上記の各実施の形態では、リセット
管理回路940によってリセット信号や復帰信号の出力
タイミングなどを一元管理する構成としていたが、例え
ば各基板によって分散管理するようにしてもよい。この
場合、例えば、各基板それぞれに、リセット回路(例え
ば、図14に示すリセット回路65および各基板に関係
する周辺回路と同じ構成の回路)や、復帰信号出力手段
(例えば、図14に示す帰信号出力に関する回路のうち
の各基板に関係する回路と同じ構成の回路)を設けるよ
うに構成すればよい。
【0376】また、上記の各実施の形態では、電源監視
回路は電源基板910に設けられたが、電源監視回路は
主基板31や払出制御基板37などの電気部品制御基板
に設けられていてもよい。電源回路が搭載された電気部
品制御基板が構成される場合には、電源基板には電源監
視回路は搭載されない。
【0377】上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1
は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可
変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合
わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる
第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづい
て開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の
遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技
機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止
図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の
電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続
する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用で
きる。
【0378】さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ
遊技機に限られず、スロット機等においても、遊技媒体
の払い出しを行う電気部品が備えられている場合には本
発明を適用することができる。
【0379】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の本発明に
よれば、遊技機を、電気部品制御手段が、電源監視手段
によって所定の状態になったことが検出されたことを条
件に変動データ記憶手段へのアクセスを禁止する処理を
含む電力供給停止時処理を行った後に待機状態となり、
待機状態中に復帰信号が入力された場合に、記憶内容保
持手段により保持された最終記憶内容にもとづいて制御
状態を復帰させる状態復帰制御を実行する構成としたの
で、復帰信号によって電気部品制御手段を制御実行状態
に復帰させることが可能になり、その結果、ごく短時間
で復旧する電源の瞬断等にもとづいて待機状態になった
場合に自動的に復帰できるという効果を得ることができ
る。また、電源電圧が低下していくことに伴って生ずる
可能性がある異常動作に起因するバックアップ記憶が格
納されている領域(例えば、RAM)の内容破壊等を確
実に防止することができ、その後の電源投入時に復旧さ
れるRAMの保存データを確実に保護することができる
効果がある。
【0380】請求項2に記載されているように、復帰信
号が電気部品制御手段のリセット信号入力部に入力され
るように構成されている場合には、電気部品制御手段を
制御実行状態に復帰させるための構成を簡略化すること
ができる。
【0381】請求項3に記載されているように、電源監
視手段は、所定の電源の状態が所定の状態になったこと
を電気部品制御手段に通知するための電源断信号を出力
したあとの段階で成立する所定のリセット条件に成立に
応じて、電気部品制御手段をシステムリセットするため
のリセット信号が出力されるとした場合には、電力供給
停止時処理が実行されたあとにシステムリセットするよ
うに制御することができるため、システムの制御状態が
不安定になってしまうことを防止することができる。
【0382】請求項4に記載されているように、電源断
信号が出力されたときからリセット信号が出力されるま
での間で電源供給停止時処理を実行するとした場合に
は、電源断状態とする前の準備処理を確実に完了するこ
とができる。
【0383】請求項5に記載されているように、電源供
給停止時処理が、記憶内容保持手段により保持された最
終記憶内容が正常か否かの判定に用いるチェックデータ
の作成処理を含むとした場合には、電力供給が再開され
たときに、誤った制御状態にもとづいて遊技が再開され
てしまうことを防止することができる。
【0384】請求項6に記載されているように、復帰信
号出力手段が、電源基板に設けられるとした場合には、
復帰信号の出力タイミングを一括管理の下、合理的に行
うようにすることができ、遊技機の構成を容易とするこ
とができる。
【0385】請求項7に記載されているように、払出制
御手段が、電源監視手段によって所定の状態になったこ
とが検出された場合に、払出手段から払い出された遊技
媒体を検出する払出検出処理を所定の検出期間実行した
後、制御状態の保存に関わる電力供給停止時処理を行う
とした場合には、検出すべき遊技媒体を検出することが
でき、遊技媒体数に関する適正な制御状態をバックアッ
プ記憶することができる。
【0386】請求項8に記載されているように、払出制
御手段が、電源監視手段により電源の状態があらかじめ
定められた所定の状態となったことが検出された場合
に、払出手段の駆動を停止した後、遊技媒体検出手段か
らの検出信号の入力処理を実行するとした場合には、払
出手段によって新たに遊技媒体が払い出されることがな
いようにした状態で、遊技媒体の検出を行うことができ
るため、遊技媒体数に関するさらに適正な制御状態をバ
ックアップ記憶することができる。
【0387】請求項9に記載されているように、電源監
視手段により電源の状態があらかじめ定められた所定の
状態となったことが検出された後の、遊技媒体検出手段
からの検出信号の入力処理の実行中に、払出制御手段お
よび遊技媒体検出手段を駆動可能な電源を供給可能な補
助駆動電源供給手段を備えた場合には、遊技媒体検出手
段からの検出信号の入力処理を確実に完了することがで
きるため、適正な遊技媒体の検出処理を行うことが可能
となる。
【0388】請求項10に記載されているように、遊技
媒体検出手段として、賞遊技媒体検出手段と、貸出遊技
媒体検出手段とを別個に設けるとした場合には、貸出要
求に応じて払い出される遊技媒体の検出と、遊技の進行
に応じて払い出される遊技媒体の検出とをそれぞれ別個
に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の裏面に設けられている各基
板を示す説明図である。
【図3】 パチンコ遊技機の機構盤を背面からみた背面
図である。
【図4】 機構板に設置されている中間ベースユニット
周りの構成を示す正面図である。
【図5】 球払出装置を示す分解斜視図である。
【図6】 遊技制御基板(主基板)の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図7】 払出制御基板および球払出装置の構成要素な
どの賞球に関連する構成要素を示すブロック図である。
【図8】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図9】 ランプ制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図10】 音声制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図11】 発射制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図12】 電源基板から各基板に供給される直流電圧
等を示すブロック図である。
【図13】 電源基板の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図14】 リセット管理回路の構成例を示すブロック
図である。
【図15】 タイマ手段の一例であるカウンタの作用を
説明するためのタイミング図である。
【図16】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図17】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理の一例を示すフローチャートである。
【図18】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図19】 パリティチェック処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図20】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図21】 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を
示す説明図である。
【図22】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図23】 スイッチチェック処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図24】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図25】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図26】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図27】 スイッチオンチェック処理を示すフローチ
ャートである。
【図28】 賞球個数減算処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図29】 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図
である。
【図30】 遊技制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図31】 遊技制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図32】 遊技制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図33】 バックアップパリティデータ作成方法を説
明するための説明図である。
【図34】 検出信号の入力処理が実行される様子の一
例を示すタイミング図である。
【図35】 遊技状態復旧処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図36】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図37】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図38】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理の一例を示すフローチャートである。
【図39】 払出制御手段におけるパリティチェック処
理の例を示すフローチャートである。
【図40】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図41】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図42】 払出制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図43】 払出制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図44】 払出制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図45】 バックアップパリティデータ作成方法を説
明するための説明図である。
【図46】 遊技制御基板の他の回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図47】 遊技制御手段における電力供給停止時処理
の他の例を示すフローチャートである。
【図48】 電源基板の他の構成例を示すブロック図で
ある。
【図49】 リセット管理回路の他の構成例を示すブロ
ック図である。
【図50】 リセット管理回路のさらに他の構成例を示
すブロック図である。
【図51】 遊技制御手段における電力供給停止時処理
の他の例を示すフローチャートである。
【図52】 払出制御手段における電力供給停止時処理
の他の例を示すフローチャートである。
【図53】 遊技制御手段の他の構成例の一部を示すブ
ロック図である。
【図54】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理の他の例を示すフローチャートである。
【図55】 ソフトウェアタイマおよびウォッチドッグ
タイマ回路の作用を説明するためのタイミング図であ
る。
【図56】 払出制御手段の他の構成例の一部を示すブ
ロック図である。
【図57】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
31 遊技制御基板(主基板) 37 払出制御基板 54 ROM 55 RAM 56 CPU 57 I/Oポート 162 ウォッチドッグタイマ回路 371 払出制御用CPU 385 ウォッチドッグタイマ回路 910,910A 電源基板 940,940A リセット管理回路 971 カウンタ(タイマ手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 1/24 G06F 1/00 350B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な
    遊技機であって、 遊技機に設けられる電気部品を制御するための電気部品
    制御手段と、 前記電気部品制御手段が制御を行う際に発生する変動デ
    ータを記憶する変動データ記憶手段と、 遊技機への電力供給が停止していても電力供給停止直前
    の前記変動データ記憶手段の最終記憶内容を保持させる
    ことが可能な記憶内容保持手段と、 遊技機で使用される所定の電源の状態を監視する電源監
    視手段と、 前記電源監視手段によって前記所定の電源の状態が所定
    の状態になったことが検出された後の所定期間経過後に
    電力供給が停止していない場合に、復帰信号を前記電気
    部品制御手段に向けて出力可能な復帰信号出力手段とを
    備え、 前記電気部品制御手段は、前記電源監視手段によって前
    記所定の状態になったことが検出されたことを条件に変
    動データ記憶手段へのアクセスを禁止する処理を含む電
    力供給停止時処理を行った後に待機状態となり、前記待
    機状態中に前記復帰信号が入力された場合に、前記記憶
    内容保持手段により保持された最終記憶内容にもとづい
    て制御状態を復帰させる状態復帰制御を実行することを
    特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 復帰信号は、電気部品制御手段のリセッ
    ト信号入力部に入力される請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 電源監視手段は、所定の電源の状態が所
    定の状態になったことを電気部品制御手段に通知するた
    めの電源断信号を出力したあとの段階で成立する所定の
    リセット条件の成立に応じて、前記電気部品制御手段を
    システムリセットするためのリセット信号を出力する請
    求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 電源断信号が出力されたときからリセッ
    ト信号が出力されるまでの間で電源供給停止時処理を実
    行する請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 電源供給停止時処理は、記憶内容保持手
    段により保持された最終記憶内容が正常か否かの判定に
    用いるチェックデータの作成処理を含む請求項1ないし
    請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 復帰信号出力手段は、電源基板に設けら
    れる請求項1ないし請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 電気部品制御手段は遊技媒体の払出に関
    わる制御を行う払出制御手段であり、 該払出制御手段によって制御され、遊技媒体の払出を行
    う払出手段と、遊技媒体を検出するための遊技媒体検出
    手段を備え、 前記払出制御手段は、電源監視手段によって所定の状態
    になったことが検出された場合に、前記払出手段から払
    い出された遊技媒体を検出する払出検出処理を所定の検
    出期間実行した後、制御状態の保存に関わる電力供給停
    止時処理を行う請求項1ないし請求項6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 払出制御手段は、電源監視手段により電
    源の状態があらかじめ定められた所定の状態となったこ
    とが検出された場合に、払出手段の駆動を停止した後、
    遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理を実行する
    ことを特徴とする請求項7記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 電源監視手段により電源の状態があらか
    じめ定められた所定の状態となったことが検出された後
    の、遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理の実行
    中に、払出制御手段および遊技媒体検出手段を駆動可能
    な電源を供給可能な補助駆動電源供給手段を備えたこと
    を特徴とする請求項7または請求項8記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 遊技媒体検出手段として、賞遊技媒体
    検出手段と、貸出遊技媒体検出手段とを別個に設けたこ
    とを特徴とする請求項7ないし請求項9記載の遊技機。
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