JP2002081963A - リニヤスケールにおける計測信号生成回路 - Google Patents
リニヤスケールにおける計測信号生成回路Info
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Abstract
上させる。 【解決手段】フォトディテクタPd1〜Pd4から出力
されたA相信号、−A相信号、B相信号、−B相信号
は、Ga1はA相信号の増幅器、同じくGa2は−A相
信号の増幅器、Gb1はB相信号の増幅器、Gb2は−
B相信号の増幅器を介して加算器Ga3,およびGb3
に供給され、その出力に直流成分が除去された正弦波状
の測定用A相信号、およびB相信号が形成される。加算
器の後段にさらに低域周波数通過させるフイルタ(以
下、ローパスフイルタLPFともいう)Ga4、および
Gb4が追加される。このローパスフイルタGa4,G
b4はリニヤスケールの最高速度で出力される正弦波状
の信号の周波数に基づいてその遮断周波数が設定され、
その周波数以上の信号が混入されたときはノイズ信号と
して除去する。
Description
動量を測定するリニヤスケールにおける計測信号生成回
路に関わり、特に光電変換手段から出力されるリサージ
ュ信号のS/N比を向上させる際に有用な信号処理回路
に関する。
工具の相対移動量を正確に測定することは、精密加工を
行う上で極めて重要であり、このための測定装置が種々
製品化されている。そのひとつとして、光学格子を2枚
重ね合わせることにより得られるモアレ縞を利用した光
学式スケールが従来から知られている。この光学式スケ
ールは、図5に示すように透明のガラススケール100
の一面に透光部と非透光部が所定のピッチで配列するよ
う格子(刻線)を設けたメインスケール101と、透明
のガラススケール102の一面に透光部と非透光部が所
定のピッチで配列するよう格子(刻線)を設けたインデ
ックススケール103とを有し、同図(a)に示すよう
に、このメインスケール101にインデックススケール
103を微小間隔を持って対向させるとともに、同図
(b)に示すように、メインスケール101の格子に対
し微小角度傾けられるようにインデックススケール10
3の格子を配置している。
クススケール103に設けた格子は、ガラススケール1
00、102にクロムを真空蒸着し、エッチングするこ
とにより形成された同一ピッチの格子により形成されて
いる。このように配置すると、図6に示すモアレ縞が発
生する。このモアレ縞の間隔はWとなり、間隔W毎に暗
い部分あるいは明るい部分が発生する。この暗い部分あ
るいは明るい部分は、メインスケール101に対し、イ
ンデックススケール103が相対的に左右に移動する方
向に応じて上から下、あるいは下から上に移動してい
く。この場合、メインスケール101及びインデックス
スケール103の格子のピッチをP、相互の傾斜角度を
θ[rad]とすると、モアレ縞の間隔Wは、 W=P/θ と示され、モアレ縞の間隔Wは、光学的に格子間隔Pを
1/θ倍に拡大した間隔とされていることになる。この
ため、格子が1ピッチP移動すると、モアレ縞はWだけ
変位することになり、Wの上下方向の変化を読み取るこ
とにより、ピッチP内の移動量を精密に測定することが
できるようになる。
を光学的に検出する光電変換素子110をインデックス
スケールに設け、メインスケールの反対側に光源を設け
るようにして、メインスケール101に対しインデック
ススケール103を相対的に移動させながら、この光電
変換素子110に流れる電流の変化を読み取る。すなわ
ち、モアレ縞のパターンがAの状態となっていると、光
電変換素子110に照射される光量は最も多くなり、光
電変換素子110に流れる電流は最大値I1 となる。
次に、相対的に移動してBの状態になると光電変換素子
110に照射される光量はやや減少し、その電流はI2
となり、更に、移動してCの状態になると光電変化素
子110には最も少ない光量が照射され、その電流も最
も小さいI3 となる。そして、更に移動してDの状態
になると光電変換素子110に照射される光量はやや増
加し、その電流はI2 となり、Eの状態になるまで移
動すると、再び最も光量の多い位置となり、その電流は
最大値I1 となる。このように、光電変換素子110
に流れる電流は正弦波状に変化するとともに、その変化
が1周期経過した時に、格子間隔Pだけメインスケール
101とインデックススケール103とが相対的に移動
したことになる。
つだけ設けるようにしたが、図8に示すように、一周期
(間隔W)と90゜ずらせて2つの光電変換素子11
1、112を設けるようにすると、A相の光電変換素子
111に流れる電流に対してB相の光電変換素子112
に流れる電流は、図9に示すように90゜偏移した電流
となる。すなわち、A相の光電変換素子111に流れる
電流をサイン波とすると、B相の光電変換素子112に
流れる電流はコサイン波となる。この場合、メインスケ
ール101とインデックススケール103との相対的な
移動方向により、A相の光電変換素子111に流れる電
流に対するB相の光電変換素子112に流れる電流の位
相は90゜進相あるいは90゜遅相となるため、90゜
ずらせて配置した2つの光電変換素子を設けると、両者
の間の位相を検出することにより相対的な移動方向を検
出することができる。なお、実際は光電変換素子を所定
の位置に追加配置して、A相信号及びB相信号を180
°反転した−A相信号及び−B相信号も同時に出力する
ように構成し、検出信号に含まれる直流成分を除去する
と共に、信号の信頼性及び高速追従性の確保のためであ
る。
る装置において、インデックススケールの所定の位置に
4個のフォトディテクタを設けることによって得られた
上記A相信号と反転された−A相信号、およびB相信号
と反転したB相信号を示している。また、図4(b)
は、上記2つのA相信号波形から、合成されたA相信号
を形成する回路を示したもので、AP、−APはスケー
ルの刻線間を透過した光によって形成されたモアレ縞を
検出して電気信号に変換するフォトディテクタである。
各フォトディテクタから出力された逆位相の正弦波状の
電流は一方の信号が反転増幅器A1を介して位相が反転
され、演算増幅器OPを使用した加算回路ADDで合成
される。B相信号を合成する場合も同様な回路で構成さ
れる。この回路構成は1つの演算増幅器OPで直流信号
を除去した計測信号が合成できるため、コストダウンを
図ることができるが、合成前のオフセットを調整が困難
であり、A相(B相)信号と、−A相(−B相)信号の
バランスが悪いという問題が生じる
フォトディテクタAP、およびフォトディテクタ−AP
から出力された信号をそれぞれ単独に所定の電圧レベル
となるように電流電圧変換器A1.A2を介して増幅
し、その出力同志を差動増幅器OP1によって数値的に
加算しA相信号を得るようにする。この場合は、A相信
号と−A相信号のバランスがとれているのでスケールが
高速で移動したときでも合成された計測用のA相信号の
信号波形に歪みが発生しないという特徴が生じる。
構成された光学式スケールは、NC工作機械に取りつけ
られて被加工物と工具との相対的移動量を測定している
が、一般にスケールを取り付け、信号を検出するフォト
ディテクタは工作機械側にあるのに対して、検出された
正弦波状のリサージュ信号の信号処理を行い、実際の計
測信号を表示するような信号処理部は信号伝送ケーブル
に接続されて異なる位置に配置される。
が配置されているところで使用されるため、工場内のノ
イズを拾いやすく、検出された信号波形にノイズ成分が
混入すると言う問題が生じる。スケールの移動に対して
このようなノイズ成分が混入している信号を処理して、
高精度の位相分割された測定値を演算すると、表示部分
の数値が間違った数値を示し、スケールが相対的な測長
値を出力する場合は、その誤差値が容易に修復されない
という問題があった。
号、−B相信号を検出するフォトディテクタは、所定の
間隔を置いて支持部材に取り付けられているが、スケー
ルが高速で移動するときや、工作機械に負荷がかかった
ときなどは、この支持部材が固有振動周波数に共振し、
高い振動周波数が各相の信号位相に関係なく生じこれが
ノイズとして信号処理回路に混入すると異相のノイズに
なり、同相ノイズに対して効果のある差動増幅型の信号
生成回路でも取りきれないという問題があった。
の計測信号生成回路はかかる問題点を解消することを目
的としてなされたもので、 移動方向に対して等間隔な
目盛を設けたスケールと、前記スケールの相対的な移動
量を正弦波状のA相信号、該A相信号を反転した−A相
信号、前記A相信号に対して90度移相されているB相
信号、該B相信号を反転した−B相信号からなる4組の
計測信号として検出する検出手段と、前記4組の計測信
号をそれぞれ所定のレベルに増幅する増幅回路と、前記
各増幅回路から出力された逆相成分同志を加算して出力
する差動増幅器を備え、前記差動増幅器の後段に高周波
ノイズ成分を除去する低域通過フイルタ回路を設けるよ
うにしたものである。
のフイルタ、またはアクティブフイルタによって構成さ
れ、その遮断周波数はスケールの移動速度によって変化
するように構成することが好ましい。遮断周波数を変化
させるための低域通過フイルタ回路は、時定数回路にス
イッチドキャパシタを使用し、該スイッチドキャパシタ
がスケールの移動速度に対応したクロック信号によって
駆動されるように構成するようにすることもできる。
計測信号生成回路の実施の態様を以下の図面に従い説明
する。
要部を示したもので、フォトディテクタPd1〜Pd4
から出力されたA相信号、−A相信号、B相信号、−B
相信号を合成して計測用のA相信号、及びB相信号を形
成する回路構成を示している。 この図において、Ga
1はA相信号の増幅器、同じくGa2は−A相信号の増
幅器、Gb1はB相信号の増幅器、Gb2は−B相信号
の増幅器である。これらの増幅器は抵抗R1、コンデン
サC1を帰還回路として付けており、良く知られている
ように、高利得の増幅器を構成する際に安定化を図って
いる。なお、逆相信号で出力される−A相信号、及び−
B相信号の増幅器に対しては抵抗Rの1部を可変抵抗Δ
Rとして、後段の加算回路Ga3またはGb3で合成さ
れる際の信号の振幅がほぼ一致するように調整される。
ット電圧が正相入力端子から供給され直流成分が同一の
レベルとなるようにしている。このようにして各増幅器
の逆相成分同志が抵抗R2を介して加算器Ga3,およ
びGb3に供給され、その出力に直流成分が除去された
正弦波状の測定用A相信号、およびB相信号が形成され
る。各加算器Ga3、Gb3にも位相状態を安定化する
ためにインピーダンスZ1とされた帰還回路が設けられ
ており、高域周波数の位相廻りに基づく不安定要素を低
減するようにしている。
さらに低域周波数通過させるフイルタ(以下、ローパス
フイルタLPFともいう)Ga4、およびGb4が追加
される。このローパスフイルタGa4,Gb4はリニヤ
スケールの最高速度で出力される正弦波状に信号の周波
数に基づいてその遮断周波数が設定され、その周波数以
上の信号が混入されたときはノイズ信号として除去する
ように構成している。
刻設されている刻線のピッチPと、スケールの最高の動
き速度によって決定され、例えば、刻線ピッチが20μ
mスケールが動きが毎秒1mの場合はほぼ50KHzに
達する。
4、Gb4の遮断周波数は、この周波数以上の信号を減
衰する特性を有する回路によって構成されることにな
る。ローパスフイルタの回路構成として図2の(a)に
示すように電圧ホロワァ回路とされているOPアンプO
Pの入力端子に抵抗R、及びコンデンサCからなる積分
回路を設ける1次ローパスフイルタが最も簡明である。
性となり、−3dD減衰する遮断周波数は1/2πCR
に設定される。したがって、増幅器がGa1加算器Ga
3の高域減衰特性と合わせると3次のLPF特性とな
る。
出力をコンデンサを介して入力側に帰還させるアクティ
ブフイルタは2次のパターワースロー型のパスフイルタ
と知られており、その減衰特性は12dB/octとな
る。遮断周波数は1/2×(2πRC)1/2 で設定され
る。このタイプのフィルタは振幅特性が平坦であり通過
帯域内でリップルが生じないが、位相廻りが比較的大き
いという欠点がある。
の再現性がよいタイプのフイルタとしてはベッセルタイ
プのローパスフイルタがあり、このベッセルタイプのロ
ーパスフイルタを使用することができる。
2,A3を使用したステートバリアブル型のフイルタで
ある。このフイルタは各オペアンプの出力から種種の特
性信号が出力されるがOPアンプA3の出力Y(LP
F)を使用すると低域通過フイルタ特性となる。 すなわち、遮断周波数ωcは ωc=(R2/R3R6Rr7C1C
2)1/2 総合利得はGは G=R3/R1となる。このように遮断
周波数は各インピーダンス素子の値によって設定される
が、抵抗R6,及びR7を同一の割合で可変すると、遮断周
波数のみ独立して可変することができるという利点があ
る。
スイッチドキャパシタを使用し、このスイッチドキャパ
シタが呈する抵抗をクロック周波数によって制御する
と、リニヤスケールの動き速度に応じて遮断周波数が変
化し、効率的にノイズ成分を除去することができるよう
になる。
ようにコンデンサCとスイッチSにより形成され、スイ
ッチSの接点x1,x2間をクロック周波数fによって
交互に切り換えると。等価抵抗となる抵抗値RsはRs
=f・1/Cになる。したがって、スケールの移動時の
速度、または、測長される正弦波状の信号の周期に対応
して、上記スイッチを駆動するクロック信号を形成し、
上記スイッチドキャパシタを駆動するようにすると、ス
ケールの高速移動時には遮断周波数が高くなり、低速移
動時には遮断周波数が低くなるようなLPF特性を作る
ことができ、低速の移動時にも有効なノイズ除去効果が
得られる。
トディテクタ、または計測信号生成回路に混入したノイ
ズを除去するためのローパスフイルタが、合成されたA
相信号生成回路の後段、及びB相信号生成回路の後段に
付加されているので、合成時には同相のノイズは元より
異相のノイズ成分も効果的に除去することができ、リニ
ヤスケールの測長誤差を低減することができるという効
果がある。
す。
示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 移動方向に対して等間隔な目盛を設けた
スケールと、 前記スケールの相対的な移動量を正弦波状のA相信号、
該A相信号を反転した−A相信号、前記A相信号に対し
て90度移相されているB相信号、該B相信号を反転し
た−B相信号からなる4組の計測信号として検出する検
出手段と、 前記4組の計測信号をそれぞれ所定のレベルに増幅する
増幅回路と、 前記各増幅回路から出力された逆相成分同志を加算して
出力する差動増幅器を備え、 前記差動増幅器の後段に高周波ノイズ成分を除去する低
域通過フイルタ回路が設けられていることを特徴とする
リニヤスケールにおける計測信号生成回路。 - 【請求項2】 上記低域通過フイルタ回路はアクティブ
フイルタによって構成されていることを特徴とする請求
項1に記載のリニヤスケールにおける計測信号生成回
路。 - 【請求項3】 上記低域通過フイルタ回路はその遮断周
波数がスケールの移動速度によって変化するように構成
したことを特徴とする請求項1に記載のリニヤスケール
における計測信号生成回路。 - 【請求項4】 上記低域通過フイルタ回路は時定数回路
にスイッチドキャパシタを使用し、該スイッチドキャパ
シタがスケールの移動速度に対応したクロック信号によ
って駆動されるように構成したことを特徴とする請求項
3に記載のリニヤスケールにおける計測信号生成回路。
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