JP2002080893A - 不燃性洗浄剤、洗浄方法および洗浄装置 - Google Patents

不燃性洗浄剤、洗浄方法および洗浄装置

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JP2002080893A JP2001143894A JP2001143894A JP2002080893A JP 2002080893 A JP2002080893 A JP 2002080893A JP 2001143894 A JP2001143894 A JP 2001143894A JP 2001143894 A JP2001143894 A JP 2001143894A JP 2002080893 A JP2002080893 A JP 2002080893A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 あらゆるタイプの汚れに対して、高い洗浄力
を示し、かつ、蒸気洗浄時等の高温下における酸化劣化
を防止しつつ、低毒性で、被洗物に対する材質安定性が
高く、しかも引火性が低いうえ、オゾン層破壊の恐れが
全くない洗浄剤とその洗浄剤に適した洗浄方法および洗
浄装置を提供する。 【解決手段】 メチルパーフルオロブチルエーテル、メ
チルパーフルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混
合物から選ばれる少なくとも一種以上の化合物に一般式
(1)で表されるグリコールエーテルを加え、さらに酸
化防止剤等の添加剤を必要に応じて併用した洗浄剤とそ
の洗浄剤に適した洗浄方法および洗浄装置を利用する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密機械部品、光
学機械部品等の加工時に使用される種々の加工油類やグ
リース類やワックス類、電気電子部品のハンダ付け時に
使用されるフラックス類、基板製造時に使用されるスク
リーンに付着したインキやペースト類および樹脂吐出装
置のミキシング部に付着した樹脂類、液晶セル製造時に
セルに付着した液晶等のあらゆる汚れを洗浄するのに好
適な洗浄剤とその洗浄剤に適した洗浄方法および洗浄装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】精密機械部品、光学機械部品等の加工時
に種々の加工油類、例えば、切削油、プレス油、引抜き
油、熱処理油、防錆油、潤滑油等、または、グリース
類、ワックス類等が使用されるが、これらの汚れは最終
的には除去する必要があり,溶剤による除去が一般的に
行われている。また、電子回路の接合方法としてはハン
ダ付けが最も一般的に行われているが、ハンダ付けすべ
き金属表面の酸化物の除去清浄化、再酸化防止、ハンダ
濡れ性の改良の目的で、ロジンを主成分としたフラック
スでハンダ付け面を予め処理することが通常行われてい
る。ハンダ付けの方法としては溶液状のフラックス中に
基板を浸漬する等により、フラックスを基板面に付着さ
せた後、溶融ハンダを供給する方法や予めフラックスと
ハンダの粉末を混合してペースト状にしたものをハンダ
付けすべき場所に供給した後加熱する方法等があるが、
いずれにしても、フラックス残渣は金属の腐食や絶縁性
の低下の原因となるため、ハンダ付け終了後、十分に除
去する必要がある。
【0003】また、近年、スクリーン印刷法が電子工業
分野をはじめとして広く活用されている。これは絹、ナ
イロン,テトロンなどの繊維、あるいはステンレスの針
金などで織った布地(スクリーン)を枠に張って四周を
固定し、その上にポリビニルアルコール、酢酸ビニルエ
マルジョン、アクリルモノマー等の主剤とジアゾニウム
塩類や重クロム酸塩等の感光剤を撹拌混合したものを塗
布し、光化学的方法で乳剤膜を作って必要な画線以外の
目をふさぎ、パターンを形成したスクリーンと、スキー
ジと呼ばれるウレタン製ゴムを取り付けた道具を使い、
印刷を行うものである。印刷を終えたスクリーンとスキ
ージは保管または再使用のため、スクリーンおよびスキ
ージに付着したインキ、ペーストを洗浄、除去する必要
がある。
【0004】また、各種電気・電子部品等をエポキシ、
ウレタン、シリコーンおよびポリエステル等の樹脂で接
合、充填または封止するために樹脂吐出装置が広く使用
されている。この用途に使用される樹脂には常温付近で
架橋・硬化する2液タイプ(主剤と硬化剤)のものも多
く使われており,2液を自動的に比率計量、混合撹拌す
る工程で作業を中断する際、吐出装置内での樹脂の硬化
を防止するためにミキシング部やノズル部を洗浄する必
要がある。
【0005】また、液晶セルは2枚のガラス基板をその
周縁部にシール剤を塗布することで10μm以下のギャ
ップで接着し、液晶を入れるための液晶室が形成された
構造になっている。また、シール剤で囲まれたこの液晶
室の外側には、ガラス基板が10μm以下という微小ギ
ャップで向かい合ったギャップが存在する。上記液晶室
に液晶を封入する工程において、上記ギャップ部にも毛
細管現象で液晶が入ってしまう。本来液晶が入って欲し
くない上記ギャップ部には透明電極に信号を印加するた
めの電極端子がある。この電極端子は絶縁されていなけ
ればならないが、上記ギャップ部に液晶が入った状態で
は絶縁不良が発生するために、十分に除去する必要があ
る。
【0006】これらの洗浄、除去には、不燃性で毒性が
低く、優れた溶解性を示す等、多くの特徴を有すること
から、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフル
オロエタン(以下CFC113という)やCFC113
とアルコールなどを混合した溶剤で洗浄していた。しか
しながら、CFC113はオゾン層破壊等の地球環境汚
染問題が指摘され、日本では1995年末にその生産が
全廃された。このCFC113の代替品として、3,3
−ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロ
パンと1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタ
フルオロプロパンの混合物(以下HCFC225とい
う)や1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(以下H
CFC141bという)等のハイドロクロロフルオロカ
ーボン類(以下HCFCという)や2H、3H−パーフ
ルオロペンタン等のハイドロフルオロカーボン類(以下
HFCという)が提案されている。しかし、HCFC類
では僅かにオゾン層破壊能があるために日本では202
0年にその使用が禁止される予定である。HFC類では
近年新たな問題として浮上してきた地球温暖化係数の高
いことが指摘されており、地球規模での環境汚染を抑制
するために、洗浄機の構造を密閉構造とする事で大気へ
の放出量を削減する等の対策が必要となり、洗浄剤用途
での使用が困難になる。さらに、HFC類は地球環境保
護のためにその使用が制限される可能性も高い。
【0007】さらに、近年では塩素原子を全く含まない
ハイドロフルオロエーテル類(以下HFEという)等の
オゾン層破壊能が全くなく、地球温暖化係数の低い不燃
性のフッ素系溶剤が提案されているが、塩素原子を含ま
ないために溶解能が低く単独では洗浄剤として使用でき
ず、可燃性溶剤を組み合わせた洗浄剤の技術が開示され
ている。しかし、可燃性溶剤を組み合わせる場合にはH
FEの分子構造中に含まれるアルキル基等の炭素数が少
なく引火点出現抑制効果が高いメチルパーフルオロブチ
ルエーテル、メチルパーフルオロイソブチルエーテルお
よびこれらの混合物から選ばれる少なくとも一種以上の
化合物である必要がある。HFE類の中でもアルキル基
の炭素数が多い、例えば、エチルパーフルオロブチルエ
ーテル、エチルパーフルオロイソブチルエーテルおよび
これらの混合物から選ばれる少なくとも一種以上の化合
物は、引火点出現抑制効果が低いために、これらと可燃
性溶剤を組み合わせた場合、引火点が出現してしまう問
題がある。
【0008】メチルパーフルオロブチルエーテル、メチ
ルパーフルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混合
物から選ばれる少なくとも一種以上の化合物と可燃性溶
剤を組み合わせた洗浄剤の技術としては、特開平10−
36894号公報、特開平10−212498号公報お
よび特開平10−251692号公報等が開示されてお
り、メチルパーフルオロブチルエーテル、メチルパーフ
ルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混合物から選
ばれる少なくとも一種以上の化合物とグリコールエーテ
ル類の併用についての記載がある。しかし、例えば,フ
ラックス洗浄剤としては、フラックス成分であるロジン
やイオン性残渣の原因となるアミンの塩酸塩や有機酸等
の汚れおよびハンダ付け工程によって生成され、白色残
渣の原因となる重合ロジンやロジンの金属塩等の汚れの
全てを洗浄する必要があるが、前記洗浄剤ではグリコー
ルエーテル類を単独で使用していたり、グリコールエー
テル類を併用していても、本願発明の一般式(1)で表
されるグリコールエーテル類を使用していないために、
全ての汚れを充分に洗浄することができない。
【0009】以上のごとく、CFC113の代替品とし
て、これまで提案されてきた洗浄剤では、洗浄が可能で
あってもオゾン層破壊の問題により将来その使用が禁止
されていたり、引火の危険性があるために洗浄機等の設
備を防爆構造とするのに設備コストが上昇したり、洗浄
剤としての洗浄力が不足している等、洗浄剤として使用
する上で多くの問題を抱えているのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、洗浄におけ
るあらゆるタイプの汚れに対して、HCFC225に匹
敵するような高い洗浄力を示し、かつ、蒸気洗浄時等の
高温下における酸化劣化を防止しつつ、低毒性で、引火
危険性および地球温暖化係数が低く、オゾン層破壊の恐
れが全くない洗浄剤とその洗浄剤に適した洗浄方法およ
び洗浄装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を達成するための手段】本発明者は、上記課題を
達成するため、メチルパーフルオロブチルエーテル、メ
チルパーフルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混
合物から選ばれる少なくとも一種以上の化合物の引火点
を有さない特性および引火点出現抑制効果を生かし、引
火点の出現しない洗浄剤を見出すべく鋭意検討を重ねた
結果、メチルパーフルオロブチルエーテル、メチルパー
フルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混合物から
選ばれる少なくとも一種以上の化合物に一般式(1)で
表されるグリコールエーテル類から選ばれる少なくとも
一種以上の化合物を加えることにより、あらゆる汚れを
洗浄でき、また、酸化防止剤等の添加により高温下で連
続して使用できることを見出し,さらに、その洗浄剤に
適した洗浄方法および洗浄装置を見出し、本発明を完成
した。
【0012】すなわち、発明の第1は、(a)メチルパ
ーフルオロブチルエーテル、メチルパーフルオロイソブ
チルエーテルおよびこれらの混合物から選ばれる少なく
とも一種以上の化合物と(b)下記一般式(1)で表さ
れるグリコールエーテル類から選ばれる一種以上の化合
物を含有することを特徴とする不燃性洗浄剤である。
【0013】
【化2】
【0014】(式中、R11はメチル基又はブチル基又は
イソブチル基、R12は水素又はブチル基又はイソブチル
基、R13、R14、R15は水素またはメチル基、nは0〜
1の整数、mは1〜3の整数を示し、かつ、 R11がメ
チル基の場合には、R13、R14、R15の炭素数の総和と
nの合計が2〜4の整数を示す)
【0015】発明の第2は(c)下記一般式(2)で表
されるグリコールエーテル類から選ばれる少なくとも一
種以上の化合物を含有することを特徴とする発明の第1
に記載の洗浄剤である。 R21O−(R22O)−R23 (2) (式中、R21は水素または炭素数1〜3のアルキル基
又はアルケニル基、R22は炭素数2〜3のアルキレン
基、R23は炭素数1〜3のアルキル基またはアルケニル
基、nは1〜3の整数を示す)
【0016】発明の第3は、(d)グリコールエーテル
アセテート類およびヒドロキシカルボン酸エステル類か
らなる群から選ばれる一種以上の化合物を含有する発明
の第1または第2に記載の洗浄剤である。発明の第4
は、(e)1.013×105Paにおける沸点が20
℃〜100℃の添加成分を含有する発明の第1〜3のい
ずれかに記載の洗浄剤である。発明の第5は(f)フェ
ノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化
防止剤、イオウ系酸化防止剤および紫外線吸収剤よりな
る群から選ばれる少なくとも一種以上の化合物とを含有
する発明の第1〜4のいずれかに記載の洗浄剤である。
発明の第6は、発明の第1〜5のいずれかに記載の洗浄
剤で被洗物を洗浄した後、(g)少なくとも1種の化合
物(a)を含有する組成物でリンスおよび/または蒸気
洗浄することを特徴とする洗浄方法。
【0017】発明の第7は、組成物(g)が、添加成分
(e)および安定剤(f)よりなる群から選ばれる少な
くとも一種の成分または安定剤を含有するものである発
明の第6に記載の洗浄方法である。発明の第8は、
(A)発明の第1〜5のいずれかに記載の洗浄剤により
被洗物を洗浄するための洗浄槽、(B)組成物(g)に
よりリンスするためのリンス槽、引火点を有さない組成
物(g)に含有される少なくとも一種の成分または化合
物の蒸気を発生させるための蒸気発生槽、該蒸気発生槽
から発生した蒸気で蒸気洗浄するための蒸気ゾーン、
(C)発生した蒸気を凝縮した後、得られた凝縮液から
水分を除去するための水分離槽、及び水分を除去された
凝縮液をリンス槽(B)に戻す機構を有する洗浄装置。
【0018】発明の第9は、発明の第1〜5のいずれか
に記載の洗浄剤を構成する少なくとも一種の成分または
化合物の蒸気を発生させるための加熱機構を有する発明
の第8の洗浄槽(A)、リンス槽(B)、(D)該洗浄
槽(A)から発生した蒸気で蒸気洗浄するための蒸気ゾ
ーン、水分離槽(C)及び水分を除去された凝縮液を該
洗浄槽(A)に戻す機構を有する洗浄装置。発明の第1
0は、発明の第9において、リンス槽(B)の代わり
に、該凝縮液を蒸気ゾーン(D)内でシャワーリンスす
る機構を有する洗浄装置。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0019】本明細書において、洗浄とは被洗物に付着
している汚れを次工程に影響のないレベルまで除去する
ことである。また、リンスとは被洗物に付着している汚
れ成分を含む洗浄剤を溶剤に置換することである。ま
た、シャワーリンスとは洗浄後、単独あるいは複数の吐
出口から液状または霧状の溶剤を吐出して被洗物に当
て、被洗物に付着している洗浄剤を溶剤に置換すること
である。さらに、蒸気洗浄とは被洗物表面にわずかに残
留する汚れ成分を、被洗物と蒸気との温度差によって被
洗物表面で凝縮する液体で除去することである。
【0020】本発明の洗浄剤および組成物(g)には、
(a)メチルパーフルオロブチルエーテル、メチルパー
フルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混合物から
選ばれる少なくとも一種以上の化合物が必要である。こ
れにより低毒性で、引火危険性および温暖化係数が低
く、オゾン層破壊の全くない洗浄剤組成とする事がはじ
めて可能となる。
【0021】本発明の洗浄剤においては、洗浄剤に引火
点を生ぜず、加工油類、グリース類、ワックス類、フラ
ックス類および液晶等のあらゆる汚れに対する洗浄力の
向上を目的に(b)一般式(1)で表されるグリコール
エーテル類から選ばれる化合物の一種、または二種以上
の組み合わせを使用する必要がある。具体的には、エチ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレング
リコールモノ−i−ブチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール
モノ−i−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−i
−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−i−ブ
チルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−n−ブ
チルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−i−ブ
チルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メチル−
3−メトキシブタノール、エチレングリコール−n−ブ
チルメチルエーテル、エチレングリコール−i−ブチル
メチルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエチ
ルエーテル、エチレングリコール−i−ブチルエチルエ
ーテル、エチレングリコール−n−ブチル−n−プロピ
ルエーテル、エチレングリコール−n−ブチル−i−プ
ロピルエーテル、エチレングリコール−i−ブチル−n
−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−ブチル
−i−プロピルエーテル、エチレングリコールジ−n−
ブチルエーテル、エチレングリコール−n−ブチル−i
−ブチルエーテル、エチレングリコールジ−i−ブチル
エーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルメチルエ
ーテル、ジエチレングリコール−i−ブチルメチルエー
テル、ジエチレングリコール−n−ブチルエチルエーテ
ル、ジエチレングリコール−i−ブチルエチルエーテ
ル、ジエチレングリコール−n−ブチル−n−プロピル
エーテル、ジエチレングリコール−n−ブチル−i−プ
ロピルエーテル、ジエチレングリコール−i−ブチル−
n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−i−ブ
チル−i−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ
−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブ
チル−i−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−
i−ブチルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチ
ルメチルエーテル、プロピレングリコール−i−ブチル
メチルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエ
チルエーテル、プロピレングリコール−i−ブチルエチ
ルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチル−n−
プロピルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチル
−i−プロピルエーテル、プロピレングリコール−i−
ブチル−n−プロピルエーテル、プロピレングリコール
−i−ブチル−i−プロピルエーテル、プロピレングリ
コールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール
−n−ブチル−i−ブチルエーテル、プロピレングリコ
ールジ−i−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール
−n−ブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコール
−i−ブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコール
−n−ブチルエチルエーテル、ジプロピレングリコール
−i−ブチルエチルエーテル、ジプロピレングリコール
−n−ブチル−n−プロピルエーテル、ジプロピレング
リコール−n−ブチル−i−プロピルエーテル、ジプロ
ピレングリコール−i−ブチル−n−プロピルエーテ
ル、ジプロピレングリコール−i−ブチル−i−プロピ
ルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエ
ーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチル−i−ブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールジ−i−ブチル
エーテル等が挙げられる。この中で特に洗浄性バランス
に優れるジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、3−メト
キシブタノールおよび3−メチル−3−メトキシブタノ
ールが好ましい。さらに好ましくは人体における代謝系
でアルコキシ酢酸を生成しないジプロピレングリコール
モノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ
−n−ブチルエーテル、3−メトキシブタノールおよび
3−メチル−3−メトキシブタノール等がより毒性が低
く好ましい。よりいっそう好ましくは3−メトキシブタ
ノールである。
【0022】本発明の洗浄剤においては、あらゆる汚れ
に対する洗浄力の向上を目的に(c)一般式(2)で表
されるグリコールエーテル類から選ばれる一種以上の化
合物を使用することができる。具体例としては、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プ
ロピルエーテル、エチレングリコールモノ−i−プロピ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレ
ングリコールモノ−i−プロピルエーテル、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−
プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−i−プ
ロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、
ジプロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、
トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチ
レングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノ−n−プロピルエーテル、トリエチレングリ
コールモノ−i−プロピルエーテル、トリプロピレング
リコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコー
ルモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ
−n−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモ
ノ−i−プロピルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エ
チレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレン
グリコールジ−i−プロピルエーテル、プロピレングリ
コールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチ
ルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエ
ーテル、プロピレングリコールジ−i−プロピルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
ジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−
i−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジ−i−プロピルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエ
チレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリ
コールジ−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコ
ールジ−i−プロピルエーテル、トリプロピレングリコ
ールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエ
チルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−プロ
ピルエーテル、トリプロピレングリコールジ−i−プロ
ピルエーテル等を挙げることができる。この中で特に人
体における代謝系でアルコキシ酢酸を生成しないジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレング
リコールジメチルエーテル等がより毒性が低く好まし
い。
【0023】化合物(b)や化合物(c)のグリコール
エーテル類の蒸気圧は、洗浄剤が引火点を有さない範囲
であれば特に制限はないが、20℃における蒸気圧が
1.33×103Pa未満が好ましく、より好ましくは
6.66×102Pa以下であり、さらに1.33×1
2Pa以下が好ましい。
【0024】本発明の洗浄剤においては、あらゆる汚れ
に対する洗浄力の向上を目的に(d)グリコールエーテ
ルアセテート類およびヒドロキシカルボン酸エステル類
からなる群から選ばれる一種以上の化合物を使用するこ
とができる。本発明の洗浄剤に使用するグリコールエー
テルアセテート類とは、水酸基を有するグリコールエー
テル類をアセテート化した化合物である。ここで言うグ
リコールエーテル類とは2個の水酸基が2個の相異なる
炭素原子に結合している脂肪族あるいは脂環式化合物に
おいて、その2個の水酸基のうちいずれか1個の水酸基
の水素が炭化水素残基またはエーテル結合を含む炭化水
素残基に置換されている化合物である。例えば、下記一
般式(3)で特定されるグリコールエーテルアセテート
類を挙げることができる。
【0025】
【化3】
【0026】(式中、R31は炭素数1〜6のアルキル
基、アルケニル基又はシクロアルキル基、R32、R33
34は水素またはメチル基、nは0〜1の整数、mは1
〜4の整数を示す)
【0027】グリコールエーテルアセテート類の具体例
としては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコールおよびトリプロピレングリコー
ル等に対応するモノアルキルエーテルのアセテート、3
−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メトキシ−3
−メチル−1−ブチルアセテート等を挙げることができ
る。
【0028】また、本発明の洗浄剤に使用するヒドロキ
シカルボン酸エステル類とは水酸基を有するエステル化
合物であり、例えば、乳酸エステル、リンゴ酸エステ
ル、酒石酸エステル、クエン酸エステル、グリコールモ
ノエステル、グリセリンモノエステル、グリセリンジエ
ステル、リシノール酸エステルおよびヒマシ油等を挙げ
ることができる。特に好ましいヒドロキシカルボン酸エ
ステル類としては下記一般式(4)で特定される乳酸エ
ステル類を挙げることができる。
【0029】
【化4】
【0030】(式中、R41は炭素数1〜6のアルキル
基、アルケニル基又はシクロアルキル基を示す)
【0031】乳酸エステル類の具体例としては乳酸メチ
ル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルおよび乳酸
ペンチル等を挙げることができる。成分(d)は、グリ
コールエーテルアセテート類またはヒドロキシカルボン
酸エステル類の中から選ばれた、1種又は2種以上を組
み合わせることができる。本発明における洗浄剤は、上
記成分(a)、(b)、(c)を含有する引火点を有さ
ない洗浄剤である。ここでいう、「引火点を有さない」
とは、JIS K2265等の一般的な引火点評価試験
により、洗浄剤に引火点なしと認められることを意味す
る。本発明の洗浄剤および組成物(g)には、1.01
3×105Paにおける沸点が20℃〜100℃で、請
求項1〜3に記載の成分(a)、成分(b)、成分
(c)および成分(d)とは異なる化合物である、成分
(e)を洗浄力改良剤、安定剤、融点降下剤等の添加成
分として使用できる。
【0032】成分(e)を以下、溶剤の種類ごとに例示
する。炭化水素類としては、n−ヘキサン、ベンゼン、
イソヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、2−
メチルペンタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4
−ジメチルペンタン、イソオクタン等が挙げられる。ま
た、液晶洗浄に好ましい炭化水素類としては液晶洗浄性
に優れる分岐構造を有する炭化水素類、例えば、イソオ
クタンが好ましく、より好ましくは環状の炭化水素類、
例えば、ベンゼン、シクロヘキサンであり、よりいっそ
う好ましくはシクロヘキサンである。さらに不燃性洗浄
剤とするためには液晶洗浄性に優れ、好ましい沸点を有
するイソオクタンが好ましい。
【0033】アルコール類としてはメタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール等を挙げる
ことができる。ケトン類としてはアセトン,メチルエチ
ルケトンを挙げることができる。エステル類としてはギ
酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソブチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エ
チル等を挙げることができる。
【0034】成分(e)は、上記例示された化合物のな
かから選ばれた、1種又は2種以上を組み合わせること
ができる。本発明においては、その洗浄目的に応じて、
各種汚れに対するより好ましい成分(e)を選ぶことが
できる。例えば、炭化水素類またはケトン類は加工油
類、グリース類、ワックス類、および液晶等の洗浄に好
ましく、特に液晶洗浄には分岐構造を有する炭化水素類
が好ましく、より好ましくはイソオクタンであり、アル
コール類またははエステル類は、フラックス類、基板製
造時に使用されるスクリーンに付着したインキやペース
ト類および樹脂吐出装置のミキシング部に付着した樹脂
類等の洗浄に好ましい。
【0035】成分(e)は1.013×105Paにお
ける沸点が20℃〜100℃であり、かつ、使用中の組
成変動を少なくするために併用する(a)メチルパーフ
ルオロブチルエーテル、メチルパーフルオロイソブチル
エーテルおよびこれらの混合物から選ばれる少なくとも
一種以上の化合物沸点の±40℃の範囲に入ることが好
ましく、さらに好ましくは±30℃である。また、成分
(e)は、併用する(a)メチルパーフルオロブチルエ
ーテル、メチルパーフルオロイソブチルエーテルおよび
これらの混合物から選ばれる少なくとも一種以上の化合
物と共沸組成物あるいはそれに近似する組成の共沸様組
成物であることが好ましい。また、洗浄剤および組成物
(g)の酸化劣化を防ぐ目的で成分(f)を添加するこ
とができる。成分(f)としては、例えば、以下に示す
種類ごとに例示することができる。
【0036】フェノール系酸化防止剤としては、1−オ
キシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,4
−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−
t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ
−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、トリエチ
レングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,
6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート等の化合物を挙げる
ことができる。
【0037】アミン系酸化防止剤としては、ジフェニル
−p−フェニレン−ジアミン、4−アミノ−p−ジフェ
ニルアミン、p,p’−ジオクチルジフェニルアミン等
の化合物を挙げることができる。リン系酸化防止剤とし
ては、フェニルイソデシルホスファイト、ジフェニルジ
イソオクチルホスファイト、ジフェニルジイソデシルホ
スファイト、トリフェニルホスファイト、トリスノニル
フェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tブチルフ
ェニル)ペンタエリストールジホスファイト等の化合物
を挙げることができる。
【0038】イオウ系酸化防止剤としては、ジラウリル
−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジトリデシ
ル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジミリス
チル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジステ
アリル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル等の化
合物を挙げることができる。
【0039】紫外線吸収剤としては、4−ヒドロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−クロ
ロベンゾフェノン、2、2’−ヒドロキシ−4−n−オ
クトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オ
クトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベ
ンゾフェノン、4−ドデシル−2−ヒドロキシベンゾフ
ェノン等のベンゾフェノン類、フェニルサリシレート、
4−t−ブチルフェニルサリシレート、4−オクチルフ
ェニルサリシレート、ビスフェノールA−ジ−サリシレ
ート等のフェニルサリシレート類および2−(5−メチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2
−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α’−ジジメ
チルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−
5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−4’−t−オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール等のベンゾトリアゾ−ル類を挙げることができる。
【0040】これら例示された化合物のなかで、フェノ
ール系酸化防止剤の添加効果が高く、特に2,6−ジ−
t−ブチル−p−クレゾールが好ましい。また、洗浄剤
を連続して加熱使用する蒸気洗浄等の場合には、フェノ
ール系酸化防止剤およびアミン系酸化防止剤の群から選
ばれる少なくとも一種以上とリン系酸化防止剤およびリ
ン系酸化防止剤の群から選ばれる一種以上を併用するこ
とによって、長期間洗浄剤の酸化分解を抑制することが
可能となる。
【0041】また、本発明の洗浄剤はあらゆる汚れに対
して優れた洗浄性を示すが,特にフラックスなどの樹脂
類や液晶の洗浄に適している。本発明の洗浄剤は、上述
した(a)〜(f)各成分を定法に従って混合し均一化
して得られる。
【0042】各成分の重量割合については、本発明の洗
浄剤の特徴である、高洗浄性、低毒性、低引火性が損な
われない範囲であれば、特に制限はないが、成分(a)
/成分(b)の重量割合の範囲が95/5〜40/60
であることがより好ましい。成分(b)の重量割合が5
より大きいときに、各種汚れに対するより好ましい溶解
力改善効果が得られ、60より小さいときにより好まし
い低引火性を達成できる。成分(a)/{成分(b)+
成分(c)+成分(d)}の重量割合の範囲が95/5
〜40/60であることがより好ましい。{成分(b)
+成分(c)+成分(d)}の重量割合が5より大きい
ときに、各種汚れに対するより好ましい溶解力改善効果
が得られ、60より小さいときにより好ましい低引火性
を達成できる。洗浄剤の洗浄性と低引火性のバランスを
考慮した、さらに好ましい成分(a)/{成分(b)+
成分(c)}の重量割合の範囲は90/10〜50/5
0であり、いっそう好ましくは80/20〜60/40
である。
【0043】成分(b)/{成分(c)+成分(d)}
の重量割合の範囲は90/10〜10/90であること
がより好ましい。成分(c)の重量割合が10より大き
いときに、より好ましいロジン溶解性が得られ、90よ
り小さいときに、重合ロジンやロジンの金属塩に対する
より好ましい洗浄性が得られる。洗浄剤のロジンに対す
る溶解性と重合ロジン等の白色残渣の原因となる汚れに
対する洗浄性のバランスを考慮した、さらに好ましい成
分(b)/{成分(c)+成分(d)}の重量割合の範
囲は80/20〜20/80であり、いっそう好ましく
は70/30〜30/70である。
【0044】成分(e)を添加する場合には{(a)+
(b)+(c)+(d)}/(e)の重量割合の範囲が
90/10〜99.9/0.1あることがより好まし
い。(e)の重量割合が10よい小さいときにより好ま
しい低引火性を達成でき、0.1より大きいときに安定
剤としてのより好ましい効果が得られる。さらに好まし
い重量割合の範囲は93/7〜99/1である。 成分
(f)を添加する場合には{(a)+(b)+(c)+
(d)+(e)}に対して、1〜1000ppm、より
好ましくは10〜1000ppmである。
【0045】本発明の洗浄剤の融点は15℃以下が好ま
しいが、冬期使用することも考慮すると10℃以下がよ
り好ましく,さらに好ましくは5℃以下である。組成物
(g)は、上述した(a)、(e)、(f)各成分を定
法に従って混合し均一化して得られる。
【0046】各成分の重量割合については、組成物
(g)の特徴である、低毒性、低引火性が損なわれない
範囲であれば、特に制限はないが、成分(e)を添加す
る場合には(a)/(e)の重量割合の範囲が90/1
0〜99.9/0.1あることがより好ましい。(e)
の重量割合が10よい小さいときにより好ましい低引火
性を達成でき、0.1より大きいときに安定剤としての
より好ましい効果が得られる。さらに好ましい重量割合
の範囲は93/7〜99/1である。成分(f)を添加
する場合には{(a)+(e)}に対して、1〜100
0ppm、より好ましくは10〜1000ppmであ
る。本発明の洗浄剤および組成物(g)には、必要に応
じて各種助剤、例えば,界面活性剤、安定剤、消泡剤等
を必要に応じて添加しても良い。
【0047】以下に本発明の洗浄剤および組成物(g)
に添加できる添加剤の具体例を例示する。界面活性剤と
しては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤を添加し
ても良い。アニオン系界面活性剤としては、炭素数が6
〜20の脂肪酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアル
カリ金属類、アルカノールアミン類およびアミン塩等が
挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、第4級ア
ンモニウム塩等が挙げられる。ノニオン系界面活性剤と
しては、アルキルフェノール、炭素数が8〜18の直鎖
または分岐の脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付
加物、ポリエチレンオキサイドポリプロピレンオキサイ
ドのブロックポリマー等が挙げられる。両性界面活性剤
としては,ベタイン型、アミノ酸型等が挙げられる。
【0048】安定剤としてはニトロメタン、ニトロエタ
ン等のニトロアルカン類、1,2−ブチレンオキサイド
等のエポキシド類、1,4−ジオキサン等のエーテル
類、トリエタノールアミン等のアミン類、1,2,3−
ベンゾトリアゾール類等が挙げられる。 消泡剤として
は、自己乳化シリコーン、シリコン、脂肪酸、高級アル
コール、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコ
ールおよびフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
【0049】本発明の洗浄剤及び組成物(g)は、以下
に示す洗浄方法及び洗浄装置を利用することによって、
最も効果的な洗浄を行うことができる。本発明の洗浄方
法は、被洗物に付着したあらゆるタイプの汚れを(a)
メチルパーフルオロブチルエーテル、メチルパーフルオ
ロイソブチルエーテルおよびこれらの混合物から選ばれ
る少なくとも一種以上の化合物に(b)一般式(1)で
表されるグリコールエーテル類を含有し、必要に応じて
(c)一般式(2)で表されるグリコールエーテル類、
(d)グリコールエーテルアセテート類およびヒドロキ
シカルボン酸エステル類からなる群から選ばれる少なく
とも一種以上の化合物、(e)1.013×105Pa
における沸点が20℃〜100℃の添加成分および
(f)酸化防止剤および紫外線吸収剤を添加することに
よって、優れた洗浄性を示し、かつ、引火点を有さない
洗浄剤で洗浄したのち、汚れ成分等を発明の第六に記載
の(a)メチルパーフルオロブチルエーテル、メチルパ
ーフルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混合物か
ら選ばれる少なくとも一種以上の化合物単体または発明
の第七に記載の(a)メチルパーフルオロブチルエーテ
ル、メチルパーフルオロイソブチルエーテルおよびこれ
らの混合物から選ばれる少なくとも一種以上の化合物と
(e)1.013×105Paにおける沸点が20℃〜
100℃の添加成分からなる引火点を有さない組成物
(g)で被洗物をリンスおよび/または蒸気洗浄するこ
とを特徴としている。特に組成物(g)については汚れ
成分に応じて、(e)1.013×105Paにおける
沸点が20℃〜100℃の添加成分を添加することによ
り、リンス性がより向上する。洗浄工程及びリンス工程
には洗浄性、リンス性を向上することを目的とした手拭
き、浸漬、シャワーおよび超音波等の物理的な方法を組
み合わせることにより、効果的な洗浄が可能となる。特
に液晶洗浄において超音波を使用する場合には、液晶パ
ネル中のスペーサーによるITO膜の損傷を防止するた
めに40kHz以上の周波数を使用することが好まし
い。なお、シャワーリンスを行う場合の吐出圧としては
1×103〜2×106Paであることが好ましく、より
好ましくは1×104〜1×106である。本発明の洗浄
方法は本発明の洗浄剤を使用する上で、洗浄性及び乾燥
性に優れ、被洗物の材質に対する影響も少なく、最も適
した洗浄方法と言える。
【0050】本発明の洗浄方法を実施する装置として
は、これまでトリクロロエタン,CFC113等の塩素
系洗浄剤で使用されていた3槽式洗浄機等の一般的な洗
浄機であれば使用することが可能であり、洗浄装置を限
定するものではないが、具体的な洗浄装置の事例とし
て、図1に示した本発明の第八に記載の洗浄装置、図2
に示した本発明の第九に記載の洗浄装置および図3に示
した本発明の第十に記載の洗浄装置を挙げることができ
る。
【0051】以下に本発明の洗浄方法及び洗浄装置を添
付図面によって具体的に説明する。図1に示す洗浄装置
は、主な構造として洗浄液を入れる洗浄槽(A)1、組
成物(g)を入れるリンス槽(B)2及び蒸気発生槽
3、組成物(g)の蒸気に満たされる蒸気ゾーン4、蒸
発した組成物(g)を冷却管9によって凝縮し、凝縮し
た液と冷却管に付着した水とを静置分離するための水分
離槽(C)5からなる。実際の洗浄においては被洗物を
専用のジグやカゴ等に入れて、洗浄装置内を洗浄槽
(A)1、リンス槽(B)2、蒸気ゾーン4の順に移動
しながら洗浄を完了させる。
【0052】洗浄槽(A)1では、本発明の洗浄剤をヒ
ーター7で加熱昇温し、一定温度にコントロールしなが
ら被洗物に付着した汚れを超音波振動子8により発生し
たキャビテーションで洗浄除去する。この時,物理的な
力としては超音波以外に揺動や洗浄剤の液中噴流等のこ
れまでの洗浄機に採用されているいかなる方法を使用し
ても良い。本洗浄装置においては被洗物を洗浄槽(A)
1からリンス槽(B)2に移動する時、洗浄剤成分が被
洗物表面に付着していることにより、被洗物表面での乾
燥による汚れ成分の固着を防止しつつ、リンス槽(B)
2へ移動することが可能となる。
【0053】リンス槽(B)2では、被洗物に付着して
いる洗浄剤中に溶解している汚れ成分を組成物(g)で
除去する。組成物(g)は、リンス槽(B)2からオー
バーフロー配管11、16、12を通って蒸気発生槽3
に入り、蒸気発生槽3のヒーター6で加熱沸騰され、そ
の組成の一部または全部が蒸気となって矢印13のよう
に冷却管9で凝縮された後、配管14から水分離槽
(C)5に集まり水と分離された上で、配管15を通っ
てリンス槽(B)2に戻る。この組成物(g)を洗浄装
置内で液体や気体に状態変化させながら循環することに
よって、リンス槽(B)2に持ち込まれた洗浄剤成分や
汚れ成分を連続的に蒸気発生槽3に蓄積し,リンス槽
(B)2の清浄度の維持や蒸気ゾーン4における蒸気洗
浄が可能となる。
【0054】蒸気発生槽3で発生した蒸気に満たされた
蒸気ゾーン4で行う蒸気洗浄は、被洗物表面で蒸気が凝
縮することによりできた液中に汚れ成分が全く含まれな
いので、洗浄工程最後の仕上げ洗浄として有効である。
さらに、洗浄効果を高めるためには、リンス槽(B)2
の冷却管10で組成物(g)温度を低温に保ち、浸漬す
る被洗物温度を低く抑制することによって,蒸気温度と
の温度差を広げ凝縮量を増やすことが効果的である。
【0055】本発明の洗浄装置では、洗浄剤と組成物
(g)の2種類の液を使用するために独立した浸漬槽構
造となっているが、各槽上部の空間を蒸気ゾーンとして
共通に使用することにより,洗浄剤からの非塩素系フッ
素化合物の蒸発ロスを抑制し、結果として洗浄剤の組成
変動を減少し、長期連続使用することが可能となる。
【0056】次に図2に示す洗浄装置は、主な構造とし
て洗浄液を入れる洗浄槽(A)17、組成物(g)を入
れるリンス槽(B)18、洗浄剤の蒸気に満たされる蒸
気ゾーン(D)19、蒸発した洗浄剤を冷却管23によ
って凝縮し、凝縮した液と冷却管に付着した水とを静置
分離するための水分離槽(C)20からなる。実際の洗
浄においては被洗物を専用のジグやカゴ等に入れて、洗
浄装置内を洗浄槽(A)17、リンス槽(B)18、蒸
気ゾーン(D)19の順に通過させながら洗浄を完了さ
せる。リンス槽(B)数については精密洗浄等の高い清
浄度が求められる場合には必要に応じて2槽以上に増や
しても良い。
【0057】洗浄槽(A)17では、本発明の洗浄剤を
ヒーター21で加熱し、沸騰状態で被洗物に付着した汚
れを洗浄除去する。この時,物理的な力としては揺動や
洗浄剤の液中噴流等のこれまでの洗浄機に採用されてい
る物理的な力であればいかなる方法を使用しても良い。
本洗浄装置では、被洗物を洗浄槽(A)17からリンス
槽(B)18に移動する時、洗浄剤成分が被洗物表面に
付着することにより、被洗物表面での乾燥による汚れ成
分の固着を防止しつつ,リンス槽(B)18へ移動する
ことが可能となる。
【0058】リンス槽(B)18では、本発明の組成物
(g)で被洗物に付着している洗浄剤中に溶解している
汚れ成分を除去する。洗浄剤は洗浄槽(A)17のヒー
ター21で加熱沸騰され、その組成の一部または全部が
蒸気となって矢印25のように蒸気ゾーン(D)19を
満たした後、冷却管23で凝縮された後、配管26から
水分離槽(C)20に集まり水と分離された上で、配管
27を通って、一旦リンス槽(B)18に戻された後、
該リンス槽(B)18からオーバーフローして矢印28
のように最終的に洗浄槽(A)17に戻される。組成物
(g)は、リンス槽(B)18からオーバーフローして
矢印28のように洗浄槽(A)17に入り、洗浄槽
(A)17のヒーター21で加熱沸騰され、蒸気となっ
て矢印25のように冷却管23で凝縮された後、配管2
6から水分離槽(C)20に集まり水と分離された上
で、配管27を通ってリンス槽(B)18に戻る。
【0059】このように図2に示す洗浄装置は図1に示
した洗浄装置と異なり、洗浄剤と組成物(g)が洗浄槽
(A)17において混合することを特徴とし、洗浄剤と
組成物(g)に含まれる(a)メチルパーフルオロブチ
ルエーテル、メチルパーフルオロイソブチルエーテルお
よびこれらの混合物から選ばれる少なくとも一種以上の
化合物と(e)1.013×105Paにおける沸点が
20℃〜100℃は同一成分とすることが好ましい。
【0060】この洗浄剤と組成物(g)に含まれる
(a)メチルパーフルオロブチルエーテル、メチルパー
フルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混合物から
選ばれる少なくとも一種以上の化合物と(e)1.01
3×105Paにおける沸点が20℃〜100℃の添加
成分を洗浄装置内で循環させ、リンス槽(B)18内の
組成物の一部を洗浄槽(A)17にオーバーフローさせ
ることによって、蒸気ゾーン(D)19における蒸気洗
浄が可能となるのみならず、被洗物によりリンス槽
(B)18に持ち込まれた洗浄剤中の(b)一般式
(1)で表されるグリコールエーテル類から選ばれる少
なくとも一種以上の化合物、(c)一般式(2)で表さ
れるグリコールエーテル類から選ばれる少なくとも一種
以上の化合物、(d)グリコールエーテルアセテート類
およびヒドロキシカルボン酸エステル類からなる群から
選ばれる少なくとも一種以上の化合物及び(e)1.0
13×105Paにおける沸点が20℃〜100℃の添
加成分を連続的に洗浄槽(A)17に戻すことが可能と
なり、洗浄槽(A)17内の洗浄剤、及びリンス槽
(B)18の組成物(g)の組成を一定に保つ事ができ
る。
【0061】洗浄槽(A)17で発生した蒸気に満たさ
れた蒸気ゾーン(D)19で行う蒸気洗浄は、被洗物表
面で蒸気が凝縮したことによりできた液中に汚れ成分が
全く含まれないので、洗浄工程最後の仕上げ洗浄として
有効である。さらに、洗浄効果を高めるためには、リン
ス槽(B)18の冷却管24で組成物(g)温度を低温
に保ち、被洗物温度を低くすることによって、蒸気温度
との温度差を広げ凝縮量を増やすことが効果的である。
【0062】次に図3に示す洗浄装置は、主な構造とし
て洗浄液を入れる洗浄槽(A)29、洗浄剤の蒸気に満
たされる蒸気ゾーン(D)30、蒸発した洗浄剤を冷却
管34によって凝縮し、凝縮した液と冷却管に付着した
水とを静置分離するための水分離槽(C)31,水分離
槽(C)31で静置分離された凝縮液をシャワーリンス
するためのポンプ33とからなる。実際の洗浄において
は被洗物を専用のジグやカゴ等に入れて、洗浄装置内を
洗浄槽(A)29、蒸気ゾーン(D)30の順に移動し
ながら洗浄を完了させる。
【0063】洗浄槽(A)29では、本発明の洗浄剤を
ヒーター32で加熱し、沸騰状態で被洗物に付着した汚
れを洗浄除去する。この時,物理的な力としては揺動や
洗浄剤の液中噴流等のこれまでの洗浄機に採用されてい
る物理的な力であれば、いかなる方法を使用しても良
い。
【0064】蒸気ゾーン(D)30では、主に本発明の
洗浄剤に含まれる(a)メチルパーフルオロブチルエー
テル、メチルパーフルオロイソブチルエーテルおよびこ
れらの混合物から選ばれる少なくとも一種以上の化合物
や(e)1.013×105Paにおける沸点が20℃
〜100℃の添加成分等の蒸気圧の高い成分の蒸気を冷
却管34で凝縮させ水分離槽(C)31に集めた後、こ
れら凝縮液をポンプ33で配管38、39に送液し、シ
ャワーノズル40,41から被洗物にシャワーすること
によって,被洗物に付着している洗浄剤中に溶解してい
る汚れ成分をリンスする。凝縮液は、水分離槽(C)3
1に集められた後、配管37およびポンプ33から洗浄
槽(A)29に入りヒーター32で加熱沸騰され、蒸気
となって矢印35のように冷却管34で凝縮された後、
配管36から水分離槽(C)31に戻る。
【0065】洗浄槽(A)29で発生した蒸気に満たさ
れた蒸気ゾーン(D)30で行う蒸気洗浄は、被洗物表
面で凝縮する液中に汚れ成分が全く含まれないので、洗
浄工程最後の仕上げ洗浄として有効である。本発明の洗
浄装置では、洗浄剤に含まれる(a)メチルパーフルオ
ロブチルエーテル、メチルパーフルオロイソブチルエー
テルおよびこれらの混合物から選ばれる少なくとも一種
以上の化合物や(e)1.013×105Paにおける
沸点が20℃〜100℃等の蒸気圧の高い成分が主に洗
浄装置内で液体や気体に状態変化させながら循環するこ
とによって、被洗物に付着しているわずかに残留してい
る可能性の有る汚れ成分を組成物(g)、及びリンス槽
を使用せずにリンス及び蒸気洗浄が可能である。
【0066】前記図1〜3に示した各洗浄装置はその目
的や用途によって使い分けることができ、高清浄度が求
められるような精密洗浄等では、図1や図2に示した組
成物(g)を使用し、かつ、浸漬槽を1槽または2槽以
上設けた洗浄装置がより好ましい。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明する。なお、洗浄剤の各種物性は以下のように
して測定、評価した。 [実施例1〜10及び比較例1〜8] (1)引火点 JIS K 2265に従い、測定温度80℃まではタ
グ密閉式で引火点の測定を行い引火点が確認されない場
合には、クリーブランド開放式で引火点の測定を行っ
た。評価は以下の基準による。 ○:引火点なし ×:引火点あり
【0068】(2)地球温暖化係数(100年積算) 地球温暖化係数とは二酸化炭素を基準として、二酸化炭
素の温暖化係数を「1」とした場合の相対値を表し、洗
浄剤中の20重量%以上の溶剤について評価する。評価
は以下の基準による。 ○:500未満 ×:500以上
【0069】(3)ロジン溶解性試験 フラックスを加熱して、イソプロパノール等の溶剤成分
を蒸発乾固したのち、約0.2gのペレットを作成す
る。これを40℃の洗浄剤50mlで2分間揺動洗浄
(200回/分)し、メチルパーフルオロブチルエーテ
ルおよびメチルパーフルオロイソブチルエーテルの混合
物(商品名:HFE7100、住友スリーエム(株)
製)でリンスした後、エアーブローして乾燥する。溶解
性は試験の前後にペレットの重量を測定し、以下の計算
式で計算する。 ロジン溶解性(%)={(試験前重量−試験後重量)/
試験前重量}×100 評価は以下の基準による。 ◎:40%以上 ○:20%以上〜40%未満 ×:20%以下 試験に用いたフラックスの商品名:JS−64ND
((株)弘輝製)
【0070】(4)基板洗浄性試験 重合ロジン、およびロジン金属塩等、白色残渣の原因と
なる汚れに対する洗浄剤の洗浄性を、以下の操作により
測定した。
【0071】ガラスエポキシ製プリント基板(35×4
8mm)をフラックスに片面浸漬し風乾した後、250
℃でハンダ付けして作成した試験片を40℃の洗浄剤5
0mlで2分間揺動洗浄(200回/分)し、メチルパ
ーフルオロブチルエーテルおよびメチルパーフルオロイ
ソブチルエーテルの混合物(商品名:HFE7100、
住友スリーエム(株)製)でリンスおよび蒸気洗浄して
乾燥する。洗浄性は基板表面の外観を目視評価する。評
価は以下の基準による。 ◎:基板面及びハンダ面のいずれにも白色残渣なし ○:ハンダ面に白色残渣なし ×:白色残渣あり 試験に用いたフラックスの商品名:JS−64ND
((株)弘輝製)
【0072】
【実施例1〜10】表1に記載の組成で各成分を混合
し、目的の洗浄剤を得た。各洗浄剤について、評価試験
を行ない、結果を表1にまとめた。(a)メチルパーフ
ルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチル
エーテルの混合物、(b)一般式(1)で表されるグリ
コールエーテルにより引火点を消去した上で、ロジン、
重合ロジン、ロジンの金属塩、アミンの塩酸塩および有
機酸等のフラックス成分およびフラックス塗布工程にお
いて生成されたあらゆる汚れを洗浄できることが確認さ
れた。また、(c)一般式(2)で表されるグリコール
エーテル、(d)グリコールエーテルアセテート類およ
びヒドロキシカルボン酸エステル類および(e)1.0
13×105Paにおける沸点が20℃〜100℃の成
分を添加することによって、さらに優れた洗浄性が得ら
れた。さらに、(f)酸化防止剤および紫外線吸収剤よ
りなる群から選ばれる少なくとも一種以上の化合物を添
加することによりより高い酸化安定性が得られた。
【0073】
【比較例1】表1に記載の溶剤について実施例と同じ評
価試験を行った。結果を表1にまとめた。(a)メチル
パーフルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソ
ブチルエーテルの混合物単独ではロジン溶解性及び基板
洗浄性のいずれも不十分であった。
【0074】
【比較例2〜3】表1に記載の組成で各成分を混合し洗
浄剤を得た。この洗浄剤について実施例と同じ評価試験
を行った。結果を表1にまとめた。(a)メチルパーフ
ルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチル
エーテルの混合物に成分(c)として、ジエチレングリ
コールメチルプロピルエーテルの単独添加あるいはジプ
ロピレングリコールメチルエチルエーテルとジプロピレ
ングリコールエチルプロピルエーテルを併用して添加し
ただけでは基板洗浄性が不充分であった。
【0075】
【比較例4〜5】表1に記載の組成で各成分を混合し洗
浄剤を得た。この洗浄剤について実施例と同じ評価試験
を行った。結果を表1にまとめた。(a)メチルパーフ
ルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチル
エーテルの混合物に成分(c)として、ジプロピレング
リコールモノ−i−プロピルエーテルの単独添加あるい
はジエチレングリコールモノプロピルエーテルとジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテルを併用して添加し
ただけではロジン溶解性が不充分であった。
【0076】
【比較例6】表1に記載の組成で各成分を混合し洗浄剤
を得た。この洗浄剤について実施例と同じ評価試験を行
った。結果を表1にまとめた。エチルパーフルオロブチ
ルエーテルとエチルパーフルオロイソブチルエーテルの
混合物に成分(b)としてエチレングリコールモノ−n
−ブチルエーテルを添加した組成では引火点が確認され
た。
【0077】
【比較例7】表1に記載の組成で各成分を混合し洗浄剤
を得た。この洗浄剤について実施例と同じ評価試験を行
った。結果を表1にまとめた。2H,3H−パーフルオ
ロペンタンに成分(b)としてジエチレングリコールモ
ノ−n−ブチルエーテルを添加した組成では地球温暖化
係数が500を越えた。 [実施例11〜12及び比較例8] (5)実機洗浄試験1 図1に示す洗浄装置の洗浄槽(A)1に所定の組成の洗
浄剤を入れ、リンス槽(B)2、蒸気発生槽3および水
分離槽(C)5に所定の組成の組成物(g)を入れ、重
合ロジン、およびロジン金属塩等、白色残渣の原因とな
る汚れに対する洗浄性について、以下の操作及び洗浄条
件により測定した。 操作 ・フラックス洗浄性評価 ガラスエポキシ製プリント基板(35×48mm)をフ
ラックスに片面浸漬し風乾した後、250℃でハンダ付
けして作成した試験片を上記洗浄装置を用いて洗浄し、
組成物(g)でリンスした後、蒸気洗浄して乾燥する。
洗浄性はイオン性残渣(単位:μgNaCl/sqi
n)をオメガメーター(600R−SC、アルファメタ
ルズ社製)で測定し、その測定値を「β」とする。評価
は以下の基準による。
【0078】 ◎:β≦7 ○:7<β≦14 ×:β>14 試験に用いたフラックスの商品名:JS−64ND
((株)弘輝製) ・脱脂洗浄性評価 30メッシュのステンレス金網(10×20mm)に下
記金属加工油を含浸させ、100℃で30分間加熱して
作成した試験片を上記洗浄装置を用いて洗浄し、組成物
(g)でリンスした後蒸気洗浄して乾燥する。洗浄性は
目視評価する。評価は以下の基準による。
【0079】 ○:加工油の残留なし △:一部に加工油の残留あり ×:加工油の残留あり 試験に用いた金属加工油:パークロロエチレン中に染料
(ズダン)0.1重量%、ユニカットGH35(商品
名、日本石油(株)製)を25重量%含有する液を調整
し、試験用金属加工油とした。 洗浄条件 洗浄槽(A)1 :40℃、2分間超音波洗浄(出
力:110w、周波数:28kHz) リンス槽(B)2 :15℃、2分間浸漬揺動(20回
/分) 蒸気ゾーン4:2分間静置
【0080】
【実施例11】表2に記載の組成で各成分を混合し、目
的の洗浄剤および組成物(g)を得た。洗浄剤および組
成物(g)を用いて上記評価試験を行ない、結果を表2
にまとめた。(a)メチルパーフルオロブチルエーテル
とメチルパーフルオロイソブチルエーテルの混合物、
(b)一般式(1)で表されるグリコールエーテルを含
有する引火点を有さない洗浄剤と(a)メチルパーフル
オロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチルエ
ーテルの混合物単独で引火点を有さない組成物(g)で
洗浄することにより、フラックス及び油に対する優れた
洗浄が確認された。
【0081】
【実施例12】表2に記載の組成で各成分を混合し、目
的の洗浄剤および組成物(g)を得た。洗浄剤および組
成物(g)を用いて上記評価試験を行ない、結果を表2
にまとめた。(a)メチルパーフルオロブチルエーテル
とメチルパーフルオロイソブチルエーテルの混合物、
(b)一般式(1)で表されるグリコールエーテルと
(c)一般式(2)で表されるグリコールエーテルとを
併用した引火点を有さない洗浄剤と(a)メチルパーフ
ルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチル
エーテルの混合物と(e)1.013×105Paにお
ける沸点が20℃〜100℃の成分とを併用した引火点
を有さない組成物(g)で洗浄することにより、フラッ
クス及び油に対する優れた洗浄が確認された。
【0082】
【比較例8】表2に記載の洗浄剤および組成物(g)に
ついて実施例11,12と同じ評価試験を行った。結果
を表2にまとめた。(a)メチルパーフルオロブチルエ
ーテルとメチルパーフルオロイソブチルエーテルの混合
物だけではフラックス及び油に対する洗浄性がいずれも
不充分であった。
【0083】[実施例13〜14及び比較例9] (6)実機洗浄試験2 図2に示す洗浄装置の洗浄槽(A)17に所定の組成の
洗浄剤を入れ、リンス槽(B)18および水分離槽
(C)20に所定の組成の組成物(g)を入れ、重合ロ
ジン、およびロジン金属塩等、白色残渣の原因となる汚
れに対する洗浄性について、以下の操作及び洗浄条件に
より測定した。
【0084】操作 ・フラックス洗浄性評価 ガラスエポキシ製プリント基板(35×48mm)をフ
ラックスに片面浸漬し風乾した後、250℃でハンダ付
けして作成した試験片を上記洗浄装置を用いて洗浄し、
組成物(g)でリンスした後、蒸気洗浄して乾燥する。
洗浄性はイオン性残渣(単位:μgNaCl/sqi
n)をオメガメーター(600R−SC、アルファメタ
ルズ社製)で測定し、その測定値を「β」とする。評価
は以下の基準による。 ◎:β≦7 ○:7<β≦14 ×:β>14 試験に用いたフラックスの商品名:JS−64ND
((株)弘輝製)
【0085】・脱脂洗浄性評価 30メッシュのステンレス金網(10×20m)に下記
金属加工油を含浸させ、100℃で30分間加熱して作
成した試験片を上記洗浄装置を用いて洗浄し、組成物
(g)でリンスした後蒸気洗浄して乾燥する。洗浄性は
目視評価する。評価は以下の基準による。 ○:加工油の残留なし △:一部に加工油の残留あり ×:加工油の残留あり 試験に用いた金属加工油:パークロロエチレン中に染料
(ズダン)0.1重量%、ユニカットGH35(商品
名、日本石油(株)製)を25重量%含有する液を調整
し、試験用金属加工油とした。
【0086】洗浄条件 洗浄槽 (A)17:2分間沸騰洗浄 リンス槽 (B)18:15℃、2分間浸漬揺動(20
回/分) 蒸気ゾーン(D)19:2分間静置
【0087】
【実施例13】表2に記載の組成で各成分を混合し、目
的の洗浄剤および組成物(g)を得た。洗浄剤および組
成物(g)を用いて上記評価試験を行ない、結果を表2
にまとめた。(a)メチルパーフルオロブチルエーテル
とメチルパーフルオロイソブチルエーテルの混合物、
(b)一般式(1)で表されるグリコールエーテルを含
有する引火点を有さない洗浄剤と(a)メチルパーフル
オロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチルエ
ーテルの混合物単独で引火点を有さない組成物(g)で
洗浄することにより、フラックス及び油に対する優れた
洗浄が確認された。
【0088】
【実施例14】表2に記載の組成で各成分を混合し、目
的の洗浄剤および組成物(g)を得た。洗浄剤および組
成物(g)を用いて上記評価試験を行ない、結果を表2
にまとめた。(a)メチルパーフルオロブチルエーテル
とメチルパーフルオロイソブチルエーテルの混合物、
(b)一般式(1)で表されるグリコールエーテルと
(c)一般式(2)で表されるグリコールエーテルとを
併用した引火点を有さない洗浄剤と(a)メチルパーフ
ルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチル
エーテルの混合物と(e)1.013×105Paにお
ける沸点が20℃〜100℃の成分とを併用した引火点
を有さない組成物(g)で洗浄することにより、フラッ
クス及び油に対する優れた洗浄が確認された。
【0089】
【比較例9】表2に記載の洗浄剤および組成物(g)に
ついて実施例13,14と同じ評価試験を行った。結果
を表2にまとめた。(a)メチルパーフルオロブチルエ
ーテルとメチルパーフルオロイソブチルエーテルの混合
物だけではフラックス及び油に対する洗浄性がいずれも
不充分であった。
【0090】[実施例15及び比較例10] (7)実機洗浄試験3 図3に示す洗浄装置の洗浄槽(A)29及び水分離槽
(C)31に洗浄剤を入れ、1時間空運転を行い水分離
槽(C)31の洗浄剤に含まれる蒸気圧の低い成分の濃
度を低下させた上で、重合ロジン、およびロジン金属塩
等、白色残渣の原因となる汚れに対する洗浄性につい
て、以下の操作及び洗浄条件により測定した。
【0091】操作 ・フラックス洗浄性評価 ガラスエポキシ製プリント基板(35×48mm)をフ
ラックスに片面浸漬し風乾した後、250℃でハンダ付
けして作成した試験片を上記洗浄装置を用いて洗浄し、
洗浄剤の凝縮液でリンスした後、蒸気洗浄して乾燥す
る。洗浄性はイオン性残渣(単位:μgNaCl/sq
in)をオメガメーター(600R−SC、アルファメ
タルズ社製)で測定し、その測定値を「β」とする。評
価は以下の基準による。 ◎:β≦7 ○:7<β≦14 ×:β>14 試験に用いたフラックスの商品名:JS−64ND
((株)弘輝製)
【0092】・脱脂洗浄性評価 30メッシュのステンレス金網(10×20mm)に下
記金属加工油を含浸させ、100℃で30分間加熱して
作成した試験片を上記洗浄装置を用いて洗浄し、洗浄剤
の凝縮液でリンスした後蒸気洗浄して乾燥する。洗浄性
は目視評価する。評価は以下の基準による。 ○:加工油の残留なし △:一部に加工油の残留あり ×:加工油の残留あり 試験に用いた金属加工油:パークロロエチレン中に染料
(ズダン)0.1重量%、ユニカットGH35(商品
名、日本石油(株)製)を25重量%含有する液を調整
し、試験用金属加工油とした。
【0093】洗浄条件 洗浄槽 (A)17:2分間沸騰洗浄 蒸気ゾーン(D)19:2分間シャワーリンス(5L/
分)後,2分間静置
【0094】
【実施例15】表2に記載の組成で各成分を混合し、目
的の洗浄剤を得た。洗浄剤を用いて上記評価試験を行な
い、結果を表2にまとめた。(a)メチルパーフルオロ
ブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチルエーテ
ルの混合物、(b)一般式(1)で表されるグリコール
エーテルを含有する引火点を有さない洗浄剤と洗浄剤の
凝縮液で洗浄することにより、フラックス及び油に対す
る優れた洗浄が確認された。
【0095】
【比較例10】表2に記載の洗浄剤について実施例15
と同じ評価試験を行った。結果を表2にまとめた。
(a)メチルパーフルオロブチルエーテルとメチルパー
フルオロイソブチルエーテルの混合物だけではフラック
ス及び油に対する洗浄性がいずれも不充分であった。
【0096】[実施例16〜28及び比較例11] (8)液晶洗浄性試験 液晶に対する洗浄剤の洗浄性を、以下の操作により測定
した。液晶セルのシール剤で囲まれた、液晶室の外側に
あるギャップ部(ギャップ:6μm)に液晶を塗布し、
10分間放置することによりギャップ部を液晶で満たし
た。この液晶汚れのついた液晶セルを50℃の洗浄剤1
00mlで10分間超音波洗浄(100kHz、200
w)し、メチルパーフルオロブチルエーテルおよびメチ
ルパーフルオロイソブチルエーテルの混合物(商品名:
HFE7100、住友スリーエム(株)製)でリンスお
よび蒸気洗浄して乾燥する。洗浄性は液晶セルのギャッ
プ部を偏光顕微鏡で観察して評価する。評価基準は以下
の基準による。 ◎:ギャップ部に液晶汚れが全く残留しない ○:ギャップ部に液晶汚れが極微量残留する △:ギャップ部に液晶汚れの残留が少量残留する ×:ギャップ部に液晶汚れの残留が多量に残留する 試験に用いた液晶:ZLI−4792(メルクジャパン
社製)
【0097】
【実施例16〜28】表3に記載の組成で各成分を混合
し、目的の洗浄剤を得た。洗浄剤を用いて上記評価試験
を行ない、結果を表3にまとめた。(a)メチルパーフ
ルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチル
エーテルの混合物、(b)一般式(1)で表されるグリ
コールエーテルを含有する引火点を有さない洗浄剤と洗
浄剤の凝縮液で洗浄することにより、液晶に対する優れ
た洗浄が確認された。さらに、(e)1.013×10
5Paにおける沸点が20℃〜100℃の成分を添加す
ることにより、より優れた液晶洗浄性が得られた。さら
に、(f)酸化防止剤および紫外線吸収剤よりなる群か
ら選ばれる少なくとも一種以上の化合物を添加すること
によりより高い酸化安定性が得られた。
【0098】
【比較例11】表3に記載の洗浄剤について実施例と同
じ評価試験を行った。結果を表3にまとめた。(a)メ
チルパーフルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロ
イソブチルエーテルの混合物だけではフラックス及び油
に対する洗浄性がいずれも不充分であった。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【発明の効果】本発明の洗浄剤は、優れた洗浄性を有す
るとともに引火点がなく安全である。すなわち、引火点
を有さないものの、フラックスや液晶等の汚れに対する
溶解性に劣るメチルパーフルオロブチルエーテル、メチ
ルパーフルオロイソブチルエーテルおよびこれらの混合
物から選ばれる少なくとも一種以上の化合物単体に、一
般式(1)で表されるグリコールエーテルを添加するこ
とによって、引火点を有さないというメチルパーフルオ
ロブチルエーテル、メチルパーフルオロイソブチルエー
テルおよびこれらの混合物から選ばれる少なくとも一種
以上の化合物の特性をそのままに、例えば,フラックス
洗浄において、高いロジン溶解性を有するとともに基板
表面に残留する重合ロジン、ロジンの金属塩およびイオ
ン性物質に対する優れた洗浄性を有する洗浄剤となり、
さらに、1.013×105Paにおける沸点が20℃
〜100℃の炭化水素類を添加することで、より優れた
液晶洗浄性を有する洗浄剤を提供できる。洗浄剤が引火
点を有さないので、引火の危険性が低減され、洗浄機等
の設備上、引火,爆発等を防ぐための防爆構造とする必
要がなく、かつ、既存の洗浄設備をそのまま使用できる
ため低コストの洗浄システムを確立することが可能とな
る。また、1.013×105Paにおいて沸点が20
℃〜100℃の添加成分により、蒸気洗浄時の気相での
金属安定性の向上、洗浄剤の凝固防止等が可能となる。
【0103】本発明の組成物によれば、引火の危険を全
く心配せずにあらゆるタイプの汚れを容易に被洗物表面
から溶解洗浄する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄剤および洗浄方法を利用した洗浄
装置の一例である。
【図2】本発明の洗浄剤および洗浄方法を利用した洗浄
装置の一例である。
【図3】本発明の洗浄剤および洗浄方法を利用した洗浄
装置の一例である。
【符号の説明】
1 洗浄槽(A) 2 リンス槽(B) 3 蒸気発生槽 4 蒸気ゾーン 5 水分離槽(C) 6 ヒーター 7 ヒーター 8 超音波振動子 9 冷却管 10冷却管 11オーバーフロー配管 12オーバーフロー配管 13蒸気の流れ 14凝縮液用配管 15水分離後の凝縮液用配管 16オーバーフロー液用配管 17洗浄槽(A) 18リンス槽(B) 19蒸気ゾーン(D) 20水分離槽(C) 21ヒーター 22超音波振動子 23冷却管 24冷却管 25蒸気の流れ 26凝縮液用配管 27水分離後の凝縮液用配管 28組成物(g)の流れ 29洗浄槽(A) 30蒸気ゾーン(D) 31水分離槽(C) 32ヒーター 33ポンプ 34冷却管 35蒸気の流れ 36凝縮液用配管 37水分離後の凝縮液配管 38シャワー用の凝縮液配管 39シャワー用の凝縮液配管 40シャワーノズル 41シャワーノズル 42冷却管 43冷却管 44冷却管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23G 5/032 C23G 5/032 5/04 5/04 Fターム(参考) 3B201 AA46 AB01 AB45 BB12 BB13 BB14 BB21 BB82 BB83 BB94 BB95 CC01 4H003 DA14 DA15 DB02 DC02 DC03 DC04 EB07 EB09 ED26 ED28 ED29 FA45 4K053 QA04 RA04 RA36 RA41 RA48 SA04 SA06 SA18 TA22 XA11 XA15 XA38 YA02 ZA10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)メチルパーフルオロブチルエーテ
    ル、メチルパーフルオロイソブチルエーテルおよびこれ
    らの混合物から選ばれる少なくとも一種以上の化合物と
    (b)下記一般式(1)で表されるグリコールエーテル
    類から選ばれる少なくとも一種以上の化合物を含有する
    ことを特徴とする不燃性洗浄剤。 【化1】 (式中、R11はメチル基又はブチル基又はイソブチル
    基、R12は水素又はブチル基又はイソブチル基、R13
    14、R15は水素またはメチル基、nは0〜1の整数、
    mは1〜3の整数を示し、かつ、 R11がメチル基の場
    合には、R13、R14、R15の炭素数の総和とnの合計が
    2〜4の整数を示す)
  2. 【請求項2】 (c)下記一般式(2)で表されるグリ
    コールエーテル類から選ばれる少なくとも一種以上の化
    合物を含有することを特徴とする請求項1記載の洗浄
    剤。 R21O−(R22O)−R23 (2) (式中、R21は水素または炭素数1〜3のアルキル基又
    はアルケニル基、R22は炭素数2〜3のアルキレン基、
    23は炭素数1〜3のアルキル基またはアルケニル基、
    nは1〜3の整数を示す)
  3. 【請求項3】 (d)グリコールエーテルアセテート類
    およびヒドロキシカルボン酸エステル類からなる群から
    選ばれる少なくとも一種以上の化合物を含有することを
    特徴とする請求項1または2記載の洗浄剤。
  4. 【請求項4】 (e)1.013×105Paにおける
    沸点が20℃〜100℃の添加成分を含有する請求項1
    〜3のいずれか一項に記載の洗浄剤。
  5. 【請求項5】 (f)酸化防止剤および紫外線吸収剤よ
    りなる群から選ばれる少なくとも一種以上の化合物とを
    含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄剤
    で被洗物を洗浄した後、(g)少なくとも1種の化合物
    (a)を含有する組成物でリンスおよび/または蒸気洗
    浄することを特徴とする洗浄方法。
  7. 【請求項7】 組成物(g)が、添加成分(e)および
    化合物(f)よりなる群から選ばれる少なくとも一種の
    成分または化合物を含有するものである請求項6記載の
    洗浄方法。
  8. 【請求項8】 (A)請求項1〜5のいずれかに記載の
    洗浄剤により被洗物を洗浄するための洗浄槽、(B)組
    成物(g)によりリンスするためのリンス槽、引火点を
    有さない組成物(g)に含有される少なくとも一種の成
    分または化合物の蒸気を発生させるための蒸気発生槽、
    該蒸気発生槽から発生した蒸気で蒸気洗浄するための蒸
    気ゾーン、(C)発生した蒸気を凝縮した後、得られた
    凝縮液から水分を除去するための水分離槽、及び水分を
    除去された凝縮液をリンス槽(B)に戻す機構を有する
    洗浄装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄剤
    を構成する少なくとも一種の成分または化合物の蒸気を
    発生させるための加熱機構を有する請求項8の洗浄槽
    (A)、リンス槽(B)、(D)該洗浄槽(A)から発
    生した蒸気で蒸気洗浄するための蒸気ゾーン、水分離槽
    (C)及び水分を除去された凝縮液を該洗浄槽(A)に
    戻す機構を有する洗浄装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、リンス槽(B)の
    代わりに、該凝縮液を蒸気ゾーン(D)内でシャワーリ
    ンスする機構を有する洗浄装置。
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