JP2002079577A - シート状補強材の施工方法 - Google Patents

シート状補強材の施工方法

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JP2002079577A
JP2002079577A JP2000272336A JP2000272336A JP2002079577A JP 2002079577 A JP2002079577 A JP 2002079577A JP 2000272336 A JP2000272336 A JP 2000272336A JP 2000272336 A JP2000272336 A JP 2000272336A JP 2002079577 A JP2002079577 A JP 2002079577A
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sheet
reinforcing material
layer
film
molding material
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Application number
JP2000272336A
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English (en)
Inventor
Masaaki Fundou
正昭 分銅
Koji Takahata
耕治 高畠
Toshio Awaji
敏夫 淡路
Katsura Hayashi
桂 林
Yukiisa Ozaki
行功 尾崎
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化層が強度等の基本性能を充分に発揮しつ
つ、施工性を向上して接着不良を充分に抑制し、しか
も、硬化層表面の不具合の発生を抑制してシート状補強
材を重ね合わせて施工する方法を提供する。 【解決手段】 硬化性成形材料層の少なくとも片面に保
護フィルムを必須として有するシート状補強材を、該保
護フィルムを剥がし、該硬化性成形材料層の該保護フィ
ルムが剥がされた面の一部又は全部を重ね合わせて施工
する工程を含んでなるシート状補強材を施工する方法で
あって、該硬化性成形材料層は、該保護フィルムが接す
る面に不織布又は織布を有するシート状補強材の施工方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状補強材の
施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硬化性成形材料層を含んでなるシート状
補強材は、硬化前は柔軟性を有することから、任意のサ
イズや形状に加工することができたり、加工したものを
基材に施工したりすることが容易にできるものであり、
また、例えば、硬化性成形材料層が光硬化性であれば、
光硬化後は繊維強化プラスチックと同等の優れた機械
的、化学的、電気的特性等の基本性能を有するものであ
る。
【0003】このような硬化性成形材料層を含んでなる
シート状補強材は、加工や施工することが容易であって
充分な作業時間が確保でき、また、セメント硬化物、鋼
材、プラスチック、ゴム、陶磁器、石材、木材等の各種
の基材における多様な表面状態や複雑な形状に対応して
充分な密着性を有し、基材への接着不良による不具合の
発生が充分に抑制されたものであれば、各種の建造物、
機械類、自動車、船舶、家庭用品等における構造部材、
配管類、ライニング材等や、それらを補強するためや補
修するための補強材等として様々な用途に用いることが
できることとなる。
【0004】このようなシート状補強材を実際に施工す
る場合には、例えば、標準的な厚さ以上の厚さを要する
ときには、シート状補強材を重ね合わせることにより厚
さを稼ぎ、所要の厚さを得ることが行われる。また、標
準的な広さ以上の広さが必要となるときには、シート状
補強材を並べることによって広さを稼ぎ、所要の広さを
得ることが行われ、このときにシート状補強材どうしの
接合部分を強固なものとするために、シート状補強材の
一部を重ね合わせて接合することが行われることとな
る。更に、構造部材や配管類における管状物として、例
えば、樹脂パイプや金属パイプ等の配管に施工するとき
には、強度や耐久性等を高めるために、シート状補強材
の一部を重ね合わせて巻き付けることが行われることと
なる。
【0005】ところで、通常はシート状補強材がシート
モールディングコンパウンド(SMC)製造装置を用い
てキャリアフィルム上に硬化性成形材料層を形成して製
造されるものであり、このキャリアフィルムが保護フィ
ルムとなってシート状補強材の表面にある。このため、
シート状補強材を重ね合わせる工程を要する場合には、
保護フィルムが重ね合わせ部分に存在すると、硬化性成
形材料層を硬化させた後ではこれを剥がすことができ
ず、従って、硬化性成形材料層を硬化させる前に当該保
護フィルムを剥がしておくことが必要となる。
【0006】しかしながら、硬化性成形材料層が補強繊
維を含有することにより、優れた機械的特性等の基本性
能を発揮するものである場合には、硬化性成形材料層が
未硬化の状態で保護フィルムが剥がされると、硬化性成
形材料層の表面の平滑性が損なわれたり、補強繊維の一
部が表面から突出したりして、硬化性成形材料層が硬化
されてなる硬化層の表面に不具合が生じて表面外観を損
なうと共に、機械的特性等の基本性能を低下させる原因
となっていた。
【0007】特開昭56−157318号公報には、樹
脂パイプの外周にプライマーを塗布して紫外線硬化性プ
リプレグシートを巻き付け、その後、紫外線等により硬
化させることにより、FRPライニングによる補強方法
に比べて施工性を改善して、耐衝撃性や強度等を向上さ
せる樹脂パイプの補強方法が開示されている。しかしな
がら、このような補強方法でも、その性能が充分に発揮
されるように紫外線硬化性プリプレグシートの端部を重
ね合わせて巻き付けて施工する場合には、紫外線硬化性
プリプレグシートが未硬化の状態で予め保護フィルムを
剥がす必要があり、表面の平滑性が損なわれたり、補強
繊維の一部が表面から突出したりして表面に不具合が生
じるおそれがあった。
【0008】従って、硬化性成形材料を含んでなるシー
ト状補強材の施工においては、材料の取り扱い易さ、作
業時間の短縮、基材の表面状態、形状等への対応の必要
があり、また、硬化性成形材料の硬化後においては、優
れた表面外観や接着強度等の基本性能が発現されること
が要求されるが、シート状補強材を重ね合わせる工程を
要する場合には、優れた表面外観を確保して充分な基本
性能を発揮させることが困難であるという問題があっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みてなされたものであり、硬化層が強度等の基本性能
を充分に発揮しつつ、施工性を向上して接着不良を充分
に抑制し、しかも、硬化層表面の不具合の発生を抑制す
ることができ、かつシート状補強材の端部も容易に重ね
合わせて施工することのできる方法を提供することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的のた
めに、特定構造のシート状補強材を用いて施工するもの
である。具体的には、本発明は、硬化性成形材料層の少
なくとも片面に保護フィルムを必須として有するシート
状補強材を、上記保護フィルムを剥がし、上記硬化性成
形材料層の上記保護フィルムが剥がされた面の一部又は
全部を重ね合わせて施工する工程を含んでなるシート状
補強材を施工する方法であって、上記硬化性成形材料層
は、上記保護フィルムが接する面に不織布又は織布を有
する特定構造のシート状補強材を用いて行う施工方法で
ある。
【0011】本発明者らは、シート状補強材を重ね合わ
せて施工する方法についての問題点を綿密に精査したう
えで鋭意研究を行った結果、特定構造のシート状補強材
を用い、シート状補強材の施工方法を上述したものとす
ることにより、シート状補強材を重ね合わせて施工する
際に硬化性成形材料層から保護フィルムが剥がされると
きの問題点を解決できることを見い出した。つまり上記
特定構造のシート補強材は、硬化性成形材料層が保護フ
ィルムと接する面に不織布又は織布を有するため、重ね
合わせる部分の保護フィルムをはがすときに硬化性成形
材料層の表面の平滑性が損なわれたり、補強繊維の一部
が表面から突出したりすることが解消され、硬化性成形
材料層が硬化されてなる硬化層表面の不具合の発生を抑
制して、表面外観を損なうことがなく、機械的特性等の
基本性能を低下させることもなくなり良好な状態で端部
を重ね合わせて施工するこができることを見い出した。
また、上記シート状補強材が保護フィルムを有する面の
他の片面に粘着層を有する場合には、施工性も向上され
て各種基材との接着不良が充分に抑制されるという劇的
な効果が生じる事実に遭遇し、本発明に到達したもので
ある。以下に本発明を詳述する。
【0012】本発明におけるシート状補強材は、硬化性
成形材料層の少なくとも片面に保護フィルムを必須とし
て有する。このようなシート状補強材は、シート状又は
フィルム状である層状の材料を積層させてなるものであ
る。上記シート状補強材は、上記保護フィルムを有する
ことにより、形状安定性が向上すると共に、シートモー
ルディングコンパウンド(SMC)を作製する方法によ
り簡便に製造することができることになる。上記保護フ
ィルムのシート状補強材中での積層位置は、硬化性成形
材料層の少なくとも片面に積層されていれば特に限定さ
れず、例えば、硬化性成形材料層の片面に積層されてい
てもよく、両面に積層されていてもよいが、シート状補
強材が後述するような粘着層を有しない場合には、硬化
性成形材料層の両面に積層されていることが好ましい。
【0013】上記保護フィルムの形態としては特に限定
されず、例えば、遮光性フィルムや光透過性フィルム等
が挙げられるが、硬化性成形材料層が光硬化型である場
合には、光透過性フィルムの外側にさらに遮光性フィル
ムを設けたものを保護フィルムとすることが好ましい。
上記遮光性フィルムは、シート状補強材が加工や施工さ
れる間、硬化性成形材料層が硬化することによりシート
状補強材の加工性や施工性が損なわれることがないよう
に硬化性成形材料層を遮光する作用(遮光性)を有し、
かつ、シート状補強材を充分に加工や施工することがで
きる柔軟性を有するものである。このような遮光性フィ
ルムにより、シート状補強材の光硬化が防止されること
になる。
【0014】上記硬化性成形材料層は、硬化前はシート
状補強材を充分に加工や施工することができる可塑性や
柔軟性を有し、硬化後は充分な曲げ強度や曲げ弾性率等
の強度、耐久性を有し、樹脂や充填剤の種類により、耐
候性、耐水性、耐磨耗性、高電気特性等の充分な基本性
能を有する。このような硬化性成形材料層は、加工や施
工の作業を阻害するような表面のベタツキがないものが
好ましい。
【0015】本発明におけるシート状補強材では、硬化
性成形材料層は、保護フィルムが接する面に不織布又は
織布を有する。これにより、硬化前には、保護フィルム
が剥がされても硬化性成形材料層の表面の平滑性が確保
され、かつ補強繊維の一部が表面から突出することが抑
制されると共に、硬化性成形材料層が可塑性や柔軟性に
優れ、また、硬化後には、優れた強度、耐久性等の基本
性能を発揮することになると共に、硬化層表面の不具合
の発生が抑制されることになる。このとき、硬化性成形
材料層が保護フィルムと接する面に不織布を有する場合
では、硬化前に硬化性成形材料層の可塑性や柔軟性が高
いことに起因して施工性が優れることになるため、接着
不良の抑制効果が高くなって接着強度等が向上されるこ
とになる。また、硬化性成形材料層が保護フィルムと接
する面に織布を有する場合では、硬化前に硬化性成形材
料層の表面の平滑性を確保する効果や、補強繊維の一部
が表面から突出することの抑制効果が高いことに起因し
て硬化後の硬化層表面の不具合の発生がより抑制される
ことになる。本発明では、シート状補強材の用途や施工
条件等により硬化性成形材料層が保護フィルムと接する
面に不織布を有するか又は織布を有するかを適宜選択す
ることが好ましいが、硬化層表面の不具合の発生の抑制
効果と施工性とのバランスが優れることから硬化性成形
材料層が保護フィルムと接する面に不織布を有すること
が好ましい。
【0016】上記不織布や織布を形成する繊維としては
特に限定されず、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属
繊維、セラミックからなる繊維等の無機繊維;アラミ
ド、ポリエステル、ビニロン、フェノール、テフロン
(登録商標)等からなる有機繊維;天然繊維等が挙げら
れる。これらの中でも、硬化層の機械的強度等の基本性
能が優れ、また、入手が容易であることから、ガラス繊
維を用いることが好ましい。
【0017】本発明におけるシート状補強材はまた、硬
化性成形材料層の保護フィルムを有する面の他の片面に
粘着層を有することが好ましい。また、硬化性成形材料
層の保護フィルムを有する面の他の片面に内側から粘着
層及び離型層をこの順に有することが好ましい。上記粘
着層は、シート状補強材が用いられる基材において、充
分な接着性を有し、かつ、シート状補強材を充分に施工
することができる柔軟性を有するものである。これによ
り、シート状補強材が基材への密着性を有し、密着後、
硬化性成形材料層及び粘着層が形状保持性を有すること
になる。また、粘着剤の硬化後の硬化性成形材料層との
接着性、基材との接着性により、優れた接着強度を有す
ることになる。上記離型層は、シート状補強材が加工さ
れる間、粘着層を保護し、粘着層の粘着性を保ったまま
粘着層と離型層とを剥離することができる作用(離型
性)を有し、かつ、シート状補強材を充分に施工するこ
とができる柔軟性を有するものである。
【0018】本発明におけるシート状補強材の形態とし
ては、例えば、硬化性成形材料層の両面に保護フィルム
を有する形態;粘着層を有する場合には、硬化性成形材
料層の片面に、保護フィルムを有し、他の片面に粘着層
を有する形態;粘着層及び離型層を有する場合には、硬
化性成形材料層の片面に、保護フィルムを有し、他の片
面に内側から粘着層及び離型層をこの順に有する形態が
挙げられる。これらの形態により、硬化性成形材料層が
有する性能を各種の基材に対して充分に発揮させること
ができることになる。本発明におけるシート状補強材
は、本発明の効果を奏することになる限り、上述した以
外のシート状又はフィルム状である層状の材料を各層の
間やシート状補強材の外側の面に含んでいてもよい。こ
れらの層状の材料はそれぞれ単独であってもよく、2種
以上であってもよい。
【0019】本発明のシート状補強材の施工方法は、シ
ート状補強材を、保護フィルムを剥がし、硬化性成形材
料層の該保護フィルムが剥がされた面の一部又は全部を
重ね合わせて施工する工程を含む。これにより、シート
状補強材の一部又は全部が重ね合わされて基材に密着さ
れることになる。このような工程が必要とされる場合と
しては、例えば、シート状補強材が標準的な厚さ以上の
厚さを要するときに、シート状補強材を重ね合わせるこ
とにより厚さを稼ぎ、所要の厚さを得る場合;シート状
補強材が標準的な広さ以上の広さが必要となるときに、
シート状補強材を並べることによって広さを稼ぎ、所要
の広さを得ると共に、シート状補強材どうしの接合部分
を強固なものとするために、シート状補強材の一部を重
ね合わせて接合する場合;構造部材や配管類における管
状物として、例えば、樹脂パイプや金属パイプ等の配管
に施工するときに、強度や耐久性等を高めるために、シ
ート状補強材の一部を重ね合わせて巻き付ける場合等が
挙げられる。これらの場合に、硬化性成形材料層から保
護フィルムを剥がしながらシート状補強材を施工しても
よく、硬化性成形材料層から保護フィルムを剥がした後
にシート状補強材を施工してもよい。
【0020】上記工程は、本発明におけるシート状補強
材が、硬化性成形材料層の保護フィルムを有する面の他
の片面に粘着層を有することが好ましいことに対応し
て、硬化性成形材料層の片面に保護フィルムを有し、か
つ他の片面に粘着層を有するシート状補強材を、保護フ
ィルムを剥がし、硬化性成形材料層の保護フィルムが剥
がされた面の一部又は全部に粘着層の面の一部又は全部
を重ね合わせて施工する工程とすることが好ましい。こ
れにより、施工性が向上されて接着不良が充分に抑制さ
れることになる。また、施工されたシート状補強材にお
いて、硬化性成形材料層の保護フィルムが剥がされた面
の一部又は全部と粘着層の面の一部又は全部とが重ね合
わせられることから、該重ね合わせ部分の接着性が特段
に向上することになり、本発明の作用効果を充分に発揮
することができることになる。
【0021】本発明のシート状補強材の施工方法はま
た、上述した工程以外の他の工程を含んでいてもよい。
例えば、通常はシート状補強材を適当な大きさや形状に
加工する工程や、硬化性成形材料層を硬化させる工程等
が挙げられる。
【0022】上記施工方法において、シート状補強材を
基材に貼り付ける方法としては、例えば、粘着層を有し
ない形態では、シート状補強材の貼り付けに通常用いら
れるプライマーやパテ、接着剤等により貼り付けられる
ことになる。また、粘着層を有する形態では、該粘着層
により貼り付けられることになり、さらに、粘着層を介
して硬化性成形材料層が重ね合わせられて接合すること
となる。この場合では、本発明の作用効果をより充分に
発揮することができることになる。
【0023】上記施工方法では、シート状補強材が粘着
層を有する場合では、加工や施工することが容易であっ
て充分な作業時間が確保できて施工性に優れ、また、シ
ート状補強材が金属、プラスチック、ゴム、ガラス、陶
磁器、石材、木材等の各種の基材における多様な表面状
態や複雑な形状に対応して充分な接着性を有するもので
あることから、基材への接着不良による不具合の発生が
充分に抑制されることになる。また、硬化層が接着強度
等に優れ、機械的、化学的、電気的特性等の充分な基本
性能を有することから、各種の建造物、機械類、自動
車、船舶、家庭用品等における構造部材、配管類、ライ
ニング材等の多様な用途の施工に対応することができる
ことになる。
【0024】上記施工方法は、上述した各種のものを補
強するためや補修するために用いることができる。この
場合には、シート状補強材そのものを各種の基材に貼り
付けたり、シート状補強材でもって補強材料を各種の基
材に貼り付けたりすることができる。上記補強材料とし
ては特に限定されず、例えば、棒状、パイプ状、板状、
網状等の補強材が挙げられる。これらは単独で使用して
もよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、
予め本発明のシート状補強材と組み合わされても、施工
時に組み合わされてもよい。
【0025】上記補強材は、本発明におけるシート状補
強材を含み、必要に応じて、補強材料等を含んでなるも
のであり、本発明におけるシート状補強材が上述した作
用を有することから、各種の基材に対して充分な補強や
補修を行うことが容易にできるものである。このような
補強材を用いることもまた、本発明のシート状補強材の
施工方法の好ましい実施形態の一つである。
【0026】本発明におけるシート状補強材の硬化性成
形材料層を以下に説明する。本発明では、硬化性成形材
料層が補強繊維を含有するものであるときに好適に適用
されることになる。この場合には、硬化性成形材料層の
優れた機械的特性等の基本性能が損なわれることなく充
分に発揮されることになる。また、硬化層表面の不具合
の発生が抑制されると共に、シート状補強材が重ね合わ
せて施工されるため、シート状補強材を標準的な厚さ以
上の厚さや、標準的な広さ以上の広さで補強効果や補修
効果を損なうことなく施工することができることにな
る。また、管状物に対して、強度や耐久性等を高めて施
工することができることになる。
【0027】上記硬化性成形材料層の形態としては特に
限定されず、例えば、硬化性樹脂を含んでなる樹脂組成
物からなる光硬化型のシート等が挙げられ、光硬化性を
充分に発現するために樹脂組成物が光増感剤を更に含ん
でなることが好ましく、硬化層が充分な基本性能を有す
るものとなるために、補強繊維や充填剤を更に含んでな
る樹脂組成物からなるプリプレグシートであることが好
ましい。また、上記樹脂組成物を増粘させたシートやプ
リプレグシートであることが好ましい。
【0028】上記硬化性樹脂としては、重合体及び重合
性不飽和単量体を必須として含んでなるものであること
が好ましい。また、硬化性樹脂を含んでなる樹脂組成物
は、硬化性樹脂の他に、硬化剤等の樹脂組成物を構成す
るものを含んでなる。本明細書中において、樹脂組成物
とは、硬化性成形材料層を構成することになる材料をす
べて含んだ組成物を意味する。本発明のシート状補強材
の樹脂組成物を100重量%として、硬化性樹脂の含有
量は、好ましくは20〜95重量%である。さらに好ま
しくは、30〜80重量%で、さらに好ましくは、30
〜70重量%である。この配合される硬化性樹脂を基準
にして、各種配合材の含有量を、適宜設定することがで
きる。
【0029】上記硬化性樹脂としては、成形材料として
用いることができるものであれば特に限定されず、例え
ば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂(エ
ポキシアクリレート樹脂)、(メタ)アクリルシラッ
プ、ジアリルフタレート樹脂等のラジカル重合型樹脂;
エポキシ樹脂、アクリルウレタン樹脂等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。これらの中でも、ラジカル重合型樹脂が好ましく、
具体的には、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
樹脂(エポキシアクリレート樹脂)、(メタ)アクリル
シラップ、ジアリルフタレート樹脂から選択される少な
くとも一つのラジカル重合性樹脂が好ましい。より具体
的には、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂
(エポキシアクリレート樹脂)が、物性等の点で好まし
い。また、光硬化性の樹脂であることが好ましい。具体
的には、本発明のシート状補強材の硬化性成形材料層
は、光硬化型であることが好ましい。より好ましくは、
シート状補強材の加工性や施工性が向上すること、硬化
層が充分な基本性能を有することから、不飽和ポリエス
テル樹脂である。
【0030】上記不飽和ポリエステル樹脂としては特に
限定されず、例えば、酸成分と、アルコール成分とを縮
合させて得られる重量平均分子量(Mw)が数百〜数万
程度の不飽和ポリエステルを重合性不飽和単量体に溶解
してなるラジカル重合型樹脂等が挙げられる。不飽和ポ
リエステルに用いる酸成分としては特に限定されず、例
えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、無水イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、無
水シトラコン酸等の不飽和二塩基酸;フタル酸、無水フ
タル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、ヘット酸、メチルテトラヒドロ無水
フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等
の飽和二塩基酸;トリメリット酸、トリメリット酸無水
物、ピロメリト酸、ピロメリト酸二無水物等の三官能以
上の多塩基酸等が挙げられる。これらは単独で用いても
よく、2種以上を併用してもよい。
【0031】上記アルコール成分としては特に限定され
ず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素化
ビスフェノールA、ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド
付加物等のグリコール;グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の三官能以上のアルコ
ール;エチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピク
ロルヒドリン等のエポキシド等が挙げられる。これらは
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0032】上記不飽和ポリエステルにおける酸成分及
びアルコール成分の種類や使用量としては特に限定され
ず、例えば、硬化層に要求される基本性能等に応じて適
宜設定すればよい。上記酸成分のうち5〜100重量%
が不飽和二塩基酸であることが好ましい。また、酸成分
及びアルコール成分を縮合させる方法としては特に限定
されず、例えば、反応温度や反応時間等の反応条件も適
宜設定すればよい。また、ジシクロペンタジエン等のジ
エン化合物、末端官能性ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体等のゴム成分等の種々の成分により変性されて
もよい。
【0033】上記ビニルエステル樹脂としては特に限定
されず、例えば、エポキシ樹脂の末端に、ビニル系不飽
和カルボン酸を付加させて得られるビニルエステルを重
合性不飽和単量体に溶解してなるラジカル重合型樹脂等
が挙げられる。上記エポキシ樹脂としては特に限定され
ず、例えば、ビスフェノールタイプ、ノボラックタイ
プ、環状脂肪族タイプ、エポキシ化ポリブタジエンタイ
プ等のものが挙げられる。上記ビニル系不飽和カルボン
酸としては特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0034】上記ビニルエステルにおけるエポキシ樹
脂、ビニル系不飽和カルボン酸の種類や使用量としては
特に限定されず、硬化層に要求される基本性能等に応じ
て適宜設定すればよい。また、エポキシ樹脂及びビニル
系不飽和カルボン酸を付加重合させる方法としては特に
限定されず、例えば、反応温度や反応時間等の反応条件
も上記と同様に適宜設定すればよい。
【0035】上記(メタ)アクリルシラップとしては特
に限定されず、例えば、単量体である(メタ)アクリル
酸エステル、(メタ)アクリル酸エステルの重合体を含
んでなる混合物であり、必要に応じて、他の重合性不飽
和単量体を更に含んでなるラジカル重合型樹脂等が挙げ
られる。
【0036】上記(メタ)アクリル酸エステルとしては
特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリ
シジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、
(メタ)アクリルアミドを用いることもできる。これら
は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。こ
れらの中でも、シート状補強材の硬化層による基本性
能、外観、安全性等をより一層向上させることができる
ことから、メチルメタクリレート、又は、メチルメタク
リレートを主成分とする(メタ)アクリル酸エステルが
好ましい。
【0037】上記(メタ)アクリル酸エステルの重合体
は、(メタ)アクリル酸エステルや必要に応じて他の重
合性不飽和単量体を含んだものを単量体成分として重合
することにより得られ、その重合度としては特に限定さ
れない。上記(メタ)アクリルシラップにおける(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸エステル
の重合体等の種類や使用量としては特に限定されず、硬
化層に要求される基本性能等に応じて適宜設定すればよ
い。
【0038】上記硬化性樹脂における重合体と重合性不
飽和単量体との重量割合としては、硬化層に要求される
基本性能等に応じて適宜設定すればよく、特に限定され
ず、例えば、硬化性樹脂がラジカル重合型樹脂である場
合には、99/1〜20/80であることが好ましい。
99/1より重合性不飽和単量体の重量割合が少なくな
ると、硬化性が劣るおそれがあり、20/80より重合
性不飽和単量体の重量割合が多くなると、樹脂組成物の
粘度が低くなり過ぎて取り扱いにくくなり、また、硬化
層の強度等の基本性能が劣るおそれがある。より好まし
くは、95/5〜30/70であり、更に好ましくは、
90/10〜40/60である。
【0039】上記硬化性樹脂が二種以上の樹脂を含有
し、混合物となる場合、各々の樹脂の含有量としては特
に限定されない。また、上記硬化性樹脂としてラジカル
重合型樹脂を用いる場合には、上述したラジカル重合型
樹脂以外のラジカル重合型樹脂を含有してもよい。
【0040】上記重合性不飽和単量体とは、硬化性樹脂
に含まれるビニルモノマーや架橋剤等の重合性不飽和結
合を有する単量体を意味する。上記ビニルモノマーとし
ては、反応性モノマーであり、硬化時に上記重合体が有
する不飽和基と架橋反応するものであれば特に限定され
ず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、クロルスチレン、酢酸ビニル、アリルアルコー
ル、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレ
ングリコールモノアリルエーテル、アクリロニトリル、
マレイミド類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸
等の不飽和モノカルボン酸、及び、これら不飽和モノカ
ルボン酸のモノエステル;マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸、及び、
これら不飽和ジカルボン酸のモノエステル;エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アク
リレート等の多官能(メタ)アクリレート;ジビニルベ
ンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレー
ト、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレ
ート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0041】上記架橋剤としては特に限定されず、例え
ば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレー
ト;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリル
イソフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリル
イソシアヌレート等が挙げられる。これらは単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0042】上記硬化性樹脂におけるビニルモノマーや
架橋剤等の重合性不飽和単量体総量の含有割合としては
特に限定されず、例えば、硬化性樹脂がラジカル重合型
樹脂である場合には、硬化性樹脂の全重量に対して1〜
80重量%であることが好ましい。1重量%未満である
と、硬化性が劣るおそれがあり、80重量%を超える
と、樹脂組成物の粘度が低くなり過ぎて取り扱いにくく
なり、また、硬化層の強度等の基本性能が劣るおそれが
ある。より好ましくは、5〜70重量%であり、更に好
ましくは、10〜60重量%である。
【0043】上記樹脂組成物における硬化剤として好ま
しくは、樹脂に光硬化性を与える光増感剤等が挙げられ
る。上記光増感剤としては特に限定されず、例えば、
「表面」、27〔7〕(1989)山岡、p.548
や、「第3回ポリマー材料フォーラム要旨集」(199
4)佐藤、IBP18等に記載の可視光領域に感光性を
有する可視光用開始剤等が挙げられ、このような可視光
用開始剤を用いることが好ましい。上記光増感剤は単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。尚、光増
感剤は光硬化剤と呼称される場合もあり、本明細書中で
は、「光増感剤」と「光硬化剤」との用語を光増感剤に
統一して用いる。上記可視光用開始剤としては、380
〜780nmの波長域に感光性を有する光重合開始剤等
であれば特に限定されず、例えば、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエ
ーテル、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイ
ン、ベンジル、ジアセチル、アントラキノン、メチルア
ントラキノン、クロロアントラキノン、カンファーキノ
ン、アセトフェノン、アセトフェノンベンジル、ジメト
キシアセトフェノン、ジメトキシフェニルアセトフェノ
ン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケト
ン、ベンゾフェノン、トリメチルベンゾイルジフェニル
ホスフィンオキサイド等のカルボニル化合物;ジフェニ
ルサルファイド、ジフェニルジサルファイド、ジフェニ
ルスルフィド、ジチオカーバメート、メチルチオキサン
トン等の硫黄原子を有する化合物;α−クロロメチルナ
フタリン等の多縮合環系炭化水素のハロゲン化物類;ア
クリルフラビン、フルオレセン等の色素類;硝酸ウラニ
ル、塩化鉄、塩化銀等の金属塩類;p−メトキシベンゼ
ンジアゾニウム、ヘキサフルオロフォスフェート、ジフ
ェニルアイオドニウム、トリフェニルスルフォニウム等
のオニウム塩;ジシクロペンタジエニルチタニウム−ジ
(ペンタフルオロフェニル)等が挙げられる。また、有
機過酸化物/色素系、ジフェニルヨードニウム塩/色
素、イミダゾール/ケト化合物、ヘキサアリールビイミ
ダゾール化合物/水素供与性化合物、メルカプトベンゾ
チアゾール/チオピリリウム塩、金属アレーン/シアニ
ン色素、特公昭45−37377号公報に記載のヘキサ
アリールビイミダゾール/ラジカル発生剤等の公知の複
合開始剤系等も挙げられる。
【0044】上記光増感剤は、更に、紫外光領域から可
視光領域まで感光性を有する広領域感光剤を用いること
もできる。このような光増感剤としては、例えば、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,
6−トリメチルベンゾイル)−メチルフォスフィンオキ
サイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニ
ルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイ
ル−ジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフ
ィンオキサイド系化合物等が挙げられる。これらは、市
販品を用いることができ、例えば、Darocur11
73(商品名、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社
製、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン)とビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキ
サイド(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)と
を75/25(重量比)の割合で混合したイルガキュア
1700(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカル
ズ社製);イルガキュア184(商品名、チバ・スペシ
ャリティー・ケミカルズ社製、1−ヒドロキシ−シクロ
ヘキシル−フェニルケトン)とビス(2,6−ジメトキ
シベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォ
スフィンオキサイド(チバ・スペシャルティー・ケミカ
ルズ社製)とを75/25(重量比)の割合で混合した
イルガキュア1800(商品名、チバ・スペシャルティ
ー・ケミカルズ社製)や50/50(重量比)の割合で
混合したイルガキュア1850(商品名、チバ・スペシ
ャルティー・ケミカルズ社製);イルガキュア819
(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
ホスフィンオキサイド);Lucirin TPO(商
品名、BASF社製、2,4,6−トリメチルベンゾイ
ル−ジフェニルホスフィンオキサイド);Darocu
r1173(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカ
ルズ社製、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン)とLucirin TPOとを5
0/50(重量比)の割合で混合したDarocur4
265(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ
社製)等を用いることができる。
【0045】上記光増感剤の含有割合としては特に限定
されず、例えば、硬化性樹脂100重量部に対して0.
01〜10重量部であることが好ましい。0.01重量
部未満であると、硬化性成形材料層の光硬化性が劣るお
それがあり、10重量部を超えると、硬化層の基本性能
が劣るおそれがある。より好ましくは、0.05〜8重
量部であり、更に好ましくは、0.1〜5重量部であ
る。
【0046】上記樹脂組成物はまた、熱硬化剤等を含ん
でもよく、その場合には、硬化性成形材料層が熱硬化性
を有するものとなる。上記熱硬化剤としては特に限定さ
れず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート、クメンヒドロパーオキサイド、シクロ
ヘキサノンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカ
ーボネート、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等の有機過酸
化物;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2−フ
ェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニ
トリル等のアゾ化合物等のラジカル重合開始剤等が挙げ
られる。上記熱硬化剤の含有割合としては特に限定され
ず、例えば、硬化性樹脂100重量部に対して0〜10
重量部であることが好ましい。10重量部を超えると、
硬化層の基本性能が劣るおそれがある。より好ましく
は、0.01〜8重量部であり、更に好ましくは、0.
05〜5重量部である。
【0047】上記樹脂組成物は、更に、低収縮化剤、内
部剥離剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、減
粘剤、カップリング剤、増粘剤、着色剤、抗菌剤等を含
んでもよい。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。上記硬化性成形材料層が光硬
化性のものである場合、その光硬化性を阻害しないよう
に、これらの種類や使用量等を適宜設定して用いること
が好ましい。
【0048】上記低収縮化剤としては特に限定されず、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、三次元架橋ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、セルロースブチレート、アセテート(アセチルセル
ロース)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリカプ
ロラクトン、飽和ポリエステル等の熱可塑性ポリマー等
が挙げられる。上記低収縮化剤の含有割合としては特に
限定されず、例えば、硬化性樹脂100重量部に対して
0〜30重量部であることが好ましい。30重量部を超
えると、硬化層の強度等の基本性能が低下するおそれが
ある。より好ましくは、0〜15重量部である。上記内
部離型剤としては特に限定されず、例えば、シリコン系
樹脂やステアリン酸塩等が挙げられる。上記内部離型剤
の含有割合としては特に限定されず、例えば、硬化性樹
脂100重量部に対して0〜10重量部であることが好
ましい。10重量部を超えると、硬化層の基本性能が低
下するおそれがある。より好ましくは、0〜5重量部で
ある。
【0049】上記連鎖移動剤としては特に限定されず、
例えば、α−メチルスチレンダイマー;四塩化炭素;t
−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n
−ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン;チ
オフェノール、チオナフトール等の芳香族メルカプタ
ン;チオグリコール酸;チオグリコール酸オクチル、エ
チレングリコールジチオグリコレート、トルメチロール
プロパントリス−(チオグリコレート)、ペンタエリス
リトールテトラキス−(チオグリコレート)等のチオグ
リコール酸アルキルエステル;β−メルカプトプロピオ
ン酸;β−メルカプトプロピオン酸オクチル、1,4−
ブタンジオールジ(β−チオプロピオネート)、ペンタ
エリスリトールテトラキス−(β−チオプロピオネー
ト)等のβ−メルカプトプロピオン酸アルキルエステル
等が挙げられる。上記連鎖移動剤の含有割合としては特
に限定されず、例えば、硬化性樹脂100重量部に対し
て0〜5重量部であることが好ましい。5重量部を超え
ると、硬化性樹脂の硬化性が劣るおそれがある。より好
ましくは、0〜2重量部である。
【0050】上記重合禁止剤としては特に限定されず、
例えば、p−t−ブチルカテコール、p−メトキシフェ
ノール、ヒドロキノン、p−ベンゾキノン、クロラニ
ル、m−ジニトロベンゼン、ニトロベンゼン、p−フェ
ニルジアミン、硫黄、ジフェニルピクリルヒドラジル、
ジ−p−フルオロフェニルアミン、トリ−p−ニトロフ
ェニルメチル等が挙げられる。上記重合禁止剤の含有割
合としては特に限定されず、例えば、硬化性樹脂100
重量部に対して0〜5重量部であることが好ましい。5
重量部を超えると、硬化性樹脂の硬化性が劣るおそれが
ある。より好ましくは、0.001〜2重量部である。
上記紫外線吸収剤、上記減粘剤及び上記カップリング剤
としては特に限定されず、例えば、硬化性樹脂に対して
使用することができるものを用いることができ、これら
のそれぞれの含有割合としては特に限定されず、例え
ば、硬化性樹脂100重量部に対して、0〜5重量部で
あることが好ましい。5重量部を超えると、硬化性樹脂
の硬化性が劣るおそれがある。より好ましくは、0.0
5〜2重量部である。
【0051】上記増粘剤としては特に限定されず、例え
ば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の
多価金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム等の多価金属水酸化物;多官能イソシアネート等が挙
げられる。上記増粘剤の使用量としては特に限定され
ず、例えば、多価金属酸化物や多価金属水酸化物の場合
には、硬化性樹脂100重量部に対して0.1〜10重
量部であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜
5重量部である。また、多官能イソシアネート等の場合
には、硬化性樹脂100重量部に対して1〜30重量部
であることが好ましく、より好ましくは、3〜20重量
部であり、更に好ましくは、5〜15重量部である。上
記使用量未満であると、樹脂組成物が増粘しにくくなる
おそれがあり、上記使用量を超えると、樹脂組成物が増
粘し過ぎるおそれがある。更に適切に増粘させるため、
増粘剤を用いた樹脂組成物は、一定期間、常温で又は加
温して増粘反応を進行させる、いわゆる熟成工程を経
る。
【0052】上記着色剤としては特に限定されず、例え
ば、硬化性樹脂に対して使用することができる無機顔
料、有機顔料、及び、トナー等が挙げられる。上記抗菌
剤としては特に限定されず、例えば、硬化性樹脂に対し
て使用することができるものを用いることができる。上
記着色剤及び上記抗菌剤それぞれの使用量としては特に
限定されず、例えば、硬化性樹脂100重量部に対して
0〜10重量部であることが好ましい。より好ましく
は、0.1〜5重量部である。
【0053】上記樹脂組成物が補強繊維や充填剤等の補
強材を更に含むことにより、樹脂と補強材とが複合化さ
れ、硬化性成形材料層が強度等の基本性能に優れたもの
となる。上記補強繊維としては特に限定されず、例え
ば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックから
なる繊維等の無機繊維;アラミド、ポリエステル、ビニ
ロン、フェノール、テフロン等からなる有機繊維;天然
繊維等が挙げられる。また、これらの繊維の形態として
は特に限定されず、例えば、クロス(織物)状;チョッ
プストランドマット、プリフォーマブルマット、コンテ
ニュアンスストランドマット、サーフェーシングマット
等のマット状;チョップ状;ロービング状;不織布状等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。これらの中でも、ガラス繊維が好ま
しい。
【0054】上記補強繊維の使用量としては、例えば、
硬化性樹脂100重量部に対して、5〜100重量部と
なるようにすることが好ましい。5重量部未満であって
も、100重量部を超えても、硬化層の基本性能が低下
するおそれがある。より好ましくは、10〜65重量部
である。本明細書中において、樹脂組成物が補強繊維を
含むとは、例えば、樹脂組成物中に補強繊維を混合する
こと;樹脂組成物を補強繊維に含浸すること等を意味す
る。
【0055】上記充填剤としては特に限定されず、例え
ば、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、アルミナ、クレー、タルク、ガラ
スパウダー、ミルドファイバー、クリストバライト、シ
リカ(珪砂)、川砂、珪藻土、雲母粉末、石膏、ガラス
粉末等の無機充填剤;有機充填剤等が挙げられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、硬化層の機械的特性等の基本性能が向
上することから、水酸化アルミニウムを必須成分とする
ものであることが好ましい。また、耐摩耗性用途には、
クリストバライト、シリカ、川砂等が好ましい。このよ
うに、これらはシート状補強材が用いられる用途に応じ
て選択することが好ましい。
【0056】上記充填剤の使用量としては、例えば、硬
化性樹脂100重量部に対して0〜300重量部となる
ようにすることが好ましい。300重量部を超えると、
樹脂組成物の流動性が劣るため、硬化性成形材料層の作
製における作業性が低下するおそれがある。より好まし
くは、30〜280重量部である。
【0057】上記硬化性成形材料層は、例えば、上述し
た各成分を混合して樹脂混合溶液としてSMC(シート
モールディングコンパウンド)を作製する方法により得
ることができる。このような方法としては特に限定され
ず、例えば、キャリアフィルム上に樹脂混合溶液を塗布
して補強繊維を散布若しくは積載し、もう一枚のキャリ
アフィルムに樹脂混合溶液を塗布したもので挟み込んだ
り、又は、キャリアフィルム上に補強繊維を散布若しく
は積載して樹脂混合溶液を塗布したりした後、圧着・含
浸等し、熟成、増粘させることにより行うことができ
る。このとき、本発明におけるシート状補強材では、硬
化性成形材料層が保護フィルムと接する面に不織布又は
織布を有するものであることから、いずれかのキャリア
フィルム上に不織布又は織布を積層して硬化性成形材料
層を作製することになる。本発明のシート状補強材が有
する保護フィルムは、例えば、上記SMCマシン(製造
装置)等を用いて、本発明のシート状補強材を製造する
場合は、SMCマシン等のキャリアフィルムが、上記保
護フィルムになる。また、以下で説明するように、この
キャリアフィルムの材質を種々変更することで、所望の
材質の保護フィルムを有するシート状補強材を製造する
ことができる。例えば、保護フィルムとして、遮光性フ
ィルムや光透過性フィルムを使用することができる。な
お、上記記載のSMCマシンでの製造形態は、本発明の
シート状補強材の製造例の1例を示しただけであって、
特にその製造形態、製造方法においては限定されるもの
ではない。
【0058】上記硬化性成形材料層の厚みとしては特に
限定されず、例えば、0.1〜10mmであることが好
ましい。0.1mm未満であると、硬化層が充分な強度
を有しないおそれがあり、10mmを超えると、シート
状補強材の加工性や施工性が低下し、また、硬化性成形
材料層の光硬化性が低下するおそれがある。より好まし
くは、0.5〜5mmである。
【0059】本発明におけるシート状補強材の遮光性フ
ィルムを以下に説明する。上記遮光性フィルムの形態と
しては特に限定されず、例えば、紙や樹脂材料に遮光材
を蒸着、コーティング又は分散したフィルム等が挙げら
れる。また、これらを積層したものであってもよい。例
えば、このような紙や樹脂材料に遮光材を蒸着したフィ
ルムとしては、遮光材としてアルミニウム等の金属によ
る蒸着膜を片面又は両面に形成したフィルム等が挙げら
れ、遮光材をコーティングしたフィルムとしては、遮光
材として顔料等を分散した塗膜やインキ膜を片面又は両
面に形成したフィルム等が挙げられ、遮光材を分散した
フィルムとしては、遮光材として顔料等を分散したフィ
ルム等が挙げられる。
【0060】上記顔料としては、フィルムに遮光性を付
与することができるものであれば特に限定されず、例え
ば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜
鉛、酸化鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミ
ナ、カオリンクレイ、タルク、マイカ等の無機顔料、ア
ルミニウムやステンレス等の金属粉末、フタロシアニン
ブルー等の有機顔料、ミルドファイバー、コールダスト
等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0061】上記フィルムとしては、シート状補強材の
施工性を損なうことがない強度及び柔軟性並びに硬化性
成形材料に含まれるモノマーや溶媒に対する耐久性を有
するものであれば特に限定されず、例えば、紙や樹脂材
料により形成されるフィルム等が挙げられ、プレス加
工、エンボス加工等を施したものであってもよい。上記
紙としては特に限定されず、例えば、天然繊維、合成繊
維、無機繊維等により形成されるものが挙げられる。上
記樹脂材料としては特に限定されず、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、エ
チレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィン;
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル;テトラフルオロエチレン、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリモノクロロトリフルオロエチレ
ン等のフッ素樹脂;ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール、ポリアミド、ポリフェニレンエー
テル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサル
ホン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリメチルペンテン、アイオノマー樹脂、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアルコール、セルロー
スジアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。
【0062】上記遮光性フィルムの厚みとしては特に限
定されず、例えば、5〜2000μmであることが好ま
しい。5μm未満であると、遮光性フィルムが充分な剥
離に耐える強度を有しないおそれがあり、2000μm
を超えると、シート状補強材の施工性が損なわれるおそ
れがある。より好ましくは、10〜500μmである。
【0063】本発明におけるシート状補強材において用
いることができる光透過性フィルムを以下に説明する。
上記光透過性フィルムの形態としては特に限定されず、
例えば、光透過性フィルムを樹脂材料により形成される
フィルムとし、該フィルムが顔料等の光透過性を低下さ
せるものを含まないか、又は、硬化性成形材料層の光硬
化性を阻害しない程度に含むもの等が挙げられ、樹脂材
料により形成される臭気遮断フィルム;アルミ箔等の金
属材料により形成される臭気遮断フィルムからなる形態
や、これらのフィルムと他のフィルムとを積層した積層
フィルムからなる形態等であることが好ましい。
【0064】上記臭気遮断フィルムにおける樹脂材料と
しては、光透過性フィルムが硬化性成形材料層に含有さ
れる重合性不飽和単量体を透過しにくいものであれば特
に限定されず、例えば、ナイロン等のポリアミド系樹
脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等のポリエステル;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、塩化ビニル共重合体、セロハン、ポリビニ
ルアセタール(ビニロン)等が好ましい。
【0065】上記光透過性フィルムは、臭気遮断フィル
ムを上記樹脂材料により形成されるフィルムとした場
合、硬化性成形材料層に対する離型性を有するために、
硬化性成形材料層に対する離型性を有する離型性フィル
ムを臭気遮断フィルムに積層させた複層フィルムとする
ことが好ましい。この場合には、離型性フィルムが硬化
性成形材料層と接する面に位置することになる。
【0066】上記光透過性フィルムはまた、吸湿性があ
る場合には、臭気遮断フィルムが吸湿してしわが入った
り反り返ることを抑制するために、湿気を遮断する作用
を有する湿気遮断フィルムを臭気遮断フィルムの片面又
は両面に積層させた複層フィルムとすることが好まし
い。この場合には、湿気遮断フィルムが少なくとも硬化
性成形材料層と接する面の他の面に位置することにな
る。上記離型性フィルムや上記湿気遮断フィルムとして
は特に限定されず、例えば、ポリエチレンやポリプロピ
レン等の樹脂材料により形成されるフィルム等が挙げら
れる。
【0067】これらの複層フィルムとしては、例えば、
臭気遮断フィルム及び離型性フィルムを積層したフィル
ム;湿気遮断フィルム、臭気遮断フィルム及び離型性フ
ィルムをこの順で積層したフィルム等が挙げられる。上
記光透過性フィルムの形成は、例えば、積層フィルムと
する場合、通常の積層フィルムの作製方法により行うこ
とができる。
【0068】上記光透過性フィルムの厚みとしては特に
限定されず、例えば、3〜3000μmであることが好
ましい。3μm未満であると、光透過性フィルムが硬化
性成形材料層の表面状態を良好にすることができないお
それがあると共に、充分に臭気を抑制することができな
いおそれがある。3000μmを超えると、シート状補
強材の加工性や施工性が低下するおそれがある。より好
ましくは、10〜1000μmである。また、光透過性
フィルムにおける臭気遮断フィルムの厚みとしては特に
限定されず、例えば、3〜2000μmであることが好
ましい。3μm未満であると、光透過性フィルムが充分
に臭気を抑制することができないおそれがあり、200
0μmを超えると、光透過性フィルムを複層フィルムと
したときに、シート状補強材の加工性や施工性が低下す
るおそれがある。より好ましくは、5〜500μmであ
る。
【0069】本発明におけるシート状補強材において用
いることができる粘着層を以下に説明する。上記粘着層
の形態としては特に限定されず、例えば、支持体を有し
ない粘着剤層により形成されるフィルム;支持体を有す
る粘着剤層により形成されるフィルム等が挙げられる。
【0070】上記粘着剤層は、粘着剤を含むものであ
る。上記粘着剤としては特に限定されず、例えば、スチ
レン−ブタジエンゴム、イソブチレンゴム、イソプレン
ゴム、ブチルゴム等の合成ゴムや天然ゴムを主成分とす
るゴム系粘着剤;アクリル樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミド、ポリビニルメチルエーテル、
スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチ
レンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル等を主成
分とする合成樹脂系粘着剤等が挙げられる。これらは、
溶剤型、エマルション型、ホットメルト型、水溶性型等
のいずれでもよく、また、単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。これらの中でも、アクリル系の粘
着剤が好ましい。
【0071】上記粘着剤層は、必要に応じて、粘着付与
剤、可塑剤や、上述した添加剤等を含有してもよい。こ
れらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。上記粘着付与剤及び上記可塑剤としては、通
常、粘着剤に用いることができるものであれば特に限定
されず、例えば、粘着付与剤としては、ロジン、テルペ
ン系樹脂等の天然樹脂;クマロンインデン樹脂等の石油
炭化水素系樹脂;フェノール系樹脂;キシレン系樹脂等
が挙げられ、可塑剤としては、プロセスオイル等の石油
系可塑剤;液状ポリイソブチレン、液状ポリブテン等の
液状ゴム系可塑剤;二塩基酸エステル等の樹脂系可塑剤
等が挙げられる。
【0072】上記粘着層は、その性能が優れたものとな
ることから、硬化性を有するものであることが好まし
い。上記粘着層に硬化性を付与する方法としては特に限
定されず、例えば、粘着剤に上述した硬化性樹脂や光増
感剤等を含むことによって光硬化性のものとすることが
好ましい。この場合、硬化後に粘着層により形成される
接着層の接着強度等が向上することから、硬化性樹脂に
含まれる重合性不飽和単量体としては、多官能(メタ)
アクリレートであることが好ましい。これらの場合に
は、硬化性成形材料層中に含まれるスチレン等の重合性
不飽和単量体が粘着層に移行すると、該重合性不飽和単
量体が粘着層の硬化に寄与して、粘着層の硬化を充分に
行うことができることになる。
【0073】上記粘着剤層は、更に、充填剤や難燃剤等
を含んでもよい。これらはそれぞれ単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。粘着剤層が充填剤や難
燃剤を含むことにより、接着層の耐熱性や難燃性が向上
することになる。
【0074】上記充填剤としては特に限定されず、例え
ば、上述したものを用いることができ、中でも、水酸化
アルミニウムを用いることが好ましい。上記難燃剤とし
ては特に限定されず、例えば、ハロゲン系難燃剤;リン
系難燃剤;無機系難燃剤等の非ハロゲン系難燃剤等を用
いることができる。これらの中でも環境を汚染しないた
めに非ハロゲン系難燃剤を用いることが好ましい。
【0075】上記充填剤や上記難燃剤の使用量として
は、例えば、粘着剤100重量部に対して0〜100重
量部となるようにすることが好ましい。より好ましく
は、20〜80重量部である。充填剤や難燃剤の使用量
が上記の範囲を超えると、粘着層の粘着力等が低下する
おそれがある。
【0076】上記粘着剤層に用いられる支持体として
は、上記重合性不飽和単量体等が浸透するものであれば
特に限定されず、例えば、シート状補強材の施工性を損
なうことがない強度及び柔軟性並びに硬化性成形材料層
や粘着層に含まれる重合性不飽和単量体や溶媒に対する
耐久性を有するものを用いることができる。このような
支持体としては、例えば、紙や樹脂材料により形成され
る織布、不織布、発泡体等が挙げられ、プレス加工、エ
ンボス加工等を施したものであってもよい。上記紙とし
ては特に限定されず、例えば、天然繊維、合成繊維、無
機繊維等により形成されるもの等が挙げられる。
【0077】上記粘着剤層において、シート状補強材が
用いられる基材が劣化したセメント硬化物等であり、そ
の表面が粗面状態である場合には、支持体としてポリウ
レタンフォーム等の発泡体を用いることが好ましい。こ
れにより、基材表面の凹凸に追随して粘着層を密着させ
ることができることから、基材との接着性が向上し、基
材への接着不良による不具合の発生が充分に抑制される
こととなる。
【0078】上記粘着層の好ましい形態は、例えば、
(1)支持体を有しない粘着剤層により形成されるフィ
ルム;(2)上記重合性不飽和単量体が浸透する支持体
を有する粘着剤層により形成されるフィルム等の形態が
挙げられる。また、これらを積層したものであってもよ
い。上記(1)の形態は、シート状補強材が基材の表面
形状に対する追随性が向上し、施工が容易となるため、
充分な接着強度を安定的に発揮させることができること
から好ましい。また、上記(2)の形態は、粘着層の強
度、形状保持性や、シート状補強材の施工時における切
断加工等の作業性が向上することから好ましい。
【0079】上記(1)の形態では、トランスファテー
プを用いることができ、粘着剤として、分子量や架橋度
を向上した樹脂を含むものを用いることが好ましい。こ
れにより、取り扱い性や、シート状補強材の施工時にお
ける切断加工等の作業性が向上することになる。また、
上記(2)の形態では、重合性不飽和単量体が浸透しな
い支持体を有しない両面テープを好適に用いることがで
きる。
【0080】上記(2)の形態において、重合性不飽和
単量体が浸透する支持体としては、粘着層において硬化
性成形材料層から浸出して移行した重合性不飽和単量体
を浸透して粘着層全体に重合性不飽和単量体を含有する
構成となって硬化して接着層を形成し、該接着層全体と
して接着強度や耐熱性、耐久性等を向上することがで
き、また、シート状補強材の施工性を損なうことがない
強度及び柔軟性を有するものであれば特に限定されず、
例えば、上述した天然繊維、合成繊維、無機繊維等の繊
維により形成される紙や織布、不織布等が挙げられ、プ
レス加工、エンボス加工等を施したものであってもよ
い。これらの中でも、シート状補強材における基材の表
面形状に対する追随性の点から、機械漉き和紙等の和紙
やガラス繊維等の不織布を用いることが好ましい。
【0081】上記重合性不飽和単量体が浸透する支持体
の厚みとしては特に限定されず、例えば、1〜200μ
mであることが好ましい。1μm未満であると、粘着層
の強度、形状保持性や、施工時の切断加工等の作業性が
向上しないおそれがあり、200μmを超えると、重合
性不飽和単量体が浸透しにくくなるおそれがある。より
好ましくは、1〜100μmである。
【0082】上記粘着層の厚みとしては特に限定され
ず、例えば、3μm〜10mmであることが好ましい。
3μm未満であると、シート状補強材の基材に対する接
着不良が抑制されず、10mmを超えると、シート状補
強材の加工性や施工性が低下し、また、シート状補強材
の基本性能が低下するおそれがある。
【0083】本発明におけるシート状補強材において用
いることができる離型層を以下に説明する。上記離型層
の形態としては特に限定されず、例えば、上述した紙又
はポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂材料により形
成されるフィルム;アルミ箔等の金属材料により形成さ
れるフィルム等を離型剤処理したフィルム等が挙げられ
る。
【0084】上記離型剤としては特に限定されず、例え
ば、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレンワックス
等の離型性樹脂を主成分とするもの等が挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。上記離型剤層の形成は、例えば、フィルム、紙等の
支持体の片面に離型剤を塗布することにより行うことが
できる。これらの場合、塗布前にフィルムの表面をプラ
ズマ処理、コロナ放電処理、薬品処理等してもよい。
【0085】上記離型層の厚みとしては特に限定され
ず、例えば、3〜2000μmであることが好ましい。
3μm未満であると、離型層が充分な離型性を有しない
おそれがあり、2000μmを超えると、シート状補強
材の加工性や施工性が低下するおそれがある。より好ま
しくは、10〜500μmである。
【0086】上記離型層は、遮光性フィルムとともに硬
化性成形材料層の両面を遮光することにより、シート状
補強材の加工性や施工性、接着性等を向上して接着不良
を充分に抑制することができることから、遮光性を有す
るものであることが好ましい。上記離型層に遮光性を付
与する方法としては特に限定されず、例えば、遮光性を
有する紙やフィルムを用いることにより行うことができ
る。
【0087】本発明におけるシート状補強材の製造にお
いて、各層を積層させる順序や方法等としては特に限定
されず、例えば、上述したSMCを作製する方法におい
て、キャリアフィルムとして、光透過性フィルムを用い
ることにより、保護フィルムを硬化性成形材料層の両側
の面に積層させることができる。粘着層を用いる場合に
は、キャリアフィルムとして、光透過性フィルムと、粘
着層とを用いることにより、保護フィルムを硬化性成形
材料層の片側の面に、粘着層を硬化性成形材料層のもう
一方の片側の面に積層させることができる。粘着層及び
離型層を用いる場合には、キャリアフィルムとして、光
透過性フィルムと、粘着層及び離型層を積層したフィル
ムとを用いることにより、保護フィルムを硬化性成形材
料層の片側の面に、粘着層及び離型層を硬化性成形材料
層のもう一方の片側の面に積層させることができる。
【0088】本発明のシート状補強材の施工方法によ
り、硬化層が強度等の基本性能を充分に発揮しつつ、施
工性を向上して接着不良を充分に抑制し、しかも、硬化
層表面の不具合の発生を抑制してシート状補強材を重ね
合わせて施工することができることになるが、このよう
な施工方法に用いられるシート状補強材もまた、本発明
による好ましい実施形態の一つである。
【0089】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の一例として、
シート状補強材を施工した後の状態を図1(1)〜
(3)に斜視図にて、また、施工する前のシート状補強
材を図2(1)〜(3)に断面図にて示す。図1の
(1)では、円筒の形状をした基材にシート状補強材が
二重に重ね合わせられて巻き付けられ、貼り付けられて
いる。(2)では、板状の形状をした基材にシート状補
強材が一部を重ね合わせられて貼り付けられている。
(3)では、管状物にシート状補強材が一部を重ね合わ
せられて順次巻き付けられ、貼り付けられている。これ
らの場合のシート状補強材は、施工する前には、図2
(2)に示されるように、硬化性成形材料層の片面に保
護フィルムを有し、他の片面に粘着層のみを有するか、
又は、図2(3)に示されるように、硬化性成形材料層
の片面に保護フィルムを有し、他の片面に内側から粘着
層及び離型層をこの順で有するものである。本発明で
は、これらのシート状補強材において、硬化性成形材料
層が保護フィルムと接する面に不織布又は織布を有して
いる。シート状補強材が硬化性成形材料層の片面に粘着
層のみを有する場合には、粘着層が内側になるように紙
管等に巻き取られて保管されて供給されることになる。
これらの場合、シート状補強材を保管や輸送等する間
は、遮光性を有するアルミ蒸着フィルム製等の包装材や
缶等にシート状補強材を入れておくことが好ましい。
【0090】上記シート状補強材を図1に示すように施
工するには、硬化性成形材料層から保護フィルムを剥が
し、また、離型層があるときには離型層を剥がして粘着
層を基材に密着させると共に、シート状補強材の重ね合
わせ部分にも密着させることにより行うことができる。
この場合には、硬化性成形材料層から保護フィルムの全
部を剥がして施工してもよく、硬化性成形材料層からシ
ート状補強材の重ね合わせ部分に対応する保護フィルム
の一部を剥がして施工してもよい。また、保護フィルム
を剥がしながら施工してもよく、予め保護フィルムを剥
がしてから施工してもよい。
【0091】上記シート状補強材を施工する際には、シ
ート状補強材の接着性を向上するために、基材の表面が
下地処理されたものであってもよく、また、シート状補
強材の接着不良による不具合の発生が充分に抑制される
ことになる限り、基材の表面が下地処理されたものでな
くてもよい。また、接着不良による不具合の発生が充分
に抑制されることになるように、シート状補強材に圧力
を加えて貼り付けたり巻き付けたり、基材と粘着層との
間や、シート状補強材の重ね合わせ部分に入った空気を
抜く操作等を行ってもよい。このように施工した後に、
硬化性成形材料層を硬化させることになる。
【0092】図1では、シート状補強材が図2(2)及
び(3)に示されるように粘着層を有するものを施工し
た場合であるが、シート状補強材が粘着層を有しない場
合、例えば、図2(1)に示されるように、硬化性成形
材料層の片面に保護フィルムを有する場合や、図示しな
いが、硬化性成形材料層の両面に保護フィルムを有する
場合等では、シート状補強材を施工するには、基材表面
にプライマーやパテ、接着剤等を塗布し、硬化性成形材
料層から保護フィルムを剥がして基材に密着させると共
に、シート状補強材の重ね合わせ部分にも密着させるこ
とにより行うことができる。このようにプライマーを用
いる場合には、充分に乾燥させた後に施工することが好
ましい。上記プライマーやパテ、接着剤としては、硬化
性成形材料層を基材に充分に接着することができるもの
であれば特に限定されない。
【0093】上記硬化性成形材料層は、例えば、光硬化
性の成形材料層である場合には、活性エネルギー線を照
射することにより硬化することになる。このような活性
エネルギー線としては特に限定されず、例えば、太陽光
線、紫外線、赤外線、電子線、放射線、レーザー光線、
高周波、マイクロ波等が挙げられる。これらは単独で用
いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記活性エネ
ルギー線の照射は、屋外等においては太陽光線を用いて
行うことができるが、硬化性成形材料層を充分に硬化さ
せる場合や、充分な太陽光線の照射を行うことができな
い場合においては、例えば、活性エネルギー線の照射装
置を用いて行うことができる。
【0094】上記活性エネルギー線の照射装置としては
特に限定されず、例えば、紫外線蛍光ランプ、低圧水銀
ランプ、(超)高圧水銀ランプ、キセノンランプ、マー
キュリーハロゲンランプ、アルゴングローランプ、写真
照明用ランプ、カーボンアーク灯、タングステン灯、白
熱灯、エキシマレーザー照射装置等が挙げられる。
【0095】本発明におけるシート状補強材の硬化時間
としては特に限定されず、例えば、太陽光線を用いて硬
化させる場合には、1分〜10時間で硬化するように設
定することが好ましく、紫外線を用いて硬化させる場合
には、1分〜5時間で硬化するように設定することが好
ましい。また、直射日光で1時間以内で硬化するように
設定することが好ましい。本発明におけるシート状補強
材が硬化した後は、その表面に塗装等を施してもよい。
【0096】図1(1)〜(3)の形態においては、シ
ート状補強材を重ね合わせることにより、(1)の場合
では、シート状補強材が所要の厚さとなって強度等の基
本性能が高められ、(2)の場合では、シート状補強材
が所要の広さとなると共に、シート状補強材どうしの接
合部分が強固なものとなり、(3)の場合では、管状物
の強度や耐久性等が高められることになる。そのうえ、
硬化層が強度等の基本性能を充分に発揮しつつ、硬化性
成形材料層が未硬化の状態で保護フィルムが剥がされる
ことに伴う硬化性成形材料層の表面平滑性の低下や、補
強繊維の一部が表面から突出することが抑制されて、硬
化層表面の不具合の発生が抑制されることになる。これ
により、シート状補強材の補強効果や補修効果が充分に
発揮されるようにシート状補強材を施工することができ
ることになる。なお、施工条件により、遮光性のあるフ
ィルムであれば、その保護フィルムを取り去ってからシ
ート状補強材を設置して施工してもいいし、かさね合わ
せ部分ができるごとに、下層になる材料の保護フィルム
を取り去り、施工してもかまわない。また、遮光性がな
いフィルムが保護フィルムであるシート材料の場合で
は、シート状補強材の硬化層が光硬化性の場合には、接
着が必要な端部の部分の保護フィルムを取り去り、2つ
の保護フィルムを取り去ったシートの材料層を重ね合わ
せ施工し、光で全体が硬化後に、全体の保護フィルムを
取り去ってもよい。つまり、遮光性がなければ、このシ
ート状補強材は基材上に設置施工するだけで、良好な基
材との密着性を確保することができる。また、本発明の
シート状補強材を用いて重ね合わせて施工する場合の1
例である、例えば、シートの端部を重ねる場合、その端
部は、保護フィルムを取り除いて重ねることでより良好
な端部の施工処理が可能となる。本発明のシート状補強
材における、重ねる施工形態は、勿論端部だけではな
い。本発明のシートを施工するときの重ねる状態は特に
限定されない。この場合、シート状補強材は、遮光性の
ない保護フィルムに覆われているので、最終の硬化完了
までに、スチレン等の臭気の揮散が抑えられる。よって
好ましい施工条件となる。この場合、透明性があり(つ
まり遮光性がなく)かつ臭気遮断性のあるフィルムを採
用することが好ましい。このように、保護フィルムの材
質、施工条件等を考慮し、適宜本発明のシート状補強材
の保護フィルム構成を選択できるし、また施工条件の適
宜工夫が可能である。なお、図1から3はその施工例の
一部である。本発明のシート状補強材の施工形態は、こ
の図1から3に限定されるものではない。以上まとめる
と、本発明のシート状成形材料は、保護フィルムが接す
る面に不織布又は織布構造があるので、保護フィルムを
除去した場合でもその保護シート除去面がきれいであ
り、シート同士を張り合わせて施工する場合、その保護
シート除去面のけば立ち等が抑えられる。その結果、重
ね合わせ施工が容易、また結果として得られた成形体の
重ね合わせた部分(端部でも全面でもパイプ状の様に部
分的でもよい)の面がきれいになる。また、一度除去し
た保護フィルムを再利用して、重ね合わせたシートの材
料部分を再度上から重ねることで、本発明のシート状成
形材料の、圧着処理、脱泡処理が可能で、シート状成形
材料同士や、基材との密着性が必要な施工条件にも対応
可能な施工方法となる。また、必要に応じ、その時、再
度重ねて用いた保護フィルムは本発明のシート状材料
が、感光硬化し終わるまで、感光性材料からのラジカル
重合性モノマー等の揮発を防止することもでき、施工時
の臭気等の問題の解決が可能となる。よって、上記記載
の施工方法は、実施形態として好ましい施工方法であ
る。
【0097】図1(1)〜(3)の形態においてはま
た、シート状補強材を粘着層により基材と接着させる
と、(1)シート状補強材の重ね合わせ部分を充分に接着
することができること、(2)プライマーやパテによる施
工を必要とせず、シート状補強材の施工工程を簡略化し
て施工コストを抑制することができること、(3)接着作
業が容易であり均一に接着することができたり、シート
状補強材の柔軟性が充分に保たれていたりすることか
ら、シート状補強材を安定的に基材へ接着させることが
でき、接着不良が充分に抑制されること、(4)各種の基
材に対して接着性を有し、また、基材を溶剤等で侵すお
それがないこと、(5)粘着層が硬化性成形材料層に含ま
れるスチレン等の重合性不飽和単量体が浸透しない支持
体を有しないものである場合や、表面処理が施された支
持体を有するものである場合には、硬化性成形材料層に
含まれるスチレン等の重合性不飽和単量体等が粘着層に
移行することによる不具合を解消して接着強度や耐久性
等が向上されること、(6)粘着層により、硬化性成形材
料層に含まれる重合性不飽和単量体がシート状補強材か
ら揮散されることが抑制されること等から、これらの相
乗的な作用により、シート状補強材の施工や硬化時にお
ける取り扱い易さや作業性が向上し、各種の基材に対し
てシート状補強材の接着強度や耐久性等が特段に向上し
てシート状補強材を各種の基材や用途に適用することが
できることになる。
【0098】本発明では、保護フィルムの外側に遮光性
フィルムを重ねて用いる場合には、シート状補強材の施
工前や施工中において、硬化性成形材料層の両面が、遮
光性フィルム、光透過性保護フィルム及び粘着層、離型
層等により覆われていることから、硬化性成形材料層の
両面が遮光されることになり、硬化性成形材料層から遮
光性フィルムが剥がされるまで、硬化性成形材料層の硬
化が抑制されてシート状補強材の柔軟性が充分に保たれ
ることから、シート状補強材の施工性が損なわれること
が抑制されて、充分な作業時間が確保でき、また、シー
ト状補強材を基材に対して充分に密着させることができ
ることになる。更に、シート状補強材を任意の大きさや
形状に加工する間に、硬化性成形材料層に含まれるスチ
レン等のビニルモノマーがシート状補強材から揮散され
ることが抑制されることになる。これにより、硬化性成
形材料層が充分に硬化することになり、また、作業中の
臭気を抑制することができることになる。
【0099】上記シート状補強材では、硬化性成形材料
層が充分に硬化して、機械的、化学的、電気的特性等の
基本性能を有するものとなる。このとき、遮光性フィル
ムを剥がした後に硬化性成形材料層が硬化し始めること
から、遮光性フィルムを剥がした後、1分〜1時間程度
の短時間で硬化するように硬化性成形材料層の光硬化性
を設定することができることになる。これにより、作業
時間を短縮することができ、また、硬化性成形材料層が
未硬化の状態で汚れが付着して取れにくくなることを防
止することができることになる。
【0100】上記シート状補強材ではまた、粘着層が硬
化性を有するものである場合には、硬化性成形材料層と
共に粘着層もより強固に硬化して、基材との接着性をよ
り向上させることができることから、シート状補強材が
接着性に優れたものとなる。これにより、シート状補強
材の基本性能をより向上させることができる。なお、遮
光性フィルムや離型層により粘着層の硬化性も保存され
ることから、遮光性フィルムや離型層を取り除いた後は
粘着層が有する硬化作用を充分に発揮させることができ
ることになる。この場合、シート状補強材の接着性を充
分なものとするために、硬化性成形材料層の硬化が粘着
層の硬化よりも速くなるように設定することが好まし
い。これにより、硬化性成形材料層が粘着層を締めつけ
ることにより、シート状補強材の環状物に対する接着強
度を充分なものとし、かつ、シート状補強材が管状物を
充分に締めつけて強化することにより、管状物の耐圧強
度や耐久性等の基本性能が特段に向上することになる。
【0101】本発明のシート状補強材の施工方法はこれ
らの実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記
図1(1)では、円筒の形状をした基材にシート状補強
材を二重より多く重ね合わせて巻き付けてもよく、ま
た、シート状補強材の一部のみを重ね合わせて巻き付け
てもよい。(2)では、板状の形状をした基材にシート
状補強材の全部を重ね合わせてもよい。(1)〜(3)
では、シート状補強材の重ね合わされる幅を用途や要求
される性能等に合わせて適宜設定することができる。
【0102】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、「部」は、「重量部」を示す。
【0103】合成例1 温度計、窒素ガス導入管、及び、撹拌機を備えた反応器
としての四ツ口フラスコに、飽和二塩基酸としてのイソ
フタール酸498部、並びに、多価アルコールとしての
プロピレングリコール418部及びジプロピレングリコ
ール670部を仕込んだ後、フラスコ内を窒素ガス置換
した。次に、この混合物を撹拌しながら最高温度が21
5℃となるように加熱し、脱水反応を行った。これによ
り、酸価が10になったところで温度を50℃に下げ、
更に、不飽和二塩基酸としての無水マレイン酸を686
部仕込み、最高温度が215℃となるように加熱し、脱
水反応を継続して酸価が28の不飽和ポリエステルを得
た。そして、この不飽和ポリエステル60部、ビニルモ
ノマーとしてのスチレン40部、及び、安定剤としての
ハイドロキノン0.02部を混合することにより、不飽
和ポリエステル樹脂Aを得た。
【0104】合成例2 温度計、窒素ガス導入管、及び、撹拌機を備えた反応器
としての四ツ口フラスコに、ビスフェノールAとエピク
ロルヒドリンとの反応により得られたエポキシ当量18
9のエピクロン850(商品名、大日本インキ化学工業
社製)458部、メタクリル酸215部、ハイドロキノ
ン0.35部及びトリエチルアミン2.1部を加えて、
含酸素気流中で110℃まで昇温し、6時間反応させて
重合性ビニル基を有するエポキシアクリレートを得た。
そして、このエポキシアクリレート65部、ビニルモノ
マーとしてのスチレン35部、及び、安定剤としてのハ
イドロキノン0.02部を混合することにより、エポキ
シアクリレート樹脂Bを得た。
【0105】実施例1 硬化性樹脂として合成例1で得られた不飽和ポリエステ
ル樹脂A 100部、増粘剤としてMgO#20(商品
名、協和化学工業社製)1.4部、充填剤として水酸化
アルミニウムであるB−308(商品名、アルコア化成
社製)110部、光開始剤としてダロキュアー1173
(商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
1.0部、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン50
0ppm、及び、スチレン5部を添加し、ディスパーに
て10分間撹拌して樹脂混合溶液を得た。この溶液の粘
度は、3.55Pa・s(25℃)であった。
【0106】SMC含浸機に、幅500mmのキャリア
フィルムとして、遮光材として黒色顔料を分散して遮光
性を付与したポリエチレンフィルム(遮光性フィルム)
をセットした。このキャリアフィルムを移動させ、その
上にナイフコーターにより幅400mmで上記樹脂混合
溶液を均一に塗布し、その層の上にガラスロービングで
あるAF210W(商品名、旭ファイバーグラス社製)
を自動カッターで約1インチに切断したガラスチョップ
を20重量%となるように散布した。その積層物の上
に、保護フィルムとして同じ遮光性フィルムを外側にラ
ミネートしたナイロンフィルム(光透過性フィルム)を
キャリアフィルムとし、この上にガラス不織布EPL−
4025(日本バイリン社製)を積層させた後に上記と
同様に樹脂混合溶液を塗布した層で覆い、含浸ロールに
よる脱泡、含浸を行った後、紙管に巻き取った。紙管ご
とアルミ蒸着ポリエステルフィルム製の包装材で密封包
装した後、これを40℃で48時間熟成、増粘した。こ
れにより、遮光性フィルム、硬化性成形材料層、光透過
性フィルム及び遮光性フィルムがこの順で積層され、該
硬化性成形材料層が光透過性フィルムと接する面に不織
布を有する本発明におけるシート状補強材(光硬化プリ
プレグFRPシート)を得て保管した。
【0107】得られた光硬化プリプレグFRPシートを
硬化性成形材料層の不織布の面が外側(基材側と反対
側)となるように、太陽光がよくあたる場所で、基材と
して約1m2 の鋼板製溝蓋(厚さ1mm冷間圧延鋼板
製)を用いて、図1(2)に示すように鋼板表面の全面
に接着硬化施工した。尚、基材は、光硬化プリプレグF
RPシートを接着する部分に、前もって、汚れ、油質、
ワックス等を充分に除去しておいた。施工は、光硬化プ
リプレグFRPシートを包装材から取り出し、接着施工
に必要な大きさに切断する加工工程、プライマー(マイ
ティグリップ−9036、商品名、イーテック社製)を
300gr/m2 の量を塗布し充分に乾燥させるプライ
マー処理工程、両面の遮光性フィルムを剥がして2つの
光硬化プリプレグFRPシートの端部を、重ね合わせ部
の保護フィルムをはがして重ね合わせて基材に密着させ
る密着工程、太陽光にて硬化させる硬化工程により、硬
化するまでに要した作業時間は2時間であった。この施
工における作業性(施工性)と硬化層の表面状態を以下
の基準により評価した。
【0108】施工性 ◎:光硬化プリプレグFRPシートの施工作業の時間が
かからず、光硬化プリプレグFRPシートの柔軟性が充
分であることから、作業を早く容易に行うことができ
た。 ○:光硬化プリプレグFRPシートの施工作業の時間が
かかるが、光硬化プリプレグFRPシートの柔軟性が充
分であることから、作業を行うことができた。 △:光硬化プリプレグFRPシートの施工作業の時間が
かからないが、光硬化プリプレグFRPシートの柔軟性
が充分でないことから、作業を行うことが容易ではなか
った。 ×:光硬化プリプレグFRPシートの施工作業の時間が
かかり、光硬化プリプレグFRPシートの柔軟性が充分
でないことから、作業を行うことが困難であった。
【0109】硬化層の表面状態 ◎:硬化層表面の平滑性に優れ、補強繊維の一部が表面
から突出していることはないことから、硬化層の表面に
不具合はなく、表面外観が優れていた。 ○:硬化層表面の平滑性に優れているが、補強繊維の一
部が若干表面から突出していることから、硬化層の表面
に若干の不具合があるが、表面外観は良好であった。 △:硬化層表面の平滑性に若干劣り、補強繊維の一部が
若干表面から突出していることから、硬化層の表面に若
干の不具合があり、表面外観が若干劣っていた。 ×:硬化層表面の平滑性に劣り、補強繊維の一部が表面
から突出していることから、硬化層の表面に不具合があ
り、表面外観が劣っていた。
【0110】実施例2 実施例1において得られた光硬化プリプレグFRPシー
トの硬化性成形材料層の不織布がある面と反対側の面の
遮光性フィルムを剥がしながら両面粘着テープを離型層
が外側になるようにして貼り合わせ、遮光性フィルム、
光透過性フィルム、硬化性成形材料層、粘着層及び離型
層がこの順で積層され、該硬化性成形材料層が保護フィ
ルムと接する面に不織布を有する光硬化プリプレグFR
Pシートを得た。これを両面粘着テープの離型紙を内側
にして紙管に巻き取った後、紙管ごとアルミ蒸着ポリエ
ステルフィルム製の包装材で密封包装して保管した。
【0111】得られた光硬化プリプレグFRPシートを
粘着層により、実施例1と同様にして鋼板に接着硬化施
工した。施工は、光硬化プリプレグFRPシートを包装
材から取り出し、接着施工に必要な大きさに切断する加
工工程、重ね合わせ部の保護フィルムと離型紙を剥がし
て2つの光硬化プリプレグFRPシートを重ね合わせて
基材に密着させる密着工程、太陽光にて硬化させる硬化
工程により、硬化するまでに要した作業時間は1時間で
あった。その評価を実施例1と同じようにして結果を表
1に記載した。尚、評価において、試験条件は実施例1
と同様になるようにした。
【0112】実施例3 実施例2において得られた光硬化プリプレグFRPシー
トを粘着層により、実施例1と同様にして、基材として
直径200mmの円筒(厚さ1mm冷間圧延鋼板製)を
用いて、図1(1)に示すように幅150mmで円筒の
周囲全体に二重に重ね合わせて接着硬化施工した。尚、
基材は前もって、汚れ、油質、ワックス等を充分に除去
しておいた。この接着施工においては、太陽不足部分が
あるため、太陽光にて硬化させる硬化工程の後に、太陽
光不足部分(日陰部分)にハンディタイプ紫外線照射装
置(ハンディキュアー800:ウシオ電気社製)を用い
て硬化させる補助硬化工程を行った。硬化するまでに要
した作業時間は30分であった。その評価を実施例1と
同じようにして結果を表1に記載した。尚、評価基準
は、実施例1と同様になるようにした。
【0113】実施例4 実施例2において、不飽和ポリエステル樹脂Aを合成例
2で得られたエポキシアクリレート樹脂Bとし、増粘剤
としてMgO#20 1.4部をメチレンジイソシアネ
ートであるスミジュール44V20(商品名、住友化学
工業社製)11部としたこと以外は同様にして光硬化プ
リプレグFRPシートを得た。得られた光硬化プリプレ
グFRPシートを実施例3と同様にして接着硬化施工し
た。硬化するまでに要した作業時間は30分であった。
その評価を実施例1と同じようにして結果を表1に記載
した。尚、評価基準は、実施例1と同様になるようにし
た。
【0114】比較例1 実施例1において、キャリアフィルム上に不織布を積層
させなかったことと光透過性フィルムを用いなかったこ
と以外は同様にして、遮光性フィルム、硬化性成形材料
層及び遮光性フィルムがこの順で積層されてなる比較の
光硬化プリプレグFRPシートを得た。得られた光硬化
プリプレグFRPシートを、実施例1と同様にして接着
硬化施工した。硬化するまでに要した作業時間は2時間
30分であった。その評価を実施例1と同じようにして
結果を表1に記載した。尚、評価基準は、実施例1と同
様になるようにした。
【0115】比較例2 比較例1において、基材として直径200mmの円筒
(厚さ1mm冷間圧延鋼板製)を用いて、図1(1)に
示すように幅150mmで円筒の周囲全体に二重に重ね
合わせて接着硬化施工したこと以外は同様にして、比較
の光硬化プリプレグFRPシートを接着硬化施工した。
この接着施工においては、太陽不足部分があるため、実
施例3と同様にして補助硬化工程を行った。硬化するま
でに要した作業時間は1時間であった。その評価を実施
例1と同じようにして結果を表1に記載した。尚、評価
基準は、実施例1と同様になるようにした。
【0116】
【表1】
【0117】表1から明らかなように、実施例1〜4に
おいて、本発明のシート状補強材の施工方法によれば、
硬化層表面の不具合の発生を抑制することができ、ま
た、施工性が優れることから、接着不良が充分に抑制さ
れ、硬化層が充分な基本性能を発揮して各種の基材にお
ける多様な用途に対応することができることがわかっ
た。
【0118】
【発明の効果】本発明のシート状補強材の施工方法は、
上述の構成よりなるので、硬化層が強度等の基本性能を
充分に発揮しつつ、施工性を向上して接着不良を充分に
抑制し、しかも、硬化層表面の不具合の発生を抑制して
シート状補強材を重ね合わせて施工することができるこ
とから、各種の建造物、機械類、自動車、船舶、家庭用
品等における構造部材、配管類、ライニング材等に用い
ることができて多様な用途に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の施工方法における実施形態の一部を示
す斜視図である。
【図2】本発明の施工方法におけるシート状補強材の実
施形態の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 硬化性成形材料層 2 粘着層 3 基材 4 保護フィルム 5 不織布又は織布 6 補強繊維 7 離型層
フロントページの続き (72)発明者 淡路 敏夫 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 林 桂 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 尾崎 行功 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 2E176 AA01 AA07 AA09 BB29 4F100 AA19 AG00 AK04 AK44 AK48 AR00B BA01 BA02 BA03 BA04 BA07 CA13 CA30 DA11 DG12A DG15A DH00A DH02A EH51 EJ08 GB07 GB31 GB51 JB12A JK01 JK06 JL13B 4F211 AA36 AA41 AA44 AD16 SA04 SC01 SC03 SC05 SD01 SD23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化性成形材料層の少なくとも片面に保
    護フィルムを必須として有するシート状補強材を、該保
    護フィルムを剥がし、該硬化性成形材料層の該保護フィ
    ルムが剥がされた面の一部又は全部を重ね合わせて施工
    する工程を含んでなるシート状補強材を施工する方法で
    あって、該硬化性成形材料層は、該保護フィルムが接す
    る面に不織布又は織布を有することを特徴とするシート
    状補強材の施工方法。
  2. 【請求項2】 前記シート状補強材は、前記硬化性成形
    材料層の前記保護フィルムを有する面の他の片面に粘着
    層を有することを特徴とする請求項1記載のシート状補
    強材の施工方法。
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