JP4068865B2 - シート積層金属板並びにシート積層金属板加工物及びその製造方法 - Google Patents

シート積層金属板並びにシート積層金属板加工物及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【本発明の属する技術分野】
本発明は、金属板の少なくとも片面に接着剤層を介して化粧紙やプラスチックフィルム等のシート状材料が積層されたシート積層金属板、当該シート積層金属板を曲げ加工した後、少なくとも一部に紫外線を照射して接着剤層を硬化することを特徴とするシート積層金属板加工物の製造方法、及び当該製造方法によって製造されたシート積層金属板加工物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建材や家具材料等として使用される金属板に意匠性を付与するため、紙やプラスチックフィルムなどのシート状材料を積層したシート積層金属板が開発されている。
【0003】
しかし、一般に紙基材やプラスチックフィルムは金属板に比べて引張強度が小さく且つ延性不足であるため、金属板を内側にしてシート積層金属板に曲げ加工を施すと、曲げ部分における金属板の延びに紙やプラスチックフィルムが追随できずに破断してしまうという問題があった。
【0004】
この問題を解決するためのシート積層金属板として、特開平11−5268号公報には、粘着剤層又は接着剤層を介して金属板に積層された紙等のシート状材料が、曲げ加工の際に金属板に対してずれを生ずることにより、シート状材料の破断を防ぎ加工性を高める技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかるシート積層金属板を建築材、内装材や外装部材として使用する場合、美的意匠性を高めるため複雑な加工を施すことがある。例えば、180度曲げを行っても紙等が破断することがない程の優れた加工性が要求される場合がある。このような場合には、前記公報で開示されているような従来の技術では十分に対応できない。
【0006】
シート積層金属板の加工性を高めるには、引張強度の高い紙やプラスチックフィルムを使用したり、それらシート自体を厚くしたりすることが有効であると考えられる。ところが、そのようなシートは弾性が強すぎるため、曲げ加工を行った後に端縁部が金属板から剥離するといった問題が生じる。
【0007】
そこで、シート積層金属板に曲げ加工等を施す際に、シート状材料が金属板に対してずれることによりシート状材料が破断したり、或いは金属板からシート状材料が剥離することがなく、また、加工後においてもシート状材料が金属板に強固に固定され、ずれたり剥離するといった問題を生じない様な改良技術の開発が望まれている。
【0008】
他方、特開2001−279218号公報には、常温では感圧接着性を有し光を照射することにより硬化する光硬化型粘着剤組成物及びこれを用いた光硬化型粘着シートが開示されている。しかし、この組成物は一般に粘着力の弱いポリエステル樹脂を主成分とするものであるから、常温での積層間の接着は十分とはいえない。また当該公報には、当該組成物に接着性を向上させるための熱可塑性樹脂等を含有させてもよいとの記載がされているが、ポリエステル樹脂を主成分とする限り常温での接着は弱い。更に、そもそも当該公報には、当該シートに加工を加えるという思想はない。従って、当該公報に記載のシートは、過酷な加工に耐えられないと考えられる。一方、熱可塑性樹脂等の含有量を増やせば、光硬化前の接着が十分でなくなる。また当該技術では、光硬化性樹脂として光カチオン重合性化合物が用いられているが、この光カチオン重合性化合物は一般に熱によっても硬化反応が進行するので、接着剤層を塗布後、加熱によって粘着剤中の溶媒等を除去する際に、接着剤層が硬化してしまうおそれがある。いずれにせよ当該技術では、加工の際に紙等が破断したり剥離したりすることがなく、且つ加工後も強固な積層状態を維持し得る様なシート積層金属板を提供するには至らない。
【0009】
本願発明は、上記の様な事情に着目して完成されたものであって、その目的は、曲げ加工等を施す際にシート状材料が破断したり、或いは金属板からシート状材料が剥離することがなく、また、加工後においてもシート状材料が金属板に強固に固定され、ずれたり剥離するといった問題を生じない様なシート積層金属板を提供することにある
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシート積層金属板は、金属板の少なくとも片面に接着剤層を介してシート状材料を積層したシート積層金属板において、該接着剤層には粘着剤と、アクリレート系光硬化性樹脂および光ラジカル重合開始剤を含むアクリレート系光硬化性樹脂組成物が含まれており、該接着剤層に含まれる粘着剤とアクリレート系光硬化性樹脂組成物の質量比が100:5〜50(好ましくは、100:10〜40)であることを特徴とする。
【0011】
本発明の上記シート積層金属板における前記シート状材料としては、透明又は半透明のプラスチックフィルムが好ましく、また、前記粘着剤としては、アクリル樹脂系粘着剤が好ましく使用される。
【0012】
また、本発明の製造方法は、シート積層金属板よりなる曲げ加工物の製造方法として位置付けられるものであり、前記シート積層金属板を曲げ加工した後、当該シート積層金属板の少なくとも一部に紫外線を照射して接着剤層を硬化させるところに特徴を有している。この方法を実施する際に使用される化粧紙又はプラスチックフィルムとしては、300〜450nmの波長における光線透過率が20%以上であるものが好ましい。そしてこの製造方法によって製造されたシート積層金属板加工物は、シート状材料が破断したり剥離したりすることなく金属板と強固に接合した物として本発明の範囲に包含されるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係るシート積層金属板の特徴は、シート状材料を金属板に固定するために用いる接着剤層内に、非重合反応性の樹脂粘着剤と光重合可能なアクリレート系光硬化性樹脂組成物を含有せしめ、その加工前には光硬化成分を未硬化の状態にしておくことにより、例えば180度曲げ等の過酷な加工を行った場合でもシート状材料の破断や金属板からの剥離を生じないようにし、加工後に紫外線などの光線を照射して接着剤層を硬化させることにより、シート状材料と金属板とを強固に接合できるようにした点にある。
【0014】
本発明では、シート積層金属板において特に接着剤層の構成を工夫し、当該接着剤層に粘着剤とアクリレート系光硬化性樹脂組成物とを含有させることによって優れた加工性を確保しつつ、加工後はシート状材料と金属板を強固に接合できる様にしている。即ち、曲げ加工等を行う前の状態では、主として粘着剤の粘着力によってシート剤と金属板とを積層保持すると共に、接着剤層に柔軟性を持たせることにより過酷な加工の際にもシート状材料の破断等が生じることなく加工性を確保できる。そして加工後は、接着剤層に含有されている光硬化性樹脂を光硬化させることにより、シート状材料と金属板とを強固に接合保持できるのである。
【0015】
こうした本発明の特徴を有効に発揮させるには、接着剤層の光硬化性樹脂の種類や粘着剤とアクリレート系光硬化性樹脂組成物の配合比率等が重要となる。以下に、上記特徴を発揮させるための本発明の実施形態及びその効果について説明する。
【0016】
シート状材料と金属板を積層する際には、通常、接着剤を溶剤によって希釈し、これを金属板或いはシート側に塗布した後に加熱するなどの手段によって溶剤成分を揮発除去し、接着剤層が適度に増粘した後に金属板とシートを圧着させる方法が採用される。
【0017】
使用される溶剤は、接着剤を溶解するものであれば特に限定されないが、例えばベンゼン、トルエン、スチレン、キシレン、テトラリン等の芳香族炭化水素;ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素;メタノール、エタノール等のアルコール;四塩化炭素、四塩化エタン、二塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;水;及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
【0018】
接着剤を塗布する方法は特に限定されないが、例えば、当業者にとっての公知技術であるロールコーティング法、コンマコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法等を採用することができる。
【0019】
接着剤層の厚みは、シート積層金属板の加工方法やその変形程度を考慮した上で適宜決定すればよいが、好ましくは10〜150μm、より好ましくは20〜100μmが適当である。
【0020】
接着剤が溶剤で希釈されている場合には、塗布後に熱風乾燥炉を通過させるなどの方法により、金属板とシートを圧着させる前に溶剤の一部又は全部を揮発させることが好ましい。但し、接着剤層を高温下で長時間加熱状態に曝すと、後述する光ラジカル重合開始剤の種類によっては熱分解して光活性が低下又は失活する虞があるため、該揮発処理は160℃以下の温度で数分間以内に抑えることが好ましい。
【0021】
本発明では、「金属板の少なくとも片面に」とあるので、金属板の片面だけでなく両面に接着剤を塗布し、両面にシートを圧着させる態様も含有する。
【0022】
本発明で使用される「金属板」としては、例えば鋼板、アルミ板、銅板、チタン板等を挙げることができるが、特に限定されない。また、金属板は、接着剤層との接着性を向上するなどの目的で、適宜表面処理が施されていてもよい。金属板の厚みは用途に応じて適宜選択可能であるが、実用上は0.3〜3mm程度である。
【0023】
「シート状材料」としては、例えば紙、織布、不織布、プラスチックフィルム等を挙げることができるが、特に限定されない。また、シート状材料は単一素材の一層品だけでなく、異種素材が複数層積されたものであってもよい。更に、印刷やエンボス加工、カレンダー加工等の物理的加工、或いは保護層を設ける等の化学的加工が施されたものも使用できる。
【0024】
本発明に係るシート積層金属板は、加工後に光処理されるが、「シート状材料」は、必ずしも光線透過性を要求されるものではない。光処理による硬化はシート積層金属板の全面に施す必要はなく、加工により生じた金属板とシート状材料との間のずれによって端縁部にはみ出た接着剤層のみを硬化させても、金属板とシート状材料との剥離は十分に防止できるからである。但し、耐水性や経年耐久性を向上させるため、より強固に接着剤層全体を硬化させたい場合には、光線透過性を有する透明又は半透明のシート状材料を使用し、シート越しに全面光線照射することが好ましい。光線透過性の程度に関しては、接着剤中のアクリレート系光硬化性樹脂組成物成分の反応性や光線吸収性とのバランスを考慮して決定すればよいが、300〜450nmの波長範囲の光線透過率が少なくとも20%以上あればシート越しの照射でも接着剤層を十分に硬化させることが可能である。そのような光線透過性の「シート状材料」としては、例えばPETフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルムのような透明又は半透明のプラスチックフィルム、及びこれらを組み合わせた多層積層フィルム;比較的目付けの粗い織布や不織布;薄手の非塗工紙や和紙等を挙げることができる。
【0025】
本発明で使用される「粘着剤」は、過酷な曲げ加工の際にもシート−金属板間の剥離を生じさせないものであれば特に限定はないが、例えばポリ酢酸ビニル−エチレン共重合体(EVA)等の酢酸ビニル系粘着剤;ポリ(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステルやこれらとポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル等との共重合体等のアクリル樹脂系粘着剤;ポリウレタン樹脂系粘着剤;ゴム系粘着剤;ポリオレフィン系粘着剤;SBSやSIBS等のポリスチレン系粘着剤;エポキシ樹脂系粘着剤;フェノール樹脂系粘着剤等の粘着剤を挙げることができる。
【0026】
本発明においては、光硬化性樹脂成分の主要構成成分が(メタ)アクリロイル基を有するアクリレート系光硬化性樹脂化合物であることから、これを粘着剤と共に混合した時の分散性や相溶性を考慮すると、アクリル樹脂系粘着剤及び酢酸ビニル系粘着剤が好ましく、更に好ましいのはアクリル樹脂系粘着剤である。また、これらの粘着剤は、塗布性を高めるために水や溶剤で希釈されていることもあるが、光硬化性樹脂成分の多くは疎水性であるため、希釈剤としては有機溶剤を使用することが好ましい。
【0027】
粘着剤への添加成分として、塗布時の粘度調整や粘着層硬化後のクリープ特性等を向上させるために、シリカ粒子などの無機フィラーや各種難燃剤、抗菌剤等を適宜配合することも可能である。
【0028】
本発明に使用される「アクリレート系光硬化性樹脂組成物」には、アクリレート系光硬化性樹脂及び光ラジカル重合開始剤が含まれる。
【0029】
「アクリレート系光硬化性樹脂」としては、一般的に、(メタ)アクリレートオリゴマー、(メタ)アクリレートモノマー、又はこれらの混合物が使用される。「(メタ)アクリレートオリゴマー」とは、アクリロイル基(CH2=CHCO-)又はメタクリロイル基(CH2=CCH3CO-)を分子内に1〜数個有し、その分子量が数百から千数百の化合物であり、代表的なものとしてエポキシ、エポキシ化油、ウレタン、ポリエステル、ポリエーテル等のモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート及び多官能の(メタ)アクリレートを挙げることができる。「(メタ)アクリレートモノマー」とは、アクリロイル基(CH2=CHCO-)又はメタクリロイル基(CH2=CCH3CO-)を分子内に1〜数個有する反応性モノマーであり、代表的なものにはモノ(メタ)アクリレートとして2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、エトキシ化ノニルフェノールアクリレート等;ジ(メタ)アクリレートとして1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等;トリ(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等;4官能以上の(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート等を挙げることができる。(メタ)アクリレートオリゴマーと(メタ)アクリレートモノマーは、それぞれ単独種で用いてもよいし、異なる数種の物を組合わせて用いてもよい。
【0030】
本発明で光硬化性樹脂としてアクリレート系光硬化性樹脂を選択したのは、光カチオン重合性化合物等に比べて加熱により硬化する性質が少ないからである。即ち、金属板に接着剤を塗布する際には、通常、接着剤を溶剤によって希釈し、これを金属板或いはシート側に塗布した後に加熱するなどの手段によって溶剤成分を揮発除去するが、アクリレート系光硬化性樹脂であればこの加熱の際にも硬化し難く、曲げ加工前の接着剤層を硬化が進行していない状態に保つことができ、加工時のシートの破断を確実に防止することができる。
【0031】
「光ラジカル重合開始剤」とは、紫外線等の特定波長を吸収し電子的励起状態となってラジカルを発生する化合物であり、代表的なものとしてアセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサンソン類等を挙げることができる。光ラジカル重合開始剤の添加量としては、(メタ)アクリレート成分に対して1〜5質量%程度が適量である。また、光開始剤の機能を促進する目的で、適宜、光開始助剤や光増感剤を加えてもよいし、シェルフライフの延長を目的に重合禁止剤等を配合してもよい。
【0032】
接着剤層に含まれる粘着剤とアクリレート系光硬化性樹脂組成物の質量比を100:5〜50としたのは、粘着剤に対するアクリレート系光硬化性樹脂組成物の質量比がこれより高ければ、光硬化前のシート状材料と金属板との接着力が弱く、過酷な加工を施す場合にシート状材料が金属板から剥離してしまうからであり、当該質量比がこれより低ければ、加工及び光硬化後の光硬化前のシート状材料と金属板との接着力が弱くなり、シート状材料の剥離が生じてしまうからである。接着剤層に含まれる粘着剤とアクリレート系光硬化性樹脂組成物の質量比として、好ましくは100:10〜40である。
【0033】
本発明のシート積層金属板を曲げ加工する際には、接着剤層中のアクリレート系光硬化性樹脂成分はまだ未硬化の状態にあるため、シート状材料の引張強度よりも接着剤層の引張剪断強度が十分小さく、金属板を内側にして曲げた場合には図1のように接着剤層の流動性によりシート状材料は金属板に積層保持されつつも金属板に対してずれを生じるので破断することはない。
【0034】
図1は、本発明に係るシート積層金属板に曲げ加工を施したところを模式的に表したものである。図1中、aはシート状材料を示し、bは接着剤層を示し、cは金属板を示す。図1の通り、本発明に係るシート積層金属板(i)は、曲げ加工の際にも、シート状材料が金属板に対してずれを生じることにより(ii)、180度曲げ加工を行う場合であってもシート状材料が破断することはない。そして、当該曲げ加工工程の後に、ずれが起こったシート状材料の端縁部近傍紫外線を照射することにより(iii)、照射箇所の接着剤層中でアクリレート系光硬化性樹脂が強固な架橋構造を形成して接着剤層の凝集力が向上し、シート状材料の端部が捲れ上がる等の不良の発生を防止できる。また、光線透過性のシート状材料を使用した場合には、曲げ加工を施した加工物全面にわたりシート状材料越しに紫外線照射して、接着剤層全体を強固なポリマー層に転換することも可能である。
【0035】
紫外線照射方法は、アクリレート系光硬化性樹脂の硬化に適用されるものなら特に制限されないが、シート状材料の端縁部のみ硬化させる場合にはスポット式水銀ランプ等が有用であり、全面を硬化させる場合には高圧水銀灯や無電極紫外線ランプ等が有用である。
【0036】
照射光として紫外線が採用されるのは、本発明で使用されるアクリレート系光硬化性樹脂組成物を硬化させるのに適切だからであり、また、紫外線ランプを所望の位置に配置することにより不規則な形状をもった加工物を処理するのに適しているからである。本発明で使用される紫外線の波長は、300〜450nmが好ましい。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0038】
(実施例1)
(1) 接着剤として下記配合を採用した。
[粘着剤]
アクリル系粘着剤(綜研化学(株)製「SKダイン」) ・・・100質量部
[アクリレート系光硬化性樹脂]
エポキシアクリレート(日本化薬(株)製「KAYARAD R-130」) ・・・ 20質量部
1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬(株)「KS-HDDA」) ・・・ 10質量部
[光ラジカル重合開始剤]
光開始剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製「Irgacure184」) ・・・ 1質量部
(2) シート積層金属板の作製
上記配合の接着剤を溶剤で約500cpsの粘度に調整したものを、予めクロメート処理を施した亜鉛メッキ鋼板(厚さ0.6mm)にロールコート法により乾燥厚みが約30μmになるように塗布し、80℃(板温)で1分間乾燥して接着剤層を形成した。次に、化粧紙(厚さ60μm)を接着剤層の上にラミネーターを用いて常温でラミネートした後、再び加熱・乾燥して紙積層金属板を得た。
(3) 積層時の引張剪断強度の測定
35mm幅で所定の長さにカットした上記化粧紙と鋼板を長さ10mmだけ上記(2)と同様の方法により重ねて接着した後、室温で両者を水平に引張り(引張速度:20cm/min)、破壊するときの強度として評価した。
(4) 加工性の評価
上記(2)により得た紙積層金属板の加工性評価として、常温下180°T曲げを行った際の曲げ部近傍における化粧紙の破断発生状況及び剥離状況の経時変化を観察した.
(5) 紫外線照射後の剥離耐久性等の評価
180°T曲げ直後のサンプルを用い、紫外線照射機((株)モリテックス製「スポットエリア照射用紫外線照射装置 MUV351」;5W/cm2)にて化粧紙が曲げによってずれた端縁部に紫外線を約20秒間照射して、接着剤層のはみ出し部を硬化させ、その後における化粧紙の剥離状況の経時変化を観察した。
【0039】
また、紙積層金属板を沸騰水中及び溶剤(トルエン)中にそれぞれ1時間浸漬し、その後の紙の浮き及び剥離を観察した。
【0040】
以上の結果を表1に示す。
【0041】
(比較例1)
接着剤層としてアクリル系粘着剤のみ、即ち実施例1の(1)で作成した接着剤層の配合中、アクリレート系光硬化性樹脂と光ラジカル重合開始剤を除外したものを使用し、実施例1の(2)と同様にシート積層金属板を作製した。
【0042】
当該シート積層金属板について、実施例1の(3)〜(5)と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0043】
実施例2
(1) シート積層金属板の作製
実施例1の(1)で調製した接着剤を使用し、化粧紙の代わりに紫外線透過率80%以上のポリプロピレン(PP)フィルム(厚さ50μm)を用いた以外は前記実施例1の(2)と同様にしてPPフィルム積層金属板を作製した。
(2) 積層時の引張剪断強度の測定及び加工性の評価
実施例1の(3)と同様にして、積層時の引張剪断強度を測定した。但し、PPフィルムは化粧紙の様に破断しないため、剥離するまでの最大応力を測定した。また、加工性も実施例1の(4)と同様に試験した。
(3) 紫外線照射後の剥離耐久性等の評価
180°T曲げ直後のサンプルを用い、曲げたPPフィルムの積層面側から全面に紫外照射機(フュージョン・ジャパン(株)製;120W/cm,Hバルブ)にてPPフィルム越しに約2秒間紫外線を照射して、接着剤層全体を硬化させた。その後、剥離耐久性、耐沸水性及び耐溶剤性を試験した。以上の結果を表1に示す。
【0044】
比較例2
(1) 接着剤として、実施例1の(1)に比してアクリレート系光硬化性樹脂組成物を増量した下記配合を採用した。
[粘着剤]
アクリル系粘着剤(綜研化学(株)製「SKダイン」) ・・・100質量部
[アクリレート系光硬化性樹脂]
エポキシアクリレート(日本化薬(株)製「KAYARAD R-130」) ・・・ 40質量部
1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬(株)製「KS-HDDA」) ・・・ 20質量部
[光ラジカル重合開始剤]
光開始剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製「Irgacure184」) ・・・ 2質量部
(2) シート積層金属板の作製
実施例2の(1)と同様にして、PPフィルム積層金属板を作製した。
(3) 積層時の引張剪断強度の測定及び加工性の評価
実施例2の(2)と同様に、紫外線照射することなく積層時の引張剪断強度及び加工性を評価した。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004068865
【0046】
実施例1及び2から明らかな様に、本発明に係るシート積層金属板は、紫外線照射前における過酷な曲げ加工の際にもシートが破断したり、シートと金属板が剥離したりすることがない。
【0047】
また、実施例1と比較例2との比較により、接着剤層にアクリレート系光硬化性樹脂組成物を含まないシート積層金属板は、曲げ加工には耐え得るものの、その後の耐久性に問題があることが明らかとなった。
【0048】
更に、実施例2と比較例2との比較により、粘着剤に対するアクリレート系光硬化性樹脂組成物の質量比を本発明に規定する値よりも大きくすると、シートと金属板との接着力が低下し、曲げ加工の際にシートが剥離してしまうことが明らかとなった。
【0049】
【発明の効果】
本発明のシート積層金属板は、過酷な曲げ加工にも耐え、かつ、曲げ加工後の紫外線照射によるアクリレート系光硬化性樹脂の硬化により端部等でのシート剥離を永続的に生じない。このことによって、シート状材料の材質や厚みにおける選択の自由度が広がる。
【0050】
また、本発明のシート積層金属板は、接着剤層の機械的強度や耐水性、耐溶剤性、耐熱性が優れていることから、従来のシート積層金属板よりもより広い適用用途に提供され得る。例えば、住宅や構造物における内壁材、床材、天井材、内装材、パネル、ドア等の建築材料や各種家具材料として、また、家電製品の外装部材や容器、自動車等の車両の内装材等、様々な分野で適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシート積層金属板に曲げ加工を施したところを模式的に表したもの
【符号の説明】
a:シート状材料
b:接着剤層
c:金属板

Claims (8)

  1. 金属板の少なくとも片面に接着剤層を介してシート状材料を積層したシート積層金属板において、該接着剤層には粘着剤と、アクリレート系光硬化性樹脂および光ラジカル重合開始剤を含むアクリレート系光硬化性樹脂組成物が含まれており、該接着剤層に含まれる粘着剤とアクリレート系光硬化性樹脂組成物の質量比が100:5〜50であることを特徴とするシート積層金属板。
  2. シート曲げ加工に使用される請求項1に記載のシート積層金属板。
  3. 前記接着剤層に含まれる粘着剤とアクリレート系光硬化性樹脂組成物の質量比が100:10〜40である請求項1または2に記載のシート積層金属板。
  4. 前記シート状材料が透明又は半透明のプラスチックフィルムである請求項1〜3のいずれかに記載のシート積層金属板。
  5. 前記粘着剤がアクリル樹脂系粘着剤である請求項1〜4のいずれかに記載のシート積層金属板。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のシート積層金属板を曲げ加工した後、当該シート積層金属板の少なくとも一部に紫外線を照射して接着剤層を硬化することを特徴とするシート積層金属板加工物の製造方法。
  7. シート状材料として300〜450nmの波長における光線透過率が20%以上である化粧紙又はプラスチックフィルムを使用する請求項に記載のシート積層金属板加工物の製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の製造方法によって製造されたシート積層金属板加工物。
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