JP2018109102A - 粘着剤組成物、粘着剤、粘着シート、粘着剤層付き積層体の製造方法、画像表示装置、およびタッチパネル - Google Patents

粘着剤組成物、粘着剤、粘着シート、粘着剤層付き積層体の製造方法、画像表示装置、およびタッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】 段差追従性と耐ブリスター性に優れ、粘着物性(粘着力)、耐湿熱性にもバランスよく優れた、高レベルの信頼性を有する粘着剤層粘着シートの提供を目的とする。【解決手段】 水酸基含有アクリル系樹脂(A)、エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)、架橋剤(C)および、光重合開始剤(D)を含有する粘着剤組成物であり、光重合開始剤(D)が、分子内に下記式(1)で示される構造部位と水酸基を有する分子内水素引き抜き型光重合開始剤(D1)を含有することを特徴とする粘着剤組成物。【化1】〔式中、Rは、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキル基、フェニル基からなる群から選択されるいずれか1つの原子又は基であり、nは0〜5の整数である。ただし、nが2以上である場合、各々のRは、同一でも異なっていてもよい。〕【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤組成物に関するものであり、詳しくは段差追従性に優れるとともに、耐ブリスター性にも優れ、粘着物性や耐湿熱性にもバランスよく優れた粘着剤層を得ることができる粘着剤組成物、それを用いてなる粘着剤、粘着シート、粘着剤層付き積層体の製造方法、および画像表示装置タッチパネルに関するものである。
近年、様々な分野で、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、前記表示装置と位置入力装置を組み合わせたタッチパネル等の入力装置が広く用いられるようになっている。
これらの製造においては、タッチパネルと各種表示装置や光学部材(保護カバー等)の貼り合せに、透明な粘着シート、例えば、基材レス両面粘着シートが使用されている。このような光学部材用粘着シートの粘着剤には、粘着力、保持力等の粘着物性のみならず、優れた光学特性(透明性)や、外的衝撃による液晶ディスプレイの破損を防止するための衝撃吸収性、様々な段差に追従すること(以下、段差追従性という。)が求められる。
上記粘着シートに段差追従性を付与するための手段としては、柔らかい粘着剤層を有する粘着シートを使用する方法があるが、粘着剤層を柔らかくすることにより段差追従性は向上するものの、変形、歪みが生じやすくなり、更には耐久性に劣るといった問題があった。
かかる問題点に着目し、段差追従性を確保しやすく、フィルムの変形・歪みを防止できる粘着シートとして、例えば、特許文献1には、熱架橋性架橋剤によるアクリル系樹脂の架橋と、エチレン性不飽和モノマーの活性エネルギー線の照射による硬化を併用するタイプの粘着シートであって、ベースポリマー、重合性不飽和基を少なくとも1つ有する単量体、熱によりベースポリマーと反応する架橋剤、重合開始剤、溶剤、を含有する粘着組成物を加熱により半硬化させた粘着剤を含む粘着剤層を備える粘着シートが提案されている。
国際公開第2013/061938号
一方で、タッチパネル等の光学機器を構成する光学部材としては透明基材を用いることが必要とされ、従来よりガラス基材が用いられてきたが、近年、耐衝撃性や軽量化の観点から、ガラス製の保護カバーやガラス基板等のガラス基材に替わり、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、(環状)オレフィン樹脂等のプラスチック基材が用いられるようになっている。
しかしながら、このようなプラスチック基材と粘着シートを貼り合わせると、かかるプラスチック基材からガスや水分が発生することがあり、プラスチック基材と粘着剤層との間に発泡や剥離が生じ、視認性の低下をまねくという問題があった。
したがって、光学部材の貼り合せに用いられる粘着剤においては、これらを抑制できるような耐ブリスター性も要求されるようになっている。特に、近年、タッチパネル等の光学機器の使用環境は様々になっており、被着体の種類や使用環境、用途等によっては、従来の粘着シートでは充分な性能を発揮することができないことがあり、非常に高レベルの耐ブリスター性が求められている。
上記特許文献1に開示された粘着剤を用いた粘着シートは、段差追従性には優れるものの、耐ブリスター性の点では十分なものではなく、また粘着シートとした際の加工性(取扱い易さ)が悪いため、扱い難いといった課題もあった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、優れた段差追従性と耐ブリスター性をバランスよく両立することができ、更には粘着物性(粘着力、保持力)、耐湿熱性、光学特性(透明性)にも優れた、高レベルの信頼性を有する粘着シートを得ることができる粘着剤組成物の提供を目的とする。
しかるに本発明者は、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、アクリル系樹脂とエチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物を含有し、アクリル系樹脂の架橋剤による硬化と、エチレン性不飽和モノマーの活性エネルギー線照射による硬化を併用するタイプの粘着剤組成物において、1分子内に、分子内水素引き抜きにより反応の開始点となる構造部位と、イソシアネート系架橋剤と反応する水酸基とを、両方含有する特定の光重合開始剤を用いることで得られる粘着剤層が、基材との貼り合せ時に優れた段差追従性を示すとともに、プラスチック基材と貼り合せた場合においても基材と粘着剤層との間に発泡や剥離などが生じることがなく耐ブリスター性に優れ、粘着物性(粘着力、保持力)、耐湿熱性にも優れることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の要旨は、水酸基含有アクリル系樹脂(A)、エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)、架橋剤(C)および、光重合開始剤(D)を含有する粘着剤組成物であり、光重合開始剤(D)が、分子内に下記式(1)で示される構造部位と水酸基を有する分子内水素引き抜き型光重合開始剤(D1)を含有する粘着剤組成物である。
Figure 2018109102
〔式中、Rはハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキル基、フェニル基からなる群から選択されるいずれか1つの原子又は基であり、nは0〜5の整数である。ただし、nが2以上である場合、各々のRは、同一でも異なっていてもよい。〕
さらに本発明においては、前記粘着剤組成物を用いて得られる粘着剤、粘着シート、粘着剤層付き積層体の製造方法、画像表示装置、タッチパネルも提供するものである。
本発明の粘着剤組成物を用いてなる粘着剤は、優れた段差追従性と耐ブリスター性をバランスよく両立するとともに、粘着物性(粘着力、保持力)、耐湿熱性、光学特性(透明性)にもバランスよく優れる。従って、タッチパネルや画像表示装置等を構成する光学部材の貼り合せに用いられる粘着剤として有用である。また、本発明の粘着剤組成物を用いてなる粘着剤は、粘着シートとして用いることが好ましく、基材レス両面粘着シートとして用いることも好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。
またアクリル系樹脂とは(メタ)アクリル系モノマーを少なくとも1種含有するモノマー成分を重合して得られる樹脂である。
本発明の粘着剤組成物は、水酸基含有アクリル系樹脂(A)、エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)、架橋剤(C)および、光重合開始剤(D)を含有する粘着剤組成物である。
<水酸基含有アクリル系樹脂(A)>
本発明の水酸基含有アクリル系樹脂(A)は、水酸基含有モノマー(a1)を必須成分として含有する重合成分を重合して得られるものであり、必要に応じて、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)、水酸基含有モノマー(a1)以外の官能基含有モノマー(a3)、その他の重合性モノマー(a4)を重合成分として適宜含有する重合成分を重合して得られるものである。
上記水酸基含有モノマー(a1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートモノマー、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノ(メタ)アクリレート系モノマー;その他、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の1級水酸基含有(メタ)アクリレートモノマー;2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有(メタ)アクリレートモノマー;2,2−ジメチル2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の3級水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
なかでも、後述の架橋剤(C)との反応性に優れる点、耐湿熱白化性が向上する点で、1級水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、更にはジ(メタ)アクリレート等の不純物が少なく、製造しやすい点でヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、特には2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
なお、本発明で使用する水酸基含有モノマー(a1)としては、不純物であるジ(メタ)アクリレートの含有割合が、0.5%以下のものを用いることが好ましく、更には0.2%以下、殊には0.1%以下のものを使用することが好ましい。
上記水酸基含有モノマー(a1)の含有割合は、重合成分全体に対して5〜50重量%であることが好ましく、特には7〜40重量%、更には10〜35重量%、殊には15〜30重量%であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると、粘着力が低下したり、耐湿熱性が低下したりする傾向があり、多すぎると、保存安定性が低下したり、アクリル系樹脂の粘度が高くなり塗工性が低下する傾向がある。
本発明においては、重合成分として(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)を含有することが好ましく、例えば、アルキル基の炭素数が通常1〜24(好ましくは1〜18、特に好ましくは1〜12、更に好ましくは1〜8)のモノマーが挙げられ、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−デシルテトラデカニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、本発明においては、凝集力を上げる点で、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜8のメタクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2−1)を用いることが好ましく、更に好ましくは、主鎖の剛直性を効率良く上昇させ、耐ブリスター性を向上できる点や、モノマーとの共重合性(重合安定性)に優れる点から、アルキル基の炭素数が4〜8のメタクリル酸アルキルエステル系モノマー、特には、tert−ブチルメタクリレートを用いることが好ましい。
また、エチレン性不飽和化合物(B)との相溶性と活性エネルギー線照射による硬化後の粘着シートの凝集力とを同時に付与する点からは、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以上、かつアルキル基の炭素数が8以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2−2)(ただし、(a2−1)を除く。)を用いることが好ましい。
ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以上、かつアルキル基の炭素数が8以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2−2)としては、例えば、ラウリルアクリレート(Tg=−3℃;炭素数12)、セチルアクリレート(Tg=35℃;炭素数16)、n−ステアリルアクリレート(Tg=30℃;炭素数18)、イソステアリルアクリレート(Tg=−18℃;炭素数18)、ベヘニルアクリレート(Tg=46℃;炭素数22)、2−デシルテトラデカニルアクリレート(Tg=9℃;炭素数24)、2−エチルヘキシルメタクリレート(Tg=−10℃;炭素数8)、セチルメタクリレート(Tg=23.5℃;炭素数16)、n−ステアリルメタクリレート(Tg=38℃;炭素数18)、ベヘニルメタクリレート(Tg=44℃;炭素数22)、2−デシルテトラデカニルメタクリレート(Tg=10℃;炭素数24)等が挙げられる。
これらの中でも重合安定性、幅広いモノマーとの相溶性に優れる点で2−エチルヘキシルメタクリレート、イソステアリルアクリレートが好ましく用いられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)の含有割合は、重合成分全体に対して、好ましくは5〜99重量%、特に好ましくは20〜80重量%、更に好ましくは40〜70重量%である。かかる含有割合が少なすぎると、耐ブリスター性や凝集力が低下する傾向があり、多すぎると、粘着剤として使用した場合の粘着物性が低下する傾向がある。
上記アルキル基の炭素数が1〜8のメタクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2−1)を用いる場合における含有割合としては、重合成分全体に対して、好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは15〜60重量%、更に好ましくは20〜50重量%である。かかる含有割合が少なすぎると、凝集力の低下による耐ブリスター性が低下する傾向があり、多すぎると、段差追従性が低下する傾向がある。
上記ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以上、かつアルキル基の炭素数が8以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2−2)を用いる場合における含有割合としては、重合成分全体に対して、好ましくは1〜70重量%、特に好ましくは5〜60重量%、更に好ましくは7〜55重量%、殊に好ましくは10〜50重量%である。かかる含有割合が少なすぎると、耐ブリスター性能が低下する傾向があり、多すぎるとアクリル系樹脂の粘度が高くなり、取扱いが困難になったり、粘着剤とした際の粘着物性が低下する傾向がある。
上記水酸基含有モノマー(a1)以外の官能基含有モノマー(a3)(以下、「官能基含有モノマー(a3)」と記載することがある。)としては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アセトアセチル基含有モノマー、イソシアネート基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー等が挙げられる。
上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のダイマー酸等が挙げられ、中でも耐湿熱白化性の点、重合時の安定性の点で(メタ)アクリル酸が好ましく用いられるが、被着体が金属又はその酸化物である場合には、腐食防止の点から、カルボキシル基含有モノマーを用いないことが好ましい。
上記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート等の1級アミノ基含有(メタ)アクリレートモノマー;t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の2級アミノ基含有(メタ)アクリレートモノマー;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基含有(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。
上記アミド基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド;N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N'−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリルアミド;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−エチルメチルアクリルアミド等のN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(iso−ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のアルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー;(メタ)アクリロイルモルホリン等の環状構造を有するアミド基含有モノマー;等が挙げられる。
上記アセトアセチル基含有モノマーとしては、例えば、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート、アリルアセトアセテート等が挙げられる。
上記イソシアネート基含有モノマーとしては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートやそれらのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
上記グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アリルグリシジル等が挙げられる。
これらの官能基含有モノマー(a3)は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記官能基含有モノマー(a3)の含有割合は、重合成分全体に対して、通常、30重量%以下であり、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは15重量%以下である。かかる含有量が多すぎると、乾燥工程前に架橋が進行し、塗工性に問題が生じたり、樹脂が硬すぎて被着体との間に浮きが生じたりする傾向がある。
上記その他の共重合性モノマー(a4)としては、例えば、脂環構造含有モノマー、芳香環含有モノマー、アルコキシ基含有モノマー、オキシアルキレン基含有モノマー等が挙げられる。
上記脂環構造含有モノマーとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−アダマンチル(メタ)アクリレート等の脂環構造を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記芳香環含有モノマーとしては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール−(メタ)アクリレート等の芳香環を一つ有する(メタ)アクリレート;フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート等の芳香環を二つ有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記アルコキシ基含有モノマーとしては、例えば、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
オキシアルキレン基含有モノマーとしては、例えば、2−ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、アリルアルコール、アクリルクロライド、メチルビニルケトン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、ビニルイミダゾール等を用いることもできる。
これらのその他の共重合性モノマー(a4)は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記その他の共重合性モノマー(a4)の含有割合は、重合成分全体に対して、好ましくは40重量%以下、特に好ましくは30重量%以下、更に好ましくは25重量%以下である。その他の重合性モノマー(a4)が多すぎると粘着特性が低下しやすい傾向がある。
上記の重合成分を重合することにより本発明に用いられる水酸基含有アクリル系樹脂(A)を製造することができる。水酸基含有アクリル系樹脂(A)の重合方法としては、例えば、溶液重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合などの従来公知の重合方法を用いることができ、重合条件についても従来公知の一般的な重合条件に従って重合することができるが、溶液重合で製造することが、安全に、安定的に、任意のモノマー組成で製造できる点で好ましい。
かかる溶液重合では、例えば、有機溶媒中に、(a1)〜(a4)の重合成分、重合開始剤を混合あるいは滴下し、所定の重合条件にて重合すればよい。
上記重合反応に用いられる有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等があげられる。
これらの有機溶媒の中でも、重合反応のしやすさや連鎖移動の効果や粘着剤塗工時の乾燥のし易さ、安全上の点から、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、トルエン、メチルイソブチルケトンが好ましく、更に好ましくは、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンである。
かかる重合開始剤としては、通常のラジカル重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤等が具体例として挙げられる。これらは、使用するモノマーに合わせて適宜選択して用いることができ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
かくして本発明で用いられる水酸基含有アクリル系樹脂(A)が得られる。
上記水酸基含有アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量は、通常40万〜200万であり、好ましくは50万〜100万、特に好ましくは60万〜90万である。重量平均分子量が小さすぎると、シートとする際の加工性能が低下したり、耐久性能が低下する傾向があり、大きすぎると段差追従性が低下する傾向がある。
水酸基含有アクリル系樹脂(A)の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、20以下であることが好ましく、特には15以下が好ましく、更には10以下が好ましく、殊には7以下が好ましい。かかる分散度が高すぎると粘着剤層の耐久性能が低下する傾向がある。なお、分散度の下限は、製造の限界の点から、通常1.1である。
なお、上記水酸基含有アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本Waters社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定されるものであり、数平均分子量も同様の方法を用いることができる。また、分散度は重量平均分子量と数平均分子量より求められる。
また、本発明の粘着剤組成物においては、段差追従性と耐ブリスター性のバランスの点から、比較的ガラス転移温度が高いアクリル系樹脂を用いることが好ましく、上記水酸基含有アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)が、−35℃より大きいことが好ましく、特に好ましくは−30〜30℃、更に好ましくは−27〜0℃、殊に好ましくは−26〜−5℃である。かかるガラス転移温度が低すぎると耐ブリスター性が低下する傾向があり、高すぎると段差追従性が低下しやすい傾向がある。
尚、上記のガラス転移温度は下記のFoxの式より算出されるものである。
Figure 2018109102
上記式中、
Tg:共重合体のガラス転移温度(K)
Tga:モノマーAのホモポリマーのガラス転移温度(K)
Wa:モノマーAの重量分率
Tgb:モノマーBのホモポリマーのガラス転移温度(K)
Wb:モノマーBの重量分率
Tgn:モノマーNのホモポリマーのガラス転移温度(K)
Wn:モノマーNの重量分率
(ただし、Wa+Wb+・・・+Wn=1)
である。
即ち、アクリル系樹脂を構成するそれぞれのモノマーのホモポリマーとした際のガラス転移温度および重量分率をFoxの式に当てはめて算出した値である。
なお、アクリル系樹脂を構成するモノマーのホモポリマーとした際のガラス転移温度は、通常、示差走査熱量計(DSC)により測定されるものである。
また、本発明で用いる水酸基含有アクリル系樹脂(A)としては、水酸基に加えて、活性エネルギー線反応性構造部位を有する官能基を含有するアクリル系樹脂を用いることが活性エネルギー線照射後の粘着剤層の耐久性を向上させることができる点で好ましく、水酸基とエチレン性不飽和基を含有するアクリル系樹脂を用いることがより好ましい。
上記水酸基とエチレン性不飽和基を含有するアクリル系樹脂は、上記水酸基含有アクリル系樹脂(A)が有する水酸基の一部と、水酸基と反応する官能基を有するエチレン性不飽和化合物とを反応させることにより得ることができるものである。かかるエチレン性不飽和化合物としては、前記のイソシアネート基含有モノマーが挙げられる。
また、本発明の水酸基含有アクリル系樹脂が水酸基以外の官能基を有する場合には、かかる官能基と反応する官能基を有するエチレン性不飽和化合物と反応させることにより、上記水酸基とエチレン性不飽和基を含有するアクリル系樹脂を得ることができ、例えば、アクリル製樹脂の有する官能基がカルボキシル基の場合は、エチレン性不飽和化合物としてグリシジル基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが挙げられ、アクリル系樹脂の官能基がグリシジル基の場合は、カルボキシル基含有モノマーが挙げられる。
また、本発明において、粘着シートをタッチパネル用等の透明電極やその他の電子部材、特に精密電子部材に貼り合わせて用いる情報ラベル用途や、電子部材固定用途で使用する際には、耐腐食性が求められるため、この場合は、上記水酸基含有アクリル系樹脂(A)が酸性基を含有しないものであることが好ましい。
<エチレン性不飽和基を一つ含有するエチレン性不飽和化合物(B)>
本発明で用いられるエチレン性不飽和基を一つ含有するエチレン性不飽和化合物(B)(以下、「単官能モノマー(B)」と記載することがある。)としては、
上記アクリル系樹脂(A)の重合成分として選択可能な、水酸基含有モノマー(a1)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)、水酸基含有モノマー(a1)以外の官能基含有モノマー(a3)およびその他の重合性モノマー(a4)と同様の化合物が挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、単官能モノマー(B)はアクリル系樹脂(A)の重合成分(a1)〜(a4)と同一のモノマーを用いることもできる。
これらの中でも、本発明においては、着色しにくく光学的に透明な粘着剤層が得られ、
さらには活性エネルギー線での硬化の際に、粘着層の凝集力をより高めることができる点で、アルキル基の炭素数10〜24の長鎖の分岐構造を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)を用いることが好ましく、イソミリスチルアクリレート、イソトリデシルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−デシルテトラデカニルアクリレートを用いることがより好ましい。
また、単官能モノマー(B)は、後述の通り、単官能モノマー(B)を含有する粘着剤層を被着体に貼付後、活性エネルギー線を用いて硬化させることで、硬化後の粘着剤層中で重合物として存在するものであるが、かかる単官能モノマー(B)の重合物のガラス転移温度が−80〜80℃となるように単官能モノマー(B)を選択することが好ましい。
かかる単官能モノマー(B)の重合物のガラス転移温度としては、特に好ましくは−60〜40℃、更に好ましくは−55〜10℃、殊に好ましくは−20〜0℃である。かかるガラス転移温度が高すぎると粘着剤の粘着力が発揮されにくい傾向があり、低すぎると活性エネルギー線照射による硬化後の粘着剤の凝集力が低下して、粘着力が低下したり、高温での
耐久性が低下するため発泡が発生しやすく耐ブリスター性が低下する傾向がある。
上記の単官能モノマー(B)の重合物のガラス転移温度は、単官能モノマー(B)として1種のモノマーを用いる場合はそのモノマーのホモポリマーとした際のガラス転移温度を示し、2種以上のモノマーを用いる場合は、それぞれのモノマーのホモポリマーとした際のガラス転移温度および重量分率を上記のFoxの式に当てはめて算出したガラス転移温度を示すものである。
なお、本発明において、単官能モノマー(B)をホモポリマーとした際のガラス転移温度としては、示差走査熱量計(DSC)により測定して得られる値を用いるものである。
また、単官能モノマー(B)は、粘着剤を柔軟にすると同時に、有機溶剤を使用した塗工時の乾燥性(特には厚膜塗工した際の乾燥性)を向上させる効果があり、有機溶媒に比べて揮発しにくく粘着剤層中にとどまりやすいものを用いることが好ましい。
これにより、塗工後、有機溶媒を乾燥する際に、液状である単官能モノマーが粘着剤層中に存在するため、粘着剤層の粘度が上昇しすぎるのを抑え、粘着剤層表面が硬くなることを防ぐことができ、そのため、厚塗り塗工した際にも、溶剤が揮発しやすく、粘着剤層に発泡として残ることがなく、乾燥適性に優れるものとなる。
単官能モノマー(B)の引火点としては、40℃以上であることが好ましく、特に好ましくは80℃以上、更に好ましくは100℃以上、殊に好ましくは140℃以上である。引火点が低すぎると乾燥工程で揮発してしまう傾向がある。なお、通常引火点の上限は350℃である。
単官能モノマー(B)の重量平均分子量としては、100〜2,000であることが好ましく、特に好ましくは120〜1,000、更に好ましくは160〜600、殊に好ましくは200〜400である。
かかる分子量が大きすぎると、粘着物性が低下する傾向があり、小さすぎると乾燥工程で揮発しやすくなる傾向がある。
<架橋剤(C)>
本発明で用いられる架橋剤(C)は、水酸基含有アクリル系樹脂(A)が含有する水酸基、および光重合開始剤(D)の水酸基の両方と反応することで、架橋構造を形成し、優れた粘着力を発揮するものであり、例えば、イソシアネート系架橋剤、金属キレート系架橋剤等が挙げられる。これらの中でも、基材との密着性を向上させる点や水酸基含有アクリル系樹脂(A)との反応性の点で、イソシアネート系架橋剤が好適に用いられる。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート等のトリレンジイソシアネート系化合物、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等のキシリレンジイソシアネート系化合物、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族イソシアネート系化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等のヘキサメチレンジイソシアネート系化合物やリジンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート系化合物、;イソホロンジイソシアネート等の脂環式イソシアネート系化合物;およびこれらのイソシアネート系化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体;これらイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体;等が挙げられる。
上記イソシアネート系架橋剤のなかでも、反応性に優れる点からは芳香族イソシアネート系化合物を用いることが好ましく、特に好ましくはトリレンジイソシアネート系化合物であり、黄変を抑制する点からは脂肪族イソシアネート系化合物を用いることがこのましく、特に好ましくはヘキサメチレンジイソシアネート系化合物である。
上記金属キレート系架橋剤としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、パナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属のアセチルアセトンやアセトアセチルエステル配位化合物等が挙げられる。
これらの架橋剤(C)は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記架橋剤(C)の配合量は、通常は、水酸基含有アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜10重量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜5重量部、特に好ましくは0.1〜2重量部である。架橋剤(C)の使用量が少なすぎると、凝集力が不足し、充分な耐久性が得られない傾向があり、多すぎると柔軟性が低下することにより段差追従性が低下する傾向がある。
<光重合開始剤(D)>
本発明の粘着剤組成物においては、光重合開始剤(D)として、分子内に下記式(1)で示される構造部位と水酸基を有する分子内水素引き抜き型光重合開始剤(D1)(以下、光重合開始剤(D1)と記載する。)を用いることが必要である。
Figure 2018109102
上記式中、Rはベンゼン環の置換基であり、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキル基、フェニル基からなる群から選択されるいずれか1つの原子又は基である。
また、nは0〜5の整数であり、ベンゼン環の5つの水素原子のうちいずれが置換されていてもよい。ただし、nが2以上である場合、各々の置換基Rは、同一でも異なっていてもよい。
本発明においては、nが0の場合、即ちベンゼン環のいずれの水素原子も置換されていない構造であることが好ましい。
本発明で用いられる光重合開始剤(D1)は、分子内に水酸基を有することにより、その少なくとも一部が架橋剤(C)と反応し、水酸基含有アクリル系樹脂(A)と架橋剤(C)との架橋構造に組み込まれる。これにより、活性エネルギー線照射前の粘着剤におけるアクリル系樹脂の架橋密度を抑えることで、被着体との密着性や段差追従性を向上させることができる。
そして、活性エネルギー線照射時には、分子内の水素を引き抜いて反応の開始点となる式(1)で示される構造部位を有するため、架橋構造中に開始ラジカルを生じさせることができる。このため水素引き抜き反応によるアクリル系樹脂同士の架橋を行うことや、水酸基含有アクリル系樹脂(A)の製造時または活性エネルギー線照射時に生成した低分子重合物を架橋構造に取り込むことが可能となる。更には、単官能モノマー(B)の重合反応における未反応の残存モノマーの生成も抑制することができる。従って粘着剤の凝集力が上がり、高湿熱条件下での耐ブリスター性に非常に優れるものとなるのである。
また、上記の通り特定の光開始剤(D1)を用いることにより、密着性、耐ブリスター性を向上することができるため、通常ガラス転移温度の高いアクリル系樹脂を用いると密着性が低下し、耐ブリスター性が低下してしまうところ、本発明においては、ガラス転移温度が比較的高く、比較的高分子量のアクリル液樹脂を使用した場合であっても耐ブリスター性に優れたものとなり、粘着シートの加工性と耐ブリスター性を両立できるものである。
(D1)としては、例えば、下記式(2)で表されるオキシフェニル酢酸 2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステル等が挙げられる。
Figure 2018109102
上記光重合開始剤(D1)の含有量については、単官能モノマー(B)100重量部(後述の多官能モノマー(E)を使用する場合には、(B)と(E)の合計100重量部)に対して、0.01〜50重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.3〜12重量部、殊に好ましくは0.5〜5重量部である。かかる光重合開始剤(D1)の含有量が少なすぎると、耐ブリスター性が低下する傾向があり、多すぎると、架橋剤とアクリル系樹脂(A)との架橋反応を阻害するため、粘着シートとした際に活性エネルギー線照射前の加工性が悪くなる傾向がある。
本発明においては、光重合開始剤(D)として前記光重合開始剤(D1)以外の光重合開始剤(D2)を併用してもよい。
上記光重合開始剤(D2)としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類;2−(フェニル)−2−オキソエタン酸メチル、オキシフェニル酢酸 2−(2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ)エチルエステル等の光重合開始剤(D1)以外の分子内水素引き抜き型光重合開始剤;等が挙げられる。
なお、これら光重合開始剤(D2)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
これらの中でも、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、オキシフェニル酢酸 2−(2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ)エチルエステルを用いることが好ましい。
特に、低分子オリゴマーの生成を抑制するといった観点からは、光重合開始剤(D1)と光重合開始剤(D1)以外の分子内水素引き抜き型光重合開始剤を併用することが好ましく、特には、オキシフェニル酢酸 2−(2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ)エチルエステルを併用することが好ましい。
また、これらの助剤として、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可能である。
本発明においては、光重合開始剤(D)中における上記光重合開始剤(D1)の含有割合が50質量%以上であることが好ましく、特には65質量%以上、更には80質量%以上であることが好ましい。
なお、必要に応じて、活性エネルギー線照射による硬化に加えて加熱による硬化を行うこともでき、その際には、光重合開始剤(D)と熱重合開始剤を併用してもよい。
熱重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物系開始剤や、アゾ系開始剤等の、公知一般の熱ラジカル重合開始剤を用いることができる。なお、これらの熱重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
本発明の粘着剤組成物には、水酸基含有アクリル系樹脂(A)、単官能モノマー(B)、架橋剤(C)、光重合開始剤(D)以外に、エチレン性不飽和基を二つ以上含有するエチレン性不飽和化合物(E)(以下、「多官能モノマー(E)」と略すことがある。)を含有することが活性エネルギー線照射による硬化後の粘着剤層全体の凝集力を調整できる点で好ましい。
上記多官能モノマー(E)としては、例えば、1分子内に2つ以上のエチレン性不飽和基を含有するエチレン性不飽和モノマー(2官能エチレン性不飽和モノマー、3官能以上のエチレン性不飽和モノマー)や、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物、エポキシ(メタ)アクリレート系化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート系化合物等を用いることができる。これらの中でも、3官能以上のエチレン性不飽和モノマーを用いることが硬化速度や到達物性の安定性に優れる点で好ましい。
上記2官能エチレン性不飽和モノマーとしては、エチレン性不飽和基を2つ含有するモノマーであればよく、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートジエステル等が挙げられる。
上記3官能以上のエチレン性不飽和モノマーとしては、エチレン性不飽和基を3つ以上含有するモノマーであればよく、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記3官能以上のエチレン性不飽和モノマーのなかでも、硬化後の凝集力と粘着力のバランスから3官能エチレン性不飽和モノマーが好ましく、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物としては、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート系化合物であり、水酸基を含有する(メタ)アクリル系化合物と多価イソシアネート系化合物(必要に応じて、ポリオール系化合物)を、公知一般の方法により反応させて得られるものを用いればよい。ウレタン(メタ)アクリレート系化合物の重量平均分子量としては、通常300〜4,000のものを用いればよい。
上記多官能モノマー(E)を含有する場合における含有量としては、水酸基アクリル系樹脂(A)100重量部に対して20重量部以下であることが好ましく、特に好ましくは0.1〜20重量部、更に好ましくは0.2〜10重量部、殊に好ましくは0.3〜8重量部である。
かかる含有量が多すぎると、粘着剤層が活性エネルギー線照射により過度に硬化して、硬化収縮が起こることで、被着体との密着性が低下しやすく、耐ブリスター性が低下する傾向がある。
また、本発明の粘着剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、その他のアクリル系粘着剤、その他の粘着剤、ウレタン樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂等の粘着付与剤、帯電防止剤、着色剤、充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、機能性色素等の従来公知の添加剤や、紫外線あるいは放射線照射により呈色あるいは変色を起こすような化合物を配合することができる。
また、上記添加剤の他にも、粘着剤組成物の構成成分の製造原料等に含まれる不純物等が少量含有されたものであってもよい。
これらの含有量としては、通常、粘着剤組成物全体に対して50重量%以下であることが好ましく、特に好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下である。かかる含有量が多すぎると、粘着剤が着色しやすくなり、また添加剤の可塑効果で糊ダレが発生しやすくなる傾向がある。
かくして本発明の粘着剤組成物を得ることができる。
本発明の粘着剤組成物は、架橋剤(C)で架橋されることにより粘着物性が発揮され粘着剤となる。本発明の粘着剤組成物は、光学部材の貼り合せに用いる光学部材用粘着剤組成物として用いることが好ましい。
<粘着シート>
また、本発明の粘着剤組成物は、支持基材の片面または両面に本発明の粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着シートとして用いることができ、特には、光学部材の貼り合せに用いる光学部材用粘着シートとして好適である。また、透明性に優れ、構成する厚みに対しての粘着力が高い点で、支持基材を有しない基材レス両面粘着シートとすることも好ましい。
粘着シートは、例えばつぎのようにして作製することができる。
本発明の粘着シートの製造方法としては、例えば、水酸基含有アクリル系樹脂(A)、単官能モノマー(B)、架橋剤(C)、光重合開始剤(D1)を必須成分として含有し、更に必要に応じて多官能モノマー(E)を含有する粘着剤組成物を、基材シート上に塗工、乾燥し、必要により養生することにより、水酸基含有アクリル系樹脂(A)と架橋剤(C)と光重合性化合物(D1)との架橋物、および単官能モノマー(B)(場合により、更に多官能モノマー(E))を含有する粘着剤層を有する本発明の粘着シートが得られる。
また、離型シート上に粘着剤層を形成し、粘着剤層面にさらに離型シートを貼り合わせることにより、基材レス両面粘着シートを製造することができる。
得られた粘着シートや基材レス両面粘着シートは、使用時には、離型シートを粘着剤層から剥離して粘着剤層と被着体を貼合する。
上記基材シートとしては、例えば、ポリエチレンナフタート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ボリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂;商品名「アートン(環状オレフィン系ポリマー;JSR社製)」、商品名「ゼオノア(環状オレフィン系ポリマー;日本ゼオン社製)」等の環状オレフィン系樹脂;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン等のポリフッ化エチレン樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体;三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂;ポリスチレン;ポリカーボネート(PC);ポリアリレート;ポリイミド;等の合成樹脂からなる合成樹脂シート,アルミニウム、銅、鉄等の金属箔,上質紙、グラシン紙等の紙,硝子繊維、天然繊維、合成繊維等からなる織物や不織布,等が挙げられる。これらの基材シートは、単層体として又は2種以上が積層された複層体として用いることができる。
また、基材シートとしては、ITO(酸価インジウムスズ)電極膜やCuメッシュ、Agメッシュ、Agナノファイバー、またはポリチオフェン等の有機系導電膜等の透明電極膜、前記透明電極膜付きの上記各種基材シート、偏光板、位相差板、楕円偏光板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、電磁波シールドフィルム、近赤外線吸収フィルム、AR(アンチリフレクション)フィルム等の光学部材を用いてもよい。
上記離型シートとしては、上記基材シートで例示した各種基材シートに離型処理したものを使用することができ、例えば、シリコン系の離型シート、オレフィン系の離型シート、フッ素系の離型シート、長鎖アルキル系の離型シート、アルキッド系の離型シートが挙げられる。
上記粘着剤組成物の塗工方法としては、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター等用いればよい。
上記粘着剤組成物の塗工に際しては、この粘着剤組成物を溶剤で希釈して塗工してもよく、希釈濃度としては、加熱残分濃度として、好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。また、上記溶剤としては、粘着剤組成物を溶解させるものであれば特に限定されることなく、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤を用いることができる。これらの中でも、溶解性、乾燥性、価格等の点から酢酸エチル、メチルエチルケトンが好適に用いられる。
上記乾燥条件としては、乾燥条件については、乾燥温度が、通常50℃〜250℃、好ましくは60℃〜120℃、更に好ましくは65℃〜95である。乾燥時間は、通常10秒〜10分である。
上記養生処理の条件としては、温度は通常室温〜70℃、時間は通常1日〜30日であり、具体的には、例えば23℃で1日〜20日間、好ましくは、23℃で3〜10日間、40℃で1日〜7日間等の条件で行えばよい。
本発明の粘着シートの粘着剤層の厚みは、通常、5〜300μmであることが好ましく、特に好ましくは10〜250μm、更に好ましくは25〜200μm、殊に好ましくは50〜175μmである。
かかる粘着剤層の厚みが薄すぎると段差追従性が低下する傾向があり、厚すぎると光学部材全体の厚みが増しすぎてしまう傾向がある。
また、特に厚膜の粘着剤層を得る場合には、10μm以上の膜厚で塗工することが好ましく、特に好ましくは50μm以上、更に好ましくは100μm以上であり、かかる膜厚の上限としては、塗工時の膜厚で通常800μmである。
なお、上記膜厚は、ミツトヨ社製「ID−C112B」を用いて、粘着シート全体の厚みの測定値から、粘着剤層以外の構成部材の厚みの測定値を差し引くことにより求めた値である。
本発明の粘着シート(活性エネルギー線照射による硬化前)の粘着剤層のゲル分率については、粘着力や段差追従性の点から10〜70%であることが好ましく、特には20〜60%、更には40〜55%であることが好ましい。ゲル分率が低すぎると凝集力の低下により異物により粘着シートに跡がついたり、シートの端部より粘着剤がはみ出ることによる取扱い性の悪化傾向がある。また、ゲル分率が高すぎると凝集力の上昇により段差追従性が低下したり、被着体への密着性が低下し、耐ブリスター性が悪化する傾向がある。
本発明の粘着シートの、活性エネルギー線照射による硬化後の粘着剤層のゲル分率については、耐久性能と粘着力の点から30〜95%であることが好ましく、特には50〜93%が好ましく、更には60〜90%であることが好ましい。ゲル分率が低すぎると凝集力の低下により耐久性が低下する傾向がある。
上記ゲル分率は、架橋度の目安となるもので、例えば、以下の方法にて算出される。すなわち、基材となる高分子シート(例えば、PETフィルム等)に粘着剤層が形成されてなる粘着シート(セパレーターを設けていないもの)を200メッシュのSUS製金網で包み、トルエン中に23℃×24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率をゲル分率とする。ただし、基材の重量は差し引いておく。
かくして得られる本発明の粘着シートは、水酸基含有アクリル系樹脂(A)と架橋剤(C)と光重合性化合物(D1)との架橋物と、単官能モノマー(B)を含有する粘着剤層を有するものである。
かかる粘着剤層は、単官能モノマー(B)が可塑効果を付与することで粘着剤層の弾性率が低くなるために、被着体への貼付時に、被着体の段差(凹凸)に対して優れた追従性を発揮する。
そして、被着体を貼合した後に、活性エネルギー線照射することで、粘着剤層中に含まれる単官能モノマー(B)が重合し、被着体とより強固に密着することが可能となるものであり、被着体と粘着層の間の発泡を抑えることができ、耐ブリスター性に優れるものとなる。
上記粘着シートと被着体との貼合方法としては、例えば、上記粘着シートの粘着剤層面を被着体に貼合した後、オートクレーブ等で加熱加圧処理(例えば、50℃・0.5MPa×30分)を行う方法が挙げられる。
また、本発明において、粘着剤層を活性エネルギー線照射により硬化する際には、基材シート、被着体の少なくとも一方に透明なものを用い、かかる透明な面から活性エネルギー線照射を行えばよい。
上記活性エネルギー線照射に際しては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線(UV)照射による硬化が有利である。
そして、上記UV照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、無電極ランプ、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライト、LEDランプ等が用いられる。上記高圧水銀ランプの場合は、例えば、5〜3000mJ/cm2、好ましくは50〜2000mJ/cm2の条件で行われる。また、上記無電極ランプの場合は、例えば、2〜2000mJ/cm2、好ましくは10〜1000mJ/cm2の条件で行われる。そして、照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は、数秒〜数十秒、場合によっては数分の1秒でもよい。一方、上記電子線照射の場合には、例えば、50〜1000Kevの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜50Mradの照射量とするのがよい。
本発明の粘着シートを被着体に貼合し、活性エネルギー線照射を行うことで、硬化後の粘着剤層が被着体に積層してなる粘着剤層付き積層体([被着体/粘着剤層/基材シート]、あるいは基材レス両面粘着シートとした際には[被着体/粘着剤層/被着体])を得ることができる。
上記被着体としては、特に限定されるものではないが、例えば、ITOフィルム、Cuメッシュ、Agナノファイバーやポリチオフェン等の有機系導電膜等の透明電極膜、偏光板、位相差板、楕円偏光板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、電磁波シールドフィルム、近赤外線吸収フィルム、AR(アンチリフレクション)フィルム等の光学部材が挙げられる。特には表面に段差を有する被着体であることが、本発明の追従性に優れた粘着シートの効果が顕著に発揮され、好ましく、例えば、1〜100μm、特には3〜50μm、更には、5〜30μmといった段差を表面に有する被着体であっても、良好な追従性を発揮するものである。
本発明の粘着シートは、粘着剤層の貯蔵弾性率が23℃、1Hzにて1.0×103〜1.0×105であり、かつ50℃、1Hzにおけるtanδが、0.5〜1.0であることが好ましい。
また、活性エネルギー線及び/又は熱による硬化後の粘着剤層の貯蔵弾性率が23℃、1Hzにて1.0×104以上であり、かつ100℃、1Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×104以上であり、tanδが、0.3未満であることが好ましい。
尚、貯蔵弾性率とtanδはせん断での動的粘弾性の測定により得られる値である。
以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
また、下記実施例中におけるアクリル系樹脂(A)の重量平均分子量、分散度に関しては、前述の方法にしたがって測定し、アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度については、前述のFoxの式を用いて算出し、アクリル系樹脂(A)を構成する単量体のホモポリマーとした際のガラス転移温度は、通常DSCにより測定されてなる文献値及びカタログ記載値を用いた。
下記のようにして水酸基含有アクリル系樹脂(A)溶液を調製した。
なお、固形分濃度の測定に関しては、アルミ箔に水酸基含有アクリル系樹脂(A)溶液1〜2gを取り、ケット(赤外線乾燥機、185W、高さ5cm)で45分間加熱乾燥し、乾燥前後の重量変化を測定し、粘度の測定に関しては、JIS K5400(1990)の4.5.3回転粘度計法に準じて測定した。
<水酸基含有アクリル系樹脂(A)溶液の製造>
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、2−エチルヘキシルアクリレート(a2)29部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a1)30部、2−エチルヘキシルメタクリレート(a2−2)15部、イソステアリルアクリレート(a2−2)15部、tert−ブチルメタクリレート(a2−1)11部、及びアセトン10部、メチルエチルケトン14部、酢酸エチル31部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.04部を加え、メチルエチルケトン還流温度で3時間反応後、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.03部、酢酸エチル9部を2度に分けて加え、更に4時間反応し、酢酸エチルにて希釈して水酸基含有アクリル系樹脂(A’−1)溶液を得た。
得られた水酸基含有アクリル系樹脂(A−1)溶液(樹脂分として100部)、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート0.05部を仕込み、50℃で12時間反応させ、側鎖にエチレン性不飽和基を、2−ヒドロキシエチルアクリレートに対して0.13モル%付加した水酸基含有アクリル系樹脂(A−1)(重量平均分子量67.6万、分散度5.55、ガラス転移温度−25.4℃)溶液(固形分50.4%、粘度25,500mPa・s(25℃))を得た。
<単官能モノマー(B)>
単官能モノマー(B)として以下のものを用意した。
・(B−1)イソトリデシルアクリレート(日立化成社製「FA−113A」)
<架橋剤(C)>
架橋剤(C)として以下のものを用意した。
・(C−1)トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製「コロネートL−55E」)
<光重合開始剤(D)>
重合開始剤(D)として以下のものを用意した。
・(D1−1)オキシフェニル酢酸 2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸 2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物(BASF社製「IRGACURE 754」)
・(D2−1)1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとベンゾフェノンの混合物(50/50)(BASF社製「IRGACURE 500」)
<多官能モノマー(E)>
多官能モノマー(E−1)として以下のものを用意した。
・(E−1)トリメチロールプロパントリアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−309」)
<実施例1>
上記水酸基含有アクリル系樹脂(A−1)溶液(樹脂分として100部)に、単官能モノマー(B−1)30部、架橋剤(C−1)0.2部、光重合開始剤(D1−1)1部、光重合開始剤(D2−1)1部、多官能モノマー(E−1)5部を配合し、粘着剤組成物溶液を調製した。
かかる粘着剤組成物溶液を、ポリエステル系離型シートに、乾燥後の厚みが170μmとなるように塗布し、90℃で5分間乾燥し、粘着剤層を形成させた。得られた粘着剤層をポリエステル系離型シートではさみ、40℃条件下で3日間エージングさせて基材レス両面粘着シート[I−1]を得た。
また、上記で得られた基材レス両面粘着シートの粘着剤層から一方の面の離型シートを剥がし、厚み125μmの易接着処理PETシートに押圧し、粘着剤層の膜厚が170μmの粘着剤層付きPETシート[II−1]を得た。
<実施例2>
実施例1において、光重合開始剤(D2−1)を配合せず、光重合開始剤(D1−1)を2部配合した以外は実施例1と同様にして、基材レス両面粘着シート[I−2]、および粘着剤層付きPETシート[II−2]を得た。
<比較例1>
実施例1において、光重合開始剤(D1−1)を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、基材レス両面粘着シート[I’−1]、および粘着剤層付きPETシート[II’−1]を得た。
<比較例2>
実施例1において、多官能モノマー(E−1)を5部から1部に変更し、光重合開始剤(D1−1)を配合せず、光重合開始剤(D2−1)を2部配合した以外は実施例1と同様にして、基材レス両面粘着シート[I’−2]、および粘着剤層付きPETシート[II’−2]を得た。
上記で得られた基材レス両面粘着シート[I−1]、[I−2]、[I’−1]、[I’−2]を用いて粘着剤層のゲル分率(UV照射前、UV照射後)、粘着剤層の光学特性(ヘイズ、色差)を測定した。
また、上記粘着剤層付きPETシート[II−1]、[II−2]、[II’−1]、[II’−2]を用いて粘着力(UV照射前、UV照射後)を測定し、段差追従性、耐ブリスター性、及び耐湿熱性を評価した。
結果を下記の表1に示す。
〔UV照射前ゲル分率〕
上記基材レス両面粘着シート[I−1]、[I−2]、[I’−1]、[I’−2]をそれぞれ40mm×40mmに裁断した後、23℃×50%R.H.の条件下で30分放置した。その後、一方の離型シートを剥がし、粘着剤層側を50mm×100mmのSUSメッシュシート(200メッシュ)に貼合した後、もう一方の離型シートを剥離し、SUSメッシュシートの長手方向に対して中央部より折り返してサンプルを包み込んだ後、トルエン250gの入った密封容器にて24時間浸漬した際の重量変化にてゲル分率(%)の測定を行った。
〔UV照射後ゲル分率〕
上記基材レス両面粘着シート[I−1]、[I−2]、[I’−1]、[I’−2]をそれぞれ40mm×40mmに裁断した後、高圧水銀UV照射装置にてピーク照度:150mW/cm2,積算露光量:1000mJ/cm2でUV照射を行い(500mJ/cm2×2パス)、23℃×50%R.H.の条件下で30分放置した。その後、一方の離型シートを剥がし、粘着剤層側を50mm×100mmのSUSメッシュシート(200メッシュ)に貼合した後、もう一方の離型シートを剥離し、SUSメッシュシートの長手方向に対して中央部より折り返してサンプルを包み込んだ後、トルエン250gの入った密封容器にて24時間浸漬した際の重量変化にてゲル分率(%)の測定を行った。
〔粘着剤層の光学特性測定〕
[光学測定用サンプルの作製]
上記基材レス両面粘着シート[I−1]、[I−2]、[I’−1]、[I’−2]をそれぞれ25mm×25mmになるよう裁断し、高圧水銀UV照射装置にてピーク照度:150mW/cm2,積算露光量:1000mJ/cm2でUV照射を行った(500mJ/cm2×2パス)。その後、粘着剤層から一方の面の離型シートを剥がし、粘着剤層側をスライドガラス(コーニング社製、イーグルXG)に貼り合わせた後、オートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、20分)を行い、23℃×50%R.H.の条件下で30分放置した。最後にもう一方の離型シートを剥がし「スライドガラス/粘着剤層」の構成を有する試験片を作製した。
得られた試験片を用いてヘイズ値、色差b*値を測定した。
[ヘイズ値]
ヘイズ値は、拡散透過率及び全光線透過率を、HAZE MATER NDH2000(日本電色工業社製)を用いて測定し、得られた拡散透過率と全光線透過率の値を下記式に代入して、ヘイズを算出した。なお、本機はJIS K7361−1に準拠している。
ヘイズ値(%)=(拡散透過率(%)/全光線透過率(%))×100
[色差]
色差b*値は、JIS K7105に準拠して測定したものであり、測定は、分光色差計(SE6000:日本電色工業社製)を用いて、透過条件で行った。
なお、本発明における、ヘイズ、全光線透過率、色差b*値の測定は、粘着剤層のみを、無アルカリガラス(全光線透過率=93、ヘイズ=0.06、b*値=0.16)に貼着し測定した値である。
〔UV照射前粘着力(初期粘着力)〕
上記粘着剤層付きPETフィルム[II−1]、[II−2]、[II’−1]、[II’−2]をそれぞれ、幅25mm×長さ100mmに裁断し、離型シートを剥離して、粘着剤層側を無アルカリガラスに、23℃、相対湿度50%の雰囲気下で2kgゴムローラー2往復で加圧貼付し、23℃、相対湿度50%の雰囲気下で30分放置した後、常温下で剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した。
〔UV照射後粘着力(硬化後粘着力)〕
上記粘着剤層付きPETフィルム[II−1]、[II−2]、[II’−1]、[II’−2]をそれぞれ、幅25mm×長さ100mmに裁断し、離型シートを剥離して、粘着剤層側を無アルカリガラスに23℃、相対湿度50%の雰囲気下で2kgゴムローラー2往復で加圧貼付し、オートクレーブで50℃・0.5MPa×20分の加圧加熱処理を行った。その後、PETフィルム側から高圧水銀UV照射装置にてピーク照度:150mW/cm2,積算露光量:1000mJ/cm2でUV照射を行い(500mJ/cm2×2パス)、23℃×50%R.H.の条件下で30分放置した後、常温下で剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した。
〔段差追従性〕
無アルカリガラス上に、厚みが25μm、38μm、50μmのPETフィルムをそれぞれセロハンテープで固定し、段差付きのガラスを作製した。
上記粘着剤層付きPETシート[II−1]、[II−2]、[II’−1]、[II’−2]をそれぞれ、その段差付きガラスに対し、23℃、相対湿度50%の雰囲気下で2kgゴムローラー2往復で加圧貼付し、オートクレーブで50℃・0.5MPa×20分の加圧加熱処理を行った。その後、PETフィルム側から高圧水銀UV照射装置にてピーク照度:150mW/cm2,積算露光量:1000mJ/cm2でUV照射を行い(500mJ/cm2×2パス)、23℃×50%R.H.の条件下で30分放置した後、段差への追従性を目視で下記のとおり評価した。
(評価基準)
◎・・・段差部に空気の噛みこみや浮きが確認できなかった。
○・・・段差部の一部に空気の噛み込みがわずかに確認できるが、浮きは確認できなかった。
△・・・段差部の一部に空気の噛み込みや浮きが確認できた。
×・・・段差部に大きな浮きが確認できた。
〔耐ブリスター性〕
上記粘着剤層付きPETフィルム[II−1]、[II−2]、[II’−1]、[II’−2]をそれぞれ25mm×50mmになるよう裁断し、離型シートを剥離して、粘着剤層側を厚み2mmのコロナ処理PC板に貼り付け、オートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、20分)を行った。次いで、PETフィルム側から高圧水銀UV照射装置にてピーク照度:150mW/cm2,積算露光量:1000mJ/cm2で紫外線照射を行い(500mJ/cm2×2パス)、23℃×50%R.H.の条件下で30分放置し、「PC板/アクリル系粘着剤層/PETフィルム」の構成を有する試験片を作製した。
その後、85℃×85%R.H.の雰囲気下で24時間静置し、静置前後のブリスター発生の程度を目視で観察した。評価基準は以下の通りである。
(評価基準)
◎…発泡がなかった。
○…φ0.5mm以下の発泡がみられたが、φ0.5mmを超える発泡がなかった。
△…φ0.5mmを超える発泡が貼付面全体の1/3未満に発生。
×…φ0.5mmを超える発泡が貼付面全体の1/3以上に発生。
〔耐湿熱性〕
上記粘着剤層付きPETフィルム[II−1]、[II−2]、[II’−1]、[II’−2]をそれぞれ25mm×25mmになるよう裁断し、離型シートを剥離して、粘着剤層側をスライドガラス(コーニング社製、イーグルXG)に貼り合わせた後、オートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、20分)を行った。その後、PETフィルム側から高圧水銀UV照射装置にてピーク照度:150mW/cm2,積算露光量:1000mJ/cm2でUV照射を行い(500mJ/cm2×2パス)、23℃×50%R.H.の条件下で30分放置し、「スライドガラス/粘着剤層/PETフィルム」の構成を有する試験片を作製した。
得られた試験片を用いて、85℃×85%R.H.の雰囲気下で168時間の耐湿熱性試験を行い、耐湿熱性試験開始前と、耐湿熱性試験後(耐湿熱性試験の後、23℃、相対湿度50%の雰囲気下に2時間放置後)のヘイズ値を測定し、下記の基準で評価した。ヘイズ値は、上記粘着剤層の光学特性測定と同様の方法で測定した。
(評価基準)
○・・・耐湿熱性試験後のヘイズ値が2.0%未満であり、
耐湿熱性試験前後でヘイズ値の上昇値が1.0%以下。
△・・・耐湿熱性試験後のヘイズ値が2.0%未満であり、
耐湿熱性試験前後でヘイズ値の上昇値が1.0%よりも大きい。
×・・・耐湿熱性試験後のヘイズ値が2.0%以上。
Figure 2018109102
上記結果より、光重合開始剤として特定の開始剤を含有する粘着剤組成物を用いてなる実施例1及び2の粘着シートは、十分な段差追従性を示し、さらに非常に優れた耐ブリスター性を有することがわかる。更に、粘着シートをタッチパネル等の光学部材の貼合せ用途に使用する場合に要求される物性である、強粘着力、光学特性、耐湿熱性等にも優れるものであることがわかる。
一方、光重合開始剤として特定の開始剤を含有しない粘着剤組成物を用いてなる比較例1及び2の粘着シートでは、耐ブリスター性に劣るものであることがわかる。
本発明の粘着シートは段差追従性及び耐ブリスター性に優れるとともに、粘着力が高く、高い光透過性を有し、ヘイズを発生させにくい点で、ガラスやITO透明電極シート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の光学シート類、偏光板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム等の光学部材貼り付け用途に有用である。更に、これら光学部材を含んでなるタッチパネルに対しても好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 水酸基含有アクリル系樹脂(A)、
    エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)、
    架橋剤(C)および、
    光重合開始剤(D)
    を含有する粘着剤組成物であり、
    光重合開始剤(D)が、分子内に下記式(1)で示される構造部位と水酸基とを有する分子内水素引き抜き型光重合開始剤(D1)を含有することを特徴とする粘着剤組成物。
    Figure 2018109102
    〔式中、Rはハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキル基、フェニル基からなる群から選択されるいずれか1つの原子又は基であり、nは0〜5の整数である。ただし、nが2以上である場合、各々のRは、同一でも異なっていてもよい。〕
  2. 光重合開始剤(D1)が、オキシフェニル酢酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルであることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 請求項1または2記載の粘着剤組成物が、架橋剤(C)により架橋されてなることを特徴とする粘着剤。
  4. 請求項3記載の粘着剤からなる粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
  5. 粘着剤層の両面に離型シートが積層されてなる両面粘着シートであることを特徴とする請求項4記載の粘着シート。
  6. 請求項4または5記載の粘着シートの粘着剤層面を、被着体に貼合した後、活性エネルギー線照射を行うことを特徴とする粘着剤層付き積層体の製造方法。
  7. 請求項3記載の粘着剤からなる粘着剤層を含有することを特徴とする画像表示装置。
  8. 請求項3記載の粘着剤からなる粘着剤層を含有することを特徴とするタッチパネル。
  9. 水酸基含有アクリル系樹脂(A)と、架橋剤(C)と、分子内に下記式(1)で示される構造部位と水酸基とを有する分子内水素引き抜き型光重合性開始剤(D1)との架橋物及び、エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)を含有する粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
    Figure 2018109102
    〔式中、Rはハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキル基、フェニル基からなる群から選択されるいずれか1つの原子又は基であり、nは0〜5の整数である。ただし、nが2以上である場合、各々のRは、同一でも異なっていてもよい。〕
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