JP2006116719A - 光硬化性(プリプレグ)複合テープ - Google Patents

光硬化性(プリプレグ)複合テープ Download PDF

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Abstract

【課題】 被着体形状への追従性および被着体への密着性と、常温保存時の形態安定性が両立した施工時の取扱い性に優れた光硬化性プリプレグテープを提供する。
【解決手段】 繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]に、前記光重合開始剤が活性となる光の波長領域において、実質的に透明な連続セル膜を有する合成樹脂製多孔質体のセル内および表面に前記光硬化性樹脂組成物の増粘体が坦持されてなる光硬化性テープ[B]が積層されてなることを特徴とする(請求項1)。
また、前記光硬化性プリプレグテープ[A]の、両側に前記光硬化性テープ[B]が配置され、中央部に、繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘された比較的厚い光硬化性プリプレグテープ[C]を有する光硬化性(プリプレグ)複合テープの形態とすることもできる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光硬化性(プリプレグ)複合テープに関する。
従来、配管物や各種構造部材などの補修、補強、あるいは防水用ライニング材として使用されるプリプレグシートは、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂等をガラスクロスや不織布等の基材に含浸、増粘してつくられている。
従来の硬化性プリプレグシートは、図3に示すように、繊維強化材に硬化性樹脂を含浸、増粘させたプリプレグテープ本体21の両表面に、剥離性のフィルム22を貼着させて構成されている。この剥離性のフィルム22は、被着物に接着する際にプリプレグテープ本体21から引き剥がされ、被着物上でプリプレグテープ本体21が硬化される。
このようなプリプレグシートは、樹脂成分を未硬化の状態で保管し、プリプレグシートを被着体に圧着等して被着・粘着させた状態で、加熱することによって接着硬化させて用いられる。
近年、硬化スピードが速く、硬化させるための熱源がいらないという点より、光硬化性樹脂組成物を用いた光硬化性プリプレグシートが使用されてきている(特許文献1、特許文献2参照)。
硬化性プリプレグシートには、次のような特性が要請される。
(1)シートの柔軟性
(2)被着体への密着性
(3)保存時の形態安定性
(4)取り扱い性
(1)のシートの柔軟性は、硬化性プリプレグシートを適用する配管物や各種構造部材のような被着体は曲面形状や凹凸部を有する場合が多いため、硬化性プリプレグシートには被着体形状への追従性が必要であるからである。
(2)の被着体への密着性は、被着体の補強・補修強度や水密性を高めるためには、被着体との接着性が必要とされ、この接着性は硬化前プリプレグシートの被着体への密着性が大きく影響するからである。
この、(1)シートの柔軟性、および(2)被着体への密着性は、プリプレグシートを形成する樹脂の増粘度を低くすることによって向上することは公知である。
しかし、増粘度を低くして得られたプリプレグシートは、常温でシートを積み重ねたり、またはロール状に巻いて保存する際に、シート自重による変形やシートから含浸させた未硬化の樹脂が滲み出して積み重ねたシート同士が粘着してしまうといった現象が起きてしまい、シートの形態が保ち難くなる傾向がある。それで、(3)の保存時の形態安定性が要請される。
また、配管物や各種構造部材などの補修、補強、あるいは防水用ライニング材としての使途の場合、プリプレグシートの所要寸法は被着体の形状に応じて施工場所で決定される場合が多いため、材料ロスを考慮して、広幅のシートを施工場所に運び込み、施工場所で所定寸法に裁断して使用される方法が一般に用いられる。その際、プリプレグシートは粘着性を有するものであるため、鋏やカッターなど裁断具の刃先に粘着性樹脂が付着して切れ味がすぐに悪くなってしまうという問題があり、さらには、諸所方々に粘着する等、施工場所におけるプリプレグシートの取り扱い作業性が悪いという問題が起こる。そこで、(4)のプリプレグシートの取り扱い性向上のため、プリプレグシートのテープ巻き回し品が非常に望まれている。
このように、(1)シートの柔軟性、および(2)被着体への密着性と(3)保存時の形態安定性は相反する特性であるため、従来のプリプレグシートに於いては、使途に応じていずれかの特性を犠牲にした増粘度に調整して使用されている。
光硬化性プリプレグシートは、常温で硬化させることができるという点が産業上の大きな利点であるため、通常(3)保存時の形態安定性をある程度犠牲にした増粘度に調整されている。
そのため、施工場所へのシート運び込みや保管方法が制限され、材料の取り扱い易さや作業時間の短縮という要求が特に強い配管物や各種構造部材などの補修、補強、あるいは防水用ライニング材としての使途が制限されていた。
特許文献1には、コンパウンドの40℃における粘度を50〜4000Pa・sとしたシート状補強材が開示されているが、これは従来プリプレグシートの補強材としての増粘度を特定するものであり、シートの(3)保存時の形態安定性や(4)取り扱い性の向上を提供するものではない。
特許文献2には、シート保存中に樹脂が繊維質基材から流れ出すことがない硬化性プリプレグとして、予備重合された硬化性プリプレグの片面または両面に粘着剤層を有する構成が示されているが、この方法によって予備重合された硬化性プリプレグの増粘度は比較的高いものとなり、必ずしも(1)シートの柔軟性が満足できるものではない。
特開2002−361804号公報 特開2002−18991号公報
本発明は、上述の事情に鑑み、光硬化性プリプレグテープにおける上記した従来技術の問題点である被着体形状への追従性および被着体への密着性と、常温保存時の形態安定性が両立した施工時の取扱い性に優れた光硬化性(プリプレグ)複合テープを提供することを課題とする。
本発明の光硬化性(プリプレグ)複合テープは、繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]に、光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤が活性となる光の波長領域において、実質的に透明な連続セル膜を有する合成樹脂製多孔質体のセル内および表面に前記光硬化性樹脂組成物の増粘体が坦持されてなる光硬化性テープ[B]が積層されてなることを特徴とする(請求項1)。
また、繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]の、端部のある幅にわたり、光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤が活性となる光の波長領域において、実質的に透明な連続セル膜を有する合成樹脂製多孔質体のセル内および表面に前記光硬化性樹脂組成物の増粘体が坦持されてなる光硬化性テープ[B]が配置され、かつ、該光硬化性テープ[B]が配置されていない光硬化性プリプレグテープ[A]の中央部に、繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘された層を有する光硬化性(プリプレグ)複合テープの形態とすることもできる。
本発明の光硬化性プリプレグテープは、少なくとも端部のある幅にわたり、光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤が活性となる光の波長領域において実質的に透明な連続セル膜を有する合成樹脂製多孔質体のセル内および表面に前記光硬化性樹脂組成物の増粘体を坦持させた光硬化性テープ[B]を備えることにより、光硬化性(プリプレグ)複合テープの側面からの含浸樹脂の流れ出しを防ぐと同時に光硬化性(プリプレグ)複合テープの被着体への粘着性を高め、従来全てを同時に満足することが困難であった、(1)シートの柔軟性、(2)被着体への密着性、(3)保存時の形態安定性および(4)取り扱い性を同時に全て満足することができるようになったものである。
本発明の光硬化性(プリプレグ)複合テープは、少なくとも端部のある幅にわたり、実質的に連続セル膜を有する合成樹脂製多孔質体のセル内および表面に光硬化性樹脂組成物の増粘体が坦持されてなることを基本とする。
以下に、図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
図1において、本発明の一実施の形態の光硬化性(プリプレグ)複合テープ1は、繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]2に、連続セルを有する合成樹脂製多孔質体4のセル5の内部および合成樹脂製多孔質体4の表面に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物の増粘体6が坦持されている光硬化性テープ[B]3が積層されている。
セル5の内部は、全て光硬化性樹脂組成物の増粘体6で充填されていることが、好ましい。
なお、7はセル膜、8はセル膜に開いた穴である。
また、図2において、本発明の他の実施の形態の光硬化性(プリプレグ)複合テープ9は、繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]2の端部のある幅にわたり図1に示す本発明の一実施の形態の連続セル膜を有する合成樹脂製多孔質体のセル内および表面に光硬化性樹脂組成物の増粘体が坦持された光硬化性テープ[B]3が配され、その中間部には、繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した、光硬化性テープ[B]3とほぼ同じ厚さの繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘された比較的厚い光硬化性プリプレグテープ[C]10が配されている。
本発明において、連続セルとは、合成樹脂製多孔質体の内部に存在するセルの膜に孔が開けられ、それらのセル同士及びセルと該多孔質体の表面が、孔で実質的に繋がっていることを意味する。このような連続セルを有することにより、増粘前の粘度が低い光硬化性樹脂組成物は、セルの膜に開いた孔を通って、各セル内に進入することができ、また、該光硬化性樹脂組成物が、セル内で増粘すると、孔を通過する流動抵抗が増加するため、該多孔質体に荷重が加わっても、セル内から前記樹脂が流出しにくくなる。また、施工に際しては、本発明の光硬化性(プリプレグ)複合テープに保管時に作用する以上の力で被着体へ押し付けることにより、増粘した光硬化性樹脂組成物が滲み出して被着体面へのぬれ性を付与することができる。
さらに、テープ全幅にわたる光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した繊維強化材層だけに注目すると、従来のプリプレグシートと同じ断面構造であるが、その上にセル内及び表面に増粘した光硬化性樹脂組成物を担持した連続セルを有する合成樹脂製多孔質体を積層すると、テープが面荷重を受けた際、樹脂組成物の側面への滲み出しが大幅に低減できることを見出して本発明を成し遂げるに至った。
図2に示した本発明の他の実施の形態では、テープ全幅にわたる光硬化剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]の層は、テープ中央部に設けられる、該合成樹脂製多孔質体と略同じ厚さの繊維強化材に光硬化性樹脂組成物が含浸、増粘された比較的厚い光硬化性プリプレグテープ[C]と、端部に配置される光硬化性テープ[B]との連続性を持たせる作用をする。
本発明の図2に示した本発明の他の実施の形態におけるある幅とは、光硬化性(プリプレグ)複合テープの全幅にもよるが、本発明の他の実施の形態における光硬化性(プリプレグ)テープの幅のうちの、両側でそれぞれ、2〜50mmが好ましい範囲として選ばれる。
この連続セルを有する合成樹脂製多孔質体の幅が2mm未満であると、合成樹脂製多孔質体の光硬化性テープ[B]側面からの光硬化性樹脂組成物の滲み出しを押さえる効能が低下し、50mmを越えると、光硬化性(プリプレグ)複合テープの全幅にもよるが、光硬化性(プリプレグ)テープ中央部に積層される光硬化性プリプレグの比較的厚い光硬化性プリプレグテープ[C]が被着体を補強する性能が低下する場合がある。
以下に、本発明の光硬化性プリプレグテープに用いるのに適当な素材、形成方法等を、項を分けて詳細に説明する。
[連続セルを有する合成樹脂製多孔質体]
多孔質体を構成する合成樹脂は、光硬化性樹脂組成物に含まれる光開始剤が活性となる光の波長領域において、実質的に透明であることが、光線の減衰が小さくなるため好ましい。
さらに、多孔質体を構成する合成樹脂は、該多孔質体の連続セル内及び表面に担持させる光硬化性樹脂組成物に含まれる液状ビニル系単量体等の反応性希釈剤に対して、適度な膨潤性を示しつつも、反応性希釈剤に対して適度に非溶解性であるという要件を満たす必要がある。
多孔質体を構成する合成樹脂として、光硬化性樹脂組成物に含まれる反応性希釈剤に対して適度な膨潤性を示す合成樹脂を使用することにより、該硬化性プリプレグテープを硬化させた際に、多孔質体のセル膜と、該セル内に担持される光硬化樹脂との剥離が抑えられる。
また、多孔質体を構成する合成樹脂として、上記反応性希釈剤に対して適度に非溶解性である合成樹脂を使用することにより、本発明の光硬化性プリプレグテープの保存中に、該テープの自重や積み重ねによる荷重によって、該テープ端面からの光硬化性樹脂組成物の滲み出しが抑えられる。
上記条件を満たす合成樹脂の具体例としては、プロピレン、ブテン等のオレフィン類の単独重合体および異種オレフィンおよび酢酸ビニル等との共重合体であるポリオレフィン;スチレンの単独重合体、アクリロニトリルやブタジエン等の他の単量体とスチレンの共重合体であるスチレン系樹脂;アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル等のアクリル酸及びその誘導体の単独重合体、該アクリル酸及びその誘導体とスチレン等の他の単量体との共重合体であるアクリル系樹脂;ビスフェノールAとホスゲンの重縮合によって得られるポリカーボネート;SBR,NBR,ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等のジエン系単量体を成分に含む合成ゴム;ポリイソシアネートと活性水素を持つ化合物の反応によるウレタン系樹脂が挙げられる。
これらの合成樹脂は、その内の1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
なお、上記反応性希釈剤で適度に膨潤した状態で、合成樹脂製多孔質体が軟質であるものの方が、テープの柔軟性が向上するため好ましい。
合成樹脂製多孔質体には、上記の合成樹脂を、気泡が連続となるように発泡させたもの、あるいは、上記の合成樹脂を発泡させた後に、セル同士を連続化させるような処理を施したものが使用される。
セル同士を連続化させる処理としては、プレスを用いて針を合成樹脂発泡体に突き刺す方法、合成樹脂発泡体を該合成樹脂のガラス転移点付近まで冷却してプレスし気泡膜に亀裂を形成させる方法が例示される。
セルの連続性は、合成樹脂製多孔質体の密度より求めた全セル容積Vcに対して、該合成樹脂製多孔質体を水中又はエタノール等に浸漬し、液中で圧縮開放を繰り返して気泡内に液を含浸させた際の含浸液体積Vwを求め、Vw/Vcが0.9以上、好ましくは0.95以上とする。
また、合成樹脂製多孔質体に、光硬化性(プリプレグ)複合テープの柔軟性を阻害しない範囲で繊維強化材を配することができる。
[光硬化性樹脂組成物]
本発明で用いられる光硬化性樹脂組成物とは、重合性樹脂に光重合開始剤、増粘剤等を配合したものであり、繊維強化材および合成樹脂製多孔質体に含浸させる際には液状であり、含浸された後で所定の粘度まで増粘可能な、光照射によって硬化する性質を持つものである。
{重合性樹脂}
重合性樹脂としては、ラジカル重合可能な不飽和ポリエステル樹脂及びカチオン重合可能なエポキシ樹脂が代表的に挙げられるが、安定した増粘体が得やすい、取扱い易いという理由でラジカル重合性樹脂が好適に使用される。
ラジカル重合性樹脂とは、ラジカル重合可能な二重結合性不飽和基を有する化合物を液状ビニル系単量体に溶解した液状樹脂である。
ラジカル重合可能な液状樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂をはじめ、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリルエステル樹脂等がその例である。
本発明において使用される不飽和ポリエステル樹脂とは、多価アルコールと不飽和多塩基酸(および必要に応じて飽和多塩基酸)とのエステル化反応による縮合生成物(不飽和ポリエステル)を、スチレンのような液状ビニル系単量体に溶解したものである。
不飽和多塩基酸としては、例えば、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、コハク酸等が挙げられる。
また、不飽和ポリエステル樹脂には、必要に応じて低収縮剤として熱可塑性樹脂を配合することができる。低収縮剤としては、例えば、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン等が挙げられる。
本発明において使用されるエポキシアクリレート樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等にアクリル酸やメタクリル酸等の不飽和一塩基酸を付加したエポキシアクリレートを、スチレンのような液状ビニル系単量体に溶解したものである。
本発明において使用されるウレタンアクリレート樹脂としては、例えばエチレングリコールの両端に、トリレンジイソシアネートを付加させ、更に2−ヒドロキシエチルメタクリレートを両端末に付加させたウレタンアクリレートを、スチレンのような液状ビニル系単量体に溶解したものである。
これらラジカル重合可能な液状樹脂は、その1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
液状ビニル系単量体とは、ラジカル重合可能な液状樹脂における溶媒で、硬化の際架橋剤となるものであり、例えば、スチレン、ビニルトルエン、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、フタル酸ジアリル等が挙げられる。
これら液状ビニル系単量体は、その1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
この重合性樹脂には必要に応じて、硬化安定剤としてヒドロキノン、ナフトキノン、t−ブチルカテコールなど、さらに充填剤、分散剤等を、光線を遮蔽したり吸収したりして光硬化シートの硬化を阻害しない範囲で適宜のものが使用される。
[光重合開始剤]
ラジカル重合成樹脂に用いられる光重合開始剤としては、光照射によってラジカルを生成し、ラジカル重合可能な液状樹脂を重合、架橋して、組成物全体を硬化させる。
光照射によってラジカルを発生する重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、アシルホスフィンオキサイド系のような公知の光重合開始剤が挙げられ、具体例としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、1−フェニル−2−ヒドロキシ−3−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
これら重合開始剤は、その1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その配合量は、ラジカル重合可能な液状樹脂100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、更に好ましくは0.5〜3質量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.1質量部未満であると成形時の硬化が不十分になるおそれがあり、5質量部を超えると組成物の貯蔵安定性が低下する可能性がある。
[増粘剤]
本発明において、上記ラジカル重合性樹脂組成物は、繊維強化材および合成樹脂製多孔質体に含浸された後、所定の粘度まで増粘されるわけであるが、このラジカル重合性樹脂組成物を増粘する方法としては、例えば熱可塑性樹脂粒子をゲル化剤として配合してゼリー状に増粘させる方法、ヒドロキシル基を有するアクリレート樹脂をイソシアネート化合物で増粘させる方法等周知の方法が使用できる。
増粘剤として使用される熱可塑性樹脂粒子としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物などを単量体とする重合体および共重合体が用いられる。
ラジカル重合性樹脂組成物の適正粘度は、使用する強化繊維の繊維密度、合成樹脂製多孔質体のセル膜に開けられた孔の大きさ、配合する増粘剤の種類や配合量によって異なるが、200mPa・s以下の低粘度であることが強化繊維への含浸性の点で好ましい。
ラジカル重合性樹脂組成物の粘度は、ビニル系単量体の配合量で調節することができるが、ビニル系単量体の含有率が10重量%未満では、樹脂組成物が高粘度となるため繊維強化材への含浸性が悪化し、70重量%を超える量では、硬化物の耐薬品性、耐水性等が低下するので好ましくない。
ラジカル重合性樹脂組成物の増粘後の粘度は、強化繊維の繊維密度、連続セルを有する合成樹脂製多孔質体の開孔寸法、光硬化性プリプレグテープの保存形態、保存期間を考慮して設定することができるが、被着体形状への追従性およびぬれ性をより高めるために、光硬化性プリプレグテープの保存性が許される範囲で低く調整するのが好ましい。
ラジカル重合性樹脂組成物の増粘後の粘度は、増粘剤の配合量で調節することができる。増粘剤の配合量は、使用する増粘剤の種類に応じて適宜決定される。
また、繊維強化材層に含浸される光硬化性樹脂組成物が到達する増粘粘度と合成樹脂製多孔質体部に含浸される光硬化性樹脂組成物の到達する増粘粘度が異なっても構わない。
熱可塑性樹脂粒子のような固体状の増粘剤を使用する場合は、予め増粘剤を合成樹脂製多孔質体に含ませておく方法、及び/又は光硬化性樹脂組成物に増粘剤を配合して、該光硬化性樹脂組成物と一緒に合成樹脂製多孔質体に含浸する方法が用いられる。
固体状の増粘剤を光硬化性樹脂組成物に配合して、該樹脂組成物と一緒に合成樹脂製多孔質体に含浸する場合は、固体状の増粘剤もセル膜に開いた孔を通ってセル内に充填される必要があるため、セル膜に開いた孔は実質的に固体粒子が通り抜ける大きさである必要がある。
ここで実質的としたのは、光硬化性樹脂組成物を合成樹脂製多孔質体に含浸させる際の条件によっては、例えば、セル膜が軟質の場合、セル膜に開いた孔より大きな固体粒子でも、孔を開裂しながら通り抜ける可能性があるためである。
固体状の増粘剤の平均粒径は0.1〜10μmであることが好ましい。平均粒径が0.1μm未満であると、増粘剤の表面積が大きく、増粘速度が速くなるため、光硬化性樹脂組成物を合成樹脂製多孔質体に含浸させる工程で、低粘度を維持することが困難となる。また平均粒径が10μmを超えると、増粘剤の表面積が小さく、増粘速度が遅くなるため、所望の粘度に増粘するのに長時間を要する。
[繊維強化材]
本発明で用いられる繊維強化材とは、光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤の感光波長域の光に対して実質的に透明であれば特に限定されない。
一般的には光透過性及び強度の点で優れ、また低廉でもあるガラス繊維が使用される。これ以外にもアラミド繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維等を使用することができる。使用する繊維は、一種を選択してもよいし、複数種を選択してもよい。
繊維強化材の形態としては、例えば、チョップドストランドマット、ロービング、織物状などが挙げられる。これらの繊維強化材は樹脂組成物の粘度や得られるテープ硬化品の強度などを考慮して選ばれる。
繊維強化材は、光硬化性プリプレグ100質量部に対して、好ましくは10〜30重量%で使用される。
テープ全幅にわたる光硬化性プリプレグ層に用いられる繊維強化材と、合成樹脂製多孔質体が積層されていないテープ中央部の光硬化性プリプレグ樹脂層に用いられる繊維強化材は同じものでも違うものでもかまわない。
繊維強化材の形態によるが、テープ全幅にわたる光硬化性プリプレグ層に用いられる繊維強化材は、該プリプレグ層の厚さが0.2〜2mm、好ましくは、0.5〜1mmとなる繊維強化材が好ましい。また、テープ中央部の光硬化性プリプレグ樹脂層に用いられる繊維強化材も繊維強化材の形態によるが、0.5〜5mm、好ましくは1〜2mmとなる繊維強化材が好ましい。
[フィルム]
本発明の光硬化性プリプレグテープは、その片面または両面を、剥離性のフィルムで被覆することができる。
フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ナイロンフィルム、ビニロンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のフィルムが用いられる。また、被着体に貼り付ける際に剥がすフィルムに剥離性を付与するためシリコン処理などを行うことができる。
プリプレグテープの接着面側に使用するフィルムとしてはプラスチック以外に剥離紙なども使用できる。
[硬化方法]
本発明の光硬化性プリプレグテープは、接着面側のフィルムを剥がして被着体に貼り付け、テープ部に光を照射することで、テープ端部または全面の光硬化性樹脂組成物を含有する合成樹脂製多孔質体及び、光硬化性樹脂組成物が含浸、増粘した繊維強化材と一緒に被着体と接着硬化される。
被着体への貼り付けおよび硬化の際、テープの反接着面側にフィルムを残しておくことにより、貼付けの作業性が向上し、かつラジカル重合性樹脂の空気による硬化阻害が抑えられる。
本発明の光硬化性プリプレグテープを硬化させるために照射する光としては、赤外線、可視光、紫外線などを用いることができるが、一般的に取扱いが容易かつ簡便であり、比較的高エネルギーを得ることができる紫外線が好適に用いられる。より好ましくは、波長200〜420nmの紫外線が用いられる。
紫外線は、高圧水銀灯、ケミカルランプなどの適宜の光源を用いて照射することができる。
本発明の光硬化性プリプレグテープの総厚は、0.5mm以上、5mm以下とするのが好ましい。厚さが0.5mmより薄いと、テープを被着体に圧着する際に被着体が有する小さな突起によってテープに穴が開いたり、被着体の凸凹がそのままテープ表面に現れて仕上げの外観が悪くなる。また、厚さが5mmより厚くなると、光線がシートの深部まで届きにくくなるために硬化不良となる可能性がある。
このようにして被着体に接着硬化したテープの表面を耐候性や耐薬品性などを向上する目的で塗装仕上げすることができる。
また、光硬化性プリプレグテープを重ね貼りして硬化させることも、硬化したテープの上に光硬化性プリプレグテープを貼り付けて硬化させることもできる。
[その他]
本発明の光硬化性プリプレグテープを積み重ねたり、ロール状に巻回して保存することができるが、周囲は光を遮蔽し、また溶剤等の飛散を防止できる気体透過性の低いアルミ蒸着フィルム等で梱包することが好ましい。
なお、本発明は比較的狭幅、長尺の場合に産業上より有効性を持つため「テープ」と称しているが、これによって幅や長さが限定されるわけではない。
以下、本発明の非限定的な実施例を例に本発明を説明する。
[試料調整]
{増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)の調整;実施例用}
重合性単量体がスチレン、25℃における粘度が150mPa・sのビスフェノール系エポキシアクリレート樹脂:ネオポール8250L(日本ユピカ(株)製商品名)100質量部に、増粘剤としてゼオンF−303(ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、日本ゼオン(株)製)を10質量部、光重合開始剤としてアシルホスフィンオキサイド系化合物:パラタールX999(DSM社製商品名)0.3質量部を加え、室温下で分散混合して増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)を調整した。
(増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(2)の調整;比較例用)
重合性単量体がスチレン、25℃における粘度が150mPa・sのビスフェノール系エポキシアクリレート樹脂:ネオポール8250L(日本ユピカ(株)製商品名)100質量部に、増粘剤としてゼオンF−303(ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、日本ゼオン(株)製)を増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)よりも増やした15質量部、光重合開始剤としてアシルホスフィンオキサイド系化合物:パラタールX999(DSM社製商品名)0.3質量部を加え、室温下で分散混合して増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(2)を調整した。
[実施例1]
50μmのPETフィルムの上に強化繊維として重量300g/m2、幅10cmのガラス繊維チョップドストランドマットを乗せ、マットの上から増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)を流延してマットに含浸した。次いで該マットの上にセルの連続性(Vw/Vc)が0.96、厚さ1.2mm、幅10cmのEVA樹脂連続気泡発泡シートを乗せ、その上から光硬化性樹脂組成物(1)を流延して含浸し、その上から下面にシリコン処理した50μmのPETフィルムで挟み込んで、90℃加熱炉を通して20分間加熱して樹脂組成物を増粘し、幅10cm、厚さ1.8mm、長さ5mの図1に示すタイプの光硬化性(プリプレグ)複合テープを作製した。
[実施例2]
50μmのPETフィルムの上に強化繊維として重量300g/m2、幅10cmのガラス繊維チョップドストランドマットを乗せ、マットの上から増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)を流延してマットに含浸した。次いでこの幅10cmの中央に重量600g/m2、幅8cmのガラス繊維チョップドストランドマットを乗せ、さらにこの幅10cmの両端にセルの連続性(Vw/Vc)が0.96、厚さ1.2mm、幅10mmのEVA樹脂連続気泡発泡シートを配し、それらの上から光硬化性樹脂組成物(1)を流延して含浸し、その上から下面にシリコン処理した50μmのPETフィルムで挟み込んで、90℃加熱炉を通して20分間加熱して樹脂組成物を増粘し、幅10cm、厚さ1.8mm、長さ5mの図2に示すタイプの光硬化性(プリプレグ)複合テープを作製した。
[比較例1]
50μmのPETフィルムの上に強化繊維として重量900g/m2、幅10cmのガラス繊維のガラス繊維チョップドストランドマットを乗せ、マットの上から増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(2)を流延してマットに含浸し、その上から下面にシリコン処理した50μmのPETフィルムで挟み込んで、90℃加熱炉を通して20分間加熱して樹脂組成物を増粘し、幅10cm、厚さ1.8mm、長さ5mの(従来のタイプの)光硬化性プリプレグテープを作製した。
[評価]
実施例1、実施例2及び比較例1で得た光硬化性(プリプレグ)複合テープおよび光硬化性プリプレグテープ([評価]に関する以下の記載では、両者を特に区別する必要のある場合を除き、単に光硬化性プリプレグテープという)について、以下の項目についてそれぞれの要領で評価した。結果は表1に示した。
テープの柔軟性、被着体への密着性:100mm角のFRP製角パイプ(エッジ部R=5mm)の表面に、光硬化性プリプレグテープ接着面側のフィルムを剥がし、プリプレグテープを巻き付ける方向に貼り付け、屋外自然光で光硬化性プリプレグテープを硬化させ、被着体との密着状態を観察した。評価基準は以下の通りである。
○:硬化完了まで被着体との剥離なし。
△:硬化前は被着体と密着していたが、硬化の過程で角パイプのエッジR部で被着体とテープが剥離。
×:粘着性が弱く、硬化前の段階で被着体からテープが剥離。
接着強度:光硬化性プリプレグテープの接着面側のフィルムを剥がしてFRP製パネルに貼り付け、その状態で反接着面側から、150mmの距離に配置した紫外線蛍光灯で20分照射して光硬化性シートを硬化させた。
この光硬化性プリプレグテープを接着硬化させたFRPパネルから20mm×20mmの試料を切り出し、その両面にスチール製の引っ張り治具を瞬間接着剤で接着し、この治具を鉛直方向に引っ張り、FRPパネルと硬化した光硬化性プリプレグテープが剥離する際の抵抗を測定し、これを接着強度とした。
補強強度:厚さ3mmの2枚のFRP板を突合せて置き、光硬化性プリプレグテープの接着面側(シリコン処理PETフィルム側)のPETフィルムを剥がして2枚のFRP板の突合せ線上にテープの長手中央部がくるように貼り付け、その状態で反接着面側から、150mmの距離に配置した紫外線蛍光灯で20分照射して光硬化性プリプレグテープを硬化させた。この光硬化性プリプレグテープで接合した部分から突合せ線と直角方向に幅20mm、長さ200mmの短冊状試料を切り出し、その両端を引っ張り、FRP板と光硬化プリプレグテープのせん断接着強度を測定した。
常温保存時の形態安定性:作成した幅10cm、長さ5mの光硬化性プリプレグテープを4インチ紙管に巻き付け、アルミ蒸着フィルムで梱包し、紙管を鉄棒に通してロールを浮かせた状態とし、室温25℃の室内に1ヵ月間放置した後、梱包をはずして光硬化性プリプレグテープのロール巻き状態を観察した。
評価基準は以下の通りである。
○:変形はしているが、テープ側面から樹脂が流れ出しはなく、テープの巻き出しは特に問題なし。
×:テープが垂れてロール形状が変形。テープ側面から樹脂が流れ出し、テープロール側面に粘着し、テープの巻き出しが困難。
Figure 2006116719
本発明によれば、被着体形状への追従性および被着体への密着性と、常温保存時の形態安定性が両立した施工時の取扱い性に優れた光硬化性プリプレグテープを提供することができるので、配管物や各種構造部材などの補修、補強、あるいは防水用ライニング材として、有利に利用できる。
本発明の光硬化性(プリプレグ)複合テープの一実施の形態を示す説明図である。 本発明の光硬化性(プリプレグ)複合テープの他の実施の形態を示す説明図である。 従来の硬化性プリプレグテープの基本的構造を示す説明図である。
符号の説明
1:光硬化性(プリプレグ)複合テープ
2:比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]
3:光硬化性テープ[B]
4:(連続セルを有する)合成樹脂製多孔質体
5:セル
6:増粘体
7:セル膜
8:(セル膜に開いた)穴
9:(他の実施の形態の)光硬化性(プリプレグ)複合テープ
10:比較的厚い光硬化性プリプレグテープ[C]
21:プリプレグテープ本体
22:(剥離性の)フィルム

Claims (2)

  1. 繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]に、
    光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤が活性となる光の波長領域において、
    実質的に透明な連続セル膜を有する合成樹脂製多孔質体の
    セル内および表面に前記光硬化性樹脂組成物の増粘体が坦持されてなる光硬化性テープ[B]が積層されてなる
    光硬化性(プリプレグ)複合テープ。
  2. 繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘した比較的薄い光硬化性プリプレグテープ[A]の、
    端部のある幅にわたり、
    光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤が活性となる光の波長領域において、
    実質的に透明な連続セル膜を有する合成樹脂製多孔質体の
    セル内および表面に前記光硬化性樹脂組成物の増粘体が坦持されてなる光硬化性テープ[B]が配置され、
    かつ、該光硬化性テープ[B]が配置されていない光硬化性プリプレグテープ[A]の中央部に、
    繊維強化材に光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘された比較的厚い光硬化性プリプレグテープ[C]を有することを特徴とする
    光硬化性(プリプレグ)複合テープ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012219179A (ja) * 2011-04-08 2012-11-12 Inoac Corp プリプレグの製造方法
JP2014142059A (ja) * 2012-12-26 2014-08-07 F Tatsukuru:Kk 船舶におけるfrp配管接続工法
CN108559116A (zh) * 2018-06-29 2018-09-21 湖北鼎中新材料有限公司 一种超高分子量聚乙烯ud无纬布及其光固化制备方法

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