JP2002078703A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JP2002078703A
JP2002078703A JP2001188693A JP2001188693A JP2002078703A JP 2002078703 A JP2002078703 A JP 2002078703A JP 2001188693 A JP2001188693 A JP 2001188693A JP 2001188693 A JP2001188693 A JP 2001188693A JP 2002078703 A JP2002078703 A JP 2002078703A
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勇一 粕谷
Masahiro Kuroda
昌寛 黒田
Mitsuyuki Yokoyama
光之 横山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡素且つ低コストでメンテナンス性
が高く、高精度な回転検出もしくは回転制御が可能なX
線CT装置を提供することにある。 【解決手段】 X線CT装置では、架台回転部1の回転
を無接触で検出する構成として、インボリュート歯車1
0及び磁気抵抗センサ5を有する。インボリュート歯車
10は架台回転部1と同軸の円の周方向に沿って周期的
な磁束変化を与える。マグネット51、磁気抵抗(M
R)素子52及び53から構成される磁気抵抗センサ5
は、架台回転部1と共にインボリュート歯車10が回転
することによる磁束の変化を検出し、これに応じたパル
ス信号を出力する。磁気抵抗センサ5により得られたパ
ルス信号は信号処理ユニット6を経てサーボアンプ8及
びCT主制御部9等に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線コンピュータ
断層撮影(CT)装置に関し、特に、X線コンピュータ
断層撮影(CT)装置における架台の回転部の回転を検
出のための機構及びその制御に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、X線CT装置は、高機能化され、
また、その機能が多様化されている。その機能の多様化
の一つに、機械的振動をできる限り排除して静な動作環
境で被検体を撮影する静音イメージングがある。架台の
固定部に設けられたモータからの回転駆動力を歯車及び
ベルト等を介して伝達させて架台の回転部を駆動する方
式では、ベルトの摺動などによる大きな作動音(騒音)
が発生し、被検体やX線技師に不安感や不快感を与え
る。従って、最近では、このような騒音を防止するため
X線CT装置の回転駆動機構には、静音化技術が適用さ
れている。
【0003】静音イメージングへの流れに沿って登場し
た技術の一つに、架台の回転機構にダイレクトドライブ
(DD)モータ駆動方式を適用したX線CT装置があ
る。ダイレクトドライブモータ駆動方式では、架台の回
転部に多数の磁石が設けられ、一方、架台の固定部に巻
線が設けられ、この巻線に電流を供給することにより架
台の回転部がモータの回転子として直接的に回転駆動さ
れる。ダイレクトドライブモータ駆動方式では、ベルト
や歯車等からなる回転力を伝達する機構がないことから
静音化を図ることができる。
【0004】このようなダイレクトドライブモータ駆動
方式が採用されたX線CT装置には、架台回転部の回転
を検出し、その回転位置及び回転スピードを制御するた
めに、レゾルバ機構が備えられる。
【0005】図1は、従来のレゾルバ機構を概念的に示
している。この図1に示されるようにX線CT装置にお
ける架台回転部及び架台固定部に、レゾルバ300、ト
ランス301、及びダイレクトドライブ(DD)モータ
302が設けられる。これらは、それぞれ、架台回転部
側の構造体及び架台固定部側の構造体に設けられてい
る。例えば、トランス301の1次側巻線及びレゾルバ
に相当する2次側巻線が架台回転部及び架台固定部に設
けられている。
【0006】X線CT装置に適用されたレゾルバ300
は、架台回転部の回転位置の検出、又は、回転速度の検
出に用いられ、架台回転部の形状に応じて比較的大口径
のリング形状を有している。架台回転部内に実装される
レゾルバ用リファレンス信号発生器305からは、サイ
ン(Sin)波からなるリファレンス信号が生成され、
レゾルバ300に入力される。これに応じてレゾルバ3
00から出力されるsin信号及びcos信号が架台固
定部に設けられたコントローラ306に入力される。コ
ントローラ306は、これらsin信号及びcos信号
並びにトランス301を介して回路305から出力され
たリファレンス信号は、R/D回路によりデジタル信号
に変換され、基本パルスが生成される。このデジタル信
号は、分周されて回転部の位置検出に利用される。即
ち、この基本パルスは、X線CT装置の制御部に供給さ
れ、回転位置検出や回転速度検出等に基づく各種制御に
利用され、X線の曝射、データ収集及びX線管のトリガ
が制御される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなレゾルバに
よる回転検出機構には、次のような問題がある。
【0008】レゾルバは、大口径の構造物であり、これ
を量産するためには大規模な自動化設備が必要になるの
で、X線CT装置がコスト高となる問題がある。また、
レゾルバ機構が組み込まれた従来の架台回転部では、L
EDやフォトダイオードを利用して架台固定部と回転部
と間でデータを光通信するデータ伝送ユニットのさらに
奥まった位置に、大きなレゾルバ構造物等が配置される
ので、メンテナンス時等におけるレゾルバ機構へのアク
セス性が悪く、点検整備や交換作業等に多大な労力を要
するという問題がある。また、レゾルバ機構のコイルか
ら信号取り出す為にこのレゾルバ機構のコイルから直接
的に信号伝達線を引き出している。従って、断線等の障
害が生じた場合にこの断線等の障害に柔軟に対応でき
ず、レゾルバ一式の交換を余儀なくされる問題がある。
【0009】また、リファレンス信号を発生するリファ
レンス信号発生器は、上記のように架台回転部に設けら
れ、スリップリングを介して架台回転部及び架台固定部
の全体に電力を供給しない限り、回転検出の機能を実行
することができない点も、メンテナンス時の効率、及び
安全性などの観点から好ましくない。そこで、このよう
なレゾルバによる回転検出機構の問題を解消する新たな
改良が求められている。
【0010】この発明は、上記のような事情に鑑みなさ
れたものであって、その目的は、構造が簡素且つ低コス
トでメンテナンス性が高く、高精度な回転検出もしくは
回転制御が可能なX線CT装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、略円
筒形状をなす回転部及びこの回転部を回転可能に保持す
る固定部から構成される架台と、回転部の回転を検出し
て回転検出信号を発生する回転検出手段と、前記回転検
出信号を補正する補正手段と、この補正手段により補正
された回転検出信号に基づいて前記回転部の回転位置及
び回転速度の少なくとも一方を算出する演算制御手段
と、とから構成されるX線CT装置が提供される。
【0012】また、この発明によれば、略円筒形状をな
す回転部及びこの回転部を回転可能に保持する固定部か
ら構成される架台と、回転部の回転を検出して回転検出
信号を発生する回転検出手段であって、前記回転部及び
固定部の一方に設けられ、前記回転部の回転方向に沿っ
て周期的な磁束変化を与える被検出部及びこの被検出部
との間にギャップを空けて前記回転部及び固定部の他方
に設けられ、前記回転部の回転に伴い前記被検出部に生
じる磁束変化を検出し、これに応じて回転検出信号を発
生する回転検出センサを含む回転検出手段と、回転部の
基準位置を検出して基準位置検出信号を発生するセンサ
と、この補正手段により補正された回転検出信号に基づ
いて前記回転部の回転位置及び回転速度の一方を算出す
る演算制御手段であって、位置センサからの基準位置信
号及び前記回転部の回転速度に基づいて前記回転部の回
転位置を演算し、この位置に応じた補正値を前記回転検
出信号から演算する演算制御手段と、及び前記被検出部
と前記回転検出センサとのギャップを一定に保つよう
に、前記補正値に従って該被検出部に対し該回転検出セ
ンサを微少移動させる移動手段と、から構成されること
を特徴とするX線CT装置が提供される。
【0013】更に、この発明によれば、略円筒形状をな
す回転部及びこの回転部を回転可能に保持する固定部か
ら構成される架台と、回転部の回転を検出して回転検出
信号を発生する回転検出手段であって、前記回転部及び
固定部の一方に設けられ、周期的なスリットパターンが
形成されたリング状の被検出部及びこの被検出部に対向
して前記回転部及び固定部のいずれか他方に設けられ、
前記回転部の回転に伴い前記被検出部のスリットパター
ンを通過した光線を検出して検出信号を出力する光セン
サを含む回転検出手段と、前記回転検出信号を補正して
補正検出信号を発生する補正手段と、この補正手段によ
り補正された回転検出信号に基づいて前記回転部の回転
位置及び回転速度の少なくとも一方を算出する演算制御
手段と、から構成されることを特徴とするX線CT装置
が提供される。
【0014】更にまた、この発明によれば、略円筒形状
をなす回転部及びこの回転部を回転可能に保持する固定
部から構成される架台と、前記回転部又は固定部のいず
れか一方に設けられ、前記回転部と同軸の円の周方向に
沿って周期的な磁束変化を与える被検出部と、前記回転
部又は固定部のいずれか他方に設けられ、前記回転部の
回転に伴い前記被検出部に生ずる磁束変化を検出し、こ
れに応じた電気信号を出力する回転検出手段と、前記回
転検出手段から出力された電気信号に基づいて前記回転
部の回転位置及び回転速度の少なくとも一方を算出する
手段と、から構成されることを特徴とするX線CT装置
が提供される。
【0015】また、更に、この発明によれば、略円筒形
状をなす回転部及びこの回転部を回転可能に保持する固
定部から構成される架台と、前記回転部を直接駆動して
これを回転させるDDモータと、前記回転部及び固定部
のいずれか一方に設けられ、周期的なスリットパターン
が形成されたリング状の被検出部と、前記回転部及び固
定部のいずれか他方に設けられ、前記回転部の回転に伴
い前記被検出部のスリットパターンにおける光線の通過
の変化を検出し、該変化に応じた電気信号を出力する回
転検出手段と、前記回転検出手段からの回転検出信号に
基づいて前記DDモータのエンコードされた信号を発生
する発生手段と、とから構成されることを特徴とするX
線CT装置。
【0016】が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施形態に係るX線CT装置を説明する。
【0018】図2は、この発明の第1実施形態に係るX
線CT装置の概略構成を示している。
【0019】図2において、1は、架台の回転部及び4
は、架台の固定部を示している。円筒形状の架台回転部
1には、被検体にX線を曝射するX線管2及び被検体を
透過したX線を検出するためのX線検出器3が設けら
れ、X線管2及びX線検出器3は、円筒状をなす被検体
が挿入される空間Sを介して対向されている。また、架
台回転部1には、検出器3から出力される検出信号を処
理する信号処理回路(図示せず)の基板を収容する実装
ユニット等が取り付けられている。このような架台回転
部1は、架台固定部4によりベアリングを介して回転可
能に保持される。
【0020】架台固定部に設けられるモータからの回転
駆動力が歯車及びベルト等を介して伝達されて架台回転
部が駆動される方式では、ベルトの摺動等に基づく大き
な作動音、即ち、機械的な騒音が発生され、被検体やX
線技師に不安感や不快感を与える。従って、最近のX線
CT装置では、このような騒音を防止する為に下記に説
明されるような静音化技術が適用されている回転駆動機
構が組み込まれている。
【0021】この発明の実施形態に係るX線CT装置に
は、静音型の回転駆動方式としてダイレクトドライブ
(DD)モータ駆動方式が採用されている。即ち、架台
回転部1には、巻線11が設けられ、一方、架台固定部
4には、磁石12が設けられている。巻線11に電流が
供給されることにより磁石12からの磁束と巻き線11
から発生される磁束とが反撥され、架台回転部1がモー
タの回転子として直接的に、無接触で回転駆動される。
なお、ここで、静音型の回転駆動方式としてダイレクト
ドライブ(DD)モータ駆動方式を説明しているが、こ
の発明のX線CT装置では、ダイレクトドライブ(D
D)モータ駆動方式限らず、他の駆動機構がされても良
く、特定の回転駆動方式に限定されないことは明細書の
記述から明らかである。
【0022】本実施形態のX線CT装置では、次のよう
な架台回転部1の回転を無接触で検出する機構が採用さ
れている。即ち、図2に示すように、固定部4に対向す
る架台回転部1の円筒外周面には、回転検出の対象部と
してインボリュート歯車10が設けられている。このイ
ンボリュート歯車10は、架台回転部1と同軸の円の周
方向に沿って回転され、この回転に伴い固定部4及び回
転部1との間のギャップに周期的な磁束変化を与えてい
る。インボリュート歯車10は、安価且つ容易に製作が
可能で、その加工精度も高いという利点がある。なお、
架台回転部1の磁性部分に削り出し加工等を施すことで
インボリュート歯車10が磁性部分に一体的に成型され
て設けられてもよい。
【0023】一方、架台固定部4には、架台回転部1の
インボリュート歯車10に近接して磁気抵抗センサ5が
設けられている。磁気抵抗センサ5とインボリュート歯
車10との間のギャップは、所定長、例えば、1mm程
度に定められている。この磁気抵抗センサ5は、架台回
転部1と共にインボリュート歯車10が回転することに
伴い磁束の変化に依存した波形を有する検出信号が発生
され、信号処理されてこの検出信号に応じたパルス信号
が出力される。
【0024】磁気抵抗センサ5により得られたパルス信
号は、信号処理ユニット6を経てサーボアンプ8及びC
T主制御部9等に供給される。信号処理ユニット6に
は、スイッチ及び補正回路7が設けられている。この信
号処理ユニット6については、後述する。サーボアンプ
8からの出力は、DCモーターの巻き線11に駆動信号
を供給するDCモーター駆動回路14に供給される。
【0025】このDCモーター駆動回路14は、サーボ
アンプ8からの出力に従って駆動信号を発生し、回転部
1をCT主制御部9で設定した回転速度で回転させる。
CT主制御部9は、DCモーター駆動回路14に回転の
開始或いは停止の指示、或いは、回転速度の指示含む回
転モードの設定指令を与えている。架台の固定部4に
は、基準位置センサ16が設けられ、回転部1のある基
準位置がこの基準位置センサ16で検出されて基準位置
センサ16から基準位置信号がCT主制御部9に発生さ
れる。従って、基準位置信号を受けたCT主制御部9
は、この基準位置信号を受けたタイミングからの時間及
び回転部1の回転速度から回転部1の回転位置を演算に
より求め、位置信号を発生することができる。即ち、サ
ーボアンプ8は、磁気抵抗センサ5からのパルス信号を
受け、このパルス信号に基づいてダイレクトドライブモ
ータを制御して架台回転部1の回転駆動を制御してい
る。また、CT主制御部9は、磁気抵抗センサ5からの
パルス信号を同様に受け、このパルス信号に基づいて架
台回転部1の回転位置及び回転速度を算出してX線CT
装置全体の動作を制御している。なお、現実的な実装で
は、サーボアンプ8よりもCT主制御部9の方が、より
磁気抵抗センサ5から出力されるパルス信号に対する要
求精度が高いとされる。
【0026】図3(a)から(d)を参照して、磁気抵
抗センサ及びインボリュート歯車の組み合わせで回転部
1の回転を検出する原理を以下に説明する。この図3
(a)に示すように、磁気抵抗センサ5は、磁束を発生
するマグネット51と、このマグネット51の回転部1
に対向する面には、2つの磁気抵抗素子52,53が設
けられている。ここで、マグネット51に代えてコイル
等からなる電磁石が用いられても良いことは、明らかで
ある。
【0027】図3(a)から理解されるように、インボ
リュート歯車10は、歯の形状或いはその位置に応じて
マグネット51から発せられる磁束の集中作用が変化さ
れる。そして、インボリュート歯車10が架台回転部1
と共に回転すると、この回転に応じて周期的な磁束変化
が磁気抵抗センサ周囲に生じる。磁気抵抗(MR)素子
52,53は、このようにインボリュート歯車10の回
転により作用を受けた磁束の変化に応じた抵抗変化を呈
し、この抵抗変化に応じて電気信号が出力される。
【0028】図3(b)には、磁気抵抗素子52から出
力される正弦信号SA(A相)及び磁気抵抗素子53に
より得られた余弦信号SB(B相)が示されている。ま
た、図3(c)には、図3(b)に示されるA相の正弦
信号SAに基づき生成されるパルス信号PAが示され、
図3(d)には、図3(b)に示されるB相余弦信号S
Bに基づき生成されるパルス信号PBが示されている。
図3(c)及び図3(d)に示されるパルス信号PA及
びPBは、夫々A相の正弦信号SA及びB相余弦信号S
Bのゼロクロスを検知してそのゼロクロス点で立ち上が
り、また、立ち下がるゼロクロス検出回路(図示せず)
で生成される。上述したCT主制御部9では、A相のパ
ルス信号SAとB相のパルス信号SBとの位相差に基づ
いて回転位置及び回転速度を算出している。
【0029】現実的な実装においては、インボリュート
歯車10の歯数を例えば、432とし、432個の正弦
波(A相)SA及び余弦波(B相)SBが発生され、こ
れがA/D変換されて例えば25逓倍回路に入力され、
インボリュート歯車10の1周につき10800のA相
パルス信号及びB相パルス信号が生成される。
【0030】本実施形態は以上述べたような回路構成に
おいて磁気抵抗センサ5からの出力信号波形に歪みが生
ずることに関し、以下に説明する幾つかの対策を講じて
いる。
【0031】X線CT装置では、架台回転部1の位置検
出及び回転制御を高精度で実施するために、磁気抵抗セ
ンサ5からの出力信号についても高い精度が要求され
る。具体的には、A相及びB相のパルス信号の誤差範囲
は、所定範囲、例えば、±3%以内の精度である。A/
D変換以前の信号波形に歪みが含まれていると、これを
25逓倍したパルス信号の精度は、誤差範囲±15%を
超えてしまう。
【0032】そこで、本実施形態では、磁気抵抗センサ
5の検出対象であるインボリュート歯車10の形状に第
1、第2の最適化手法を適用している。
【0033】図4(a)及び図4(b)並びに図5
(a)及び図5(b)は、第1の形状最適化を説明する
ための図であって、形状最適化前及び形状最適化後にお
けるインボリュート歯車の歯先、及びこの歯先から作用
を受けた磁束の変化を検出した磁気抵抗センサ5からの
出力信号波形を示している。図4(a)は、形状最適化
前におけるインボリュート歯車の歯先の形状を示し、歯
先20のエッジ部分は、インボリュート歯車に固有の形
状として若干の丸みを帯びている。このようにインボリ
ュート歯車が丸みを有することによって図4(b)に示
すように出力信号波形S20が歪むこととなる。
【0034】図5(a)は、インボリュート歯車の形状
最適化後の形状を示しており、歯先21のエッジ部分E
1及びE2が先鋭に形成されている。歯先20のエッジ
部分がE1及びE2が先鋭に形成されることにより磁束
の収束の仕方が変わり、出力信号波形S21は、図5B
に示すように歪みが抑えられて良好な波形に改善され
る。
【0035】ところで、インボリュート歯車10の形状
を最適化しても、依然として所要の精度が達成されない
場合がある。それは、磁気抵抗センサ5を構成するマグ
ネット51の形状、磁気抵抗素子52,53の形状、及
びこれらの配置等に起因して磁束密度が均一にならず、
依然として出力信号波形に歪が生じてしまう場合があ
る。
【0036】そこで、図2に示した補正回路7により磁
気抵抗センサ5からの出力信号に補正を加えることで出
力パルス信号に必要な精度を与えている。
【0037】図6は、磁気抵抗センサ5からの出力信号
を補正する方法の一例を説明するための図である。
【0038】補正回路7には、磁気抵抗センサ5からの
補正前の原出力信号が入力され、この補正回路7では、
出力信号に基づき磁束の時間変化が計測される。より具
体的には、出力信号波形のゼロクロス点間の時間が基本
クロックを利用してカウントされる。カウントされた時
間は、波形の歪みによる影響を受けにくく、例えば、誤
差範囲±0.01%の高い精度のカウント信号にするこ
とができる。
【0039】次に、計測した時間、即ち、カウント信号
が1/100倍され、上述した25逓倍パルスの1/4
パルス長の補正パルスが生成され、計算終了後のパルス
から順次に出力される。即ち、この補正パルスは、ゼロ
クロス点間の1/100の時間間隔で出力される。
【0040】補正回路7における信号補正は、時間計測
に基づく計算を前提している。しかしながら、この計算
は、架台回転部1の停止中、回転加速期、及び回転減速
期において計算処理能力の制約、即ち、補正回路7に大
規模なバッファを設けることができないなどの制約か
ら、その補正の為の計算を実施できない虞がある。そこ
で、図7に示すように架台回転部1の回転を加速或いは
減速する加速期間又は減速期を除く、架台回転部1が定
速(最高速を含む)で回転される間に補正動作が実行さ
れる。即ち、CT主制御部9は、図2に示すように補正
回路7による補正動作のON/OFFを制御している。
このように補正動作の制御をCT主制御部9側が担うこ
とで、必要なときだけ補正を施したパルス信号を得るこ
とができる。
【0041】尚、信号処理ユニット6は、サーボアンプ
8に供給する信号については補正回路7による補正を実
施しないで補正されていない原信号が供給される。ま
た、架台回転部1の回転加速期及び減速期について、C
T主制御部9に対しては同様に補正が施されていない原
信号が供給される。これは、CT主制御部9が位置検出
等のために常に安定した数のパルス信号を必要とするか
らである。
【0042】以上説明したように、第1実施形態によれ
ば、架台回転部1の回転検出のために磁気抵抗センサ5
及びインボリュート歯車10による機構を適用している
ので、従来のレゾルバ方式に比べ、構成の大幅な小型
化、簡素化、省スペース化を図ることができる。例え
ば、レゾルバ機構は、80〜100キログラム程度の重
量を有するが、磁気抵抗センサ5及び歯車10の重量
は、高々数キログラムである。また、この回転検出機構
の製造コストは、レゾルバ機構の約半分となる。回転検
出機構の小型化によれば、架台回転部1全体の構成がシ
ンプルとなり、組立性、メンテナンス性、安全性ともに
向上される。
【0043】レゾルバ機構が適用された従来の架台回転
部では、LEDやフォトダイオードを利用して架台固定
部と回転部と間でデータを光通信するデータ伝送ユニッ
トのさらに奥まった位置に、大型のレゾルバ構造物等が
配置されるので、メンテナンス時等におけるアクセス性
が悪く、点検整備や交換作業等に多大な労力を要してい
る、しかしながら、この実施形態に係る回転検出機構で
は、磁気抵抗センサ5やインボリュート歯車10に対し
簡単にアクセスできるようになり、例えば、設置現場に
おける交換作業も可能となる。また、架台回転部1への
通電をしないで、モータシステム及び架台固定部4に通
電するのみで架台回転部1の回転機構に関する機能検証
が可能であることもメンテナンス効率の向上に寄与す
る。
【0044】また、この実施形態に係る回転検出機構
は、既存の磁気抵抗センサを適用することによる精度の
問題も解決することができる。
【0045】磁気抵抗素子52,53等から構成される
磁気抵抗センサ5からの出力パルス信号の安定化を図る
べくインボリュート歯車10の形状を最適化し、また、
磁気抵抗センサ5からのパルス信号を補正回路7により
補正するようにしているので、X線CT装置として要求
される高い精度を実現することができる。
【0046】より具体的には、電圧変動(4.0〜6.
0V)、及び歯車乃至磁気センサ間のギャップ変動
(1.5〜0.5mm)を見込んだ上でのパルス精度と
して、120rpm回転で最悪条件下にあるとき、従来
で±1〜2%のパルス精度を±0.0093%に向上で
きる。
【0047】したがって、本実施形態によれば、構成が
簡素であり低コストでメンテナンス性が高く、高精度な
回転検出もしくは回転制御が可能なX線CT装置を提供
することができる。
【0048】(第1実施形態の変形例)なお、連続回転
する架台回転部1と固定部4との間において磁気抵抗セ
ンサ5からの検出信号の適切な伝達が図られることを前
提に、磁気抵抗センサと歯車との配置を逆にしてもよ
い。すなわち、磁気抵抗センサ5を架台回転部1に配置
し、一方、インボリュート歯車10を架台固定部4に設
けてもよい。
【0049】また、インボリュート歯車10は、一例で
あって、平歯車などの他の歯車が用いられても良い。こ
の場合、上述したインボリュート歯車10の形状最適化
を、その歯車の形状や特性に応じて適宜変更することが
好ましい。要するに、磁気抵抗センサ近傍における磁束
変化を与える歯車自体の形状や配置による出力信号波形
の歪が抑えられればよい。
【0050】また、架台回転部の駆動機構がダイレクト
ドライブ(DD)駆動方式ではないX線CT装置、例え
ば、モータからの回転駆動力を歯車及びベルト等を介し
て伝達させて架台回転部を駆動する機構を備えたX線C
T装置にも本発明を適用可能であることは言うまでもな
い。この場合、静音効果が若干低下するものの、回転検
出はあくまで非接触であり、上記した本発明の有利な効
果を得ることができる。
【0051】(第2実施形態)本発明の第2実施形態
は、磁気抵抗センサが回転部1に対する近接離反制御す
ることによってパルス精度を向上させている。本実施形
態は上述した第1実施形態と組みあせて実施可能である
し、単独でも実施可能である。
【0052】図8は、図2に示される磁気抵抗センサ5
にこれを近接離反する制御機構が固定部4に設けた実施
例を示している。この機構は、インボリュート歯車10
と磁気抵抗センサ5とのギャップを伸長又は短縮すべく
該磁気抵抗センサ5を該歯車10に近接させ、又は離反
させる機構である。図8に一例として示すように、磁気
抵抗センサ5は、架台固定部4に対して、インボリュー
ト歯車10に向けてスライド移動可能に取り付けられて
も良い。また、磁気抵抗センサ5には、ピニオンギア7
0が設けられ、架台固定部4には、ピニオンギア70と
噛み合うラック71が設けられても良い。ピニオンギア
70の回転により磁気抵抗センサ5がインボリュート歯
車10に対して近づいたり、離れたりさせてその位置を
調整することができる。
【0053】第1実施形態のようにX線CT装置の架台
回転部1にインボリュート歯車10を設けてその回転を
磁気抵抗センサ5により検出する機構が採用された場
合、インボリュート歯車10は、比較的大径となる。こ
のため、インボリュート歯車10を真円に等しい理想的
な部品として製造することが困難な場合がある。
【0054】インボリュート歯車10の形状に歪み、へ
こみ、たわみ等があると、磁気抵抗センサ5とのギャッ
プが変動し、歯車10の形状が磁気抵抗センサ5からの
検出信号の精度に影響を及ぼすこととなる。また、イン
ボリュート歯車10の加工精度のみならず、架台回転部
1への取り付け精度も同様である。
【0055】この実施形態では、インボリュート歯車1
0と磁気抵抗センサ5との間を一定に維持すべく磁気抵
抗センサ5を近接離反させる制御を実現することができ
る。このような制御のための制御量を得るべく、架台回
転部1が予備的に回転動作され、この回転動作によって
制御量が定められる。より詳しくは、架台回転部1が少
なくとも1回転され、磁気抵抗センサ5から少なくとも
1周分のパルス信号が出力され、この信号から回転角度
(位置)毎のパルス精度が計算される。例えば、インボ
リュート歯車10のある部分にへこみが発生している場
合、この位置に対応する磁気抵抗センサ5からのパルス
信号は、へこみ、即ち、欠陥に応じて変動し、このへこ
みに関しての欠陥データが制御量として予備的な回転に
より得られ、この欠陥が予め認識される。かかる認識処
理(パルス精度の計測)は、例えばCT主制御部9によ
り実行され、その内のメモリに欠陥データとして格納さ
れる。
【0056】次に、上記認識処理により得られた欠陥デ
ータに基づき磁気抵抗センサ5が移動される制御量が算
出され、各回転角度ごとにおいて磁気抵抗センサ5とイ
ンボリュート歯車10との間のギャップが一定となるよ
うに、図8に示した機構が作動して近接及び離反制御が
実行される。これにより、磁気抵抗センサからの検出信
号に基づいて、一定のパルス精度を有するパルス信号を
得ることができる。
【0057】このようなパルス精度の計測を伴う近接離
反制御は、X線CT装置の各種動作状態に応じて適宜に
実行することによって、更なる精度向上及び安定化を実
現できる。
【0058】一例としては、上記した予備的な回転動作
によるパルス精度の計測及び近接離反制御が架台回転部
1の回転スピードごとに実施され、その制御データが用
意されることが好ましい。
【0059】他の例としては、スキャノグラム撮影への
応用がある。スキャノグラム撮影では、架台回転部1、
即ち、X線管が所要の回転位置に移動され、その回転位
置が維持されたまま被検体が載せられた天板が移動され
る。このようなスキャノグラム撮影では、インボリュー
ト歯車10と磁気抵抗センサ5とのギャップの不均一性
から、上記所定の回転位置までX線管の移動を高精度に
することができない虞がある。そこで、上記した予備的
な回転動作をスキャノグラム撮影に先行して実施し、架
台回転部1を少なくとも1回転だけ予備回転させてパル
ス精度を計測し、近接離反制御を実施することでX線管
の上記回転位置までの移動を高精度で実現することがで
きる。
【0060】図9に、近接離反制御に係る上記2つの制
御例をX線CT装置において実施する場合におけるCT
主制御側の制御フローが示されている。図9に示される
ようにステップS20において、回転部1の回転が開始
されてパルス精度を向上させる為のデータ収集が開始さ
れる。ステップS21に示すように架台が連続的に回転
される断層撮影モードでは、ステップS22に移行さ
れ、架台が所定位置で停止されるスキャノグラフモード
では、ステップS23に移行される。即ち、断層撮影モ
ードでは、ステップ21で架台が連続的に回転され、ス
テップS22において架台の回転が設定可能な所定速度
(CONST.)のある1つに達すると、ステップS2
3においてその速度に架台が維持された状態で架台が1
回転する間に補正回路6に出力される回転検出パルスが
モニターされ、ステップS24に示すようにそのパルス
の精度が検出される。ステップS24に示すようにパル
ス精度が所定範囲にない位置についての情報が収集さ
れ、ステップS24その位置で磁気抵抗センサ5がイン
ボリュート歯車10に近接或いは離間させた場合のパル
ス精度が検出される。この検出に基づいて各回転位置で
の磁気抵抗センサ5とインボリュート歯車10との間の
間隙距離に関する制御量が決定され、この制御量に従っ
て磁気抵抗センサ5とインボリュート歯車10との間が
一定に維持され、何れの回転位置でもパルス精度が所定
範囲にあるように磁気抵抗センサ5の駆動機構が制御さ
れる。ある所定回転速度についての回転位置と制御量と
の関係は、ステップS26で収集され、CT主制御部9
の記憶装置(図示せず)に格納されてステップS27に
示すようにデータの収集が完了される。収集された制御
量に関するデータは、回転速度が決定された際に取り出
され、その回転速度に応じて磁気抵抗センサ5の駆動機
構が制御される。また、各回転速度毎の制御量は、記憶
装置(図示せず)に格納されるが、この制御量は、装置
の運転状態に応じて定期的に更新されることが好まし
い。
【0061】スキャノグラフモードでは、ステップS2
3に示されるように架台が1回転されて回転位置毎のパ
ルス精度が検出される。この検出されたパルス精度を基
にステップS28に示すように各回転位置毎の磁気抵抗
センサ5とインボリュート歯車10との間の間隙距離に
関する制御量が決定され、ステップS25に示すように
何れの位置にX線管が位置されてもパルス精度が所定範
囲にあるようにこの制御量に基づいて磁気抵抗センサ5
の駆動機構が制御される。位置と制御量の関係がステッ
プS26に示すように収集され、CT主制御部9の記憶
装置(図示せず)に格納されてステップS27に示すよ
うに一連の動作が完了される。
【0062】以上説明した第2実施形態に係るX線CT
装置よれば、上記第1実施形態と同様の作用効果が得ら
れる上、回転検出の精度をより向上し、安定化させるこ
とができる。
【0063】(第3実施形態)この発明の第3実施形態
に係るX線CT装置においては、図10(a)に示すよ
うにインボリュート歯車10に代えて回転部1には、ス
リット円板91が設けられている。このスリット円板9
1には、周期的なスリットのパターン92が予め形成さ
れている。そして、このスリット円板91のスリットを
利用して無接触で回転部1の回転を検出するため光学的
センサとして図10(b)及び図10(c)に示される
ように透過型フォトインタラプタ90或いは磁気抵抗セ
ンサ5が固定部4に設けられている。
【0064】X線CT装置の架台は、上述した第1又は
第2実施形態と同様にダイレクトドライブ(DD)モー
タ駆動方式の構造を有する。なお、DDモータ駆動方式
によらずベルト等を介して間接的に駆動する方式を採っ
てもよい。
【0065】図10(a)に示すX線CT装置では、第
1実施形態と同様にゼロクロス方式で透過型フォトイン
タラプタ90或いは磁気抵抗センサ5からの出力信号を
補正する補正回路7が設けられている。図10(a)に
示される各部で図2に示される符号と同一の符号を付し
た箇所の説明は、便宜上省略する。詳細な説明は、図2
を参照されたい。
【0066】図10(b)は、この透過型フォトセンサ
90及びスリット円板91を横側からみた際の断面図で
ある。図10(b)に示すように透過型フォトインタラ
プタ90は、その横側から見て間隙93を有しており、
この空隙93を介して光発生部、即ち、フォトダイオー
ド94及び光検出部、即ち、透過型フォトセンサ95、
96が互いに対向されている。この透過型フォトインタ
ラプタ90は、図10(b)に示すように架台回転部1
の外周に取り付けられたスリット円板91が非接触で透
過型フォトインタラプタ90の間隙93に配置されてい
る。透過型フォトセンサ95、96は、スリット円板9
1の各スリット92が次々に透過型フォトセンサ95、
96上を横切るように回転部1の回転方向に沿って配置
されている。2つの透過型フォトセンサ95、96から
は、図3Bに示すようにA相の正弦信号SA及びB相余
弦信号SBが発生され、このA相の正弦信号SA及びB
相余弦信号SBのゼロクロス点が補正回路7内のゼロク
ロス回路で検出されて図3(c)及び図3(d)に示す
ようなパルス信号が生成される。
【0067】磁気抵抗センサ5は、図3(a)に示され
ると同様にスリット円板91の各スリット92が磁気抵
抗素子52,53を次々に横切るようにスリット円板9
1に対向して磁気抵抗センサ5が設けられても良く、或
いは、図10(c)に示されるように図10(b)に示
したフォトインタラプタ90と同様な構造を有する磁気
抵抗センサであっても良い。但し、磁気抵抗センサと組
み合わされるスリット円板91は、透磁性を有する磁性
体で作られている。図10(c)に示す磁気抵抗センサ
5では、空隙93を介してマグネット51及び磁気抵抗
素子52,53が互いに対向されている。この磁気抵抗
センサ5では、図10(c)に示すように架台回転部1
の外周に取り付けられたスリット円板91が非接触で磁
気抵抗センサ5の間隙93に配置されている。ここで、
スリット円板91の各スリット92が次々に磁気抵抗素
子52,53上を横切るように磁気抵抗素子52,53
は、回転部1の回転方向に沿って配置されている。この
磁気抵抗素子52,53からも同様に、図3(b)に示
すようにA相の正弦信号SA及びB相余弦信号SBが発
生され、このA相の正弦信号SA及びB相余弦信号SB
のゼロクロス点が補正回路7内のゼロクロス回路で検出
されて図3(c)及び図3(d)に示すようなパルス信
号が生成される。
【0068】透過型フォトセンサ90及びスリット円板
91の組み合わせにおいては、架台回転部1の回転に伴
ってスリット円板91が回転されると、光発生部94か
ら発せられた光線の光路上をスリットパターン92が横
切る間、光線がこれを通過して検出部95に入射され
る。従って、検出部95からは、1つのスリットの通過
に対応してパルスが出力される。一例として、スリット
円板91に5400個のスリットが設けられる例では、
1回転で5400のパルス信号が発生され、このパルス
信号が図示しない逓倍回路により2逓倍されることで1
0800のパルス信号が得られる。このパルス信号は、
架台回転部1の回転に依存し、これがサーボアンプ8及
びCT主制御部9等に供給され、第1実施形態と同様に
架台回転部1の回転位置検出、回転速度検出等に利用さ
れる。
【0069】尚、X線CT装置の架台がダイレクトドラ
イブ(DD)モータ駆動方式で駆動される場合には、検
出部95から発生される検出パルスは、架台回転部1の
回転をエンコードした信号として後の回路で処理される
こととなる。
【0070】同様に磁気抵抗センサ5とスリット円板9
1との組み合わせでは、スリット円板91のスリット9
2がマグネット51と磁気抵抗素子52,53間に配置
される際には、マグネット51からの磁束が磁気抵抗素
子52,53に導かれ、この素子の抵抗が増加され、ス
リット92間のブリッジがマグネット51と磁気抵抗素
子52,53間に配置される際には、マグネット51か
らの磁束がスリット92間のブリッジで阻止されて磁気
抵抗素子52,53に導かれず、この素子の抵抗が減少
される。従って、スリット円板91のスリット92が磁
気抵抗センサ5を次々に通過するに従って磁気抵抗素子
52,53からは、図3(a)及び図3(b)を参照し
て説明したように周期的に変動される検出信号が発生さ
れる。
【0071】図10(a)に示すスリット円板91は、
架台回転部1の外周に設けられることから、そのサイズ
が大きく、1枚の金属板で作ることが困難であるとされ
ている。そこで、スリット円板91は、複数のセグメン
トに分けられて作られ、各セグメントが架台回転部1に
固定されて1つのスリット円板91に形成される。この
ように複数のスリットセグメントを組み合わせて1つの
スリット円板に組み立てる場合には、その製造が比較的
容易になる反面、そのスリットセグメントの繋ぎ目で精
度が低下し、その結果、磁気抵抗センサ5或いは透過型
フォトセンサ90から出力される出力信号に基づいて生
成されるパルス信号のパルス精度を所定許容範囲、例え
ば、±3%以下(逓倍後のパルス精度で±15%以内)
に保つことができない虞がある。
【0072】そこで、図11に示すように補正データが
収集されて磁気抵抗センサ5或いは透過型フォトセンサ
90からの出力信号が補正される。即ち、ステップS3
1に示すようにCT主制御部9に含まれる架台回転部1
を制御する架台制御セクションから回転部1を回転させ
る回転支持が架台回転機構に与えられて架台回転部1の
回転が開始される。ステップS32において、基準位置
センサ16からの基準位置信号が架台制御セクションに
入力されて架台回転部1の回転位置が架台制御セクショ
ンで認識される。例えば、X線管2が図10(a)に示
されるように最上部位置に位置されたことが架台制御セ
クションで認識され、この最上部位置を通過した時点か
らの定速回転されるX線管2の移動時間からX線管2の
位置が認識される。予めスリット円板91がいくつのセ
グメントに分割され、そのセグメントの繋ぎ目位置が判
明していることから、繋ぎ目が磁気抵抗センサ5或いは
透過型フォトセンサ90を通過した際のパルスPAが補
正回路6で測定される。また、繋ぎ目以外のセグメント
が磁気抵抗センサ5或いは透過型フォトセンサ90を通
過している間のパルスPBが同様にその位置の関係で測
定される。この繋ぎ目位置でのパルスPAからそのパル
ス精度Anが求められる。nは、繋ぎ目の数であって、
4つのセグメントでは、繋ぎ目毎の4つのパルス精度A
1〜A4が求められる。これらパルス精度Anは、図示し
ない記憶装置に記憶される。また、繋ぎ目間の位置から
のパルスPBからそのパルス精度が求められ、繋ぎ目間
の位置に依存するパルスPBのパルス精度の平均Bがス
テップS34で求められ、これらパルス精度Bは、図示
しない記憶装置に記憶される。次に、スリット分割位置
毎におけるパルス精度を向上させる補正値Cn(Cn=B
−An)が求められる。こ0の補正値Cnが求められる
と、ステップS35において対応する繋ぎ目が検出され
てその繋ぎ目に対応するパルスが出力される度にそのパ
ルス精度Anに補正値Cnが加算されて出力パルスが補正
される。ステップS36において、補正が完了される
と、次の撮影の為のスキャン動作を待機する状態とな
る。
【0073】尚、図10(b)に示す光方式の回転検出
では、スリット円板91のスリットパターン92に埃等
が付着し、これが透過型フォトインタラプタ90からの
発光を遮ることでパルス精度を低下させる可能性があ
る。そこで、より好ましい実施形態として図12に示す
ような吸引ダクト200が設けられ、装置にスリットを
清掃する清掃機能を設けることが好ましい。この吸引ダ
クト200は、スリット円板91を挟む位置に配置さ
れ、スリット円板91(架台回転部1)の回転に並行し
て動作し、スリットパターン92の全周にわたって付着
した埃を吸引する。
【0074】(第4実施形態)本発明の第4実施形態は
簡易エンコーダを用いた接触式の回転検出に関する。
【0075】X線CT装置の架台構成は、上述した第1
〜第3実施形態と同様にダイレクトドライブ(DD)モ
ータ駆動方式とする。なお、DDモータ駆動方式によら
ずベルト等を介して間接的に駆動する方式を採ってもよ
い。
【0076】図13乃至図15は本実施形態に係る簡易
エンコーダを用いた接触式の回転検出に係る3つの構成
例について、それぞれの架台内部構造を示す断面図であ
る。
【0077】まず、図13に示すように、架台回転部3
と架台固定部4との間に、回転子(ローター)及び固定
子(ステータ)から構成されるDDモータ1が配置され
ている。架台回転部3はベアリング5を介し架台固定部
4に対して回転可能に支持されている。図13に示すよ
うに、架台回転部3の端部にネジを介して回転部歯車1
0が取り付けられている。この回転部歯車10は、円筒
形状の架台回転部3と同軸となっていて、ネジを抜くこ
とで架台回転部3から容易に取り外すことができる。架
台回転部3の前側にはX線管やX線検出器等を含む実装
ユニット7が取り付けられている。安全確保のため、こ
れら架台の回転部3及び固定部4の構造物を覆うカバー
6が取り付けられている。
【0078】架台固定部4は、架台回転部3の凹部分に
具合良く嵌めこまれるように略S字形状をなす突出部分
を有し、該突出部分にベアリング5やDDモータ1が設
けられている。架台固定部の他の構造部分は、図示省略
されている。また、架台固定部4の端部の外側(回転部
とは反対側の面)には、回転検出のための簡易エンコー
ダ8が取り付けられている。レゾルバよりも小型の簡易
エンコーダ8は、汎用的で信頼性が高く、かつ安価なも
のを用いている。この簡易エンコーダ8は、回転軸を有
し、この回転軸には回転部歯車10と噛み合う従動歯車
9が取り付けられている。なお従動歯車9の材質を回転
部歯車10よりも若干軟質なものとすれば、比較的大型
の回転部歯車10ではなく比較的小型の従動歯車9の方
が先に磨耗し、主に従動歯車9の交換だけで済むように
なるので好ましい。
【0079】架台回転部3の回転に伴い、従動歯車9が
回転し、この従動歯車9と同軸である簡易エンコーダ8
の回転軸が回転される。これにより簡易エンコーダ8
は、回転軸の回転に応じたパルス信号を出力する。この
パルス信号は、上述した第1及び第2実施形態と同様
に、架台回転部3の回転位置の検出や回転速度の検出に
用いられる。
【0080】図14に示す構成例は外輪回転構成、つま
り架台回転部3が架台固定部4よりも外周を回転する構
成を採った場合を示している。図14に示すように簡易
エンコーダ8は架台回転部3と架台固定部4との接触部
分とは離れた端部に設けられており、容易に取り外して
交換可能である。
【0081】図15に示す構成例は架台回転部に対し別
体構成の回転部歯車を取り付けるのではなく、製造加工
において架台回転部に歯車を形成した場合を示してい
る。図15に示すように架台回転部11の端部であっ
て、簡易エンコーダ8の従動歯車9と対峙する位置に、
この従動歯車9と噛み合う回転部歯車11gが例えば削
り出し等により形成されている。
【0082】上記説明した第4実施形態によれば、簡易
エンコーダ8を用いているのでレゾルバ式よりもコスト
的に有利である。また、万が一簡易エンコーダ8が破損
したような際でも、カバー6を取り外して容易にこれを
交換可能でありメンテナンス性も高い。
【0083】なお、本発明は上述した第1乃至第4実施
形態に限定されず種々変形して実施可能である。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
構成が簡素であり低コストでメンテナンス性が高く、高
精度な回転検出もしくは回転制御が行えるX線CT装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のレゾルバ機構及びその周辺回路を概略的
に示すブロック図である。
【図2】この発明の第1実施形態に係るX線CT装置を
概略的に示すブロック図である。
【図3】(a)は、図2に示した磁気抵抗センサ及びイ
ンボリュート歯車の組み合わせを概略的に示すブロック
図であり、(b)は、(a)に示した磁気抵抗センサか
ら出力される検出信号を示す波形図であり、(c)及び
(d)は、(b)に示した検出信号を処理して出力され
るパルスを示す波形図。
【図4】(a)及び(b)は、図2に示したインボリュ
ート歯車の形状を最適化する前におけるインボリュート
歯車の歯先形状を概略的に示す側面図及びこの歯先から
作用を受けた磁束の変化を検出した磁気抵抗センサから
出力される出力信号を示す波形図である。
【図5】(a)及び(b)は、図2に示したインボリュ
ート歯車の形状を最適化した後におけるインボリュート
歯車の歯先形状を概略的に示す側面図及びこの歯先から
作用を受けた磁束の変化を検出した磁気抵抗センサから
出力される出力信号を示す波形図である。
【図6】図2に示される磁気抵抗センサからの出力信号
を補正する方法の一例を説明するための波形図である。
【図7】図2に示した補正回路において架台回転部の回
転速度に応じて定められる磁気抵抗センサからの出力信
号を補正する補正期間を示すグラフである。
【図8】図2に示したX線CT装置に設けることができ
る磁気抵抗センサをインボリュート歯車に向けて近接さ
せ、離反させる制御を実現する機構を概略的に示す一部
破断側面図である。
【図9】図2に示したCT主制御部における図8に示し
た機構を制御する為のフローチャートである。
【図10】(a)は、この発明の他の実施形態に係るX
線CT装置を示すブロック図であり、(b)及び(c)
は、(a)に示したセンサの構造を概略的に示す断面図
である。
【図11】図11は、図10(a)に示したCT主制御
部で実行される図10(b)及び図10(c)からの出
力信号を補正する手順を示すフローチャートである。
【図12】図10(a)に示したX線CT装置の磁気ス
リットに設けることができる吸引ダクトを概略的に示す
斜視図である。
【図13】図10(a)に示したX線CT装置に設ける
ことができる簡易エンコーダを用いた接触式の回転検出
に係る第1の構成例について、架台内部構造を概略的に
示す断面図である。
【図14】図10(a)に示したX線CT装置に設ける
ことができる簡易エンコーダを用いた接触式の回転検出
に係る第2の構成例について、架台内部構造を概略的に
示す断面図である。
【図15】図10(a)に示したX線CT装置に設ける
ことができる簡易エンコーダを用いた接触式の回転検出
に係る第3の構成例について、架台内部構造を概略的に
示す断面図である。
【符号の説明】
1…架台回転部 2…X線管 3…X線検出器 4…架台固定部 5…磁気抵抗センサ 6…信号処理ユニット 7…補正回路 8…サーボアンプ 9…CT主制御部 14…DCモータ駆動回路 16…基準位置センサ
フロントページの続き (72)発明者 佐々木 富也 栃木県大田原市下石上字東山1385番の1 株式会社東芝那須工場内 (72)発明者 粕谷 勇一 東京都北区赤羽2丁目16番4号 東芝医用 システムエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 黒田 昌寛 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術センター内 (72)発明者 横山 光之 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術センター内 Fターム(参考) 4C093 AA22 BA03 BA13 BA17 CA32 CA35 CA36 EC36 EC46 FA14 FA55 FA60

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略円筒形状をなす回転部及びこの回転部を
    回転可能に保持する固定部から構成される架台と、 回転部の回転を検出して回転検出信号を発生する回転検
    出手段と、 前記回転検出信号を補正する補正手段と、 この補正手段により補正された回転検出信号に基づいて
    前記回転部の回転位置及び回転速度の少なくとも一方を
    算出する演算制御手段と、とから構成されることを特徴
    とするX線CT装置。
  2. 【請求項2】補正手段は、回転検出信号のゼロクロスを
    検出して検出パルスを生成し、この検出パルスを基準ク
    ロックで補正する補正回路を含むことを特徴とする請求
    項1のX線CT装置。
  3. 【請求項3】更に、回転部の基準位置を検出して基準位
    置検出信号を発生するセンサとを具備し、前記演算制御
    手段は、このセンサからの基準位置信号及び前記回転部
    の回転速度に基づいて前記回転部の回転位置を演算する
    演算部を含むことを特徴とする請求項1のX線CT装
    置。
  4. 【請求項4】前記回転検出手段は、回転部に固定され、
    この回転部と共に回転される回転スリット板であって、
    回転方向に沿って複数のセクションに分けられ、セクシ
    ョン間に連接箇所を有している回転スリット板及びこの
    スリットの回転を検出して検出信号を発生するセンサを
    含むことを特徴とする請求項1のX線CT装置。
  5. 【請求項5】更に、回転部の基準位置を検出して基準位
    置検出信号を発生する位置センサを具備し、前記演算制
    御手段は、この位置センサからの基準位置信号及び前記
    回転部の回転速度に基づいて前記回転部の回転位置を演
    算する演算部を含み、 前記演算手段は、前記スリット板の連接部の位置を特定
    し、この位置で発生される回転検出信号を補正する補正
    値を算出し、この補正値で回転検出信号を補正すること
    を特徴とする請求項1のX線CT装置。
  6. 【請求項6】前記回転検出手段は、 前記回転部又は固定部のいずれか一方に設けられ、前記
    回転部と同軸の円の周方向に沿って周期的な磁束変化を
    与える被検出部と、 前記回転部又は固定部のいずれか他方に設けられ、前記
    回転部の回転に伴い前記被検出部に生じる磁束変化を検
    出し、これに応じた電気信号を出力する回転検出手段
    と、 を含むことを特徴とする請求項1のX線CT装置。
  7. 【請求項7】前記被検出部は歯車により構成され、 前記回転検出手段は、 磁束を発する磁束発生手段と、 前記歯車の回転により作用を受けた前記磁束の変化に応
    じた抵抗変化を示す電気信号を出力する磁気抵抗素子
    と、 により構成されることを特徴とする請求項6のX線CT
    装置。
  8. 【請求項8】前記歯車の歯先に先鋭形状を形成したこと
    を特徴とする請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 【請求項9】前記補正手段は、前記回転部の回転加速期
    又は減速期を除く定速回転中に回転検出信号を補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  10. 【請求項10】略円筒形状をなす回転部及びこの回転部
    を回転可能に保持する固定部から構成される架台と、 回転部の回転を検出して回転検出信号を発生する回転検
    出手段であって、前記回転部及び固定部の一方に設けら
    れ、前記回転部の回転方向に沿って周期的な磁束変化を
    与える被検出部及びこの被検出部との間にギャップを空
    けて前記回転部及び固定部の他方に設けられ、前記回転
    部の回転に伴い前記被検出部に生じる磁束変化を検出
    し、これに応じて回転検出信号を発生する回転検出セン
    サを含む回転検出手段と、 回転部の基準位置を検出して基準位置検出信号を発生す
    るセンサと、 この補正手段により補正された回転検出信号に基づいて
    前記回転部の回転位置及び回転速度の一方を算出する演
    算制御手段であって、位置センサからの基準位置信号及
    び前記回転部の回転速度に基づいて前記回転部の回転位
    置を演算し、この位置に応じた補正値を前記回転検出信
    号から演算する演算制御手段と、及び前記被検出部と前
    記回転検出センサとのギャップを一定に保つように、前
    記補正値に従って該被検出部に対し該回転検出センサを
    微少移動させる移動手段と、 から構成されることを特徴とするX線CT装置。
  11. 【請求項11】前記被検出部を少なくとも1回転させて
    前記回転検出手段から得られた検出信号に基づき補正値
    を演算し、この補正値に基づいて前記回転検出センサの
    移動量を算出することを特徴とする請求項10のX線C
    T装置。
  12. 【請求項12】前記算出手段は、前記回転部の回転速度
    により変動する前記電気信号の精度に応じた移動量を算
    出することを特徴とする請求項10のX線CT装置。
  13. 【請求項13】演算制御手段は、スキャノグラム撮影モ
    ードを設定し、スキャノグラム撮影モードでの撮影のた
    めに前記回転部を少なくとも1回転させることを特徴と
    する請求項11のX線CT装置。
  14. 【請求項14】略円筒形状をなす回転部及びこの回転部
    を回転可能に保持する固定部から構成される架台と、 回転部の回転を検出して回転検出信号を発生する回転検
    出手段であって、前記回転部及び固定部の一方に設けら
    れ、周期的なスリットパターンが形成されたリング状の
    被検出部及びこの被検出部に対向して前記回転部及び固
    定部のいずれか他方に設けられ、前記回転部の回転に伴
    い前記被検出部のスリットパターンを通過した光線を検
    出して検出信号を出力する光センサを含む回転検出手段
    と、 前記回転検出信号を補正して補正検出信号を発生する補
    正手段と、 この補正手段により補正された回転検出信号に基づいて
    前記回転部の回転位置及び回転速度の少なくとも一方を
    算出する演算制御手段と、 から構成されることを特徴とするX線CT装置。
  15. 【請求項15】前記光センサは透過型のフォトインタラ
    プタであることを特徴とする請求項14のX線CT装
    置。
  16. 【請求項16】前記スリットパターンに付着した埃を除
    去する手段を更に具備することを特徴とする請求項14
    のX線CT装置。
  17. 【請求項17】前記架台は、前記回転部に設けられた磁
    石及び前記固定部に設けられた巻線を含み、前記回転制
    御手段は、巻線に電流を供給する回転駆動手段を具備す
    ることを特徴とする請求項14のX線CT装置。
  18. 【請求項18】略円筒形状をなす回転部及びこの回転部
    を回転可能に保持する固定部から構成される架台と、 前記回転部及び固定部のいずれか一方に設けられ、前記
    回転部と同軸の円の周方向に沿って周期的な磁束変化を
    与える被検出部と、 前記回転部及び固定部のいずれか他方に設けられ、前記
    回転部の回転に伴い前記被検出部に生ずる磁束変化を検
    出し、これに応じた電気信号を出力する回転検出手段
    と、 前記回転検出手段から出力された電気信号に基づいて前
    記回転部の回転位置及び回転速度の少なくとも一方を算
    出する手段と、 とから構成されることを特徴とするX線CT装置。
  19. 【請求項19】前記被検出部は歯車により構成され、 前記回転検出手段は、 磁束を発する磁束発生手段と、 前記歯車の回転により作用を受けた前記磁束の変化に応
    じた抵抗変化を示す電気信号を出力する磁気抵抗素子
    と、 により構成されることを特徴とする請求項18のX線C
    T装置。
  20. 【請求項20】前記歯車の歯先に先鋭形状を形成したこ
    とを特徴とする請求項19に記載のX線CT装置。
  21. 【請求項21】略円筒形状をなす回転部及びこの回転部
    を回転可能に保持する固定部から構成される架台と、 前記回転部を直接駆動してこれを回転させるDDモータ
    と、 前記回転部及び固定部のいずれか一方に設けられ、周期
    的なスリットパターンが形成されたリング状の被検出部
    と、 前記回転部及び固定部のいずれか他方に設けられ、前記
    回転部の回転に伴い前記被検出部のスリットパターンに
    おける光線の通過の変化を検出し、該変化に応じた電気
    信号を出力する回転検出手段と、 前記回転検出手段からの回転検出信号に基づいて前記D
    Dモータのエンコードされた信号を発生する発生手段
    と、 とから構成されることを特徴とするX線CT装置。
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