JP5419360B2 - 光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の撮像光学装置に用いられる光量調節装置あるいは焦点調節装置等のモータ駆動装置、及びモータ駆動装置を備えた光学機器に関するものである。
固体撮像素子を内蔵したビデオカメラ、デジタルカメラなどのカメラやフイルムを使用するカメラには、レンズの焦点深度の確認、フイルムや固体撮像素子に結像される被写体の光量を調節するため、開口径を制御する絞り装置(光量調節装置)が設置されている。それとともに、撮影レンズの焦点を自動で調節する焦点調節装置もまた設けられている。映像を投影するための光学機器にも光量調節装置や焦点調節装置を有したものがある。これらの光量調節装置は、遮光部材として複数の絞り羽根をステッピングモータを駆動動力源として駆動することで、開口径を変化させるものが主流となっている。また、焦点調節装置は、撮影レンズの一部をステッピングモータを駆動動力源として光軸方向に駆動することで焦点を調節するものが主流となっている。
近年、カメラの静止画撮影時におけるシャッタタイムラグの短縮化が望まれており、ステッピングモータを目的位置まで高速度で駆動することで、絞り駆動やレンズ駆動に要する時間を短縮することが重要課題となっている。
しかし、ステッピングモータは、高速駆動又は負荷変動により脱調が起こる可能性があるため、駆動速度に制限を加えたり、トルクに安全率を見込む必要がある。そのため、本来の性能を最大限に生かすことができない。ステッピングモータを用いて高速駆動を行うには、ステップ幅の大きいモータを用いるか、伝達機構の減速比を低くする方法が考えられるが、この場合は高分解能を得ることが困難となり、絞り口径精度や合焦精度が悪化する。ステッピングモータを駆動動力源とした光量調節装置や焦点調節装置においては、例えばデジタルカメラの場合にはステッピングモータに所定の相から通電を開始して、何ステップ、ロータを回転させるかで絞り口径やレンズ停止位置を決定している。そのため、高い精度の絞り口径やレンズ停止位置を得るためには、1ステップ当りにロータが回転する角度が少ない方が望ましい。
また、ステッピングモータのサイズを大型化することなく高速化を行うには、モータに通電する電圧若しくは電流を高める方法もあるが、この場合は電源となる電池の消耗が激しくなる。そこで、電源となる電池の消耗を避けるために、所定位置への駆動後には、モーターへの通電を切る率が高い方が望ましく、そのためには、コギングトルクによりロータ1回転当りのロータが安定に停止する停止位置が数多くあるとよい。ステッピングモータを駆動動力源とした光量調節装置や焦点調節装置においては、1−2相励磁駆動が一般的である。しかし、通電を継続した際にロータが停止できる位置の数に対し、通電を切った時にロータがコギングトルクにより安定して停止していられる位置の数は1/2である。通電を切った時に不安定となる停止位置で通電を切ると、コギングトルクによって、進行方向へ1ステップ分ずれるか、逆方向へ1ステップ分ずれるかを特定できない。結果的に±1ステップの誤差が生じ、通電を切った場合には高い停止精度が得られない。よって、比較的長時間の露光を行う場合にも、高い停止精度を得るためにはコイルへの通電を継続しなければならず、電源となる電池の消耗が激しい。
この問題の解決策として、特許文献1が提案されている。これは、マグネット外周面に磁極中心から所定角度ずれた位置に溝を設けることで、通電を切った時にコギングトルクにより回転させられる方向を特定させることができ、長時間露光時に電池を消耗させることなく絞り精度を向上できるものである。
さらに、1−2相励磁駆動のパルスモータを、消費電力を少なくしつつ、必要な精度を得ることができるものとして、特許文献2が提案されている。これは、1−2相励磁駆動において、高精度駆動する場合は1相励磁位置で停止する時は通電を切り、2相励磁位置で停止する時は通電維持する。通常駆動する場合は1相位置でのみ停止し、通電を切るものである。
特許02566031号公報 特開平10−282395号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている電磁駆動露光量調節装置は、マグネット外周面に溝を設ける必要があり、磁力の高い焼結マグネットやコンプレッションマグネットではそのような複雑で精度の必要な形状は作成できない。したがって、特許文献1では磁力の低いインジェクションマグネットを使用しなければならないという制約がある。そのため、モータトルクが低いものとなるか、マグネット径を大きくしたりコイル巻数を増やしたりする必要が生じ、モータが大型化する必要がある。また、マグネット外周面に溝を設けると、コギングトルクが増大するため、低い電圧で作動するためには、よりコイルを大型化しなければならず、さらに、駆動音もかなり大きなものになる。
上記特許文献2に開示されているカメラのパルスモータ駆動装置は、高精度駆動する場合の2相励磁位置では必ず通電維持するものである。また、通常駆動では1相位置でしか停止できない。
本発明の一側面としての光学機器は、コイルとロータを有するモータと、ロータの位置による信号を出力するロータ位置検出手段と、ロータ位置検出手段の出力に応じてモータのコイルへの通電状態を切り替える第1駆動モードおよび決められた時間間隔によってコイルへの通電状態を切り替える第2駆動モード用いて目標位置にモータを駆動する制御手段とを備えたモータ駆動装置を有し、撮像に用いられる。モータ駆動装置は、遮光羽根またはレンズを駆動する。制御手段は、撮像におけるシャッタ速度が所定時間より長い場合に目標位置への駆動完了によりコイルへの通電を切り、その後、ロータ位置検出手段によってロータの位置が目標位置からずれていることを検出した場合に、目標位置への駆動完了時における通電条件でコイルに通電する再通電を、前記撮像を開始させる操作が行われた後から該撮像が終了するまで行うことを特徴とする。
本発明によれば、遮光羽根やレンズの高速駆動が可能で、目標位置に駆動後、通電を切った時の停止位置精度を向上させ、省エネと高精度の両立を図ることのできるモータ駆動装置備えた光学機器を提供できる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1乃至図9は本発明の実施例1に係わる図である。
図1において、1、2、3、4、5、6、7は光量調節部材としての遮光羽根である。これら複数枚の遮光羽根は、遮光性を有し開口量を規制する第1基部1a,2a,3a,4a,5a,6a,7aと、同じく遮光性を有し開口量を規制する第2基部1b,2b,3b,4b,5b,6b,7bとからなる薄板状の羽根基部、そして、該第1基部の一方の面に設けられる円柱或いは円筒状の第1軸部1c,2c,3c,4c,5c,6c,7cと、該第1基部の他方の面に設けられる円柱或いは円筒状の第2軸部1d,2d,3d,4d,5d,6d,7d(一部不図示)とが一体で形成されている。これらは全て合成樹脂により一体成型される。
8は前記遮光羽根1乃至7の開閉手段としての被駆動部材(回転部材)であり、回転部材8は中央に開口部8aが形成されたリング状に形成され、穴部8b,8c,8d,8e,8f,8g,8hと、回転嵌合突起部8iと、ギア部8jが設けられている。また、回転部材8には遮光部8kを備える。
9は中央に開口部9aが形成されたリング状のカム部材であり、カム部材9にはカム溝部9b,9c,9d,9e,9f,9g,9hが設けられている。
10は中央に開口部10aが形成されたリング状の支持部材であり、支持部材10には穴部10bと、モータ取り付け部10cが設けられている。
160は回転部材8を駆動するモータであり、モータ160の軸先端にはピニオンギア11が固定されており、支持部材10のモータ撮り付け部10cに取り付けられる。その際、ピニオンギア11は支持部材10の穴部10cを貫通して回転部材8のギア部8jと噛み合う。モータ160は、2つのコイルを備える2相のステッピングモータにロータ位置検出センサを配置したものである。
ここで、図2を用いてモータ160の構成について詳しく説明する。モータの構造は本出願人が特開平09−331666として提案したものと同じである。
モータ160は、マグネット161を有するロータ162、第1コイル163、第2コイル164、第1ヨーク165、第2ヨーク166、ロータ位置検出手段としての第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172によって構成される。このうち、第1コイル163、第2コイル164、第1ヨーク165、第2ヨーク166、第1ロータ位置検出センサ171、第1ロータ位置検出センサ172でステータを構成している。モータ160は、通電切替ドライバ(図4での28及び29)に接続される。
マグネット161は、外周が多極着磁された円筒形状の永久磁石である。角度位置に対し、径方向の磁力の強さが正弦波状に変化する着磁パターンを有する。ロータ162は、ステータに対して回転可能に支持され、マグネット161と一体に固定されている。第1ヨーク165は、第1コイル163によって励磁される4つの磁極歯165a〜165dを有している。磁極歯165a〜165dはマグネット161の外周面に沿って、所定の隙間を持って対向している。第2ヨーク166は、第2コイル164によって励磁される4つの磁極歯166a〜166dを有している。磁極歯166a〜166dはマグネット161の外周面に所定の隙間を持って対向している。第1ロータ位置検出センサ171、第2ロータ位置検出センサ172はマグネット161の磁束を検出するホールセンサである。12は初期位置センサであり、回転部材8に設けられる遮光部8kが初期位置センサに挿入されているかを検知する。それによって、回転部材8が初期位置にあるか認識する。支持部材10は回転部材8と遮光羽根1〜7を間に挟んでカム部材9に固定され、回転部材8と遮光羽根1〜7を支持する。回転部材8の回転嵌合突起部8iは支持部材10の開口部10aに嵌合して回転可能に支持される。また遮光羽根1〜7の第1軸部1c〜7cは回転部材8の穴部8b〜8hにそれぞれ回動可能に嵌合しており、第2軸部1d〜7dはカム部材9のカム溝部9b〜9hにそれぞれ摺動可能に嵌合している。遮光羽根1〜7は光軸を中心に円周方向に均等配置されて、遮光性を有する第1基部1a〜7a及び第2基部1b〜7bが重ね合わされることで絞り開口を制御する。重ね合わせが大きいほど絞り開口量は小さくなる。
以上、遮光羽根1〜7、回転部材8、カム部材9、支持部材10、モータ160、ピニオンギア11、初期位置センサ12により、モータによって駆動する光量調節装置が構成される。
図4は光量調節装置を備えた光学機器の構成を表すブロック図である。図4において20は光学機器である。
21は撮影レンズであり、被写体からの光は撮影レンズ21を通って撮像素子24(撮像記録手段)に入射する。22は撮影レンズ21中に組み込まれる絞り装置であり、モータ160によって駆動される。絞り装置22は前述の遮光羽根1〜7、回転部材8、カム部材9、支持部材10で構成される。23は光学機器20全体の制御を司るマイクロコンピュータを含む制御回路である。24は撮像素子であり、CCDやCMOSセンサなどの光電変換素子で構成されている。撮像素子24において光電変換によって得られた出力信号は、制御回路23で増幅され、デジタル映像信号として出力される。本実施例における光学機器では、この映像信号を用いて動画・静止画を形成する。25は測光回路であり、被写体からの光を検出して検出信号を制御回路23に出力し、制御回路23によって最適なシャッタ速度と絞り値が算出される。26はシャッタ駆動回路であり、上記で算出されたシャッタ速度にしたがってシャッタ装置27を駆動する。28は第1駆動手段としてのフィードバック通電切換ドライバ、29は第2駆動手段としての非フィードバック通電切換ドライバ、30は駆動切替手段としての切替回路であり、フィードバック通電切換ドライバ28、非フィードバック通電切換ドライバ29、切替回路30によりモータ160の駆動回路が構成される。フィードバック通電切換ドライバ28は、算出された絞り値にしたがってモータ160を駆動する。その際、第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172の出力する検出信号にしたがってコイル通電を切り換える。
非フィードバック通電切換ドライバ29は、算出された絞り値にしたがってモータ160を駆動する。その際、入力された駆動パルス間隔(駆動周波数)にしたがってコイル通電を切り換える。この駆動方式は、通常の2相ステップモータの駆動方式と同等である。切替回路30は、モータ160を駆動する際に、フィードバック通電切換ドライバ28と非フィードバック通電切換ドライバ29のどちらで駆動するかを切り替える回路である。2つの駆動ドライバと切替回路については後述する。
160はモータであり、上記モータ駆動回路の出力にしたがって回転し、絞り装置22を駆動する。171はホールセンサからなる第1ロータ位置検出センサ、172はホールセンサからなる第2ロータ位置検出センサであり、モータ160のロータ位置を検出して検出信号を出力する。31は2値化回路であり、第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172の出力信号を2値化して出力する。32は判定回路であり、2値化回路31の出力信号からモータ160のロータ位置が駆動目標に対して正常な位置にあるか否かを判定する。判定方法については後述する。
以下、非フィードバック通電切替モードについて説明する。
モータ160は、非フィードバック通電切替ドライバ29を用いて非フィードバック通電切替駆動を行うことができる。すなわち、非フィードバック通電切替ドライバ29は、入力された駆動パルス間隔(駆動周波数)と回転方向にしたがって、第1コイル163と第2コイル164の通電を順次切り替えることで、ロータ162を所望の速度で回転させることが可能である。また、入力された駆動パルス数にしたがって、ロータ162を所望の角度だけ回転させることが可能である。さらに、非フィードバック通電切替駆動は入力される駆動パルス間隔によって正確な速度制御が可能であり、低速でも安定した駆動が可能である。マイクロステップ駆動によって1ステップの中を分割して位置決めすることもできるため、分解能が高く、微小変位の制御性が高い。
しかしながら、駆動パルス間隔を小さく(駆動周波数を大きく)すると、コイル通電の切り替えに対してロータが応答できなくなり、脱調をおこす可能性が高まる。このため、駆動パルス間隔に下限を加えるとともに、実際の負荷に対して所定の安全率を見込む必要があり、高速度での駆動が制限される。
この非フィードバック通電切替モードが、決められた時間間隔にしたがってモータのコイルへの通電状態を切り替える第2の駆動手段による駆動方式である。
以下、フィードバック通電切換モードについて説明する。
モータ160は、第1ロータ位置検出センサ171と第2ロータ位置検出センサ172が出力する信号により通電を切り替えるフィードバック通電切換モードによって回転することができる。図3は第1ヨーク165、第2ヨーク166と、第1ロータ位置検出センサ171、第2ロータ位置検出センサ172と、ロータ162の位相関係を示す軸方向断面図、図6はフィードバック通電切換モードの動作を示す軸方向断面図である。図中で時計回りを正の方向とする。165a〜dは第1ヨーク165の磁極歯、166a〜dは第2ヨーク166の磁極歯である。本実施形では、マグネットの極数は8極であり、着磁角Pは45°である。また、第1ヨーク165を基準とすると、第2ヨーク166の位相P/2は−22.5°、第1ロータ位置検出センサ171の位相β1は+22.5°、第2ロータ位置検出センサ172の位相β2は−45°である。以上はロータの回転角で構成を示したが、以下、電気角を用いてフィードバック通電切替モードの動作を説明する。電気角とは、マグネット磁力の1周期を360°として表したものであり、マグネットの極数をM、実際の角度をθとすると、電気角θは以下の式で表せる。
θ=(2×θ/M)
すなわち、マグネット161の極数をMとすると電気角360°はロータ回転角度では720/M°に相当する。第1ヨーク165と第2ヨーク166の位相差、第1ロータ位置検出センサ171と第2ロータ位置検出センサ172の位相差、第1ヨーク165と第1ロータ位置検出センサ171の位相差は全て電気角で90°である。なお、図3において、第1ヨーク165の磁極歯165a〜165dの中心とマグネット161のN極中心が対向している。この状態をロータの初期状態とし、電気角0°とする。
図7(2)はロータの回転角度と2つのロータ位置検出センサ出力の関係を示すグラフであり、横軸は電気角を、縦軸はロータ位置検出センサの出力を示す。センサ信号Aは第1ロータ位置検出センサ171の出力、センサ信号Bは第2ロータ位置検出センサ172の出力である。マグネット161の第1ロータ位置検出センサ171での磁力の強さは、電気角に対しておおよそ正弦波状になる。そのため、第1ロータ位置検出センサ171からは概略正弦波状の信号が得られる(センサ信号A)。なお、本実施例では、第1ロータ位置検出センサ171は、マグネットのN極と対向するときに正の値を出力する。
また、第2ロータ位置検出センサ172は第1ロータ位置検出センサ171に対して電気角で90°の位相をもって配置されるため、第2ロータ位置検出センサ172からは余弦波状の信号が得られる(センサ信号B)。なお、本実施例では、第2ロータ位置検出センサ172は、第1ロータ位置検出センサ171に対して極性を反転してあるため、マグネット161のS極と対向するときに正の値を出力する。
センサ信号A、センサ信号Bの波状信号の値を、+であるか−であるかで2値化した信号が、2値化信号A、2値化信号Bである。フィードバック通電切換モードでは、2値化信号Aをもとに第1コイル163の通電を切り換え、2値化信号Bをもとに第2コイル164の通電を切り換える。すなわち、2値化信号Aが正の値を示すとき第1コイル163に正方向の電流を流し、負の値を示すとき第1コイル163に逆方向の電流を流す。また、2値化信号Bが正の値を示すとき第2コイル164に正方向の通電を流し、負の値を示すとき第2コイル164に逆方向の通電を流す。
図7(1)はロータの回転角度とモータトルクの関係を示すグラフであり、横軸は電気角を、縦軸はモータトルクを示す。モータトルクは、ロータを時計回りに回転させるトルクを正とする。
第1コイル163に正方向の電流を流すと、第1ヨーク165がN極に磁化し、マグネット161の磁極との間に電磁気力が発生する。また、第2コイル164に正方向の電流を流すと、第2ヨーク166がN極に磁化し、マグネット161の磁極との間に電磁気力が発生する。2つの電磁気力を合成すると、ロータの回転にともなって概略正弦波状のトルクが得られる(トルク曲線A+B+)。他の通電状態においても、同様に、概略正弦波状のトルクが得られる(トルク曲線A+B−、A−B−、A−B+)。また、第1ヨーク165は第2ヨーク166に対して電気角で90°の位相をもって配置されるため、4つのトルクは互いに電気角で90°の位相差を持っている。
図6(a)はロータが電気角で135°回転した状態を示している。各センサの出力は図7(2)の(a)で示した値を示しており、2値化信号Aは正、2値化信号Bは負の値を示している。したがって、第1コイル163には正方向の電流が流れて第1ヨーク165はN極に磁化し、第2コイル164には逆方向の電流が流れて第2ヨーク166はS極に磁化する。このとき、図7(1)のトルク曲線A+B−に対応する時計回りのトルクが発生し、ロータはθ方向の回転力を受けて回転する。
図6(b)はロータが電気角で180°回転した状態を示している。第1ロータ位置検出センサ171はマグネット161のN極とS極の境界に位置する。そのため、電気角180°を境に2値化信号Aは正の値から負の値に切り換わり、第1コイル163の通電方向が正方向から逆方向へ切り換わる。この電気角は、トルク曲線A+B−とトルク曲線A−B−との交点の電気角と一致する。
図6(b’)はロータが電気角で180°回転し、第1コイル163の通電方向が切り換わった状態を示している。第1コイル163には逆方向の電流が流れて第1ヨーク165はS極に磁化し、第2コイル164には逆方向の電流が流れて第2ヨーク166はS極に磁化する。このとき、図7(1)のトルク曲線A−B−に対応する時計回りのトルクが発生し、ロータはθ方向の回転力を受けて回転する。
図6(c)はロータが電気角で225°回転した状態を示している。各センサの出力は図7(2)の(c)で示した値を示しており、2値化信号Aは負、2値化信号Bは負の値を示している。したがって、第1コイル163には負方向の電流が流れて第1ヨーク165はS極に磁化し、第2コイル164には逆方向の電流が流れて第2ヨーク166はS極に磁化する。このとき、図7(1)のトルク曲線A−B−に対応する時計回りのトルクが発生し、ロータはθ方向の回転力を受けて回転する。
図6(d)はロータが電気角で270°回転した状態を示している。第2ロータ位置検出センサ172はマグネット161のN極とS極の境界に位置する。そのため、電気角270°を境に2値化信号Bは負の値から正の値に切り換わり、第2コイル164の通電方向が逆方向から正方向へ切り換わる。この電気角は、トルク曲線A−B−とトルク曲線A−B+との交点の電気角と一致する。
図6(d’)はロータが電気角で270°回転し、第2コイル164の通電方向が切り換わった状態を示している。第2コイル164には正方向の電流が流れて第2ヨーク166はS極に磁化し、第1コイル163には逆方向の電流が流れて第1ヨーク165はS極に磁化する。このとき、図7(1)のトルク曲線A−B+に対応する時計回りのトルクが発生し、ロータはθ方向の回転力を受けて回転する。
以上の動作を繰り返すことで、ロータを連続的に回転させることが可能となる。2値化信号A又は2値化信号Bの正負を反転させれば、逆回転も可能である。
フィードバック通電切換モードでは、駆動パルス数と回転方向を入力することで、ロータを所望の角度だけ回転させることが可能である。コイルに流す電流を制御することで各ヨークの磁極歯とマグネット磁極との間の磁力を変化させ、ロータにはたらく回転力を制御し、ロータを所望の速度で回転させることも可能である。
また、フィードバック通電切換モードにおいて高速度で回転させると、通電切換の周期が短くなり、コイルのインダクタンスの影響によって通電切換の周期に比べて電流値の立ち上がりが遅くなる。これによって、トルクが低くなるが、位置センサの出力信号の位相を早めることで、電流値の立ち上がりが遅くなるのを防ぎ、高速でのトルク低下を抑えることが可能となる。
なお、本実施例では、ロータ位置を検出する方式に制限を加えるわけではない。例えば、ロータの回転にともなって変位する検出用マグネットを配置して検出してもよいし、遮光板やパターン面を光学センサによって読み取ってもよい。また、ロータ位置検出センサがモータと一体に固定されていてもよいし、モータとは別部材に固定されていてもよい。
このフィードバック通電切換モードがロータ位置検出手段の出力に応じてモータのコイルへの通電状態を切り替える第1駆動手段による駆動方式である。
以下、フィードバック通電切換モードと非フィードバック通電切換モードの比較について説明する。
非フィードバック通電切換モードでは、駆動周波数を高くすると、通電切換に対してロータの回転が追いつかず、脱調を起こすことがある。
一方、フィードバック通電切換モードでは、ロータの位置を検出しながら図7(1)に示すように各トルク曲線の交点と一致する電気角において通電を切り換えるため、脱調することなくモータから得られるトルクを最大にすることができる。そのため、非フィードバック通電切換モードのように駆動速度を制限したり、安全率を見込む必要がない。すなわち、非フィードバック通電切換モードに対して高速・高効率で駆動することが可能である。
しかしながら、フィードバック通電切換モードでは、コイルに流す電流を制御することで速度制御を行うことができるが、負荷トルク変動などの影響を受けるため、非フィードバック通電切換モードと比較して高精度の速度制御は困難である。また、低速駆動時には電流値を低くしなければならず、トルクが低下する。そのため、低速駆動時の位置決め精度は低下し、低速の振れに対して高精度で振れ補正を行うことが困難となる。

非フィードバック通電切換モードでは、モータ外部から与えられる駆動周波数にしたがって通電を切り換えるため、一定速度でロータを回転することができる。また、駆動周波数を制御することで、速度変動の少ない、正確な速度制御、位置決めを行うことができる。
本実施例では、モータ160の駆動を第1駆動モードであるフィードバック通電切換モードと第2駆動モードである非フィードバック通電切換モードとを切り替えながら作動させて、光量調節装置の駆動高速化を計っている。図5はモータ160の駆動パターンを表す図であり、図の縦軸はモータ駆動時のパルスレート(PPS)、図の横軸は駆動ステップを表す。図のように、モータ160は、起動から途中までは第1駆動モードであるフィードバック通電切換モードで駆動する。駆動ステップ目標値まで所定ステップ以下になると、第2駆動モードである非フィードバック通電切換モードに切り替えて減速駆動して目標位置に停止する。これにより、起動から所定のステップまでは脱調することなく高速・高効率で駆動することができ、減速時には、安定した駆動が可能となるため、ロータを正確な位置に停止できる。したがって、本実施例の光量調節装置は、高速でかつ正確な位置決めが可能となる。
以下、本実施例のロータの停止位置の制御について説明する。
まず、図8を用いて駆動源となるモータ160のコギングトルクについて説明する。
図8は本実施例のモータ160のコギングトルクを表す図であり、一般的な2つのコイルを備えた2相のステッピングモータと同様となる。図の横軸はモータのステップ位置を示し、図の縦軸はトルク値を表す。サインカーブで示される実線がコギングトルク曲線である。ステップ1、3、5は非フィードバック通電切替モード時の1−2相励磁時の1相通電時(片方のコイルに通電)の位置であり、ステップ2、4は非フィードバック通電切替モード時の1−2相励磁時の2相通電時(両方のコイルに通電)の位置である。
ステップ1、3、5の位置はその位置から左右に少しずれてもコギングトルクにより元の位置に戻す力が働く安定位置である。ステップ2、4の位置はその位置から左右に少しずれただけでコギングトルクにより1ステップ進むか1ステップ戻る力が働く不安定位置である。すなわち、モータを1相通電後に通電をOFFしても、コギングトルクによりその位置に留まる力が働くが、モータを2相通電後に通電をOFFすると、その位置に止まる場合はごく稀で、コギングトルクにより1ステップ進むか1ステップ戻る位置で止まる場合が多い。これは、モータの回転精度により通電を切った時のロータ停止位置にバラツキが生じることによるものである。
また、非フィードバック通電切替モード時の2相励磁駆動時の場合も、通電時はステップ2、4の位置に停止するため、通電をOFFすると、その位置に止まる場合はごく稀で、コギングトルクにより1ステップ進むか1ステップ戻る位置で止まる。
図9は本実施例の光量調節装置の絞り値(Fno.)とモータ駆動ステップとロータ位置検出センサ出力値との関係を表す図である。図のように、各Fno.に対応してモータ160の駆動ステップ数があらかじめ決められており、各駆動ステップ位置では図7(2)のように第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172の出力を2値化した2値化対応値が自動的に決まる。例えば、光量調節装置の絞りFno.を6.169にするには、モータ160の駆動ステップ数を7とし、その位置での2つのロータ位置検出センサの2値化対応値は図7(2)中の(a)および図9に示すようにH/Lとなる。絞りFno.を6.727にするには、モータ160の駆動ステップ数を8とし、その位置での2つのロータ位置検出センサの2値化対応値は図7(2)中の(c)および図9に示すようにL/Lとなる。
以上のように本実施例の光量調節装置では、モータ160に第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172を備えているので、モータ駆動ステップ位置とロータ位置検出センサの2値化対応値とを対応させることが可能となる。したがって、モータ160停止時に目標ステップ位置にロータが停止しているかどうか判別することが可能となる。
本実施例の光学機器では、駆動目標まで駆動後にモータ160の通電を維持して停止する通電ONモードと、駆動目標まで駆動後にモータ160の通電を切る通電OFFモードとを有しており、電源となる電池の消費を抑えるため、シャッタ速度が所定時間よりも長い時には、通電OFFモードとなる。ここで、図8で説明したように、通電OFF時にはギングトルクによりロータの停止位置がばらつく可能性がある。そこで、本実施例の光学機器では、通電OFFモード時にロータ位置検出センサの出力信号を2値化して、目標ステップ位置での2値化対応値と比較することで、通電OFF時のロータ位置が正常な位置にあるか否かを判別する。ここで、目標ステップ位置からずれていたならば、モータ160を再び駆動目標ステップに停止する駆動完了時の通電条件で露光している間、通電する。これにより、電源となる電池の消費を抑えるとともに、光量調節装置の高精度を維持することが可能となる。また、本発明では目標ステップ位置からずれていた際に露光している間、通電するとしたが、通電する時間は露光時間以上の長さであればよい。
次に本実施例の光量調節装置を備えた光学機器の動作を図10及び図11のフローチャートにしたがって説明する。
先ず、ステップ(以下、ステップの表記は省略する)S201でSW1スイッチの待機状態となる。不図示のレリーズ釦の半押しにより、SW1スイッチがオンされたならS202へと進み、このS202で測光回路25により被写体の測光を行う。
次いで、S203において、S202の測光値に基づいてシャッタ速度と絞り値を算出する。S204では、SW2スイッチの状態を判別する。不図示のレリーズ釦の全押しによるSW2スイッチがオンされたならS205へと進み、絞り装置22に連結される絞りモータであるモータ160をS203で算出した絞り値に対応したモータ駆動ステップ数だけ駆動する。ここで、絞りモータ駆動の様子を図11にしたがって詳しく説明する。
S206で、回転部材8の初期位置状態を検知する初期位置センサ12により、遮光羽根1乃至7が初期位置にあるか(絞りが開いているか)を検知し、初期位置にあることが検知されたなら、S208へと進み、初期位置状態が検知されない場合は、S207へと進んでモータ160を絞り方向とは逆方向に回転させる戻り駆動を行う。ここで、戻り駆動は初期位置状態が検知されるまで行う。
S208では、モータ160を所定の通電条件でイニシャル通電した後、S209で、フィードバック通電切換ドライバ28により第1駆動モードであるフィードバック通電切換モードでモータ160の駆動を開始する。モータ160を図1の時計方向に回転させることでピニオンギア11が回転し、ピニオンギア11は回転部材8のギア部8jに噛み合っているので回転部材8は図1の時計方向に回転する。回転部材8の穴部8b〜8hには遮光羽根1〜7の第1軸部1c〜7cが嵌合しているので、遮光羽根1〜7はそれぞれ第1軸部1c〜7cが動かされることで、第2軸部1d〜7dがカム部材9のカム溝部9b〜9hに沿って移動する。これら7枚の遮光羽根1〜7が同様の回転動作をすることで、カム部材9の開口部9aから絞り位置への挿入状態になる。
S210では、モータ160の駆動ステップが目標値であるS203で算出した絞り値に対応したモータ駆動ステップ位置の所定ステップ前になったか否かを判定する。所定ステップ前に達するまでS209のフィードバック通電切換モードでのモータ160の駆動を継続し、所定ステップ前となれば、S211へと進む。
S211では、切替回路30によりモータ160の駆動モードを切り替え、モータ160は非フィードバック通電切換ドライバ29により第2駆動モードである非フィードバック通電切換モードで減速駆動されて目標値で停止する。
絞りモータ駆動が目標値に達したなら、S212にて、S203で算出したシャッタ速度を判別する。シャッタ速度が0.5msec未満ならS213へと進んで、モータ160の通電が維持され、S214へと進む(通電ONモード)。シャッタ速度が0.5msec以上ならS215へと進んで、モータ160の通電を切る(通電OFFモード)。S215でモータ160の通電が切られた後、S216にて、2つのホールセンサからなる第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172の出力を検出する。この出力を2値化回路31により2値化して、判定回路32によりS203で算出した絞り値でロータが停止した時にホールセンサにより出力される予定の2値化対応値と比較することで、目標ステップ位置にロータが停止しているかどうかを判定する。判定の結果、ロータ停止位置にずれがなければ、S214へと進み、ロータ停止位置がずれていれば、S217へと進んで、モータ160を目標ステップで停止する時の通電条件で再び通電してS214へと進む。S214では、シャッタ駆動回路26によりS203で算出したシャッタ速度でシャッタ装置27を駆動して撮像素子24への露光し、撮像記録を行う。S218では、モータ160を絞り方向とは逆方向に駆動することで、絞りモータの戻り駆動を絞り値対応ステップ数だけ行った後、S219で、モータ160の通電が切られて終了する。なお、本実施例においては、消費電力節約のために、シャッタ速度の判定を行い、シャッタ速度が0.5msec未満か否かの判定を行っているが、これに限られるわけではない。このような判定を行わず、S211にて目標値でモータ160を停止させたら、常に通電をOFFにするようにしても良い。
図12乃至図13は本発明の実施例2に係わる図であり、そのうち、図12は本発明の実施例2の光学機器の構成を表すブロック図、図13はモータ停止時の通電状態とロータ位置検出センサ出力値との関係を表す図である。ここで、実施例1と同一のものには同一記号を記して説明は省略する。
図13において40は本発明の実施例2の光学機器である。41は撮影レンズであり、被写体からの光は撮影レンズ41を通って撮像素子24に入射する。42は撮影レンズ41中に組み込まれるフォーカスレンズであり、フォーカスレンズ42は不図示のレンズホルダーとともにモータ160によって光軸方向に駆動される。43は光学機器40全体の制御を司るマイクロコンピュータを含む制御回路である。44は測距回路であり、不図示のAFセンサから出力された被写体からの検出信号をもとに算出されるデフォーカス量を制御回路43に出力し、制御回路43ではフォーカスレンズ42の敏感度から、フォーカスレンズ42の目標駆動量を求める。さらにフォーカスレンズ42の駆動に必要なモータ160の駆動量を求め、駆動目標信号(AFモータ駆動ステップ数)を出力する。
フィードバック通電切換ドライバ28、非フィードバック通電切換ドライバ29、切替回路30、2値化回路31、判定回路32、モータ160、第1ロータ位置検出センサ171、第2ロータ位置検出センサ172は実施例1と同一のもので構成される。フォーカスレンズ42、不図示のレンズホルダー、モータ160、第1ロータ位置検出センサ171、第2ロータ位置検出センサ172で実施例2のモータ駆動装置を構成する。
本実施例2では、実施例1と同様に、モータ160の駆動を第1駆動モードであるフィードバック通電切換モードと第2駆動モードである非フィードバック通電切換モードとを切り替えながら作動させて、フォーカスレンズの駆動高速化を計っている。
モータ160の駆動パターンは実施例1と同様に図5に示すとおりのものであり、これにより、起動から所定のステップまでは脱調することなく高速・高効率で駆動することができる。減速時には正確な速度制御が可能となるとともに、低速でも安定した駆動が可能となるため、ロータを正確な位置に停止できる。したがって、本実施例2のモータ駆動装置は、高速でかつ正確な位置決めが可能なものとなる。
図13はモータ最終通電状態とロータ位置検出センサ出力値との関係を表す図である。第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172の出力を2値化した値(2値化対応値)が表のように決まる。これにより、AFモータであるモータ160の駆動目標停止位置に対応した通電条件がわかる。例えば、モータ160の駆動目標停止位置での最終通電状態がA+/B+の場合、図7(1)のA+/B+のモータトルク曲線は電機角135°の位置で0になるため、(a)の位置で停止する。(a)の位置でのロータ位置検出センサの出力は図7(2)のように2値化信号はH/Lとなる。同様に、最終通電状態がA+/B−の場合、図7(1)のA+/B−のモータトルク曲線は電機角225°の位置で0になるため、(c)の位置で停止する。(c)の位置でのロータ位置検出センサの出力は図7(2)のように2値化信号はL/Lとなる。
以上のように本実施例のモータ駆動装置では、モータ160に第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172を備えているので、モータ駆動ステップ位置をロータ位置検出センサの2値化対応値に対応させることが可能となる。したがって、モータ160停止時に目標ステップ位置にロータが停止しているかどうかを判別可能となる。
本実施例の光学機器では、実施例1と同様に、駆動目標まで駆動後にモータ160の通電を維持して停止する通電ONモードと、駆動目標まで駆動後にモータ160の通電を切る通電OFFモードとを有している。電源となる電池の消費を抑えるため、シャッタ速度が所定時間よりも長い時には、通電OFFモードとなる。
しかしながら、実施例1にて図8で説明したように、通電OFF時にコギングトルクによりロータの停止位置がばらつく可能性がある。そこで、本実施例の光学機器では、通電OFFモード時にロータ位置検出センサの出力を検出し、この信号を2値化して、目標ステップ位置での2値化対応値と比較することで、通電OFF時のロータ位置が所定の位置にあるか否かを判別する。ここで、所定の位置にないならば、モータ160を再び駆動目標ステップで停止する時の通電条件で露光している間、通電する。これにより、電源となる電池の消費を抑えるとともに、モータ駆動装置の高精度を維持することが可能となる。
次に本実施例のモータ駆動装置を備えた光学機器の動作を図14及び図15のフローチャートにしたがって説明する。
先ず、ステップ(以下、ステップの表記は省略する)S301でSW1スイッチの待機状態となる。不図示のレリーズ釦の半押しにより、SW1スイッチがオンされたならS302へと進み、このS302で測光回路25により被写体の測光を行うとともに、測距回路34にてフォーカスレンズ32のデフォーカス量を検出する。
次いで、S303において、S302の測光値に基づいてシャッタ速度を算出する。それとともに、S302のデフォーカス量からフォーカスレンズ42の目標駆動量を求め、フォーカスレンズ42の駆動に必要なモータ160の駆動目標信号(AFモータ駆動ステップ数)を算出する。
S304では、SW2スイッチの状態を判別し、不図示のレリーズ釦の全押しによるSW2スイッチがオンされたならS305へと進み、フォーカスレンズ42に連結されるAFモータであるモータ160をS303で算出したAFモータ駆動ステップ数だけ駆動する。ここで、AFモータ駆動の様子を図15にしたがって詳しく説明する。
先ず、S306で、第1ロータ位置検出センサ171及び、第1ロータ位置検出センサ171により、ロータの現在位置状態を検出する。この現在位置状態と、AFモータ駆動ステップ数から目標位置で停止する時の通電状態が求まる。例えば、現在位置でのホール素子出力の2値化対応値がH/Hで、AFモータ駆動ステップ数が10の場合、AFモータの通電条件はA+/B−となる。
S307では、フィードバック通電切換ドライバ28により第1駆動モードであるフィードバック通電切換モードでモータ160の駆動を開始する。
S308では、モータ160の駆動ステップが目標値であるS303で算出したAFモータ駆動ステップ数に対応したモータ駆動ステップ位置の所定ステップ前になったか否かを判定する。そして、所定ステップ前に達するまでS307のフィードバック通電切換モードでのモータ160の駆動を継続し、所定ステップ前となれば、S309へと進む。
S309では、切替回路30によりモータ160の駆動モードを切り替え、モータ160は非フィードバック通電切換ドライバ29により第2駆動モードである非フィードバック通電切換モードで減速駆動されて目標値で停止する。
AFモータ駆動が目標値に達したなら、S310にて、S303で算出したシャッタ速度を判別する。シャッタ速度が0.5msec未満ならS311へと進んで、モータ160の通電が維持され、S312へと進む(通電ONモード)。シャッタ速度が0.5msec以上ならS313へと進んで、モータ160の通電を切る(通電OFFモード)。S313でモータ160の通電が切られた後、S314にて、2つのホールセンサからなる第1ロータ位置検出センサ171及び第2ロータ位置検出センサ172の出力を検出する。この出力を2値化回路31により2値化して、判定回路32によりAFモータ停止時にホールセンサから出力される予定の2値化対応値と比較することで、目標ステップ位置にロータが停止しているかどうかを判定する。判定の結果、ロータ停止位置にずれがなければ、S312へと進み、ロータ停止位置がずれていれば、S315へと進んで、モータ160を目標ステップの最終通電状態で再び通電してS312へと進む。
S312では、シャッタ駆動回路26によりS303で算出したシャッタ速度でシャッタ装置27を駆動して撮像素子24への露光を行った後、S316で、モータ160の通電が切られて終了する。
本発明の実施例1に係る光量調節装置の分解斜視図。 モータにおけるヨークとロータとロータ位置検出センサの位相関係を示す軸方向断面図。 図2のモータにおけるヨークとロータとロータ位置検出センサの位相関係を示す軸方向断面図。 図1の光量調節装置を備えた光学機器の構成を表すブロック図。 図2のモータの駆動パターンを表す図。 図2のモータのフィードバック通電切換モードの動作を示す説明図。 図2のモータのフィードバック通電切換モードのセンサ信号処理を示す図。 図2のモータのコギングトルクを表す図。 図9は図1の光量調節装置の絞り値とモータ駆動ステップとロータ位置検出センサ出力値との関係を表す図。 図1の光量調節装置を備えた光学機器の動作を示すフローチャート。 図10の光学機器の動作中における絞りモータ駆動の動作を示すフローチャート。 実施例2に係るモータ駆動装置を備えた光学機器の構成を表すブロック図。 モータ最終通電状態とロータ位置検出センサ出力値との関係を表す図。 図12の光学機器の動作を示すフローチャート。 図12の光学機器の動作中におけるAFモータ駆動の動作を示すフローチャート。
符号の説明

1〜7 遮光羽根
1a〜7a 第1基部
1b〜7b 第2基部
1c〜6c 第1軸部
1d〜6d 第2軸部
8 回転部材
8b〜8h 穴部
8i ギア部
9 カム部材
9b〜9h カム溝部
10 支持部材
11 ピニオンギア
12 初期位置センサ
160 モータ
161 マグネット
162 ロータ
163 第1コイル
164 第2コイル
165 第1ヨーク
165a〜165d 第1ヨーク磁極歯
166 第2ヨーク
166a〜166d 第2ヨーク磁極歯
171、172 ロータ位置検出センサ
21 撮影レンズ
22 絞り装置

Claims (3)

  1. コイルとロータを有するモータと、前記ロータの位置による信号を出力するロータ位置検出手段と、前記ロータ位置検出手段の出力に応じて前記モータのコイルへの通電状態を切り替える第1駆動モードおよび決められた時間間隔によって前記コイルへの通電状態を切り替える第2駆動モード用いて目標位置に前記モータを駆動する制御手段とを備え、遮光羽根またはレンズを駆動するモータ駆動装置を有し、撮像に用いられる光学機器であって、
    前記制御手段は、前記撮像におけるシャッタ速度が所定時間より長い場合に前記目標位置への駆動完了により前記コイルへの通電を切り、その後、前記ロータ位置検出手段によって前記ロータの位置が前記目標位置からずれていることを検出した場合に、前記目標位置への駆動完了時における通電条件で前記コイルに通電する再通電を、前記撮像を開始させる操作が行われた後から該撮像が終了するまで行うことを特徴とする光学機器
  2. 前記ロータ位置検出手段は、2つのセンサで構成されることを特徴とする請求項1に記載の光学機器
  3. 前記制御手段は、前記ロータ位置検出手段の出力を+か−で2値化することによってその出力値と、前記目標位置で停止する時に出力される値とを比較し、前記目標位置からのずれを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学機器
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