JP2007047449A - ステッピングモータを用いた光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ステッピングモータの非通電時に作用した外力による光学素子の位置ずれを自動的に修正する。
【解決手段】 光学機器は、光学素子104と、該光学素子を駆動するステッピングモータ108と、該ステッピングモータへの通電を制御する制御手段111と、ステッピングモータの励磁コイルにおいて発生する逆起電力を検出する検出手段12とを有する。制御手段は、ステッピングモータの非通電状態において該検出手段により逆起電力を検出した場合に、ステッピングモータへの通電を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズ等の光学素子をステッピングモータによって駆動する、撮像装置、レンズ装置等の光学機器に関する。
光学機器では、変倍レンズやフォーカスレンズ等のレンズの駆動を高い位置精度で制御するために、駆動源としてステッピングモータが多く用いられている。ステッピングモータによりレンズを光軸方向に駆動する場合、ステッピングモータの出力軸にネジ部を設け、該ネジ部に対して、レンズを保持する部材に取り付けられたラックを係合させる。これにより、ステッピングモータによる出力軸の回転が、レンズの光軸方向移動に変換される。
このようにステッピングモータを用いた機器では、消費電力を削減するために、駆動対象が所望の位置に駆動された後、次に駆動するまでは、ステッピングモータへの通電を遮断し、非通電状態(無励磁状態)することが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−219996号公報(段落0019等)
しかしながら、ステッピングモータの非通電状態において、光学機器に対して外部からの振動や衝撃が加わった場合、レンズおよび保持部材を含む移動ユニットの自重と衝撃等による加速度とにより発生する力(以下、外力という)が移動ユニットに作用する。この外力は、ラックを介してステッピングモータの出力軸に伝達される。そして、この外力がステッピングモータのディテント力で支えられる大きさよりも大きいと、出力軸(つまりはステッピングモータのロータ)が回転してしまい、この結果、レンズの光軸方向での位置ずれが生じてしまう。
このような位置ずれを修正するためには、ユーザーが光学機器の電源を一旦遮断(オフ)し、再度電源を投入(オン)して、レンズの位置制御上の基準位置へのリセット動作を行う必要がある。
本発明は、ステッピングモータの非通電時に作用した外力による光学素子の位置ずれを自動的に修正することができるようにした光学機器を提供すること目的としている。
本発明の一側面としての光学機器は、光学素子と、該光学素子を駆動するステッピングモータと、該ステッピングモータへの通電を制御する制御手段と、ステッピングモータの励磁コイルにおいて発生する逆起電力を検出する検出手段とを有する。制御手段は、ステッピングモータの非通電状態において該検出手段を作動させることを特徴とする。
本発明では、ステッピングモータの非通電状態において外力による光学素子の位置ずれが生じた場合、すなわち該外力によってステッピングモータのロータが回転した場合には、これを励磁コイルで発生する逆起電力を利用して検出することができる。したがって、該逆起電力を検出したことに応じて、ステッピングモータへの通電を行ったステッピングモータつまりは光学素子を位置ずれ前の位置に戻したり、位置制御上の基準位置に移動させたりすることができる。また、使用者に警告を行うこともできる。これにより、光学機器の消費電力を抑えながらも、光学素子の位置ずれを修正することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の第1実施例であるステッピングモータを用いたデジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置(光学機器)の構成を示している。この撮像装置は、被写体側(図の左側)から順に、フィールドレンズ101と、変倍レンズとしてのバリエータレンズ102と、光量を調節する絞りユニット114と、アフォーカルレンズ103と、フォーカスレンズ104とを含む撮影光学系を有する。116は、該撮影光学系により形成された被写体像を光電変換するCCDセンサ、CMOSセンサ等の撮像素子である。
バリエータレンズ102とフォーカスレンズ104はそれぞれ、レンズ保持枠105,106により保持されている。これらレンズ保持枠105,106は、不図示のガイド軸によって光軸方向にガイドされている。
また、レンズ保持枠105,106にはそれぞれ、ラック105a,106aが取り付けられている。ラック105a,106aは、ステッピングモータ107,108の出力軸であるスクリュウ軸(ネジ軸)107a,108aのスクリュウ部(ネジ部)に噛み合っている。各ステッピングモータが駆動され、スクリュウ軸が回転することにより、該スクリュウ軸とラックとの噛み合い作用によって、レンズ保持枠が光軸方向(図中の矢印方向)に駆動される。ここで、スクリュウ軸(ネジ軸)のネジ条件について説明する。ここでのネジは、外径が2mmで、リード0.6(スクリュウ軸が1回転したときラックが0.6mm光軸方向に移動する)で、2条のネジで構成されている。ここでは、一例を示しており、ネジは外径、リードがこの例と異なるものでもよい。
このようにステッピングモータ107,108によりバリエータレンズ102およびフォーカスレンズ104をそれぞれの目標位置に駆動する場合、まずレンズを位置制御上の基準となる位置(初期位置)にセットし、この初期位置から目標位置まで移動させるために必要なパルス数の駆動信号をステッピングモータに入力する。このため、撮像装置には、バリエータレンズ102およびフォーカスレンズ104がそれぞれ初期位置に位置しているか否かを検出するための初期位置センサが設けられている。該初期位置センサは、本実施例で、発光素子と受光素子とが一体となったフォトインターラプタ109,110により構成されている。
フォトインターラプタ109,110の発光素子と受光素子との間に、レンズ保持枠105,106に設けられた遮光部105b,106bが入り込み、発光素子から受光素子に向かう光を遮断することで、バリエータレンズ102およびフォーカスレンズ104が初期位置に位置したことが検知される。
なお、遮光部材105bは、バリエータレンズ102の望遠側か広角側かのゾーン検出を可能とする形状に設定されている。また、遮光部材106bはフォーカスレンズ104の遠距離物体に対してフォーカスする位置か至近物体に対してフォーカスする位置かのゾーン検出を可能する形状に設定されている。
制御手段としてのマイクロプロセッサ111は、電源スイッチ161,録画スイッチ162、ズームスイッチ163等のスイッチからの入力に応じて、本撮像装置の動作全体の制御を司る。マイクロプロセッサ111内に設けられた内部メモリ112には、バリエータレンズ102の初期位置に対する望遠側と広角側の位置が、ステッピングモータ107の回転量に対応したステップ数として記憶されている。また、フォーカスレンズ104の初期位置に対しても、物体距離とバリエータレンズ102の位置とで決定される位置データがステッピングモータ108の回転量に対応したステップ数として記憶されている。
ステッピングモータ107,108はそれぞれ、ステッピングモータ駆動回路119,120に入力されるマイクロプロセッサ111からの正逆信号に応じて駆動される。つまり、撮像光学系の変倍動作およびこれに伴う合焦動作は、ビデオカメラなどで一般的に用いられているカムデータを利用した電子カム方式によりステッピングモータ107,108を制御することによって行われる。なお、本実施例で用いられるステッピングモータの駆動方式には特に限定がなく、1−2相駆動方式や2−2相駆動方式でもよい。
絞りユニット114は、所謂ガルバノ方式のアクチュエータ113と、このアクチュエータ113により開閉駆動される絞り羽根114a,114bと、絞り開閉状態を検出する位置検出素子(ホール素子)115とを有する。
撮像素子116からの電気信号は、A/D変換回路117によってアナログ信号からデジタル信号に変換され、信号処理回路118に入力される。信号処理回路118は、入力された電気信号から映像信号を記録部150に送る。マイクロプロセッサ111は、入力された輝度信号成分が常に適正値になるようにアクチュエータ113をフィードバック制御する。この際、マイクロプロセッサ111には、位置検出素子115からの出力が増幅され、さらにA/D変換回路123によりアナログ信号からデジタル信号に変換されて絞りの開閉位置を示す情報として入力される。マイクロプロセッサ111は、この絞り位置情報に基づいて、輝度信号成分が常に適正値になるように駆動回路121に開閉信号を送り、アクチュエータ113を制御する。マイクロプロセッサ111からは、絞り位置を所定の開閉位置に位置決めするための開閉信号を駆動回路121に送ることもできる。
逆起電圧検出回路11,12はそれぞれ、バリエータレンズ102およびフォーカスレンズ104の位置設定完了後にステッピングモータ107,108への通電がOFFされた状態(非通電状態又は無励磁状態)において、該ステッピングモータの励磁コイルに発生する逆起電圧を検出する。
励磁コイルを励磁するために該励磁コイルに電流を流すと、該励磁コイルに発生した磁界と永久磁石であるロータのN極又はS極との作用によってロータが回転する。一方、ステッピングモータの非通電状態(いずれの励磁コイルにも通電していない状態)において、外力によってロータが回転すると、励磁コイルに誘導起電力である逆起電力(逆起電圧)が発生する。逆起電圧検出回路11,12はこの逆起電圧を検出するためのものである。
本実施例の撮像装置に対して光軸方向の振動や衝撃が加わった場合、バリエータレンズ102やフォーカスレンズ104およびこれを保持するレンズ保持枠105,106を含む移動ユニットの自重と衝撃等の加速度との積により表される大きさの力(外力)が該移動ユニットに作用する。この外力は、ラック105a,106aを介してステッピングモータ107,108のスクリュウ軸107a,108aにそれぞれ作用し、該スクリュウ軸107a,108aのネジのリード角によって該スクリュウ軸107a,108aは回転しようとする。
そして、該外力がステッピングモータのディテント力を上回る回転力を発生させるほど大きいときには、スクリュウ軸とともにロータが回転するため、各ステッピングモータの各相を構成する励磁コイルに逆起電圧が発生する。逆起電圧検出回路11,12はこのときの逆起電圧を検出して、マイクロプロセッサ111に検出信号を送る。該検出信号を受けたマイクロプロセッサ111は、ステッピングモータ107、108への再通電を指令するための信号を出力する。
ここで、該再通電指令によってステッピングモータへの通電を行う際の通電条件(通電パターン)は、各ステッピングモータ107,108が前回停止する(非通電状態となる)前の最後の励磁状態と同じ励磁状態になる条件とする。例えば、ステッピングモータが、図11に示すように、A,A′,B,B′の4つの励磁コイルに対する図示の通電パターン(1)〜(4)を循環的に切り換えることで回転する場合を考える(1は通電、0は無通電を示す)。例えば前回のステッピングモータの駆動において、(2)(A=1,A′=0,B=0,B′=1)の通電パターンでの通電が行われた直後に、該ステッピングモータ(4つの励磁コイル)に対する全通電がOFFされた場合、上記再通電指令による通電パターンを(2)とする。
これにより、再通電時の励磁状態が、前回の停止直前の励磁状態と同じになる。このような再通電制御を行うために、マイクロプロセッサ111は、ステッピングモータ107,108それぞれの前回の停止直前(停止前最後)の励磁状態を内部メモリ112に記憶しておく。
次に、図2を用いて、図1に示した逆起電圧検出回路11,12について詳しく説明する。なお、両逆起電圧検出回路11,12は同じ回路構成を有するため、ここでは代表としてフォーカスレンズ104側の逆起電圧検出回路12についてのみ説明する。また、ステッピングモータ108がA相(A,A′)およびB相(B,B′)を有するものとして説明する。
逆起電圧検出回路12は、A相用およびB相用のアナログSW12a,12cと、A相用およびB相用の全波整流回路(第1の回路)12b,12dと、加算回路(第2の回路)12eと、比較回路(第3の回路)12fとを有する。フォーカスレンズ104の位置を制御するための駆動が完了すると、マイクロプロセッサ111は再通電モードに入り、ステッピングモータ108の各相(A相、B相)に対する通電をOFFする。そして、このマイクロプロセッサ111からの指令信号によってアナログSW12a,12cが非導通(OFF)状態から導通(ON)状態に切り換えられる。これらアナログSW12a,12cはそれぞれ、ステッピングモータ108で発生した逆起電圧を全波整流回路12b,12dに取り込むためのスイッチである。
ステッピングモータ108が外力によって回転させられた場合に発生する逆起電圧(図2中のA点での波形)は、図3に示すように交流信号となる。このため、全波整流回路12b,12dは、ステッピングモータ108がどのような回転位置にあっても、同一極性の逆起電圧の信号、すなわち逆起電圧の絶対値を示す信号が得られるようにするための回路である。図3に示すような入力波形に対する全波整流回路12b,12dからの出力波形(図2中のB点での波形)は、図4に示すようになる。また、加算回路12eは、逆起電圧を全波整流した後に各相の信号を加算することによって、さらに安定した逆起電圧の検出が行えるようにする。加算回路12eからの出力(図2中のC点での波形)は、図5に示すような波形となる。
比較回路12fは、加算回路12eからの出力を2値化(H,L)する。全波整流回路12b,12dおよび加算回路12eによって、ステッピングモータ108に逆起電圧が発生した場合は常にプラス方向の信号が比較回路12fに入力されるため、比較回路12fから逆起電圧検出信号としてHレベルの信号(図2中のD点での信号)が得られる。
次に、図10のフローチャートを用いて、再通電モードにおけるマイクロプロセッサ111の動作について説明する。再通電モードは、バリエータレンズ102およびフォーカスレンズ104のそれぞれに対して互いに独立に設定される。ここでは、フォーカスレンズ104に対して再通電モードが設定された場合について説明する。バリエータレンズ102の再通電モードにおけるマイクロプロセッサ111の動作は、フォーカスレンズ104の再通電モードにおけるマイクロプロセッサ111の動作と同じである。
マイクロプロセッサ111は、レンズ位置設定サブルーチンでのステッピングモータ108の駆動制御によるフォーカスレンズ104の位置設定が完了したことを検知すると(ステップ〈図ではSTと略記する〉100)、再通電モードに入る(ステップ101)。
ステップ102では、ステッピングモータ108への通電をOFFする。また、ステップ100にてフォーカスレンズ104の位置設定が完了した時点、すなわちステッピングモータ108の通電をOFFする前の最後のステッピングモータ108に対する通電パターンを内部メモリ112に記憶する。
ステップ103では、逆起電圧検出回路12におけるアナログSW12a,12cをONにする。
次にステップ104では、加算回路12eの出力を比較回路12fで2値化し、ステッピングモータ108に逆起電圧が発生していないか否かを判別する。比較回路12fの出力(図2中のD点の出力)がLレベルであれば逆起電圧は発生しておらず、Hレベルであれば発生していることを示す。
ここで、図13に、ステッピングモータの構成を模式的に示す。図13において、201はステッピングモータのステータの周方向複数箇所に形成された磁極部であり、202は各磁極部201に対応して設けられた励磁コイルである。また、203はロータである。ロータ203は、図中に実線で示す位置に回転した状態でステッピングモータへの通電がOFFされたものとする。この非通電状態で比較回路12fからHレベルの信号が出力されるということは、外力によってロータ203が実線位置(ステップ102で記憶した通電パターンに対応した位置)から、例えば点線位置に回転したことを意味する。
ステップ104において、逆起電圧が発生していなければステップ103に戻り、発生していればステップ105に進む。
ステップ105では、アナログSW12a,12cをOFFにする。そして、ステップ106 において、ステッピングモータ108に対して、ステップ102で内部メモリ112に記憶した通電パターンでの通電(再通電)を開始する。
次に、ステップ107では、ステッピングモータ108に対する駆動命令が入力されていないか否かを判別する。ここにいう駆動命令には、オートフォーカス制御又はマニュアルフォーカス操作による駆動命令や、撮像装置の電源のONからOFFへの切り換えによる初期位置への復帰駆動命令等がある。なお、バリエータレンズ102の場合は、ズーム操作に応じた駆動命令や電源のONからOFFへの切り換えによる初期位置への復帰駆動命令等がある。
駆動命令がない場合は、ステップ106に戻り、ステッピングモータ108への再通電を維持する。この再通電が行われている間に、図13に示すように、外力によって位置がずれたロータおよびフォーカスレンズ104は、該記憶された通電パターンに対応した位置(元の位置)に戻る。なお、この再通電によってロータが元の位置に戻れるのは、図13において実線で示すロータ203の元の位置から概ね隣接するロータ停止位置(元の位置に対応する通電パターンの前後の通電パターンに対応する位置)までの回転範囲θである。
ステップ107において駆動命令がある場合は、ステップ108に進み、再通電モードを終了して、レンズ位置設定サブルーチンに入る。
なお、本実施例では、ステップ107においてステッピングモータ108の駆動命令がない限りステッピングモータ108に対する再通電が維持されるように記載されているが、再通電が所定時間継続された場合には、ステップ102に戻って再通電をOFFするようにしてもよい。これにより、外力によるレンズおよびステッピングモータのずれを自動的に修正しながらも、消費電力の増加を抑えることができる。
図6には、本発明の実施例2である撮像装置の逆起電圧検出回路を示している。本実施例の撮像装置の構成は、逆起電圧検出回路12′の構成を除いて実施例1と同様である。本実施例において、実施例1と同じ構成要素には、実施例1と同符号を付して説明に代える。
本実施例の逆起電圧検出回路12′には、加算回路12eの次段に、比較回路12fと併設したレベル判定回路12gが設けられている。レベル判定回路12gは、図7に示すように逆起電圧の大きさに応じて変化する加算回路12eからの出力値を所定の閾値Fと比較し、加算回路12eからの出力値が該閾値Fより高い場合に、図9に示すようにHレベルの信号を出力する。また、加算回路12eからの出力値が閾値Fより低い場合にはLレベルの信号を出力する。
閾値Fは、実施例1で図13を用いて説明した、記憶された通電パターンでの再通電によってロータが元の位置に戻れる最大位置(回転範囲θの端部)にロータが回転(位置ずれ)した場合の加算回路12eからの出力値に対応して設定される。これ以上ロータが回転した場合には、加算回路12eからの出力値が閾値Fより高くなる。
なお、比較回路12fは、図8に示すように、加算回路12eからの出力が閾値Fに対して高いか低いかにかかわらず、Hレベルの信号を出力する。レベル判定回路12gからの出力(図6中のE点での出力:H,L)は、マイクロプロセッサ111に入力される。
また、本実施例では、ステッピングモータに逆起電圧が発生すると再通電モードに入るが、このときの逆起電圧が所定値より小さい場合には実施例1と同様の再通電を行い、逆起電圧が該所定値より大きい場合には初期位置への復帰動作を行う。
図11のフローチャートを用いて、本実施例における再通電モードでのマイクロプロセッサ111の動作について説明する。実施例1と同様に、再通電モードは、バリエータレンズ102およびフォーカスレンズ104のそれぞれに対して互いに独立に設定される。ここでは、フォーカスレンズ104に対して再通電モードが設定された場合について説明する。バリエータレンズ102の再通電モードにおけるマイクロプロセッサ111の動作は、フォーカスレンズ104の再通電モードにおけるマイクロプロセッサ111の動作と同じである。
マイクロプロセッサ111は、レンズ位置設定サブルーチンでのステッピングモータ108の駆動制御によるフォーカスレンズ104の位置設定が完了したことを検知すると(ステップ100)、再通電モードに入る(ステップ101)。
ステップ102では、ステッピングモータ108への通電をOFFする。また、ステップ100にてフォーカスレンズ104の位置設定が完了した時点、すなわちステッピングモータ108の通電をOFFする前の最後のステッピングモータ108に対する通電パターンを内部メモリ112に記憶する。
ステップ103では、逆起電圧検出回路12におけるアナログSW12a,12cをONにする。
次にステップ104では、加算回路12eの出力を比較回路12fで2値化し、ステッピングモータ108に逆起電圧が発生していないか否かを判別する。比較回路12fの出力(図6中のD点の出力)がLレベルであれば逆起電圧は発生しておらず、Hレベルであれば発生していることを示す。また、Hレベルが検出されるということは、外力によってフォーカスレンズ104とステッピングモータ108のロータがステップ102で記憶した通電パターンに対応した位置から移動したことを意味する。逆起電圧が発生していなければステップ103に戻り、発生していればステップ105に進む。
ステップ105では、アナログSW12a,12cをOFFにする。そして、ステップ106 において、ステッピングモータ108に対して、ステップ102で内部メモリ112に記憶した通電パターンでの通電(再通電)を開始する。
次に、ステップ107では、ステッピングモータ108に対する駆動命令が入力されていないか否かを判別する。駆動命令の例は、実施例1にて説明したものと同じである。駆動命令がない場合は、ステップ110に進む。また、駆動命令がある場合は、ステップ113に進み、再通電モードを終了して、レンズ位置設定サブルーチンに入る。
ステップ110では、加算回路12eからの出力(図6中のC点の電圧)が閾値Fより高いか否かを判別する。加算回路12eからの出力値が閾値F以下の場合、すなわち図13に示すように、記憶された通電パターンでの再通電によってロータが元の位置に戻れる最大範囲θ内でロータが回転した場合は、ステップ106に戻って、内部メモリ112に記憶した通電パターンでの通電を維持する。この内部メモリ112に記憶した通電パターンでの再通電が行われている間に、外力によって位置がずれたロータおよびフォーカスレンズ104は、該記憶された通電パターンに対応した元の位置に戻る。一方、加算回路12eからの出力値が閾値Fよりも高い場合はステップ111に進む。
ステップ111では、フォーカスレンズ104を初期位置に復帰させるようステッピングモータ108に対する通電パターンを順次切り換える。フォーカスレンズ104の初期位置は、実施例1で説明したように、フォトインターラプタ110の発光素子と受光素子との間に、レンズ保持枠106に設けられた遮光部106bが入り込み、発光素子から受光素子に向かう光を遮断する位置である。
このように初期位置に復帰駆動される場合、すなわち加算回路12eからの出力が閾値Fより高い場合は、外力によるステッピングモータ108のロータ位置ずれ量が図13に示した範囲θより大きく、内部メモリ112に記憶した通電パターンでの通電を行っても元の位置に復帰させることが難しい場合である。このような場合に初期位置に復帰駆動することにより、フォーカスレンズ104の位置制御精度を保証することができる。
初期位置への復帰駆動が終了すると、ステップ112に進み、ステップ107と同様に、ステッピングモータ108に対する駆動命令が入力されていないか否かを判別する。駆動命令がない場合は、ステップ101に戻り、再通電モードを継続する。また、駆動命令がある場合は、ステップ113に進み、再通電モードを終了して、レンズ位置設定サブルーチンに入る。
以上説明したように、上記各実施例によれば、ステッピングモータの非通電状態において外力による光学素子の位置ずれが生じた場合に、これをステッピングモータの励磁コイルで発生する逆起電力を利用して逆起電圧検出回路によって高精度に検出することができる。そして、該逆起電力を検出することに応じてステッピングモータへの再通電が行われ、ステッピングモータおよび光学素子を位置ずれ前の位置に戻したり、位置制御上の基準位置である初期位置に戻したりすることができる。したがって、撮像装置の低消費電力化を図りながらも、外力による光学素子の位置ずれが自動的に修正される信頼性の高い撮像装置を実現することができる。
他の実施例として、逆起電圧を検出した場合に、撮像装置における表示ディスプレイ、LEDランプあるいはスピーカを用いて警告表示を行ったり警告音を発したりする構成としてもよい。これにより、逆起電圧を検出したこと、つまりはレンズが停止位置からずれてしまったことを操作者に伝えることができる。警告表示としては、「カメラ本体の電源を一旦OFFとし、再度ONしてください」と表示する。また警告音を発する場合、ブザーを鳴らす、あるいは合成音声にて「カメラ本体の電源を一旦OFFとし、再度ONしてください」とすればよい。
なお、上記各実施例では、撮像装置について説明したが、本発明は、光学素子をステッピングモータによって駆動する光学機器、例えば交換レンズ装置にも適用することができる。
また、本発明においてステッピングモータに発生した逆起電圧を検出する回路は上記各実施例のものに限らず、逆起電圧の発生を高感度で検出できるものであればよい。
本発明の実施例1である撮像装置の構成を示すブロック図。 実施例1の逆起電圧検出回路の構成を示すブロック図。 ステッピングモータの逆起電圧波形を示す図。 ステッピングモータの逆起電圧を全波整流した波形を示す図。 ステッピングモータの各相の全波整流信号を加算した波形を示す図。 本発明の実施例2である撮像装置の逆起電圧検出回路の構成を示すブロック図。 実施例2の逆起電圧検出回路における加算回路からの出力と閾値との関係を示す図。 実施例2の逆起電圧検出回路における比較回路からの出力を示す図。 実施例2の逆起電圧検出回路における逆起電圧のレベル判定出力を示す図。 実施例1の再通電モードにおけるマイクロプロセッサの動作を示すフローチャート。 実施例2の再通電モードにおけるマイクロプロセッサの動作を示すフローチャート。 実施例1のステッピングモータの通電パターン例を示す図。 実施例1,2におけるステッピングモータの模式図。
符号の説明
11,12,12′ 逆起電圧検出回路
12a,12c アナログSW
12b,12d 全波整流回路
12e 加算回路
12f 比較回路
12g レベル判定器
102 バリエータれんず
104 フォーカスレンズ
107,108 ステッピングモータ
201 ステータ
202 励磁コイル
203 ロータ

Claims (9)

  1. 光学素子と、
    該光学素子を駆動するステッピングモータと、
    該ステッピングモータへの通電を制御する制御手段と、
    前記ステッピングモータの励磁コイルにおいて発生する逆起電力を検出する検出手段とを有し、
    前記制御手段は、前記ステッピングモータの非通電状態において前記検出手段を作動させることを特徴とする光学機器。
  2. 前記ステッピングモータが非通電状態になる前の最後の励磁状態を記憶する記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記非通電状態において前記逆起電力を検出した場合に、前記ステッピングモータを前記記憶された励磁状態とするための通電を行うことを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記制御手段は、前記非通電状態において前記逆起電力を検出した場合に、前記光学素子を位置制御上の基準位置に移動させるように前記ステッピングモータへの通電を行うことを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  4. 前記制御手段は、前記非通電状態において所定電圧より大きい前記逆起電力を検出した場合に、前記光学素子を前記基準位置に移動させるように前記ステッピングモータへの通電を行うことを特徴とする請求項3に記載の光学機器。
  5. 前記光学機器は、表示手段および音発生手段の少なくとも一方を有し、
    前記制御手段は、前記非通電状態において前記逆起電力を検出した場合に、前記表示手段および音発生手段の少なくとも一方を作動させて警告することを特徴とする請求項1記載の光学機器。
  6. 前記ステッピングモータが非通電状態になる前の最後の励磁状態を記憶する記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記非通電状態において所定値より小さい前記逆起電力を検出した場合に、前記ステッピングモータを前記記憶された励磁状態とするための通電を行い、前記所定値より大きい前記逆起電力を検出した場合に、前記光学素子を位置制御上の基準位置に移動させるように前記ステッピングモータへの通電を行うことを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  7. 前記ステッピングモータにより回転駆動されるネジ軸と、
    前記ネジ軸に係合し、該ネジ軸の回転により前記光学素子を駆動するラック部材とを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の光学機器。
  8. 前記検出手段は、前記ステッピングモータの各相の励磁コイルからの逆起電圧信号の絶対値を示す信号を出力する第1の回路と、該第1の回路からの前記各相の出力を加算する第2の回路と、該第2の回路の出力を2値化する第3の回路とにより構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の光学機器。
  9. 前記検出手段は、前記第2の回路の出力レベルに応じた信号を出力するレベル判定回路をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の光学機器。
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