JP5535737B2 - 駆動モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動モジュールの製造方法に関するものである。
特許文献1には、駆動モータの駆動力を被駆動部に伝達する途中におかれた減速機構を構成する部品の弾力性等の影響により発生する、回転の揺り戻しを吸収し、回転数を正確に計数する事により、撮影光学系を正確に駆動する事ができる装置を提供することが記載されている。そのため、特許文献1には、PI羽根のC形穴に、ウォームに設けられたスカートがはめ込まれ、それぞれの中心をモータ軸が貫通し、そして、スカートに設けられた切り欠きとPI羽根に設けられたC形穴の作用により、ウォームの回転が所定角度の遊びを持ってPI羽根に伝達される構成とすることが記載されている。
特開平9−318333号公報
デジタルカメラや携帯電話用カメラなどの撮像装置には、オートフォーカス機能やズーム機能を実現するためにレンズ群を光軸方向に移動させるものがあり、駆動源としてDCモーターを含む駆動モジュールが用いられている。レンズ群を移動し、精度よく所定の位置に停止させるためには、モーターの回転数(回転履歴)を精度よく検出することが求められる。
回転数のカウントが不確定になる1つの要因はコギングトルクである。モーターはコギングトルクにより、ローター(回転子)を停止させるタイミングや角度によってはローターが逆転して停止する場合があり、回転数を誤カウントする可能性がある。コギング(Cogging)は、モーターにおいてステーター(電機子、固定子)と、ローター(回転子)との磁気的吸引力が回転角度に依存して変わる(脈動する)現象を示す。コギングトルクは、ステーターおよびローターの位置、形状、磁束分布などの影響により発生し、ローターは、電力供給が停止されると、一般に、電力供給が停止された角度近傍のコギングトルクのもっとも小さいところ(コギングトルク最小位置)で停止する。
本発明の態様の1つは、ステーターと、ステーターの内部で回転する、整数n個の突出部を備えたローターと、ステーターおよびローターを収納したハウジングとを有する駆動モジュールを製造する方法である。ハウジングは、ローターが停止した状態で、n個の突出部のいずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端にアクセスできる開口部を含む。この方法は、以下の工程を有する。
1.ローターのシャフトに、周方向に、n個の第1の幅の間隙部を隔てて相互に等間隔に配置された、第1の幅の個の羽根部を含む回転部材を取り付ける際に、開口部にピンを差し込んで、n個の羽根部のいずれか1つの羽根部の周方向のいずれか一方の端とn個の突出部のいずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端との位置が合うように回転部材を取り付けること(回転部材を取り付ける工程)。
2.羽根部または間隙部を検出するセンサーをハウジングに直接または間接的に取り付ける際に、ローターが停止した状態で、第1の羽根部の周方向の央、または第1の間隙部の周方向の央の位置にセンサーを取り付けること(センサーを取り付ける工程)。
この駆動モジュールにおいては、ローターと同期して回転する回転部材の羽根部および/または間隙部をセンサーにより交互に検出することにより、ローターの回転数をカウントできる。この駆動モジュールにおいて誤カウントが発生するケースの1つは、コギングトルクによりローターの停止時に逆転を伴う場合にセンサーの状況が変化することである。一方、コギングトルクにより停止位置へ正転(順方向に回転)したときにセンサーの状況が変化することが誤カウントに繋がることは少ない。
コギングトルクは、通常、n個の突出部を備えたローターを含むモーターにおいては、その整数倍のj回回転対称である。したがって、コギングトルクにより逆転する最大幅(角度)はj回の整数倍のk回回転対称であり、逆転したときにk回回転対称の幅を含み、羽根部および間隙部の2つの状態が高い確率で変わらないようにすることができるように羽根部および間隙部を相互にm回回転対称に配置することが可能である。たとえば、3個の突出部を備えたローターを含むモーターにおいてコギングトルクが6回回転対称である場合、コギングトルクにより逆転する最大幅は近似的には12回回転対称であり、羽根部および間隙部の2つの状態が変わらないようにするには、羽根部および間隙部を相互に3回回転対称に配置し、6回回転対称の羽根部または間隙部によるセンサーのオンオフ領域を設けることにより、逆転による誤カウントを抑制できる。
そのため、センサーを取り付ける工程では、ローターが停止した状態、すなわちコギングトルクが最小となる状態で、回転部材の第1の羽根部の中央、または第1の間隙部の中央の位置に、センサーを取り付ける。順方向に回転(正転)したときに、コギングトルクによりローターが反対方向に回転(逆転)して停止位置に向かっても、その逆転する範囲は、第1の幅の半分程度である場合が多い。このため、この位置にセンサーを取り付けることにより、コギングトルクによりローターが逆方向に回転しても、センサーの羽根部または間隙部を検出した状態が変化することを抑制できる。
したがって、ローターの順方向の回転数を誤カウントすることを抑制でき、停止位置をさらに精度よく制御できる駆動モジュールを提供できる。また、この製造方法によれば、回転部材の羽根部または間隙部の中央や端を、誤カウントを抑制できる位置にセンサーを取り付けるためのメルクマール(指標、目印)としても使用でき、停止位置を精度よく制御できる駆動モジュールをいっそう容易に製造できる。
センサーを取り付ける工程は、第1の羽根部の周方向の中央、または第1の間隙部の周方向の中央の位置にセンサーを取り付けることを含む。センサーが羽根部または間隙部に対して時計方向および反時計方向に対称に取り付けられる。このため、時計方向および反時計方向のいずれかの方向を順方向として駆動モジュールを動作させるときも、コギングトルクに起因する逆転による誤カウントを抑制でき、停止位置をさらに精度よく制御できる駆動モジュールを提供できる。また、個の羽根部および個の間隙部のそれぞれの中央をメルクマールとして、2個の選択可能な位置の中からセンサーを取り付ける位置を選択できる。このため、誤カウントの少ない駆動モジュールを効率よく、簡単に製造できる。
さらに、回転部材を取り付ける工程は、ローターが停止した状態で、個の羽根部のいずれか1つの羽根部の周方向の一方の端とn個の突出部のいずれか1つの突出部の周方向の一方の端との位置が合うように回転部材を取り付けることを含む。回転部材の羽根部または間隙部と、ローターの突出部とを位置合わせすることにより、回転部材を取り付けることによるコギングトルクの変動を抑制できる。このため、さらに誤カウントの少ない駆動モジュールを提供できる。
ハウジングは、ローターが停止した状態で、n個の突出部のいずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端にアクセスできる開口部を含み、回転部材を取り付ける工程は、開口部を介して、個の羽根部のいずれか1つの羽根部の周方向のいずれか一方の端といずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端との位置が合うように回転部材を取り付けることを含む。開口部を透過するレーザー光などの光を用いて、ハウジングの外側の羽根部のいずれか一方の端とハウジングの内側の突出部のいずれか一方の端との位置を、ハウジングの外側から精度よく合せることができる。開口部にピンを差し込んで、いずれか1つの羽根部の周方向のいずれか一方の端といずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端との位置が合うように回転部材を取り付けることは、簡易に実施できる位置合わせの手法の一つである。
センサーは、典型的には、対向して配置された発光素子および受光素子を含むフォトインタラプターであり、センサーを取り付ける際は、羽根部または間隙部が発光素子と受光素子との間を通過するようにセンサーを取り付ける。
テーターと、ステーターの内部で回転する、整数n個の突出部を備えたローターと、ステーターおよびローターを収納したハウジングと、ローターに取り付けられた回転部材と、回転部材の羽根部または間隙部を検出するセンサーとを有する駆動モジュールを提供できる。回転部材は、その周方向に、n個の第1の幅の間隙部を隔てて相互に等間隔に配置された、第1の幅の個の羽根部を含む。センサーは、ローターが停止した状態で、複数の羽根部のいずれか1つの第1の羽根部の中央、または複数の間隙部のいずれか1つの第1の間隙部の中央に位置するようにハウジングに直接または間接的に取り付けられている。
この駆動モジュールは、ローターが停止したときにコギングトルクにより逆転してもセンサーと回転部材との状態が変わる可能性が小さく、ローターの回転数を誤カウントすることを抑制できる。したがって、回転数の検出精度が高く、停止位置の精度が高い駆動モジュールを提供できる。
センサーは、第1の羽根部の周方向の中央、または第1の間隙部の周方向の中央に位置するように取り付けられていることが望ましい。順方向が時計方向および反時計方向の場合にもセンサーによる回転数の誤カウントを抑制できる。
ハウジングは、ローターが停止した状態で、n個の突出部のいずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端にアクセスできる開口部を含むことが望ましい。開口部にピンを差し込むと、ピンが個の羽根部のいずれか1つの羽根部の周方向のいずれか一方の端といずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端とに接触することにより、回転部材の羽根部または間隙部がローターと同期した位置に設定されていることを確認したり、調整したりできる。
センサーは、典型的には、対向して配置された発光素子および受光素子を含むフォトインタラプターであり、回転部材は、羽根部または間隙部が発光素子と受光素子との間を通過するように取り付けられていることが望ましい。
記の駆動モジュールと、複数のレンズ群を含み、駆動モジュールにより複数のレンズ群の少なくともいずれかが移動されるレンズシステムとを有するレンズモジュールであって、ローターの回転数を精度よくカウントできる駆動モジュールにより、レンズ群を精度よく所定の位置に移動させるレンズモジュールを提供できる。上記のレンズモジュールと、レンズモジュールにより結像された画像を取得する撮像素子とを有するカメラを提供できる
駆動モジュールを搭載したカメラの概要を模式的に示した図。 駆動モジュールの概要を示す斜視図。 駆動モジュールを、駆動モジュールを構成する主なパーツに展開した図。 図3に示す駆動モジュールのモーターのIV−IV断面図(図3のIV−IV断面)。 図3に示す駆動モジュールの回転部材のV−V断面図(図3のV−V断面)。 ローターのシャフトに回転部材を取り付ける様子を模式的に示した図。 ハウジングにセンサーを取り付ける様子を模式的に示した図。 ローターが停止する直前の状態を模式的に示した図で、(a)はモーターの内部を模式的に示した図で、(b)は回転部材およびセンサーの状態を模式的に示した図。 ローターが停止した状態を模式的に示した図で、(a)はモーターの内部を模式的に示した図で、(b)は回転部材およびセンサーの状態を模式的に示した図。 ローターが停止する直前の状態を模式的に示した図で、(a)はモーターの内部を模式的に示した図で、(b)は回転部材およびセンサーの状態を模式的に示した図。 ローターが停止した状態を模式的に示した図で、(a)はモーターの内部を模式的に示した図で、(b)は回転部材およびセンサーの状態を模式的に示した図。
図1に、駆動モジュールを搭載したカメラの概要を模式的に示している。カメラ100は、ボディ99と、ボディ99に収納されたレンズモジュール95とを備えている。レンズモジュール95は、駆動モジュール(アクチュエータ)1と、レンズシステム90とを備えている。レンズシステム90は、1または複数のレンズを備えた第1のレンズ群91および第2のレンズ群92と、第1のレンズ群91を保持するレンズホルダー96と、第2のレンズ群92を保持するレンズホルダー97と、レンズホルダー96または97を物体側(表側)100aおよび像側(裏側)100bなどに移動させるカム筒98とを備えている。駆動モジュール1は、カム筒98を介して第1のレンズ群91および/または第2のレンズ群92を光軸の方向に移動し、ズーミングまたはフォーカシングを行う。レンズモジュール95に含まれるレンズ群の数は1つでもよく、3つ以上であってもよい。




カメラ100は操作ボタン4と、操作ボタン4の操作あるいはその他の要因により駆動モジュール1を動かして第1のレンズ群91および/または第2のレンズ群92を所定の位置に移動する制御ユニット3と、レンズモジュール95により結像された画像を取得するCCDやCMOSなどの撮像素子5と、撮像素子5により取得された画像データを表示するLCD6とを含む。
図2に、駆動モジュール1の概要を示している。図3に、駆動モジュール1を、駆動モジュール1を構成する主なパーツに展開した図を示している。この駆動モジュール1は、モーター30と、モーター30のシャフト(ローターシャフト)19に取り付けられた回転部材40と、モーター30のハウジング39に取り付けられたセンサー50とを有する。回転部材40は、ハウジング39の外側でローター10のシャフト19に取り付けられている。センサー50は、回転部材40の回転数を検出するためのものである。
図4にモーター30のIV−IV断面図(図3のIV−IV断面)を示している。モーター30は、インナーローター型のDCモーターであって、ステーター(固定子)20と、ステーター20の内部で回転するローター(回転子)10と、ステーター20およびローター10を収納したハウジング39とを有する。ローター10は、3極の回転子であって、シャフト19の軸101の周りの3回対称(120度回転対称)な位置が軸方向110に直交する径方向120に向かって突き出た突出(ティース、磁極、突極)部15(15a〜15c)を含む。突出部15の典型的なものは、ケイ素鋼板などの強磁性体であって透磁率の高い材料である電磁鋼板を積層したものである。3個の突出部15a〜15cは、軸101の周りに約120度の間隔を隔てて配置され、それぞれの突出部15a〜15cは、周方向(反時計方向111および時計方向112)に延びた鍔状の部分12a〜12cを含む。これら3個の突出部15a〜15cは対称な形状であり、構成が共通する。このため、以降では、3個の突出部15a〜15cに共通する構成を説明するときは突出部15として説明する。他の部分についても同様である。
突出部15aと15bとの間、突出部15bと15cとの間、および突出部15cと15aとの間には凹部18が形成されており、3つの凹部18が、ローターコイル16を巻装するスロットとなる。
ローター10の外側に配置されたステーター20は、スロット数が2の固定子であって、軸101の周りの2回対称(180度回転対称)な位置に配置された界磁部21a、21bを含む。これら2個の界磁部21aおよび21bは対称な形状であり、構成が共通する。このため、以降では、2個の界磁部21aおよび21bに共通する構成を説明するときは界磁部21として説明する。他の部分についても同様である。界磁部21の典型的なものは、フェライトマグネットなどの永久磁石である。2個の界磁部21は、軸101の方向、すなわち、内側に向かって対向するように配置されている。
ローター10およびステーター20を収納したハウジング39は、開口部31を含む。この開口部31は、停止したローター10のいずれかの突出部15(図4においては突出部15a)の反時計方向(周方向の一方)111の端11aにアクセスできるようにハウジング39の所定の位置に設けられている。
図5に、回転部材40のV−V断面図(図3のV−V断面)を示している。回転部材40はシャフト19にハウジング39の外側で取り付けられており、回転部材40は、シャフト19を介してローター10と連動して回転する。回転部材40は、周方向111または112(ローター10の反時計方向111または時計方向112)に、3個の第1の幅49の間隙(隙間)部44a〜44cを隔てて、相互に、等間隔に配置された3個の第1の幅49の羽根部45a〜45cを含む。これらの羽根部45a〜45cは対称な形状であり、構成が共通する。以降では、これらの羽根部45a〜45cに共通する構成を説明するときは羽根部45として説明する。間隙部44a〜44cについても同様である。
回転部材40は、羽根部45を含めて樹脂性材料により一体に成形したものであってもよく、アルミニウムなどの金属製であってもよい。3個の羽根部45a〜45cは、それぞれ、軸101を中心とする中心角が約60度の扇形(扇状)に形成されている。間隙部44a〜44cも軸101を中心とする中心角が約60度の扇形(扇状)である。すなわち、羽根部45aと45bとの間、羽根部45bと45cとの間、および羽根部45cと45aとの間には中心角が約60度の間隙が形成されている。これらの羽根部45a〜45cおよび間隙部44a〜44cは、周方向111および112に、センサー50がオンオフする均等な幅(第1の幅、長さ、周長)49の被検出領域を形成する。
センサー50は、回転部材40の羽根部45または間隙部44を検出することにより、回転部材40の回転数をカウントできるものであり、回転部材40はローター10と同期して回転するので、センサー50によりローター10の回転数をカウントできる。本例のセンサー50は、軸方向110に対向して配置された発光素子51および受光素子52を含むフォトインタラプターである。センサー50は、検出光を発光する発光素子51を備えた発光部51aと、検出光を受光する受光素子52を備えた受光部52aとを含み、発光部51aと受光部52aとの間の空間(空隙、光路)に形成された検出領域53を、回転部材40の羽根部45が通過するようにハウジング39に取り付けられている。
センサー50は、検出領域53に羽根部45があるとオンまたはオフの信号を出力し、検出領域53に羽根部45がなく、間隙部44であると、オフまたはオンの信号を出力する。したがって、制御ユニット3などにより、センサー50から出力されるオンオフ信号の繰り返しをカウントすることにより、回転部材40の回転した数をカウントでき、結果としてローター10の回転数をカウントすることができる。
その際、モーター30を停止したときに、コギングトルクでローター10が逆転し、たとえば、センサー50の信号がオンからオフに変化すると、ローター10を同じ方向を順方向として駆動させたときに、センサー50は、再度、オフからオンの信号を出力する。あるいは、コギングトルクでローター10が逆転し、センサー50の信号がオフからオンに変化すると、ローター10を同じ方向を順方向として駆動させたときに、センサー50は、再度、オンからオフの信号を出力する。このような事態が発生すると、誤カウントの要因となる。モーター30を停止したときに、コギングトルクでローター10が順方向に回転し、センサー50の信号がオンからオフまたはオフからオンに変化した場合は正常なカウントと変わらず、誤カウントの要因にはならない。
センサー50は、フォトインタラプターに限定されず、反射された検出光を検出する反射型のフォトリフレクターや、超音波センサー、磁気センサー、接近センサーなどであってもよく、センサータイプが異なる場合も誤カウントの可能性は上記と同様に存在する。なお、これらのセンサー50は、ハウジング39に直に取り付ける代わりに、駆動モジュール1が取り付けられるカメラベース(不図示)などを介して間接的にハウジング39に取り付けてもよい。
図6に、駆動モジュール1を製造する際に、回転部材40をモーター30のローターシャフト19に取り付ける様子を模式的に示している。駆動モジュール1は、ローター10の磁極(突出)部15の数が3個で、ステーター20のスロットの数が2個のDCモーターである。一般に、磁極部の数が3個で、スロットの数が2個のDCモーターの場合、6回回転対称、すなわち、60度周期のコギングトルクが発生し、電力供給を停止すると、ローター10はコギングトルクが最小のところ、またはコギングトルクと永久磁石による磁力や他の力(重力など)が釣り合ったところで停止する。したがって、ローター10の停止位置は6回回転対称、すなわち、60度ピッチで存在する。ローター10が停止する典型的な位置は、ローター10の磁極部(突出部)15a〜15cのいずれかと、ステーター20の界磁部21aまたは21bのいずれかとが最も近接する位置である。図4は停止位置の一例であり、磁極部15aとステーター20の界磁部21aとが最も近接した状態(配置、位置)で停止した状態を示している。
本例においては、このモーター30に3個の羽根部45a〜45cを備えた回転部材40を取り付ける。すなわち、(n=3)個の突出部15を備えたローター10を含むモーター30に、(m=3)個の第1の幅49の間隙部44を隔てて相互に等間隔に配置された第1の幅49を備えた(m=3)個の羽根部45を含む回転部材40を取り付ける。したがって、このケースでは、整数mは整数nの1倍であり、回転部材40は、相互に60度ピッチで等間隔に設けられた羽根部45および間隙部44を備えている。6回回転対称、すなわち60度周期のコギングトルクが近似的にほぼサインカーブで変化する場合、コギングトルクの極大から極小までの幅(角度幅)は30度であり、ローター10が停止したときにコギングトルクにより逆転する可能性がある最大の角度幅は30度となる。
したがって、逆転する可能性がある最大幅の倍の角度幅である60度の幅を持つ羽根部45と間隙部44とを回転部材40に交互に設けることにより、センサー50の感度に依存するが、センサー50が羽根部45または間隙部44の周方向の中央に位置していたときにローター10の駆動が停止し、ローター10がコギングトルクにより逆転して停止しても、センサー50の状態は変わらない。ローター10が一方に回転する場合、たとえば、反時計方向111に回転する場合だけを考えると、ローター10がコギングトルクにより停止する位置で、ある羽根部、たとえば羽根部45cの周方向の中央と羽根部45cの反時計方向111の端41cとの間になるようにセンサー50を設定することが望ましい。このようにセンサー50を設定することにより、センサー50の感度がそれほど高くない場合でも、ローター10の停止の際にコギングトルクで逆転することによるセンサー50の信号の変動(オンオフ変化)をほぼ確実に防止できる。ローター10がコギングトルクにより停止する位置で、ある間隙部、たとえば間隙部44bの周方向の中央と、それに隣接する羽根部45bの反時計方向111の端41bとの間になるようにセンサー50を設定しても同様に逆転によるセンサー50の信号の変動をほぼ確実に防止できる。
一方、ローター10が反時計方向111および時計方向112を順方向としてそれぞれ回転する場合は、ローター10がコギングトルクにより停止する位置で、ある羽根部、たとえば羽根部45cの周方向の中央、または、ある間隙部、たとえば間隙部44bの周方向の中央にセンサー50を設定することが望ましい。このようにセンサー50を設定することで、反時計方向111および時計方向112のいずれを順方向とするローター10が回転する場合も、ローター10が停止する際にコギングトルクにより逆転することによるセンサー50の信号の変動を高い確率で抑制できる。
一般に、n個の突出部を備えたローターを含むモーターにおいて発生するコギングトルクは、その整数倍のj回回転対称である。したがって、コギングトルクにより逆転する最大幅(角度)は近似的にはk(k=2×j)回回転対称であり、k回回転対称の幅を含み、j回回転対称の幅以下の羽根部45および間隙部44が相互にm回回転対称、典型的には(m=j/2)回転対称に配置することで、適当な位置にセンサー50を取り付けることにより、ローター10が停止する際にコギングトルクにより逆転しても信号が変動しないようにすることが可能となる。
さらに、本例においては、回転部材40の3個の羽根部45a〜45cの位置を、ローター10の突出部15a〜15cの位置に合わせることにより、回転部材40がローター10のコギングトルクによる停止位置に大きな影響を与えないようにしている。そのため、図6に示すように、ローター10が停止した状態で、ハウジング39の開口部31にピン70を差し込んで、羽根部45aの反時計方向111の端41aと突出部15aの反時計方向111の端11aとの位置(角度、位相)を合せる。その後、回転部材40をシャフト19に圧入して取り付ける(回転部材40を取り付ける工程)。ピン70は、開口部31に挿入可能な棒状のものであればよく、樹脂製、金属製、木製などであってもよい。ピン70でハウジング39の開口部31を介してローター10と回転部材40とを連結することで、ローター10と回転部材40とを、ローター10が停止する位置で保持できる。したがって、次のセンサーを取り付ける工程において、回転部材40に対するセンサーの位置を決めやすいというメリットもある。
このため、回転部材40の羽根部45とローター10の突出部15とを位置合わせするという点では、ピン70の代わりに、開口部31を透過するレーザー光などの光を用いて位置合わせしてもよいが、ローター10および回転部材40の動きをローター10が停止する位置で固定するという点ではピン70を用いることが望ましい。
図7に、モーター30のハウジング39に直接または間接的にセンサー50を取り付ける様子を模式的に示している。上述したように、ローター10が停止した状態で、センサー50の検出領域53が、ある羽根部(第1の羽根部)、たとえば、羽根部45cの周方向の中央450に位置するように、センサー50をハウジング39に取り付ける(センサー50を取り付ける工程)。図7に破線で示すように、センサー50は、検出領域53が、ある間隙部(第1の間隙部)、たとえば間隙部44bの周方向の中央440に位置するように取り付けてもよい。
このようにセンサー50を設定することにより、上述したように、ローター10を反時計方向111および時計方向112を順方向として回転駆動するときに、ローター10がコギングトルクにより順方向とは逆方向に回転して停止しても、センサー50の状態が変わることを抑制できる。したがって、センサー50を用いてローター10の回転数をカウントする際に、誤カウントが発生し、ローター10の回転数が不明確になることを抑制できる。
このため、駆動モジュール1を用い、レンズモジュール95に含まれるレンズ群を移動したときに、レンズ群の停止位置をさらに精度よく制御できる。したがって、より光学的精度の高いレンズモジュール95を提供でき、さらに鮮明な画像を取得できるカメラ100を提供できる。また、同様の駆動モジュール1を備えた投影用のレンズモジュールを提供することも可能であり、より鮮明な画像を投影できるプロジェクタなどの光学機器を提供することが可能である。
図8および図9に、ローター10と回転部材40との回転の状態を示している。図10および図11に、ローター10と回転部材40との異なる回転の状態を示している。図8および図10は、駆動モジュール1のローターコイル16への電力供給を停止した直後の状態、すなわち、ローター10が停止する直前の状態を模式的に示している。図9および図11は、コギングトルクによりローター10が停止した状態を模式的に示している。
図8(a)および図9(a)はモーター30の内部を示し、図8(b)および図9(b)は回転部材40およびセンサー50の状態を示している。この例では、モーター30が反時計方向111を順方向として駆動されている。ローター10の突出部15cに着目すると、図9(a)に示すように、時計方向112に330度の位置がローター10のコギングトルクによる停止位置である。これに対し、図8(a)に示すように、時計方向112に305度の位置でローターコイル16への電力供給が停止すると、ローター10は時計方向112に25度逆回転して停止する。
図8(b)に示すように、突出部15cが時計方向112に305度の位置で、センサー50は羽根部45cを検出している。そして、羽根部45cは半幅で30度が確保され、センサー50は停止位置で羽根部45cの中央に位置するように設定されている。このため、図9(b)に示すように、突出部15cが時計方向112に330度の位置に戻っても、センサー50は羽根部45cを検出しており、センサー50の検出状態は変動しない。したがって、ローター10がコギングトルクにより停止する際に逆転しても、センサー50によりローター10の回転数を誤カウントすることはない。
図10および図11においても同様である。図10(a)および図11(a)はモーター30の内部を示し、図10(b)および図11(b)は回転部材40およびセンサー50の状態を示している。この例でも、モーター30が反時計方向111を順方向として駆動されている。ローター10の突出部15aに着目すると、図11(a)に示すように、時計方向112に270度の位置がローター10のコギングトルクによる停止位置である。これに対し、図10(a)に示すように、時計方向112に245度の位置でローターコイル16への電力供給が停止すると、ローター10は時計方向112に25度逆回転して停止する。
図10(b)に示すように、突出部15aが時計方向112に245度の位置で、センサー50は間隙部44aを検出している。そして、間隙部44aは半幅で30度が確保され、センサー50は停止位置で間隙部44aの中央に位置するように設定されている。このため、図11(b)に示すように、突出部15aが時計方向112に270度の位置に戻っても、センサー50は間隙部44aを検出しており、センサー50の検出状態は変動しない。したがって、ローター10がコギングトルクにより停止する際に逆転しても、センサー50によりローター10の回転数を誤カウントすることはない。
このように、上記の図6に示した回転部材を取り付ける工程と、図7に示したセンサーを取り付ける工程とを含む駆動モジュール1の製造方法によれば、ローター10がコギングトルクにより逆転して停止する場合にも、ローター10の回転数を誤カウントすることを抑制でき、回転数を精度よくカウントできる駆動モジュール1を製造し、提供できる。また、駆動モジュール1を搭載することにより、レンズ群の停止位置をさらに精度よく制御できるレンズモジュール95を提供できる。さらに、そのようなレンズモジュール95を搭載することにより、より鮮明な画像を取得できるカメラ100を提供することが可能となる。なお、整数nおよびmは、上述した3個の場合に限られない。
1 駆動モジュール
10 ローター、 15 突出部、 20 ステーター、 30 モーター
31 開口部、 39 ハウジング
40 回転部材、 45 羽根部、 50 センサー、 70 ピン
100 カメラ、 111 反時計方向、 112 時計方向

Claims (2)

  1. ステーターと、前記ステーターの内部で回転する、整数n個の突出部を備えたローターと、前記ステーターおよび前記ローターを収納したハウジングとを有する駆動モジュールを製造する方法であって、
    前記ハウジングは、前記ローターが停止した状態で、前記n個の突出部のいずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端にアクセスできる開口部を含み、
    当該方法は、前記ローターのシャフトに、周方向に、前記n個の第1の幅の間隙部を隔てて相互に等間隔に配置された、前記第1の幅の前記個の羽根部を含む回転部材を取り付ける際に、前記開口部にピンを差し込んで、前記n個の羽根部のいずれか1つの羽根部の周方向のいずれか一方の端と前記n個の突出部のいずれか1つの突出部の周方向のいずれか一方の端との位置が合うように前記回転部材を取り付けることと、
    前記羽根部または前記間隙部を検出するセンサーを前記ハウジングに直接または間接的に取り付ける際に、前記ローターが停止した状態で、第1の羽根部の周方向の央、または第1の間隙部の周方向の央の位置に前記センサーを取り付けることとを有する、方法。
  2. 請求項1において、
    前記センサーは、対向して配置された発光素子および受光素子を含むフォトインタラプターであり、
    前記センサーを取り付けることは、前記羽根部または前記間隙部が前記発光素子と前記受光素子との間を通過するように前記センサーを取り付けることを含む、方法。
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