JP2011075726A5 - - Google Patents

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光学機器
本発明は、レンズ保持部材を、コイル、マグネットおよびヨークにより構成されるアクチュエータによって光軸方向に移動させる光学機器に関する。
上記のような光学機器には、例えば特許文献1、2にて開示されたものがある。特許文献1に開示された光学機器では、レンズを保持するレンズホルダが、該レンズホルダを光軸方向にガイドする第1のガイドバーに係合するスリーブ部と、第2のガイドバーに係合してレンズホルダの回転を阻止する回り止め部とを有する。そして、レンズホルダを光軸方向に移動させるアクチュエータとして、光軸方向に直交する方向に磁化されたマグネットと、U字形状のメインヨークおよび板形状のサイドヨークとにより構成された磁気回路がレンズ鏡筒に設けられている。メインヨークとサイドヨークによって閉じた磁気回路が構成される。
一方、レンズホルダにはコイルがマグネットと所定の空隙を有するように固定されており、コイルに電流を流すことでレンズホルダが光軸方向に移動する。
この光学機器では、マグネットが固定されたメインヨークに対して、コイルが固定されたレンズホルダが組み込まれた後、サイドヨークがメインヨークに取り付けられる。
また、特許文献2に開示された光学機器では、レンズを保持するレンズ保持枠が、該レンズ保持枠を光軸方向にガイドするガイド軸に係合するとともに、第2のガイドバーに係合して該レンズ保持枠の回転を阻止する。そして、レンズ保持枠を光軸方向に移動させるアクチュエータを構成するマグネット、内側ヨークおよび外側ヨークにより構成された磁気回路が鏡筒に設けられている。内側ヨークと外側ヨークにより閉じた磁気回路が構成される。
一方、レンズ保持枠には、コイルがマグネットと所定の空隙を有するように固定されており、コイルに電流を流すことでレンズ保持枠が光軸方向に移動する。
この光学機器では、内側ヨークに対して、コイルが固定されたレンズ保持枠が組み込まれた後、鏡筒の外部からマグネットが固定された外側ヨークが組み付けられる。
特開平11−149030号公報 特開2000−147350号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された光学機器では、マグネットが固定されたメインヨークに対してサイドヨークが組み付けられるため、マグネットの吸着力によってサブヨークがメインヨークに引き付けられてサブヨークの組み付け作業を行いにくい。また、メインヨークからサブヨークを取り外さないとレンズホルダを取り外すことができないが、マグネットの吸着力によってメインヨークに引き付けられたサブヨークの取外し作業が行いにくい。この結果、レンズホルダの取り外しに手間がかかる。
さらに、特許文献2にて開示された光学機器では、内側ヨークにレンズ保持枠が組み込まれた後、マグネットが固定された外側ヨークが組み付けられるため、マグネットの吸着力により、外側ヨークが内側ヨークに引き付けられる。このため、外側ヨークの組み付け作業が困難である。しかも、レンズホルダを取り外す際には、内側ヨークから外側ヨークを取り外す必要があるが、マグネットの吸着力によって内側ヨークに引き付けられた外側ヨークの取り外しが困難であり、レンズホルダを取り外しにくい。
本発明は、レンズ保持部材および磁気回路を含むアクチュエータを有しながらも、組立性および分解性が良好である光学機器を提供する。
本発明の一側面としての光学機器は、レンズを保持し、ベース部材に対して光軸方向に移動可能なレンズ保持部材と、該レンズ保持部材により保持されたコイルとベース部材により保持されたマグネットおよびヨークとにより構成され、コイルへの通電によってレンズ保持部材を光軸方向に移動させるアクチュエータとを有する。ヨークは、その内側にマグネットを収容する収容空間を形成する形状を有し、かつ該収容空間の光軸方向両端に、コイルを収容空間に挿入するための開口部を有するとともに、該両端の開口部の間に延びてレンズ保持部材のうちコイルを保持する部分が挿入されるスリット部を有することを特徴とする。
本発明によれば、ヨークに形成された開口部とスリット部を利用して、該ヨークとマグネットにより構成される磁気回路とレンズ保持部材を光学機器に組み込んだり光学機器から取り外したりすることができる。したがって、光学機器の組立性および分解性を向上させることができる。しかも、上記磁気回路を分解することなく該磁気回路やレンズ保持部材を取り外すことができるので、磁気回路の分解と再組立によるアクチュエータの性能の変動を抑えることができる。
本発明の実施例であるカメラの鏡筒ユニットの構成を示す分解斜視図。 実施例のカメラのズーム減速機構の構成を示す分解斜視図。 実施例のカメラのフォーカス駆動機構の構成を示す分解斜視図。 実施例のカメラのレンズ保持枠を示す側面図。 実施例においてコイルが組み込まれた状態のレンズ保持枠を示す斜視図。 実施例においてマグネットが組み込まれた状態のヨークを示す斜視図。 実施例においてレンズ保持枠の組込み状態を示す分解斜視図。 実施例においてヨークの組込み状態を示す分解斜視図。 実施例においてフォーカス駆動機構の組込み状態を示す斜視図。 実施例において固定筒が組み込まれた状態のフォーカス駆動機構を示す斜視図。 実施例において各部材が組み込まれた状態のフォーカス駆動機構を示す正面図。 実施例におけるマグネットに対するコイルの移動状態を示す図。 実施例において非撮影位置にある場合の鏡筒ユニットの要部を示す断面図。 実施例において撮影状態でレンズ保持枠が撮影待機状態にある場合の鏡筒ユニットの要部を示す断面図。 実施例において撮影状態でレンズ保持枠が最大繰り出し状態にある場合の鏡筒ユニットの要部を示す断面図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例であるデジタルカメラ(光学機器)の鏡筒ユニットの構成を分解して示している。
第1の鏡筒1は、第1のレンズユニット(図示せず)およびレンズバリア2を保持する。第1の鏡筒1の外周面における周方向3箇所には、カムフォロワ1aが取り付けられている。3つのカムフォロワ1aはそれぞれ、直進筒5に形成された光軸方向に延びる3本の直進溝5aを貫通し、回転筒6の内周面に形成された3本のカム溝6aに係合している。
第2の鏡筒3は、第2のレンズユニットL2とシャッタ(図示せず)を保持する。また、第2の鏡筒3の外周面における周方向3箇所には、カムフォロワ3aが取り付けられている。3つのカムフォロワ3aはそれぞれ、直進筒5に形成された光軸方向に延びる3本の直進溝5bを貫通し、回転筒6の内周面に形成された3本のカム溝6bに係合している。
直進筒5は、第1の鏡筒1および第2の鏡筒3の回転を阻止する。また、直進筒5は、回転筒6の内周にて支持されている。直進筒5は、回転筒6と一体で光軸方向に移動する。直進筒5のフランジ部5cの外周には、その周方向3箇所に突起5dが形成されている。3つの突起5dはそれぞれ、固定筒7の内周面に形成された光軸方向に延びる3本の直進溝7aに係合している。
回転筒6は、第1の鏡筒1および第2の鏡筒3を光軸方向に移動させる。回転筒6の外周面には、その周方向3箇所にカムフォロワ6cとギア6dが形成されている。3つのカムフォロワ6cはそれぞれ、固定筒7の内周面に形成された3本のカム溝7bに係合している。ギア6dは、ズーム減速機構8の減速ギア21と噛み合っている。
固定筒7は、第1の鏡筒1、第2の鏡筒3および回転筒6を支持し、ズーム減速機構8を保持する。固定筒7は、5本の固定ビス9によりベース部材である固定地板10に固定されている。固定地板10は、固定筒7、ズーム減速機構8、フォーカス駆動機構11および撮像素子12を支持する。撮像素子12は、CCDセンサやCMOSセンサ等の光電変換素子により構成されている。
固定筒7および固定地板10により、鏡筒ユニットのベース部材が構成される。また、固定地板10は、非磁性体により形成されている。
次に、ズーム減速機構8について説明する。図2はズーム減速機構の構成を分解して示している。
モータ13は、2本の固定ビス15により固定地板10に固定されている。モータ13の先端部には、減速ギア14が圧入されている。減速ギア16〜21は、それぞれ固定地板10に回転可能に支持されるとともに、固定筒7により保持されている。また、減速ギア21は回転筒6のギア6dと噛み合っている。
次に、ズーム減速機構8によるズーム動作について説明する。カメラのメインスイッチ(図示せず)をONにすると、モータ13が回転する。モータ13の駆動力は、減速ギア14を介して、減速ギア16,17,18,19,20,21および回転筒6のギア6dの順に伝達される。
回転筒6に駆動力が伝達されると、回転筒6のカムフォロワ6cが固定筒7のカム溝7bに沿って回転しながら光軸方向に進退移動する。このとき、回転筒6の内周にて支持された直進筒5は、直進筒5の突起5dと固定筒7の直進溝7aとの係合により、その回転が阻止されているので、回転することなく回転筒6と一体で光軸方向に進退移動する。
また、回転筒6の回転により、第1の鏡筒1は、回転筒6のカム溝6aに沿って光軸方向に移動する。このとき、第1の鏡筒1は、第1の鏡筒1のカムフォロワ1aと直進筒5の直進溝5aとの係合によりその回転が阻止されているので、回転することなく光軸方向に進退移動する。
また、回転筒6の回転により、第2の鏡筒3は、回転筒6のカム溝6bに沿って光軸方向に移動する。このとき、第2の鏡筒3は、第2の鏡筒3のカムフォロワ3aと直進筒5の直進溝5bとの係合によりその回転が阻止されているので、回転することなく光軸方向に進退移動する。
次に、フォーカス駆動機構11について説明する。図3はフォーカス駆動機構の構成を分解して示している。図4は後述するレンズ保持枠のスリーブ部とコイルを固定(保持)する部分の関係を示す。図5はコイルが組み込まれた状態のレンズ保持枠を示す。図6はマグネットが組み込まれた状態のヨークを示す。図7はレンズ保持枠の組み込み状態を分解して示している。図8はヨークの組み込み状態を分解して示している。図9はフォーカス駆動機構11の組み込み状態を示している。図10は固定筒が組み込まれた状態のフォーカス駆動機構11を示している。図11は各部材が組み込まれた状態のフォーカス駆動機構11を示している。
図12はマグネットに対するコイルの移動状態を示す。図12において、(A)はレンズ保持枠22が非撮影位置にある状態を示す。(B)はレンズ保持枠22の撮影待機位置からの移動途中でコイルの駆動力発生部が移る直前の状態を示す。(C)はレンズ保持枠の移動途中でコイルの駆動力発生部が移っている状態を示す。(D)はレンズ保持枠の移動途中でコイルの駆動力発生部が移った状態を示す。(E)はレンズ保持枠が最大繰り出し位置にある状態を示す。
図13は非撮影状態にある鏡筒ユニットの要部を示す。図14は撮影待機状態にある鏡筒ユニットの要部を示す。図15はレンズ保持枠が最大繰り出し位置にあるときの鏡筒ユニットの要部を示す。
ここで、レンズ保持枠22の光軸方向での移動可能範囲のうち、撮影時において至近端と無限遠端との間で移動する範囲(フォーカス駆動範囲)を撮影範囲とする。また、レンズ保持枠22の光軸方向での移動可能範囲のうち、撮影範囲よりも像面側の範囲において最も像面側の位置を収納位置とする。さらに、撮影範囲のうち、収納位置からのカメラの起動によって最初に停止する位置を撮影待機位置(初期位置)という。撮影範囲における最も被写体側の位置がレンズ保持枠22の最大繰り出し位置である。
レンズ保持枠(レンズ保持部材)22は、第3のレンズユニットL3を保持し、光軸方向に進退移動する。レンズ保持枠22は、光軸方向に延びるスリーブ部(係合部)22aと、第3のレンズユニットL3を挟んでスリーブ部22aと対向する位置に形成された回転阻止部22bとを有する。
スリーブ部22aは、レンズ保持枠22において光軸方向と直交する方向に延びるアーム部22c上に形成され、固定筒7の円筒部7d(図11の破線参照)の外側に配置される。また、スリーブ部22aは、ガイド軸(ガイド部材)23に光軸方向に移動可能に係合し、光軸方向にガイドされる。
回転阻止部22bは、固定筒7の円筒部7d(図11の破線参照)の内周に配置される。また、回転阻止部22bは、固定地板10に形成された回転阻止軸10aに光軸方向に移動可能に係合する。これにより、レンズ保持枠22のガイド軸23の回りでの回転が阻止される。
アーム部22cは、固定筒7の直進溝7aとカム溝7bとの間に形成された切り欠き部7cを貫通している(図10参照)。
スリーブ部22aの上端には、該スリーブ部22aに対して左右均等に配置され、後述するコイル24を保持するコイル固定部22dが設けられている(図4参照)。このコイル固定部22dは、その対称軸の位置がスリーブ部22aと回転阻止部22bに対して一直線に並ぶように形成されている(図5参照)。レンズ保持枠22のうちスリーブ部22aとコイル固定部22dとを接続する部分は、後述するヨーク28に形成されたスリット状の開口部(以下、スリット部という)28b内にこれを貫通するように配置される。これにより、コイル24を収容空間28e内にて保持する。以下の説明において、スリーブ部22aとコイル固定部22dとを接続する部分を含めてスリーブ部22aという。この場合、スリーブ部22aは、レンズ保持枠22のうちコイル24を保持する部分に相当する。スリーブ部22aは、スリット部28b内を光軸方向に移動可能である。
また、スリーブ部22aには、後述するエンコーダマグネット26を固定するエンコータ保持部22eが形成されている。
ガイド軸23は、後述するヨーク28のスリット部28bに沿って延びるように配置され(図11参照)、その一端部が固定地板10により保持され、他端部が固定筒7により保持されている。
コイル24は、駆動力が発生する光軸方向に平行に巻回され、第1の駆動力発生部24bおよび第2の駆動力発生部24cを有する。また、コイル24は、レンズ保持枠22と一体で光軸方向に進退移動する。
コイル24は、光軸方向に対して直交する方向に開口する空芯部24aをレンズ保持枠22のコイル固定部22dの外周に組み付けることで(図5参照)、該コイル固定部22dに固定される。また、コイル24は、その対称軸の位置がレンズ保持枠22のスリーブ部22aと回転阻止部22bに対して一直線上に並ぶように配置されている。コイル24は、マグネット29が収容されたヨーク28の収容空間28e内(収容空間内)に、マグネット29と所定の間隔を空けて配置される(図11参照)。
コイル24とマグネット29とヨーク28により、リニアアクチュエータであるボイスコイルモータが構成される。
コイル24の第1の駆動力発生部24bは、収納位置において、固定地板10に形成された凹部10b内に入り込む(図12(a)および図13参照)。このとき、第1の駆動力発生部24bはマグネット29aとは対向しない。すなわち、この位置では、ヨーク28の対向ヨーク28cとマグネット29a,29bの間を通る磁束によってコイル24の第1の駆動力発生部24bに光軸方向に平行な推力が発生しないようになっている。
フレキシブル基板25は、コイル24と不図示の基板とを接続する。フレキシブル基板25は、レンズ保持枠22に固定され、レンズ保持枠22と一体で光軸方向に進退移動する。
エンコーダマグネット(スケール)26は、光軸方向に延び(図3参照)、レンズ保持枠22のエンコーダ保持部22eに固定されてレンズ保持枠22と一体で光軸方向に進退移動する。エンコーダマグネット26上には、不図示の位置検出用パターンが所定ピッチで形成されている。エンコーダマグネット26(位置検出用パターン)と対向する位置には、固定地板10に固定された磁気センサとしてのMRセンサ27が配置されている。
レンズ保持枠22とともにエンコーダマグネット26(位置検出用パターン)がMRセンサ27に対して移動することにより、MRセンサ27に作用する磁気が変化し、MRセンサ27から出力される信号も変化する。これにより、MRセンサ27からは位置検出用パターンに対応する正弦波形の信号が出力される。
CPU(図示せず)は、レンズ保持枠22が所定の基準位置に移動させた後にMRセンサ27の信号の変化の回数をカウントすることで、レンズ保持枠22の位置を検出する。CPUは、MRセンサ27を用いて検出されたレンズ保持枠22の位置情報を参照しながら、コイル24に通電する電流を制御し、第3のレンズユニットL3を目標位置に移動させる。
ヨーク28は、光軸方向に平行に延びる角筒形状を有し、固定地板10に固定されている。ヨーク28は、固定ヨーク28aと、固定ヨーク28aと対向する位置に配置され、中央部に光軸方向に延びるスリット部28bが形成された対向ヨーク28cとが結合部28dにより一体化されたものである。該ヨーク28は、その内側に収容空間28eを有する(収容空間28eを囲む)形状に形成されている。
ヨーク28の収容空間28eの光軸方向両端部には、マグネット29a,29bをヨーク28の収容空間28e内に挿入するための開口部28h,28iが形成されている。これら開口部28h,28iの間に、上述したスリット部28bが延びている。ヨーク28の開口部28hは、ヨーク28とマグネット29a,29bで構成される磁気回路が組み込まれたフォーカス駆動機構11に対して、レンズ保持枠22の組み込みおよび取り外しを行う際に利用される(図7参照)。
また、ヨーク28の開口部28iは、レンズ保持枠22が組み込まれたフォーカス駆動機構11に対して、ヨーク28とマグネット29a,29bで構成される磁気回路の組み込みおよび取り外しを行う際に利用される(図8参照)。
ヨーク28の開口部28hは、固定筒7の保護部7eにより覆われ、ヨーク28の開口部28iは固定地板10により覆われている。
ヨーク28の対向ヨーク28cは、ガイド軸23とコイル24との間に配置されている(図11参照)。ヨーク28の収容空間28e内には、マグネット29(29a,29b)と、スリット部28bを貫通したスリーブ部22a上のコイル固定部22dに固定されたコイル24とが配置されている。
マグネット29は、それぞれ平板形状を有し、光軸方向に平行に配置された一対のマグネット29a,29bにより構成されている。一対のマグネット29a,29bはそれぞれの表面および裏面の極性が互いに異なるように着磁されている。マグネット29a,29bは、所定の間隔(以下、この間隔の領域をニュートラルゾーンNZという)を空けてヨーク28の収容空間28e内に配置され(図6参照)、ヨーク28の固定ヨーク28aに固定されている。
マグネット29aは、図12に示すように、コイル24の移動範囲のうち像面側(図6の下側)に配置されている。マグネット29aは、ヨーク28の開口部28iから収容空間28e内に挿入され、固定ヨーク28aに形成された突起28fに当接することで、その位置が決められる。一方、マグネット29bは、コイル24の移動範囲のうち被写体側(図6の上側)に配置されている。マグネット29bは、ヨーク28の開口部28hから収容空間28e内に挿入され、固定ヨーク28aに形成された突起28gに当接することで、その位置が決められる。
ニュートラルゾーンNZは、コイル24が像面側(右側)に位置する場合(図12(A)参照)に、コイル24の第2の駆動力発生部24cによる光軸方向に平行な推力を発生させないように設定されている。また、ニュートラルゾーンNZは、コイル24が被写体側(左側)に位置する場合(図12(E)参照)、コイル24の第1の駆動力発生部24bによる光軸方向に平行な推力を発生させないように設定されている。
ニュートラルゾーンNZ内に、コイル24の第1の駆動力発生部24bと第2の駆動力発生部24cが入っている場合(図12(C)参照)、コイル24の第1の駆動力発生部24bと第2の駆動力発生部24cでは逆向きに電流が流れ、磁界も逆方向である。したがって、結果として、光軸方向に平行な方向における同一方向に推力(電磁力)が発生する。
スプリング(弾性部材)30は、ガイド軸23の周囲を囲むように配置されている。また、スプリング30は、固定地板10とレンズ保持枠22のスリーブ部22aとの間に配置されている。
スプリング30の一端は、固定地板10の支持部10cに固定されている。この固定により、レンズ保持枠22が図14および図15に示すように収納位置から被写体側に移動して、スリーブ部22aがスプリング30の他端から離れた状態において、スプリング30の自由な移動が阻止される。
また、レンズ保持枠22は収納位置に位置するとき、スプリング30はレンズ保持枠22のスリーブ部22aによって圧縮され、レンズ保持枠22を繰り出し方向(被写体側)に付勢する(図13参照)。この付勢力は、レンズ保持枠22のアーム部22cを直進筒(鏡筒部材)5のフランジ部5cに押し付ける(当接させる)。これにより、レンズ保持枠22は収納位置にて位置決めされ、レンズ保持枠22の収納位置からの繰り出し方向への移動が阻止される。
次に、ヨーク28とマグネット29(29a,29b)とで構成される磁気回路が組み込まれたフォーカス駆動機構11にレンズ保持枠22を組み込む方法と、レンズ保持枠22をフォーカス駆動機構11から取り外す方法について説明する。
コイル固定部22cにコイル24が固定されたレンズ保持枠22の組み込みは、図7に示すように、コイル24をヨーク28の開口部28hに挿入するとともに、スリーブ部22aをヨーク28のスリット部28bに挿入することで行う。さらにこのとき、スリーブ部22aをガイド軸23に係合させる。また、レンズ保持枠22の回転阻止部22bを固定地板10の回転阻止軸10aに係合させる(図7参照)。その後、レンズ保持枠22を組み込み方向に移動させる。
この移動に伴い、コイル24がヨーク28の収容空間28e内に収容され、レンズ保持枠22をフォーカス駆動機構11に組み込むことができる(図9参照)。その後、第1の鏡筒1と第2の鏡筒3が組み込まれた固定筒7を組み込むことで、ヨーク28の開口部28hは固定筒7の保護部7eにより覆われる。また、ヨーク28の開口部28iは固定地板10により覆われる(図10参照)。
このように、ヨーク28に形成された開口部28hおよびスリット部28bを利用した組み込みを行うことで、レンズ保持枠22を組み込んだ後に磁気回路を構成する部品の組み込みを行う必要がなく、組立性を向上させることができる。また、ヨーク28の開口部28h,28iはそれぞれ、固定筒7の保護部7eと固定地板10とによって直接覆われるので、収納空間28e内へのゴミ等の異物の侵入を防止することができる。
レンズ保持枠22の取り外しは、図10に示す状態から固定筒7を取り外し、ヨーク28の開口部28hおよびスリット部28bを開放することで可能となる(図9参照)。この開放に伴い、レンズ保持枠22の繰り出し方向の移動阻止がなくなり、レンズ保持枠22を開放前の状態よりもさらに繰り出し方向に移動させることができる。
そして、開放されたヨーク28の開口部28hを通してコイル24をヨーク28の収容空間28e内から取り出し、開放されたスリット部28bからレンズ保持枠22のスリーブ部22aを取り出す。これにより、レンズ保持枠22をフォーカス駆動機構11から取り外すことができる(図7参照)。
このように、ヨーク28に形成された開口部28hおよびスリット部28bを利用してレンズ保持枠22を取り外すことにより、該取り外しに際して磁気回路を分解する必要がなく、鏡筒ユニットの分解性を向上させることができる。
次に、レンズ保持枠22が組み込まれたフォーカス駆動機構11にヨーク28とマグネット29(29a,29b)で構成される磁気回路を組み込む方法と、フォーカス駆動機構11から磁気回路を取り外す方法について説明する。
磁気回路の組み込みは、図8に示すように、ヨーク28を、その開口部28iをコイル24が通り、かつスリット部28bをレンズ保持枠22のスリーブ部22aが通るようにして、コイル24の周囲に配置することで行われる。その後、磁気回路を組み込み方向に移動させる。これにより、磁気回路をフォーカス駆動機構11に組み込むことができる(図9参照)。その後、固定筒7を組み込むことでヨーク28の開口部28hは固定筒7の保護部7eにより覆われる。ヨーク28の開口部28iは固定地板10により覆われる(図10参照)。
このように、ヨーク28に形成された開口部28hおよびスリット部28bを利用することで、レンズ保持枠22が組み込まれたフォーカス駆動機構11に磁気回路を容易に組み込むことができるので、組立性を向上させることができる。また、ヨーク28の開口部28h,28iはそれぞれ、固定筒7の保護部7eと固定地板10とによって直接覆われるので、収納空間28e内へのゴミ等の異物の侵入を防止することができる。
磁気回路の取り外しは、図10に示す状態から固定筒7を取り外し、図9に示す状態から、ヨーク28に形成された開口部28hおよびスリット部28bを利用して磁気回路を繰り出し方向に移動させることで行う。この移動に伴い、磁気回路をフォーカス駆動機構11から取り出すことができる(図7参照)。
このように、ヨーク28に形成された開口部28hおよびスリット部28bを利用することで、磁気回路を分解せずにフォーカス駆動機構11から取り外すことができ、鏡筒ユニットの分解性を向上させることができる。
次に、レンズ保持枠22をフォーカス駆動するときのコイル24の駆動力発生部24b,24cとマグネット29のニュートラルゾーンNZとの位置関係について説明する。
レンズ保持枠22が収納位置および撮影待機位置にある状態において、コイル24の第1の駆動力発生部24bの全体がマグネット29aと対向する(図12(A)、図13、図14参照)。このとき、コイル24の第2の駆動力発生部24cの全体は、ニュートラルゾーンNZにある。すなわち、レンズ保持枠22が移動する範囲に、第2の駆動力発生部24cがマグネット29a,29bとは対向しなくなる領域が存在する。この領域では、ヨーク28の対向ヨーク28cとマグネット29aの間を通る磁束によりコイル24の第1の駆動力発生部24bに光軸方向に平行な推力(電磁力)が発生する。この推力によってレンズ保持枠22は光軸方向に移動する。
レンズ保持枠22の移動途中では、コイル24の第2の駆動力発生部24cがニュートラルゾーンNZからマグネット29bに対向する位置に移動する直前まで、第1の駆動力発生部24bの全体がマグネット29aと対向する位置にある(図12(B)参照)。この位置では、図12(A)と同様に、コイル24の第1の駆動力発生部24bに光軸方向に平行な推力が発生する。この推力によって、レンズ保持枠22は光軸方向に移動する。
また、第1の駆動力発生部24bと第2の駆動力発生部24cがニュートラルゾーンNZを移動しているとき、第1の駆動力発生部24bはマグネット29aと対向し、第2の駆動力発生部24cはマグネット29bと対向する(図12(C)参照)。この状態では、ヨーク28の対向ヨーク28cとマグネット29a,29bの間を通る磁束により、コイル24の第1の駆動力発生部24bと第2の駆動力発生部24cに光軸方向に平行な推力が発生する。この推力によってレンズ保持枠22は光軸方向に移動する。
また、コイル24の第2の駆動力発生部24cの全体がマグネット29bと対向する位置まで移動したとき、コイル24の第1の駆動力発生部24bの全体はニュートラルゾーンNZにある(図12(D)参照)。この位置では、ヨーク28の対向ヨーク28cとマグネット29bとの間を通る磁束により、コイル24の第2の駆動力発生部24cに光軸方向に平行な推力が発生する。この推力によってレンズ保持枠22は光軸方向に移動する。
レンズ保持枠22が最大繰り出し位置に到達した状態においては、コイル24の第1の駆動力発生部24bの全体がニュートラルゾーンNZにあり、コイル24の第2の駆動力発生部24cの全体がマグネット29bと対向する(図12(E)、図15参照)。すなわち、レンズ保持枠22が移動する範囲に、第2の駆動力発生部24bがマグネット29a,29bと対向しなくなる領域が存在する。この領域では、図12(D)と同様に、コイル24の第2の駆動力発生部24cに光軸方向に平行な推力が発生する。この推力によってレンズ保持枠22は光軸方向に移動する。
以上説明したように、本実施例では、ヨーク28の開口部28h,28iとスリット部28bを利用して、ヨーク28とマグネット29で構成される磁気回路をフォーカス駆動機構11に組み込んだ状態で、レンズ保持枠22の組み込みと取り外しを容易に行える。磁気回路を分解することなくレンズ保持枠22を取り外すことができるので、レンズ保持枠22の取り外しに伴う磁気回路の分解および再組み立てを必要とせず、再組み立てによる磁気回路(つまりはアクチュエータ)の性能変動を回避することができる。すなわち、カメラの品質を安定化することができる。
また、レンズ保持枠22をフォーカス駆動機構11に組み込んだ状態で、磁気回路の組み込みと取り外しを容易に行える。この場合も、磁気回路を分解する必要がないので、上記と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施例では、レンズ一体型デジタルカメラについて説明したが、本発明は、交換レンズ等の他の光学機器にも適用することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
レンズ保持部材および磁気回路を含むアクチュエータを有し、組立性および分解性が良好な光学機器を提供できる。
22 レンズ保持枠
22a スリーブ部
24 コイル
28 ヨーク
28b スリット部
28h,28i 開口部
28e 収容空間
29 マグネット
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