JP2009025642A - ブレ防止装置、レンズ鏡筒および光学機器 - Google Patents

ブレ防止装置、レンズ鏡筒および光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化が可能なブレ防止装置を提供すること。
【解決手段】光学像のブレを防止するブレ防止装置11は、光学要素を保持するレンズ保持体12と、レンズ保持体12と係合可能に構成され光軸方向(Z方向)に直交するY方向へ移動する第1移動体13と、レンズ保持体12と係合可能に構成されZ方向とY方向とに直交するX方向へ移動する第2移動体14と、レンズ保持体12の一部が配置されるとともにZ方向で第1移動体13と第2移動体14との間に配置され、ブレ防止装置11の本体15の一部となる固定部15bと、第1移動体13および第2移動体14を固定部15bに向かって付勢する付勢部材23とを備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、ブレ防止装置、レンズ鏡筒および光学機器に関する。
従来から、手ブレ等に起因する光学像のブレを補正するために、カメラのレンズ鏡筒の内部に配置されるブレ防止装置が知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。この特許文献1および2に記載されたブレ防止装置(ブレ補正装置)は、本体となる固定部材と、補正レンズを保持する可動部材と、光軸方向に直交する第1の方向へ補正レンズとともに可動部材を移動させる第1の駆動機構と、光軸方向と第1の方向とに直交する第2の方向へ補正レンズとともに可動部材を移動させる第2の駆動機構とを備えている。
このブレ防止装置では、第1の駆動機構は、第1の駆動コイル、駆動マグネットおよびヨークによって構成されており、第2の駆動機構は、第2の駆動コイル、駆動マグネットおよびヨークによって構成されている。第1、第2の駆動コイルは可動部材に固定され、第1、第2の駆動マグネットおよびヨークは固定部材に固定されている。
特許第3869907号公報 特開2005−227329号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載のブレ防止装置では、第1、第2の駆動コイルがともに可動部材に固定されている。そのため、第1の方向へ可動部材が移動する際には、第2の駆動コイルも第1の方向へ移動する。したがって、第2の駆動コイルが第1の方向へ移動して、第2の駆動コイルと第2の駆動マグネットとの相対位置にずれが生じても、第2の駆動コイルと第2の駆動マグネットとによって第2の方向への適切な駆動力が発生するように、第2の駆動マグネットを大きくする必要がある。同様に、第2の方向へ可動部材が移動する際には、第1の駆動コイルも第2の方向へ移動するため、第1の駆動コイルが第2の方向へ移動して、第1の駆動コイルと第1の駆動マグネットとの相対位置にずれが生じても、第1の駆動コイルと第1の駆動マグネットとによって第1の方向への適切な駆動力が発生するように、第1の駆動マグネットを大きくする必要がある。その結果、ブレ防止装置が大型化する。
また、第1、第2の駆動コイルが可動部材に固定されているため、可動部材を含む可動部分の質量が重くなる。したがって、可動部材を適切に移動させるためには、第1、第2の駆動コイルの巻数を増やして所定の駆動力を得る必要がある。その結果、第1、第2の駆動コイルが大型化し、ブレ防止装置も大型化する。
そこで、本発明の課題は、小型化が可能なブレ防止装置、レンズ鏡筒および光学機器を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、光学像のブレを防止するブレ防止装置において、光学要素を保持するレンズ保持体と、レンズ保持体と係合可能に構成され光軸方向に直交する第1方向へ移動する第1移動体と、レンズ保持体と係合可能に構成され光軸方向と第1方向とに直交する第2方向へ移動する第2移動体と、レンズ保持体の一部が配置されるとともに光軸方向で第1移動体と第2移動体との間に配置され、少なくともブレ防止装置の本体の一部となる固定部と、第1移動体および第2移動体を固定部に向かって付勢する付勢部材とを備えることを特徴とする。
本発明のブレ防止装置は、光学要素を保持するレンズ保持体と係合可能で第1方向へ移動する第1移動体と、レンズ保持体と係合可能で第2方向へ移動する第2移動体とを備えている。そのため、第2移動体を移動させずに第1移動体のみを移動させて、第1方向へ光学要素を移動させることが可能になり、第1移動体を移動させずに第2移動体のみを移動させて、第2方向へ光学要素を移動させることが可能になる。したがって、たとえば、第2移動体の駆動機構が駆動コイルと駆動マグネットとで構成される場合、第1方向へ光学要素が移動しても第2移動体の駆動機構を構成する駆動コイルと駆動マグネットとの相対位置のずれが発生しない。その結果、第2移動体の駆動機構を第2方向への光学要素の駆動に必要最小限の大きさとすることが可能になる。同様に、第1移動体の駆動機構を第1方向への光学要素の駆動に必要最小限の大きさとすることが可能になる。
また、本発明のブレ防止装置は、互いに直交する方向へ移動する第1移動体と第2移動体とを備えているため、第2移動体の駆動機構の一部は第1移動体に固定されず、第1移動体の駆動機構の一部は第2移動体に固定されない。したがって、第1移動体あるいは第2移動体を含む可動部分の質量を軽減することが可能になり、小さな駆動力で第1移動体あるいは第2移動体を駆動することが可能となる。その結果、駆動機構の構成を簡素化して駆動機構を小型化することができる。
このように、本発明のブレ防止装置では、第1移動体の駆動機構および第2移動体の駆動機構を小型化することが可能になり、装置を小型化することが可能になる。また、小さな駆動力で第1移動体あるいは第2移動体を駆動することが可能になるため、省電力化を図ることが可能になる。
また、本発明では、レンズ保持体の一部が配置される固定部が光軸方向で第1移動体と第2移動体との間に配置され、付勢部材が第1移動体および第2移動体を固定部に向かって付勢している。そのため、第1移動体または第2移動体とレンズ保持体とを確実に係合させることが可能になる。したがって、第1移動体または第2移動体によって、レンズ保持体を第1方向および第2方向へ確実に移動させることが可能になる。
本発明において、付勢部材は、一端側が第1移動体に取り付けられ、他端側が第2移動体に取り付けられる引張りコイルバネであることが好ましい。このように構成すると、光軸方向で、第1移動体と第2移動体との間に付勢部材を配置することができるため、ブレ防止装置を光軸方向で小型化することが可能になる。また、第1移動体に対するレンズ保持体の第1方向への相対的な動きを規制し、第2移動体に対するレンズ保持体の第2方向への相対的な動きを規制することで、第1移動体の駆動機構および第2移動体の駆動機構が起動していない状態においても、第1移動体および第2移動体に係合可能なレンズ保持体を所定位置で保持することが可能になる。すなわち、第1移動体の駆動機構および第2移動体の駆動機構が起動していない状態においても、光学要素を所定位置で保持することが可能になる。
本発明において、ブレ防止装置は、固定部に形成される固定側第1案内部および第1移動体に形成される移動側第1案内部と、固定側第1案内部および移動側第1案内部に係合する転動部材とから構成され、第1移動体を第1方向へ案内する第1案内機構と、固定部に形成される固定側第2案内部および第2移動体に形成される移動側第2案内部と、固定側第2案内部および移動側第2案内部に係合する転動部材とから構成され、第2移動体を第2方向へ案内する第2案内機構とを備えることが好ましい。このように構成すると、転動部材によって、第1移動体を第1方向へ円滑に案内し、第2移動体を第2方向へ円滑に案内することが可能になる。また、第1移動体および第2移動体は付勢部材によって固定部に向かって付勢されているため、各案内部に転動部材を確実に係合させることが可能になる。
本発明において、ブレ防止装置は、本体に固定される本体側第1検出部と第1移動体に固定される移動側第1検出部とから構成され、第1方向における第1移動体の位置を検出する第1検出機構と、本体に固定される本体側第2検出部と第2移動体に固定される移動側第2検出部とから構成され、第2方向における第2移動体の位置を検出する第2検出機構とを備えることが好ましい。このように構成すると、第1移動体および第2移動体の位置の検出結果に基づいて、第1方向および/または第2方向へ光学要素を移動させて光学像のブレを防止することができる。また、本発明では、第1移動体のみを移動させて、第1方向へ光学要素を移動させることが可能になるため、第1方向へ光学要素が移動しても、本体側第2検出部と移動側第2検出部との相対位置がずれない。そのため、第2検出機構を第2移動体の位置を検出するための必要最小限の大きさとすることが可能になる。同様に、第1検出機構を第1移動体の位置を検出するための必要最小限の大きさとすることが可能になる。
本発明において、レンズ保持体と第1移動体とが係合する第1係合部では、光軸方向から見たとき、レンズ保持体と第1移動体との第1方向における隙間よりも第2方向における隙間が広くなり、レンズ保持体と第2移動体とが係合する第2係合部では、光軸方向から見たとき、レンズ保持体と第2移動体との第2方向における隙間よりも第1方向における隙間が広くなっていることが好ましい。このように構成すると、第1移動体とともに第1方向へ移動するレンズ保持体への第2移動体の影響を排除しつつ、第1方向へのレンズ保持体の応答性(すなわち、光学要素の応答性)を向上させることができる。また、同様に、第2移動体とともに第2方向へ移動するレンズ保持体への第1移動体の影響を排除しつつ、第2方向へのレンズ保持体の応答性を向上させることができる。
本発明のブレ防止装置は、レンズ鏡筒に用いることができる。また、本発明のブレ防止装置は、光学機器に用いることができる。このように構成されたレンズ鏡筒や光学機器では、装置を小型化することが可能になる。また、省電力化を図ることが可能になる。
以上のように、本発明にかかるブレ防止装置、レンズ鏡筒および光学機器では、装置を小型化することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(光学機器の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるカメラ1を示す斜視図である。図2は、図1に示すカメラ1の光学系の概略構成を説明するための図である。なお、以下の説明では、図1に示すように、レンズ鏡筒2の光軸L方向をZ方向、Z方向に直交する方向でかつ図1の上下方向をY方向、Z方向およびY方向に直交する方向をX方向とする。また、以下の説明では、図1のZ1方向を前、Z2方向を後(後ろ)、Y1方向を上、Y2方向を下、X1方向を左、X2方向を右とする。さらに、X方向とY方向とから形成される平面をXY平面、Y方向とZ方向とから形成される平面をYZ平面、Z方向とX方向とから形成される平面をZX平面とする。
本形態の光学機器1は、たとえば、撮像素子9(図2参照)を有するデジタルカメラである。そのため、以下では、光学機器1を「カメラ1」と表記する。このカメラ1は、図1に示すように、レンズ鏡筒2と本体部3とを備えている。また、カメラ1は、図2に示すように、光学系としての第1レンズ群4、第2レンズ群5、第3レンズ群6、第4レンズ群7および第5レンズ群8と、撮像素子9とを備えている。さらに、カメラ1は、本体部3の内部にカメラ1の種々の制御を行う制御部等(図示省略)を備えている。
第1レンズ群4から第5レンズ群8は、レンズ鏡筒2の内部に配置されている。具体的には、第1レンズ群4から第5レンズ群8は、レンズ鏡筒2の前側から後側に向かってこの順番で光軸Lに沿って配置されている。また、撮像素子9は、本体部3の内部に配置されている。
レンズ鏡筒2は、いわゆるズームレンズ鏡筒である。このレンズ鏡筒2は、第1レンズ群4から第5レンズ群8のそれぞれが別個に取り付けられる5個の可動枠(図示省略)と、可動枠をそれぞれZ方向(すなわち、光軸L方向)へ移動させるための駆動機構(図示省略)等を備えている。なお、本形態では、第1レンズ群4から第4レンズ群7によりズームレンズ光学系が構成され、第5レンズ群8によって合焦レンズが構成されている。
撮像素子9は、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)である。なお、撮像素子9は、C−MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)であっても良い。また、撮像素子9の代わりに本体部3に感光フィルムが配置されても良い。
また、本形態のカメラ1は、撮像素子9の撮像面9aに結像される光学像のブレを防止(補正)するためのブレ防止装置11(図3等参照)を備えている。以下、このブレ防止装置11の構成について説明する。
(ブレ防止装置の構成)
図3は、本発明の実施の形態にかかるブレ防止装置11を前側から示す斜視図である。図4は、図3のブレ防止装置11を前側から示す分解斜視図である。図5は、図3のブレ防止装置11を後側から示す分解斜視図である。図6は、図4に示すレンズ保持体12、第1移動体13および第2移動体14等を抜き出して示す斜視図である。図7は、図4に示すレンズ保持体12と第1移動体13との係合部(第1係合部)32を前面側から示す図である。図8は、図4に示すレンズ保持体12と第2移動体14との係合部(第2係合部)33を後面側から示す図である。図9は、図4等に示す案内溝13h、15gとボール30との関係を説明するための断面図である。図10は、図4に示す第1移動体13の駆動機構を説明するための図である。
本形態のブレ防止装置11は、補正レンズとなる第4レンズ群7をX方向およびY方向へ移動させて、手ブレ等に起因する光学像のブレを防止(補正)するための装置である。このブレ防止装置11は、レンズ鏡筒2の内部に配置されている。具体的には、ブレ防止装置11は、レンズ鏡筒2に設けられた可動枠であって、かつ、第4レンズ群7とともにZ方向へ移動する可動枠(図示省略)に取り付けられて、レンズ鏡筒2の内部に配置されている。なお、図4〜図8では、第4レンズ群7の図示を省略している。また、本形態では、第4レンズ群7が光学要素となっている。
図4、図5に示すように、ブレ防止装置11は、第4レンズ群7を保持するレンズ保持体12と、レンズ保持体12と係合可能に構成されY方向へ移動する(具体的には、後述の固定体15に対してY方向へ相対移動する)第1移動体13と、レンズ保持体12と係合可能に構成されX方向へ移動する(具体的には、後述の固定体15に対してX方向へ相対移動する)第2移動体14と、ブレ防止装置11の本体となる固定体15とを備えている。本形態では、固定体15を構成する後述の固定部15bの前面側に第1移動体13が配置され、固定部15bの後面側に第2移動体14が配置されている。なお、本形態では、Y方向は光軸L方向に直交する第1方向であり、X方向は光軸L方向および第1方向であるY方向に直交する第2方向である。
また、ブレ防止装置11は、第1駆動コイル16、第1駆動マグネット17およびヨーク18を有する第1移動体13の駆動機構と、第2駆動コイル19、第2駆動マグネット20およびヨーク21を有する第2移動体14の駆動機構と、第1移動体13の駆動機構および第2移動体14の駆動機構を駆動制御するためのフレキシブル基板(FPC)22と、第1移動体13および第2移動体14を後述の固定部15bに向かって付勢する付勢部材としての引張りコイルバネ23とを備えている。
さらに、ブレ防止装置11は、FPC22に固定されるホール素子26と第1移動体13に固定されるセンサマグネット27とから構成され第1移動体13の位置を検出する第1検出機構と、FPC22に固定されるホール素子28と第2移動体14に固定されるセンサマグネット29とから構成され第2移動体14の位置を検出する第2検出機構とを備えている。
また、ブレ防止装置11は、Z方向におけるレンズ保持体12と第1移動体13との間、レンズ保持体12と第2移動体14との間、第1移動体13と固定体15との間および第2移動体14と固定体15との間にそれぞれ配置される転動部材としての複数のボール30を備えている。なお、ブレ防止装置11は、前面側から第1移動体13を覆うカバー(図示省略)および後面側から第2移動体14を覆うカバー(図示省略)も備えている。
レンズ保持体12は樹脂で形成されたブロック状の部材である。このレンズ保持体12の略中心位置には、図4等に示すように、第4レンズ群7が配置される円形の配置孔12aがZ方向に貫通するように形成されている。また、レンズ保持体12は、前側に突出するように形成され第1移動体13に係合する略円筒状の前側筒部12bと、後側に突出するように形成され第2移動体14に係合する略円筒状の後側筒部12cと、前側筒部12bと後側筒部12cとの間に配置されるとともに前側筒部12bの後端および後側筒部12cの前端からX方向およびY方向に広がる中間部12dとから構成されている。
前側筒部12bの外周面の上端および下端には、ZX平面に平行な第1平面12eが形成され、前側筒部12bの外周面の右端および左端には、YZ平面に平行な第2平面12fが形成されている。同様に、後側筒部12cの外周面の上端および下端には、ZX平面に平行な第1平面12gが形成され、後側筒部12bの外周面の右端および左端には、YZ平面に平行な第2平面12hが形成されている。
中間部12dの前面には、レンズ保持体12と第1移動体13との間に配置されるボール30が係合し、配置される切欠部(係合部)12jが形成されている。具体的には、中間部12dの上端側に左右方向に所定の間隔をあけた状態で2個の切欠部12jが形成され、中間部12dの下端側かつ左右方向の略中心位置に1個の切欠部12jが形成されている。この切欠部12jは、X方向を長手方向として形成されており、それぞれの切欠部12jには1個のボール30が配置されている。
中間部12dの後面には、レンズ保持体12と第2移動体14との間に配置されるボール30が係合し、配置される切欠部(係合部)12kが形成されている。具体的には、中間部12dの右端側に上下方向に所定の間隔をあけた状態で2個の切欠部12kが形成され、中間部12dの左端側かつ上下方向の略中心位置に1個の切欠部12kが形成されている。この切欠部12kは、Y方向を長手方向として形成されており、それぞれの切欠部12kに1個のボール30が配置されている。なお、中間部12dの左端側に形成される切欠部12kについては図示を省略している。
第1移動体13は樹脂で形成された略矩形の板状部材である。この第1移動体13には、図4等に示すように、前側筒部12bが配置される略円形の配置孔13aがZ方向に貫通するように形成されている。配置孔13aの内周面の上端および下端には、ZX平面に平行な第1平面13bが形成され、配置孔13aの内周面の右端および左端には、YZ平面に平行な第2平面13cが形成されている。
具体的には、図7に示すように、Y方向におけるレンズ保持体12(具体的には第1平面12e)と第1平面13bとの間にわずかな隙間が形成されるように、第1平面13bが形成されている。また、後述のように、第2移動体14とともに移動するレンズ保持体12のX方向への移動の支障とならないように(すなわち、X方向におけるレンズ保持体12(具体的には第2平面12f)と第2平面13cとの間に広い隙間が形成されるように)、第2平面13cが形成されている。すなわち、図7に示すように、レンズ保持体12と第1移動体13とが係合する第1係合部32では、Z方向から見たとき、レンズ保持体12と第1移動体13とのY方向における隙間よりもX方向の隙間が広くなっている。
第1移動体13の上端側には、第1駆動コイル16が固定されるコイル固定部13dが形成され、第1移動体13の下端側には、センサマグネット27が固定されるマグネット固定部13eが形成されている。また、第1移動体13の上端側かつ左端側、および、第1移動体13の下端側かつ右端側にはそれぞれ、引張りコイルバネ23の一端が取り付けられるバネ取付部13fが形成されている。すなわち、第1移動体13の対角線上に2個のバネ取付部13fが形成されている。
第1移動体13の後面には、レンズ保持体12と第1移動体13との間に配置されるボール30が係合し、配置される案内溝13gが形成されている。具体的には、コイル固定部13dの下側、および、マグネット固定部13eの上側にそれぞれ1個の浅い案内溝13gが形成されている。案内溝13gはX方向を長手方向として形成されており、コイル固定部13dの下側に形成される案内溝13gには2個のボール30が係合し、マグネット固定部13eの上側に形成される案内溝13gには1個のボール30が係合している。
また、第1移動体13の後面には、第1移動体13と固定体15との間の間に配置されるボール30が係合し、配置される案内溝13h、13jが形成されている。具体的には、図9に示すように、YZ平面に対して傾斜する側面とXY平面に平行な底面を有する案内溝13hが左端側に形成され、浅い案内溝13jが右端側に形成されている。案内溝13hはY方向を長手方向として形成されており、案内溝13hには2個のボール30が配置され係合している。案内溝13jは、Y方向を長手方向として形成されており、案内溝13jには1個のボール30が係合している。また、案内溝13hの底面の幅は、図9に示すように、案内溝13hの両側面が同時にボール30に接触しない広さとなっている。
第2移動体14は、第1移動体13と同様に、樹脂で形成された略矩形の板状部材である。この第2移動体14には、図4等に示すように、後側筒部12cが配置される略円形の配置孔14aがZ方向に貫通するように形成されている。配置孔14aの内周面の上端および下端には、ZX平面に平行な第1平面14bが形成され、配置孔14aの内周面の右端および左端には、YZ平面に平行な第2平面14cが形成されている。
具体的には、図8に示すように、X方向におけるレンズ保持体12(具体的には第2平面12h)と第2平面14cとの間にわずかな隙間が形成されるように、第2平面14cが形成されている。また、後述のように、第1移動体13とともに移動するレンズ保持体12のY方向への移動の支障とならないように(すなわち、Y方向におけるレンズ保持体12(具体的には第1平面12g)と第1平面14bとの間に広い隙間が形成されるように)、第1平面14bが形成されている。すなわち、図8に示すように、レンズ保持体12と第2移動体14とが係合する第2係合部33では、Z方向から見たとき、レンズ保持体12と第2移動体14とのX方向における隙間よりもY方向の隙間が広くなっている。
第2移動体14の右端側には、第2駆動コイル19が固定されるコイル固定部14dが形成され、第2移動体14の左端側には、センサマグネット29が固定されるマグネット固定部14eが形成されている。また、第2移動体14の上端側かつ左端側、および、第2移動体14の下端側かつ右端側にはそれぞれ、引張りコイルバネ23の他端が取り付けられるバネ取付部14fが形成されている。
第2移動体14の前面には、レンズ保持体12と第2移動体14との間に配置されるボール30が係合し、配置される案内溝14gが形成されている。具体的には、コイル固定部14dの左側、および、マグネット固定部14eの右側にそれぞれ1個の浅い案内溝14gが形成されている。案内溝14gはY方向を長手方向として形成されており、コイル固定部14dの左側に形成される案内溝14gには2個のボール30が係合し、マグネット固定部14eの右側に形成される案内溝14gには1個のボール30が係合している。
また、第2移動体14の前面には、第2移動体13と固定体15との間の間に配置されるボール30が係合し、配置される案内溝14h、14jが形成されている。具体的には、案内溝14hが下端側に形成され、案内溝14jが上端側に形成されている。案内溝14hはX方向を長手方向として形成されており、案内溝14hには2個のボール30が配置され係合している。また、案内溝14hは、案内溝13hと同様に傾斜する側面とXY平面に平行な底面を有する溝形状に形成されている。案内溝14jは、Y方向を長手方向として浅い溝状に形成されており、案内溝14jには1個のボール30が係合している。
固定体15は、上述のように、ブレ防止装置11の本体である。この固定体15が、レンズ鏡筒2に設けられた可動枠であって、かつ、第4レンズ群7とともにZ方向へ移動する可動枠に取り付けられている。また、固定体15は樹脂で一体成型されており、図4等に示すように、略筒状に形成された筒部15aと、Z方向における筒部15aの略中心位置で筒部15aの内周側に形成される固定部15bとを備えている。
固定部15bには、レンズ保持体12の中間部12dの一部が配置される配置孔15cがZ方向に貫通するように形成されている。また、固定部15bには、引張りコイルバネ23が挿通される挿通孔15dが形成されている。具体的には、固定部15bの上端側かつ左端側に1個の挿通孔15dが形成され、固定部15bの下端側かつ右端側に1個の挿通孔15dが形成されている。
固定部15bの上端側には、ヨーク18を固定するための第1ヨーク固定部15eが形成され、固定部15bの右端側には、ヨーク21を固定するための第2ヨーク固定部15fが形成されている。
固定部15bの前面には、第1移動体13と固定体15(具体的には、固定部15b)との間に配置されるボール30が係合し、配置される案内溝15gが形成されている。具体的には、図4に示すように、固定部15bの左端側に上下方向に所定の間隔をあけた状態で2個の案内溝15gが形成され、固定部15bの右端側かつ上下方向の略中心位置に1個の案内溝15gが形成されている。案内溝15gは、Y方向を長手方向として形成されている。また、図9に示すように、案内溝15gは、第1移動体13の案内溝13hと同様に、YZ平面に対して傾斜する側面とXY平面に平行な底面を有する溝形状に形成されている。3個の案内溝15gのそれぞれには、1個のボール30が配置されている。なお、固定部15bの右端側に形成される案内溝15gについては図示を省略している。
固定部15bの後面には、第2移動体14と固定体15(具体的には、固定部15b)との間に配置されるボール30が係合し、配置される案内溝15hが形成されている。具体的には、図5に示すように、固定部15bの下端側に左右方向に所定の間隔をあけた状態で2個の案内溝15hが形成され、固定部15bの上端側かつ左右方向の略中心位置に1個の案内溝15hが形成されている。この案内溝15hは、X方向を長手方向として形成されている。また、案内溝15hは、第2移動体14の案内溝14hと同様に、傾斜する側面とXY平面に平行な底面を有する溝形状に形成されている。3個の案内溝15hのそれぞれには、1個のボール30が配置されている。なお、固定部15bの上端側に形成される案内溝15hについては図示を省略している。
また、固定部15bの前面の下端側には、FPC22に固定されたホール素子26が配置されるホール素子配置部15jが形成され、固定部15bの後面の右端側には、FPC22に固定されたホール素子28が配置されるホール素子配置部15kが形成されている。
本形態では、第1移動体13に形成される案内溝13h、13jと、固定部15bに形成される案内溝15gと、案内溝13h、13jおよび案内溝15gに配置されるボール30によって、固定体15に対して第1移動体13をY方向へ案内する第1案内機構が構成されている。また、第2移動体14に形成される案内溝14h、14jと、固定部15bに形成される案内溝15hと、案内溝14h、14jおよび案内溝15hに配置されるボール30によって、固定体15に対して第2移動体14をX方向へ案内する第2案内機構が構成されている。
なお、本形態では、案内溝13h、13jは、第1移動体13に形成される移動側第1案内部であり、案内溝15gは、固定部15bに形成される固定側第1案内部である。また、案内溝14h、14jは、第2移動体14に形成される移動側第2案内部であり、案内溝15hは、固定部15bに形成される固定側第2案内部である。
ヨーク18は、図4に示すように、XY平面に平行な2枚の側面部18aとZX平面に平行な底面部18bとを有する略溝形状に形成されている。一方の側面部18aの内側には、図10に示すように、第1駆動マグネット17が固定されている。この一方の側面部18aの外側は、固定体15の第1ヨーク固定部15eの前面に固定されている。また、図10に示すように、他方の側面部18aは、空芯状に巻回され第1移動体13のコイル固定部13dに固定された第1駆動コイル16の内周側に上側から挿入され、配置されている。
ヨーク21も、ヨーク18と同様に、XY平面に平行な2枚の側面部21aとYZ平面に平行な底面部21bとを有する略溝形状に形成されている。一方の側面部21aの内側には、第2駆動マグネット20が固定され、この一方の側面部21aの外側は、固定体15の第2ヨーク固定部15fの後面に固定されている。また、他方の側面部21aは、空芯状に巻回され第2移動体14のコイル固定部14dに固定された第2駆動コイル19の内周側に右側から挿入され、配置されている。
FPC22は、固定体15に固定されている。具体的には、固定部15bのホール素子配置部15jにホール素子26が配置され、ホール素子配置部15kにホール素子28が配置されるように、FPC22が固定体15に固定されている。また、FPC22には、第1駆動コイル16の端部および第2駆動コイル19の端部が接続されている。
ホール素子26は、第1移動体13のマグネット固定部13eに固定されたセンサマグネット27と所定の隙間をあけた状態で対向している。また、ホール素子28は、第2移動体14のマグネット固定部14eに固定されたセンサマグネット29と所定の隙間をあけた状態で対向している。
本形態では、ホール素子26は、FPC22を介して固定体15に固定される本体側第1検出部であり、センサマグネット27は、第1移動体13に固定される移動側第1検出部である。また、ホール素子28は、FPC22を介して固定体15に固定される本体側第2検出部であり、センサマグネット29は、第2移動体14に固定される移動側第2検出部である。
上述のように、固定部15bの前面側に第1移動体13が配置され、固定部15bの後面側に第2移動体14が配置されている。具体的には、図3に示すように、筒部15aの内周側に第1移動体13および第2移動体14が収まるように、第1移動体13および第2移動体14が配置されている。
第1移動体13と第2移動体14とは、挿通孔15dに挿通された引張りコイルバネ23によって、図6に示すように、Z方向内側に向かって(すなわち、固定部15bに向かって)付勢されている。そのため、第1移動体13に形成される案内溝13h、13jの底面と、固定部15bに形成される案内溝15gの底面とには、第1移動体13と固定部15bとの間に配置されるボール30が当接している。また、第2移動体14に形成される案内溝14h、14jの底面と、固定部15bに形成される案内溝15hの底面とには、第2移動体14と固定部15bとの間に配置されるボール30が当接している。
なお、本形態では、レンズ保持体12に形成される切欠部12j、12kの底面、第1移動体13に形成される案内溝13gの底面、および/または、第2移動体14に形成される案内溝14gと、ボール30との間には若干の隙間が形成されるように、固定部15bの厚さは、レンズ保持体12の中間部12dの厚さよりも厚く形成されている。
以上のように構成されたブレ防止装置11では、手ブレ等に起因する光学像のブレが生じると、第4レンズ群7をX方向および/またはY方向へ移動させて、そのブレを補正(防止)する。具体的には、カメラ1の本体部3に設けられたブレ検出センサ(図示省略)によって、ブレが検出されると、カメラ1の制御部からの制御指令によって、FPC22を介して、第1駆動コイル16および/または第2駆動コイル19に電流が供給され、第4レンズ群7を保持したレンズ保持体12がX方向、Y方向へ移動する。
たとえば、第1駆動コイル16に電流が供給されると、レンズ保持体12が第1移動体13とともにY方向へ移動する。このとき、第1移動体13と固定部15bとの間に配置されたボール30は、案内溝13h、13j、15gに沿って転がる。また、レンズ保持体12と第2移動体14との間に配置されたボール30は、切欠部12kおよび案内溝14gに沿って転がるあるいは滑る。さらに、第2移動体14の配置孔14aには、第1移動体13とともに移動するレンズ保持体12のY方向への移動の支障とならないように第1平面14bが形成されている。そのため、レンズ保持体12は、第1移動体13とともにY方向へ円滑に案内されて移動する。
また、たとえば、第2駆動コイル19に電流が供給されると、レンズ保持体12が第2移動体14とともにX方向へ移動する。このとき、第2移動体14と固定部15bとの間に配置されたボール30は、案内溝14h、14j、15hに沿って転がる。また、レンズ保持体12と第1移動体13との間に配置されたボール30は、切欠部12jおよび案内溝13gに沿って転がるあるいは滑る。さらに、第1移動体13の配置孔13aには、第2移動体14とともに移動するレンズ保持体12のX方向への移動の支障とならないように第2平面13cが形成されている。そのため、レンズ保持体12は、第2移動体14とともにX方向へ円滑に案内されて移動する。
なお、ホール素子26とセンサマグネット27とによって検出される第1移動体13の位置に基づいて、第1駆動コイル16に供給される電流が制御される。また、ホール素子28とセンサマグネット29とによって検出される第2移動体14の位置に基づいて、第2駆動コイル19に供給される電流が制御される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、ブレ防止装置11は、第4レンズ群7を保持するレンズ保持体12と係合可能でY方向へ移動する第1移動体13と、レンズ保持体12と係合可能でX方向へ移動する第2移動体14とを備えている。そのため、第1移動体13のみを移動させて、Y方向へ第4レンズ群7を移動させ、第2移動体14のみを移動させて、X方向へ第4レンズ群7を移動させることができる。したがって、Y方向へ第4レンズ群7が移動しても、第2移動体14に固定された第2駆動コイル19と固定体15に固定された第2駆動マグネット20との相対位置のずれが発生せず、また、X方向へ第4レンズ群7が移動しても、第1移動体13に固定された第1駆動コイル16と固定体15に固定された第1駆動マグネット17との相対位置のずれが発生しない。
その結果、第1駆動コイル16と第1駆動マグネット17との相対位置のずれ、および、第2駆動コイル19と第2駆動マグネット20との相対位置のずれを考慮せずに、第1、第2駆動コイル16、19、第1、第2駆動マグネット17、20およびヨーク18、21を形成することができ、第1、第2駆動コイル16、19、第1、第2駆動マグネット17、20およびヨーク18、21を小型化することができる。
また、本形態では、第1移動体13に第1駆動コイル16が固定され、第2移動体14に第2駆動コイル19が固定されている。そのため、Y方向へ第1移動体13が移動する際に、第1移動体13は第2駆動コイル19の質量の影響を受けず、X方向へ第2移動体14が移動する際に、第2移動体14は第1駆動コイル16の質量の影響を受けない。すなわち、第1移動体13あるいは第2移動体14を含む可動部分の質量を軽減することができる。したがって、小さな駆動力で第1移動体13あるいは第2移動体14を駆動することができる。その結果、第1移動体13の駆動機構および第2移動体14の駆動機構の構成を簡素化して駆動機構を小型化することができる。
このように、本形態では、第1移動体13の駆動機構および第2移動体14の駆動機構を小型化することができる。そのため、ブレ防止装置11を小型化することができる。また、その結果、レンズ鏡筒2およびカメラ1を小型化することができる。また、小さな駆動力で第1移動体13あるいは第2移動体14を駆動することができるため、省電力化を図ることができる。
また、本形態では、Y方向へ第1移動体13が移動する際に、第1移動体13は第2駆動コイル19の質量の影響を受けず、X方向へ第2移動体14が移動する際に、第2移動体14は第1駆動コイル16の質量の影響を受けない。そのため、第1移動体13を駆動するための第1駆動コイル16と、第2移動体14を駆動するための第2駆動コイル19とを個別に設計することができる。その結果、本形態では、設計の自由度が高くなる。
本形態では、レンズ保持体12の中間部12dの一部が配置される固定部15bが第1移動体13と第2移動体14との間に配置されている。また、引張りコイルバネ23によって、第1移動体13および第2移動体14が固定部15bに向かって付勢されている。そのため、第1移動体13の配置孔13a内にレンズ保持体12の前側筒部12bを確実に配置し、かつ、第2移動体14の配置孔14a内にレンズ保持体12の後側筒部12cを確実に配置することができる。したがって、第1移動体13または第2移動体14によって、レンズ保持体12をY方向およびX方向へ確実に移動させることができる。
特に、本形態では、一端側が第1移動体13に取り付けられ、他端側が第2移動体14に取り付けられる引張りコイルバネ23によって、第1移動体13および第2移動体14が固定部15bに向かって付勢されている。そのため、Z方向で、第1移動体13と第2移動体14との間に引張りコイルバネ23を配置することができ、ブレ防止装置11をZ方向で小型化することができる。
また、本形態では、Y方向におけるレンズ保持体12と第1平面13bとの間にわずかな隙間が形成されるように、第1平面13bが形成され、X方向におけるレンズ保持体12と第2平面14cとの間にわずかな隙間が形成されるように、第2平面14cが形成されている。すなわち、第1平面13bによって、第1移動体13に対するレンズ保持体12のY方向への相対的な動きが規制され、第2平面14cによって、第2移動体14に対するレンズ保持体12のX方向への相対的な動きが規制されている。そのため、第1移動体13の駆動機構および第2移動体14の駆動機構が起動していない状態においても、引張りコイルバネ23の作用で、第1移動体13および第2移動体14に係合するレンズ保持体12を所定位置で保持することができる。
本形態では、案内溝13h、13j、15gと、案内溝13h、13j、15gに配置されるボール30によって、固定体15に対して第1移動体13をY方向へ案内する第1案内機構が構成され、案内溝14h、14j、15hと、案内溝14h、14j、15hに配置されるボール30によって、固定体15に対して第2移動体14をX方向へ案内する第2案内機構が構成されている。そのため、ボール30によって、第1移動体13をY方向へ円滑に案内し、第2移動体14をX方向へ円滑に案内することができる。また、光軸方向(Z方向)を中心とするレンズ保持体12の回転を防止することができる。また、第1移動体13および第2移動体14は引張りコイルバネ23によって固定部15bに向かって付勢されているため、各案内溝にボール30を確実に係合させることができる。
本形態では、ブレ防止装置11は、ホール素子26とセンサマグネット27とから構成されY方向における第1移動体13の位置を検出する第1検出機構と、ホール素子28とセンサマグネット29とから構成されX方向における第2移動体14の位置を検出する第2検出機構とを備えている。そのため、第1移動体13および第2移動体14の位置の検出結果に基づいて、Y方向および/またはX方向へ第4レンズ群7を移動させて光学像のブレを防止することができる。
また、本形態では、第1移動体13のみを移動させて、Y方向へ第4レンズ群7を移動させることができるため、Y方向へ第4レンズ群7が移動しても、ホール素子28とセンサマグネット29との相対位置がずれない。そのため、センサマグネット29のY方向の寸法を小さくすることができる。同様に、センサマグネット27のX方向の寸法を小さくすることができる。
本形態では、第1移動体13には、Y方向におけるレンズ保持体12と第1平面13bとの間にわずかな隙間が形成されるように、第1平面13bが形成され、第2移動体14とともに移動するレンズ保持体12のX方向への移動の支障とならないように、第2平面13cが形成されている。また、第2移動体14には、X方向におけるレンズ保持体12と第2平面14cとの間にわずかな隙間が形成されるように、第2平面14cが形成され、第1移動体13とともに移動するレンズ保持体12のY方向への移動の支障とならないように、第1平面14bが形成されている。そのため、第1移動体13とともにY方向へ移動するレンズ保持体12への第2移動体14の影響を排除しつつ、Y方向へのレンズ保持体12の応答性を向上させることができる。また、同様に、第2移動体14とともにX方向へ移動するレンズ保持体12への第1移動体13の影響を排除しつつ、X方向へのレンズ保持体12の応答性を向上させることができる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形可能である。
上述した形態では、筒部15aと固定部15bとが樹脂で一体成型されている。この他にもたとえば、別体で形成された筒部15aと固定部15bとが互いに固定されて、本体となる固定部15が構成されても良い。また、上述した形態では、固定部15bには、レンズ保持体12の中間部12dの一部が配置される配置孔15cが形成されているが、固定部15bには、中間部12dの一部が配置される配置溝が形成されても良い。
上述した形態では、第1移動体13には、レンズ保持体12の前側筒部12bが配置される配置孔13aが形成されている。この他にもたとえば、配置孔13aに代えて、第1移動体13に前側筒部12bが配置される配置溝が形成されても良い。同様に、配置孔14aに代えて、第2移動体14に後側筒部12cが配置される配置溝が形成されても良い。また、第1移動体13またはレンズ保持体12の一方に設けられ少なくともZ方向に直交する方向へ突出する係合凸部と、第1移動体13またはレンズ保持体12の他方に設けられ係合凸部と係合する係合凹部とによって、第1移動体13とレンズ保持体12とを係合させても良い。同様に、係合凸部と係合凹部とによって、第2移動体14とレンズ保持体12とを係合させても良い。
上述した形態では、付勢部材として引張りコイルバネ23が使用されている。この他にもたとえば、圧縮コイルバネ、板バネ等のバネやゴム等の弾性部材が付勢部材として使用されても良い。この場合には、Z方向の外側から固定部15bに向かって、第1移動体13および第2移動体14が付勢されても良い。
上述した形態では、レンズ保持体12と第1移動体13との間、および、レンズ保持体12と第2移動体14との間に配置される転動部材として、ボール30が使用されている。この他にもたとえば、ボール30に代えて、コロ(円柱部材)が使用されても良い。
また、レンズ保持体12または第1移動体13の一方に案内溝(あるいは案内孔)が形成され、他方にこの案内溝(あるいは案内孔)に係合する案内ピンが形成(あるいは固定)されても良い。同様に、レンズ保持体12または第2移動体14の一方に案内溝(あるいは案内孔)が形成され、他方にこの案内溝(あるいは案内孔)に係合する案内ピンが形成(あるいは固定)されても良い。たとえば、図11、図12に示すように、レンズ保持体12の上端側に案内孔12pが形成され、レンズ保持体12の下端側に案内溝12qが形成されるとともに、第1レンズ保持体13の上端側および下端側に案内ピン35が固定されても良い。また、図11、図12に示すように、レンズ保持体12の右端側に案内溝12rが形成されるとともに、第2レンズ保持体14の右端側に案内ピン35が固定されても良い。なお、図11、12では、上述した形態と同一の構成については同一の符号を付している。
また、第1移動体13をY方向へ案内する第1案内機構および/または第2移動体14をX方向へ案内する第2案内機構には、ボール30が使用されているが、コロが使用されても良い。
上述した形態では、第1移動体13の位置を検出する第1検出機構および第2移動体14の位置を検出する第2検出機構は、ホール素子26、28とセンサマグネット27、29とから構成されている。この他にもたとえば、第1検出機構および/または第2検出機構は、受光素子と発光素子等の他の検出機構によって構成されても良い。
上述した形態では、ブレ防止装置11は、第4レンズ群7をX方向およびY方向へ移動させている。この他にもたとえば、ブレ防止装置11は、他のレンズ群をX方向およびY方向へ移動させても良い。また、ブレ防止装置11は、レンズ群以外の撮像素子9や屈折ガラス等をX方向およびY方向へ移動させても良い。
上述した形態では、カメラ1を例に本発明の実施の形態にかかるブレ防止装置11を説明したが、ブレ防止装置11が適用される光学機器は、カメラ1には限定されない。たとえば、ビデオカメラ等の動画撮影装置や、双眼鏡、望遠鏡等の観察装置その他の光学機器に、ブレ防止装置11が適用されても良い。
本発明の実施の形態にかかるカメラを示す斜視図である。 図1に示すカメラの光学系の概略構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかるブレ防止装置を前側から示す斜視図である。 図3のブレ防止装置を前側から示す分解斜視図である。 図3のブレ防止装置を後側から示す分解斜視図である。 図4に示すレンズ保持体、第1移動体および第2移動体等を抜き出して示す斜視図である。 図4に示すレンズ保持体と第1移動体との係合部を前面側から示す図である。 図4に示すレンズ保持体と第2移動体との係合部を後面側から示す図である。 図4等に示す案内溝とボールとの関係を説明するための断面図である。 図4に示す第1移動体の駆動機構を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態にかかるレンズ保持体と第2移動体を前側から示す分解斜視図である。 本発明の他の実施の形態にかかるレンズ保持体と第1移動体を後側から示す分解斜視図である。
符号の説明
1 カメラ(光学機器)
2 レンズ鏡筒
7 第4レンズ群(光学要素)
11 ブレ防止装置
12 レンズ保持体
13 第1移動体
13h、13j 案内溝(移動側第1案内部)
14 第2移動体
14h、14j 案内溝(移動側第2案内部)
15 固定体(本体)
15b 固定部
15g 案内溝(固定側第1案内部)
15h 案内溝(固定側第2案内部)
23 引張りコイルバネ(付勢部材)
26 ホール素子(本体側第1検出部)
27 センサマグネット(移動側第1検出部)
28 ホール素子(本体側第2検出部)
29 センサマグネット(移動側第2検出部)
30 ボール(転動部材)
32 第1係合部
33 第2係合部
X 第2方向
Y 第1方向
Z 光軸方向

Claims (7)

  1. 光学像のブレを防止するブレ防止装置において、
    光学要素を保持するレンズ保持体と、上記レンズ保持体と係合可能に構成され光軸方向に直交する第1方向へ移動する第1移動体と、上記レンズ保持体と係合可能に構成され上記光軸方向と上記第1方向とに直交する第2方向へ移動する第2移動体と、上記レンズ保持体の一部が配置されるとともに上記光軸方向で上記第1移動体と上記第2移動体との間に配置され、少なくとも上記ブレ防止装置の本体の一部となる固定部と、上記第1移動体および上記第2移動体を上記固定部に向かって付勢する付勢部材とを備えることを特徴とするブレ防止装置。
  2. 前記付勢部材は、一端側が前記第1移動体に取り付けられ、他端側が前記第2移動体に取り付けられる引張りコイルバネであることを特徴とする請求項1記載のブレ防止装置。
  3. 前記固定部に形成される固定側第1案内部および前記第1移動体に形成される移動側第1案内部と、上記固定側第1案内部および上記移動側第1案内部に係合する転動部材とから構成され、前記第1移動体を前記第1方向へ案内する第1案内機構と、
    前記固定部に形成される固定側第2案内部および前記第2移動体に形成される移動側第2案内部と、上記固定側第2案内部および上記移動側第2案内部に係合する転動部材とから構成され、前記第2移動体を前記第2方向へ案内する第2案内機構とを備えることを特徴とする請求項1または2記載のブレ防止装置。
  4. 前記本体に固定される本体側第1検出部と前記第1移動体に固定される移動側第1検出部とから構成され、前記第1方向における前記第1移動体の位置を検出する第1検出機構と、
    前記本体に固定される本体側第2検出部と前記第2移動体に固定される移動側第2検出部とから構成され、前記第2方向における前記第2移動体の位置を検出する第2検出機構とを備えることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載のブレ防止装置。
  5. 前記レンズ保持体と前記第1移動体とが係合する第1係合部では、前記光軸方向から見たとき、前記レンズ保持体と前記第1移動体との前記第1方向における隙間よりも前記第2方向における隙間が広くなり、
    前記レンズ保持体と前記第2移動体とが係合する第2係合部では、前記光軸方向から見たとき、前記レンズ保持体と前記第2移動体との前記第2方向における隙間よりも前記第1方向における隙間が広くなっていることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載のブレ防止装置。
  6. 請求項1から5いずれかに記載のブレ防止装置を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
  7. 請求項1から5いずれかに記載のブレ防止装置を備えることを特徴とする光学機器。
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