JP2006138715A - 回転角度検出装置、回転角度検出方法およびx線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents
回転角度検出装置、回転角度検出方法およびx線コンピュータ断層撮影装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 比較的低精度の信号生成手段を用いた場合であっても回転角度を高精度に検出でき且つ演算上の誤差を低減する。
【解決手段】 学習段階において、定速回転中に光学式センサ10から検出信号S2が出力された時を基点に、ゼロクロス点検出回路15からゼロクロス検出信号S4が順次出力されるまでの各時間間隔Tnを計測し、その計測した各時間間隔Tnを角度に変換して得られる学習角度θnをメモリ20に記憶する。その後の検出段階において、ゼロクロス検出信号S4が出力されるごとに当該ゼロクロス検出信号S4に対応した学習角度θnに相当するカウント値N(θn)を角度カウンタ24にセットし、ゼロクロス検出信号S4相互間では、角度カウンタ24は、角度変化率演算部26により演算した直前の期間の角度変化率に応じた周波数を持つクロック信号S6をカウントする。
【選択図】 図1
【解決手段】 学習段階において、定速回転中に光学式センサ10から検出信号S2が出力された時を基点に、ゼロクロス点検出回路15からゼロクロス検出信号S4が順次出力されるまでの各時間間隔Tnを計測し、その計測した各時間間隔Tnを角度に変換して得られる学習角度θnをメモリ20に記憶する。その後の検出段階において、ゼロクロス検出信号S4が出力されるごとに当該ゼロクロス検出信号S4に対応した学習角度θnに相当するカウント値N(θn)を角度カウンタ24にセットし、ゼロクロス検出信号S4相互間では、角度カウンタ24は、角度変化率演算部26により演算した直前の期間の角度変化率に応じた周波数を持つクロック信号S6をカウントする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転部の回転角度を検出する回転角度検出装置、回転角度検出方法およびこれを用いたX線コンピュータ断層撮影装置に関する。
本出願人は、比較的低い角度精度の信号生成手段を用いた場合であっても回転角度を高精度に検出することができる回転角度検出装置およびこれを用いたX線コンピュータ断層撮影装置を開発して出願した(特許文献1参照)。さらに、時間の経過による誤差の増大を防止した回転角度検出装置およびこれを用いたX線コンピュータ断層撮影装置を出願した(特許文献2参照)。
これら回転角度検出装置の回転角度演算手段は、回転部が一定の回転速度で回転している状態で、角度精度の高い第2の検出信号の信号間隔を基準時間として、第1の検出信号の各周期をその基準時間に基づいて定められる周期に補正する補正データを求める(学習段階)。そして、回転角度演算手段は、上記補正データを求めた後実際に回転角度を検出する時(検出段階)に、第1の検出信号の各周期を上記補正データを用いて補正する。この補正によって、第1の検出信号の各周期が上記基準時間に基づいて定められる周期に基準化されるので、その補正した各周期に基づいて回転部の回転角度を求めれば、第2の検出信号の信号間隔を基準とした高精度の回転角度が得られる。
特開2003−180672号公報
特開2004−202201号公報
特許文献2記載の回転角度検出装置を用いることにより、時間の経過による誤差の増大を防止でき、X線コンピュータ断層撮影装置を連続運転したときに、表示手段に表示される画像が時間の経過とともに僅かずつ回転し続ける現象は改善された。しかしながら、この回転角度検出装置は、第2の信号検出手段から第2の検出信号が出力された時にリセット動作を行う構成であるため、第2の検出信号間において検出回転角度の更なる高精度化が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、比較的低精度の信号生成手段を用いた場合であっても回転角度を高精度に検出でき且つ演算上の誤差を低減可能な回転角度検出装置、回転角度検出方法およびこれを用いたX線コンピュータ断層撮影装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の回転角度検出装置は、
回転部と固定部とを有する回転装置の当該回転部と固定部の何れか一方に固定され、前記回転部の回転により何れか他方に対し周期的な第1の原信号を生成する第1の信号生成手段と、
この第1の信号生成手段に対し前記回転部と固定部の何れか他方に固定され、前記第1の原信号を検出するとともにその検出した第1の原信号が各周期において所定の状態に一致するごとに第1の信号を出力する第1の信号検出手段と、
前記回転部と固定部の何れか一方に固定され、前記回転部の回転により何れか他方に対し前記第1の信号よりも角度精度が高い第2の原信号を生成する第2の信号生成手段と、
この第2の信号生成手段に対し前記回転部と固定部の何れか他方に固定され、前記第2の原信号を検出するとともにその検出した第2の原信号が所定の状態に一致するごとに第2の信号を出力する第2の信号検出手段と、
前記回転部が一定の回転速度で回転している状態において、前記第2の信号検出手段から第2の信号が出力された時を基点に、前記第1の信号検出手段から第1の信号が順次出力されるまでの各時間間隔を計測し、その計測した各時間間隔を角度に変換して得られる学習角度を記憶する角度情報学習手段と、
この角度情報学習手段による学習角度の記憶が終了した後、前記回転部が任意の回転速度で回転している状態において、前記第1の信号検出手段から第1の信号が出力されるごとに当該第1の信号に対応した前記学習角度を前記回転部の回転角度検出値として設定し、当該第1の信号から次に出力される第1の信号までの期間では、当該期間に先行する期間の時間間隔と角度間隔とから定まる角度変化率を用いて前記回転部の回転角度検出値を演算する回転角度演算手段とから構成されていることを特徴とする。
回転部と固定部とを有する回転装置の当該回転部と固定部の何れか一方に固定され、前記回転部の回転により何れか他方に対し周期的な第1の原信号を生成する第1の信号生成手段と、
この第1の信号生成手段に対し前記回転部と固定部の何れか他方に固定され、前記第1の原信号を検出するとともにその検出した第1の原信号が各周期において所定の状態に一致するごとに第1の信号を出力する第1の信号検出手段と、
前記回転部と固定部の何れか一方に固定され、前記回転部の回転により何れか他方に対し前記第1の信号よりも角度精度が高い第2の原信号を生成する第2の信号生成手段と、
この第2の信号生成手段に対し前記回転部と固定部の何れか他方に固定され、前記第2の原信号を検出するとともにその検出した第2の原信号が所定の状態に一致するごとに第2の信号を出力する第2の信号検出手段と、
前記回転部が一定の回転速度で回転している状態において、前記第2の信号検出手段から第2の信号が出力された時を基点に、前記第1の信号検出手段から第1の信号が順次出力されるまでの各時間間隔を計測し、その計測した各時間間隔を角度に変換して得られる学習角度を記憶する角度情報学習手段と、
この角度情報学習手段による学習角度の記憶が終了した後、前記回転部が任意の回転速度で回転している状態において、前記第1の信号検出手段から第1の信号が出力されるごとに当該第1の信号に対応した前記学習角度を前記回転部の回転角度検出値として設定し、当該第1の信号から次に出力される第1の信号までの期間では、当該期間に先行する期間の時間間隔と角度間隔とから定まる角度変化率を用いて前記回転部の回転角度検出値を演算する回転角度演算手段とから構成されていることを特徴とする。
この回転角度検出装置は、X線コンピュータ断層撮影装置において回転枠の回転によるX線管の回転位置を検出するのに好適である。
この構成によれば、角度情報学習手段は、回転部が定速回転している状態において、第2の信号(第1の信号と比べて周期が長い)が出力された基準時から第1の信号が順次出力されるまでの各時間間隔を共通の計時手段を用いて計測し、その計測した各時間間隔を角度に変換することにより、順次出力される第1の信号のそれぞれに対応した学習角度を記憶する(学習段階)。この学習角度は、第2の信号と同程度に角度精度が高い。
その後、回転角度演算手段は、第1の信号が出力されるごとに当該第1の信号に対応した学習角度を回転角度検出値にセットして誤差をリセットし、次に第1の信号が出力されるまでの期間は、当該期間に先行する期間の時間間隔と角度間隔とから算出した角度変化率を用いて回転角度検出値を演算する(検出段階)。
本発明の回転角度検出装置および回転角度検出方法によれば、検出段階において第1の信号が出力されるごとに回転角度検出値の誤差がリセットされるので、演算誤差が累積されることがなく、比較的低精度の第1の信号生成手段を用いた場合であっても回転角度を高精度に検出することができる。また、この回転角度検出装置を適用した上記X線コンピュータ断層撮影装置によれば、断層画像の再構成処理を行う場合において必要となる極めて高精度の回転角度(X線管の回転位置)の検出が可能となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明をX線コンピュータ断層撮影装置に適用した第1の実施形態について図1ないし図8を参照しながら説明する。
以下、本発明をX線コンピュータ断層撮影装置に適用した第1の実施形態について図1ないし図8を参照しながら説明する。
図3はX線コンピュータ断層撮影装置の側面図であり、図4は図3において矢印A方向から見た正面図である。X線コンピュータ断層撮影装置1(以下、X線CT装置1と称す)は、X線管2とX線検出器3とが一体となって被検者Pの周囲を回転する回転/回転方式を採用しており、被検者Pの周囲1周(約360°)分の投影データセットから1枚の断層画像を再構成する装置である。
一種の回転装置としてのX線CT装置1は、架台部4と被検者Pが横たわる寝台5とを備えている。架台部4は、固定枠6(固定部に相当)とこの固定枠6に回転可能に支持されたほぼ円環形状の回転枠7(回転部に相当)とから構成されている。このうち回転枠7には、例えばコーンビーム形でX線を曝射するタイプのX線管2と例えばマルチスライス形のX線検出器3とが、寝台5上の被検者Pを挟んで対向する位置関係で搭載されている。
また、図示しないが、回転枠7には永久磁石と円環形状のロータヨークコイルとが取り付けられており、固定枠6にはコイルが取り付けられている。これらにより、回転枠7を回転駆動するダイレクトドライブモータDM(回転駆動部に相当、図2参照)が構成されている。さらに、回転枠7には、X線検出器3から出力される電流信号を電圧信号に変換するI−V変換器、この電圧信号を周期的に積分する積分器、この積分器の出力信号を増幅するアンプ、このアンプの出力信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ等からなるデータ収集システムを収納するボックスや、X線管2への電力供給および信号送受信のためのスリップリング機構が回転バランスをとって配設されている。
ダイレクトドライブモータDMの速度制御、回転枠7の停止位置制御、断層画像の再構成処理などを行うためには、回転枠7の回転角度θ(つまりX線管2の回転位置)の検出が必要である。特に断層画像の再構成処理には極めて高精度の回転角度が必要とされる。このため、X線CT装置1には、磁気抵抗方式による第1の信号生成手段と第1の信号検出手段に加え、光学方式による第2の信号生成手段と第2信号検出手段を備えている。
すなわち、図5に示すように、回転枠7の先端面には磁性体(例えば鉄)からなる円環状の検出歯車8が取り付けられている。検出歯車8の外周側には例えばD個(本実施形態では432個)の同一形状の歯8a(第1の信号生成手段に相当)が一定間隔に形成されており、内周面には細溝をなす1つのスリット8b(第2の信号生成手段に相当)が形成されている。本実施形態では、後述するように検出歯車8の歯8aに関する加工精度は低くても良く、そのような低精度であっても極めて高精度の回転角度を検出することができるようになっている。
一方、図3、図4に示すように、固定枠6には検出歯車8の歯先から所定距離を隔てて歯8aに対向するように磁気抵抗式センサ9が取り付けられているとともに、検出歯車8の内周面から所定距離を隔ててスリット8bに対向するように光学式センサ10(第2の信号検出手段に相当)が取り付けられている。
磁気抵抗式センサ9は、検出歯車8の周方向の向きに所定間隔を持って並設された2つの磁気抵抗素子と、この磁気抵抗素子に磁気バイアスを与えるための永久磁石(何れも図示せず)とから構成されている。2つの磁気抵抗素子は、所定の直流電位とグランド電位との間に直列に接続されており、磁気抵抗素子同士の接続点から検出信号S1(第1の原信号に相当)が出力されるようになっている。この検出信号S1の電圧振幅は、歯8aと磁気抵抗素子との相対的な位置関係によって変化し、回転枠7が回転している状態ではほぼ正弦波形となる。
光学式センサ10は、円環状の検出歯車8の内周面に対し光を照射する発光素子と、その内周面からの反射光を受光して電気的な検出信号S2(第2の原信号に相当)を出力する受光素子とから構成されている。この検出信号S2は、ディジタル信号であって、回転枠7の回転に伴って光学式センサ10とスリット8bとが対向した時にのみ所定の状態であるHレベルとなる。以下の説明では、この幅狭のHレベルの信号を検出信号S2(第2の信号に相当)と称す。
さて、図2は、検出信号S1とS2の処理回路に係る概略的な電気的構成を示している。磁気抵抗式センサ9からの検出信号S1は、エンコーダ11とパルス生成回路12とに入力され、光学式センサ10からの検出信号S2は、パルス生成回路12に入力されている。
このうちエンコーダ11は、正弦波状の検出信号S1からこれと同じ周波数(1回転につき432パルス)のパルス信号S3を生成し、これをダイレクトドライブモータDMを駆動するモータコントローラ13(回転駆動部に相当)に出力するようになっている。エンコーダ11は、入出力信号間の遅れがほとんどないが、検出信号S1の波形歪みや検出歯車8の歯8aの加工精度の影響を受けるため、回転角度について高精度を得にくい。このため、検出遅れが小さい特性を活かして、モータコントローラ13によるダイレクトドライブモータDMのフィードバック制御に用いている。
一方、パルス生成回路12(角度情報学習手段、回転角度演算手段、位置信号生成手段に相当)は、検出信号S1とS2とに基づいて極めて高精度の2相の位置信号SA、SBを生成し、これを断層画像を再構成する画像再構成プロセッサ14(コンピュータ部に相当)に出力するようになっている。位置信号SA、SBは、1回転につき10800パルスのパルス信号である。なお、画像再構成プロセッサ14は、投影データに対してチャンネル間における感度不均一の補正等の前処理を実行する前処理部、この前処理部で補正された投影データに基づいて断層画像データを再構成する再構成部、断層画像データを表示するディスプレイ装置、ユーザインストラクションを入力するための入力装置、架台部4のスキャン動作を制御するスキャンコントローラ等を備えている。
図1は、このパルス生成回路12の電気的構成をブロック図として示したものである。後述するゼロクロス点検出回路15、メモリ20およびクロック発生回路21を除いてDSPなどのプロセッサによりソフトウェア処理されている。
ゼロクロス点検出回路15は、検出信号S1の所定の状態であるゼロクロス点を検出し、ゼロクロス検出信号S4(第2の信号に相当)を出力するようになっている。このゼロクロス検出信号S4は、検出信号S1が低電位側から高電位側へと変化する時のゼロクロス点で一時的にHレベルとなる信号である。磁気抵抗式センサ9とゼロクロス点検出回路15とにより信号検出部16(第1の信号検出手段に相当)が構成されている。
角度情報の学習段階に用いられる角度情報学習部17(角度情報学習手段に相当)は、タイマ18(計時手段に相当)と学習角度演算部19(学習角度演算手段に相当)とから構成されている。タイマ18は、光学式センサ10から検出信号S2が出力された時にタイマ値Taを0にリセットし、次に検出信号S2が出力されるまでの期間、クロック発生回路21で生成される一定周波数の基準クロック信号S5をカウントし続けることによりタイマ動作を行うようになっている。
学習角度演算部19は、1回転(360°)に一度出力される検出信号S2を角度基準信号として用いることにより、定速回転時において検出信号S2が出力されてからゼロクロス検出信号S4が順次出力されるまでの各回転角度すなわち検出歯車8の各歯8aの配置角度θn(n=1、2、…、431)を演算してメモリ20(記憶手段に相当)に記憶するようになっている。そして、この記憶した学習角度θnは、回転角度θの検出段階において学習角度設定部23により順次読み出されるようになっている。
回転角度θの検出段階に用いられる回転角度演算部22(回転角度演算手段に相当)は、学習角度設定部23(学習角度設定手段に相当)、角度カウンタ24(角度計数手段に相当)、タイマ25(計時手段に相当)および角度変化率演算部26(角度変化率演算手段に相当)から構成されている。
角度カウンタ24は、角度変化率演算部26から出力されるクロック信号S6をカウントして、回転枠7の回転角度θに対応するカウント値Nを出力するものである。また、角度カウンタ24は、光学式センサ10から検出信号S2が出力されるとカウント値Nを0にリセットするとともに、ゼロクロス検出信号S4に同期して学習角度設定部23から出力される学習角度θnをセットするようになっている。
学習角度設定部23は、内部にカウンタ23aを備えており、光学式センサ10から検出信号S2が出力されるとカウンタ23aを0にリセットするようになっている。そして、学習角度設定部23は、ゼロクロス点検出回路15からゼロクロス検出信号S4が出力されると、カウンタ23aをインクリメントして学習角度演算部19のメモリ20から当該カウント値nに対応した学習角度θnを入力し、それを角度変化率演算部26に出力するとともに、角度カウンタ24のカウント値に変換して角度カウンタ24に出力するようになっている。
タイマ25は、基準クロック信号S5をカウントするフリーランタイマで、ゼロクロス点検出回路15からゼロクロス検出信号S4が出力された時のタイマ値tn(n=1、2、…、432)を角度変化率演算部26に出力するようになっている。
角度変化率演算部26は、タイマ25のタイマ値tnを用いてゼロクロス検出信号S4相互の時間間隔Δtnを求めるとともに、学習角度設定部23から出力される学習角度θnを用いて上記時間間隔Δtnに対応した学習角度間隔Δθnを求め、これら時間間隔Δtnと学習角度間隔Δθnに基づいて、ゼロクロス検出信号S4の各相互間隔における角度変化率Rを求めるようになっている。そして、角度変化率演算部26は、この角度変化率Rに応じて基準クロック信号S5を分周することにより、角度変化率Rに応じた周波数を持つクロック信号S6を生成するようになっている。
パルス発生回路27は、角度カウンタ24から出力されるカウント値Nに基づいて、一定の回転角度例えば360°/10800ごとに位置信号SA、SBを出力するようになっている。
切替スイッチ28は、ゼロクロス点検出回路15から出力されたゼロクロス検出信号S4を角度情報学習部17または回転角度演算部22の何れか一方に与えるための選択手段であって、後述するように学習段階においては角度情報学習部17側(図1に示すa側)に切り替えられ、検出段階においては回転角度演算部22側(図1に示すb側)に切り替えられるようになっている。
なお、本発明でいう回転角度検出装置は、上述した検出歯車8(歯8a、スリット8b)、磁気抵抗式センサ9、光学式センサ10およびパルス生成回路12から構成されている。
切替スイッチ28は、ゼロクロス点検出回路15から出力されたゼロクロス検出信号S4を角度情報学習部17または回転角度演算部22の何れか一方に与えるための選択手段であって、後述するように学習段階においては角度情報学習部17側(図1に示すa側)に切り替えられ、検出段階においては回転角度演算部22側(図1に示すb側)に切り替えられるようになっている。
なお、本発明でいう回転角度検出装置は、上述した検出歯車8(歯8a、スリット8b)、磁気抵抗式センサ9、光学式センサ10およびパルス生成回路12から構成されている。
次に、本実施形態の作用について図6ないし図8も参照しながら説明する。
被検者Pの断層撮影を行う場合、X線CT装置1は、寝台5に被検者Pが横たわっている状態で回転枠7を回転させながらX線管2からX線を曝射し、X線検出器3によりその投影量を検出する。そして、被検者Pの周囲1周分の投影データに基づいて断層画像の再構成を行う。上述したように、この断層画像の再構成には回転枠7の回転角度θ(X線管2の回転位置)を示す高精度の位置信号SA、SBが必要となる。
被検者Pの断層撮影を行う場合、X線CT装置1は、寝台5に被検者Pが横たわっている状態で回転枠7を回転させながらX線管2からX線を曝射し、X線検出器3によりその投影量を検出する。そして、被検者Pの周囲1周分の投影データに基づいて断層画像の再構成を行う。上述したように、この断層画像の再構成には回転枠7の回転角度θ(X線管2の回転位置)を示す高精度の位置信号SA、SBが必要となる。
検出歯車8の歯数D(=432)は決まっているため、磁気抵抗式センサ9から出力される検出信号S1に基づくゼロクロス検出信号S4は、ほぼ360°/Dごとに発生する。しかし、検出歯車8の歯8aには加工ばらつきがあり、また検出歯車8の径が大きくなるほど検出信号S1の歪みが大きくなるため、この発生角度も歯8aごとにばらついてしまう。従って、検出信号S1(ゼロクロス検出信号S4)のみを用いて得た位置信号SA、SBには、上記加工ばらつきや波形歪みに相当する誤差が生じる。
そこで、本実施形態のX線CT装置1は、断層撮影に先立ってスリット8bの位置を基準とする検出歯車8の各歯8aの角度(学習角度)を学習し(学習段階)、断層撮影を行う場合にはその学習結果に基づいて回転角度θの検出を行う(検出段階)。以下、学習段階と検出段階とについてそれぞれ説明する。
[学習段階]
切替スイッチ28が角度情報学習部17側に切り替えられ、モータコントローラ13は、ダイレクトドライブモータDMをフィードバック制御して、回転枠7を比較的高い一定の回転速度例えば120rpm(もしくはそれ以上)で回転させる。回転枠7はイナーシャが大きく、計算によれば120rpmで回転中に駆動トルクが0になった場合でも約0.8%の回転むらしか生じない。このことは、回転枠7が120rpmで回転中には、1回転につき1パルスだけ出力される光学式センサ10の検出信号S2のパルス間隔Tpと検出信号S2からの経過時間とに基づいて、回転角度を0.8%以下の誤差で求めることができることを意味している。実際には、モータコントローラ13がダイレクトドライブモータDMを定速駆動するため、角度精度はさらに高くなる。
切替スイッチ28が角度情報学習部17側に切り替えられ、モータコントローラ13は、ダイレクトドライブモータDMをフィードバック制御して、回転枠7を比較的高い一定の回転速度例えば120rpm(もしくはそれ以上)で回転させる。回転枠7はイナーシャが大きく、計算によれば120rpmで回転中に駆動トルクが0になった場合でも約0.8%の回転むらしか生じない。このことは、回転枠7が120rpmで回転中には、1回転につき1パルスだけ出力される光学式センサ10の検出信号S2のパルス間隔Tpと検出信号S2からの経過時間とに基づいて、回転角度を0.8%以下の誤差で求めることができることを意味している。実際には、モータコントローラ13がダイレクトドライブモータDMを定速駆動するため、角度精度はさらに高くなる。
図6は、学習段階における各信号波形を示している。波形は、上から順に検出信号S2、検出信号S1、ゼロクロス検出信号S4を示している。タイマ18は、少なくとも学習段階において停止することなく基準クロック信号S5をカウントし続けるフリーランニングタイマで、光学式センサ10から検出信号S2が出力された時にタイマ値Taを0にリセットする。
学習角度演算部19は、タイマ値Taがリセットされた時を基準として、次に再びタイマ値Taがリセットされるまでの間、ゼロクロス検出信号S4が出力された時のタイマ値T1、T2、…、T431をメモリ20に一時的に記憶する。また、タイマ値Taがリセットされる直前の値つまり検出信号S2の周期Tpもメモリ20に記憶する。なお、図6は、ゼロクロス検出信号S4の間隔のばらつきを強調して描いてある。
続いて、学習角度演算部19は、次の(1)式に従って検出歯車8の各歯8aの学習角度θn(n=1、2、…、431)を求め、それをメモリ20に記憶する。
θn=Tn/Tp×360° …(1)
検出歯車8の歯8aの加工ばらつきは検出歯車8を交換しない限り変化せず、検出信号S1の波形歪みも検出歯車8や磁気抵抗式センサ9を交換しない限り変化しにくい(繰り返し精度が高い)と考えられる。従って、学習角度θnの算出(学習段階)は断層撮影のたびに行う必要はない。
θn=Tn/Tp×360° …(1)
検出歯車8の歯8aの加工ばらつきは検出歯車8を交換しない限り変化せず、検出信号S1の波形歪みも検出歯車8や磁気抵抗式センサ9を交換しない限り変化しにくい(繰り返し精度が高い)と考えられる。従って、学習角度θnの算出(学習段階)は断層撮影のたびに行う必要はない。
[検出段階]
実際に被検者Pの断層撮影を行う場合、ダイレクトドライブモータDM(回転枠7)はモータコントローラ13により様々な回転速度で駆動され、これに伴って断層画像の構成に必要となる投影データが収集される。この場合、切替スイッチ28はb側に切り替えられている。
実際に被検者Pの断層撮影を行う場合、ダイレクトドライブモータDM(回転枠7)はモータコントローラ13により様々な回転速度で駆動され、これに伴って断層画像の構成に必要となる投影データが収集される。この場合、切替スイッチ28はb側に切り替えられている。
図7は、この検出段階における各信号波形を示している。波形は、上から順に検出信号S2、検出信号S1、ゼロクロス検出信号S4、角度カウンタ24のカウント値Nを示している。学習段階で得られた学習角度θnは、対応するゼロクロス検出信号S4の出力時点における正確な角度を示している。そこで、検出段階において、角度カウンタ24は、検出信号S2が出力されると0にリセットされ、ゼロクロス検出信号S4が出力されると対応する学習角度θnに相当するカウント値N(θn)にセットされる。
これにより、少なくとも検出信号S2およびゼロクロス検出信号S4が出力されるごとに、後述する推定演算により角度カウンタ24に累積された誤差がリセットされる。図7において、ゼロクロス検出信号S4の発生時点に見られる角度カウンタ24のカウント値Nのずれは、上記誤差を誇張して表している。
ゼロクロス検出信号S4相互の期間の回転角度θは、角度変化率演算部26により演算される角度変化率Rを用いて推定演算される。すなわち、角度変化率演算部26は、推定演算の対象期間の1つ前の期間(つまり直前の期間)の時間幅Δtn-1と角度幅Δθn-1とから(2)式〜(4)式により当該1つ前の期間における角度変化率Rn-1を演算し、その角度変化率Rn-1に応じた周波数を持つクロック信号S6を出力する。ここで、tn、tn-1は、タイマ25から出力されるタイマ値であり、θn、θn-1は、学習角度設定部23から出力される学習角度である。
Δtn-1=tn−tn-1 …(2)
Δθn-1=θn−θn-1 …(3)
Rn-1=Δθn-1/tn-1 …(4)
Δtn-1=tn−tn-1 …(2)
Δθn-1=θn−θn-1 …(3)
Rn-1=Δθn-1/tn-1 …(4)
その結果、角度カウンタ24のカウント値Nすなわち推定した回転枠7の回転角度θは次の(5)式のようになる。ただし、tは検出信号S2からの経過時間であり、tnは検出信号S2から各ゼロクロス検出信号S4までの時間である。
θ=θn+Rn-1・(t−tn) …(5)
θ=θn+Rn-1・(t−tn) …(5)
図8は、位置信号SA、SBの詳細図である。パルス発生回路27は、角度カウンタ24から出力されるカウント値Nを必要なパルス数(ここでは10800)で等分し、回転角度360°/10800ごとに位置信号SA、SBを出力する。なお、位置信号SAは位置信号SBに対し90°の進み位相となっているため、実際には回転角度360°/43200ごとに位置信号SA、SBのレベルを制御する。
以上説明したように、本実施形態のX線CT装置1は、断層撮影に先立つ学習段階において、回転枠7を定速回転させて光学式センサ10から検出信号S2が出力された時を基点に、ゼロクロス点検出回路15からゼロクロス検出信号S4が順次出力されるまでの各時間間隔Tnを計測し、その計測した各時間間隔Tnを角度に変換して得られる学習角度θnを記憶する構成とした。これにより、加工ばらつきを持つ検出歯車8を用いた場合あるいは検出信号S1の波形が歪んでいる場合であっても、検出信号S2を基準としたゼロクロス検出信号S4の発生角度を高精度に求めることができる。
そして、断層撮影を行う検出段階において、ゼロクロス検出信号S4が出力されるごとに当該ゼロクロス検出信号S4に対応した学習角度θnに相当するカウント値N(θn)を角度カウンタ24にセットするので、ゼロクロス検出信号S4が出力されるごとに演算誤差や回転枠7の速度変化に起因する誤差がリセットされる。これにより、回転枠7の1回転を超えて角度誤差が累積されることがないのは勿論、検出歯車8の歯8aの周期を超えて角度誤差が累積されることもない。
ゼロクロス検出信号S4相互の期間における回転角度θ(角度カウンタ24のカウント値N)は、角度変化率演算部26により演算された直前の期間の角度変化率Rn-1を用いて推定演算されるが、X線CT装置1の回転枠7はイナーシャが大きいため、推定された角度θは学習角度θnとほぼ同等の高い精度を持つ。
また、検出信号S1について繰り返し精度は必要となるが角度精度は必要とならない。このため、検出歯車8の歯8aの加工精度を比較的低く設定でき、製造コストを下げることができる。また、検出信号S1の波形歪みによる影響を受けないため、検出歯車8の径を大きくすることができる。さらに、検出信号S2には、断層画像を再構成する上で要求される角度精度に応じた高い精度が必要とされるが、スリット8bは1つだけ設けられているので、パルス間隔Tpは正確に360°に対応することとなり容易に高い精度を得られる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図9および図10を参照しながら説明する。本実施形態は、第1の実施形態の一部に変更を加えたものであり、図9、図10において、それぞれ図1、図4と同一構成部分には同一符号を付して示している。
次に、本発明の第2の実施形態について図9および図10を参照しながら説明する。本実施形態は、第1の実施形態の一部に変更を加えたものであり、図9、図10において、それぞれ図1、図4と同一構成部分には同一符号を付して示している。
図10は、X線CT装置の正面図である。X線CT装置29は、回転枠7の回転角度を検出するため、磁気抵抗方式による第1の信号生成手段および第1の信号検出手段と、光学方式による第2の信号生成手段および第2の信号検出手段とを備えている。
すなわち、回転枠7の端部には、その外周側に位置して磁性体(例えば鉄)からなる円環平板状の検出板30が取り付けられている。この検出板30には、周方向に沿ってD個(本実施形態では432個)の矩形孔30a(第1の信号生成手段に相当)が一定間隔に設けられている。また、検出板30の外周部には、1回転につき1箇所だけ凸部30b(第2の信号生成手段に相当)が形成されている。矩形孔30aの加工精度は低くても良く、そのような低精度であっても極めて高精度の回転角度を検出することができるようになっている。
固定枠6には、検出板30の矩形孔30aに対向するように磁気抵抗式センサ31が取り付けられている。また、検出板30の凸部30bに対向し得るように光学式センサ32(第2の信号検出手段に相当)が取り付けられている。磁気抵抗式センサ31が出力する検出信号S1の電圧振幅は、矩形孔30aと磁気抵抗素子との相対的な位置関係によって変化し、回転枠7が回転している状態ではほぼ正弦波形となる。また、光学式センサ32は、例えばフォトインタラプタにより構成されており、凸部30bにより出射光が遮られることに対応してレベルが変化する検出信号S2を出力するようになっている。
図9は、パルス生成回路33の電気的構成をブロック図として示したものである。ゼロクロス点検出回路34は、検出信号S1のゼロクロス点を検出し、ゼロクロス検出信号S4(第2の信号に相当)を出力するようになっている。このゼロクロス点検出回路34と磁気抵抗式センサ31とにより信号検出部35(第1の信号検出手段に相当)が構成されている。
ゼロクロス点検出回路34は、原則的には検出信号S1が低電位側から高電位側へと変化する時のゼロクロス点を検出するようになっている。しかしながら、検出信号S2が出力されてから最初にゼロクロス検出信号S4が出力されるまでの時間が所定時間よりも短い場合には、検出信号S1のレベルを反転処理した後にゼロクロス点を検出するようになっている。これは、検出信号S1が高電位側から低電位側へと変化する時のゼロクロス点を検出することになる。
この構成によれば、ゼロクロス検出信号S4に係る割り込み処理と検出信号S2に係る割り込み処理とが重なり合うことがなくなる。その結果、DSPのソフトウェア処理の遅延による誤差の発生を防止できる。また、上記競合状態が生じないように、X線CT装置29の設置時に検出板30の矩形孔30aの位置と凸部30bの位置とを調整(位置合わせ)する手間も省け、設置作業を容易化することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
角度変化率演算部26は、推定演算の対象期間の1つ前の期間における角度変化率Rn-1を演算したが、さらに前の期間における角度変化率Rn-2、Rn-3、…を演算してクロック信号S6を出力してもよい。また、これら複数の期間の角度変化率の平均値を演算するように構成してもよい。ただし、回転枠7の回転速度が変化している場合には、上述した実施形態のように直前の期間における角度変化率Rn-1を用いることが好ましい。
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
角度変化率演算部26は、推定演算の対象期間の1つ前の期間における角度変化率Rn-1を演算したが、さらに前の期間における角度変化率Rn-2、Rn-3、…を演算してクロック信号S6を出力してもよい。また、これら複数の期間の角度変化率の平均値を演算するように構成してもよい。ただし、回転枠7の回転速度が変化している場合には、上述した実施形態のように直前の期間における角度変化率Rn-1を用いることが好ましい。
切替スイッチ28を除いてゼロクロス検出信号S4を角度情報学習部17と回転角度演算部22とに与え、断層撮影を行う検出段階において回転枠7が定速回転している時に、ゼロクロス検出信号S4が出力された時の角度カウンタ24のカウント値Nと角度カウンタ24にセットするカウント値N(θn)との角度誤差を求め、角度情報学習部17は、この角度誤差が所定値以上である場合に学習動作を再実行するように構成してもよい。この構成によれば、検出段階において、機械的状態、電気的状態、磁気的状態などに変化が生じるなどして学習角度θnに誤差が生じても、所定値以上の誤差が生じた時点で学習角度θnが再設定されるので、角度精度を常に所定値よりも高く維持できる。
第1の実施形態において、学習段階で必要となるタイマ18と検出段階で必要となるタイマ25を共通化してもよい。
パルス発生回路27は、必要に応じて行えばよい。
パルス発生回路27は、必要に応じて行えばよい。
検出歯車8、検出板30を固定枠6に取り付け、磁気抵抗式センサ9、31および光学式センサ10、32を回転枠7に取り付ける構成としてもよい。また、磁気抵抗式センサ9、31と光学式センサ10、32を、それぞれ固定枠6と回転枠7あるいは回転枠7と固定枠6に取り付ける構成としてもよい。
検出歯車8にスリット8bを複数個設けてもよい。この場合、スリット8bの角度間隔には、回転角度検出装置に要求される角度精度に応じた精度が必要とされる。検出板30の凸部30bについても同様である。
検出歯車8にスリット8bを複数個設けてもよい。この場合、スリット8bの角度間隔には、回転角度検出装置に要求される角度精度に応じた精度が必要とされる。検出板30の凸部30bについても同様である。
第1、第2の信号生成手段は検出歯車8(歯8a、スリット8b)、検出板30(矩形孔30a、凸部30b)に限られない。第1の信号生成手段は、周期的な信号を生成するものであればよい。第1、第2の信号検出手段には、第1、第2の信号生成手段で生成される第1、第2の信号を繰り返し精度良く検出できるものを使用すればよい。例えば、円環状の板、円板など(磁性体に限らない)に対しプレス加工(打ち抜き)を行い、周方向に一定間隔で一定寸法の孔部を設けたものを第1の信号生成手段として用いてもよい。この場合の第1の信号検出手段には、発光素子と受光素子とからなる透過式の光学式センサを用いるとよい。
検出歯車8、検出板30は複数に分割されて製作されていてもよい。分割や上述した打ち抜き加工を用いると第1の検出信号の角度精度が低下するが、この精度低下は第2の検出信号を用いて補償されるようになっているため位置信号SA、SBの角度精度を高く維持できる。また、分割や打ち抜き加工を用いることにより製作が容易となり、一層のコスト低減が図られる。
回転角度検出装置は、X線CT装置に限らず、固定部と回転部を有する他の回転装置に対しても適用可能である。
回転角度検出装置は、X線CT装置に限らず、固定部と回転部を有する他の回転装置に対しても適用可能である。
1、29はX線コンピュータ断層撮影装置(回転装置)、2はX線管、3はX線検出器、6は固定枠(固定部)、7は回転枠(回転部)、8aは歯(第1の信号生成手段)、8bはスリット(第2の信号生成手段)、10、32は光学式センサ(第2の信号検出手段)、14は画像再構成プロセッサ(コンピュータ部)、16、35は信号検出部(第1の信号検出手段)、17は角度情報学習部(角度情報学習手段)、22は回転角度演算部(回転角度演算手段)、18、25はタイマ(計時手段)、19は学習角度演算部(学習角度演算手段)、20はメモリ(記憶手段)、23は学習角度設定部(学習角度設定手段)、24は角度カウンタ(角度計数手段)、26は角度変化率演算部(角度変化率演算手段)、27はパルス発生回路(位置信号生成手段)、30aは矩形孔(第1の信号生成手段)、30bは凸部(第2の信号生成手段)、DMはダイレクトドライブモータ(回転駆動部)である。
Claims (10)
- 回転部と固定部とを有する回転装置の当該回転部と固定部の何れか一方に固定され、前記回転部の回転により何れか他方に対し周期的な第1の原信号を生成する第1の信号生成手段と、
この第1の信号生成手段に対し前記回転部と固定部の何れか他方に固定され、前記第1の原信号を検出するとともにその検出した第1の原信号が各周期において所定の状態に一致するごとに第1の信号を出力する第1の信号検出手段と、
前記回転部と固定部の何れか一方に固定され、前記回転部の回転により何れか他方に対し前記第1の信号よりも角度精度が高い第2の原信号を生成する第2の信号生成手段と、
この第2の信号生成手段に対し前記回転部と固定部の何れか他方に固定され、前記第2の原信号を検出するとともにその検出した第2の原信号が所定の状態に一致するごとに第2の信号を出力する第2の信号検出手段と、
前記回転部が一定の回転速度で回転している状態において、前記第2の信号検出手段から第2の信号が出力された時を基点に、前記第1の信号検出手段から第1の信号が順次出力されるまでの各時間間隔を計測し、その計測した各時間間隔を角度に変換して得られる学習角度を記憶する角度情報学習手段と、
この角度情報学習手段による学習角度の記憶が終了した後、前記回転部が任意の回転速度で回転している状態において、前記第1の信号検出手段から第1の信号が出力されるごとに当該第1の信号に対応した前記学習角度を前記回転部の回転角度検出値として設定し、当該第1の信号から次に出力される第1の信号までの期間では、当該期間に先行する期間の時間間隔と角度間隔とから定まる角度変化率を用いて前記回転部の回転角度検出値を演算する回転角度演算手段とから構成されていることを特徴とする回転角度検出装置。 - 前記角度情報学習手段は、
前記第2の信号検出手段から第2の信号が出力された時に計時値を初期化し、その後次の第2の信号が出力されるまでの期間継続的に計時動作を行う計時手段と、
当該計時手段により計測された前記第2の信号から前記第1の信号までの各時間間隔および前記第2の信号から次の第2の信号までの時間間隔並びに当該第2の信号の角度間隔に基づいて前記学習角度を演算する学習角度演算手段と、
この学習角度演算手段で演算された学習角度を記憶する記憶手段とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転角度検出装置。 - 前記回転角度演算手段は、
クロック信号を計数し、前記回転部の回転角度検出値に相当する計数値を出力する角度計数手段と、
前記第1の信号検出手段から第1の信号が出力されるごとに、前記角度計数手段に対し当該第1の信号に対応した学習角度に相当する計数値を設定する学習角度設定手段と、
継続的に計時動作を行い、前記第1の信号検出手段から第1の信号が出力された時の経時値を出力する計時手段と、
この計時手段の計時値から求めた先行する第1の信号相互間の時間間隔とその第1の信号相互間の学習角度間隔に基づいて角度変化率を求め、その角度変化率に応じた周波数を持つ前記クロック信号を出力する角度変化率演算手段とから構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の回転角度検出装置。 - 前記回転角度演算手段は、前記角度情報学習手段による学習角度の記憶が終了した後、前記回転部が一定の回転速度で回転している状態において、前記第1の信号検出手段から第1の信号が出力された時の前記回転部の回転角度検出値と当該第1の信号に対応した前記学習角度との角度誤差を求めるように構成され、
前記角度情報学習手段は、この角度誤差が所定値以上である場合、前記学習角度を求めて記憶する学習動作を再実行することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の回転角度検出装置。 - 前記第1の信号検出手段は、前記第2の信号検出手段から第2の信号が出力される時点と前記第1の信号検出手段から第1の信号が出力される時点とが接近している場合、検出した第1の原信号を反転した上で当該第1の原信号が各周期において所定の状態に一致するごとに第1の信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の回転角度検出装置。
- 前記回転部の回転角度検出値に基づいて一定の回転角度ごとに位置信号を生成する位置信号生成手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の回転角度検出装置。
- 前記第1の信号生成手段は、磁気信号を生成する磁性体から構成されていることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の回転角度検出装置。
- 前記第1の信号生成手段は、複数に分割されて製作されていることを特徴とする請求項7記載の回転角度検出装置。
- 回転部と固定部とを有する回転装置の当該回転部の回転角度を検出する回転角度検出方法において、
前記回転部の回転と対応させて周期的な第1の原信号を生成し、この第1の原信号を検出するとともにその検出した第1の原信号が各周期において所定の状態に一致するごとに第1の信号を出力し、
前記回転部の回転と対応させて前記第1の信号よりも角度精度が高い第2の原信号を生成し、この第2の原信号を検出するとともにその検出した第2の原信号が所定の状態に一致するごとに第2の信号を出力し、
前記回転部が一定の回転速度で回転している状態において、前記第2の信号が出力された時を基点に、前記第1の信号が順次出力されるまでの各時間間隔を計測し、その計測した各時間間隔を角度に変換して得られる学習角度を記憶し、
この学習角度の記憶が終了した後、前記回転部が任意の回転速度で回転している状態において、前記第1の信号が出力されるごとに当該第1の信号に対応した前記学習角度を前記回転部の回転角度検出値として設定し、当該第1の信号から次に出力される第1の信号までの期間では、当該期間に先行する期間の時間間隔と角度間隔とから定まる角度変化率を用いて前記回転部の回転角度検出値を演算することを特徴とする回転角度検出方法。 - 固定枠と、
この固定枠に対して回転可能に支持された回転枠と、
この回転枠に取り付けられたX線管と、
このX線管から出射され被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
前記回転枠を回転駆動する回転駆動部と、
前記回転枠の回転による前記X線管の回転位置を検出する請求項1ないし8の何れかに記載の回転角度検出装置と、
前記X線検出器の出力と前記回転枠の回転による前記X線管の回転位置とに基づいて前記被検体の断層画像データを再構成するコンピュータ部とを有するX線コンピュータ断層撮影装置。
Priority Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2004
- 2004-11-11 JP JP2004327872A patent/JP2006138715A/ja active Pending
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